JP2007077985A - 多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】多段アルファ型スターリング機関について、小型軽量化しつつ出力と効率とを最大にする。
【解決手段】段付きシリンダー50に、段付きピストン56を往復摺動自在に挿入し、このピストンの上部に形成した膨脹空間64を、他の段付きシリンダー50の下部に形成した圧縮空間68に、熱交換器72、74と蓄熱器70とを介して連通する。膨脹空間64と圧縮空間68との容積変化が同位相になるため、両者の位相角を、出力と効率とを最大にする値に設定できる。また段付きピストン56の小径と大径との断面積を、それぞれ性能を最大にする値に設計できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、スターリング機関に関し、より詳しくは、多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング・エンジンおよび熱ポンプに関する。
スターリング機関は、200年近く前から知られているが、ここ数10年は、スターリング機関が提供する利点のために、重要な開発対象になっている。スターリング機関では、膨張空間および圧縮空間を備える作動空間に、作動ガスを密封する。この作動ガスは、仕事の発生、あるいは熱の汲み上げのために、交互に膨張、圧縮される。スターリング機関は、圧縮空間と膨張空間との間で、作動ガスを周期的に往復させる。これらの両空間は、受熱器、蓄熱器および排熱器を通じて、流体が流通するように連結されている。この作動ガスの往復は、通常シリンダー内で往復運動するピストンによってなされ、それぞれの空間内の作動ガスの容積を相互に周期的に変化させる。
膨張空間内にある作動ガス、および(または)蓄熱器と膨張空間との間に設けた熱交換器(受熱器)通じてこの膨張空間に流入する作動ガスが、機関の外部の周辺から熱を受ける。圧縮空間内のガス、および(または)蓄熱器と圧縮空間との間の熱交換器(排熱器)を通じてこの圧縮空間に流入する作動ガスが、機関の外部の周辺に熱を排出する。両空間内の作動ガスの圧力は、常に、ほぼ同等になっている。その理由は、比較的少ない流れ抵抗を有する経路を介して、両空間が相互に連結されているからである。
しかし、両作動空間にある作動ガスの圧力自体は、全体としては、周期的に変化する。ほとんどの作動ガスが圧縮空間にあるとき、作動ガスから熱が排出される。ほとんどの作動ガスが膨張空間にあるとき、作動ガスは受熱する。これは機関が、熱ポンプとして作動しているときにも、エンジンとして作動しているときにも、当てはまる。仕事を発生するか、熱を汲み上げるかを区別するただ一つの必要条件は、膨張行程が行なわれるときの作動ガスの温度である。この膨張行程の温度が、圧縮空間の温度よりも高い場合、機関は仕事を発生し、この膨張行程の温度が、圧縮空間温度よりも低い場合、機関は低温熱源から高温熱溜へ熱を汲み上げる。
従ってこの原理を利用することによって、スターリング機関を、(1)外部から熱エネルギーを膨張空間に与えて、圧縮空間から熱を排出することによってピストンを駆動するエンジンか、または(2)原動機によってピストンを周期的に駆動して、膨張空間から圧縮空間に熱を汲み上げる熱ポンプの、いずれにも設計することができる。熱ポンプ方式によって、スターリング機関の膨張空間と熱的に連結した低温の物体を冷却するか、あるいはその圧縮空間と熱的に連結したホーム・ヒーティング熱交換器のような物体を加熱することができる。従って、「スターリング機関」という用語は、通常スターリング・エンジン、又はスターリング・熱ポンプの両方の意味に使用される。
1965年までスターリング機関は、機械的に駆動される機械として構成されていた。すなわちピストンが互いに機械的な連結機構、典型的には連結ロッドとクランク軸とによって連結されたものを意味していた。その後、フリーピストン・スターリング機関が、ウイリアム・ベールによって発明された。フリーピストン・スターリング機関では、ピストンは、駆動手段と機械的に連結されていない。フリーピストン・スターリング機関は、機械的な振動装置と1つのピストンとを備えており、通常ディスプレーサと言われているこの1つのピストンは、機関内の作動ガスの圧力の変化によって駆動される。これらの機関は、ピストンの往復振動数とその位相との制御手段、及び作動ガスに潤滑油を混入させないために要求される可動部材間のシールを不要とする等の、多数の利点を提供する。
スターリング機関は、多様な形態で開発されている。最近のスターリング・エンジンの形態は、通常アルファ型であって、リニア、シーメンス、またはダブルアクティング配置とも呼ばれている。このアルファ型では、分離されたシリンダー内に少なくとも2つのピストンを有しており、またそれぞれのピストンによって区画された膨張空間が、別のシリンダー内にある別のピストンによって区画された圧縮空間に連結されている。これらの連結は、多段シリンダーの膨張空間と圧縮空間とを直列的に配置して、ループ状に連結してある。
それぞれの膨張空間と、別のピストンに属する圧縮空間との連結部には、通常次のものを含んでいる。すなわち、直列的に連結された(1)熱を作動ガスに与えるための熱交換器、(2)蓄熱器、および(3)作動ガスから熱を排出するための熱交換器である。これらの膨張空間および圧縮空間は、同じ長さの経路によって相互に連結され、図1に示したように箱型4シリンダー構成となる。より詳しく説明すると、図1は、従来の箱型4シリンダー構成のアルファ型を示し、4本のピストン10が4本の並列シリンダー12内で摺動可能である。
各シリンダー12の膨張空間14が、別のシリンダー12の圧縮空間16に連結され、直列的に連結された閉ループを形成している。各連結部は、(1)外部熱源から受熱して、この熱を膨張空間14内の作動ガスに移動する受熱熱交換器Aと、(2)蓄熱器と、(3)圧縮空間16からの排熱を、外部の物質に移動する排熱熱交換器Kとを、直列的に連結している。従来技術では、この箱型4シリンダー構成は、ピストンと駆動手段とを機械的に連結していた。しかしこの構成では、付随するクランク機構を伴った4個の可動部材を必要とすること、及びシリンダーを四角の各隅に設定する必要があることによって、過度に複雑になっていた。
一般的に、アルファ型スターリング機関は、機械的に駆動される機械として構成されている。4シリンダー構成では、クランク軸の往復運動の位相は、ピストン間の相対的な位相が常に90度になるように設定されていた。これは与えられた往復運動速度における出力の制御手段を、平均圧力調整、またはストローク制御に制限する。
ウイリアム・ベールは、アルファ型フリーピストン・スターリング機関を1976年に提案した。しかし、知られている限りにおいて、多段シリンダーからなるアルファ型・フリーピストン・スターリング機関の構成については、ベールによって最初に示唆された簡単な4本シリンダーの機関以外には、これまで何も開示されていなかった。アルファ型フリーピストン・バージョンの利点は、フリーピストンの構成から生じる利点であって、すなわち潤滑油による潤滑が不要、機械的連結要素が不要、ガス・ベアリングによる簡単な軸受け構造、ストローク調整による調節、および作動ガスの外部漏洩に対する密閉性に優れるという利点がある。これまでアルファ型は、ディスプレーサ/ピストン型あるいはベータ型と比較して、かなり複雑なフリーピストン・スターリング機関の構成になると考えられてきた。
その他第2のスターリング型式として、同一シリンダー内にディスプレーサとピストンとを配置するという特徴を有する、ベータ型スターリング機関がある。また第3のスターリング型式として、異なるシリンダー内にディスプレーサとピストンとを配置するという特徴を有する、ガンマ型スターリング機関がある。本発明では、アルファ型フリーピストン・スターリング機関を取り扱う。
図2に、従来の配置構造による多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関の第n番目のピストン/シリンダー要素を示す。ピストン20は、シリンダー22内に摺動可能に挿入され、その上面26が膨張空間24を区画している。ピストン・ロッド28は、ベアリング30を通って延伸し、スプリング32と、ダンピングを代表する、記号で示した緩衝装置34とに連結されている。ピストン20の環状の端面36が、圧縮空間38を区画している。
圧縮空間口40は、別の同様な機関の、直列的に連結された熱交換器と蓄熱器とに接続し、またこれらを介して別のシリンダーの膨張空間に接続している。膨張空間24が、直列的に連結された熱交換器44、46および蓄熱器48から、別のシリンダーの圧縮空間に通じている。なお図2は、スターリング機関を示している。スターリング・エンジンの場合は、ピストン・ロッド28に負荷を連結し、スターリング・熱ポンプの場合には、ピストン・ロッド28に原動機を連結する。なお図2において、ピストンから出て上方向を指している矢印は、ピストンの移動位置ないしはストロークについて、慣習上の取り決めとして、正方向を示している。他図においても同様である。
アルファ型のスターリング機関を、図3に示すように、ピストンを5つまで互いに接続した多段ピストン型に構成できることは、明らかに理解できる。さらにピストンを5つ以上備える多段ピストン型に構成することも可能である。図3の多段ピストンの各例の横に示されているのは、各例についての、周期的なピストンの往復運動と、周期的な膨張空間及び圧縮空間の容積変化とを示す位相図である。スターリング機関の膨張空間と圧縮空間との間の容積変化の位相角は、出力と効率とがこの位相角の関数であることから、極めて重要である。
初期の4シリンダーのアルファ型スターリング機関では、両者の容積変化の位相角は、シリンダーの向きと、ピストンを連結ロッドを介してクランクに連結する機構とによって、90度に固定されていた。しかし、いずれのスターリング機関についても、好ましい容積変化の位相角は90度から140度の範囲内にある。このことは、出力と効率とを、容積変化の位相角の関数として表わした図14のグラフによって理解できる。スターリング機関は、効率及び出力について、双方共にグラフのピーク近くで作動させることが望まれる。容積変化の位相角は、これより小さくても大きくても、効率と出力とを損なう結果になる。
小さい位相角では低性能となり、これは、高い流れ損失、高いヒステリシス損失、および単位容積当りの低容量(出力または熱リフト)に起因する。最も望ましい位相角は、図14のグラフから、一般的に120度前後である。容積変化の位相角は、膨張空間及び圧縮空間の容積変化の位相と、ピストンの往復運動の位相とが関係する関数である。これらの関係は、機関構造の関数であり、従って、膨張空間と、これに連結された圧縮空間との間の容積変化の位相角は、機関構造の関数となる。
図3の位相図において、容積変化の位相角αは、それぞれの例について、単一セットの膨張空間および圧縮空間に関してだけ示すが、他の同様なセット例についても同じになる。慣例上αは、膨張空間の容積変化が、圧縮空間の容積変化に先行する角度である。図1〜図3に示した従来構造の場合において、膨張空間の容積変化は、ピストンの往復運動と逆位相であり、一方圧縮空間の容積変化は、ピストンの往復運動と同相である。図3の位相図に示したように、従来のアルファ型の3シリンダー・バージョンは、60度という少ない容積変化の位相角を有する。4シリンダー・バージョンは、90度の容積変化の位相角を有し、また、5シリンダー・バージョンは108度の容積変化の位相角を有する。したがって120度の容積変化の位相角を得るためには、従来のアルファ型では6シリンダーによる構成が必要となる。
高効率を発揮する容積変化の位相角を得ることに加えて、スターリング機関に必要とされる構成部品数を低減し、さらにその重量と容積とを最小にすることも、同様に望まれる。多段シリンダーからなるベータ型スターリング機関は、それぞれ2つの不可欠な可動部材を有しており、またほとんどの場合、例えば共振バランス質量をケーシングに設けることによって、バランスをとる必要がある。アルファ型は、許容できる位相角を得るためには、4個のピストンが必要になるように見える。アルファ型の2番目の難しさは、4個のリニア交流発電機(または熱ポンプの場合ではモーター)が必要となることである。なぜなら、各ピストンに1つずつリニア交流発電機等が必要になるからである。リニア交流発電機は、回転部材と比較していくぶん嵩張り、またこれ故に、従来技術においては、アルファ型機関が嵩張って、シリンダーが互いに不当に遠くなり、これにより機関が重くなるという印象につながっていた。また従来のアルファ型のバランスをとることは、それほど簡単な問題ではなく、また公開文献にも記載されていなかった。
アルファ型フリーピストン・スターリング機関の複雑さに対する理想的な解決策は、機関を次のようにすることである。すなわち、フリーピストン・スターリング機関の出力対重量比を、構造を複雑にしないで改善し、これによって装置の費用を低減すること、具体的には、可動部材数を少なくすること、コンパクトな手段によって負荷を機関に連結して、シリンダー同士を互いに遠くに離れすぎないようにすること、及び簡単なバランス手段の採用あるいはアンバランス力を低減することである。ここに提案する発明の目的は、これらの問題を、簡単かつ実用的な方法によって、低減又は解決することにある。
本発明は、改良された多段シリンダーからなるフリーピストン・スターリング機関であって、それぞれのシリンダー内に挿入されて往復運動するピストンを備え、このピストンとシリンダーとは、それぞれ膨張空間と圧縮空間とを区画しており、これらの両空間は、アルファ型スターリング機関を構成するように連結されている。この改良された機関は、少なくとも3つのピストン/シリンダーを備え、また各シリンダーは、段付きシリンダーとして形成したものであって、大径の内壁と、これに同心の小径の内壁とを有している。
各ピストンは、段付きピストンであって、一つの軸方向に向かう端面を有し、かつシリンダーの小径の壁内に挿入されて往復運動する小径の第1のピストン部分と、同じ軸方向に向かう端面を有し、かつシリンダーの大径の壁内に挿入されて往復運動する大径の第2のピストン部分とを備えている。これらのピストンの端面の一つが圧縮空間を区画し、また他方が膨張空間を区画している。段付きピストンは、段差のある2つの円筒状の外周面を有しており、大小の径からなるこの2つの円筒状の外周面は、ピストンの大径部分の端面を形成する肩部において、軸方向に隣り合って連結されているのが好ましい。このピストンとシリンダーとの形態によって、最適な容積変化の位相角を有し、部材の重量と数とを低減した、多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関が可能となる。
本発明による段付きピストン/シリンダー構造による特有の効果は、同一シリンダーにおける膨張空間と圧縮空間との間の、容積変化の位相関係を変更できることにある。これによって、スターリング機関を、出力及び効率共に最大値近くで作動させることができる。次の特有の効果は、それぞれ直径が異なる2つのピストン部分を有している段付きピストンでは、膨張空間と圧縮空間との容積変化量を相違させることが可能であって、各々の容積変化量に対して、性能を最大にする値に設計できることである。
3段シリンダーからなるスターリング機関について、それぞれ3つのシリンダーの縦方向の軸が、平行な間隔を隔てて、正三角形の頂点に位置するように配置することによって、各シリンダー間の間隔が最短になり、このためデッド・スペースを最小にできる。直列状に配列した4段シリンダーからなるアルファ型スターリング機関において、各シリンダーの圧縮空間を別の膨脹空間に、1−3−2−4の順に接続することによって、アンバランスを改善し、振動を低減することができる。第1のスターリング機関と、これに同等な構造の第2の機関を、互いに対向させて鏡面対称に配置すれば、1セットのリニア・モータまたは交流発電機だけを備えて、双方のスターリング機関に共用させることができる。
以下の図に示す本発明を実施するための最良の形態の説明では、説明を明瞭にするために専門用語を採用している。しかし本発明を、ここで選択した専門用語に限定することは意図しておらず、各専門用語は、同様の目的を同様の方法によって達成する全ての技術的に等価な事項を含むものと解釈されるべきである。例えば、「接続(connection)」という用語や、同様の用語がしばしば使用される。これらは、直接的に接続することに限定されず、そのような接続が当業者によって等価であると認識される場合には、他の要素を介した接続も含まれる。
図4は、本発明の実施例の1である、多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関の、第n番目のシリンダーを示しており、このスターリング機関は、図4に示すシリンダーを、n個結合して構成してある。シリンダー50は、大径の内壁52と、これに同心の小径の内壁54とを有する段付きシリンダーになっている。ピストン56は、小径の第1ピストン部分58と、大径の第2ピストン部分60とを備えた段付きピストンになっている。第1ピストン部分58は、シリンダー50の小径の内壁54内に挿入されて往復自在であり、また一つの軸方向に面する端面62を有している。
図4に示す実施例において、端面62は、上方向を向いており、膨張空間64を区画している。第2ピストン部分60は、シリンダー50の大径の内壁52内に挿入されて往復自在であり、端面62と同じ軸方向に面する環状の端面66を有している。図4に示す実施例において、端面66は、圧縮空間68を区画している。これらの空間の機能は、逆転させることができるので、端面の1つが圧縮空間を区画し、他方の端面が膨張空間を区画することだけが必要とされる。段付きピストン56は、2つの作動空間、すなわち、圧縮空間と膨張空間とを区画する、ないしはこれらの空間の壁を画定する。
これによって段付きピストン56の往復運動が、これら2つの空間の容積を変化させる。また図4は、蓄熱器70および2つの熱交換器72、74も示している。これらは、段付きシリンダー50に関して配置される点を除けば、従来どおりである。これらの部材は、同等の他の段付きピストン/シリンダーの膨張空間と圧縮空間とを接続する経路内に設けられ、この接続によって、従来技術と同様に、これらの空間を直列的に接続して、多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関を構成する。
好ましい段付きピストン56の構造を、図4に示す。段付きピストン56の構造は、2つの円筒状の外周面を有しており、これらの2つの円筒状の外周面は、大径の第2ピストン部分60の円環状の端面66を形成する肩部において、軸方向に隣接して連結している。しかし、他の構造も可能である。すなわち段付きピストン56の各部分、すなわち小径の第1ピストン部分58と、大径の第2ピストン部分60とは、かならずしも端面66の肩部において、互いに隣接して連結する必要はない。
例えば図15に示す段付きピストン80は、小径のピストン部分82と、大径のピストン部分84とを有しているが、両者は、これらを連結するロッド86によって分離されている。なお端面88と90とは、上述したように作動するが、この実施例は、2つのピストン部分82、84の間に、不必要なデッド・スペースを設ける必要があるという欠点が有り、これによって効率と出力とが低下する。シリンダー関しても同様に、段付きシリンダーの内壁を隣接させる替わりに、大径のシリンダー内に、小径のシリンダーを挿入するという構造が必要となる。
本発明による段付きピストン/シリンダー構造について、最も重要、かつ、価値ある成果は、同一シリンダーにおける膨張空間と圧縮空間との間の、容積変化の位相関係を変更できることにある。次の重要、かつ、価値ある成果は、段付きピストンでは、膨張空間と圧縮空間との容積変化を相違させることが可能であって、各々の容積について、性能を最大にする値に設計できることである。
従来のアルファ型機関では、膨張空間と圧縮空間との容積変化量は、同一であった。これは、各々の空間を区画するピストン面が、同じ直径で、かつ移動量も同一であるからである。しかるに、段付きピストンでは、それぞれ直径が異なる2つのピストン部分を有している。これらのピストン部分は、軸方向の移動量ないしストロークについては、同一であるが、設計者は、2つのピストン部分について相異なる直径を選択できるので、膨張空間の容積変化量と、圧縮空間の容積変化量とを、それぞれ任意に選択設定できる。
図5に示す位相が図3に示す位相と相違するのは、段付きピストンの採用に起因する。それぞれのピストンは、相互に関連する2つの容積についての容積変化の位相、すなわち圧縮空間についてのVcと、膨張空間についてのVeを有しているが、全ての段のシリンダー対して示していない。図3および図5は、2つの容積変化の位相Vc、Veを示し、これらは1つのピストンにおける膨張空間の容積変化の位相Veと、蓄熱器および熱交換器を介して膨張空間に接続された(他のピストンの)圧縮空間における容積変化の位相Vcになっている。
書面上の都合によって、2つの代表的な容積変化の位相図だけを、各位相図に示している。1つのピストンの膨張空間の容積変化の位相Veと、この膨張空間が接続された他のピストンの圧縮空間Vcの容積変化の位相との間の角度が、容積変化の位相角αである。確かに解り難いが完全ではある位相図は、それぞれのピストンについて、2つの容積変化の位相を示している。互いに接続されたそれぞれ1対の膨張空間と圧縮空間との間の容積変化の位相角αは、同一である。「同相」乃至「180度の位相ずれ」は、いずれの移動方向をプラスに選択するかによって決まる。したがって、+として選択された方向を逆にすれば、観察する全ての位相は、180度異なる点を理解しなければならない。
図1〜図3に示した先行技術では、図2に示すように、1つの容積変化の位相は、そのピストンの移動と同相であって、他の1の容積変化の位相は、そのピストンの移動に対して180度位相がずれている。膨張空間24の容積は、ピストン移動と逆相にあり、また、圧縮空間38の容積は、ピストン移動と同相にある。換言すれば、ピストン20が正方向(図2で上)に移動したときに、膨張空間24の容積は減少し、圧縮空間38の容積は増大する。
この状況は、図3の位相図に示されている。例えば、先行技術の3つのピストン配置について、3つのピストンの移動の位相X,X、およびXは、相互に120度だけ離れている。ピストン1の膨張空間とピストン2の圧縮空間とについて、それぞれ容積変化の位相が示されており、これらは、2つの空間を接続した1例である。ピストン1の膨張空間についての容積変化の位相Veは、ピストン1についての移動の位相Xに対して、180度位相がずれているが、ピストン2の圧縮空間についての容積変化の位相Vcは、ピストン2についての移動の位相Xと同相になっている。両者の位相差が、容積変化の位相角60度になっている。これは非常に好ましくない容積変化の位相角度である。
しかし、図5に示す本発明では、同一シリンダーに属する膨張空間と圧縮空間との容積変化の位相は、両者共、このシリンダー内を往復運動するピストンの移動とは逆位相(180度の位相ずれ)にある。本発明によれば、膨張空間の容積と圧縮空間の容積とは、両者共、ピストンが正方向(図で上方)に移動するにつれて減少する。それぞれのシリンダーの空間が、このような位相差を有することによって、3つのシリンダーのみを有する本発明の実施例に対して、1つのシリンダーの膨張空間の容積変化の位相と、これに接続された圧縮空間の容積変化の位相との間に、非常に好ましい120度の容積変化の位相角を設定することが可能になる。
これにより、極めて大きな損失を伴う従来技術による3シリンダー機関とは異なって、3個のシリンダー機関を、効率的に作動させることが可能になる。段付きピストンの構成は、3つの可動部分のあるアルファ型に対して、極めて有利な容積変化の位相角を与えることを可能にするという利点を提供する。従来技術において、120度の容積変化の位相角を得るためには、可動部材の数を6個に増やなければならず、このため、構造が複雑になり過ぎ、特に小型機関において著しい。
熱ポンプとして、あるいはエンジン(原動機)として運転ができ、また本発明による段付きピストンの構成を具体化できる多段シリンダーからなるフリーピストン・スターリング機関を構成する方法は、種々ある。多くの構成部分は、特定の機関の目的に基づく従来技術の構成に類似させるか、または模倣させる。但し、フリーピストン機関のピストンを連結するピストン・ロッドや、クランク軸のような機械的な駆動機構やリンケージは、備えていない。すなわち可動部材は、エンジンの場合には作動ガスの力によって、また、熱ポンプの場合にはリニア・モータによって駆動される。スターリング機関が、熱ポンプと、これを駆動する別の同様な構造のエンジンとを備える場合(複合機関と呼ぶ。)は、負荷が交互に反対方向にピストンに加えられる。
例えば、3シリンダー、段付きピストンは、通常図6および7に示すように、三角形状に構成される。この構成では、3つのシリンダーの縦方向の軸が、平行な間隔を隔てて、正三角形の頂点に配置される。この構成では、各シリンダー間の間隔が最短になり、このためデッド・スペースが最小になる。図6および図7は、3つのリニア・モータによってそれぞれ駆動される、3つの同一のスターリング・熱ポンプの実施例を示している。ここでは、3つのうちの1つのスターリング・熱ポンプと、リニア・モータについてのみ説明する。これは他の2つは、いずれも同一だからである。
さて圧縮空間と膨張空間とは、上述したように、また図5に3シリンダーの実施例として示されているように接続される。段付きピストン81の端面78は、円筒状の膨張空間83を区画しており、またその環状の肩部は、環状の圧縮空間87を区画する環状端面85を形成している。従来技術と同様に、蓄熱器89、対象物から熱を除去するための熱交換器91、および対象物へ熱を排出するための熱交換器92は全て、シリンダー94の外部に環状に設けられている。段付きピストン81は、往復運動する磁石キャリア96に固定されており、この磁石キャリアには、周辺磁石98が巻設してある。そしてこれらは、従来のリニア・モータと同様に、往復運動する部材を構成している。
段付きピストン81と往復運動する磁石キャリア96とが、中央ロッド98に固定されており、この中央ロッドは、平板バネ100に固定されている。公知のように、平板バネ100の主な機能は、ピストン81に求心力を与えて、このピストンの往復運動の平均中心点を、一定の位置に保つことである。ピストンに作用するガス力が、ガス・バネとして働き、平板バネ100と共同して往復運動する質量に作用することで、共振システムを構成する。電機子の巻線102が、静止ハウジング104内に環状に巻設され、リニア・モータの固定子を形成している。
図6および図7に示すスターリング機関は、スターリング・エンジンとして作動可能である。この場合は、3つの段付きピストンをそれぞれ駆動する3つのリニア・モータは、3つのリニア交流発電機として作動させて電力を発生させるか、あるいはこのリニア交流発電機を、冷凍機、空気圧縮機、または油圧若しくは水圧ポンプのような他の負荷に置き換えることもできる。
図8は、他のアルファ型スターリング機関の例として、4シリンダー段付きピストンの、アルファ型の直列配置のスターリンン機関を示しており、このスターリンン機関は、バランスをとる際の利点を有している。それぞれのピストン/シリンダーに属する段付きシリンダー、ピストン、及び他の構造は、これまでの説明及び図に示したものと同様である。振動を最小にするためにバランスをとる際の利点は、各シリンダーを、図3,図5,図6および図7に示すものと多少異なるように連結することによって得られる。
4つのピストン1,2,3および4は、構造的に、この順序で一列に配置されている。シリンダーの膨張空間と圧縮空間との連結順序は、通常の内燃機関における「点火順序」と類似している。換言すれば、4シリンダー・バージョンでは、容積変化の位相角は、常に90度となるために、シリンダー1の圧縮空間をシリンダー3の膨張空間に接続し、シリンダー2の圧縮空間をシリンダー4の膨張空間に接続し、シリンダー3の圧縮空間をシリンダー2の膨張空間に接続し、最後にシリンダー4の圧縮空間をシリンダー1の膨張空間に接続することが可能である。このような接続は、従来技術による1−2−3−4の接続に対して、1−3−2−4の接続として呼ぶことにする。図8において、この1−3−2−4の接続を、大きな水平の矢印によって示す。
まず、はじめに、1−2−3−4の接続について検討する。ピストン1と3との往復運動は、互いに逆位相となり、またピストン2と4との往復運動も、互いに逆位相となる。従って、ピストン1と3との往復運動は、互いに180度位相がずれ、またピストン2と4との往復運動も、互いに180度位相がずれている。ピストン1−3の組み合わせと、ピストン2−4の組み合わせとは、互いに90度位相がずれているモーメント(または偶力)を生じさせる。これを図9の左図に示す。
ここで重要な点は、各モーメントまたは偶力の、モーメント・アームの長さは、ピストン1と3と、またはピストン2と4との往復運動軸の間の距離であることである。このモーメント・アームの長さは、中間に介在するシリンダーによって分離され隔てられた、2つのピストンの軸の間の距離である。これら2つのモーメント(M13およびM24)は、組合わさってアンバランスを形成して、従来の1,2,3,4の順で接続された機関に加わる。
一方、1−3−2−4の接続では、この順序で位相が90度ずつ変化するため、明らかに、互いに隣合う一対のピストン(1−2、及び3−4)によって、相互に180度位相がずれる2組のアンバランスの組み合わせが形成され、この組み合わせによって、モーメントM12とM14とが形成される。両者の運動質量が同一であると仮定すると、1−3−2−4の接続におけるモーメント・アームの長さは、中間にシンリンダを介在する1−2−3−4の接続におけるモーメント・アームの長さの約半分となる。
従って、1−3−2−4の接続では、図9右図に示したように、1−2−3−4の接続におけるアンバランスのトルクの半分になる。もちろん、1−3−2−4の接続では、連結経路がより長くなるために、その分デッド・スペース容量がより大きくなるが、これはほとんどの適用例において、重大な問題にはならない。この発想は、段付きでないピストンを一列に組み合わせた機関、あるいは従来のアルファ型機関に適用可能であって、アンバランスを改善し、振動を低減することができる。
従来のアルファ型スターリング機関と同様に、段付きピストンに対しても、多数の駆動または負荷手段を採用することが可能である。
リニア・モータまたは交流発電機を、各ピストンに接続することができる。これらについては、3シリンダー・バージョンの場合には3相電流が、また4シリンダー・バージョンの場合には2相電流が必要になる。2対の交流発電機用のコイルを互いに逆方向に巻設可能であって、これによって180度の逆位相電圧を自動的に発生させることができるので、2相のみが必要となる。
図10と図11とは、3つのシリンダー/ピストン106,108および110のうち、第1番目のセットを示しており、これらは、上述したアルファ型に接続されて、第1のスターリング機関111を形成している。これらの部材は、互に逆向きの鏡面対称に配置された、第2スターリング機関113に接続されている。第2スターリング機関113も、上述したアルファ型に接続された3つのシリンダー/ピストン112,114および116を有している。互に逆向きのピストンは、図示した連結ロッド118のようなリンケージによって接続されている。
従って、互に逆向きの鏡面対称とは、各シリンダー/ピストン、並びに関連する熱交換器及び蓄熱器が、軸方向に対向して、相互に逆方向を向いているシリンダー/ピストン、並びに関連する熱交換器及び蓄熱器を備えていることを意味するが、2つの鏡面対称の機関及び部材は、同一である必要はない。各々一対の逆向きのピストンは、同じ方向に往復運動するが、一つのピストンが上死点位置にあるときには、その軸方向に逆向きのピストンは、下死点位置にある。一方の機関がエンジンであり、他方が熱ポンプからなる対向配置は、複式配置(duplex arrangement)と呼ばれる。両側を、3つまたはそれ以上のリニア交流発電機を駆動する逆向きの鏡面対称のエンジン、あるいは両側を、3つまたはそれ以上のリニア・モータによって駆動される、逆向きの鏡面対称の熱ポンプによって構成するハイブリッド配置(hybrid arrangement)とすることもできる。
図10及び図11の実施例において、モーターまたはリニア交流発電機120のような複数の原動機又は負荷を、連結ロッド118のような、相異なるピストンを連結するリンケージを駆動する、またはこのリンケージに駆動されるようにそれぞれ接続し、好ましくは、両ピストンの間の空間に配置する。図10では、対向スターリング機関の各一つの部材だけを図示して、説明しているが、これは他の2つの部材も同一であるからである。それぞれの部材は、これまでに説明した部材を有している。シリンダー123に挿入されて摺動自在な段付きピストン122は、連結ロッド118によって、シリンダー125に挿入されて摺動自在な、逆向きに配置した段付きピストン124に接続されている。
原動機または負荷120は、静止部品である環状の電機子巻線126であり、磁石128を伴っている。磁石128は、可動内部鉄片129に固定され、次いで可動内部鉄片129は、連結ロッド118に固定される。この構造は、リニア交流発電機として作動し、かつ互いに対向して配置したスターリング機関が、スターリング・エンジンとして作動して、磁石128を駆動して往復運動させる場合には、負荷となる。交流電圧が電機子巻線126に供給されて、スターリング機関をスターリング・熱ポンプとして作動させる場合には、これと同一の構造は、リニア・モータとなる。
対向スターリング機関をそれぞれ構成する3つのシリンダーが、正三角形の頂点位置に、それぞれの往復運動の軸が互いに平行になるように配置されている。この構成は、対向する両側のスターリング機関に、図6および7に示す同様な構成に関連して説明したものと同じ利点を発揮させることができる。さらに加えて、第2スターリング機関を第1スターリング機関と対向して配置構成すれば、対向する2つのピストンに対する駆動あるいは被駆動を、一緒にすることが可能となるため、1セットのリニア・モータまたは交流発電機だけで足りるようになる。その結果、対向するピストンに、それぞれリニア交流発電機またはリニア・モータを設ける場合に較べて、重量と費用とを半分に削減することができる。
同様にして、それぞれ4つのピストンとシリンダーとを有する対向スターリング機関を、同じ方式によって、これまでに説明したような箱型の4個配置、あるいは直線配置に構成することができ、しかも4つのリニア交流発電機、またはリニア・モータだけで足りる。この構成は、上述した本発明による4シリンダー構成に関する利点を有すると共に、交流発電機またはモーターの数を半分にすることができる。
さらに、図10及び図11に示した対向スターリング機関は、スターリング・エンジンまたはスターリング熱ポンプの、いずれとしても作動させることができるので、一方をエンジンとして作動させ、他方を熱ポンプとして作動させることができる。したがって、図10および11の実施例は、スターリング熱ポンプと交流発電機との両方を駆動するスターリング・エンジンを備える複式配置(duplex arrangement)とすることができる。他の例としては、対向するピストンの中間に挿入する交流発電機を省いて、スターリング熱ポンプだけを駆動するスターリング・エンジンを備える複式配置(duplex arrangement)を提供することもできる。
上述した4シリンダーの実施例もまた、同様な複式配置(duplex arrangement)に接続して、両方の利点を得ることができる。実際に、上述した対向複式配置は、本発明による段付きピストンおよびシリンダーを使用しない、従来技術によるアルファ型に適用して使用することもできる。
図12及び図13は、スターリング・エンジンのピストンの数に等しい数のランキン・コンプレッサを、それぞれアルファ型フリーピストン・エンジンによって直接駆動する構成を示している。この場合、作動ガスの混入の問題は、米国特許第6,701,721号に開示されるように取り扱われる。図12及び図13に示すように、スターリング・エンジン130は、リニア交流発電機132を駆動するように接続され、これらのエンジンと交流発電機とのコンビネーションは、図6および図7に示すスターリング熱ポンプおよびリニア・モータについて説明したように構成されるので、これ以上の説明は省略する。
図6および図7について説明したように、長軸に沿って配置された3対のエンジン/交流発電機がある。これに加えて、中央ピストン・ロッド134が、圧縮機のピストン136に連結されており、この圧縮機のピストンは、圧縮機のシリンダー138内に密閉されて往復運動する。この構成によって、効率的な3シリンダー、アルファ型スターリング・エンジンは、交流発電機と圧縮機との両方を駆動し、エンジンに供給する熱エネルギーを、電力および冷凍に変換する。この構成は、スターリング・エンジンが発生した出力の全てを、圧縮機が常に吸収できるとは限られないために、有効である。すなわち圧縮機と交流発電機とを合計した負荷を、スターリング・エンジンが発生した出力に合わせることによって、交流発電機を、機械的エネルギーを吸収する負荷安定装置として使用することができる。交流発電機は、モーターと同じように作動させることができるので、エンジンの始動に対しても有効利用できる。
これまでの本発明の実施例についての説明から、3シリンダーの段付きアルファ型は、明らかに、従来技術を凌ぐ次の利点を有している。
a. 従来のベータ型(標準的なピストン−ディスプレーサ構成)との比較において、3シリンダー・アルファ型・段付きピストン構成は、3つの同一の可動部材を有するという利点があり、一方ベータ型は、通常3つの異なる可動部材、すなわち、ピストン、ディスプレーサ、および共振バランス質量を有している。
b. 3シリンダーまたは4シリンダーの従来アルファ型と比較して、かなり優れた容積変化の位相角(出力も効率も、最高にする。)を有している。従って、さらに小型に構成にできる。
c. 正方向に移動する質量が増加するほど、逆方向に移動する質量も増加するため、軸移動方向のバランスが保たれる。歳差運動を引き起こすアンバランス力が生じるが、これはバランスがとれていないベータ型機関に生じる、かなり大きな線形アンバランス力に較べれば、ほとんど深刻な問題にならない。
d. 固定点回りに、軸のすりこぎ運動、ないしは歳差運動を生じさせるシステムに関連する力が発生する。この力は、どのようにシリンダーが配置されるかに依存している。もし9図、図6および図7のように配置されていれば、アンバランス力が、システムに関連した軸のすりこぎ運動を生じさせる。これは多くの簡単な従来手段によって、バランスをとることができる。
e.段付きピストンによって、最大性能を発揮させるように、膨張空間および圧縮空間の容積変化量を自由に選択できる。従来のアルファ型機関では、膨張容積変化量と圧縮容積変化量とは、ほとんど同一である。
f. 3つの同一の可動部材で足りる。もし完全なバランスが要求されるなら、第2機関を対向位置に配置するか、あるいはバランス質量システムを使用することができる。バランス質量システムは、その先端部で質量が上下振動する簡単な片持ちレバーバネで構成し、この片持ちレバーバネを、機関の運動周波数における歳差運動に共振するように設計する。
g. 機関の同調は、困難ではない。熱力学的に優れ、かつ、機械効率が優れている場合には、機関は、エンジンとして、または熱ポンプとして作動する。リニア・モータの設計上最も好ましい作動点は、機関の共振点、あるいは共振点より僅かに上での作動点である。この共振点は:ω=√K/m(ラジアン/秒)で与えられる。
ここで、
mは、ピストンの質量である。
Kは、ガス圧と外部ばねによってピストンに加わる正味スプリング力であって、次式によって与えられる。
Figure 2007077985
ここで、
Kextは、ピストンに加わる外部バネ力であって、通常機械的な力である。
Aeは、ピストンの膨張空間の断面積である。
Acは、ピストンの圧縮空間の断面積である。
Figure 2007077985
は、前工程のシリンダーにおける、ピストン動作による圧力変化である。
Figure 2007077985
は、そのシリンダーにおける、ピストン動作による圧力変化である。
h.機関は、動作を全て逆転させることができる。一方向に駆動されると、熱が一方から他方に汲み上げられる。動作が逆になると、膨張空間と圧縮空間との機能が入れ替わり、これによって熱が逆方向に汲み上げられる。熱を供給すると、機関を横切る温度差によって、エンジンとして作動する。
3つのシリンダー、段付きピストン機関に限定されないが、これまで確認されなかったアルファ型についての他の一般的利点は、次のとおりである。
a. 第2の機関を対向して配置すれば、1セットのリニア・モータまたは交流発電機だけによって、2倍の仕事を行なうことができる。例えば、4つのシリンダーからなる対向機関は、8つのシリンダーを有しているにもかかわらず、4つのリニア・モータまたは交流発電機を必要とするだけである。
e. 複式配置(duplex)ないし複式シリンダー構成を、第1の機関に対向して第2の機関を付け加えることによって、容易に形成することができる。
f. 歳差運動に対しては、その先端部に上下振動する質量を設けた片持ちレバーバネによって、バランスをとることができる。
本発明について好ましい実施例を詳細に説明したが、本発明の精神、または次に示す請求項の範囲から逸脱することなく、種々の変更例が適用できることを理解すべきである。
熱ポンプ、発電機、圧縮機等の多様な装置に適用することができるので、これらの産業において広く利用可能である。
従来技術による箱型4シリンダ配置のアルファ型スターリング機関を示す斜視図である。 従来技術による多段シリンダーからなるアルファ型スターリング機関の、1つのシンリンダについての概略断面図である。 従来技術による4種類の多段シリンダーからなるアルファ型機関の概略断面図である。 本発明による多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関の、1つのシリンダーについての概略断面図である。 本発明による3種類の多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関の概略断面図である。 本発明による3段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関の3個のシリンダーの配置端面図である。 図6に示す機関について、ほぼ線7−7に沿って切断した断面図である。 本発明による4シリンダー機関について、膨張空間と圧縮空間とを、振動を最小限にするように連結した、他の実施例を示す概略断面図である。 図3と図8とに示したそれぞれの実施例について、アンバランス・モーメントを記載した位相図である。 本発明による対向アルファ型機関の部分断面図であって、一方側をエンジン、他方を熱ポンプとする複式配置(duplex)、または3個のリニア交流発電機/モーターを駆動/駆動される複式シリンダーのセット配置(hybrid)のいずれかに適用できるものである。 図10に示した実施例の、シリンダーの配置端面図である。 ランキン圧縮機を駆動する、本発明によるスターリング・エンジンの端面図である。 図12に示した実施例について、線13−13に沿って切断した断面図である。 出力と効率とを、容積変化の位相角の関数として表わしたグラフである。 本発明による他の実施例の概略断面図である。
符号の説明
10 ピストン
12 シリンダー
14 膨脹空間
16 圧縮空間
20 ピストン
22 シリンダー
24 膨脹空間
26 上部端面
28 ピストン・ロッド
30 軸受け
32 バネ
34 緩衝装置
36 環状の端面
38 圧縮空間
40 圧縮空間口
42 膨脹空間口
44 熱交換器
46 熱交換器
48 蓄熱器
50 段付きシリンダー
52 大径の内壁
54 小径の内壁
56 段付きピストン
58 小径の第1ピストン部分
60 大径の第2ピストン部分
62 端面
64 膨脹空間
66 環状の端面
68 圧縮空間
70 蓄熱器
72 熱交換器
74 熱交換器
78 端面
80 段付きピストン
81 段付きピストン
82 小径の第1ピストン部分
83 環状の膨脹空間
84 大径の第2ピストン部分
85 環状の端面
86 ロッド
87 環状の圧縮空間
88 端面
89 蓄熱器
90 端面
91 熱交換器
92 熱交換器
94 段付きシリンダー
96 磁石キャリアー
98 磁石、中央ロッド
100 平板バネ
102 電機子巻線
106 段付きシリンダー/ピストン部材
108 段付きシリンダー/ピストン部材
110 段付きシリンダー/ピストン部材
111 第1スターリング機関
112 段付きシリンダー/ピストン部材
113 第2スターリング機関
114 段付きシリンダー/ピストン部材
116 段付きシリンダー/ピストン部材
118 連結ロッド
120 モーター またはリニア交流発電機
122 段付きピストン
123 シリンダー
124 段付きピストン
125 段付きシリンダー
126 電機子巻線
128 磁石
129 可動内部鉄片
130 スターリング・エンジン
132 リニア交流発電機
134 中央ピストン・ロッド
136 圧縮機ピストン
138 圧縮機シリンダー

Claims (19)

  1. 少なくとも3つのピストンと3つのシリンダーとを備え、
    それぞれの上記ピストンは、それぞれの上記シリンダー内に挿入されて往復運動自在であり、
    上記ピストンとシリンダーとは、このシリンダー内で膨張空間と圧縮空間とを区画しており、
    上記シリンダー内の膨張空間は、蓄熱器を介して他の上記シリンダー内の圧縮空間に直列的に接続され、
    上記シリンダー内の圧縮空間は、上記蓄熱器を介して他の上記シリンダー内の膨張空間に直列的に接続されており、
    (a) 上記シリンダーは、大径の内壁と、これに同心の小径の内壁とを有する段付きシリンダーであって、
    (b) 上記ピストンは、段付きピストンであって、この段付きピストンは、
    (i) 一方の軸方向に向かう端面を有し、かつ上記シリンダーの小径の内壁内に挿入されて往復運動自在な小径の第1ピストン部分と、
    (ii) 上記軸方向と同一の方向に向かう端面を有し、かつ上記シリンダーの大径の内壁内に挿入されて往復運動自在な大径の第2ピストン部分と
    を備え、
    (c) 上記第1ピストン部分と第2ピストン部分との端面は、これらが往復運動する上記段付きシリンダー内において、それぞれ上記膨張空間または圧縮空間のいずれかを区画する
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  2. 請求項1おいて、上記小径の第1ピストン部分と大径の第2ピストン部分とは、この大径の第2ピストン部分の端面を形成する肩部おいて、軸方向に隣接していることを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  3. 請求項1または2のいずれかにおいて、上記段付きシリンダーと段付きピストンとが、それぞれ3つであることを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  4. 請求項3において、上記3つの段付きシリンダーは、それぞれ正三角形の各頂点位置に、それぞれの往復運動軸が互いに平行になるように配置されていることを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  5. 請求項1または2のいずれかにおいて、上記段付きシリンダーと段付きピストンとが、それぞれ4つであることを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  6. 第1スターリン機関と第2スターリン機関とを備え、
    上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ請求項1または2に記載した多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関からなり、
    上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、往復運動軸の方向において相互に対向して鏡面対象になるように配置されており、
    上記第1スターリン機関の段付きピストンと、上記第2スターリン機関の段付きピストンとは、連結機構によって連結され、
    上記連結機構を駆動する原動機またはこの連結機構で駆動される負荷装置のいずれかを備える
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  7. 請求項6において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、スターリング・エンジンとして作動し、
    上記負荷装置は、リニア交流発電機である
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  8. 請求項7において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ3つの上記段付きピストンと段付きシリンダーとを有している
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  9. 請求項8において、上記3つの段付きシリンダーは、それぞれ正三角形の各頂点位置に、それぞれの往復運動軸が互いに平行になるように配置されている ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  10. 請求項7において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ4つの上記段付きピストンと段付きシリンダーとを有している
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  11. 請求項6において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、スターリング・熱ポンプとして作動し、
    上記原動機は、リニア・モータである
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  12. 請求項11において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ3つの上記段付きピストンと段付きシリンダーとを有している
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  13. 請求項12において、上記3つの段付きシリンダーは、それぞれ正三角形の各頂点位置に、それぞれの往復運動軸が互いに平行になるように配置されている
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  14. 請求項11において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ4つの上記段付きピストンと段付きシリンダーとを有している
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  15. 第1スターリン機関と第2スターリン機関とを備え、
    上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ請求項1または2に記載した多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関からなり、
    上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、往復運動軸に垂直な面の両側に、互いに対向して鏡面対象になるように配置されており、
    上記第1スターリン機関の段付きピストンと、上記第2スターリン機関の段付きピストンとは、相互に連結機構によって連結され、
    上記第1スターリン機関は、スターリング・エンジンとして作動し、
    上記第2スターリン機関は、熱ポンプとして作動する
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  16. 請求項15において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ3つの上記段付きピストンと段付きシリンダーとを有している
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  17. 請求項16において、上記3つの段付きシリンダーは、それぞれ正三角形の各頂点位置に、それぞれの往復運動軸が互いに平行になるように配置されている
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  18. 請求項15において、上記第1スターリン機関と第2スターリン機関とは、それぞれ4つの上記段付きピストンと段付きシリンダーとを有している
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
  19. 請求項5、10、14及び18において、上記4つの段付きシリンダーを構成する第1、第2、第3及び第4の段付きシリンダーは、この順で直列的に配置され、
    上記第1の段付きシリンダーの圧縮空間は、この段付きシリンダーの蓄熱器を介して上記第3の膨張空間に接続され、
    上記第2の段付きシリンダーの圧縮空間は、この段付きシリンダーの蓄熱
    器を介して上記第4の膨張空間に接続され、
    上記第3の段付きシリンダーの圧縮空間は、この段付きシリンダーの蓄熱
    器を介して上記第2の膨張空間に接続され、
    上記第4の段付きシリンダーの圧縮空間は、この段付きシリンダーの蓄熱
    器を介して上記第1の膨張空間に接続されており、
    相互に隣接する上記第1の段付きシリンダーと第2の段付きシリンダーとは、互いに180度の位相差で往復運動し、
    相互に隣接する上記第3の段付きシリンダーと第4の段付きシリンダーとは、互いに180度の位相差で往復運動する
    ことを特徴とする多段シリンダーからなるアルファ型フリーピストン・スターリング機関。
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