JP2007047149A - 流体取扱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単且つコンパクトな構造で、短時間に所定量の試料の計り取りを可能にする。
【解決手段】第1の主流路27が第1の連絡部7を介して第2の主流路28と外部環境(第1の外部環境連通路31)に連通されている。また、第1の主流路27は、第2の連絡部10を介して第3の主流路30と外部環境(第2の外部環境連通路32)に連通されている。第1の連絡部7は、第1の主流路27と外部環境とを連通する第1の副流路41と、第2の主流路28と外部環境とを連通する第2の副流路42と、第1の主流路27,第2の主流路28及び外部環境を相互に連通する第3の副流路43と、を備えている。第2の連絡部10は、第1の主流路27と外部環境とを連通する第4の副流路44と、第3の主流路30と外部環境とを連通する第5の副流路45と、第1の主流路27,第3の主流路30及び外部環境を相互に連通する第6の副流路46と、を備えている。
【選択図】図5

Description

この発明は、流路と流路の連絡部において液・液界面を形成し、このような連絡部を複数形成することによって連絡部間において微量な液体を計り取ったり、また、計り取った液体を電気泳動させる流体取扱装置に関するものである。
従来から、生体中のタンパク質、核酸等の分析対象物を含有する微量な液体を流路内において計り取り、その微量な液体を流路内において電気泳動させて、液体中の分析対象物を流路途中に配置した測定装置によって検出して分析するように構成した流体取扱装置が開発されている。
(第1従来例)
図12は、このような流体取扱装置の第1従来例を示すものである。この図12に示す従来の流体取扱装置100は、ガス透過性の高い材料であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)で形成されており、分析対象物(タンパク質、核酸、DNA等)を含有する液体の試料を電気泳動させるための直線状の第1流路101と、この第1流路101の途中に直交するように接続された試料導入路としての第2流路102とが形成されており、第1流路101の両端部及び第2流路102の端部のそれぞれにポート103,104,105が形成されている。また、この流体取扱装置100の第1流路101は、流路断面積を急激に絞って液体を堰き止めるストップバルブ106a,106bが一対形成されており、このストップバルブ106a,106b間で且つ電気泳動方向上流側(図12の左側)のストップバルブ106a近傍に第2流路102が接続されている(図12(a)参照)。
このように構成された流体取扱装置100は、真空装置107内に収容されることによって、第1流路101及び第2流路102内のガスを含む液体取扱装置100内のガスが脱気され、第1及び第2流路101,102内が真空状態になった後(図12(b)参照)、第2流路102の端部に位置するポート105にDNAを含有する液体状の試料110が滴下され、第1流路101の両端部の各ポート103,104にポリマー溶液111,112が滴下されると(図12(c)参照)、試料110が第2流路102を介して一対のストップバルブ106a,106b間の第1流路101内に負圧で吸引され(導入され)、ポリマー溶液111がポート103とストップバルブ106a間の第1流路101内に負圧で吸引され(導入され)、更に、ポリマー溶液112がポート104とストップバルブ106b間の第1流路101内に負圧で吸引されて、第1流路101がポリマー溶液111,112と試料110とで満たされることになる(図12(d)参照)。
ここで、流体取扱装置100は、第1流路101の一対のストップバルブ106a,106b間における流路容積を所望の大きさになるように設定すれば、試料110を所望量だけ計り取ることができる。そして、第1流路101の両端部のポート103,104及び第2流路102の端部のポート105に電極を配置して、第1流路101及び第2流路102内の液体(ポリマー溶液111,112、試料110)に電圧を印加し、第2流路102内の分析対象物をポート105側に戻す(図12(e),(f)参照)と共に、第1流路101内の試料110中の分析対象物を図中右側のストップバルブ106bを越えて第1流路101を図中右側方向(D方向)に電気泳動させて、ストップバルブ106bとポート104間に位置する測定装置によってストップバルブ106a,106b間の所定量の分析対象物のみを正確に分析することが可能になる(非特許文献1参照)。
(第2従来例)
また、図13は、流体取扱装置の第2従来例を示すものである。この図13(a)に示す第2従来例に係る流体取扱装置200は、平行に並ぶ流路Aと流路Bを接続する流路Cと流路Dとを有し、流路A,B,Cに比較して急激に流路断面積を絞った流路Dにガス抜き用の流路Eが接続されている。これら流路A〜Eのうち、流路Dが濡れにくい(毛管斥力が生じやすい)流路壁面になっており、液体が流路D内を毛管現象で移動できないようになっている。一方、流路A及び流路Cは、濡れやすい(毛管現象が生じやすい)流路壁面になっており、流路Cの流路断面積が流路Aの流路断面積よりも小さくなっている。
その結果、この流体取扱装置200の流路Aに液状の試料201を導入すると、流路A内の試料が毛管現象によって流路C内に引き込まれることになるが、流路C内に流入した試料201は流路Dによって堰き止められ、流路C内に所定量の試料201が計り取られることになる(図13(b)参照)。なお、流路B内には試料201内の分析対象物を電気泳動させるためのポリマー溶液202が充填されているため、流路C内にガスが封じ込められていると、流路A内の試料201を毛管現象で流路C内に導入することができなくなる。したがって、流路Aの試料201を流路C内に導入する際には、流路Eを開き、流路C内のガスを流路Eを介して外部へ放出するようになっている。
このような状態において、流路Cの試料201が流路Dから流路B側に流出しない程度の第1段階の圧力(ガス圧)を流路Aに作用させ、流路A内の試料201を流路Cとの接続部よりも下流側(図中右側)に移動させ、流路C内に所望量の試料201を計り取る(図13(c)参照)。その後、流路A及び流路Cに第1段階の圧力よりも高い圧力で且つ流路C内の試料201が流路Dを通過して流路B側に流出する程度の第2段階の圧力(ガス圧)を作用させる。その結果、流路C内の試料201が流路Dを介して流路B内に移動する(図13(d)参照)。なお、流路C内の試料201を流路Dを介して流路B側に移動させる際に、ガス抜き用の流路Eが閉じられるようになっている。
そして、流路Bの両端に電圧を作用させ、流路Cから流路Dを介して流路Bに導入された試料201の分析対象物を電気泳動させるようになっている(特許文献1)
(第3従来例)
また、タンパク質や核酸等の試料の分析において、分析に要する極微量の試料を正確に計り取って定量的に分析することが可能な流体取扱装置(電気泳動用チップ)が開発されている。このような流体取扱装置は、気体制御装置を併用して流路内にガスが残留しないように制御することによって、電気泳動用の流路中に緩衝液と液液界面で接触する試料片を形成することができる。(特許文献2)
μTAS2004,8th International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences 特開2004−163104号公報 特開2005−114433号公報
しかしながら、第1従来例の流体取扱装置100は、真空装置107内において流路(第1及び第2流路101,102)内のガスを脱気する必要があるため、装置が大がかりになると共に、作業前処理時間(試料の分析作業を開始するまでの準備作業時間)が長時間を要するという問題を有していた。
また、第2従来例の流体取扱装置200は、流路C内の試料201を流路Dを介して流路Bに移動させる際に、流路Eを閉じるようになっているため、流路D内に残留するガスが試料201と共に流路B内に混入し、試料201の円滑な電気泳動を害する虞がある。また、この第2従来例の流体取扱装置200は、流路Aに二段階の圧力を加える必要があり、操作が煩雑になるとともに、流路Aに加圧手段を接続しなければならないため、装置構造の複雑化と、加圧手段等を含めた構造全体の大型化を招くことになる。
また、第3従来例の流体取扱装置は、装置内のガスを脱気するには気体制御装置による正圧・負圧の圧力操作が必要となるため、操作が煩雑になると共に、気体制御装置を含めた装置全体の構造が複雑で且つ大型化を招くといった、第2従来例と同様の課題を有している。
そこで、本発明は、簡単且つコンパクトな構造でもって、ガスの混入がなく、外部からの意図的な圧力操作を必要とせずに短時間で所定量の試料の計り取り及び円滑な電気泳動による分析が可能となる流体取扱装置を提供することを目的としている。
請求項1の発明に係る流体取扱装置は、毛管現象により第1の流体が移動可能な第1の主流路と、毛管現象により第2の流体が移動可能な第2の主流路と、毛管現象により第3の流体が移動可能な第3の主流路と、前記第1の主流路、前記第2の主流路及び外部環境を連絡する第1の連絡部と、前記第1の主流路、前記第3の主流路及び前記外部環境を連絡する第2の連絡部とを含んでいる。このうち、前記第1の連絡部は、(1)毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第1の副流路と、(2)毛管現象により前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第2の副流路と、(3)前記第1の主流路の断面積及び前記第2の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体又は前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第2の主流路とを連絡する第3の副流路とを有している。また、前記第2の連絡部は、(1)毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第4の副流路と、(2)毛管現象により前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第5の副流路と、(3)前記第1の主流路の断面積及び前記第3の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体又は前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第3の主流路とを連絡する第6の副流路とを有している。また、本発明は、前記第1の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記1の連絡部に向かって前記第2の主流路を移動する前記第2の流体とが前記第1の連絡部において界面を形成し、前記第2の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第2の連絡部に向かって前記第3の主流路を移動する前記第3の流体とが前記第2の連絡部において界面を形成するようになっている。そして、本発明は、前記第1の連絡部と前記第2の連絡部との間で前記第1の流体が計量されることを特徴としている。
請求項2の発明に係る流体取扱装置は、毛管現象により第1の流体が移動可能な第1の主流路と、毛管現象により第2の流体が移動可能な第2の主流路と、毛管現象により第3の流体が移動可能な第3の主流路と、前記第1の主流路、前記第2の主流路及び外部環境を連絡する第1の連絡部と、前記第1の主流路、前記第3の主流路及び前記外部環境を連絡する第2の連絡部とを含んでいる。このうち、前記第1の連絡部は、(1)毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第1の副流路と、(2)毛管現象により前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第2の副流路と、(3)前記第1の主流路の断面積及び前記第2の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体及び/又は前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第3の副流路とを有している。また、前記第2の連絡部は、(1)毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第4の副流路と、(2)毛管現象により前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第5の副流路と、(3)前記第1の主流路の断面積及び前記第3の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体又は前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第3の主流路とを連絡する第6の副流路とを有している。また、本発明は、前記第1の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記1の連絡部に向かって前記第2の主流路を移動する前記第2の流体とが前記第1の連絡部において界面を形成し、前記第2の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第2の連絡部に向かって前記第3の主流路を移動する前記第3の流体とが前記第2の連絡部において界面を形成するようになっている。そして、本発明は、前記第1の連結部と前記第2の連結部との間で前記第1の流体が計量されることを特徴としている。
請求項3の発明に係る流体取扱装置は、毛管現象により第1の流体が移動可能な第1の主流路と、毛管現象により第2の流体が移動可能な第2の主流路と、毛管現象により第3の流体が移動可能な第3の主流路と、前記第1の主流路、前記第2の主流路及び外部環境を連絡する第1の連絡部と、前記第1の主流路、前記第3の主流路及び前記外部環境を連絡する第2の連絡部とを含んでいる。このうち、前記第1の連絡部は、(1)毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第1の副流路と、(2)毛管現象により前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第2の副流路と、(3)前記第1の主流路の断面積及び前記第2の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体及び/又は前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第3の副流路とを有している。また、前記第2の連絡部は、(1)毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第4の副流路と、(2)毛管現象により前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第5の副流路と、(3)前記第1の主流路の断面積及び前記第3の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体及び/又は前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第6の副流路とを有している。また、本発明は、前記第1の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記1の連絡部に向かって前記第2の主流路を移動する前記第2の流体とが前記第1の連絡部において界面を形成し、前記第2の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第2の連絡部に向かって前記第3の主流路を移動する前記第3の流体とが前記第2の連絡部において界面を形成するようになっている。そして、本発明は、前記第1の連結部と前記第2の連結部との間で前記第1の流体が計量されることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された流体取扱装置において、前記第1の主流路には、前記第1の流体を前記第1の主流路に導入するための第1のポートが形成され、前記第2の主流路には、前記第2の流体を前記第2の主流路に導入するための第2のポートが形成され、前記第3の主流路には、前記第3の流体を前記第3の主流路に導入するための第3のポートが形成されていることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項4の発明に係る流体取扱装置において、前記第1のポートが前記第1の連絡部又は前記第2の連絡部の近傍に形成されていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項4又は5に記載の流体取扱装置において、前記第1のポートが第1の流体導入路を介して前記第1の主流路に接続されており、
前記第1の流体が前記第1の流体導入路側から前記第1の主流路側へ毛管現象により流動できるように形成されたことを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項4又は5に記載の流体取扱装置において、前記第1のポートが第1の流体導入路を介して前記第1の主流路に接続されている。そして、前記第1の流体導入路の前記第1の主流路側接続部は、前記第1の流体導入路の主部及び前記第1の主流路の流路断面積よりも小さい断面積に形成され、前記第1の流体が前記第1の流体導入路側から前記第1の主流路側へ毛管現象により流動できるように形成されたことを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の流体取扱装置において、前記第2の主流路と前記第3の主流路との間に電位差を付与する電位差付与手段を設け、前記第1の主流路内の第1の流体に含まれる帯電物質を前記第2の主流路又は前記第3の主流路へ電気泳動させることを特徴としている。
本発明の流体取扱装置によれば、第1の主流路に導入した第1の流体と第2の主流路に導入した第2流体とが、第1の連絡部において液・液界面を形成し、また、第1の主流路に導入した第1の流体と第3の主流路に導入した第3の流体とが、第2の連絡部において液・液界面を形成し、外部からの意図的な圧力操作を必要とせずに第1の主流路内に第1の流体のみを第1の主流路の容積に応じて所望量だけ簡単に計り取ることができる。したがって、本発明によれば、第1従来例のような真空装置が必要なく、また、第2乃至第3従来例のような圧力操作手段が必要なく、構造が簡単化し、全体構造を小型化することができる。また、本発明によれば、第1従来例のような真空装置によって真空引きする前処理作業が必要なく、また、第2乃至第3従来例のような圧力操作手段によって流路内の圧力を制御する操作が必要なくなるため、電気泳動による流体の分析作業時間を著しく短縮することができる。
また、本発明の流体取扱装置は、第1の主流路内に第1の流体が導入され、その第1の流体が第1の連絡部に到達すると、第1の主流路内のガスが第1の流体によって押され、そのガスが第1の副流路を介して外部環境に放出されると共に、第3の副流路,第2の主流路及び第2の副流路を介して外部環境に放出される。また、第1の主流路に導入された第1の流体が第2の連絡部に到達すると、第1の主流路内のガスが第1の流体によって押され、そのガスが第4の副流路を介して外部環境に放出されると共に、第6の副流路,第3の主流路及び第5の副流路を介して外部環境に放出される。その後、第2の主流路内に第2の流体が導入されると、第2の主流路内のガスは、毛管現象で移動する第2の流体によって押されて、第2の副流路を介して外部環境に放出される。その結果、第2の主流路内の第2の流体と第3の副流路内の第1の流体は、第1の連絡部において、ガスが残留することなく液・液界面を形成することができる。また、第3の主流路内に第3の流体が導入されると、第3の主流路内のガスは、毛管現象で移動する第3の流体によって押されて、第5の副流路を介して外部環境に放出される。その結果、第3の主流路内の第3の流体と第6の副流路内の第1の流体は、第2の連絡部において、ガスが残留することなく液・液界面を形成することができる。したがって、本発明によれば、第2の主流路と第3の主流路との間に電位差を生じさせて、第1の主流路内の第1の流体を第2の主流路又は第3の主流路に電気泳動させる際に、残留ガスの気泡による電気泳動不良を生じることがなく、電気泳動による第1の流体の分析作業を円滑に且つ正確に行うことができる。
請求項2及び請求項3の発明において、第1の連絡部における第3の副流路は、第1の主流路と第2の主流路と外部環境とを相互に連通するようになっているため、第1の流体と第2の流体とが第1の連絡部に同時に到達しても、第1の流体と第2の流体とによって押されたガスを外部環境に放出できるため、第1の流体と第2の流体を毛管現象で流動させて、その内部で液・液界面を形成することができる。
また、請求項3の発明において、第2の連絡部における第6の副流路は、第1の主流路と第3の主流路と外部環境とを相互に連通するようになっているため、第1の流体と第3の流体とが第2の連絡部に同時に到達しても、第1の流体と第3の流体とによって押されたガスを外部環境に放出できるため、第1の流体と第3の流体を毛管現象で流動させて、その内部で液・液界面を形成することができる。
また、請求項1の発明において、第1の連絡部における第3の副流路の第1の主流路側端部又は第2の主流路側端部で第1の流体と第2の流体の液・液界面を形成することができる。
また、請求項1,2の発明において、第2の連絡部における第6の副流路の第1の主流路側端部又は第3の主流路側端部で第1の流体と第3の流体の液・液界面を形成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る流体取扱装置1を示すものである。この図1において、(a)が流体取扱装置1の平面図であり、(b)が流体取扱装置1の側面図であり、(c)が(a)のA−A線に沿って切断して示す断面図である。この図1に示すように、本実施形態の流体取扱装置1は、平面形状が矩形形状である薄板状の第1部材2と、この第1部材2の裏面3全体を覆うように重ね合わされる薄板状の第2部材4とからなっている。これら第1部材2と第2部材4は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PC(ポリカーボネート)や紫外線硬化樹脂等の各種樹脂材料、ガラス、セラミック等を使用して形成されている。そして、これら第1部材2と第2部材4は、その重ね合わせ面(第1部材2の裏面3と第2部材4の表面5(図2参照))が密着性の良い平滑面に形成されており、重ね合わせ面を密着させた状態で接着固定、締結固定、クリップ固定等によって分離不能か又は分離可能に一体化されている。なお、本実施形態において、第1部材2及び第2部材4は、薄板状のものを例示したが、これに限られず、立方体であるブロック状のものでもよい。また、第1部材2の裏面3側に重ね合わされる第2部材4は、フィルム状のものでもよい。
図2(a)は、第1部材2の裏面図である。この図2(a)に示すように、第1部材2の裏面3側には、その裏面3側に横方向に直線状に延びる第1の溝6と、この第1の溝6の一端側に第1の連絡部7を介して連通する第2の溝8と、第1の溝6の他端側に第2の連絡部10を介して連通する第3の溝11と、第1の連絡部7を介して第1の溝6及び第2の溝8に連通する第1の外部環境連通溝12と、第2の連絡部10を介して第1の溝6及び第3の溝11に連通する第2の外部環境連通溝13と、第1の溝6に連通する試料導入溝14が形成されている。これら第1の溝6、第2の溝8、第3の溝11、第1及び第2の外部環境連通溝12,13、及び試料導入溝14は、いずれも断面形状が四角形状になっており、第1部材2の裏面3側に開口している。そして、試料導入溝14の端部には、第1部材2の表裏に貫通する穴15が形成されている。また、第2の溝8、第3の溝11、第1及び第2の外部環境連通溝12,13の端部には、それぞれ第1部材2の表裏に貫通する穴16,17,18,20が形成されている。
図3は、第1の連絡部7及び第2の連絡部10の詳細を示すものである。この図3に示すように、第1の連絡部7は、第1の溝6,第2の溝8及び第1の外部環境連通溝12の溝断面積よりも小さな溝断面積の第1の副溝21,第2の副溝22及び第3の副溝23が形成されている。このうち、第1の副溝21は、第1の溝6と第1の外部環境連通溝12とを連通するようになっている。また、第2の副溝22は、第2の溝8と第1の外部環境連通溝12とを連通するようになっている。また、第3の副溝23は、第1の溝6と第2の溝8と第1の外部環境連通溝12とを相互に連通するようになっている。また、第2の連絡部10は、第1の溝6,第3の溝11及び第2の外部環境連通溝13の溝断面積よりも小さな溝断面積の第4の副溝24,第5の副溝25及び第6の副溝26が形成されている。このうち、第4の副溝24は、第1の溝6と第2の外部環境連通溝13とを連通するようになっている。また、第5の副溝25は、第3の溝11と第2の外部環境連通溝13とを連通するようになっている。また、第6の副溝26は、第1の溝6と第3の溝11と第2の外部環境連通溝13とを相互に連通するようになっている。そして、これら第1〜第6の副溝21〜26は、溝断面形状が矩形形状であり、第1部材2の裏面3側に開口している。
図1及び図3に示すように、上述のような第1部材2の裏面3に第2部材4を重ね合わせ、第1の溝6、第2の溝8、第3の溝11、第1〜第2の外部環境連通溝12,13、試料導入溝14、第1〜第6の副溝21〜26、穴15〜18,20の裏面3側開口部を第2部材4で塞ぐことにより、第1の主流路27、第2の主流路28、第3の主流路30、第1〜第2の外部環境連通路31,32、試料導入路(第1の流体導入路)33、第1〜第6の副流路41〜46、第1〜第3のポート47〜49及び第1〜第2の外部環境連通ポート50,51が形成される。
すなわち、図3に示すように、第1の主流路27は、第1の連絡部7を介して第2の主流路28に連通されると共に、第2の連絡部10を介して第3の主流路30に連通されるようになっている。また、第1の主流路27は、第1の連絡部7を介して第1の外部環境連通路31に連通されると共に、第2の連絡部10を介して第2の外部環境連通路32に連通されている。
また、図3に示すように、第1の連絡部7は、第1の副流路41が第1の主流路27と第1の外部環境連通路31を連通し、第2の副流路42が第2の主流路28と第1の外部環境連通路31とを連通し、第3の副流路43が第1の主流路27,第2の主流路28及び第1の外部環境連通路31を相互に連通している。
また、図3に示すように、第2の連絡部10は、第4の副流路44が第1の主流路27と第2の外部環境連通路32を連通し、第5の副流路45が第3の主流路30と第2の外部環境連通路32を連通し、第6の副流路46が第1の主流路27,第3の主流路30及び第2の外部環境連通路32を相互に連通している。
ここで、上述の第1〜第3の主流路27,28,30、試料導入路33、第1〜第6の副流路41〜46は、内部に導入した液体が毛管現象により流路内を流動できるような断面積及び流路面性状(流路と液体の親和性を考慮して、例えば、表面張力が大きい液体の場合は、流路面性状を親液性とする)に形成されている。
以上のように構成された流体取扱装置1は、図4に示すように、第1のポート47に第1の流体としての分析対象物を含む試料(以下、「試料」とする)52を導入すると、試料52が試料導入路33を介して第1の主流路27内に毛管現象によって導入される。この際、第1の主流路27内のガス(試料導入路33のガスも含む)は、第1の主流路27内を毛管現象で流動する試料52に押され、第1の連絡部7の第1の副流路41及び第1の外部環境連通路31を介して外部環境に脱気すると共に、第3の副流路43,第2の主流路28,第2の副流路42及び第1の外部環境連通路31を介して外部環境に脱気する。また、試料導入路33を流動する試料52は第2の連絡部10側へもガスを押しやり、第4の副流路44及び第2の外部環境連通路32を介して外部環境に脱気すると共に、第6の副流路46,第3の主流路30、第5の副流路45及び第2の外部環境連通路32を介して外部環境に脱気する。
その結果、図4に示すように、第1の主流路27を毛管現象で流動する試料52が第1の連絡部7に到達すると、試料52は第1の副流路41内をガスを押し出しながら第1の副流路41の第1の外部環境連通路31側端部まで毛管現象で流動する。また、試料52は、第3の副流路43内をガスを押し出しながら第3の副流路43の第2の主流路28側端部と外部環境連通路31側端部まで毛管現象で流動する。第1の副流路41及び第3の副流路43の第1の外部環境連通路31側端部まで毛管現象によって流動した試料52は、第1の副流路41及び第3の副流路43から第1の外部環境連通路31に流路が急激に拡大するため、第1の副流路41及び第3の副流路43の第1の外部環境連通路31側開口端で停止する。また、第3の副流路43の第2の主流路28側端部まで毛管現象で流動した試料52は、第3の副流路43から第2の主流路28に流路が急激に拡大するため、第3の副流路43の第2の主流路28側開口端で停止する。
また、図4に示すように、第1の主流路27を毛管現象で流動する試料が第2の連絡部10に到達すると、試料52は第4の副流路44内をガスを押し出しながら第4の副流路44の第2の外部環境連通路32側端部まで毛管現象で流動する。また、試料52は、第6の副流路46内をガスを押し出しながら第6の副流路46の第3の主流路30側端部と外部環境連通路32側端部まで毛管現象で流動する。第4の副流路44及び第6の副流路46の第2の外部環境連通路32側端部まで毛管現象によって流動した試料52は、第4の副流路44及び第6の副流路46から第2の外部環境連通路32に流路が急激に拡大するため、第4の副流路44及び第6の副流路46の第2の外部環境連通路32側開口端で停止する。また、第6の副流路46の第3の主流路30側端部まで毛管現象で流動した試料52は、第6の副流路46から第3の主流路30に流路が急激に拡大するため、第6の副流路46の第3の主流路30側開口端で停止する。
次いで、図5に示すように、第2のポート48及び第3のポート49からそれぞれポリマー溶液(第2,第3の流体)53,54を注入すると、第2のポート48から注入したポリマー溶液(第2の流体)53が第2の主流路28内を毛管現象で流動し、第3のポート49から注入したポリマー溶液(第3の流体)54が第3の主流路30内を毛管現象で流動する。この際、第2のポート48から注入したポリマー溶液53は、第2の主流路28を毛管現象で流動する際にガスを第2の副流路42から第1の外部環境連通路31を介して外部環境に放出し、第1の連絡部7まで到達して、第2の主流路28と第3の副流路43との境界でポリマー溶液53と試料52の液・液界面が形成されると共に、第2の副流路42の第1の外部環境連通路31側端部まで毛管現象で流動する。この第2の副流路42の第1の外部環境連通路31側端部まで毛管現象で流動したポリマー溶液は、第2の副流路42から第1の外部環境連通路31に流路断面積が急激に拡大するため、第2の副流路42の第1の外部環境連通路31側開口端で停止する。また、第3のポート49から注入したポリマー溶液54は、第3の主流路30を毛管現象で流動する際にガスを第5の副流路45から第2の外部環境連通路32を介して外部環境に放出し、第2の連絡部10まで到達して、第3の主流路30と第6の副流路46との境界でポリマー溶液54と試料52の液・液界面が形成されると共に、第5の副流路45の第2の外部環境連通路32側端部まで毛管現象で流動する。この第5の副流路45の第2の外部環境連通路32側端部まで毛管現象で流動したポリマー溶液54は、第5の副流路45から第2の外部環境連通路32に流路断面積が急激に拡大するため、第5の副流路45の第2の外部環境連通路32側開口端で停止する。尚、本実施形態においては、外部環境連通路31,32を形成する例を示したが、外部環境連通路31,32を形成せず、第1,第2,第4,第5の副流路41,42,44,45の一端部を直接外部環境に連通させてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、第1〜第3の主流路27,28,30、及び第1〜第2の連絡部7,10にガスの残留がなく、試料52又はポリマー溶液53,54が充填され、第1の連絡部7と第2の連絡部10において液・液界面が確実に形成される(図5参照)。
また、本実施形態の流体取扱装置1は、第1の連絡部7と第2の連絡部10間に位置する第1の主流路27の容積が所望の容積に設定されており、この第1の主流路27が所望量の試料を計り取る計量流路部となっている(図3乃至図5参照)。なお、この計量流路部としての第1の主流路27の容積をV1とし、第1の連絡部7における第3の副流路43の流路容積及び第2の連絡部10における第6の副流路46の流路容積をV2とすると、V2はV1に比較して極めて小さくなっている(V1>>2・V2)。したがって、試料52は、第1の主流路27によって正確に計り取られることになる。
その後、第2の主流路28の第2のポート48、第3の主流路30の第3のポート49、試料導入路33の第1のポート47に図示しない電極を配置し、第1の主流路27及び試料導入路33内の試料52、第2の主流路28内のポリマー溶液53、第3の主流路30内のポリマー溶液54に電位差付与手段によって電圧を印加し、第1の主流路27内の試料52及び試料導入路33内の試料52の分析対象物を電気泳動させる。その結果、第1の主流路27内の試料52は、含有する分析対象物の分子量等により電気泳動速度に差が生じて各種バンドが生じ、その各種バンドを第1の連絡部7を介して第2の主流路28側に電気泳動させ、第2の主流路28に配置した試料測定手段(図示せず)によって分析対象物の測定・分析を行うか、又は、その各種バンドを第2の連絡部10を介して第3の主流路30側に電気泳動させ、第3の主流路30に配置した試料測定手段(図示せず)によって分析対象物の測定・分析を行うことができる。また、試料導入路33内の試料52の分析対象物は、電気泳動させられて第1のポート47側へ戻される(図5参照)。
なお、このように電気泳動を行う場合の試料導入路33の形成位置は、試料52を計り取るための第1の主流路27の端部であって、且つ泳動方向における上流位置とすることが望ましい。このように形成することによって、第1の主流路27で計り取られた試料52内の分析対象物が、電気泳動によって試料導入路33内に戻ろうとするのを防ぎ、定量的な分析をより正確に行うことが可能となる。
以上のような構造の本実施形態の流体取扱装置1は、液状の試料52を毛管現象によって試料導入路33を介して第1の主流路27に導き入れることができ、第1の連絡部7と第2の連絡部10との間に位置する第1の主流路27で所望量の試料52を簡単に計り取ることができる。
また、本実施形態の流体取扱装置1は、液状の試料52を毛管現象によって試料導入路33を介して第1の主流路27に導き入れることができると共に、試料52を電気泳動させるために使用されるポリマー溶液53,54を毛管現象によって第2のポート48及び第3のポート49から第2の主流路28及び第3の主流路30に導き入れることができ、第1の連絡部7と第2の連絡部10で試料52とポリマー溶液53,54を接触させて液・液界面を形成することができるため、第1従来例のような真空装置が必要なく、また、第2従来例のような加圧手段が必要なく、構造が簡単化し、全体構造を小型化することができる。
また、本実施形態の流体取扱装置1は、液状の試料52を毛管現象によって試料導入路33を介して第1の主流路27に導き入れることができると共に、試料52を電気泳動させるために使用されるポリマー溶液53,54を毛管現象によって第2のポート48及び第3のポート49から第2の主流路28及び第3の主流路30に導き入れることができ、第1の連絡部7及び第2の連絡部10で試料52とポリマー溶液53,54を接触させることができるため、第1従来例のような真空装置によって真空引きする前処理作業が必要なく、また、第2従来例のような加圧手段によって流路を二段階に加圧する作業が必要なくなるため、試料52の分析作業時間を著しく短縮することができる。
また、本実施形態の流体取扱装置1は、第1の主流路27内(試料導入路33内のガスを含む)と第2の主流路28内のガスを第1の連絡部7を介して外部環境に放出することができ、第1の主流路27内(試料導入路33内のガスを含む)と第3の主流路30内のガスを第2の連絡部10を介して外部環境に放出することができるため、試料52とポリマー溶液53,54とが液・液界面(ガスが介在しない界面)を形成でき、試料52及びポリマー溶液53,54中にガスが混入することがなく、第1の主流路27内の試料52を電気泳動させて分析する作業が円滑に且つ正確に行われる。
なお、本実施形態の流体取扱装置1は、第1の連絡部7に試料52とポリマー溶液53とが同時に到達した場合には、第3の副流路43内のガスが第3の副流路43内を毛管現象で流動する試料52及びポリマー溶液53によって第1の外部環境連通路31側に押し出され、第3の副流路43内において試料52とポリマー溶液53の液・液界面が形成される。また、第2の連絡部10に試料52とポリマー溶液54とが同時に到達した場合には、第6の副流路46内のガスが第6の副流路46内を毛管現象で流動する試料52及びポリマー溶液54によって第2の外部環境連通路32側に押し出され、第6の副流路46内において試料52とポリマー溶液54の液・液界面が形成される。
このような場合のガス抜きをより確実なものとするには、第3の副流路43の第1の外部環境連通路31への分岐流路43aの幅や、第6の副流路46の第2の外部環境連通路32への分岐流路46aの幅を、第3の副流路43の流動長(第1の主流路27から第2の主流路28までの長さ)、及び第6の副流路46の流動長(第1の主流路27から第3の主流路30までの長さ)程度まで拡張するとよい。尚、分岐流路43a、46aを、第1及び第2の副流路41,42や第4及び第5の副流路44,45が形成されている側面1b側(図1参照)とは反対側の側面1a側(図1参照)に形成すれば、第3の副流路43及び第6の副流路46の流動長と同一幅で形成することが可能となる(図5(e)参照。)。
本実施形態のように、第1の連絡部7や第2の連絡部10における第1〜第6の副流路41〜46の幅を板厚方向に狭める(第1〜第6の副溝21〜26の深さを浅くする)ことによって、板厚方向及び流体の流動方向に対して直交する方向の幅を広くしても第1〜第3の主流路27,28,30及び第1、第2の外部環境連通路31,32よりも第1〜第6の副流路41〜46の断面積を小さくすることができ、流路内のガスの脱気を確実に行うことができる。
また、第1〜第6の副流路41〜46を形成する第1〜第6の副溝21〜26のアスペクト比が大きい場合、即ち溝幅に対して溝深さの比が大きい場合は、射出成形において溝底部の形状が転写し難く、所望する形状を得ることが困難であった。これに対し、本実施形態のように第1〜第6の副溝21〜26のアスペクト比を小さくして、即ち溝深さに対して溝幅を広くして所望の断面積とすることにより、所望する形状の第1〜第6の副溝21〜26を容易に射出成形によって形成することができる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態に係る流体取扱装置1を示すものである。なお、本実施形態の流体取扱装置1において、前記第1実施形態の流体取扱装置1と同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する。
この図6に示す流体取扱装置1は、試料52内に試料52中の分析対象物が付着する磁気ビーズ55を混入させ、その磁気ビーズ55を含む試料52を試料導入用の第1のポート47から試料導入路33,第1の流路27を介して第1の連絡部7及び第2の連絡部10に毛管現象によって導き入れ、第2のポート48に滴下したポリマー溶液53を第2の流路28の第1の連絡部7側端部まで毛管現象で導き入れ、第3のポート49に滴下したポリマー溶液54を第3の流路30の第2の連絡部10まで毛管現象によって導き入れるようになっている。この際、試料52とポリマー溶液53との間に位置するガスは、第1の連絡部7の第1〜第3の副流路41〜43及び第1の外部環境連通路31を介して外部環境に放出される。また、試料52とポリマー溶液54との間に位置するガスは、第2の連絡部10の第4〜第6の副流路44〜46及び第2の外部環境連通路32を介して外部環境に放出される。その結果、試料52とポリマー溶液53,54は、第1の連絡部7及び第2の連絡部10において、ガスを介在させることなく液・液界面を形成することができる。
その後、この流体取扱装置1は、磁石(ビーズ収集手段)56によって磁気ビーズ55を第1の主流路27の一端側(図6(a)においては左側端部)に集め、磁気ビーズ55に付着した分析対象物の試料52中における密度を高めるようになっている。
次いで、この流体取扱装置1は、この集められた磁気ビーズ55に分離手段としての光、或いは遊離液などを用いて、磁気ビーズ55に捕捉された分析対象物を磁気ビーズ55から分離し、その分離して濃縮化された分析対象物を第1の主流路27から第2の主流路28へ電気泳動させることにより、試料52中の分析対象物を分析するようになっている。
このような本実施形態の流体取扱装置1によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができることはもちろんのこと、微量な試料52であっても、試料52中の分析対象物を濃縮化することができるため、分析対象物を正確に測定して分析することが可能になる。
なお、本実施形態において、磁石56を配置する位置は、第1の主流路27の一端側に限られず、試料52中の分析対象物を効率的に濃縮化することができる限り、適宜変更することができる。
また、本実施形態において、第1の主流路27の第1の連絡部7側端部及び第1の連絡部7、又は第1の主流路27の第2の連絡部10側端部及び第2の連絡部10まで導入された磁気ビーズ55は、第2の主流路28と第3の主流路30にポリマー溶液53,54が導入される前の状態において、試料52が第1の連絡部7及び第2の連絡部10によって堰き止められ、試料52が第2の主流路28,第3の主流路30,第1の外部環境連通路31及び第2の外部環境連通路32側に流出することがないため、第1の連絡部7におけるガスと試料の気・液界面又は第2の連絡部10におけるガスと試料の気・液界面において捕捉される。このように第1の主流路27が充填された後に第2の主流路28,第3の主流路30をポリマー溶液53,54で満たし、電気泳動を行っても、磁気ビーズ55が第2の主流路28側へ拡散する速度が分析対象物の泳動に比べて極めて遅いため、正確な分析の妨げにはならない。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係る流体取扱装置1を示すものである。なお、本実施形態の流体取扱装置1において、前記第1実施形態の流体取扱装置1と同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する。
この実施形態に係る流体取扱装置1は、前述の第1及び第2実施形態の第1及び第2の連絡部7,10と異なる構造の第1及び第2の連絡部7,10を採用した態様を示すものである。
すなわち、図7に示すように、本実施形態に係る流体取扱装置1における第1及び第2の連絡部7,10は、前述の第1乃至第2実施形態で示した第1及び第2の連絡部7,10の第1〜第6の副流路41〜46が第1部材2の板厚方向に流路幅を狭めるようになっていたのに対し、第1部材2の板厚方向に流路幅を狭めることがなく、第1部材2の幅方向(平面図において、第1の主流路27が延びる方向に対して直交する方向)に流路幅を狭めるようになっている。
このような構成の本実施形態の流体取扱装置1は、その第1及び第2の連絡部7,10が前述の第1及び第2実施形態の第1及び第2の連絡部7,10と同様の液溜め効果(断面積が小さい流路から急激に断面積が拡大された流路に向かって流体が流れるときに、断面積の小さい流路の断面積が急激に拡大された流路への開口端で流体が停止する効果)を発揮する。
[第4実施形態]
図8は、本発明の第4実施形態に係る流体取扱装置1を示すものである。なお、本実施形態の流体取扱装置1は、前述の第3実施形態の変形例であり、前述の第3実施形態の流体取扱装置1と同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する。
この実施形態に係る流体取扱装置は、第1の連絡部7における第3の副流路43及び第2の連絡部10における第6の副流路46が前述の第3実施形態と異なる。
すなわち、本実施形態において、第3の副流路43は、第1の主流路27と第2の主流路28とを連通している。しかしながら、この第3の副流路43は、前述の第3実施形態の第3の副流路43のように第1の主流路27,第2の主流路28及び第1の外部環境連通路31を相互に連通するものではない。また、第6の副流路46は、第1の主流路27と第3の主流路30とを連通している。しかしながら、この第6の副流路46は、前述の第3実施形態の第6の副流路46のように第1の主流路27,第3の主流路30及び第2の外部環境連通路32を相互に連通するものではない。
したがって、本実施形態においては、第1の主流路27に試料52を導入した後、第2の主流路28及び第3の主流路30にポリマー溶液53,54を導入するか、又は第2の主流路28及び第3の主流路30にポリマー溶液53,54を導入した後、第1の主流路27に試料52を導入する等、第1の連絡部7の第3の副流路43及び第2の連絡部10の第6の副流路46が試料52とポリマー溶液53,54のいずれか一方によって充填された後、試料52とポリマー溶液53,54の他方が第1の連絡部7及び第2の連絡部10に到達するようにする必要がある。
なお、本実施形態において、第1の主流路27に導入した試料52と第2の主流路28に導入したポリマー溶液53が同時に第1の連絡部7に到達すると、第3の副流路43の内部において試料52とポリマー溶液53との間にガスが介在することになり、第1の連絡部7において液・液界面を形成することが困難になる。また、第1の主流路27に導入した試料52と第3の主流路30に導入したポリマー溶液54が同時に第2の連絡部10に到達すると、第6の副流路46の内部において試料52とポリマー溶液54との間にガスが介在することになり、第2の連絡部10において液・液界面を形成することが困難になる。したがって、本実施形態においては、試料52とポリマー溶液53とが第1の連絡部7に到達する時間に時間差を設け、試料52とポリマー溶液54とが第2の連絡部10に到達する時間に時間差を設けるように、試料52を第1のポート47に注入するタイミングとポリマー溶液53,54を第2のポート48又は第3のポート49に注入するタイミングが決定されることになる。
このような態様で使用される本実施形態の流体取扱装置1は、試料52及びポリマー溶液53,54によって第1〜第3の主流路27,28,30を充填させるのに、時間差を設けるように考慮する必要があるものの、上述の各実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
[第5実施形態]
図9乃至図10は、本発明の第5実施形態に係る流体取扱装置1を示すものである。なお、本実施形態の流体取扱装置1は、前述の第1実施形態の変形例であり、前述の第1実施形態の流体取扱装置1と同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する。
本実施形態の流体取扱装置1は、第1のポート47と第1の主流路27とを接続する(連通する)試料導入路(第1の流体導入路)33に特徴を有している。すなわち、本実施形態の流体取扱装置1の試料導入路33は、試料導入路33の主部33bと第1の主流路側接続部33aから形成されており、試料導入路33の主部33b及び第1の主流路27よりも小さい流路断面積となるように形成された第1の主流路側接続部33aが、第1の主流路27に対して45°の傾斜角度で接続(連通)されているため、試料導入路33の主部33b内の試料(第1の流体)が第1の主流路側接続部33aを介して第1の主流路26内に毛管現象によって流動できるようになっている。
このような構成の本実施形態によれば、第1の主流路27及び試料導入路33内の試料,第2の主流路28内のポリマー溶液,第3の主流路30内のポリマー溶液に電圧付与手段によって電圧を印加し、第1の主流路27内の試料及び試料導入路33内の試料の分析対象物を電気泳動させる際に、試料導入路33(第1の主流路側接続部33a)の第1の主流路27側開口部近傍における分析対象物(図11(a)の斜線部60aで示す部分)が第1の主流路27内に向かって流動するか又は試料導入路33内に向かって流動することになる。この際、試料導入路33の第1の主流路27側開口部近傍における分析対象物(斜線部60a)が第1の主流路27側と試料導入路33側のうちのいずれ側に向かって流動するかによって、第1の主流路27内を電気泳動する分析対象物の量に増減を生じる。
しかし、本実施形態の構成によれば、試料導入路33の第1の主流路側接続部33aが試料導入路33の主部33b及び第1の主流路27の流路断面積よりも小さな流路断面積であるため(図11(a)参照)、図11(b)に示すように、全長に亘り等しい流路断面積となるように形成された試料導入路33と第1の主流路27とが直交するように接続された第1実施形態の構成に比較し、試料導入路33の第1の主流路27側開口部近傍にける分析対象物(図11(a)の斜線部60a)の量が第1実施形態における試料導入路33の第1の主流路27側開口部近傍における分析対象物(図11(b)の斜線部60b)の量よりもはるかに小さい。
したがって、本実施形態の流体取扱装置1は、第1の主流路27内を電気泳動する分析対象物の量のばらつきが第1実施形態の流体取扱装置1よりも小さくなり、より正確な試料の計り取りやより正確な分析等が可能になる。
なお、本実施形態の構成は、第1実施形態の流体取扱装置1に適用できるだけでなく、第2乃至第4実施形態の流体取扱装置1に適用することもできる。
また、本実施形態に係る流体取扱装置1において、試料導入路33の全体(第1の主流路側開口部近傍を含めた全体)は、図11(a)に示すように、第1の主流路27に直交する方向(図11(a)の+Y方向)から時計回り方向に傾斜角θ(=45°)だけ傾斜させて形成してあるが、これに限られず、断面積の小さい流路から急激に断面積が拡大された流路への開口端で流体が停止する効果が発揮されず、断面積の小さい流路から大きな流路へ毛管引力が働くような角度に傾斜させて形成すればよい。
すなわち、本実施形態において、試料導入路33の第1の主流路側接続部33aが第1の主流路27に直交する方向に対して傾斜する角(傾斜角θ)は、試料と流路壁面との接触角を考慮し、試料が毛管現象のみで試料導入路33側から第1の主流路27内に流動できる角度に設定されるものであり、θ=45°に限定されるものではない。
また、本実施形態に係る流体取扱装置1は、図9(a),図10(a)及び図11(a)に示すように、試料導入路33の全体を第1の主流路27に直交する方向から傾斜角θだけ傾斜させて形成するように構成されているが、これに限られず、試料導入路33の第1の主流路側接続部33aのみを第1の主流路27に直交する方向に対して傾斜角θ分だけ傾斜させて接続するようにしてもよい。
[他の実施形態]
本発明において、第1の連絡部7及び第2の連絡部10は、それぞれ、第1実施形態,第3実施形態及び第4実施形態のいずれかの第1の連絡部7と第2の連絡部10を適宜組み合わせた構造のものを使用してもよい。すなわち、本発明の流体取扱装置1は、第1の連絡部7の構造を第1,3,4実施形態のいずれかの第1の連絡部7の構造とし、第2の連絡部10の構造を第1,3,4実施形態のいずれかの第2の連絡部10の構造としてもよい。
第1及び第2の連絡部7,10は、上述の第1乃至第4実施形態のもの(7,10)に限定されることがなく、第1部材2の板厚方向及び幅方向に流路を絞るようにしてもよい。このようにしても、第1及び第2の連絡部7,10は、第1〜第6の副流路41〜46の流路断面積を第1〜第3の主流路27,28,30及び第1〜第2の外部環境連通路31,32の流路断面積よりも急激に小さくすることができるため、毛管現象で流動する試料52を第1及び第2の連絡部7,10において堰き止めることができる。
また、上述の各実施形態において、第1〜第3の溝6,8,11、第1〜第6の副溝21〜26、第1及び第2の外部環境連通溝12,13を第1部材2の裏面3側に形成するようになっているが、これに限られず、第2部材4の表面5側に形成してもよく、また、第1部材2の裏面3側及び第2部材4の表面5側に跨って形成してもよい。
本発明の第1実施形態に係る流体取扱装置を示す図であり、図1(a)が流体取扱装置の平面図、図1(b)が流体取扱装置の側面図、図1(c)が図1(a)のA−A線に沿って切断して示す断面図である。 図2(a)は第1部材の裏面図であり、図2(b)が第2部材の平面図である。 図3(a)は図1(b)のB−B線に沿って切断して示す図であり、図3(b)は図3(a)の連絡部32近傍を拡大して示す図であり、図3(c)は図1(a)のC−C線に沿って切断して示す断面図であり、図3(d)は図3(c)の連絡部32近傍を拡大して示す断面図である。 第1実施形態に係る流体取扱装置の第1作動状態を示す図であり、図4(a)〜(d)は図3(a)〜(d)に対応する図である。 第1実施形態に係る流体取扱装置の第2作動状態を示す図であり、図5(a)〜(d)は図3(a)〜(d)に対応する図である。 本発明の第2実施形態に係る流体取扱装置を示す図であり、図6(a)〜(d)は図5(a)〜(d)に対応する図である。 本発明の第3実施形態に係る流体取扱装置を示す図であり、図7(a),(b)は図5(a),(b)に対応する図である。 本発明の第4実施形態に係る流体取扱装置を示す図であり、図8(a),(b)は図5(a),(b)に対応する図であって、図8(c)は図6(a)に対応する図である。 本発明の第5実施形態に係る流体取扱装置を示す図であり、図9(a)が流体取扱装置の平面図、図9(b)が図9(a)に示す流体取扱装置の側面図、図9(c)が図9(a)のA1−A1線に沿って切断して示す流体取扱装置の断面図である。 図10(a)は図9(b)のB1−B1線に沿って切断して示す図であり、図10(b)は図9(a)のC1−C1線に沿って切断して示す断面図であり、図10(c)は図10(b)の一部を拡大して示す断面図である。 図11(a)は図10(a)の一部を拡大して示す図であり、図11(b)は図3(a)の一部を拡大して示す図である。 第1従来例に係る流体取扱装置を示す図である。 第2従来例に係る流体取扱装置を示す図である。
符号の説明
1……流体取扱装置、7……第1の連絡部、10……第2の連絡部、27……第1の主流路、28……第2の主流路、30……第3の主流路、33……試料導入路(第1の流体導入路)、33a……第1の主流路側接続部、33b……主部、41……第1の副流路、42……第2の副流路、43……第3の副流路、44……第4の副流路、45……第5の副流路、46……第6の副流路、47……第1のポート、48……第2のポート、49……第3のポート、52……試料(第1の流体)、53……ポリマー溶液(第2の流体)、54……ポリマー溶液(第3の流体)

Claims (8)

  1. 毛管現象により第1の流体が移動可能な第1の主流路と、
    毛管現象により第2の流体が移動可能な第2の主流路と、
    毛管現象により第3の流体が移動可能な第3の主流路と、
    前記第1の主流路、前記第2の主流路及び外部環境を連通する第1の連絡部と、
    前記第1の主流路、前記第3の主流路及び前記外部環境を連絡する第2の連絡部とを含み、
    前記第1の連絡部は、
    毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第1の副流路と、
    毛管現象により前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第2の副流路と、
    前記第1の主流路の断面積及び前記第2の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体又は第2の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第2の主流路とを連絡する第3の副流路とを有し、
    前記第2の連絡部は、
    毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第4の副流路と、
    毛管現象により前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第5の副流路と、
    前記第1の主流路の断面積及び前記第3の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体又は第3の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第3の主流路とを連絡する第6の副流路とを有し、
    前記第1の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第1の連絡部に向かって前記第2の主流路を移動する前記第2の流体とが前記第1の連絡部において界面を形成し、
    前記第2の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第2の連絡部に向かって前記第3の主流路を移動する前記第3の流体とが前記第2の連絡部において界面を形成し、
    前記第1の連絡部と前記第2の連絡部との間で前記第1の流体が計量される、
    ことを特徴とする流体取扱装置。
  2. 毛管現象により第1の流体が移動可能な第1の主流路と、
    毛管現象により第2の流体が移動可能な第2の主流路と、
    毛管現象により第3の流体が移動可能な第3の主流路と、
    前記第1の主流路、前記第2の主流路及び外部環境を連通する第1の連絡部と、
    前記第1の主流路、前記第3の主流路及び前記外部環境を連絡する第2の連絡部とを含み、
    前記第1の連絡部は、
    毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第1の副流路と、
    毛管現象により前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第2の副流路と、
    前記第1の主流路の断面積及び前記第2の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体及び/又は第2の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第3の副流路とを有し、
    前記第2の連絡部は、
    毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第4の副流路と、
    毛管現象により前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第5の副流路と、
    前記第1の主流路の断面積及び前記第3の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体又は第3の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第3の主流路とを連絡する第6の副流路とを有し、
    前記第1の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第1の連絡部に向かって前記第2の主流路を移動する前記第2の流体とが前記第1の連絡部において界面を形成し、
    前記第2の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第2の連絡部に向かって前記第3の主流路を移動する前記第3の流体とが前記第2の連絡部において界面を形成し、
    前記第1の連絡部と前記第2の連絡部との間で前記第1の流体が計量される、
    ことを特徴とする流体取扱装置。
  3. 毛管現象により第1の流体が移動可能な第1の主流路と、
    毛管現象により第2の流体が移動可能な第2の主流路と、
    毛管現象により第3の流体が移動可能な第3の主流路と、
    前記第1の主流路、前記第2の主流路及び外部環境を連通する第1の連絡部と、
    前記第1の主流路、前記第3の主流路及び前記外部環境を連絡する第2の連絡部とを含み、
    前記第1の連絡部は、
    毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第1の副流路と、
    毛管現象により前記第2の流体が移動可能に形成され、前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第2の副流路と、
    前記第1の主流路の断面積及び前記第2の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体及び/又は第2の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第2の主流路と前記外部環境とを連絡する第3の副流路とを有し、
    前記第2の連絡部は、
    毛管現象により前記第1の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記外部環境とを連絡する第4の副流路と、
    毛管現象により前記第3の流体が移動可能に形成され、前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第5の副流路と、
    前記第1の主流路の断面積及び前記第3の主流路の断面積よりも小さい断面積を有し、毛管現象により前記第1の流体及び/又は第3の流体が移動可能に形成され、前記第1の主流路と前記第3の主流路と前記外部環境とを連絡する第6の副流路とを有し、
    前記第1の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第1の連絡部に向かって前記第2の主流路を移動する前記第2の流体とが前記第1の連絡部において界面を形成し、
    前記第2の連絡部に向かって前記第1の主流路を移動する前記第1の流体と前記第2の連絡部に向かって前記第3の主流路を移動する前記第3の流体とが前記第2の連絡部において界面を形成し、
    前記第1の連絡部と前記第2の連絡部との間で前記第1の流体が計量される、
    ことを特徴とする流体取扱装置。
  4. 前記第1の主流路には、前記第1の流体を前記第1の主流路に導入するための第1のポートが形成され、
    前記第2の主流路には、前記第2の流体を前記第2の主流路に導入するための第2のポートが形成され、
    前記第3の主流路には、前記第3の流体を前記第3の主流路に導入するための第3のポートが形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流体取扱装置。
  5. 前記第1のポートが前記第1の連絡部又は前記第2の連絡部の近傍に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の流体取扱装置。
  6. 前記第1のポートが第1の流体導入路を介して前記第1の主流路に接続されており、
    前記第1の流体が前記第1の流体導入路側から前記第1の主流路側へ毛管現象により流動できるように形成されたことを特徴とする請求項4又は5に記載の流体取扱装置。
  7. 前記第1のポートが第1の流体導入路を介して前記第1の主流路に接続されており、
    前記第1の流体導入路の前記第1の主流路側接続部は、前記第1の流体導入路の主部及び前記第1の主流路の流路断面積よりも小さい断面積に形成され、前記第1の流体が前記第1の流体導入路側から前記第1の主流路側へ毛管現象により流動できるように形成されたことを特徴とする請求項4又は5に記載の流体取扱装置。
  8. 前記第2の主流路と前記第3の主流路との間に電位差を付与する電位差付与手段を設け、前記第1の主流路内の第1の流体に含まれる帯電物質を前記第2の主流路又は前記第3の主流路へ電気泳動させることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の流体取扱装置。
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