JP2007100642A - エンジンのタンブル流制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】強いタンブル流を点火時期まで維持することができるエンジンのタンブル流制御装置を提供する。
【解決手段】燃焼室11に連通する吸気ポート12と、ピストン33の上下動に応動して吸気ポート12を開閉し燃焼室11への吸気を制御する吸気バルブ31と、吸気ポート12を上下に二分して第1通路12b及び第2通路12aを形成する隔壁13と、第1通路12bに設けられ、開度に応じて第1通路12bを通流する空気量を制御して燃焼室内にタンブル流を生成するタンブルコントロールバルブ14と、吸気行程前半でタンブルコントロールバルブ14を略半開し、吸気行程後半から吸気バルブ31が閉じるまではタンブルコントロールバルブ14を略全閉するタンブルコントロールバルブ制御手段20とを有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、エンジンの燃焼室内のタンブル流を制御する装置に関する。
点火プラグ周辺に混合気を形成するとともに、その周りに空気に近い希薄な混合気を形成する層状化(成層化)を図るには、燃焼室内のガス流動を制御することが重要である。
従来は、吸気ポートにタンブルコントロールバルブ(吸気流制御軸)を設け、そのタンブルコントロールバルブを負荷に応じて開閉することで低負荷時に燃焼室内にタンブル流を生成するようにしている(特許文献1)。
実開平7−7838号公報
ところが前述した装置では、圧縮行程後半においてタンブル流が崩壊してしまい、点火時期においてはすでに混合気の成層化が弱まっている、又はなされていないことがわかった。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、強いタンブル流を点火時期まで維持することができるエンジンのタンブル流制御装置を提供することを目的としている。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、燃焼室(11)に連通する吸気ポート(12)と、ピストン(33)の上下動に応動して前記吸気ポート(12)を開閉し前記燃焼室(11)への吸気を制御する吸気バルブ(31)と、前記吸気ポート(12)を上下に二分して第1通路(12b)及び第2通路(12a)を形成する隔壁(13)と、前記第1通路(12b)に設けられ、開度に応じて第1通路(12b)を通流する空気量を制御して燃焼室内にタンブル流を生成するタンブルコントロールバルブ(14)と、吸気行程前半で前記タンブルコントロールバルブ(14)を略半開し、吸気行程後半から前記吸気バルブ(31)が閉じるまでは前記タンブルコントロールバルブ(14)を略全閉するタンブルコントロールバルブ制御手段(20)とを有することを特徴とする。
本発明によれば、タンブルコントロールバルブをサイクル中に開閉するようにしたので、タンブル流を圧縮行程後半においても維持することができるのである。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第1実施形態を示す図であり、図1(A)は側面から見た模式図、図1(B)は吸気ポート付近を上面から見た模式図、図1(C)はタンブルコントロールバルブを開閉する電磁弁の模式図である。なお本明細書では、慣例にしたがい、燃焼室のルーフ側を上、クランクシャフト側を下として説明する。すなわちピストンは、吸気行程及び膨張行程で下方へ移動し、圧縮行程及び排気行程で上方に移動する
タンブル流制御装置10は、エンジンの燃焼室11に連通する吸気ポート12と、隔壁13と、タンブルコントロールバルブ14と、電磁弁15と、クランク角センサ16と、コントローラ20とを有する。なおピストン33の上下動に応動して吸気バルブ31及び排気バルブ32が開閉し、燃焼室11の吸排気が制御される。
隔壁13は吸気ポート12内に設けられている。隔壁13は吸気ポート12をペントルーフ稜線11c側のアッパ通路12aと、燃焼室11の側壁11a側のロア通路12bとに二分する。
タンブルコントロールバルブ14は、ロア通路12bに設けられている。タンブルコントロールバルブ14は、シャフト14aを中心に開閉する。タンブルコントロールバルブ14は、開閉角度に応じてロア通路12bの流路断面積を変更する。
電磁弁15は、シャフト14aを回転させることによってタンブルコントロールバルブ14を開閉する。
クランク角センサ16は、クランクシャフトの回転角度を検出する。アクセルペダルポジションセンサ17は、アクセルペダルの踏込量を検出する。水温センサ18はエンジンの冷却水温を検出する。
コントローラ20は、センサの検出信号に合わせて電磁弁15を制御してタンブルコントロールバルブ14を開閉する。コントローラ20は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ20を複数のマイクロコンピュータで構成してもよい。
ここで発明の理解を容易にするために、図12を参照して解決しようとしている課題についてさらに詳しく説明する。なお図12は、タンブルコントロールバルブの開度を、サイクル中は一定のままにしておく場合に生成されるタンブル流について説明する図である。
上述の通り、従来は、吸気ポートにタンブルコントロールバルブを設け、そのタンブルコントロールバルブを負荷に応じて制御していた。すなわち低負荷時にはタンブルコントロールバルブを閉じておくことで、燃焼室内にタンブル流を生成するようにしていた。ところがこのような方法では、圧縮行程後半においてタンブル流が崩壊していたのである。
本件発明者らは、日夜鋭意研究を重ねることにより、この原因が以下であることを明らかにした。
図12(A)に示すように、タンブルコントロールバルブ14を閉じておくと、ピストン33の下降とともに吸気ポート12のアッパ通路12aから空気が燃焼室11に吸入される。この吸気Aのほとんどは、排気バルブ32側のルーフ11eから側壁11bに沿って流れる。
そして図12(B)に示すように、この空気Aは、ピストン33の上昇とともに吸気バルブ31側のルーフ11dに連続する側壁11aに沿って上昇する。またこの時点でも吸気の慣性効果によって吸気ポート12→アッパ通路12aを通って燃焼室11に流入する空気もある。したがってこのときの燃焼室内には、吸気バルブ31側の壁面11aに沿って流れる上昇流が生じるとともに、排気バルブ32側の壁面11bに沿って流れる下降流が生じている。ただしアッパ通路12aから流入する空気量は少ないので、排気バルブ32側の下降流よりも、吸気バルブ31側の上昇流が多い。
そして圧縮行程後半では、図12(C)に示すように、ピストン33の上昇とともに吸気バルブ31側の壁面11aに沿って流れる上昇流Aが多く、排気バルブ32側の壁面11bに沿って流れる下降流が少ない。このような状態では上昇流Aは、燃焼室ルーフ11dに到達すると、その後の行き場所がないのでタンブル流が崩壊するのである。
これをタンブル中心で考えると、タンブル中心が排気バルブ32側の壁面11b付近に存在する状態である。
このような解析に基づいて本件発明者らは、タンブル流を維持するには、上昇流と下降流とのバランスを図ってタンブル中心を気筒中心付近に留めておくことが重要であるとの知見に基づき本発明を完成するに至ったのである。
そしてさらに本件発明者らは、隔壁13によって吸気ポート12をアッパ通路12aとロア通路12bとに分け、ロア通路12bの通流を制御するタンブルコントロールバルブ14を閉じておき、サイクル途中(BDCの手前)で開くようにすることで、タンブル中心を気筒中心付近に留めておくことができるという知見を得たのである。すなわち、このようにすることでタンブルコントロールバルブ14を開いた後はロア通路12bからも空気が流れ込むこととなる。この空気がピストン33の上昇とともに側壁11aに沿って上昇する空気に衝突し、上昇流動を少なくする。その結果、上昇流の流量が適量にされ、燃焼室ルーフ11dに到達した後は、燃焼室ルーフ11e→側壁11bに沿って下降し、タンブル中心を気筒中心に留めることができるのである。
以下ではタンブルコントロールバルブ14の開閉の具体的な制御について図2のフローチャートに沿って説明する。
ステップS11において、コントローラ50はクランク角CAを読み込む。
ステップS12において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブが開いているか否かを判定する。開いていなければステップS13に処理を移行し、開いていればステップS15へ処理を移行する。
ステップS13において、コントローラ50はクランク角CAが基準角度Aを超えたか否かを判定する。超えていなければ処理を抜け、超えていればステップS14に処理を移行する。
ステップS14において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブを開く。
ステップS15において、コントローラ50はクランク角CAが基準角度Bを超えたか否かを判定する。超えていなければ処理を抜け、超えていればステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブを閉じる。
図3は、タンブルコントロールバルブ14の開閉タイミングを示すタイミングチャートである。
なお図2のフローチャートとの対応が分かりやすくなるように、図2のステップ番号をS付けで併記する。
クランク角を読み込み(S11)、クランク角が基準角度A(IVCより小さい吸気行程中の所定角度;具体的にはあらかじめ実験を通じて設定しておくが一例を挙げるならばTDCから120〜150deg程度)を超えるまではタンブルコントロールバルブ14の開口率を0%(すなわち全閉)にしておき、基準角度Aを超えたら(S13)、タンブルコントロールバルブ14を開き(S14)、開口率を100%(すなわち全開)にする。そしてクランク角が基準角度B(IVC以降IVOまでの任意の角度)を超えたら(S15)、タンブルコントロールバルブ14を閉じ(S16)、開口率を0%にする。
ここでタンブルコントロールバルブの開閉状態について補足する。
タンブルコントロールバルブ14の開口率とは、タンブルコントロールバルブ14が無いとした場合のロア通路12bの流路断面積(吸気の流れ方向を法線とする断面の面積)に対するタンブルコントロールバルブ14によって開いている流路断面積の割合である。
すなわちタンブルコントロールバルブ開口率100%とは、タンブルコントロールバルブ14によって開いている流路断面積がタンブルコントロールバルブ14が無いとした場合のロア通路12bの流路断面積に等しい状態である。またタンブルコントロールバルブ開口率0%とは、タンブルコントロールバルブ14が閉じているために路断面積がゼロとなっている状態である。
本実施形態では、タンブルコントロールバルブ14の開口率が0%又は100%になるように開閉しているが、この数値は一例である。例えば閉状態で開口率10%程度にしたり、開状態で開口率90%程度にしてもよい。
図4は、第1実施形態の制御による効果を説明する図である。図4(A)は吸気行程前半(CA=90degATDC)、図4(B)は吸気行程後半(CA=180degATDC)、図4(C)は圧縮行程後半(CA=270degATDC)を示している。また図中の矢印(→)は吸気の流れを示し、黒丸(●)はタンブル中心を示す。
図4(A)に示すように吸気行程前半では、タンブルコントロールバルブ14を閉じておく。すると吸気Aはアッパ通路12aを通流して燃焼室11に流れ込む。そしてほとんどの吸気Aは排気バルブ32側のルーフ11eから側壁11bに沿って下降する。
そしてBDC(CA=180degATDC)に達する前にタンブルコントロールバルブ14を開く。するとロア通路12bを通流して燃焼室11に流入する吸気Bの流れができる。この流れBが吸気バルブ31側の側壁11aに沿って上昇する空気Aの流れを弱める。
これにより、上昇流と下降流とが釣り合い、タンブル中心が気筒中心付近に留めることとなり、圧縮行程後半においてもタンブル流が維持されるのである(図4(C))。
図5は、サイクル中における燃焼室内のタンブル中心の移動を示す図である。また図6は、サイクル中におけるタンブル比を示す図である。なおタンブル比とは、クランクシャフト1回転当たりの吸入空気のタンブル回転量である。
図12に示した従来装置のように、サイクル中にタンブルコントロールバルブ14を閉じたままにした場合には、図5の破線に示すように吸気行程前半(CA=90degA)→吸気行程後半(CA=180degA)→圧縮行程後半(CA=270degA)となるにつれて、タンブル中心は吸気バルブ側の壁面11a付近から排気バルブ側の壁面11b付近へと移動する。このようにタンブル中心は、燃焼室中心付近から外れてしまっていた。その結果、タンブル比は図6の破線に示すように、圧縮行程後半(CA=270degA)において小さくなっていた。
ところが本実施形態のようにタンブルコントロールバルブ14をサイクル中に開閉することで、タンブル中心は、図5の実線に示すように吸気行程前半(CA=90degA)→吸気行程後半(CA=180degA)となると、吸気側の壁面11a付近から燃焼室中心付近に移動し、圧縮行程後半(CA=270degA)となっても、燃焼室中心付近に維持される。その結果、タンブル比は図6の実線に示すように、圧縮行程後半(CA=270degA)においても大きい。
このように本実施形態によれば、タンブルコントロールバルブ14をサイクル中に開閉するようにしたので、タンブル流は、圧縮行程後半においても維持されるのである。
また本実施形態では、図4に示したように、タンブルコントロールバルブ14の先端が燃焼室側になるようにタンブルコントロールバルブ14を開閉制御する。このようにすれば、タンブルコントロールバルブ14を開くときに、空気の流れに逆らわないので、電磁弁15は大きな駆動力を必要としない。なお吸気バルブ31を閉じているときにタンブルコントロールバルブ14を閉じる。したがって吸気の流れがないので、タンブルコントロールバルブ14を閉じる際も、電磁弁15は大きな駆動力を必要としない。
(第2実施形態)
図7は、本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第2実施形態を示すフローチャートである。
なお以下に示す実施形態では前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
本実施形態は、第1実施形態に対してタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更している。
ステップS21において、コントローラ50はクランク角CAを読み込む。
ステップS22において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブが閉じているか否かを判定する。閉じていなければステップS23に処理を移行し、閉じていればステップS25へ処理を移行する。
ステップS23において、コントローラ50はクランク角CAが基準角度Cを超えたか否かを判定する。超えていなければ処理を抜け、超えていればステップS24に処理を移行する。
ステップS24において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブを閉じる。
ステップS25において、コントローラ50はクランク角CAが基準角度Dを超えたか否かを判定する。超えていなければ処理を抜け、超えていればステップS26に処理を移行する。
ステップS26において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブを開く。
次に具体的な開閉タイミングを図3のタイミングチャートを参照して説明する。なお図7のフローチャートとの対応が分かりやすくなるように、図7のステップ番号をS付けで併記する。
クランク角を読み込み(S21)、クランク角が基準角度C(IVCよりは小さい)を超えるまではタンブルコントロールバルブ14の開口率を50%(すなわち半開)にしておき、基準角度Cを超えたら(S23)、タンブルコントロールバルブ14を閉じ(S24)、開口率を0%(すなわち全閉)にする。そしてクランク角が基準角度D(IVC以降IVOまでの任意の角度)を超えたら(S25)、タンブルコントロールバルブ14を開き(S26)、開口率を50%にする。
なお本実施形態では、タンブルコントロールバルブ14の開口率が0%又は50%になるように開閉しているが、この数値は一例である。例えば閉状態で開口率10%程度にしたり、開状態で開口率40%や60%程度にしてもよい。
図8は、第2実施形態の制御による効果を説明する図である。図8(A)は吸気行程前半(CA=90degATDC)、図8(B)は吸気行程後半(CA=180degATDC)、図8(C)は圧縮行程後半(CA=270degATDC)を示している。また図中の矢印(→)は吸気の流れを示し、黒丸(●)はタンブル中心を示す。
図8(A)に示すように吸気行程前半では、タンブルコントロールバルブ14を半開しておく。すると空気Aはアッパ通路12aを通流して燃焼室11に流れ込むとともに、その半分程度の流量の空気Bがロア通路12bを通流して燃焼室11に流れ込む。そして空気Aは排気バルブ32側のルーフ11eから側壁11bに沿って下降する。また空気Bは吸気バルブ31側の側壁11aに沿って下降する。
そして空気Bは空気Aの流れを弱める。
これにより、上昇流と下降流とが釣り合い、タンブル中心が気筒中心付近に留めることとなり、圧縮行程後半においてもタンブル流が維持されるのである(図8(C))。
本実施形態ではタンブルコントロールバルブ14をサイクル中に開閉することで、タンブル中心は、図5の破線に示されるように吸気行程前半(CA=90degA)→吸気行程後半(CA=180degA)となると、吸気側の壁面11a付近から燃焼室中心付近に移動し、圧縮行程後半(CA=270degA)となっても、燃焼室中心付近に維持される。その結果、タンブル比は図6の破線に示されるように、圧縮行程後半(CA=270degA)においても大きいのである。
このように本実施形態によれば、タンブルコントロールバルブ14をサイクル中に開閉するようにしたので、タンブル流は、圧縮行程後半においても維持されるのである。
また本実施形態では、図8に示したように、タンブルコントロールバルブ14の先端が燃焼室の反対側になるようにタンブルコントロールバルブ14を開閉制御する。このようにすれば、タンブルコントロールバルブ14を閉じるときに、空気の流れに逆らわないので、電磁弁15は大きな駆動力を必要としない。なお吸気バルブ31を閉じているときにタンブルコントロールバルブ14を開く。したがって吸気の流れがないので、タンブルコントロールバルブ14を開く際も、電磁弁15は大きな駆動力を必要としない。
(第3実施形態)
図9は、本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第3実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態は、エンジンの回転速度及び負荷に応じてタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更する。すなわち図6に示されているように、TCV制御モード1の方がTCV制御モード2よりもタンブル比が大きく、タンブル流が強いので、特に低回転低負荷で使用することで、燃費が向上する。
一方、TCV制御モード2は吸気行程でタンブルコントロールバルブ14を半開にしているので、TCV制御モード1よりも吸気量が多くなるので、エンジン回転速度や負荷が大きくなったときでも使用することができる。
したがって、エンジンの回転速度及び負荷に応じてタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更することで、燃費向上及び出力バランスの両立を図ることができるのである。
以下ではタンブルコントロールバルブ14の開閉の具体的な制御について図9のフローチャートに沿って説明する。
ステップS1において、コントローラ50はエンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Lを読み込む。
ステップS2において、コントローラ50は第1運転領域であるか否かを判定する。第1運転領域であればステップS10に処理を移行し、第1運転領域でなければステップS3へ処理を移行する。なお第1運転領域であるか否かは、具体的には、あらかじめROMに格納された図10に示す特性のマップに基づいて判定する。このマップはあらかじめ実験を通じて設定される。またこの第1運転領域とはアイドル運転の領域を想定しているが、具体的な範囲については機種ごとに適合する。
ステップS3において、コントローラ50は第2運転領域であるか否かを判定する。第2運転領域であればステップS20に処理を移行し、第2運転領域でなければステップS4へ処理を移行する。なお第2運転領域であるか否かは、具体的には、あらかじめROMに格納された図10に示す特性のマップに基づいて判定する。また第2運転領域は、第1運転領域よりは高回転高負荷の運転の領域であってエンジン回転速度で2000rpm以下程度の領域である。ただし具体的な範囲については機種ごとに適合する。
ステップS4において、コントローラ50はタンブルコントロールバルブ14を全開する。
ステップS10において、コントローラ50はTCV制御モード1を実行する。なおTCV制御モード1は、上述の図2であるので、具体的な内容についての説明は省略する。
ステップS20において、コントローラ50はTCV制御モード2を実行する。なおTCV制御モード2は、上述の図7であるので、具体的な内容についての説明は省略する。
本実施形態によれば、エンジンの回転速度及び負荷に応じてタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更することで、燃費向上及び出力バランスの両立を図ることができる。
(第4実施形態)
図11は、本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第4実施形態を示すフローチャートである。
本実施形態は、エンジンが暖機状態であるか冷機状態(暖機状態になっていない状態)であるかに応じてタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更する。すなわち図6に示されているように、TCV制御モード1の方がTCV制御モード2よりもタンブル比が大きく、タンブル流が強いので、特に始動性能に優れる。一方、TCV制御モード2は吸気行程でタンブルコントロールバルブ14を半開にしているので、TCV制御モード1よりも吸気量が多く、暖機後であればTCV制御モード1よりも燃費が向上する。したがって、エンジンが冷機状態であるか暖機状態であるかに応じてタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更することで、始動性能及び燃費向上の両立を図ることができるのである。
以下ではタンブルコントロールバルブ14の開閉の具体的な制御について図11のフローチャートに沿って説明する。
ステップS5において、コントローラ50は冷却水温Twを読み込む。
ステップS6において、コントローラ50は冷却水温Twが80℃を超えているか否かを判定する。超えていなければステップS10に処理を移行し、超えていればステップS20へ処理を移行する。なお水温80℃とはエンジンが冷機状態であるか暖機状態であるかの判定温度であり、必ずしも80℃に限定されるものではない。エンジン機種によって適宜変更すればよい。
ステップS10において、コントローラ50はTCV制御モード1を実行する。なおTCV制御モード1は、上述の図2であるので、具体的な内容についての説明は省略する。
ステップS20において、コントローラ50はTCV制御モード2を実行する。なおTCV制御モード2は、上述の図7であるので、具体的な内容についての説明は省略する。
本実施形態によれば、エンジンが冷機状態であるか暖機状態であるかに応じてタンブルコントロールバルブの開閉タイミングを変更するようにしたので、始動性能及び燃費向上の両立を図ることができるのである。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば、上記実施形態においては、電磁弁を用いてタンブルコントロールバルブを開閉する構造を例示して説明したが、例えば圧電素子を使用してもよい。またカムシャフトと同期回転するカムを利用してタンブルコントロールバルブを開閉してもよい。
また上記説明においては、ロア通路にタンブルコントロールバルブを設け、それを開閉して順タンブル流を生成しているが、アッパ通路にタンブルコントロールバルブを設け、それを開閉して逆タンブル流を生成する場合でも同様の制御で効果を得ることができる。
本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第1実施形態を示す図である。 タンブルコントロールバルブの開閉の具体的な制御について説明するフローチャートである。 タンブルコントロールバルブの開閉タイミングを示すタイミングチャートである。 第1実施形態の制御による効果を説明する図である。 サイクル中における燃焼室内のタンブル中心の移動を示す図である。 サイクル中におけるタンブル比を示す図である。 本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第2実施形態を示すフローチャートである。 第2実施形態の制御による効果を説明する図である。 本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第3実施形態を示すフローチャートである。 運転領域の特性を示すマップである。 本発明によるエンジンのタンブル流制御装置の第4実施形態を示すフローチャートである。 タンブルコントロールバルブの開度を、サイクル中は一定のままにしておく場合に生成されるタンブル流について説明する図である。
符号の説明
10 タンブル流制御装置
11 燃焼室
12 吸気ポート
12a アッパ通路(第2通路)
12b ロア通路(第1通路)
13 隔壁
14 タンブルコントロールバルブ
20 コントローラ(タンブルコントロールバルブ制御手段)
31 吸気バルブ
32 排気バルブ
33 ピストン

Claims (4)

  1. 燃焼室に連通する吸気ポートと、
    ピストンの上下動に応動して前記吸気ポートを開閉し前記燃焼室への吸気を制御する吸気バルブと、
    前記吸気ポートを上下に二分して第1通路及び第2通路を形成する隔壁と、
    前記第1通路に設けられ、開度に応じて第1通路を通流する空気量を制御して燃焼室内にタンブル流を生成するタンブルコントロールバルブと、
    吸気行程前半で前記タンブルコントロールバルブを略半開し、吸気行程後半から前記吸気バルブが閉じるまでは前記タンブルコントロールバルブを略全閉するタンブルコントロールバルブ制御手段と、
    を有するエンジンのタンブル流制御装置。
  2. 前記第1通路は前記吸気ポートの下側通路であり、
    前記第2通路は前記吸気ポートの上側通路である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのタンブル流制御装置。
  3. 前記タンブルコントロールバルブ制御手段は、
    エンジンの暖機前では、吸気行程前半で前記タンブルコントロールバルブを略全閉し、吸気行程後半から前記吸気バルブが閉じるまでは前記タンブルコントロールバルブを略全開し、
    エンジンの暖機後では、吸気行程前半で前記タンブルコントロールバルブを略半開し、吸気行程後半から前記吸気バルブが閉じるまでは前記タンブルコントロールバルブを略全閉する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンのタンブル流制御装置。
  4. 前記タンブルコントロールバルブ制御手段は、
    エンジンがアイドル状態である第1運転領域では、吸気行程前半で前記タンブルコントロールバルブを略全閉し、吸気行程後半から前記吸気バルブが閉じるまでは前記タンブルコントロールバルブを略全開し、
    前記第1運転領域よりは高回転高負荷である第2運転領域では、吸気行程前半で前記タンブルコントロールバルブを略半開し、吸気行程後半から前記吸気バルブが閉じるまでは前記タンブルコントロールバルブを略全閉する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンのタンブル流制御装置。
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