JP2007056779A - 異常検出装置、空気調和装置及び異常検出装置の制御方法 - Google Patents

異常検出装置、空気調和装置及び異常検出装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 エンジン出力が低い状態でも部品劣化等の異常を確実に検出することができる異常検出装置、この異常検出装置を備えた空気調和装置及び異常検出装置の制御方法を提供する。
【解決手段】 制御装置100は、エンジンの排ガス温度を測定すると共に、エンジン出力を推定し(ステップS1、S2)、予め記憶されたエンジン出力と基準排ガス温度との対応関係を示すデータベースを参照して、推定したエンジン出力に対応する排気ガスの基準排ガス温度を特定し(ステップS3)、この特定した基準排ガス温度と測定した排ガス温度とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出するようにした(ステップS4、S6)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジンの異常を検出する異常検出装置、異常検出装置を備えた空気調和装置及び異常検出装置の制御方法に関する。
従来より、エンジンから排気される排気ガスの温度を検出する排ガス温度センサを備えたガスヒートポンプ式空気調和装置が知られている。この種の空気調和装置には、排ガス温度センサの検出温度が、排気ガス中の水蒸気が結露する露点温度を下回らないようにするものや、その検出温度が通常範囲を超える高温に至ったときに機器を停止させるものがあった(例えば特許文献1)。
特開2001−32716号公報
しかし、従来の構成では、排気ガス温度が通常範囲を超える高温に至った時点で異常を検知するため、排気ガス温度が高くなるエンジン出力が高い状態の場合に異常を検知し易く、エンジン出力が低い状態では異常を検出し難い問題があった。
また、従来の構成では、部品の経年変化による劣化が生じた場合、その劣化によって排気ガス温度が通常範囲を超える高温に至るまでは、その劣化が検出されず、劣化が検出されるまでの間に、周辺部品が高温にさらされて二次被害が生じてしまうおそれがあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、エンジン出力が低い状態でも部品劣化等の異常を確実に検出することができる異常検出装置、この異常検出装置を備えた空気調和装置及び異常検出装置の制御方法を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、異常検出装置において、エンジン出力を推定する推定手段と、エンジンの排気ガスにおけるエンジン出力比例値を測定する測定手段と、エンジン出力と排気ガスの基準エンジン出力比例値との対応関係を示す情報が記憶される記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報を参照して前記推定したエンジン出力に対応する基準エンジン出力比例値を特定し、この特定した基準エンジン出力比例値と前記測定したエンジン出力比例値とを比較し、この比較結果に基づき異常を検出する異常検出手段とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、推定したエンジン出力に対応する基準エンジン出力比例値と、実測のエンジン出力比例値との比較結果に基づいて異常を検出するので、エンジン出力が低い状態でも部品劣化等の異常を確実に検出することが可能となる。
上記構成において、前記エンジンを冷却する冷却水の温度を測定する冷却水温度センサを備えると共に、前記情報が、エンジン出力と冷却水温度との各組み合わせに対応する排気ガスの基準温度を記述した情報であり、前記測定手段が、前記排気ガスの温度を測定し、前記異常検出手段が、前記情報を参照して、前記推定したエンジン出力と前記測定した冷却水温度との組み合わせに対応する排気ガスの基準温度を特定し、この特定した基準温度と前記測定した排気ガスの温度とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出するようにしてもよい。この構成によれば、排気ガスの温度に基づいて部品劣化等の異常を検出することができる。
この場合、前記排気ガスと前記エンジンを冷却する冷却水とを熱交換させる排ガス熱交換器を備え、前記測定手段は、前記排ガス熱交換器より下流側の排気ガスの温度を測定することが好ましい。この構成によれば、エンジンだけでなく、排ガス熱交換器や冷却水が流れる回路の異常を検出することができる。
また、上記構成において、前記情報が、エンジン出力と排気ガスの基準圧力との対応関係を記述した情報であり、前記測定手段が、前記排気ガスの圧力を測定し、前記異常検出手段が、前記情報を参照して、前記推定したエンジン出力に対応する排気ガスの基準圧力を特定し、この特定した基準圧力と前記測定した排気ガスの圧力とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出するようにしてもよい。この構成によれば、排気ガスの圧力に基づいて部品劣化等の異常を検出することができる。
また、上記各構成において、前記異常検出手段が、前記特定した基準エンジン出力比例値と前記測定したエンジン出力比例値との比較値を求め、この比較値と予め定めた劣化判定基準値との比較により部品の劣化を検出すると共に、前記比較値と予め定めた異常判定基準値との比較により異常を検出するようにしてもよい。この構成によれば、部品の劣化と、部品の劣化以上の異常とを別々に検出することが可能になる。
また、上記各構成において、前記異常検出手段が異常を検出した場合に、その旨を報知する報知手段や、前記異常検出手段が異常を検出した場合に、前記エンジンの運転を停止させる運転停止手段を有することが好ましい。また、上記各構成において、前記推定手段が、エンジン回転数、スロットル開度及び燃料調整弁開度に基づいて、若しくは、前記エンジンが駆動する圧縮機の出入口温度及び出入口圧力に基づいて、前記エンジンの出力を推定することが好ましい。
また、上記いずれかに記載の異常検出装置を備え、前記エンジンにより圧縮機を駆動させて空調運転を行う空気調和装置を構成してもよい。
また、本発明は、異常検出装置の制御方法において、エンジンの排気ガスにおけるエンジン出力比例値を測定すると共に、エンジン出力を推定するステップと、予め記憶されたエンジン出力と排気ガスの基準エンジン出力比例値との対応関係を示す情報を参照して、前記推定したエンジン出力に対応する排気ガスの基準エンジン出力比例値を特定し、この特定した基準エンジン出力比例値と前記測定した排気ガスのエンジン出力比例値とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出するステップとを実行することを特徴とする。
この発明によれば、推定したエンジン出力に対応する基準エンジン出力比例値と、実測のエンジン出力比例値との比較結果に基づいて異常を検出するので、エンジン出力が低い状態でも部品劣化等の異常を確実に検出することが可能となる。
本発明は、エンジンの排気ガスにおけるエンジン出力比例値を測定すると共に、エンジン出力を推定し、予め記憶されたエンジン出力と排気ガスの基準エンジン出力比例値との対応関係を示す情報を参照して、推定したエンジン出力に対応する排気ガスの基準エンジン出力比例値を特定し、この特定した基準エンジン出力比例値と測定した排気ガスのエンジン出力比例値とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出するので、エンジン出力が低い状態でも部品劣化等の異常を確実に検出することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本実施形態に係るガスヒートポンプ式空気調和装置(以下、空気調和装置)10の構成を示す図である。
この空気調和装置10は、室内ユニット11と、室外ユニット12と、制御装置100とを有し、室内ユニット11の室内冷媒配管13と、室外ユニット12の室外冷媒配管20とが連結されて構成されている。室内ユニット11は、被調和室に設置され、室内冷媒配管13には、室内熱交換器14と室内膨張弁15とが順に配設され、この室内熱交換器14には、この室内熱交換器14に向かって送風する電動式の室内ファン16が近接配置されている。なお、本実施形態は、室内ユニット11が一台の場合を例示しているが、複数台設置することも可能である。
室外ユニット12は、室外に設置され、エンジン30が配置されている。このエンジン30の燃焼室には、エンジン燃料供給装置31から燃料と空気との混合気が供給される。このエンジン燃料供給装置31は、燃料供給配管32に、燃料遮断弁33、ゼロガバナ34、燃料調整弁35及びスロットルバルブ36が順次配設され、この燃料供給配管32のスロットルバルブ36側端部がエンジン30の上記燃焼室に接続されて構成されている。
燃料遮断弁33は、閉鎖型の燃料遮断弁機構を構成し、燃料遮断弁33が全閉または全開し、燃料ガスの漏れのない遮断と連通とを択一に実施する。ゼロガバナ34は、燃料供給配管32内における当該ゼロガバナ34の前後の一次側燃料ガス圧力(一次圧a)と2次側燃料ガス圧力(二次圧b)とのうち、一次圧aの変動によっても二次圧bを一定の所定圧に調整して、エンジン30の運転を安定化させる。
燃料調整弁35は、スロットルバルブ36の上流側から空気が導入されることで生成される混合気の空燃比を最適に調整するものである。このスロットルバルブ36の上流側にエンジンユニット外から空気を吸入する空気供給配管37が接続されている。この空気供給配管37の吸込口にはエアフィルタ38が配設されている。また、スロットルバルブ36は、エンジン30の燃焼室へ供給される混合気の供給量を調整して、エンジン30の回転数を制御する。
エンジン30には、エンジンオイル供給装置40が接続されている。このエンジンオイル供給装置40は、オイルタンク41と、オイルタンク41内のオイルをエンジン30に供給するオイルポンプ42等から構成され、エンジン30へエンジンオイルを適宜供給する。
また、エンジン30は、エンジン冷却回路50内を循環する冷却水により冷却される。このエンジン冷却回路50は、冷却水配管51を備え、この冷却水配管51には、ワックス三方弁52、冷却水電動三方弁53、ラジエータ54、冷却水ポンプ55及び排ガス熱交換器56が順に接続されている。
上記ワックス三方弁52は、入口52Aが、エンジン30の冷却水出口に接続され、低温側出口52Bが、冷却水配管51における冷却水ポンプ55の吸込側に接続され、高温側出口52Cが冷却水配管51における冷却水電動三方弁53の入口53Aに接続されている。このワックス三方弁52は、冷却水温度が所定温度以下の場合は低温側出口52Bが開いて冷却水をラジエータ54を経由させずにエンジン30に戻す第1経路(図中符号αで示す経路)を形成し、エンジン30を速やかに暖機させるものである。
また、冷却水電動三方弁53は、一方の出口53Bが冷却水配管51におけるラジエータ54側に接続され、他方の出口53Cが、冷媒加熱用熱交換器57を介して冷却水配管51における冷却水ポンプ55の吸込側に接続されている。上記冷媒加熱用熱交換器57は、室外冷媒配管20内の冷媒と冷却水との間で熱交換させる熱交換器であり、例えば、プレート式熱交換器又は二重管が適用されている。
この冷却水電動三方弁53は、暖房運転時は冷却水を冷媒加熱用熱交換器57に流し(図中符号β)、冷房運転時は冷却水をラジエータ54に流すように切替制御される(図中符号γ)。このように暖房運転時はエンジン30によって暖められた冷却水を冷媒加熱用熱交換器57に供給することで、冷媒加熱を促進し、暖房能力の向上を図ることが可能になる。但し、冷房運転時であっても、室内ユニット11が凍結温度の状況にある場合等は、冷却水電動三方弁53が冷却水を冷媒加熱用熱交換器57に流すように制御される。
排ガス熱交換器56は、エンジン30の排気ガスと冷却水との間で熱交換させる熱交換器である。この排ガス熱交換器56は、エンジン30の排気側に設けられ、この排ガス熱交換器56の排気ガス下流側には、排気管58を介して排気装置59が接続されている。排気装置59は、消音用のマフラー59Aと排気ガスを外部に排出する排気トップ59Bとを備えている。このように排ガス熱交換器56を上記第1経路(図中α)に配置することにより、エンジン30の暖機時間を短縮化でき、エンジン30の熱回収効率を向上することができる。
また、室外ユニット12の室外冷媒配管20には、圧縮機21が配設され、この圧縮機21の吸込側にアキュムレータ22が、吐出側にオイルセパレータ23を介して四方弁24がそれぞれ設けられ、四方弁24側に、室外熱交換器25、室外膨張弁26が順に接続されている。室外熱交換器25には、この室外熱交換器25に向かって送風する電動式の室外ファン27が近接配置されている。
上記圧縮機21は、フレキシブルカップリング等の動力伝達機構28を介してエンジン30に連結され、このエンジン30により駆動される。また、上記冷媒配管13、20内には、冷媒が満たされ、この冷媒は、エンジン30が駆動する圧縮機21により冷媒配管13、20内を循環している。
制御装置100は、室外ユニット12内に配置され、室外ユニット12及び室内ユニット11の運転を制御するものであり、CPU、RAM、ROMやフラッシュメモリ等の記憶装置101から構成され、CPUが、記憶装置101に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、室外ユニット12及び室内ユニット11を制御する。
この制御装置100には、エンジン30を冷却した冷却水の出口温度を計測する冷却水温度センサ61、外気温度を計測する外気温センサ62、室内ユニット11が配置された室内(被調和室内)の温度を計測する室温センサ63、各熱交換器14、25に配置された温度センサ(図示せず)等が接続される他、室内ユニット11の図示せぬ室内制御装置を介してユーザが操作する操作装置(図示せず)が接続され、操作装置を介して入力したユーザ指示等に基づき、エンジン30(即ち圧縮機21)、四方弁24及び各膨張弁15、26、送風ファン(室内ファン、室外ファン)16、27等を制御して空調運転(暖房運転、冷房運転等)を行うと共に、この空調運転の際に、冷却水ポンプ55、冷却水電動三方弁53及びオイルポンプ42の制御を行う。
この場合、制御装置100が四方弁24を切り替えることにより、空気調和装置10が冷房運転又は暖房運転に設定される。具体的には、制御装置100が四方弁24を冷房側に切り替えたときには、冷媒が実線矢印の如く流れ、室外熱交換器25が凝縮器に、室内熱交換器14が蒸発器になって冷房運転状態となり、室内熱交換器14が室内を冷房する。また、制御装置100が四方弁24を暖房側に切り替えたときには、冷媒が破線矢印の如く流れ、室内熱交換器14が凝縮器に、室外熱交換器25が蒸発器になって暖房運転状態となり、室内熱交換器14が室内を暖房する。また、制御装置100は、外気温センサ62、室温センサ63等の温度センサの結果から空調負荷を判別し、空調負荷に応じて各膨張弁15、26の弁開度をそれぞれ制御する。なお、送風ファン16、27の制御は従来と同様であるため、説明を省略する。
また、制御装置100には、表示装置、ブザー等の放音装置又はLEDを備えた発光装置の少なくともいずれかから構成される報知装置105が接続されている。この報知装置105は、室外ユニット12に配置されたものでも室内ユニット11に配置されたもの(例えば、操作装置に配置されたもの)でもよく、また、通信回線(有線と無線を含む)を介して空気調和装置10外に配置されたものでもよい。
本実施形態では、排ガス熱交換器56の下流側の排気ガス温度(以下、実測排ガス温度という)T1を測定する排ガス温度センサ110が設けられており、制御装置100は、実測排ガス温度T1に基づいてエンジン30や排ガス熱交換器56の異常を検出する異常検出処理を実行する。以下、この異常検出処理に使用するデータベースと異常検出処理について詳述する。
上記記憶装置101には、エンジン出力と冷却水温度とから排ガス温度(以下、基準排ガス温度という)T0を特定するための排ガス温度特定用データベースDB1と、エンジン出力を推定するための出力推定用データベースDB2とが予め記憶されている。
具体的には、排ガス温度特定用データベースDB1は、図2に示すように、エンジン出力EPと冷却水温度WTとの各組み合わせに対応する基準排ガス温度(正常範囲内の排ガス温度)T0をマップ化したデータが適用される。このデータベースDB1は、正常な機器(正常ユニット)の測定データから作成され、より具体的には、当該空気調和装置と実質的に同一の装置の測定データ、或いは、この空気調和装置10の製造時又は設置直後の測定データから作成されている。
なお、実測データに限らず、シミュレーションで得たデータから上記データベースDB1を作成することも可能である。ここで、基準排ガス温度T0を、エンジン出力EPと冷却水温度WTとの組み合わせ毎に記述するのは、排ガス温度がエンジン出力EPと冷却水温度WTとに応じて変化する値だからである。
また、出力推定用データベースDB2は、エンジン30に関する情報(エンジン回転数、燃料調整弁開度及びスロットル開度)の各組み合わせに対応するエンジン出力をマップ化したデータが適用される。このデータベースDB2についても正常な機器(当該空気調和装置10を含む)のエンジンの実測データ或いはシミュレーションデータから作成されている。
次に、異常検出処理を図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、制御装置100は、エンジン回転数、燃料調整弁開度及びスロットル開度を取得すると共に、冷却水温度センサ61により現在の冷却水温度WTを取得し、排ガス温度センサ110により現在の実測排ガス温度T1を取得し、これらをRAM等に一時的に格納する(ステップS1)。すなわち、制御装置100は、これらをほぼ同時に取得することによって、同時点における上記各情報を取得する。
次いで、制御装置100は、記憶装置101に記憶された出力推定用データベースDB2を参照し、取得したエンジン回転数、燃料調整弁開度及びスロットル開度から現在のエンジン出力EPを推定する(ステップS2)。次に、制御装置100は、記憶装置101に格納された排ガス温度特定用データベースDB1を参照し、推定したエンジン出力EPと取得した冷却水温度WTとの組み合わせに対応する基準排ガス温度T0を特定する(ステップS3)。
続いて、制御装置100は、実測排ガス温度T1と基準排ガス温度T0との差ΔT(絶対値)を求め、この差ΔTが予め定めた第1閾値以上か否かを判定する(ステップS4)。ここで、第1閾値は、部品の劣化を判定する劣化判定基準値として機能するものであり、上記差ΔTの正常誤差範囲より大きい値であって、かつ、異常判定基準値となる第2閾値(例えば50℃)より小さい値(例えば30℃)に設定されている。
このため、上記差ΔTが第1閾値以上であれば(ステップS4:YES)、エンジン30を停止させる程ではない軽微な異常、例えば、排ガス熱交換器56、エンジン30又はエンジン冷却回路50周りの部品の経年変化による劣化が生じた状態と判断することができ、制御装置100は、劣化が生じている旨を報知する報知処理を実行する(ステップS5)。この報知処理は、報知装置105を駆動して劣化状態である旨をユーザ等に報知する処理であり、具体的には、表示装置に対し、調査が必要である旨の情報を表示させたり、放音装置を駆動して警告音を放音させたり、発光装置を駆動して警告ランプを表示させる処理が適用される。
続いて、制御装置100は、上記差ΔTが第2閾値以上か否かを判定する(ステップS6)。ここで、第2閾値は、異常判定基準値であり、具体的には、排ガス熱交換器56、エンジン30又はエンジン冷却回路50等に何らかの異常が生じていると判定可能な閾値である。このため、上記差ΔTが第2閾値以上の場合、制御装置100は、排ガス温度異常時の処理を実行し、具体的には、エンジン30の運転を停止し、当該空気調和装置10の運転を停止する停止処理を実行する(ステップS7)。なお、この場合、排ガス温度異常である旨の表示や放音を行う報知処理を実行してもよい。
一方、上記差ΔTが第1閾値未満の場合(ステップS4:NO)、或いは、上記差ΔTが第2閾値未満の場合(ステップS6:NO)、つまり、部品の劣化や異常が検出されない場合、制御装置100は、異常検出処理を終了する。以上が異常検出処理の動作である。なお、この異常検出処理は、制御装置100が所定の割り込み周期で繰り返し実行し、これにより、空調運転中(即ちエンジン運転中)は、異常検出処理が継続的に実行されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、制御装置100が、エンジン出力を推定し、この推定したエンジン出力から基準排ガス温度T0を求め、この基準排ガス温度T0と実測排ガス温度T1との差ΔTから部品の劣化や異常を検出するので、エンジン出力がどのような状態でも、部品の劣化等の異常を精度良く検出することが可能になる。このため、エンジン出力が高い場合に限らず、エンジン出力が低く、冷却水温度が低い場合でも異常を確実に検出することができ、エンジン30を異常停止させることが可能になる。
しかも、本実施形態では、上記差ΔTの比較値として、部品の劣化を判定する劣化判定基準値(第1閾値)を設けているので、経年変化等による部品の劣化を早期に検出することができ、劣化部品の周辺部品の二次被害を回避することが可能になる。
さらに、本実施形態では、排ガス熱交換器56の下流側の排気ガス温度に基づいて異常を検出するため、エンジン30周りだけでなく、エンジン冷却回路50及び排ガス熱交換器56の異常を検出することができ、多数の部品の異常を検出することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更実施が可能である。例えば、上記実施形態で示した構成部品及び配管構成はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
また、上記実施形態では、排気ガスの温度に基づいて部品の劣化等の異常を検出する場合について述べたが、これに限らず、例えば、排気ガスの圧力を測定する圧力測定センサと、エンジン出力と基準圧力値(正常範囲内の圧力)とを対応付けたデータベースとを備え、制御装置100が、推定したエンジン出力から、上記データベースを参照して基準圧力値を特定し、この特定した基準圧力値と測定した排気ガス圧力とに基づいて部品の劣化等の異常を検出するように構成してもよい。
要は、エンジン出力に比例するエンジン出力比例値を測定する測定手段と、エンジン出力から基準エンジン出力比例値(正常範囲内のエンジン出力比例値)を特定するデータベースとを備え、制御装置100が、上記データベースを参照して推定したエンジン出力に対応する基準エンジン出力比例値を特定し、この特定した基準エンジン出力比例値と測定したエンジン出力比例値との比較結果から部品の劣化を含む異常を検知するように構成すればよい。また、比較結果は、基準エンジン出力比例値と測定したエンジン出力比例値との差に限らず、例えば、除算値を採用してもよい。
また、上記実施形態では、エンジン30の状態(エンジン回転数、燃料調整弁開度及びスロットル開度)から現在のエンジン出力を推定する場合について例示したが、これに限らず、エンジン30によって駆動される圧縮機21の状態、具体的には、圧縮機21の出入口温度及び出入口圧力からエンジン30の出力を推定するように構成することも可能である。
さらに、上記実施形態では、ガスヒートポンプ式空気調和装置の部品劣化等の異常を検出する異常検出装置に本発明を適用する場合について述べたが、これに限らず、各種エンジンを駆動する駆動装置の異常を検出する異常検出装置に広く適用することが可能である。
本実施形態に係るガスヒートポンプ式空気調和装置の構成を示す図である。 排ガス温度特定用データベースの一例を示す図である。 異常検出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 空気調和装置
11 室内ユニット
12、室外ユニット
21 圧縮機
30 エンジン
50 エンジン冷却回路
56 排ガス熱交換器
61 冷却水温度センサ
100 制御装置(推定手段、異常検出手段、運転停止手段)
101 記憶装置(記憶手段)
105 報知装置(報知手段)
110 排ガス温度センサ(測定手段)
DB1 排ガス温度特定用データベース
DB2 出力推定用データベース

Claims (10)

  1. エンジン出力を推定する推定手段と、
    エンジンの排気ガスにおけるエンジン出力比例値を測定する測定手段と、
    エンジン出力と排気ガスの基準エンジン出力比例値との対応関係を示す情報が記憶される記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された情報を参照して前記推定したエンジン出力に対応する基準エンジン出力比例値を特定し、この特定した基準エンジン出力比例値と前記測定したエンジン出力比例値とを比較し、この比較結果に基づき異常を検出する異常検出手段と
    を備えることを特徴とする異常検出装置。
  2. 前記エンジンを冷却する冷却水の温度を測定する冷却水温度センサを備えると共に、前記情報が、エンジン出力と冷却水温度との各組み合わせに対応する排気ガスの基準温度を記述した情報であり、
    前記測定手段は、前記排気ガスの温度を測定し、
    前記異常検出手段は、前記情報を参照して、前記推定したエンジン出力と前記測定した冷却水温度との組み合わせに対応する排気ガスの基準温度を特定し、この特定した基準温度と前記測定した排気ガスの温度とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出することを特徴とする請求項1に記載の異常検出装置。
  3. 前記排気ガスと前記エンジンを冷却する冷却水とを熱交換させる排ガス熱交換器を備え、前記測定手段は、前記排ガス熱交換器より下流側の排気ガスの温度を測定することを特徴とする請求項2に記載の異常検出装置。
  4. 前記情報が、エンジン出力と排気ガスの基準圧力との対応関係を記述した情報であり、
    前記測定手段は、前記排気ガスの圧力を測定し、
    前記異常検出手段は、前記情報を参照して、前記推定したエンジン出力に対応する排気ガスの基準圧力を特定し、この特定した基準圧力と前記測定した排気ガスの圧力とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出することを特徴とする請求項1に記載の異常検出装置。
  5. 前記異常検出手段は、前記特定した基準エンジン出力比例値と前記測定したエンジン出力比例値との比較値を求め、この比較値と予め定めた劣化判定基準値との比較により部品の劣化を検出すると共に、前記比較値と予め定めた異常判定基準値との比較により異常を検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の異常検出装置。
  6. 前記異常検出手段が異常を検出した場合に、その旨を報知する報知手段を有することを特徴とする請求項1乃至5に記載の異常検出装置。
  7. 前記異常検出手段が異常を検出した場合に、前記エンジンの運転を停止させる運転停止手段を有することを特徴とする請求項1乃至6に記載の異常検出装置。
  8. 前記推定手段は、エンジン回転数、スロットル開度及び燃料調整弁開度に基づいて、若しくは、前記エンジンが駆動する圧縮機の出入口温度及び出入口圧力に基づいて、前記エンジンの出力を推定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の異常検出装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の異常検出装置を備え、前記エンジンにより圧縮機を駆動させて空調運転を行うことを特徴とする空気調和装置。
  10. エンジンの排気ガスにおけるエンジン出力比例値を測定すると共に、エンジン出力を推定するステップと、
    予め記憶されたエンジン出力と排気ガスの基準エンジン出力比例値との対応関係を示す情報を参照して、前記推定したエンジン出力に対応する排気ガスの基準エンジン出力比例値を特定し、この特定した基準エンジン出力比例値と前記測定した排気ガスのエンジン出力比例値とを比較して、この比較結果に基づき異常を検出するステップと
    を実行することを特徴とする異常検出装置の制御方法。

JP2005243610A 2005-08-25 2005-08-25 異常検出装置、空気調和装置及び異常検出装置の制御方法 Withdrawn JP2007056779A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011113220A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 軌道走行車両の部品劣化予測システム
JP2013164006A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Denso Corp 内燃機関用吸気装置

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