JP2007072038A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 樹脂膜を形成する際に、樹脂膜を形成する際に、複数の基板に対してインラインで形成状態を検証することで、作業性を低下させることなく、簡易な方法で、異常を早期発見し調整することができる電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置用基板を含む電気光学装置の製造方法であって、基板に対して、樹脂材料を塗布する塗布工程と、樹脂材料に対して、パターン露光する露光工程と、樹脂材料を現像して、樹脂膜を形成する現像工程と、樹脂膜を焼成する焼成工程と、を順次に含み、塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含む。
【選択図】 図3
【解決手段】 基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置用基板を含む電気光学装置の製造方法であって、基板に対して、樹脂材料を塗布する塗布工程と、樹脂材料に対して、パターン露光する露光工程と、樹脂材料を現像して、樹脂膜を形成する現像工程と、樹脂膜を焼成する焼成工程と、を順次に含み、塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含む。
【選択図】 図3
Description
本発明は電気光学装置の製造方法に関する。特に、樹脂膜を形成する際に、複数の基板に対してインラインで形成状態を検証することで、作業性を低下させることなく、簡易な方法で、異常を早期発見し調整することができる電気光学装置の製造方法に関する。
従来、電気光学装置の一態様である液晶装置は、それぞれ電極を備えた一対の基板を対向配置するとともに、当該一対の基板間に液晶材料を配置して構成されている。この液晶装置は、対向する電極に電圧を印加して液晶材料を配向させ、通過する光を偏向させることにより、画像表示させるものである。
ここで、かかる一対の基板により形成されるセルギャップ(基板間隙)は、通過する光の光路長に相当することから、表示特性に影響を与える要素であり、その間隙幅を精度良く規定する必要がある。そこで、このセルギャップを均一に規定するために、その内部に柱状スペーサを配置する方法が用いられている。
この柱状スペーサとは、フォトリソグラフィ法等により加工された感光性樹脂材料からなる部材であって、画素電極間や素子電極上といった有効表示領域外など、表示に影響しない場所であれば、任意に配置することができる。その一方で、画素の高精細化に伴って、スペーサを配置できる面積が狭くなっていることから、その加工には高い精度が要求されてきている。そのため、かかる方法を量産ラインに適用したような場合、加工条件の経時変化が僅かな場合であっても精度上問題が生じていた。
ここで、かかる一対の基板により形成されるセルギャップ(基板間隙)は、通過する光の光路長に相当することから、表示特性に影響を与える要素であり、その間隙幅を精度良く規定する必要がある。そこで、このセルギャップを均一に規定するために、その内部に柱状スペーサを配置する方法が用いられている。
この柱状スペーサとは、フォトリソグラフィ法等により加工された感光性樹脂材料からなる部材であって、画素電極間や素子電極上といった有効表示領域外など、表示に影響しない場所であれば、任意に配置することができる。その一方で、画素の高精細化に伴って、スペーサを配置できる面積が狭くなっていることから、その加工には高い精度が要求されてきている。そのため、かかる方法を量産ラインに適用したような場合、加工条件の経時変化が僅かな場合であっても精度上問題が生じていた。
そこで、このような加工精度上の問題を解決するために、感光性樹脂材料内に含有されるバインダーポリマーの種類と、その含有量と、を所定範囲内に規定した感光性樹脂組成物及びそれを用いたフォトスペーサが開示されている。(例えば特許文献1参照)
また、塗布装置としてダイコータを用いた場合に、せん断速度Sと、せん断応力σと、の間の関係を所定条件内に規定したダイコータ用塗布液が開示されている。(例えば特許文献2参照)
さらに、スペーサ等の微小形状を高精度に測定する測定方法として、光干渉法を採用した測定装置を用いた寸法測定方法であって、測定対象物の位置を検出する予備測定部と、当該測定対象物の高さ測定を行う主測定部と、からなる測定装置を用いた寸法測定方法が開示されている。(例えば特許文献3参照)
特開2005−49842(特許請求の範囲)
特開2004−29722(特許請求の範囲)
特開2004−20202(特許請求の範囲)
また、塗布装置としてダイコータを用いた場合に、せん断速度Sと、せん断応力σと、の間の関係を所定条件内に規定したダイコータ用塗布液が開示されている。(例えば特許文献2参照)
さらに、スペーサ等の微小形状を高精度に測定する測定方法として、光干渉法を採用した測定装置を用いた寸法測定方法であって、測定対象物の位置を検出する予備測定部と、当該測定対象物の高さ測定を行う主測定部と、からなる測定装置を用いた寸法測定方法が開示されている。(例えば特許文献3参照)
しかしながら、特許文献1に記載の感光性樹脂物により、表面荒れや透過率低下の少ない樹脂膜が形成できるようになったものの、この感光性樹脂物は、あくまで光照射部分が現像後に残るネガ型レジストであって、製造条件としてポジ型レジストを採用する場合には、適用することができないという問題が見られた。
また、特許文献2に記載の塗布液は、塗布方法としてダイコータを用いた場合に好適に用いられる塗布液であって、スピンコータ等の他の塗布装置を用いる場合には、十分対応することができないという問題が見られた。
さらに、特許文献3に記載の寸法測定方法を採用した場合には、予備測定部を設けることで、測定対象物の位置決めを自動的に、精度良く実施できるようになったものの、装置が煩雑化するとともに、全ての測定点に対して、少なくとも2回の測定作業を必要とすることから、量産ラインに用いたような場合には、十分に生産性をあげることができない場合が見られた。
また、このような測定作業は、製造作業終了後に加工精度を確認するための、いわゆるオフラインでの抜き取り検査であって、結果が得られるまでの間は製造ラインを停止させておく必要があり、生産効率を低下させていた。更に、この抜き取り検査は、全数に対して実施される検査ではないことから、異常発見時期が遅くなりやすく、良品率が低下してしまう場合があった。
また、特許文献2に記載の塗布液は、塗布方法としてダイコータを用いた場合に好適に用いられる塗布液であって、スピンコータ等の他の塗布装置を用いる場合には、十分対応することができないという問題が見られた。
さらに、特許文献3に記載の寸法測定方法を採用した場合には、予備測定部を設けることで、測定対象物の位置決めを自動的に、精度良く実施できるようになったものの、装置が煩雑化するとともに、全ての測定点に対して、少なくとも2回の測定作業を必要とすることから、量産ラインに用いたような場合には、十分に生産性をあげることができない場合が見られた。
また、このような測定作業は、製造作業終了後に加工精度を確認するための、いわゆるオフラインでの抜き取り検査であって、結果が得られるまでの間は製造ラインを停止させておく必要があり、生産効率を低下させていた。更に、この抜き取り検査は、全数に対して実施される検査ではないことから、異常発見時期が遅くなりやすく、良品率が低下してしまう場合があった。
そこで、本発明の発明者は鋭意検討した結果、樹脂膜を形成する際に、複数の基板に対してインラインで形成状態を検証することで、作業性を低下させることなく、簡易な方法で、異常を早期発見し調整することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、塗布から焼成までの樹脂膜形成工程において、複数の基板に対する形成条件の検証を、一連の工程内作業の中に取り込んで実施することにより、簡易な方法で異常を早期発見し、かつその情報を、各工程にフィードバックし修正することで、形成状態の基板間差を減らすとともに、良品率を向上させることができる電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、塗布から焼成までの樹脂膜形成工程において、複数の基板に対する形成条件の検証を、一連の工程内作業の中に取り込んで実施することにより、簡易な方法で異常を早期発見し、かつその情報を、各工程にフィードバックし修正することで、形成状態の基板間差を減らすとともに、良品率を向上させることができる電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置用基板を含む電気光学装置の製造方法であって、基板に対して、樹脂材料を塗布する塗布工程と、樹脂材料に対して、パターン露光する露光工程と、樹脂材料を現像して、樹脂膜を形成する現像工程と、樹脂膜を焼成する焼成工程と、を順次に含み、塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、樹脂膜を形成する際に、複数の基板に対して、インラインで形成状態を検証することで、作業性を低下させることなく、簡易な方法で、異常を早期発見して調整することができるようになり、良品率を向上させることができるようになる。
すなわち、樹脂膜を形成する際に、複数の基板に対して、インラインで形成状態を検証することで、作業性を低下させることなく、簡易な方法で、異常を早期発見して調整することができるようになり、良品率を向上させることができるようになる。
また、本発明を実施するにあたり、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を、異なる平面位置で検証することが好ましい。
このように実施することにより、基板上の異なる領域での形成状態のばらつきを容易に発見できるようになるとともに、多数の箇所での検証が必要な場合であっても、生産性を低下させることなく、検証作業を実施することができるようになる。
このように実施することにより、基板上の異なる領域での形成状態のばらつきを容易に発見できるようになるとともに、多数の箇所での検証が必要な場合であっても、生産性を低下させることなく、検証作業を実施することができるようになる。
また、本発明を実施するにあたり、検証工程において、樹脂材料の膜厚を検証するとともに、塗布工程における塗布条件、及び露光工程における露光条件のうちの少なくとも一つの条件を調整することが好ましい。
このように実施することにより、樹脂材料の膜厚に関する異常を早期発見できるようになり、特に、膜厚異常の原因工程となりやすい塗布工程または露光工程に対して、その条件を調整することができるようになる。
このように実施することにより、樹脂材料の膜厚に関する異常を早期発見できるようになり、特に、膜厚異常の原因工程となりやすい塗布工程または露光工程に対して、その条件を調整することができるようになる。
また、本発明を実施するにあたり、検証工程において、樹脂膜の立体形状を検証するとともに、塗布工程における塗布条件、露光工程における露光条件、現像工程における現像条件、及び焼成工程における焼成条件のうちの少なくとも一つの条件を調整することが好ましい。
このように実施することにより、樹脂膜の立体形状に関する異常を早期発見できるようになり、特に、立体形状異常の原因工程となりやすい塗布工程、露光工程、現像工程及び焼成工程に対して、その条件を調整することができるようになる。
このように実施することにより、樹脂膜の立体形状に関する異常を早期発見できるようになり、特に、立体形状異常の原因工程となりやすい塗布工程、露光工程、現像工程及び焼成工程に対して、その条件を調整することができるようになる。
また、本発明を実施するにあたり、検証工程において、複数の基板から得られる膜厚が等しくなるように調整することが好ましい。
このように実施することにより、検証結果のうち、特に膜厚のばらつきを低減させることができるようになり、良品率を向上させることができる。
このように実施することにより、検証結果のうち、特に膜厚のばらつきを低減させることができるようになり、良品率を向上させることができる。
また、本発明を実施するにあたり、検証工程を、非接触式測定装置を用いて実施することが好ましい。
このように実施することにより、測定対象物を破壊することなく測定することができるようになり、良品率を向上させることができる。
このように実施することにより、測定対象物を破壊することなく測定することができるようになり、良品率を向上させることができる。
また、本発明を実施するにあたり、非接触測定装置における測定条件を、測定対象物の形状に対応して変更することが好ましい。
このように実施することにより、形状が簡易な場合には測定ピッチや測定繰り返し回数等を減らして測定するなど、要求精度に対応した簡易測定ができるようになり、作業性を向上させることができるようになる。
このように実施することにより、形状が簡易な場合には測定ピッチや測定繰り返し回数等を減らして測定するなど、要求精度に対応した簡易測定ができるようになり、作業性を向上させることができるようになる。
また、本発明を実施するにあたり、樹脂膜を、フォトスペーサとすることが好ましい。
このように実施することにより、樹脂膜から形成される部材のうち、特にフォトスペーサに対して、簡易な方法で、異常を早期発見し修正することができるようになり、フォトスペーサを精度良く形成することができるようになる。
このように実施することにより、樹脂膜から形成される部材のうち、特にフォトスペーサに対して、簡易な方法で、異常を早期発見し修正することができるようになり、フォトスペーサを精度良く形成することができるようになる。
本発明における実施形態は、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置用基板を含む電気光学装置の製造方法であって、基板に対して、樹脂材料を塗布する塗布工程と、樹脂材料に対して、パターン露光する露光工程と、樹脂材料を現像して、樹脂膜を形成する現像工程と、樹脂膜を焼成する焼成工程と、を順次に含み、塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
以下、本実施形態の電気光学装置の製造方法として、TFT(Thin Film Transistor)素子構造を有する素子基板と、着色層を有する対向基板と、を備えた液晶パネルの製造方法であって、樹脂膜としてフォトスペーサを素子基板側に形成する製造方法を例に採って、図1〜図14を参照しつつ説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであって、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することができる。
以下、本実施形態の電気光学装置の製造方法として、TFT(Thin Film Transistor)素子構造を有する素子基板と、着色層を有する対向基板と、を備えた液晶パネルの製造方法であって、樹脂膜としてフォトスペーサを素子基板側に形成する製造方法を例に採って、図1〜図14を参照しつつ説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであって、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することができる。
1.液晶装置
(1)基本構成
まず、本実施形態に係る液晶装置の製造方法で製造される液晶装置について説明する。ここで、図1(a)に液晶装置10の断面図を示し、図1(b)に、図1(a)の液晶装置における素子基板60の平面図を示す。さらに、図2に、液晶装置10の外観を表す概略斜視図を示す。
これらの図に示されるように、液晶装置10は、対向基板30と素子基板60とが、その周辺部においてシール材を介して貼り合わされ、それによって形成される間隙21a内に液晶材料21を配置して形成されている。
(1)基本構成
まず、本実施形態に係る液晶装置の製造方法で製造される液晶装置について説明する。ここで、図1(a)に液晶装置10の断面図を示し、図1(b)に、図1(a)の液晶装置における素子基板60の平面図を示す。さらに、図2に、液晶装置10の外観を表す概略斜視図を示す。
これらの図に示されるように、液晶装置10は、対向基板30と素子基板60とが、その周辺部においてシール材を介して貼り合わされ、それによって形成される間隙21a内に液晶材料21を配置して形成されている。
(2)対向基板
対向基板30は、ガラス等からなる基体31上に、着色層37r、37g、37bと、対向電極33と、リタデーションを最適化するための層厚調整層41と、配向膜45と、を主として備える基板である。
ここで、対向電極33とは、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって表面全域に形成された面状電極である。また、この対向電極33の下層には、素子基板60側の画素電極63に対応するように、R(赤)、G(緑)、B(青)等のカラーフィルタエレメントとしての着色層37r、37g、37bが配置されている。そして、この着色層37r、37g、37bに隣接し、かつ画素電極63に対向しない位置に、隣接色間の混色防止領域としてのブラックマトリクスすなわち遮光膜39が設けられている。
対向基板30は、ガラス等からなる基体31上に、着色層37r、37g、37bと、対向電極33と、リタデーションを最適化するための層厚調整層41と、配向膜45と、を主として備える基板である。
ここで、対向電極33とは、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって表面全域に形成された面状電極である。また、この対向電極33の下層には、素子基板60側の画素電極63に対応するように、R(赤)、G(緑)、B(青)等のカラーフィルタエレメントとしての着色層37r、37g、37bが配置されている。そして、この着色層37r、37g、37bに隣接し、かつ画素電極63に対向しない位置に、隣接色間の混色防止領域としてのブラックマトリクスすなわち遮光膜39が設けられている。
(3)素子基板
素子基板60は、ガラス等からなる基体61上に、スイッチング素子としてのTFT素子69と、透明な有機絶縁膜81を挟んでTFT素子69の上層に形成された画素電極63と、を主として備える基板である。
ここで、画素電極63とは、反射領域Rにおいては、反射表示を行うための光反射膜79(63a)を兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成される。また、この画素電極63としての光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。更に、この画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
素子基板60は、ガラス等からなる基体61上に、スイッチング素子としてのTFT素子69と、透明な有機絶縁膜81を挟んでTFT素子69の上層に形成された画素電極63と、を主として備える基板である。
ここで、画素電極63とは、反射領域Rにおいては、反射表示を行うための光反射膜79(63a)を兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成される。また、この画素電極63としての光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。更に、この画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
また、対向基板30の外側(すなわち、図1(a)の上側)表面には、位相差板47が形成され、さらにその上に偏光板49が形成されている。同様に、素子基板60の外側(すなわち、図1(a)の下側)表面には、位相差板87が形成され、さらにその下に偏光板89が形成されている。さらに、素子基板60の下方にはバックライトユニット(図示せず)が配置される。
また、TFT素子69は、素子基板60上に形成されたゲート電極71と、このゲート電極71の上で素子基板60の全域に形成されたゲート絶縁膜72と、このゲート絶縁膜72を挟んでゲート電極71の上方位置に形成された半導体層70と、その半導体層70の一方の側にコンタクト電極77を介して形成されたソース電極73と、さらに半導体層70の他方の側にコンタクト電極77を介して形成されたドレイン電極66とを有する。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
かかるゲートバス配線は液晶駆動用IC(図示せず)に接続されて、例えば走査線として作用し、他方、ソースバス配線は他の駆動用IC(図示せず)に接続されて、例えば信号線として作用する。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されている。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
かかるゲートバス配線は液晶駆動用IC(図示せず)に接続されて、例えば走査線として作用し、他方、ソースバス配線は他の駆動用IC(図示せず)に接続されて、例えば信号線として作用する。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されている。
また、有機絶縁膜81は、ゲートバス配線、ソースバス配線及びTFT素子を覆って素子基板60上の全域に形成されている。但し、有機絶縁膜81のドレイン電極66に対応する部分にはコンタクトホール83が形成され、このコンタクトホール83を介して画素電極63とTFT素子69のドレイン電極66との導通がなされている。
また、かかる有機絶縁膜81には、反射領域Rに対応する領域に、散乱形状として、山部と谷部との規則的な又は不規則的な繰り返しパターンから成る凹凸パターンを有する樹脂膜が形成されている。この結果、有機絶縁膜81の上に積層される光反射膜79(63a)も同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになる。但し、この凹凸パターンは、光透過量を低下させてしまうため、透過領域Tには形成されていない。
また、かかる有機絶縁膜81には、反射領域Rに対応する領域に、散乱形状として、山部と谷部との規則的な又は不規則的な繰り返しパターンから成る凹凸パターンを有する樹脂膜が形成されている。この結果、有機絶縁膜81の上に積層される光反射膜79(63a)も同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになる。但し、この凹凸パターンは、光透過量を低下させてしまうため、透過領域Tには形成されていない。
2.製造方法
2−1.素子基板の製造方法
(1)TFT素子形成工程
まず、図3中S1に示されるTFT素子形成工程を実施する。かかるTFT素子形成工程は、素子基板の基体上に金属膜および絶縁膜を形成し、パターニングすることにより、図4(a)に示すように、TFT素子等のスイッチング素子を形成する工程である。
スイッチング素子を形成するにあたり、ガラス基板からなる基体61上に、ゲート電極71を形成する。このゲート電極71は、例えば、クロム、タンタル、モリブデン等の低抵抗材料から構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。
2−1.素子基板の製造方法
(1)TFT素子形成工程
まず、図3中S1に示されるTFT素子形成工程を実施する。かかるTFT素子形成工程は、素子基板の基体上に金属膜および絶縁膜を形成し、パターニングすることにより、図4(a)に示すように、TFT素子等のスイッチング素子を形成する工程である。
スイッチング素子を形成するにあたり、ガラス基板からなる基体61上に、ゲート電極71を形成する。このゲート電極71は、例えば、クロム、タンタル、モリブデン等の低抵抗材料から構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。
次いで、このゲート電極71上に、絶縁層としてのゲート絶縁膜72を形成する。このゲート絶縁膜72は、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)等の電気絶縁材料を積層させて形成することができる。
次いで、このゲート絶縁膜72上に、a−Si、多結晶シリコン、CdSe等の半導体材料を積層させて半導体層70を形成することができる。さらに、この半導体層70の両端部分に、ドープトa−Si等によりコンタクト電極77を形成することができる。
最後に、このコンタクト電極77と接触するように、ソース電極73及びそれと一体をなすソースバス配線並びにドレイン電極66を形成することができる。このとき、ソース電極73、ソースバス配線(図示せず)及びドレイン電極66は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等の低抵抗材料を、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いることで形成することができる。
次いで、このゲート絶縁膜72上に、a−Si、多結晶シリコン、CdSe等の半導体材料を積層させて半導体層70を形成することができる。さらに、この半導体層70の両端部分に、ドープトa−Si等によりコンタクト電極77を形成することができる。
最後に、このコンタクト電極77と接触するように、ソース電極73及びそれと一体をなすソースバス配線並びにドレイン電極66を形成することができる。このとき、ソース電極73、ソースバス配線(図示せず)及びドレイン電極66は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等の低抵抗材料を、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いることで形成することができる。
(2) 画素電極等形成工程
次いで、図3中S2に示される画素電極等形成工程を実施する。かかる画素電極等形成工程は、図4(b)〜(c)に示すように、TFT素子が形成された基体上に、透明絶縁膜からなる保護膜と、透明導電膜からなる画素電極と、を順次形成する工程である。
より具体的には、TFT素子69が形成してある基体61上に、光硬化性樹脂等の樹脂材料を塗布するとともに、この樹脂層に対して所定のパターニングを施すことにより有機絶縁膜81を形成する。
次いで、この有機絶縁膜81内に設けられたコンタクトホール83の周辺部であって、反射領域(R)に相当する領域に対して、アルミニウム等の金属を蒸着した後、この膜に対して、フォトリソグラフィ及びエッチング法を施すことで、表示領域にマトリクス状の光反射膜79を形成する。一方、透過領域(T)に相当する領域に対して、スパッタリング法等により透明導電膜することにより、画素電極63を形成することができる。
最後に、このようにして得られた素子基板60に対して、ポリイミド樹脂等からなる配向膜85を形成するとともに、この配向膜85にラビング処理を施すことにより、配向制御機能を持たせることができる。
次いで、図3中S2に示される画素電極等形成工程を実施する。かかる画素電極等形成工程は、図4(b)〜(c)に示すように、TFT素子が形成された基体上に、透明絶縁膜からなる保護膜と、透明導電膜からなる画素電極と、を順次形成する工程である。
より具体的には、TFT素子69が形成してある基体61上に、光硬化性樹脂等の樹脂材料を塗布するとともに、この樹脂層に対して所定のパターニングを施すことにより有機絶縁膜81を形成する。
次いで、この有機絶縁膜81内に設けられたコンタクトホール83の周辺部であって、反射領域(R)に相当する領域に対して、アルミニウム等の金属を蒸着した後、この膜に対して、フォトリソグラフィ及びエッチング法を施すことで、表示領域にマトリクス状の光反射膜79を形成する。一方、透過領域(T)に相当する領域に対して、スパッタリング法等により透明導電膜することにより、画素電極63を形成することができる。
最後に、このようにして得られた素子基板60に対して、ポリイミド樹脂等からなる配向膜85を形成するとともに、この配向膜85にラビング処理を施すことにより、配向制御機能を持たせることができる。
(3) スペーサ形成工程
次いで、図3中S3〜S6に示されるスペーサ形成工程を実施する。かかるスペーサ形成工程は、TFT素子や画素電極が形成された基体上に、フォトリソグラフィ法等を用いて、感光性樹脂材料からなる樹脂膜としての柱状スペーサを形成する工程である。
すなわち、スペーサ形成工程は、所定の塗布装置を用いて樹脂材料を塗布する塗布工程S3と、その樹脂材料に対して、所定のフォトマスクを介して露光する露光工程S4と、露光された樹脂材料に現像液を滴下して現像する現像工程S5と、樹脂膜を熱硬化させて形状を安定化させる焼成工程S6と、から構成される。
次いで、図3中S3〜S6に示されるスペーサ形成工程を実施する。かかるスペーサ形成工程は、TFT素子や画素電極が形成された基体上に、フォトリソグラフィ法等を用いて、感光性樹脂材料からなる樹脂膜としての柱状スペーサを形成する工程である。
すなわち、スペーサ形成工程は、所定の塗布装置を用いて樹脂材料を塗布する塗布工程S3と、その樹脂材料に対して、所定のフォトマスクを介して露光する露光工程S4と、露光された樹脂材料に現像液を滴下して現像する現像工程S5と、樹脂膜を熱硬化させて形状を安定化させる焼成工程S6と、から構成される。
(3)−1 塗布工程
まず、図5(a)に示すように、感光性樹脂材料を、例えば、スピンコータ等の塗布装置を用いて基板上に均一に塗布して、樹脂材料140を形成する。このとき、例えば、スピンコータを用いた場合、600〜2,000rpmの回転数で、5〜20秒の塗布時間として、厚さ1〜10μmの感光性樹脂材料を形成することができる。
ここで、樹脂材料140を構成する感光性樹脂材料の種類は特に制限されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン系樹脂等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、感光性樹脂材料としては、光透過部を透過した光が照射された箇所が光分解して、現像剤に対して可溶化するポジ型と、光透過部を透過した光が照射された箇所が硬化し、現像剤に対して不溶化するネガ型とがあるが、いずれも好適に使用することができる。なお、本実施形態においては、ポジ型の感光性樹脂材料を使用した場合を例に採って説明する。
また、この塗布工程の後に、真空オーブン等に保管する乾燥工程を設けることも好ましい。このように実施することにより、塗布液中に含まれる溶媒を短時間に揮発させることができるようになり、常温で揮発させた場合に比べて、面内膜厚均一性に優れた樹脂材料を形成することができるようになる。
このとき、乾燥条件としては、乾燥時間1〜5分、加熱温度40〜150℃、真空度1000〜10000Paの条件で実施することができる。
まず、図5(a)に示すように、感光性樹脂材料を、例えば、スピンコータ等の塗布装置を用いて基板上に均一に塗布して、樹脂材料140を形成する。このとき、例えば、スピンコータを用いた場合、600〜2,000rpmの回転数で、5〜20秒の塗布時間として、厚さ1〜10μmの感光性樹脂材料を形成することができる。
ここで、樹脂材料140を構成する感光性樹脂材料の種類は特に制限されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン系樹脂等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、感光性樹脂材料としては、光透過部を透過した光が照射された箇所が光分解して、現像剤に対して可溶化するポジ型と、光透過部を透過した光が照射された箇所が硬化し、現像剤に対して不溶化するネガ型とがあるが、いずれも好適に使用することができる。なお、本実施形態においては、ポジ型の感光性樹脂材料を使用した場合を例に採って説明する。
また、この塗布工程の後に、真空オーブン等に保管する乾燥工程を設けることも好ましい。このように実施することにより、塗布液中に含まれる溶媒を短時間に揮発させることができるようになり、常温で揮発させた場合に比べて、面内膜厚均一性に優れた樹脂材料を形成することができるようになる。
このとき、乾燥条件としては、乾燥時間1〜5分、加熱温度40〜150℃、真空度1000〜10000Paの条件で実施することができる。
(3)−2 露光工程
次いで、図5(b)に示すように、基板60上方に、フォトマスク111を配置した後、記号Lで示されるi線等のエネルギー線を照射して、均一に塗布された感光性の樹脂材料140に対してパターン露光を実施する。
このとき、例えば、フォトマスクとして、部分的に光透過率を異ならせたハーフトーンマスクを用いたり、フォトマスクと基板との位置関係を都度変更しながら複数回露光する多段階露光方法を用いることで、より複雑な形状を形成することができる。
次いで、図5(b)に示すように、基板60上方に、フォトマスク111を配置した後、記号Lで示されるi線等のエネルギー線を照射して、均一に塗布された感光性の樹脂材料140に対してパターン露光を実施する。
このとき、例えば、フォトマスクとして、部分的に光透過率を異ならせたハーフトーンマスクを用いたり、フォトマスクと基板との位置関係を都度変更しながら複数回露光する多段階露光方法を用いることで、より複雑な形状を形成することができる。
(3)−3 現像工程
次いで、図5(c)に示すように、部分的に感光した樹脂材料140に対して、ノズル112を、現像液Gを滴下させながら走査させることにより、可溶化した樹脂材料と現像液とが反応して、樹脂膜としてのスペーサ103を形成する。
このとき、ノズル112の走査速度や、現像液Gの滴下量を変更することにより、樹脂膜としてのスペーサ103の立体形状を調整することができる。
また、ノズル112を基板中心上方に固定して現像液を滴下するとともに、基板60を回転させて現像するスピン現像法を用いることも好ましい。これらの方法は、基板形状や樹脂膜形状により、適宜選択することができる。
次いで、図5(c)に示すように、部分的に感光した樹脂材料140に対して、ノズル112を、現像液Gを滴下させながら走査させることにより、可溶化した樹脂材料と現像液とが反応して、樹脂膜としてのスペーサ103を形成する。
このとき、ノズル112の走査速度や、現像液Gの滴下量を変更することにより、樹脂膜としてのスペーサ103の立体形状を調整することができる。
また、ノズル112を基板中心上方に固定して現像液を滴下するとともに、基板60を回転させて現像するスピン現像法を用いることも好ましい。これらの方法は、基板形状や樹脂膜形状により、適宜選択することができる。
(3)−4 焼成工程
次いで、図5(d)に示すように、形成されたスペーサ103を、オーブン等の加熱装置内に保管することで熱硬化させ、形状を安定化させる。
この焼成工程は、内部にヒータ114を備えた加熱装置113内に、素子基板60を保管することにより実施することができる。より具体的には、例えば、加熱時間1〜60分、加熱温度150〜250℃の条件で実施することができる。
次いで、図5(d)に示すように、形成されたスペーサ103を、オーブン等の加熱装置内に保管することで熱硬化させ、形状を安定化させる。
この焼成工程は、内部にヒータ114を備えた加熱装置113内に、素子基板60を保管することにより実施することができる。より具体的には、例えば、加熱時間1〜60分、加熱温度150〜250℃の条件で実施することができる。
(4) 検証工程
ここで、本実施形態の液晶装置の製造方法は、上述した塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含むことを特徴とする。
また、この検証工程は、その製造ラインに取り込まれて実施されるインライン作業とする。より具体的には、複数の基板を連続的に処理する製造ラインにおいて、次に処理すべき基板を待たせることなく、連続的な流れ作業として実施することができる作業を意味している。
ここで、図6は、本発明におけるインライン作業を模式的に示したフロー図であり、図7は、従来のオフライン作業を模式的に示したフロー図である。これらのフロー図は、塗布工程から焼成工程までの各工程において、1〜4枚目の基板が連続して処理された場合の、それぞれの基板相互の時間的位置関係を示している。すなわち、このフロー図は、縦方向には工程順を採ってあり、横方向には時間軸を採って示した基板毎の工程フロー図である。
ここで、本実施形態の液晶装置の製造方法は、上述した塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の基板における樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含むことを特徴とする。
また、この検証工程は、その製造ラインに取り込まれて実施されるインライン作業とする。より具体的には、複数の基板を連続的に処理する製造ラインにおいて、次に処理すべき基板を待たせることなく、連続的な流れ作業として実施することができる作業を意味している。
ここで、図6は、本発明におけるインライン作業を模式的に示したフロー図であり、図7は、従来のオフライン作業を模式的に示したフロー図である。これらのフロー図は、塗布工程から焼成工程までの各工程において、1〜4枚目の基板が連続して処理された場合の、それぞれの基板相互の時間的位置関係を示している。すなわち、このフロー図は、縦方向には工程順を採ってあり、横方向には時間軸を採って示した基板毎の工程フロー図である。
まず、図6は、検証工程を、塗布工程後に実施する膜厚検証工程とし、形成条件の調整を、塗布条件の調整とした場合を例に採って図示してある。
この図6に例示したインライン作業のフロー図は、1枚目の基板及び2枚目の基板に対して、膜厚測定を実施し、その結果に基づく調整を、4枚目の基板に対して実施する構成となっている。このように実施した場合には、時間当たりの処理枚数を減らすことなく、検証作業を実施することができ、いわゆるラインサイクルタイムを所定時間内に調整することができる。
この図6に例示したインライン作業のフロー図は、1枚目の基板及び2枚目の基板に対して、膜厚測定を実施し、その結果に基づく調整を、4枚目の基板に対して実施する構成となっている。このように実施した場合には、時間当たりの処理枚数を減らすことなく、検証作業を実施することができ、いわゆるラインサイクルタイムを所定時間内に調整することができる。
一方、図7は、同じく、1枚目の基板及び2枚目の基板に対して膜厚測定するものの、検証工程を、製造ラインから外れて実施する必要が生じることから、検証作業中は塗布作業を停止させなければならない。
すなわち、図6に示したインライン作業を実施することで作業性、より具体的には単位時間当たりの処理枚数を上げることができるようになると言える。
ただし、図6においては、検証工程中であっても、塗布作業を平行して実施できる構成であることから、検証結果が反映できない基板(例えば図6の3枚目)が生じる場合がある。
しかしながら、上述したように、この検証工程は、その態様に合わせて、測定位置、測定点数、測定枚数等を適宜選択することができ、更には、その工程能力に応じて条件設定することができることから、検証結果が反映されない基板が、幾つかあったとしても、品質への影響は生じない。
すなわち、このようなインライン作業を実施することにより、作業性を低下させることなく、検証を繰り返すことができるようになり、簡易な方法で、異常を早期発見し調整することができるようになる。
すなわち、図6に示したインライン作業を実施することで作業性、より具体的には単位時間当たりの処理枚数を上げることができるようになると言える。
ただし、図6においては、検証工程中であっても、塗布作業を平行して実施できる構成であることから、検証結果が反映できない基板(例えば図6の3枚目)が生じる場合がある。
しかしながら、上述したように、この検証工程は、その態様に合わせて、測定位置、測定点数、測定枚数等を適宜選択することができ、更には、その工程能力に応じて条件設定することができることから、検証結果が反映されない基板が、幾つかあったとしても、品質への影響は生じない。
すなわち、このようなインライン作業を実施することにより、作業性を低下させることなく、検証を繰り返すことができるようになり、簡易な方法で、異常を早期発見し調整することができるようになる。
以下、図3に示すように、塗布工程S3と露光工程S4との間(図中P1)に実施される検証工程と、露光工程S4と現像工程S5との間(図中P2)に実施される検証工程と、が樹脂材料の膜厚を検証するための膜厚検証工程であり、現像工程S5と焼成工程S6との間P3に実施される検証工程と、焼成工程後に実施される検証工程P4と、が柱状スペーサの立体形状を検証する立体形状検証工程である場合を例に採って説明する。
(4)−1 膜厚検証工程
膜厚検証工程は、図3に示すP1あるいはP2の時点で実施される検証工程S7であって、複数の基板に対して、塗布された樹脂材料の膜厚を測定し、得られた複数の測定値を総合して検証する工程である。
ここで、図8(a)〜(c)を参照しながら、2枚の素子基板60a及び60bを連続して膜厚測定する検証工程について説明する。
なお、本実施形態においては、複数の基板が、2枚の基板である場合を例に採って説明するが、本実施形態に係る製造方法の適用範囲は、必ずしも2枚に限定されるものではなく、3枚以上の場合にも、同様に適用することができる。
膜厚検証工程は、図3に示すP1あるいはP2の時点で実施される検証工程S7であって、複数の基板に対して、塗布された樹脂材料の膜厚を測定し、得られた複数の測定値を総合して検証する工程である。
ここで、図8(a)〜(c)を参照しながら、2枚の素子基板60a及び60bを連続して膜厚測定する検証工程について説明する。
なお、本実施形態においては、複数の基板が、2枚の基板である場合を例に採って説明するが、本実施形態に係る製造方法の適用範囲は、必ずしも2枚に限定されるものではなく、3枚以上の場合にも、同様に適用することができる。
(4)−1−1 測定位置毎の平均値(N)の算出
まず、図8(a)は、表面に樹脂材料が塗布された素子基板60a上において、A1(0、0)で膜厚測定し、更に、素子基板60aに続いて塗布処理された素子基板60b上において、A1と同一座標であるB1(0、0)で膜厚測定した場合を表した図である。
ここで得られた膜厚をそれぞれ、T(A1)、T(B1)としたとき、これらのデータの検証方法としては、同一座標における膜厚の平均値として、測定位置毎の平均値(N)=(T(A1)+T(B1))/2を算出することができる。
すなわち、同一位置について、複数の基板からデータを採取することで、当該測定位置(本実施形態では(0、0))における平均膜厚を求めることができ、後述する形成条件の調整における一つの基準とすることができる。
まず、図8(a)は、表面に樹脂材料が塗布された素子基板60a上において、A1(0、0)で膜厚測定し、更に、素子基板60aに続いて塗布処理された素子基板60b上において、A1と同一座標であるB1(0、0)で膜厚測定した場合を表した図である。
ここで得られた膜厚をそれぞれ、T(A1)、T(B1)としたとき、これらのデータの検証方法としては、同一座標における膜厚の平均値として、測定位置毎の平均値(N)=(T(A1)+T(B1))/2を算出することができる。
すなわち、同一位置について、複数の基板からデータを採取することで、当該測定位置(本実施形態では(0、0))における平均膜厚を求めることができ、後述する形成条件の調整における一つの基準とすることができる。
(4)−1−2 勾配(R)の算出
また、図8(b)に示すように、素子基板60a上において、A2(0、y/2)、A3(0、−y/2)で膜厚測定し、更に、素子基板60b上において、B2(−x/2、0)、B3(x/2、0)で膜厚測定することも好ましい。
すなわち、1枚目の基板と2枚目の基板を続けて測定する際に、それぞれ異なる平面位置に対して検証することが好ましい。
このように実施することにより、複数の基板における、それぞれ異なる方向の膜厚勾配(R)を、下式(1)、(2)により求めることができる。
Ry=|T(A2)−T(A3)|/Y (1)
Rx=|T(B2)−T(B3)|/X (2)
すなわち、このような測定位置で膜厚測定することにより、1枚あたりの測定点数を最小限に抑え、かつ製造ラインを停止させることなく、X及びYの2方向の膜厚勾配(R)について検証することができる。
また、これら4点の測定値を合わせて、後述する面内平均値(S)を算出することもできるようになり、後述する形成条件の調整における一つの基準とすることができる。
また、図8(b)に示すように、素子基板60a上において、A2(0、y/2)、A3(0、−y/2)で膜厚測定し、更に、素子基板60b上において、B2(−x/2、0)、B3(x/2、0)で膜厚測定することも好ましい。
すなわち、1枚目の基板と2枚目の基板を続けて測定する際に、それぞれ異なる平面位置に対して検証することが好ましい。
このように実施することにより、複数の基板における、それぞれ異なる方向の膜厚勾配(R)を、下式(1)、(2)により求めることができる。
Ry=|T(A2)−T(A3)|/Y (1)
Rx=|T(B2)−T(B3)|/X (2)
すなわち、このような測定位置で膜厚測定することにより、1枚あたりの測定点数を最小限に抑え、かつ製造ラインを停止させることなく、X及びYの2方向の膜厚勾配(R)について検証することができる。
また、これら4点の測定値を合わせて、後述する面内平均値(S)を算出することもできるようになり、後述する形成条件の調整における一つの基準とすることができる。
(4)−1−3 面内平均値(S)の算出
また、図8(c)に示すように、素子基板60aにおいて、A4(−x/2、y/2)、A5(x/2、y/2)、A6(−x/2、−y/2)、A7(x/2、−y/2)でそれぞれ膜厚測定し、更に、素子基板60b上において、B4(−x/2、y)、B5(0、y/2)、B6(x/2、y/2)、B7(−x/2、−y/2)、B8(0、−y/2)、B9(x/2、−y/2)で膜厚測定することも好ましい。
すなわち、1枚目の基板と2枚目の基板を続けて測定する際に、それぞれの基板上で異なる平面位置と、共通の平面位置と、の両方で検証することが好ましい。
このように実施することにより、上述した測定位置毎の平均値(N)と勾配(R)とを、同時に求めることができるとともに、下式(3)に示されるような面内平均値(S)を求めることができる。
S1=(Σ(T(Ai))/4 (3)
S2=(Σ(T(Bj))/6 (4)
ここで、添字iは1〜4の整数、添字jは1〜6の整数を表している。
すなわち、このような測定位置で膜厚測定することにより、1枚あたりの測定点数を最小限に抑え、かつ製造ラインを停止させることなく、それぞれの基板における面内平均値(S)を求めることができる。
また、これら10点の測定値を合わせて、一つの面内平均を算出することもできるようになり、後述する形成条件の調整における一つの基準とすることができる。
また、図8(c)に示すように、素子基板60aにおいて、A4(−x/2、y/2)、A5(x/2、y/2)、A6(−x/2、−y/2)、A7(x/2、−y/2)でそれぞれ膜厚測定し、更に、素子基板60b上において、B4(−x/2、y)、B5(0、y/2)、B6(x/2、y/2)、B7(−x/2、−y/2)、B8(0、−y/2)、B9(x/2、−y/2)で膜厚測定することも好ましい。
すなわち、1枚目の基板と2枚目の基板を続けて測定する際に、それぞれの基板上で異なる平面位置と、共通の平面位置と、の両方で検証することが好ましい。
このように実施することにより、上述した測定位置毎の平均値(N)と勾配(R)とを、同時に求めることができるとともに、下式(3)に示されるような面内平均値(S)を求めることができる。
S1=(Σ(T(Ai))/4 (3)
S2=(Σ(T(Bj))/6 (4)
ここで、添字iは1〜4の整数、添字jは1〜6の整数を表している。
すなわち、このような測定位置で膜厚測定することにより、1枚あたりの測定点数を最小限に抑え、かつ製造ラインを停止させることなく、それぞれの基板における面内平均値(S)を求めることができる。
また、これら10点の測定値を合わせて、一つの面内平均を算出することもできるようになり、後述する形成条件の調整における一つの基準とすることができる。
(4)−2 立体形状検証工程
立体形状検証工程は、図3に示すP3あるいはP4の時点で実施される検証工程S7であって、複数の基板に対して、形成された樹脂膜の立体形状を測定し、この複数の基板から得られた測定値を総合して検証する工程である。
立体形状検証工程は、図3に示すP3あるいはP4の時点で実施される検証工程S7であって、複数の基板に対して、形成された樹脂膜の立体形状を測定し、この複数の基板から得られた測定値を総合して検証する工程である。
(4)−2−1 立体形状
本実施形態における立体形状とは、例えば、図9(a)〜(c)に示す柱状スペーサ103において、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)、側面傾斜角(θ)等から構成される測定値を意味している。
かかる測定値は、その柱状スペーサの形状により適宜変更することができる。例えば、スペーサが四角錘台であるような場合には、上底辺長等を測定値として用いることも好ましい。また、スペーサと対向基板との接触が問題となるような場合には、対向基板との接触部分である上底面積を測定値として検証することも好ましい。
本実施形態における立体形状とは、例えば、図9(a)〜(c)に示す柱状スペーサ103において、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)、側面傾斜角(θ)等から構成される測定値を意味している。
かかる測定値は、その柱状スペーサの形状により適宜変更することができる。例えば、スペーサが四角錘台であるような場合には、上底辺長等を測定値として用いることも好ましい。また、スペーサと対向基板との接触が問題となるような場合には、対向基板との接触部分である上底面積を測定値として検証することも好ましい。
(4)−2−2 検証装置
また、このような立体形状を検証する装置として、図10に示すような非接触式測定装置200を用いることが好ましい。
この非接触式測定装置200は、主に、レンズ等から構成される光学系201と、光源202と、この光源からの光を誘導する光ファイバ210と、測定対象物103を備えた基板60を載置してあるステージ209と、これらを相互に連動させて制御する制御部208と、から構成される。
また、光学系201は、光ファイバ210から出射した光を誘導する照明レンズ204と、この照明レンズ204からの光を測定対象物103の方向へと導くハーフミラー205と、このハーフミラー205からの光を測定対象物上に集光させる対物レンズ206と、測定対象物103から反射した光のうち、ハーフミラーを通過した光を結像させるための結像レンズ207と、この結像レンズにより結像された光を受けて画像化するためのカメラ203と、から構成される。
このような光学系201において、対物レンズ206と測定対象物103の間に、反射鏡211と、ビームスプリッタ212と、を配置することができる。
このように構成した場合、ビームスプリッタ212を通過する光のうち、所定波長の光を分離して、反射鏡211方向へ進路変更させ、反射鏡211により反射させることができる。このようにして反射させた光は、測定対象物へと向かう光及び測定対象物から反射した光と、相互に干渉して所定の干渉効果を生じさせる。
したがって、このような干渉効果を利用して測定対象物を3次元的に測定する、いわゆる走査型白色干渉法を用いる構成とすることができる。
より具体的には、反射鏡211とビームスプリッタ212との距離を(L1)とし、ビームスプリッタ212と測定対象物103との距離を(L2)とした場合、(L1)=(L2)となったときに最大に強めあう干渉効果が生じる。
すなわち、対物レンズ206と、反射鏡211と、ビームスプリッタ212と、からなる2光束干渉レンズ系213を上下方向に走査させて、焦点深度を変化させながら測定することで、干渉効果の影響を含んだ反射光が得られ、従来の膜厚測定に加えて、より詳細な測定である立体形状測定ができることとなる。
また、このような立体形状を検証する装置として、図10に示すような非接触式測定装置200を用いることが好ましい。
この非接触式測定装置200は、主に、レンズ等から構成される光学系201と、光源202と、この光源からの光を誘導する光ファイバ210と、測定対象物103を備えた基板60を載置してあるステージ209と、これらを相互に連動させて制御する制御部208と、から構成される。
また、光学系201は、光ファイバ210から出射した光を誘導する照明レンズ204と、この照明レンズ204からの光を測定対象物103の方向へと導くハーフミラー205と、このハーフミラー205からの光を測定対象物上に集光させる対物レンズ206と、測定対象物103から反射した光のうち、ハーフミラーを通過した光を結像させるための結像レンズ207と、この結像レンズにより結像された光を受けて画像化するためのカメラ203と、から構成される。
このような光学系201において、対物レンズ206と測定対象物103の間に、反射鏡211と、ビームスプリッタ212と、を配置することができる。
このように構成した場合、ビームスプリッタ212を通過する光のうち、所定波長の光を分離して、反射鏡211方向へ進路変更させ、反射鏡211により反射させることができる。このようにして反射させた光は、測定対象物へと向かう光及び測定対象物から反射した光と、相互に干渉して所定の干渉効果を生じさせる。
したがって、このような干渉効果を利用して測定対象物を3次元的に測定する、いわゆる走査型白色干渉法を用いる構成とすることができる。
より具体的には、反射鏡211とビームスプリッタ212との距離を(L1)とし、ビームスプリッタ212と測定対象物103との距離を(L2)とした場合、(L1)=(L2)となったときに最大に強めあう干渉効果が生じる。
すなわち、対物レンズ206と、反射鏡211と、ビームスプリッタ212と、からなる2光束干渉レンズ系213を上下方向に走査させて、焦点深度を変化させながら測定することで、干渉効果の影響を含んだ反射光が得られ、従来の膜厚測定に加えて、より詳細な測定である立体形状測定ができることとなる。
また、この非接触測定装置を用いた場合には、その測定条件を測定対象物の形状に対応して変更することが好ましい。
より具体的には、例えば、測定対象物が微小である場合には、図9(c)において、矢印(A)で示される変位方向の測定ピッチを狭めることができる。
このように実施することにより、測定対象物の形状に合わせて測定精度を下げて測定するなど、要求精度に対応した測定ができるようになり、作業性を向上させることができるようになる。
より具体的には、例えば、測定対象物が微小である場合には、図9(c)において、矢印(A)で示される変位方向の測定ピッチを狭めることができる。
このように実施することにより、測定対象物の形状に合わせて測定精度を下げて測定するなど、要求精度に対応した測定ができるようになり、作業性を向上させることができるようになる。
(4)−2−3 測定位置
また、複数の基板に対する測定位置に関しては、上述した膜厚測定工程と同様に実施することができる。すなわち、図8(a)〜(c)に示した、2枚の素子基板60a及び60bを連続的に測定することで、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、をそれぞれ検証することができる。
また、立体形状検証工程においても、膜厚検証工程の場合と同様、複数の基板が、2枚の基板である場合を例に採って説明するが、本実施形態に係る製造方法の適用範囲は、必ずしも2枚に限定されるものではなく、3枚以上の場合にも、同様に適用することができる。
また、複数の基板に対する測定位置に関しては、上述した膜厚測定工程と同様に実施することができる。すなわち、図8(a)〜(c)に示した、2枚の素子基板60a及び60bを連続的に測定することで、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、をそれぞれ検証することができる。
また、立体形状検証工程においても、膜厚検証工程の場合と同様、複数の基板が、2枚の基板である場合を例に採って説明するが、本実施形態に係る製造方法の適用範囲は、必ずしも2枚に限定されるものではなく、3枚以上の場合にも、同様に適用することができる。
(5)形成条件の調整
次いで、検証結果に基づいて、塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程において、その形成条件を調整する。
以下、かかる形成条件の調整が、塗布条件の調整である場合と、露光条件の調整である場合と、現像条件の調整である場合と、焼成条件の調整である場合と、に分けて説明する。
次いで、検証結果に基づいて、塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程において、その形成条件を調整する。
以下、かかる形成条件の調整が、塗布条件の調整である場合と、露光条件の調整である場合と、現像条件の調整である場合と、焼成条件の調整である場合と、に分けて説明する。
(5)−1 塗布条件の調整
塗布条件の調整は、塗布工程における塗布条件を調整する作業であって、前述した膜厚検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この塗布条件の調整において、膜厚検証工程より得られた、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、をそれぞれ用いて塗布条件を調整する。
塗布条件の調整は、塗布工程における塗布条件を調整する作業であって、前述した膜厚検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この塗布条件の調整において、膜厚検証工程より得られた、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、をそれぞれ用いて塗布条件を調整する。
(5)−1−1 測定位置毎の平均値(N)に基づく調整
ここで、図11(a)は、図8(a)に示す点A1(0、0)における、調整前後の膜厚の変化の様子の一例を示した特性図である。この特性図において、測定位置毎の平均値(N)は、膜厚の変化を示す折れ線(A)の平均値として図中(N)で表されている。すなわち、かかる塗布条件の調整においては、測定位置毎の平均値(N)が目標膜厚(T)になるように調整することで、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。また、この調整方法としては、例えば、塗布量、ノズル移動速度の量を変化させる方法がある。
より具体的には、平均値(N)が目標膜厚よりも高い場合には、塗布量の減少、ノズル移動速度の増速といった調整をすることができる。また、平均値(N)が目標膜厚よりも低い場合には、それぞれ逆の調整により、平均値(N)を目標膜厚に近づけることができるようになる。
ここで、図11(a)は、図8(a)に示す点A1(0、0)における、調整前後の膜厚の変化の様子の一例を示した特性図である。この特性図において、測定位置毎の平均値(N)は、膜厚の変化を示す折れ線(A)の平均値として図中(N)で表されている。すなわち、かかる塗布条件の調整においては、測定位置毎の平均値(N)が目標膜厚(T)になるように調整することで、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。また、この調整方法としては、例えば、塗布量、ノズル移動速度の量を変化させる方法がある。
より具体的には、平均値(N)が目標膜厚よりも高い場合には、塗布量の減少、ノズル移動速度の増速といった調整をすることができる。また、平均値(N)が目標膜厚よりも低い場合には、それぞれ逆の調整により、平均値(N)を目標膜厚に近づけることができるようになる。
(5)−1−2 勾配(R)に基づく調整
また、図11(b)は、図8(b)に示すA2(0、Y/2)及びA3(0、−Y/2)における調整前後の膜厚の変化の様子の一例を示した特性図である。この特性図において、勾配(R)は、A2(0、Y/2)に対応する折れ線(B)と、A3(0、−Y/2)に対応する折れ線(C)と、の間隔(Δ)に相当する値であって、かかる間隔(Δ)が0になるように調整することで、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。また、この調整方法としては、例えば、スリットコータにおけるスリットノズルの傾斜量を、勾配(R)の値に対応するように調整する方法がある。
より具体的には、勾配(R)の傾斜方向がスリットノズルの長手方向と一致しているような場合には、傾斜勾配方向とは逆方向にスリットノズルを傾斜させることにより、間隔(Δ)を小さくすることができる。また、勾配(R)の傾斜方向がスリットノズルの長手方向と直交する方向であるような場合には、ノズル移動速度を、段階的に調整することにより、同様に間隔(Δ)を小さくすることができる。
また、図11(b)は、図8(b)に示すA2(0、Y/2)及びA3(0、−Y/2)における調整前後の膜厚の変化の様子の一例を示した特性図である。この特性図において、勾配(R)は、A2(0、Y/2)に対応する折れ線(B)と、A3(0、−Y/2)に対応する折れ線(C)と、の間隔(Δ)に相当する値であって、かかる間隔(Δ)が0になるように調整することで、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。また、この調整方法としては、例えば、スリットコータにおけるスリットノズルの傾斜量を、勾配(R)の値に対応するように調整する方法がある。
より具体的には、勾配(R)の傾斜方向がスリットノズルの長手方向と一致しているような場合には、傾斜勾配方向とは逆方向にスリットノズルを傾斜させることにより、間隔(Δ)を小さくすることができる。また、勾配(R)の傾斜方向がスリットノズルの長手方向と直交する方向であるような場合には、ノズル移動速度を、段階的に調整することにより、同様に間隔(Δ)を小さくすることができる。
なお、この勾配(R)は、測定点の設定座標によって大きく変動する場合がある。より具体的には、塗布装置としてスリットコータを用いたような場合には、基板端部において、表面張力に起因した、いわゆる塗布液のかえりが生じ、局所的に厚膜領域が形成されることがある。この厚膜領域を考慮せずに、上述した方法で勾配(R)を求めて調整した場合には必ずしも現実の膜厚勾配とならない場合があることから、測定点を設定する際には、この厚膜領域を外した位置に設定することが好ましい。
(5)−1−3 面内平均値(S)に基づく調整
また、図12は、図8(c)に示すA4(−x/2、y/2)、A5(x/2、y/2)、A6(−x/2、−y/2)、A7(x/2、−y/2)における調整前後の膜厚の変化の様子の一例を示した特性図である。この特性図において、面内平均値(S)は、折れ線(D)、折れ線(E)、折れ線(F)、折れ線(G)の平均を示す折れ線(N´)で表されている。すなわち、かかる塗布条件の調整においては、面内平均値(S)が目標膜厚(T)に近づくように調整することで、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。また、この調整方法としては、例えば、塗布量、容器内圧、ノズル移動速度の量を変化させる方法がある。
より具体的には、面内膜厚が全体的に薄いような場合には、塗布量を増加させて調整することができる。また、面内の特定方向に傾斜がつくような分布を示している場合には、上述した勾配(R)の調整方法と同様の方法を用いて調整することができる。また、面内の特定位置に部分的に異常膜厚領域が形成されているような場合には、塗布量、容器内圧、ノズル移動速度等を総合的に調整する必要がある。
また、図12は、図8(c)に示すA4(−x/2、y/2)、A5(x/2、y/2)、A6(−x/2、−y/2)、A7(x/2、−y/2)における調整前後の膜厚の変化の様子の一例を示した特性図である。この特性図において、面内平均値(S)は、折れ線(D)、折れ線(E)、折れ線(F)、折れ線(G)の平均を示す折れ線(N´)で表されている。すなわち、かかる塗布条件の調整においては、面内平均値(S)が目標膜厚(T)に近づくように調整することで、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。また、この調整方法としては、例えば、塗布量、容器内圧、ノズル移動速度の量を変化させる方法がある。
より具体的には、面内膜厚が全体的に薄いような場合には、塗布量を増加させて調整することができる。また、面内の特定方向に傾斜がつくような分布を示している場合には、上述した勾配(R)の調整方法と同様の方法を用いて調整することができる。また、面内の特定位置に部分的に異常膜厚領域が形成されているような場合には、塗布量、容器内圧、ノズル移動速度等を総合的に調整する必要がある。
(5)−2 露光条件の調整
露光条件の調整は、露光工程における露光条件を調整する作業であって、前述した検証工程S7として膜厚検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この露光条件の調整において、膜厚検証工程より得られた、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、をそれぞれ用いて塗布条件を調整する。
より具体的には、図11、12に示した膜厚変化が生じた場合に、露光装置の設定として、露光量、露光時間、アライメント補正等の条件を変化させることにより、それぞれの測定値を所望の値に調整することができるようになる。
露光条件の調整は、露光工程における露光条件を調整する作業であって、前述した検証工程S7として膜厚検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この露光条件の調整において、膜厚検証工程より得られた、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、をそれぞれ用いて塗布条件を調整する。
より具体的には、図11、12に示した膜厚変化が生じた場合に、露光装置の設定として、露光量、露光時間、アライメント補正等の条件を変化させることにより、それぞれの測定値を所望の値に調整することができるようになる。
(5)−3 現像条件の調整
現像条件の調整は、現像工程における現像条件を調整する作業であって、前述した検証工程S7として立体形状検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この現像条件の調整において、立体形状検証工程より得られた、上底直径(d)と、高さ(h)と、下底直径(D)と、側面傾斜角(θ)と、をそれぞれ用いて現像条件を調整する。
より具体的には、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)及び側面傾斜角(θ)のそれぞれに対して、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、を検証する。この検証結果を、上述した図11、12に示したような方法により、調整することにより、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。
例えば、ノズル移動速度を調整することにより、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)に加え、特に側面傾斜角(θ)を調整することができる。また、現像液量を調整することにより、高さ(h)と側面傾斜角(θ)とを特に調整することができる。更に、滴下時間を調整することにより、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)を特に調整することができる。
現像条件の調整は、現像工程における現像条件を調整する作業であって、前述した検証工程S7として立体形状検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この現像条件の調整において、立体形状検証工程より得られた、上底直径(d)と、高さ(h)と、下底直径(D)と、側面傾斜角(θ)と、をそれぞれ用いて現像条件を調整する。
より具体的には、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)及び側面傾斜角(θ)のそれぞれに対して、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、を検証する。この検証結果を、上述した図11、12に示したような方法により、調整することにより、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。
例えば、ノズル移動速度を調整することにより、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)に加え、特に側面傾斜角(θ)を調整することができる。また、現像液量を調整することにより、高さ(h)と側面傾斜角(θ)とを特に調整することができる。更に、滴下時間を調整することにより、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)を特に調整することができる。
(5)−4 焼成条件の調整
焼成条件の調整は、現像工程における焼成条件を調整する作業であって、前述した検証工程S7として立体形状検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この焼成条件の調整において、立体形状検証工程より得られた、上底直径(d)と、高さ(h)と、下底直径(D)と、側面傾斜角(θ)と、をそれぞれ用いて焼成条件を調整する。
より具体的には、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)及び側面傾斜角(θ)のそれぞれに対して、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、を検証する。この検証結果を、上述した図11、12に示したような方法により、調整することにより、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。
例えば、加熱時間を調整することにより、特に上底直径(d)と側面傾斜角(θ)とを調整することができるようになる。また、加熱温度を調整することにより、上底直径(d)と側面傾斜角(θ)とを調整することができるようになる。更に、チャンバ内圧を調整することにより、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)及び側面傾斜角(θ)を特に調整することができるようになる。
焼成条件の調整は、現像工程における焼成条件を調整する作業であって、前述した検証工程S7として立体形状検証工程を実施した場合に適用される。
すなわち、この焼成条件の調整において、立体形状検証工程より得られた、上底直径(d)と、高さ(h)と、下底直径(D)と、側面傾斜角(θ)と、をそれぞれ用いて焼成条件を調整する。
より具体的には、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)及び側面傾斜角(θ)のそれぞれに対して、測定位置毎の平均値(N)と、勾配(R)と、面内平均値(S)と、を検証する。この検証結果を、上述した図11、12に示したような方法により、調整することにより、樹脂材料の形成状態を適切に維持することができるようになる。
例えば、加熱時間を調整することにより、特に上底直径(d)と側面傾斜角(θ)とを調整することができるようになる。また、加熱温度を調整することにより、上底直径(d)と側面傾斜角(θ)とを調整することができるようになる。更に、チャンバ内圧を調整することにより、上底直径(d)、高さ(h)、下底直径(D)及び側面傾斜角(θ)を特に調整することができるようになる。
なお、本実施形態では、樹脂膜がフォトスペーサである場合を例に採って説明したが、本発明に係る製造方法の適用範囲は、必ずしもフォトスペーサに限定されるものではなく、樹脂材料から形成されるものであれば適用することができる。
2−2. 対向基板の製造方法
(1) 着色層等形成工程
まず、図3中S1´に示される着色層等形成工程を実施する。かかる着色層等形成工程は、図13(a)〜(b)に示すように、対向基板の基体上に着色層、遮光膜及び保護膜を順次形成する工程である。
より具体的には、基体31上に、顔料や染料等の着色材を分散させた樹脂材料からなる感光性樹脂を基板上に塗布し、この感光性樹脂に対してパターン露光及び現像処理を順次施すことにより着色層を形成することができる。なお、かかる露光及び現像処理は、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの色毎に繰り返すことで、着色層37r、37g、37bを形成することができる。
(1) 着色層等形成工程
まず、図3中S1´に示される着色層等形成工程を実施する。かかる着色層等形成工程は、図13(a)〜(b)に示すように、対向基板の基体上に着色層、遮光膜及び保護膜を順次形成する工程である。
より具体的には、基体31上に、顔料や染料等の着色材を分散させた樹脂材料からなる感光性樹脂を基板上に塗布し、この感光性樹脂に対してパターン露光及び現像処理を順次施すことにより着色層を形成することができる。なお、かかる露光及び現像処理は、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの色毎に繰り返すことで、着色層37r、37g、37bを形成することができる。
次いで、それぞれの画素領域の境界領域に遮光膜39を形成する。この遮光膜39に用いられる材料としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を使用したり、あるいは、R、G、Bの3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いたりすることができる。
例えば、金属膜を用いて遮光膜39を形成する場合には、クロム(Cr)等の金属材料をスパッタリング法等により基体31上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成する。
例えば、金属膜を用いて遮光膜39を形成する場合には、クロム(Cr)等の金属材料をスパッタリング法等により基体31上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成する。
最後に、着色層37r、37g、37bや遮光膜39等が形成された対向基板30上に、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等を用いて、全面的に層厚調整層41を形成する。この層厚調整層41は、透過領域(T)と反射領域(R)とのリタデーション調整のための層であって、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等の樹脂材料に対して所定のパターニングを施すことにより形成される。
(2) 対向電極等形成工程
次いで、図3中S2´に示される対向電極等形成工程を実施する。かかる対向電極等形成工程は、図13(c)に示すように、対向基板に形成された保護膜上に、透明導電材料等からなる対向電極を形成する工程である。
より具体的には、着色層37r、37g、37b及び遮光膜39が形成された基体31上に、スパッタリング法等により透明導電膜を積層した後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法により、表示領域全面に対向電極33を形成する。
さらに、この対向電極33が形成された基板表面に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜45を形成することで、対向基板30を形成することができる。
ここで、素子基板に用いられるスイッチング素子が、TFT素子(Th in Film Transistor)の場合には、この対向電極33は、それぞれのセル領域に対応した面状電極としてパターニングされる。
次いで、図3中S2´に示される対向電極等形成工程を実施する。かかる対向電極等形成工程は、図13(c)に示すように、対向基板に形成された保護膜上に、透明導電材料等からなる対向電極を形成する工程である。
より具体的には、着色層37r、37g、37b及び遮光膜39が形成された基体31上に、スパッタリング法等により透明導電膜を積層した後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法により、表示領域全面に対向電極33を形成する。
さらに、この対向電極33が形成された基板表面に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜45を形成することで、対向基板30を形成することができる。
ここで、素子基板に用いられるスイッチング素子が、TFT素子(Th in Film Transistor)の場合には、この対向電極33は、それぞれのセル領域に対応した面状電極としてパターニングされる。
なお、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、対向基板上にある樹脂材料から形成される部材に対しても適用することができる。
2−3.一対の基板の製造方法
(1)貼合工程
図3中S8に示される貼合工程は、図14(a)〜(b)に示すように、素子基板と対向基板とを、シール材を介して貼り合わせる工程である。
より具体的には、対向基板30と、シール材23が形成された素子基板60と、をアライメントして貼り合わせ位置を確定する。その後、両基板を重ね合わせて接合させた後、加熱しながら加圧保持して、対向基板30と素子基板60とを貼合せることにより、液晶注入口21aを備えた一対の基板20が形成される。
(1)貼合工程
図3中S8に示される貼合工程は、図14(a)〜(b)に示すように、素子基板と対向基板とを、シール材を介して貼り合わせる工程である。
より具体的には、対向基板30と、シール材23が形成された素子基板60と、をアライメントして貼り合わせ位置を確定する。その後、両基板を重ね合わせて接合させた後、加熱しながら加圧保持して、対向基板30と素子基板60とを貼合せることにより、液晶注入口21aを備えた一対の基板20が形成される。
(2) 後工程
図3中S9に示される後工程は、次に述べる幾つかの工程から構成される。
まず、液晶注入口21aから公知の方法により基板間隙内に液晶材料を注入(液晶注入工程)した後、その注入口を封止材により封止する(封止工程)。
次いで、対向基板及び素子基板のそれぞれの外面に所定の偏光板や位相差板を配置するとともに、素子基板上の張り出し部に、半導体素子等の電子部品を実装したり、フレキシブル回路基板やバックライト等を接続したりするとともに、筐体に組み込むことで図1に示すような液晶装置10を製造する。より具体的には、図14(b)に示すように、素子基板60の張り出し部60T上に、走査線75と端子67とを電気接続するように半導体素子91を実装するとともに、この端子67の端部に、フレキシブル基板93を電気接続することで、図2に示すような液晶装置10が形成される(組立工程)。
図3中S9に示される後工程は、次に述べる幾つかの工程から構成される。
まず、液晶注入口21aから公知の方法により基板間隙内に液晶材料を注入(液晶注入工程)した後、その注入口を封止材により封止する(封止工程)。
次いで、対向基板及び素子基板のそれぞれの外面に所定の偏光板や位相差板を配置するとともに、素子基板上の張り出し部に、半導体素子等の電子部品を実装したり、フレキシブル回路基板やバックライト等を接続したりするとともに、筐体に組み込むことで図1に示すような液晶装置10を製造する。より具体的には、図14(b)に示すように、素子基板60の張り出し部60T上に、走査線75と端子67とを電気接続するように半導体素子91を実装するとともに、この端子67の端部に、フレキシブル基板93を電気接続することで、図2に示すような液晶装置10が形成される(組立工程)。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、樹脂膜を形成する際に、複数の基板に対してインラインで形成状態を検証することで、作業性を低下させることなく、簡易な方法で、異常を早期発見し調整することができるようになる。
したがって、本発明に係る電気光学装置は、高品位であって、高い経済性を発揮することができる。すなわち、本発明に係る電気光学装置やそれを用いた電子機器として、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器や、電子放出素子を使用した装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)、プラズマディスプレイ装置、有機エレクトロルミネッセンス装置及び無機エレクトロルミネッセンス装置が挙げられる。
したがって、本発明に係る電気光学装置は、高品位であって、高い経済性を発揮することができる。すなわち、本発明に係る電気光学装置やそれを用いた電子機器として、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器や、電子放出素子を使用した装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)、プラズマディスプレイ装置、有機エレクトロルミネッセンス装置及び無機エレクトロルミネッセンス装置が挙げられる。
10:液晶装置、11:液面、18:未注入部、20:一対の基板、21:電気光学物質(液晶材料)、23:シール部、23a:液晶注入口、24:液晶注入皿、30:対向基板(カラーフィルタ基板)、31:基体、33:画素電極、37r、37g、37b:カラーフィルタ、39:遮光膜、41:保護膜(層厚調整層)、45:配向膜、47:位相差板、49:偏光板、60:素子基板、61:基体、63:光反射膜、66:ドレイン電極、69:TFT素子、71:ゲート電極、72:ゲート絶縁膜、73:ソース電極、75:走査線、77:コンタクト層、81:有機絶縁膜、83:コンタクトホール、87:位相差板、89:偏光板、103:スペーサ(測定対象物)、200:非接触式測定装置
Claims (8)
- 基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置用基板を含む電気光学装置の製造方法であって、
前記基板に対して、樹脂材料を塗布する塗布工程と、
前記樹脂材料に対して、パターン露光する露光工程と、
前記樹脂材料を現像して、前記樹脂膜を形成する現像工程と、
前記樹脂膜を焼成する焼成工程と、を順次に含み、
前記塗布工程から焼成工程までのいずれかの工程の間に、複数の前記基板における前記樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を検証するとともに、当該検証結果に基づいて前記樹脂材料又は樹脂膜の形成条件を調整する検証工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記複数の基板における前記樹脂材料又は樹脂膜の形成状態を、異なる平面位置で検証することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検証工程において、前記樹脂材料の膜厚を検証するとともに、前記塗布工程における塗布条件、及び前記露光工程における露光条件のうちの少なくとも一つの条件を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検証工程において、前記樹脂膜の立体形状を検証するとともに、前記塗布工程における塗布条件、前記露光工程における露光条件、前記現像工程における現像条件、及び前記焼成工程における焼成条件のうちの少なくとも一つの条件を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検証工程において、前記複数の基板から得られる膜厚が等しくなるように調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記検証工程を、非接触式測定装置を用いて実施することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記非接触測定装置における測定条件を、測定対象物の形状に対応して変更することを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記樹脂膜を、フォトスペーサとすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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