JP2007093755A - 光学鏡胴、光制御器、および撮影装置 - Google Patents

光学鏡胴、光制御器、および撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影画角に関わらず、ゴーストを精度良く防止することができる小型の光学鏡胴、光が透過する光制御器、および被写体光の像を撮影する撮影装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、光が収容器で反射して被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して光路の大きさを変える迷光防止板と、迷光防止板に対する電圧の印加開放を制御することにより光路の大きさを制御する制御部と、被写体光が光学系によって結像された像を撮影する撮像部とを備えた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、光学系を収容する光学鏡胴、光が透過する光制御器、および被写体光の像を撮影する撮影装置に関する。
近年、通常サイズのカメラだけではなく、携帯電話などに搭載される小型の撮像装置などにもズーム機能やオートフォーカス機能が適用されてきており、撮像装置に複数枚のレンズを備えることが一般的になってきている。また、レンズ自体の小型化や、デジタルビデオカメラなどといった新機種の撮像装置が用いられてきていることも、撮像装置に備えられるレンズの多重化に繋がっている。
ところで、晴天時の屋外などのように強い光の下で被写体を撮影する場合、撮影画角の外から太陽光などがレンズに入射すると、その光がレンズ面やレンズを保持しているレンズ鏡胴等で反射して撮像面にまで達し、撮影画像にゴーストを発生させてしまうことがある。特に、上述したような複数のレンズが備えられた撮像装置では、光が複数のレンズで多重に反射するため、ゴーストの原因となる有害光も複雑に多方向から撮像面に入射してしまい、画像処理などではゴーストを除去しにくいという問題がある。
ゴーストを防止する方法としては、撮影装置に、撮影画角外から入射された有害光を遮るフレア防止板を設ける方法が知られている。しかし、広い撮影画角で撮影を行う広角撮影では、レンズの全域に入射された光は全て撮影画像の生成に利用されるのに対し、狭い撮影画角で撮影を行う望遠撮影では、レンズの中央部分を除く周辺部分に入射された光は撮影画像の生成には不要であり、その周辺部分に入射された光は有害光となる。このため、広角撮影時のレンズ有効径に合わせた位置にフレア防止板を設けると、広角撮影時には有害光ではなかった光が望遠撮影時には有害光となってしまい、望遠撮影された撮影画像にゴーストが発生してしまう。逆に、広角撮影時のレンズ有効径に合わせた位置にフレア防止板を設けると、望遠撮影時にフレア防止板によって撮影画角が遮られてしまい、広角撮影された撮影画像の一部が暗くなってしまうという問題がある。
この点に関し、特許文献1には、撮影画角に応じてレンズ鏡胴が突出するズーム機能が搭載された撮影装置において、光軸を取り囲む複数の羽で構成されたフレア防止板とレンズ鏡胴とをカム機構で連結し、レンズ鏡胴の突出位置に応じて複数の羽の重なり度合いを変えて、それらの羽によって形成される開口の大きさを調整する技術について記載されており、特許文献2には、レンズの前方にフードを設け、モータ等でフードをレンズの突出位置に応じて前後方向に移動させて、光が入射してくる領域を調整する技術について記載されている。これら特許文献1および特許文献2に記載された技術によると、撮影画角に応じて光を遮る領域が調整されるため、撮影画角に関わらず、精度良くゴーストを軽減することができる。
特開平4−133011号公報 特開平9−15476号公報
しかし、近年では、撮影装置の小型化が急速に進んでおり、このような小型の撮影装置では、構成要素の大きさや収容スペース、および消費電力などが大幅に制限されるため、上述したようなモータやカム機構を利用したフレア防止板を設けることは困難である。
本発明は、上記事情に鑑み、撮影画角に関わらず、ゴーストを精度良く防止することができる小型の光学鏡胴、光が透過する光制御器、および被写体光の像を撮影する撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の光学鏡胴は、被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、
光が収容器で反射して被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して光路の大きさを変える迷光防止板とを備えたことを特徴とする。
本発明の光学鏡胴によると、電圧の印加開放によって迷光防止板が伸縮して光路の大きさが調整されるため、焦点距離などが変更されて光学系の有効径が変わった場合であっても、有害光が被写体光に混ざる不具合が確実に防止される。また、モータやカム機構などを必要としないため、光学鏡胴が搭載される撮影装置などを小型化することができ、省電力に有害光を防止することができる。
また、本発明の光学鏡胴において、上記迷光防止板は、高分子アクチュエータで構成されたものであることが好ましい。
高分子アクチュエータは、印加電圧に応じて変形する特性を有しており、さらにその変形量も大きいため、本発明にいう迷光防止板として好ましく適用することができる。
また、本発明の光学鏡胴において、上記迷光防止板は、光路が通る光学的な開口が設けられた、電圧の印加開放によって伸縮して、開口の大きさを変えるものであることが好ましい。
迷光防止板に開口が設けられ、電圧の印加開放によって開口の大きさが調整されることによって、簡易な機構で、全方向における有害光を防止することができる。
また、上記目的を達成する本発明の光制御器は、被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、
光が収容器で反射して被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して光路の大きさを変える迷光防止板と、
迷光防止板に対する電圧の印加開放を制御することにより光路の大きさを制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明の光制御器によると、被写体光が通る光路の大きさを省電力に制御して、光が収容器で反射して被写体光に混ざる不具合を確実にに回避することができる。
尚、本発明にいう光制御器については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、本発明にいう光制御器には、上記の基本形態のみではなく、前述した光学鏡胴の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、上記目的を達成する本発明の撮影装置は、被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、
光が収容器で反射して被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して光路の大きさを変える迷光防止板と、
迷光防止板に対する電圧の印加開放を制御することにより光路の大きさを制御する制御部と、
被写体光が光学系によって結像された像を撮影する撮像部とを備えたことを特徴とする。
本発明の撮影装置によると、電力や内部スペースに余裕がない小型の撮影装置においても、撮影画像にゴーストが生じてしまう不具合を確実に回避し、高画質な撮影画像を取得することができる。
また、本発明の撮影装置において、「上記光学系は、焦点距離が可変のものであり、
光学系の焦点距離を調整する焦点距離調整部を備え、
上記制御部は、光路の大きさを、焦点距離調整部で調整された焦点距離に応じた大きさに制御するものである」という形態は好ましい。
焦点距離が短いときには、撮影画角が広いため、被写体光が通る光路の大きさを増加させることによって、明るい撮影画像を得ることができ、焦点距離が長いときには、撮影画角が狭いため、光路の大きさを減少させることによって、
焦点距離が短い(すなわち、撮影画角が広い)ときには、被写体光の光路の大きさを増加させ、焦点距離が長い(すなわち、撮影画角が狭い)ときには、光路の大きさを減少させることによって、焦点距離に関わらず、高精度にゴーストの発生を回避することができる。
また、本発明の撮影装置において、「被写体の輝度を検出する輝度検出部を備え、
上記制御部は、光路の大きさを、輝度検出部で検出された輝度に応じた大きさに制御するものである」という形態は好適である。
本発明の好適な形態の撮影装置によると、迷光防止板が、有害光が被写体光に混ざるのを防ぐフレア防止板と、輝度に応じて被写体光の光束を絞る絞りの役割を担うため、部品点数を減少させ、撮影装置を小型化することができる。
また、本発明の撮影装置において、「上記迷光防止板は、収容器の前面に設けられたものであり、
収容器をこの撮影装置に対して突出および沈胴させる収容器駆動部を備え、
上記制御部は、収容器駆動部によって収容器がこの撮影装置内に沈胴されている場合には、迷光防止板に光路を閉じさせるものである」という形態が好ましい。
収容器が撮影装置内に沈胴され、撮影が行われていないときには、迷光防止板に光路を閉じさせることによって、新たにレンズカバーなどを設けることなく、光学系を保護することができる。
尚、本発明にいう撮影装置についても、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、本発明にいう撮影装置には、上記の基本形態のみではなく、前述した光学鏡胴の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
本発明によれば、撮影画角に関わらず、ゴーストを精度良く防止することができる小型の光学鏡胴、光が透過する光制御器、および被写体光の像を撮影する撮影装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1、および図2は、本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラの外観斜視図である。
図1には、デジタルカメラ1の、撮影レンズが内蔵されたレンズ鏡胴10の沈胴状態が示されており、図2には、レンズ鏡胴10の繰出状態が示されている。本実施形態においては、レンズ鏡胴10が沈胴しているときには、図1に示すように、後述するフレア防止板70が撮影レンズの前面を覆っており、撮影が行われるときには、図2に示すように、レンズ鏡胴10が繰り出し、フレア防止板70が開いて撮影レンズに光が入射される。
図1および図2に示すデジタルカメラ1の正面上部には、補助光発光窓12およびファインダ対物窓13が配置されている。また、このデジタルカメラ1の上部には、シャッタボタン14が備えられている。
このデジタルカメラ1の、図示しない背面には、ズーム操作スイッチや十字キーなどといった各種スイッチや、画像やメニュー画面を表示するLCD(液晶ディスプレイ)が備えられている。ズーム操作スイッチを所定時間押下し続けると、撮影画角を調整するためのズーム操作モードに入り、十字キーの‘上’キーを押し続けている間、撮影レンズが望遠側(テレ側)に移動し、十字キーの‘下’キーを押し続けている間、撮影レンズが広角側(ワイド側)に移動する。
図3は、デジタルカメラ1の、沈胴状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図であり、図4は、デジタルカメラ1の、撮影レンズがワイド状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図であり、図5は、デジタルカメラ1の、撮影レンズがテレ状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図である。
レンズ鏡胴10の内部空間には、前方から順に、前群レンズ(第1レンズ群)21、後群レンズ(第2レンズ群)22、およびフォーカスレンズ(第3レンズ群)23の3群が光軸を揃えて並べられてなる撮影レンズが収容されている。撮影レンズは、後群レンズ22が図4に示すワイド端と図5に示すテレ端との間で光軸に沿って移動することにより撮影画角が変化し、フォーカスレンズ23が光軸に沿って移動することによりピント調節が行われる構成となっている。前群レンズ21、後群レンズ22、およびフォーカスレンズ23は、本発明にいう光学系の一例にあたり、レンズ鏡胴10は、本発明にいう光学鏡胴の一例に相当する。
前群レンズ21のさらに前方には、有害光を遮るフレア防止板70が配置され、前群レンズ21と後群レンズ22との間には、被写体光の光量を調整する絞りユニット30が配置され、撮影レンズの後方には、被写体光を読み取るCCD40が配置されている。CCD40は、本発明にいう撮像部の一例に相当する。
フレア防止板70は、光路が通る光学的な開口が設けられており、電圧の印加/開放によって伸縮する高分子アクチュエータ(後述する)によって構成されている。図3に示す沈胴状態においては、フレア防止板70が伸びて開口が閉じられることによって撮影レンズの前面が覆われ、撮影レンズが保護される。図4および図5に示すように、レンズ鏡胴10が繰り出されると、フレア防止板70が縮んで開口の大きさが増加し、光が開口を通って撮影レンズに入射される。フレア防止板70については、後で詳しく説明する。フレア防止板70は、本発明にいう迷光防止板の一例に相当する。
絞りユニット30には、図4および図5に示すように、撮影レンズの光軸を取り囲む孔が穿たれた開口板32と、開口板32の孔を絞るように塞いで開口量を調整する絞り羽31とが備えられている。また、絞りユニット30には、その背面から後方に突出するガイドロット24と、ガイドロット24の後端を塞ぐストッパ24aも設けられており、ガイドロット24は、後群レンズ22を保持している後群レンズ保持枠25を、光軸方向にスライド可能に貫通している。さらに、絞りユニット30と後群レンズ保持枠25との間にはコイルばね26が縮装されており、絞りユニット30は、後群レンズ22と後群レンズ保持枠25とで構成された後群レンズユニット27に対し、前方へばね付勢された態様で光軸に沿って移動可能に保持されている。レンズ鏡胴10の沈胴時には、図4および図5に示す絞り羽31が開放され、絞りユニット30がコイルばね26を圧縮しながら後群レンズユニット27側に移動することによって、開口板32の孔に後群レンズユニット27が入り込む。これにより、デジタルカメラ1の薄型化が図られている。
また、レンズ鏡胴10には、カメラボディに固定された固定筒50と、その固定筒50に対し回転自在な駆動筒52が備えられている。この駆動筒52は、固定筒50の外周面に周方向に形成された突条50aが、駆動筒52の内周面に設けられた溝に係入していることにより、固定筒50に対して光軸方向の移動が規制されている。駆動筒52の外周面にはギア51が設けられており、このギア51にモータ(図示しない)からの回転駆動力が伝達されて、駆動筒52が回転する。
駆動筒52には、さらに、光軸方向に延びるキー溝52aが設けられており、このキー溝52aには、回転移動筒53に固設されたピン状のカムフォロワ54が、固定筒50に設けられた螺旋状のカム溝を貫通して係入している。したがって、駆動筒52が回転すると、回転移動筒53は、回転しながら上記カム溝に沿って光軸方向に移動する。
回転移動筒53の内側には、直進移動枠55が設けられている。この直進移動枠55は、回転移動筒53に対し相対的回転が自在に係合しているとともに、固定筒50のキー溝50bに係入することにより回転が規制されている。したがって、駆動筒52の回転に伴って回転移動筒53が回転しながら光軸方向に移動すると、直進移動枠55は回転移動筒53の移動に伴って光軸方向に直線的に移動する。
上述した後群レンズ22を保持している後群レンズ保持枠25には、ピン状のカムフォロワ63が固設されている。このカムフォロワ63は、回転移動筒53のカム溝に係入しているとともに、直進移動枠55の光軸方向に延びるキー溝55aにも係入していることにより、駆動筒52の回転に伴って回転移動筒53が回転しながら光軸方向に移動すると、後群レンズユニット27が回転移動筒53のカム溝の形状に沿って、光軸方向に直進移動する。
また、上述したように、絞りユニット30は、コイルばね26により前方に付勢された態様でレンズユニット27に取り付けられているため、その絞りユニット30が後群レンズユニット27とともに光軸方向に移動する。
さらに、このレンズ鏡胴10には、前群レンズ21を保持する直進移動筒56が備えられている。この直進移動筒56は、それに固設されたカムフォロワ57が回転移動筒53のカム溝に係入しているとともに、直進移動枠55の、光軸方向に延びるキー溝55aにも係入している。したがって、駆動筒52の回転に伴って回転移動筒53が回転しながら光軸方向に移動すると、直進移動筒56は、カムフォロワ57が係入している回転移動筒53のカム溝の形状に沿って、光軸方向に直進移動する。
このようにしてレンズ鏡胴10の繰り出しが行なわれ、また、駆動筒52が逆方向に回転することによりレンズ鏡胴10の沈胴が行われる。これら固定筒50、駆動筒52、回転移動筒53、および直進移動筒56は、本発明にいう収容器の一例にあたり、レンズ鏡胴10を突出/沈胴させるために設けられた、ギア51、およびギア51に設けられたモータなどを合わせたものは、本発明にいう収容器駆動部の一例に相当する。
また、回転移動筒53は、レンズ鏡胴10の繰出しが完了した後も、前群レンズ21の位置を保持したままさらに回転することができ、このとき、後群レンズユニット27は、回転移動筒53のカム溝に沿って光軸方向方向に移動し、これにより撮影画角(すなわち、焦点距離)の調整が行なわれる。図4には、レンズ鏡胴10の繰出しが完了した状態が示されており、このときには撮影レンズ20はワイド状態にある。また、図5には、繰出し完了後に回転移動筒53がさらに回転して、撮影レンズ20がテレ状態になるまで後群レンズユニット27が移動した状態が示されている。回転移動筒53と、後群レンズ保持枠25を合わせたものは、本発明にいう焦点距離調整部の一例に相当する。
さらに、撮影レンズのうちのフォーカスレンズ23は、図示しないモータによりリードスクリュー61が回転し、フォーカスレンズ23を保持しているフォーカスレンズ保持枠62がリードスクリュー61に螺合していることにより、そのリードスクリュー61の回転に伴ってフォーカスレンズ23が光軸方向に移動して、ピント調整が行なわれる。
続いて、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。
図6は、図1に示すデジタルカメラ1の概略的な内部構成図である。
本実施形態のデジタルカメラ1は、すべての処理がメインCPU110によって制御されている。このメインCPU110には、デジタルカメラ1に備えられた各種スイッチ(この各種スイッチには、図1に示すシャッタボタン14や、ズーム操作スイッチ、および十字キーなどが含まれ、以下では、これらを合わせてスイッチ群101と称する)からの操作信号がそれぞれ供給されている。メインCPU110は、EEPROM110aを有しており、このEEPROM110aには、デジタルカメラ1で各種処理を実行するために必要な各種プログラムが書き込まれている。スイッチ群101に含まれる電源スイッチ(図示しない)が投入されると、電源102からデジタルカメラ1の各種要素に電力が供給されるとともに、メインCPU110によって、EEPROM110aに書き込まれたプログラム手順に従ってデジタルカメラ1全体の動作が統括的に制御される。
まず、図6を参照して画像信号の流れを説明する。
撮影者が、デジタルカメラ1の背面に設けられた十字キー(図示しない)を使って撮影画角を指示すると、その指示された撮影画角がスイッチ群101からメインCPU110に伝えられる。メインCPU110では、指示された撮影画角に対応する焦点距離が算出され、算出された焦点距離が光学制御CPU120に伝えられる。尚、これらメインCPU110と光学制御CPU120との間では、バス140を介してデータが送受信されるのではなく、CPU間通信によって高速にデータが送受信される。光学制御CPU120は、図示しないモータ等を制御することで、図4および図5に示すようにレンズ鏡胴10を繰り出し、さらに、後群レンズ22を伝えられた焦点距離に応じた位置に移動させる。また、EEPROM101aには、焦点距離と、フレア防止板70の開口をその焦点距離におけるレンズ有効径に応じた大きさに調整するための電圧値とが予め対応付けられて記憶されており、メインCPU110から光学制御CPU120には、算出された焦点距離と対応付けられた電圧値も伝えられる。光学制御CPU120は、電圧印加部70aに、メインCPU110から伝えられた電圧値の電圧の印加を指示する。本実施形態においては、フレア防止板70を構成する高分子アクチュエータは、電圧が印加されることによって伸び、電圧の印加を停止すると縮む性質を有しており、レンズ鏡胴10が沈胴されているときには、電圧印加部70aからフレア防止板70に所定の電圧が印加されており、フレア防止板70が伸びて開口が閉じている。また、レンズ鏡胴10が繰り出されると、光学制御CPU120によってフレア防止板70に印加される電圧が制御され、フレア防止板70が縮んで開口が開かれ、その開口を通って撮影レンズに被写体光が入射される。メインCPU110と光学制御CPU120とを合わせたものは、本発明にいう制御部の一例に相当する。
また、光学制御CPU120は、図示しないモータ等を制御することで、図3、図4、図5に示すフォーカスレンズ23を光軸に沿う方向に移動させる。
被写体光は、フレア防止板70、撮影レンズ、および絞りユニット30を通ってCCD40上に結像され、CCD40において、被写体像を表わす画像信号が生成される。生成された画像信号は、A/D部131において粗く読み出され、アナログ信号がデジタル信号に変換されて、低解像度なスルー画像データが生成される。生成されたスルー画像データは、ホワイトバランス・γ処理部133において、ホワイトバランスの補正やγ補正などといった画像処理が施される。
ここで、CCD40には、クロックジェネレータ132からタイミング信号が供給されており、このタイミング信号に同期して、所定の間隔ごとに、画像信号が生成される。このクロックジェネレータ132は、光学CPU120を介して伝えられるメインCPU110からの指示に基づいてタイミング信号を出力しており、そのタイミング信号は、CCD40の他、後段のA/D部131、およびホワイトバランス・γ処理部133にも供給されている。したがって、CCD140、A/D部131、およびホワイトバランス・γ処理部133では、クロックジェネレータ132から発せられるタイミング信号に同期して順序良く画像信号の処理が流れるように行われる。
ホワイトバランス・γ処理部133において画像処理が施された画像データは、一旦バッファメモリ134に記憶される。バッファメモリ134に記憶された低解像度なスルー画像データは、古い時刻に記憶されたスルー画像データから先に、バス140を経由してYC/RGB変換部138に供給される。スルー画像データはRGB信号であるため、YC/RGB変換部138では処理が行われずに、そのままドライバ139を介して画像表示LCD160に伝えられ、画像表示LCD160上に、スルー画像データが表わすスルー画像が表示される。ここで、CCD140では、所定のタイミング毎に被写体光が読み取られて画像信号が生成されているため、この画像表示LCD160には、撮影レンズが向けられた方向の被写体光が被写体像として常に表示され続ける。
また、バッファメモリ134に記憶されたスルー画像データは、メインCPU110にも供給される。メインCPU110は、スルー画像データに基づいて、フォーカスレンズ23が光軸に沿って移動されている間にCCD40で繰り返し得られた画像信号が表わす被写体像のコントラストと、被写体の輝度を検出する。検出されたコントラストと輝度は、光学制御CPU120に伝えられる。メインCPU110は、本発明にいう輝度検出部の一例に相当する。
光学制御CPU120は、フォーカスレンズ23をメインCPU110から伝えられたコントラストのピークが得られるレンズ位置に移動させるとともに(AF処理)、メインCPU110から伝えられた輝度に応じて絞りユニット30の絞り値を調整する(AE処理)。
ここで、画像表示LCD160に表示されたスルー画像を確認しながら、撮影者が図1に示すシャッタボタン14を押下すると、シャッタボタン14が押されたことがメインCPU110に伝えられ、さらに、光学制御CPU120に伝えられる。被写体が暗いときには、光学制御CPU120からLED発光制御部150に発光指示が伝えられ、シャッタボタン14の押下に同期してLED151から閃光が発せられる。また、光学制御CPU120からの指示に従って、CCD40で生成された画像信号がA/D部131において細かく読み出され、高解像度な撮影画像データが生成される。生成された撮影画像データは、ホワイトバランス・γ処理部133で画像処理が施されて、バッファメモリ134に記憶される。
バッファメモリ134に記憶された撮影画像データは、YC処理部137に供給されて、RGB信号からYC信号に変換される。YC信号に変換された撮影画像データは、圧縮・伸張部135において圧縮処理が施され、圧縮された撮影画像データがI/F136を介してメモリカード170に記憶される。
また、メモリカード170に記憶された撮影画像データは、圧縮・伸張部135において伸張処理が施された後、YC/RGB変換部138においてRGB信号に変換され、ドライバ139を介して画像表示LCD160に伝えられる。画像表示LCD160には、撮影画像データが表わす撮影画像が表示される。
デジタルカメラ1は、以上のように構成されている。
ここで、本実施形態のデジタルカメラ1では、フレア防止板70に焦点距離に応じた電圧が印加開放されることによって、フレア防止板70に設けられた開口の大きさが調整される。まず、フレア防止板70の構成と、フレア防止板70による開口の大きさの調整方法について説明する。
図7は、フレア防止板70の動作原理を説明するための図である。
図7に示すように、フレア防止板70は、2つの電極71,72の間に高分子材料73が挟み込まれて構成されている。本実施形態においては、電極71,72は伸縮可能な材料に不透明な金属材料などが混入されて構成されており、これら電極71,72によってフレア防止板70は遮光性を有している。本発明に適用可能な高分子材料73については、後述する。
2つの電極71,72、および高分子材料73は、円形の板形状を有しており、それら円形の中央部分に開口70´が穿たれている。フレア防止板70は、開口70´の中心軸を撮影レンズの光軸に揃えて、撮影レンズの前方に配置される。開口70´は、本発明にいう開口の一例に相当する。
図6にも示す電圧印加部70aからフレア防止板70に電圧が印加されていないときには、図7のパート(A)に示すように、2つの電極71,72は引き合っていない。
電圧印加部70aからフレア防止板70に、例えば、上側の電極71が陽極、下側の電極72が陰極となる極性の電圧を印加すると、図7のパート(B)に示すように、上側の電極71にはプラスの電荷71が放出され、下側の電極72にはマイナスの電荷72が放出される。その結果、2つの電極71,72それぞれに放出されたプラスの電荷71とマイナスの電荷72とが静電力によって相互に引き合い、高分子材料73が2つの電極71,72の間で押し付けられる。その結果、フレア防止板70の厚さが薄く伸ばされて、開口70´がつぶれるように収縮される。ここで、電圧印加部70aから印加される電圧の大きさによって、2つの電極71,72によって形成される静電力の大きさが変化するため、印加電圧を調整することによって、開口70´の大きさを制御することができる。
また、電圧印加部70aからの電圧の印加を停止すると、2つの電極71,72の間の静電力が消滅し、フレア防止板70が図7のパート(A)に示すように収縮して、開口70´が拡大される。
フレア防止板70に設けられた開口70´の大きさは、以上のようにして調整される。
続いて、焦点距離と、フレア防止板70の開口70´の大きさについて説明する。
図8は、最短焦点距離におけるレンズ有効径と、フレア防止板70の開口70´との関係を示す図である。
撮影レンズは、焦点距離(後群レンズ22とCCD40との間の距離)が長いと望遠レンズとして働き、焦点距離が短いと広角レンズとして働く。
図8のパート(A)に示すように、後群レンズ22が前群レンズ21から遠ざけられて最短焦点距離の位置に移動されているときには、撮影画角が広く、前群レンズ21の有効径W1が前群レンズ21の直径と同じ大きさになる。すなわち、前群レンズ21の全域から入射された光は全てCCD40で読み取られ、撮影画像データの生成に用いられる。
最短焦点距離が選択されたときには、図7に示す電圧印加部70aから電極71,72への電圧の印加が停止される。その結果、図8のパート(B)に示すように、フレア防止板70が縮んで厚みが増し、開口70´の開口径が前群レンズ21の有効径W1(=前群レンズ21の直径)と同じ大きさに調整される。その結果、前群レンズ21の全域から入射される光がフレア防止板70によって遮られず、撮影画像の一部が暗くなってしまう不具合が回避される。
図9は、最長焦点距離におけるレンズ有効径と、フレア防止板70の開口70´との関係を示す図である。
図9のパート(A)に示すように、後群レンズ22が前群レンズ21に近づけられて最長焦点距離の位置に移動されると、撮影画角が狭まって、前群レンズ21の有効径W2が前群レンズ21の直径よりも小さくなる。このため、前群レンズ21の有効径W2の外側の周辺領域Rに入射してきた光は、図8のパート(A)に示す最短焦点距離時には有害光ではなかったが、図9のパート(A)に示す最長焦点距離時には有害光となり、この有害光がCCD40に達すると、撮影画像にゴーストが生じてしまう。
最長焦点距離が選択されたときには、図7に示す電圧印加部70aから電極71,72に、相互に極性が異なり、大きな電圧値の電圧が印加される。その結果、図9のパート(B)に示すように、フレア防止板70が伸びて薄くなり、開口70´の開口径が前群レンズ21の有効径W2(前群レンズ21の有効径W2<前群レンズ21の直径)と同じ大きさに調整される。その結果、周辺領域Rから入射される光がフレア防止板70によって遮られるとともに、有効径W2内の領域から入射される光はCCD40にまで達するため、撮影画像にゴーストが発生してしまう不具合が高精度に回避されるとともに、撮影画像の一部が暗くなってしまう不具合も回避される。
以上のように、焦点距離が長くなるほどレンズの有効径が減少し、焦点距離が短くなるほどレンズの有効径が増加する。本実施形態のデジタルカメラ1では、図6に示すEEPROM110aに、焦点距離と、フレア防止板70に設けられた開口70´の開口径をその焦点距離における前群レンズ21の有効径と同じ大きさに調整するための電圧値とが対応付けられて記憶されている。
撮影者がデジタルカメラ1に備えられた十字キー(図示しない)などを使って撮影画角を変更すると、メインCPU110は、変更された撮影画角に対応する焦点距離を算出し、EEPROM110aから、算出した焦点距離と対応付けられた電圧値を取得し、取得した電圧値を光学制御CPU120に伝える。
光学制御CPU120は、メインCPU110から伝えられた電圧を印加する指示を電圧印加部70aに伝え、電圧印加部70aは指示された電圧をフレア防止板70に印加する。
フレア防止板70は、印加電圧に応じて伸縮し、その結果、開口70´の開口径が算出された焦点距離における前群レンズ21の有効径と同じ大きさに調整される。
前群レンズ21のレンズ有効径よりも外側から入射してくる光は、フレア防止板70によって遮られ、前群レンズ21のレンズ有効径内から入射してきた光のみがCCD40に達して撮影画像データの生成に利用される。したがって、本実施形態のデジタルカメラ1によると、焦点距離(撮影画角)に関わらず、ゴーストを高精度に回避することができ、高画質な撮影画像を取得することができる。さらに、フレア防止板70にはモータなどが用いられていないため、消費電力を抑えることができるとともに、デジタルカメラ1を小型化するこができる。
また、本実施形態のデジタルカメラ1では、図1に示すように、レンズ鏡胴10が沈胴しているときには、フレア防止板70の開口70´が閉じられ、フレア防止板70が撮影レンズの前面を覆っている。このため、レンズカバーやレンズカバーを開閉するモータなどといった部品を設ける必要がなく、部品点数を軽減させることができる。
以上で、本発明の第1実施形態の説明を終了し、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、フレア防止板が設けられていない点が第1実施形態とは異なるが、それ以外は第1実施形態とほぼ同様の構成を有しているため、同じ要素には同じ符号を付して説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
図10は、第2実施形態のデジタルカメラのレンズ鏡胴10´を光軸に沿って切断した断面図である。
図10に示す本実施形態におけるレンズ鏡胴10´は、図4に示す第1実施形態におけるレンズ鏡胴10とほぼ同様な構成を有しているが、本実施形態のレンズ鏡胴10´にはフレア防止板70が設けられておらず、図7に示すフレア防止板70と同様の構成を有する絞り30´が備えられている。
図11は、第2実施形態のデジタルカメラの概略的な内部構成図である。
本実施形態のデジタルカメラには、図6に示すフレア防止板70用の電圧印加部70aに代えて、絞り30に電圧を印加する電圧印加部30aが備えられている。本実施形態においては、まず、撮影者によって指定された撮影画角に対応する焦点距離に応じて絞り30の最大開口径が決定され、さらに、メインCPU110で検出される被写体の輝度に応じて絞り30の絞り量が決定される。
図12は、焦点距離と、絞り30の最大開口径との関係を示す図である。
図12のパート(A)では、後群レンズ22が最短焦点距離(すなわち、広角)に設定されている。図8でも説明したように、最短焦点距離時は、前群レンズ21の有効径W1が前群レンズ21の直径と同じ長さになり、前群レンズ21の全域から入射された光は全てCCD40で読み取られて、撮影画像データの生成に用いられる。したがって、この最短焦点距離において絞り30´が最大に開口されるときの開口径は、前群レンズ21の直径(=前群レンズ21の有効径W1)に応じた長さW3´と決定される。
図12のパート(B)では、後群レンズ22が最長焦点距離(すなわち、望遠)に設定されている。図9でも説明したように、最長焦点距離時は、前群レンズ21の有効径W2が前群レンズ21の直径W1よりも小さくなり、有効径W2の外側の周辺領域Rから入射された光は有害光となる。この最長焦点距離において絞り30´が最大に開口されるときの開口径は、最長焦点距離における前群レンズ21の有効径W2に応じた長さW2´と決定される。本実施形態では、図9に示すフレア防止板70が設けられていないため、周辺領域Rからも光が入射されるが、その周辺領域Rから入射してきた有害光は絞り30´によって遮られるため、ゴーストの発生が回避される。
本実施形態のデジタルカメラでは、図11に示すEEPROM110aに、焦点距離と、その焦点距離における前群レンズ21の有効径に応じた絞り30´の最大開口径とが対応付けられて記憶されているとともに、絞り30´の絞り量と、絞り30´の開口をその絞り量に調整するための電圧値とが対応付けられて記憶されている。
第1実施形態と同様に、撮影者がデジタルカメラ1に備えられた十字キー(図示しない)などを使って撮影画角を指定すると、図6に示すスイッチ群101からメインCPU110に指定された撮影画角が伝えられる。メインCPU110は、指定された撮影画角に対応する焦点距離を算出し、EEPROM110aから、算出した焦点距離と対応付けられた絞り30´の最大開口径を取得する。
また、被写体光が粗く読み取られて生成されたスルー画像がメインCPU110に伝えられると、メインCPU110ではスルー画像に基づいて被写体の輝度が検出される。メインCPU110は、算出した輝度に基づいて、絞り30´の仮の絞り量を算出するとともに、絞り30´の開口を、取得した最大開口径から算出した仮の絞り量だけさらに絞ったときの合計の絞り量を算出する。さらに、メインCPU110は、EEPROM110aから、算出した合計の絞り量と対応付けられた電圧値を取得し、取得した電圧値を光学制御CPU120に伝える。
光学制御CPU120は、メインCPU110から伝えられた電圧を印加する指示を電圧印加部30aに伝え、電圧印加部30aは指示された電圧を絞り30´に印加する。その結果、絞り30´の開口が、被写体の輝度に応じた大きさに調整される。
このように、絞り30´によって有害光の除去を行うことによって、部品点数を軽減することができる。また、絞り120を開放にしてもゴーストを除去することができ、明るい撮影画像を取得する場合であってもゴーストを除去することができる。
以上で、本発明の第2実施形態の説明を終了する。
続いて、本発明を構成する各構成部分において採用可能な種々の形態について付記する。
本発明にいう迷光防止板には、電極を備えた高分子アクチュエーターを好適に採用する。高分子アクチュエーターに関しては、「ソフトアクチュエーター開発の最前線−人工筋肉の実現を目指して−」編著代表 長田義仁 エヌ・ティー・エス 2004年、「Electroactive Polymer (EAP) Actuators as Artificial Muscles − Reality, Potential and Challenges」 Editor: Yoseph Bar−Cohen SPIE PRESS Vol. 2001年、「Electroactive Polymer (EAP) Actuators as Artificial Muscles: Reality, Potential, and Challenges, Second Edition」、Editor(s): Yoseph Bar−Cohen 2004年に記載がされている。
本発明に用いる高分子アクチュエーターとしては、高分子ゲル、イオン導電性高分子、電子導電性高分子、電歪高分子(誘電エラストマー、静電エラストマー)、圧電高分子、液晶エラストマー等を挙げることができるが、高分子ゲル、電歪高分子、液晶エラストマー等が好ましく、電歪高分子が特に好ましい。
本発明に用いる高分子アクチュエーターとしては、遮光性を有するものが好ましい。遮光性の付与に関しては、高分子表面に遮光材を付与する方法、高分子に遮光材を添加する方法、前記電極を遮光材として用いる方法等を用いることができるが、電極を遮光材として用いる方法が好ましい。
高分子ゲルの例としては、高分子ネットワーク上に電荷を有する高分子電解質ゲルは、電場の変化により水などの溶媒を取り入れ・放出により膨張・収縮する現象を利用したアクチュエーターが知られている。例えば、特開平5−44706号公報には、電場の印加により電場方向にゲルは瞬時に収縮しその直交方向に伸張し、電場よって異方向な変形挙動を示す高分子ゲルが開示されており、特開平5−87042号公報には、高分子ゲルアクチュエーターを用いたマイクロポンプが、実開平5−57551号公報には高分子ゲルアクチュエーターを用いたリニアアクチュエーターが開示されている。
電歪高分子(誘電エラストマー)の例としては、ゴム状の粘弾性挙動を示す高分子(エラストマー)の両面に電極を付与した電歪高分子アクチュエーターが知られている。例えば、特表2003−506858号公報には、接触部に適合性の部分を備えたひずみと共に変形する能力がある電極を付与し、電極間に高電圧を印加することにより、その電極間の静電引力で高分子膜が電場方向に収縮して電場に直交方向に伸張する特性を利用した電歪高分子アクチュエーターが開示され、ダイヤフラムや線形アクチュエーターとしての利用が考えられている。さらに、特表2003−526213号公報には、履物の踵の中に組み込まれ、人の二足歩行中に生成される機械エネルギを電気エネルギに変換するために使用される、踵接地ジェネレータなども開示されている。
<液晶エラストマー>
Nature誌, 410,447(2001)には、強誘電性液晶のエラストマーを用い、その電場によるメソゲンの配向変化を利用して電気エネルギーを機械エネルギーに変換する試みが報告され、新たな液晶の利用法として注目されている。この例では1.5MVm-1の印加電圧において4%の変位が実現している。また、特開2003−205496号公報には、長手方向に延伸され液晶エラストマーを用いた液晶アクチュエーターも開示されている。さらに、Macromolecules誌, 34, 5868(2001)には、液晶の熱的な相変化に基づく形状(体積)変化をアクチュエーターとして利用することなどが報告されている。
ここで、上記では、開口が設けられたフレア防止板の例について説明したが、本発明にいう迷光防止板は、電圧の印加開放によって長さ方向に伸縮する板が本体筐体の上部から垂れ下がったものであってもよい。
また、上記では、前群レンズと後群レンズとの間に絞りを配置する例について説明したが、本発明にいう迷光防止板は、例えば、後群レンズとフォーカスレンズとの間に配置して絞りとして利用するものであってもよい。
また、上記では、孔が穿たれたフレア防止板の例について説明したが、本発明にいう迷光防止板は、光学的な開口が設けられたものであれば、物理的に孔が設けられたものでなくてもよい。
また、上記では、本発明にいう光学鏡胴をデジタルカメラに適用する例について説明したが、本発明の光学鏡胴は、例えば、携帯電話や、フィルムに被写体光を結像する銀塩カメラなどに適用してもよい。
本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラの外観斜視図である。 本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラの外観斜視図である。 デジタルカメラ1の、沈胴状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図である。 デジタルカメラ1の、撮影レンズがワイド状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図である。 デジタルカメラ1の、撮影レンズがテレ状態にあるレンズ鏡胴10を光軸に沿って切断した断面図である。 図1に示すデジタルカメラ1の概略的な内部構成図である。 フレア防止板70の動作原理を説明するための図である。 最短焦点距離におけるレンズ有効径と、フレア防止板70の開口70´との関係を示す図である。 最長焦点距離におけるレンズ有効径と、フレア防止板70の開口70´との関係を示す図である。 第2実施形態のデジタルカメラのレンズ鏡胴10´を光軸に沿って切断した断面図である。 第2実施形態のデジタルカメラの概略的な内部構成図である。 焦点距離と、絞り30の最大開口径との関係を示す図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ
10 レンズ鏡胴
12 補助光発光窓
13 ファインダ対物窓
14 シャッタボタン
21 前群レンズ
22 後群レンズ
23 フォーカスレンズ
24 ガイドロット
24a ストッパ
25 後群レンズ保持枠
26 コイルばね
27 後群レンズユニット
30 絞りユニット
31 絞り羽
32 開口板
40 CCD
50 固定筒
50a 突条
50b キー溝
51 ギア
52 駆動筒
52a キー溝
53 回転移動筒
54 カムフォロワ
55 直進移動枠
55a キー溝
56 直進移動筒
61 リードスクリュー
62 フォーカスレンズ保持枠
63 カムフォロワ
70 フレア防止板
70´ 開口
71,72 電極
73 高分子材料
101 スイッチ群
110 メインCPU
110a EEPROM
120 光学制御CPU
131 A/D部
132 クロックジェネレータ
133 ホワイトバランス・γ処理部
134 バッファメモリ
135 圧縮・伸張部
136 I/F
137 YC処理部
138 YC/RGB変換部
139 ドライバ
140 バス
150 LED発光制御部
151 LED
160 画像表示LCD
170 メモリカード

Claims (8)

  1. 被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、
    光が前記収容器で反射して前記被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して前記光路の大きさを変える迷光防止板とを備えたことを特徴とする光学鏡胴。
  2. 前記迷光防止板は、高分子アクチュエータで構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の光学鏡胴。
  3. 前記迷光防止板は、前記光路が通る光学的な開口が設けられた、電圧の印加開放によって伸縮して、該開口の大きさを変えるものであることを特徴とする請求項1記載の光学鏡胴。
  4. 被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、
    光が前記収容器で反射して前記被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して前記光路の大きさを変える迷光防止板と、
    前記迷光防止板に対する電圧の印加開放を制御することにより前記光路の大きさを制御する制御部とを備えたことを特徴とする光制御器。
  5. 被写体光を結像させる光学系を収容する、被写体光が通る光路が設けられた収容器と、
    光が前記収容器で反射して前記被写体光に混ざるのを防ぐ、電圧の印加開放によって伸縮して前記光路の大きさを変える迷光防止板と、
    前記迷光防止板に対する電圧の印加開放を制御することにより前記光路の大きさを制御する制御部と、
    前記被写体光が前記光学系によって結像された像を撮影する撮像部とを備えたことを特徴とする撮影装置。
  6. 前記光学系は、焦点距離が可変のものであり、
    前記光学系の焦点距離を調整する焦点距離調整部を備え、
    前記制御部は、前記光路の大きさを、前記焦点距離調整部で調整された焦点距離に応じた大きさに制御するものであることを特徴とする請求項5記載の撮影装置。
  7. 被写体の輝度を検出する輝度検出部を備え、
    前記制御部は、前記光路の大きさを、前記輝度検出部で検出された輝度に応じた大きさに制御するものであることを特徴とする請求項5記載の撮影装置。
  8. 前記迷光防止板は、前記収容器の前面に設けられたものであり、
    前記収容器をこの撮影装置に対して突出および沈胴させる収容器駆動部を備え、
    前記制御部は、前記収容器駆動部によって前記収容器がこの撮影装置内に沈胴されている場合には、前記迷光防止板に前記光路を閉じさせるものであることを特徴とする請求項5記載の撮影装置。
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