JP2007051295A - 塗装可能な2成分ポリウレタンシーラント - Google Patents

塗装可能な2成分ポリウレタンシーラント Download PDF

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Abstract

【課題】低モジュラス、高い伸び、及び良好な塗料接着の性質を有するポリウレタンシーラントを提供すること。
【解決手段】配合物のベース成分中のヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマー、及び活性剤成分中のイソシアネート末端ポリイソシアネートプレポリマーを使用して調製されるポリウレタンシーラントを提供する。シーラントの製造に使用されるプレポリマー成分を調製するのに使用されるポリオールのポリオキシアルキレン部分の約20質量%以下が約1600より大きいヒドロキシル当量を有することを特徴とするポリウレタンシーラントを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は塗装可能な2成分ポリウレタンシーラントに関する。
シーラントは環境を分離するのに使用され、ガス、液体、及び固体粒子の通過に対するバリヤーとして利用できる。シーラントはまた機械的ショック、振動、及び音を減衰し、圧力差を維持し、品目を機械的、電気的、かつ熱的に保護するのに利用できる。
シーラントの最大の使用は商用並びに家の建築及び修復、そして輸送市場である。外部の商用建築シーラントは温度サイクル及び風の負荷から目地間隙又は幅の大きい変化を収容する必要がある。加えて、シーラントは雨、熱、紫外線、酸素、及びオゾンに耐える必要がある。建材、例えば、石、大理石、アルミニウム、鋼、ガラス、及びプラスチックは熱膨張係数を広く異にし、こうして目地デザインが一緒にフィットされる異なる材料の断面に非常に重要である。断面間の間隙幅は断面の材料の型及び長さに基づき、一層大きい断面につき間隙が広い。シーラントはパーキングデッキにおける伸縮目地に普通に使用される。
高性能シーラントのみが外部シーリングのための商用ビルディング及び構造に適している。高性能シーラントは典型的には良好な回復でもって圧縮又は引張におけるかなりの目地移動を収容し得る。
ポリウレタンはヒドロキシ官能性成分とイソシアネート官能性成分の反応から調製された弾性シーラントを含む、多くの有益な製品に適した性質を有する。ポリウレタンは高性能シーラントとしての実用性を有する。
シーラントは典型的には建材の断面にマッチし、また増大された天候保護を与える美観目的のために塗装される。シーラントは典型的にはプライマーの不在下で塗装できず、こうして少なくとも二つの塗料適用工程を必要とし、第一の工程はプライマー又はタイコートによるものであり、第二の適用工程は美観目的又は保護目的のための通常の塗料又はトップコートを使用する。シーラントへの塗料の接着を含む、適切な性能が、典型的にはプライマーの不在下で得られない。
当業界で必要とされるものはプライマーの不在下で塗装でき、こうしてプライマー適用工程の時間及び費用を節減する高性能シーラントである。また当業界で必要とされるものは圧縮又は引張中のかなりの目地移動を収容するのに適当に低いモジュラスを有する高性能シーラントである。
ヒドロキシ末端ポリイソシアネート/ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマーベース成分、及びイソシアネート末端ポリイソシアネート/ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマー活性剤成分の反応生成物を含むポリウレタンシーラントであって、ポリウレタンシーラントがプライマーの不在下で塗装可能であり、かつプレポリマー成分を調製するのに使用されるポリオールのポリオキシアルキレン部分の約20%以下が約1600より大きいヒドロキシル当量を有することを特徴とするポリウレタンシーラントが提供される。
低モジュラス、高い伸び、及び良好な塗料接着の性質を有するポリウレタンシーラントが提供される。ポリウレタンは配合物のベース成分中のヒドロキシ末端ポリイソシアネート/ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマー、及び活性剤成分中のイソシアネート末端ポリイソシアネート/ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマーを使用して調製される。これらのプレポリマーはそれらの調製に使用されるポリオキシアルキレンポリオールの組成により区別される。
ポリウレタンシーラント中に使用されるヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマーはポリイソシアネートを1600以下の平均ヒドロキシル当量を有する、過剰のポリオキシアルキレンポリオール、例えば、ポリオキシアルキレンジオール、ポリオキシアルキレントリオール、又はこれらの混合物と反応させることにより調製される。或る実施態様において、ヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマーはポリエーテルをベースとするポリウレタンポリマーを含んでもよい。約1600よりも高いヒドロキシル当量を有する所謂“ポリマーポリオール”(別のポリマーをポリエーテル鎖にグラフトすることにより調製される)がヒドロキシ末端プレポリマーをつくるのに使用されてもよく、但し、それらの調製に使用されるポリエーテルポリオールが約1600以下のヒドロキシル当量を有することを条件とする。
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを生成するために、ポリオキシアルキレンポリオール、例えば、ヒドロキシ末端プレポリマーに関して上記されたものが、過剰のポリイソシアネートと反応させられる。使用されるポリイソシアネートの量は約1.1:1〜約5:1のイソシアネート当量対ポリオール当量の比を与えるのに充分である。使用される特別な比は主としてシーラントの所望の可撓性特性に依存し、可撓性はこの比が増大するにつれて減少する。
ポリウレタンシーラントはまたシーラントの製造に使用されるプレポリマー成分を調製するのに使用されるポリオールのポリオキシアルキレン部分の約20質量%以下が約1600よりも大きいヒドロキシル当量を有することを特徴とする。一層高い当量のポリオールはポリウレタンシーラントの彩色適性に悪影響するかもしれない。
或る実施態様において、ヒドロキシ末端ポリウレタンプレポリマーを含むベース成分はプレポリマー中に使用されるポリオールの少なくとも20%が約1000以下で約100より大きいヒドロキシル当量を有するようにポリオキシプロピレンジオール及びトリオールでつくられる。
また、或る実施態様において、活性剤成分中のイソシアネート末端プレポリマーは出発ポリオールの少なくとも20%が約1000以下、或る実施態様において、約600又は約700以下で、約50より大きいヒドロキシル当量を有するようにポリオキシプロピレンジオール及びトリオールでつくられる。
プレポリマーは単一工程で、又は米国特許第3,049,516号及び同第3,386,962号(これらの両方が参考として本明細書に含まれる)に記載されたものと同様の段階方法により調製されてもよい。両方の方法により調製された、本明細書に特定されたプレポリマーはテープ試験により接着を測定するためのASTM D 3359標準方法により測定して彩色適性を示すシーラントを生成する。
主題ポリウレタンシーラントはASTM D 3359により測定し得るシーラントと適用された塗料の間の高レベル接着として特定される、優れた彩色適性を与える。主題ポリウレタンシーラントはまた比較的低いモジュラス(この明細書の目的のために100%の伸びにおける引張応力と特定される)を有することを特徴とする、非常に良好な引張特性を与える。
シーラントのその他の性能能力は測定される物理的性質、例えば、引張強度、伸び%、及びASTM D 412の如き標準試験方法により測定される、100%の伸びにおける引張応力(しばしば100%モジュラスと称される)に関して表し得る。引張強度は材料が破断するまでそれを引っ張るのに必要とされる、平方インチ当りのポンド数即ちpsiの如き単位で測定される、力である。伸び%即ち破断点伸びは初期の寸法の%としての、材料が破断する前の材料の延伸の大きさである。100%モジュラスは材料をその初期の寸法の2倍まで引っ張るのに必要とされる力である。
ポリウレタンシーラントを調製するのに使用されるヒドロキシ末端プレポリマー及びイソシアネート末端プレポリマーのポリオキシアルキレンポリオールはジオール、トリオール又は一層高い官能性ポリオールを含んでもよく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれてもよい。
限定のためではなく説明目的のために、ポリオキシアルキレンポリオールはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシアルキレンジオール及びトリオール、ポリカプロラクトンジオール及びトリオール、並びにこれらの組み合わせからなる群から選ばれてもよい。
ポリオキシアルキレンポリオールとして、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、及びこれらの環状エーテルの混合物からなる群から選ばれた環状エーテルと、エチレングリコール、1,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、及びこれらの脂肪族ポリオールの混合物からなる群から選ばれた脂肪族ポリオールの共重合により調製されたポリエーテルが挙げられる。代表的なポリオキシアルキレンポリオールとして、上記ポリエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
ポリウレタンシーラントを調製するのに使用されるヒドロキシ末端プレポリマー及びイソシアネート末端プレポリマーの調製に使用し得る適当なヒドロキシル当量ポリオキシアルキレンポリオールの例として、ボラノールTM220-110、ボラノールTM220-056N、ボラノールTM230-056N(ダウ・ケミカル社、ミッドランド、MIから入手し得る)、及びアーコールTM34-28(バイエル・コーポレーションから入手し得る)が挙げられるが、これらに限定されない。
一層高いヒドロキシル当量のポリオキシアルキレンポリオール(その量は先に説明したようにヒドロキシ末端プレポリマー及びイソシアネート末端プレポリマーの調製において制限される)の例として、ボラノールTM220-028(ダウ・ケミカル社、ミッドランド、MIから入手し得る)だけでなく、アクレイムTM4200、アクレイムTM6300、アクレイムTM8200及びアクレイムTM12200(バイエル・コーポレーション、ピッツバーグ、PAから入手し得る)が挙げられるが、これらに限定されない。
或る実施態様において、ポリウレタンシーラントのポリオキシアルキレンポリオールは約500〜約4500の範囲の分子量を有する。その他の実施態様において、ポリオールは約500〜約3000の範囲の分子量を有する。その分子量は計算された分子量、即ち、その材料を構成する原子の原子量の合計であり、又はその分子量は末端基分析又は沸点法、凝固点法、もしくは膜浸透圧法による束一性の測定に基づいて測定された数平均分子量である。
一実施態様において、ポリイソシアネートは芳香族イソシアネート、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ポリマー状メチレンジフェニルジイソシアネート(PMDI)、p-フェニルジイソシアネート(PDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、脂肪族イソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(HDI三量体)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)を含んでもよい。
別の実施態様において、好適なポリイソシアネートはジイソシアネート、例えば、m-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネートと2,6-トルエンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、テトラメチレン-1,4-ジイソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート(及び異性体)、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート、1-メトキシフェニル-2,4-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニルジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニルジイソシアネート、及び3,3'-ジメチルジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート、トリイソシアネート、例えば、4,4',4”-トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート及びトルエン-2,4,6-トリイソシアネート、並びにテトライソシアネート、例えば、4,4'-ジメチルジフェニルメタン-2,2',5,5'-テトライソシアネートを含んでもよい。
或る実施態様において、イソシアネートの遊離%NCO(NCO含量)は反応生成物の1質量%〜12質量%であってもよい。別の実施態様において、イソシアネートは反応生成物の約2質量%〜6質量%の遊離NCOであってもよい。
遊離%NCOはポリマー、プレポリマー、又は準プレポリマー中の遊離イソシアネートモノマー又は未反応のイソシアネート(NCO基)として、反応に利用できる物質の質量%と定義される。この概念は当業者に知られている。
ポリウレタンシーラントは付加的な成分を含んでもよく、これらとして、チキソトロピー剤、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、UV安定剤、殺菌剤、殺カビ剤、殺生物剤、難燃剤、着色剤、表面添加剤、接着促進剤、レオロジー改良剤、触媒、消泡剤、溶媒、乾燥剤等が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施態様において、このような添加剤の合計量は、シーラントの合計質量を基準として、約10質量%〜約50質量%、或る実施態様において、約25質量%〜約40質量%であってもよい。限定ではなく、例として、シーラントは0〜約5質量%のUV吸収剤、0〜約5質量%の酸化防止剤、0〜約2質量%の殺カビ剤、0〜約2質量%の殺生物剤、0〜約2質量%の殺菌剤、0〜約20質量%の難燃剤、約20〜約50質量%の充填剤、0〜約10質量%の顔料、0〜約5質量%の触媒、0〜約5質量%の接着促進剤、0〜約10質量%の流動性及びレベリング添加剤、0〜約5質量%の湿潤剤、0〜約2質量%の消泡剤、及び/又は0〜約20質量%のレオロジー改良剤を含んでもよい。
タルク、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、アスベスト、カーボンブラック、二酸化チタン、ガラス、例えば、圧潰ガラス又はガラス球体、金属、例えば、鉄粒子、石英、シリカ、例えば、親水性シリカ、疎水性無定形ヒュームドシリカ、及び無定形沈降シリカ、バライト、アクリレート、石灰石、硫酸塩、アルミナ、種々のクレー、ケイソウ土、ウォラストナイト、マイカ、パーライト、フリント粉末、クリオライト、アルミナ三水和物、ポリマーグラニュール及び粉末、例えば、造粒又は微粉砕ポリエチレン及び造粒又は微粉砕ポリプロピレン、メラミン、繊維、例えば、ポリプロピレン又はナイロン、酸化亜鉛、及びこれらの混合物を含む、種々の充填剤がポリウレタンシーラント中に使用し得る。カーボンブラック及び二酸化チタンが充填剤及び顔料の両方として使用されてもよい。
また、ポリウレタンシーラントは基材への適用直後にその材料の粘度を増大するためにレオロジー改良剤を含んでもよい。これはシーラントが初期に基材に適用された時に滴下し、又は流れることを防止し得る。レオロジー改良剤の例として、ヒュームドシリカ、ポリアミドワックス、変性ヒマシ油、及び有機陽イオンで挿入されたクレー、アクリレート、PVCプラスチゾル、ポリ尿素可塑剤分散液が挙げられるが、これらに限定されない。タルクがまた充填剤及びレオロジー改良剤の両方として使用されてもよい。
不燃性であり、比較的低い粘度を有し、かつウレタンマトリックスと相溶性である種々の可塑剤がポリウレタンシーラント中に使用し得る。必要とされないが、溶媒が加工を助けるために、かつ/又は希釈剤として使用し得る。或る実施態様において、可塑剤は可塑剤及び溶媒の両方として作用し得る。可塑剤、例えば、不揮発性有機液体及び低融解性固体、例えば、水素化石油留分、コールタール留分、及び30℃より高い沸点を有するその他の有機液体、フタレート(例えば、ジイソデシルフタレート及びジオクチルフタレート)並びにアジペート(例えば、2-エチルヘキシルアジペート)が使用し得る。ポリウレタンシーラント配合物中で可塑剤及び/又は溶媒として通常使用されるその他の材料、例えば、塩化メチレン、ナフトールスピリット、キシレン及び混合スピリットがまた使用し得る。使用される場合、一実施態様において、可塑剤(溶媒)の量は約4質量%までであってもよい。
酸化防止剤がシーラントの長期耐酸化性を改良するためにポリウレタンシーラントに添加し得る。酸化防止剤はアルキル化モノフェノール、アルキルチオメチルフェノール、ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、トコフェロール、ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、アルキリデンビスフェノール、O-、N-及びS-ベンジル化合物、ヒドロキシベンジル化マロネート、芳香族ヒドロキシベンジル化合物、トリアジン化合物、ベンジルホスホネート、アシルアミノフェノール、ベータ-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と1価又は多価アルコールのエステル、ベータ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と1価又は多価アルコールのエステル、ベータ-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と1価又は多価アルコールのエステル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸と1価又は多価アルコールのエステル、ベータ-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、アスコルビン酸及び誘導体、アミン系酸化防止剤、並びにこれらの混合物を含んでもよい。使用される場合、一実施態様において、酸化防止剤の量はシーラントの合計質量を基準として、約0.3質量%〜約1.0質量%であってもよい。種々の市販の酸化防止剤、例えば、チバ・コーポレーションにより販売されるオクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシヒドロシンナメートであるイルガノックス1076が使用し得る。
ポリウレタンシーラント配合物中に含まれる場合、UV安定剤は2-(2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、置換安息香酸及び未置換安息香酸のエステル、アクリレート、ニッケル化合物、立体障害アミン、オキサニリド、2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、及びこれらの混合物を含んでもよい。
ポリウレタンシーラント中に使用される場合の殺菌剤、殺カビ剤及び殺生物剤は4,4-ジメチルオキサゾリジン、3,4,4-トリメチルオキサゾリジン、変性メタホウ酸バリウム、カリウムN-ヒドロキシ-メチル-N-メチルジチオカルバメート、2-(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、カリウムジメチルジチオカルバメート、アダマンタン、N-(トリクロロメチルチオ)フタルイミド、2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、オルトフェニルフェノール、2,4,5-トリクロロフェノール、デヒドロ酢酸、ナフテン酸銅、オクタン酸銅、有機ヒ素、トリブチルスズオキサイド、ナフテン酸亜鉛、銅8-キノリネート、及びこれらの混合物を含んでもよい。
難燃剤は、ポリウレタンシーラント中に使用される場合に、自己消炎性を与えるあらゆる材料を含んでもよい。難燃剤の例として、ホスフェート、例えば、トリフェニルホスフェート、ポリアンモニウムホスフェート、モノアンモニウムホスフェート、又はトリ(2-クロロエチル)ホスフェート、表層剥離グラファイト、酸処理天然グラファイトフレーク、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。難燃剤は液体又は固体であってもよい。固体難燃剤はミクロンサイズに粉砕されてもよい(典型的には当業者により微粉砕されると称される)。更に、難燃剤として、自己消炎剤及び難燃剤が挙げられるかもしれないが、これらに限定されない。一実施態様において、難燃剤がポリアンモニウムホスフェートであってもよい。別の実施態様において、酸化アルミニウム発煙遅延剤がポリアンモニウムホスフェートと組み合わせて使用されてもよい。
ポリウレタンシーラントはまた所望の色をシーラントに与えるために、着色剤、例えば、顔料又は染料を含んでもよい。着色剤の例はカーボンブラック及び二酸化チタン(これはルチル形態であってもよい)であるが、その他の着色剤がまた有益である。カーボンブラック及び二酸化チタンはシーラント中で顔料及び充填剤の両方として作用し得る。顔料の追加の例として、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、三酸化アンチモン、リトポン(硫化亜鉛及び硫酸バリウム)、無機着色顔料、例えば、鉄酸化物、カーボンブラック、グラファイト、蛍光顔料、亜鉛イエロー、亜鉛グリーン、ウルトラマリーン、マンガンブラック、アンチモンブラック、マンガンバイオレット、パリブルー、及びシュベインフルターグリーン、有機着色顔料、例えば、セピア、ガンボージ、カッセルブラウン、トルイジンレッド、パラレッド、ハンザイエロー、インジゴ、アゾ染料、アントラキノノイド及びインジゴイド染料だけでなく、ジオキサジン、キナクリドン、フタロシアニン、イソインドリノン、及び金属錯体顔料、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
ポリウレタンシーラントはその材料の適用を促進するために表面添加剤、例えば、流動性及びレベリング添加剤、湿潤剤、及び消泡剤を更に含んでもよい。流動性及びレベリング添加剤、湿潤剤、及び消泡剤の例として、シリコーン、変性シリコーン、ポリアクリレート、及び炭化水素、例えば、石油成分並びにこれらの混合物が挙げられる。好適な流動性添加剤の例として、ポリエステル変性アクリル官能性ポリ-ジメチルシロキサン、例えば、BYK(登録商標)-371、BYK(登録商標)P-104、及びポリアクリレートコポリマー、例えば、BYK(登録商標)-358(全てBYK-ケミUSA、ワリングフォード、CTから入手し得る)、並びにフルオロ表面活性剤、例えば、3MTMフルオラドTMFC-4430フルオロ表面活性剤(3M社、セントポール、MNから入手し得る)が挙げられるが、これらに限定されない。
接着促進剤がまたポリウレタンシーラント中に使用し得る。接着促進剤の例として、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、並びにγ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、及びγ-ウレイドプロピルトリエトキシシランが挙げられるが、これらに限定されない。
イソシアネート-ポリオール反応を促進する一種以上の通常の触媒が使用でき、三級アミン、有機金属化合物及びこれらの混合物が挙げられる。
三級アミン、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-エチルモルホリン、N-メチルジシクロヘキシルアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N',N'-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン、エーテル等が使用し得る。
有機金属化合物、例えば、スズ化合物、例えば、オクタン酸スズ、塩化スズ、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズ-ジ-2エチルヘキサノエート等が使用し得る。その他の好適な有機金属化合物として、オクタン酸ビスマス、オクタン酸亜鉛等が使用し得る。
使用される場合の、触媒の量は、一実施態様において、シーラントの合計質量を基準として、約0.001質量%〜約1質量%、別の実施態様において、約0.05質量%〜約0.3質量%であってもよい。シーラントが包装された後に触媒と反応してその活性をスローダウンする錯生成剤、例えば、ジエチルマロネートが一実施態様において使用し得る。使用される場合、錯生成剤の量は一実施態様においてシーラントの合計質量を基準として、通常約0.05質量%〜約1質量%であり、別の実施態様において約0.1質量%〜約0.5質量%である。
シーラントを製造するための一つの方法において、ポリイソシアネートがカバーされた混合容器又はタンクに導入され、ポリオールが乾燥ガス、例えば、窒素の雰囲気下で混合しながらポリイソシアネートに添加される。錯生成剤(ジエチルマロネート)、インヒビター(リン酸)、触媒及び酸化防止剤が乾燥窒素シールのもとに混合しながら添加され、得られる混合物が約1.5時間〜約2時間混合されてイソシアネート末端プレポリマー及び未反応のイソシアネートを含む反応混合物を生成する。
或る実施態様において、ポリウレタンシーラントが提供され、そのシーラントは約7kg/cm2(100psi)以下の100%モジュラスを有し得る。その他の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約1.4kg/cm2(20psi)〜約6.7kg/cm2(95psi)の100%モジュラスを有し得る。更に別の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約2.8kg/cm2(40psi)〜約6.3kg/cm2(90psi)の100%モジュラスを有し得る。
或る実施態様において、ポリウレタンシーラントは約6.3kg/cm2(90psi)以上の引張強度を有し得る。その他の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約7kg/cm2(100psi)以上の引張強度を有し得る。更に別の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約7.7kg/cm2(110psi)以上の引張強度を有し得る。
或る実施態様において、ポリウレタンシーラントは約200%以上の破断点伸びを有し得る。その他の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約240%以上の伸びを有し得る。更に別の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約280%以上の伸びを有し得る。
改良された性能が典型的にはきれいかつ乾燥した基材表面について得られる。シーラント適用前の表面調製は水ブラスチング、サンドブラスチング、洗浄、及びコンクリート表面の乾燥、有機溶媒による金属表面の洗浄、スカッフサンディング及び複合材料表面の有機溶媒ワイピング、プラスチック表面のフレームエッチング等を含み得る。
基材に適用される場合、或る実施態様において、少なくとも約0.64cm(0.25インチ)の厚さであるポリウレタンシーラントが提供される。その他の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約0.64cm(0.25インチ)〜約1.3cm(0.5インチ)の厚さである。更に別の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約0.32cm(0.125インチ)〜約1.9cm(0.75インチ)の厚さである。
パーキングデッキの伸縮目地として利用される場合、或る実施態様において、少なくとも約0.64cm(0.25インチ)の厚さであるポリウレタンシーラントが提供される。その他の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約0.64cm(0.25インチ)〜約2.5cm(1インチ)の厚さである。更に別の実施態様において、ポリウレタンシーラントは約0.64cm(0.25インチ)〜約3.2cm(1.25インチ)の厚さである。
塗料接着は典型的にはASTM D3359の如き標準試験方法を使用して評価される。このクロスハッチ接着試験方法を使用して、カットの端部が完全に平滑であり、格子の正方形のいずれもが剥がされず、それ故、100%接着かつ0%の接着不良の場合に、5Bの等級がサンプルに与えられる。被覆物の小さいフレークがカットの交点で剥がされ、その面積の5%未満が影響され、それ故、5%の接着不良である場合に、4Bの等級が適用される。被覆物の小さいフレークが端部に沿って、またカットの交点で剥がされ、接着不良面積が格子の5〜15%である場合に、3Bの等級が適用される。被覆物が端部に沿って、また正方形の部分でフレーク化され、接着不良面積が格子の15〜35%である場合に、2Bの等級が適用される。被覆物が大きいリボン中のカットの端部に沿ってフレーク化され、全体の正方形が剥がされ、接着不良面積が格子の35〜65%である場合に、1Bの等級が適用される。フレーク化及び剥がれが等級1Bより悪く、格子の65%より大きい接着不良面積に相当する場合に、0Bの等級が適用される。
一実施態様において、ポリウレタンシーラント反応生成物はプライマーの不在下で塗装可能であり、その結果、塗料が塗料接着試験ASTM D3359に従って試験された場合に少なくとも4Bの等級でシーラントの表面に接着する。シーラントの表面に接着する塗料の型として、中でも水性塗料、例えば、ラテックス塗料が挙げられる。
以下の実施例は先に説明したポリウレタンシーラントの調製を説明するために示される。
下記の成分を使用して表1中のサンプルを調製した。
ポリオールA:エチレンオキサイドキャッピング、及びポリエーテル主鎖にグラフトされたスチレン-アクリロニトリルを含むポリオキシプロピレントリオール。このポリオールのヒドロキシル当量は約2000であるが、この生成物を調製するのに使用されたポリエーテルポリオールは約1550のヒドロキシル当量を有する。
プレポリマーA:ポリオールA500.18部とトルエンジイソシアネート12.6部の反応の生成物。
ポリオールB:約510のヒドロキシル当量を有するポリオキシプロピレングリコール。
プレポリマーB:ポリオールB481.33部とトルエンジイソシアネート72.3部の反応の生成物。そのポリオールを最初に酸化カルシウム8.9部の添加により乾燥し、続いて加熱しながらその混合物を激しく撹拌する。その全プロセスを乾燥窒素の雰囲気下で行なう。
充填剤A:約3ミクロンの平均粒子サイズを有する炭酸カルシウム。
充填剤B:約0.07ミクロンの平均粒子サイズを有するステアリン酸被覆炭酸カルシウム。
1,4-ブタンジオール。
イソシアネートA:ポリオキシプロピレントリオールを2当量のトルエンジイソシアネートと反応させることにより調製され、0.046%のネオデカン酸ビスマスを含むプレポリマー。
イソシアネートB:ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリオールからつくられ、約23%の遊離イソシアネートを有する市販のイソシアネート末端プレポリマー。
A100:シャーウィン-ウィリアムス社から入手し得るアクリルラテックスプライマー。
カラーフレックスTM:デグッサ・ビルディング・システムズから入手し得るアクリルエラストマー被覆物。
試験方法:
彩色適性をテープ試験により接着を測定するためのASTM D3359標準試験方法に従って測定した。
加硫ゴム及び熱可塑性エラストマー−引張に関するASTM D412標準試験方法。
以上に従ってつくられたポリウレタンシーラントの性能の例を下記の表に示す。
Figure 2007051295
以上の記載に従ってつくられたポリウレタンシーラントは高い伸び、低モジュラスを示し、普通の水性塗料で塗装できる。それらの引張特性及び伸び特性は工業試験方法によれば優れた移動能と言い換えれる。
本明細書に記載された一つ以上の実施態様は単なる例示であり、当業者が本発明の精神及び範囲から逸脱しないで変化及び改良をなし得ると理解されるであろう。全てのこのような変化及び改良が前記された本発明の範囲内に含まれることが意図されている。更に、開示された全ての実施態様が必ずしも代案であるとは限らない。何とならば、本発明の種々の実施態様が組み合わされて所望の結果を得てもよいからである。

Claims (10)

  1. a) ヒドロキシ末端ポリイソシアネート/ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマーベース成分、及び
    b) イソシアネート末端ポリイソシアネート/ポリオキシアルキレンポリオールプレポリマー活性剤成分
    の反応生成物を含むポリウレタンシーラントであって、
    ポリウレタンシーラントがプライマーの不在下で塗装可能であり、かつプレポリマー成分を調製するのに使用されるポリオールのポリオキシアルキレン部分の約20%以下が約1600より大きいヒドロキシル当量を有することを特徴とするポリウレタンシーラント。
  2. 反応生成物のポリオキシアルキレンポリオールが約500〜約4500の範囲の分子量を有する請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  3. ポリオキシアルキレンポリオールがジオール、トリオール又は更に高い官能性ポリオールを含む請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  4. ポリオキシアルキレンポリオールがポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールの少なくとも一種、又はこれらの組み合わせである請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  5. ポリオキシアルキレンポリオールがポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオールの少なくとも一種、又はこれらの組み合わせである請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  6. ポリイソシアネートがメチレンジフェニルジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ポリマー状メチレンジフェニルジイソシアネート、p-フェニルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの少なくとも一種、又はこれらの混合物を含む請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  7. ポリイソシアネート当量対ポリオール当量の比が約1.1:1〜約5:1である請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  8. ポリウレタンシーラントがチキソトロピー剤、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、UV安定剤、殺菌剤、殺カビ剤、殺生物剤、難燃剤、着色剤、表面添加剤、接着促進剤、レオロジー改良剤、触媒、消泡剤、溶媒、乾燥剤の少なくとも一種、又はこれらの混合物を更に含む請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  9. プレポリマーベース成分がポリオキシプロピレンジオール及びトリオールでつくられ、その結果、プレポリマー中に使用されるポリオールの少なくとも20%が約1000以下であるが、約100より大きいヒドロキシル当量を有する請求項1記載のポリウレタンシーラント。
  10. プレポリマー活性剤成分がポリオキシプロピレンジオール及びトリオールでつくられ、その結果、出発ポリオールの少なくとも20%が約1000以下であるが、約50より大きいヒドロキシル当量を有する請求項1記載のポリウレタンシーラント。
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