JP2007075691A - 排気浄化建屋 - Google Patents

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Abstract

【課題】大容量の排気を浄化および脱臭処理する。
【解決手段】畜舎20から吸引ファン34により吸引した排気を、吸水性の濾過材が積層されて成る第1フィルタ壁202および同第2フィルタ壁204を通過させることにより排気中から粉塵およびアンモニア等の悪臭源を分離処理する。その際、第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204に対しては、第1散水パイプ206および第2散水パイプ212を介して常時加水すると共に、加水した水は第1貯水槽210および第2貯水槽216に集水し、第1ポンプ208および第2ポンプ214によって再び第1散水パイプ206および第2散水パイプ212を介して第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204を加水する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化建屋、特に、大規模商業経営の家畜舎から排出される大容量の排気を効率よく浄化および脱臭処理する排気浄化建屋に関するものである。
例えば、畜舎の内部には、粉塵が浮遊し種々の雑菌が多数生息している。雑菌は粉塵の中に含まれており、粉塵を介して伝染している。雑菌の主なものとしては、カビ類、コケ類、ウィルス、バクテリア等が挙げることができる。畜舎内の粉塵の発生は、家畜そのものによる所が大きいがその他に飼料、敷きワラ、糞尿等にも依っている。また、悪臭の場合、そのほとんどが、粉塵および有機物による。ところで、粉塵中の雑菌の占める割合は約80%にも達する。従って、単位立方メートル当たりの畜舎内の空気中に含まれる細菌の量は、飼育されている家畜の種類によっても異なるが、粉塵の凝集量とほぼ等しくなる。畜舎内の粉塵の凝集量は、その飼育数、活動性、舎内の機能、給餌システム、空調、季節、時間帯による所が大きい。一方、畜舎内の細菌、例えば、スタフィロコッケン菌やステロプトコッケン菌等は、家畜そのものに寄生している。糞尿からは腸中バクテリアや芽胞性等が排出される。また、飼料、敷きワラからはカビ等が畜舎内に粉塵として付着する。言うまでもなく、これらの細菌は家畜のみならず人に対しても健康上好ましいものではない。
また、家畜より出る悪臭のほとんどは空調による所が大きく、その他糞泥溜め施設等からも発生する。ところで、悪臭は複数の物質から成るが、その主なものはアンモニアである。アンモニアは無色かつ刺激臭のガスである。アンモニアガスは畜舎内でタンパク質が分解される時または嫌気性細菌によって尿素が分解された時に発生する。従って、畜舎からの排気として粉塵およびアンモニアガスが大気中に排出されると、粉塵およびアンモニアガス等が人間や動物の肺に入り、人間や動物の器官を害することになる。
ところで、このような畜舎内の空気を浄化する装置としては、浄化媒液を毛細管現象により吸い上げ、その浄化媒液が最上点に達すると、今度は重力の作用により畜舎の壁に沿って流下させるようにし、空気と浄化媒液を接触させることにより浄化処理するように構成された空気浄化装置が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平10−5535号公報
上記空気浄化装置では、畜舎内の空気が「浄化媒液分散流下帯」と称する親水性に富む織布または金網等の幅広帯状体を通過することにより、浄化媒液と接触させて畜舎内の空気を浄化処理するようになっている。つまり、その浄化媒液分散流下帯が濾過材(フィルタ材)として機能していると考えられる。そして、その浄化機能が効率良く発揮されるためには、浄化媒液が織布等を満遍なく加湿することが必要となる。その加湿する手段として重力の作用を用いている。
しかしながら、浄化媒液を重力の作用だけで流下させるという構成では、幅広帯状体の全面にわたり満遍なく加湿することは難しく、結果として、畜舎内の空気を十分に浄化処理することが出来ないという問題がある。また、畜舎内の空気を十分に浄化処理するためには、畜舎の内壁面にわたりその「浄化媒液分散流下帯」を設置しなければならず、特に大規模畜舎の場合は経済的負担が大きくなるという問題がある。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、大規模商業経営の家畜舎から排出される大容量の排気を効率よく浄化および脱臭処理する排気浄化建屋を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の排気浄化建屋は、畜舎の排気を吸引して浄化処理する排気浄化建屋であって、濾過材が積層されて成る1又は複数のフィルタ壁によって複数のフィルタ室に仕切られ、前記フィルタ壁は加水されながら畜舎の排気を浄化処理することを特徴とする。
上記排気浄化建屋では、フィルタ壁は加水されながら排気を浄化処理するため、濾過サイズよりも小さい粉塵を好適に捕集することができ、更にアンモニアガス等の悪臭源を好適に水に溶解させて排気中から分離除去することが可能となる。
請求項2に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ壁の濾過材は吸水性の素材から成ることとした。
上記排気浄化建屋では、濾過材が好適に加湿されるので粉塵等が濾過材に吸着され、更にアンモニアガス等を濾過材に溶解させることが可能となる。
請求項3に記載の排気浄化建屋では、大気を取り入れるエアフラップを前記フィルタ壁の上流側に備えることとした。
上記排気浄化建屋では、排気は浄化処理される前に大気の空気と混合されてフィルタ壁に吸引されるため、新鮮な空気によって排気が希薄され、フィルタ壁が目詰まりを起こしにくくなると共にフィルタ壁を通過した後の浄化空気の浄化レベルが向上するようになる。
請求項4に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ壁の壁面は排気の吸引方向に対し直交して配設されていることとした。
上記排気浄化建屋では、前記フィルタ壁を通過する排気の流量が最大となるため粉塵等を好適に除去することが出来るようになる。
請求項5に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ壁に対する加水は、該フィルタ壁の上部且つ長手方向に敷設された複数の散水パイプによって行われることとした。
上記排気浄化建屋では、フィルタ壁が満遍なく加湿されることになる。
請求項6に記載の排気浄化建屋では、前記散水パイプは外周面に小孔を有し、水溶液が該小孔を介して前記フィルタ壁に散水されることとした。
上記排気浄化建屋では、水が微粒化されてフィルタ壁に加水されるので、フィルタ壁が満遍なく加湿される共に、微粒化した水に対しても粉塵やアンモニアが吸着するので、結果的に粉塵等が吸着する吸着面積が増大するという効果をもたらすことになる。
請求項7に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ壁を加水した水溶液は貯水槽に集水されて循環ポンプによって再びフィルタ壁に加水されることとした。
上記排気浄化建屋では、フィルタ壁を加水した水はリサイクルされるので、運転コストの節約につながる。
請求項8に記載の排気浄化建屋では、前記貯水槽は、上部で連通した複数の小貯水槽に分割されていることとした。
上記排気浄化建屋では、フィルタ壁を加水して復水した水は粉塵等を含むため汚れているが、その汚水が小貯水槽に集められては、固形分は下方に沈殿しながら上水液は順次オーバフローしてゆき、結果として、汚れが除去された水が再びフィルタ壁に供されることになる。
請求項9に記載の排気浄化建屋では、前記貯水槽は、水素イオン濃度を検知するpHセンサと、液位を検知する液位センサとを備えていることとした。
上記排気浄化建屋では、pHセンサを通して畜舎内の排気のアンモニア濃度、即ち悪臭の強さを把握することが出来る。また、液位センサを通して貯水槽の液位を把握することができ、ポンプの空運転を防止することが可能となる。
請求項10に記載の排気浄化建屋では、前記貯水槽は、水素イオン濃度を所定の範囲内に調整するpH調整手段と、液位を所定の範囲内に調整する液位調整手段とを備えることとした。
上記排気浄化建屋では、pH調整手段によってアンモニアが処理されるので、アンモニア濃度が好適に低下し、結果として悪臭が消臭されることになる。また、液位調整手段によって貯水槽の液位は所定の範囲内に調整されるので、安定してフィルタ壁を加水することができる。
請求項11に記載の排気浄化建屋では、前記貯水槽に雑菌を死滅させる消毒剤を注入する消毒剤注入手段を備えていることとした。
上記排気浄化建屋では、消毒剤注入手段によって貯水槽に注された消毒剤は、フィルタ壁に加水されるので、フィルタ壁に吸引された排気中の雑菌を好適に死滅させることができる。
請求項12に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ室は圧力センサを備え、該圧力センサと連動した、前記フィルタ壁を洗浄するフィルタ壁洗浄手段を備えていることとした。
上記排気浄化建屋では、圧力検知手段によってフィルタ壁の目詰まりの状態を把握することができ、フィルタ壁が目詰まりを起こした場合、フィルタ壁洗浄手段によってフィルタ壁が洗浄され、畜舎の排気の浄化処理が滞ることがなくなる。
請求項13に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ壁洗浄手段は、高圧水を製造する高圧水製造装置と、高圧水の供給を断続する高圧バルブと、高圧水を移送する高圧ホースと、前記フィルタ壁の壁面に対し平行して移動しながら前記フィルタ壁に高圧水を噴射する洗浄レールとを備えることとした。
上記排気浄化建屋では、高圧水でフィルタ壁の壁面を洗浄するので、フィルタ壁に付着した汚物を好適に除去し、フィルタ壁の目詰まりを解消する。
請求項14に記載の排気浄化建屋では、前記洗浄レールは、前記フィルタ壁の壁面縦方向に並行して配設され且つ前記フィルタ壁の壁面に対し垂直に噴射する多連の噴射ノズルを備えることとした。
上記排気浄化建屋では、フィルタ壁に付着した汚物を満遍なく好適に除去することができる。
請求項15に記載の排気浄化建屋では、前記フィルタ壁を洗浄した水は、前記貯水槽に集水されることとした。
上記排気浄化建屋では、フィルタ壁を加水した水の一部は、蒸発または排気中に取り込まれ、結果として、貯水槽の水量は漸次減少してゆくことになるが、フィルタ壁を洗浄した水が集水されると、結果的に、貯水槽に水が補充されて水量の低下を防ぐことになり、ひいては排気に対する浄化処理が円滑に行われることになる。
請求項16に記載の排気浄化建屋では、前記洗浄レールは、前記フィルタ壁の壁面横方向に対してワイヤ駆動される走行手段を備えていることとした。
上記排気浄化建屋では、ワイヤ駆動という簡易な機構によって洗浄レールが遠隔操作されることが可能となる。
請求項17に記載の排気浄化建屋では、フィルタ室のなかで最下流のフィルタ室はアンモニアを分解するバイオフィルタ部を備えることとした。
上記排気浄化建屋では、不可溶性のアンモニア化合物が排気中に含まれる場合であっても、バイオの作用により好適にアンモニアを分解することができる。
請求項18に記載の排気浄化建屋では、前記バイオフィルタ部は、微生物が生息する有機材が積層されたフィルタ壁から成ることとした。
上記排気浄化建屋では、可溶性または不可溶性に関わらずアンモニア化合物を好適に分解し、排気中から除去することができる。
請求項19に記載の排気浄化建屋では、前記バイオフィルタ部は、箱形フィルタであることとした。
上記排気浄化建屋では、バイオフィルタ部の形状を箱形とすることにより、濾過面積を大きく確保することができ、アンモニアの除去が好適に行われる。
本発明の排気浄化建屋によれば、吸水性の素材が積層されたフィルタ壁に対して上部から散水パイプによって散水することにより、排気中の雑菌源となる粉塵や悪臭源となるアンモニアを好適に除去し、排気を高レベルに浄化処理することができる。また、フィルタ壁を複数にわたり配設し且つ最下流のフィルタ室にバイオフィルタ部を設けることにより、排気を更に浄化処理することが可能となる。また、その浄化処理された空気を内気として畜舎内に還元することにより、家畜の病気予防につながり、或いは外気として大気に放出することにより、畜舎近辺の大気汚染を防止し、人の健康が害されなくなる。
そして、フィルタ壁を加水した水は、貯水槽に集水されてポンプによって再びフィルタ壁を加水するというように水のリサイクルシステムが構成されているため、運転コストを大幅に節約することが可能となる。
また、フィルタ壁が目詰まりを起こした場合は、フィルタ室に設置された圧力検知手段によってその目詰まりが好適に検知され、同時にフィルタ壁洗浄手段によってフィルタ壁の洗浄が行われ、結果として、排気の浄化処理が円滑に行われるようになり、排気中の粉塵やアンモニアを高レベルに除去することができるようになる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の第1実施形態に係る排気浄化建屋10を示す要部平面説明図である。
この排気浄化建屋10は、畜舎20に隣接し、吸引ファン34によって畜舎20の排気を取り込み、その排気中に含まれる粉塵や雑菌ならびにアンモニアを主成分とする悪臭源を分離除去し、その排気を家畜および人体に対し無害なレベルまで浄化および脱臭処理した後に内気として畜舎20に戻し又は外気として畜舎20の外に排気するシステムである。
排気浄化建屋10は、主として散水分離部200と、バイオフィルタ部300と、高圧洗浄部400と、中央制御部500とを具備して構成されている。
散水分離部200は、第1フィルタ壁202と第2フィルタ壁204とから成っている。これらのフィルタ壁202,204は、吸水性の素材、例えばクーリングパド等の紙製のフィルタ材を複数枚積層して作られている。これらのフィルタ壁202,204は排気の流れ方向に対して垂直に配設され、それに対応して内部の空間が第1フィルタ室30、第2フィルタ室40および第3フィルタ室50に3分割されることになる。なお、詳細については後述するが、第1フィルタ壁202は、畜舎20からの排気に含まれる粉塵や雑菌を分離して捕集する一方、第2フィルタ壁204は、第1フィルタ壁202が捕集することが出来なかった残りの粉塵や雑菌を排気中から分離して捕集するのと同時にアンモニアを主成分とする悪臭源をも除去する。
また、各フィルタ壁202,204上部にはそれぞれ第1散水パイプ206および第2散水パイプ212が敷設され、貯水槽210,216からポンプ208,214で吸い上げた水、例えば工業用水を各フィルタ壁202,204に加水している。また、各フィルタ壁202,204を加水した水は、それぞれ第1貯水槽210および第2貯水槽216に復水され、第1ポンプ208および第2ポンプ214によって再び各フィルタ壁202,204を加水することになる。
また、各フィルタ室30,40,50には圧力センサ230,232,234が設けられ、各フィルタ室の内部圧力を監視している。
第1フィルタ壁202の両側には、フィルタ壁面と平行して洗浄レール404,406が、第2フィルタ壁204の両側には同洗浄レール408,410が配設され、第1フィルタ壁202または第2フィルタ壁204が粉塵等により目詰まりを起こした場合は、例えば洗浄ノズル420の先端より高圧水が噴射され、粉塵等を除去するようになっている。
酸ポンプ222は、図示されてはいないが、吐出部を第2散水パイプ212に接続されかつ吸入部を酸タンク224に接続され、第2フィルタ壁204に散水される水に対し酸を注入する。これにより、酸が注入された水が第2散水パイプ212を介して第2フィルタ壁204に散水され、第2フィルタ壁204に付着した或いは第2貯水槽216に溶解するアンモニアを好適に中和することになる。また、pHセンサ228は、第2貯水槽216の水素イオン濃度を監視している。すなわち、第2フィルタ壁204がアンモニアを捕集し、第2貯水槽216のpHセンサ228のpH値が規定値を超える場合は、上述した通り酸ポンプ222により、酸タンク224から第2散水パイプ212へ酸が注入され、第2フィルタ壁204および第2貯水槽216のアンモニアを中和し、pH値を規定値まで下げることになる。
バイオフィルタ部300は、第3フィルタ壁302と第3散水パイプ304とから成っている。この第3フィルタ壁は、微生物有機素材等のバイオフィルタから成っている。このフィルタにはバクテリア等の細菌が住み着いており、これらの細菌によりアンモニア又は非溶性の窒素化合物が分解され無害な物質となる。また、第3フィルタ壁302の上部にも、例えば2本の第3散水パイプ304,304が敷設され、蒸留水が第3散水パイプ304を介して第3フィルタ壁302に散水される。
高圧洗浄部400は、詳細については図3を参照しながら後述するが、第1フィルタ壁202の両側に平行して配設された洗浄レール404,406と、第2フィルタ壁204の両側に平行して配設された洗浄レール408,410とに高圧水を供給し、洗浄ノズルより高圧水を噴射することにより、第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204の壁面を洗浄するためのシステムである。
中央制御部500は、詳細については図4を参照しながら後述するが、畜舎20からの排気が第1フィルタ壁202、第2フィルタ壁204および第3フィルタ壁302によって好適に濾過され浄化処理されるように、各圧力センサ230,232,234、pHセンサ228およびドア開閉センサ(図示せず)等の検知情報に基づいて各ポンプ208,214,222および高圧洗浄部400を作動させる電子制御システムである。
図2は、図1のII−II断面図である。
各フィルタ室30,40,50は、第1フィルタ壁202、第2フィルタ壁204および第3フィルタ壁302によって仕切られた部屋になっており、各フィルタ壁202,204,302は互いに平行して取り付けられている。
第1フィルタ室30は、第1フィルタ壁202を加水する第1散水パイプ206、第1ポンプ208および第1貯水槽210を有している。また、第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204は、吸水性の素材、例えばペーパセルのクーリングパド(商品名)から作られている。第1ポンプ208によって吸い上げられた水が第1散水パイプ206を介して第1フィルタ壁202に散水される。そして、散水された水は第1フィルタ壁202を加水しながら第1貯水槽210に溜まることになる。そして、溜まった水は再び第1ポンプ208によって第1散水パイプ206を介して第1フィルタ壁202に散水される。このように、第1フィルタ壁202に対する加水は所定の時間、例えば24時間循環される。
また、第1フィルタ室30は、第1圧力センサ230を有している。圧力センサ230は、第1フィルタ室30内部の圧力を常時監視するためのものである。第1圧力センサ230の計測値が所定の閾値を越える場合は、第1フィルタ壁202または第2フィルタ壁204の何れか或いは双方が目詰まりを起こしていると考えられるため、中央制御部500によって高圧洗浄部400が稼働され、洗浄レール404,406,408,410に高圧水が給水されて洗浄ノズルより高圧水が噴射され、フィルタ壁面が洗浄されることになる。第1フィルタ壁202を洗浄した水は、第1貯水層210に貯水される。各貯水槽210,216は液位センサ218,220を有している。洗浄水の量が所定の水位以下に低下した場合は、各液位センサ218,220によって検知されて、その検知信号は中央制御部500に送信されて、各ポンプ208,214および高圧洗浄部400の稼働が停止されるのと同時にアラーム(警報)が作動することになる。
また、第1貯水槽210は、第1フィルタ壁202を加水するための水を溜めているが、例えば3から4個の小貯水槽に分割し各小貯水槽は上部で連通するという構成を採用することも可能である。このように構成することにより、上澄み液と固形分を分離し、更に上澄み液はオーバフローしながら次の小貯水槽に順次移送されるので最終の小貯水槽においては浄化された上澄み液が得られることになる。また、3から4個の沈殿槽を貯水槽とは別に取り付けることも可能である。
第1散水パイプ206の外周面には、例えば3.0mmから6mm径の小孔が開けられ、その小孔を介して水が微粒化されながら散水される。また、第1散水パイプ206の材質としては、PVC(ポリ塩化ビニル)が好ましいが、ステンレス等のスチール管でも良い。その内径は例えば4.2mm以上である。また、第1散水パイプ206は第1ポンプ208に接続されて、第1散水パイプ206から散水された水は、第1フィルタ壁202を加水した後、第1貯水槽210に復水される。そして、その水は、第1ポンプ208によって、再び第1散水パイプ206を通り、第1フィルタ壁202を加水する。以上の操作を、所定の間、例えば24時間繰り返しながら、第1フィルタ壁202は十分に加水され、排気中の粉塵や雑菌並びにアンモニア等の悪臭源を好適に捕集する。
また、図示上、第1散水パイプ206は単管となっているが、多岐管または複管とした上で各管に対し開閉弁を設けた構成としても良い。
酸ポンプ222および酸タンク224は、第2フィルタ壁204および第2貯水槽216のアンモニア濃度を低下させるためのものである。具体的には、第2貯水槽216の水素イオン濃度はpHセンサ228によって検知され、そのpHセンサ228の計測値は中央制御部500に常時送信され、その計測値が閾値を超える場合は、中央制御部500は酸ポンプ222を稼働させて、酸を第2散水パイプ212に注入し、その酸が注入された水が第2ポンプ214によって第2散水パイプ212を介して第2フィルタ壁204に散水されることになる。その結果、第2フィルタ壁204および第2貯水槽216のアンモニアが酸によって中和されアンモニア濃度が低下することになる。
第2散水パイプ212に注入される酸としては、例えば硫酸H2SO4が好ましい。
第2フィルタ室40では、第1フィルタ室30と同様に、第2貯水槽216の水は第2ポンプ214で吸い上げられ第2散水パイプ212を介して第2フィルタ壁204に散水される。そして、第2フィルタ壁204の目詰まりが発生した場合は、第2圧力センサ232によって検知され、その検知信号を基に中央制御部500が高圧洗浄部400を稼働させ、例えば洗浄レール408および洗浄レール410から高圧水が噴射されて、第2フィルタ壁204の壁面を洗浄し、第2フィルタ壁204の目詰まりを解消する。
排気中から雑菌や粉塵やアンモニアを分離して捕集するという点においては、第1フィルタ壁202と第2フィルタ壁204はともに同じ機能を有していると言えるが、第2フィルタ壁204は、第1フィルタ壁202によって除去されなかった雑菌および粉塵を捕らえると共に悪臭源であるアンモニアガスを捕集する。
第2散水パイプ212の外周面には、例えば3.0mmから6mmの小孔が開けられ、その小孔を介して水が微粒化されながら散水される。また、第2散水パイプ212の材質としては、PVC(ポリ塩化ビニル)が好ましいが、ステンレス等のスチール管でも良い。その内径は例えば4.2mm以上である。また、第2散水パイプ212は第2ポンプ214に接続されて、第2散水パイプ212から散水された水は、第2フィルタ壁204を加水した後、第2貯水槽216に復水される。そして、その水は、第2ポンプ214によって、再び第2散水パイプ212を介して第2フィルタ壁204を加水する。以上の操作を、所定の間、例えば24時間繰り返しながら、第2フィルタ壁204は十分に加水され、排気中の粉塵や雑菌並びにアンモニア等の悪臭源を好適に捕集する。また、必要に応じ、第2散水パイプ212に、例えば硫酸H2SO4が注入されて、その硫酸水が第2ポンプ214によって循環され第2フィルタ壁204を加水し、第2フィルタ壁204に付着するアンモニア又は第2貯水槽216に溶解するアンモニアを好適に中和する。また、図示上、第2散水パイプ212は単管となっているが、多岐管または複管とした上で各管に対し開閉弁を設けた構成としても良い。
バイオフィルタ部300は、散水分離部200により捕集されなかったアンモニアおよび非溶性の窒素化合物を第3フィルタ壁302によって分解処理するために、第2フィルタ壁204の下流に設けられている。第3フィルタ302は、アンモニアおよび窒素化合物を分解する微生物が生息するバイオフィルタ材から作られている。
第3フィルタ壁302の上部には、第3散水パイプ304が敷設されている。上記第1散水パイプ206および第2散水パイプ212から散水される水は、第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204の壁面を流下して粉塵や雑菌等が溶け込んだ水であるのに対し、この第3散水パイプ304から散水される水は蒸留水または真水である。これは、第3フィルタ壁304が、例えばバクテリア等の細菌等が生息するバイオフィルタであるからである。また、上記第1フィルタ壁202および第2散水パイプ204に対する加水は例えば24時間の間連続しておこなわれるが、第3フィルタ壁302に対する加水は一定間隔で断続的におこなわれる。
第3散水パイプ304は、例えば内径1.27cmの通常の散水パイプである。また、この散水パイプ304の水圧は、例えば0.3〜1.0[bar]である。
また、第3散水パイプ304から散水された蒸留水または真水は、第3フィルタ壁302を加水した後、第3貯水槽306に溜められる。また、この第3貯水槽306の水位がある一定に達した時には排水されるようになっている。
その他、第3フィルタ室50には、上記第1フィルタ室30および第2フィルタ室40と同様に、圧力センサ234を有し、第3フィルタ室50内部の圧力が中央制御部500によって監視されている。そして、第3圧力センサ234の指示値が所定の閾値を越える場合は、第3フィルタ壁302が目詰まりを起こしていると考えられるため、中央制御部500によってアラーム(警報)が発動されることになる。
図3は、高圧洗浄部400を示す構成説明図である。
この高圧洗浄部400は、高圧水を製造する高圧水製造装置402と、高圧水の供給を断続する高圧バルブ434,436,438,440と、高圧ホース442,444,446,448と、洗浄レール404,406,408,410とを具備して構成されている。なお、各高圧バルブ、各高圧ホースおよび各洗浄レールは構成において同一であるため、ここでは、代表として高圧バルブ434、高圧ホース442、洗浄レール404について説明する。
高圧水製造装置402は、蒸留水パイプ432から蒸留水または真水が供給され、その蒸留水等を下流へ圧送する。圧送するために内部に回転式または往復式のポンプが内蔵されている。また、その稼働は、中央制御部500からの制御信号によって行われる。
高圧バルブ434は、例えば電磁弁または気圧作動弁等の遠隔操作弁である。また、高圧バルブ434も、中央制御部500からの制御信号に基づいて開または閉動作するように構成されている。
高圧ホース442は、高圧水を洗浄レール404に移送するホースであり、例えばフレキシブルホースである。
洗浄レール404は、高圧ホース442と接続した洗浄水パイプ412と、フィルタ壁の壁面に高圧水を噴射する4個の洗浄ノズル414,416,418,420と、上部走行レール426に対して移動可能な上部車輪422,422と、下部走行レール428に対して移動可能な下部車輪424,424と、上部車輪422,422および下部車輪424,424を駆動する移動用ワイヤ430とを具備して構成されている。
洗浄ノズル414,416,418,420としては、例えば高圧平面水圧ノズルを使用することができる。また、これら洗浄ノズルのアライメントは、フィルタ壁の壁面縦方向に対し並行に配設され且つ噴射方向がフィルタ壁面に対し垂直となるように調節されている。
移動用ワイヤ430は、第1フィルタ壁202の壁面の横方向に対して並行に敷設されている。また、図示されてはいないが移動用ワイヤ430の両端は各々電動回転ドラムに止められて、何れか一方の電動回転ドラムが回転し移動用ワイヤが巻かれることにより、洗浄レール404は、上部走行レール426および下部走行レール428に沿って第1フィルタ壁202の壁面に対し平行に移動することになる。また、電動回転ドラムの制御も中央制御部500によって行われることになる。
図4は、中央制御部500の入出力系統を示す説明図である。
この中央制御盤部500は、入退出扉32,42,52の状態信号、各差圧センサ230,232,234の検知信号、pHセンサ228の検知信号および酸タンク224の液位信号、第1貯水槽210の液位センサ218の検知信号、第2貯水槽220の液位センサ220の検知信号といった各センサの検知信号と、第1ポンプ208及び第2ポンプ214並びに酸ポンプ222の駆動信号、各高圧バルブ434,436,438,440の駆動信号、高圧水製造装置402の駆動信号、洗浄レール404,406,408,410の各駆動信号といったアクチュエータの駆動信号とを送受信するデータI/O部504と、各センサからのデータを取り込み保存し又は各アクチュエータの制御用ソフトが組込まれたコンピュータ502とを具備して構成されている。なお、図示されてはいないが、データI/O部はA/D変換器およびD/A変換器が内蔵されているものとする。
特に、各圧力センサ230,232,234の検知信号は一定間隔でコンピュータ502に取り込まれる。従って、各圧力センサの計測値が所定の閾値を超える場合は、コンピュータ502から高圧水製造装置402、高圧バルブ434,436,438,440、洗浄レール404,406,408,410に対し必要な駆動信号がデータI/O部504を介して送信され、その結果、高圧水が噴射されフィルタ壁202,204の壁面が洗浄されることになる。
各ポンプ208,214,222のオン(ON)信号またはオフ(OFF)信号の履歴は全てコンピュータ502に記録および保存され、必要に応じて呼び出すことができるようになっている。
また、酸の注入量は、酸ポンプ222の稼働時間から算出される。それに加えて、酸タンク224の液位センサからの検知信号からも計測される。
pHセンサ228の検知信号も一定間隔でコンピュータ502に取り込まれる。従って、例えば第2貯水槽216の水素イオン濃度が所定のpHの範囲内にない場合は、コンピュータ502から酸ポンプ222に対して駆動信号がデータI/O部504を介して送信され、その結果、第2散水パイプ212に酸が注入され、第2貯水槽216の水素イオン濃度が所定のpHの範囲内に調整されることになる。
また、第1貯水槽210の液位センサ218および第2貯水槽216の液位センサ220の検知信号も一定間隔でコンピュータ502に取り込まれる。従って、例えば第1貯水槽210の水位が所定の範囲を下回る場合は、第1ポンプ208に対して停止信号がデータI/O部504を介して送信され、その結果、第1ポンプ208が停止して第1フィルタ壁202に対する加水も停止し、外部水源(図示せず)から水が補充されることになる。そして、コンピュータ502から第1ポンプ208に対する駆動信号が再び送信され、第1フィルタ壁202に対する加水が再開されることとなる。
各高圧バルブ434,436,438,440の開閉は、コンピュータ502によって電子制御されているため、各高圧バルブ434,436,438,440の開閉ステータスは、コンピュータ502によって把握されている。また、各高圧バルブ434,436,438,440は、手動またはタイマーによって、あるいは圧力センサからの検知信号をトリガとして動作するように構成することも可能である。
各高圧バルブ434,436,438,440は各洗浄レール404,406,408,410と連動している。すなわち、高圧バルブがコンピュータ502によって開駆動されると、移動ワイヤが作動し、その結果、それに対応する洗浄レールが車輪422,422,424,424で走行レール426,428を走行しながらフィルタ壁の壁面に平行して移動しながら壁面を洗浄する。
なお、コンピュータ502とデータI/O部504との間におけるデータの送受信は有線によらなければならない必要性はなく、モデムを介して無線によって行うようにしても良い。
図5は、本発明の第2実施形態に係る排気浄化建屋12を示す要部平面説明図である。
この排気浄化建屋12は、第1フィルタ室30を設けることなく、畜舎20からの排気を第1フィルタ壁202によって直に濾過し、次いで第2フィルタ壁204によって濾過し、更に第3フィルタ壁302によってバイオ処理して浄化するという構成である。なお、第3フィルタ室50は、壁66によって2分割され、壁66に吸引ファン34が配設されている。すなわち、上記排気浄化建屋10との主要な相異点は、吸引ファン34を第2フィルタ壁204と第3フィルタ壁302との間に位置する壁66に取り付けた点である。また、畜舎20からの排気は、入気用ファン68によって取り込まれた外気と混合されて第1フィルタ壁202に濾過される。
図6は、図5のVI−VI断面図である。
上記排気浄化建屋12では、壁66には吸引ファン34が配設されており、第2フィルタ壁204によって濾過処理された内気が第3フィルタ室50に導入されて、第3フィルタ壁302によってバイオ処理される。なお、フィルタ壁202,204を加水しながら排気を濾過処理し、第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204に対する加水はポンプ208,214で貯水槽210,216の水を循環させながら第1散水パイプ206および第2散水パイプ212を介して行う点は、上記排気浄化建屋10と同じである。
また、差圧センサ230は、畜舎20の圧力を監視し、圧力の計測値が10[Pa]以下に低下した場合は、高圧洗浄部400が中央制御部500によって駆動され、高圧洗浄部400は第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204を洗浄することになる。なお、高圧洗浄部400は、上記第1の実施形態の高圧洗浄部と形式的に多少異なっている。
圧力センサ232は、第1フィルタ壁202と第2フィルタ壁204との間の第2フィルタ室の圧力を監視し、更に圧力センサ234は、第2フィルタ壁204と壁66との間の圧力を監視している。少なくともどちらか一方の圧力センサの計測値が異常の場合も、中央制御部500は高圧洗浄部400を駆動し、高圧洗浄部400は、第1フィルタ壁202および第2フィルタ壁204の壁面を洗浄することになる。
また、圧力センサ236は、第3フィルタ室50の圧力を監視している。仮に圧力センサ236の計測値が異常の場合は、アラーム(警報)が作動して異常を知らせることになる。
図7は、本発明の第3実施形態に係る排気浄化建屋14を示す要部平面説明図である。
この排気浄化建屋14は、バイオフィルタ部300以外は上記排気浄化建屋10と同一の構成である。バイオフィルタ部300は、濾過面積を大きく確保するために箱型フィルタとなっている。
図8は、図7のVIII−VIII断面図である。また、図9は、図7のXI−XI断面図である。
このバイオフィルタ部300は、濾過面積を大きく確保するために、中央壁フィルタ302aと、天壁フィルタ302bと、左側壁フィルタ302cと、右側壁フィルタ302dとから構成される箱型フィルタとなっている。
天壁フィルタ302bの内部には、例えば5本の第3散水パイプ304が敷設されて、バイオフィルタ部300を加水している。このように、バイオフィルタ部300を箱型フィルタとすることで、アンモニアや非溶性の窒素化合物等の悪臭源を精度良く分解除去することが可能となる。
図10は、本発明の第4実施形態に係る排気浄化建屋16を示す要部平面説明図である。
この排気浄化建屋16は、畜舎20の4隅に入気浄化室80を設けた構成である。この入気浄化室80は、フィルタ壁203から成る散水分離部200と、サービスルーム31とから構成されている。
散水分離部200は、上記排気浄化建屋10,12,14と異なり、1つのフィルタ壁203によって排気中の粉塵やアンモニア等の悪臭源を分離処理する構成である。すなわち、フィルタ壁203の上部には、散水パイプ207が敷設されて、貯水槽211からポンプ209によって吸い上げられた水が散水パイプ207からフィルタ壁203に散水される構成になっている。また、貯水槽211の量は液位センサ219によって監視されている。
また、サービスルーム31の前段には、循環ファン244が配設されて、畜舎20の排気をサービスルーム31に送風している。
また、サービスルーム31にはエアフラップ82が備わっている。従って、畜舎20の排気は、循環ファン244によってサービスルーム31に導入され、そこでフレッシュな外気と混合されることになる。これにより、畜舎20の排気は、ある程度希釈された後にフィルタ壁203に送風される。フィルタ壁203によって排気中の粉塵やアンモニア等が分離処理された後、浄化空気は畜舎20内に戻され、畜舎内の排気の一部を掃き出し、掃き出された排気は排気ファン246によって畜舎外に送り出されることになる。これにより、粉塵やアンモニア等の悪臭源が除去された浄化空気で畜舎20の内部が充たされることになる。
図11は、図10のXI−XI断面図である。また、図12は、図10のIIX−IIX断面図である。
4つの入気浄化室80,80,80,80はどれも同一の構成であるため、右側の入気浄化室80について説明する。
畜舎80の排気が、循環ファン244によってフィルタ室80に導入されると、エアフラップ82から入る外気と混合する。その混合気はフィルタ壁203を通過することにより、その混合気中の粉塵や雑菌が分離処理され、浄化空気として再び畜舎内に戻ることになる。また、上記フィルタ壁202,203と同様に散水パイプ207によりフィルタ壁203は散水され加水される。また、散水された水の一部はフィルタ壁203に沿って流下し貯水槽211に溜まる。そして、ポンプ209によって再びフィルタ壁203を加水するようになる。
また、必要に応じ貯水槽211に消毒剤ポンプから消毒剤が注入されて、フィルタ壁203によって分離された雑菌を死滅させると共に、その消毒剤が注入された水がポンプ209によって散水パイプ207からフィルタ壁203に散水されることにより、フィルタ壁203に付着した雑菌をも死滅させる。
保護網70は畜舎内のワラ等が入ることを防ぐためのものである。一方、保護網84は、野鳥等の浸入を阻止するためのものである。
図13は、本発明の第5実施形態に係る排気浄化建屋18を示す要部平面説明図である。
この排気浄化建屋18は、上記第2実施形態の排気浄化建屋12および第4実施形態の排気浄化建屋16が組み合わされた排気浄化建屋である。
図14は、図13のXIV−XIV断面図である。構成については、図11と同一なので、説明は省略する。
図15は、図13のXV−XV断面図である。構成については、図12と同一なので、説明は省略する。
図16は、図13のXVI−XVI断面図である。構成については、図6と同一なので、説明は省略する。
図17は、本発明の第6実施形態に係る排気浄化建屋19を示す要部平面説明図である。
この排気浄化建屋19は、例えば4つの循環気浄化室100とから構成され、各循環気浄化室100は、畜舎20の排気を吸引する循環ファン244と、粉塵や雑菌並びにアンモニア等の悪臭源を除去するフィルタ壁203と、フィルタ壁203の上部に配設された散水パイプ207と、浄化された内気を畜舎20に送風する送風ダクト248とを具備して構成されている。なお、送風ダクトの詳細については図18を参照しながら後述する。
散水ポンプ207には、例えば径が3.0mmから6.0mmの小孔が設けられ、水が微細化されながら散水される。また、散水パイプ207の内径は、例えば3.81cmである。また、循環ファン244の送風能力は、例えば10,000m3/hである。
図18は、図17のXVII−XVII断面図である。
散水パイプ207にはポンプ209が接続されており、ポンプ209は沈殿槽252から水を吸い上げて散水パイプ207に給水し、給水された水は散水パイプ207を介してフィルタ壁203に散水されることになる。そして、散水された水は、フィルタ壁203を加水した後、貯水槽211に集められる。そして、その集水された汚水は、貯水槽211から沈殿槽250に給水され、そこで上澄み液と固形成分が分離される。そして、その上澄み液はオーバフローして連結パイプ253を介して沈殿槽252に流れ込むことになる。そして、流れ込んだ上澄み液は、ポンプ209によって再び、散水パイプ207を介してフィルタ壁203に散水される。このように、ポンプ209によってフィルタ壁203は浄化された上澄み液によって加水されることになる。
また、散水パイプ207には酸ポンプ222が分岐接続されており、酸ポンプ222を作動させることにより酸タンク224から散水パイプ207へ酸を注入することができる。酸を注入するのは悪臭源であるアンモニアを中和するためである。また、循環水の水素イオン濃度はpHセンサ228によってチェックされ、その検知結果により、酸ポンプ222による酸の注入量が決定され、所定の水素イオン濃度にコントロールされている。なお、水素イオン濃度は、例えばpH2.0から5.5の間にあることが好ましい。
また、酸としては、例えば硫酸を使用することができる。
また、上記ポンプ209によるフィルタ壁203に対する加水は、例えば常時(24時間を通して)行われ、その動作は中央制御部500によって制御監視されている。
また、フィルタ室40の上部(天井側)には円形断面の送風ダクト248が配設されている。従って、畜舎20から吸引された排気は、フィルタ壁203によって粉塵や悪臭源を分離除去され浄化された後は、送風ダクト248を介して畜舎20にフィードバックされることになる。
図19は、図17のXIX−XIX断面図である。
図20は、本発明の第7の実施形態に係る可搬型排気浄化建屋506を示す四面説明図である。なお、図20の(a)は、背面図、同(b)は正面図、同(c)は左側面図、同(d)は平面図である。
この排気浄化建屋506は、上記第6の実施形態に係る排気浄化建屋19を移動可能な可搬型に構成した可搬型排気浄化建屋である。また、図示することは省略するが、上記第1から第5の実施形態に係る排気浄化建屋10,12,14,16,18についても、同様に可搬型排気浄化建屋に構成することが可能である。
図21は、本発明の第8の実施形態に係るモジュール型排気浄化建屋508を示す説明図である。
この排気浄化建屋508は、上記第7の実施形態に係る可搬型排気浄化建屋506をモジュールで構成した排気浄化建屋である。。また、図示することは省略するが、上記第1から第5の実施形態に係る排気浄化建屋10,12,14,16,18についても、同様にモジュールで構成することが可能である。
本発明の排気浄化建屋は、牛豚等の畜舎、特に大規模商業経営の畜舎内気の浄化および脱臭処理に対し適用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る排気浄化建屋を示す要部平面説明図である。 図1のII−II断面図である。 高圧洗浄部を示す構成説明図である。 中央制御部の入出力系統を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る排気浄化建屋を示す要部平面説明図である。 図5のVI−VI断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る排気浄化建屋を示す要部平面説明図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 図7のXI−XI断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る排気浄化建屋を示す要部平面説明図である。 図7のXI−XI断面図である。 図7のIIX−IIX断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る排気浄化建屋を示す要部平面説明図である。 図13のXIV−XIV断面図である。 図13のXV−XV断面図である。 図13のXVI−XVI断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る排気浄化建屋を示す要部平面説明図である。 図17のXVII−XVII断面図である。 図17のXIX−XIX断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る可搬型排気浄化建屋を示す四面説明図である。 本発明の第8の実施形態に係るモジュール型排気浄化建屋を示す説明図である。
符号の説明
202 第1フィルタ壁
203 フィルタ壁
204 第2フィルタ壁
206 第1散水パイプ
208 第1ポンプ
210 第1貯水槽
212 第2散水パイプ
214 第2ポンプ
216 第2貯水槽
230,232,234,236 圧力センサ
302 第3フィルタ壁
304 第3散水パイプ
306 第3貯水槽
400 高圧洗浄部
500 中央制御部
10,12,14,16,18,19,506,508 排気浄化建屋

Claims (19)

  1. 畜舎の排気を吸引して浄化処理する排気浄化建屋であって、濾過材が積層されて成る1又は複数のフィルタ壁によって複数のフィルタ室に仕切られ、前記フィルタ壁は加水されながら畜舎の排気を浄化処理することを特徴とする排気浄化建屋。
  2. 前記フィルタ壁の濾過材は吸水性の素材から成る請求項1に記載の排気浄化建屋。
  3. 大気を取り入れるエアフラップを前記フィルタ壁の上流側に備える請求項1又は2に記載の排気浄化建屋。
  4. 前記フィルタ壁の壁面は排気の吸引方向に対し直交して配設されている請求項1から3の何れかに記載の排気浄化建屋。
  5. 前記フィルタ壁に対する加水は、該フィルタ壁の上部且つ長手方向に敷設された複数の散水パイプによって行われる請求項1から4の何れかに記載の排気浄化建屋。
  6. 前記散水パイプは外周面に小孔を有し、水溶液が該小孔を介して前記フィルタ壁に散水される請求項5に記載の排気浄化建屋。
  7. 前記フィルタ壁を加水した水溶液は貯水槽に集水されて循環ポンプによって再びフィルタ壁に加水される請求項1から6の何れかに記載の排気浄化建屋。
  8. 前記貯水槽は、上部で連通した複数の小貯水槽に分割されている請求項7に記載の排気浄化建屋。
  9. 前記貯水槽は、水素イオン濃度を検知するpHセンサと、液位を検知する液位センサとを備えている請求項7又は8に記載の排気浄化建屋。
  10. 前記貯水槽は、水素イオン濃度を所定の範囲内に調整するpH調整手段と、液位を所定の範囲内に調整する液位調整手段とを備える請求項7から9の何れかに記載の排気浄化建屋。
  11. 前記貯水槽に雑菌を死滅させる消毒剤を注入する消毒剤注入手段を備えている請求項7から10の何れかに記載の排気浄化建屋。
  12. 前記フィルタ室は圧力センサを備え、該圧力センサと連動した、前記フィルタ壁を洗浄するフィルタ壁洗浄手段を備えている請求項1に記載の排気浄化建屋。
  13. 前記フィルタ壁洗浄手段は、高圧水を製造する高圧水製造装置と、高圧水の供給を断続する高圧バルブと、高圧水を移送する高圧ホースと、前記フィルタ壁の壁面に対し平行して移動しながら前記フィルタ壁に高圧水を噴射する洗浄レールとを備える請求項12に記載の排気浄化建屋。
  14. 前記洗浄レールは、前記フィルタ壁の壁面縦方向に並行して配設され且つ前記フィルタ壁の壁面に対し垂直に噴射する多連の噴射ノズルを備える請求項12又は13に記載の排気浄化建屋。
  15. 前記フィルタ壁を洗浄した水は、前記貯水槽に集水される請求項7から13の何れかに記載の排気浄化建屋。
  16. 前記洗浄レールは、前記フィルタ壁の壁面横方向に対してワイヤ駆動される走行手段を備えている請求項13から15の何れかに記載の排気浄化建屋。
  17. フィルタ室のなかで最下流のフィルタ室はアンモニアを分解するバイオフィルタ部を備える請求項1に記載の排気浄化建屋。
  18. 前記バイオフィルタ部は、微生物が生息する有機材が積層されたフィルタ壁から成る請求項17に記載の排気浄化建屋。
  19. 前記バイオフィルタ部は、箱形フィルタである請求項17又は18に記載の排気浄化建屋。
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