JP2007058765A - 近接感知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 他者が接近したことを報知する、小型軽量の警報(報知)装置を提供すること。
【解決手段】
CPU等の演算機能を備えた制御手段および当該制御手段と一体若しくは別体として設けられた記憶手段と、前記制御手段によって駆動制御される電波の送信手段および受信手段と、音又は光等による報知手段を備え、
前記制御手段は、乱数的な演算結果に基づいて電波の送信時間を設定するとともに、一定の周期で繰り返される符号によって変調した電波を前記設定した送信時間送信する制御を行い、
当該送信時間の終了後、前記受信手段を介して電波の受信を行う制御を行うとともに、受信した電波が前記符号を含みかつ電界強度が所定の値以上である場合に、前記報知手段を介して音、光若しくは振動等の出力させるようになっていること。
【選択図】図1
【解決手段】
CPU等の演算機能を備えた制御手段および当該制御手段と一体若しくは別体として設けられた記憶手段と、前記制御手段によって駆動制御される電波の送信手段および受信手段と、音又は光等による報知手段を備え、
前記制御手段は、乱数的な演算結果に基づいて電波の送信時間を設定するとともに、一定の周期で繰り返される符号によって変調した電波を前記設定した送信時間送信する制御を行い、
当該送信時間の終了後、前記受信手段を介して電波の受信を行う制御を行うとともに、受信した電波が前記符号を含みかつ電界強度が所定の値以上である場合に、前記報知手段を介して音、光若しくは振動等の出力させるようになっていること。
【選択図】図1
Description
本願発明は、互いに近接したときに警報等を出力する近接感知装置に関する。
山中等に設置されたダム、水路、送電線や鉄塔の保守作業などでは、当該保守作業の前段階として周囲の雑草等を取り除く除草作業が行われる。このような場所としては、草丈が作業者の背丈を上回り視界を妨げるような場所も少ない。また、除草作業にはエンジン駆動式の草刈機が用いられ、5〜6人で編成されたチームによって作業が行われることが多い。このような状況で行われる作業であるから、作業者同士が互いに気づかないまま極めて接近した状態で草刈機を使用する場合が生じる。草刈機の先端には回転刃が設けられているので、当該回転刃が他の作業者に接触すると大きなケガにつながることになる。
また、不特定の通信局が発信するビーコン電波の衝突を回避する技術として特許文献1記載の技術がある。当該技術は、ネットワーク内で2以上の通信局から送信されるビーコンの衝突を検出し、当該衝突の検出に応答して、少なくとも一方のビーコンの送信タイミングを変更しつつ各通信局を認識するというものである。特許文献1記載の技術は、各局間において、送信の停止や送信時間の変更等を行うための通信が行われる等、複雑な処理が行われている。
特開2005−151525号
また、不特定の通信局が発信するビーコン電波の衝突を回避する技術として特許文献1記載の技術がある。当該技術は、ネットワーク内で2以上の通信局から送信されるビーコンの衝突を検出し、当該衝突の検出に応答して、少なくとも一方のビーコンの送信タイミングを変更しつつ各通信局を認識するというものである。特許文献1記載の技術は、各局間において、送信の停止や送信時間の変更等を行うための通信が行われる等、複雑な処理が行われている。
上記の除草作業のために、作業中に他の作業者が接近したことを報知する警報(報知)装置の提供が望まれている。当該装置の条件としては、小型かつ軽量であること、少なくとも8〜10時間以上の連続使用が可能な低消費電力の装置であること、かつ5台〜6台の装置を同時に使用しても不特定の各装置同士が正常に接近を検知でき報知できることである。また、初期設定を行った後は、電源を入れるだけで使用できる程度に操作が簡単であることである。本願発明は、当該課題を解決すべく発明されたものである。
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明は下記の構成を有する。すなわち、
CPU等の演算機能を備えた制御手段および当該制御手段と一体若しくは別体として設けられた記憶手段と、前記制御手段によって駆動制御される電波の送信手段および受信手段と、音又は光等による報知手段を備え、
前記制御手段は、乱数的な演算結果に基づいて電波の送信時間を設定するとともに、一定の周期で繰り返される符号若しくは信号によって変調した電波を前記設定した送信時間送信する制御を行い、
当該送信時間の終了後、前記受信手段を介して電波の受信を行う制御を行うとともに、受信した電波が前記符号若しくは信号を含みかつ電界強度が所定の値以上である場合に、前記報知手段を介して音、光若しくは振動等の出力させるようになっていることを特徴とする近接感知装置。
CPU等の演算機能を備えた制御手段および当該制御手段と一体若しくは別体として設けられた記憶手段と、前記制御手段によって駆動制御される電波の送信手段および受信手段と、音又は光等による報知手段を備え、
前記制御手段は、乱数的な演算結果に基づいて電波の送信時間を設定するとともに、一定の周期で繰り返される符号若しくは信号によって変調した電波を前記設定した送信時間送信する制御を行い、
当該送信時間の終了後、前記受信手段を介して電波の受信を行う制御を行うとともに、受信した電波が前記符号若しくは信号を含みかつ電界強度が所定の値以上である場合に、前記報知手段を介して音、光若しくは振動等の出力させるようになっていることを特徴とする近接感知装置。
また、請求項2記載の発明は下記の構成を有する。すなわち、
前記電波の送受信は、送信と受信を一周期として周期的に繰り返されるようになっているとともに、送信時間が乱数発生手段によるバッファに記憶された基本値を基にした演算結果に基づいて設定されるようになっており、
前記基本値は、最初の一周期については操作者による任意の設定情報に基づいて設定され、次周期以降については前記乱数発生手段による演算結果に基づいて逐次更新されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の近接感知装置。
前記電波の送受信は、送信と受信を一周期として周期的に繰り返されるようになっているとともに、送信時間が乱数発生手段によるバッファに記憶された基本値を基にした演算結果に基づいて設定されるようになっており、
前記基本値は、最初の一周期については操作者による任意の設定情報に基づいて設定され、次周期以降については前記乱数発生手段による演算結果に基づいて逐次更新されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の近接感知装置。
また、請求項3記載の発明は下記の構成を有する。すなわち、
前記送信時間は、変動しない固定送信時間と前記乱数発生手段による演算結果に基づいて設定された変動送信時間との合計時間となっていることを特徴とする請求項2記載の近接感知装置。
前記送信時間は、変動しない固定送信時間と前記乱数発生手段による演算結果に基づいて設定された変動送信時間との合計時間となっていることを特徴とする請求項2記載の近接感知装置。
また、請求項4記載の発明は下記の構成を有する。すなわち、
前記電波の送受信は、受信と送信を一周期として周期的に繰り返されるようになっているとともに、受信時間が乱数発生手段によるバッファに記憶された基本値を基にした演算結果に基づいて設定されるようになっており、
前記基本値は、最初の一周期については操作者による任意の設定情報に基づいて設定されるとともに、次周期以降については前記乱数発生手段による演算結果に基づいて逐次更新されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の近接感知装置。
前記電波の送受信は、受信と送信を一周期として周期的に繰り返されるようになっているとともに、受信時間が乱数発生手段によるバッファに記憶された基本値を基にした演算結果に基づいて設定されるようになっており、
前記基本値は、最初の一周期については操作者による任意の設定情報に基づいて設定されるとともに、次周期以降については前記乱数発生手段による演算結果に基づいて逐次更新されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の近接感知装置。
以下、本願発明に関する最良の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明に係る近接感知装置1の回路構成を説明するためのブロック図である。近接感知装置1は、電波の送受信を行うことによって同一構成の他の近接感知装置が近接した位置に存在するか否かを判定し、他の近接感知装置が近接した位置にある場合に(接近した場合に)、音、光、振動、骨電動その他の報知手段によって警報を発する装置である。
図1に示すように、近接感知装置1は演算機能を有したCPU、マイクロコンピュータ等によって構成された制御装置2と、当該制御装置2によって駆動および制御されるROM、RAM等の記憶手段3、制御装置2が出力した信号を変調して電波として出力する電波発信モジュール(電波発信手段)4、他の近接感知装置の電波発信モジュール4が出力した電波を発信するアンテナ5、当該アンテナ5を介して受信した電波を検波し、当該電波に含まれる信号を制御装置2に対して出力する電波受信モジュール(電波受信手段)6を有している。
また、近接感知装置1は、筐体外部から操作可能なディップスイッチ(スイッチSW1〜SW4)を有しており、通常の使用モード又はテストモードを設定する他、スイッチSW2〜SW4によって電波の送受信時間を求める際の基準となる初期値の設定を行うようになっている。
図1は、本願発明に係る近接感知装置1の回路構成を説明するためのブロック図である。近接感知装置1は、電波の送受信を行うことによって同一構成の他の近接感知装置が近接した位置に存在するか否かを判定し、他の近接感知装置が近接した位置にある場合に(接近した場合に)、音、光、振動、骨電動その他の報知手段によって警報を発する装置である。
図1に示すように、近接感知装置1は演算機能を有したCPU、マイクロコンピュータ等によって構成された制御装置2と、当該制御装置2によって駆動および制御されるROM、RAM等の記憶手段3、制御装置2が出力した信号を変調して電波として出力する電波発信モジュール(電波発信手段)4、他の近接感知装置の電波発信モジュール4が出力した電波を発信するアンテナ5、当該アンテナ5を介して受信した電波を検波し、当該電波に含まれる信号を制御装置2に対して出力する電波受信モジュール(電波受信手段)6を有している。
また、近接感知装置1は、筐体外部から操作可能なディップスイッチ(スイッチSW1〜SW4)を有しており、通常の使用モード又はテストモードを設定する他、スイッチSW2〜SW4によって電波の送受信時間を求める際の基準となる初期値の設定を行うようになっている。
本実施の形態における制御装置2には、NEC製の8ビットマイコンである「μPD789046」が使用され、記憶されたプログラムに基づいて後述するフローチャートに示す各種制御を行うようになっている。
本実施の形態においては、電波発振モジュール(電波送信手段)4として、株式会社イーアンドエム社の「EM315T」が用いられている。当該電波発振モジュール4は、制御装置2が出力した1/0の信号にて周波数変調をされた314.95MHzの微弱電波を送信することができるデバイスである。
また、電波受信モジュール(電波受信手段)6としては、株式会社イーアンドエム社の「EM315R」が用いられている。当該モジュールについての詳細な説明は省略するが、前記電波発信モジュール4が発信する電波と同一の電波を受信することができ、当該電波を復調して送信された信号を取得することができるデバイスである。
本実施の形態においては、電波発振モジュール(電波送信手段)4として、株式会社イーアンドエム社の「EM315T」が用いられている。当該電波発振モジュール4は、制御装置2が出力した1/0の信号にて周波数変調をされた314.95MHzの微弱電波を送信することができるデバイスである。
また、電波受信モジュール(電波受信手段)6としては、株式会社イーアンドエム社の「EM315R」が用いられている。当該モジュールについての詳細な説明は省略するが、前記電波発信モジュール4が発信する電波と同一の電波を受信することができ、当該電波を復調して送信された信号を取得することができるデバイスである。
ディップスイッチは、ONとOFFの切り替えを行うことができる小さなスイッチを複数個設けたものである。本実施の形態では、6個のスイッチ(SW1〜SW6)の内、4
つのスイッチ(SW1〜SW4)を制御装置2のポート(P04〜P07)に接続している。
制御装置2のポートP04に接続されたスイッチSW1は、近接感知装置1の動作モードを決定するスイッチであり、ONの場合がテストモード、OFFの場合が実際の運用時に使用される通常動作モードとして、後に説明するように制御装置2が動作を行うようになっている。
つのスイッチ(SW1〜SW4)を制御装置2のポート(P04〜P07)に接続している。
制御装置2のポートP04に接続されたスイッチSW1は、近接感知装置1の動作モードを決定するスイッチであり、ONの場合がテストモード、OFFの場合が実際の運用時に使用される通常動作モードとして、後に説明するように制御装置2が動作を行うようになっている。
制御装置2のポートP05に接続されたスイッチSW2は、前記テストモードの場合(SW1=ON)と、通常動作モードの場合(SW1=OFF)でその役割が異なっており、テストモードの場合は固定値として「0101」の符号を出力するようになっている。
また、通常動作モードに設定された場合には、スイッチSW2、SW3およびSW4の各スイッチの組み合わせに応じて、後に説明する疑似乱数発生演算(PN9段)を行う際の各初期値を設定するようになっている。
また、通常動作モードに設定された場合には、スイッチSW2、SW3およびSW4の各スイッチの組み合わせに応じて、後に説明する疑似乱数発生演算(PN9段)を行う際の各初期値を設定するようになっている。
本実施の形態に係る近接感知装置は、同一の機能を有する複数の近接感知装置を同時に使用し、一の近接感知装置に対して他のいずれかの近接感知装置が近接したことを感知し、これを報知する装置である。すなわち、近接感知装置がn台存在するとしたならば、各n台が他の(n−1)台のいずれの接近をも感知して報知する装置である。当該機能を達成するために、近接感知装置は電波の送信と受信を交互に行い、自機が電波を送信した後、他機の電波を受信するというサイクルを周期的に繰り返すようになっている。したがって、自機と他機が、同一のタイミングで電波の送信と受信を繰り返した場合、相手機が発信した電波を受信することができず、近接を検知できないという現象が発生しうる。
本実施の形態に係る近接感知装置1は、同時に使用する複数の各装置それぞれの間に電波の送信時期と受信時期が異るようなタイミングを設けることで、各装置間で送信と受信が一致しない時間を生じさせている。当該近接感知装置1は、上記のように各装置ごとに設定される送信時間と受信時間を異ならせることを目的として、各装置毎にスイッチSW2、SW3およびSW4のON/OFFの組み合わせに応じて送信時間決定のための演算処理の初期値を異ならせている。
本実施の形態に係る近接感知装置1は、同時に使用する複数の各装置それぞれの間に電波の送信時期と受信時期が異るようなタイミングを設けることで、各装置間で送信と受信が一致しない時間を生じさせている。当該近接感知装置1は、上記のように各装置ごとに設定される送信時間と受信時間を異ならせることを目的として、各装置毎にスイッチSW2、SW3およびSW4のON/OFFの組み合わせに応じて送信時間決定のための演算処理の初期値を異ならせている。
次に、本実施の形態に係る近接感知装置1の送信時間と受信時間の設定プロセスについて説明する。図2は、送信時間と受信時間の関係を表したものであり、T1が固定送信時間、T2が可変送信時間、T3が固定受信時間、T4が可変受信時間を表している。実際に電波を発信する真送信時間は固定送信時間T1+可変送信時間T2であり、実際に電波を受信する真受信時間は固定受信時間T3+可変受信時間T4となっている。
また、真送信時間(T1+T2)と真受信時間(T3+T4)の繰り返しを1周期とする周期が100msecとなるように予めプログラム上で設定されており、前記スイッチSW2、SW3およびSW4に基づいて定められる可変送信時間T2を決定することにより、必然的に真受信時間(可変受信時間T4)が定まるようになっている。
なお、以下の説明では、可変送信時間T2を決定することにより、真受信時間が定まるようになっているが、可変受信時間T4を決定することにより真送信時間を従属的に決定する方式を採用してもよい。この場合、送受信時間の設定以外の構成については、全て本実施の形態において説明する装置構成と同一であり、本願発明の技術的思想の範囲に含まれるものである。
また、真送信時間(T1+T2)と真受信時間(T3+T4)の繰り返しを1周期とする周期が100msecとなるように予めプログラム上で設定されており、前記スイッチSW2、SW3およびSW4に基づいて定められる可変送信時間T2を決定することにより、必然的に真受信時間(可変受信時間T4)が定まるようになっている。
なお、以下の説明では、可変送信時間T2を決定することにより、真受信時間が定まるようになっているが、可変受信時間T4を決定することにより真送信時間を従属的に決定する方式を採用してもよい。この場合、送受信時間の設定以外の構成については、全て本実施の形態において説明する装置構成と同一であり、本願発明の技術的思想の範囲に含まれるものである。
次に、前記可変送信時間T2を求める処理について説明する。本実施の形態においては、可変送信時間を求める処理の一例として、制御手段2を乱数発生手段として所定の演算により乱数を発生させ、当該乱数発生手段による乱数値に基づいて可変送信時間を決定するようになっている。本実施の形態では、乱数発生手段として「PN9段」と称される周期性のある疑似乱数を発生する演算を制御手段2に行わせている。「PN9段」は、周期性のある符号系列を発生させる処理であるが、周期が長いために実質的に乱数として使用さ
れるものである。当該「PN9段」を用いた乱数発生手段によって、「0101101・・・」等の符号系列を取得し、当該取得された符号系列に応じて0〜35msecの範囲内で可変送信時間が決定される。
PN9段は、PN系列(疑似ランダム系列)と称されるシフトレジスタとフィードバックを用いた回路によって生成されるものであり、シフトレジスタの段数nを9としてL=2n−1で表される最長の符号系列を発生するものである。本実施の形態の場合、前記シフトレジスタの基本値(初期値)を、前記スイッチSW2、SW3およびSW4のON/OFFの組み合わせによって「0x0FFFF」〜「0x0AAAA」等の異なる値となるように設定されている。当該シフトレジスタの基本値に基づいてPN9段による疑似乱数を発生させると、それぞれ一致することのない異なった値が得られ、当該値を0〜35msecの範囲内の時間に割り当てて、一致することのない可変送信時間が取得できるようになっている。図3に、前記スイッチSW2、SW3およびSW4のON/OFFの組み合わせと、PN9段の基本値(シフトレジスタの初期値)との関係を示す。
れるものである。当該「PN9段」を用いた乱数発生手段によって、「0101101・・・」等の符号系列を取得し、当該取得された符号系列に応じて0〜35msecの範囲内で可変送信時間が決定される。
PN9段は、PN系列(疑似ランダム系列)と称されるシフトレジスタとフィードバックを用いた回路によって生成されるものであり、シフトレジスタの段数nを9としてL=2n−1で表される最長の符号系列を発生するものである。本実施の形態の場合、前記シフトレジスタの基本値(初期値)を、前記スイッチSW2、SW3およびSW4のON/OFFの組み合わせによって「0x0FFFF」〜「0x0AAAA」等の異なる値となるように設定されている。当該シフトレジスタの基本値に基づいてPN9段による疑似乱数を発生させると、それぞれ一致することのない異なった値が得られ、当該値を0〜35msecの範囲内の時間に割り当てて、一致することのない可変送信時間が取得できるようになっている。図3に、前記スイッチSW2、SW3およびSW4のON/OFFの組み合わせと、PN9段の基本値(シフトレジスタの初期値)との関係を示す。
なお、前記初期値に基づいて可変送信時間が取得された後は、当該初期値に基づく演算後のデータが次の演算の基準値となるようになっている。すなわち、電波の送受信毎に基準値が更新され、当該更新された基準値に基づいて可変送信時間が演算されるというサイクルが繰り返される。この結果、電波の送受信1サイクル(1秒間に約10回繰り返される)ごとに、真送信時間と真受信時間が変化するので、複数の近接感知装置が存在していても確率的に必ず真送信時間と真受信時間が異なるタイミングが生じ、見かけ上正常に送受信が行われるようになっている。
次に、近接感知装置1によって送信される信号について説明する。本願発明に係る近接感知装置は、一定の領域内において複数個の近接感知装置を同時に稼働するものであるが、各近接感知装置は、稼働中電波の送信時間と受信時間が異なるように設定されるのみで、他の仕様は全く同一であり、送信する信号および受信する信号(符号)も同じである。
送信する信号は、2400bpsの「0101」の繰り返し符号を2値FSK変調方式により変調し、電波として発信するものである。前述したように、各装置とも同じ符号を発信するものである。
また、受信の機能も同一であり、前記変調された電波を受信して復調することにより、「0101」の符号を検出するようになっている。このように、「0101」等の符号を送受信するのは、受信した電波が他の近接感知装置が発信したものであるのか、無関係な他の装置が発信したノイズであるのかを区別し誤動作を無くすためである。近接感知装置は、当該「0101」等の符号と次に説明する受信電界強度の調整によって、所定範囲に接近した他の近接感知装置を検知するようになっている。
送信する信号は、2400bpsの「0101」の繰り返し符号を2値FSK変調方式により変調し、電波として発信するものである。前述したように、各装置とも同じ符号を発信するものである。
また、受信の機能も同一であり、前記変調された電波を受信して復調することにより、「0101」の符号を検出するようになっている。このように、「0101」等の符号を送受信するのは、受信した電波が他の近接感知装置が発信したものであるのか、無関係な他の装置が発信したノイズであるのかを区別し誤動作を無くすためである。近接感知装置は、当該「0101」等の符号と次に説明する受信電界強度の調整によって、所定範囲に接近した他の近接感知装置を検知するようになっている。
近接感知装置1には、離隔距離調整器7が設けられている。当該離隔距離調整器7は、制御手段2に接続されたボリウムスイッチによって形成されている。離隔距離調整器7は、前記送信電波の電界強度に対するしきい値を定める一種の感度調整手段である。送信された電波は、到達距離が長くなるに従って減衰して電界強度が弱くなり、到達距離が短くなるに従って電界強度が強くなる性質を有している。当該性質を利用して、例えば送信側と受信側の距離が5m以内に接近した場合の電界強度がしきい値となるように離隔距離調整器7を調整し、送信側と受信側の距離が5m以上であれば反応せず、5m以内に接近した場合に反応するという装置を形成することができる。また、離隔距離調整器7は可変式のボリウムスイッチであるから、任意に感度を調整することが出来るので、前記しきい値として設定した距離を調整可能範囲で任意に変えることができる。
次に、警報出力手段について説明する。制御装置2には、音出力手段8および光出力手段9等の双方若しくは一方が警報出力手段として接続されている。当該警報出力手段は、制御装置2が設定した電界強度以上の電波を受信し、かつ復調した受信電波に「0101
」等の定められた符号が含まれている判断した場合に、警報として音や光を発するようになっているものである。
音を発生する音出力手段8の具体例を説明すると、近接感知装置1はブザーとして1.8KHzとよ900Hzの2音を同時に発するようになっている。
その他、人間が感知することができるものであれば、当該手段は、振動を発生する手段であったり、骨伝導によって報知をする手段でも構わない。
」等の定められた符号が含まれている判断した場合に、警報として音や光を発するようになっているものである。
音を発生する音出力手段8の具体例を説明すると、近接感知装置1はブザーとして1.8KHzとよ900Hzの2音を同時に発するようになっている。
その他、人間が感知することができるものであれば、当該手段は、振動を発生する手段であったり、骨伝導によって報知をする手段でも構わない。
次に、図4に示したタイミングチャートに基づいて、前述した電波の送信と受信の内容を説明する。
図4(a)は、他機からの電波を受信していない状態の近接感知装置1の制御内容を、横軸を時間軸として表したタイミングチャートである。第1段(最上段)は電源のON/OFFを表し、第2段は送信タイミング、第3段は受信タイミングを表している。送信と受信は、ともに「LOW」のタイミングで実行されるようになっており、送信と受信では位相が正反対となっている。第4段は、送信タイミング(第2段)と同期した送信信号の発信タイミングを表している。第5段は、警報出力手段としてのブザーの出力タイミングであり、図4(a)の場合、電波の受信は行われていないので、ブザー出力が「HIGH」(出力無し)となっている。
最下段のT1〜T6は、前述した固定送信時間T1、可変送信時間T2、固定受信時間T3、可変受信時間T4を表しており、T5とT6は一つの送受信サイクル(T1〜T4)が終わった後の、次の送受信サイクルにおいて新たに設定された可変送信時間と可変受信時間を表している。
本実施の形態においては、一度の送受信サイクルの周期が100msecであるから、当該100msec毎に可変送信時間と可変受信時間が演算によって再設定されるようになっている。
図4(a)は、他機からの電波を受信していない状態の近接感知装置1の制御内容を、横軸を時間軸として表したタイミングチャートである。第1段(最上段)は電源のON/OFFを表し、第2段は送信タイミング、第3段は受信タイミングを表している。送信と受信は、ともに「LOW」のタイミングで実行されるようになっており、送信と受信では位相が正反対となっている。第4段は、送信タイミング(第2段)と同期した送信信号の発信タイミングを表している。第5段は、警報出力手段としてのブザーの出力タイミングであり、図4(a)の場合、電波の受信は行われていないので、ブザー出力が「HIGH」(出力無し)となっている。
最下段のT1〜T6は、前述した固定送信時間T1、可変送信時間T2、固定受信時間T3、可変受信時間T4を表しており、T5とT6は一つの送受信サイクル(T1〜T4)が終わった後の、次の送受信サイクルにおいて新たに設定された可変送信時間と可変受信時間を表している。
本実施の形態においては、一度の送受信サイクルの周期が100msecであるから、当該100msec毎に可変送信時間と可変受信時間が演算によって再設定されるようになっている。
図4(b)は、一の近接感知装置(A)と接近した他の近接感知装置(B)の送受信等のタイミングチャートを表している。
第1段(最上段)は、近接感知装置(A)の電源のON/OFFを表し、第2段は送信タイミング、第3段は受信タイミングをそれぞれ表している。前記図4(a)を用いた説明と同様に、送信と受信は、ともに「LOW」のタイミングで実行されるようになっており、送信と受信では位相が正反対となっている。第4段も、図4(a)を用いた説明と同様に、送信タイミング(第2段)と同期した送信信号の発信タイミングを表している。
第5段は、他の近接感知装置(B)の電波の送信タイミングを表している。当該近接感知装置(B)が送信する電波および信号は近接感知装置(A)と同一であるが、電波の送信開始のタイミングと送信時間が異なっている。電波の送受信サイクルは、100msec毎に繰り返されるものであり、かつ近接感知装置(A)と近接感知装置(B)の電源を入れるタイミングが、1msecの単位で一致することは希であるが、仮に近接感知装置(A)と近接感知装置(B)の送信開始タイミングが完全に一致したとしても、送信時間と受信時間が1サイクル(100msec毎)に変化するので、必ず不一致が生じ、互いに受信可能となるタイミングが生じるようになっている。
第6段は、近接感知装置(A)が近接感知装置(B)の発信した電波を受信するタイミングを表している。当該タイミングは、近接感知装置(A)が受信中かつ近接感知装置(B)が発信中の場合である。
第7段(キャリアセンス)は、近接感知装置(A)の受信電波が、しきい値として設定された電界強度を超えているか否かを表したものである。当該「キャリアセンス」が「LOW」(しきい値を超えている)の場合が、他の近接感知装置が接近している場合である。
第8段は、警報出力手段の一例であるブザーの出力タイミングを表している。当該ブザーの出力は、前記「キャリアセンス」が「LOW」であることを判断した直後に開始され、約1秒間出力し続けるようになっている。また、当該約1秒間の出力中に、再度「キャリアセンス」が「LOW」であることを判断した場合には、当該時点を起算点として新たに出力時間(1秒)が設定(更新)される。すなわち、近接した位置に他の近接感知装置が存
在する場合には、警報としてブザーが鳴り続けることになる。
第1段(最上段)は、近接感知装置(A)の電源のON/OFFを表し、第2段は送信タイミング、第3段は受信タイミングをそれぞれ表している。前記図4(a)を用いた説明と同様に、送信と受信は、ともに「LOW」のタイミングで実行されるようになっており、送信と受信では位相が正反対となっている。第4段も、図4(a)を用いた説明と同様に、送信タイミング(第2段)と同期した送信信号の発信タイミングを表している。
第5段は、他の近接感知装置(B)の電波の送信タイミングを表している。当該近接感知装置(B)が送信する電波および信号は近接感知装置(A)と同一であるが、電波の送信開始のタイミングと送信時間が異なっている。電波の送受信サイクルは、100msec毎に繰り返されるものであり、かつ近接感知装置(A)と近接感知装置(B)の電源を入れるタイミングが、1msecの単位で一致することは希であるが、仮に近接感知装置(A)と近接感知装置(B)の送信開始タイミングが完全に一致したとしても、送信時間と受信時間が1サイクル(100msec毎)に変化するので、必ず不一致が生じ、互いに受信可能となるタイミングが生じるようになっている。
第6段は、近接感知装置(A)が近接感知装置(B)の発信した電波を受信するタイミングを表している。当該タイミングは、近接感知装置(A)が受信中かつ近接感知装置(B)が発信中の場合である。
第7段(キャリアセンス)は、近接感知装置(A)の受信電波が、しきい値として設定された電界強度を超えているか否かを表したものである。当該「キャリアセンス」が「LOW」(しきい値を超えている)の場合が、他の近接感知装置が接近している場合である。
第8段は、警報出力手段の一例であるブザーの出力タイミングを表している。当該ブザーの出力は、前記「キャリアセンス」が「LOW」であることを判断した直後に開始され、約1秒間出力し続けるようになっている。また、当該約1秒間の出力中に、再度「キャリアセンス」が「LOW」であることを判断した場合には、当該時点を起算点として新たに出力時間(1秒)が設定(更新)される。すなわち、近接した位置に他の近接感知装置が存
在する場合には、警報としてブザーが鳴り続けることになる。
次に、制御装置2によって実行されるプログラム処理の内容を、図5〜図8に示したフローチャートを用いて説明する。図5は、メインプログラムのフローチャートである。
[ステップS1〜S2]
制御装置2であるマイコンの初期化、および記憶手段3に記憶される各種変数を初期化する処理である。
[ステップS3]
割り込みを許可する処理である。割り込み処理には、後述する「550μsecタイマー処理」、「2400bpsタイマー処理」等がある。
[ステップS4]
通常動作モードであるか、テストモードであるか否かを、ディップスイッチのSW1の位置によって判定し、ONであればテストモード、OFFであれば通常動作モードに切り替えるための処理である。
[ステップS5]
ディップスイッチのSW1がOFFの場合に、通常動作モードとして各ディップスイッチSW2、SW3、SW4の状態を確認する処理である。図3に示すように、当該各ディップスイッチSW1、SW2、SW3の組み合わせに応じて、前述したPN9段の計算を行う際の基本値(初期値)が得られるようになっている。当該初期値は、演算の際に参照されるバッファに記憶される。
[ステップS1〜S2]
制御装置2であるマイコンの初期化、および記憶手段3に記憶される各種変数を初期化する処理である。
[ステップS3]
割り込みを許可する処理である。割り込み処理には、後述する「550μsecタイマー処理」、「2400bpsタイマー処理」等がある。
[ステップS4]
通常動作モードであるか、テストモードであるか否かを、ディップスイッチのSW1の位置によって判定し、ONであればテストモード、OFFであれば通常動作モードに切り替えるための処理である。
[ステップS5]
ディップスイッチのSW1がOFFの場合に、通常動作モードとして各ディップスイッチSW2、SW3、SW4の状態を確認する処理である。図3に示すように、当該各ディップスイッチSW1、SW2、SW3の組み合わせに応じて、前述したPN9段の計算を行う際の基本値(初期値)が得られるようになっている。当該初期値は、演算の際に参照されるバッファに記憶される。
[ステップS6、S7]
ステップS6は、前記スイッチによって設定された基本値に基づいて前述したPN9段の演算処理および当該PN9段の計算処理を行う処理である。
ステップS7は、前記処理の結果に基づいて、前記可変送信時間Bを決定する処理である。バッファに記憶された前記PN9段の処理結果のうち上位6ビットの00〜63の範囲のデータが変数「TIMETX T」として記憶される。当該00〜63の範囲のデータが、0〜35msecの間で変動する可変送信時間Bに割り当てられるようになっている。
[ステップS8]
本実施の形態に係る制御装置2は、変数名「TRXFG」として記憶されるバッファの第0bitの状態(0/1)を、送信処理を行うか(TRXFG.0==0の場合)、受信処理を行うか(TRXFG.0==1の場合)の制御条件としている。
ステップS8は、当該変数名TRXFGとして記憶されたバッファの第0bitの状態(0/1)によって、送信処理を行うか(TRXFG.0==0の場合)、受信処理を行うか(TRXFG.0==1の場合)を判定する処理である。
また、同時に当該ステップでは、変数名TRXFGの第2bitの状態(0/1)によって、送受信の1サイクルである100msecのカウントを開始する。100msecのカウントは、図6に示す別個の処理ルーチンで行われており、当該処理によって100msecのカウントを行い、カウント開始から100msec経過した場合には割り込み処理によって第2bitに1を設定し(TRXFG.2==1)、カウント開始から100msec未満の場合には割り込み処理によって第2bitに0を設定(TRXFG.2==0)する。すなわち、「TRXFG.2==1」の場合は、1つの送受信サイクルが始まりということで送信処理を行い、「TRXFG.2==0」の場合は、すでに送受信サイクルが実行されている途中(送信処理が行われた後)ということで受信処理を行わせるようになっている。
[ステップS9]
ステップS9は、送信時間を設定する処理であり、前記ステップ(S7)において記憶された00〜63の範囲のデータを、固定送信時間に対応するデータの値「54」(30msecに相当)に加算して、真の送信時間(30〜65msecの範囲)を決定する処理である。
[ステップS10、S11]
ステップS10は、電波発信モジュール4の機能を有効とする制御出力(I TXCTL=0)を行い、電波受信モジュール6の機能を無効とする制御出力(I RXCTL=1)を行う処理である。
ステップS11は、送信処理専用制御バッファの送信処理制御ビット(第0bit)を1とすることで送信処理を有効とし(「TXFRG.0==1」)、送信処理時間100msecのタイマー開始制御ビットである「TRXFG.2」を1(タイマー開始有効)に設定する処理である。
また、当該処理と平行して、図7に示す送信/受信処理である『INTTM90(2400bpsタイマ)』処理が進行しており、ステップ(S11)における処理に応じて、電波の送信処理(S44)若しくは受信処理(S45)が行われるようになっている。
ステップS6は、前記スイッチによって設定された基本値に基づいて前述したPN9段の演算処理および当該PN9段の計算処理を行う処理である。
ステップS7は、前記処理の結果に基づいて、前記可変送信時間Bを決定する処理である。バッファに記憶された前記PN9段の処理結果のうち上位6ビットの00〜63の範囲のデータが変数「TIMETX T」として記憶される。当該00〜63の範囲のデータが、0〜35msecの間で変動する可変送信時間Bに割り当てられるようになっている。
[ステップS8]
本実施の形態に係る制御装置2は、変数名「TRXFG」として記憶されるバッファの第0bitの状態(0/1)を、送信処理を行うか(TRXFG.0==0の場合)、受信処理を行うか(TRXFG.0==1の場合)の制御条件としている。
ステップS8は、当該変数名TRXFGとして記憶されたバッファの第0bitの状態(0/1)によって、送信処理を行うか(TRXFG.0==0の場合)、受信処理を行うか(TRXFG.0==1の場合)を判定する処理である。
また、同時に当該ステップでは、変数名TRXFGの第2bitの状態(0/1)によって、送受信の1サイクルである100msecのカウントを開始する。100msecのカウントは、図6に示す別個の処理ルーチンで行われており、当該処理によって100msecのカウントを行い、カウント開始から100msec経過した場合には割り込み処理によって第2bitに1を設定し(TRXFG.2==1)、カウント開始から100msec未満の場合には割り込み処理によって第2bitに0を設定(TRXFG.2==0)する。すなわち、「TRXFG.2==1」の場合は、1つの送受信サイクルが始まりということで送信処理を行い、「TRXFG.2==0」の場合は、すでに送受信サイクルが実行されている途中(送信処理が行われた後)ということで受信処理を行わせるようになっている。
[ステップS9]
ステップS9は、送信時間を設定する処理であり、前記ステップ(S7)において記憶された00〜63の範囲のデータを、固定送信時間に対応するデータの値「54」(30msecに相当)に加算して、真の送信時間(30〜65msecの範囲)を決定する処理である。
[ステップS10、S11]
ステップS10は、電波発信モジュール4の機能を有効とする制御出力(I TXCTL=0)を行い、電波受信モジュール6の機能を無効とする制御出力(I RXCTL=1)を行う処理である。
ステップS11は、送信処理専用制御バッファの送信処理制御ビット(第0bit)を1とすることで送信処理を有効とし(「TXFRG.0==1」)、送信処理時間100msecのタイマー開始制御ビットである「TRXFG.2」を1(タイマー開始有効)に設定する処理である。
また、当該処理と平行して、図7に示す送信/受信処理である『INTTM90(2400bpsタイマ)』処理が進行しており、ステップ(S11)における処理に応じて、電波の送信処理(S44)若しくは受信処理(S45)が行われるようになっている。
さらに、図5に示すメインプログラムと平行して図6に示す「INTWI 555usタイマ」が進行しており、前記設定された送信時間に応じた電波の送信時間のカウントおよび、送信時間の経過に伴って受信処理を有効にする処理、再度送信処理を有効にするための処理等が行われている。
また、図6に示す「INTWI 555usタイマ」処理では、送受信の時間管理とともに、受信時に他機から送信された信号を受信した際に行うブザーの駆動処理が行われる。ブザーは、一度の起動によって1秒間鳴り続けるようになっており、信号を受信し続けている間は常に当該1秒間のタイマーが更新され、ブザーが鳴り続けるようになっている。
また、図6に示す「INTWI 555usタイマ」処理では、送受信の時間管理とともに、受信時に他機から送信された信号を受信した際に行うブザーの駆動処理が行われる。ブザーは、一度の起動によって1秒間鳴り続けるようになっており、信号を受信し続けている間は常に当該1秒間のタイマーが更新され、ブザーが鳴り続けるようになっている。
前記図5に示すメインプログラムにおけるステップS11によって電波の送信処理が行われ、当該送信処理が終了すると、制御用の変数に送信処理を無効として受信処理を有効とする情報が設定される。
また、ステップS11の後は、再び前記ステップS6、S7、S8の処理が行われ、ステップS8の判断処理によって変数TRXFG.0が1であると判断されると、ステップS12の受信処理が行われる。
[ステップS12]
ステップS12では、送信モジュール動作制御用出力ポートに対して送信を不許可とする設定を行い(I TXCTL=1)、受信モジュール動作制御用出力ポートに対して受信を許可とする設定を行う(I RXCTL=0)。当該設定の後、図6〜図8に示す処理内容に従って電波の受信処理を行うようになっている。
[ステップS13]
ステップS13は、他の装置が送信した「1010」の連続符号を受信したか否かを判定する処理である。本願発明に係る装置では、全ての装置が「1010」という共通の符号を2400bpsの2値FSK変調信号として発信し、全ての装置が当該信号を受信するようになっている。このように、送信信号に「1010」等の符号を載せているのは、受信電波が信号であるのかノイズであるのかを判定するためであり、当該符号を受信(同期bitを検出)した場合に、他の装置が発信した信号であると判断するためである。当該ステップにおいて前記同期bit(1010)を検出した場合には、変数「RXFRG R」を1(検出成功)として次のステップS13に移行し、前記同期bitを検出しなかった場合には、変数「RXFRG R.0」を0(検出失敗)として先に説明したステップS6に移行する。
[ステップ(S14)]
ステップS14は、ビット同期検出が有効であった場合(1010の符号を検出した場合)に、変数「RXFRG R.0」を1から0に戻す処理である。
[ステップ(S15)]
ステップS15は、キャリアセンスが有効か否かを判断する処理である。当該処理は、キャリアセンス信号入力ポート(I RXCRY)が「HIGH」(1)であるか「LOW」(0)であるかを判定して、「HIGH」の場合にはキャリアセンスが有効(1)であると判定して次のステップS15、S16に示すブザーの出力処理を行い、「LOW」の場合にはキャリアセ
ンスが無効(0)であると判定して先に説明したステップS6に移行する処理である。キャリアセンスは、受信した信号の電界強度が、予め設定した値以上であるか否かによって1/0の信号として出力されるものである。
当該キャリアセンスが有効であるか否かのしきい値は、当該近接感知装置1の使用状態や装置の個体差によって受信感度が異なるため、前記離隔距離調整器7によって調整できるようになっている。
[ステップ(S16、S17)]
ステップS16、S17は、前記キャリアセンスが有効(1)であると判定した場合に、1秒間ブザーを鳴らした後に、先に説明したステップS6に移行する処理である。ブザーの出力は、図6に示したステップS27〜ステップS33に示した処理内容で行われる。ステップS17の後は、再び前記ステップS6に戻り、再度送信時間を演算する等の前述した処理を繰り返す。
また、ステップS11の後は、再び前記ステップS6、S7、S8の処理が行われ、ステップS8の判断処理によって変数TRXFG.0が1であると判断されると、ステップS12の受信処理が行われる。
[ステップS12]
ステップS12では、送信モジュール動作制御用出力ポートに対して送信を不許可とする設定を行い(I TXCTL=1)、受信モジュール動作制御用出力ポートに対して受信を許可とする設定を行う(I RXCTL=0)。当該設定の後、図6〜図8に示す処理内容に従って電波の受信処理を行うようになっている。
[ステップS13]
ステップS13は、他の装置が送信した「1010」の連続符号を受信したか否かを判定する処理である。本願発明に係る装置では、全ての装置が「1010」という共通の符号を2400bpsの2値FSK変調信号として発信し、全ての装置が当該信号を受信するようになっている。このように、送信信号に「1010」等の符号を載せているのは、受信電波が信号であるのかノイズであるのかを判定するためであり、当該符号を受信(同期bitを検出)した場合に、他の装置が発信した信号であると判断するためである。当該ステップにおいて前記同期bit(1010)を検出した場合には、変数「RXFRG R」を1(検出成功)として次のステップS13に移行し、前記同期bitを検出しなかった場合には、変数「RXFRG R.0」を0(検出失敗)として先に説明したステップS6に移行する。
[ステップ(S14)]
ステップS14は、ビット同期検出が有効であった場合(1010の符号を検出した場合)に、変数「RXFRG R.0」を1から0に戻す処理である。
[ステップ(S15)]
ステップS15は、キャリアセンスが有効か否かを判断する処理である。当該処理は、キャリアセンス信号入力ポート(I RXCRY)が「HIGH」(1)であるか「LOW」(0)であるかを判定して、「HIGH」の場合にはキャリアセンスが有効(1)であると判定して次のステップS15、S16に示すブザーの出力処理を行い、「LOW」の場合にはキャリアセ
ンスが無効(0)であると判定して先に説明したステップS6に移行する処理である。キャリアセンスは、受信した信号の電界強度が、予め設定した値以上であるか否かによって1/0の信号として出力されるものである。
当該キャリアセンスが有効であるか否かのしきい値は、当該近接感知装置1の使用状態や装置の個体差によって受信感度が異なるため、前記離隔距離調整器7によって調整できるようになっている。
[ステップ(S16、S17)]
ステップS16、S17は、前記キャリアセンスが有効(1)であると判定した場合に、1秒間ブザーを鳴らした後に、先に説明したステップS6に移行する処理である。ブザーの出力は、図6に示したステップS27〜ステップS33に示した処理内容で行われる。ステップS17の後は、再び前記ステップS6に戻り、再度送信時間を演算する等の前述した処理を繰り返す。
次に、当該近接感知装置1の具体的な使用事例について説明する。
当該近接感知装置は、主としてエンジン駆動式の刈払機を使用した除草作業に使用することを意図したものである。エンジン駆動式の刈払機とは、アームの先端に設けた回転刃をエンジン駆動によって回転させ、使用者がアームを左右に振りながら、当該回転刃によって雑草を刈り取る装置である。したがって、回転刃が他の作業者に接触したり、他の作業者の刈払機とぶつかり合ったりすることは、けがの原因にもなり非常に危険である。近接感知装置は、当該危険を排除するために、各作業者が当該近接感知装置を身体やヘルメット等に装着し、作業者同士が一定距離(約5m)以内に接近した場合に、当該接近を感知して報知するような装置として使用されるものである。
当該近接感知装置は、主としてエンジン駆動式の刈払機を使用した除草作業に使用することを意図したものである。エンジン駆動式の刈払機とは、アームの先端に設けた回転刃をエンジン駆動によって回転させ、使用者がアームを左右に振りながら、当該回転刃によって雑草を刈り取る装置である。したがって、回転刃が他の作業者に接触したり、他の作業者の刈払機とぶつかり合ったりすることは、けがの原因にもなり非常に危険である。近接感知装置は、当該危険を排除するために、各作業者が当該近接感知装置を身体やヘルメット等に装着し、作業者同士が一定距離(約5m)以内に接近した場合に、当該接近を感知して報知するような装置として使用されるものである。
また、近接感知装置の外観上の構成としては、制御装置2等を収容した小型筐体にアンテナを直接取り付けたものや、送受信を行うアンテナ部を作業者が装着するヘルメットの頂部に垂直に取り付け、前記筐体を同ヘルメットの邪魔にならない位置や作業者の衣服等に装着可能とした構造等がある。
図9は、アンテナ5の構造に関する一例を表したものである。図9に示したアンテナ5は、電波の送受信部となる金属棒部分を、常に垂直状態を保持するように、基台11に設けた支点12のボールジョイント式構造によって回動可能に構成したものである。金属棒部分の支点12を介した下側には、錘13が設けられており、当該錘13の重量によって送受信部である金属棒部分が常に垂直状態を保つようになっている。当該構成によるアンテナは、図示するように作業員が装着するヘルメットの帽体表面に固定して用いる他、近接感知装置に取り付けてもよい。
垂直アンテナは、基本的には水平方向に対して指向性に偏りがなく、全周囲均等な強度で電波を発信し電波を受信する。しかし、除草作業を行う作業者は、除草作業中は様々な姿勢をとるものであり、固定アンテナでは常に垂直を維持しているとは限らない。したがって、作業者の姿勢によっては、設定した距離で作業者の接近を感知できない場合も生じ得る。図9に示した例は、作業者の姿勢によって生じる上記の問題を低減することができるものである。
垂直アンテナは、基本的には水平方向に対して指向性に偏りがなく、全周囲均等な強度で電波を発信し電波を受信する。しかし、除草作業を行う作業者は、除草作業中は様々な姿勢をとるものであり、固定アンテナでは常に垂直を維持しているとは限らない。したがって、作業者の姿勢によっては、設定した距離で作業者の接近を感知できない場合も生じ得る。図9に示した例は、作業者の姿勢によって生じる上記の問題を低減することができるものである。
本願発明は、複数人で行う野外での除草作業等のように、不特定の作業者の近接を感知して、接近者がいることを報知することで、危険を回避させることができる装置に利用可能である。
1 近接感知装置
2 制御装置
3 記憶手段
4 電波発信モジュール(電波発信手段)
5 アンテナ
6 電波受信モジュール(電波受信手段)
7 離隔距離調整器
8 音出力手段(警報出力手段)
9 光出力手段(警報出力手段)
2 制御装置
3 記憶手段
4 電波発信モジュール(電波発信手段)
5 アンテナ
6 電波受信モジュール(電波受信手段)
7 離隔距離調整器
8 音出力手段(警報出力手段)
9 光出力手段(警報出力手段)
Claims (4)
- CPU等の演算機能を備えた制御手段および当該制御手段と一体若しくは別体として設けられた記憶手段と、前記制御手段によって駆動制御される電波の送信手段および受信手段と、音又は光等による報知手段を備え、
前記制御手段は、乱数的な演算結果に基づいて電波の送信時間を設定するとともに、一定の周期で繰り返される符号若しくは信号によって変調した電波を前記設定した送信時間送信する制御を行い、
当該送信時間の終了後、前記受信手段を介して電波の受信を行う制御を行うとともに、受信した電波が前記符号若しくは信号を含みかつ電界強度が所定の値以上である場合に、前記報知手段を介して音、光若しくは振動等の出力させるようになっていることを特徴とする近接感知装置。 - 前記電波の送受信は、送信と受信を一周期として周期的に繰り返されるようになっているとともに、送信時間が乱数発生手段によるバッファに記憶された基本値を基にした演算結果に基づいて設定されるようになっており、
前記基本値は、最初の一周期については操作者による任意の設定情報に基づいて設定され、次周期以降については前記乱数発生手段による演算結果に基づいて逐次更新されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の近接感知装置。 - 前記送信時間は、変動しない固定送信時間と前記乱数発生手段による演算結果に基づいて設定された変動送信時間との合計時間となっていることを特徴とする請求項2記載の近接感知装置。
- 前記電波の送受信は、受信と送信を一周期として周期的に繰り返されるようになっているとともに、受信時間が乱数発生手段によるバッファに記憶された基本値を基にした演算結果に基づいて設定されるようになっており、
前記基本値は、最初の一周期については操作者による任意の設定情報に基づいて設定されるとともに、次周期以降については前記乱数発生手段による演算結果に基づいて逐次更新されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の近接感知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005246152A JP2007058765A (ja) | 2005-08-26 | 2005-08-26 | 近接感知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005246152A JP2007058765A (ja) | 2005-08-26 | 2005-08-26 | 近接感知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007058765A true JP2007058765A (ja) | 2007-03-08 |
Family
ID=37922173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005246152A Withdrawn JP2007058765A (ja) | 2005-08-26 | 2005-08-26 | 近接感知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007058765A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016192036A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | ファースト電子開発株式会社 | 近接検知警報装置 |
JP2017010385A (ja) * | 2015-06-24 | 2017-01-12 | 株式会社東芝 | 携帯端末、警告出力方法、及び、プログラム |
CN109147273A (zh) * | 2018-10-11 | 2019-01-04 | 贵州大学 | 一种输电配电线路警示装置 |
-
2005
- 2005-08-26 JP JP2005246152A patent/JP2007058765A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016192036A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | ファースト電子開発株式会社 | 近接検知警報装置 |
JP2017010385A (ja) * | 2015-06-24 | 2017-01-12 | 株式会社東芝 | 携帯端末、警告出力方法、及び、プログラム |
CN109147273A (zh) * | 2018-10-11 | 2019-01-04 | 贵州大学 | 一种输电配电线路警示装置 |
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