JP2007093906A - 潤滑剤塗布装置、塗布カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

潤滑剤塗布装置、塗布カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 新品ユニットであっても交換後すぐに潤滑剤を適量で像担持体へ塗布することができ、使用初期のフィルミングを防止できるようにする。
【解決手段】 固形潤滑剤(72)と、回転して前記固形潤滑剤を削り取り被塗布面(1,5,41)への塗布を行う塗布部材(71)とを備えた潤滑剤塗布装置において、前記固形潤滑剤の塗布部材初期当接面に、凹凸が形成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、被塗布面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置、およびそのような潤滑剤塗布装置を備えた塗布カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関する。プロセスカートリッジとは、少なくとも像担持体とクリーニング手段を一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
特開2003−57996号公開公報 特許第3521107号特許公報 特開2001−34111号公開公報 特開2002−365973号公開公報 特開2001−305907号公開公報
電子写真プロセスを用いる画像形成装置は、像担持体として感光体を備え、感光体の表面に電荷を与えて帯電させ、帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成し、その静電潜像にトナーを供給して可視像化し、形成された感光体表面の可視像を転写紙表面に転写した後、定着して排出する。可視像を転写した後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、これらが次の画像形成に悪影響を与えることのないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成プロセスに備えられる。このようなクリーニング装置として一般に知られた構成では、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレードや、合成樹脂の繊維をブラシ状に形成したクリーニングブラシを感光体表面に摺擦させて、未転写トナー等の付着物を除去する。
ところが、上記のようなクリーニングブレードやクリーニングブラシは、感光体と摺擦を続けると、次第に摩耗し、欠けや変形等に起因してクリーニング性能が低下するという問題がある。また、感光体表面も摩耗するため、寿命が短くなる。そこで、感光体とこれらクリーニング部材との間に働く摩擦抵抗を低減して、クリーニング部材、感光体の摩耗等の不具合を解消するために、感光体表面に潤滑剤を塗布する等の手法がとられている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布すると、感光体表面の摩擦係数が低下して、いわゆるフィルミング(トナーに外添される流動化剤や帯電制御剤等がクリーニング部材との当接圧で感光体表面に膜状に固着する現象)の発生も防止することができる。感光体上に現像されたトナーも感光体表面との付着力が低減することで、転写性が向上する。
感光体表面に潤滑剤を塗布する手段としては、例えば次のような構成がある。すなわち、脂肪酸金属塩等の潤滑剤を棒状に成形した固形潤滑剤を設置し、この固形潤滑剤と感光体の両方に当接するようにブラシローラを備えるものである。この塗布手段によれば、ブラシローラが回転駆動することにより、固形潤滑剤がブラシローラの摺擦により削られて粉体となってブラシローラのブラシ繊維に付着し、そのブラシローラに付着した粉体状の潤滑剤が感光体の表面に塗布される。
感光体表面に塗布される潤滑剤の量は、少なすぎると、塗布ムラが生じ、十分に潤滑剤が塗布されていない部分にクリーニング不良が発生したり、クリーニングブレード等のクリーニング部材の摩耗が進行したりする。一方、潤滑剤の塗布量が多すぎると、感光体表面と近接または接触する帯電ローラの表面を汚染したり、高温高湿の環境下で潤滑剤が吸湿することにより、感光体表面に形成される静電潜像が流れ、画像ボケを発生させてしまう。
したがって、感光体表面に適切な量の潤滑剤を塗布することが重要である。そのため、潤滑剤塗布装置においては、特許文献1、特許文献2のように潤滑剤を塗布するブラシローラの繊維の密度を規定したり、固形潤滑剤をブラシローラ側に加圧する加圧部材を設けてその加圧力を規定したり、ブラシローラの感光体表面への食い込み量等を規定した提案がなされている。特許文献3では、色毎に現像剤供給量を異ならせるために、色毎に潤滑剤のブラシローラローラに対する食い込み量を異ならせる構成が開示されている。
また特許文献4では、その使用初期において、像担持体への塗布量が過多にならないように、潤滑剤の形状を、ブラシローラに接触する側の面の面積が像担持体への潤滑剤塗布により変化するように、具体的には、ブラシローラに接触する側の固形潤滑剤の面積が使用初期において狭く、使用がかさむにしたがい、つまり潤滑剤の摩耗が進むにつれて広くなるように構成することが提案されている。
ところで、近年、高画質化への要求が高まっており、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。従来の混練粉砕法により、このような小粒径化、球形化したトナーを製造するのは非常に困難であることから、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造された重合トナーが採用されつつある。しかしながら、球形化、小粒径化されたトナーを用いた場合、画像形成後に行われる感光体上のクリーニングに幾つかの問題を生じている。その一つは、球形化、小粒径化されたトナーのクリーニングが、一般に用いられているブレードクリーニング方式では難しいということである。クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するものであるが、感光体との摩擦抵抗によりクリーニングブレードのエッジ部分が変形するため、感光体とクリーニングブレードの間には微小な空間が生じる。トナーは、この空間に小粒径であるほど侵入し易い。そして、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど転がり摩擦力が小さいため、感光体とクリーニングブレードの空間で転がり始め、クリーニングブレードをすり抜け、クリーニング不良につながる。
このようなクリーニング不良を防ぐ対策として、例えばクリーニングブレードの感光体への当接圧を高くする等の方法がとられている。このような措置により、感光体表面との摩擦力は高まり、クリーニングブレードの損傷や摩耗は一層進行し易くなっている。また、クリーニングブレードが不規則に振動することにより起こるブレード鳴きやブレードめくれ等が発生し易くなっている。
そこで、感光体表面に均一に潤滑剤を塗布し、感光体表面の摩擦係数を低減することが一層重要になっている。感光体表面に均一に潤滑剤の塗布が行われない場合、感光体表面の摩擦係数が不均一となり、トナー像の転写が良好に行われず、所謂「虫喰い」と呼ばれる画像部での中抜けや、所謂「画像ボケ」と呼ばれる画像部のトナー付着不足や、所謂「ボソツキ」と呼ばれるぼそついた画像等、種々の異常画像が発生する。
先に本出願人は、特許文献5において、中間転写方式の画像形成装置においてクリーニング後の被塗布部材表面に潤滑剤を塗布した後、この潤滑剤を均すことによって潤滑剤を均一塗布できるようにし、虫食い、画像ボケ、ボソツキ等の異常画像のない良好な転写画像を得る方式を提案した。
また、近年クリーニング性の向上のために、トナー無機微粒子を添加することが行われているが、この無機微粒子が感光体表面にフィルミングして画像不良となる問題がある。フィルミングの対策として、既述のように、潤滑剤塗布が行われるが、表面が平滑な新品の固形潤滑剤を使用する場合、ブラシローラによって削れ難く、潤滑剤の塗布量が不足して使用初期にフィルミングを引き起こすという問題がある。固形潤滑剤とブラシローラの加圧力を上げると、初期の塗布量不足は解消されるが、経時的に塗布量過多となり、帯電ローラ汚れ、廃トナーの流動性低下による詰まり、潤滑剤の寿命低下等の問題が発生する。
本発明は、上記問題に鑑みて、新品ユニットであっても交換後すぐに潤滑剤を適量で像担持体へ塗布することができ、使用初期のフィルミングを防止できるようにすることを課題とする。
上記目的は、本発明にしたがって、固形潤滑剤と、回転して前記固形潤滑剤を削り取り被塗布面への塗布を行う塗布部材とを備えた潤滑剤塗布装置において、前記固形潤滑剤の塗布部材初期当接面に、凹凸が形成されることで、達成される。
前記潤滑剤は、脂肪酸金属塩であって、当該脂肪酸金属塩の金属が、亜鉛、鉄、カルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、セリウム、チタン、ジルコニウム、鉛、マンガンの中から選択される金属であり、前記脂肪酸金属塩の脂肪酸が、ラウリル酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミステリン酸、オレイン酸の中から選択される少なくとも1種の脂肪酸であるのが、好適である。上記潤滑剤がラメラ結晶構造を持つ脂肪酸塩金属であれば、好ましい。前記固形潤滑剤の凹凸が形成される初期当接面は、平坦面であれば、好都合である。前記凹凸形状は、粗し部材によって形成されているのがよい。また前記固形潤滑剤の凹凸は金型で形成されていてもよい。
上記潤滑剤塗布装置と潤滑剤塗布量均し手段を具備して塗布ユニットが構成されていたり、上記潤滑剤塗布装置を具備してプロセスカートリッジ、あるいは画像形成装置が形成されていれば、一層好都合である。
前記潤滑剤塗布装置により塗布される対象は、像担持体、すなわち感光体や中間転写体である。
体積平均粒径が10μm以下で、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いる際に、本発明は一層効果的となる。トナー形状係数SF−1が100〜180であって、トナー形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いる際に、本発明は一層利点を奏する。用いられるトナーは、外観形状がほぼ球形状であって、短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足する。前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋および/または伸長反応させる。
本発明によれば、固形潤滑剤の塗布部材初期当接面に凹凸が形成されることにより、塗布部材に引っ掛かりができ、初期から過不足なく安定して潤滑剤を供給・塗布することができる。凹凸は潤滑剤表面に溝を切ることにより形成してもよいが、エンボス模様を潤滑剤表面に形成させたものであってもよい。
固形潤滑剤の凹凸が形成される初期当接面は平坦面であると、固形潤滑剤の準備にあたって、凹凸を施す面が同一平面となるように複数の固形潤滑剤を並べ、粗し部材でいっぺんに処理できるため、凹凸形状の形成を効率よく行うことができる。粗し部材で凹凸を施すようにすれば、その処理が容易である。金型で凹凸形状を形成すれば、別途の凹凸形成工程が不要となる。凹凸形状が固形潤滑剤の長手方向に延びて形成されれば、金型からの離型作業も容易となる。金型での凹凸成形は、固形潤滑剤を削ることがないため、粉塵が発生して作業者の健康を害したり、粉塵吸引機等の設備を導入する必要もない。
図1に基づき、本発明の例示的構成に係る画像形成装置を説明する。所謂「胴内排紙型」画像形成装置の略中央に画像形成部が配置され、この画像形成部のすぐ下方に給紙部が配置されている。必要に応じ別の給紙装置(給紙トレイ群)を更に下方に増設することができる。画像形成部の上方には、排紙収納部(空間)を隔てて原稿読取部が配設されている。排紙収納部には、画像形成された記録媒体(以下、用紙という)が排紙収納される。図1における矢印は用紙の通紙経路を示している。
画像形成部では、ドラム状の感光体1の周囲に、感光体表面に帯電処理を行う帯電装置2、画像情報を感光体表面にレーザ光で照射する露光装置10、感光体表面に露光され形成された静電潜像を可視化する現像装置3が配置され、更に複数の感光体1上でそれぞれ現像されたトナー像を重ね合わせる中間転写ベルト4、重ね合わせ像を用紙に転写する転写部材5、転写後に感光体等の像担持体表面に残留するトナーを除去回収するクリーニング装置6、像担持体表面の摩擦係数を下げるための潤滑剤塗布装置7が配置され、トナー像を得た用紙上のトナーを定着処理する定着装置8が用紙搬送経路における下流に配置されている。メンテナンスを容易にするため、感光体1、帯電装置2、現像装置3、クリーニング装置6等をプロセスカートリッジとして1つのユニットに組み込み、本体装置に対して着脱可能としている。また同様の理由から転写部材とクリーニング装置6と潤滑剤塗布装置7とを一つのユニット内に収容し(クリーニングユニット化)、中間転写ベルト4に対して着脱可能としている。更に、潤滑剤塗布装置7と均し部材とを一体的に収容し(塗布ユニット化)、本体装置に対して着脱可能としている。定着装置8を通過した用紙は排紙ローラ9を経て排紙収納部に排紙収納される。
給紙部においては、未使用の用紙が収容されており、給紙ローラ51の回転により、最上紙が給紙カセットから送り出され、レジストローラ11へと搬送される。レジストローラ11は用紙の搬送を一時止め、感光体表面のトナー像と用紙の先端との位置関係が所定の位置になるよう、タイミングをとって回転を開始するよう制御される。
読取部では、コンタクトガラス62上に載置された原稿(図示せず)の読み取り走査を行うために、原稿照明用光源とミラーより成る読取走行体61が往復移動する。この読取走行体61により走査された画像情報は、レンズ63の後方に設置された荷電結合素子64(CCD)に画像信号として読み込まれる。この読み込まれた画像信号は、デジタル化され画像処理される。画像処理された信号に基づいて、露光装置10のレーザダイオード(図示せず)の発光により感光体1の表面に静電潜像が形成される。レーザダイオードからの光信号は、公知のポリゴンミラーやレンズを介して感光体に至る。
図2は本発明をプロセスカートリッジに用いた構成を示すものである。帯電装置2は主に帯電部材21と、それを感光体1に所定圧力で加圧する付勢部材22から成っている。帯電部材21は、導電性シャフトの周りに導電性弾性層を有する。電圧印加装置(図示せず)により導電性シャフトを介して導電性弾性層と感光体1との空隙に所定電圧を印加し、感光体表面に電荷を付与する。現像装置3では、撹拌スクリュ33により現像剤を十分撹拌し、現像ローラ31に磁気的に付着させる。付着した現像剤は現像ドクタ32により現像ローラ31上で薄層化される。薄層化された現像剤により感光体1上の静電潜像を顕像化する。顕像化されたトナー像は転写バイアスローラ42により電気的に中間転写ベルト41上へ付着される。中間転写ベルト41に転写されなかった残留トナーはクリーニング装置6により感光体1から除去される。潤滑剤塗布装置を構成する潤滑剤塗布部材71は、金属シャフトにブラシを巻きつけローラ状に形成されている。固形潤滑剤72は付勢部材73により潤滑剤塗布部材71に付勢されており、潤滑剤塗布部材71を回転させることで固形潤滑剤72を微粉状に削り取り、感光体表面に潤滑剤を塗布する。潤滑剤塗布部材71は感光体1と同方向に回転する。感光体1に塗布された粉末の潤滑剤は、均し部材74により感光体1の表面上に圧着・伸展される。
図3は本発明に係る塗布カートリッジを示すものである(図1における左側の塗布カートリッジ)。本発明の潤滑剤塗布装置と均し部材74とクリーニング装置6が一体的に筐体内に具備され塗布カートリッジを構成している。潤滑剤塗布装置の固形潤滑剤72は、付勢部材73によりブラシローラからなる潤滑剤塗布部材71へ所定圧力で付勢されている。潤滑剤塗布部材71の回転により固形潤滑剤72が削り取られ、中間転写ベルト41の表面へ塗布される。中間転写ベルト41の表面へ塗布された粉末の潤滑剤は、均し部材74によって中間転写ベルト表面へ圧着・伸展される。その上流にはクリーニング装置6が設置されており、中間転写ベルト4上の残留トナーを除去している。
図4は本発明に係る塗布カートリッジの別例を示すものである(図1における右側の塗布カートリッジ)。本発明の潤滑剤塗布装置と均し部材74とクリーニング装置6と転写部材5とが一体的に筐体内に具備され塗布カートリッジを構成している。潤滑剤塗布装置の固形潤滑剤72は、付勢部材73によりブラシローラからなる潤滑剤塗布部材71へ所定圧力で付勢されている。潤滑剤塗布部材71の回転により固形潤滑剤72が削り取られ転写部材5の表面へ塗布される。転写部材5の表面へ塗布された粉末の潤滑剤は、均し部材74によって転写部材表面へ圧着・伸展される。その上流にはクリーニング装置6が設置されており、転写部材5上の残留トナーを除去する。
図5に本発明で用いられる固形潤滑剤を示す。当該固形潤滑剤の塗布部材当接面には、凹凸形状が施されている。図6に凹凸を設けた固形潤滑剤と、そうでない固形潤滑剤との消費量の推移を示す。上限・下限ラインで挟まれた範囲が目標とする消費量範囲である。凹凸を設けない方は、初期、目標消費量に対して不足しており、フィルミングが発生した。それに対して、凹凸を設けた方は、初期から目標範囲を満たすことができた。
上記固形潤滑剤としては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸基を有するものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、およびリコリノレン酸カドミウム等の脂肪酸、脂肪酸の金属塩等も使用できる。更に、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリン等のワックス等も使用できる。
本発明に係る画像形成装置において、現像装置3で使用されるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)の比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるのが好ましい。小粒径のトナーを用いることで、潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。しかしながら、本発明の範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させ、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を発生させ易くなる。逆に、トナーの体積平均粒径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。また粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また転写率を高くすることができる。しかしながら、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。尚、トナーの平均粒径および粒度分布は、コールターカウンターTA-II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。本発明においてはコールターカウンターTA-II型を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)およびパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続し、測定した。
また、本発明の画像形成装置で使用されるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。図7は、形状係数SF-1、形状係数SF-2を説明するためにトナーの形状を模式的に表したものである。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナー、あるいはトナーと像担持体との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり、したがって流動性が高くなり、またトナーと像担持体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレードと感光体との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1またはSF−2はある程度大きい方がよい。またSF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このためにSF−1とSF−2は180を越えないのが好ましい。尚、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S-800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、例えば、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋および/または伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料および製造方法の例を挙げて説明する。
変性ポリエステル:
トナーはバインダ樹脂として変性ポリエステルを含む。変性ポリエステルとしては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合等で結合した状態を指す。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基等の官能基を導入し、更にに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステルとしては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン類との反応により得られるウレア変性ポリエステル等が挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとしては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、且つ活性水素基を有するポリエステルを、更に多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたもの等が挙げられる。上記ポリエステルを有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、次のようにして生成される。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、DIO単独、またはDIOと少量のTOとの混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール等);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、DIC単独、およびDICと少量のTCとの混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸等);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)等が挙げられる。なお多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、更に好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、更に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、更に好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは平均1.5〜3個、更に好ましくは平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマーと反応させるアミン類としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびこれらB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)等が挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)等が挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物等が挙げられる。これらアミン類のうち好ましいものは、2価アミン化合物、および2価アミン化合物と少量の2価以上の多価アミン化合物の混合物である。
アミン類の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、更に好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
またウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、更に好ましくは60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステルは、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、更に好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応し難くトナーの弾性が少なく、その結果、耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。変性ポリエステル単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、更に好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。変性ポリエステルを得るためのポリエステルプレポリマーとアミン類)との架橋および/または伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)等が挙げられる。尚、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
未変性ポリエステル:
本発明においては、前記変性ポリエステルの単独使用だけでなく、この変性ポリエステルと共に、未変性ポリエステルをバインダ樹脂成分として含有させることもできる。未変性ポリエステルを併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、変性ポリエステルの単独使用より好ましい。未変性ポリエステルとしては、前記変性ポリエステルのポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物等が挙げられ、好ましいものも変性ポリエステルの場合と同様である。また、未変性ポリエステルは無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものも含まれ、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。変性ポリエステルと未変性ポリエステルは少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。したがって、変性ポリエステルのポリエステル成分と未変性ポリエステルは類似の組成が好ましい。未変性ポリエステルを含有させる場合の変性ポリエステルと未変性ポリエステルの重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、更に好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルのピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、更に好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。未変性ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、更に好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。未変性ポリエステルの酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在し易いため、本トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。尚、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
着色剤:
着色剤としては、公知の染料および顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンおよびそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ-p-クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン、およびその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
荷電制御剤:
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、およびサリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP-51、含金属アゾ染料のボントロンS-34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE-82、サリチル酸系金属錯体のE-84、フェノール系縮合物のE-89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP-302、TP-415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA-901、ホウ素錯体であるLR-147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤:
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中で離型剤として一層効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなしで高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類およびワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、およびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。更に、12-ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド、および低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ-n-ステアリルメタクリレート、ポリ-n-ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n-ステアリルアクリレート-エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂と共に溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
外添剤:
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等を挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタル等が発生しない良好な画像品質が得られて、更に転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性を悪化する傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子および疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、即ち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させてトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、更に好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)等の有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムべタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸およびその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3-[ω-フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]-1-アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3-[ω-フルオロアルカノイル(C6〜C8)-N-エチルアミノ]-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸および金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)およびその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸およびその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N-プロピル-N-(2-ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)-N-エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS-111、S-112、S-113(旭硝子社製)、フロラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129(住友3M社製)、ユニダインDS-101、DS-102(ダイキン工業社製)、メガファックF-110、F-120、F-113、F-191、F-812、F-833(大日本インキ社製)、エクトップEF-102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF-100、F-150(ネオス社製)等が挙げられる。
またカチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS-121(旭硝子社製)、フロラードFC-135(住友3M社製)、ユニダインDS-202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF-150、F-824(大日本インキ社製)、エクトップEF-132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF-300(ネオス社製)等が挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μmおよび3μm、ポリスチレン微粒子0.5μmおよび2μm、ポリ(スチレン-アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名ではPB-200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP-3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α-シアノアクリル酸、α-シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸等の酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸-β-ヒドロキシエチル、メタクリル酸-β-ヒドロキシエチル、アクリル酸-β-ヒドロキシプロビル、メタクリル酸-β-ヒドロキシプロピル、アクリル酸-γ-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸-γ-ヒドロキシプロピル、アクリル酸-3-クロロ-2-ヒドロキシプロビル、メタクリル酸-3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド等、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の含窒素化合物、またはその複素環を有するもの等のホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類等が使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定されないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間も特に限定されないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、既述のアミン類を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとの反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋および/または伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマーが有するイソシアネート基構造とアミン類との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート等が挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する等の方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他、酵素による分解等の操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、および無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。更に、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、更に、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
また、トナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図8は、トナーの形状を模式的に示す図である。図8において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする)で規定するとき、トナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図8(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図8(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
以上のように製造されたトナーは、磁性キャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。また、2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
本発明に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの概略構成図である。 本発明に係る塗布ユニットの概略構成図である。 本発明に係る塗布ユニットの別の概略構成図である。 固形潤滑剤の斜視図である。 表面に凹凸のある固形潤滑剤と滑らかな表面の固形潤滑剤の間の消費量推移を示すグラフである。 形状係数SF-1、SF-2を説明するためのトナー形状模式図である。 トナー形状を模式的に示す図である。
符号の説明
1 感光体
5 転写部材
6 クリーニング装置
41 中間転写ベルト
71 潤滑剤塗布部材
72 潤滑剤塗布部材
73 付勢部材
74 均し部材

Claims (16)

  1. 固形潤滑剤と、回転して前記固形潤滑剤を削り取り被塗布面への塗布を行う塗布部材とを備えた潤滑剤塗布装置において、
    前記固形潤滑剤の塗布部材初期当接面に、凹凸が形成されていることを特徴とした潤滑剤塗布装置。
  2. 前記潤滑剤は、脂肪酸金属塩であって、当該脂肪酸金属塩の金属が、亜鉛、鉄、カルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、セリウム、チタン、ジルコニウム、鉛、マンガンの中から選択される金属であり、前記脂肪酸金属塩の脂肪酸が、ラウリル酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミステリン酸、オレイン酸の中から選択される少なくとも1種の脂肪酸であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤塗布装置。
  3. 上記潤滑剤がラメラ結晶構造を持つ脂肪酸塩金属からなることを特徴とする請求項1または2に記載の潤滑剤塗布装置。
  4. 前記固形潤滑剤の凹凸が形成される初期当接面は、平坦面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の潤滑剤塗布装置。
  5. 前記凹凸形状は、粗し部材によって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の潤滑剤塗布装置。
  6. 前記固形潤滑剤の凹凸は金型で形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の潤滑剤塗布装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の潤滑剤塗布装置と潤滑剤塗布量均し手段を具備したことを特徴とする塗布ユニット。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の潤滑剤塗布装置を具備したことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の潤滑剤塗布装置を具備したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記潤滑剤塗布装置により塗布される対象が像担持体であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体が感光体であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記像担持体が中間転写体であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  13. 体積平均粒径が10μm以下で、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. トナー形状係数SF−1が100〜180であって、トナー形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 用いられるトナーは、外観形状がほぼ球形状であって、短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  16. 前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋および/または伸長反応させることを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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