JP2007047433A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 光送信モジュールあるいは光送受信モジュールの温度特性を低減する。
【解決手段】 発光素子と、前記発光素子の直近に配置した微小レンズと、光ファイバと、前記発光素子から出力して前記微小レンズを通過させた光を前記光ファイバに集光させるプラスチック製のレンズを備え、出力光強度が一定となるように前記発光素子の駆動電流を調整する。また、光ファイバを室温よりも高い温度で光軸調整して固定する。また、受光素子をさらに備え、片面に階段型の回折格子を有するプラスチック製レンズを用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】 発光素子と、前記発光素子の直近に配置した微小レンズと、光ファイバと、前記発光素子から出力して前記微小レンズを通過させた光を前記光ファイバに集光させるプラスチック製のレンズを備え、出力光強度が一定となるように前記発光素子の駆動電流を調整する。また、光ファイバを室温よりも高い温度で光軸調整して固定する。また、受光素子をさらに備え、片面に階段型の回折格子を有するプラスチック製レンズを用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光通信に用いる光モジュールさらには光送受信モジュールに関するものである。
FTTH(Fiber to the Home)の光加入者線終端装置では1本のファイバで双方向伝送を行う光送受信モジュールを用いる。このモジュールの例として、次の公開特許公報に記載されてものがある。
このモジュールの特徴は、レーザダイオード (LD)とフォトダイオード(PD)が同一パッケージ内に収納されていて、送受信に利用する二つの波長を回折光学素子で合分波して結合させることである。LDから発した1.3μmの光は、直近に配置された微小球レンズ(第一レンズ)によって、広がりの小さいビームに変換されたのち、ファイバに入射させるための第二レンズによって収束され、波長選択用の回折光学素子を透過して結合する。一方、光ファイバから射出する1.5μmの光は、波長選択回折光学素子によって回折し、さらに第二レンズによって集光されて、PDの受光面に結合する。
LDへの入力信号とPDからの出力信号は、パッケージの内部に突き出した金属ピンに金ワイアで接続され、外部に取り出される。
回折光学素子と第二レンズは、一体で成型されることで、部品点数の減少と小型低コスト化の効果がある。一体成型された素子の材質に、プラスチックを使用することで、製造ばらつきの小さい素子を作成することが可能となり、モジュールの性能向上の効果がある。
プラスチックレンズを用いて、送受一体型のモジュールを製作した場合、プラスチックの温度による屈折率の変動および熱膨張の効果により、特性が変化し、特にLDとファイバとの結合効率の温度による変化量が大きくなってしまうという問題がある。プラスチックレンズを用いた光モジュールとしては、次の公開特許公報に記載されたものがある。
同心円状の回折輪帯構造で温度特性の補償を行うこの方法は、回折輸帯構造による送受信光の損失が生じるという問題がある。送受一体型のモジュールでは、送信光の損失だけでなく、受信光の損失も最小限にする必要があり、回折輪帯構造を光モジュールに適用することが困難であった。
さらに、プラスチックは、金属と比較して熱膨張係数が大きく異なるため、金属部材に接着固定した際の信頼性の低下という問題もある。
さらに、プラスチックレンズを用いた光モジュールの例として、次の公開特許公報に記載されたものがある。
この光モジュールでは、樹脂製レンズを用いたとき、屈折率の温度変化によって、結合効率が劣化するが、LDを駆動する電流値を変化させることで、ファイバの出力を一定に保つことを目的としている。しかしながら、この光モジュールでは、樹脂製レンズ1枚を使用しており、このような構成では、結合効率の温度変化に伴ないLD素子の出力パワーも相当に変化させる必要がある。また、素子の出力パワーを極端に小さくすると相対出力雑音RINが大きくなるという課題がある。
本発明は、光送信モジュールあるいは光送受信モジュールにおいて、プラスチックを使用した回折光学素子あるいはレンズを適用した際に生じる温度による結合効率の変化量を低減することを目的とする。また、光モジュールにおいて、プラスチックを使用した回折光学素子あるいはレンズを金属に接着固定した際の信頼性の向上を他の目的とする。
この発明に係る光モジュールは、発光素子と、前記発光素子の直近に配置した微小レンズと、光ファイバと、前記発光素子から出力して前記微小レンズを通過させた光を前記光ファイバに集光させるプラスチック製のレンズを備えた光モジュールであって、出力光強度が一定となるように前記発光素子の駆動電流を調整するようにしたものである。
この発明の光モジュールによれば、発光素子から出力した光を微小レンズに通してからプラスチック製のレンズで光ファイバに集光させる光モジュールにおいて、プラスチック製レンズの温度にともなう屈折率変化が起こり、これが結合効率の劣化をもたらすところを、これを発光素子の駆動電流で補償し、かつその駆動電流の変化を最小化することができる。
また、さらに受光素子も備えた送受一体型の光送受信モジュールにおいて、同様にその温度特性を改善することができる。
さらに、この発明のその他の特徴および効果は、以下の説明で明らかにする。
また、さらに受光素子も備えた送受一体型の光送受信モジュールにおいて、同様にその温度特性を改善することができる。
さらに、この発明のその他の特徴および効果は、以下の説明で明らかにする。
実施の形態1.
図1に本発明の光送受信モジュールの概略構成図を示す。レーザーダイオード2(LD、以下LDと略記する)および微小球レンズ4(第一レンズ)は、シリコンにエッチングで溝を形成したオプティカルベンチ6上に±5μm程度の高精度で実装されている。このシリコンオプティカルベンチ(SiOB)6は、ステムに一体化して金属筐筒8に実装される。また、フォトダイオード10(PD、以下PDと略記する)、プリアンプIC、コンデンサなどの各素子も同様に金属筐筒8に実装されている。
図1に本発明の光送受信モジュールの概略構成図を示す。レーザーダイオード2(LD、以下LDと略記する)および微小球レンズ4(第一レンズ)は、シリコンにエッチングで溝を形成したオプティカルベンチ6上に±5μm程度の高精度で実装されている。このシリコンオプティカルベンチ(SiOB)6は、ステムに一体化して金属筐筒8に実装される。また、フォトダイオード10(PD、以下PDと略記する)、プリアンプIC、コンデンサなどの各素子も同様に金属筐筒8に実装されている。
プラスチックを使って成型された第二レンズ12は、金属の支持部14に接着固定されており、金属筐筒8にYAG溶接により固定する。
ファイバ16は、LD2が発した光が最適な結合をとるように調整されたのち、固定部材18を介してYAG溶接で、金属筐筒8に固定される。
プラスチックレンズ12の片面には、レンズ面が形成されている。また、もう一方の面には、回折格子が形成されており、この回折格子は、1.3μmの光を透過し、1.5μmの光を回折させる作用をもっており、波長の合分波を可能とする。
プラスチックは、温度による屈折率変化が-8×10-5/Kであり、ガラスの屈折率変化-0.02×10-5/Kに対して、100倍程度大きい。しかし図1に示すように、結合に微小球レンズ4およびプラスチックレンズ12の2枚のレンズを用いることで、1枚レンズで結合を行った場合と比べて、屈折率変化による結合の劣化を小さくすることができる。
プラスチックは、温度による屈折率変化が-8×10-5/Kであり、ガラスの屈折率変化-0.02×10-5/Kに対して、100倍程度大きい。しかし図1に示すように、結合に微小球レンズ4およびプラスチックレンズ12の2枚のレンズを用いることで、1枚レンズで結合を行った場合と比べて、屈折率変化による結合の劣化を小さくすることができる。
しかしながら、依然として結合効率の劣化の問題は残り、図2に示すような温度による結合効率の劣化が生じる。図2で、横軸は温度、縦軸は結合効率を示す。図2は、25℃で結合効率が最大となるようにファイバの位置を固定したときと、50℃で結合効率が最大となるようにファイバの位置を固定したときの温度による結合効率の変化を示している。結合効率の温度変化は、レンズの屈折率が温度により変化することで、像点の位置が移動することが原因で起こる。図2に示すように、温度による結合効率の変化は、ファイバを調芯して固定するときの温度を中心に、放物線で近似できる特性を示す。
光モジュールの出力パワーの温度特性は、光学系の結像位置関係だけでなく、発光素子の温度特性によっても変化する。LD素子の温度特性は、次式のようになる。
ここで、
周囲温度:T、
素子の駆動電流:Iop(T)、
素子の閾値電流:Ith(T)、
素子のスロープ効率:S(T)、
素子の出力パワー:PLD(T)、
とする。
ここで、
周囲温度:T、
素子の駆動電流:Iop(T)、
素子の閾値電流:Ith(T)、
素子のスロープ効率:S(T)、
素子の出力パワー:PLD(T)、
とする。
一般的なLD素子の温度特性を代入し、駆動電流一定の条件では、図3に示すような出力パワーになる。図3で、横軸は温度、縦軸は出力パワーを示す。ここで示されるように、LD素子は、高温になるほど、出力パワーが小さくなる傾向がある。
プラスチックの屈折率変化による結合効率が、ファイバを固定した温度で最大となるという性質と、LD素子が高温で出力が低下するという性質をあわせて考えることで、ファイバに結合するパワーの変化を最小化し、LD素子の特性の平均値を参照して、ファイバの出力パワーが一定となるように、LD素子の駆動電流を調整するのが、本実施の形態のポイントである。
また、結合効率の変化量を小さくし、素子の出力パワーの変化量を小さくするために、LDの直近に配置した微小球レンズと、樹脂製レンズの2枚のレンズ構成をとるのが、本実施の形態のもう一つのポイントである。
LD素子の出力パワーに結合効率の温度特性をかけると、ファイバの出力パワーは、次式のように表せる。ここで、
ファイバの出力パワー:Pf(T)、
屈折率変化による結合効率の変化:η(T)、
とする。
ファイバの出力パワー:Pf(T)、
屈折率変化による結合効率の変化:η(T)、
とする。
この値が、一定になるように、素子の駆動電流を調整する。
図4は、ファイバの出力パワーが一定とするために必要な駆動電流の温度による値を示している。図4で、横軸は温度、縦軸は駆動電流を示す。レンズの温度特性がない場合でも、素子の温度特性のため、ファイバ出力を一定に保つためには、素子の駆動電流を温度とともに大きくする必要がある。これにレンズの温度特性が加わると、よりこの駆動電流の調整範囲を大きくする必要がある。しかし、ファイバの固定を50℃で最適になるようにすることで、LD素子の温度特性とレンズの温度特性による効果が相殺することで、駆動電流の調整範囲を小さくして、ファイバの出力パワーを一定に保つことが可能となる。
図4は、ファイバの出力パワーが一定とするために必要な駆動電流の温度による値を示している。図4で、横軸は温度、縦軸は駆動電流を示す。レンズの温度特性がない場合でも、素子の温度特性のため、ファイバ出力を一定に保つためには、素子の駆動電流を温度とともに大きくする必要がある。これにレンズの温度特性が加わると、よりこの駆動電流の調整範囲を大きくする必要がある。しかし、ファイバの固定を50℃で最適になるようにすることで、LD素子の温度特性とレンズの温度特性による効果が相殺することで、駆動電流の調整範囲を小さくして、ファイバの出力パワーを一定に保つことが可能となる。
本発明では、2枚のレンズ構成をとっていること、ならびに、ファイバを固定する温度(調芯温度)を適当にずらすことで、図5に示すように、結合効率の変化量は、50%〜72%(調芯温度35℃)と小さくなっている。
これにより、図6に示すように、素子の出力パワーの変化量も11mW〜7.5mWと小さくすることができる。
また、図7には、温度とLD素子の駆動電流の関係を示す。LD素子の駆動電流についても、その変化量を小さくする効果がある。例えば、調芯温度50℃で、ファイバを固定すると、温度が変化したときに調整する電流の変化量を最小にすることができるため、素子の信頼性を向上させる効果がある。
以上説明したような、この実施の形態の光モジュールによれば、発光素子から出力した光を微小レンズに通してからプラスチック製のレンズで光ファイバに集光させる光モジュールにおいて、プラスチック製レンズの温度にともなう屈折率変化が起こり、これが結合効率の劣化をもたらすところを、発光素子の駆動電流で補償し、かつその駆動電流の変化を最小化することができる。
また、さらに受光素子も備えた送受一体型の光送受信モジュールで、同様にその温度特性を改善することができる。
さらに、プラスチック製レンズのレンズ面を、球面または非球面の凸レンズにしたので、レンズ形状を最適化することにより結合効率を大きくすることができる。
また、さらに受光素子も備えた送受一体型の光送受信モジュールで、同様にその温度特性を改善することができる。
さらに、プラスチック製レンズのレンズ面を、球面または非球面の凸レンズにしたので、レンズ形状を最適化することにより結合効率を大きくすることができる。
なお、ここでは、発光素子、受光素子ともに備えているものを光送受信モジュールと称し、発光素子を備え受光素子を備えていないものを光送信モジュールと称し、さらに両方を含めて光モジュールと称する。また、図1には、LD素子の駆動電流を調整する手段を示していないが、図1の外に駆動電流を調整する手段が接続されている。光モジュールと駆動電流の調整手段とを含めて光モジュール装置として把握してもよい。
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1の光モジュールをより簡易に実現する方法およびそれにより実現した光モジュールに関する。
実施の形態1の説明で、ファイバを高温での結合が最適となるように、調芯および固定を行うことで、温度特性を最小化することができることを示した。ところで、実際に、ファイバの調芯を行う装置を高温に保つことは簡単でない。そこで、図8に示すように、温度変化時の像点の移動位置を予測し、室温でファイバの調芯を行ったのち、ファイバの位置を移動させて固定する。
本実施の形態は、実施の形態1の光モジュールをより簡易に実現する方法およびそれにより実現した光モジュールに関する。
実施の形態1の説明で、ファイバを高温での結合が最適となるように、調芯および固定を行うことで、温度特性を最小化することができることを示した。ところで、実際に、ファイバの調芯を行う装置を高温に保つことは簡単でない。そこで、図8に示すように、温度変化時の像点の移動位置を予測し、室温でファイバの調芯を行ったのち、ファイバの位置を移動させて固定する。
図8に示すように、室温、例えば25℃における像点位置P25にファイバの端部が一致する位置が、25℃における最適ファイバ位置Q25となる。次に動作時温度、例えば50度を想定して、50℃における像点位置P50にファイバの端部が一致するように、ファイバの位置を移動させて固定する。これが50℃における最適ファイバ位置Q50となる。この移動量は、予め実際にファイバの調芯を行う装置を実際に昇温させて求めておく、あるいはテストモデルで求めておく等の方法により定めることができる。
このようにして、この実施の形態によれば、高温での光軸調整を模擬し、光ファイバの調芯固定の工程を簡易にすることができる。
実施の形態3.
図9は、本実施の形態3の光モジュールの構成を概略的に示す図である。本実施の形態は、第二レンズ12とファイバ16の間に、屈折率の温度特性をもった平面プラスチック板20を挿入することで、屈折率の温度変化による像点移動を小さくするものである。
図9は、本実施の形態3の光モジュールの構成を概略的に示す図である。本実施の形態は、第二レンズ12とファイバ16の間に、屈折率の温度特性をもった平面プラスチック板20を挿入することで、屈折率の温度変化による像点移動を小さくするものである。
簡単のため、第二レンズ12として平凸の球面レンズ20を用いた場合について説明する。
いま、レンズの曲率半径をR、屈折率をn、レンズの厚みをdとする。物点からレンズ端までの距離をz1、レンズ端から像点までの距離をz2とする。このとき、レンズの焦点距離f、倍率mは、次式のようになる。
いま、レンズの曲率半径をR、屈折率をn、レンズの厚みをdとする。物点からレンズ端までの距離をz1、レンズ端から像点までの距離をz2とする。このとき、レンズの焦点距離f、倍率mは、次式のようになる。
そして、像点の位置z2および屈折率による変化量△z2は次式のようになる。
△z2の括弧内が屈折率変化時の像点移動の大きさを示す。
次に、図9に示すように、レンズ12と像点Pの間に厚みt、屈折率n'のプラスチック平板を挿入する。このとき、像点位置の屈折率依存性および変化量は、次式のようになる。
△z2の第1項と第2項は、像点の移動方向が逆方向になるので、屈折率変化による像点移動を小さくすることができる。平板の屈折率変化量△n'がレンズの屈折率変化量Δnよりも大きく、厚みtが大きい場合、この効果は大きくなる。
以上のように、この実施の形態では、プラスチック製レンズと光ファイバとの間に、温度による屈折率の変化が、好ましくはプラスチック製レンズより大きいプラスチック板を挿入する。これにより、プラスチック製レンズの屈折率変化による像点の移動を、プラスチック板の屈折率変化を用いて相殺し、変化量を小さくすることができる。
実施の形態4.
図10は、本実施の形態4において、レンズを固定する筐筒の断面を示す図である。本本実施の形態は、プラスチックレンズの固定方法および構造に関するものである。
図10は、本実施の形態4において、レンズを固定する筐筒の断面を示す図である。本本実施の形態は、プラスチックレンズの固定方法および構造に関するものである。
図10に示す例では、金属筐筒8の内側に、円環状の支持部82と、この支持部82の先端にリング状の突部84を形成している。なお、円環状の支持部82が複数の突起状の支持部82であってもよく、リング状の突部84が複数の突起状の突部84であってもよい。一方、プラスチック製レンズ12にもその外周部にリング状の突部122あるいは複数の突部122を形成している。そして、プラスチック製レンズ12の突部122の内側に、金属筐筒8の突部84を係止させてプラスチック製レンズ12を固定している。
プラスチックおよび金属(SUS)の線膨張係数は、それぞれ7×10-5/K,1.6×10-7/Kである。プラスチックは、金属に対して約100倍線膨張係数が異なる。プラスチックと金属を接着固定すると、その線膨張係数の差から、温度が変化したとき接着の信頼性が低下してしまう。通常、接着のさいは、高温で保持したのち、室温に戻す。図10に示すように、金属筐筒に凸部を形成し、プラスチックの内側で金属と接着する。この部分に接着することで、収縮のさい、プラスチックの収縮率が金属と比べて大きいため、締め付ける方向に力が働くことになり、接着のはがれを防ぎ信頼性を向上させることができる。
このように、この実施の形態によれば、突部122を有するプラスチック製レンズ12と、固定部として突部84を有する金属筐筒8を用意し、プラスチック製レンズ12の突部内側と、金属筐筒8の突部84を接着剤で固定する。
これにより、接着固定の硬化収縮のさいに、プラスチックと金属の熱膨張差によって生じる接着のはがれを防ぐことができる。
これにより、接着固定の硬化収縮のさいに、プラスチックと金属の熱膨張差によって生じる接着のはがれを防ぐことができる。
実施の形態5.
図11は、本実施の形態5において、レンズを固定する筐筒の断面を示す図である。本実施の形態は、プラスチックと金属の固定の際、接着剤を用いず、バネ構造により支持する方法および構造に関する。
図11は、本実施の形態5において、レンズを固定する筐筒の断面を示す図である。本実施の形態は、プラスチックと金属の固定の際、接着剤を用いず、バネ構造により支持する方法および構造に関する。
図11に示す例では、金属筐筒8の内側に、複数の板バネ部86と、この板バネ部86の先端に突部88を形成している。そして、プラスチック製レンズ12の外周部の側面に、金属筐筒8の板バネ部86の突部88をバネアクションをもって当接させてさせることによりプラスチック製レンズ12を保持している。
このように、この実施の形態では、金属をくの字に折り曲げ、板バネのような構造を形成する。このような構造にプラスチックレンズをはめ込むことで、固定を行う。
このような構造により、プラスチックの熱膨張の影響を、くの字の金属板バネの弾性力で吸収する。接着剤で固定しないことで、接着剤のはがれを防ぐことができる。
このような構造により、プラスチックの熱膨張の影響を、くの字の金属板バネの弾性力で吸収する。接着剤で固定しないことで、接着剤のはがれを防ぐことができる。
また、熱膨張時、金属板バネが屈曲することで、プラスチックレンズの主面が移動する。温度が変化したさいの屈折率変化による像点の移動を、プラスチックレンズの主面の移動で相殺する効果がある。
以上のように、この実施の形態では、屈曲した板バネ構造を内側にもつ金属筐筒8を用意し、プラスチック製レンズを金属筐筒8にはめこみ固定している。
これにより、プラスチック製レンズの固定に接着剤を使用しないことで、レンズの固定の信頼性を向上させることができる。
これにより、プラスチック製レンズの固定に接着剤を使用しないことで、レンズの固定の信頼性を向上させることができる。
以上説明した本発明について、その主要な特徴を記載すると次のとおりである。
(1)本発明の光モジュールでは、2枚のレンズ構成であり、LD側は、ガラスレンズ(温度特性が小さい)を使用し、ファイバ側は樹脂製レンズを使用しており、1枚レンズ系よりも温度特性が小さくなる。
(2)温度特性をLD素子の駆動電流で補償する場合、極端に素子の出力が小さくなってしまう場合があるが、本発明では、ファイバを固定する温度を適切に設定することで、その変化量を小さくすることができる。
(3)本発明では、駆動電流の変化を小さくすることもでき、素子の信頼性向上の効果もある。
(1)本発明の光モジュールでは、2枚のレンズ構成であり、LD側は、ガラスレンズ(温度特性が小さい)を使用し、ファイバ側は樹脂製レンズを使用しており、1枚レンズ系よりも温度特性が小さくなる。
(2)温度特性をLD素子の駆動電流で補償する場合、極端に素子の出力が小さくなってしまう場合があるが、本発明では、ファイバを固定する温度を適切に設定することで、その変化量を小さくすることができる。
(3)本発明では、駆動電流の変化を小さくすることもでき、素子の信頼性向上の効果もある。
2 レーザーダイオード(LD)、
4 微小球レンズ、第一レンズ、
6 オプティカルベンチ、
8 金属筐筒、
10 フォトダイオード(PD)、
12 プラスチックレンズ、第二レンズ、
14 支持部、
16 ファイバ、
18 固定部材、
20 球面レンズ、
82 支持部、
84 突部、
86 板バネ部、
88 突部、
122 突部。
4 微小球レンズ、第一レンズ、
6 オプティカルベンチ、
8 金属筐筒、
10 フォトダイオード(PD)、
12 プラスチックレンズ、第二レンズ、
14 支持部、
16 ファイバ、
18 固定部材、
20 球面レンズ、
82 支持部、
84 突部、
86 板バネ部、
88 突部、
122 突部。
Claims (8)
- 発光素子と、前記発光素子の直近に配置した微小レンズと、光ファイバと、前記発光素子から出力して前記微小レンズを通過させた光を前記光ファイバに集光させるプラスチック製のレンズを備えた光モジュールであって、出力光強度が一定となるように前記発光素子の駆動電流を調整するようにしたことを特徴とする光モジュール。
- 前記光ファイバを25℃よりも高い温度で光軸調整して固定したことを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
- 受光素子をさらに備え、前記プラスチック製レンズが片面に階段型の回折格子を有することを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
- 前記プラスチック製レンズのレンズ面が、球面または非球面の凸レンズであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光モジュール。
- 前記光ファイバを室温で光軸調整した後、前記光ファイバを動作時温度に対応した最適位置へ移動させて固定したことを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
- 前記プラスチック製レンズと、前記光ファイバとの間にプラスチック板を備え、前記プラスチック板の温度による屈折率の変化が、前記プラスチック製レンズの温度による屈折率の変化より大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光モジュール。
- 前記プラスチック製レンズに複数の突部を形成し、前記金属筐筒には前記プラスチック製レンズに前記複数の突部の内側に対向する複数の突部を形成し、前記プラスチック製レンズの複数の突部の内側と、前記金属筐筒の複数の突部とを接着させたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光モジュール。
- 前記金属筐筒の内側に、前記プラスチック製レンズの外周部の側面に対向する先端部を有する複数のバネ部材を設け、前記バネ部材の先端部をバネアクションをもって前記前記プラスチック製レンズの外周部の側面に当接させて前記プラスチック製レンズを支持することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光モジュール。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013021247A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-31 | Furukawa Fitel (Thailand) Co Ltd | レーザモジュール製造方法 |
DE102017217794A1 (de) | 2016-10-17 | 2018-04-19 | Fanuc Corporation | Laseroszillator |
CN117111235A (zh) * | 2023-10-17 | 2023-11-24 | 成都光创联科技有限公司 | 光器件高低温功率跌落的补偿系统、制作及补偿方法 |
-
2005
- 2005-08-10 JP JP2005231570A patent/JP2007047433A/ja active Pending
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US10186834B2 (en) | 2016-10-17 | 2019-01-22 | Fanuc Corporation | Laser oscillator |
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