JP2007069772A - 車両用ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにする。
【解決手段】車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、空調用ダクト61−63に接続されることによって空調用送風路の一部CA1、CA2を構成する装置本体部2を備え、装置本体部2が、情報を表す表示光を出射する表示器21と表示器21からの表示光をウィンドシールド5へ向けて反射する反射鏡22、23とを内蔵する。車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、さらに、反射鏡22、23を加熱する加熱手段25と、加熱手段25を作動させる制御手段27とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
車両用ヘッドアップディスプレイ装置(HUD)は、表示器と反射鏡とを内蔵する装置本体部とウィンドシールドの内面に形成されたハーフミラーとを備える。
表示器は、情報を表す表示光を出射するものであり、反射鏡は、表示器からの表示光をハーフミラー(ウィンドシールド)へ向けて反射するものであり、ハーフミラーは、反射鏡からの反射光を視認者側へ向けて反射するものである。HUDは、ハーフミラーが反射鏡からの反射光を視認者側へ反射することによって、表示器の情報を虚像として視認者に認識させるものである。
ここで、HUDの車両搭載性を改善する為に、HUDの装置本体部を車室内の空調用ダクトと一体化したものが、提案されている(特許文献1、2を参照)。これは、装置本体部を、車室内の空調をするための空調用ダクトに接続し、装置本体部の内部を空調用送風路の一部として構成するものである。
特開昭61−75025号公報 特開2003−118426号公報
しかし、HUDの装置本体部を空調用ダクトと一体化した場合、空調用ダクト内を流通する空調エアが、装置本体部の内部を流れるため、反射鏡の反射面は、空調エアにさらされる。例えば、反射鏡は、冷たい空調エア(冷風)が装置本体部の内部を流れていれば冷たくなっており、暖かい空調エア(温風)が装置本体部の内部を流れていれば暖かくなっている。
このため、反射鏡が冷たくなっている際に、温風が装置本体部の内部を急に流れれば、温風内の水分(水蒸気)が冷たい反射鏡の反射面と接触してこの面に結露(曇り)を発生させ、水分で濡れた状態となる。さらに、結露が生じて水分で濡れた状態の面にホコリが付着するため、HUDの表示が、結露とこの付着したホコリにより低下するまたは認識できないという問題が生ずる。
また、結露の小水滴が蒸発して反射鏡の反射面が乾燥しても、この面に付着したホコリが残存する。このため、結露が発生して水分で濡れた状態となれば、HUDの表示が低下するまたは認識できないという問題は、これが乾燥した後においても継続して生じるものである。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにすることを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、車室内の空調をするための空調用ダクトに接続されることによって空調用送風路の一部を構成する装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置であって、装置本体部が、情報を表す表示光を出射する表示器と表示器からの表示光をウィンドシールドへ向けて反射する反射鏡とを内蔵し、反射鏡を加熱する加熱手段と、加熱手段を作動させる制御手段とを備える構成とする。
この構成では、制御手段が加熱手段を作動させて反射鏡を加熱する。これにより、暖かい空調エア(温風)が反射鏡の反射面に吹き付けられても、即ち、この温風内の水分(水蒸気)がこの加熱されている反射鏡の反射面に接触しても、この反射鏡の反射面は、結露(曇りが発生)しない。
このため、反射面では、結露の発生を防止でき、常時乾燥を維持でき、この反射面にホコリが付着することを防止できる。この結果、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにすることができる。
請求項2に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、制御手段が、自車両のイグニッションスイッチを投入した後から常時加熱手段を作動させる構成とする。
この構成では、自車両のイグニッションスイッチを投入後に、制御手段が常時加熱手段を作動させて反射鏡を加熱する。これにより、自車両のイグニッションスイッチを投入後に、暖かい空調エア(温風)が反射鏡の反射面に吹き付けられても、この反射鏡の反射面は、結露(曇りが発生)しない。
この結果、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにすることができる。
請求項3に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、制御手段が、イグニッションスイッチを切る際に加熱手段の作動を停止させる構成とする。
この構成では、イグニッションスイッチを切る際に加熱手段の作動を停止させる。イグニッションスイッチを切れば、冷たい反射鏡の反射面に温風が吹き付けられることがないため、不要に加熱手段を作動させることなく上述の効果を得ることができる。
請求項4に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、反射鏡の温度を検出する第1温度センサと、装置本体部に流入する空調エアの温度を検出する第2温度センサとを備え、制御手段が、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第1温度差だけ低くなった際に、加熱手段の作動を開始させる構成とする。
この構成では、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第1温度差だけ低くなった際に、加熱手段の作動を開始させる。
ここで、反射鏡の反射面に結露(曇り)が発生するか否かは、反射鏡の反射面に吹き付けられる暖かい空調エア(温風)の温度とその相対湿度、即ち、装置本体部に流入する空調エアの温度とその相対湿度、および、反射鏡の温度から決定される。これを、温風の温度と反射鏡の温度で代用し、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第1温度差だけ低くなった際に、反射鏡の反射面に結露(曇り)が発生する恐れがあると判断して、加熱手段の作動を開始させたものである。
これにより、暖かい空調エア(温風)が反射鏡の反射面に吹き付けられて反射面に結露(曇り)が発生する恐れが生じた際から、反射鏡を加熱手段により加熱する。このため、この温風内の水分(水蒸気)がこの反射鏡の反射面に接触しても結露(曇りが発生)しない。
このため、反射面では、不要に加熱手段を作動させることなく結露の発生を防止でき、常時乾燥を維持でき、この反射面にホコリが付着することを防止できる。この結果、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにすることができる。
請求項5に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、制御手段が、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第2温度差だけ低くなった際に、加熱手段の作動を停止させ、第2温度差を第1温度差より小さく設定する構成とする。
この構成では、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第2温度差だけ低くなった際に、加熱手段の作動を停止させる。また、第2温度差を第1温度差より小さく設定するため、制御手段は、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第1温度差だけ低い際から第2温度差だけ低い際までの間、加熱手段を作動させる。
これは、第1温度センサの検出値が第2温度センサの検出値より第2温度差だけ低くなった際に、反射鏡の反射面に結露(曇り)が発生する恐れが解消したと判断して、加熱手段の作動を停止させたものである。
これにより、反射面に結露(曇り)が発生する恐れが解消した際から、加熱手段の作動を停止する。この結果、さらに不要に加熱手段を作動させることなく上述の効果を得ることができる。
請求項6に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、反射鏡が、少なくとも平面鏡と凹面鏡の一方である構成とする。
この構成でも上述の効果を得ることができる。
請求項7に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、加熱手段が、反射鏡の反射面と反対側の面に配置されたPTCヒータである構成とする。
この構成では、加熱手段が、反射鏡の反射面と反対側の面に配置されたPTCヒータである。これにより、車両用ヘッドアップディスプレイ装置の表示が妨げられることなく、且つ、PTCヒータが自己温度制御機能を有しているため、加熱手段の制御を単純化でき、制御手段の構成を簡素化できる。この効果を得つつ、上述の効果を得ることができる。
以下、本発明による車両用ヘッドアップディスプレイ装置について図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1の全体構成を示す模式図である。
図2(a)は、図1に示す装置本体部2の構成を示す斜視模式図であり、図2(b)は、図2(a)中のIIB−IIB線断面図を示し、図2(c)は、図2(b)中のIIC矢視図を示す。
図3は、図1に示す装置本体部2が空調用ダクト61−63と一体化した状態を示す斜視模式図である。
図4は、本発明の第1実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1(装置本体部2)の電気回路構成を説明する回路構成図である。
車両用ヘッドアップディスプレイ装置(HUD)1は、図1に示すように、防塵カバー24と、表示器である液晶表示器21と、反射鏡である平面鏡22と凹面鏡23とを備える装置本体部2とウィンドシールド5の内面(車室内側の面、図中矢印が示す右側の面)に形成されたハーフミラー3とを備える。防塵カバー24は、透光性を有するものであり、インストルメントパネル4の開口に設けられる。液晶表示器21と平面鏡22と凹面鏡23は、防塵カバー24の背後(図中の矢印が示す下方)に配置される。
液晶表示器21は、例えば走行速度の情報を表す表示光を出射するものであり、平面鏡22と凹面鏡23は、液晶表示器21からの表示光を防塵カバー24を通してハーフミラー3(ウィンドシールド5)へ向けて反射するものであり、ハーフミラー3は、凹面鏡23からの反射光を視認者Mへ向けて反射するものである。
HUD1は、ハーフミラー3が凹面鏡23からの反射光を視認者Mへ反射することによって、液晶表示器21が出射した表示光が表す情報の実像21Aを、視認者Mに虚像21Bとして認識させるものである。
装置本体部2内において、液晶表示器21と平面鏡22と凹面鏡23と防塵カバー24は、図2(a)に示すように配置される。即ち、平面鏡22は、液晶表示器21が出射した表示光を凹面鏡23へ反射可能な位置に配置され、凹面鏡23は、平面鏡22からの反射光を防塵カバー24へ反射可能な位置に配置される。防塵カバー24は、凹面鏡23からの反射光をハーフミラー3へ反射可能な位置に配置される。
凹面鏡23は、虚像21Bを実像21Aに対して拡大表示(例えば、約5倍)させるものであり、ハーフミラー3(ウィンドシールド5)自身もこの拡大機能(例えば、約1.2倍)を有している。
液晶表示器21と平面鏡22と凹面鏡23は、装置本体部2のケーシング部26内に配置され、防塵カバー24は、ケーシング部26の上面(インストルメントパネル4)の開口に設けられる。防塵カバー24は、透光性を有するものであり、凹面鏡23からの反射光をハーフミラー3へ透過させる機能と、ホコリがケーシング部26内に入らないようにする機能とを有するものである。
尚、図1と図2(a)を理解し易くするため、ケーシング部26を、想像線(2点鎖線)で図示している。
平面鏡22の反射面22aと反対側の面である裏面22bには、図2(b)に示すように、平面鏡22を加熱するための加熱手段であるヒータ25が配置されている。
ヒータ25は、ヒータ部25aと、電極25bと、端子25cと、リード線25dと、電極25b側に形成された絶縁層25eと、絶縁層25eの上面(図中矢印が示す上側の面)とヒータ部25aの下面(図中矢印が示す下側の面)とに形成された絶縁フィルム25fとを備える。ヒータ25は、両面テープ等の固定部材25gにより平面鏡22の裏面22bに固定される。
電極25bは、図2(c)に示すように、ヒータ部25aの面上に櫛歯状に対向して形成される。端子25cは、電極25bとリード線25dとを電気的に結線するためのであり、リード線25dは、端子25cと電極25bを介してヒータ部25aに電流を流すものである。
電極25bを介してヒータ部25aに電流が流れると、ヒータ部25aは、発熱して平面鏡22を加熱する。ヒータ部25aは、発熱してその温度が上昇すると、所定温度(キュリー点)で抵抗値が急峻に上昇する特性を有するもの(正特性サーミスタ、即ち、PTCサーミスタ)である。即ち、ヒータ25は、PTCヒータとして構成されている。
尚、ヒータ25を、凹面鏡23の裏面23bにも配置するが、凹面鏡23の裏面23bが湾曲しているため、この場合、フレキシブルなタイプのもの(伸縮性を有するもの)を、ヒータ25として用いる。
装置本体部2(即ち、ケーシング部26)は、図3に示すように、HUD1の車両搭載性を改善する為に車室内の空調用ダクト61−63と一体化される。即ち、装置本体部2を、空調用ダクト61−63に接続し、装置本体部2の内部を空調用送風路の一部CA1、CA2として構成する。
具体的に、空調用ダクト62をケーシング部26の一方の面に接続し、図示しないサイド・デフロスタ出口に接続された空調用ダクト63をケーシング部26の他方の面に接続する。これにより、装置本体部2の内部は、矢印CA1で示す空調用送風路を構成する。
また、空調用ダクト61をケーシング部26に接続し、ケーシング部26の上面(インストルメントパネル4)の上面にHUD1に付属したメイン・デフロスタ出口64を形成する。これにより、装置本体部2の内部は、矢印CA2で示す空調用送風路を構成する。
また、図示しないエアコンユニットに付属した図示しないメイン・デフロスタ出口が、メイン・デフロスタ出口64と別個に設けられる。
また、図2と図3中の各矢印が示す上下方向は、図1中の矢印が示す上下方向と同一である。
以上説明した、本実施形態によるHUD1の電気回路構成について、図4に基づいて説明する。
ヒータ25の作動を制御する制御手段である制御装置27は、マイクロコンピュータ等から構成され、電力がバッテリ11から制御装置27に常時供給される。制御装置27には、イグニッションスイッチ10が、その作動状態(オンまたはオフ)を検出可能に接続され、当該自動車の走行速度を検出する速度センサ7が検出信号を入力可能に接続される。また、制御装置27には、液晶表示器21とヒータ25も接続される。
尚、制御装置27は、イグニッションスイッチ10を投入(オン)した後からヒータ25に電流を流して常時作動させるように構成され、且つ、イグニッションスイッチ10を切る際にヒータ25の作動を停止させるように構成される。
また、ヒータ部25aは、上述したように、所定温度(キュリー点)で抵抗値が急峻に上昇する特性を有するため、この所定温度以上でヒータ部25aでの消費電力が低下して発熱量が低下する。このため、ヒータ部25aの温度が低下し、所定温度以下になり、再びその抵抗値が低下する。このため、ヒータ部25aでの消費電力が増加して発熱量が増加する。即ち、このヒータ部25aは、自己温度制御機能を有し、これに対する加熱制御を単純化でき、このため、制御装置27の構成を簡素化できる。
上記構成において本実施形態の作動を説明する。
運転者によってイグニッションスイッチ10がオンされると、制御装置27は、それを検出して作動を開始する。即ち、図4において、速度センサ7からの出力信号に基づき、当該自動車の車速を算出し、この車速を液晶表示器21に表示させる。即ち、液晶表示器21は、情報である車速を表す表示光を出射する。同時に、ヒータ25に電流を流して、ヒータ25をこの後から常時作動させる。
液晶表示器21が出射した表示光(車速表示の実像21A)は、図1と図2(a)で示すように光路P1に従って平面鏡22へ入射し、平面鏡22により光路P2に従って凹面鏡23へ向かって反射する。表示光(車速表示の実像21A)は、凹面鏡23により約5倍に拡大され、光路P3に従ってハーフミラー3へ向かって反射する。約5倍に拡大された表示光(実像21A)は、ハーフミラー3により約1.2倍に拡大され、図1に示すように、光路P4に従って視認者の目Mに入射する。
これにより、視認者は、約6倍に拡大された車速表示の虚像21Bをハーフミラー3の前方(図1中の矢印が示す左方向)に認識する。この際、視認者は、ハーフミラー3を通して景色も認識できるため、ハーフミラー3上で景色に重ねて車速表示の虚像21Bを認識できる。
ここで、HUD1の装置本体部2(即ち、ケーシング部26)は、図3に示すように、空調用ダクト61−63と一体化されており、空調用ダクト61−63内を流通する空調エアが、装置本体部の内部を流れるため、平面鏡22と凹面鏡23とは、空調エアにさらされる。
この際、平面鏡22と凹面鏡23は、それぞれ、ヒータ25により加熱されているため、暖かい空調エア(温風)が装置本体部2の内部を送風路CA1、CA2に従って急に流れれても、即ち、この温風内の水分(水蒸気)が加熱されている平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aに接触しても、これらに結露(曇り)を発生させることはない。
このため、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aは、常時乾燥を維持でき、これらにホコリが付着することを防止できる。この結果、空調用ダクト61−63と一体化した装置本体部2を備えるHUD1において、その表示が結露の発生により低下しないようにできる。また、このヒータ25が、平面鏡22の裏面22bと凹面鏡23の裏面23bに配置されているため、HUD1の表示機能を妨げることがない。
この後、イグニッションスイッチ10を切る際に、制御装置27は、ヒータ25の作動を停止させる。イグニッションスイッチ10を切れば、冷たい平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aに温風が吹き付けられることがないため、不要にヒータ25を作動させることなく上述の効果を得ることができる。
以上のように、本発明の第1実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、車室内の空調をするための空調用ダクト61−63に接続されることによって空調用送風路の一部CA1、CA2を構成する装置本体部2を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置1であって、装置本体部2が、情報を表す表示光を出射する表示器21と表示器21からの表示光をウィンドシールド5へ向けて反射する反射鏡である平面鏡22と凹面鏡23とを内蔵し、平面鏡22と凹面鏡23とを加熱する加熱手段であるヒータ25と、ヒータ25を作動させる制御手段である制御装置27とを備える。
これにより、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにすることができる。
図5(a)は、図2(b)の変形例であり、図5(b)は、図5(a)中のVB矢視図を示す。
ヒータ25をPTCヒータとして構成しないで、図5に示すように、平面鏡22の裏面22b(凹面鏡23の裏面23b)に薄膜ヒータとして形成することができる。具体的に、ヒータ25は、ヒータ膜25aと、電極25bと、端子25cと、リード線25dとを備える。ヒータ膜25aは、平面鏡22の裏面22b(凹面鏡23の裏面23b)に形成され、その上に、電極25bが櫛歯状に対向して形成される。
ヒータ膜25aは、例えば、酸化インジウムと酸化スズとから形成され(ITO膜)、電極25bは、例えば、銀から形成される。これらは、真空加熱蒸着やスパッタ蒸着等により形成される。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1(装置本体部2)の電気回路構成を説明する回路構成図である。
図7は、本発明の第2実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1(装置本体部2)の作動を説明する湿り空気線図である。
本発明の第2実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、第1実施形態と異なり、平面鏡22と凹面鏡23の温度を検出する第1温度センサ8と、装置本体部2に流入する空調エアの温度を検出する第2温度センサ9とを備える。また、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値より第1温度差T1だけ低くなった際に、ヒータ25の作動を開始させる。
また、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値より第2温度差T2だけ低くなった際に、ヒータ25の作動を停止させる。また、第2温度差T2を、第1温度差T1より小さく設定する。
即ち、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値より第1温度差T1だけ低くなった際から第2温度差T2だけ低くなった際までの間、ヒータ25を作動させる。
第1温度センサ8は、平面鏡22と凹面鏡23の一方に配置され、第2温度センサ9は、平面鏡22と凹面鏡23の一方に配置され、空調用ダクト61、62の一方からケーシング部26への入り口近傍に配置される。第1温度センサ8は、望ましくは、反射面22a、23a上であって、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1の表示の妨げにならない位置に配置される。
図7において、例えば、乾球温度(DT)が摂氏25度(25℃)であって相対湿度(RH)が50%の露点は、図中の矢印で示すように、湿球温度(WT)で示す約14℃であり、乾球温度が25℃であって相対湿度が80%の露点は、矢印で示すように、湿球温度で示す約22℃である。尚、図7において、縦軸は、絶対湿度(AH)を示し、1キログラム(kg)の空気に何kgの水分が含まれているかを単位(kg/kg)とする。
このように、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aに結露(曇り)が発生するか否かを、即ち、これらの面22a、23aが露点に達したか否かを、これらに吹き付けられる暖かい空調エア(温風)の温度とその相対湿度、即ち、装置本体部2に流入する空調エアの温度とその相対湿度、および、平面鏡22と凹面鏡23の温度から決定できる。
本実施形態では、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aが「露点に達したか否か」と「露点から脱却したか否か」とを、温風の温度と平面鏡22と凹面鏡23の温度で代用し、第1温度センサ8の検出値と第2温度センサ9の検出値とを利用して判断し、それを判断した際に、それぞれ、ヒータ25の作動を開始させ、作動を停止させる。
例えば、第1温度センサ8の検出値が14℃である場合、第2温度センサ9の検出値が25℃に達した際に、即ち、相対湿度を例えば50%と想定した25℃の温風が、14℃の平面鏡22と凹面鏡23に吹き付けられた際に、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aが露点に達したと判断する。
つまり、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値である25℃より第1温度差T1である11℃だけ低くなった際に、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aに結露(曇り)が発生する恐れがあると判断して、ヒータ25の作動を開始する。
同様にして、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値である21℃より第1温度差T1である11℃だけ低くなった際に、ヒータ25の作動を開始する。
ここで、第1温度差T1は、図7から理解できるように、装置本体部2に流入する空調エアの温度(温風)、即ち、第2温度センサ9の検出値や、その想定した相対湿度(上述の例では、50%)により変動するものである。しかしながら、温風の温度も、その相対湿度も、大きく変動するものではないため、第1温度差T1を固定値として近似することができる。
これにより、平面鏡22と凹面鏡23を加熱し、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aが結露する(曇る)ことを防止する。
このため、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aは、常時乾燥を維持でき、これらにホコリが付着することを防止できる。この結果、空調用ダクト61−63と一体化した装置本体部2を備えるHUD1において、その表示が結露の発生により低下しないようにできる。
また、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aに結露(曇り)が発生する恐れが生じた際から、加熱手段の作動を開始するため、不要にヒータ25を作動させることなく上述の効果を得ることができる。
一方、作動の停止は、作動の開始より安全側(より結露を発生させない方向)に制御するため、平面鏡22と凹面鏡23に吹き付けられる温風の相対湿度を例えば80%と想定する。具体的に、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値である25℃より第2温度差T2である3℃だけ低くなった際に、ヒータ25の作動を停止する。即ち、第2温度差T2(3℃)を、第1温度差T1(11℃)より小さく設定する。
同様にして、制御装置27は、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値である21℃より第2温度差T2である3℃だけ低くなった際に、ヒータ25の作動を停止する。
これにより、平面鏡22の反射面22aと凹面鏡23の反射面23aに結露(曇り)が発生する恐れが解消した際から、ヒータ25の作動を停止する。この結果、ヒータ25の作動時間をより短縮させつつ上述の効果を得ることができる。
尚、作動開始の制御においては、温風の相対湿度を50%と想定したが、これに限るものではなく、例えば、安全側に制御する場合、その相対湿度を40%等と想定することもできる。この場合、第1温度差T1は、11℃より大きくなる。
また、作動停止の制御においては、温風の相対湿度を80%と想定したが、これに限るものではなく、例えば、ヒータ25の作動時間を短縮するために、その相対湿度を70%等と想定することもできる。この場合、第2温度差T2は、3℃より大きくなる。
また、作動停止の制御において、例えば、安全側に制御する場合、その相対湿度を100%等と想定することもできる。この場合、第2温度差T2は、0℃となる。
以上のように、本発明の第1実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、
車室内の空調をするための空調用ダクト61−63に接続されることによって空調用送風路の一部CA1、CA2を構成する装置本体部2を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置1であって、装置本体部2が、情報を表す表示光を出射する表示器21と表示器21からの表示光をウィンドシールド5へ向けて反射する反射鏡である平面鏡22と凹面鏡23とを内蔵し、平面鏡22と凹面鏡23を加熱する加熱手段であるヒータ25と、平面鏡22と凹面鏡23の温度を検出する第1温度センサ8と、装置本体部2に流入する空調エアの温度を検出する第2温度センサ9と、第1温度センサ8の検出値が第2温度センサ9の検出値より第1温度差だけ低くなった際に、ヒータ25の作動を開始させる制御装置27とを備える。
これにより、空調用ダクトと一体化した装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、その表示が結露の発生により低下しないようにすることができる。
尚、実像21Aに対する虚像21Bの拡大率を低下することが可能な場合は、凹面鏡23を平面鏡とすることができる。
また、液晶表示器21に限定する必要はなく、他の表示器とすることができる。
上述の例では、液晶表示器21は、情報である車速を表す表示光を出射するが、これに限らないで、エンジンの回転数や走行距離等の他の情報を表す表示光を出射するように構成することができる。
図1は、本発明の第1実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1の全体構成を示す模式図である。 図2(a)は、図1に示す装置本体部2の構成を示す斜視模式図であり、図2(b)は、図2(a)中のIIB−IIB線断面図を示し、図2(c)は、図2(b)中のIIC矢視図を示す。 図3は、図1に示す装置本体部2が空調用ダクト61−63と一体化した状態を示す斜視模式図である。 図4は、本発明の第1実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1(装置本体部2)の電気回路構成を説明する回路構成図である。 図5(a)は、図2(b)の変形例であり、図5(b)は、図5(a)中のVB矢視図を示す。 図6は、本発明の第2実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1(装置本体部2)の電気回路構成を説明する回路構成図である。 図7は、本発明の第2実施形態による車両用ヘッドアップディスプレイ装置1(装置本体部2)の作動を説明する湿り空気線図である。
符号の説明
1 車両用ヘッドアップディスプレイ装置(HUD)
2 装置本体部、21 液晶表示器(表示器)
22 平面鏡(反射鏡)、22a 反射面、22b 裏面
23 凹面鏡(平面鏡、反射鏡)、23a 反射面、23b 裏面
24 防塵カバー
25 ヒータ(加熱手段)、25a ヒータ部(ヒータ膜)、25b 電極
25c 端子、25d リード線、25e 絶縁層
25f 絶縁フィルム、25g 固定部材
26 ケーシング部、27 制御装置
3 ハーフミラー、4 インストルメントパネル、5 ウィンドシールド
61−63 空調用ダクト、64 メイン・デフロスタ出口
7 速度センサ、8 第1温度センサ、9 第2温度センサ
10 イグニッションスイッチ、11 バッテリ

Claims (7)

  1. 車室内の空調をするための空調用ダクトに接続されることによって空調用送風路の一部を構成する装置本体部を備えた車両用ヘッドアップディスプレイ装置であって、
    前記装置本体部は、情報を表す表示光を出射する表示器と該表示器からの表示光をウィンドシールドへ向けて反射する反射鏡とを内蔵し、
    前記反射鏡を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段を作動させる制御手段とを備えることを特徴とする車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記制御手段は、自車両のイグニッションスイッチを投入した後から常時前記加熱手段を作動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記制御手段は、前記イグニッションスイッチを切る際に前記加熱手段の作動を停止させることを特徴とする請求項2に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記反射鏡の温度を検出する第1温度センサと、
    前記装置本体部に流入する空調エアの温度を検出する第2温度センサとを備え、
    前記制御手段は、前記第1温度センサの検出値が前記第2温度センサの検出値より第1温度差だけ低くなった際に、前記加熱手段の作動を開始させることを特徴とする請求項1に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1温度センサの検出値が前記第2温度センサの検出値より第2温度差だけ低くなった際に、前記加熱手段の作動を停止させ、
    前記第2温度差を、前記第1温度差より小さく設定することを特徴とする請求項4に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記反射鏡は、少なくとも平面鏡と凹面鏡の一方であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記加熱手段は、前記反射鏡の反射面と反対側の面に配置されたPTCヒータであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
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