JP2007080197A - メモリコントローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 同期型メモリへのアクセスタイミングの不整合を検出することができるメモリコントローラを提供する。
【解決手段】 第1の処理から第2の処理までに要求されるクロック信号CLKのサイクル数を記憶する要求サイクル数記憶部42と、SDRAM2へのアクセスにおいて第1及び第2の処理を検出する検出部43と、検出部43によって第1の処理が検出されてから第2の処理が検出されるまでのクロック信号CLKのサイクル数を計数する計数部44と、計数部44の計数値と要求サイクル数記憶部42のサイクル数とを比較することにより、SDRAM2へのアクセスがアクセス手順に適合しているか否かを判定する判定部45と、判定部45によりSDRAM2へのアクセスがアクセス手順に適合していないと判定された場合にエラーの発生を通知する接続端子71とを備えた。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1の処理から第2の処理までに要求されるクロック信号CLKのサイクル数を記憶する要求サイクル数記憶部42と、SDRAM2へのアクセスにおいて第1及び第2の処理を検出する検出部43と、検出部43によって第1の処理が検出されてから第2の処理が検出されるまでのクロック信号CLKのサイクル数を計数する計数部44と、計数部44の計数値と要求サイクル数記憶部42のサイクル数とを比較することにより、SDRAM2へのアクセスがアクセス手順に適合しているか否かを判定する判定部45と、判定部45によりSDRAM2へのアクセスがアクセス手順に適合していないと判定された場合にエラーの発生を通知する接続端子71とを備えた。
【選択図】 図2
Description
本発明は、所定のクロック信号に同期してアクセス可能にされた同期型メモリへのアクセスを、当該同期型メモリのアクセス手順に基いて所定のデータ処理装置からのアクセス要求に応じて行うメモリコントローラに関する。
近年、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称する)などの急激な普及に伴い、PCの主記憶メモリとして利用されているDRAM(Dynamic Random Access Memory)の価格が下がり、PC以外の電子機器にもDRAMが採用されている。このDRAMのうち、インターフェースのクロック信号に同期してデータを連続して書き込んだり読み出したりするバースト転送を行うことができる同期型メモリであるシンクロナスDRAM(以下、SDRAMと称する)は、特に安価で大容量のメモリを構成できるため、利用する機器は増大している。
ところで、SDRAMをアクセスするに際しては、アクセス対象のページをロウアドレスで指定し、指定されたページに属するデータをセンスアンプに転送して増幅するアクティブ化を行い、その後アクティブ化されたデータのうちカラムアドレスで指定されたデータに対してリード又はライトによるアクセスを実行するようになっている。そして、次に異なるページをアクセスする場合には、まずセンスアンプをクリアするプリチャージを行い、その後アクセス対象ページのアクティブ化を行う必要がある。
このようなSDRAMのアクセス手順を守りつつ、プリチャージ中に異なるページのアクティブ化を行う等してアクセス間隔を短くし、メモリアクセスの効率を向上させるようにしたメモリコントローラが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−342159号公報
ところで、上述のようなメモリコントローラでは、SDRAMへのデータの書き込み、及び読み出しを正しく行うためには、SDRAMのアクセスに際して予め規定されたアクセス手順に従って同一ページへのアクセスか否か等を考慮しつつ、各種タイミング規定、例えばプリチャージ時間やデータリードレイテンシ等のタイミング規定を守る必要がある。そして、このようなタイミング規定のうち、いずれか一つでも満足できないとSDRAMを正常にアクセスすることができず、SDRAMに誤ったデータが書き込まれる誤書き込みや、SDRAMから誤ったデータが読み出される誤読み出しといった不具合の原因となる。
しかし、SDRAMのアクセス手順は上述のように複雑であり、例えばSDRAMへの誤書き込みや誤読み出しが発生したことが判明しても、その原因となったタイミング規定の不整合を過去に遡って特定することは容易ではないという不都合があった。
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、同期型メモリへのアクセスタイミングの不整合を検出することができるメモリコントローラを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係るメモリコントローラは、所定のクロック信号に同期してアクセス可能にされた同期型メモリへのアクセスを、当該同期型メモリのアクセス手順に基いて所定のデータ処理装置からのアクセス要求に応じて行うメモリコントローラであって、前記アクセス手順において第1の処理から第2の処理までに要求される前記クロック信号のサイクル数を記憶する要求サイクル数記憶部と、前記データ処理装置からのアクセス要求に応じた前記同期型メモリへのアクセスにおいて、前記第1及び第2の処理を検出する検出部と、前記検出部によって前記第1の処理が検出されてから前記第2の処理が検出されるまでの前記クロック信号のサイクル数を計数する計数部と、前記計数部による前記サイクル数の計数値と前記要求サイクル数記憶部に記憶されているサイクル数とを比較することにより、当該同期型メモリへのアクセスが前記アクセス手順に適合しているか否かを判定する判定部と、前記判定部により当該同期型メモリへのアクセスが前記アクセス手順に適合していないと判定された場合に、エラーの発生を通知する通知部とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、要求サイクル数記憶部によって、同期型メモリのアクセス手順における第1の処理から第2の処理までに要求されるクロック信号のサイクル数が記憶され、検出部によって、データ処理装置からのアクセス要求に応じた同期型メモリへのアクセスにおける第1及び第2の処理が検出される。そして、計数部によって、検出部で第1の処理が検出されてから第2の処理が検出されるまでのクロック信号のサイクル数が計数される。さらに、判定部によって、計数部によるサイクル数の計数値と要求サイクル数記憶部に記憶されているサイクル数とが比較され、当該同期型メモリへのアクセスがアクセス手順に適合しているか否かが判定され、判定部により当該同期型メモリへのアクセスがアクセス手順に適合していないと判定された場合に、通知部によってエラーの発生が通知されるので、同期型メモリへのアクセスタイミングの不整合を検出することができる。
また、上述のメモリコントローラにおいて、前記通知部は、前記エラーの発生を通知する通知信号を外部に出力する接続端子を備えることを特徴としている。この構成によれば、エラーの発生を通知する通知信号を接続端子によって外部へ出力することができるので、ロジックアナライザやオシロスコープ等の計測器を用いて同期型メモリへのアクセスに関わる信号端子と共に上記接続端子をこれら計測器に接続し、接続端子から得られる通知信号をこれら計測器による信号取得のトリガ信号として用いることにより、エラーが発生したタイミングにおける各種信号の状態をこれら計測器によって確認することができ、メモリコントローラの誤動作や不具合等の原因を調査することが容易となる。
また、上述のメモリコントローラにおいて、前記通知部は、前記エラーの発生を示す割り込み信号を前記データ処理装置へ出力することにより、前記通知を行うことを特徴としている。この構成によれば、エラーの発生がデータ処理装置へ割込信号によって通知されるので、データ処理装置は、割り込み処理によって、エラーの発生を検知することができる。
また、上述のメモリコントローラにおいて、前記計数部は、前記計数値が前記データ処理装置から読み取り可能に構成されていることを特徴としている。この構成によれば、データ処理装置は、計数部の計数値を読み取ることができるので、エラーが発生した場合の計数部の計数値を確認することができる。
また、上述のメモリコントローラにおいて、前記データ処理装置からのアクセス要求を記憶するアクセス要求記憶部をさらに備え、前記アクセス要求記憶部は、前記アクセス要求が前記データ処理装置から読み取り可能に構成されていることを特徴としている。この構成によれば、アクセス要求記憶部によって、データ処理装置からのアクセス要求が記憶され、データ処理装置は、アクセス要求記憶部によって記憶されたアクセス要求を読み取ることができるので、エラーが発生した際に実行されていたアクセス要求を確認することができる。
このような構成のメモリコントローラは、データ処理装置からのアクセス要求に応じた同期型メモリへのアクセスにおける第1及び第2の処理が検出され、第1の処理が検出されてから第2の処理が検出されるまでのクロック信号のサイクル数が計数され、計数されたサイクル数の計数値と同期型メモリのアクセス手順における第1の処理から第2の処理までに要求されるクロック信号のサイクル数とが比較され、その比較結果に基づいて同期型メモリへのアクセスがアクセス手順に適合しているか否かが判定され、判定部により当該同期型メモリへのアクセスがアクセス手順に適合していないと判定された場合に通知部によってエラーの発生が通知されるので、同期型メモリへのアクセスタイミングの不整合を検出することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係るメモリコントローラを用いた情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す情報処理装置1は、例えばパーソナルコンピュータや、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置、その他種々のデータを処理する情報処理装置におけるデータ処理部の基本的な構成の一例を示したものである。
図1に示す情報処理装置1は、SDRAM(Synchronous DRAM)2と、CPU(Central Processing Unit)3と、メモリコントローラ4と、データ処理制御部5と、割込コントローラ6と、発振器7とを備えて構成されている。また、CPU3と、メモリコントローラ4と、データ処理制御部5と、割込コントローラ6とは、例えば、集積回路8として集積化されており、集積回路8には、SDRAM2へのアクセスにおけるエラーの発生を示すエラー信号ERR1を情報処理装置1の外部に通知するための接続端子71が設けられている。この場合、CPU3及びデータ処理制御部5がデータ処理装置の一例に相当し、SDRAM2が同期型メモリの一例に相当している。
発振器7は、SDRAM2におけるアクセスの基準タイミングとなるクロック信号CLKをSDRAM2及びメモリコントローラ4へ出力する。なお、クロック信号CLKは、発振器7からメモリコントローラ4を介してSDRAM2へ出力される構成であってもよい。
SDRAM2は、発振器7から出力されたクロック信号CLKに同期してアクセス可能にされたいわゆるシンクロナスDRAMであり、クロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期するSDRAMの他、クロック信号CLKの立ち上がり、立ち下がりエッジの両方に同期するDDR(Double Data Rate)方式のSDRAM等、種々の同期型メモリを用いることができる。SDRAM2としてDDR方式のSDRAMを用いた場合には、クロック信号CLKの立ち上がり、立ち下がりの両エッジ毎に、1サイクルが経過するものとすればよい。そして、SDRAM2は、例えば、データ処理の対象となるデータを記憶したり、一時的な作業領域として用いられる。
CPU3は、メモリコントローラ4を介してSDRAM2をアクセス可能にされており、例えばSDRAM2に記憶されている制御プログラムを実行することにより、情報処理装置1全体の動作を制御したり、SDRAM2に記憶されているデータの処理を行ったりする。
データ処理制御部5は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成された回路部で、メモリコントローラ4を介してSDRAM2をアクセス可能にされており、例えばSDRAM2に記憶されているデータの圧縮、伸張処理や、画像処理等を行う専用IC(Integrated Circuit)である。割込コントローラ6は、メモリコントローラ4及びデータ処理制御部5からのCPU3への割り込み要求を受け付けて、優先順位付けや割り込みマスク処理等を施した後にCPU3へ割り込み要求信号を出力する割り込み制御回路である。
図2は、メモリコントローラ4の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すメモリコントローラ4は、例えば、メモリIF部41、要求サイクル数記憶部42、検出部43、計数部44、及び判定部45を備えて構成されている。
メモリIF部41は、CPU3及びデータ処理制御部5からのアクセス要求を受け付けて、SDRAM2のアクセス手順に基いて当該受け付けたアクセス要求に応じてSDRAM2へのアクセスを行うメモリインターフェース回路である。また、メモリIF部41は、CPU3及びデータ処理制御部5から受け付けたアクセス要求が、SDRAM2への書き込みコマンドであるか読み出しコマンドであるかを記憶するコマンドレジスタ411と、アクセス要求により指定されたSDRAM2のアドレスを記憶するアドレスレジスタ412とを備えている。さらに、コマンドレジスタ411とアドレスレジスタ412とは、CPU3から読み出し可能に構成されている。
要求サイクル数記憶部42は、例えばCPU3から書き込み可能にされたレジスタによって構成されており、SDRAM2のアクセス手順において規定されているタイミング規定の要求値、例えばSDRAM2に対して読み出しコマンドを発行してから書き込みコマンドを発行するまでに必要となるクロック信号CLKのサイクル数が、CPU3によって設定されるようになっている。また、要求サイクル数記憶部42は、CPU3により設定されたサイクル数を、判定部45へ出力する。なお、要求サイクル数記憶部42は、CPU3によりサイクル数が設定される例に限られず、例えば予め固定的にサイクル数を記憶しているものでもよく、設定スイッチ等を用いてサイクル数が設定されるものであってもよい。
計数部44は、例えばクロック信号CLKの立ち上がりエッジ(SDRAM2がDDR方式の場合は立ち上がり立ち下がりの両エッジ)をカウントするカウンタ回路で、検出部43から出力された制御信号に応じてクロック信号CLKの計数動作を行う。判定部45は、検出部43からの制御信号に応じて計数部44の計数値と要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数とを比較する比較回路を用いて構成されており、その比較結果に応じてエラー信号ERR1を接続端子71へ出力すると共にCPU3に対する割り込みを要求する割込要求信号ERR2を割込コントローラ6へ出力する。この場合、判定部45及び接続端子71が通知部に相当している。
検出部43は、メモリコントローラ4からSDRAM2へ出力される信号を監視して、予め設定された第1の種類のコマンド、例えば読み出しコマンドがメモリコントローラ4から出力された場合に計数部44により計数を開始させる旨の制御信号を出力し、予め設定された第2の種類のコマンド、例えば書き込みコマンドがメモリコントローラ4から出力された場合に判定部45により比較処理を行わせる旨の制御信号を出力する。
次に、上述のように構成されたメモリコントローラ4の動作について説明する。図3は、メモリコントローラ4の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。図3は、SDRAM2の読み出し処理後、書き込み処理を行う場合のアクセス手順を示している。図3において、「Act」はSDRAM2のアクティブ化コマンド、「Read」はSDRAM2の読み出しコマンド、「Write」はSDRAM2の書き込みコマンド、「Row」はSDRAM2のロウアドレス、「Col」はSDRAM2のカラムアドレスを示している。
SDRAM2のアクセス手順は、例えば、データの読み出しを行う場合には、メモリコントローラ4からSDRAM2へ、「Act」と「Row」とを出力した後、「Read」と「Col」とをSDRAM2へ出力することにより、SDRAM2への読み出しコマンドが発行され、SDRAM2からメモリコントローラ4へ、「Row」と「Col」とで指定されたデータが出力される。図3においては、バースト長BLが4サイクルに設定されている例を示しており、SDRAM2からメモリコントローラ4へ、4ワード分のデータD0〜D3が連続して出力される。
また、メモリコントローラ4からSDRAM2へ、「Act」と「Row」とを出力した後、「Write」と「Col」とをSDRAM2へ出力すると共に書き込みデータD0〜D3を連続して出力することにより、SDRAM2へのデータの書き込みが行われるようになっている。
そして、SDRAM2のアクセス手順におけるタイミング規定は、例えば、「Read」がメモリコントローラ4からSDRAM2へ出力されたタイミングT1からデータD0が出力されるタイミングT2までのクロック信号CLKにおけるサイクル数であるデータリードレイテンシCLが「2」、データD3の出力が終了したタイミングT4からSDRAM2への新たな書き込み要求「Write」が出力されるタイミングT5までのクロック信号CLKにおけるサイクル数、すなわちバス切替サイクル数CCが「1」となっている。そうすると、図3に示すように、メモリコントローラ4から「Read」が出力されてから「Write」が出力されるまでのサイクル数は、データリードレイテンシCL「2」+バースト長BL「4」+バス切替サイクル数CC「1」=7が必要となる。
そこで、まず、CPU3によって、要求サイクル数記憶部42に「7」が設定される。次に、CPU3からメモリコントローラ4へ、SDRAM2へのアクセス要求として、読み出しコマンドとSDRAM2のアドレスとが出力され、コマンドレジスタ411によって読み出しコマンドが記憶され、アドレスレジスタ412によってアドレスが記憶される。
そして、メモリIF部41によって、SDRAM2のアクセス手順に従って、タイミングT0において「Act」が出力されると共にアドレスレジスタ412に記憶されたアドレスの上位アドレスが「Row」として出力され、さらにクロック信号CLKにおける2サイクル後のタイミングT1において「Read」が出力されると共にアドレスレジスタ412に記憶されたアドレスの下位アドレスが「Col」として出力される。
一方、検出部43によって、タイミングT0において「Act」が検出されて検出部43からの制御信号に応じて計数部44の計数値が初期化された後、タイミングT1において「Read」が検出されることにより、SDRAM2への読み出しコマンドの発行(第1の処理)が検出され、計数部44に計数を開始させる旨の制御信号が出力され、タイミングT1から計数部44によるクロック信号CLKの立ち上がりエッジのカウントが開始される。
そして、メモリIF部41からタイミングT1において「Read」が出力された後、クロック信号CLKにおける2サイクル(データリードレイテンシCL)経過後のタイミングT2から4サイクルに渡って、SDRAM2からメモリIF部41へ連続してデータD0〜D3が出力され、メモリIF部41からCPU3へデータD0〜D3が出力される。
一方、CPU3からメモリコントローラ4へ、SDRAM2への新たなアクセス要求として、書き込みコマンドとSDRAM2のアドレスとが出力され、コマンドレジスタ411によって書き込みコマンドが記憶され、アドレスレジスタ412によってアドレスが記憶される。そして、メモリIF部41によって、SDRAM2のアクセス手順に従って、タイミングT3において「Act」が出力されると共にアドレスレジスタ412に記憶されたアドレスの上位アドレスが「Row」として出力され、さらにクロック信号CLKにおける2サイクル後のタイミングT5において「Write」が出力されると共にアドレスレジスタ412に記憶されたアドレスの下位アドレスが「Col」として出力される。
そうすると、検出部43によって、タイミングT3において「Act」が検出された後、タイミングT5において「Write」が検出されることにより、SDRAM2への書き込みコマンドの発行(第2の処理)が検出され、検出部43から判定部45へ、計数部44の計数値と要求サイクル数記憶部42のサイクル数の比較を要求する旨の制御信号が出力される。
今、タイミングT5において計数部44の計数値は「8」であり、要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数は「7」であるから、判定部45による計数部44の計数値と要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数との比較処理の結果、計数部44の計数値の方が大きく、従ってメモリコントローラ4によるSDRAM2のアクセスはタイミング規定に適合していると判定され、エラーが発生した旨のエラー信号ERR1及び割込要求信号ERR2は出力されない。
一方、図4に示すように、例えばメモリコントローラ4の誤動作や不具合等の要因により、タイミングT4においてメモリIF部41からSDRAM2へ「Write」が出力されると、検出部43によって、タイミングT3において「Act」が検出された後、タイミングT4において「Write」が検出されることにより、SDRAM2への書き込みコマンドの発行が検出され、検出部43から判定部45へ、計数部44の計数値と要求サイクル数記憶部42のサイクル数との比較を要求する旨の制御信号が出力される。
そうすると、タイミングT4において計数部44の計数値は「7」であり、要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数は「7」であるから、判定部45による比較の結果、計数部44の計数値は、要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数以下であり、メモリコントローラ4から「Read」が出力されてから「Write」が出力されるまでの間に「7」以上のサイクル数が確保できていないので、メモリコントローラ4によるSDRAM2のアクセスはタイミング規定に適合していないと判定され、エラーが発生した旨のエラー信号ERR1が接続端子71へ出力されると共に、割込要求信号ERR2が割込コントローラ6へ出力される。そうすると、割込コントローラ6によって、割込要求信号ERR2が受け付けられ、CPU3に対して割込要求が出力される。
これにより、「Read」が出力されてから「Write」が出力されるまでのサイクル数がSDRAM2のタイミング規定を満足していないというアクセスタイミングの不整合を検出することができる。
そして、CPU3の割り込み処理によって、コマンドレジスタ411を読み出すことにより、コマンドレジスタ411には書き込みコマンドが記憶されていることからエラーはSDRAM2への書き込み処理において発生したことが確認でき、アドレスレジスタ412を読み出すことにより、アドレスレジスタ412には書き込みを実行しようとしたSDRAM2のアドレスが記憶されていることからエラーの発生した書き込みアドレスを確認することができ、さらに要求サイクル数記憶部42を読み出すことにより、「Read」が出力されてから「Write」が出力されるまでのサイクル数を確認することができるので、これらエラー発生時におけるメモリIF部41の動作に関する情報を確認することができ、アクセスタイミングの不整合が発生した原因を調べることが容易となる。
また、集積回路8に設けられた接続端子71へエラー信号ERR1が出力されるので、例えばロジックアナライザやオシロスコープ等の計測器を用いて情報処理装置1内部の各種信号端子と共に接続端子71をこれら計測器に接続し、接続端子71から得られるエラー信号ERR1をこれら計測器による信号取得のトリガ信号として用いることにより、エラーが発生したタイミングにおける情報処理装置1内部の各種信号の状態をこれら計測器によって確認することができるので、メモリコントローラ4の誤動作や不具合等の原因を調査することが容易となる。
なお、検出部43は、SDRAM2への読み出しコマンドの発行を第1の処理として検出し、SDRAM2への書き込みコマンドの発行を第2の処理として検出すると共に、要求サイクル数記憶部42に読み出しコマンドの発行から書き込みコマンドの発行までに必要とされるクロック信号CLKのサイクル数を設定することにより、読み出しコマンドの発行から書き込みコマンドの発行までのサイクル数がSDRAM2のタイミング規定に適合しているか否かを判定する例を示したが、例えば要求サイクル数記憶部42にデータリードレイテンシCLを設定し、検出部43は、例えば読み出しコマンドの発行を第1の処理として検出し、SDRAM2から出力されたデータをメモリIF部41が取得する処理を第2の処理として検出することにより計数部44にデータリードレイテンシCLを計数させ、データリードレイテンシCLのタイミング規定が満たされているか否かを判定するようにしてもよい。
その他、同様にして、SDRAM2のアクセス手順として規定されているタイミング規定に応じて、検出部43により検出される第1、及び第2の処理を設定し、要求サイクル数記憶部42に判定基準となるサイクル数を設定することにより、種々のタイミング規定について、メモリコントローラ4の動作が適合しているか否かを判定し、エラーを検出することができる。
また、判定部45は、計数部44の計数値が要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数以下である場合にメモリコントローラ4によるSDRAM2のアクセスはタイミング規定に適合していないと判定し、エラーが発生した旨のエラー信号ERR1及び割込要求信号ERR2を出力する例を示したが、SDRAM2のアクセス手順として規定されているタイミング規定に応じて、例えば計数部44の計数値が要求サイクル数記憶部42に記憶されているサイクル数以上である場合、超えている場合、満たない場合等、SDRAM2のアクセス手順として規定されたタイミング規定に応じて判定条件を設定すればよい。
1 情報処理装置
2 SDRAM
3 CPU
4 メモリコントローラ
5 データ処理制御部
6 割込コントローラ
7 発振器
8 集積回路
41 メモリIF部
42 要求サイクル数記憶部
43 検出部
44 計数部
45 判定部
71 接続端子
411 コマンドレジスタ
412 アドレスレジスタ
CLK クロック信号
2 SDRAM
3 CPU
4 メモリコントローラ
5 データ処理制御部
6 割込コントローラ
7 発振器
8 集積回路
41 メモリIF部
42 要求サイクル数記憶部
43 検出部
44 計数部
45 判定部
71 接続端子
411 コマンドレジスタ
412 アドレスレジスタ
CLK クロック信号
Claims (5)
- 所定のクロック信号に同期してアクセス可能にされた同期型メモリへのアクセスを、当該同期型メモリのアクセス手順に基いて所定のデータ処理装置からのアクセス要求に応じて行うメモリコントローラであって、
前記アクセス手順において第1の処理から第2の処理までに要求される前記クロック信号のサイクル数を記憶する要求サイクル数記憶部と、
前記データ処理装置からのアクセス要求に応じた前記同期型メモリへのアクセスにおいて、前記第1及び第2の処理を検出する検出部と、
前記検出部によって前記第1の処理が検出されてから前記第2の処理が検出されるまでの前記クロック信号のサイクル数を計数する計数部と、
前記計数部による前記サイクル数の計数値と前記要求サイクル数記憶部に記憶されているサイクル数とを比較することにより、当該同期型メモリへのアクセスが前記アクセス手順に適合しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部により当該同期型メモリへのアクセスが前記アクセス手順に適合していないと判定された場合に、エラーの発生を通知する通知部と
を備えることを特徴とするメモリコントローラ。 - 前記通知部は、前記エラーの発生を通知する通知信号を外部に出力する接続端子を備えること
を特徴とする請求項1記載のメモリコントローラ。 - 前記通知部は、前記エラーの発生を示す割り込み信号を前記データ処理装置へ出力することにより、前記通知を行うこと
を特徴とする請求項1記載のメモリコントローラ。 - 前記計数部は、前記計数値が前記データ処理装置から読み取り可能に構成されていること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメモリコントローラ。 - 前記データ処理装置からのアクセス要求を記憶するアクセス要求記憶部をさらに備え、
前記アクセス要求記憶部は、前記アクセス要求が前記データ処理装置から読み取り可能に構成されていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のメモリコントローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
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