JP2007093991A - 表面の改質方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法 - Google Patents

表面の改質方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より簡便に表面の改質を行うことができる方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】基体11に、電子供与体12Dと電子受容体12Aとを結合させ、その後、基体11に対して所定のパターンで光を照射して、光が照射された光照射領域121内において、電子供与体12Dから電子受容体12Aへの電子移動を生じさせることにより、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aのうちのいずれか一方の構造の一部を切断・除去し、光照射領域121と光が照射されない光未照射領域122とにおいて、電子供与体12Dと電子受容体12Aとの存在比率を変化させ、これにより、光照射領域121と光未照射領域122とで性質が異なる基板1を製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面の改質方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法に関するものである。
半導体装置や電気光学装置の製造において、重要な工程の一つである薄膜のパターニングには、フォトリソグラフィー法により形成されたレジスト膜がマスクとして用いられている。かかるレジスト膜を用いることにより、サブミクロンオーダーの高精細のパターニングが可能となる。
一般に、フォトリソグラフィー法を用いたパターニングは、次のような工程を経て行われる。まず、パターニングを行う薄膜を基板全面に形成する。さらに、フォトリソグラフィー法により所定パターンのレジスト膜を形成する。その後に、レジスト膜を耐エッチングマスクとして下地のエッチングを行い、不要な部分を除去して所望のパターンを得る。
しかしながら、上述のようにフォトリソグラフィー法によるレジスト膜の形成には、多くの工程が必要であるという問題がある。
これに対して、最近、レジスト膜に比べて極めて薄い膜(例えば、単分子膜や単分子膜を数層〜十層程度重ねた膜、いわゆる分子膜)を用いて、基板や下地膜のパターニングを行う方法が検討されている。かかる方法によれば、レジスト膜をマスクに用いる方法に対して、工程数を削減することができるという利点がある。
このような分子膜を形成する方法としては、例えば、光分解性を有する有機ケイ素化合物を原料として、膜を形成した後、この膜に、光を所定のパターンで照射し、有機ケイ素化合物を光分解することによりパターニングを行う方法(例えば、特許文献1および2参照。)が提案されている。
特開2002−311592号公報 特開2003−162058号公報
本発明の目的の一つは、より簡便に表面の改質を行うことができる方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の表面の改質方法は、基体の表面に少なくとも第1の構造体と前記第1の構造体とは異なる第2の構造体とを配置した状態で前記基体の表面の少なくとも一部に対して光照射を行う工程を含み、
前記工程において、前記光照射により、前記第1の構造体および前記第2の構造体のうち少なくともいずれか一方の反応を生起させることにより、前記基体の表面の化学的性質および物理的性質の少なくともいずれか一つを変化させることを特徴とする。
複数の構造体を用いることにより、表面の性質を適宜調整することができる。また、光照射に用いる光として、より広い範囲の波長のものを選択できるようになる。このようなことから、より簡便に表面の改質を行うことができる。
本発明の表面の改質方法では、前記光照射により前記第1の構造体から前記第2の構造体への電子移動反応が生起することが好ましい。
電子移動反応を利用することにより、比較的低い励起エネルギーで、結合の開裂や異性化等の反応を生起させることができる。
本発明の表面の改質方法では、前記第1の構造体は、前記電子移動反応により切断される結合を有することが好ましい。
これにより、光照射前と光照射後とで、例えば、表面の撥液性や他の化学種との反応性や吸着性等の表面の物理的性質や化学的性質を変化させることができる。
本発明の表面の改質方法では、前記結合は、少なくとも14族元素を含む結合であることが好ましい。
14族元素を有する結合は比較的安定で、電子供与性が大きく、反応性も高いことから好ましい。
本発明の表面の改質方法では、前記第2の構造体は、波長300nmより長波長の光を吸収することが好ましい。
これにより、紫外領域や真空紫外領域の光に比べ、光学系を簡略、光学系を構成する光学素子等の部材を安価なものにできる。
本発明の表面の改質方法では、前記第2の構造体は、芳香環を有し、
前記芳香環上に電子吸引性基を有することが好ましい。
電子吸引性基として、例えば、−CN基、−NO基、−N基および−SOM基を有することにより、第2の構造体に対して、強力な電子受容体として機能を付与することができる。また、芳香環、特に縮環(ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等)、複数の芳香環で構成されるビフェニル、ターフェニルを有することにより、第2の構造体の光励起エネルギーを低くすることができ、より長波長の光が利用できる。
本発明の表面の改質方法では、前記光照射による前記第2の構造体の反応の量子収率は、前記光照射による前記第1の構造体の反応の量子収率より低いことが好ましい。
これにより、第2の構造体を一種の触媒として利用することができるため、前記第2の構造体を前記第1の構造体の量に比べ、小さくできる。
本発明の表面の改質方法では、前記基体の表面に配置する、単位面積あたりの前記第1の構造体の分子数を、前記基体の表面に配置する単位面積あたりの前記第2の構造体の分子数より大きくすることが好ましい。
これにより、第1の構造体に基体の表面の性質を決定する機能を担わせることができる。
本発明の表面の改質方法では、前記基体の表面と、前記第1の構造体および前記第2の構造体のうち少なくともいずれか一方とは化学結合を有していることが好ましい。
これにより、物理的あるいは化学的に安定な表面(光照射前も)を形成できる。かかる化学結合としては、例えば、共有結合、水素結合、イオン結合、配位結合等が挙げられる。
本発明の基板の製造方法は、本発明の表面の改質方法を利用した基板の製造方法であって、
前記基体の表面に前記光照射を行なう第1の部分と、前記光照射を行わない第2の部分を設け、前記第1の部分と前記第2の部分とで性質を異なる基板を製造することを特徴とする。
これにより、表面の改質が行われた基板を簡便に得ることができる。
本発明の電子装置の製造方法は、積層した複数の膜を備えた電子装置の製造方法であって、
本発明の表面の改質方法を利用して、前記複数の膜のうち少なくとも2つを接続するための導電部材を配置するためのコンタクトホールを作成することを特徴とする。
これにより、電子装置を簡便に得ることができる。
本発明の電子装置の製造方法は、本発明の基板の製造方法により得られた前記基板の前記第1の部分と前記第2の部分の性質の違いを利用して、前記基板上に複数の機能性膜を形成する工程を有することを特徴とする。
これにより、電子装置を簡便に得ることができる。
本発明の電子装置の製造方法では、前記複数の機能性膜は、導電性膜、絶縁膜、半導体膜のうち少なくともいずれか一つを含んでいることが好ましい。
これにより、電子装置を簡便に得ることができる。
以下、本発明の典型的な具体的態様について詳細に例示する。
<基板の製造方法>
図1は、本発明に係る基板の製造方法の例を説明するための図(縦断面図)、図2は、図1を拡大して示す図(模式図)である。なお、以下の説明では、図1および図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1および図2に示す基板の製造方法は、[1−1]電子供与体および電子受容体を基体に結合させる結合工程と、[1−2]基体に対して光を照射して基板を得る光照射工程とを有している。以下、これらの各工程について、順次説明する。
[1−1] 結合工程
まず、基体11を用意する。
基体11としては、特に限定されないが、例えば、ガラス板、Siウェハ、プラスチックフィルム、金属板、あるいは、配線等が設けられた配線基板やトランジスタやダイオード等の能動素子を備えたアクティブ基板等を用いることができる。また、これらの表面には、金属膜、誘電体膜、有機膜等が下地層として形成されていてもよい。
次に、必要に応じて、この基体11の上面(表面)に対して前処理を行う。
この前処理としては、紫外線照射、アルカリ溶液または酸溶液による薬液処理、プラズマ処理等が挙げられる。前処理を行うことにより、基体11の上面の汚れ等を除去することができ、その結果、基体11の上面に電子供与体12Dや電子受容体12Aをより容易かつ確実に結合させることができるようになる。
また、例えば、基体11が石英ガラス板や、上面に酸化膜が形成されたものの場合、基体11の上面に紫外線照射や酸−アルカリ処理等を施すことにより、基体11の上面が清浄化されるとともに、水酸基がほぼ全体に均一に存在するようになる。このため、電子供与体12Dや電子受容体12Aが結合基として、アルコキシシリル基やチオール基を有する場合、これらを、基体11の上面により容易かつ確実に結合させることができる。
この場合、紫外線の波長は、100〜350nm程度であるのが好ましく、150〜250nm程度であるのがより好ましい。
次に、基体11の上面に、図2(a)に示すように、第1の構造体として電子供与体(電子供与性化合物)12Dと、第1の構造体とは異なる第2の構造体として電子受容体(電子受容性化合物)12Aとを結合させる(配置する)。これにより、基体11の上面には、図1(a)に示すように、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aによる薄膜(分子膜)12が形成される。
さて、次工程[1−2]において、基体11の表面の少なくとも一部に光の照射を行うと、薄膜12の光が照射された光照射領域121内において、電子供与体12Dから電子受容体12Aへ電子移動が生じ、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aの少なくともいずれか一方に、異性化や結合開裂等の化学反応が生起する。
このような電子移動を伴う化学反応は、電子供与体12Dあるいは電子受容体12Aを単独で直接励起する場合に比べ、概してより低い励起エネルギーで生起する。従って、より長波長の光を用いることが可能となり、光学系が簡略化され、あるいは光学系を構成する部材や材質を安価なものに置き換えることができる。このため、基板の製造コストの削減を図ることができる。
特に、300nmより長波長の光は紫外光に比べ発生させる高強度の光源を利用でき、また、空気や光学系の光学素子を構成する部材として利用されるガラス等に吸収されないため、基体11に照射する実質的な光の強度を高くすることができる。このため、光を照射する時間の短縮を図ることができる。このため、基板の製造をより効率よく(短時間で)行うことができる。
なお、以下の説明では、光照射による電子受容体(第2の構造体)12Aの反応の量子収率が、光照射による電子供与体(第1の構造体)12Dの反応の量子収率より低く、電子移動の生起により電子供与体12Dの結合開裂する場合を一例に説明する。
この場合、電子供与体12Dは、電子を放出することにより切断される結合を有する化合物が好適であり、電子受容体12Aに電子を供与する。これにより、電子供与体12Dはカチオンラジカルとなり、これが電子供与体12Dの結合を切断し、カチオンとラジカルとに分解する。
この電子供与体12Dにおいて、電子を放出することにより切断される結合の例としては、少なくとも一つの14族元素を含むことが好ましい。例えば、ケイ素(Si)−炭素(C)結合、ケイ素(Si)−ケイ素(Si)結合、ケイ素(Si)−ゲルマニウム(Ge)結合、ケイ素(Si)−スズ(Sn)結合、ゲルマニウム(Ge)−スズ(Sn)結合、およびスズ(Sn)−スズ(Sn)結合等が挙げられる。上記の結合が、比較的安定で、電子供与性が大きく、また、カチオンラジカルを発生しやすいので、光照射の工程を短縮することができる。
典型的には、電子供与体12Dとしては、合成が容易で安価に製造できるSi−C結合を有する化合物が用いられる。Si−C結合を有し、光分解性の高い化合物としてベンジルシランが挙げられるが、ベンジルシランの直接励起により光分解には、短波長(250nm程度)より短波長の光が用いられるが、基体11の表面で、ベンジルシラン骨格を有する電子供与体12Dを、300nm以上の長波長の光を吸収する電子受容体12Aと共存させることにより、一種の光増感電子移動反応が生起し、300nm以上の長波長の光でも容易にベンジルシラン骨格のSi−C結合の開裂が起こる。
なお、電子供与体12Dは、この結合を1つのみ有していても、2つ以上有していてもよく、さらに2つ以上有する場合、各結合同士は同じものであっても、異なるものであってもよい。
一方、電子受容体12Aは、電子供与体12Dからの電子移動の効率、あるいは電子供与体12Dからの電子移動後、電子を受容した電子受容体12Aから電子を供与した電子供与体12Dへの逆電子移動の効率等を考慮して適宜選択されるが、典型的には、電子受容体12Aは電子吸引性基を有する芳香環を有することが好ましい。
上記の芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ビフェニル環、フェナントレン環、ターフェニル環のような芳香族炭化水素環、ピリジン環、チオフェン環、ピロール環、フラン環、ビピリジル環のような芳香族複素環等が挙げられる。
また、上記の吸引性基としては、例えば、−CN基、−NO基、−N基(ただし、Rは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)、−SOM基(ただし、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。)等が挙げられる。
上記の芳香環と上記の吸引性基とを組みあせることにより、電子受容体12Aに電子受容性を付与し、かつ、励起エネルギーを低下させることが可能となる。
以上のような電子供与体12Dおよび電子受容体12Aは、いずれか一方の化合物が直接、基体11の上面に結合し、他方の化合物が基体11の上面に結合した一方の化合物に結合した状態であってもよいが、双方が直接、基体11の上面に結合しているのが好ましい。これにより、基体11の上面(表面)において、図2(a)に模式的に示すように、電子供与体12Dと電子受容体12Aとが面方向に並んで存在する状態となるため、電子供与体12Dと電子受容体12Aとの分子レベルでの離間距離が短くなり、電子供与体12Dから電子受容体12Aへの電子移動がより効率よく行われることとなる。
基体11と電子供与体12Dまたは電子受容体12Aとの結合様式としては、イオン結合、水素結合および共有結合等が挙げられるが、基体11の材質(特に表面)や電子供与体12Dあるいは電子受容体12Aの前駆体の基体11に結合する結合部位の構造等によって適宜選択される。
典型的な一例として、電子供与体12Dまたは電子受容体12Aの前駆体がアルコキシシリル基やハロシリル基、あるいはハロゲン基を含み、基体11がガラス基板等の酸化物で構成されている場合は電子供与体12Dまたは電子受容体12Aと基体11とは共有結合の一例であるシロキサン結合により結合し、より強固に基体11上に電子供与体12Dまたは電子受容体12Aを固定することができる。これにより、次工程[1−2]における光の照射に際して、電子供与体12D自体や電子受容体12A自体が基体11から離脱するのを防止することができる。
他の共有結合可能な結合基としては、例えば、基体11がインジウムリン(InP)、ガリウムヒ素(GaAs)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等で構成されている場合、チオール基を用いることができる。
電子供与体12Dおよび電子受容体12Aを、基体11の上面に結合させる方法としては、例えば、I:基体11と、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aとを、同一の密閉容器内に収納し、一定時間放置する方法、II:基体11の上面に、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aを溶剤に溶解した溶液を接触(例えば、浸漬、噴霧、塗布)させた後、溶剤を除去する方法等が挙げられる。
これらの方法により、基体11の上面に電子供与体12Dおよび電子受容体12Aを接触させると、例えば、基体11が石英ガラス板であり、電子供与体12DがY−Si(OR)で表される化合物(シランカップリング剤)であり、電子受容体12AがA−Brである場合、図2(a)に示すように、電子供与体12Dは、アルコキシシリル基と基体11の上面に存在する水酸基との反応により、一方、電子受容体12Aは、臭素基と基体11の上面に存在する水酸基との反応により、それぞれ、基体11の上面に結合する。
ここで、Iの方法において、密閉容器内の温度は、0〜50℃程度であるのが好ましく、15〜40℃程度であるのがより好ましい。
また、放置時間は、密閉容器内の温度等によっても若干異なるが、5〜150時間程度であるのが好ましく、10〜100時間程度であるのがより好ましい。
一方、IIの方法において、基体11に接触させる溶液の温度は、0〜50℃程度であるのが好ましく、15〜40℃程度であるのがより好ましい。
また、基体11に溶液を接触させる時間(例えば浸漬時間)は、溶液の温度等によっても若干異なるが、1〜50時間程度であるのが好ましく、5〜35時間程度であるのがより好ましい。
また、形成すべき薄膜12の平均厚さは、前記電子供与体12Dの構造Dおよび前記電子受容体12Aの構造Aの分子量(鎖長)に応じて調整され、特に限定されないが、好ましくは0.5〜100nm程度、より好ましくは0.5〜50nm程度、さらに好ましくは0.5〜10nm程度とされる。
[1−2] 光照射工程
次に、基体11に対して所定のパターンで光を照射する。
これは、光を、例えば、図1(b)および図2(b)に示すように、所定のパターンの光透過部131を有するフォトマスク130を用い、このフォトマスク130を介して、薄膜12に照射することにより行う。
光を照射すると、光が照射された光照射領域121内において、電子供与体12Dから電子受容体12Aへの電子移動が生じる。すなわち、図2(b)に示すように、電子供与体(ドナー)12Dの結合から電子eが放出され、電子受容体(アクセプター)12Aに移動する。
これに伴って、図2(c)に示すように、電子供与体12Dは、ケイ素とYとの結合が切断され、その一部の構造Yが離脱(遊離)する。また、構造Yの離脱によりケイ素基はカチオン性を帯び、空気中の水分子とが反応して、ケイ素基に水酸基が導入される。
また、切断・分離された構造Yは、一般に、気化して除去されるが、例えば、洗浄剤等を用いて除去するようにしてもよい。
この光の照射により、光照射領域121と、フォトマスク130により覆われた領域(光が照射されない領域)122とでは、電子供与体12Dと電子受容体12Aとの存在比率が異なるようになる。
本実施形態においては、光照射領域(第1の部分)121において光未照射領域(第2の部分)122より、電子供与体12Dの電子受容体12Aに対する比率が少なくなる。
その結果、光照射領域121と光未照射領域122とでは、それらの性質(特性)が異なってくる。この性質の違いは、主に、電子供与体12Dの構造Yに起因するものである。
ここで、前記工程[1−1]において、基体11に結合させる電子供与体12Dの量と電子受容体12Aとの量は、所望の表面特性に応じて適宜選択することができる。後述するように電子受容体12Aとしてシアノ基を有する化合物および電子供与体12Dとして撥液性を有するフルオロアルキル基を有する化合物を利用し、撥液性の異なる領域を基体11上に形成する場合は、シアノ基は比較的極性が高い置換基であるため、水やアセトニトリル等の極性溶媒と親和性が高い。このため、基体11の表面に結合させる(配置する)、単位面積あたりの電子受容体12Aの分子数を、単位面積あたりの電子供与体12Dの分子数より少なくすれば、電子供与体12Dにより基体11の表面に撥液性を付与することができる。この状態で基体11に光を照射すれば、電子供与体12Dの撥液性を担うフルオロアルキル基を有するベンジルラジカルが脱離し、光照射された部分と光照射されなかった部分との間に明瞭な撥液性の差を生じさせることができる。
なお、後述する例においては、電子受容体12Aは光反応により分解せず、電子受容体12Aの基底状態が再生するので、電子受容体12Aは触媒量程度でもよい。
具体的には、電子供与体12Dの量をX[モル]とし、電子受容体12Aの量をY[モル]としたとき、X/Yが、10以上であるのが好ましく、100以上であるのがより好ましい。電子供与体12Dに対して電子受容体12Aがこの範囲の量で存在すれば、電子供与体12Dから電子受容体12Aへの電子移動の効率が低下するのを防止しつつ、光の照射後において、光照射領域121と光未照射領域122とで性質の差をより明確にすることができる。
照射する光の波長は、特に限定されないが、300nm以上であるのが好ましく、300〜450nm程度であるのがより好ましい。本発明によれば、このように比較的長波長の光の照射により、電子供与体12Dの結合を確実に切断することができる。
また、照射する光の強度は、薄膜12の上面において、0.1〜50mW/cm程度であるのが好ましく、1〜20mW/cm程度であるのがより好ましい。
用いる光源としては、例えば、エキシマランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、エキシマレーザー、Nd:YAGレーザーや、その高調波等が好適である。
以上の工程を経て、異なる性質の2つの領域を有する基板1が得られる。
そして、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aの種類や比率等を選択することにより、基板1の上面に多様な性質を付与することができる。したがって、このような基板1は、広い分野のデバイスの製造に適用することができる。
例えば、電子供与体12Dとして、電子受容体12Aより撥液性の高い化合物を選択するようにすれば、光の照射により、電子供与体12Dの撥液性を示す構造Yが切断・分離され、これにより、光の照射後において、光照射領域121の親液性を光未照射領域122より高めることができる。
ここで、例えば、親水性の高い光照射領域121と、撥水性の高い光未照射領域122とを基板1の上面に形成する場合には、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aとしては、それぞれ、次のような化合物が好適に用いられる。
電子供与体12Dとしては、例えば、特開2002−311592号公報、特開2003−162058号公報等に記載の化合物が挙げられる。
一方、電子受容体12Aとしては、下記一般式(I)および(II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007093991
[ただし、式中、h、i、j、kは、それぞれ、1〜5の整数を示し、Pは、−CN基、−NO基、−N基(ただし、Rは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)または−SOM基(ただし、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。)を示し、Qは、チオール基、アルコキシシリル基、ハロゲン化シリル基またはハロゲン基を示す。]
Figure 2007093991
[ただし、式中、lは、0または1を示し、mは、1〜10の整数を示し、Rは、炭素数1〜3のアルキル基を示し、Qは、チオール基、アルコキシシリル基、ハロゲン化シリル基またはハロゲン基を示す。]
また、例えば、電子供与体12Dとして、離脱する部位が水酸基より親水性の高い化合物を選択することにより、光の照射後において、光照射領域121の撥水性を光未照射領域122より高めることができる。
電子供与体12Dとして14族元素同士の結合を含むものである場合、電子移動反応により容易にカチオンラジカルを経由して当該結合の開裂が起こるが、14族元素同士の少なくともいずれか一方がケイ素、ゲルマニウム、スズ、または鉛である場合、σ電子の非局在化の程度が顕著に変化するので、当該結合の開裂により吸収特性や発光特性等の物理的な性質も変化することが多い。
なお、以上説明した例では、光の照射により、構造変化あるいは化学変化が生じない電子受容体12Aと、電子移動によりにより化学変化する電子供与体12Dとを組み合わせて用いる場合について説明したが、これに代わり、構造変化が生じない電子供与体12Dと、電子移動を伴って構造の少なくとも一部が変化する電子受容体12Aとを組み合わせて用いることもできる。
後者の場合の例としては、例えば、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aとして、それぞれフェナントレンを含む化合物およびフェニルシアノエテンを含む化合物を用いる場合が挙げられる。この場合、フェナントレンを含む化合物の光増感作用によりフェニルシアノエテンのアニオンラジカルが発生し、当該アニオンラジカルはプロトンと反応し、一種の還元反応を生起させることができる。プロトンがフェニルシアノエテンの2重結合に付加すると2重結合が単結合となるため、光照射後の膜の吸収特性等の物理的性質や、遷移金属原子等、他の化学種との親和性等の化学的性質を変化させることができる。
電子供与体12Dや電子受容体12Aとして用いる化合物を適宜選択することにより、基板1の上面により多様な性質を付与することができる。
<電子デバイス用基板の製造方法>
次に、本発明の基板の製造方法を適用した電子デバイス用基板の製造方法について説明する。
図3は、本発明の基板の製造方法を適用した電子デバイス用基板の製造方法を説明するための図(縦断面図)、図4は、図3を拡大して示す図(模式図)である。なお、以下の説明では、図3および図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図3および図4に示す電子デバイス用基板の製造方法は、[2−1]電子供与体および電子受容体を基体に結合させる結合工程と、[2−2]基体に対して光を照射して基板を得る光照射工程と、[2−3]基板上に導体パターンを形成する導体パターン形成工程とを有している。以下、これらの各工程について、順次説明する。
[2−1] 結合工程
前記工程[1−1]と同様の工程を行う。
これにより、基体11の上面には、図3(a)および図4(a)に示すように、電子供与体12Dおよび電子受容体12Aによる薄膜(分子膜)12が形成される。
ここでは、電子供与体12Dとして、下記化学式(III)で表される化合物を用い、電子受容体12Aとして、下記化学式(IV)で表される化合物を用いるものとする。
Figure 2007093991
Figure 2007093991
この化学式(III)で表される化合物は、パーフルオロアルキル基が導入されたベンジル基(パーフルオロアルキルベンジル基)を有しており、一方、化学式(IV)で表される化合物は、ニトリル基が導入されたアントラセニル基(シアノアントラセニル基)を有しており、化学式(III)で表される化合物は、化学式(IV)で表される化合物より撥水性の高い化合物である。
[2−2] 光照射工程
前記工程[1−2]と同様の工程を行う。
光を照射すると、光照射領域121内において、電子受容体12Aは、光を吸収して励起状態となる。これに伴って、電子供与体12DのSi−C結合から電子が放出され、電子受容体12Aに移動(電子移動)する。
そして、電子を放出した電子供与体12Dからは、パーフルオロアルキルベンジルラジカルが離脱し、このラジカルが離脱した部分には、水酸基が導入される。
これにより、光照射領域121は、親水性が高まるが、一方、光未照射領域122では、電子供与体12Dからパーフルオロアルキルベンジル基の離脱が生じないため、依然として撥水性の高い状態が維持される。
このようにして、光照射領域121の親水性が、光未照射領域122より高まる。
以上の工程を経て、基板1が得られる。
[2−3] 導体パターン形成工程
次に、光照射領域121と光未照射領域122との親水性の差(性質の違い)を利用して、機能性膜の一つである導体パターン(導電性膜)13を形成する。
以下では、無電解めっき法により導体パターン13を形成する方法を一例に説明する。
まず、基板1の光照射領域121に、形成する導体パターン13の構成材料との親和性の高い基を有する化合物を付着(結合)させる。これにより、形成された導体パターン13と基板1との密着性の向上を図ることができる。
これは、前記化合物を含む水溶液を基板1に接触させることにより行うことができる。
水溶液を基板1に接触させると、親水性の高い光照射領域121(親水性領域)には、水溶液の付着が許容され、撥水性の高い光未照射領域122(撥水性領域)には、水溶液の付着が防止される。そして、前記水溶液中の水(溶媒)を除去することにより、基板1の光照射領域121に、前記化合物が選択的に付着することとなる。
この化合物としては、例えば、アミノ基、チオール基、水酸基、ビニル基、ヒドロシリル基またはシアノ基を有するカップリング剤(シランカップリング剤)や、界面活性剤等が挙げられる。
次に、基板1の光照射領域121に、触媒として、例えば、Pd、Ni、Ptまたはこれらを含む合金等を付着させる。
これは、触媒としてPdを用いる場合、例えば、塩化パラジウム等のイオン系Pd触媒の水溶液中に、基板1を浸漬することにより行うことができる。
基板1を前記水溶液から取り出し、水溶液中の水(溶媒)を除去することにより、前述したのと同様に、基板1の光照射領域121に、Pd(触媒)が選択的に付着することとなる。
次いで、基板1を、例えば、純水(超純水)、イオン交換水、蒸留水、RO水等を用いて洗浄する。
次に、基板1を無電解めっき液に浸漬する。これにより、光照射領域121に付着した触媒を核として、金属元素が析出し、この光照射領域121に対応した形状の導体パターン13が形成される。
次いで、基板1を無電解めっき液から取り出し、例えば、純水(超純水)、イオン交換水、蒸留水、RO水等を用いて洗浄する。
以上の工程を経て、基板1上に導体パターン13が形成された電子デバイス用基板10が得られる。
以上のような方法によれば、導体パターン13の形成に、フォトリソグラフィー法によるマスクの形成工程、およびこのマスクを用いたエッチング工程を省略することができるため、導体パターン13(電子デバイス用基板10)を簡便かつ効率よく得ることができる。
また、導体パターン13の形成に利用する光照射領域121と光未照射領域122との性質の違い(差)を、電子供与体12Dと電子受容体12Aとを用い、電子移動を伴って、これらの構造の一部を切断することにより形成する。このため、光照射領域121と光未照射領域122との形成を、長波長域の光を用いて、短時間で行うことができる。
なお、機能性膜としては、導電性膜の他、絶縁膜、半導体膜が挙げられ、基板1上には、光照射領域121と光未照射領域122との親水性の差(性質の違い)を利用して、これらの膜のうちの任意の2種以上を形成するようにしてもよい。
<電子装置の製造方法>
次に、本発明の電子装置の製造方法について説明する。
本発明の電子装置の製造方法は、前述したような基板の製造方法により基板1を製造する工程と、光照射領域121と光未照射領域122との性質の違いを利用して、基板1にパターンを形成する工程とを有している。
以下では、本発明の電子装置の製造方法を、有機薄膜トランジスタにより駆動される有機エレクトロルミネッセンス装置(有機EL装置)を製造する場合を一例に説明する。
図5〜図8は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法を説明するための図である。なお、各図において、それぞれ、右図は平面図であり、左図は右図のA−A線断面図である。また、以下の説明では、各図の左図中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
まず、図5(a)に示すように、基体20上に透明導電膜21を形成する。
基体20の構成材料としては、例えば、石英ガラスのような各種ガラス材料、ポリエチレンテレフタレートのような各種プラスチック材料等が挙げられる。
また、基体20は、実質的に透明(無色透明、着色透明、半透明)とされる。
透明導電膜21の構成材料としては、ITO(indium tin oxide)、ATO、FTOのような透明導電性酸化物等が挙げられる。
次に、図5(b)に示すように、透明導電膜21上の発光エリアとなる円筒形の孔以外の領域に、絶縁膜22を形成する。
絶縁膜22の平均厚さは、好ましくは50〜150nm程度とされる。
これにより、後述する陰極パターン24(図6(d)参照)と透明導電膜21とが短絡するのを防止することができる。
絶縁膜22の構成材料としては、例えば、SiOのような無機材料が挙げられる。
SiOを主材料として構成される絶縁膜22は、ポリシラザンを溶解した溶液を用いた液相プロセスにより形成するのが好ましい。これにより、大掛かりな装置を用いることなく、簡易な工程で絶縁膜22を形成することができる。
具体的には、絶縁膜22は、ポリシラザンを溶解した溶液を塗布法により、所定領域に塗布・乾燥した後、熱処理(焼成)することにより形成することができる。
ポリシラザンを溶解する溶媒としては、例えば、キシレン、トルエン等が挙げられる。
また、塗布する方法としては、インクジェット法が好適に用いられる。
熱処理の際の加熱温度は、100〜400℃程度であるのが好ましく、200〜300℃程度であるのがより好ましい。また、加熱時間は、1〜30分間程度であるのが好ましく、5〜15分間程度であるのがより好ましい。
なお、絶縁膜22の構成材料としては、例えば、ポリビニルアルコ−ル(PVA)、ポリイミド(PI)のような有機材料を用いることもできる。
この場合、絶縁膜22は、これらを含む溶液を、インクジェット法により塗布・乾燥することにより形成することができる。
次に、図5(c)に示すように、透明導電膜21上の絶縁膜22により区画された領域内に、発光層23を形成する。
発光層23の平均厚さは、好ましくは絶縁膜22とほぼ等く設定される。
発光層23の構成材料としては、例えば、ポリフルオレン系高分子、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)等が挙げられる。
この発光層23は、例えば、発光層23の構成材料を溶解した溶液を、絶縁膜22により区画された孔内に塗布・乾燥することにより形成することができる。
発光層23の構成材料を溶解する溶媒としては、キシレン、トルエン、酢酸ブチル等が挙げられる。
また、塗布する方法としては、インクジェット法やスピンコート法が好適に用いられる。
なお、発光層23は、正孔を注入するための正孔注入層と、発光するエレクトロルミネッセンス層との2層から構成してもよい。
次に、図6(d)に示すように、絶縁膜22および発光層23上に陰極パターン24を形成する。
陰極パターン24の平均厚さは、好ましくは25〜75nm程度とされる。
陰極パターン24の構成材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の金属材料が挙げられる。
この陰極パターン24は、インクジェット法等を用いた液相プロセス、真空蒸着法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
液相プロセスを用いる場合、金で構成される陰極パターン24は、例えば、(CH−P−Au−CH等の金錯体のエタノール溶液を、所定の領域に塗布・乾燥した後、熱処理(焼成)することにより形成することができる。
次に、図6(e)に示すように、陰極パターン24を覆うように、層間絶縁膜30を形成する。
層間絶縁膜30の平均厚さは、好ましくは0.1〜3μm程度とされる。
層間絶縁膜30の構成材料としては、例えば、SiOのような無機材料、ポリビニルアルコ−ル(PVA)、ポリイミド(PI)のような有機材料が挙げられる。
層間絶縁膜30は、前述した絶縁膜22と同様にして形成することができる。
なお、層間絶縁膜30を形成する場合、溶液の塗布には、スピンコート法が好適に用いられる。
次に、図6(f)に示すように、層間絶縁膜30に、ビアホール(コンタクトホール)31を形成する。
具体的には、層間絶縁膜30に、電子供与体として前記化学式(III)で表される化合物を、また、電子受容体として前記化学式(IV)で表される化合物を、それぞれ結合させて、薄膜を得る。
次に、この薄膜のビアホール31を形成する領域に光を照射する。光を照射すると、前述したように、光を照射した光照射領域では、親水性が高まり、光を照射しない光未照射領域では、撥水性が維持される。
そして、層間絶縁膜30を溶解し得る処理液(例えば、アルカリ水溶液)で、層間絶縁膜30を処理すると、撥水性を有する領域(撥水性領域)は処理されず、親水性を有する領域(親水性領域)、すなわち、ビアホール31を形成する領域の層間絶縁膜30が溶解・除去され、ビアホール31が形成される。
次に、図7(g)に示すように、ビアホール31内に層間配線(導電部材)32を形成(配置)する。
この層間配線32は、例えば、金属粒子を含有する液材(例えば、金ペースト)のトルエン希釈液を、インクジェット法により供給・乾燥して形成することができる。
次に、図7(h)に示すように、ソース40およびドレイン41を形成する。
本実施形態では、ソース40およびドレイン41は、それぞれ櫛型形状を有しており、ソース40とドレイン41とは互いに一定の距離を隔てて、互いに噛み合わされたような状態で形成する。また、ドレイン41は、層間配線32に接続するように形成する。
ソース40およびドレイン41の平均厚さは、それぞれ、好ましくは25〜75nm程度とされる。
ソース40およびドレイン41の構成材料としては、それぞれ、例えば、金属材料または導電性高分子材料を用いることができる。
ソース40およびドレイン41は、それぞれ、前記構成材料の溶液または分散液を、例えば、インクジェット法により塗布・乾燥した後、必要に応じて熱処理(焼成)することにより形成することができる。
次に、図7(i)に示すように、ソース40およびドレイン41を覆うように有機半導体層42を形成する。
有機半導体層42の平均厚さは、好ましくは100〜500nm程度とされる。
この有機半導体層42の構成材料としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン等のモノマー、ヘキサチエニレンのようなオリゴチオフェン、ポリアセチレン等の共役系オリゴマーやポリマー等の有機半導体材料が挙げられる。
有機半導体層42は、例えば、スピンコート法、インクジェット法のような塗布法を用いた液相プロセスや、真空蒸着等を用いた気相プロセス等を用いて形成することもできる。
次に、図8(j)に示すように、有機半導体層42上にゲート絶縁膜43を形成し、そのご、ソース40およびドレイン41の櫛歯が噛み合った部分に重なるようにゲートライン44を形成する。
ゲート絶縁膜43の平均厚さは、好ましくは0.5〜5μm程度とされ、また、ゲートライン44の平均厚さは、好ましくは25〜75nm程度とされる。
ゲート絶縁膜43は、前述した絶縁膜22、30と同様にして、また、ゲートライン44は、前述したソース40およびドレイン41と同様にして形成することができる。
次に、図8(k)に示すように、ゲート絶縁膜43上のゲートライン44を覆うように層間絶縁膜50を形成し、その後、ビアホール51を形成する。
層間絶縁膜50の平均厚さは、好ましくは0.1〜3μm程度とされる。
層間絶縁膜50は、前述した層間絶縁膜30と同様にして、また、ビアホール51は、前述したビアホール31と同様にして形成することができる。
次に、図8(l)に示すように、ビアホール51内に層間配線52を形成し、その後、層間絶縁膜50上に、層間配線52に接続するようにソースライン55を形成する。
また、ソースライン55の平均厚さは、好ましくは25〜75nm程度とされる。
層間配線52は、層間配線32と同様にして、また、ソースライン55は、ソース40およびドレイン41と同様にして形成することができる。
さらに、ソースライン55を覆うように保護膜等を形成してもよい。
以上の工程を経て、有機EL装置(本発明の電子装置)100が得られる。
なお、本実施形態では、有機エレクトロルミネッセンス素子の作製を、有機薄膜トランジスタの作製に先立って行っているが、有機エレクトロルミネッセンス素子の作製に先立って、有機薄膜トランジスタの作製を行うようにしてもよい。
以上のような電子装置の製造方法は、例えば、フォトリソグラフィー法を用いてマスクを形成し、このマスクを用いて下層の加工を行う場合に比べて、その工程数を低減することが可能となる。
また、ビアホールの形成に利用する光照射領域と光未照射領域との性質の違い(差)を、電子供与体と電子受容体とを用い、電子移動を伴って、これらの構造の一部を切断することにより形成する。このため、光照射領域と光未照射領域との形成を、長波長域の光を用いて、短時間で行うことができる。
<電子機器>
次に、このような有機EL装置を備える電子機器について説明する。
図9は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100においては、表示ユニット1106が前述の有機EL装置100を備えている。
図10は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、前述の有機EL装置100を表示部に備えている。
図11は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、前述の有機EL装置100が表示部に設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者がファインダに表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
なお、本発明の電子機器は、図9のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図10の携帯電話機、図11のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
以上、本発明の表面の改質方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の表面の改質方法、基板の製造方法および電子装置の製造方法は、前述したような工程に、必要に応じて、1または2以上の任意の目的の工程を追加することもできる。
また、電子装置および電子機器を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.電子供与体および電子受容体の合成
1−1.電子供与体の合成
以下に示すようにして、p−C1021−C−CH−Si(OEt)を合成した。
・まず、フラスコにマグネシウムリボンを入れ、アルゴンガスを流しながら、スターラー兼用のホットプレートで攪拌しながら適度に加熱することによって、マグネシウムリボン(0.06mol)を活性化した。この操作を1時間程度行った後、フラスコを室温まで冷却した。
・次に、フラスコ内に、エーテルを5mL程度加え、さらに、極少量のジブロモエタンを添加し、マグネシウムリボンの活性面を露出させた。
・次に、0.05molのp−C1021−C−CH−Brおよび0.07molのテトラエトキシシランを含むエーテル溶液20mLを、フラスコに備え付けた滴下ロートに入れ、よく攪拌しながら、フラスコ内のマグネシウムリボンとエーテルの混合物に徐々に滴下した。
このとき、フラスコ内の反応液の温度が40℃以上にならないように、氷浴を用いて適度に反応温度を調整した。
・次に、エーテル溶液を滴下した後、室温で15時間程度、フラスコ内の混合物を攪拌し、その後、溶媒であるエーテルを留去した。
・次に、フラスコ内に、ヘキサンを少量加えて、沈殿する塩をハイフロスーパーセルを用いて濾過した。
・次に、濾液の溶媒をロータリーエバポレーターで留去し、残渣のオイル状物質をクーゲルロアを用いて減圧蒸留した。
以上の工程により、p−C1021−C−CH−Si(OEt)を得た。
1−2.電子受容体の合成
以下の化5に示す合成経路を経て、前記化学式(IV)で表される化合物を合成した。
Figure 2007093991
・まず、カテコールを36.4mmol、KCOを290mmol、KIを50mmolで含有する懸濁液を攪拌しつつ、2−(2−クロロエトキシ)エタノールを145mmolで含有するDMF溶液を30分以上かけて添加した後、75℃に昇温した。
そして、この混合液を、75℃に維持した状態で3日間攪拌することにより反応液を得た。
次いで、この反応液を室温まで冷却した後、濾過することにより残渣を得た。そして、この残渣を、20mLのDMFで洗浄した。
次いで、減圧下で溶媒を留去した後、残渣をCHClに溶解し、この溶液を、2MのHCl、NaCl水溶液および水をそれぞれ用いて洗浄した後、無水NaSOを添加することにより乾燥した。その後、減圧下で溶媒を除去した後、残渣を0.1気圧下で蒸留した。
以上の工程により、1,2−ビス(4−ハイドロキシ−3−オキサ−1−ペンチルオキシ)ベンゼンの無色のオイル状物を得た。
・次に、100mLのCHNOに、1,2−ビス(4−ハイドロキシ−3−オキサ−1−ペンチルオキシ)ベンゼンを25mmol、ZnClを10mmol混合した混合液に、9−クロロメチルアントラセンを10mmol添加した後、この混合液を、60℃で2時間攪拌した。
次いで、この混合液を室温まで冷却し、減圧下で溶媒を除去した。そして、得られた残渣を、CHClを用いて抽出することにより有機層を得た。
次いで、この有機層を、NaCl水溶液および水をそれぞれ用いて洗浄した後、無水NaSOを添加することにより乾燥した。
次いで、減圧下で溶媒を除去し、CHCl−アセトン(1:1)を溶出液として用いて、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
以上の工程により、1,2−ビス(5−ヒドロキシ−3−オキサ−1−ペンチルオキシ)−4−(9−アンスリルメチル)−ベンゼンを得た。
・次に、オキシ塩化リン14.4mmolと無水DMF14.4mmolとを無水クロロホルム30mLに混合した混合液に、20mLの無水クロロホルムに、1,2−ビス(5−ヒドロキシ−3−オキサ−1−ペンチルオキシ)−4−(9−アンスリルメチル)−ベンゼンを6.3mmolで溶解した溶液を10分以上かけて添加し、室温で24時間攪拌した。
次いで、クロロホルムを減圧下に留去した後、残渣を四塩化炭素20mLに溶解し、四臭化炭素14.0mmolおよびトリフェニルフォスフィン14.0mmolを添加し、この混合液を90℃で一晩放置した。
次いで、この混合液を室温まで冷却し、減圧下で溶媒を除去した。そして、得られた残渣を、CHClで溶解し、この溶液を、2MのHCl(50mL)、NaCl水溶液および水をそれぞれ用いて洗浄した後、無水NaSOを添加することにより乾燥した。
次いで、減圧下で溶媒を除去し、エチルエーテル−ヘキサン(1:2)を溶出液として用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
以上の工程により、1,2−ビス(5−ブロモ−3−オキサ−1−ペンチルオキシ)−4−(10−ホルミル−9−アンスリルメチル)−ベンゼンの結晶を得た。
・次に、1,2−ビス(5−ブロモ−3−オキサ−1−ペンチルオキシ)−4−(10−ホルミル−9−アンスリルメチル)−ベンゼン3.6mmol、ヒドロキシルアミンハイドロクロライド3.6mmol、酢酸ナトリウム3.6mmol、エタノ−ル40mL、水12mLを混合した混合液を、1時間攪拌しつつ還流した。
次いで、この混合液を室温に冷却した後、水を100mL注加し、沈殿した固形物を、ロートを用いて回収した。
次いで、回収した固形物を、オーブンで乾燥した後、無水酢酸30mLに溶解し、1時間攪拌しつつ還流した。
次いで、この反応液を室温にまで冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。
次いで、残渣をCHClで溶解し、この溶液を、2MのHCl、NaCl水溶液および水をそれぞれ用いて洗浄した後、無水NaSOを添加することにより乾燥した。
次いで、減圧下で溶媒を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
以上の工程により、1,2−ビス(5−ブロモ−3−オキサ−1−ペンチルキシ)−4−(10−シアノ−9−アンスリル−メチル)ベンゼンを得た。
2.基板の製造
(実施例)
まず、前処理として、石英ガラス板の上面に波長172nmの紫外光を10分間照射することで、石英ガラス板の表面のクリーニングを行った。なお、紫外線の強度は、石英ガラス板の表面で約8mW/cmであった。
次に、この石英ガラス板と、前記で用意した電子供与体および電子受容体(モル比で20:1)を、同一の密閉容器に入れて96時間、室温で放置した。これにより、石英ガラス板の上面に、平均厚さ5nmの薄膜を形成した。
次に、薄膜に線状パターンの光透過部を有するフォトマスクを介して、エキシマランプ(光源)を用いて、波長350nmの紫外線を約10分間照射した。なお、紫外線の強度は、薄膜の上面で約3mW/cmであった。
これにより、光未照射領域より親水性が高い光照射領域が得られる。
(比較例)
電子受容体を用いなかった以外は、前記実施例と同様にして、基板を製造した。
3.評価
3−1.分子膜の分解速度の評価
実施例および比較例で形成された薄膜について、光の照射による薄膜の分解速度を、光照射領域の水に対する接触角の変化を観察することにより行った。
その結果、比較例で形成された薄膜に比較して、実施例で形成された薄膜は、3倍以上の速度で分解が起こること(親水化の進行)が確認された。
3−2.導体パターン形成評価
実施例の基板に対して導体パターンの形成を行い、その成膜性について評価した。
まず、基板を、純水、エタノールの順で洗浄した。
次に、基板を、1vol%のアミノベンジルトリエトキシシランをエタノールに溶解した溶液中に5分間浸した後、エタノール、純水の順で洗浄を行った。
次に、基板を、室温でpHが5.8になるように調製された塩化パラジウムを含む触媒前駆体水溶液に約2分間浸した後、流水中で3分間洗浄を行った。
なお、触媒前駆体水溶液は、塩化水素4%と塩化パラジウム0.2%とを含む30mLの水溶液を、さらに1Lの水で希釈して調製した。
次に、無電解ニッケルめっき液を70℃、pH4.6に保持し、この無電解ニッケルめっき液に基板を約1分間浸した。
なお、無電解ニッケルめっき液中にけるニッケル塩化合物の濃度を30g/L、次亜リン酸ナトリウムの濃度を10g/Lとした。
次に、基板を無電解ニッケルめっき液から取り出して流水中で洗浄したところ、基板の光照射領域にニッケルのパターンが形成されていることが確認された。
本発明に係る基板の製造方法の例を説明するための図(縦断面図)である。 図1を拡大して示す図(模式図)である。 本発明の基板の製造方法を適用した電子デバイス用基板の製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 図3を拡大して示す図(模式図)である。 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法を説明するための図である。 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法を説明するための図である。 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法を説明するための図である。 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1……基板 11……基体 12……薄膜 121……光照射領域 122……光未照射領域 12A……電子受容体 12D……電子供与体 130……フォトマスク 10……電子デバイス用基板 13……導体パターン 100……有機EL装置 20……基体 21……透明導電膜 22……絶縁膜 23……発光層 24……陰極パターン 30……層間絶縁膜 31、51……ビアホール 32、52……層間配線 40……ソース 41……ドレイン 42……有機半導体層 43……ゲート絶縁膜 44……ゲートライン 50……層間絶縁膜 55……ソースライン 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……回路基板 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ

Claims (13)

  1. 基体の表面に少なくとも第1の構造体と前記第1の構造体とは異なる第2の構造体とを配置した状態で前記基体の表面の少なくとも一部に対して光照射を行う工程を含み、
    前記工程において、前記光照射により、前記第1の構造体および前記第2の構造体のうち少なくともいずれか一方の反応を生起させることにより、前記基体の表面の化学的性質および物理的性質の少なくともいずれか一つを変化させることを特徴とする表面の改質方法。
  2. 前記光照射により前記第1の構造体から前記第2の構造体への電子移動反応が生起する請求項1に記載の表面の改質方法。
  3. 前記第1の構造体は、前記電子移動反応により切断される結合を有する請求項2に記載の表面の改質方法。
  4. 前記結合は、少なくとも14族元素を含む結合である請求項3に記載の表面の改質方法。
  5. 前記第2の構造体は、波長300nmより長波長の光を吸収する請求項1ないし4のいずれかに記載の表面の改質方法。
  6. 前記第2の構造体は、芳香環を有し、
    前記芳香環上に電子吸引性基を有する請求項5に記載の表面の改質方法。
  7. 前記光照射による前記第2の構造体の反応の量子収率は、前記光照射による前記第1の構造体の反応の量子収率より低い請求項1ないし6のいずれかに記載の表面の改質方法。
  8. 前記基体の表面に配置する、単位面積あたりの前記第1の構造体の分子数を、前記基体の表面に配置する単位面積あたりの前記第2の構造体の分子数より大きくする請求項1ないし7のいずれかに記載の表面の改質方法。
  9. 前記基体の表面と、前記第1の構造体および前記第2の構造体のうち少なくともいずれか一方とは化学結合を有している請求項1ないし8のいずれかに記載の表面の改質方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の表面の改質方法を利用した基板の製造方法であって、
    前記基体の表面に前記光照射を行なう第1の部分と、前記光照射を行わない第2の部分を設け、前記第1の部分と前記第2の部分とで性質を異なる基板を製造することを特徴とする基板の製造方法。
  11. 積層した複数の膜を備えた電子装置の製造方法であって、
    請求項1ないし9のいずれかに記載の表面の改質方法を利用して、前記複数の膜のうち少なくとも2つを接続するための導電部材を配置するためのコンタクトホールを作成することを特徴とする電子装置の製造方法。
  12. 請求項10に記載の基板の製造方法により得られた前記基板の前記第1の部分と前記第2の部分の性質の違いを利用して、前記基板上に複数の機能性膜を形成する工程を有することを特徴とする電子装置の製造方法。
  13. 前記複数の機能性膜は、導電性膜、絶縁膜、半導体膜のうち少なくともいずれか一つを含んでいる請求項12に記載の電子装置の製造方法。
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