JP2007050643A - Ic付き旅券およびその真偽判別方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
印刷インクや印刷物に可視光や紫外線などの光学、又は磁気、あるいは潜像を用いるなど旅券における偽造、変造を防止する技術は高度化しているにも拘らず、偽変造旅券の数は漸増している。また、旅券に生体情報を付加した場合に情報漏洩による盗用の危険性があり、偽変造を更に困難とし且つセキュリティ性を向上させた旅券が望まれている。
【解決手段】
そこで、本発明は旅券所持者の個性を現す生体情報に代わるものとして旅券自体が有するパルプ繊維等の構成分布を検出して固有の識別データとし、この識別データと旅券所持者の生体情報とをICチップに格納して付し、該ICチップが記憶した情報を別途データベースに格納し、照合を行う。
【選択図】図2
印刷インクや印刷物に可視光や紫外線などの光学、又は磁気、あるいは潜像を用いるなど旅券における偽造、変造を防止する技術は高度化しているにも拘らず、偽変造旅券の数は漸増している。また、旅券に生体情報を付加した場合に情報漏洩による盗用の危険性があり、偽変造を更に困難とし且つセキュリティ性を向上させた旅券が望まれている。
【解決手段】
そこで、本発明は旅券所持者の個性を現す生体情報に代わるものとして旅券自体が有するパルプ繊維等の構成分布を検出して固有の識別データとし、この識別データと旅券所持者の生体情報とをICチップに格納して付し、該ICチップが記憶した情報を別途データベースに格納し、照合を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、偽造及び変造を防止する旅券およびその真偽判定方法に関する。
旅券などの偽変造を防止する技術として、冊子にICカードを隠蔽して固定するIC付き冊子(例えば、特許文献1)、ICチップを抄き込んだ紙を含む多層からなる抄き合せ紙(例えば、特許文献2)、冊子に固有の穿孔郡を設けそこに秘匿情報を埋め込むことでなりすましを防止する冊子(例えば、特許文献3)、紙に磁性ポリマー素子をすき込ませて走査する技術(例えば、特許文献4)、等がある。
特開2005−47173号公報
特開2005−171396号公報
特開2005−199533号公報
特許2821352号
印刷インクや印刷物に可視光や紫外線などの光学、又は磁気、あるいは潜像を用いるなど旅券における偽造、変造を防止する技術は高度化しているにも拘らず、例えば、旅券そのものは本物で顔写真のみを貼り替えたり、縫い糸を外して1ページのみを差替えて本物の糸で閉じ直したりした偽変造旅券が日々発見されており、その件数は漸増している。
このように、旅券に多くの偽変造防止技術を用いているにも拘らず偽変造が漸増し続ける理由としては、印刷技術等を駆使して一度偽変造物を作製するとその後大量生産できる点が指摘されており、偽変造防止技術と偽変造行為とのいたちごっこが続いている。
そこで、安全性を高める為に国際民間航空機関では生体情報を格納した非接触型ICチップを旅券に付すことを国際標準とし、これに関連して特許文献1及び特許文献2ではICチップを剥離し偽造や改ざんすることを困難にした旅券、また、特許文献3では旅券に固有の穿孔郡を設けそこに埋め込んだ秘匿情報とICチップに格納した情報とを照合する技術を開示する。
しかし、特許文献1や特許文献2などの偽変造を困難にする技術は、本物の旅券からICチップを剥離し偽物のICチップを搭載することを防止するものであり、旅券全ての偽造を想定するものではなく、また、ICチップ自体の剥離は防止できるがICチップが記憶する旅券所持者の氏名や住所、生年月日、出生地など個人情報の漏洩防止を想定していない。例えば、他国と復号化の方法を共有するリスクを理由として暗号化しない場合、ICチップの適切な読み取り機により第三者が旅券に直接触れることなく不当に個人情報を盗られる危険性が指摘されており、個人情報が指紋や虹彩などの生体情報の場合には情報自体の変更が不可能であることから、一度情報が漏洩すると永続的に盗用される虞がある。
また、これらの偽変造防止技術を累加していく方法は、従前の旅券と同様偽変造物を大量生産する試みを頓挫させる効果に乏しい。
特許文献3においては、冊子に固有情報となる穿孔群を設けることで偽造を困難にしたが、必ずしも複製できないものではない。
そして、旅券は世界中の国々で使用されることから、高度な偽変造防止を用いても世界各国において真偽判別できなければ実効性に欠け、加えて真偽判別に要する時間の短い簡易な判別手段が望まれている。
そこで、本発明は旅券所持者の個性を現す生体情報に代わるものとして旅券自体が有するパルプ繊維等の構成分布をデータ化し固有の識別データとし、また、この識別データと旅券所持者の個人データをICチップに格納して付し、このICチップが記憶した情報は別途データベースを設け格納する。そして、真偽判別を行う際は第一にパルプ繊維等の識別データとICチップが記憶する情報と旅券所持者との照合、第二にICチップが記憶する情報とデータベースの情報との照合、と2段階設けることにより、これら課題を克服する旅券及びその真偽判定方法を提供する。
旅券は、主としてパルプ繊維と、不特定多数の方向を向くようにランダムに混入された素子であって高分子材料からなる可撓性の素子本体に磁性金属粉を混入した多数の繊維状の磁性ポリマー素子と、によって構成され、所定の領域に磁性ポリマー素子を走査する走査域と、当該走査域より得られる検出信号と旅券所持者の生体情報とを記憶したICチップを具備する。
旅券を構成するパルプ繊維の中に磁性ポリマー素子を含むパルプ繊維を織り交ぜ、所定走査域の磁気情報を記憶することで、旅券を構成する繊維配置を固有の識別データとして認識することができる。また、これにより指紋や虹彩などの人間の生体情報と同等な識別データを旅券に持たせることができる。
そして、パルプ繊維と磁性ポリマー素子、更には磁性ポリマー素子に混入した磁性金属粉がランダムかつ立体的に分布することで、複製を著しく困難にし、旅券の偽造を防止することができる。
識別データと旅券とを一体化させたことにより、これらは分離することができず、それぞれに固有の繊維構成を持つことから、旅券の偽造を試みたとしても大量生産することができなくなる。また、大量生産できないことで偽造に対するインセンティブを削ぐ効果も期待できる。
そして、ICチップが記憶する旅券所持者の生体情報と旅券の識別データとを別途データベースに格納し照合することで、ICチップの剥離などによるICチップの偽変造を容易に発見することができ、また、真偽判別の為の照合を2段階設けたことによって、真偽判別を合理的に処理することができる。
すなわち、旅券は各個人が所持することで常に個人情報が漏洩する可能性を帯びるのであるから、旅券に記憶する生体情報は顔画像などに限定し、指紋や虹彩などの生体情報は公的機関のデータベースに格納し照合することで、情報漏洩の危険性を軽減すると同時に出入国審査の精度を向上させることができる。
旅券所持者の指紋や虹彩などの生体情報を旅券のICチップに格納した場合、旅券が盗難や紛失した際にそれら生体情報を盗用される危険があるが、旅券を構成するパルプ繊維等の配置を識別データとしたことで、これらの危険を回避することができる。
旅券を盗難又は紛失等した際には、その旅券固有の識別データを無効にし、旅券発行の都度に新たな識別データを付与することができる。また、識別データに価値を持たせないことにより、盗難や紛失に伴う情報漏洩のリスクが軽減し、暗号化する必要性もなくなる。
特許文献4において開示され図1にも示すように、高分子材料からなる素子本体に磁性金属粉を混入した多数の繊維状の磁性ポリマー素子1を設け、紙のパルプ繊維2にすき込ませてなる旅券3を設ける。その際、磁性金属粉は多様な出力パターンを得るために故意に不均一に混入する。磁性ポリマー素子1は極めて柔軟であり、可撓性に富んでいるため曲げても折れず、パルプ繊維2と立体的に絡み合うため状態安定性が極めて高くなる。
次に、旅券3の所定の位置にICチップ4及び走査域5を設け、ICチップ4には旅券所持者の生体情報たる顔画像データ及び走査域5を走査することで得る固有の検出信号を旅券の識別データとして格納する。尚、走査域5を走査することで得る固有の検出信号は、指紋や虹彩などの生体情報と同様に他と一致することがない為、旅券の個性を現す識別データとして生体情報と同等の効用がある。
また、ICチップに格納する情報を旅券所持者の顔画像と旅券の識別データに限定することにより、これら情報は必ずしも暗号化する必要がなくなり、よって国家間における復号化共有の必要性も緩和する。更に、旅券のたる識別データ自体には価値がないので、盗用される虞もない。
そして、パルプ繊維と金属紛をランダムに混入された繊維状の磁性ポリマー素子とによって構成される旅券を偽造することは極めて困難であり、ICチップが記憶する情報を改竄してもICチップの情報は別途データベースに登録されていることから、偽変造物はその通用する余地がなくなる。
ICチップ4に格納した顔画像データ及び旅券の識別データは、別途に設けたデータベースに旅券所持者の個人情報と共に登録する。また、旅券所持者の個人情報には指紋や虹彩などの生体情報を加味した方が好ましい。
旅券の真偽判別及び旅券所持者の本人確認をするには、まず、走査域5を所定速度で走査することにより磁性ポリマー素子1に応じた検出信号を得て、ICチップリーダによりICチップ4が記憶する識別データ及び顔画像データを得る。
次に、旅券に貼付又は印刷されている旅券所持者の顔写真と本人との照合、ICチップが記憶する顔画像と旅券の顔写真及び本人との照合、走査域5を走査することで得た識別データとICチップが記憶する識別データとの照合、を行う。
更なる照合が必要な場合には、旅券の識別データとデータベースの識別データとの照合、あるいはデータベースに記録された指紋や虹彩等の生体情報に基づいて本人確認を行うことによって旅券の真偽判別、加えて旅券所持者の成りすましを発見する。
1磁性ポリマー素子
2パルプ繊維
3旅券
4ICチップ
5走査域
2パルプ繊維
3旅券
4ICチップ
5走査域
Claims (3)
- 不特定多数の方向を向くようにランダムに混入された素子であって高分子材料からなる可撓性の素子本体に磁性金属粉を混入した多数の繊維状の磁性ポリマー素子を紙のパルプ繊維にすき込むことで構成する旅券。
- 不特定多数の方向を向くようにランダムに混入された素子であって高分子材料からなる可撓性の素子本体に磁性金属粉を混入した多数の繊維状の磁性ポリマー素子を紙のパルプ繊維にすき込むことで構成する旅券であって、
該旅券の所定の走査域から得られる検出信号及び旅券所持者の生体情報を格納したICチップを具備することを特徴とする。 - 請求項2の旅券におけるICチップに格納した検出信号及び生体情報をデータベースに登録し、
旅券を走査することで検出する検出信号及び旅券所持者の生体と、ICチップが記憶する情報とを照合し、加えてICチップが記憶する情報とデータベースに登録された情報とを照合する旅券及び旅券所持者の真偽判別方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005238453A JP2007050643A (ja) | 2005-08-19 | 2005-08-19 | Ic付き旅券およびその真偽判別方法 |
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Publications (1)
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JP2007050643A true JP2007050643A (ja) | 2007-03-01 |
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JP2005238453A Pending JP2007050643A (ja) | 2005-08-19 | 2005-08-19 | Ic付き旅券およびその真偽判別方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100967763B1 (ko) * | 2008-05-22 | 2010-07-05 | 한국조폐공사 | 겉표지가 보강된 여권수첩 |
JP2016528058A (ja) * | 2013-05-06 | 2016-09-15 | シクパ ホルディング ソシエテ アノニムSicpa Holding Sa | 文書を読み取り、文書にマークを印刷するための機器および方法 |
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2005
- 2005-08-19 JP JP2005238453A patent/JP2007050643A/ja active Pending
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