JP2007075005A - 乗用型農作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】自走自脱式コンバインにおいて、エンジンのメンテナンス作業を行うに際して作業者の負担を軽減する。
【手段】操縦席9の下方にエンジンルーム14が形成されており、エンジンルーム14の上面部は操縦席9が取り付くシートコラム8で覆われ、側面部はサイドカバー13で覆われている。操縦席9の前方にはハンドル11を配置している。サイドカバー13はその下端を中心にして外側に倒れ回動し、シートコラム8はその前部下端を中心にして前方に回動する。サイドカバー13とシートコラム8とも軽い力で開閉できるため作業者の負担を軽減でき、また、操縦席9が邪魔にならないためメンテナンス作業をしやすい。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、自走自脱型コンバイン等の乗用型農作業機に関するものである。
自走自脱型コンバインは、大雑把にいうと、クローラを備えた走行機体の前方に前処理部を高さ調節可能に配置し、走行機体の前部のうち進行方向に向かって右側寄りの部分に操縦席を設け、進行方向に向かって操縦席の左側には脱穀部等の後処理部を設け、更に、操縦席の後方にグレンタンクを配置したレイアトトになっている。そして、操縦席の下方の空間をエンジンルームと成してここにエンジン及び付随装置を配置している。
エンジンルームの上面部は操縦席が取り付くシートコラムで覆われており、エンジンルームのうち進行方向に向かって右側面部(すなわちオペレータが乗り降りする側の側面部)はサイドカバー(エンジンカバー)で覆われている。そして、エンジンルームはエンジンや付随装置のメンテナンス等のために開口させる必要がある。そこで、特許文献1には、サイドカバーとシートコラムとを一体化し、これらをサイドカバーの下端部を中心にして走行機体の外側(進行方向に向かって右側)に倒し回動させることにより、エンジンルームを開放させることが記載されている。
特許第3661269号公報
ところで、シートコラム及び操縦座席は相当の重量があるため、特許文献1のようにシートコラムとをサイドカバーとを一体化すると、これらの開閉に大きな力を要するという問題があった。特に、重量のある操縦席とシートコラムとは回動支点から遠い位置にあるため、開閉動に際して大きなモーメントが作用し、開閉が厄介であるのみならず、サイドカバーの取付け部を頑丈な構造にしなければならない問題があった。
また、エンジンルームを開放してメンテナンス作業を行う場合、作業者は走行機体の側部から上半身をエンジンルームの上方にかがみ込ませて手をエンジンルームの内部に差し入れるという姿勢を採ることになるが、特許文献1の構成ではシートコラムがエンジンルームの側方に位置するため、シートコラムが作業者の邪魔になってメンテナンス作業も行いにくいという点も不具合もあった。
更に、メンテナンス作業にはエンジンルームの内部の状態を覗き見るだけというような簡単な作業もあり、エンジンルームの側部を開口させるだけで足りる場合もあるが、特許文献1では、作業の程度に関係なくサイドカバーとシートコラムとを開かねばならず、この面からもメンテナンス作業に際して作業者に負担をかけていた。
加えて、シートコラムは上面板と前面板とを備えており、前面板の下端が操縦室の床に当接しており、この場合、例えば、エンジンルーム内の部材のレイアウトとして、例えば部材をシートコラムの前面板に貫通させたような状態で配置したい場合もあるが、特許文献1ではシートコラムとの干渉防止のためこのような部材の配置態様を採ることはできず、このためエンジンルーム内部での部材の配置が限定されて、設計の自由性が低い(換言するとエンジンルームの空間を有効利用できない)という問題もあった。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
本願発明に係る乗用型農作業機の基本構成は従来と同様で、操縦席の下方にエンジンルームを設けており、エンジンルームの上面部を前記操縦席が取付いているシートコラムで覆い、エンジンルームの側面のうちオペレータが操縦席に乗り降りする部分をサイドカバーで覆っている。
そして、請求項1の発明では、特徴として、前記シートコラムはその前部を中心にして前方に開き回動するように機体に取り付けられており、前記サイドカバーはその下端部を中心にして機体の外側に倒れて開き回動するように機体に取付けられており、シートコラム及びサイドカバーを開き回動させると前記エンジンルームにメンテナンス可能な空間が上方及び側方に開口するように設定されている。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記座席は高さ及び前後位置を調節自在であり、座席の前方にハンドルを配置している。更に請求項3の発明では、請求項1又は2において、前記サイドカバーとシートコラムのうちいずれか一方又は両方の開き回動を緩衝するダンパー手段を設けている。
本願発明によると、サイドカバーと座席付きシートコラムとを別々に回動させてエンジンルームを開閉するものであるが、それらサイドカバーと座席付きシートコラムとの単体の重量は軽いため、エンジンのメンテナンス等に際しての開閉作業を軽快に行えて作業者の負担を軽減でき、かつ、サイドカバー及びシートコラムの取付け部を過度に頑丈な構造にする必要はない。
更に述べると、乗用型農作業機では、サイドカバーは車体フレームに取付けられているが、エンジンルームはある程度の高さを有していることから、操縦室の床は車体フレームよりも高い高さになっており、このため、特許文献1ではサイドカバーの回動支点からシートコラム及び操縦席までの長さが長くて開閉に際して大きなモーメントが作用していたのであるが、本願発明ではシートコラムの回動支点は低くても操縦室の床の高さに位置しているため、シートコラムの回動支点から座席の先端(背もたれの先端)までの長さは特許文献1に比べて遥かに小さく、その結果、操縦席付きシートコラムの開閉を軽い力で行うことができるのであり、この面からも、エンジンルームの開閉作業を軽い力で行って作業者の負担を軽減できるのである。
また、操縦席付きシートコラムは前倒れするため、サイドカバーを開くと、メンテナンス作業に際して作業者はシートコラムに邪魔されることなく身体をエンジンルームの上方に入り込ませることができ、このため、メンテナンス等の作業も楽に行える。更に、本願発明では、エンジンルームを側方から点検するような簡単なメンテナンス作業はサイドカバーを開閉するだけで遂行可能であり、この面からも作業者の負担を軽減できる。
加えて、シートコラムが鉛直状や後傾状の前板を備えている場合、エンジンルーム内に配置した部材類が前板に入り込んだ状態であってもシートコラムの開閉動には支障はなく、このため、エンジンルーム内での部材の配置の自由性が向上し、エンジンルームの内部空間を有効利用することができる。
コンバインのような乗用型農作業機において、操縦席に腰掛けたオペレータの前方はハンドルやその他の部材が配置された操縦操作部になっており、シートコラムを前倒しする構成にすると、特段の回動規制ストッパーを設けない限り、操縦席が操縦操作部に当たることによってシートコラムの回動範囲が規制される。この場合、請求項2のように構成すると、座席を後退させたり座席を下降させたりすることにより、シートコラムの前倒れ角度をできるだけ大きくすることができる利点がある。
更に請求項3のように構成すると、サイドカバー又はシートコラムがバタンと急激に回動することを防止して、部材の損傷を防止できる。この場合、サイドカバーは開き角度に比例してしてモーメントが大きくなるので開き動を緩衝するのが好ましく、シートコラムは閉じ角度に比例してモーメントが大きくなるので閉じ回動を緩衝するのが好ましい。
次に、本願発明を稲用の自走自脱型コンバイン(以下、単に「コンバイン」という)に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).第1実施形態の概要
図1〜図7では第1実施形態を示している。この実施形態は4条刈りコンバインに適用したもので、図1は全体の概略斜視図であり、まず、図1に基づいてコンバインの概略を説明する。なお、以下の説明で「左右」の語を使用するが、この左右は、進行方向前方を向いた状態を基準にしている。
コンバインは、クローラ2を有する走行機体1と、その前方に高さ調節可能に取付けられた前処理部3とを備えている。走行機体1の略前半部のうち右側の部分にはオープン方式の操縦室(操縦エリア)4が形成されており、操縦室4の左側には脱穀部5が配置されており、更に、操縦室4の後方にはグレンタンク6を設けている。符号7はオーガである。
操縦室4にはシートコラム8で支持された操縦席(椅子)9を備えており、操縦席9の前方にはフロントコラム10を介してハンドル11が配置されており、操縦席9の左側には、走行変速や作業状態を切り換えるためのレバー類を配置した操作ユニット12が配置されている。操縦席9には走行機体1の左側から乗り降りするが、操縦席9の右側には、エンジンルームの側方を覆うと共に操縦室4を囲う機能を有するサイドカバー13が配置されている。
図2(A)はエンジンルーム14を開いた状態の概略斜視図であり、この図からおおよそを理解できるように、シートコラム8の下方がエンジンルーム14になっていて、ここに、模式的に示すエンジン15が配置されている。
また、サイドカバー13はその下端を中心にして走行機体1の右外側に倒して開き回動させることができ、更に、シートコラム8はその前部下端を中心にして前方に倒して開き回動することができる。本実施形態のサイドカバー13は、下半部が前方に張り出しており、前面部において下半部と上半部とが段違いになっている。
以下、図3以下の図面も参照して詳細を説明する。図3はサイドカバー13及びシートコラム8を閉じた状態での要部の右側面図、図4はサイドカバー13及びシートコラム8を開いた状態での要部の右側面図、図5のうち(A)はシートコラム8の斜視図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)はサイドカバー13の取付け状態を示す概略斜視図、図6及び図7は操縦席9の取付け構造を示す斜視図である。
(2).詳細
走行機体1はクローラ2にて支持された車体フレーム17を備えており、走行機体1は車体フレーム17をベースにして構成されている。走行機体1のうち操縦室4の右側の側面には、オペレータが操縦室4に乗り降りするためのステップ18を設けている。
サイドカバー13は板金製で全体として中空状に形成されており、図5(C)に示すように、その下端部の前端面が車体フレーム17のような適当な支持部材に設けたブラケット19にピン(軸)20で連結されている。ピン20での連結に代えて蝶番を使用することも可能である。サイドカバー13は単なるカバー機能のみでなく、エンジンに外気を取り込む吸気機能等の他の機能を持たせることも可能である。サイドカバー13の上面部には、オペレータの乗り降りを助けるための把手21を設けている。
サイドカバー13は起立状態を保持するロック手段と開き角度を規制するストッパー手段とを備えている。図示していないが、ロック手段としては、レバー方式のフックやピン、止めねじ等を採用でき、固定する相手部材としては、シートコラム8やその後方に配置された固定式バックフレーム22を選択できる。開き角度を規制するストッパー手段としては、例えばワイヤーやリンク類を採用できる。
例えば図5に示すように、操縦室4は、床23とシートコラム8とを備えており、シートコラム8の左側に、操作ユニット12を構成するレバー類(図1及び図2(A)参照)が取り付く固定式のレバー用コラム24が配置されている。
例えば図5から理解できるように、シートコラム8は、上面板8aとその前面に連続した前面板8bとを備えており、前面板8bの下端が蝶番25によって床23に回動自在に取付けられている。また、上面板8aの後端には側面視で後傾した傾斜部8cを一体に設けている。図4から理解できるように、シートコラム8は閉じた状態で固定式の背板26及びレバー用コラム24に設けた支持片27で支持されている。図5(B)に示すように、シートコラム8の左右両端には補強のための側板8dを折り曲げ形成している。
さて、サイドカバー13とシートコラム8とを独立して回動させる方式の場合、シートコラム8を強固に支持する必要がある。この点、シートコラム8の板厚を厚くして剛性を高めることも可能であるが、かくすると重量が増大する。この問題は、図2(B)及び(C)で示すように、サイドカバー13を閉じた状態で、サイドカバー13の内側面部に設けた支持部13aでシートコラム8の右側端を支持することで解消できる。支持部は1カ所でもよいし、複数箇所に設けてもよい。
また、サイドカバー13とシートコラム8とはそれぞれ閉じた状態に保持する必要があり、この場合、個別にロック手段を設けることも可能であるが、開閉に手間がかかる。この点については、図13(A)(B)に例示するように、閉じた状態のサイドカバー13とシートコラム8とを1種類のフック装置13bやボルト13c(蝶ボルトでもよい)で共締めすることによって解消できる。
なお、フック装置13bは原理的に表示しており、シートコラム8にピンで回動可能に連結されると共に人が指をかけて回動操作する操作レバー13dと、サイドカバー13の鉤部に係脱するフックレバー13eと、両者にピンで相対回動可能に連結されると共にシートコラム8にピンで回動自在に連結された中間レバー13fとからなっている。フック装置13bは周知のように線材や金属板で製造できる。フック装置はサイドカバー13に取付けてもよい。シートコラム8の右端に起立片を設けて、これをサイドカバー13の内側面板にビス類で締結することも可能である。
例えば図4に示すように、シートコラム8の左右中間部でかつ前端部にガスシリンダ29を配置し、このガスシリンダ29で操縦席9を高さ調節自在に支持している。次に、図6及び図7も中心にして操縦席9について説明する。
図7に示すように、ガスシリンダ29は外筒29aと内筒29bとを備えており、外筒29aは円筒状のシリンダ受け30の内部にガタ付き不能及び抜け不能に嵌め込み保持されている。シリンダ受け30は側面視横向きL形の固定式ブラケット板31に固着されており、固定式ブラケット板31をシートコラム8の上面板8a及び前板8bにビスで固定している。シリンダ受け30はシートコラム8における前面板8bの裏側に配置されており、このため、シートコラム8には上面板8aと前面板8bとに広がる透かし穴32が開口している。
ガスシリンダ29の内筒(昇降筒)29bは、ロック解除用のプッシュバルブを押す昇降レバー33を備えており、内筒29bのうち昇降レバー33よりも上方の部分には、平面視長方形に形成された昇降ブラケット34が固定されている。昇降ブラケット34には、ガスシリンダ29の内筒(昇降筒)29bが嵌着するブッシュ35を固着している。
昇降ブラケット34の上面には、前後方向に延びる左右一対のレール36が嵌め込みによって固定されており、左右レール36にはそれぞれスライダー37が前後動自在で抜け不能に装着されている。レール36の下面には昇降ブラケット34に貫通するボルト38が突出しており、このボルト38に下方からナットをねじ込むことにより、レール36が昇降ブラケット34に固定されている。
左右のスライダー37には座受け部材39がビスで固定されており、座受け部材39の前部に設けた左右の側片39aに、操縦席9の下端に突設した受け片40がビス(図示せず)で固定されている。スライダー37とレール36とは、若干の寸法ずつ前後動するたびに上下に係合するようになっており、一方のスライダー37に、ロック解除用のレバー41を設けている。オペレータが腰を浮かせた状態でレバー41を上に引くとスライダー37とレール36との係合が解除されて、操縦席9を前後移動させることができる。
操縦席9は背もたれ9aを備えている。また、操縦席9は樹脂製等のインナー部材にクッションを張った構造であり、背もたれ9aの左右側面にはサイドブラケット42が配置されており、図では省略しているか、サイドブラケット42に肘当てが取り付けられる。
さて、ガスシリンダ29の内筒29bと外筒29aとは相対的に回転自在である一方、農作業機でオペレータの姿勢を安定させるため操縦席9は水平旋回不能に保持する必要がある。そこで、本実施形態では、操縦席9の昇降と前後動を許容した状態で操縦席9を水平旋回不能に保持するため、3つのリンク体43,44,45からなるリンク機構を採用している。
すなわち、リンク機構は、固定式ブラケット板31に後部が連結された下リンク43と、操縦席9の下面部に設けた支持片に上端が連結された上リンク体44と、下リンク体43の前端と上リンク体44の下端とに連結された中間リンク45とからなっており、各リンク体43,44,45の側面姿勢が変わることにより、操縦席9の昇降と前後動を許容した状態で操縦席9を水平旋回不能に保持される。各リンク体43,44,45は、左右方向に延びるピン(軸)類によって連結されており、このため、側面視での姿勢が変わる得る。
いうまでもないが、操縦席9を水平不能に保持する手段にはリンク機構の他に他の構造も採用できる。また、リンク機構を採用する場合、固定式ブラケット板31と座受け部材39とを連結しても良いのである。
(3).まとめ
以上の構成において、サイドカバー13とシートコラム8とを開き回動させることにより、エンジンルーム14を側方及び上方に開口させて、メンテナンス等の作業を行うことができる。そして、サイドカバー13とシートコラム8とを別々に開閉するものであるため、発明の効果の欄に記載したような種々の効果を発揮することができるが、何点か補足しておく。
エンジンルーム14に各種部材(例えばラジェータ)を配置するに際しては、図4に点線で示すようにシートコラム8の前面板8bに前向き膨出部46を形成して、部材をこの前向き膨出部46に入り込ませた状態に配置したい場合がある。特許文献1では干渉のためこのような構造は採用できなかったのであるが、本願発明ではシートコラム8は前方に開くものであるためこのよう構造も支障なく採用でき、このため、エンジンルーム14の内部空間を効率的に利用できるのである。
また、シリンダ受け30はエンジンルーム14に入り込んだ状態になるため、特許文献1では、シートコラムの開閉を許容するためにシリンダ受け30の左側には部材を配置できなかったが、本願発明ではシリンダ受けの左右両側に部材が配置されていても干渉はなく、この面でも、エンジンルーム14の内部空間を有効利用できるのである。
また、本実施形態の場合、図4に示すように、シートコラム8を前向きに回動させた場合、その回動位置は操縦席9の背もたれ9aがハンドル11に当たることによって規制されるが、操縦席9を最も奥まで後退させておくことにより、シートコラム8の開き角度を大きくできる。なお、本実施形態のように操縦席9の背もたれ9aをハンドル11に当てることによってシートコラム8の最大回動角度を規制すると、背もたれ9aにはクッションが張られていることから、特別のストッパーを設けなくても、部材を損傷させることなく回動角度を規制できる利点がある。
本実施形態ではシートコラム8はその下端を中心にして回動するように構成しているが、前面板8bの上下中途高さ位置又は上端を中心にして回動するように構成することも可能である。また、シートコラム8の前面板8bは側面視で後傾又は前傾した構造であっても良いし、ガスシリンダ29をシートコラム8における前面板8bの前面側に配置することも可能である。
(4).他の実施形態(図8〜図9)
図8〜図9では他の実施形態を示している。このうち図8に示す第2実施形態では、サイドカバー13の側面形状の別例を示している。この第2実施形態のサイドカバー13は第1実施形態に比べて長方形に近い形状になっており、下半部と上半部とが段違い状になっている第1実施形態に比べてシンプル化している。
図9では第3実施形態を示している。この実施形態は、サイドカバー13の開き回動を緩衝するダンパー手段(緩衝手段)としてガスシリンダ50を使用した例であり、(A)に示す例では、ガス圧がロッド50aの後退方向に作用するタイプのガスシリンダ50を使用し、一端はサイドカバー13に回動可能に連結し、他端は機体フレーム等の固定支持部材に開き回動可能に連結している。
他方、(B)に示す例では、ガス圧によってロッド50aが前進するタイプのガスシリンダ50を使用しており、その一端は機体フレーム等の固定支持部材に連結し、他端は、サイドカバー13のうち回動中心51から張り出した張り出し部13aに設けた長穴52の箇所にスライドピン53を介してスライド可能に連結している。この例では、サイドカバー13の開き初めにはスライドピン53が長穴52に沿ってスライドすることにより、緩衝効果は発揮されず、ある程度開いてモーメントが大きくなると緩衝機能が発揮される。
ダンパー手段としては図示したガスシリンダ50には限らず、油圧方式のものやばね方式のもの、トーションバー方式のものなど、様々のものを採用できる。
(5).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えばコンバインに適用する場合、操縦席に屋根がついたタイプや屋根とドアが付いたキャビン方式のものにも適用できる。
第1実施形態に係るコンバインの全体斜視図である。 エンジンルームを開放させた状態での部分的な概略斜視図である。 サイドカバー及びシートコラムを閉じた状態での要部右側面図である。 サイドカバー及びシートコラムを開いた状態での要部右側面図である。 (A)はシートコラムの斜視図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)はサイドカバーの取付け状態を示す概略斜視図である。 操縦席の取付け構造を示す斜視図である。 操縦席の取付け構造を示す斜視図である。 第2実施形態を示す側面図である。 第3実施形態を示す側面図である。
符号の説明
1 走行機体
4 操縦室
8 シートコラム
8a 上面板
9 操縦席(椅子)
11 ハンドル
13 サイドカバー
14 エンジンルーム
29 座席昇降用ガスシリンダ
50 ダンパー手段の一例としてのガスシリンダ

Claims (3)

  1. 操縦席の下方にエンジンルームを設けており、エンジンルームの上面部を前記操縦席が取付いているシートコラムで覆い、エンジンルームの側面のうちオペレータが操縦席に乗り降りする部分をサイドカバーで覆っている乗用型農作業機であって、
    前記シートコラムはその前部を中心にして前方に開き回動するように機体に取り付けられており、前記サイドカバーはその下端部を中心にして機体の外側に倒れて開き回動するように機体に取付けられており、シートコラム及びサイドカバーを開き回動させると前記エンジンルームにメンテナンス可能な空間が上方及び側方に開口するように設定されている、
    乗用型農作機。
  2. 前記座席は高さ及び前後位置を調節自在であり、座席の前方にハンドルを配置している、
    請求項1に記載した乗用型農作業機。
  3. 前記サイドカバーとシートコラムのうちいずれか一方又は両方の回動を緩衝するダンパー手段を設けている、
    請求項1又は2に記載した乗用型農作業機。
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