JP2007065140A - ホログラム再生装置、ホログラム再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホログラム記録媒体からの大量の情報読出、高速な再生処理、高品質な再生情報の取得を実現する再生装置の提供。
【解決手段】撮像手段、情報用メモリ手段、補正変数算出手段、変数用メモリ手段、信号処理手段を備えた再生装置により、例えばシート状のホログラム記録媒体に記録された要素ホログラム配列をスキャンし、データ再生することを可能とする。補正変数算出手段は、情報用メモリ手段に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ手段に記憶する。この補正変数算出手段は、補正変数を算出する動作を行うものであって、情報用メモリ手段に記憶されている二次元画像の補正処理自体を行うことはしない。そして信号処理手段においては、変数用メモリ手段に記憶されている補正変数を用いて信号処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での情報再生を行う。
【選択図】図1
【解決手段】撮像手段、情報用メモリ手段、補正変数算出手段、変数用メモリ手段、信号処理手段を備えた再生装置により、例えばシート状のホログラム記録媒体に記録された要素ホログラム配列をスキャンし、データ再生することを可能とする。補正変数算出手段は、情報用メモリ手段に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ手段に記憶する。この補正変数算出手段は、補正変数を算出する動作を行うものであって、情報用メモリ手段に記憶されている二次元画像の補正処理自体を行うことはしない。そして信号処理手段においては、変数用メモリ手段に記憶されている補正変数を用いて信号処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での情報再生を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、音声/音楽等の音情報、静止画/動画等の画像情報、又はテキストファイル等のデータ情報を二次元画像化し、要素ホログラムして記録したホログラム記録媒体から、光学的に要素ホログラムの二次元画像を読み取り、読み取った二次元画像から情報を再生するホログラム再生装置、ホログラム再生方法に関する。
シート状の記録媒体に情報を記録する例として、バーコード、QRコード、ドットコード等に代表される1次元コード又は2次元コードが挙げられる。しかし、これらの情報記録媒体は、単位面積あたりに記録できる情報量が数十から数キロバイト程度と極めて低い。この原因は、単なる画像の濃淡印刷の記録分解能に物理的な限界があるからである。
また、同じくシート状の記録媒体としては、物体光と参照光の干渉縞によって各種データを記録するホログラム記録媒体も知られている。そしてホログラム記録媒体は、記録密度を飛躍的に向上させ、著しい大容量化が可能であることも知られており、例えばコンピュータデータや、オーディオやビデオ等のAV(Audio-Visual)コンテンツデータなどに対する大容量のストレージメディアとして有用であると考えられている。
ホログラム記録媒体にデータを記録する際には、データを二次元ページデータとして画像化する。そして液晶パネル等に画像化したデータを表示させ、その液晶パネルを透過した光を物体光、つまり二次元ページデータの像となる物体光をホログラム記録媒体に照射する。加えて、所定の角度から参照光をホログラム記録媒体に照射する。このとき物体光と参照光によって生ずる干渉縞が、ドット状や短冊状などの1つの要素ホログラムとして記録されることになる。つまり1つの要素ホログラムは、1つの二次元ページデータを記録したものとなる。
ところで、例えばシート状等のホログラムメモリを考え、コンピュータデータやAVコンテンツデータなどを記録し、一般ユーザーがホログラムリーダとしての再生装置を用いて、ホログラムメモリに記録されたデータを取得できるようにするシステムを考える。
シート状のホログラムメモリとは、メディア表面としての平面上に多数の要素ホログラムを敷き詰めるように記録するものであり、このメディア表面に対してホログラムリーダを対向させて、各要素ホログラムとして記録されたデータを読み取っていくようにするものである。
シート状のホログラムメモリとは、メディア表面としての平面上に多数の要素ホログラムを敷き詰めるように記録するものであり、このメディア表面に対してホログラムリーダを対向させて、各要素ホログラムとして記録されたデータを読み取っていくようにするものである。
ホログラム技術を使用すると、単位面積当りに記録できる情報量を通常印刷に対して飛躍的に向上させることができる。しかしながら、従来からあるバーコードやQRコード方式に用いられている再生システムでは、ホログラムメモリに記録された高密度データを読み出すことが原理的に不可能であった。
そこで本発明は、ホログラム記録媒体からの情報再生に好適な再生装置、再生方法を提供することを目的とする。特には所謂ホログラム印刷されたシート状の媒体に記録された大量の情報を再生する場合に好適な再生装置、再生方法を提供する。
本発明のホログラム再生装置は、情報を画像化し、画像化された情報の物体光と参照光とを干渉させ、干渉縞によって上記情報が要素ホログラムとして記録されたホログラム記録媒体からデータを再生するホログラム再生装置である。そして、上記要素ホログラムを二次元画像として撮像する撮像手段と、上記撮像手段で得られた二次元画像を記憶する情報用メモリ手段と、上記情報用メモリ手段に格納された上記二次元画像に対する補正処理のための補正変数を算出する補正変数算出手段と、上記補正変数算出手段で算出された補正変数を記憶する変数用メモリ手段と、上記情報用メモリ手段に記憶された上記二次元画像に対して、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて処理を行い、上記情報を再生する復号処理手段とを備える。
また上記復号処理手段は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記情報用メモリ手段に記憶された上記二次元画像の構成画素が明レベルであるか暗レベルであるかを判定し、二値化データにする二値化部と、上記二値化データを復号して上記情報を再生する復号部とを備える。
また上記二値化部は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記情報用メモリ手段から読み出す二次元画像のアドレスを決定する。
また上記二値化部は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記明レベル、暗レベルの判定の基準値を設定する。
また、上記補正変数算出手段は、上記二次元画像の光学補正の補正変数を算出する光学補正変数算出部を有する。
また、上記補正変数算出手段は、上記二次元画像の幾何歪み補正の補正変数を算出する幾何歪み補正変数算出部を有する。
また、上記二次元画像に対して上記復号処理手段で処理を行って再生した上記情報を記憶する不揮発性メモリ手段を、さらに備える。
また上記復号処理手段で再生された上記情報を外部機器に出力する外部インターフェース手段を、さらに備える。
また上記二値化部は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記情報用メモリ手段から読み出す二次元画像のアドレスを決定する。
また上記二値化部は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記明レベル、暗レベルの判定の基準値を設定する。
また、上記補正変数算出手段は、上記二次元画像の光学補正の補正変数を算出する光学補正変数算出部を有する。
また、上記補正変数算出手段は、上記二次元画像の幾何歪み補正の補正変数を算出する幾何歪み補正変数算出部を有する。
また、上記二次元画像に対して上記復号処理手段で処理を行って再生した上記情報を記憶する不揮発性メモリ手段を、さらに備える。
また上記復号処理手段で再生された上記情報を外部機器に出力する外部インターフェース手段を、さらに備える。
本発明のホログラム再生方法は、要素ホログラムを二次元画像として撮像し、撮像した二次元画像を情報用メモリ手段に記憶する撮像ステップと、上記情報用メモリ手段に格納された上記二次元画像に対する補正処理のための補正変数を算出し、算出した補正変数を変数用メモリ手段に記憶する補正変数算出ステップと、上記情報用メモリ手段に記憶された上記二次元画像に対して、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて処理を行い、上記情報を再生する復号処理ステップとを備える。
即ち本発明では、上記の撮像手段、情報用メモリ手段、補正変数算出手段、変数用メモリ手段、復号処理手段を備えた再生装置により、例えばシート状のホログラム記録媒体に記録された要素ホログラム配列をスキャンし、データ再生することを可能とする。
ここで補正変数算出手段は、情報用メモリ手段に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ手段に記憶する。この補正変数算出手段は、補正変数を算出する動作を行うものであって、情報用メモリ手段に記憶されている二次元画像の補正処理自体を行うことはしない。
そして復号処理手段においては、変数用メモリ手段に記憶されている補正変数を用いて信号処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での情報再生を行う。
ここで補正変数算出手段は、情報用メモリ手段に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ手段に記憶する。この補正変数算出手段は、補正変数を算出する動作を行うものであって、情報用メモリ手段に記憶されている二次元画像の補正処理自体を行うことはしない。
そして復号処理手段においては、変数用メモリ手段に記憶されている補正変数を用いて信号処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での情報再生を行う。
本発明によれば、撮像手段、情報用メモリ手段、補正変数算出手段、変数用メモリ手段、復号処理手段を備えた再生装置により、例えばシート状のホログラム記録媒体に記録された要素ホログラムからデータを再生することが可能となる。
特に補正変数算出手段は、情報用メモリ手段に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ手段に記憶する。そして復号処理手段においては、変数用メモリ手段に記憶されている補正変数に基づいて処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での情報再生を実現する。この場合、情報用メモリ手段に記憶されている二次元画像に対して直接幾何歪み補正、光学補正等の補正処理を順次行うものではないため、補正処理した二次元画像についての情報用メモリ手段への書込も発生しない。従って、幾何歪み補正、光学歪み補正を順次実行する場合に必要な情報用メモリ手段に対するアクセス処理負担、及びそれによる処理時間負担を解消でき、再生処理の効率化を実現できる。
さらに、復号処理手段における情報復号を実行するまでは、二次元画像自体に対する補正処理を行わないことは、補正に伴う演算誤差の抑圧という利点も得られる。
これらのことから、ホログラム記録媒体からの大量の情報読出、高速な再生処理、高品質な再生情報の取得という効果を実現することができる。
特に補正変数算出手段は、情報用メモリ手段に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ手段に記憶する。そして復号処理手段においては、変数用メモリ手段に記憶されている補正変数に基づいて処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での情報再生を実現する。この場合、情報用メモリ手段に記憶されている二次元画像に対して直接幾何歪み補正、光学補正等の補正処理を順次行うものではないため、補正処理した二次元画像についての情報用メモリ手段への書込も発生しない。従って、幾何歪み補正、光学歪み補正を順次実行する場合に必要な情報用メモリ手段に対するアクセス処理負担、及びそれによる処理時間負担を解消でき、再生処理の効率化を実現できる。
さらに、復号処理手段における情報復号を実行するまでは、二次元画像自体に対する補正処理を行わないことは、補正に伴う演算誤差の抑圧という利点も得られる。
これらのことから、ホログラム記録媒体からの大量の情報読出、高速な再生処理、高品質な再生情報の取得という効果を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
[1.ホログラムメモリの記録再生]
[2.ホログラムメモリの記録様式]
[3.ホログラムリーダの構成]
[4.再生処理]
[5.実施の形態の効果]
[1.ホログラムメモリの記録再生]
[2.ホログラムメモリの記録様式]
[3.ホログラムリーダの構成]
[4.再生処理]
[5.実施の形態の効果]
[1.ホログラムメモリの記録再生]
まずホログラムメモリ3に対する基本的な記録再生動作について図1で説明する。
図1(a)はホログラムメモリ3に対するデータ記録の様子を示している。例えばコンテンツデータやコンピュータプログラム等としてのデータをホログラムメモリ3に記録する場合、その記録データ全体は、多数の1ページ分のデータにエンコードされる。
エンコードされた単位としての1つのデータDTは、図示するような例えば二次元バーコード状の画像データに変換され、液晶パネル1において二次元ページデータ画像として表示される。
所定の光源から出力され、例えば平行光とされたレーザ光L1は、二次元ページデータ画像が表示された液晶パネル1を通過することで、その二次元ページデータ画像の像としての物体光L2となる。
この物体光L2は、集光レンズ2で集光され、ホログラムメモリ3上にスポットとして集光される。
このとき、ホログラムメモリ3に対しては、所定角度で記録参照光L3を照射する。これにより物体光L2と参照光L3が干渉し、その干渉縞によりドット状の要素ホログラムが記録されることになる。
なおこのように集光レンズ2を用いる場合、要素ホログラムとして記録されるデータは、集光レンズ2のフーリエ変換作用により、記録データの像のフーリエ像となる。
まずホログラムメモリ3に対する基本的な記録再生動作について図1で説明する。
図1(a)はホログラムメモリ3に対するデータ記録の様子を示している。例えばコンテンツデータやコンピュータプログラム等としてのデータをホログラムメモリ3に記録する場合、その記録データ全体は、多数の1ページ分のデータにエンコードされる。
エンコードされた単位としての1つのデータDTは、図示するような例えば二次元バーコード状の画像データに変換され、液晶パネル1において二次元ページデータ画像として表示される。
所定の光源から出力され、例えば平行光とされたレーザ光L1は、二次元ページデータ画像が表示された液晶パネル1を通過することで、その二次元ページデータ画像の像としての物体光L2となる。
この物体光L2は、集光レンズ2で集光され、ホログラムメモリ3上にスポットとして集光される。
このとき、ホログラムメモリ3に対しては、所定角度で記録参照光L3を照射する。これにより物体光L2と参照光L3が干渉し、その干渉縞によりドット状の要素ホログラムが記録されることになる。
なおこのように集光レンズ2を用いる場合、要素ホログラムとして記録されるデータは、集光レンズ2のフーリエ変換作用により、記録データの像のフーリエ像となる。
このようにしてホログラムメモリ3に1つの要素ホログラムが記録されるが、順次エンコード単位のデータDTが、同様に二次元ページデータに変換され、液晶パネル1に表示され、それぞれ要素ホログラムとして記録されていく。
各要素ホログラムの記録の際には、図示しない移送機構により、ホログラムメモリ3(ホログラム材料)の位置を移送させ(もしくは記録光学系を移送させ)、要素ホログラムの記録位置をホログラムメモリ3の平面上で僅かにずらせていく。これにより、例えばシート状のホログラムメモリ3に、その平面方向に多数の要素ホログラムが配置されるように記録が行われていくことになる。例えば図3には、1つの要素ホログラムを○で表しているが、このように平面上に多数の要素ホログラムが形成される。
各要素ホログラムの記録の際には、図示しない移送機構により、ホログラムメモリ3(ホログラム材料)の位置を移送させ(もしくは記録光学系を移送させ)、要素ホログラムの記録位置をホログラムメモリ3の平面上で僅かにずらせていく。これにより、例えばシート状のホログラムメモリ3に、その平面方向に多数の要素ホログラムが配置されるように記録が行われていくことになる。例えば図3には、1つの要素ホログラムを○で表しているが、このように平面上に多数の要素ホログラムが形成される。
このように要素ホログラムが記録されたホログラムメモリ3に対しては図1(b)のように再生が行われる。図1(b)に示すコリメータレンズ4及びイメージャ5は、ホログラムリーダとしての再生装置内に設けられる構成である。
ホログラムメモリ3に対しては、記録時と同じ照射角度で、再生参照光L4を照射する。再生参照光L4を照射すると、要素ホログラムとして記録された再生像が得られる。つまり二次元ページデータの像が、記録時の液晶パネル1と共役な場所に現れる。これをイメージャ5で読み取ればよい。
即ちホログラムメモリ3からの再生像光L5はコリメータレンズ4で平行光とされ、例えばCCD撮像素子アレイ、もしくはCMOS撮像素子アレイなどで形成されたイメージャ5に入射する。ホログラムメモリ3上でのフーリエ像は、コリメータレンズ4で逆フーリエ変換されて二次元ページデータの像となるため、この二次元ページデータ画像としての再生像がイメージャ5で読み取られる。
イメージャ5は再生像に応じた電気信号としての再生像信号を発生させる。この再生像信号についてデコード処理を行うことで、元々のデータ、つまり記録のために二次元ページデータに変換する前のデータが得られることになる。
ホログラムメモリ3上の多数の要素ホログラムについて同様にデータ読出を行っていくことで、記録された元々のコンテンツデータ等を再生することができる。
ホログラムメモリ3に対しては、記録時と同じ照射角度で、再生参照光L4を照射する。再生参照光L4を照射すると、要素ホログラムとして記録された再生像が得られる。つまり二次元ページデータの像が、記録時の液晶パネル1と共役な場所に現れる。これをイメージャ5で読み取ればよい。
即ちホログラムメモリ3からの再生像光L5はコリメータレンズ4で平行光とされ、例えばCCD撮像素子アレイ、もしくはCMOS撮像素子アレイなどで形成されたイメージャ5に入射する。ホログラムメモリ3上でのフーリエ像は、コリメータレンズ4で逆フーリエ変換されて二次元ページデータの像となるため、この二次元ページデータ画像としての再生像がイメージャ5で読み取られる。
イメージャ5は再生像に応じた電気信号としての再生像信号を発生させる。この再生像信号についてデコード処理を行うことで、元々のデータ、つまり記録のために二次元ページデータに変換する前のデータが得られることになる。
ホログラムメモリ3上の多数の要素ホログラムについて同様にデータ読出を行っていくことで、記録された元々のコンテンツデータ等を再生することができる。
なお、このようなホログラムメモリ3に対する記録方式として角度多重記録が知られている。角度多重とは、記録参照光L3の角度を変えることで、平面上の同一位置に要素ホログラムを多重記録する方式である。
例えば図1(a)のようにして1つの要素ホログラムを記録した後、記録参照光L3の照射角度を異なる状態とすると、ホログラムメモリ3上の同一平面位置にさらに別の要素ホログラムを記録できる。
つまりホログラムメモリ3の平面を、記録参照光L3の角度を変えることで多面に用いて多重記録でき、これにより記録容量を大幅に増大できる。例えば図3のような要素ホログラム配列面が、多数面形成されるイメージである。
角度多重記録されたホログラムメモリ3の再生の際には、記録時の各記録参照光角度と同一のそれぞれの角度で再生参照光L4を照射すればよい。即ち第1の角度の記録参照光L3を照射して記録した要素ホログラムは、同じ第1の角度の再生参照光L4を照射することで読み出すことができ、また第2の角度の記録参照光L3を照射して記録した要素ホログラムは、同じ第2の角度の再生参照光L4を照射することで読み出すことができる。
例えば図1(a)のようにして1つの要素ホログラムを記録した後、記録参照光L3の照射角度を異なる状態とすると、ホログラムメモリ3上の同一平面位置にさらに別の要素ホログラムを記録できる。
つまりホログラムメモリ3の平面を、記録参照光L3の角度を変えることで多面に用いて多重記録でき、これにより記録容量を大幅に増大できる。例えば図3のような要素ホログラム配列面が、多数面形成されるイメージである。
角度多重記録されたホログラムメモリ3の再生の際には、記録時の各記録参照光角度と同一のそれぞれの角度で再生参照光L4を照射すればよい。即ち第1の角度の記録参照光L3を照射して記録した要素ホログラムは、同じ第1の角度の再生参照光L4を照射することで読み出すことができ、また第2の角度の記録参照光L3を照射して記録した要素ホログラムは、同じ第2の角度の再生参照光L4を照射することで読み出すことができる。
また、上記のように要素ホログラムによってデータが記録されるホログラムメモリ3は密着コピーによる大量複製も容易に可能である。
従って、図1(a)のようにしてホログラム材料上に要素ホログラムを記録したホログラムメモリ3は、それをそのまま一般ユーザーに提供するホログラムメモリとしても良いが、これをマスターメディアとし、密着コピーにより大量のホログラムメモリの複製に用いてもよい。
例えばコンピュータデータやAVコンテンツデータなどをホログラム記録媒体に記録し、これを広く頒布するとともに、一般ユーザーが再生装置(ホログラムリーダ6)を用いて、ホログラムメモリ3に記録されたデータを取得できるようにするシステムなどを想定した場合、図1(a)のようにしてホログラムマスターメディアを生成し、そのマスターメディアから複製されたホログラムメモリを頒布して、ユーザーサイドで図1(b)の動作でデータを読み出すようにすることが好適である。
従って、図1(a)のようにしてホログラム材料上に要素ホログラムを記録したホログラムメモリ3は、それをそのまま一般ユーザーに提供するホログラムメモリとしても良いが、これをマスターメディアとし、密着コピーにより大量のホログラムメモリの複製に用いてもよい。
例えばコンピュータデータやAVコンテンツデータなどをホログラム記録媒体に記録し、これを広く頒布するとともに、一般ユーザーが再生装置(ホログラムリーダ6)を用いて、ホログラムメモリ3に記録されたデータを取得できるようにするシステムなどを想定した場合、図1(a)のようにしてホログラムマスターメディアを生成し、そのマスターメディアから複製されたホログラムメモリを頒布して、ユーザーサイドで図1(b)の動作でデータを読み出すようにすることが好適である。
後述する本実施の形態の再生装置としてのホログラムリーダ6は、ホログラムメモリ3に対して再生参照光L4を照射して各要素ホログラムを読み取っていくスキャンを行う。このスキャン方式としては、ユーザーが実行する手動スキャン方式と、ホログラムリーダ6が機構的に実行する自動スキャン方式とが考えられる。
手動スキャン方式の例を図2に示す。図2(a)には一例として、オーディオコンテンツなどのデータが記録されたホログラムメモリ3が、ポスターPT等に貼付されている状態を示している。ホログラムリーダ6は、ユーザーが手に持てる程度に小型軽量の機器とされている。このホログラムリーダ6の筐体上の一面には、上述した再生参照光L4を出力する光源や、ホログラムメモリ3からの再生像光を取り込むためのレンズ系などが形成されている。
ユーザーは図のようにホログラムリーダ6を持って、その筐体の一面側がホログラムメモリ3に対向するようにした状態で近接させ、ホログラムリーダ6を任意の方向に振るようにする。このとき、再生参照光L4が所定角度で照射された要素ホログラムの再生像がホログラムリーダ6によって読み取られていく。
なお、図2(a)にはホログラムリーダ20をホログラムメモリ3から離した状態でユーザーが左右に振るような様子を示しているが、ホログラムリーダ20の筐体の一部をホログラムメモリ3の表面上に接触させた状態で上下左右に振る、つまり摺動させるようなスキャン方式も想定される。
図2(b)は、多数の要素ホログラムh1〜h24が記録されたホログラムメモリ3を模式的に示しているが、ユーザーは任意に、例えば左右にホログラムリーダ6を振ることで、ホログラムメモリ3に対する読出スキャンの軌跡(再生参照光L4のスポットの軌跡)は破線で示すようになる。
実際にユーザーがどのようにホログラムリーダ6を移動させるかは全く不定であるため、再生参照光L4のスポットは、全く不規則かつ不安定に、ホログラムメモリ3上の要素ホログラムに照射される。この状態で、再生参照光L4のスポットが照射された要素ホログラムの再生像がホログラムリーダ6に読み取られていくことになる。つまり各要素ホログラムh1〜h24は、それぞれ、確率的に読み出しが行われる。ホログラムリーダ6側では読み取れた要素ホログラムから順にデコードして蓄積し、必要量のデータがデコードできた時点で、再生データを再構成すればよい。
ユーザーは図のようにホログラムリーダ6を持って、その筐体の一面側がホログラムメモリ3に対向するようにした状態で近接させ、ホログラムリーダ6を任意の方向に振るようにする。このとき、再生参照光L4が所定角度で照射された要素ホログラムの再生像がホログラムリーダ6によって読み取られていく。
なお、図2(a)にはホログラムリーダ20をホログラムメモリ3から離した状態でユーザーが左右に振るような様子を示しているが、ホログラムリーダ20の筐体の一部をホログラムメモリ3の表面上に接触させた状態で上下左右に振る、つまり摺動させるようなスキャン方式も想定される。
図2(b)は、多数の要素ホログラムh1〜h24が記録されたホログラムメモリ3を模式的に示しているが、ユーザーは任意に、例えば左右にホログラムリーダ6を振ることで、ホログラムメモリ3に対する読出スキャンの軌跡(再生参照光L4のスポットの軌跡)は破線で示すようになる。
実際にユーザーがどのようにホログラムリーダ6を移動させるかは全く不定であるため、再生参照光L4のスポットは、全く不規則かつ不安定に、ホログラムメモリ3上の要素ホログラムに照射される。この状態で、再生参照光L4のスポットが照射された要素ホログラムの再生像がホログラムリーダ6に読み取られていくことになる。つまり各要素ホログラムh1〜h24は、それぞれ、確率的に読み出しが行われる。ホログラムリーダ6側では読み取れた要素ホログラムから順にデコードして蓄積し、必要量のデータがデコードできた時点で、再生データを再構成すればよい。
一方、自動スキャン方式とは、ホログラムリーダ6が例えば内部のスキャン機構(後述する図13に示すカメラ制御機構部13)の動作によって再生参照光L4の照射位置を移動させたり、或いはコリメータレンズ4及びイメージャ5を保持するユニットを移動させて行くことで、ホログラムメモリ3上の各要素ホログラムを順次読み取っていく方式である。例えば図2(a)のようにホログラムリーダ6をポスター等に貼付されたホログラムメモリ3に対向させた状態で自動スキャンを行うことが考えられる。即ちその場合は、ユーザーは単にホログラムリーダ6をホログラムメモリ3の正面に維持していればよく、スキャン機構によって再生参照光L4の照射位置やレンズ系が移動されることで、図2(a)の破線に示すようにホログラムメモリ3に対するスキャンが行われる。
又は、例えばホログラムメモリ3としてのシートをカード状の基板部に貼付した形式のメディアとし、これをホログラムリーダ6内に装填し、ホログラムリーダ6内でスキャン動作を行って各要素ホログラムを読み取っていくような方式も想定できる。
又は、例えばホログラムメモリ3としてのシートをカード状の基板部に貼付した形式のメディアとし、これをホログラムリーダ6内に装填し、ホログラムリーダ6内でスキャン動作を行って各要素ホログラムを読み取っていくような方式も想定できる。
[2.ホログラムメモリの記録様式]
実施の形態の再生装置(ホログラムリーダ6)が再生を行うホログラムメモリ3における記録様式を説明する。
図3は要素ホログラムを二次元的に配置したホログラムメモリ3の例である。図中○印で記載された領域が要素ホログラムであり、この要素ホログラムに二次元画像を記録することができる。
ここでは、ホログラムメモリ3の平面上に、横方向に32個の要素ホログラム、縦方向に24個の要素ホログラムを配置した例を示している。各要素ホログラムには例えば512×384画素(ピクセル)の二次元情報を記録する。
また、上述のように、ひとつの要素ホログラムに対して、角度多重等の多重化技術を併用することにより、複数枚の二次元画像を記録できる。
実施の形態の再生装置(ホログラムリーダ6)が再生を行うホログラムメモリ3における記録様式を説明する。
図3は要素ホログラムを二次元的に配置したホログラムメモリ3の例である。図中○印で記載された領域が要素ホログラムであり、この要素ホログラムに二次元画像を記録することができる。
ここでは、ホログラムメモリ3の平面上に、横方向に32個の要素ホログラム、縦方向に24個の要素ホログラムを配置した例を示している。各要素ホログラムには例えば512×384画素(ピクセル)の二次元情報を記録する。
また、上述のように、ひとつの要素ホログラムに対して、角度多重等の多重化技術を併用することにより、複数枚の二次元画像を記録できる。
元々の記録データを図1(a)に示したように二次元画像化すること、及び二次元画像化したデータを記録する要素ホログラムを、二次元配列することで、合計4次元の情報がホログラムメモリ3に記録可能である。さらに角度多重により、例えばホログラムメモリ3の平面上に2面の要素ホログラム配列を記録すれば、さらに1次元増え、5次元の情報を記録可能であると言える。
図4には、1つの要素ホログラムに記録される二次元画像の例を示している。図4(a)に要素ホログラムの二次元配列を示しているが、このうちの或る要素ホログラムに記録される二次元画像を図4(b)(c)に示している。
この図4(b)(c)のような二次元画像が、上記した512×384画素の二次元情報である。記録データのエンコード過程では、最終的にこの512×384画素の二次元情報が、物理ページとして生成され、その物理ページが図1(a)のように液晶パネル1に表示されることで、当該物理ページを記録した1つの要素ホログラムが形成される。
この図4(b)(c)のような二次元画像が、上記した512×384画素の二次元情報である。記録データのエンコード過程では、最終的にこの512×384画素の二次元情報が、物理ページとして生成され、その物理ページが図1(a)のように液晶パネル1に表示されることで、当該物理ページを記録した1つの要素ホログラムが形成される。
物理ページとしての二次元画像を生成するまでのエンコード過程を以下に述べる。
図5(a)にD0〜D7の8ビットのバイナリコードとしてのバイトデータを示す。このバイトデータは、コンテンツデータ等の元々の記録データについて、エラー訂正符号化やインターリーブ処理などの符号化処理が施されて得られた記録用のデータストリームにおける1バイトである。
この図5(a)のバイトデータは、図5(b)の4×4ピクセル(画素)の二次元パターンとしての二次元コードシンボルに変換される。この二次元パターンの各画素P0、P1・・・Pfのうち、Pf、Pb、Peを除く13個の画素が、バイトデータの値、つまりD0〜D7の8ビット値に応じて、白レベルまたは黒レベルのいずれかが選択される。13個の画素の内、3個は白レベル、10画素を黒レベルとする。そして3つの白レベルの画素の組み合わせにより、1バイト値、つまり「00000000」〜「11111111」までが表現される。
なお8ビットのバイトデータを表現するためには、
28=256[symbol]
の二次元コードシンボルが必要となる。ここで、「C」でコンビネーションを表し、13個のうちから3つの組み合わせの種類の数を求めると、
13C3=286[symbol]
であるので、二次元コードシンボルの画素数は13画素以上あれば、上記256通りの組合せを表現可能である。つまり上記のようにPf、Pb、Peを除く13個の画素を用いたパターンで1バイト値を表現できる。
例として、図5(c)に値「01011010」、つまり「5Ah」(hは16進表記を表す)のバイトデータを示しているが、これは図5(d)の二次元コードシンボルに変換される。この例では、画素P1、P7、P9の3つの画素が白レベルとされる。
図5(a)にD0〜D7の8ビットのバイナリコードとしてのバイトデータを示す。このバイトデータは、コンテンツデータ等の元々の記録データについて、エラー訂正符号化やインターリーブ処理などの符号化処理が施されて得られた記録用のデータストリームにおける1バイトである。
この図5(a)のバイトデータは、図5(b)の4×4ピクセル(画素)の二次元パターンとしての二次元コードシンボルに変換される。この二次元パターンの各画素P0、P1・・・Pfのうち、Pf、Pb、Peを除く13個の画素が、バイトデータの値、つまりD0〜D7の8ビット値に応じて、白レベルまたは黒レベルのいずれかが選択される。13個の画素の内、3個は白レベル、10画素を黒レベルとする。そして3つの白レベルの画素の組み合わせにより、1バイト値、つまり「00000000」〜「11111111」までが表現される。
なお8ビットのバイトデータを表現するためには、
28=256[symbol]
の二次元コードシンボルが必要となる。ここで、「C」でコンビネーションを表し、13個のうちから3つの組み合わせの種類の数を求めると、
13C3=286[symbol]
であるので、二次元コードシンボルの画素数は13画素以上あれば、上記256通りの組合せを表現可能である。つまり上記のようにPf、Pb、Peを除く13個の画素を用いたパターンで1バイト値を表現できる。
例として、図5(c)に値「01011010」、つまり「5Ah」(hは16進表記を表す)のバイトデータを示しているが、これは図5(d)の二次元コードシンボルに変換される。この例では、画素P1、P7、P9の3つの画素が白レベルとされる。
4×4画素のうち、画素Pf、Pb、Peについては、画素Pfをサブシンクピクセルとして、補助同期パターン用の画素に割り当てる。この画素Pfには後述するグループサブシンク(Group-SS)生成時に白レベルまたは黒レベルのいずれかを割り当てる。
また画素Pb,Peを、サブシンクピクセルをガードするサブシンクガードピクセルとする。この画素Pb,Peは常時黒レベルとする。
また画素Pb,Peを、サブシンクピクセルをガードするサブシンクガードピクセルとする。この画素Pb,Peは常時黒レベルとする。
1バイトのデータは以上のように4×4画素の二次元コードシンボルに変換されるが、4バイト分、つまり4つの4×4画素の二次元コードシンボルから、グループR(Group-R:Group Rotated・・回転グループ)が生成される。
図6(a)(b)(c)(d)として、4つのグループRを示している。即ち図6(a)はバイトデータA,B,C,Dから生成されたグループR、図6(b)はバイトデータE,F,G,Hから生成されたグループR、図6(c)はバイトデータI,J,K,Lから生成されたグループR、図6(d)はバイトデータM,N,O,Pから生成されたグループRである。
1つのグループRは、4つの二次元コードシンボルがそれぞれ所定回転された後に合成されて生成される。
例えば図6(a)のグループRは、バイトデータA、バイトデータB,バイトデータC,バイトデータDの各二次元コードシンボルが合成されるが、この4つの各二次元コードシンボルは、次のように回転操作を施した上で合成される。
バイトデータAの二次元コードシンボル:回転無し。
バイトデータBの二次元コードシンボル:右90°回転。
バイトデータCの二次元コードシンボル:180°回転。
バイトデータDの二次元コードシンボル:左90°回転。
そして、このように回転させた4シンボルを結合し、図6(a)に示す8×8画素のグループRが生成される。
図6(a)(b)(c)(d)として、4つのグループRを示している。即ち図6(a)はバイトデータA,B,C,Dから生成されたグループR、図6(b)はバイトデータE,F,G,Hから生成されたグループR、図6(c)はバイトデータI,J,K,Lから生成されたグループR、図6(d)はバイトデータM,N,O,Pから生成されたグループRである。
1つのグループRは、4つの二次元コードシンボルがそれぞれ所定回転された後に合成されて生成される。
例えば図6(a)のグループRは、バイトデータA、バイトデータB,バイトデータC,バイトデータDの各二次元コードシンボルが合成されるが、この4つの各二次元コードシンボルは、次のように回転操作を施した上で合成される。
バイトデータAの二次元コードシンボル:回転無し。
バイトデータBの二次元コードシンボル:右90°回転。
バイトデータCの二次元コードシンボル:180°回転。
バイトデータDの二次元コードシンボル:左90°回転。
そして、このように回転させた4シンボルを結合し、図6(a)に示す8×8画素のグループRが生成される。
図6(a)(b)(c)(d)のグループRが、このようにして生成されたら、この4つのグループRを結合し、図6(e)のように16×16画素のグループサブシンクを生成する。このとき、バイトデータC,H,I,Nについての4×4画素の二次元パターンにおける画素Pfに白レベルが割り当てられていることで、図示するようにグループサブシンクの中央に集まった2×2ピクセルの4つの画素Pfが4画素分の白領域を形成する。これがサブシンクパターンとなる。
また、他のバイトデータA,B,D,E,F,G,J,K,L,M,O,P,の画素Pfについては黒レベルを割り当てることで、グループサブシンク上での白画素の頻度を抑圧する。
図7には、このように生成された16×16画素のグループサブシンクの一例を示している。図のように中心の白レベルの4ピクセル分でサブシンクパターンが形成され、また各4×4画素単位でバイトデータ値に応じて白レベル画素と黒レベル画素が形成される。
また、他のバイトデータA,B,D,E,F,G,J,K,L,M,O,P,の画素Pfについては黒レベルを割り当てることで、グループサブシンク上での白画素の頻度を抑圧する。
図7には、このように生成された16×16画素のグループサブシンクの一例を示している。図のように中心の白レベルの4ピクセル分でサブシンクパターンが形成され、また各4×4画素単位でバイトデータ値に応じて白レベル画素と黒レベル画素が形成される。
図8(a)(b)はメイン同期シンボルを示す。メイン同期シンボルは、上記のグループサブシンクと同じ、16×16画素で形成される。
このメイン同期シンボルと、上記グループサブシンクが合成されて後述するグループメインシンクが形成される。
メイン同期シンボルは、その二次元パターンが奇数番目用のグループメインシンクと偶数番目用のグループメインシンクで使い分けられている。
図8(a)は偶数番目のグループメインシンクに付加されるメイン同期シンボル、図8(b)は奇数番目のグループメインシンクに付加されるメイン同期シンボルを示している。
図8(a)の偶数番目のグループメインシンクのメイン同期シンボルは、16×16画素の二次元パターンとして、中央の8×8画素が白レベルで、その周囲の画素が全て黒レベルとされたパターンである。
図8(b)の奇数番目のグループメインシンクのメイン同期シンボルは、同じく16×16画素の二次元パターンにおいて、中央に◇状(菱形)となるように白レベルの画素が割り当てられている。
このメイン同期シンボルと、上記グループサブシンクが合成されて後述するグループメインシンクが形成される。
メイン同期シンボルは、その二次元パターンが奇数番目用のグループメインシンクと偶数番目用のグループメインシンクで使い分けられている。
図8(a)は偶数番目のグループメインシンクに付加されるメイン同期シンボル、図8(b)は奇数番目のグループメインシンクに付加されるメイン同期シンボルを示している。
図8(a)の偶数番目のグループメインシンクのメイン同期シンボルは、16×16画素の二次元パターンとして、中央の8×8画素が白レベルで、その周囲の画素が全て黒レベルとされたパターンである。
図8(b)の奇数番目のグループメインシンクのメイン同期シンボルは、同じく16×16画素の二次元パターンにおいて、中央に◇状(菱形)となるように白レベルの画素が割り当てられている。
グループサブシンクとメイン同期シンボルで形成されるグループメインシンクを図9に示す。グループメインシンクは、グループサブシンクが横方向に8個、縦方向に8個配列されて形成される。
但し、任意の位置のグループサブシンクを空白とし、メイン同期シンボルが挿入される。図9では略中央にメイン同期シンボルを配置した例を示している。
なお、この図9は偶数番目のグループメインシンクの例であるため、図8(a)のメイン同期シンボルが挿入される。奇数番目のグループメインシンクの場合、同様の位置に図8(b)のメイン同期シンボルが配置されることになる。
但し、任意の位置のグループサブシンクを空白とし、メイン同期シンボルが挿入される。図9では略中央にメイン同期シンボルを配置した例を示している。
なお、この図9は偶数番目のグループメインシンクの例であるため、図8(a)のメイン同期シンボルが挿入される。奇数番目のグループメインシンクの場合、同様の位置に図8(b)のメイン同期シンボルが配置されることになる。
このようなグループメインシンクが、さらに二次元平面に配列されたものが物理ページとなる。図10に物理ページの構成例を示す。
ここでは横方向にpグループ、縦方向にqグループとなるようにグループメインシンクGroup-MS[0][0]・・・Group-MS[p-1][q-1]が配列されて物理ページ(Physical Pages)が形成された例を示している。
このような物理ページ(Physical Pages)の画像が図1の二次元ページデータとして液晶パネル1に表示される。
ここでは横方向にpグループ、縦方向にqグループとなるようにグループメインシンクGroup-MS[0][0]・・・Group-MS[p-1][q-1]が配列されて物理ページ(Physical Pages)が形成された例を示している。
このような物理ページ(Physical Pages)の画像が図1の二次元ページデータとして液晶パネル1に表示される。
なお、図10の物理ページには、各グループメインシンクに「EVEN」「ODD」として偶数番目のグループメインシンクと奇数番目のグループメインシンクを示した。そして縦方向/横方向ともに奇数番目グループメインシンク/偶数番目グループメインシンクが交互に配置されている。
上述のように、偶数番目のグループメインシンクでは図8(a)のメイン同期シンボルが付加され、奇数番目のグループメインシンクでは図8(b)のメイン同期シンボルが付加されている。
上述のように、偶数番目のグループメインシンクでは図8(a)のメイン同期シンボルが付加され、奇数番目のグループメインシンクでは図8(b)のメイン同期シンボルが付加されている。
物理ページの実例を図11,図12に示す。ここでは上記p=4、q=3として、水平方向に4グループ、垂直方向に3グループのグループメインシンクが配列されてなる物理ページを例示している。1つのグループメインシンクは128×128画素であるため、この物理ページは、512×384画素で構成されることになる。
グループサブシンクの単位で言えば、グループサブシンクが水平方向に32個、垂直方向に24個配置されて物理ページが構成される。
図12(b)はランダムパターンのデータを二次元変調した場合の二次元画像(物理ページ)の例である。
図12(a)は、二次元画像の中でのメイン同期シンボルと、サブ同期パターンのみを示している。
図11に示すように、物理ページとしての二次元画像には、グループメインシンクの単位でメイン同期シンボルMS(0,0)〜MS(3,2)が配置される。
グループサブシンクの単位で言えば、グループサブシンクが水平方向に32個、垂直方向に24個配置されて物理ページが構成される。
図12(b)はランダムパターンのデータを二次元変調した場合の二次元画像(物理ページ)の例である。
図12(a)は、二次元画像の中でのメイン同期シンボルと、サブ同期パターンのみを示している。
図11に示すように、物理ページとしての二次元画像には、グループメインシンクの単位でメイン同期シンボルMS(0,0)〜MS(3,2)が配置される。
メイン同期シンボルは、二次元画像の相対位置及び位置同期をとるための特殊なパターンであり、媒体特性や光学系の性能に応じて、二次元的に適宜配置する。
またグループサブシンク内のサブ同期パターンは、グループサブシンク内のミクロな幾何学歪みを検出するためのパターンであるのに対し、メイン同期シンボルは、マクロな幾何学歪みを検出するためのパターンである。
なお、後述するホログラムリーダ6における補正や二値化に関する信号処理は、グループサブシンク(Group-SS)を基本単位として実行する。
またグループサブシンク内のサブ同期パターンは、グループサブシンク内のミクロな幾何学歪みを検出するためのパターンであるのに対し、メイン同期シンボルは、マクロな幾何学歪みを検出するためのパターンである。
なお、後述するホログラムリーダ6における補正や二値化に関する信号処理は、グループサブシンク(Group-SS)を基本単位として実行する。
[3.ホログラムリーダの構成]
実施の形態のホログラムリーダ6(ホログラム再生装置)の構成を図13で説明する。
ホログラムリーダ6は、撮像部10、信号処理部20、メモリ部30、外部機器IF部40の4つのブロックを有する。これら各部は、システムコントローラ51の制御に基づいてそれぞれ所要の動作を行う。
実施の形態のホログラムリーダ6(ホログラム再生装置)の構成を図13で説明する。
ホログラムリーダ6は、撮像部10、信号処理部20、メモリ部30、外部機器IF部40の4つのブロックを有する。これら各部は、システムコントローラ51の制御に基づいてそれぞれ所要の動作を行う。
システムコントローラ51は、例えばマイクロコンピュータにより形成され、ホログラムメモリ3からのデータ読取のための動作を実行するために各部を制御する。
またシステムコントローラ51は操作部53の操作情報を監視し、ユーザーの操作に応じて必要な制御を行う。またシステムコントローラ51は、表示部52を制御してユーザーに提示する各種の情報の表示を実行させる。
またシステムコントローラ51は操作部53の操作情報を監視し、ユーザーの操作に応じて必要な制御を行う。またシステムコントローラ51は、表示部52を制御してユーザーに提示する各種の情報の表示を実行させる。
撮像部10は、ホログラムメモリ3の要素ホログラムから再生される二次元画像を撮像するためのブロックであり、コリメータレンズ11、撮像素子部(イメージャ)12、カメラ制御機構部13、発光駆動部14、ホログラムスキャン制御部15、参照光光源16を有して構成される。
コリメータレンズ11、撮像素子部12は、図1(b)で説明したコリメータレンズ4及びイメージャ5に相当する。撮像素子部12はCMOSイメージセンサ、或いはCCDイメージセンサ等の二次元画像を検出する装置である。
カメラ制御機構部13は撮像素子部12(或いは参照光光源16)とホログラムメモリ3との位置関係を制御するための装置であり、可動部を手動または自動で制御する機能を持つ。なお、図2で説明したような手動スキャン方式を採用する場合は、このカメラ制御機構部13は不要となる。
参照光光源16は、図1に示した記録時の記録参照光L3と同じ角度でホログラムメモリ3に対して再生参照光L4を照射するようにホログラムリーダ6の筐体上に配置されている。例えばLED(Light Emitting Diode)或いは半導体レーザによる参照光光源16は、発光駆動部14によって発光される。発光駆動部14は、当該ホログラムリーダ6によってホログラムメモリ3の再生を行う場合に、システムコントローラ21の指示によって参照光光源16を発光駆動する。
ホログラムスキャン制御部15は、撮像素子部12から読み取られた二次元画像の状態及び変数用メモリ26に格納されたこれまでのスキャン状況を元にホログラムスキャンの撮像タイミングと読み出し画素を決定し、スキャンタイミング信号、スキャンアドレス信号を撮像素子部12に与えて撮像素子部12での撮像動作を制御する。また撮像素子部12で得られた二次元画像信号の処理を行う。
コリメータレンズ11、撮像素子部12は、図1(b)で説明したコリメータレンズ4及びイメージャ5に相当する。撮像素子部12はCMOSイメージセンサ、或いはCCDイメージセンサ等の二次元画像を検出する装置である。
カメラ制御機構部13は撮像素子部12(或いは参照光光源16)とホログラムメモリ3との位置関係を制御するための装置であり、可動部を手動または自動で制御する機能を持つ。なお、図2で説明したような手動スキャン方式を採用する場合は、このカメラ制御機構部13は不要となる。
参照光光源16は、図1に示した記録時の記録参照光L3と同じ角度でホログラムメモリ3に対して再生参照光L4を照射するようにホログラムリーダ6の筐体上に配置されている。例えばLED(Light Emitting Diode)或いは半導体レーザによる参照光光源16は、発光駆動部14によって発光される。発光駆動部14は、当該ホログラムリーダ6によってホログラムメモリ3の再生を行う場合に、システムコントローラ21の指示によって参照光光源16を発光駆動する。
ホログラムスキャン制御部15は、撮像素子部12から読み取られた二次元画像の状態及び変数用メモリ26に格納されたこれまでのスキャン状況を元にホログラムスキャンの撮像タイミングと読み出し画素を決定し、スキャンタイミング信号、スキャンアドレス信号を撮像素子部12に与えて撮像素子部12での撮像動作を制御する。また撮像素子部12で得られた二次元画像信号の処理を行う。
信号処理部20は、撮像部10にて撮像された一連の二次元画像に信号処理を施すためのブロックであり、メモリコントローラ21、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24、復号部25、変数用メモリ26で構成される。
メモリコントローラ21は、ホログラムスキャン制御部15、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24、復号部25の各々と、メモリ部30とのデータ読み書きのアービトレーションをとる。
光学補正変数算出部22は、二次元画像内の輝度バラツキの状態を検出し、光学補正変数を決定する。
幾何歪み補正変数算出部23は、二次元画像内の幾何学的な歪みを検出し、幾何補正変数を決定する。
二値化部24は、光学補正変数及び幾何補正変数を元に、二次元画像を二値化する。
復号部25は二値化部24二値化されたデータを復号し、ホログラムメモリ3から読み出した情報を再生する。
変数用メモリ26は光学補正変数算出部22で算出された光学補正変数、幾何歪み補正変数算出部23で算出された幾何補正変数を格納する。
メモリコントローラ21は、ホログラムスキャン制御部15、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24、復号部25の各々と、メモリ部30とのデータ読み書きのアービトレーションをとる。
光学補正変数算出部22は、二次元画像内の輝度バラツキの状態を検出し、光学補正変数を決定する。
幾何歪み補正変数算出部23は、二次元画像内の幾何学的な歪みを検出し、幾何補正変数を決定する。
二値化部24は、光学補正変数及び幾何補正変数を元に、二次元画像を二値化する。
復号部25は二値化部24二値化されたデータを復号し、ホログラムメモリ3から読み出した情報を再生する。
変数用メモリ26は光学補正変数算出部22で算出された光学補正変数、幾何歪み補正変数算出部23で算出された幾何補正変数を格納する。
メモリ部30は、ホログラムスキャン制御部15から転送されてくる二次元画像を記憶する機能と、信号処理部20にて行われる信号処理中間結果を記憶する機能、復号部25にて復号された情報を記憶する機能を有する装置であり、第1の記憶領域としての情報用メモリ31と、第2の記憶領域としての不揮発性メモリ32で構成される。
情報用メモリ31は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成され、ホログラムスキャン制御部15から転送されてくる二次元画像を記憶する記憶領域とされる。記憶した二次元画像は、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24の処理のために読み出される。
不揮発性メモリ32は復号部25で復号された情報、例えば音声/映像情報等の記憶領域とされる。
情報用メモリ31は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成され、ホログラムスキャン制御部15から転送されてくる二次元画像を記憶する記憶領域とされる。記憶した二次元画像は、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24の処理のために読み出される。
不揮発性メモリ32は復号部25で復号された情報、例えば音声/映像情報等の記憶領域とされる。
外部機器IF部40は、このホログラムリーダ6で読み出した音声/映像情報等を外部機器100へ伝送する装置であり、外部機器インターフェース41を備える。
ホログラムメモリ3からのデータ読出の際の各部の動作を述べる。
ホログラムメモリ3に対するスキャンを行う際には、発光駆動部14が参照光光源16を発光駆動する。再生参照光L4が照射されたホログラムメモリ3からは、要素ホログラムの再生像光が得られ、これがコリメータレンズ4を介して撮像素子部12に結像する。撮像素子部12に結像した二次元画像は、電気信号に変換されてホログラムスキャン制御部15に転送される。
ホログラムメモリ3に対するスキャンを行う際には、発光駆動部14が参照光光源16を発光駆動する。再生参照光L4が照射されたホログラムメモリ3からは、要素ホログラムの再生像光が得られ、これがコリメータレンズ4を介して撮像素子部12に結像する。撮像素子部12に結像した二次元画像は、電気信号に変換されてホログラムスキャン制御部15に転送される。
ホログラムスキャン制御部15は、撮像素子部12の動作を制御すると共に、撮像素子部12によって得られる二次元画像信号の処理を行う。
即ちホログラムスキャン制御部15は、撮像素子部12に対してスキャンタイミング信号、スキャンアドレス信号等を供給して、いわゆる撮像動作により固体撮像素子アレイで得られる二次元画像信号を順次転送出力させる。そして撮像素子部12から転送されたきた二次元画像信号について、サンプリング処理、AGC処理、A/D変換処理等を施して出力する。
即ちホログラムスキャン制御部15は、撮像素子部12に対してスキャンタイミング信号、スキャンアドレス信号等を供給して、いわゆる撮像動作により固体撮像素子アレイで得られる二次元画像信号を順次転送出力させる。そして撮像素子部12から転送されたきた二次元画像信号について、サンプリング処理、AGC処理、A/D変換処理等を施して出力する。
ホログラムスキャン制御部15から出力されるデジタルデータ化された二次元画像信号は、メモリコントローラ21の制御によって情報用メモリ31に記憶される。
情報用メモリ31に記憶された二次元画像信号については、光学補正変数算出部22で、光学補正変数が算出される。即ち情報用メモリ31から光学補正変数算出部22に二次元画像信号が転送され、光学補正変数算出部22で光学的な原因によるデータ値の変動である光学歪み補正や、明るさ調整補正のための補正変数が算出される。光学補正変数算出部22は、算出した光学補正変数を変数用メモリ26に格納する。
なお、光学補正変数算出部22は、実際に二次元画像信号に対して光学補正処理を行うものではなく、光学補正変数を算出して変数用メモリ26に格納する処理を行うのみである。つまり、二次元画像信号を補正し、補正した二次元画像信号を情報用メモリ31に転送して二次元画像信号を補正した状態に更新させる動作は行われない。
なお、光学補正変数算出部22は、実際に二次元画像信号に対して光学補正処理を行うものではなく、光学補正変数を算出して変数用メモリ26に格納する処理を行うのみである。つまり、二次元画像信号を補正し、補正した二次元画像信号を情報用メモリ31に転送して二次元画像信号を補正した状態に更新させる動作は行われない。
また情報用メモリ31に記憶された二次元画像信号については、幾何歪み補正変数算出部23で、幾何補正変数が算出される。即ち情報用メモリ31から幾何歪み補正変数算出部23に二次元画像信号が転送され、幾何歪み補正変数算出部23で、画像位置ズレ補正、画像回転ズレ補正など、幾何歪み補正のための補正変数が算出される。幾何歪み補正変数算出部23は、算出した幾何補正変数を変数用メモリ26に格納する。
なお、幾何歪み補正変数算出部23も、実際に二次元画像信号に対して幾何歪み補正処理を行うものではなく、幾何補正変数を算出して変数用メモリ26に格納する処理を行うのみであって、二次元画像信号を補正し、補正した二次元画像信号を情報用メモリ31に転送して二次元画像信号を補正した状態に更新させる動作は行われない。
なお、幾何歪み補正変数算出部23も、実際に二次元画像信号に対して幾何歪み補正処理を行うものではなく、幾何補正変数を算出して変数用メモリ26に格納する処理を行うのみであって、二次元画像信号を補正し、補正した二次元画像信号を情報用メモリ31に転送して二次元画像信号を補正した状態に更新させる動作は行われない。
光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23での処理により、光学補正変数、幾何補正変数が変数用メモリ26に格納された二次元画像信号は、情報用メモリ31から二値化部24に転送され、二値化される。撮像素子部12によっては階調のある撮像データとして二次元画像信号が得られるが、これを白黒(明暗)の二値に変換する二値化処理を行うものである。ホログラムメモリ3から読み取るべきデータは、元々の記録データを白黒の二値のデータとして二次元ページデータ化されたものであるからである。
この二値化部24では、二値化の際に、その二次元画像信号について変数用メモリ26に格納されている光学補正変数、幾何補正変数を用いて処理を行う。具体的な処理は後述するが幾何補正変数に基づいて、情報用メモリ31からの二次元画像信号の読込の際の座標を調整し、また光学補正変数に基づいて二値化の際の閾値を設定する。
二値化部24で光学補正変数、幾何補正変数を用いた二値化処理を行うことで、二値化された二次元画像信号は、結果的に光学補正、幾何歪み補正が実行された状態となる。
二値化部24で二値化された二次元画像信号は、直接、或いは情報用メモリ31を介して、復号部25に転送される。
この二値化部24では、二値化の際に、その二次元画像信号について変数用メモリ26に格納されている光学補正変数、幾何補正変数を用いて処理を行う。具体的な処理は後述するが幾何補正変数に基づいて、情報用メモリ31からの二次元画像信号の読込の際の座標を調整し、また光学補正変数に基づいて二値化の際の閾値を設定する。
二値化部24で光学補正変数、幾何補正変数を用いた二値化処理を行うことで、二値化された二次元画像信号は、結果的に光学補正、幾何歪み補正が実行された状態となる。
二値化部24で二値化された二次元画像信号は、直接、或いは情報用メモリ31を介して、復号部25に転送される。
復号部25は、二値化された二次元画像信号、つまり1つの要素ホログラムから得られたデータについて、デコード処理やエラー訂正処理を行い、元のデータを復号する。
復号部25は、デコードしたデータを、メモリコントローラ21に受け渡す。メモリコントローラ21は、デコードされたデータを不揮発性メモリ32に格納させる。
ホログラムメモリ3の各要素ホログラムから得られる二次元画像信号について、復号部25で順次デコードされ、不揮発性メモリ32に蓄積されていくことで、最終的に、ホログラムメモリ3に記録されている元々のデータ、例えばAVコンテンツデータやコンピュータデータ等が不揮発性メモリ32上で構築される。
復号部25は、デコードしたデータを、メモリコントローラ21に受け渡す。メモリコントローラ21は、デコードされたデータを不揮発性メモリ32に格納させる。
ホログラムメモリ3の各要素ホログラムから得られる二次元画像信号について、復号部25で順次デコードされ、不揮発性メモリ32に蓄積されていくことで、最終的に、ホログラムメモリ3に記録されている元々のデータ、例えばAVコンテンツデータやコンピュータデータ等が不揮発性メモリ32上で構築される。
不揮発性メモリ32上で再構築されたデータは、外部機器インターフェース41により外部機器100、例えばパーソナルコンピュータや、オーディオプレーヤ或いはビデオプレーヤ等のAV装置、又は携帯電話器等の外部機器に対して、ホログラムメモリ3からの再生データとして転送される。外部インターフェース26は例えばUSBインターフェース等が想定される。もちろん外部インターフェース26はUSB以外の規格のインターフェースでもよい。ユーザーは外部機器100側で、ホログラムメモリ3からの再生データを利用できる。例えばパーソナルコンピュータでコンピュータデータを利用したり、AV装置や携帯電話等で、AVコンテンツデータを再生させることができる。
なお図示していないが、所定の記録メディアに対して記録を行うメディアドライブを設け、再生データを、そのメディアドライブにより記録メディアに記録されるようにしてもよい。
記録メディアとしては、例えば光ディスク、光磁気ディスク等が想定される。例えばCD(Compact Disc)方式、DVD(Digital Versatile Disc)方式、ブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)方式、ミニディスク(Mini Disc)方式などの各種方式の記録可能型のディスクが記録メディアとして考えられる。これらのディスクが記録メディアとされる場合、メディアドライブは、ディスク種別に対応したエンコード処理、エラー訂正コード処理、或いは圧縮処理等を施して、再生したデータをディスクに記録する。
また記録メディアとしてハードディスクも想定され、その場合、メディアドライブは、いわゆるHDD(ハードディスクドライブ)として構成される。
さらに記録メディアは、固体メモリを内蔵した可搬性のメモリカード、或いは内蔵型固体メモリとしても実現でき、その場合メディアドライブは、メモリカード或いは内蔵型固体メモリに対する記録装置部として構成され、必要な信号処理を行って再生したデータの記録を行う。
記録メディアとしては、例えば光ディスク、光磁気ディスク等が想定される。例えばCD(Compact Disc)方式、DVD(Digital Versatile Disc)方式、ブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)方式、ミニディスク(Mini Disc)方式などの各種方式の記録可能型のディスクが記録メディアとして考えられる。これらのディスクが記録メディアとされる場合、メディアドライブは、ディスク種別に対応したエンコード処理、エラー訂正コード処理、或いは圧縮処理等を施して、再生したデータをディスクに記録する。
また記録メディアとしてハードディスクも想定され、その場合、メディアドライブは、いわゆるHDD(ハードディスクドライブ)として構成される。
さらに記録メディアは、固体メモリを内蔵した可搬性のメモリカード、或いは内蔵型固体メモリとしても実現でき、その場合メディアドライブは、メモリカード或いは内蔵型固体メモリに対する記録装置部として構成され、必要な信号処理を行って再生したデータの記録を行う。
さらには、例えば記録メディアに記録したAVコンテンツデータをメディアドライブで再生し、その再生したAVコンテンツデータをデコードして出力する音声再生出力系、映像再生出力系を備えることは当然考えられる。
またメディアドライブで再生したデータを外部機器インターフェース41を介して外部機器に転送することもできる。
さらに上記のCD、DVD、ブルーレイディスク、ミニディスク、メモリカード等の可搬性の記録メディアに記録した場合は、その記録メディアを外部機器で再生させることで、ユーザーはホログラムメモリ3から読み出した再生データを利用できる。
またメディアドライブで再生したデータを外部機器インターフェース41を介して外部機器に転送することもできる。
さらに上記のCD、DVD、ブルーレイディスク、ミニディスク、メモリカード等の可搬性の記録メディアに記録した場合は、その記録メディアを外部機器で再生させることで、ユーザーはホログラムメモリ3から読み出した再生データを利用できる。
なお、ホログラムメモリ3に対するスキャンを行ってデータを読み出す再生動作(データダウンロード動作)と、得られたオーディオ/画像等のデータを外部機器100に転送したり、或いは上記のように再生出力系で再生出力する動作は、基本的には同時に行われない。このため、メモリ部30において、情報用メモリ31及び不揮発性メモリ32のいずれか一方、もしくは両方を再生装置に具備された他の記憶手段で代替することにより、メモリ構成を簡略化できる。
例えば上記のように光ディスクやHDDなどの記録メディアに復号したデータを記録するようにすれば、再生データ構築までは情報用メモリ31に格納し、不揮発性メモリ32を不要とすることも可能である。
例えば上記のように光ディスクやHDDなどの記録メディアに復号したデータを記録するようにすれば、再生データ構築までは情報用メモリ31に格納し、不揮発性メモリ32を不要とすることも可能である。
[4.再生処理]
ホログラムリーダ6による再生時の処理を図14に示す。図14はシステムコントローラ51の制御に基づいて図13の構成の各部で実行される処理を示している。
この図14の再生時の処理は、大きく分けて、要素トラッキング過程Fa、画像処理過程Fb、復号過程Fcの3つのプロセスにより実行される。
ホログラムリーダ6による再生時の処理を図14に示す。図14はシステムコントローラ51の制御に基づいて図13の構成の各部で実行される処理を示している。
この図14の再生時の処理は、大きく分けて、要素トラッキング過程Fa、画像処理過程Fb、復号過程Fcの3つのプロセスにより実行される。
要素トラッキング過程Faは、ホログラムメモリ3の要素ホログラムの二次元画像における一部分の領域である部分二次元画像を撮像し、撮像した部分二次元画像から、要素ホログラムに対するトラッキング状態を判定する処理である。
また画像処理過程Fbでは、要素トラッキング過程Faでトラッキング良好と判定されるタイミングで、要素ホログラムの二次元画像の全体の撮像を行う。
さらに画像処理過程Fbでは、要素ホログラムの二次元画像に対する補正変数算出や二値化を行う。
復号過程Fcは二値化された二次元画像信号を復号して再生データを得る。
また画像処理過程Fbでは、要素トラッキング過程Faでトラッキング良好と判定されるタイミングで、要素ホログラムの二次元画像の全体の撮像を行う。
さらに画像処理過程Fbでは、要素ホログラムの二次元画像に対する補正変数算出や二値化を行う。
復号過程Fcは二値化された二次元画像信号を復号して再生データを得る。
まず要素トラッキング過程Faについて述べる。
再生スキャンを開始する際には、システムコントローラ51は発光駆動部14を制御して参照光光源16による再生参照光L4の発光を開始させる。ホログラムリーダ6が上述した図2のようなユーザーの手動スキャンを前提とした構成とされるときは、再生参照光L4を照射しながら要素トラッキング過程Faを実行する。
またホログラムリーダ6がカメラ制御機構部13を備え、カメラ制御機構部13によってスキャン位置が制御される構成の場合は、スキャン開始と共にシステムコントローラ51はホログラムスキャン制御部15に指示してカメラ制御機構部13の動作を開始させる。
再生スキャンを開始する際には、システムコントローラ51は発光駆動部14を制御して参照光光源16による再生参照光L4の発光を開始させる。ホログラムリーダ6が上述した図2のようなユーザーの手動スキャンを前提とした構成とされるときは、再生参照光L4を照射しながら要素トラッキング過程Faを実行する。
またホログラムリーダ6がカメラ制御機構部13を備え、カメラ制御機構部13によってスキャン位置が制御される構成の場合は、スキャン開始と共にシステムコントローラ51はホログラムスキャン制御部15に指示してカメラ制御機構部13の動作を開始させる。
要素トラッキング過程Faは、ステップF101の部分撮像、ステップF102の要素トラッキング判定、ステップF103のカメラ制御の3つの処理の繰り返しにより実行される。なお、手動スキャンの場合は、ステップF103のカメラ制御は行われず、ステップF101,F102の繰り返しとなる。
再生参照光L4の照射が開始され、スキャンが開始されたらホログラムスキャン制御部15は要素トラッキング過程Faを実行する。即ち、ホログラムスキャン制御部15はスキャンタイミング信号、スキャンアドレス信号により撮像素子部12を制御し、所定タイミング間隔でステップF101の部分撮像を実行させて部分二次元画像信号を取り込む。そしてステップF102で、部分撮像した部分二次元画像信号からトラッキングを判定する処理を行う。
ステップF102でトラッキング状態が良好であると判定した場合は、画像処理過程Fbに移行するが、トラッキング状態が適切でないと判定されている場合は、ステップF103でカメラ制御としてトラッキング位置を変更させてステップF101に戻る。或いは手動スキャンの場合は、ステップF103の処理は無いため、そのままステップF101に戻る。
再生参照光L4の照射が開始され、スキャンが開始されたらホログラムスキャン制御部15は要素トラッキング過程Faを実行する。即ち、ホログラムスキャン制御部15はスキャンタイミング信号、スキャンアドレス信号により撮像素子部12を制御し、所定タイミング間隔でステップF101の部分撮像を実行させて部分二次元画像信号を取り込む。そしてステップF102で、部分撮像した部分二次元画像信号からトラッキングを判定する処理を行う。
ステップF102でトラッキング状態が良好であると判定した場合は、画像処理過程Fbに移行するが、トラッキング状態が適切でないと判定されている場合は、ステップF103でカメラ制御としてトラッキング位置を変更させてステップF101に戻る。或いは手動スキャンの場合は、ステップF103の処理は無いため、そのままステップF101に戻る。
このような要素トラッキング過程Faの動作を図15、図16,図17で説明する。
図15は、撮像素子部12に結像した、或る要素ホログラムの全画像(512×384ピクセル)と、部分撮像する領域AR1の例を示している。
ホログラムスキャン制御部15は、ステップF101の部分撮像では、図15の結像画像の中から、領域AR1のみの画像を取り込む処理を行うものである。そして領域AR1の画像信号、即ち部分二次元画像信号からステップF102でトラッキング状態を判定する。
図15は、撮像素子部12に結像した、或る要素ホログラムの全画像(512×384ピクセル)と、部分撮像する領域AR1の例を示している。
ホログラムスキャン制御部15は、ステップF101の部分撮像では、図15の結像画像の中から、領域AR1のみの画像を取り込む処理を行うものである。そして領域AR1の画像信号、即ち部分二次元画像信号からステップF102でトラッキング状態を判定する。
図16は領域AR1としての部分撮像画像例を示している。図16(a)はトラッキング良好時の部分撮像画像、図16(b)はトラッキング劣悪時の部分撮像画像である。
要素ホログラムの再生トラッキング状態は、輝度の明暗として現われることが知られている。そして当然ながら再生時には、図16(a)に示される様な、なるべく明暗のくっきりした画像を撮像する必要がある。
トラッキング状態の判定とは、この図16(a)のような画像が撮像できる状態であるか否かを判定するものである。トラッキング状態が適切でないと、図16(b)のように白レベル画素についての輝度が低下する。従って、例えば取り込んだ画像内の各画素の輝度レベルを加算し、その輝度レベル加算値の大小により、トラッキング状態を判定できる。
但し、例えば512×384ピクセルである全画像について輝度レベルを加算して判定を行うことは、処理負担として大きく、また処理時間も長くなる。
ここで、トラッキング状態に起因する輝度の明暗ばらつきは画像全体に一様に生じるという特性がある。
そこで本例では、トラッキング判定のために全画像を取り込んで輝度の状態を判断することに代えて、部分撮像した領域AR1の部分二次元画像信号から輝度状態を判断するようにする。
即ち、図16のような領域AR1内の画素について、輝度レベルを加算し、その輝度レベル加算値によりトラッキング状態を判定する。すると、全画素で判断する場合に比べて、加算する画素数は著しく低減され、処理負担は軽くなり、また非常に高速にトラッキング状態の判定処理ができることになる。
なおステップF101で、要素ホログラムから読み取られる1つの二次元画像内でどの部分を撮像するかは任意である。図15の領域AR1は、1つのメイン同期シンボルを中心とした領域としているが、他のメイン同期シンボルを含む領域としても良いし、或いはメイン同期シンボルを含まない領域としても良い。
要素ホログラムの再生トラッキング状態は、輝度の明暗として現われることが知られている。そして当然ながら再生時には、図16(a)に示される様な、なるべく明暗のくっきりした画像を撮像する必要がある。
トラッキング状態の判定とは、この図16(a)のような画像が撮像できる状態であるか否かを判定するものである。トラッキング状態が適切でないと、図16(b)のように白レベル画素についての輝度が低下する。従って、例えば取り込んだ画像内の各画素の輝度レベルを加算し、その輝度レベル加算値の大小により、トラッキング状態を判定できる。
但し、例えば512×384ピクセルである全画像について輝度レベルを加算して判定を行うことは、処理負担として大きく、また処理時間も長くなる。
ここで、トラッキング状態に起因する輝度の明暗ばらつきは画像全体に一様に生じるという特性がある。
そこで本例では、トラッキング判定のために全画像を取り込んで輝度の状態を判断することに代えて、部分撮像した領域AR1の部分二次元画像信号から輝度状態を判断するようにする。
即ち、図16のような領域AR1内の画素について、輝度レベルを加算し、その輝度レベル加算値によりトラッキング状態を判定する。すると、全画素で判断する場合に比べて、加算する画素数は著しく低減され、処理負担は軽くなり、また非常に高速にトラッキング状態の判定処理ができることになる。
なおステップF101で、要素ホログラムから読み取られる1つの二次元画像内でどの部分を撮像するかは任意である。図15の領域AR1は、1つのメイン同期シンボルを中心とした領域としているが、他のメイン同期シンボルを含む領域としても良いし、或いはメイン同期シンボルを含まない領域としても良い。
図17,図18にトラッキング状態と輝度レベルの関係を示している。
図17は、例えば図4のスキャン軌跡SK1のように、スキャン軌跡が各要素ホログラムの中心を通過していったような場合を示し、また図18は、図4のスキャン軌跡SK2のように、スキャン軌跡が各要素ホログラムの間隙を通過したような場合を示している。
図17のように、要素ホログラムha、hb、hc、hdの中心を通過するスキャン軌跡SK1となるようにスキャンが行われたとき、部分二次元画像における各画素の輝度レベル加算値は、図示するようになる。
即ち、輝度レベル加算値は、要素ホログラムha、hb、hc、hdのそれぞれにジャストトラッキングするタイミングtJTにおいて最大となり、またオフトラッキングするタイミングtOTにおいて最小となる。
ここで、要素ホログラムの撮像状態、つまりトラッキング状態の判断基準として、輝度レベル閾値THRを設定する。そして輝度レベル加算値が輝度レベル閾値THRに達しているか否かにより、トラッキング状態の良否を判定する。
図17は、例えば図4のスキャン軌跡SK1のように、スキャン軌跡が各要素ホログラムの中心を通過していったような場合を示し、また図18は、図4のスキャン軌跡SK2のように、スキャン軌跡が各要素ホログラムの間隙を通過したような場合を示している。
図17のように、要素ホログラムha、hb、hc、hdの中心を通過するスキャン軌跡SK1となるようにスキャンが行われたとき、部分二次元画像における各画素の輝度レベル加算値は、図示するようになる。
即ち、輝度レベル加算値は、要素ホログラムha、hb、hc、hdのそれぞれにジャストトラッキングするタイミングtJTにおいて最大となり、またオフトラッキングするタイミングtOTにおいて最小となる。
ここで、要素ホログラムの撮像状態、つまりトラッキング状態の判断基準として、輝度レベル閾値THRを設定する。そして輝度レベル加算値が輝度レベル閾値THRに達しているか否かにより、トラッキング状態の良否を判定する。
ステップF101の部分撮像は、図17の時間軸に沿って、例えばタイミング間隔tspで繰り返し行われていくが、例えば期間t1においては、輝度レベル加算値が輝度レベル閾値THRに達しないため、その期間t1内ではステップF102でトラッキングNGの判定となる。一方、期間t2内においてある時点でステップF101の部分撮像が行われると、その際には輝度レベル加算値が輝度レベル閾値THRを越えるため、ステップF102でトラッキングOKの判定となる。
つまりこの図17の場合は、期間t1,t3,t5,t7,t9はトラッキング状態がNGの期間であり、期間t2,t4,t6,t8は、それぞれ要素ホログラムha、hb、hc、hdに対してトラッキング状態がOKと判定される期間となる。
例えば要素ホログラムhaについて言えば、ステップF101,F102が繰り返されていくと、期間t1内ではトラッキングNGとされるが、期間t2内に達すると、ステップF102でトラッキングOKとなり、そのときにステップF102からF104に進み、後述するようにステップF104以降の処理で要素ホログラムhaのデータ読出が行われることになる。他の要素ホログラムについても同様である。
つまりこの図17の場合は、期間t1,t3,t5,t7,t9はトラッキング状態がNGの期間であり、期間t2,t4,t6,t8は、それぞれ要素ホログラムha、hb、hc、hdに対してトラッキング状態がOKと判定される期間となる。
例えば要素ホログラムhaについて言えば、ステップF101,F102が繰り返されていくと、期間t1内ではトラッキングNGとされるが、期間t2内に達すると、ステップF102でトラッキングOKとなり、そのときにステップF102からF104に進み、後述するようにステップF104以降の処理で要素ホログラムhaのデータ読出が行われることになる。他の要素ホログラムについても同様である。
図18は、スキャン軌跡SK2が要素ホログラムにジャストトラッキングしない場合であるが、その場合は、図示するように輝度レベル加算値は輝度レベル閾値THRに達しない状態が続く。従って、そのまま要素トラッキング過程Faが繰り返されて、上記図17のジャストトラッキングが得られるような状態となることを待つことになる。例えば手動スキャンの軌跡が或る要素ホログラムに対してジャストトラッキング状態になることを待機する。或いはカメラ制御機構部13によりスキャン位置を変更しながら、或る要素ホログラムに対してジャストトラッキング状態になることを待機する。
図14の処理は、以上のような要素トラッキング過程Faにより、或る要素ホログラムに対するトラッキングがOKとなった時点で、画像処理過程Fbに移行する。画像処理過程Fbでは、ステップF104の全画素撮像、ステップF105の画像分割、ステップF106の幾何補正変数算出/記憶、ステップF107の光学補正変数算出/記憶、ステップF108の二値化処理が行われる。
まずステップF104で、ホログラムスキャン制御部15は撮像素子部12を制御して要素ホログラムの全画素撮像を実行する。即ちその時点でトラッキングOKと判定された或る要素ホログラムの全画素の二次元画像信号を取り込む。トラッキングOKの状態で二次元画像信号が取り込まれるため、得られた二次元画像信号は、規定以上の輝度レベルが確保されている。ホログラムスキャン制御部15は全画素撮像により取り込んだ二次元画像信号に対して所定の処理を行い、デジタル値に変換して出力する。この二次元画像信号のデータはメモリコントローラ21によって情報用メモリ31に記憶される。
ここで、図19(a)に記録画像例、図19(b)に再生画像例を示す。記録画像とは、要素ホログラムに記録されている二次元画像の本来の明暗状態を示すものとしている。一方、再生画像は、記録画像を撮像素子部12で撮像したときの画像である。
図からわかるように、記録画像は明画素/暗画素の二値の集合として構成されており、中間階調及び輝度ばらつきは存在しない。従って、理想的な光学系と理想的なトラッキング状態で撮像した場合、図19(a)の記録画像そのものが再生画像として得られることになる。しかし、現実には種々の要因により、実際の撮像画像は、図19(b)の再生画像例として示すように光学的なばらつき及び幾何学的な歪みを持つものとなる。
ここで、図19(a)に記録画像例、図19(b)に再生画像例を示す。記録画像とは、要素ホログラムに記録されている二次元画像の本来の明暗状態を示すものとしている。一方、再生画像は、記録画像を撮像素子部12で撮像したときの画像である。
図からわかるように、記録画像は明画素/暗画素の二値の集合として構成されており、中間階調及び輝度ばらつきは存在しない。従って、理想的な光学系と理想的なトラッキング状態で撮像した場合、図19(a)の記録画像そのものが再生画像として得られることになる。しかし、現実には種々の要因により、実際の撮像画像は、図19(b)の再生画像例として示すように光学的なばらつき及び幾何学的な歪みを持つものとなる。
情報用メモリ31に二次元画像信号を取り込んだら、続いてステップF105で画像分割を実行する。この画像分割は変調時に規則的に挿入された二次元同期信号を手掛かりに画像を小ブロックに分割する処理である。具体的には、上述したグループサブシンク単位に分割する。
図20,図21,図22に画像分割の様子を示す。図20は記録画像例であり、512×384ピクセルの二次元画像である。上述のように、この二次元画像内には水平方向に32個、垂直方向に24個のグループサブシンクが配置されている。
図20の記録画像例に、グループサブシンク単位での境界を記入したのが図21である。より分かり易くするため、二次元画像内をメイン同期シンボルとサブシンクパターンのみとして、グループサブシンク単位での境界を記入した状態を図22に示す。
ステップF105では、このように、グループサブシンク単位で画像を分割する。それ以降の信号処理は、グループサブシンクを基本単位として行われる。
図20,図21,図22に画像分割の様子を示す。図20は記録画像例であり、512×384ピクセルの二次元画像である。上述のように、この二次元画像内には水平方向に32個、垂直方向に24個のグループサブシンクが配置されている。
図20の記録画像例に、グループサブシンク単位での境界を記入したのが図21である。より分かり易くするため、二次元画像内をメイン同期シンボルとサブシンクパターンのみとして、グループサブシンク単位での境界を記入した状態を図22に示す。
ステップF105では、このように、グループサブシンク単位で画像を分割する。それ以降の信号処理は、グループサブシンクを基本単位として行われる。
続いてステップF106、F107では、分割したグループサブシンク単位で幾何歪み補正変数算出/記憶処理、及び光学補正変数算出/記憶処理を行う。
ステップF106では、幾何歪み補正変数算出部23により算出される幾何補正変数として、各グループサブシンク毎の幾何補正変数を検出し変数用メモリ26に記憶する。
幾何補正変数としては、サブシンクパターンのセンタ座標値、X軸縮尺ずれ、Y軸縮尺ずれ、角度ズレθ・・・等が挙げられるが、簡単のため、サブシンクパターンのセンタ座標値以外のズレ量は無視できるものとして、サブシンクパターンセンタ座標値を中心に説明する。
上記図22に、グループサブシンク単位で画像分割した様子と、各グループサブシンクにおける同期信号を示したが、図22のように垂直方向のグループサブシンクに0〜23の番号を付し、垂直方向のグループサブシンクに0〜31の番号を付す。
分割したグループサブシンク単位でわけられた768個の領域にはそれぞれ1つのサブシンクパターン(又はメイン同期シンボル)が存在する。ここでグループサブシンクは上記番号により(0,0)・・・(31,23)で表すことができるため、これを用いて、各サブシンクパターンのセンタ座標値X、Yを示すこととする。
ステップF106では、幾何歪み補正変数算出部23により算出される幾何補正変数として、各グループサブシンク毎の幾何補正変数を検出し変数用メモリ26に記憶する。
幾何補正変数としては、サブシンクパターンのセンタ座標値、X軸縮尺ずれ、Y軸縮尺ずれ、角度ズレθ・・・等が挙げられるが、簡単のため、サブシンクパターンのセンタ座標値以外のズレ量は無視できるものとして、サブシンクパターンセンタ座標値を中心に説明する。
上記図22に、グループサブシンク単位で画像分割した様子と、各グループサブシンクにおける同期信号を示したが、図22のように垂直方向のグループサブシンクに0〜23の番号を付し、垂直方向のグループサブシンクに0〜31の番号を付す。
分割したグループサブシンク単位でわけられた768個の領域にはそれぞれ1つのサブシンクパターン(又はメイン同期シンボル)が存在する。ここでグループサブシンクは上記番号により(0,0)・・・(31,23)で表すことができるため、これを用いて、各サブシンクパターンのセンタ座標値X、Yを示すこととする。
各サブシンクパターンについてのセンタ座標値Xとして、
CENTX(0, 0),CENTX(1, 0),CENTX(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30, 0),CENTX(31, 0)
CENTX(0, 1),CENTX(1, 1),CENTX(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30, 1),CENTX(31, 1)
CENTX(0, 2),CENTX(1, 2),CENTX(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30, 2),CENTX(31, 2)
・・・・・・
CENTX(0,22),CENTX(1,22),CENTX(2,22),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30,22),CENTX(31,22)
CENTX(0,23),CENTX(1,23),CENTX(2,23),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30,23),CENTX(31,23)
768個の値を用いる。
また各サブシンクパターンについてのセンタ座標値Yとして、
CENTY(0, 0),CENTY(1, 0),CENTY(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30, 0),CENTY(31, 0)
CENTY(0, 1),CENTY(1, 1),CENTY(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30, 1),CENTY(31, 1)
CENTY(0, 2),CENTY(1, 2),CENTY(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30, 2),CENTY(31, 2)
・・・・・・
CENTY(0,22),CENTY(1,22),CENTY(2,22),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30,22),CENTY(31,22)
CENTY(0,23),CENTY(1,23),CENTY(2,23),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30,23),CENTY(31,23)
の768個の値を用いる。
つまり幾何補正変数としては768組のセンタ座標値を持つ。
CENTX(0, 0),CENTX(1, 0),CENTX(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30, 0),CENTX(31, 0)
CENTX(0, 1),CENTX(1, 1),CENTX(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30, 1),CENTX(31, 1)
CENTX(0, 2),CENTX(1, 2),CENTX(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30, 2),CENTX(31, 2)
・・・・・・
CENTX(0,22),CENTX(1,22),CENTX(2,22),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30,22),CENTX(31,22)
CENTX(0,23),CENTX(1,23),CENTX(2,23),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTX(30,23),CENTX(31,23)
768個の値を用いる。
また各サブシンクパターンについてのセンタ座標値Yとして、
CENTY(0, 0),CENTY(1, 0),CENTY(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30, 0),CENTY(31, 0)
CENTY(0, 1),CENTY(1, 1),CENTY(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30, 1),CENTY(31, 1)
CENTY(0, 2),CENTY(1, 2),CENTY(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30, 2),CENTY(31, 2)
・・・・・・
CENTY(0,22),CENTY(1,22),CENTY(2,22),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30,22),CENTY(31,22)
CENTY(0,23),CENTY(1,23),CENTY(2,23),・・・・・・・・・・・・・・・,CENTY(30,23),CENTY(31,23)
の768個の値を用いる。
つまり幾何補正変数としては768組のセンタ座標値を持つ。
ステップF106の処理を、図23(a)に詳しく示す。
幾何歪み補正変数算出部23には、情報用メモリ31に格納された二次元画像信号が供給される。例えば図24の再生画像例のような二次元画像信号が情報用メモリ31から供給される。
幾何歪み補正変数算出は供給された二次元画像信号に対してステップF106の処理を行うが、この場合、まず図23(a)のステップF201として、メイン同期シンボルのパターンの検出を行う。
メイン同期シンボルのパターンは、通常のグループサブシンク領域には起こり得ない特殊なパターンであるため、二次元画像信号から容易に検出が可能である。また後述する様に二次元画像信号内の全てのメイン同期シンボルを検出する必要は無い。
この処理では、例えば図11に示したメイン同期シンボルMS(0,0)・・・MS(3,2)を検出することになる・
幾何歪み補正変数算出部23には、情報用メモリ31に格納された二次元画像信号が供給される。例えば図24の再生画像例のような二次元画像信号が情報用メモリ31から供給される。
幾何歪み補正変数算出は供給された二次元画像信号に対してステップF106の処理を行うが、この場合、まず図23(a)のステップF201として、メイン同期シンボルのパターンの検出を行う。
メイン同期シンボルのパターンは、通常のグループサブシンク領域には起こり得ない特殊なパターンであるため、二次元画像信号から容易に検出が可能である。また後述する様に二次元画像信号内の全てのメイン同期シンボルを検出する必要は無い。
この処理では、例えば図11に示したメイン同期シンボルMS(0,0)・・・MS(3,2)を検出することになる・
続いてステップF202で、幾何補正変数の仮算出を行う。具体的にはステップF201で検出したメイン同期シンボルのセンタ座標値から、サブシンクパターンのセンタ座標値X,Yを推定する作業を行う。
まず、図11に示した各メイン同期シンボルと変数i,jは、図22に付したグループサブシンク単位の領域の水平、垂直方向の番号を用いて以下の様に対応する。
MS(0,0):係数座標(i,j) = ( 3, 3)
MS(1,0):係数座標(i,j) = (11, 3)
MS(2,0):係数座標(i,j) = (19, 3)
MS(3,0):係数座標(i,j) = (27, 3)
MS(0,1):係数座標(i,j) = ( 3,11)
MS(1,1):係数座標(i,j) = (11,11)
MS(2,1):係数座標(i,j) = (19,11)
MS(3,1):係数座標(i,j) = (27,11)
MS(0,2):係数座標(i,j) = ( 3,19)
MS(1,2):係数座標(i,j) = (11,19)
MS(2,2):係数座標(i,j) = (19,19)
MS(3,2):係数座標(i,j) = (27,19)
まず、図11に示した各メイン同期シンボルと変数i,jは、図22に付したグループサブシンク単位の領域の水平、垂直方向の番号を用いて以下の様に対応する。
MS(0,0):係数座標(i,j) = ( 3, 3)
MS(1,0):係数座標(i,j) = (11, 3)
MS(2,0):係数座標(i,j) = (19, 3)
MS(3,0):係数座標(i,j) = (27, 3)
MS(0,1):係数座標(i,j) = ( 3,11)
MS(1,1):係数座標(i,j) = (11,11)
MS(2,1):係数座標(i,j) = (19,11)
MS(3,1):係数座標(i,j) = (27,11)
MS(0,2):係数座標(i,j) = ( 3,19)
MS(1,2):係数座標(i,j) = (11,19)
MS(2,2):係数座標(i,j) = (19,19)
MS(3,2):係数座標(i,j) = (27,19)
次に、サブシンクパターンの1要素あたりの撮像画素数が水平/垂直方向にm画素×n画素であり、幾何学歪みが全く無い場合、
CENTX(i,j)=8・m+16・m・i=8・m・(1+2・i)
CENTY(i,j)=8・n+16・n・j=8・n・(1+2・j)
0≦i≦31
0≦j≦23
で表される。例えば、サブシンクパターンの1要素あたりの撮像画素数を水平/垂直方向に2画素×2画素とすると、
CENTX(i,j) = 16・(1+2・i)
CENTY(i,j) = 16・(1+2・j)
0≦i≦31
0≦j≦23
になる。従って、幾何学歪みが全く無い場合、センタ座標値は下記の理想値となる。
MS(0,0):CENTX( 3, 3) = 112 、 CENTY( 3, 3) = 112
MS(1,0):CENTX(11, 3) = 368 、 CENTY(11, 3) = 112
MS(2,0):CENTX(19, 3) = 624 、 CENTY(19, 3) = 112
MS(3,0):CENTX(27, 3) = 880 、 CENTY(27, 3) = 112
MS(0,1):CENTX( 3,11) = 112 、 CENTY( 3,11) = 368
MS(1,1):CENTX(11,11) = 368 、 CENTY(11,11) = 368
MS(2,1):CENTX(19,11) = 624 、 CENTY(19,11) = 368
MS(3,1):CENTX(27,11) = 880 、 CENTY(27,11) = 368
MS(0,2):CENTX( 3,19) = 112 、 CENTY( 3,19) = 624
MS(1,2):CENTX(11,19) = 368 、 CENTY(11,19) = 624
MS(2,2):CENTX(19,19) = 624 、 CENTY(19,19) = 624
MS(3,2):CENTX(27,19) = 880 、 CENTY(27,19) = 624
CENTX(i,j)=8・m+16・m・i=8・m・(1+2・i)
CENTY(i,j)=8・n+16・n・j=8・n・(1+2・j)
0≦i≦31
0≦j≦23
で表される。例えば、サブシンクパターンの1要素あたりの撮像画素数を水平/垂直方向に2画素×2画素とすると、
CENTX(i,j) = 16・(1+2・i)
CENTY(i,j) = 16・(1+2・j)
0≦i≦31
0≦j≦23
になる。従って、幾何学歪みが全く無い場合、センタ座標値は下記の理想値となる。
MS(0,0):CENTX( 3, 3) = 112 、 CENTY( 3, 3) = 112
MS(1,0):CENTX(11, 3) = 368 、 CENTY(11, 3) = 112
MS(2,0):CENTX(19, 3) = 624 、 CENTY(19, 3) = 112
MS(3,0):CENTX(27, 3) = 880 、 CENTY(27, 3) = 112
MS(0,1):CENTX( 3,11) = 112 、 CENTY( 3,11) = 368
MS(1,1):CENTX(11,11) = 368 、 CENTY(11,11) = 368
MS(2,1):CENTX(19,11) = 624 、 CENTY(19,11) = 368
MS(3,1):CENTX(27,11) = 880 、 CENTY(27,11) = 368
MS(0,2):CENTX( 3,19) = 112 、 CENTY( 3,19) = 624
MS(1,2):CENTX(11,19) = 368 、 CENTY(11,19) = 624
MS(2,2):CENTX(19,19) = 624 、 CENTY(19,19) = 624
MS(3,2):CENTX(27,19) = 880 、 CENTY(27,19) = 624
このように、メイン同期シンボルのセンタ座標値から、サブシンクパターンのセンタ座標値を推定する。つまり幾何補正変数を仮算出し、仮幾何補正変数とする。
しかし現実には、幾何学歪みが生じるため、実際の検出値と上記理想値の間に差異が生じる。この差異を考慮して、他のサブシンクパターンセンタ座標値を仮算出する。
また、全メイン同期シンボルが検出されていなくても、検出できなかったメイン同期シンボルのセンタ座標値を、検出できたメイン同期シンボルのセンタ座標値から内挿補間しても良い。
但し、内挿補間したメイン同期シンボルのセンタ座標値を元に仮算出したサブシンクパターンセンタ座標値は、正常検出したメイン同期シンボルのセンタ座標値を元に仮算出したサブシンクパターンセンタ座標値に較べて誤差が大きくなる可能性がある。
しかし現実には、幾何学歪みが生じるため、実際の検出値と上記理想値の間に差異が生じる。この差異を考慮して、他のサブシンクパターンセンタ座標値を仮算出する。
また、全メイン同期シンボルが検出されていなくても、検出できなかったメイン同期シンボルのセンタ座標値を、検出できたメイン同期シンボルのセンタ座標値から内挿補間しても良い。
但し、内挿補間したメイン同期シンボルのセンタ座標値を元に仮算出したサブシンクパターンセンタ座標値は、正常検出したメイン同期シンボルのセンタ座標値を元に仮算出したサブシンクパターンセンタ座標値に較べて誤差が大きくなる可能性がある。
図25に、上記のように仮算出した幾何補正変数に基づいて再構成した再生画像を示す。グループサブシンク単位の境界線内に、各グループサブシンクのサブシンクパターン又はメイン同期シンボルが大まかに収められている。
この図25では、各サブシンクパターンセンタ座標値を元に幾何補正変数の仮算出後の画像を再構成しているが、実際には、膨大な画像データアクセスを伴う画像再構成は行わない。
即ち次のステップF203では、仮算出したサブシンクパターンセンタ座標値を仮幾何補正変数として変数用メモリ26に格納するのみである。
これは、情報用メモリ31から二次元画像データ読み出しを行う必要はあるが、算出した仮幾何補正変数により二次元画像データを再構築しての情報用メモリ31に書き込みを行う必要は無いことを意味する。
さらに、情報用メモリ31からの二次元画像データの読み出しに関しても、全画素を読み出す必要は無く、メイン同期シンボル位置をある程度予測して、その周辺のみを読み出す様にすれば、さら画像データのアクセス量を低減することができる。
この図25では、各サブシンクパターンセンタ座標値を元に幾何補正変数の仮算出後の画像を再構成しているが、実際には、膨大な画像データアクセスを伴う画像再構成は行わない。
即ち次のステップF203では、仮算出したサブシンクパターンセンタ座標値を仮幾何補正変数として変数用メモリ26に格納するのみである。
これは、情報用メモリ31から二次元画像データ読み出しを行う必要はあるが、算出した仮幾何補正変数により二次元画像データを再構築しての情報用メモリ31に書き込みを行う必要は無いことを意味する。
さらに、情報用メモリ31からの二次元画像データの読み出しに関しても、全画素を読み出す必要は無く、メイン同期シンボル位置をある程度予測して、その周辺のみを読み出す様にすれば、さら画像データのアクセス量を低減することができる。
ここで図21及び図25に示す1つのグループサブシンクGSS1を例に採り、記録画像と仮幾何補正変数算出後の再生画像を比較する。
図26(a)には元々の記録されたグループサブシンクGSS1の記録画像例を、図26(b)には図25の状態におけるグループサブシンクGSS1の再生画像例を示している。なお画像例の上に十字状に付した線でセンタ位置を示している。
図26(a)の記録画像例においては、2×2要素の白レベルで構成されるサブシンクパターンがシンボル中央に位置する。しかし、図26(b)の再生画像例においては、幾何歪みのためサブシンクパターンの位置がシンボル中央やや右下にズレている。
図26(a)には元々の記録されたグループサブシンクGSS1の記録画像例を、図26(b)には図25の状態におけるグループサブシンクGSS1の再生画像例を示している。なお画像例の上に十字状に付した線でセンタ位置を示している。
図26(a)の記録画像例においては、2×2要素の白レベルで構成されるサブシンクパターンがシンボル中央に位置する。しかし、図26(b)の再生画像例においては、幾何歪みのためサブシンクパターンの位置がシンボル中央やや右下にズレている。
図23(a)のステップF204では、幾何補正変数の本算出処理として、上記のサブシンクパターンのズレ量が最小となる様に、サブシンクパターンセンタ座標値の補正を行う。
図26(b)のグループサブシンクGSS1の補正結果(本幾何補正変数算出後)を図27(b)に示す。なお図27(a)は図26(a)と同様、比較のために示した記録画像である。図27(b)ではグループサブシンクGSS1内のサブシンクパターンがシンボル中央に補正されている。
また図28に、算出した本幾何補正変数に基づいて再構成した再生画像を示す。図25では微妙にズレていたグループサブシンク内のサブシンクパターンが中央に補正され、幾何学的には図21の記録画像に近い画像になっているのがわかる。
このようにグループサブシンク領域におけるサブシンクパターンのセンタ座標値の補正を行い、そのセンタ座標値を本幾何補正変数とする。そしてステップF203のときと同様、このときも信号処理的に再生画像を再構成する必要は無く、ステップF205で、変数用メモリ26にサブシンクパターンセンタ座標値を本幾何補正変数として格納すればよい。
図26(b)のグループサブシンクGSS1の補正結果(本幾何補正変数算出後)を図27(b)に示す。なお図27(a)は図26(a)と同様、比較のために示した記録画像である。図27(b)ではグループサブシンクGSS1内のサブシンクパターンがシンボル中央に補正されている。
また図28に、算出した本幾何補正変数に基づいて再構成した再生画像を示す。図25では微妙にズレていたグループサブシンク内のサブシンクパターンが中央に補正され、幾何学的には図21の記録画像に近い画像になっているのがわかる。
このようにグループサブシンク領域におけるサブシンクパターンのセンタ座標値の補正を行い、そのセンタ座標値を本幾何補正変数とする。そしてステップF203のときと同様、このときも信号処理的に再生画像を再構成する必要は無く、ステップF205で、変数用メモリ26にサブシンクパターンセンタ座標値を本幾何補正変数として格納すればよい。
続いて、図14のステップF107で行われる光学歪み補正変数算出/記憶処理について説明する。
ステップF107では、光学補正変数算出部22により算出される光学補正係数として、各グループサブシンク領域毎の光学補正変数を算出し、変数用メモリ26に格納する処理が行われる。
光学補正変数としては、輝度合計値が挙げられる。本画像例においては、
SUM_L(0, 0),SUM_L(1, 0),SUM_L(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30, 0),SUM_L(31, 0)
SUM_L(0, 1),SUM_L(1, 1),SUM_L(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30, 1),SUM_L(31, 1)
SUM_L(0, 2),SUM_L(1, 2),SUM_L(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30, 2),SUM_L(31, 2)
・・・・・・
SUM_L(0,22),SUM_L(1,22),SUM_L(2,22),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30,22),SUM_L(31,22)
SUM_L(0,23),SUM_L(1,23),SUM_L(2,23),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30,23),SUM_L(31,23)
の計768個の輝度合計値を持つ。
ステップF107では、光学補正変数算出部22により算出される光学補正係数として、各グループサブシンク領域毎の光学補正変数を算出し、変数用メモリ26に格納する処理が行われる。
光学補正変数としては、輝度合計値が挙げられる。本画像例においては、
SUM_L(0, 0),SUM_L(1, 0),SUM_L(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30, 0),SUM_L(31, 0)
SUM_L(0, 1),SUM_L(1, 1),SUM_L(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30, 1),SUM_L(31, 1)
SUM_L(0, 2),SUM_L(1, 2),SUM_L(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30, 2),SUM_L(31, 2)
・・・・・・
SUM_L(0,22),SUM_L(1,22),SUM_L(2,22),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30,22),SUM_L(31,22)
SUM_L(0,23),SUM_L(1,23),SUM_L(2,23),・・・・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(30,23),SUM_L(31,23)
の計768個の輝度合計値を持つ。
なお上記の幾何補正変数の場合、処理の拠り所がサブシンクパターンであるため、その処理単位をグループサブシンク領域以下にはできないが、光学補正変数である輝度合計値は、4×4要素で構成されるシンボル内にサブシンクパターンを除く白レベル画素数を制限(本例では3画素)している点を利用するため、各シンボル毎に輝度合計値を検出し格納しても良い。その場合、
SUM_L(0, 0),SUM_L(1, 0),SUM_L(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126, 0),SUM_L(127, 0)
SUM_L(0, 1),SUM_L(1, 1),SUM_L(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126, 1),SUM_L(127, 1)
SUM_L(0, 2),SUM_L(1, 2),SUM_L(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126, 2),SUM_L(127, 2)
・・・・・・
SUM_L(0,94),SUM_L(1,94),SUM_L(2,94),・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126,94),SUM_L(127,94)
SUM_L(0,95),SUM_L(1,95),SUM_L(2,95),・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126,95),SUM_L(127,95)
の計3072個(64[水平]x48[垂直])の輝度合計値を持つようにすればよい。
SUM_L(0, 0),SUM_L(1, 0),SUM_L(2, 0),・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126, 0),SUM_L(127, 0)
SUM_L(0, 1),SUM_L(1, 1),SUM_L(2, 1),・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126, 1),SUM_L(127, 1)
SUM_L(0, 2),SUM_L(1, 2),SUM_L(2, 2),・・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126, 2),SUM_L(127, 2)
・・・・・・
SUM_L(0,94),SUM_L(1,94),SUM_L(2,94),・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126,94),SUM_L(127,94)
SUM_L(0,95),SUM_L(1,95),SUM_L(2,95),・・・・・・・・・・・・・・・,SUM_L(126,95),SUM_L(127,95)
の計3072個(64[水平]x48[垂直])の輝度合計値を持つようにすればよい。
ステップF107の処理を図23(b)に詳しく示す。
図23のステップF301では、まず、本幾何補正変数の読出しを行う。ここでは上述のステップF205の処理で変数用メモリ26に保存した本幾何補正変数を読み出す。そして本幾何補正変数に示された座標を中心に16画素×16画素のグループサブシンクを情報用メモリ31から読み出す。
この時点で光学補正変数算出部22には、図27(b)に相当する再生画像が得られる。
次にステップF302でサブシンクパターンを削除する。前述の幾何補正終了後、サブシンクパターンは不要であるので、サブシンクパターン該当領域に黒レベルを挿入するものであり、その結果、図29(b)の再生画像が得られる。なお、図29(a)は比較のために示している記録画像である。
図23のステップF301では、まず、本幾何補正変数の読出しを行う。ここでは上述のステップF205の処理で変数用メモリ26に保存した本幾何補正変数を読み出す。そして本幾何補正変数に示された座標を中心に16画素×16画素のグループサブシンクを情報用メモリ31から読み出す。
この時点で光学補正変数算出部22には、図27(b)に相当する再生画像が得られる。
次にステップF302でサブシンクパターンを削除する。前述の幾何補正終了後、サブシンクパターンは不要であるので、サブシンクパターン該当領域に黒レベルを挿入するものであり、その結果、図29(b)の再生画像が得られる。なお、図29(a)は比較のために示している記録画像である。
次に、ステップF302でシンボル分割を行う。ここでは、グループサブシンクを16個の二次元シンボル(4×4要素)に分割する。この結果、図30(b)の再生画像が得られる。なお、図30(a)は比較のために記録画像のグループサブシンクを16個に分割した状態を示している。
そしてステップF304で光学補正変数を算出する。例えば分割した各二次元シンボル単位毎に、全画素の輝度合計値を算出するなどして、光学補正変数を生成する。つまり上記の輝度合計値SUM_L(0, 0)・・・SUM_L(127,95)の各値を算出する。
なおグループサブシンク単位での輝度合計値SUM_L(0, 0)・・・SUM_L(31,23)を算出する場合は、ステップF303のシンボル分割処理は不要である。
最後にステップF305で、算出した輝度合計値を、光学補正変数として変数用メモリ26に保存し、光学歪み補正処理、つまり図14のステップF107の処理を完了する。
図31として、光学補正済み画像を示す。この画像は、変数用メモリ26に保存された本幾何補正変数及び光学補正変数を元に再構成した再生画像である。
実際には、膨大な画像データアクセスを伴う画像再構成は行われなず、次の図14のステップF108の二値化処理で、本幾何補正変数、光学補正変数が参照される。
なおグループサブシンク単位での輝度合計値SUM_L(0, 0)・・・SUM_L(31,23)を算出する場合は、ステップF303のシンボル分割処理は不要である。
最後にステップF305で、算出した輝度合計値を、光学補正変数として変数用メモリ26に保存し、光学歪み補正処理、つまり図14のステップF107の処理を完了する。
図31として、光学補正済み画像を示す。この画像は、変数用メモリ26に保存された本幾何補正変数及び光学補正変数を元に再構成した再生画像である。
実際には、膨大な画像データアクセスを伴う画像再構成は行われなず、次の図14のステップF108の二値化処理で、本幾何補正変数、光学補正変数が参照される。
図14のステップF108の二値化処理では、二値化部24が、情報用メモリ31から二次元画像を取り込む。ステップF106,F107では、実際の画像再構成は行われていないため、この時点で情報用メモリ31に保存されている二次元画像は、ステップF104で取り込んだままの状態、つまり幾何歪み、光学歪みが存在する状態である。
このとき二値化部24は、まず変数用メモリ26に格納されている幾何補正変数(本幾何補正変数)に基づいて、情報用メモリ31から読み出すべき画素アドレスを決定する。これにより、二値化部24は、幾何歪みが補正された図28の状態の二次元画像信号を取り込むことができる。
そして二値化部は、取り込んだ二次元画像信号について二値化する。記録画像は白/黒(明/暗)の二値レベルであるが、撮像素子部12で撮像された二次元画像信号は、その中間的なレベルを含むものとなっているためである。
このときに、二値化の閾値、即ち二値化処置の基準値を、変数用メモリ26に記憶された光学補正変数に基づいて設定する。例えばグループサブシンク単位、或いは4×4画素の二次元シンボル単位で記憶されている光学補正変数(輝度合計値)に従って、グループサブシンク単位、或いは4×4画素の二次元シンボル単位毎に二値化閾値を設定し、各画素レベルを明レベル、暗レベルに二値化していく。すると、二値化された結果の二次元画像信号は、光学歪みが補正された状態、つまり図31の状態に相当する二値信号となる。
このとき二値化部24は、まず変数用メモリ26に格納されている幾何補正変数(本幾何補正変数)に基づいて、情報用メモリ31から読み出すべき画素アドレスを決定する。これにより、二値化部24は、幾何歪みが補正された図28の状態の二次元画像信号を取り込むことができる。
そして二値化部は、取り込んだ二次元画像信号について二値化する。記録画像は白/黒(明/暗)の二値レベルであるが、撮像素子部12で撮像された二次元画像信号は、その中間的なレベルを含むものとなっているためである。
このときに、二値化の閾値、即ち二値化処置の基準値を、変数用メモリ26に記憶された光学補正変数に基づいて設定する。例えばグループサブシンク単位、或いは4×4画素の二次元シンボル単位で記憶されている光学補正変数(輝度合計値)に従って、グループサブシンク単位、或いは4×4画素の二次元シンボル単位毎に二値化閾値を設定し、各画素レベルを明レベル、暗レベルに二値化していく。すると、二値化された結果の二次元画像信号は、光学歪みが補正された状態、つまり図31の状態に相当する二値信号となる。
このような二値化処理が完了したら、図14の処理は復号過程Fcに移行する。復号過程Fcでは、ステップF109の復号処理と、ステップF110のスキャン完了判定処理が行われる。
ステップF109では、復号部25に二値化部24で二値化された二次元画像信号が供給され、復号部25で復調及び誤り訂正等の復号処理を行う。これにより再生データが復元される。復号されたデータ、即ちホログラムメモリ3上の1つの要素ホログラムから再生された再生データは、メモリコントローラ21によって不揮発性メモリ32に格納される。
ステップF109では、復号部25に二値化部24で二値化された二次元画像信号が供給され、復号部25で復調及び誤り訂正等の復号処理を行う。これにより再生データが復元される。復号されたデータ、即ちホログラムメモリ3上の1つの要素ホログラムから再生された再生データは、メモリコントローラ21によって不揮発性メモリ32に格納される。
ステップF110では、必要量の要素ホログラムを再生できたかどうかを判定し、再生完了であれば、スキャンを終了する。このときシステムコントローラ51は参照光光源16からの再生参照光L4の照射を終了させる。
また、必要量の要素ホログラムをまだ再生できていなければ、ステップF101に戻り、上述の処理を繰り返す。つまり、他の要素ホログラムについての再生処理を同様に実行していく。
なお、手動スキャンではなく、ステップF103でカメラ制御を行う構成の場合、ステップF110からF101に移行する際に、光学補正変数及び幾何補正変数を元に、ステップF103のカメラ制御処理で参照光強度、角度等の光学条件及び要素ホログラムと撮像素子の位置関係を調整すると同時に、読取り時のSN(Signal Noise)特性が良好な画素を推定して選択し、選択された画素のみを読み込むことにより、撮像速度及び読取り時のSN特性を改善できる。
また、必要量の要素ホログラムをまだ再生できていなければ、ステップF101に戻り、上述の処理を繰り返す。つまり、他の要素ホログラムについての再生処理を同様に実行していく。
なお、手動スキャンではなく、ステップF103でカメラ制御を行う構成の場合、ステップF110からF101に移行する際に、光学補正変数及び幾何補正変数を元に、ステップF103のカメラ制御処理で参照光強度、角度等の光学条件及び要素ホログラムと撮像素子の位置関係を調整すると同時に、読取り時のSN(Signal Noise)特性が良好な画素を推定して選択し、選択された画素のみを読み込むことにより、撮像速度及び読取り時のSN特性を改善できる。
以上の図14の処理を完了することで、ホログラムメモリ3の各要素ホログラムから読み出されたデータが不揮発性メモリ32に蓄積された状態となり、例えばAVコンテンツデータなどの再生データが不揮発性メモリ32上で構築される状態となる。
この再生データは、その後、外部インターフェース41を介して外部機器100に転送され、ユーザーは、外部機器100において再生データを使用することができる。
この再生データは、その後、外部インターフェース41を介して外部機器100に転送され、ユーザーは、外部機器100において再生データを使用することができる。
[5.実施の形態の効果]
以上の実施の形態においては次のような効果を得ることができる。
実施の形態の、撮像部10、メモリ部30、信号処理部20を備えたホログラムリーダ6により、例えばシート状のホログラムメモリ3に記録された要素ホログラムからデータを再生することが可能となる。
撮像部10には、撮像素子部12(及びカメラ制御機構部13)に加えてホログラムスキャン制御部15を実装することにより、一般的なカメラモジュールを利用してホログラムデータ再生機能を実現することができ、設計や製造の容易性やコストダウンを図ることも可能である。
信号処理部20としては、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24、変数用メモリ26、メモリコントローラ21を実装することにより、ホログラムデータ再生機能の実現に必要な画像処理が可能となる。
またメモリ部30として、二次元画像を格納する高速シーケンシャルアクセスに適した例えばDRAMによる情報用メモリ31と、復号部25から出力される再生データを格納する大容量の不揮発性メモリ32とを備えること、及び高速ランダムアクセスに適した変数用メモリ26を実装することにより、大容量データを、高速にかつ低演算量で行うホログラムデコード処理が可能となる。
なお、情報用メモリ31、不揮発性メモリ32のいずれか一方、もしくは両方を既存の再生装置に具備されたメモリで代替することにより、メモリ追加無しにホログラム再生機能を実現可能とできる。
以上の実施の形態においては次のような効果を得ることができる。
実施の形態の、撮像部10、メモリ部30、信号処理部20を備えたホログラムリーダ6により、例えばシート状のホログラムメモリ3に記録された要素ホログラムからデータを再生することが可能となる。
撮像部10には、撮像素子部12(及びカメラ制御機構部13)に加えてホログラムスキャン制御部15を実装することにより、一般的なカメラモジュールを利用してホログラムデータ再生機能を実現することができ、設計や製造の容易性やコストダウンを図ることも可能である。
信号処理部20としては、光学補正変数算出部22、幾何歪み補正変数算出部23、二値化部24、変数用メモリ26、メモリコントローラ21を実装することにより、ホログラムデータ再生機能の実現に必要な画像処理が可能となる。
またメモリ部30として、二次元画像を格納する高速シーケンシャルアクセスに適した例えばDRAMによる情報用メモリ31と、復号部25から出力される再生データを格納する大容量の不揮発性メモリ32とを備えること、及び高速ランダムアクセスに適した変数用メモリ26を実装することにより、大容量データを、高速にかつ低演算量で行うホログラムデコード処理が可能となる。
なお、情報用メモリ31、不揮発性メモリ32のいずれか一方、もしくは両方を既存の再生装置に具備されたメモリで代替することにより、メモリ追加無しにホログラム再生機能を実現可能とできる。
また、図14の要素トラッキング過程Faにおいて、部分二次元画像を取り込み、部分二次元画像から、要素ホログラムに対するトラッキング状態を判定することで、二次元画像全体からトラッキング状態を判定するよりも遙かに高速にトラッキング状態を判定できる。そしてトラッキング状態を高速に判定しながら、良好なトラッキング状態となったタイミングで要素ホログラムの二次元画像の全体を取り込むようにすることで、データ再生のために適切な二次元画像を取り込むことができ、二次元画像読取時のS/N特性を向上させ、精度の良い再生性能を実現できる。
ホログラムスキャン制御部15は、任意のタイミングで任意の画素を任意の順番で読み出せることにより、要素トラッキング精度を向上させることが可能となる。
また、要素ホログラムから読み出し、復号したデータは不揮発性メモリ32に蓄積されていき、最終的に各要素ホログラムからの再生データが不揮発性メモリ32上で再構築されてコンテンツデータ等の再生データが形成される。これはホログラムメモリ3上の要素ホログラムを任意の順番に読み出しても良いことを意味する。従って、図2で説明した手動スキャンによって順不同に要素ホログラムを読み出すようにしても問題ない。またカメラ制御機構部13によってスキャン位置を可変制御していくときも、その可変制御動作の自由度を高めることができる。そしてこのことから、要素トラッキング過程Faにおいて、特に順番にこだわらずに、或る要素ホログラムに対してトラッキングOKと判断されたら、その要素ホログラムに対する二次元画像の撮像や復号処理を行っていけばよいものとなる。つまり各要素ホログラムに対して特定の順番で、順次トラッキングOKの状態とするような制御は不要であり、困難なトラッキング制御を実行する必要はない。このことから再生処理の容易性や、効率化が実現される。
ホログラムスキャン制御部15は、任意のタイミングで任意の画素を任意の順番で読み出せることにより、要素トラッキング精度を向上させることが可能となる。
また、要素ホログラムから読み出し、復号したデータは不揮発性メモリ32に蓄積されていき、最終的に各要素ホログラムからの再生データが不揮発性メモリ32上で再構築されてコンテンツデータ等の再生データが形成される。これはホログラムメモリ3上の要素ホログラムを任意の順番に読み出しても良いことを意味する。従って、図2で説明した手動スキャンによって順不同に要素ホログラムを読み出すようにしても問題ない。またカメラ制御機構部13によってスキャン位置を可変制御していくときも、その可変制御動作の自由度を高めることができる。そしてこのことから、要素トラッキング過程Faにおいて、特に順番にこだわらずに、或る要素ホログラムに対してトラッキングOKと判断されたら、その要素ホログラムに対する二次元画像の撮像や復号処理を行っていけばよいものとなる。つまり各要素ホログラムに対して特定の順番で、順次トラッキングOKの状態とするような制御は不要であり、困難なトラッキング制御を実行する必要はない。このことから再生処理の容易性や、効率化が実現される。
また、幾何歪み補正変数算出部23,光学補正変数算出部22は、情報用メモリ31に記憶された二次元画像に対して幾何歪み補正、光学補正等のための補正変数を算出し、補正変数を変数用メモリ26に記憶する。そして二値化部24は、変数用メモリ26に記憶されている補正変数を用いて二値化処理を行うことで、結果的に幾何歪み補正、光学補正がなされた状態での二値化データを得、これを復号部25で復号して再生データを得る。これは、情報用メモリ31に記憶されている二次元画像に対して直接幾何歪み補正、光学補正等の補正処理を順次行うものではないため、補正処理した二次元画像を情報用メモリ31に書き込むこと、つまり情報用メモリ31で二次元画像を補正した状態に更新することも行われない。従って、幾何歪み補正、光学歪み補正を順次実行する場合に必要な情報用メモリ31に対するアクセス処理負担、及びそれによる処理時間負担も解消でき、再生処理の著しい効率化を実現できる。
さらに、二値化部24及び復号部25による情報復号を実行するまでは、二次元画像自体に対する補正処理を行わないことは、補正に伴う演算誤差の抑圧という利点も得られる。
これらのことから、ホログラム記録媒体からの大量の情報読出、高速な再生処理、高品質な再生情報の取得という効果を実現することができる。
さらに、二値化部24及び復号部25による情報復号を実行するまでは、二次元画像自体に対する補正処理を行わないことは、補正に伴う演算誤差の抑圧という利点も得られる。
これらのことから、ホログラム記録媒体からの大量の情報読出、高速な再生処理、高品質な再生情報の取得という効果を実現することができる。
また図14のステップF110からF101に戻る過程のステップF103において、ホログラムスキャン制御部15が、変数用メモリ26に格納された光学補正変数及び幾何補正変数を元に読取り時のSN特性が良好な機構的な撮像状態を推定し、カメラ制御機構部13を推定状態に制御することにより、画像読取り時のSN特性を改善することが可能となる。
また変数用メモリ26に格納された光学補正変数及び幾何補正変数を元に読取り時のSN特性が良好な画素領域を推定して選択し、選択された画素領域をステップF101の部分撮像で読み込むことにより、撮像速度及び読取り時のSN特性を改善することが可能となる。
また変数用メモリ26に格納された光学補正変数及び幾何補正変数を元に読取り時のSN特性が良好な画素領域を推定して選択し、選択された画素領域をステップF101の部分撮像で読み込むことにより、撮像速度及び読取り時のSN特性を改善することが可能となる。
以上実施の形態を説明してきたが、実施の形態で述べたホログラムリーダ6の構成や処理手順はあくまで一例であり、本発明としてはその要旨の範囲内で多様な変形例が想定される。
3 ホログラムメモリ、6 ホログラムリーダ、10 撮像部、12 撮像素子、15 ホログラムスキャン制御部、20 信号処理部、21 メモリコントローラ、22 光学補正変数算出部、23 幾何歪み補正変数算出部、24 二値化部、25 復号部、26 変数用メモリ、30 メモリ部、31 情報用メモリ、32 不揮発性メモリ、40 外部機器IF部、41 外部機器インターフェース、51 システムコントローラ
Claims (9)
- 情報を画像化し、画像化された情報の物体光と参照光とを干渉させ、干渉縞によって上記情報が要素ホログラムとして記録されたホログラム記録媒体からデータを再生するホログラム再生装置として、
上記要素ホログラムを二次元画像として撮像する撮像手段と、
上記撮像手段で得られた二次元画像を記憶する情報用メモリ手段と、
上記情報用メモリ手段に格納された上記二次元画像に対する補正処理のための補正変数を算出する補正変数算出手段と、
上記補正変数算出手段で算出された補正変数を記憶する変数用メモリ手段と、
上記情報用メモリ手段に記憶された上記二次元画像に対して、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて処理を行い、上記情報を再生する復号処理手段と、
を備えることを特徴とするホログラム再生装置。 - 上記復号処理手段は、
上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記情報用メモリ手段に記憶された上記二次元画像の構成画素が明レベルであるか暗レベルであるかを判定し、二値化データにする二値化部と、
上記二値化データを復号して上記情報を再生する復号部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。 - 上記二値化部は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記情報用メモリ手段から読み出す二次元画像のアドレスを決定することを特徴とする請求項2に記載のホログラム再生装置。
- 上記二値化部は、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて、上記明レベル、暗レベルの判定の基準値を設定することを特徴とする請求項2に記載のホログラム再生装置。
- 上記補正変数算出手段は、
上記二次元画像の光学補正の補正変数を算出する光学補正変数算出部を有することを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。 - 上記補正変数算出手段は、
上記二次元画像の幾何歪み補正の補正変数を算出する幾何歪み補正変数算出部を有することを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。 - 上記二次元画像に対して上記復号処理手段で処理を行って再生した上記情報を記憶する不揮発性メモリ手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
- 上記復号処理手段で再生された上記情報を外部機器に出力する外部インターフェース手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
- 情報を画像化し、画像化された情報の物体光と参照光とを干渉させ、干渉縞によって上記情報が要素ホログラムとして記録されたホログラム記録媒体からデータを再生するホログラム再生方法として、
上記要素ホログラムを二次元画像として撮像し、撮像した二次元画像を情報用メモリ手段に記憶する撮像ステップと、
上記情報用メモリ手段に格納された上記二次元画像に対する補正処理のための補正変数を算出し、算出した補正変数を変数用メモリ手段に記憶する補正変数算出ステップと、
上記情報用メモリ手段に記憶された上記二次元画像に対して、上記変数用メモリ手段に記憶された上記補正変数に基づいて処理を行い、上記情報を再生する復号処理ステップと、
を備えることを特徴とするホログラム再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005249087A JP2007065140A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | ホログラム再生装置、ホログラム再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005249087A JP2007065140A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | ホログラム再生装置、ホログラム再生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007065140A true JP2007065140A (ja) | 2007-03-15 |
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ID=37927452
Family Applications (1)
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JP2005249087A Pending JP2007065140A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | ホログラム再生装置、ホログラム再生方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007065140A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017072694A (ja) * | 2015-10-06 | 2017-04-13 | 大日本印刷株式会社 | ホログラム構造体 |
-
2005
- 2005-08-30 JP JP2005249087A patent/JP2007065140A/ja active Pending
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