JP2007102475A - ソフトウェアシステムのテストケース抽出装置、テストケース抽出プログラムおよびテストケース抽出方法 - Google Patents

ソフトウェアシステムのテストケース抽出装置、テストケース抽出プログラムおよびテストケース抽出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過去のテスト結果を考慮して好適なテストケースを効率良く抽出することができる装置を提供することを目的とする。
【解決手段】テストケーステーブル32に作成済のテストケースと各テストケースの各回のテスト結果が格納される。オペレータは、テストケース抽出ダイアログ400でテストケースの間引き率を設定し、間引きパラメータ設定ダイアログ500でテストケースの抽出に適用されるロジックの優先順位を設定する。テストケースの抽出処理が実行されると、設定されたロジックの優先順位に従い、各テストケースの各回のテスト結果に基づいて、抽出のための優先順位が各テストケースに設定される。そして、設定されている間引き率に基づいて、優先順位の高いテストケースが抽出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソフトウェアシステムのテスト技術に関し、特に、テストが繰り返し実行される際のテストケースを絞り込む技術に関する。
従来より、ソフトウェアシステムの開発技法として、「ウォーターフォール型開発技法」、「プロトタイプ型開発技法」、「スパイラル型開発技法」など様々な技法が知られている。これら様々な開発技法によるソフトウェアシステムの開発工程には、「要件定義」、「設計」、「プログラミング」、「テスト」などの工程(フェーズ)が含まれている。これらの各工程のうちソフトウェアシステムのテストは、一般的にはテスト仕様書に基づいて行われる。テスト仕様書には、テストケース毎に、テストの方法や合否(成功または失敗)を判定するための条件などが記載されている。また、テストには、主にモジュール単位の動作をテストする「単体テスト」、主にモジュール間の整合性をテストする「結合テスト」、システム全体として運用に問題がないか等をテストする「システムテスト」などがある。
ソフトウェアシステムの開発においては、上述した各工程が繰り返されることがある。このような場合、開発当初に作成されたテストケースあるいは仕様変更等に伴って作成されたテストケースについて、繰り返しテストが行われる。ところが、ソフトウェアシステムの開発においては、開発期間や人的資源等の制約上、「全てのテストケースについてテストする」ということが困難な場合がある。このような場合、過去に実施されているテストの結果等に基づいて、今回のフェーズでテストの対象とするべきテストケースを全テストケースから抽出する必要がある。テストケースの件数が少なければ、テストケースの抽出は手作業であっても比較的容易に行われる。しかし、テストケースの件数が多くなるに従い、手作業によるテストケースの抽出は困難になる。
従来においては、コンピュータのソフトウェア処理によって、テストケースの重要度に応じたテストケースの抽出は行われている。例えば、各テストケースが重要度に応じてH(High:高)ランク、M(Middle:中)ランク、L(Low:低)ランクに分類され、「Hランクのテストケースのみをテストする」あるいは「HランクとMランクのテストケースのみをテストする」ということが行われている。また、特開2003−99283号公報には、状況に応じて重要な機能を優先的かつ重点的にテストできるようなテストケースの設計支援方法が開示されている。
特開2003−99283号公報
ところが、上述のような従来技術によると、テストケースはソフトウェアシステムの特徴等に基づいて設定された優先度や重要度に従って抽出され、抽出の際に過去のテスト結果は考慮されていない。一般的に、ソフトウェアシステムにおいては、過去に全く不具合の生じていない機能については、新たに不具合が生じることは比較的少ない。一方、過去に頻繁に不具合が生じている機能については、再度不具合が生じる可能性が比較的高いと言える。従って、上述のように過去のテスト結果を考慮することなくテストケースの抽出が行われている場合には、「好適なテストケースが抽出されている」と言うことはできない。また、上述の従来技術によっては、抽出されるテストケースの件数を開発期間の長短等に応じて増減させることもできない。
そこで、本発明では、ソフトウェアシステムの開発において、予め作成されているテストケースから今回のテスト対象とされるべき好適なテストケースを、過去のテスト結果を考慮して効率良く抽出することができる装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、予め作成され繰り返しテストが実施される複数のテストケースである作成済テストケース群から今回テストが実施されるべき複数のテストケースである実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出装置であって、
前記作成済テストケース群を保持するテストケース保持手段と、
前記作成済テストケース群の各テストケースと対応付けられる当該各テストケースについての各回のテスト結果を保持するテスト結果保持手段と、
前記テスト結果保持手段に保持されている各テストケースについての各回のテスト結果を読み出すテスト結果読み出し手段と、
前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出手段とを備えていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記テストケース抽出手段は、前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースを決定するために、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて各テストケースの優先順位を設定する優先順位設定手段を備え、
前記優先順位に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群が抽出されることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、
前記優先順位設定手段は、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群の並び替えを行うテストケース並び替え手段を備えることを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明において、
前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースの割合または前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されないテストケースの割合を設定するための抽出率設定手段を更に備え、
前記テストケース抽出手段は、前記抽出率設定手段によって設定された割合に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明において、
前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するための複数のロジックにつき優先順位を設定する抽出ロジック設定手段を更に備え、
前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出する際に、前記抽出ロジック設定手段によって設定された優先順位に従って前記複数のロジックを適用することを特徴とする。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明において、
前記実施対象テストケース群のうち今回のテストが実施されていないテストケースを抽出する未実施テストケース抽出手段を更に備え、
前記未実施テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする。
第7の発明は、第1から第6までのいずれかの発明において、
前記作成済テストケース群のうち今回のテスト対象から除外されているテストケースを抽出する今回テスト対象外テストケース抽出手段を更に備え、
前記今回テスト対象外テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする。
第8の発明は、第1から第7までのいずれかの発明において、
前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが成功したのか失敗したのかを識別することができる成否識別情報が保持され、
前記テストケース抽出手段は、前記成否識別情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、
前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが実施されなかったことを示す不実施情報が保持され、
前記テストケース抽出手段は、前記不実施情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第10の発明は、第8の発明または第9の発明において、
前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群の各テストケースについての各回のテスト結果のうちテストケースが不存在であるため又はテストケースに係る所定の機能が不存在であるためにテスト結果の存在しない回があるとき、当該テスト結果の存在しない回があることを考慮して、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第11の発明は、テストケース抽出プログラムであって、
予め作成され繰り返しテストが実施される複数のテストケースである作成済テストケース群から今回テストが実施されるべき複数のテストケースである実施対象テストケース群を抽出するためにコンピュータを、
前記作成済テストケース群を保持するテストケース保持手段、
前記作成済テストケース群の各テストケースと対応付けられる当該各テストケースについての各回のテスト結果を保持するテスト結果保持手段、
前記テスト結果保持手段に保持されている各テストケースについての各回のテスト結果を読み出すテスト結果読み出し手段、及び、
前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出手段、
として機能させることを特徴とする。
第12の発明は、第11の発明において、
前記テストケース抽出手段は、前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースを決定するために、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて各テストケースの優先順位を設定する優先順位設定手段を含み、
前記優先順位に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群が抽出されることを特徴とする。
第13の発明は、第12の発明において、
前記優先順位設定手段は、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群の並び替えを行うテストケース並び替え手段を含むことを特徴とする。
第14の発明は、第11から第13までのいずれかの発明において、
前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースの割合または前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されないテストケースの割合を設定するための抽出率設定手段を更に含み、
前記テストケース抽出手段は、前記抽出率設定手段によって設定された割合に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第15の発明は、第11から第14までのいずれかの発明において、
前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するための複数のロジックにつき優先順位を設定する抽出ロジック設定手段を更に含み、
前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出する際に、前記抽出ロジック設定手段によって設定された優先順位に従って前記複数のロジックを適用することを特徴とする。
第16の発明は、第11から第15までのいずれかの発明において、
前記実施対象テストケース群のうち今回のテストが実施されていないテストケースを抽出する未実施テストケース抽出手段を更に含み、
前記未実施テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする。
第17の発明は、第11から第16までのいずれかの発明において、
前記作成済テストケース群のうち今回のテスト対象から除外されているテストケースを抽出する今回テスト対象外テストケース抽出手段を更に備え、
前記今回テスト対象外テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする。
第18の発明は、第11から第17までのいずれかの発明において、
前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが成功したのか失敗したのかを識別することができる成否識別情報が保持され、
前記テストケース抽出手段は、前記成否識別情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第19の発明は、第18の発明において、
前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが実施されなかったことを示す不実施情報が保持され、
前記テストケース抽出手段は、前記不実施情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第20の発明は、第18の発明または第19の発明において、
前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群の各テストケースについての各回のテスト結果のうちテストケースが不存在であるため又はテストケースに係る所定の機能が不存在であるためにテスト結果の存在しない回があるとき、当該テスト結果の存在しない回があることを考慮して、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする。
第21の発明は、予め作成され繰り返しテストが実施される複数のテストケースである作成済テストケース群から今回テストが実施されるべき複数のテストケースである実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出方法であって、
前記複数のテストケースのテスト結果を保持する所定のテスト結果保持手段から所定のテストケース保持手段に保持された前記作成済テストケース群の各テストケースと対応付けられる当該各テストケースについての各回のテスト結果を読み出すテスト結果読み出しステップと、
前記テスト結果読み出しステップで読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出ステップとを備えていることを特徴とする。
上記第1の発明によれば、予め作成されている複数のテストケースである作成済テストケース群はテストケース保持手段に保持され、各テストケースの過去のテスト結果はテスト結果保持手段に保持されている。そして、テストケース抽出手段によって、テスト結果保持手段に保持されているテスト結果に基づき、作成済テストケース群から今回のテスト対象とされるべきテストケースの抽出が行われる。これにより、過去のテスト結果を考慮したテストケースの抽出が容易に行われ、効率的にソフトウェアシステムのテストを行うことが可能になる。
上記第2の発明によれば、優先順位設定手段によって、テストケースを抽出するための優先順位が各テストケースに設定される。そして、その優先順位に従って、作成済テストケース群から今回のテスト対象とされるべきテストケースの抽出が行われる。これにより、容易にテストケースの抽出が行われる。
上記第3の発明によれば、テストケース並び替え手段によって、各テストケースの各回のテスト結果に基づいて作成済テストケース群の並び替えが行われる。これにより、上記優先順位の設定がより確実に行われ、容易かつ確実にテストケースの抽出が行われる。
上記第4の発明によれば、作成済テストケース群から今回のテスト対象として抽出されるテストケースの割合を設定するための抽出率設定手段が設けられている。このため、システムの開発期間の長短やテストのために許容される工数等に応じて、全てのテストケースの中から今回のテスト対象とされるべきテストケースを抽出することが可能となる。これにより、効率良くテストケースの抽出が行われ、より少ないテスト工数でシステムに存在する不具合を洗い出すことが可能となる。その結果、より少ない工数で高品質なシステムを提供することが可能となる。
上記第5の発明によれば、テストケースを抽出するための複数のロジックの優先順位を設定することができ、その設定に基づいてテストケースが抽出される。このため、システムの特性等に応じて、より柔軟にテストケースを抽出することが可能となる。
上記第6の発明によれば、未実施テストケース抽出手段によって、今回のテスト対象とされているテストケースから未だ今回のテストが実施されていないテストケースが抽出される。これにより、当初抽出されたテストケースから今回のテスト対象とされるべきテストケースを更に絞り込むことが可能となる。このため、テストの進捗に遅れが生じているときなどに、テストケースを絞り込んで、今回のテスト対象とされるテストケースを効率的に削減することが可能となる。
上記第7の発明によれば、今回テスト対象外テストケース抽出手段によって、作成済テストケース群から今回のテスト対象とされていないテストケースが抽出される。これにより、今回のテスト対象とされていないテストケースから今回のテスト対象とされるべきテストケースを追加的に抽出することが可能となる。このため、テストの進捗に余裕が生じているときなどに、今回のテスト対象とされるテストケースを増加させることによって、よりシステムの品質を向上することが可能となる。
上記第8から第10の発明によれば、検証信頼性が低いため今回テストが実施されると失敗する可能性が比較的高いと考えられるテストケースが抽出される。これにより、検査に好適なテストケースが効率的に抽出される。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
<1.全体構成>
図2は、本発明の一実施形態に係るテストケース抽出装置を含む、ソフトウェアシステムの開発環境全体のハードウェア構成図である。このシステムは、サーバ機100と複数のパソコン200とによって構成され、サーバ機100および各パソコン200はLAN300によって互いに接続されている。サーバ機100は、各パソコン200からの要求に応じた処理の実行や各パソコン200から共通して参照等可能なファイル、データベース等の格納などを行う。また、サーバ機100は、ソフトウェアシステムの開発において、今回のテスト対象とされるべきテストケースを開発期間の長短等に応じて抽出するための装置としても機能する。このため、以下、サーバ機100のことを「テストケース抽出装置」という。パソコン200では、ソフトウェアシステムの開発のためのプログラミング等の作業、テストの実施、テスト結果の入力等が行われる。
図1は、テストケース抽出装置100の構成を示すブロック図である。このテストケース抽出装置100は、CPU10と表示部40と入力部50とメモリ60と補助記憶装置70とを備えている。補助記憶装置70には、プログラム格納部20とデータベース30とが含まれている。CPU10は、与えられた命令に従い演算処理を行う。プログラム格納部20には、プログラム名をそれぞれ「テーブル作成」、「テスト結果優先ロジック」、「テスト実施優先ロジック」、および「テスト結果最終順位付け」とする4つのプログラム(実行モジュール)21〜24が格納されている。データベース30には、テーブル名をそれぞれ「テスト仕様書」、「テストケース」とする2つのテーブル31、32が格納されている。表示部40は、例えば、オペレータがテストケースの抽出を実行する際の操作用画面を表示する。入力部50は、マウスやキーボードによるオペレータからの入力を受け付ける。メモリ60には、CPU10の演算処理に必要なデータが一時的に格納される。
<2.テスト仕様書>
一般に、ソフトウェアシステムの開発においては、システムのテストを計画するためのテストプロジェクトが策定される。本実施形態においては、1つのソフトウェアシステムの開発について1つのテストプロジェクトが策定される。図3は、本実施形態におけるテストプロジェクトについて説明するための概念図である。図3に示すように、1つのテストプロジェクトにつき複数のテスト仕様書が作成されている。各テスト仕様書には複数のテストケースが含まれており、テストが実施される都度、テストケースの属性としてテスト結果が追加される。
各テスト仕様書は、データベース30内のテスト仕様書テーブル31の1レコードとして実現されている。各テストケースは、データベース30内のテストケーステーブル32の1レコードとして実現されている。また、各テスト結果は、テストケーステーブル32に含まれる項目の1つとなる。
図4は、テスト仕様書テーブル31のレコードフォーマットを示す図である。テスト仕様書テーブル31には、項目名をそれぞれ「テスト仕様書No」、「テスト仕様書名」、「バージョン」、「概要」、「対象モジュール」、「作成者」、「作成日」、「更新者」、「更新日」、「承認者」、および「テストケース番号」とする複数の項目が含まれている。なお、「テストケース番号」については、テスト仕様書に含まれるテストケースの数だけ繰り返される。
テスト仕様書テーブル31の各項目のフィールド(個々のデータが格納される領域)には、それぞれ以下のような内容のデータが格納される。「テスト仕様書No」には、テスト仕様書を識別するための番号であって、テストプロジェクト毎に一意に割り当てられる番号が格納される。「テスト仕様書名」には、開発者やテスト実施者等がテスト仕様書を特定するための名称が格納される。「バージョン」には、テスト仕様書のバージョンが格納される。「概要」には、テスト仕様書の概要を説明した記述が格納される。「作成者」には、テスト仕様書の作成者の氏名が格納される。「作成日」には、テスト仕様書の作成日付が格納される。「更新者」には、テスト仕様書を最も新しく更新した者の氏名が格納される。「更新日」には、テスト仕様書の更新日付が格納される。「承認者」には、テスト仕様書の内容を承認した者の氏名が格納される。「テストケース番号」には、テストケースを識別するための番号であって、1つのテストプロジェクト内で一意に割り当てられる番号が格納される。
図5は、テストケーステーブル32のレコードフォーマットを示す図である。テストケーステーブル32には、項目名をそれぞれ「テストケース番号」、「作成者」、「テスト分類1」、「テスト分類2」、「テスト方法」、「テストデータ」、「テストデータ概要」、「テストレベル」、「ランク」、「判定条件」、「テスト結果ID」、「テスト結果」、「報告者」、「報告日」、「環境」、および「備考」とする複数の項目が含まれている。なお、「テスト結果ID」、「テスト結果」、「報告者」、「報告日」、「環境」、および「備考」については、当該テストケースについてのテストが実施された回数だけ繰り返される。なお、本実施形態においては、テストケーステーブル32によってテストケース保持手段が実現されている。また、テストケーステーブル32内の上記「テスト結果」のフィールドによってテスト結果保持手段が実現されている。さらにまた、このテストケーステーブル32に格納される全てのレコードによって作成済テストケース群が実現されている。
テストケーステーブル32の各項目のフィールドには、それぞれ以下のような内容のデータが格納される。「テストケース番号」には、テストケースを識別するための番号であって、1つのテストプロジェクト内で一意に割り当てられる番号が格納される。なお、テスト仕様書テーブル31の「テストケース番号」とテストケーステーブル32の「テストケース番号」とはリンク付けされている。「作成者」には、テストケースの作成者の氏名が格納される。「テスト分類1」には、所定の指標に従ってテストケースを分類した分類名が格納される。この分類名には、例えば、「正常系」、「異常系」、「負荷」等がある。「テスト分類2」には、「テスト分類1」とは異なる指標に従ってテストケースを分類した分類名が格納される。この分類名には、例えば、「機能」、「境界値」等がある。「テスト方法」には、テストを実施する方法を説明した記述が格納される。「テストデータ」には、テストを実施するためのデータを特定する記述(例えばフルパス名)が格納される。「テストデータ概要」には、テストデータの概要を説明した記述が格納される。「テストレベル」には、テストケースのレベルが格納される。このレベルには、例えば、「単体テスト」、「結合テスト」、「システムテスト」等がある。「ランク」には、テストケースの重要度が格納される。この重要度には、例えば、「H」、「M」、「L」等がある。「判定条件」には、テストの合否を判定する基準を説明した記述が格納される。「テスト結果ID」には、各テストケース内でテスト結果を識別するための番号が格納される。「テスト結果」には、テストを実施した結果が格納される。本実施形態においては、このテスト結果には、「成功」、「失敗」、「見送り」、「未実施」がある。「報告者」には、テスト結果を報告した者の氏名が格納される。「報告日」には、テスト結果が報告された日の日付が格納される。「環境」には、テストが実施された時のシステム等の環境を説明した記述が格納される。「備考」には、テストの実施に関する注釈等の記述が格納される。
上記テスト結果に関し、「成功」とは、テストの結果が成功(合格)であったことを意味する。「失敗」とは、テストの結果が失敗(不合格)であったことを意味する。「見送り」とは、当該テストケースについてはテストが実施されなかったことを意味する。「未実施」とは、現在テストフェーズにあるが、当該テストケースについては未だテストが実施されていないことを意味する。なお、「成功」を示すテスト結果と「失敗」を示すテスト結果とによって成否識別情報が実現され、「見送り」、「未実施」を示すテスト結果によって不実施情報が実現されている。
本実施形態においては、テスト仕様書テーブル31およびテストケーステーブル32に格納されているデータ(レコード)に基づいてテストケースを抽出するための処理(テストケース抽出処理)が行われる。従って、テストケース抽出処理が行われるまでに、上記各テーブル31、32に予めデータが格納されていることが前提となる。
<3.テストケース抽出処理>
<3.1 全体処理>
次に、テストケース抽出処理について説明する。図6は、本実施形態におけるテストケース抽出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。テストケース抽出装置100は、オペレータからのテストケース抽出処理の実行指示に従い、テストケース抽出ダイアログを表示部40に表示する(ステップS110)。
図7は、テストケース抽出ダイアログ400を示す図である。テストケース抽出ダイアログ400には、テストプロジェクト名を選択するためのリストボックス401と、当該リストボックス401で選択されたテストプロジェクトに含まれるテスト仕様書の数を表示する表示領域(以下、「テスト仕様書数表示領域」という。)402と、テストケース抽出処理の実行前後のテストケース数を表示する表示領域(以下、「テストケース数表示領域」という。)403と、テストケース抽出処理の実行前後のテスト工数を表示する表示領域(以下、「テスト工数表示領域」という。)404と、テストケース抽出処理の実行前後についてのテスト仕様書毎のテストケース数を表示する表示領域(以下、「抽出結果表示領域」という。)405と、後述する間引きパラメータ設定ダイアログ500を表示するための詳細ボタン406と、テスト仕様書毎のテストケースの最大の間引き率を設定するためのテキストボックス(以下、「テスト仕様書間引き率設定テキストボックス」という。)407と、テストプロジェクト全体でのテストケースの間引き率を設定するためのテキストボックス(以下、「テストプロジェクト間引き率設定テキストボックス」という。)408と、オペレータによって設定されたパラメータ等に基づいて抽出処理を実行するための適用ボタン409と、抽出結果表示領域405に表示された抽出結果をテストケーステーブル32に反映させるための確定ボタン410と、テストケース抽出処理をキャンセル終了するためのキャンセルボタン411とが含まれている。なお、テスト仕様書間引き率設定テキストボックス407とテストプロジェクト間引き率設定テキストボックス408とによって、抽出率設定手段が実現されている。
ステップS110の終了後、ステップS120に進み、テストケース抽出装置100は、オペレータによる詳細ボタン406の押下を受け付ける。これにより、テストケース抽出装置100は、間引きパラメータ設定ダイアログ500を表示部40に表示する(ステップS130)。
図8は、間引きパラメータ設定ダイアログ500を示す図である。間引きパラメータ設定ダイアログ500には、テストケースを抽出する際に適用されるロジックの優先順位を設定するためのリストボックス501、502と、設定内容を確定するためのOKボタン503と、設定内容を取り消すためのキャンセルボタン504とが含まれている。なお、間引きパラメータ設定ダイアログ500によって抽出ロジック設定手段が実現されている。
ステップS130の終了後、オペレータは、間引きパラメータ設定ダイアログ500のリストボックス501、502でテストケースを抽出する際に適用されるロジックの優先順位を設定する。設定後、オペレータがOKボタン503を押下すると、テストケース抽出装置100は、テストケースを抽出する際に適用されるロジックの優先順位を受け付ける(ステップS140)。なお、間引きパラメータ設定ダイアログ500のOKボタン503あるいはキャンセルボタン504が押下されると、間引きパラメータ設定ダイアログ500は非表示となり、テストケース抽出ダイアログ400が再度表示される。
テストケース抽出装置100は、テストケース抽出ダイアログ400の再表示後、オペレータによるテスト仕様書間引き率設定テキストボックス407およびテストプロジェクト間引き率設定テキストボックス408への間引き率の入力を受け付ける(ステップS150)。ここで、「間引き率」とは、テストケーステーブル32に格納されているテストケースのうち今回のテスト対象から除外するテストケースの割合のことをいう。例えば、テストケースが10件ある場合に間引き率を90パーセントと設定すると、今回のテスト対象となるテストケースは1件だけになる。
ステップS150の終了後、オペレータが適用ボタン409を押下すると、テストケース抽出装置100は、抽出処理を実行する(ステップS160)。この抽出処理の詳細については後述する。なお、このステップS160によってテストケース抽出手段が実現されている。
ステップS160の終了後、ステップS170に進み、テストケース抽出装置100はテストケース数表示領域403とテスト工数表示領域404と抽出結果表示領域405とに抽出結果を表示する。その後、テストケース抽出装置100は、オペレータによって確定ボタン410もしくはキャンセルボタン411のいずれが押下されたのかを判定する(ステップS180)。判定の結果、確定ボタン410が押下されていればステップS190に進む。一方、キャンセルボタン411が押下されていればテストケース抽出処理は終了する。なお、キャンセルボタン411が押下されていた場合、テストケース抽出ダイアログ400を一旦クリアして、ステップS110に戻る構成としても良い。
ステップS190では、テストケース抽出装置100は、抽出結果をテストケーステーブル32に反映させる。具体的には、抽出処理によって今回のテスト対象から除外されたテストケースについて、テストケーステーブル32の今回のテスト結果を「見送り」とする。ステップS190の終了後、テストケース抽出処理は終了する。
<3.2 抽出処理>
次に、上述したステップS160の抽出処理について、詳しく説明する。図9は、本実施形態における抽出処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。テストケース抽出装置100は、抽出処理の開始後、テストケースの優先順位付けを行うためのテーブル(以下、「優先順位付けテーブル」という。)を作成する(ステップS210)。ステップS210の終了後、ステップS220に進み、テストケースを抽出する際に過去に実施されたテストのテスト結果を考慮するか否かが判定される。なお、テスト結果を考慮するか否かは、間引きパラメータ設定ダイアログ500におけるオペレータによる設定に基づいて決定される。判定の結果、テスト結果を考慮するのであれば、ステップS230に進む。一方、テスト結果を考慮しないのであれば、ステップS240に進む。ステップS230では、テスト結果優先ロジック処理が行われる。このテスト結果優先ロジック処理の詳細については後述する。テスト結果優先ロジック処理の終了後、ステップS240に進む。
ステップS240では、テストケースを抽出する際に間引いたテストケースを考慮するか否かが判定される。ここで、「間引いたテストケースを考慮する」とは、テスト結果が「成功」となっているテストケースよりもテスト結果が「見送り」となっているテストケースの方を今回のテスト対象として優先的に抽出するということである。なお、間引いたテストケースを考慮するか否かは、間引きパラメータ設定ダイアログ500におけるオペレータによる設定に基づいて決定される。判定の結果、間引いたテストケースを考慮するのであれば、ステップS250に進む。一方、間引いたテストケースを考慮しないのであれば、ステップS260に進む。ステップS250では、テスト実施優先ロジック処理が行われる。このテスト実施優先ロジック処理の詳細については後述する。テスト実施優先ロジック処理の終了後、ステップS260に進む。
ステップS260では、テスト結果最終順位付け処理が行われる。このテスト結果最終順位付け処理の詳細については後述する。テスト結果最終順位付け処理の終了後、ステップS270に進む。ステップS270では、既に設定されているパラメータに基づいて、優先順位の高いテストケース(実施対象テストケース群)の抽出が行われる。ここで、「優先順位が高い」とは、優先順位を示す値(数値)が小さいことを意味する。ステップS270の終了後、抽出処理は終了する。
なお、本実施形態においては、上記ステップS220からステップS260によって優先順位設定手段が実現されている。
<3.3 テーブル作成>
図10は、図9のステップS210のテーブル作成処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。テストケース抽出装置100は、テーブル作成処理の開始後、優先順位付けテーブル33の初期化を行う(ステップS310)。図11は、優先順位付けテーブル33のテーブルレイアウトを示す図である。優先順位付けテーブル33には、項目名をそれぞれ「テストケース番号」、「1回目」、「2回目」、・・・、「A回目」(A:既に実施されているテストの回数)、「テスト結果積算値」、「テスト実施加算値」、「最終順位付け値」、「テスト結果優先順位」、「テスト実施優先順位」、および「最終順位」とする複数の項目が含まれている。なお、優先順位付けテーブル33に格納されるレコードのことを以下「テストケース結果レコード」という。ステップS310の終了後、ステップS320に進み、テストプロジェクトに含まれているテスト仕様書のテストケースのレコードの読み出しが行われる。具体的には、テスト仕様書テーブル31とテストケーステーブル32とに基づいて、当該テストプロジェクトに含まれるテストケースのテストケース番号と各テストケースについての各回のテスト結果とが読み出される。その後、ステップS330に進み、ステップS320で読み出されたテストケースのレコードについて、テストケース番号およびテスト結果(1回目〜A回目)の優先順位付けテーブル33への書き込みが行われる。ステップS330の終了後、ステップS340に進み、テストプロジェクトに含まれている全てのテスト仕様書の全てのテストケースのレコードの読み出しが終了したか否かが判定される。判定の結果、読み出しが終了していなければ、ステップS320に戻る。一方、読み出しが終了していれば、テーブル作成処理は終了する。なお、上記ステップS320によってテスト結果読み出し手段が実現されている。また、このテーブル作成処理を実現するためのプログラムは、図1に示すように、プログラム名を「テーブル作成」としてプログラム格納部20に格納されている。
<3.4 テスト結果優先ロジック処理>
<3.4.1 テスト結果優先ロジックの考え方>
次に、テスト結果優先ロジック処理について説明する。まず、図12に示すように2件のテストケースについて既に9回のテストが実施されている場合に、それら2件のテストケースのうちのいずれの優先順位を高くするべきかを検討する。テストケース1については、1回目のテスト結果が失敗になっているが、プログラムの修正が行われて、2回目以降のテスト結果は全て成功になっている。一方、テストケース2については、1回目から7回目までのテスト結果は成功になっているが、7回目のテスト実施後にプログラムの修正が行われて、8回目のテスト結果は失敗になっている。その後、プログラムの修正が行われて、9回目のテスト結果は成功になっている。このような場合、次にテストが実施されたとき、より最近に失敗しているテストケース2の方が、テストケース1よりも失敗する可能性が高いものと考えられる。何故ならば、テストケース2に関連するプログラムが、より最近に修正されており、当該プログラムの方が安定動作しているとは言えず、テストによる検証信頼性が低いためである。従って、図12に示すようなテスト結果が得られている場合、テスト結果優先ロジックに従えば、テストケース1の優先順位よりもテストケース2の優先順位の方が高くなる。
上記においては簡単な例を挙げて説明したが、次に、やや複雑な例を挙げて説明する。図13に示すように5件のテストケースについて既に4回のテストが実施されており、それら5件のテストケースのうち3件のテストケースを抽出する場合について検討する。このような場合、例えば以下のような条件に従ってテストケースを抽出することが考えられる。「前回のテスト結果が失敗であるテストケースを優先する」という条件を第1の条件とする。さらに、「過去に最も失敗の回数が多いテストケースを優先する」という条件を第2の条件とする。このような場合、まず、第1の条件に従えば、テストケース11が抽出される。次に、第2の条件に従えば、テストケース12、テストケース13、およびテストケース14の3件が選択される。ところが、それら3件のうち2件だけが抽出されなければならないから、さらなる条件等の設定が必要となる。
そこで、本実施形態においては、より最近に失敗しているテストケースの優先順位が高くなるように過去のテスト結果の数値化を行い、テストケースを抽出する際の優先順位がその数値に基づいて決定されるものとする。図14は、テスト結果の数値化の例を説明するための図である。図14(a)に示すように、2件のテストケースについて既に5回のテストが実施されている。テストケース1については2回目と4回目とが失敗になっており、テストケース2については3回目と4回目とが失敗になっている。ここで、本実施形態においては、成功したテスト結果については、「1」に数値化される。一方、失敗したテスト結果については、m回目(m:整数)のテスト結果であれば「m+1」に数値化される。例えば、2回目のテスト結果が失敗の場合、2回目のテスト結果については「3」に数値化される。その結果、図14(a)に示すテスト結果については、図14(b)に示すように数値化される。
個々のテスト結果についての数値化がなされた後、各テストケースについて、各回のテスト結果が数値化された値の積を算出する。以下、この積の値を「テスト結果積算値」という。本実施形態においては、テスト結果優先ロジックに従えば、テスト結果積算値の大きいテストケースほど優先順位が高く設定される。
図14(b)に示す例においては、テストケース1のテスト結果積算値J1は次式(1)で算出される。
J1=1×3×1×5×1=15 ・・・(1)
また、テストケース2のテスト結果積算値J2は次式(2)で算出される。
J2=1×1×4×5×1=20 ・・・(2)
以上より、テスト結果優先ロジックに従えば、テストケース1の優先順位よりもテストケース2の優先順位の方が高くなる。
次に、別の例について説明する。2件のテストケースについて図15(a)に示すようなテスト結果が得られている場合、図15(b)に示すようにテスト結果の数値化が行われる。このとき、テストケース3のテスト結果積算値は「6」となる。一方、テストケース4のテスト結果積算値についても「6」となる。ここで、テスト結果積算値のみに基づいて優先順位が決定されると、テストケース3の優先順位とテストケース4の優先順位とは同じになる。このような場合、本実施形態においては、より最近に失敗しているテストケース4の優先順位をテストケース3の優先順位よりも高くする。
<3.4.2 テスト結果優先ロジック処理の処理手順>
図16は、図9のステップS230のテスト結果優先ロジック処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。テストケース抽出装置100は、テスト結果優先ロジック処理の開始後、テストプロジェクトに含まれている全てのテスト仕様書の全てのテストケースについてのテスト結果積算値の算出を行う(ステップS410)。算出された各テストケースのテスト結果積算値は、優先順位付けテーブル33の項目名「テスト結果積算値」のフィールドに書き込まれる。ステップS410の終了後、ステップS420に進み、優先順位付けテーブル33に格納されているテストケース結果レコードについて、テスト結果積算値の降順での並び替えが行われる。その後、ステップS430に進み、優先順位付けテーブル33の項目名「テスト結果優先順位」のフィールドに各テストケースの優先順位が書き込まれる。ステップS430が終了すると、テスト結果優先ロジック処理は終了する。なお、このテスト結果優先ロジック処理を実現するためのプログラムは、図1に示すように、プログラム名を「テスト結果優先ロジック」としてプログラム格納部20に格納されている。
<3.5 テスト実施優先ロジック処理>
<3.5.1 テスト実施優先ロジックの考え方>
次に、テスト実施優先ロジック処理について説明する。まず、図17に示すように2件のテストケースについて既に9回のテストが実施されている場合に、それら2件のテストケースのうちのいずれの優先順位を高くするべきかを検討する。なお、テスト結果の「見送り」とは、テストが実施されなかったことを表わしている。テストケース1については、1回目および2回目のテスト結果が見送りになっているが、3回目以降のテスト結果は全て成功になっている。一方、テストケース2については、1回目から7回目までのテスト結果は成功になっているが、8回目および9回目のテスト結果は見送りになっている。このような場合、次にテストが実施されたとき、より最近にテスト結果に見送りがあるテストケース2の方が、テストケース1よりも失敗する可能性が高いものと考えられる。何故ならば、最近のプログラム修正に対して、テストケース1についてはテストが実施されているが、テストケース2についてはテストが実施されておらず、当該プログラム修正がテストケース2のテスト結果に影響が及んでいる可能性があると言えるからである。従って、図17に示すようなテスト結果が得られている場合、テスト実施優先ロジックに従えば、テストケース1の優先順位よりもテストケース2の優先順位の方が高くなる。
上記においては簡単な例について説明したが、次に、やや複雑な例について説明する。図18に示すように5件のテストケースについて既に4回のテストが実施されており、それら5件のテストケースのうち3件のテストケースを抽出する場合について検討する。このような場合、例えば以下のような条件に従ってテストケースを抽出することが考えられる。「前回のテスト結果が失敗であるテストケースを優先する」という条件を第1の条件とする。さらに、「最も近い回にテスト結果に見送りがあるテストケースを優先する」という条件を第2の条件とする。このような場合、まず、第1の条件に従えば、テストケース11が抽出される。次に、第2の条件に従えば、テストケース13、テストケース14、およびテストケース15の3件が選択される。ところが、上記3件のうち2件だけが抽出されなければならないから、さらなる条件等の設定が必要となる。
そこで、上述したテスト結果優先ロジック処理と同様、テスト結果の数値化を行う。本実施形態においては、より最近にテスト結果に見送りのあるテストケースの優先順位が高くなるように過去のテスト結果の数値化を行い、テストケースを抽出する際の優先順位がその数値に基づいて決定されるものとする。図19は、テスト結果の数値化の例を説明するための図である。図19(a)に示すように、3件のテストケースについて既に5回のテストが実施されている。ここで、本実施形態においては、成功したテスト結果については、「0」に数値化される。また、失敗したテスト結果については、m回目(m:整数)であれば「m+1」に数値化される。例えば、2回目のテスト結果が失敗の場合、2回目のテスト結果については「3」に数値化される。さらに、テスト結果が見送りのものについては、n回目(n:整数)のテスト結果であれば「(n+1)×0.5」に数値化される。例えば、2回目のテスト結果が見送りの場合、2回目のテスト結果については「1.5」に数値化される。その結果、図19(a)に示すテスト結果については、図19(b)に示すように数値化される。
個々のテスト結果についての数値化がなされた後、各テストケースについて、各回のテスト結果が数値化された値の和を算出する。以下、この和の値を「テスト実施加算値」という。本実施形態においては、テスト実施優先ロジックに従えば、テスト実施加算値の大きいテストケースほど優先順位が高く設定される。
図19(b)に示す例においては、テストケース1のテスト実施加算値K1は次式(3)で算出される。
K1=1+1.5+0+5+0=7.5 ・・・(3)
また、テストケース2のテスト実施加算値K2は次式(4)で算出される。
K2=1+0+2+5+0=8 ・・・(4)
さらに、テストケース3のテスト実施加算値K3は次式(5)で算出される。
K3=1+0+2+0+6=9 ・・・(5)
以上より、テスト実施優先ロジックに従えば、上記3件の優先順位については、テストケース3が最も高くなり、テストケース1が最も低くなる。
次に、別の例について説明する。4件のテストケースについて図20(a)に示すようなテスト結果が得られている場合、図20(b)に示すようにテスト結果の数値化が行われる。このとき、テストケース4からテストケース7までのいずれについてもテスト実施加算値は「7」となる。ここで、テスト実施加算値のみに基づいて優先順位が決定されると、テストケース4からテストケース7までの全ての優先順位は同じになる。このような場合、本実施形態においては、以下の3つの条件に従って優先順位を決定する。「より最近に失敗しているテストケースの優先順位を高くする」という条件を第1の条件とする。「過去に失敗の回数が多いテストケースの優先順位を高くする」という条件を第2の条件とする。「より最近にテスト結果に見送りのあるテストケースの優先順位を高くする」という条件を第3の条件とする。このような場合、まず、第1の条件に従えば、テストケース6が抽出される。次に、第2の条件に従えば、テストケース5が抽出される。さらに、第3の条件に従えば、テストケース4が抽出される。その結果、上記4件の優先順位については、「テストケース6、テストケース5、テストケース4、テストケース7」の順になる。
<3.5.2 テスト実施優先ロジック処理の処理手順>
図21は、図9のステップS250のテスト実施優先ロジック処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。テストケース抽出装置100は、テスト実施優先ロジック処理の開始後、テストプロジェクトに含まれている全てのテスト仕様書の全てのテストケースについて、テスト実施加算値の算出を行う(ステップS510)。算出された各テストケースのテスト実施加算値は、優先順位付けテーブル33の項目名「テスト実施加算値」のフィールドに書き込まれる。ステップS510の終了後、ステップS520に進み、優先順位付けテーブル33に格納されているテストケース結果レコードについて、テスト実施加算値の降順での並び替えが行われる。その後、ステップS530に進み、優先順位付けテーブル33の項目名「テスト実施優先順位」のフィールドに各テストケースの優先順位が書き込まれる。ステップS530が終了すると、テスト実施優先ロジック処理は終了する。なお、このテスト実施優先ロジック処理を実現するためのプログラムは、図1に示すように、プログラム名を「テスト実施優先ロジック」としてプログラム格納部20に格納されている。
<3.6 テスト結果最終順位付け処理>
次に、テスト結果最終順位付け処理について説明する。上述したように、テスト結果優先ロジック処理が行われていれば、優先順位付けテーブル33の項目名「テスト結果優先順位」のフィールドには、テスト結果優先ロジック処理に基づいた優先順位(以下、「テスト結果優先順位値」という。)が格納されている。また、テスト実施優先ロジック処理が行われていれば、優先順位付けテーブル33の項目名「テスト実施優先順位」のフィールドには、テスト実施優先ロジックに基づいた優先順位(以下、「テスト実施優先順位値」という。)が格納されている。本実施形態においては、各テストケースについて、テスト結果優先順位値に第1の係数を乗じた値とテスト実施優先順位値に第2の係数を乗じた値との和(以下、「最終順位付け値」という。)を算出する。そして、最終順位付け値の大きいテストケースほど優先順位が高く設定される。
上述の第1の係数および第2の係数については、例えば、第1の係数を「1.0」として、第2の係数を「0.8」とすることができる。この場合に、図8に示すように、優先順位1に「テスト結果を考慮」が選択され、優先順位2に「間引いたテストケースを考慮」が選択されていれば、最終順位付け値Zは次式(6)で算出される。
Z=X×1.0+Y×0.8 ・・・(6)
ここで、Xはテスト結果優先順位値を示し、Yはテスト実施優先順位値を示している。
図22は、図9のステップS260のテスト結果最終順位付け処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。テストケース抽出装置100は、テスト結果最終順位付け処理の開始後、テストプロジェクトに含まれている全てのテスト仕様書の全てのテストケースについての最終順位付け値の算出を行う(ステップS610)。算出された各テストケースの最終順位付け値は、優先順位付けテーブル33の項目名「最終順位付け値」のフィールドに書き込まれる。ステップS610の終了後、ステップS620に進み、優先順位付けテーブル33に格納されているテストケース結果レコードについて、最終順位付け値の降順での並び替えが行われる。その後、ステップS630に進み、優先順位付けテーブル33の項目名「最終順位」のフィールドに各テストケースの優先順位が書き込まれる。ステップS630が終了すると、テスト結果最終順位付け処理は終了する。なお、このテスト結果最終順位付け処理を実現するためのプログラムは、図1に示すように、プログラム名を「テスト結果最終順位付け」としてプログラム格納部20に格納されている。
以上のようにしてテスト結果最終順位付け処理が終了すると、図23に示すように、優先順位付けテーブル33の項目名「最終順位」のフィールドには、テストケースを抽出する際の各テストケースの優先順位が格納されている。そして、図9に示すステップS270で、上記優先順位と図7に示すテスト仕様書間引き率設定テキストボックス407およびテストプロジェクト間引き率設定テキストボックス408に入力された間引き率とに基づいて、今回のテスト対象とされるテストケースが抽出される。
なお、図16に示すステップS420と図21に示すステップS520と図22に示すステップS620とによって、テストケース並び替え手段が実現されている。
<4.効果>
以上のように、本実施形態によると、各テストケースの過去のテスト結果は、テスト結果優先ロジックとテスト実施優先ロジックのそれぞれに基づいて数値化される。そして、各テストケースについて、テスト結果積算値およびテスト実施加算値が算出される。さらに、テスト結果積算値とテスト実施加算値とに基づいて、今回のテスト対象とされるべきテストケースを抽出する優先順位を決める最終順位付け値が算出される。このため、最終順位付け値に従ってテストケースを抽出することで、全てのテストケースの中から今回のテスト対象とされるべき好適なテストケースが過去のテスト結果を考慮して抽出されることになる。これにより、過去のテスト結果を考慮したテストケースの抽出が容易に行われ、効率的にソフトウェアシステムのテストを行うことが可能となる。
また、オペレータは、間引きパラメータ設定ダイアログ500によって、テストケースを抽出する際に適用されるロジックの優先順位を設定することができる。このため、過去のテストの実施状況やシステムの特性等を考慮して、テストケースを抽出することができる。さらに、オペレータは、テストケース抽出ダイアログ400のテスト仕様書間引き率設定テキストボックス407およびテストプロジェクト間引き率設定テキストボックス408によって、テストケースの間引き率を設定することができる。このため、システムの開発期間の長短やテストのために許容される工数等に応じて、全てのテストケースの中から今回のテスト対象とされるべきテストケースを抽出することができる。これにより、効率良くテストケースの抽出が行われ、より少ないテスト工数でシステムに存在する不具合を洗い出すことが可能となる。その結果、より少ない工数で高品質なシステムを提供することが可能となる。
<5.変形例>
<5.1 第1の変形例>
図4に示すように、上記実施形態においては、テスト仕様書テーブル31には、「テストケース番号」がテストケースの数だけ繰り返されている。このテスト仕様書テーブル31については、正規化をしても良い。すなわち、図24(a)および(b)に示すようなレコードフォーマットの2つのテーブルにすることができる。
また、図5に示すように、上記実施形態においては、テストケーステーブル32には、「テスト結果ID」、「テスト結果」、「報告者」、「報告日」、「環境」、および「備考」がテストが実施された回数だけ繰り返されている。このテストケーステーブル32についても、正規化をしても良い。すなわち、図25(a)および(b)に示すようなレコードフォーマットの2つのテーブルにすることができる。
このようにテスト仕様書テーブル31およびテストケーステーブル32を正規化することにより、各テーブルの構造が簡潔なものになり、テストケース抽出処理のためのプログラムの設計やプログラミング等が容易になる。なお、本変形例においては、図25(a)に示すレコードフォーマットのテーブルによってテストケース保持手段が実現され、図25(b)に示すレコードフォーマットのテーブルによってテスト結果保持手段が実現される。
<5.2 第2の変形例>
次に、テスト実施優先ロジック処理について、上記実施形態における考え方とは別の考え方について説明する。まず、図26に示すように2件のテストケースについて既に9回のテストが実施されている場合に、それら2件のテストケースのうちのいずれの優先順位を高くするべきかを検討する。なお、テスト結果の「なし」とは、当該テストケースが作成されていなかったこと、あるいは、テスト対象となる機能が実装されていなかったためにテストが実施されていないことを表わしている。テストケース1については、1回目から9回目までの全てのテスト結果が成功になっている。一方、テストケース2については、1回目から8回目までのテスト結果は「なし」になっており、9回目のみ成功になっている。このような場合、次にテストが実施されたとき、よりテスト回数の少ないテストケース2の方が、テストケース1よりも失敗する可能性が高いものと考えられる。従って、図26に示すようなテスト結果が得られている場合、本変形例に係るテスト実施優先ロジックに従えば、テストケース1の優先順位よりもテストケース2の優先順位の方が高くなる。
上記においては簡単な例について説明したが、次に、やや複雑な例について説明する。図27に示すように5件のテストケースについて既に6回のテストが実施されており、それら5件のテストケースのうち3件のテストケースを抽出する場合について検討する。このような場合、例えば以下のような条件に従ってテストケースを抽出することが考えられる。「前回のテスト結果が失敗であるテストケースを優先する」という条件を第1の条件とする。さらに、「過去に実施されているテスト回数の少ないテストケースを優先する」という条件を第2の条件とする。このような場合、まず、第1の条件に従えば、テストケース11が抽出される。次に、第2の条件に従えば、テストケース13、テストケース14、およびテストケース15の3件が選択される。ところが、上記3件のうち2件だけが抽出されなければならないから、さらなる条件等の設定が必要となる。
そこで、上記実施形態と同様、テスト結果の数値化を行う。本変形例においては、各テスト結果について以下のように数値化を行う。成功したテスト結果については、「0」に数値化される。失敗したテスト結果については、m回目(m:整数)であれば「m+1」に数値化される。テスト結果が見送りのものについては、n回目(n:整数)のテスト結果であれば「(n+1)×0.5」に数値化される。テスト結果が「なし」のものについては、p回目(p:整数)のテスト結果であれば「(p+1)×0.8」に数値化される。以上のようにして個々のテスト結果についての数値化がなされた後、上記実施形態と同様、各テストケースのテスト実施加算値を算出する。そして、テスト実施加算値に基づいて、テストケースの優先順位が設定される。
<5.3 第3の変形例>
上記実施形態においては、過去に何回かテストが実施されていて新たにテストを実施する場合について、例えば、図13に示すように過去にテストが4回実施されていて新たに5回目のテストを実施する場合について説明しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、5回目のテストを実施するにあたり、テストケース抽出処理によって「1000件のテストケースのうち300件のテストケースが抽出された」と仮定する。そして、テストが開始されたが、例えば、100件のテストが終了した時点で進捗の遅れ等により「残りの200件のテストケースから更にテストケースを絞り込みたい」というようなことがある。このような場合にも、以下のようにして、本発明を適用することができる。
図28は、テストを実施する過程における各テスト結果の全体に占める割合の変化を示す図である。新たにテストを実施する場合でテストケース抽出処理の実行前においては、図28(a)に示すように、全てのテストケースのテスト結果は「未実施」になっている。テストケース抽出処理を実行すると、図28(b)に示すように、今回のテスト対象から除外されたテストケースのテスト結果が「見送り」になる。その後、テストが実施される都度、「未実施」のテスト結果が「成功」あるいは「失敗」になる。このようにして、テストフェーズの途中には、各テスト結果の全体に占める割合は、図28(c)に示すようなものとなる。
図29は、本変形例におけるテストフェーズ中の処理の流れを説明するためのフローチャートである。テストフェーズになると、まず、オペレータはテストを1件実施する(ステップS710)。テスト結果は、テストケーステーブル32の当該回数目の項目名「テスト結果」のフィールドに書き込まれる。ステップS710の終了後、ステップS720に進み、テスト結果が「未実施」になっているテストケースが有るか否かが判定される。判定の結果、「未実施」になっているテストケースがあればステップS730に進む。一方、「未実施」になっているテストケースがなければ終了する。ステップS730では、テストを中断するか否かが判定される。判定の結果、テストを中断する場合にはステップS740に進む。一方、テストを中断しない場合には、ステップS710に戻りテストを継続する。ステップS740では、テストケーステーブル32から当該回数目のテスト結果が「未実施」になっているテストケースが抽出される。その後、ステップS750に進み、ステップS740で抽出されたテストケースの中から更にテストケースの絞り込み(抽出)が行われる。その結果、今回のテスト対象から除外されたテストケースのテスト結果については、「未実施」から「見送り」へと変更される。ステップS750の終了後、ステップS710に戻りテストが継続される。
以上の構成により、テストの進捗に遅れが生じているときなどに、テストケースを絞り込んで、今回のテスト対象とされるテストケースを効率的に削減することが可能となる。なお、上記ステップS740によって、未実施テストケース抽出手段が実現されている。
また、上記ステップS740においては、テスト結果が「未実施」になっているテストケースの抽出が行われているが、これに替えて、テスト結果が「未実施」になっているテストケースとテスト結果が「見送り」になっているテストケースとの抽出が行われても良い。これにより、ステップS740によって、未実施テストケース抽出手段と今回対象外テストケース抽出手段が実現される。この構成によると、上記とは逆に、今回のテスト対象となるテストケースを増加させることが可能となる。その結果、今回テストされるテストケースの数が増加し、システムの品質を向上することが可能となる。
<5.4 第4の変形例>
上記実施形態においては、過去のテスト結果のみに基づいてテストケースが抽出されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、過去のテスト結果に加え、テストケースの重要度をも考慮してテストケースを抽出する構成にしても良い。これにより、重要なテストケースについては、過去のテスト結果が全て「成功」であっても、今回のテスト対象として抽出されるようにすることができる。その結果、過去のテスト結果が考慮され、かつ、重要なテストケースが漏れることなく、テストケースの抽出が行われる。
<6.その他>
上述のテストケース抽出装置100は、メモリ60や補助記憶装置70等のハードウェアの存在を前提として、CPU10によって実行されるテーブル作成等のプログラム21〜24に基づき実現される。このようなプログラム21〜24の一部または全部は、例えば、そのプログラム21〜24を記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供される。使用者は、上記プログラム21〜24の記録媒体としてのCD−ROMを購入して、CD−ROM駆動装置(図示せず)に装着し、そのCD−ROMからそのプログラム21〜24を読み出してテストケース抽出装置100の補助記憶装置70にインストールすることができる。このように、図6等に示す各ステップをコンピュータに実行させるプログラムの形態として提供することもできる。
本発明の一実施形態におけるテストケース抽出装置の構成を示すブロック図である。 上記実施形態におけるソフトウェアシステムの開発環境全体のハードウェア構成図である。 上記実施形態において、テストプロジェクトについて説明するための概念図である。 上記実施形態において、テスト仕様書テーブルのレコードフォーマットを示す図である。 上記実施形態において、テストケーステーブルのレコードフォーマットを示す図である。 上記実施形態において、テストケース抽出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態において、テストケース抽出ダイアログを示す図である。 上記実施形態において、間引きパラメータ設定ダイアログを示す図である。 上記実施形態において、抽出処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 上記実施形態において、テーブル作成処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 上記実施形態において、優先順位付けテーブルのテーブルレイアウトを示す図である。 上記実施形態において、テスト結果優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト結果優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト結果優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト結果優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト結果優先ロジック処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 上記実施形態において、テスト実施優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト実施優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト実施優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト実施優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態において、テスト実施優先ロジック処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 上記実施形態において、テスト結果最終順位付け処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 上記実施形態において、テスト結果最終順位付け処理について説明するための図である。 上記実施形態の第1の変形例において、テスト仕様書テーブルの正規化後のレコードフォーマットを示す図である。 上記実施形態の第1の変形例において、テストケーステーブルの正規化後のレコードフォーマットを示す図である。 上記実施形態の第2の変形例において、テスト実施優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態の第2の変形例において、テスト実施優先ロジック処理について説明するための図である。 上記実施形態の第3の変形例において、テストを実施する過程における各テスト結果の全体に占める割合の変化を示す図である。 上記実施形態の第3の変形例において、テストフェーズ中の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
符号の説明
20…プログラム格納部
30…データベース
31…テスト仕様書テーブル
32…テストケーステーブル
33…優先順位付けテーブル
100…テストケース抽出装置(サーバ機)
200…パソコン
300…LAN
400…テストケース抽出ダイアログ
407…テスト仕様書間引き率設定テキストボックス
408…テストプロジェクト間引き率設定テキストボックス
500…間引きパラメータ設定ダイアログ

Claims (21)

  1. 予め作成され繰り返しテストが実施される複数のテストケースである作成済テストケース群から今回テストが実施されるべき複数のテストケースである実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出装置であって、
    前記作成済テストケース群を保持するテストケース保持手段と、
    前記作成済テストケース群の各テストケースと対応付けられる当該各テストケースについての各回のテスト結果を保持するテスト結果保持手段と、
    前記テスト結果保持手段に保持されている各テストケースについての各回のテスト結果を読み出すテスト結果読み出し手段と、
    前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出手段とを備えていることを特徴とする、テストケース抽出装置。
  2. 前記テストケース抽出手段は、前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースを決定するために、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて各テストケースの優先順位を設定する優先順位設定手段を備え、
    前記優先順位に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群が抽出されることを特徴とする、請求項1に記載のテストケース抽出装置。
  3. 前記優先順位設定手段は、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群の並び替えを行うテストケース並び替え手段を備えることを特徴とする、請求項2に記載のテストケース抽出装置。
  4. 前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースの割合または前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されないテストケースの割合を設定するための抽出率設定手段を更に備え、
    前記テストケース抽出手段は、前記抽出率設定手段によって設定された割合に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のテストケース抽出装置。
  5. 前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するための複数のロジックにつき優先順位を設定する抽出ロジック設定手段を更に備え、
    前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出する際に、前記抽出ロジック設定手段によって設定された優先順位に従って前記複数のロジックを適用することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のテストケース抽出装置。
  6. 前記実施対象テストケース群のうち今回のテストが実施されていないテストケースを抽出する未実施テストケース抽出手段を更に備え、
    前記未実施テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載のテストケース抽出装置。
  7. 前記作成済テストケース群のうち今回のテスト対象から除外されているテストケースを抽出する今回テスト対象外テストケース抽出手段を更に備え、
    前記今回テスト対象外テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載のテストケース抽出装置。
  8. 前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが成功したのか失敗したのかを識別することができる成否識別情報が保持され、
    前記テストケース抽出手段は、前記成否識別情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載のテストケース抽出装置。
  9. 前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが実施されなかったことを示す不実施情報が保持され、
    前記テストケース抽出手段は、前記不実施情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項8に記載のテストケース抽出装置。
  10. 前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群の各テストケースについての各回のテスト結果のうちテストケースが不存在であるため又はテストケースに係る所定の機能が不存在であるためにテスト結果の存在しない回があるとき、当該テスト結果の存在しない回があることを考慮して、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項8または9に記載のテストケース抽出装置。
  11. 予め作成され繰り返しテストが実施される複数のテストケースである作成済テストケース群から今回テストが実施されるべき複数のテストケースである実施対象テストケース群を抽出するためにコンピュータを、
    前記作成済テストケース群を保持するテストケース保持手段、
    前記作成済テストケース群の各テストケースと対応付けられる当該各テストケースについての各回のテスト結果を保持するテスト結果保持手段、
    前記テスト結果保持手段に保持されている各テストケースについての各回のテスト結果を読み出すテスト結果読み出し手段、及び、
    前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出手段、
    として機能させるためのテストケース抽出プログラム。
  12. 前記テストケース抽出手段は、前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースを決定するために、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて各テストケースの優先順位を設定する優先順位設定手段を含み、
    前記優先順位に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群が抽出されることを特徴とする、請求項11に記載のテストケース抽出プログラム。
  13. 前記優先順位設定手段は、前記テスト結果読み出し手段によって読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群の並び替えを行うテストケース並び替え手段を含むことを特徴とする、請求項12に記載のテストケース抽出プログラム。
  14. 前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されるテストケースの割合または前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群として抽出されないテストケースの割合を設定するための抽出率設定手段を更に含み、
    前記テストケース抽出手段は、前記抽出率設定手段によって設定された割合に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項11から13までのいずれか1項に記載のテストケース抽出プログラム。
  15. 前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するための複数のロジックにつき優先順位を設定する抽出ロジック設定手段を更に含み、
    前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出する際に、前記抽出ロジック設定手段によって設定された優先順位に従って前記複数のロジックを適用することを特徴とする、請求項11から14までのいずれか1項に記載のテストケース抽出プログラム。
  16. 前記実施対象テストケース群のうち今回のテストが実施されていないテストケースを抽出する未実施テストケース抽出手段を更に含み、
    前記未実施テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする、請求項11から15までのいずれか1項に記載のテストケース抽出プログラム。
  17. 前記作成済テストケース群のうち今回のテスト対象から除外されているテストケースを抽出する今回テスト対象外テストケース抽出手段を更に備え、
    前記今回テスト対象外テストケース抽出手段によって抽出されたテストケースから今回テストが実施されるべきテストケースが抽出されることを特徴とする、請求項11から16までのいずれか1項に記載のテストケース抽出プログラム。
  18. 前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが成功したのか失敗したのかを識別することができる成否識別情報が保持され、
    前記テストケース抽出手段は、前記成否識別情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項11から17までのいずれか1項に記載のテストケース抽出プログラム。
  19. 前記テスト結果保持手段には、前記各テストケースについての各回のテスト結果として、テストが実施されなかったことを示す不実施情報が保持され、
    前記テストケース抽出手段は、前記不実施情報に基づいて、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項18に記載のテストケース抽出プログラム。
  20. 前記テストケース抽出手段は、前記作成済テストケース群の各テストケースについての各回のテスト結果のうちテストケースが不存在であるため又はテストケースに係る所定の機能が不存在であるためにテスト結果の存在しない回があるとき、当該テスト結果の存在しない回があることを考慮して、前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出することを特徴とする、請求項18または19に記載のテストケース抽出プログラム。
  21. 予め作成され繰り返しテストが実施される複数のテストケースである作成済テストケース群から今回テストが実施されるべき複数のテストケースである実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出方法であって、
    前記複数のテストケースのテスト結果を保持する所定のテスト結果保持手段から所定のテストケース保持手段に保持された前記作成済テストケース群の各テストケースと対応付けられる当該各テストケースについての各回のテスト結果を読み出すテスト結果読み出しステップと、
    前記テスト結果読み出しステップで読み出された各テストケースについての各回のテスト結果に基づいて前記作成済テストケース群から前記実施対象テストケース群を抽出するテストケース抽出ステップとを備えていることを特徴とする、テストケース抽出方法。
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