JP2007063920A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内ケース体の吸気口を介して導入された内気Aが、送風ファンで連通経路に送られ、仕切り板215位置で内気Aが第1連通経路23Bと第2連通経路23Cとに分岐し、第1連通経路23Bに送られた内気Aが排気口214Bから室外空間に排出されて換気が実施できる。第2連通経路23Cの内気Aが熱交換部216に送られ、この熱交換部216で湿気が除去されて乾燥され、乾燥された内気A’が返送経路を介して室内空間に戻され、熱交換部216で結露した結露水が排水口214Dから室外空間に排水されて除湿が実施できる。従って、室内環境を良好に維持することができる。また、仕切り板215や熱交換部216を連通経路内部に設けたので、室内外から見えず、建具の外観意匠性を向上させることができる。
【選択図】 図7
Description
高気密化、高断熱化された建物の室内空間においては、空調装置(エアコン)等が多用されて室温が一定に保たれるものの、換気が不十分になって室内空気環境が悪化してしまう傾向があり、低風量換気装置などを用いて少量ずつ内気を排気し外気を取り入れるというような工夫がなされている。
この防露装置は、サッシの上枠室内側側面に室内空間に露出させて設けられた多数の吸熱フィンと、上枠室外側側面に室外空間に露出させて設けられた多数の放熱フィンと、吸熱フィンの下方に設けられた結露水排出樋とを備えたものである。そして、この防露装置は、室内の吸熱フィンと室外の放熱フィンとの間で熱伝導させ、吸熱フィンに室内空間の湿気を結露させるとともに、結露水排出樋を介して結露水を室外に排出するように構成されている。
さらに、吸熱フィンおよび放熱フィンがそれぞれ室内空間および室外空間に露出して設けられているため、サッシの外観意匠性が劣化してしまうという問題もある。また、換気機能を備えていないので、防露装置とは別に換気装置を設けなくてはならず、設置スペースやコストの問題が生じる。
ここで、本発明の建具としては、引違い窓や片引き窓、上げ下げ窓、嵌め殺し窓等の各種のサッシ窓であってもよく、また玄関や勝手口等の各種の出入り口であってもよい。
そして、内気は送風手段によって強制的に室外開口および熱交換部に送られるので、従来のような自然循環に期待した除湿と比較して、より確実に内気を熱交換部に供給することができ、除湿効率を向上させることができる。
さらに、送風手段や分岐手段、熱交換部が連通経路内部に設けられているので、これらの各部が室内側および室外側から見えないようにでき、建具の外観意匠性を向上させることができる。また、建具に換気機能と除湿機能とが一体に設けられているので、別個に換気装置や除湿装置を取り付ける必要がなく、省スペース化および低コスト化を促進させることができる。
このような構成によれば、連通経路の室外側を覆う建具外装体が断熱部材を介して連結された室内部材および室外部材を有し、この室外部材に連続して室外開口、熱交換部および排水部を設けたことで、内気の熱交換による結露位置を室外部材に限定することができ、室内部材への熱伝導が抑制されることで室内部材での結露を防止することができる。
このような構成によれば、アルミ合金等の金属材料からなる室外部材を熱橋(ヒートブリッジ)として内気と外気との熱交換を行うとともに、複数の突片によって熱交換部の表面積を増大させることで、熱交換効率(除湿性能)を向上させることができる。
さらに、本発明の建具では、前記分岐手段は、前記建具外装体に連結された樹脂製の板材から構成されていてもよい。
これらの構成によれば、分岐手段を構成する金属製の板材または樹脂製の板材のいずれにおいても、結露の発生を防止することができる。すなわち、建具外装体の室外部材と一体かつ同じ金属材料から分岐手段を構成すると、この分岐手段への室外空間からの熱伝導によって結露が発生してしまうこととなるが、分岐手段の板材を断熱部材を介して連結する、あるいは樹脂製とすることで、熱伝導を抑制(遮断)することができる。
このような構成によれば、冬季においては室内開口および室外開口を開放しておいて室内空間の換気や除湿を実施する一方で、除湿が不要な季節でかつ換気が不要な場合においては、室内開口および室外開口のいずれか一方または両方を閉鎖し送風手段を停止することで、連通経路への内気の導入を停止するとともに熱交換部を介した室内空間への外気温の伝導を抑制することができ、例えば夏季における冷房負荷を低減して空調効率を向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である縦辷り出し窓1を示す外観姿図である。図2は、縦辷り出し窓1を示す内観姿図である。図3は、縦辷り出し窓1を示す縦断面図である。図4および図5は、それぞれ縦辷り出し窓1を示す横断面図であり、図4は、図1に矢視IV−IV線で示す断面図であり、図5は、図1に矢視V−V線で示す断面図である。
また、無目6は、室内側に配置される室内部材6Aと、室外側に配置される室外部材6Bと、これらアルミ押出形材製の室内部材6Aおよび室外部材6Bを連結する断熱部材6Cとを備えて構成されている。
図6は、換気ユニット20の構造および動作を示す横断面図である。図7は、換気ユニット20の構造および動作を示す縦断面図である。図8は、換気ユニット20の一部を断面して示す斜視図である。
換気ユニット20の外ケース体21の上辺部211、下辺部212、および左右の縦辺部213は、それぞれアルミ押出形材製の室内部材211A,212A,213Aおよび室外部材211B,212B,213Bと、これらを連結する樹脂製の断熱部材211C,212C,213Cとを備えて構成されている。そして、外面部214は、アルミ押出形材製であって、上辺部211、下辺部212、および左右の縦辺部213の室外部材211B,212B,213Bに係止されている。
(1)すなわち、室内空間における汚れた内気Aを排気して換気を実施することができるとともに、内気Aの湿気を除去して乾燥した内気A’を室内空間に戻すことで室内の過剰な湿度の上昇を抑制して外壁や窓の結露を防止することができ、室内環境を良好に維持することができる。
例えば、前記実施形態においては、縦辷り出し窓1を例示して説明したが、本発明のサッシ窓はこのような縦辷り出し窓1に限られず、開き窓や横辷り出し窓等であってもよい。つまり、縦辷り出し形式の障子10に代えて、外開き形式の障子や横辷り出し形式の障子を取り付けることで、開き窓や横辷り出し窓を構成することができる。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (6)
- 建物の外壁開口部に設けられて室内空間と室外空間とを仕切る建具であって、
室内空間と室外空間とを連通する連通経路と、
前記連通経路の室内側に設けられて当該連通経路に内気を導入する室内開口と、
前記連通経路の途中位置に設けられて前記室内開口から導入された内気を室外側に送る送風手段と、
前記連通経路の室外側に設けられて当該連通経路を少なくとも2つに分岐させる分岐手段と、
前記分岐手段で分岐した一方の連通経路に設けられて内気を室外空間に排出する室外開口と、
前記分岐手段で分岐した他方の連通経路に設けられて内気と外気との間で熱交換可能に構成された熱交換部と、
前記熱交換部で熱交換された内気を室内空間に戻す返送経路と、
前記熱交換部に生じた結露水を室外空間に排出する排水部とを備えた建具。 - 前記連通経路の室外側は、室外空間に露出した建具外装体で覆われており、
前記建具外装体は、金属材料からなる室内部材および室外部材と、これらの室内部材と室外部材とを連結する断熱部材とを有して形成され、
前記室外開口、熱交換部および排水部は、前記建具外装体の室外部材に連続して設けられている請求項1に記載の建具。 - 前記建具外装体の室外部材における熱交換部には、複数の突片が形成されている請求項2に記載の建具。
- 前記分岐手段は、前記建具外装体に断熱材を介して連結された金属製の板材から構成されている請求項2または請求項3に記載の建具。
- 前記分岐手段は、前記建具外装体に連結された樹脂製の板材から構成されている請求項2または請求項3に記載の建具。
- 前記室内開口および室外開口の少なくとも一方は、開閉可能に構成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の建具。
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