JP2007051809A - 還元焼成装置及び還元焼成方法 - Google Patents

還元焼成装置及び還元焼成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を安全且つ容易に実現する。
【解決手段】焼成用の電気ヒータを有する電気焼成窯と、電気焼成窯の内部の温度を計測する温度計測部と、電気焼成窯の内部の圧力と大気圧との差圧を計測する差圧計測部と、電気焼成窯の内部の気体を排気する排気部と、水素を含有する還元焼成用の混合気体を電気焼成窯の内部に供給する供給部と、釉薬を付した焼成物を還元焼成する場合、電気ヒータの導通時、温度計測部及び差圧計測部の計測結果に基づいて、排気部の排気タイミング及び供給部の供給タイミングを制御する制御部と、を備えてなる還元焼成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば陶磁器の本焼きを行うために、これを電気焼成窯で非燃焼的に還元焼成する還元焼成装置及び還元焼成方法に関する。
近年、陶芸は、製品としての陶磁器の製造のみならず、趣味、教育、リハビリの一環等として注目されている。一般家庭、学校、病院等が比較的小規模な焼成窯を保有することも珍しくない。このような場合には電気焼成窯が使用されることが多い。電気焼成窯は、耐火煉瓦等の断熱材からなる内壁に囲まれた炉の内部を、電気ヒータからの輻射熱により均一に加熱する焼成窯である。焼成物はこの炉の内部に配置される。また、電気焼成窯は、内壁等に設けられた温度センサにより測定された温度に応じて、電気ヒータに供給する電流を変化させることにより、炉内温度を所望の温度に調整できる。このように、電気焼成窯は、灯油やガス等の燃焼熱を用いる灯油焼成窯やガス焼成窯等に比べて、(1)安全性が高い、(2)温度調整が容易である、という点で一般家庭、学校、病院等における使用に向いている。
ところで、釉薬が塗布された焼成物を本焼きして陶磁器を作成する場合、酸化雰囲気下で焼成(酸化焼成)すると、例えば酸化第2鉄を含む釉薬は黄色や茶色等に発色し、例えば酸化第2銅を含む釉薬は緑色に発色するとされている。一方、還元雰囲気下で焼成(還元焼成)すると、酸化第2鉄を含む釉薬は青白色や青色等に発色し、酸化第2銅を含む釉薬は鮮紅色に発色するとされている。
上記の酸化雰囲気とは、焼成窯の内部が、焼成物に塗布された釉薬に含まれる金属を酸化する又は金属酸化物を更に酸化することが可能な気体で満たされている状態を意味し、例えば空気中の酸素がこの気体に相当し得る。前述した電気焼成窯、灯油焼成窯、ガス焼成窯等の何れもこの酸化焼成を実施できる。
上記の還元雰囲気とは、焼成窯の内部が、焼成物に塗布された釉薬に含まれる金属酸化物を還元することが可能な気体で満たされている状態を意味するが、このような還元性の気体は、通常、空気又は焼成物自身の何れにも殆ど含まれていない。前述した灯油焼成窯やガス焼成窯等では、灯油やガス等の不完全燃焼により焼成窯の内部に発生する一酸化炭素が還元性の気体となり得る。しかし、熱源として燃焼プロセスを用いない電気焼成窯は原理的に還元焼成を実施できない。つまり、電気焼成窯では、前述した釉薬の青白色、青色、鮮紅色等の還元焼成特有の発色を実現できないことになる。
そこで、電気焼成窯で還元焼成ができるようにするために、例えば、LPガスのバーナを増設して内部に炎を吹き込むことにより一酸化炭素等の還元性の気体を発生させたり、内部に木炭等の固形還元剤を入れて焼成中に酸素と反応させることにより一酸化炭素等の還元性の気体を発生させたりする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−65681号公報
しかしながら、電気焼成窯に対して前述した補助燃焼装置(例えばLPガスのバーナ)を増設する場合、単体の電気焼成窯に特有の効果(前述した(1)及び(2))が希薄になる虞がある。つまり、(3)有毒気体である一酸化炭素等が発生する上に炎を使用するために安全性が低下し、(4)熱源が2つあるために温度調整が困難となる虞がある。よって、このような電気焼成窯は、上記(3)の理由のために、一般家庭、学校、病院等における使用には不向きとなる上に、上記(4)の理由のために、前述した還元焼成特有の釉薬の発色を実現することが困難となる。
一方、電気焼成窯に対して焼成物とともに前述した固形還元剤を投入する場合、一旦固形還元剤の種類及び量を予め決めて投入し焼成を開始した後は、釉薬の還元の度合いを制御するパラメータは専ら温度のみになり微細な制御ができないという問題がある。よって、この場合も、前述した還元焼成特有の釉薬の発色を実現することが困難となる。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を安全且つ容易に実現することにある。
前記課題を解決するための発明は、焼成用の電気ヒータを有する電気焼成窯と、前記電気焼成窯の内部の温度を計測する温度計測部と、前記電気焼成窯の内部の圧力と大気圧との差圧を計測する差圧計測部と、前記電気焼成窯の内部の気体を排気する排気部と、水素を含有する還元焼成用の混合気体を前記電気焼成窯の内部に供給する供給部と、釉薬を付した焼成物を還元焼成する場合、前記電気ヒータの導通時、前記温度計測部及び前記差圧計測部の計測結果に基づいて、前記排気部の排気タイミング及び前記供給部の供給タイミングを制御する制御部と、を備えてなる還元焼成装置である。
この還元焼成装置によれば、制御部は、温度計測部により計測される温度が例えば釉薬の還元に適した温度に到達した後、差圧計測部により計測される差圧が例えば釉薬の還元に適した水素の圧力(還元剤の濃度)となって保持されるように、排気タイミング及び供給タイミングを制御できる。また、排気タイミング及び供給タイミングを変化させてこの水素の圧力を調整することにより、温度制御とは独立に還元剤の濃度を制御できる。
一方、例えばLPガスのバーナが設けられた電気焼成窯の場合、内部で還元剤(一酸化炭素)の濃度を高めようとしてバーナの燃焼動作を促進した場合、温度も高くなってしまう。或いは、例えば焼成物とともに固形還元剤を焼成する電気焼成窯の場合、この固形還元剤の種類及び量を予め決めて内部に投入し焼成を開始した後は、当該還元剤と電気焼成窯の内部の酸素との反応により生成される気体還元剤(これが釉薬を還元する)の濃度を制御するパラメータは専ら温度のみとなり、温度及び還元剤の濃度を独立に制御できない。
上記の2例と比較して、本発明の還元焼成装置は、温度及び還元剤の濃度を独立に制御することにより、釉薬の還元反応をより微細に制御できる。よって、本発明の還元焼成装置により、焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を容易に実現できる。
また、本発明の還元焼成装置において、水素と例えば比較的不活性な気体とを混合した還元焼成用の混合気体を用いれば、この混合気体自体は安全である上に、還元焼成中には有毒気体である一酸化炭素等が発生しない。また、本発明の還元焼成装置では、例えばLPガスのバーナ等による炎を使用しない。よって、本発明の還元焼成装置により、焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を安全に実現できる。
以上から、本発明の還元焼成装置により、焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を容易に実現できる。
また、かかる還元焼成装置において、前記排気部は、前記電気焼成窯の内部の気体を排気するための排気管と、前記排気管を開閉する排気弁と、を有し、前記供給部は、前記混合気体を前記電気焼成窯の内部に供給するための供給管と、前記供給管を開閉する供給弁と、を有し、前記制御部は、前記差圧計測部が所定の差圧を計測したとき、前記排気弁を第1期間開くとともに、前記供給弁を当該第1期間内における当該第1期間より短い第2期間開く、ことが好ましい。
この還元焼成装置によれば、例えば、差圧が所定の差圧まで小さくなったとき(即ち、電気焼成窯の内部の圧力が所定の圧力まで大きくなったとき)、排気弁の開放期間内で且つこれより短い期間供給弁を開放することにより、電気生成窯の内部の不必要な圧力上昇を抑制できる上に、電気焼成窯の内部の水素の圧力を所定値に保持し易くなる。
また、かかる還元焼成装置において、前記制御部は、前記第1期間において、前記排気弁が閉じる前に前記供給弁を閉じることが好ましい。
この還元焼成装置によれば、電気生成窯の内部の圧力上昇をより効果的に抑制できる。
また、かかる還元焼成装置において、前記制御部は、前記差圧計測部の計測結果に基づいて、前記排気弁を前記第1期間ずつ間欠的に開き、前記供給弁を前記第2期間ずつ間欠的に開くことが好ましい。
この還元焼成装置の排気弁及び供給弁の間欠的な開放動作は、例えば排気弁を連続的に開放し、水素の圧力を所定値に保持するために混合気体をより多く電気焼成窯に供給する場合に比べて、還元焼成の運転コストを節減できる。
また、かかる還元焼成装置において、前記制御部は、前記差圧計測部が最初の前記所定の差圧を計測する前において、前記温度計測部が所定の温度を計測するまで、前記排気弁を開くとともに前記供給弁を閉じ、前記温度計測部が前記所定の温度を計測した後、前記排気弁及び前記供給弁を閉じることが好ましい。
一般に、釉薬の発色を司る金属酸化物及び水素が反応して、金属及び水が生成される還元反応は、水素(反応物)の圧力に対する水(生成物)の圧力の比(圧力比)がより小さくなると、より低温で進行することが知られている。これは、温度及び水の圧力が同じであれば、水素の圧力が大きいほど、還元反応が進行し易い一方、水素の圧力が小さいほど、還元反応が進行し難いことに等しい。本発明の還元焼成装置によれば、最初の所定の差圧に基づいて排気弁を第1期間開く動作を開始するのは、例えば焼成物が乾燥して水が発生し難くなる又は発生しなくなる所定の温度以上のときであるため、その後の水の圧力は略一定である。よって、制御部により水素の圧力を制御することにより、還元焼成を容易に制御できる。
また、かかる還元焼成装置において、前記供給部は、前記供給管内を流れる前記混合気体の流量を調整する調整弁、を有することが好ましい。
この還元焼成装置によれば、水素の圧力の制御をより効果的に実施できる。
また、かかる還元焼成装置において、前記混合気体は、水素及び窒素からなることが好ましい。
窒素は、室温から例えばおよそ1200℃の温度範囲で、電気焼成窯の内部、空気、水素、水、及び焼成物と反応し難いため、水素を希釈しこれを安全に扱うのに適している上に、焼成物の還元焼成に影響を与え難い。
また、前記課題を解決するための発明は、釉薬を付した焼成物を還元焼成する還元焼成装置の還元焼成方法であって、焼成用の電気ヒータを有する電気焼成窯の当該電気ヒータの導通時、前記電気焼成窯の内部の温度を計測し、前記電気焼成窯の内部の圧力と大気圧との差圧を計測し、前記温度及び前記差圧の計測結果に基づいて、前記電気焼成窯の内部の気体を排気する排気タイミング、及び、水素を含有する還元焼成用の混合気体を前記電気焼成窯の内部に供給する供給タイミングを制御してなる。
焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を安全且つ容易に実現できる。
===還元焼成装置の構成===
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態の還元焼成装置10の構成例について説明する。図1は、本実施の形態の還元焼成装置10の構成例を示す模式図である。図2は、本実施の形態の電気炉100の炉内温度及び炉内圧力に応じた排気弁320及び供給弁420の開閉動作のタイミングの一例を説明するための時間ダイアグラムである。
図1に例示されるように、本実施の形態の還元焼成装置10は、電気炉(電気焼成窯)100と、温度計(温度計測部)520と、差圧計(差圧計測部)510と、ポンプ(排気部)300と、気体供給系(供給部)200、400と、コントローラ(制御部)500と、を備えて構成されている。
本実施の形態の電気炉100は、主として、焼成物Cが配置される略気密な炉Sを取り囲む焼成用の電気ヒータ120を備えた焼成窯である。電気ヒータ120は、例えば電熱線等、電力を熱に変換するものであれば如何なるものでもよい。一般に、電気ヒータ120は、電流の大きさに応じて発生する熱を、主として輻射によって炉Sの内部に均一に伝達するように配置されている。これにより、炉Sの内部に配置された例えば複数の焼成物Cが均一に加熱される。また、本実施の形態の電気炉100は、炉Sの空間を画成する例えば耐火煉瓦等の断熱材からなる内壁と、例えば鉄製の外壁とを有する筐体110を備えている。この筐体110は、本体110aと、ヒンジ(不図示)を介して本体110aの開口部を開閉する蓋110bとを有するものである。本実施の形態では、筐体110には、ポンプ300側と炉Sとを連通させる排気孔130、及び、気体供給系200側と炉Sとを連通させる供給孔140が設けられている。また、本実施の形態では、筐体110には、温度計520及び差圧計510が、それぞれのセンサ部分が炉Sの内部に位置するように設けられている。
尚、本実施の形態の電気炉100は、例えば陶芸用として提供される周知の電気炉に対して、シール部材等を用いて炉Sの内部の気密性を向上させるとともに、排気孔130、供給孔140、差圧計510、及び温度計520を更に設けたものであってもよい。
本実施の形態の差圧計510は、電気炉100の周囲の大気圧に対する炉Sの内部の気圧の差を計測する真空計である。尚、このように大気圧を基準とし、炉Sの内部の気圧を当該基準からの差圧として計測することは、完全な真空(0気圧)を基準とし、炉Sの内部の気圧を絶対圧として計測することは等価である。よって、本実施の形態では、差圧計510からの出力に所定の変換を施して得た絶対圧を炉内圧力とする。また、差圧計510に代えて、例えば絶対圧計を用いてもよい。
本実施の形態の温度計520は、炉Sの内部の温度を計測する例えば熱電対である。尚、本実施の形態の温度計520には、例えば陶芸用として提供される周知の電気炉に対し一般に装備されている温度計を使用してもよい。
本実施の形態のポンプ300は、炉Sの内部の気体を排気する真空ポンプである。ここで、排気対象の気体は、炉Sの内部を満たし得る空気、水(水蒸気)、及び後述するHN気体である。この真空ポンプは、炉Sの体積及び気密性に応じた排気速度(排気量)を有する例えば回転ポンプである。本実施の形態のポンプ300の吸気口は、排気管310を介して、電気炉100の排気孔130と連結されている。この排気管310には、開又は閉の動作を行う電磁弁である排気弁320が設けられている。
本実施の形態の気体供給系200、400は、水素及び窒素の混合気体(HN気体)が充填された気体容器200と、このHN気体を炉Sの内部に所定流量で供給するための気体ライン400とを備えたものである。
本実施の形態のHN気体は、水素及び窒素がモル比(即ち、圧力比)で例えば5:95の混合気体であり、気体容器200に例えば150気圧で充填されたものである。窒素は、室温から例えばおよそ1200℃の温度範囲で、炉Sの内壁、空気、水素、水、及び焼成物Cと反応し難いため、水素を希釈しこれを安全に扱うのに適している上に、還元焼成に影響を与え難いことがわかっている。水素が窒素により希釈された混合気体は、例えば10L(リットル)又は47Lの定格サイズで提供される周知のものである。また、気体容器200には、充填されている混合気体の圧力(例えば150気圧)を表示する例えばブルドン管圧力計220及びこの圧力を減圧して気体ライン400に供給するための例えば手動の減圧弁210が設けられている。尚、本実施の形態の水素及び窒素の混合比は5:95に限定されるものではなく、安全性が確保される限り、水素の濃度は高いほどよい。つまり、水素の濃度がより高ければ、焼成物Cに塗布された釉薬に対する水素還元をより効率的に実施できる。このためには、水素及び空気中の酸素が炉Sの内部で高温且つ高濃度で共存しないように、炉Sの気密性を高めつつポンプ300の排気量を向上させる必要がある(安全性)。
本実施の形態の気体ライン400は、供給弁420、流量調整弁430、及び2つの弁420、430が途中に設けられた供給管410である。この供給管410を介して、気体容器200の減圧弁210の出口と、電気炉100の供給孔140とが連結されている。供給弁420は、開又は閉の動作を行う電磁弁であり、流量調整弁430は、供給管430を流れるHN気体の流量を可変とするために例えばニードル型やバタフライ型等の構成を有する電磁弁である。尚、流量調整弁430は、電磁弁である必要はなく、例えば手動弁であってもよい。
<<<コントローラ>>>
本実施の形態のコントローラ500(図1)は、電気ヒータ120へ電流(HX)を供給する電源(不図示)を備えるとともに、このHXを変化させる機能と、温度計520から出力される電圧(TX)を温度に変換する機能と、差圧計510から出力される電圧(GX)を前述した絶対圧に変換する機能と、排気弁320を開閉させるための信号(V1)を出力する機能と、供給弁420を開閉させるための信号(V2)を出力する機能と、流量調整弁430のニードルやバタフライ等の位置を変化させるための信号(V3)を出力する機能と、を有する制御装置である。このコントローラ500は、前述したHX、TX、GX、及びV1〜3を出力するべく、所定のCPU(不図示)及びメモリ(不図示)を備え、このメモリには後述する所定のプログラムが記憶されている。
尚、本実施の形態のコントローラ500は、例えば陶芸用として提供される周知の電気炉に一般に装備されている周知のコントローラに対して、前述したCPU及びメモリを増設したものであってもよい。この周知のコントローラは、例えば、電流を供給する電源を備えるとともに、この電流を温度に応じて変化させる機能(例えば、以下のプログラム昇温機能)を有するものである。また、前述したように、流量調整弁430が手動弁である場合、コントローラ500は、信号V3を出力する機能を有する必要はない。
図2において直線で例示されるように(「温度計520」)、本実施の形態のコントローラ500は、電気炉100の炉Sの内部の温度(炉内温度)を所定速度で昇温するプログラム昇温機能を有している。
図2において間欠的な鋸歯形状をなす線で例示されるように(「差圧計510」)、一旦真空とされた後に排気弁320を閉じて密閉された炉Sの内部の圧力(炉内圧力)は、炉内温度の上昇にともなって上昇し、P(MAX)に到達する都度、排気弁320が開けられることにより一定の圧力(例えば絶対圧が数mmHO)に引き戻されるようになっている。ここで、1mmHOは、およそ10−4気圧に相当する。尚、P(MAX)は、予め定められた炉内圧力である。このP(MAX)は、例えば炉Sの外部から内部に漏れる空気中の酸素の圧力や、焼成物Cから出る水蒸気の圧力等の許容値に基づいて決定される。また、本実施の形態のポンプ300は、常時、運転状態にあるため、排気弁320が開けられると直ちに排気動作が開始されるものとする。
このように、炉内温度の上昇時に、炉内圧力が間欠的な鋸歯形状をなすように時間変化する現象は、以下に述べる排気弁320及び供給弁420の開閉動作により実現される。
図2において矩形状をなす線で例示されるように(「排気弁320」)、本実施の形態のコントローラ500は、炉内圧力がP(MAX)に到達する都度、排気弁320を時間t1(第1期間)だけ開けた状態とするようになっている。時間t1の間、炉内圧力は略ゼロ圧(例えば絶対圧が1mmHO以下)で安定する。尚、このt1は、炉Sの残留気体に対する排気速度(排気量)と、炉Sに対する後述するHN気体の供給速度(流量)とに基づいて予め定められた時間であり、コントローラ500が備える所定のタイマ(不図示)により計時されるものとする。
図2において矩形状をなす線で例示されるように(「供給弁420」)、本実施の形態のコントローラ500は、炉内圧力がP(MAX)に到達する都度、時間t2だけ遅れて、供給弁420を時間t3(第2期間)だけ開けた状態とするようになっている。この動作を、前述した排気弁320を開ける動作とともに実施することにより、時間t3の間、炉内圧力は前述した略ゼロ圧よりは高い圧(例えば絶対圧が5〜10mmHO)で安定する。つまり、時間t3の間、炉Sからは空気、水蒸気、及びHN気体の一部が排気される一方、HN気体中の水素が一定の圧力に保持された状態となる。尚、t2及びt3は、(t2+t3)<t1を満たすように予め定められた時間であり、コントローラ500が備える所定のタイマ(不図示)により計時されるものとする。同図の例示では、時間(t1−(t2+t3))の間、炉Sからの排気動作のみが行われるが、これは、炉Sを密閉した状態でHN気体を供給することにより、炉内圧力が上昇し過ぎることを防止するためである。また、本実施の形態の気体ライン400は、常時、所定圧力のHN気体で満たされているため、供給弁420が開けられると直ちに供給動作が開始されるものとする。
具体的には、前述したメモリに記憶された所定のプログラムは、本実施の形態のコントローラ500に対し、前述した炉内圧力を参照しつつ排気弁320及び供給弁420の開閉動作をさせるように構築されている。
===還元焼成方法===
以下、図面を参照しつつ、前述した還元焼成装置10の還元焼成方法の処理の手順について説明する。図3は、本実施の形態の還元焼成方法におけるコントローラ500の動作手順を説明するためのフローチャートである。図4は、本実施の形態の還元焼成方法を施釉された焼成物Cの本焼きに適用した場合の炉内温度及び炉内圧力の時間変化を示す時間ダイアグラムである。
本実施の形態では、釉薬が塗布された素焼きの焼成物Cに対して還元焼成を行うために、例えば、炉内温度が、室温から210分間かけて560℃に到達し(図4のA期間)、更に120分間かけて900℃に到達し(図4のB期間)、10分間900℃を維持し(「ねらし」、図4のC期間)、更に210分間かけて1230℃に到達し(図4のD期間)、20分間1230℃を維持する(「ねらし」、図4のE期間)ように、前述したプログラム昇温が実施されるものとする。これは、到達温度1230℃及び到達時間9.5時間の本焼きの基本的な昇温パターンとして知られている。但し、プログラム昇温の時間パターンはこれに限定されるものではない。プログラム昇温の終了後は、炉内温度が例えば100℃以下となるまで放置されるものとする。尚、上記「ねらし」とは、炉内温度を炉Sの内部で均一にするため、一旦温度の上昇を抑えることを意味する。
プログラム昇温を開始する前に、電気炉100の炉Sの内部には、釉薬が塗布された素焼きの焼成物Cが配置されており、気体容器200の減圧弁210はその出口で所定圧力が生じるように予め設定されており、ポンプ300は予め運転状態にあるものとする。
図3に例示されるように、本実施の形態のコントローラ500は、例えば作業者による所定の信号入力に基づいて、前述した所定のタイマ(第1タイマ、不図示)をリセットした後に計時を開始させるとともに、排気弁320を開け、プログラム昇温を開始する(S100)。これにより、電気炉100の炉Sの内部の気体(空気、水蒸気、及びHN気体の一部)が排気されるとともに、炉内温度が上昇する。炉内温度が上昇すれば、焼成物Cの温度も上昇する。
コントローラ500は、炉内温度が所定温度T1(例えば700℃)に到達したか否かを判別する(S101)。このT1は、炉SへのHN気体の供給を開始する目安となる温度であって、例えば作業者の考える本焼きの仕上げ方に応じて予め定められた温度である。また、このT1は、後述するように、焼成物Cから水蒸気が発生し難くなる又は発生しなくなる温度でもある。
炉内温度がT1に到達したと判別した場合(S101:YES)、コントローラ500は、排気弁320を閉じて、炉Sを密閉状態にする(S102)。つまり、炉内温度がT1に到達した時点で、コントローラ500は、図2の時間ダイアグラムに例示した排気弁320及び供給弁420の開閉動作の繰り返しを開始する
コントローラ500は、炉内温度の上昇に伴って炉内圧力が前述したP(MAX)に到達したか否かを判別する(S103)。
炉内圧力がP(MAX)に到達したと判別すると(S103:YES)、コントローラ500は、前述した所定のタイマ(第2タイマ、不図示)をリセットした後に計時を開始させるとともに、炉内圧力を一定の圧力(例えば絶対圧が数mmHO)に引き戻すべく、排気弁320を開ける(S104)。
第2タイマにより計時された時間が前述した時間t2に到達したと判別した場合(S105:YES)、コントローラ500は、供給弁420を開けて、炉Sの内部にHN気体を供給する(S106)。流量調整弁430は、このHN気体の流量が所定値となるように、例えば作業者による所定のデータ入力に基づいて、予め設定されている。尚、前述したように、本実施の形態の流量調整弁420は手動で設定されるものであってもよい。
第2タイマにより計時された時間が前述した時間(t2+t3)に到達したと判別した場合(S107:YES)、コントローラ500は、供給弁420を閉じて、炉Sの内部へのHN気体の供給を停止し、炉Sの内部からの気体の排気のみを実施する(S108)。
第2タイマにより計時された時間が前述した時間t1に到達したと判別した場合(S109:YES)、コントローラ500は、排気弁320を閉じて、炉Sを密閉状態にする(S110)。
以上、前述したステップS103〜S110の動作により、炉Sの内部では、(1)気体(空気及び水蒸気)が時間t2だけ排気され、(2)排気が行われつつ時間t3だけHN気体が所定流量で供給され、(3)排気のみが時間(t1−(t2+t3))だけ行われた後に密閉される、という操作が実施されることになる。
コントローラ500は、前述した第1タイマにより計時された時間又は炉内温度が所定値に到達したか否かを判別する(S111)。
もし、第1タイマにより計時された時間又は炉内温度が所定値に到達していないと判別した場合(S111:NO)、コントローラ500は、前述したステップS103〜S110の動作を再度実施する。この所定値とは、第1タイマにより計時された時間の場合は例えば9.5時間(570分間)であり、炉内温度の場合は例えば1230℃である。
一方、第1タイマにより計時された時間又は炉内温度が所定値に到達したと判別した場合(S111:YES)、コントローラ500は、プログラム昇温を終了する(S112)。
<<<実施例>>>
容積がおよそ1Lの炉Sの内部に、外径およそ7cmで高さおよそ5cmの素焼きの容器(焼成物C)を1つ配置して、前述した還元焼成方法を実施した。この焼成物Cには白萩が施釉されており、前述した還元焼成方法により本焼きを行った。尚、この白萩は、酸化焼成では乳白色となる一方、還元焼成では青白色となることが知られている。
図4に例示されるように、炉内温度が700℃(T1)に到達した時点で、焼成物Cに対して、前述したステップS103〜S110における水素還元処理が繰り返し実施された。炉Sに供給されるHN気体の流量は、流量調整弁430により、0.3L/min、0.2L/min、及び0.1L/minの3通りに設定し、還元焼成方法をそれぞれ実施し、施釉された3つの焼成物Cの焼き上がりサンプル(サンプルC1、サンプルC2、及びサンプルC3)をそれぞれ得た。
同図に例示されるように、0.3L/min、0.2L/min、及び0.1L/minの場合について、炉内圧力は時間の経過とともに緩やかに増大し、プログラム昇温の終了時にはおよそ7mmHO(およそ7×10−4気圧)、4mmHO(およそ4×10−4気圧)、及び2mmHO(およそ2×10−4気圧)にそれぞれ漸近収束した(3つの曲線)。
同図に例示される3つの曲線が示す炉内圧力は、焼成物Cから発生する水蒸気が殆ど無くなるとされている900℃〜1230℃の範囲では、主としてHN気体の圧力であると考えられる。このHN気体の圧力は、HN気体がポンプ300により排気されつつ気体容器200から供給されるとともに、釉薬(白萩)との反応により消費されるという一定のバランスに基づいた定常的な圧力であると考えられる。
つまり、炉Sの内部に残留するHN気体の圧力は、釉薬(白萩)との還元反応速度により変化し得るが、ポンプ300の排気量及びHN気体の流量を調整することにより、所定値に保持できる。具体的には、排気弁320の開放時を決めるP(MAX)と、排気弁320を開ける時間t1とを変化させることにより、上記の排気量を調整できる。また、減圧弁210及び流量調整弁430による所定の設定の下で、供給弁420の開放時を決める遅延時間t2と、排気弁を開ける時間t3とを変化させることにより、上記の流量を調整できる。
一方、例えば実開平5−94696号公報で開示されている補助燃焼装置(例えばLPガスのバーナ)が設けられた周知の電気炉を使用して、前述した焼成物Cを本焼きし、サンプルC4を得た。この周知の方法によれば、いわゆる還元焼成による釉薬(白萩)の所望の色合い(青白色)が得られることがわかっている。
以上のサンプルC1〜C4を比較したところ、サンプルC1及びサンプルC2は、サンプルC4と同様の還元焼成特有の色合いが得られ、サンプルC3にはこのような色合いが得られなかった。
よって、700℃で供給を開始してから1230℃で4mmHO以上の圧力で残留するHN気体(水素のモル比5%)の雰囲気を形成すれば、前述した還元焼成方法により、還元焼成特有の釉薬(白萩)の発色を実現できたことになる。但し、上記圧力(4mmHO以上)は、HN気体における水素のモル比に応じて変化し得るものである。例えばHN気体における水素のモル比が10%の場合、上記圧力は2(=4×5/10)mmHO以上となる。
===安全性及び容易性===
一般に、釉薬の発色を司る金属酸化物及び水素が反応すると、金属及び水が生成される(還元反応)ことが知られている。この還元反応は、水素(反応物)の圧力に対する水(生成物)の圧力の比(圧力比)がより小さくなると、より低温で進行することも知られている。これは、温度条件が同じであれば、水素に対する水の圧力比が小さいほど、還元反応が進行し易い一方、水素に対する水の圧力比が大きいほど、還元反応が進行し難いことに等しい。よって、釉薬の還元焼成をHN気体雰囲気下で行う際、還元焼成により生成された水蒸気を炉Sからできるだけ排気しつつ、炉SへのHN気体の流量を制御すれば、当該還元焼成を容易に制御できることになる。何故なら、炉Sの内部で発生する水蒸気の圧力を制御するよりも、炉Sの外部から供給する水素の圧力を制御する方が容易だからである。
本実施の形態の還元焼成装置10によれば、例えば特開2003−65681号公報で開示されるような、電気炉に対し補助燃焼装置(例えばLPガスのバーナ)を増設する場合に比べて、以下の理由により、還元焼成を制御し易い。補助燃焼装置を増設した電気炉の場合、例えば炉内で還元剤(一酸化炭素)の濃度を高めようとして補助燃焼装置の燃焼動作を促進した場合、炉内温度も高くなってしまうという問題がある。一方、本実施の形態では、炉内温度の制御に影響を与えることなく、炉SへのHN気体の流量を制御することにより、還元剤(水素)の濃度を制御できる。具体的には、炉内温度が前述したT1(例えば700℃)に到達して以後、特に水蒸気の排気と、HN気体の供給とをともに間欠的に実施することにより、還元剤(水素)の濃度を所定値に保持できる。また、T1は、焼成物Cから水蒸気が発生し難くなる又は発生しなくなる温度に設定されている。これにより、炉内圧力は専ら外部から供給するHN気体の圧力となるため、結果的にはHN気体の流量を制御し易くなる。よって、補助燃焼装置を増設した電気炉の場合と比較して、還元焼成特有の釉薬の発色を実現することが容易となる。
また、本実施の形態の還元焼成装置10によれば、例えば特開2002−255631号公報で開示されるような、電気炉に対し焼成物とともに固形還元剤を投入する場合に比べて、以下の理由により、還元焼成を制御し易い。固形還元剤を投入する場合、この固形還元剤の種類及び量を予め決めて投入し焼成を開始した後は、釉薬の還元の度合いを制御するパラメータは専ら温度のみになる。一方、本実施の形態では、炉内温度を制御できる上に、炉SへのHN気体の流量も制御できる。よって、固形還元剤を投入する場合に比べて、還元焼成特有の釉薬の発色を実現することが容易となる。
更に、本実施の形態の還元焼成装置10によれば、前述した補助燃焼装置を増設した電気炉の場合に比べて、安全性が高い。何故なら、本実施の形態では、有毒気体である一酸化炭素等が発生しない上に、炎を使用しないからである。よって、本実施の形態の還元焼成装置10は、一般家庭、学校、病院等における使用に向いている。
また更に、本実施の形態の還元焼成装置10によれば、炉Sの排気が間欠的に実施されるため、HN気体を節約でき、よって運転コストを節減できる。
以上から、本実施の形態の還元焼成装置10により、焼成物における還元焼成特有の釉薬の発色を安全且つ容易に実現可能となる。
尚、前述した実施の形態では、供給弁420を開ける時間t3は予め設定されるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、前述したステップS107において、炉内圧力が所定値(例えば5〜10mmHO)に到達したか否かを判別して、この炉内圧力が所定値に到達した場合に供給弁420を閉じてもよい。
===その他の実施の形態===
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されるとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
前述した実施の形態では、水素を含有する還元焼成用の混合気体は、水素及び窒素の混合気体であったが、水素と混合する気体は窒素に限定されるものではない。窒素の代わり例えば、ヘリウムやアルゴン等の希ガスを用いてもよい。要するに、室温〜およそ1200℃の温度範囲で、炉Sの内壁、空気、水素、水、及び焼成物との反応性が、これらと窒素の反応性を超えなければ如何なる気体であってもよい。
また、前述した実施の形態では、炉内温度がT1に到達して以後、図2に例示されるタイミングで排気弁320及び供給弁420を間欠的に開閉することにより、炉Sの内部のHN気体の圧力を所定値に保持するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、炉内温度がT1に到達して以後、排気弁320を開放したまま、供給弁420のみを間欠的に開閉してもよい。
本実施の形態の還元焼成装置の構成例を示す模式図である。 本実施の形態の電気炉の炉内温度及び炉内圧力に応じた排気弁及び供給弁の開閉動作のタイミングの一例を説明するための時間ダイアグラムである。 本実施の形態の還元焼成方法におけるコントローラの動作手順を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態の還元焼成方法を施釉された焼成物の本焼きに適用した場合の炉内温度及び炉内圧力の時間変化を示す時間ダイアグラムである。
符号の説明
10 還元焼成装置、100 電気炉、
110 筐体、110a 本体、110b 蓋、
120 電気ヒータ、130 排気孔、140 供給孔、
200 気体容器、210 減圧弁、220 ブルドン管圧力計、
300 ポンプ、310 排気管、320 排気弁、
400 気体ライン、410 供給管、420 供給弁、430 流量調整弁、
500 コントローラ、510 差圧計、520 温度計

Claims (8)

  1. 焼成用の電気ヒータを有する電気焼成窯と、
    前記電気焼成窯の内部の温度を計測する温度計測部と、
    前記電気焼成窯の内部の圧力と大気圧との差圧を計測する差圧計測部と、
    前記電気焼成窯の内部の気体を排気する排気部と、
    水素を含有する還元焼成用の混合気体を前記電気焼成窯の内部に供給する供給部と、
    釉薬を付した焼成物を還元焼成する場合、前記電気ヒータの導通時、前記温度計測部及び前記差圧計測部の計測結果に基づいて、前記排気部の排気タイミング及び前記供給部の供給タイミングを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする還元焼成装置。
  2. 前記排気部は、前記電気焼成窯の内部の気体を排気するための排気管と、前記排気管を開閉する排気弁と、を有し、
    前記供給部は、前記混合気体を前記電気焼成窯の内部に供給するための供給管と、前記供給管を開閉する供給弁と、を有し、
    前記制御部は、前記差圧計測部が所定の差圧を計測したとき、前記排気弁を第1期間開くとともに、前記供給弁を当該第1期間内における当該第1期間より短い第2期間開く、ことを特徴とする請求項1に記載の還元焼成装置。
  3. 前記制御部は、前記第1期間において、前記排気弁が閉じる前に前記供給弁を閉じることを特徴とする請求項2に記載の還元焼成装置。
  4. 前記制御部は、前記差圧計測部の計測結果に基づいて、前記排気弁を前記第1期間ずつ間欠的に開き、前記供給弁を前記第2期間ずつ間欠的に開くことを特徴とする請求項2又は3に記載の還元焼成装置。
  5. 前記制御部は、前記差圧計測部が最初の前記所定の差圧を計測する前において、前記温度計測部が所定の温度を計測するまで、前記排気弁を開くとともに前記供給弁を閉じ、前記温度計測部が前記所定の温度を計測した後、前記排気弁及び前記供給弁を閉じることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の還元焼成装置。
  6. 前記供給部は、前記供給管内を流れる前記混合気体の流量を調整する調整弁、を有することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の還元焼成装置。
  7. 前記混合気体は、水素及び窒素からなることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の還元焼成装置。
  8. 釉薬を付した焼成物を還元焼成する還元焼成装置の還元焼成方法であって、
    焼成用の電気ヒータを有する電気焼成窯の当該電気ヒータの導通時、
    前記電気焼成窯の内部の温度を計測し、
    前記電気焼成窯の内部の圧力と大気圧との差圧を計測し、
    前記温度及び前記差圧の計測結果に基づいて、前記電気焼成窯の内部の気体を排気する排気タイミング、及び、水素を含有する還元焼成用の混合気体を前記電気焼成窯の内部に供給する供給タイミングを制御する、
    ことを特徴とする還元焼成装置の還元焼成方法。

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CN107246796A (zh) * 2017-07-28 2017-10-13 河南诺巴迪材料科技有限公司 用于钧瓷烧结的电窑炉及钧瓷烧制方法
TWI688739B (zh) * 2017-01-12 2020-03-21 日商東京威力科創股份有限公司 熱處理裝置及溫度控制方法

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