JP2007090933A - 船舶のオーバーフロー方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の液体タンクと、注排液主管と、各液体タンクと注排液主管とを接続する複数の注排液枝管と、各注排液枝管に各々介装された複数の閉鎖弁と、各液体タンクの上部に設けられた空気管兼オーバーフロー管とを有する船舶であって、一方が注排液主管に接続され、他方が船外へ開放されたオーバーフロー専用管を備え、各液体タンクへ注液した液体がオーバーフローする時にオーバーフロー専用管を通して大量の液体をタンク外に逃がすようにした。
【選択図】図1
Description
この各々のタンクには、液体を注排液する際に空気を導くための空気管とタンク内の定量以上の液体を溢れさせるためのオーバーフロー管が必要である。
両図において符号の111は空気管頭、118は空気管兼オーバーフロー管、110は船体構造、101はタンク、112は注排水枝管、113は閉鎖弁、114は注排水主管、115はオーバーフロー主管、116はオーバーフロー枝管、117は空気管を示す。
従来の船舶のオーバーフロー装置は、一般に、注排水主管114と各タンク101とが、閉鎖弁113が介装された注排水枝管112により接続され、各タンク101の上部に空気管兼オーバーフロー管118或いはオーバーフロー枝管116及びオーバーフロー主管115が接続されている。
タンク101内に液体が満載されると、液体は空気管兼オーバーフロー管118或いはオーバーフロー枝管116及びオーバーフロー主管115よりオーバーフローする。
液体を注排水するタンク101に設けられた空気管兼オーバーフロー管118或いはオーバーフロー枝管116及びオーバーフロー主管115に関しては、オーバーフローするときのタンク101に作用する圧力が過大にならぬよう、船級規則により口径が規定されている。
このため、空気管兼オーバーフロー管118或いはオーバーフロー枝管116及びオーバーフロー主管115は管重量低減の対象となりえず、コストダウンが困難であった。
(1)第1の手段の船舶のオーバーフロー方法は、複数の液体タンクと、注排液主管と、前記各液体タンクと前記注排液主管とを接続する複数の注排液枝管と、前記各注排液枝管に各々介装された複数の閉鎖弁と、前記各液体タンクの上部に設けられた空気管兼オーバーフロー管とを有する船舶のオーバーフロー方法であって、一方が前記注排液主管に接続され、他方が船外へ開放されたオーバーフロー専用管を備えており、前記各液体タンクへ注液した液体がオーバーフローする時に前記オーバーフロー専用管を通して大量の液体をタンク外に逃がすようにしたことを特徴とする。
この結果、各液体タンク内の圧力が過大にならぬよう、空気管兼オーバーフロー管の口径を減じて管重量を低減させることができ、コスト削減と船の載荷重量を増加することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る船舶のオーバーフロー装置の概略系統図、図2は、本発明の第2の実施の形態に係る船舶のオーバーフロー装置の概略系統図、図3は、本発明の第3の実施の形態に係る船舶のオーバーフロー装置の概略系統図である。
図1に図示のものは、船舶のバラストタンクにおけるオーバーフロー装置の例である。
図1に図示のように、船舶の船体構造3内には、複数の液体タンクとしてのバラストタンク4が設けられている。
なお、図1では、バラストタンク4は、船体構造3の高さ方向中央付近に模式的に図示しているが、船体構造3の船底に設けられている場合も、船体構造3の上半部に設けられている場合もある。
このバラスト主管7と各バラストタンク4とは、各々注排液枝管としてのバラスト枝管5により接続されている。
そして、各々バラスト枝管5には、海水を注排水すべきバラストタンク4を選別するための閉鎖弁6が介装されている。
なお、このバラストポンプ10を図示略の配管及び弁より構成される切換え装置により切換えることにより、シーチェスト11から海水を吸入してバラストタンク4に注入したり、バラストタンク4から海水を図示略の船外排出口から排水したりできるようになっている。
この空気管兼オーバーフロー管20は、通常、各バラストタンク4に2本設けられている。
オーバーフロー専用管13の接続箇所は、バラスト主管7の任意の箇所とすることができる。
この逆止弁16を介装することにより、バラストポンプ10を駆動してバラストタンク4内の海水を排水しているときに、空気が吸込まれないようになっている。
空気吸い込み管14は、オーバーフロー専用管13内がサイフォン状態になることを防止する。
そして、バラストポンプ10によって、シーチェスト11からバラスト主管7、バラスト枝管5を通り、バラストタンク4へ海水が移送され、バラストタンク4内の空気は、空気管兼オーバーフロー管20から排出される。
これに対し、本発明の第1の実施の形態に係る船舶のオーバーフロー装置においては、上述のごとく、各バラストタンク4に海水を移送するバラスト主管7に、オーバーフロー専用管13を接続し、各バラストタンク4からオーバーフローする海水をバラスト主管7に接続されたオーバーフロー専用管13よりタンク外に大量に排出させている。
この結果、バラストタンク4内の圧力を過大にさせずに、空気管兼オーバーフロー管20の口径を減じて管重量を低減させることができ、コスト削減と船の載荷重量を増加させることができる。
本発明の第2の実施の形態の特徴は、上述の本発明の第1の実施の形態のものに対し、各バラストタンク4に配置された空気管兼オーバーフロー管20の代わりに、空気管兼オーバーフロー管2、オーバーフロー主管8等を設けた点にある。
従って、本発明の第1の実施の形態のものと同様に、オーバーフロー専用管13、逆止弁16、17、空気吸い込み管14を備えている。
そして、各バラストタンク4と前記オーバーフロー主管8とを接続する複数の空気管兼オーバーフロー管2が設けられている。
この各空気管兼オーバーフロー管2は逆U字状に形成されており、一端をバラストタンク4に、他端をオーバーフロー主管8に接続している。
また、空気管9の先端には空気管頭1が取付けられている。
一方、オーバーフロー主管8には、排出管15が接続され、排出管15よりオーバーフローした海水は船外に排出される。
また、排出管15には、逆止弁12が介装され、船外から海水が逆流しないようになっている。
そして、バラストポンプ10によって、シーチェスト11からバラスト主管7、バラスト枝管5をとおり、バラストタンク4へ海水が移送され、バラストタンク4内の空気は、空気管兼オーバーフロー管2、オーバーフロー主管8及び空気管9を通り、空気管頭1から排気される。
これに対し、本発明の第2の実施の形態に係る船舶のオーバーフロー装置においては、上述のごとく既存の各バラストタンク4に海水を移送するバラスト主管7にオーバーフロー専用管13を接続し、もしオーバーフロー専用管13がなければ各バラストタンク4からオーバーフローするであろう大量の海水を、バラスト主管7に接続されたオーバーフロー専用管13よりタンク外に大量に排出させる。
この本発明の第3の実施の形態は、船舶の燃料油のタンクにおけるオーバーフロー装置の例である。
図3に図示のように、船舶の船体構造23内には、複数の液体タンクとしての燃料油タンク24等が設けられている。
なお、図3では、燃料油タンク24は、船体構造23の上下方向中央付近に模式的に図示しているが、船体構造23の船底に設ける場合も、船体構造23の上半部に設ける場合もある。
そして、各々燃料油移送枝管25には、燃料油を注排油すべき燃料油タンク24を選別するための閉鎖弁26が介装されている。
燃料油オーバーフロータンク32の上壁には、船体構造23の暴露部迄延在する空気管29が接続され、空気管29の先端には空気管頭21が取付られている。
このオーバーフロー専用管30は、燃料油タンク24の上壁より上方に延びた後、下方に向い、燃料油オーバーフロータンク32内に開口するように逆U字型形状に配管されている。
この逆止弁31を介装することにより、図示略の燃料油移送ポンプを駆動して燃料油を燃料油タンク24から取出しているときに、空気が吸込まれないようになっている。
空気吸い込み管33の上端部には、空気管頭21が設けられている。
空気吸い込み管33は、オーバーフロー専用管30内が、サイフォン状態になることを防止する。
そして、各燃料油タンク24とオーバーフロー主管28とを接続する複数の空気管兼オーバーフロー管22が設けられている。
なお、空気管兼オーバーフロー管22は、図4、図5と同様に、一般的には各々の燃料油タンク24に2本設けられている。
この各空気管兼オーバーフロー管22は逆U字状に形成されている。
そして、空気或いはオーバーフローした燃料油は、オーバーフロー主管28を通り燃料油オーバーフロータンク32に流れ込むようになっている。
また、燃料油タンク24に流入し溢れた燃料油は、各燃料油タンク24の空気管兼オーバーフロー管22及びオーバーフロー主管28を通り、燃料油オーバーフロータンク32へ回収される。
このようにして、各閉鎖弁26の開閉を行い、各燃料油タンク24に燃料油を注油して行く。
これに対し、本発明の第3の実施の形態に係る船舶のオーバーフロー装置においては、上述のごとく既存の各燃料油タンク24に燃料油を移送する燃料油移送主管27に、燃料油オーバーフロータンク32に通じるオーバーフロー専用管30を接続し、各燃料油タンク24からオーバーフローする燃料油を燃料油移送主管27に接続されたオーバーフロー専用管30よりタンク外に大量に排出させている。
この結果、燃料油タンク24内の圧力が過大にならぬよう、空気管兼オーバーフロー管22の口径を減じて管重量を低減させることができ、コスト削減と船の載荷重量を増加させることができる。
2 空気管兼オーバーフロー管
3 船体構造
4 バラストタンク
5 バラスト枝管
6 閉鎖弁
7 バラスト主管
8 オーバーフロー主管
9 空気管
10 バラストポンプ
11 シーチェスト
12、16、17 逆止弁
13 オーバーフロー専用管
14 空気吸い込み管
15 排出管
20 空気管兼オーバーフロー管
21 空気管頭
22 空気管兼オーバーフロー管
23 船体構造
24 燃料油タンク
25 燃料油移送枝管
26 閉鎖弁
27 燃料油移送主管
28 オーバーフロー主管
29 空気管
30 オーバーフロー専用管
31 逆止弁
32 燃料油オーバーフロータンク
33 空気吸い込み管
101 タンク
102 短尺のオーバーフロー管
103 逆止弁
104 連通管
105 スロップタンク
106 長尺のオーバーフロー管
107 空気管
108 上甲板
109 船倉
110 船体構造
111 空気管頭
112 注排水枝管
113 閉鎖弁
114 注排水主管
115 オーバーフロー主管
116 空気管兼オーバーフロー管
117 空気管
118 空気管兼オーバーフロー管
Claims (6)
- 複数の液体タンクと、
注排液主管と、
前記各液体タンクと前記注排液主管とを接続する複数の注排液枝管と、
前記各注排液枝管に各々介装された複数の閉鎖弁と、
前記各液体タンクの上部に設けられた空気管兼オーバーフロー管とを有する船舶のオーバーフロー方法であって、
一方が前記注排液主管に接続され、他方が船外へ開放されたオーバーフロー専用管を備えており、
前記各液体タンクへ注液した液体がオーバーフローする時に前記オーバーフロー専用管を通して大量の液体をタンク外に逃がすようにしたことを特徴とする船舶のオーバーフロー方法。 - 複数の液体タンクと、
注排液主管と、
前記各液体タンクと前記注排液主管とを接続する複数の注排液枝管と、
前記各注排液枝管に各々介装された複数の閉鎖弁と、
前記各液体タンクの上部に設けられた空気管兼オーバーフロー管とを有する船舶において、
一方が前記注排液主管に接続されると共に、他方が船外へ開放されたオーバーフロー専用管を備えたことを特徴とする船舶のオーバーフロー装置。 - 前記オーバーフロー専用管は逆U字型形状を有しており、
前記オーバーフロー専用管に介装された逆止弁と、
前記オーバーフロー専用管の頂部に接続された空気吸い込み管とを備えたことを特徴とする請求項2記載の船舶のオーバーフロー装置。 - 複数のバラストタンクと、
バラスト主管と、
前記各バラストタンクと前記バラスト主管とを接続する複数のバラスト枝管と、
前記各バラスト枝管に各々介装された複数の閉鎖弁と、
前記各バラストタンクの上部に設けられた空気管兼オーバーフロー管と、
前記バラスト主管に設けられたバラストポンプとを有する船舶において、
一方が前記バラストポンプの吐出側の前記バラスト主管に接続されると共に、他方が船外へ開放された逆U字型形状を有するオーバーフロー専用管と、
前記オーバーフロー専用管に介装された逆止弁と、
前記オーバーフロー専用管の頂部に接続された空気吸い込み管とを備えたことを特徴とする船舶のオーバーフロー装置。 - オーバーフロー主管と、
前記各バラストタンクと前記オーバーフロー主管とを接続する複数の前記空気管兼オーバーフロー管と、
前記オーバーフロー主管に接続された空気管と、
前記オーバーフロー主管に接続された排出管と、
前記排出管に設けられた逆止弁とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の船舶のオーバーフロー装置。 - 複数の油タンクと、
前記各油タンクに設けられた油移送主管と、
前記各油タンクと前記油移送主管とを接続する複数の油移送枝管と、
前記各油移送枝管に各々介装された複数の閉鎖弁とを有する船舶において、
前記各油タンクの上部に設けられた空気管兼オーバーフロー管と、
油オーバーフロータンクと、
一方が前記油移送主管に接続されると共に、他方が前記油オーバーフロータンクに開放する逆U字型形状を有するオーバーフロー専用管と、
前記オーバーフロー専用管に設けられた逆止弁と、
前記オーバーフロー専用管の頂部に接続された空気管頭と、
前記油タンクの上部に配置され端部が前記油オーバーフロータンクに開放するオーバーフロー主管と、
前記各油タンクと前記オーバーフロー主管とを接続する複数のオーバーフロー管と、
前記油オーバーフロータンクに接続された空気管とを備えたことを特徴とする船舶のオーバーフロー装置。
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