JP2007086561A - カラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2007086561A
JP2007086561A JP2005277152A JP2005277152A JP2007086561A JP 2007086561 A JP2007086561 A JP 2007086561A JP 2005277152 A JP2005277152 A JP 2005277152A JP 2005277152 A JP2005277152 A JP 2005277152A JP 2007086561 A JP2007086561 A JP 2007086561A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colored layer
acrylate
meth
photosensitive resin
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005277152A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukie Furukawa
幸絵 古川
Shuji Kawaguchi
修司 川口
Tomonobu Sumino
友信 角野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2005277152A priority Critical patent/JP2007086561A/ja
Publication of JP2007086561A publication Critical patent/JP2007086561A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、微細な孔部を有する着色層が形成された高精細なカラーフィルタを提供することを主目的としている。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、基材と、前記基材上に形成された少なくとも感光性樹脂を含有する着色層とを有するカラーフィルタであって、
前記着色層が幅5μm〜15μmの範囲内の孔部を有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半透過型液晶表示装置やカラーフィルタ付きアレイ基板等に用いることが可能なカラーフィルタに関するものである。
近年、液晶表示装置として、外光の反射と、バックライト光の透過光とを利用した半透過型液晶表示装置が開発され、この半透過型液晶表示装置は、外光を利用して表示を行なう従来の反射型カラー液晶表示装置に、バックライトを兼ね備え、周囲が暗い場合でもバックライトによる表示(透過表示)が行なえる、という利点を有する。しかしながら、このような半透過型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタにおいて、外光は入射光および反射光として着色層を2回通過することから、外光により表示が行われる反射光用領域の色特性と、バックライト光によって表示が行われる透過光用領域との色特性が異なるという問題を有する場合があった。
このような問題を解決するため、例えば上記透過光用領域に膜厚の厚い着色層を形成し、上記反射光用領域に膜厚の薄い着色層を形成する方法等、それぞれの領域に異なる着色層を形成する方法等が採用されていた。しかしながら、この方法では、3色(赤(R)、緑(G)、青(B))の着色層を有するカラーフィルタを形成する際、例えばフォトリソグラフィー法等を6回繰り返し行わなければならず、工程が煩雑であった。
そこで、例えば透過光用領域および反射光用領域における着色層の膜厚を均一なものとし、反射光用領域には着色層が形成されていない部分、すなわち孔部を設ける方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、反射光用領域における孔部の面積を調整することによって反射光用領域における着色層の面積を調整することができ、反射光用領域の色特性を調整することが可能となるのである。ここで、近年、カラーフィルタの高精細化が望まれており、上記半透過型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタにおいても、より高精細なパターン状に着色層を形成することが求められている。またそれに伴い、着色層の反射光用領域に、より微細な孔部を設けることも必要とされている。
また、近年、アレイ基板にカラーフィルタが形成されたカラーフィルタ付きアレイ基板が開発されているが(例えば特許文献2参照)、このようなカラーフィルタ付きアレイ基板に用いられるカラーフィルタにおいても、上述した半透過型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ同様、着色層に微細な孔部を設けることが必要とされている。これは、カラーフィルタ付きアレイ基板におけるカラーフィルタの着色層には、画素電極と駆動用能動素子とを接続するための孔部が設けられることとなるが、この孔部の幅が大きいと、表示領域がその分狭くなってしまい、液晶表示装置の輝度が低下してしまうからである。
しかしながら、上述した半透過型液晶表示装置やカラーフィルタ付きアレイ基板に用いられる微細な孔部を有する着色層を、フォトリソグラフィー法により形成した場合、露光の際に照射されるエネルギーの回折等によって、本来露光されるべきでない部分の着色層形成用感光性樹脂組成物まで感光してしまい、例えば孔部の深さが浅いものとなったり、孔部が潰れてしまうこと等から、目的とする孔部を形成することができないという問題があった。
特開2002−333622公報 特開2005−3733公報
そこで、微細な孔部を有する着色層が形成された高精細なカラーフィルタの提供が望まれている。
本発明は、基材と、上記基材上に形成された少なくとも感光性樹脂を含有する着色層とを有するカラーフィルタであって、上記着色層が幅5μm〜15μmの範囲内の孔部を有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、孔部の幅が上記範囲内とされていることから、着色層自体も微細なパターン状に形成されたものとすることができる。また特に、本発明のカラーフィルタが半透過型液晶表示装置に用いられる場合には、反射光用領域における色特性をより細かく調整することが可能となる。したがって、本発明のカラーフィルタを半透過型液晶表示装置に用いることにより、高精細な色表示が可能なものとすることができる。
また、孔部の幅が上記範囲内とされていることから、本発明のカラーフィルタを、例えばカラーフィルタ付きアレイ基板に用いることにより、表示領域が広く、高輝度で色表示が可能なものとすることができる。
上記発明においては、上記着色層が、フォトリソグラフィー法により形成されたものとすることが好ましい。これにより、特別な装置等を用いることなく、上記着色層を形成することが可能となるからである。
本発明は、上記に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする半透過型液晶表示装置を提供する。本発明においては、上述したカラーフィルタを用いることから、微細なパターン状に着色層が形成されているものとすることができ、高精細な色表示が可能な半透過型液晶表示装置とすることができる。
また、本発明は、上記に記載のカラーフィルタを有することを特徴とするカラーフィルタ付きアレイ基板を提供する。本発明においては、上述したカラーフィルタが用いられていることから、着色層に設けられる画素電極と駆動用能動素子とを接続する孔部が微細に形成されているものとすることができる。したがって、本発明によれば、表示領域の広い、高輝度で表示が可能なカラーフィルタ付きアレイ基板とすることができる。
本発明によれば、例えば高精細な色表示が可能な半透過型液晶表示装置を形成することや、表示領域が広く、高輝度で色表示が可能なカラーフィルタ付きアレイ基板を形成することができるという効果を奏する。
本発明は、例えば半透過型液晶表示装置やカラーフィルタ付きアレイ基板等に用いることが可能なカラーフィルタ、そのカラーフィルタを用いた半透過型液晶表示装置、および上記カラーフィルタを用いたカラーフィルタ付きアレイ基板に関するものである。以下、それぞれについて分けて説明する。
A.カラーフィルタ
まず、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、基材と、上記基材上に形成された少なくとも感光性樹脂を含有する着色層とを有するカラーフィルタであって、上記着色層は、幅が所定の範囲内である孔部を有することを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタは、例えば図1に示すように、基材1と、その基材1上に形成された着色層2とを有し、上記着色層2は、幅が所定の範囲内である孔部aを有するものである。
本発明によれば、上記孔部の幅が、所定の範囲内とされていることから、例えば着色層自体の幅や面積を小さいものとすることができ、高精細なパターン状に着色層が形成されたものとすることができる。また上記孔部の幅が、所定の範囲内とされていることから、特に上記カラーフィルタが半透過型液晶表示装置に用いられる場合には、反射光用領域における着色層の面積をより細かく調整することが可能となり、色特性を良好なものとすることが可能となる。したがって、本発明のカラーフィルタを用いて、例えば高精細な色表示が可能な半透過型液晶表示装置を形成することが可能となるのである。
また、本発明においては上記孔部の幅が、上記範囲内であることから、孔部以外の領域である着色層の面積を比較的広いものとすることができる。したがって、本発明のカラーフィルタを用いて、表示領域が広く、高輝度で色表示が可能なカラーフィルタ付きアレイ基板も形成することができる。
以下、本発明のカラーフィルタの各構成について、詳しく説明する。
1.着色層
まず、本発明のカラーフィルタに用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、後述する基材上に形成され、少なくとも感光性樹脂を含有するものであって、幅5μm〜15μmの範囲内の孔部を有するものである。本発明においては、上記幅は5μm〜13μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜10μmの範囲内であることが特に好ましい。孔部の幅を上記範囲内とすることにより、着色層を高精細なパターン状に形成することや、上記孔部以外の領域である着色層の面積を広いものとすることができるからである。
ここで、上記孔部とは、着色層中で基材が露出している領域をいうこととする。なお、後述するように本発明のカラーフィルタがオーバーコート層を有している場合など、上記孔部内に着色層の機能を阻害しない他の部材が形成されていてもよい。また孔部の形状としては、特に限定されるものではなく、例えば円状、楕円状、矩形状とすることができる。またそれ以外の任意の形状とすることもできる。
また上記孔部における幅とは、例えば孔部の形状が円状または楕円状である場合には短径をいうこととし、また例えば孔部の形状が矩形状やその他の形状である場合には、対向する辺および/または角との距離が最も短くなる部分の長さをいうこととする。
また、本発明においては、上記孔部における幅が、上記孔部の深さによって異なる場合においては、それらの幅のうち最も短いものをいうこととする。
なお、上記孔部の幅や形状等については、カラーフィルタの種類や用途等に応じて適宜選択される。また上記孔部は全ての着色層に形成されていてもよく、また一部の着色層にのみ形成されていてもよい。また1つの着色層に形成される孔部の数は、カラーフィルタの種類や用途等に応じて適宜選択され、例えば1つの着色層に孔部が1つのみ形成されていてもよく、1つの着色層に複数の孔部が形成されていてもよい。
ここで、本発明に用いられる着色層の形状は特に限定されるものではなく、例えばストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。また、上記着色層の色としては、特に限定されるものではなく、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなるもの等とすることができる。
なお、本発明において、上記各着色層の幅は、カラーフィルタの用途や種類等に応じて適宜選択されるものであるが、通常20μm〜150μmの範囲内、中でも20μm〜120μmの範囲内、特に20μm〜80μmの範囲内とされることが好ましい。
ここで、上記着色層は、着色層形成用感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により形成することができる。例えば図2に示すように、基材1上に着色層を形成する際に用いられる着色層形成用感光性樹脂組成物3を塗布し(図2(a))、この着色層形成用感光性樹脂組成物3を、例えば、開口部4と遮蔽部5とが設けられたフォトマスク6等を用いてエネルギー7を照射することにより露光し(図2(b))、現像することにより形成することができる。
この際、上述したような孔部を有するように着色層を形成する方法としては、例えば、着色層形成用感光性樹脂組成物を基材上に塗布した後の乾燥に用いられるホットプレートの温度を調整する方法や、上記現像時の現像液および洗浄水の圧力等を最適化する方法、現像に用いられる現像液の濃度を調整する方法、現像液の種類を最適なものとする方法、または後述する組成の着色層形成用感光性樹脂組成物を用いる方法等が挙げられる。本発明においては、これらを1種または2種以上組み合わせて行ってもよい。
上記ホットプレートの温度を調整する方法として具体的には、着色層形成用感光性樹脂組成物を基材上に塗布した後の乾燥に用いられるホットプレートの温度を、着色層形成用感光性樹脂組成物に用いられる材料の特性に合わせて適宜選択する方法等を挙げることができる。
また、現像液や洗浄水の圧力等を最適化する方法としては、例えば着色層形成用感光性樹脂組成物を露光した後の現像時に用いられる現像液または洗浄水の圧力を一般的な圧力よりも低くする方法が挙げられる。このような方法を用いることで、現像時に着色層形成用感光性樹脂組成物に与える物理的な圧力を低減し、孔部近傍から着色層が剥がれてしまうことを防止することができるからである。上記現像液や洗浄水の圧力として具体的には、0.03MPa〜0.4MPaとすることができる。
また現像液の濃度を調整する方法として具体的には、現像液の濃度を、着色層形成用感光性樹脂組成物に用いられる材料の特性に合わせて適宜調整する方法等が挙げられる。
また現像液の種類を最適なものとする方法として具体的には、着色層形成用感光性樹脂組成物に用いられる材料との相溶性が良好な現像液を適宜選択する方法等が挙げられる。
本発明においては、上述した中でも後述する組成を有する着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて着色層を形成する方法を用いることが好ましい。これにより、一般的な着色層を形成する場合と同様の条件で、上述した着色層を形成することが可能となるからである。以下、このような着色層形成用感光性樹脂組成物について説明する。
(着色層形成用感光性樹脂組成物)
上記孔部を有する着色層の形成の際に好ましく用いられる着色層形成用感光性樹脂組成物には、少なくとも、増感剤、重合開始剤、感光性樹脂、顔料が含有される。以下、着色層感光性樹脂組成物に含有される各材料ごとに詳しく説明する。
(1)増感剤
まず、上記着色層形成用感光性樹脂組成物に用いられる増感剤について説明する。本発明に用いられる増感剤としては、増感剤の最大吸収波長が、後述する重合開始剤の最大吸収波長より40nm以上、中でも40nm〜120nmの範囲内、特に40nm〜80nmの範囲内大きいものであることが好ましい。上記重合開始剤と上記増感剤との最大吸収波長どうしが近い場合、露光の際照射されるエネルギーのうち、上記最大吸収波長近傍の波長のエネルギーが、着色層形成用感光性樹脂組成物の表面側で上記増感剤および重合開始剤によって消費されてしまい、着色層形成用感光性樹脂組成物の基材側まで到達し難くなる。そのため、基材側で重合開始剤がその機能を十分に発揮することができず、着色層形成用感光性樹脂組成物の硬化が弱くなるため、形成された着色層と基材との密着性が弱くなる。一方、上記着色層形成用感光性樹脂組成物においては、上記重合開始剤と増感剤との最大吸収波長が所定の値以上異なることから、上記増感剤の最大吸収波長近傍のエネルギーが着色層形成用感光性樹脂組成物の基材側まで到達し易いものとすることができる。そのため、この部分で増感剤が上記エネルギーを吸収し、その吸収したエネルギーを重合開始剤の反応開始に寄与させることが可能となるのである。また、長波長側のエネルギーは、短波長側のエネルギーと比較して、着色層形成用感光性樹脂組成物表面で散乱することなく、着色層形成用感光性樹脂組成物の基材側まで到達しやすい性質がある。したがって、上記増感剤の最大吸収波長を、重合開始剤の最大吸収波長より大きいものとすることにより、増感剤が基材側で効果を発揮しやすいものとすることができる。これにより、着色層形成用感光性樹脂組成物が露光された際、着色層形成用感光性樹脂組成物が基材側まで十分に硬化するものとすることができ、形成された着色層と基材との密着性を良好なものとすることができるのである。
ここで上記増感剤の最大吸収波長として具体的には、340nm〜420nmの範囲内、中でも340nm〜400nmの範囲内の波長領域にあることが好ましい。これにより、着色層の形成の際に一般的に用いられる露光装置から照射されるエネルギーを効率的に吸収することが可能となるからである。またこの際、上記最大吸収波長における吸光係数は、80000ml/g・cm以上とされ、中でも90000ml/g・cm以上、特に100000ml/g・cm以上であることが好ましい。これにより、上記最大吸収波長における増感剤の感度が良好なものとすることができるからである。なお、上記最大吸収波長とは、200nm〜700nmの範囲内の波長領域における吸収スペクトルを紫外・可視分光光度計(PERKIN ELMER製 UV/Vis/NIR Spectroscopy)により測定した際、得られる吸収波長のうち最大の吸収波長のことをいう。また上記吸光係数は、着色層形成用感光性樹脂組成物をメタノールに溶解させ、それを光が透過する長さが1cmとなる石英セルに入れ、紫外・可視分光光度計(PERKIN ELMER製 UV/Vis/NIR Spectroscopy)により測定を行うことにより測定される値である。
このような増感剤としては、例えば、
Figure 2007086561
で表される増感剤を挙げることができる。ここで、R、R、R、Rは、それぞれ水素、または炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記増感剤として、具体的には、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メチル−4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジプロピルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げることができ、これらを1種または2種以上混合して用いることができる。なお、本発明においては、上述した増感剤以外の増感剤が含有されていてもよい。
ここで、上記増感剤の含有量としては、着色層形成用感光性樹脂組成物が赤色着色層の形成、または青色着色層の形成に用いられる赤色着色層形成用感光性樹脂組成物、または青色着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、着色層形成用感光性樹脂組成物中に含有される全増感剤の含有量と、着色層形成用感光性樹脂組成物中に含有される全重合開始剤との含有量の和が、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分に対して4質量%〜17質量%の範囲内、中でも6質量%〜17質量%の範囲内、特に6質量%〜15質量%の範囲内とされることが好ましい。これにより、上記着色層形成用感光性樹脂組成物のエネルギーに対する感度を低いものとすることができ、露光の際に照射されるエネルギーが回折した場合であっても、その影響を小さいものとすることができるからである。
またこの際、上記着色層形成用感光性樹脂組成物に含有される全重合開始剤と全増感剤との質量比としては、上記重合開始剤の質量を1とした際、上記増感剤の質量が0.05〜0.45の範囲内、中でも0.05〜0.25の範囲内、特に0.10〜0.25の範囲内とされることが好ましい。これにより、形成された着色層の硬化性が良好なものとすることができるからである。
なお、この場合における上記増感剤の具体的な含有量としては、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分中に0.02質量%〜7.7質量%の範囲内、中でも0.6質量%〜7.7質量%の範囲内、特に0.6質量%〜6.8質量%の範囲内とされていることが好ましい。
また、上記着色層形成用感光性樹脂組成物が緑色着色層の形成に用いられる緑色着色層形成用着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、着色層形成用感光性樹脂組成物中に含有される全増感剤の含有量と、着色層形成用感光性樹脂組成物中に含有される全重合開始剤との含有量の和が、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分に対して4質量%〜9質量%の範囲内、中でも4質量%〜8質量%の範囲内、特に5質量%〜8質量%の範囲内とされることが好ましい。これにより、上記着色層形成用感光性樹脂組成物のエネルギーに対する感度を低いものとすることができ、露光の際に照射されるエネルギーが回折した場合であっても、その影響を小さいものとすることができるからである。
またこの場合、上記着色層形成用感光性樹脂組成物に含有される全重合開始剤と全増感剤との質量比としては、上記重合開始剤の質量を1とした際、上記増感剤の質量が0.05〜0.45の範囲内、中でも0.05〜0.3の範囲内、特に0.1〜0.30の範囲内とされることが好ましい。これにより、形成された着色層の硬化性が良好なものとすることができるからである。
なお、この場合における上記増感剤の具体的な含有量としては、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分中に0.2質量%〜2.7質量%の範囲内、中でも0.2質量%〜2.3質量%の範囲内、特に0.4質量%〜2.3質量%の範囲内とされていることが好ましい。
(2)重合開始剤
次に、上記着色層形成用感光性樹脂組成物に用いられる重合開始剤について説明する。上記重合開始剤としては、上述した増感剤の最大吸収波長より、上述した値以上小さい最大吸収波長を有するものであれば特に限定されるものではないが、上記重合開始剤は、最大吸収波長を、260nm〜310nmの範囲内、特に280nm〜310nmの範囲内の波長領域に有することが好ましい。これにより、重合開始剤の添加によって着色層形成用重合開始剤が着色されてしまうこと等の少ないものとすることができるからである。
またこの際、上記重合開始剤の最大吸収波長における吸光係数は、40000ml/g・cm以上、特に50000ml/g・cm以上であることが好ましい。上記重合開始剤の最大吸収波長における吸光係数が、上記値以上であることにより、重合開始剤が上記最大吸収波長において効率よくエネルギーを吸収することができるからである。
このような重合開始剤としては、例えばアセトフェノン系の重合開始剤を挙げることができ、具体的には、一般式
Figure 2007086561
で表される重合開始剤を挙げることができる。ここで、R、R、R、Rは、それぞれ水素、または炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、Arはモルフォリノ基を示す。
上記重合開始剤として、具体的には、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−メチル−1[4−(エチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノブタン−1−オン等を挙げることができ、これらを1種または2種以上混合して用いることができる。
ここで本発明において、着色層形成用感光性樹脂組成物が緑色着色層の形成に用いられる緑色着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、上記重合開始剤に加えて、315nm〜335nmの範囲内の波長領域に最大吸収波長を有する重合開始剤も含有させることが好ましい。一般的に緑色着色層を形成する際に用いられる着色層形成用感光性樹脂組成物は、硬化性が低いものであるが、このような重合開始剤をさらに用いることにより、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の硬化性を向上させることが可能となるからである。
このような重合開始剤としては、例えばアセトフェノン系の重合開始剤を挙げることができ、具体的には、一般式
Figure 2007086561
で表される重合開始剤を挙げることができる。ここで、R、Rは、それぞれ炭素数1〜5のアルキル基またはRで置換されているフェニル基(Rは、水素、または炭素数1〜5のアルキル基のいずれかを示す。)のいずれかを示し、R、Rは、それぞれ水素、または炭素数1〜8のアルキル基のいずれかを示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、Arはモルフォリノ基により4位置換されたフェニル基を示す。
このような重合開始剤として、具体的には、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−エチルベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−メチルベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−ベンジル−2−ジエチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−シクロヘキシル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−プロピル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン等を挙げることができ、これらを1種または2種以上混合して用いることができる。
なお、本発明においては、上記着色層形成用感光性樹脂組成物中に、上述した重合開始剤以外の重合開始剤が含有されていてもよい。
ここで、上記重合開始剤は、上述したように、着色層形成用感光性樹脂組成物中に、上記増感剤と所定の割合で、かつ重合開始剤と増感剤との含有量の和が所定の範囲内となるように含有される。着色層形成用感光性樹脂組成物中に含有される全重合開始剤の含有量として具体的には、着色層形成用感光性樹脂組成物が赤色着色層の形成、または青色着色層の形成に用いられる赤色着色層形成用感光性樹脂組成物、または青色着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分中に2.8質量%〜16.2質量%の範囲内、中でも2.8質量%〜15.3質量%の範囲内、特に4.0質量%〜13.5質量%の範囲内とされていることが好ましい。
また着色層形成用感光性樹脂組成物が緑色着色層の形成に用いられる緑色着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、着色層形成用感光性樹脂組成物中に含有される全重合開始剤の量は、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分中に1質量%〜7.2質量%の範囲内、中でも1.5質量%〜6.5質量%の範囲内、特に2質量%〜6.5質量%の範囲内とされていることが好ましい。
(3)感光性樹脂
ここで、本発明に用いられる感光性樹脂とは、光重合反応により重合可能なモノマー成分やポリマー成分のことを示す。このようなモノマー成分、ポリマー成分としては、従来より、カラーフィルタの着色層の形成に用いられる着色層形成用感光性樹脂組成物において用いられているものと同様のものとすることができる。
例えば、ポリマー成分としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等、および、重合可能なモノマーであるメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートの1種以上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の2量体(例えば、東亜合成化学(株)製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの酸無水物等の1種以上とからなるポリマーまたはコポリマー等が挙げられる。また、上記のコポリマーにグリシジル基または水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記のポリマー成分のなかで、合わせて使用するモノマー成分との相溶性等の観点から、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂とポリメタクリル酸エチル樹脂の共重合体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルローストリアセテート等を好ましく使用することができる。特に好ましくは、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸とスチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートの2種類以上からなる共重合体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、および、これらの変性物を使用することができる。
また、本発明においては、上述したポリマー成分の分子量を調整することにより、形成された着色層と基材との密着性を向上させ、かつ微細な孔部を形成させることも可能である。
また、モノマー成分としても、一般的な着色層の形成に用いられているものと同様とすることができ、具体的には、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、イソデキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオール(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチル(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、フェノール−エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリウレタン構造を有するオリゴマーに(メタ)アクリレート基を結合させたウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーに(メタ)アクリレート基を結合させたポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーに(メタ)アクリレート基を結合させたエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、(メタ)アクリレート基を有するポリウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート基を有するポリエステル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
なお、本発明において(メタ)アクリレートとはアクリレート基又はメタクリレート基のいずれかであることを意味する。
また、本発明においては、上述したモノマー成分に酸性官能基を導入したり、モノマー成分中の官能基の数を最適化してもよい。これにより、形成された着色層と基材との密着性を向上させ、より微細な孔部を形成することが可能となるからである。
なお、本発明においては、上記モノマー成分およびポリマー成分の質量比は、上記モノマー成分の質量を1とした際、上記ポリマー成分の質量が0.8〜3の範囲内、特に1〜2.5の範囲内であることが好ましい。これにより、微細な孔部を形成することが可能となり、また形成された着色層と基材との密着性をより良好なものとすることができるからである。
(顔料)
上記顔料としては、着色層形成用感光性樹脂組成物を目的とする色に着色可能な顔料であれば特に限定されるものではなく、一般的な着色層の形成に用いられる顔料と同様とすることができる。
上記顔料の含有量としては、着色層形成用感光性樹脂組成物が赤色着色層を形成する赤色着色層形成用感光性樹脂組成物または、着色層形成用感光性樹脂組成物が青色着色層を形成する青色着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分中に13質量%〜50質量%の範囲内、中でも17質量%〜45質量%の範囲内含有されていることが好ましい。また上記着色層形成用感光性樹脂組成物が、緑色着色層を形成する緑色着色層形成用感光性樹脂組成物である場合には、顔料が着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分中に25質量%〜75質量%の範囲内、中でも25質量%〜60質量%の範囲内含有されていることが好ましい。
なお、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて赤色着色層を形成する場合には、上記顔料として例えば、PR(ピグメントレッド)109、122、123、166、177、190、206、209、215、242、254等を用いることができる。なお、これらの顔料は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて青色着色層を形成する場合には、上記顔料として例えばPB(ピグメントブルー)15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6やPV(ピグメントバイオレット)19、23等を用いることができる。なお、これらの顔料は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、上記着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて緑色着色層を形成する場合には、上記顔料として例えばPG(ピグメングリーン)7、10、36やPY(ピグメントイエロー)138、83、139、150等が挙げられる。なお、これらの顔料は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
(5)その他
また、上記着色層形成用感光性樹脂組成物においては、必要に応じて適宜溶剤や密着助剤、各種調整剤等を含有していてもよい。
本発明においては、形成された着色層と基材との密着性向上のために、特に密着助剤を用いることが好ましい。このような密着助剤としては、例えばシランカップリング材として用いられているものを用いることができ、具体的には、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)、エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができ、これらを1種または2種以上混合して用いることができる。
また、上記密着助剤は、着色層形成用感光性樹脂組成物の固形分に、2質量%〜5質量%の範囲内、特に3質量%〜5質量%の範囲内含有されていることが好ましい。
なお、上記組成を有する着色層形成用感光性樹脂組成物を用いて着色層を形成する場合には、上記露光の際の光源として、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等、紫外部に高輝線を有するランプが用いられることが好ましい。これにより、上記着色層形成用感光性樹脂組成物の特性をより発揮させることが可能となるからである。
2.基材
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材としては、可視光に対して透明な基材であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等が挙げられ、中でも石英ガラス、無アルカリガラスが好適に用いられる。
3.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上記基材および着色層を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば透明電極層や配向膜、オーバーコート層、遮光部等を必要に応じて有していてもよい。
本発明のカラーフィルタは、種々の用途に用いることが可能であるが、半透過型液晶表示装置やカラーフィルタ付きアレイ基板に用いられるカラーフィルタであることが好ましい。これにより、高精細な色表示が可能な半透過型液晶表示装置を形成することや、表示領域が広く、高輝度で色表示が可能なカラーフィルタ付きアレイ基板を形成することができるからである。
B.半透過型液晶表示装置
次に、本発明の半透過型液晶表示装置について説明する。本発明の半透過型液晶表示装置は、上述したカラーフィルタを用いたことを特徴とするものであれば、特に限定されるものではなく、通常の半透過型液晶表示装置と同様の構成を有するものとすることができる。
本発明の半透過型液晶表示装置は、例えば図3に示すように、反射光用領域rにおける着色層2に上記孔部aが形成された上記カラーフィルタ8と、上記カラーフィルタ8に対向するように配置された対向基板10と、カラーフィルタ8および対向基板10の間に封入された液晶11と、外光を反射するための反射板(図示せず)とを有するもの等とすることができる。なお、上記着色層2上には、通常オーバーコート層9が形成されることとなる。
上記カラーフィルタは、上述したように上記孔部の幅が、所定の範囲内とされていることから、例えば着色層自体の幅や面積を小さいものとすることができ、高精細なパターン状に着色層が形成されているもの等とすることができる。またさらに、上記孔部の幅が所定の範囲内とされていることから、反射光用領域における着色層の面積をより細かく調整することが可能となり、色特性を良好なものとすることが可能となる。したがって、本発明によれば、高精細な色表示が可能な半透過型液晶表示装置とすることができるのである。
なお、上記半透過型液晶表示装置に用いられる各部材については、一般的な半透過型液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができる。また上記半透過型液晶表示装置に用いられる部材としては、上記のものに限定されるものではなく、例えば配向膜や電極層等、必要に応じて適宜有するものとすることができる。
C.カラーフィルタ付きアレイ基板
次に、本発明のカラーフィルタ付きアレイ基板について説明する。本発明のカラーフィルタ付きアレイ基板は、上述したカラーフィルタを用いたことを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタ付きアレイ基板は、例えば図4に示すように、通常、各着色層形成領域毎に駆動用能動素子12が形成された基材1、およびその基材1上に形成され、各着色層形成領域毎に上記孔部aが形成されている着色層2を有するカラーフィルタ8と、上記各着色層2上に形成された画素電極13と、上記駆動用能動素子12上に形成された遮光部14とを有するものであって、上記画素電極13と駆動用能動素子12とが、孔部aを通じて接続されているもの等とすることができる。なお、このようなカラーフィルタ付きアレイ基板は、通常、このカラーフィルタ付きアレイ基板と対向するように対向基板が配置され、カラーフィルタ付きアレイ基板と対向基板との間に液晶が封入されて液晶表示装置として用いられることとなる。
本発明においては、上述したカラーフィルタの孔部の幅が、上記範囲内とされていることから、孔部以外の領域である着色層の面積を比較的広いものとすることができる。したがって、本発明によれば、表示領域が広く、高輝度で色表示が可能なカラーフィルタ付きアレイ基板とすることができるのである。
なお、本発明に用いられる駆動用能動素子、画素電極および遮光部については、一般的なカラーフィルタ付きアレイ基板に用いられるものと同様のものとすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
また、上記カラーフィルタ付きアレイ基板に用いられる部材としては、上記のものに限定されるものではなく、例えばオーバーコート層や電極層等、適宜必要に応じて有するものとすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
<着色層形成用感光性樹脂組成物(赤色着色層用)の調合>
下記に示す配合に従って、着色層形成用感光性樹脂組成物(赤色着色層用)を調合した。
・モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20重量部
・ポリマー:スチレンとメタクリル酸とイソブチルメタクリル酸との共重合体
30重量部
・重合開始剤:Irg907(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
16.73重量部
・増感剤:ハイキュアABP(川口薬品(株)製) 0.88重量部
・顔料:PR254分散液(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%) 120重量部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350重量部
<着色層の形成>
透明基板として、厚さ0.63mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)上に上記着色層形成用感光性樹脂組成物を塗布し、ホットプレートで加熱し、乾燥させた。その後、幅12μmの遮蔽部を有したフォトマスクを介して露光した後、現像し、焼成して赤色着色層を形成した。
[実施例2〜20]
重合開始剤および増感剤の配合を、下記表1に示す通りとしたこと以外は、実施例1と同様に着色層形成用感光性樹脂組成物(赤色着色層用)を調合し、赤色着色層を形成した。
[孔部の幅の測定]
実施例1〜20で形成された着色層の孔部について幅の測定を行った。その結果を下記表1に示す。なお、上記孔部の幅の測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行った。
Figure 2007086561
表1の結果から、実施例1〜20で調合した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いることにより、赤色着色層に幅5〜15μmの微細な孔部を形成できることが確認された。
[実施例21]
配合する顔料をPB15:6分散液(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%)としたこと以外は、実施例1と同様にして、着色層形成用感光性樹脂組成物(青色着色層用)を得た。これを用いて、実施例1と同様に青色着色層を形成した。
[実施例22〜40]
重合開始剤および増感剤の配合を、下記表2に示す通りとしたこと以外は、実施例21と同様に着色層形成用感光性樹脂組成物(青色着色層用)を調合し、青色着色層を形成した。
[孔部の幅の測定]
実施例21〜40で形成された着色層の孔部について幅の測定を行った。その結果を下記表2に示す。なお、上記孔部の幅の測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行った。
Figure 2007086561
表2の結果から、実施例21〜40で調合した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いることにより、青色着色層に幅5〜15μmの微細な孔部を形成できることが確認された。
[実施例41]
<着色層形成用感光性樹脂組成物(緑色着色層用)の調合>
下記に示す配合に従って、着色層形成用感光性樹脂組成物(緑色着色層用)を調合した。
・モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20重量部
・ポリマー:スチレンとメタクリル酸とイソブチルメタクリル酸との共重合体
30重量部
・第1重合開始剤:Irg907(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)および第2重合開始剤:Irg306(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
10.34重量部
・増感剤:ハイキュアABP(川口薬品(株)製) 0.54重量部
・顔料:PG36/PG7/PY138の分散液(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%) 200重量部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350重量部
<着色層の形成>
実施例1と同様の方法を用いて、緑色着色層を得た。
[実施例42〜56]
第1重合開始剤、第2重合開始剤および増感剤の配合を、下記表3に示す通りとしたこと以外は、実施例41と同様に着色層形成用感光性樹脂組成物(緑色着色層用)を調合し、緑色着色層を形成した。
[孔部の幅の測定]
実施例41〜56で形成された着色層の孔部について幅の測定を行った。その結果を下記表3に示す。なお、上記孔部の幅の測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行った。
Figure 2007086561
表3の結果から、実施例41〜56で調合した着色層形成用感光性樹脂組成物を用いることにより、緑色着色層に幅5〜15μmの微細な孔部を形成できることが確認された。
[実施例57]
<着色層形成用感光性樹脂組成物の調合>
赤色着色層用、青色着色層用および緑色着色層用の着色層形成用感光性樹脂組成物をそれぞれ実施例1、実施例21、実施例41に示す配合に従って、調合した。
<カラーフィルタ付きアレイ基板の作製>
基材として、厚さ0.63mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)上の各着色層形成領域毎に駆動用能動素子が形成されたものを用い、駆動用能動素子上に遮光部を形成した。この基材上に上記着色層形成用感光性樹脂組成物を塗布し、実施例1と同様の方法を用いて各着色層形成領域毎に孔部を有する赤色着色層、青色着色層および緑色着色層を形成した。この時、各着色層に形成された孔部の幅を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定したところ、赤色着色層の孔部の幅5.2μm、青色着色層の孔部の幅5μm、緑色着色層の孔部の幅5.3μmであった。次いで、上記着色層に形成された孔部を通じて、駆動用能動素子と接続するように各着色層上に画素電極を形成し、カラーフィルタ付きアレイ基板を得た。
本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を説明する工程図である。 本発明の半透過型液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタ付きアレイ基板の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…基材
2…着色層
a…孔部

Claims (4)

  1. 基材と、前記基材上に形成された少なくとも感光性樹脂を含有する着色層とを有するカラーフィルタであって、
    前記着色層が、幅5μm〜15μmの範囲内の孔部を有することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記着色層が、フォトリソグラフィー法により形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタを有することを特徴とするカラーフィルタ付きアレイ基板。
JP2005277152A 2005-09-26 2005-09-26 カラーフィルタ Pending JP2007086561A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005277152A JP2007086561A (ja) 2005-09-26 2005-09-26 カラーフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005277152A JP2007086561A (ja) 2005-09-26 2005-09-26 カラーフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007086561A true JP2007086561A (ja) 2007-04-05

Family

ID=37973581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005277152A Pending JP2007086561A (ja) 2005-09-26 2005-09-26 カラーフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007086561A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1976130A2 (en) 2007-03-29 2008-10-01 Nec Corporation Apparatus for processing packets and method of doing the same

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000199815A (ja) * 1999-01-05 2000-07-18 Dainippon Printing Co Ltd カラ―フィルタおよびその製造方法
JP2004029400A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Toppan Printing Co Ltd 半透過型lcd用カラーフイルタ及びその製造方法
JP2004198542A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Showa Denko Kk カラーフィルターブラックマトリックスレジスト組成物及びその組成物に用いる感光性組成物
JP2005099488A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd 感光性着色組成物およびカラーフィルタ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000199815A (ja) * 1999-01-05 2000-07-18 Dainippon Printing Co Ltd カラ―フィルタおよびその製造方法
JP2004029400A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Toppan Printing Co Ltd 半透過型lcd用カラーフイルタ及びその製造方法
JP2004198542A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Showa Denko Kk カラーフィルターブラックマトリックスレジスト組成物及びその組成物に用いる感光性組成物
JP2005099488A (ja) * 2003-09-25 2005-04-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd 感光性着色組成物およびカラーフィルタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1976130A2 (en) 2007-03-29 2008-10-01 Nec Corporation Apparatus for processing packets and method of doing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4518651B2 (ja) 着色レジスト材セット及びカラーフィルタ
TWI432795B (zh) 光學濾光片及使用它之液晶顯示裝置
TWI446110B (zh) 染料分散液,彩色濾光片用感光性樹脂組成物,彩色濾光片,液晶顯示裝置及有機發光顯示裝置
TW200413841A (en) Photosensitive resin composition controlling solubility and pattern formation method of double-layer structrue using the same
WO2004025359A1 (ja) カラー液晶表示装置
TW200836003A (en) Green photosensitive resin composition and color filter prepared therefrom
KR20110089816A (ko) 착색 조성물, 컬러 필터 및 컬러 액정 표시 소자
TW201009400A (en) Process for producing color filter, process for producing substrate having pattern and miniature photomask
TWI559083B (zh) 用於彩色濾光片的光敏樹脂組合物及使用其的彩色濾光片
JP2010054561A (ja) 保護膜用感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
TWI432894B (zh) 間隔物形成用感放射線性樹脂組成物、間隔物、間隔物的形成方法及液晶顯示元件
TWI522744B (zh) 用於彩色濾光片的光敏樹脂組合物及使用其的彩色濾光片
KR101968510B1 (ko) 적색 화소 패턴 형성용 감광성 수지 조성물
JP4826187B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP5742407B2 (ja) 着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
JP2010026362A (ja) 半透過型液晶表示装置のカラ−フィルタ用感光性着色組成物、それを用いたカラ−フィルタの製造方法、該方法で製造されたカラ−フィルタ、及び半透過型液晶表示装置
KR102572753B1 (ko) 회색 감광성 수지 조성물, 이를 이용하여 제조된 컬러필터 및 상기 컬러필터를 포함하는 디스플레이 소자
JP2007086561A (ja) カラーフィルタ
JP6019952B2 (ja) カラーフィルタ形成基板と表示装置、およびカラーフィルタ形成基板の作製方法
KR20230007978A (ko) 화소 형성용 착색 감광성 수지 조성물
JP2007246723A (ja) 着色組成物、並びにこれを用いた転写材料、表示装置用遮光画像、遮光画像付き基板、および液晶表示装置
WO2006132240A1 (ja) カラーフィルター及びそれを用いた液晶表示装置
JPH10254129A (ja) 感光性黒色ペーストおよびそれを用いたブラックマトリックス基板の製造方法
JP2010117481A (ja) カラーフィルタ
JP6630222B2 (ja) 転写フィルム、加飾材料、タッチパネルおよび加飾材料の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110426