JP2007087559A - 記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラムに関し、例えばバックグラウンドミュージックに代えた環境音の提供に適用して、撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影、録音する場合にあっても、撮影、録音される側に不都合なことまでも見られたり、聞かれたりすることが無いようにする。
【解決手段】 本発明は、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した音声データ、画像データをエフェクト処理して出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明は、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した音声データ、画像データをエフェクト処理して出力する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラムに関し、例えばバックグラウンドミュージックに代えた環境音の提供に適用することができる。本発明は、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した音声データ、画像データをエフェクト処理して出力することにより、撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影、録音する場合にあっても、撮影、録音される側に不都合なことまでも見られたり、聞かれたすりことが無いようにする。
従来、撮影用、録音用の記録再生装置は、専ら、手軽に携帯して高画質、高音質により撮像結果、録音結果を記録できるように、種々の工夫が図られている。またこれらの記録再生装置、編集装置は、撮像結果、録音結果にエフェクトを付加できるものがあり、従来、このような装置により撮像結果、録音結果に付加されるエフェクトは、専ら、視聴者の視覚、聴取者の聴覚に訴求して撮像結果、録音結果の表現力を向上するものであった。
これに対して音声にあっては、他のソースによる音声と合成することにより、表現力を向上して臨場感を向上する場合もあり、特開平6−130979号公報には、このようにして合成する音声に関して、拍手、合いの手等の効果音の生成方法が提案されている。
ところでこのような撮影用、録音用の記録再生装置を用いた撮影、録音では、人物の自然な姿の撮影、録音を試みる場合がある。しかしながら従来の記録再生装置を用いた撮影では、撮影、録音されていることを撮影、録音される側が意図し、了解している場合が殆どであり、この場合には、真に自然な姿を撮影、録音していることにはならない。
しかしながら、近年、この種の記録再生装置は、一段と小型化していることにより、撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影することもできる。具体的には、ウエアラブルプロダクツにより小型のカメラ、録音装置を身に付けて撮りっぱなし、録音しっぱなしの状態で普段の生活を送ることにより、例えば、いつもの子供の自然な様子を記録することができ、このような記録にあっては、子供が成長したときの貴重な記録となる。
しかしながらこのようにして撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影、録音する場合にあっては、撮影、録音される側に不都合なことまでも見られたり、聞かれたりしてしまう問題がある。
特開平6−130979号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影、録音する場合にあっても、撮影、録音される側に不都合なことまでも見られたり、聞かれたりすることが無いようにすることができる記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため請求項1の発明は、記録再生装置に適用して、マイクより得られる音声データを時間情報と共に記録して保持すると共に、該記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生部と、前記記録再生部より出力される前記音声データをエフェクト処理して出力音声データを出力するエフェクト処理部と、前記エフェクト処理部、前記記録再生部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記記録再生部に記録した時点からの経過時間が長くなるに従って前記エフェクト処理部におけるエフェクト量が低下するように、前記エフェクト処理部を制御する。
また請求項7の発明は、記録再生装置に適用して、撮像手段より得られる動画による画像データを時間情報と共に記録して保持すると共に、該記録して保持した前記画像データを再生して出力する記録再生部と、前記記録再生部より出力される前記画像データをエフェクト処理して出力画像データを出力するエフェクト処理部と、前記エフェクト処理部、前記記録再生部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記記録再生部に記録した時点からの経過時間が長くなるに従って前記エフェクト処理部におけるエフェクト量が低下するように、前記エフェクト処理部を制御する。
また請求項8の発明は、マイクより得られる音声データを記録再生部に記録すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生装置の制御方法に適用して、前記記録再生部で再生する前記音声データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記音声データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有するようにする。
また請求項9の発明は、撮像手段より得られる動画による画像データを時間情報と共に記録再生部に記録して保持すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記画像データを再生して出力する記録再生装置の制御方法に適用して、前記記録再生部で再生する前記画像データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記画像データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有するようにする。
また請求項10の発明は、演算処理手段により所定の処理手順を実行することにより、マイクより得られる音声データを記録再生部に記録すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生装置の制御プログラムに適用して、前記所定の処理手順が、前記記録再生部で再生する前記音声データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記音声データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有するようにする。
また請求項11の発明は、演算処理手段により所定の処理手順を実行することにより、撮像手段より得られる動画による画像データを時間情報と共に記録再生部に記録して保持すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記画像データを再生して出力する記録再生装置の制御プログラムに適用して、前記所定の処理手順が、前記記録再生部で再生する前記画像データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記画像データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有するようにする。
撮影、録音される側に不都合なことであっても、撮影、録音した後の時間が経過すると、このような不都合さは解消され、貴重な記録となる。これにより請求項1の構成により、記録再生装置に適用して、マイクより得られる音声データを時間情報と共に記録して保持すると共に、該記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生部と、前記記録再生部より出力される前記音声データをエフェクト処理して出力音声データを出力するエフェクト処理部と、前記エフェクト処理部、前記記録再生部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記記録再生部に記録した時点からの経過時間が長くなるに従って前記エフェクト処理部で付加するエフェクト量が低下するように、前記エフェクト処理部を制御すれば、録音される側にとって不都合な内容は把握困難に再生して、時間の経過により不都合さが低下するに従って徐々に内容を把握可能とすることができ、これにより録音される側に、録音されていることを全く意識させることなく、録音する場合にあっても、録音される側に不都合なことまでも聞かれたりすることが無いようにして、貴重な記録をユーザーに提供することができる。
これにより請求項7の構成によれば、撮影される側に、撮影されていることを全く意識させることなく、撮影する場合にあっても、撮影される側に不都合なことまでも見られたりすることが無いようにすることができる。
また請求項8、請求項9、請求項10、請求項11の構成によれば、撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影、録音する場合にあっても、撮影、録音される側に不都合なことまでも見られたり、聞かれたりすることが無いようにすることができる記録再生装置の制御方法、記録再生装置の制御方法のプログラムを提供することができる。
本発明によれば、撮影、録音される側に、撮影、録音されていることを全く意識させることなく、撮影、録音する場合にあっても、撮影、録音される側に不都合なことまでも見られたり、聞かれたりすることが無いようにすることができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
(1)実施例の構成
図1は、本発明の実施例に係る記録再生装置を示すブロック図である。この記録再生装置1は、例えば、一般家庭のリビングルーム等に設置されて、録音される側に、録音されていることを全く意識させることなく会話等を録音し、録音した内容を適宜再生してユーザーに提供する。
図1は、本発明の実施例に係る記録再生装置を示すブロック図である。この記録再生装置1は、例えば、一般家庭のリビングルーム等に設置されて、録音される側に、録音されていることを全く意識させることなく会話等を録音し、録音した内容を適宜再生してユーザーに提供する。
このためこの記録再生装置1において、マイク2は、この録音に供する音声信号を取得して出力し、入出力回路3は、この音声信号をアナログディジタル変換処理して音声データD1を生成し、この音声データD1をメインシステム4に出力する。また入出力回路3は、このメインシステム4から出力される音声データD2をディジタルアナログ変換処理して音声信号を生成し、この音声信号によりスピーカ5を駆動する。これによりこの記録再生装置1は、マイク2で取得した音声を記録して保持し、またこの保持した音声を適宜再生してスピーカ5から出力する。
回転操作子6は、時間情報を入力するロータリーエンコーダであり、LED(Light Emitting Diode)7は、この回転操作子6により入力される時間情報、現在再生中の音声データに係る時間情報等を表示するセグメント方式の表示手段である。記録再生装置1は、操作子8の操作により動作を切り換え、この回転操作子6の操作により指示された時間情報により過去に記録した音声の特定を受け付けてユーザーに提供する。ディスプレイ9は、メインシステム4に係る動作等のモニタに供する表示手段であり、インターフェース(I/F)10は、これら回転操作子6、操作子8の操作をメインシステム4に通知し、またメインシステム4からの制御によりLED7、ディスプレイ9を駆動する。
なおこの実施例において、マイク2、スピーカ5、回転操作子6、LED7、操作子8は、1つのユニットとして一体化されて、有線又は無線によりメインシステム4に接続される。
これに対してメインシステム4は、この記録再生装置1の処理に係るプログラムを実行する演算処理部、この演算処理部の処理に係るハードディスク装置、各種メモリ等の周辺構成により形成され、マイク2を介して取得される音声データD1をハードディスク装置に記録してデータベース12を構築し、またこのデータベース12の記録を再生して音声データD2を出力する。なおこの実施例において、このメインシステム4に係る処理プログラムは、この記録再生装置1に事前にインストールされて提供されるものの、このような事前のインストールに代えて、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供するようにしてもよく、光ディスク、磁気ディスク、メモリカード等の各種記録媒体に記録して提供するようにしてもよい。
メインシステム4は、このプログラムの実行により、マイク2より得られる音声データD1を解析する音響解析部13、音声解析部14の機能ブロックが形成される。またこれら音響解析部13、音声解析部14による解析結果と共に音声データD1をハードディスク装置に記録してデータベース12を構築し、またこのデータベース12の記録を再生して出力し、さらには各部の動作を制御するサウンドマネージャー15の機能ブロックを構成する。またこのサウンドマネージャー15の制御によりエフェクトに係るパラメータを生成するエフェクト設定部16の機能ブロック、このエフェクト設定部16によるパラメータによりデータベース12から再生される音声データをエフェクト処理して出力に供する音声データD2を生成するサウンドクリエータ17の機能ブロックを構成する。またさらにインターフェース10を介してユーザーインターフェースを形成するインターフェースマネージャー(I/Fマネージャー)18の機能ブロックを構成する。
図2は、このプログラムの実行によるメインシステム4の動作を示す状態遷移図である。メインシステム4は、電源の立ち上げによりステップSP1のスタンバイ状態により動作を立ち上げる。ここでこのステップSP1において「アクティブ」とあるように、ユーザーによる操作子8の操作により動作の開始が指示されると、ステップSP2に移り、パッシブモードによりデータベース12に記録された音声データの再生を開始する。
またこのステップSP2において、「クリックON」とあるように、ユーザーによる操作子8の操作により録音開始が指示されると、又は「入力レベル:大」とあるように、マイク2より得られる音声データD1による入力レベルが一定の録音開始レベル以上であると、ステップSP2からステップSP3に移り、パッシブモードによる音声データD1の再生を中止し、マイク2より得られる音声データD1をデータベース12に記録する。
またステップSP3において、「クリックOFF」とあるように、ユーザーによる操作子8の操作により録音終了が指示されると、又は「入力レベル:小」とあるように、マイク2より得られる音声データD1による入力レベルが一定の録音開始レベル以下となると、ステップSP3からステップSP2に戻り、音声データD1の記録を中止し、パッシブモードによりデータベース12に記録された音声データを再生する。
これによりこのメインシステム4は、図3に示すように、マイク2より得られる音声データD1が一定の信号レベル以下となると、データベース12に記録された音声データを再生してユーザーに提供し、これによりこの記録再生装置1が設置された箇所の環境音を補い、リスナーには意識されないようにして音場の継続性を維持する。
すなわち環境音に満ちた場所で、例えば突然会話が途切れてしまった場合のように、不意に静かになると、回りの環境音が突然、意識の中に入り込むことになる。このときこの環境音が、鳥の鳴き声、川のせせらぎ等の自然音の場合、一般に、聞き手は快い状態となる。しかしながらこの環境音が、空調、機器のファンの音等のノイズに属するものの場合、聞き手は不快となる。また全く環境音が無い状態でも、同様に、聞き手を不安にしてしまう。具体的には、何人かで話をしているとき、突然話題が途切れた場合に、大きな音では無いものの空調の音等が意識に入り込むと、この場合、気まずい雰囲気に陥ることがある。
これによりこの実施例では、このように会話が途切れたりしてマイク2による入力レベルが低下した場合には、このマイク2より取得される環境音がほぼ元の音量となるように、データベース12の記録により環境音を生成して再生し、これによりこのような不快な状況を回避する。
すなわち図3において、期間Aは、マイク2により十分な音量により会話等の環境音が取得されている場合であり、期間Bは、会話が途切れた等によりマイク2で取得される音声データD1の信号レベルが低下した場合であり、メインシステム4は、これによりこの期間Bにおいて、データベース12の記録を再生してスピーカ5から出力し、低下した環境音を補う。また期間Cは、会話の再開等によりマイク2で取得される音声データD1の信号レベルが増大した場合であり、この場合、メインシステム4は、音声データD2による環境音の補完を中止する。
この実施例において、メインシステム4は、音声データD1の平均レベルにより、このような環境音の変化を監視し、この平均レベルを一定範囲に維持するように、データベース12より再生してスピーカ5から出力する音声データD2の音量をフィートバック制御により制御する。
なおここでパッシブモードは、メインシステム4の選択によりデータベース12に記録された音声データを再生する動作モードである。メインシステム4は、ステップSP2において(図2)、「クリックON」とあるように、ユーザーによる操作子8の操作によりアクティブモードによる再生が指示されると、ステップSP4に移って、ユーザーの選択によりデータベース12に記録した音声データを再生するアクティブモードによる再生に動作モードを切り換える。またこの場合、メインシステム4は、回転操作子6の操作により入力される時間情報をLED7により表示すると共に、この時間情報により特定されるデータベース12に記録した音声データD1を再生してスピーカ5より出力する。
またメインシステム4は、ステップSP2において(図2)、「タイマーON」とあるように、事前にユーザーが設定した時刻となってタイマーがオン動作すると、ステップSP4に移って、この場合は、アクティブモードによる再生によりユーザーが事前に指定した音声データを再生する。またこの音声データの再生を完了すると、「タイマーOFF」とあるように、ステップSP2に戻る。
またさらにステップSP1、ステップSP3、ステップSP4において、「タイマーON/OFF」とあるように、操作子8の操作によりユーザーが事前に設定したタイマーがオン動作すると、または時報に係るタイマーがオン動作すると、ステップSP5に移って、このタイマーの設定に係るアラーム、時報をスピーカ5から出力した後、元の各ステップSP2、SP3、SP4に戻る。
これらによりメインシステム4は、ステップSP3に遷移した後、他のステップSP2、ステップSP5に遷移するまでの間、マイク2から得られる音声データD1をデータベース12に記録する。メインシステム4は、このステップSP3に遷移した後、他のステップSP2、ステップSP5に遷移するまでの間の音声データを1つの音声ファイルとしてデータベース12に記録する。また音響解析部13、音声解析部14より得られる解析結果等により、この音声データD1による音声の特徴を示すメタデータを併せてデータベース12に記録する。
ここで図4は、このメタデータと音声データD1によるファイルとの関係を示す図表である。メインシステム4は、マイク2より得られる音声データD1を音響解析部13、音声解析部14により解析しながら、この音声データD1を順次データベース12に記録して音声ファイルF1を作成する。この解析処理において、メインシステム4は、音響解析部13の機能ブロックにより、音声データD1による音声を定常成分と非定常成分とに分離して、定常成分に対する非定常成分の割合に応じた入出力回路3の制御により、定常成分が増大するとサンプリング周波数を増大させて音声データD1を取得する。なおここで定常成分は、マイク2で取得される音声に常時含まれる信号成分であり、例えばファンの音等である。これに対して非定常成分は、会話のように、マイク2で取得される音声に常時含まれていない成分である。音響解析部13は、例えば順次入力される音声データD1の移動平均により定常成分の信号レベルを検出し、またこの移動平均値と順次入力される音声データD1の差分値により非定常成分の信号レベルを検出する。
図5(D)に示すように、メインシステム4は、このサンプリング周波数の時間変化をサンプリング周波数の情報としてタグにより音声ファイルF1に付加して記録する。またメインシステム4は、この音響解析部13の機能ブロックにより、音声データD1のダイナミックレンジを検出し、このダイナミックレンジの時間変化をタグにより音声ファイルF1に付加して記録する。なおダイナミックレンジの検出は、例えば音声データD1のピーク値及びボトム値のサンプルホールドにより検出される。なおこの音声ファイルF1に記録される音声データが、何らデータ圧縮されていないいわゆるRAWデータであることを示す情報にあっても、タグにより音声ファイルF1に付加する。
またメインシステム4は、データベース12に記録する音声ファイルの時間情報をタイマーより取得し、図5(A)に示すように、この時間情報を時間情報ファイルF2によりデータベース12に記録する。ここでこの時間情報ファイルF2は、対応する音声ファイルF1の時間情報を記録するファイルであり、この時間情報には、対応する音声ファイルF1の記録開始の日付及び時刻の情報、記録終了の時刻の情報、記録開始から記録終了までの時間の情報が適用される。
また図5(B)に示すように、メインシステム4は、音響解析部13による定常成分、非定常成分の検出結果等により、サラウンド情報ファイルF3を作成してデータベース12に記録する。ここでサラウンド情報ファイルF3は、音声データD1の取得に供した場所の音響に関する情報を記録するファイルであり、音声データD1における定常成分の時間変化がタグにより記録される。また音響解析部13により音声データD1の残響係数が求められ、この残響係数の変化がタグにより記録される。また各種センサによる検出結果を取得可能な場合には、このセンサによるセンシング結果が、タグにより記録される。なおここでこのセンサは、マイク2により音声を取得する環境の変化を検出するセンサが適用され、例えば人物の有無を検出する赤外線又は光によるセンサ、温度を検出する温度センサ、湿度を検出する湿度センサ等が適用される。
またメインシステム4は、図5(E)に示すように、音響解析部13の解析結果により、音響情報ファイルF4を作成してデータベース12に記録する。ここでこの音響情報ファイルF4は、音声データD1による音声の音響工学的な特徴を記録したファイルであり、音量の変化、周波数スペクトラムの変化、リズムファクターの変化がタグにより記録される。ここでリズムファクターは、音声データD1による音声に表れる音の強弱によるリズムを示す係数であり、リズム感のある会話、音楽の再生では大きな値となり、抑揚の無い会話では値が低減するように生成される。
またメインシステム4は、図5(F)に示すように、音声解析部14の解析結果によりユーザー情報ファイルF5を作成してデータベース12に記録する。ここでユーザー情報ファイルF5は、マイク2で取得される音声データD1による音声の主に係る情報であり、音声の解析による男女の区別、推定される年齢等が基本属性の情報としてタグにより記録される。また事前に登録された音声との照合により、音声の主が事前に登録されたユーザーであると判定される場合には、このユーザーについて登録されている嗜好の情報がタグにより記録される。またこの記録再生装置1の操作に係る情報がアクションの情報としてタグにより記録される。
またメインシステム4は、図5(C)に示すように、操作子8の操作によりイベントニュースファイルF6を作成してデータベース12に記録する。この記録再生装置1では、イベントの操作子8が設けられており、このイベントの操作子8が操作された場合には、ユーザー情報としてこの操作子8の操作をタグにより記録する。なおこのイベントの操作子8は、このようにして記録する音声ファイルF1に目印を設定する機能を有する。また図4に示すように、この記録再生装置1が例えばインターネット等のネットワークに接続してニュース、天気予報等を取得可能な場合には、これらニュース、天気予報等がグローバルな情報としてタグにより記録される。またこの記録再生装置1の設置場所を特定する情報がシステムの情報として記録される。
なお図6に示すように、この実施例に係るメインシステム4では、サウンドマネージャー15の制御により、1つの音声ファイルF1に係るこれらファイルF1〜F6のうちの、音声ファイルF1と音響情報ファイルF4とが音声記録にまとめられ、また他のファイルF2、F3、F5、F6がプロパティ記録にまとめられ、さらに音声記録とプロパティ記録とが1つのマスタエントリ記録にまとめられ、これらにより階層構造によりデータベース12に記録される。
これらによりメインシステム4は、アクティブモードによる再生では、データベース12に記録された各マスタエントリ記録の時間情報ファイルF2を検索し、回転操作子6の操作により入力された日時に記録された音声ファイルF1を検出し、この音声ファイルF1を再生するように全体の動作を制御する。なおこの場合、後述するパッシブモードによる再生時のようなエフェクト処理は省略される。
これに対して図7は、パッシブモードの再生におけるデータベース12の処理の説明に供するブロック図である。メインシステム4は、パッシブ再生に遷移する直前の録音の状態で、録音を終了する直前の一定期間で得られる音声ファイルF1以外のファイルF2〜F6に記録するパラメータ(リアルタイムでの解析値)と、データベース12に記録した各音声ファイルF1に係るこれらのパラメータに係るファイルF2〜F6とをサウンドマネージャー15の機能により比較し、その比較結果によりパッシブモードで再生する音声ファイルF1を選択する。これにより各音声ファイルF1に設定した音声の特徴を示すメタデータをキーにして、直前の一定期間で得られる音に近い音の音声ファイルF1を選択して再生対象の音声ファイルF1に設定する。
具体的に、メインシステム4は、データベース12に記録されたメタデータに係るファイルF2〜F6に記録されたパラメータを、この一定の期間で得られるパラメータにより順次判定して数値化することにより、各パラメータ毎に、この一定の期間で得られる音に対して、似通った程度を示すスコアを検出する。またこのパラメータ毎のスコアを、各音声ファイル毎に集計して総合のスコアを検出し、この総合のスコアの比較により再生対象の音声ファイルを検出する。
なおこの総合のスコアの検出にあっては、特定のパラメーラに係るスコアに対する重み付け係数を、他のパラメータに係るスコアより相対的に値の大きなものとすることにより、種々の判定基準により直前の一定期間で得られる音に近い音の音声ファイルF1を選択することができる。具体的に、例えば時間情報ファイルF2に係るパラメータから得られるスコアに対して、他のパラメータから得られるスコアに比して相対的に大きな重み付け係数を設定して総合のスコアを検出することにより、時間的に近い音声によるファイルを類似した音声ファイルとして、他の音声ファイルに優先して再生対象に選択することができる。因みに、この場合、図3において期間Bにより示す期間にあっては、直前の期間Aと同じ時間帯の別の日、別の月、別の年の音環境に係る音声ファイルを再生対象のファイルに設定することができる。これに対して例えばユーザー情報ファイルF5に記録される情報に係るパラメータに大きな重み付け係数を設定して総合のスコアを検出することにより、その場の構成員を基準にして再生対象のファイルを選択することができる。
このようにして再生対象の音声ファイルF1を選択すると、メインシステム4は、サウンドマネージャー15の機能ブロックにより、この再生対象の音声ファイルF1に係る時間情報ファイルF2の記録と、現在日時、時刻とを比較し、この再生対象の音声ファイルF1が記録された後の、経過時間を計算する。またこの経過時間によりサウンドクリエータ17で付加するエフェクト量を計算する。
すなわちこの実施例のように、マイク2より得られる音声データD1を逐次記録して音声ファイルF1により記録して再生する場合、録音される側に不都合なことまでも聞かれてしまう恐れがある。またプライバシーを侵害する恐れもある。またこのように不都合、プライバシーの侵害とはならないまでも、いざ録音した内容を再生して視聴する場合には、気恥ずかしい場合もある。
しかしながらこのような記録は、記録された後の時間が経過すればする程、思い出としての価値が高くなる。具体的には、赤ん坊であったときの自分の音声や両親の音声の記録は、大人になった本人にとって価値の高い記録となる。これによりこのような思い出としての記録の価値は、図8に示すように、時間の経過と共に増大すると言え、以下、このような思い出としての記録の価値をマインドバリューと呼ぶ。
しかしてこのようにマインドバリューが増大した場合にあっては、記録した直後に再生して聴取する場合のような、不都合さ、プライバシーの問題も解消され、さらには気恥ずかしさも解消されていると考えられる。
これによりメインシステム4は、最も大きなエフェクト量によりエフェクト処理した場合には、元の音声データD1による音声の内容を把握できないように設定して、図8に示すように、記録した後の経過時間によりエフェクト量が低下して元の音声に近づくように、エフェクト量の設定に係るパラメータP1を計算する。なおこの経過時間に対するエフェクト量の設定は、この図8に示すような一次関数により定義する場合に代えて、例えば経過時間が一定値以上となるまでエフェクト量を最大値に保持した後、低下させる場合等、要は、時間の経過によりエフェクト量が低下するような種々の特性により設定することができる。
しかしてメインシステム4は、このようにしてエフェクト量の設定に係るパラメータP1を計算すると、エフェクト設定部16の機能ブロックにより、具体的なエフェクトに係るパラメータP2を計算し、このパラメータP2によりサウンドクリエータ17で音声ファイルF1による音声データD1をエフェクト処理して音声データD2を生成する。
図9は、この音声データD1に係るエフェクト処理の説明に供する図表である。この実施例では、処理対象である音声データD1を一定の時間間隔により区切ってブロック化し、このブロックをランダムな順序で配列して音声データD2により出力する。なおこの図9では、各ブロックに数字を付して順序を示す。またさらにメインシステム4は、音譜のマークにより示すように、一定の時間間隔で、一時的に音量を立ち上げ、これによりリズム感を付加する。
この実施例では、このブロック化に供する時間間隔、一時的に立ち上げる音量を、エフェクト量に応じて設定し、最もエフェクト量を大きくした場合には、あたかも音楽であるかのように、音声データD1を加工したものであることすら認識困難とする。またエフェクト量の低下により、このブロック化に供する時間間隔を長くし、また一時的な音量の立ち上げを低下させる。なおこの実施例では、音声データD1のサンプリング周波数が非定常成分の有無により切り換えられていることにより、このサンプリング周波数の切り換えを考慮して音声データD2の生成処理が実行されることは言うまでも無い。
なおこの場合に、各ブロックのランダムな順序による配列に代えて、近い音のブロックを選択して配列するようにしてもよい。また図9(A)との対比により図10(A)に示すように、音量の一時的な立ち上げを中止するようにしてもよく、また図10(B)に示すように、各ブロックにおける音声データの順序を逆転させ、さらに各ブロックの順序を逆転させるようにしてもよい。また同じ音を重ね合わせてオーバードライブの状態にして内容を理解困難としてもよく、さらには音声データを歪ませて内容を理解困難としてもよい。また図10(C)に示すように、隣接するブロックを重ね合わせるように音声データD1を加算処理して、内容を理解困難としてもよい。
(2)実施例の動作
以上の構成において、この記録再生装置1では(図1)、マイク2で取得される音声信号が入出力回路3により音声データD1に変換され、この音声データD1が時間情報と共にハードディスク装置に記録されてデータベース12が構築される。またこの音声データD1が再生されてサウンドクリエータ17の機能ブロックによりエフェクト処理され、音声データD2により入出力回路3を介してスピーカ5から出力される。この記録再生装置1では、この音声データD1の再生の際に、音声データD1と共に記録した時間情報により、記録した時点からの経過時間が検出され、この経過時間が長くなるに従ってエフェクト処理部であるサウンドクリエータ17におけるエフェクト量が低下するように設定される(図7、図8)。
以上の構成において、この記録再生装置1では(図1)、マイク2で取得される音声信号が入出力回路3により音声データD1に変換され、この音声データD1が時間情報と共にハードディスク装置に記録されてデータベース12が構築される。またこの音声データD1が再生されてサウンドクリエータ17の機能ブロックによりエフェクト処理され、音声データD2により入出力回路3を介してスピーカ5から出力される。この記録再生装置1では、この音声データD1の再生の際に、音声データD1と共に記録した時間情報により、記録した時点からの経過時間が検出され、この経過時間が長くなるに従ってエフェクト処理部であるサウンドクリエータ17におけるエフェクト量が低下するように設定される(図7、図8)。
これによりこの記録再生装置1では、マインドバリューの増大に伴って、元々の音声に近づくようにして音声データが再生され、これにより記録した直後の気恥ずかしい録音、他人に聞かれては不都合な録音にあっては、大きなエフェクト量によりエフェクト処理されて再生されるのに対し、十分な時間が経過してこのような気恥ずかしさ、不都合さが解消した録音にあっては、エフェクト量が低減されて元々の音声により再生される。これによりこの実施例では、録音される側に、録音されていることを全く意識させることなく、録音する場合にあっても、録音される側に不都合なことまで聞かれたりすることが無いようにして、貴重な録音を記録して保持することができる。
より具体的に、この記録再生装置1では、このようにして再生された音声データに係るエフェクト量の最大が、音声データによる内容を把握困難とするエフェクト量に設定され、これにより確実に、録音される側に不都合なことまで聞かれたりすることが無いように設定される。
しかしてこの記録再生装置1では(図2、図3)、音声データD1の信号レベルがメインシステム4により監視されて音声データD1がデータベース12に記録され、音声データD1の信号レベルが一定の基準値以下となると、音声データD2の再生が開始される。またマイク2により取得される音声データD1における音量が一定の音量となるように、この音声データD2のスピーカ5から出力される音量がフィードバック制御される。これによりこの記録再生装置1では、マイク2より得られる音声データD1による音量が低下すると、この音量の低下を補うように、スピーカ5からの音量が増大する。これによりこの記録再生装置1では、リスナーには意識されずに環境音場の継続性を維持することができ、例えば何人かで話をしているとき、突然会話が止まった場合等の気まずい状態を回避することができる。
また記録再生装置1では、このようにしてマイク2より得られる音声データの信号レベルが低下して、音声データD2の再生を開始すると、この音声データD1の記録が中止され、この音声データD1の記録の中止により1つの音声ファイルがデータベース12に蓄積される(図4)。記録再生装置1では、音響解析部13、音声解析部14の機能ブロックにより、このようにして音声データD1を記録しながら、音声データによる音声の特徴が検出され、時間情報と共に、この検出した特徴もデータベース12に記録される(図5)。またこのデータベース12に記録した音声データD1による音声の特徴が判定されて、音声データの信号レベルの低下により再生を開始する音声データが、音声ファイルの選択により選択される(図6、図7)。
これによりこの記録再生装置1では、環境音を補うようにして、この補う環境音を直前の環境音に近づけることができ、その分、この記録再生装置1が設置された場所のユーザーにとって、環境音を補うことによる違和感を有効に回避することができる。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した音声データをエフェクト処理して出力することにより、録音される側に、録音されていることを全く意識させることなく録音する場合にあっても、録音される側に不都合なことまで聞かれたりすることが無いようにすることができる。
以上の構成によれば、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した音声データをエフェクト処理して出力することにより、録音される側に、録音されていることを全く意識させることなく録音する場合にあっても、録音される側に不都合なことまで聞かれたりすることが無いようにすることができる。
またこのエフェクト処理におけるエフェクト量の最大が、音声データによる内容を把握困難とするエフェクト量であることにより、確実に、録音される側に不都合なことまで聞かれたりすることが無いようにすることができる。
またマイクより得られる音声データによる信号レベルが低下すると、この信号レベルの低下を補うように、スピーカより再生する音声データの音量を増大させることにより、リスナーには意識されずに環境音場の継続性を維持することができ、例えば何人かで話をしているとき、突然会話が止まった場合等の気まずい状態を回避することができる。
またマイクより得られる音声データの信号レベルの低下により、音声データの再生を開始するようにして、この再生に供する音声データを、信号レベルが低下する直前のマイクより得られる音声データによる音声に類似した音声による音声データとすることにより、環境音を補うことによる違和感を有効に回避することができる。
図11は、図1との対比により本発明の実施例2に係る記録再生装置を示すブロック図である。この記録再生装置21において、実施例1について上述した記録再生装置1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
この記録再生装置21は、音声データに代えて、撮像装置22から得られる画像データを記録再生する。これによりこの記録再生装置21は、音声データに代えて、撮像装置22から得られる画像データを記録してデータベース32を構築する。また常時、この画像データを記録するようにして、一定の時間間隔によりこの画像データを区切って、画像データファイルによりデータベース32に記録する。なおこのような画像データの常時記録に代えて、撮像装置22により撮像する範囲に人物が侵入した場合にだけ、画像データを記録するようにしてもよく、また画像に変化が起こった場合にだけ、一定時間、画像データを記録するようにしてもよい。
また常時、データベース32に記録した画像データをモニタ25により表示するようにして、このモニタ25の表示を操作子8の操作によりアクティブモードとパッシブモードとで切り換える。これによりこの実施例では、このモニタ25による表示により室内、屋外のディスプレイを提供する。
この記録再生装置21において、メインシステム24は、画像データを記録しながら、この画像データによる画像を解析し、これにより画像の特徴を検出する。またこの画像解析結果を、実施例1について上述した他のファイルF2〜F6と同様にしてデータベース32に記録する。またこのデータベース32に記録した画像の特徴により、モニタ25に表示する画像データファイルを選択して再生する。
またこのようにして再生する画像データを、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するようにエフェクト量を設定してエフェクト処理する。しかしてこの実施例にあっては、ユーザーに提供する再生対象が画像データであることから、エフェクト量を最大とした場合に、少なくとも画像データによる撮像結果に登場する人物、車両等を特定困難とする程度に、エフェクト量が設定される。また例えば画像データの階調を低減させる場合、色相を極端に変化させる場合等、画像データに適用される種々のエフェクト処理が適用される。
この実施例によれば、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した画像データをエフェクト処理して出力することにより、撮影される側に、撮影されていることを全く意識させることなく、撮影する場合にあっても、撮影される側に不都合なことまでも見られたりすることが無いようにすることができる。
ところで、ユーザーによっては、収拾した音声データのみで環境音を補うことに抵抗がある場合もある。これによりこの実施例では、音楽コンテンツによるオーディオデータと、マイクで収拾した音声データとの合成によるエフェクト処理により環境音を補う。
すなわち図12は、図1との対比により実施例3に係る記録再生装置を示すブロック図である。この記録再生装置41において、メインシステム44は、押圧操作子48の押圧操作により、マイク2から得られる音声データを一定時間収拾してデータベース42に記録する。これによりこの記録再生装置は、ユーザーによる意図的な操作により、マイクによる音声データを取得して記録する。メインシステム44は、この一定時間による音声データを1つの音声ファイルとしてデータベース42に登録する。この実施例では、この一定時間が、数10秒程度の、後述する音楽コンテンツによる1つの楽曲の演奏時間に比して、極端に短い時間に設定される。なお以下において、このようにして登録した音声ファイルをスピーカ5で再生して得られる音声をプライベートサウンドと呼ぶ。また音声ファィルにあっては、数10秒程度の長さに限定されるものではなく、数10秒より短いものとしてもよく、またこれに代えて数分、数時間の長さのものとしてもよい。
このときメインシステム44は、実施例1について上述したと同様にして音声ファイル毎に、時間情報ファイルを作成してデータベース42に登録する。
さらにメインシステム44は、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより、さらには光ディスク等の各種記録媒体を介して、音楽コンテンツを取得し、この取得した音楽コンテンツをデータベース42に記録して保持する。メインシステム44は、さらにこのデータベース42に記録した音楽コンテンツによる楽曲毎に、各楽曲の作成された年、録音された年、データベース42に記録された年等による時間情報をデータベース42に記録して保持する。これによりこの記録再生装置41では、時間情報により音楽コンテンツと音声ファイルとを関連付けることができるようにして、これら音楽コンテンツ、音楽ファイルをデータベース42に記録して保持する。
メインシステム44は、この時間情報による関連付けにより操作子46の操作に応動して、データベース42に記録した音楽コンテンツ、音声データファイルを選択して再生し、その再生結果によるオーディオデータ及び音声データとの合成により音声データをエフェクト処理してスピーカ5から出力する。
ここで操作子46は、例えばジョイステック等の上下左右に可動して2次元の座標を入力可能なポインティングディバイスであり、メインシステム44は、この操作子46の左右方向の可動により、再生する音楽コンテンツ、音声ファイルの年代の選択を受け付ける。具体的に、メインシステム44は、音声ファイルの時間情報ファイル、音楽コンテンツの時間情報により、音声ファイル、音楽コンテンツを複数の年代に区分する。なおこの区分は、例えば年代が古いもの、年代が少し古いもの、年代が新しいもの等の区分である。
この場合、メインシステム44は、ユーザーが操作子46を左側に操作した場合には、年代が古い区分を再生対象の区分に設定するのに対し、ユーザーが操作子46を右側に操作した場合には、年代が新しい区分を再生対象の区分に設定する。またユーザーが操作子46を左右に可動させない場合には、年代が少し古い区分を再生対象の区分に設定する。なおここでこのような相対的な年代による区分に代えて、例えば1980年代、1990年代、2000年代等の、音声ファイル、音楽コンテンツの時間情報による年代を一定の期間により区切った区分により、これら音声ファイル、音楽コンテンツを区分するようにしてもよい。
このようにして再生対象の区分の入力を受け付けると、メインシステム44は、この再生対象に区分された音楽コンテンツ、音声ファイルの再生を開始する。このときメインシステム44は、図13において符号A1〜C1により示すように、再生を開始した直後は、ランダムに又はプログラムされた順序により、音楽コンテンツのみ提供するように再生系の動作を制御する。また再生を開始して再生時間が一定時間以上になると、符号A2〜B2により示すように、音楽コンテンツ間に、音声ファイルを介挿して再生するように再生系の動作を制御する。またさらに符号A3〜C3により示すように、再生時間が長くなるに従って、音楽コンテンツ間に音声ファイルを介挿する頻度を増大させ、符号A4〜C4により示すように、遂には音声ファイルのみ提供する。なおこの場合に、音楽コンテンツ間へのファイルの介挿に代えて、音楽コンテンツによる1つの楽曲の途中に、音声ファイルを介挿するようにしてもよい。また符号A3〜C3との対比により符号A3A〜C3Aにより示すように、音楽コンテンツに音声ファイルを被せるように、これら音楽コンテンツ、音声ファイルを同時に再生するようにして、この同時に再生する時間を再生時間により可変するようにしてもよい。
すなわち音楽コンテンツを長時間視聴する場合にあっては、飽きてしまい、途中でラジオ放送等に切り換えて気分転換を図る場合がある。これによりこの記録再生装置41では、図14に示すように、再生時間が長くなるに従って、音楽コンテンツに合成する音声ファイルの長さを増大させ、その分、飽きが来ないようにする。
メインシステム44は、このようにして音楽コンテンツに音声ファイルを合成するようにして、符号A2〜A4との対比によりそれぞれ符号B2〜B4、符号C2〜C4により示すように、音声ファイルが新しい区分に属するもの程、複数の音声ファイルによる音声データを合成して音楽コンテンツと合成する。これによりメインシステム44は、図15に示すように、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、記録した音声データをエフェクト処理して出力する。
この実施例によれば、音声データと音楽コンテンツとの合成処理をエフェクト処理に適用して、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定しても、実施例1と同様の効果を得ることができる。またこの実施例では、任意にサウンドを選択することなく、プライバシーを考慮した再生が可能になり、また単に音楽コンテンツを再生する場合と異なり、音楽と音楽のつなぎ、間をユーザーに意識させ、音楽コンテンツと音声ファイルの双方の価値を高め合う起伏のある再生が可能となる。
より具体的に、記録した後の経過時間が短くなるに従って合成に供する音声ファイルの数を増大させることにより、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定することにより、実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお上述の実施例1においては、パッシブモードにより音声データ、画像データを再生する場合に限ってエフェクト処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、アクティブモードにより音声データ、画像データを再生する場合にもエフェクト処理するようにしてもよい。
また上述の実施例1においては、マイクにより得られる音声信号の信号レベルの低下により、音声データの記録を中止すると共に、記録して保持した音声データを提供する場合について、実施例3においては、ユーザーによる操作子の操作により一定時間音声データを記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、常時音声データを記録し、また再生するようにしてもよい。
また上述の実施例3においては、再生を開始して徐々にユーザーに提供する音声ファイルの割合を増大させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、再生時間等によりこの割合が波打つように変化させてもよく、さらにはこの割合を一定値に保持するようにしてもよく、さらにはユーザーによる操作に応動してこの割合を変化させるようにしてもよい。
また上述の実施例3においては、音声ファイルを区分すると共に、この区分に対応するように音楽コンテンツと区分する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、このような音楽ファイルの区分に対応する音楽コンテンツの区分を省略するようにしてもよい。
また上述の実施例3においては、音楽コンテンツとの合成に供する音声ファイルの数を記録した後の経過時間が短くなるに従って増大させることにより、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽コンテンツとの合成に供する音楽ファイルを、実施例1について上述したと同様にして種々に処理して、記録した後の経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、音声データ及び画像データをそれぞれ記録再生する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音声データと画像データとをまとめて記録再生する場合にも適用することができる。なおこの場合、ユーザーに提供する画像データと音声データとをそれぞれ個別に再生、処理するようにして、無関係の画像データと音声データとを組にしてユーザーに提供するようにしてもよく、また対応する音声データと画像データとを組にしてユーザーに提供するようにしてもよい。また記録した直後にあっては、無関係の画像データと音声データとをユーザーに提供するようにして、経過時間が長くなるに従って、対応関係が明確になるように、画像データと音声データとを組み合わせるようにしてもよい。しかしてこの場合、画像データと音声データとにより把握される総合の内容について、記録直後には把握困難として、経過時間が長くなるに従って、容易に把握できるようにすることになる。
また上述の実施例1及び実施例2においては、音声データ、画像データから各種の特徴を検出して再生対象を選択する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音声データ、画像データからの特徴の検出にあっては、上述の実施例に適用されたものに限らず、種々のパラメータを適用することができる。
なお本願には含まれない範囲ではあるが、単にバックグラウンドミュージックに代えて音声データを再生して提供する場合、さらにはディスプレイを提供するには、経過時間によりエフェクト量の低減を省略して、内容を把握困難な程度の一定のエフェクト量により音声データ、画像データをエフェクト処理してユーザーに提供するようにしてもよい。
本発明は、記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラムに関し、例えばバックグラウンドミュージックに代えた環境音の提供に適用することができる。
1、21、41……記録再生装置、2……マイク、4、24、44……メインシステム、5……スピーカ、6……回転操作子、7……LED、8、46、48……操作子、12、32、42……データベース、13……音響解析部、14……音声解析部、15……サウンドマネージャー、17……サウンドクリエータ
Claims (11)
- マイクより得られる音声データを時間情報と共に記録して保持すると共に、該記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生部と、
前記記録再生部より出力される前記音声データをエフェクト処理して出力音声データを出力するエフェクト処理部と、
前記エフェクト処理部、前記記録再生部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記記録再生部に記録した時点からの経過時間が長くなるに従って前記エフェクト処理部におけるエフェクト量が低下するように、前記エフェクト処理部を制御する
ことを特徴とする記録再生装置。 - 前記エフェクト処理部におけるエフェクト量の最大が、前記音声データによる内容を把握困難とするエフェクト量である
ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。 - 前記制御部は、
前記マイクより得られる音声データによる信号レベルが低下すると、該信号レベルの低下を補うように、前記出力音声データの音量を増大させる
ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。 - 前記記録再生部は、
前記マイクより得られる前記音声データの信号レベルの低下により、前記音声データの再生を開始し、
該再生を開始する音声データが、前記信号レベルが低下する直前の前記マイクより得られる音声データによる音声に類似した音声による音声データである
ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。 - 前記マイクより得られる音声データを解析する音響解析部を有し、
前記記録再生部は、
前記音声データと共に前記音響解析部による解析結果を記録して保持し、
前記制御部は、
前記音響解析部による解析結果と、前記記録再生部に保持された前記解析結果との比較により、前記類似した音声による音声データを選択する
ことを特徴とする請求項4に記載の記録再生装置。 - 前記エフェクト処理部は、
音楽コンテンツを再生してオーディオデータを出力する音楽コンテンツの再生部を有し、
前記エフェクト処理が、
前記音楽コンテンツの再生部より得られるオーディオデータと、前記音声データとの合成の処理である
ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。 - 撮像手段より得られる動画による画像データを時間情報と共に記録して保持すると共に、該記録して保持した前記画像データを再生して出力する記録再生部と、
前記記録再生部より出力される前記画像データをエフェクト処理して出力画像データを出力するエフェクト処理部と、
前記エフェクト処理部、前記記録再生部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記記録再生部に記録した時点からの経過時間が長くなるに従って前記エフェクト処理部におけるエフェクト量が低下するように、前記エフェクト処理部を制御する
ことを特徴とする記録再生装置。 - マイクより得られる音声データを記録再生部に記録すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生装置の制御方法であって、
前記記録再生部で再生する前記音声データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、
前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記音声データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有する
ことを特徴とする記録再生装置の制御方法。 - 撮像手段より得られる動画による画像データを時間情報と共に記録再生部に記録して保持すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記画像データを再生して出力する記録再生装置の制御方法であって、
前記記録再生部で再生する前記画像データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、
前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記画像データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有する
ことを特徴とする記録再生装置の制御方法。 - 演算処理手段により所定の処理手順を実行することにより、マイクより得られる音声データを記録再生部に記録すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記音声データを再生して出力する記録再生装置の制御プログラムであって、
前記所定の処理手順が、
前記記録再生部で再生する前記音声データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、
前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記音声データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有する
ことを特徴とする記録再生装置の制御プログラム。 - 演算処理手段により所定の処理手順を実行することにより、撮像手段より得られる動画による画像データを時間情報と共に記録再生部に記録して保持すると共に、前記記録再生部に記録して保持した前記画像データを再生して出力する記録再生装置の制御プログラムであって、
前記所定の処理手順が、
前記記録再生部で再生する前記画像データの前記記録再生部に記録した時点からの経過時間を検出する経過時間検出のステップと、
前記経過時間が長くなるに従ってエフェクト量が低下するように設定して、前記記録再生部で再生される前記画像データをエフェクト処理するエフェクト処理のステップとを有する
ことを特徴とする記録再生装置の制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005360559A JP2007087559A (ja) | 2005-08-24 | 2005-12-14 | 記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラム |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2005241984 | 2005-08-24 | ||
JP2005360559A JP2007087559A (ja) | 2005-08-24 | 2005-12-14 | 記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007087559A true JP2007087559A (ja) | 2007-04-05 |
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Family Applications (1)
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JP2005360559A Pending JP2007087559A (ja) | 2005-08-24 | 2005-12-14 | 記録再生装置、記録再生装置の制御方法及び記録再生装置の制御プログラム |
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2005
- 2005-12-14 JP JP2005360559A patent/JP2007087559A/ja active Pending
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