JP2007038266A - 金属管のねじ用溝形成装置及びその形成方法並びにねじ用溝付き金属管 - Google Patents

金属管のねじ用溝形成装置及びその形成方法並びにねじ用溝付き金属管 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属管に許容できない薄肉部分が生ずることを防止しながら、金属管にねじ用溝を形成できる金属管のねじ用溝形成装置及びその形成方法並びにねじ用溝付き金属管を提供すること。
【解決手段】 金属管1の外周面を押圧部材36で金属管1の内径方向に押圧することによって金属管1にねじ用溝を形成する装置において、昇降部材30の下降によるカム部材74,75のカム作用によって金属管1の先端部1Aを金属管1の軸線Fと平行する方向へ圧縮する圧縮部材71を設け、この圧縮部材71よる圧縮荷重を、押圧部材36による金属管1の押圧加工時に金属管1に作用させる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成するための装置及びその方法並びにねじ用溝付きの金属管に係り、例えば、燃料タンクの燃料注入管や、飲料液収納用金属製容器、魔法瓶用金属製容器にねじ用溝を形成するために利用することができる。
下記の特許文献1には、金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成する技術が開示されている。この特許文献1には、従来技術として、金属管の外周面をローラで内径方向へ押圧することによって上記ねじ用溝を形成することと、金属管の外周面を、金属管の円周方向に複数個配置された押圧部材となっているポンチで内径方向へ押圧することによって上記ねじ用溝を形成すること、とが知れていることが記載されており、特許文献1では、主ポンチの間に配置される副ポンチを用意し、これらの副ポンチによって主ポンチで成形されない金属管の部分を成形するようにしている。
特開2000−334521号公報
金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成するために、ローラや押圧部材によって金属管の外周面を内径方向へ押圧した場合には、金属管の材料には、ねじ用溝の内径方向への突出量を生じさせるために伸び変形が発生することになり、このため、金属管にはその伸び変形分だけ厚さが小さくなった薄肉部分が生じてしまい、この薄肉部分の厚さが一定値以下になると、金属管にひび割れ等が発生する。このような問題を発生させないためには、金属管の材料として、厚さが大きい材料を用いなければならず、これによると、金属管の重量が重くなってしまう。また、金属管が、四輪車両に搭載される燃料タンクの燃料注入管(フューエルインレット)である場合には、この燃料注入管が重くなることにより、四輪車両の全体重量が重くなり、燃費が悪化するという問題も生ずる。
本発明の目的は、金属管に許容できない薄肉部分が生ずることを防止しながら、この金属管にねじ用溝を形成できるようになる金属管のねじ用溝形成装置及びその形成方法並びにねじ用溝付き金属管を提供するところにある。
本発明に係る金属管のねじ用溝形成装置は、金属管の外周面に金属管内径方向への押圧力を作用させる押圧体を備えており、この押圧体による押圧作用によって前記金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成する金属管のねじ用溝形成装置において、前記金属管の端部からこの金属管の軸線方向と平行する方向への圧縮荷重を前記金属管に作用させる圧縮部材を有し、この圧縮部材による圧縮荷重を前記押圧体の押圧作用による前記ねじ用溝の形成時において前記金属管に作用させることを特徴とするものである。
この装置によると、圧縮部材による圧縮荷重が押圧体の押圧作用によるねじ用溝の形成時において金属管の端部に作用するため、金属管は、ねじ用溝の形成時に厚さが大きくなる圧縮荷重を受けることになる。このため、金属管に内径方向への突出量を有するねじ用溝を形成するために押圧体による押圧力を金属管に作用させても、この圧縮荷重により、金属管に許容できない程度に厚さが小さくなった薄肉部分が生ずることを防止できる。
以上において、圧縮部材による圧縮荷重を押圧体の押圧作用によるねじ用溝の形成時において金属管に作用させることとは、金属管にねじ用溝を形成するときに同時に作用させることでもよく、あるいは、金属管にねじ用溝を形成する前から作用させておき、ねじ用溝を形成するときまで継続させておくことでもよい。
また、前記押圧体は、金属管の外周面に金属管内径方向への押圧力を作用させることによって金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成できるものであれば、任意な形状、構造、形式のものでよく、その第1番目の例は、ローラであり、第2番目の例は、金属管の円周方向に複数個配置された押圧部材によって構成されるものである。押圧体を、金属管の円周方向に複数個配置された押圧部材を含んだものとする場合には、本発明に係る装置に、これらの押圧部材を金属管の内径方向に移動させるための押圧部材駆動手段を設けることにより、この駆動手段でそれぞれの押圧部材を金属管の内径方向に移動させることにより、金属管の内径方向へ突出したねじ用溝を形成することができる。この押圧部材駆動手段は、全部の押圧部材を同時に金属管の内径方向へ移動させるものでもよく、それぞれの押圧部材を個別に金属管の内径方向へ移動させるものでもよく、1個又は複数個の押圧部材を金属管の内径方向へ移動させた後、残りの複数個又は1個の押圧部材を金属管の内径方向へ移動させるものでもよい。
また、このように押圧体を、金属管の円周方向に複数個配置された押圧部材を含んだものとする場合には、これらの押圧部材のそれぞれを、金属管に第1回目の押圧加工を行い、この第1回目の押圧加工で金属管に第1部分溝を形成するための第1回目押圧加工用押圧部材と、これらの第1回目押圧加工用押圧部材で押圧加工されない金属管の箇所についてこの金属管に第2回目の押圧加工を行い、この第2回目の押圧加工で金属管に第1部分溝と接続された第2部分溝を形成するための第2回目押圧加工用押圧部材と、を含んでいるものとすることが好ましい。
これによると、第1回目押圧加工用押圧部材で形成される第1部分溝同士を、第2回目押圧加工用押圧部材で形成される第2部分溝によって接続することができ、金属管にこの金属管の円周方向に連続した前記ねじ用溝を形成できることになる。
そして、第1回目押圧加工用押圧部材と第2回目押圧加工用押圧部材とによる金属管のそれぞれの押圧加工時において、金属管には材料の伸び変形が生ずるが、第1回目の押圧加工と第2回目の押圧加工は、金属管の円周方向にずれた箇所において行われるため、金属管に許容できない程度に厚さが小さくなった薄肉部分が生ずることはない。
また、このように前記複数個の押圧部材のそれぞれを、第1回目押圧加工用押圧部材と第2回目押圧加工用押圧部材とを含んでいるものとする場合には、第1回目押圧加工用押圧部材で形成される第1部分溝の深さを金属管に形成すべき前記ねじ用溝の深さと同じとし、第2回目押圧加工用押圧部材で形成される第2部分溝の深さも金属管に形成すべきねじ用溝の深さと同じとしてもよいが、第1部分溝の深さをねじ用溝の深さよりも浅くし、第2部分溝の深さをねじ用溝の深さと同じとし、第2回目押圧加工用押圧部材による押圧加工により、第1部分溝の深さがねじ用溝の深さと同じになるようにしてもよい。すなわち、金属管に第2回目押圧加工用押圧部材による押圧力が作用することにより、金属管に既に形成されている第1部分溝の深さがさらに深くなり、これによって第1部分溝の深さが金属管に形成すべきねじ用溝の深さと同じになるようにしてもよい。
これによると、第1回目押圧加工用押圧部材で第1部分溝を形成する際に、この第1部分溝を、金属管に形成すべきねじ用溝と同じ深さになった深い溝とする必要がなくなり、このため、第1回目押圧加工用押圧部材で金属管を押圧加工したときに、この金属管に許容できない程度に厚さが小さくなった薄肉部分が発生することを、前述した圧縮部材による圧縮荷重と共に、一層有効に防止することができる。
なお、以上のように金属管を第1回目押圧加工用押圧部材で押圧加工した後に第2回目押圧加工用押圧部材でさらに押圧加工することは、第1回目押圧加工用押圧部材がセットされた装置で金属管についての第1回目押圧加工を行った後に、この金属管を第2回目押圧加工用押圧部材がセットされた別の装置に自動装置又は手作業で移し替えて第2回目押圧加工を行ってもよく、あるいは、トランスファプレス装置のように1台で複数の加工作業を順次行える装置によって連続的に行ってもよく、また、第1回目押圧加工用押圧部材と第2回目押圧加工用押圧部材とを金属管の円周方向に位置をずらせてセットできる装置であれば、1台の装置によって行ってもよい。
また、それぞれの第1回目押圧加工用押圧部材おける金属管と対面する面の幅方向両側部分は、この金属管の外周面に対して後退した後退部としてもよい。これによると、それぞれの第1回目押圧加工用押圧部材で金属管に第1部分溝を形成するための押圧加工を行ったときに、これらの押圧部材の間に対応する金属管の箇所に亀裂等が生ずるのを防止することができる。
本発明に係る装置において、金属管に形成するねじ用溝は、金属管を1周しない長さのねじ用溝でもよく、金属管を1周してさらにその先に延びる長さのねじ用溝でもよい。ねじ用溝が、金属管を1周してさらにその先に延びる長さのねじ用溝である場合、言い換えると、ねじ用溝の終端部の位置が、ねじ用溝の始端部の位置から1周した位置を越えてさらに延伸した位置となっており、このため、ねじ用溝にこの延伸分の重複部がある場合には、複数個の第1回目押圧加工用押圧部材のなかに、この重複部を有する部分溝を形成する部材を含めておくことが好ましい。
これによると、上記重複部を有する部分溝は、複数個の第1回目押圧加工用押圧部材のなかの1個の第1回目押圧加工用押圧部材によって形成されることになり、この部分溝の深さは、第2回目押圧加工用押圧部材による押圧加工でさらに深くなってねじ用溝と同じ深さになるため、第2回目押圧加工用押圧部材による押圧加工によってねじ用溝と同じ深さとなった重複部を有する部分溝を金属管に形成する場合よりも、ねじ用溝の形成時に金属管の厚さを小さくする金属管の伸び変形の程度を低減することができ、金属管に許容できない薄肉部分が生ずるのをさらに一層防止することができる。
また、金属管に前記押圧体による押圧力で金属管内径方向へ突出したねじ用溝を形成できるようにする場合には、この押圧力を受けるための芯金体が金属管の内部に配置される。外周面に金属管に形成されるねじ用溝と対応する溝が設けられるこの芯金体は、1個のブロック状の部材でもよく、あるいは、金属管の円周方向に分割され、かつそれぞれが金属管の内外径方向に移動可能となった複数個の芯金部材を含んだものとなっていて、それぞれの芯金部材が、前記押圧体による金属管の内径方向への押圧加工時に外径方向へ移動するようになっているものでもよい。
芯金体を後者のものとした場合には、押圧体によって金属管にねじ用溝を形成するときにそれぞれの芯金部材を外径方向へ移動させることにより、言い換えると、芯金体を拡径変形させることにより、押圧体による押圧力をこれらの芯金部材で受けることができるとともに、ねじ用溝を形成した後は、それぞれの芯金部材を内径方向へ移動させることにより、言い換えると、芯金体を縮径変形させることにより、芯金体を1個のブロック状のものとした場合と異なり、芯金体を回転させることなく金属管から抜き取りことができる。
前述した圧縮部材による圧縮荷重を金属管の端部に作用させるためにこの圧縮部材を金属管の軸線方向と平行する方向へ移動させるための機構と、それぞれの上記芯金部材を金属管の内外径方向へ移動させるための機構は、任意な構造、形式のものでよいが、圧縮部材を金属管の軸線方向と平行する方向へ移動させるための機構が、第1カム部材のカム作用によって金属管の軸線方向へ移動する第1スライド部材を含んで構成され、それぞれの芯金部材を金属管の内外径方向へ移動させるための機構が、第2カム部材のカム作用によって金属管の軸線方向へ移動する第2スライド部材を含んで構成される場合には、第1カム部材と第2カム部材とを結合一体化して移動体に取り付けることが好ましい。
これによると、第1カム部材と第2カム部材のそれぞれを、移動体に取り付けられる1個のカム体の一部として構成することができ、これらのカム部材についての移動体への取付構造の簡単化を図ることができる。
また、本発明によってねじ用溝が形成される金属管は任意な用途で用いられるものでよいが、この金属管にねじ用溝を利用してキャップが取り付けられる場合には、前記圧縮部材を、この圧縮部材の圧縮荷重を受ける金属管の端部を金属管の外側へカールしたカール部とするための部材とし、このカール部を、上記ねじ用溝に螺合されて金属管に被せられる上記キャップのシール部材が当たる部分とすることが好ましい。
これによると、金属管に許容できない薄肉部分が生ずるのを防止するために、前記ねじ用溝の形成時に圧縮部材からの圧縮荷重を金属管の端部に作用させると、この端部をキャップのシール部材が当たるカール部に同時に成形加工できることになり、加工作業の兼用化によって作業工数の削減、コストの低減を達成することができる。
本発明に係る金属管のねじ用溝形成方法は、金属管の外周面に金属管内径方向への押圧力を作用させることにより、この金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成する金属管のねじ用溝形成方法において、前記金属管の端部からこの金属管の軸線方向と平行する方向への圧縮荷重を前記ねじ用溝の形成時において前記金属管に作用させることを特徴とするものである。
この方法によると、金属管の端部からこの金属管の軸線方向と平行する方向への圧縮荷重をねじ用溝の形成時において金属管に作用させるため、金属管は、ねじ用溝の形成時に厚さが大きくなる圧縮荷重を受けることになる。このため、金属管に内径方向への突出量を有するねじ用溝を形成するための押圧力を作用させても、この圧縮荷重により、金属管に許容できない程度に厚さが小さくなった薄肉部分が生ずることを防止できる。
この方法において、金属管の外周面を内径方向へ押圧する作業は、一例として、金属管の円周方向の複数個所において行うことができる。
このように、金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成するために、金属管の外周面を内径方向へ押圧する作業を金属管の円周方向の複数個所において行う場合には、金属管を内径方向へ押圧する作業を、金属管に第1回目の押圧加工を行い、この第1回目の押圧加工で金属管に複数の第1部分溝を形成するための第1回目押圧作業と、この第1回目押圧作業で押圧加工されない金属管の箇所についてこの金属管に第2回目の押圧加工を行い、この第2回目の押圧加工で金属管に複数の第1部分溝と接続された複数の第2部分溝を形成するための第2回目押圧作業と、を含んだものとすることが好ましい。
これによると、金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成するために、金属管の外周面を内径方向へ押圧する作業を金属管の円周方向の複数個所において行うようにしても、第1回目押圧作業と第2回目押圧作業とにより、第1部分溝と第2部分溝との接続によって金属管の円周方向に連続したねじ用溝を金属管に形成することができる。
そして、第1回目押圧作業時と第2回目押圧作業時とにおいて、金属管には材料の伸び変形が生ずるが、第1回目押圧作業と第2回目押圧作業は、金属管の円周方向にずれた箇所において行われるため、金属管に許容できない程度に厚さが小さくなった薄肉部分が生ずることはない。
また、このように金属管の外周面を内径方向へ押圧する作業を、第1回目押圧作業と第2押圧作業とを含んだものとして行なう場合には、第1回目押圧作業で形成される第1部分溝の深さを金属管に形成すべき前記ねじ用溝の深さと同じとし、第2回目押圧作業で形成される第2部分溝の深さも金属管に形成すべきねじ用溝の深さと同じとしてもよいが、第1回目押圧作業によって形成する第1部分溝の深さをねじ用溝の深さよりも浅くし、第2回目押圧作業によって形成する第2部分溝の深さをねじ用溝の深さと同じとし、第2回目押圧作業により、第1部分溝の深さがねじ用溝の深さと同じになるようにしてもよい。すなわち、金属管に対して第2回目押圧作業を行うことにより、金属管に既に形成されている第1部分溝の深さがさらに深くなり、これによって第1部分溝の深さが金属管に形成すべきねじ用溝の深さと同じになるようにしてもよい。
これによると、第1回目押圧作業で第1部分溝を形成する際に、この第1部分溝を、金属管に形成すべきねじ用溝と同じ深さになった深い溝とする必要がなくなり、このため、第1回目押圧作業で金属管を押圧加工したときに、この金属管に許容できない程度に厚さが小さくなった薄肉部分が発生することを、前述した圧縮荷重と共に、一層有効に防止することができる。
本発明に係る方法においても、金属管に形成するねじ用溝は、金属管を1周しない長さのねじ用溝でもよく、金属管を1周してさらにその先に延びる長さのねじ用溝でもよい。ねじ用溝が、金属管を1周してさらにその先に延びる長さのねじ用溝である場合、言い換えると、ねじ用溝の終端部の位置が、ねじ用溝の始端部の位置から1周した位置を越えてさらに延伸した位置となっており、このため、ねじ用溝にこの延伸分の重複部がある場合には、第1回目押圧作業によって形成される複数の第1部分溝のなかに重複部を有する部分溝を含ませておくことが好ましい。
これによると、上記重複部を有する部分溝は、第1回目押圧作業によって金属管に形成されることになり、この部分溝の深さは第2回目押圧作業でさらに深くなってねじ用溝と同じ深さになるため、第2回目押圧作業によってねじ用溝と同じ深さとなった重複部を有する部分溝を金属管に形成する場合よりも、ねじ用溝の形成時に金属管の厚さを小さくする金属管の伸び変形の程度を低減することができ、金属管に許容できない薄肉部分が生ずるのをさらに一層防止することができる。
また、本発明に係る方法においても、金属管に許容できない薄肉部分が生ずるのを防止するために、金属管の端部からこの金属管の軸線方向と平行する方向への圧縮荷重をねじ用溝の形成時において金属管に作用させる場合には、この圧縮荷重によって金属管の端部にこの金属管の外側へカールしたカール部を形成し、このカール部を、ねじ用溝に螺合されて金属管に被せられるキャップのシール部材が当たる部分とすることが好ましい。
これによると、金属管に許容できない薄肉部分が生ずるのを防止するために、ねじ用溝形成時に圧縮荷重を金属管の端部に作用させると、この端部をキャップのシール部材が当たるカール部に同時に成形加工することができ、加工作業の兼用化によって作業工数の削減、コストの低減を達成することができる。
本発明に係るねじ用溝付き金属管は、以上説明した金属管のねじ用溝形成装置及び方法によってねじ用溝が形成された金属管である。
本発明に係る装置及び方法は、任意な用途で用いられる金属管にねじ用溝を形成するために適用することができる。その一例は、燃料タンクの燃料注入管であり、他の例は、飲料液収納用金属製容器や魔法瓶用金属製容器である。
また、本発明に係る装置及び方法によってねじ用溝が形成される金属管は、燃料タンクの燃料注入管のように、長寸の1本の金属管自体でもよく、長寸の金属管を形成する複数本の金属管のうちの例えば口金部分を形成する短寸の金属管でもよい。また、本発明に係る装置及び方法は、金属管の一部を折り返し加工して二重重ねとなった部分にねじ用溝を形成する場合にも適用することができる。
本発明によると、金属管に許容できない薄肉部分が生ずることを防止しながら、この金属管にねじ用溝を形成できるという効果を得られる。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るねじ用溝形成装置及び方法が適用されてねじ用溝20が形成されている金属管1を示し、この金属管1は、四輪車両に搭載される燃料タンク2に燃料を注入するための燃料注入管であり、例えば、厚さ1.2mmのステンレス板から成形されているこの燃料注入管1の先端部1Aは、燃料注入管1の外側へカールしたカール部3(図2も参照)となっており、燃料注入管1の基端部1Bは、燃料タンク2に接続されている。また、燃料注入管1と燃料タンク2との間にブリーザチューブ2Aが架設されており、燃料注入管1から燃料タンク2に燃料が注入されたときに、燃料タンク2内の空気がこのブリーザチューブ2A及び燃料注入管1を通って外部へ排出されるようになっている。
図2は、燃料注入管1の先端部1Aと、この先端部1Aに被せられるキャップ4とを示す。このキャップ4の回転操作される回転部材5の裏面には、燃料注入管1の先端部1Aの内部に挿入される挿入部材6が設けられ、この挿入部材6の外周面には、燃料注入管1のねじ用溝20との係合によってキャップ4を燃料注入管1に螺合させるための螺旋状の突条7に形成されているとともに、挿入部材6には、回転部材5を回転操作して挿入部材6を燃料注入管1の先端部1Aの内部に所定長さ挿入させたときに、燃料注入管1のカール部3に当接して燃料注入管1とキャップ4との間をシールするためのシール部材8が取り付けられている。
また、回転部材5と挿入部材6との間には、回転部材5に所定以上の回転操作力が作用したときに、回転部材5を空回りさせるために空回り機構9が介設されている。この空回り機構9は、図2、及び図2のS3−S3線断面図である図3に示されているように、回転部材5の裏面の内周部外側に固定されたベース部材10と、このベース部材10の切欠部10Aに挿入された突片部11Aを有し、回転部材5の裏面に回転自在に取り付けられた板状の中間部材11と、この中間部材11とベース部材10との間に架設され、切欠部10Aに対する突片部11Aの遊合分だけ回転部材5及びベース部材10に対して円周方向に回転自在となっている中間部材11をA方向へ回転付勢するばね12と、中間部材11に切込み部11Bによって形成された弾性片11Cと、この弾性片11の先端のフック部11Dと、このフック部11Dと対応する挿入部材6の上面の円周位置部分において、フック部11Dの形状と対応する鋸歯状に形成された歯13(図4も参照)と、を有している。
キャップ4を燃料注入管1の先端部1Aに取り付けるために、図3において、回転部材5をA方向へ回転操作すると、ベース部材10の切欠部10Aに対する突片部11Aの遊合分だけ回転部材5及びベース部材10がばね12を伸張させながらA方向へ回転した後、突片部11Aに作用するベース部材10からの押圧力で中間部材11も同方向へ回転するため、中間部材11の弾性片11Cのフック部11Dと摩擦接触している歯13からの回転力によって挿入部材6もA方向へ回転し、これによって前記突条7は燃料注入管1のねじ用溝20に係合し、挿入部材6のシール部材8が燃料注入管1のカール部3に当接することにより、突条7とねじ用溝20の作用によって燃料注入管1に螺合したキャップ4は、この燃料注入管1の先端部1Aにしっかりと被せられる。
シール部材8がカール部3に当接した後も回転部材5をA方向へ回転操作すると、弾性片11Cの弾性変形によってフック部11Dが歯13から外れながら、回転部材5、ベース部材10及び中間部材11は挿入部材6に対して空回りすることになり、回転部材5の回転操作を停止させると、伸張していたばね12の弾性復帰力で回転部材5及びベース部材10は中間部材11に対して図3の図示状態になる。また、また、キャップ4を燃料注入管1の先端部1Aから取り外すために回転部材5をA方向とは逆のB方向へ回転させると、フック部11Dから歯13への回転力の伝達によって挿入部材6はB方向へ回転し、この回転によって突条7はねじ用溝20との係合から外れるため、キャップ4を燃料注入管1の先端部1Aから取り外すことができる。
本実施形態において、図2に示されているとおり、燃料注入管である金属管1に形成されているねじ用溝20の終端部20Bの位置Eは、ねじ用溝20の始端部20Aの位置Cから1周した位置Dを越えてさらに延伸した位置となっており、このため、ねじ用溝20にはこの延伸分の重複部20Cがあり、ねじ用溝20は、この重複部20Cの長さ分だけ1周を越える長さとなっている。
なお、本実施形態におけるねじ用溝20と係合するキャップ4の部分は螺旋状の突条7となっていたが、この部分は、円周方向に短寸となった突起状のものでもよく、また、ねじ用溝20と対応して内径方向に窪んだ溝でもよい。
次に、金属管1の外周面に内径方向に突出したねじ用溝20を形成するための本実施形態に係るねじ用溝形成装置について説明する。図5は、このねじ用溝形成装置を示す正面図であり、図6は、図5の一部についての断面図、図7は、図5のS7−S7線断面図である。
このねじ用溝形成装置はプレス装置に取り付けられるものであるため、このねじ用溝形成装置は、プレス装置のスライド又はラムによる昇降部材30と、プレス装置に固定設置されたボルスタである基台部材31とを含んで構成されたものとなっている。この基台部材31には、図7で示されているように、金属管1の先端部1Aが挿入セットされるスペースSが形成されたベース部材32が起立設置され、このベース部材32の前面には、図5で示されているように、左右2個の加圧部材33が配置され、これらの加圧部材33は、ベース部材32に達するガイドピン34が挿入された左右方向に長い長孔35により、金属管1に向かって進退自在となっている。
また、これらの加圧部材33の上下には、断面円形の金属管1の接線と平行する斜め45度の角度で加圧面33Aが形成され、これらの加圧面33Aに、ベース部材32の前面において金属管1の円周方向に90度の等角度間隔で4個配置された押圧部材36の後面が当接し、これらの押圧部材36は、押圧部材36にボルト37Aで結合されたそれぞれの連結部材37によって加圧部材33に連結された状態となっている。図6で示されているように、これらの連結部材37は、加圧部材33の長孔38に挿入された突出端部37Bと、押圧部材36の長孔39に挿入された突出端部37Cとを有し、このような連結部材37で加圧部材33に連結状態となっているそれぞれの押圧部材36の後面は、加圧部材33の上記加圧面33Aに常時当接している。
また、それぞれの押圧部材36は、図6で示されているとおり、ベース部材32に形成されたガイド溝40と、図5に示されているとおり、ベース部材32の前面にそれぞれの押圧部材36の間において取り付けられたガイド部材41との案内作用により、金属管1の外側において、金属管1の内外径方向に移動自在となっている。ベース部材32の前面には、それぞれの加圧部材33の金属管1とは反対側の背後において、前方側へ突出したブロック状の突出部32Aが形成され、この突出部32Aと加圧部材33との間に、前記昇降部材30に垂下固定されたテーパ状カム部材42が侵入可能となっている。これらのカム部材42にはテーパカム面42Aが形成されているため、昇降部材30の下降によって突出部32Aと加圧部材33との間にテーパ状カム部材42が侵入すると、これらのカム部材42のカム作用により、それぞれの加圧部材33は金属管1側へ前進する。また、この加圧部材33の前進により、それぞれの押圧部材36は、加圧部材33の加圧面33Aからの加圧力によって前記ガイド溝40とガイド部材41で案内されながら金属管1側へ前進する。
このとき、連結部材37の突出端部37Bが挿入されている加圧部材33の長孔38は、連結部材37の幅寸法よりも長いため、それぞれの押圧部材36は加圧面33Aを滑りながら上下方向にも移動し、これにより、それぞれの押圧部材36は金属管1の中心部に向かって前進する。この前進した状態が図8で示されており、図8のS9−S9線断面図は、図9である。
また、図5で示されているように、それぞれの加圧部材33には、突出部32Aの孔32Bに挿入された長寸ピン43の先端が結合され、突出部32Aの外側に延出しているこの長寸ピン43の部分には、戻しばね44が巻回配置されている。このため、昇降部材30が下降し、カム部材42のカム作用でそれぞれの加圧部材33が金属管1側へ前進することは、戻しばね44が圧縮による蓄圧力を蓄圧しながら行われる。
昇降部材30が上昇したときには、この戻しばね44の蓄圧力によってそれぞれの加圧部材33は金属管1から後退し、また、この後退により、加圧部材33に連結部材37で連結状態となっているそれぞれの押圧部材36は、ガイド溝40とガイド部材41で案内されながら、金属管1の中心部から遠ざかる方向へ移動し、図5で示された位置に復帰する。
それぞれのカム部材42には下面で開口した深溝45が形成されており、昇降部材30が下降してカム部材42も下降したときには、長寸ピン43はこの深溝45の内部に侵入する。
以上において、昇降部材30が下降することによって金属管1の内径方向へ移動するそれぞれの押圧部材36は、金属管1の外周面に金属管内径方向へ押圧力を作用させることによって金属管1に前述したねじ用溝20を形成するための押圧体50を構成する部材となっている。また、テーパ状カム部材42と加圧部材33等により、それぞれの押圧部材36を金属管1の内外径方向に移動ざせるための押圧部材駆動手段51が構成され、この駆動手段51でそれぞれの押圧部材36が金属管1の外周面を押圧することにより、後述するように、この金属管1にねじ用溝20のための部分溝が形成されるようになっている。
また、図7に示されているように、ベース部材32の前述したスペースSには、このスペースSに金属管1の先端部1Aが挿入セットされたときに金属管1の内部に配置される芯金体52が設けられ、この芯金体52は、それぞれの押圧部材36が金属管1の外周面を内径方向に押圧してねじ用溝20のための部分溝を形成するとき、押圧部材36の押圧力を金属管1の内部で受けるためのものである。芯金体52は、押圧部材36と同じく、金属管1の円周方向に等角度間隔で4個に分割されて配置された芯金部材60で構成されており、本実施形態に係る装置は、押圧部材36ごとに設けられているこれらの芯金部材60を、押圧部材36が金属管1を押圧するときには金属管1の外径方向へ移動させ、押圧部材36が金属管1を押圧していないときには金属管1の内径方向へ移動させておくための芯金部材駆動手段53(図7参照)を備えている。
この芯金部材駆動手段53について説明すると、芯金部材駆動手段53は、図7で示されているとおり、ベース部材32の表裏方向である金属管1の水平の軸線Fと平行する方向に移動自在となったスライド部材61を有し、このスライド部材61は、ベース部材32の孔62に貫通固定されたスリーブ部材63の内部にスライド自在に挿通されている。スライド部材61の先端部は先広がり状となった拡大部61Aとなっており、この拡大部61Aは、図10及び図11で示されているT字形の係合突起64で形成され、係合突起64は芯金部材60ごとに設けられている。それぞれの芯金部材60には、係合突起64がスライド自在に係合するT字形の係合溝65が形成されており、スライド部材61が後退(図7において左移動)すると、拡大部61Aの拡大カム作用により、図9に示されているように、それぞれの芯金部材60は金属管1の外径方向へ移動(図11も参照)し、すなわち、これらの芯金部材60からなる前記芯金体52は拡径変形し、スライド部材61が前進すると、拡大部61Aの逆カム作用により、図7に示されているように、それぞれの芯金部材60は金属管1の内径方向へ移動(図10も参照)し、すなわち、芯金体52は縮径変形するようになっている。
図7で示すとおり、スリーブ部材63の後端から延出したスライド部材61の後方延出部にはブロック部材66が取り付けられ、このブロック部材66には、図7では紙面の表裏方向(図5では左右方向)に延びるカムピン67が設けられている。前記昇降部材30には、ブロック部材66を図7の紙面表裏方向で挟むようにして配設された一対のカム部材68が垂下固定され、昇降部材30が下降したときに、これらのカム部材68に形成されたカム溝69にカムピン67が挿入されるようになっている。カム溝69は、金属管1の軸線Fと平行する方向にずれた第1溝部69A及び第2溝部69Bと、これらの溝部69Aと69Bを接続する傾斜した第3溝部69Cとからなる。
カム溝69はこのような形状となっているため、図7の状態から昇降部材30が下降すると、カム部材68のカム溝69からカムピン67に作用する押圧荷重によってスライド部材61は、図9で示されているように後進し、これにより、上述したようにそれぞれ芯金部材60は金属管1の外径方向へ移動する。一方、昇降部材30が上昇したときには、カム溝69の逆作用によってスライド部材61は、図7で示されているように前進し、それぞれの芯金部材60は金属管1の内径方向へ移動する。
なお、スリーブ部材63の内部には、スライド部材61が後進したときに圧縮されるばね70が収納され、このため、昇降部材30が上昇してスライド部材61が前進するときには、ばね70の圧縮弾発力による付勢力によってもスライド部材61は前進する。
また、図7で示されているように、前記スペースS内に突出しているスリーブ部材63の大径部63Aの外周面には、圧縮部材71が金属管1の軸線Fと平行する方向にスライド自在に配置されている。金属管1の先端部1Aと対向配置されているこの圧縮部材71は、金属管1の全周に渡って連続しているリング状となっている。また、この圧縮部材71には、金属管1の軸線Fと平行する方向に移動自在となってベース部材32を貫通しているスライド部材72の先端部が結合され、金属管1の上下に設けられているこれらのスライド部材72の後部は、ベース部材32の後面から後方へ延出しており、これらの後部には戻しばね73が巻回配置されている。これらの戻しばね73の弾発力によってスライド部材72及び圧縮部材71は、昇降部材30が上昇限に達している通常時には後退限に達している。
前述したカム部材68には、上下寸法が大きくかつ図7の表裏方向にずれて配置されたカム部材74,75が結合一体化されており、カム部材74は、図7の表裏方向にずれている上下のスライド部材72のうち、上側のスライド部材72のためのものであり、カム部材75は、上下のスライド部材72のうち、下側のスライド部材72のためである。これらのカム部材74,75には、傾斜面74A,75Aを経て金属管1側へ突出しているカム面74B、75Bが設けられ、これらのカム面74Bと75Bは上下にずれている。このため、図7の状態から昇降部材30が下降すると、カム部材74,75のカム面74B,75Bから作用する押圧荷重によってそれぞれのスライド部材72は、戻しばね73に圧縮による蓄圧力を蓄圧させながら、図9で示されているように前進し、これにより、圧縮部材71は金属管1の軸線Fと平行する方向であって金属管1側の方向へ移動する。一方、昇降部材30が上昇したときには、それぞれのスライド部材72は戻しばね73の蓄圧力によって後進し、これにより、圧縮部材71は金属管1から離れた後退限まで移動する。
以上の説明から分かるように、昇降部材30が下降してそれぞれの押圧部材36の押圧作用で金属管1に内径方向に突出したねじ用溝20のための部分溝が形成されるときには、それぞれの芯金部材60は、カム部材68のカム作用を受けるスライド部材61で金属管1に外径方向に移動することによってそれぞれの押圧部材36からの押圧力を受けるとともに、圧縮部材71は、カム部材74,75のカム作用をうけるスライド部材72で金属管1の軸線Fと平行する方向へ移動することによって金属管1にこの金属管の先端部1Aから圧縮荷重を作用させることになる。
本実施形態では、図7で示されているように、圧縮部材71における金属管1の先端部1Aと対面する面71Aは、図2で示した金属管1のカール部3の形状と対応する形状となっており、このため、圧縮部材71で先端部1Aが圧縮加工されることにより、この先端部1Aはカール部3に成形加工されるようになっている。
また、圧縮部材71を金属管1側へ移動させるためにスライド部材72を金属管1の軸線Fと平行する方向へカム作用で移動させるカム部材74,75と、それぞれの芯金部材60を金属管1の内外径方向に移動させるためにスライド部材61を金属管1の軸線Fと平行する方向へカム作用で移動させるカム部材68とは、結合一体化されており、圧縮部材71のためのスライド部材72を第1スライド部材とし、この第1スライド部材のためのカム部材74,75を第1カム部材とし、それぞれの芯金部材60のためのスライド部材61を第2スライド部材とし、この第2スライド部材のためのカム部材68を第2カム部材とした場合、第1及び第2カム部材は結合一体化されて移動体である昇降部材30に取り付けられていることになる。
このため、第1カム部材と第2カム部材のそれぞれは、昇降部材30に取り付けられる1個のカム体の一部として構成されており、このため、これらの第1及び第2カム部材についての昇降部材30への取付構造は簡単化され、また、昇降部材30の昇降動により、第1及び第2カム部材を介して第1及び第2スライド部材は、所定のタイミングで確実に金属管1の軸線Fと平行する方向へ移動するようになっている。
以上の図5〜図9で説明した装置は2セット用意される。すなわち、金属管1にねじ用溝20のための第1部分溝を形成するための第1回目押圧作業用の第1装置と、金属管1に、第1部分溝と接続された第2部分溝を形成するための第2回目押圧作業用の第2装置とが用意され、第1装置で金属管1を押圧加工してからこの金属管1を第2装置で押圧加工することにより、金属管1に図1及び図2で示したねじ用溝20が出来上がる。これらの第1及び第2装置は、前述した昇降部材30と基台部材31が共通となった装置、すなわち、トランスファプレス装置を利用したものであって、このトランスファプレス装置の2つの工程に設置されるものでよく、昇降部材30と基台部材31が異なっているそれぞれ単独のプレス装置に設置されるものでもよい。
このように金属管1に対して実施される押圧作業には、第1装置による第1回目押圧作業と、第2装置による第2回目押圧作業とがあるため、図5、図7〜図9で示したそれぞれの押圧部材36として、図10及び図11で示した第1回目押圧加工用押圧部材136と、図16及び図17で示した第2回目押圧加工用押圧部材236とが用意される。
なお、第1回目押圧作業で用いられるそれぞれの芯金部材の外周面には、第1回目押圧加工用押圧部材136で金属管1に内径方向へ突出して形成される第1部分溝と対応する溝を形成し、第2回目押圧作業で用いられるそれぞれの芯金部材の外周面には、第2回目押圧加工用押圧部材236で金属管1に第2部分溝が形成されることによって金属管1に出来上がるねじ用溝20と対応する溝を形成しなければならないが、第1回目押圧加工で用いるそれぞれの芯金部材を第2回目押圧加工で用いるそれぞれの芯金部材と同じにしてもよい。
また、後述するように、第1回目押圧作業で金属管1に形成される第1部分溝の深さは、第2押圧作業で金属管1に形成される第2部分溝の深さよりも浅いが、第1回目押圧作業で用いるそれぞれの芯金部材を、第2回目押圧作業で用いるそれぞれの芯金部材と同じにしてもよい。
さらに、後述するように、4個の第1回目押圧加工用押圧部材136で金属管1を押圧加工した場合には、これらの押圧部材136同士の間に対応する金属管1の部分に外径方向へ隆起した隆起部138が形成されるが、第1回目押圧加工で用いる圧縮部材は、このような隆起部に対応する部分を有するものでもよく、あるいは、第2回目の押圧加工で用いる圧縮部材と同じく、上記隆起部に対応する部分が設けられていないものでもよい。
図10は、金属管1を第1回目押圧加工する前における第1回目押圧加工用押圧部材136の状態を示し、図11は、前述した昇降部材30の下降により、それぞれの押圧部材136が金属管1の外周面を押圧してこの金属管1に内径方向へ突出した第1部分溝120が形成された状態を示している。また、図16は、金属管1を第2回目押圧加工する前における第2回目押圧加工用押圧部材236の状態を示し、図17は、昇降部材30の下降により、それぞれの押圧部材236が金属管1の外周面を押圧してこの金属管1に内径方向へ突出した第2部分溝220が形成された状態を示している。
図10において、それぞれの第1回目押圧加工用押圧部材136の金属管1と対面する面には、図11で示す第1部分溝120を形成するための突部137が形成されており、金属管1の外周面と対応するように金属管1の円周方向に湾曲形成されているこれらの突部137は、金属管1の円周方向である押圧部材136の幅方向の全体に実質的には設けられておらず、実質的に設けられているのは、幅方向中央部分だけである。そして、それぞれの押圧部材136における金属管1と対面する面の幅方向両側部分は、金属管1の外周面と対応した湾曲状となっておらず、直線状又は略直線状となっており、これらの幅方向両側部分は金属管1の外周面に対して後退した後退部136Aとなっている。
これについて、4個の押圧部材136のうちの図2で示したねじ用溝20の重複部20Cのための第1部分溝を形成するための押圧部材136によって具体的に説明すると、図12は、この押圧部材136を示し、図13は、図12のS13−S13線断面図であり、図14は、図12の押圧部材136によって重複部20Cのための第1部分溝120Aが形成された金属管1の部分を示し、図15は、図14のS15−S15線断面図である。図12のとおり、押圧部材136における金属管1と対面する面140には、第1部分溝120Aを形成するための2個の突部137が設けられ、これらの突部137の端部は押圧部材136の幅方向端部まで達しているが、面140の幅方向両端部分は、上述したように後退部136Aになっているため、それぞれの突部137のうち、図14の第1部分溝120Aを形成するために利用される部分は、押圧部材136の中央部分だけである。これにより、図12の押圧部材136で金属管1が押圧加工されたときに、金属管1には、図14で示した2個の第1部分溝120Aが形成されることになり、これらの第1部分溝120Aには、重複部120Cが存在する。
これに対して図16で示すそれぞれの第2回目押圧加工用押圧部材236の金属管1と対面する面には、図17で示す第2部分溝220を形成するための突部237が、金属管1の外周面と対応するように金属管1の円周方向に湾曲形成されているとともに、上記面の全体は金属管1の外周面と対応した湾曲状となっているため、これらの突部237は、金属管1の円周方向である押圧部材236の幅方向の全体に実質的に設けられていることになる。
また、図10で示した第1回目押圧加工用押圧部材136の突部137の突出量は、図16で示した第2回目押圧加工用押圧部材236の突部237の突出量よりも小さい。このため、金属管1に第2回目押圧加工用押圧部材236の突部237で図17の第2部分溝220を形成したときには、この第2部分溝220の深さは図1及び図2で示したねじ用溝20の深さと同じになるが、金属管1に第1回目押圧加工用押圧部材136の突部137で図11の第1部分溝120を形成したときには、この第1部分溝120の深さは、図1及び図2で示したねじ用溝20の深さよりも浅くなるようになっている。
図17におけるRは、第2回目押圧加工用押圧部材236の突部237で形成された第2部分溝220の底部から金属管1の中心部Gまでの距離であり、第2部分溝220の深さはねじ用溝20の深さと同じであるため、このRは、図1及び図2で示したねじ用溝20の底部から金属管1の中心部までの距離と同じ、言い換えると、ねじ用溝20が形成された後における金属管1のねじ用溝部分での半径と同じである。また、図11におけるRは、第1回目押圧加工用押圧部材136の突部137で形成された第1部分溝120の底部から金属管1の中心部Gまでの距離であり、第1部分溝120の深さは図1及び図2で示したねじ用溝20の深さよりも浅いため、このRは、ねじ用溝20の底部から金属管1の中心部まで距離Rよりも大きい。
また、このようなRとRの大小関係により、第1部分溝120を形成するための第1回目押圧加工用押圧部材136の突部137の湾曲半径は、第2部分溝220を形成するための第2回目押圧加工用押圧部材236の突部237の湾曲半径よりも大きい。
金属管1にねじ用溝20を形成するために、前記第1装置に配設されている図10の第1回目押圧加工用押圧部材136で金属管1の第1回目押圧作業を行うときには、図7で示されているとおり、金属管1を、後退限に達している前記圧縮部材71にこの金属管1の先端部1Aが当接するまで、前記スペースS内に自動装置又は手作業で挿入セットする。この後、前記昇降部材30を下降させることにより、それぞれの押圧部材136によって図11のように金属管1を押圧加工し、このとき、前記第1装置のそれぞれの芯金部材60は金属管1の外径方向へ移動して押圧部材136の押圧力を受けるとともに、第1装置の圧縮部材71は金属管1側へ移動し、この移動により、この圧縮部材71は、押圧部材136の押圧力で金属管1の軸線Fと平行する方向への移動が阻止されている金属管1の先端部1Aに、この軸線Fと平行する方向への圧縮荷重を作用させる。
このような押圧加工により、複数の第1部分溝120が金属管1の円周方向に形成されるが、それぞれの押圧部材136の幅方向両端部分は金属管1の外周面から後退した後退部136Aとなっているため、それぞれの第1部分溝120は円周方向に分断された状態で形成され、また、金属管1には、図11で示されているとおり、それぞれの押圧部材136の間に対応する箇所において、湾曲状に金属管1の外径方向へ隆起した隆起部138が形成される(図14も参照)。これにより、金属管1の円周方向に4個配置されている押圧部材136を金属管1の内径方向へ移動させ、この金属管1に内径方向へ突出した第1部分溝120を形成しても、それぞれの押圧部材136の間に対応する金属管1の箇所に亀裂等が生ずるのを防止することができる。
この後、昇降部材30を上昇させると、それぞれの押圧部材136及び圧縮部材71は金属管1から後退するとともに、それぞれの芯金部材60は金属管1の内径方向に移動する。このため、それぞれの芯金部材60の外周面に第1部分溝120と対応する溝が形成されていても、金属管1を回転させることなく自動装置又は手作業により、金属管1を芯金部材60から抜き取ることができる。
次いで、金属管1に対する第2回目押圧作業を行うために、金属管1を前記第2装置へ自動装置又は手作業で運び、この第2装置に配設されている図16の第2回目押圧加工用押圧部材236に対して金属管1をセットする。このセットは、金属管1の先端部1Aを第2装置の圧縮部材71に当接させ、かつ金属管1を45度回転させることにより、図16に示されているように、上記隆起部138の位置が第2回目押圧加工用押圧部材236の位置と一致させて行う。この後、昇降部材30を下降させることにより、それぞれの押圧部材236によって図17のように金属管1を押圧加工し、このときも、それぞれの第2装置の芯金部材60は金属管1の外径方向へ移動して押圧部材236の押圧力を受けるとともに、第2装置の圧縮部材71は金属管1側へ移動し、この移動により、この圧縮部材71は、押圧部材236の押圧力で金属管1の軸線Fと平行する方向への移動が阻止されている金属管1に、この軸線Fと平行する方向への圧縮荷重を作用させる。
これにより、金属管1には、それぞれの押圧部材236で複数の第2部分溝220が形成されるとともに、これらの第2部分溝220により、互いに分断されていた複数の第1部分溝120同士は接続されることになり、また、隆起部138は押圧部材236の押圧作用を受けて消滅する。
そして、このように押圧部材236で金属管1が内径方向に押圧されたとき、第1回目押圧加工用押圧部材136で金属管1に既に形成されていた第1部分溝120は、第2回目押圧加工用押圧部材236の押圧による引きずり作用によって深さが大きくなり、すなわち、第2回目押圧加工用押圧部材236は、第1部分溝120の深さを深くすることにも貢献する。また、この押圧部材236の幅寸法は第1部分溝120をもカバーする寸法になっていて、押圧部材236の突部237の突出量は、前述したように、この突部237で形成される第2部分溝220の深さが図1及び図2で示したねじ用溝20の深さと同じになる突出量となっているため、押圧部材236が金属管1の内径方向に所定量前進したときは、図17で示されているとおり、第1部分溝120の箇所の深さは第2部分溝220の箇所の深さと同じになっており、これにより、金属管1には、金属管1の全周に渡って連続したねじ用溝20が第1部分溝120と第2部分溝220とによって形成されていることになる。
なお、本実施形態では、図17で示されているように、それぞれの押圧部材236が金属管1の内径方向に所定量前進してこの金属管1を押圧加工したときに、押圧部材236は互いに金属管1の円周方向に接触又は近接するようになっているが、それぞれの押圧部材236の幅寸法を小さくして押圧部材236同士の間に隙間が生ずるようにしても、上述したように、これらの押圧部材236同士の間に存在する第1部分溝120は、押圧部材236の押圧による引きずり作用によって深さが大きくなるため、金属管1に図2で示したねじ用溝20と同様のねじ用溝を形成することができる。
以上のように押圧部材236による金属管1の押圧加工が終了すると、第1回目押圧作業と同様に、昇降部材30の上昇により、それぞれの押圧部材236及び圧縮部材71は金属管1から後退するとともに、それぞれの芯金部材60は金属管1の内径方向に移動し、これにより、前記第2装置のそれぞれの芯金部材60の外周面にねじ用溝20と対応する溝が形成されていても、金属管1を回転させることなく自動装置又は手作業により、金属管1を芯金部材60から抜き取ることができる。
そして、以上のようにしてねじ用溝20が形成された金属管1の先端部1Aには、第1回目及び第2回目の押圧作業で金属管1を圧縮する圧縮部材71によって図2で示したカール部3が形成されている。
以上説明した本実施形態によると、金属管1に第1及び第2部分溝120,220を押圧加工で形成する第1及び第2回目の押圧作業は、圧縮部材71による圧縮荷重を金属管1にこの金属管1の軸線Fと平行する方向に作用させながら行うため、金属管1の材料に伸び変形が生ずることは、この圧縮荷重によって防止されることになり、このため、金属管1に許容できない薄肉部分が生ずることを防止でき、また、金属管1の材料として薄板材を用いることも可能となる。
また、第1部分溝120を形成するための第1回目押圧加工用押圧部材136と、第2部分溝220を形成するための第2回目押圧加工用押圧部材236は、金属管1の円周方向にずれた位置を押圧するものとなっているため、第1回目押圧作業と第2回目押圧作業とによって金属管の材料に生ずる伸び変形の箇所は、金属管1の円周方向にずれることになり、このため、これによっても金属管1に許容できない薄肉部分が生ずるのを防止できる。
また、第1回目押圧加工用押圧部材136で形成される第1部分溝120の深さは、金属管1に形成すべきねじ用溝20の深さよりも浅いため、第1回目押圧作業時に生ずる金属管1の材料の伸び変形を低減できる。そして、第2回目押圧加工用押圧部材236で第2部分溝220を形成する押圧加工時において、既に金属管1に形成されている第1部分溝120の深さは、第2回目押圧加工用押圧部材236の押圧による引きずり作用によって深くなるため、金属管の材料に伸び変形が生ずることなく、第1部分溝120の深さを所定深さまで大きくできる。
さらに、4個の第1回目押圧加工用押圧部材136のうちの1個は、図12及び図14で説明したように、ねじ用溝20の重複部20Cのための第1部分溝120Aを形成するためのものとなっており、この押圧部材136では、金属管1に、円周方向に重複した部分120Cを有する2個の第1部分溝120Aが形成されるが、これらの第1部分溝120Aの深さは、上述したように、ねじ用溝20の深さよりも浅いため、これらの第1部分溝120Aの深さをねじ用溝20の深さと同じにして第1回目押圧作業を行った場合よりも、金属管1の材料の伸び変形を小さくでき、これにより、4個の第1回目押圧加工用押圧部材136のうちに、ねじ用溝20の重複部20Cのための第1部分溝120Aを形成するための押圧部材136が含まれていても、この押圧部材136による金属管1の押圧加工を、金属管1に薄肉部分が発生するのを防止して行える。そして、この第1部分溝120Aの深さを、第2回目押圧加工用押圧部材236の押圧による引きずり作用によってねじ用溝20と同じ深さにできる。
また、本実施形態では、第1及び第2回目押圧作業時において、金属管1の材料に伸び変形が生ずることを防止するために、金属管1の先端部1Aを金属管の軸線Fと平行する方向に圧縮するための圧縮部材71は、この先端部1Aをカール部3とする部材となっているため、金属管1が、図2で示したキャップ4のシール部材8が当たるカール部3を有する燃料タンクの燃料注入管であっても、この金属管1にねじ用溝20を形成するときに同時にカール部3も成形加工することができる。
図18は、別実施形態に係る金属管302を示す。この金属管302は短寸のものである。燃料タンクの燃料注入管300が、長寸の本体301と、口金用の短寸の金属管302との組み合わせで形成され、この金属管302にねじ用溝20が形成される場合には、本実施形態に係る装置及び方法は、この金属管302にねじ用溝20を形成するために適用してもよい。
なお、長寸の本体301と口金用の短寸の金属管302は、例えば、マッシュシーム溶接等の溶接によって接合される。
本発明、例えば、燃料タンクの燃料注入管等の金属管にねじ用溝を形成するために利用することができる。
本発明の一実施形態に係る装置によってねじ用溝が形成された金属管となっている燃料注入管と、この燃料注入管が接続された四輪車両の燃料タンクを示す図である。 図1の燃料注入管のねじ用溝が形成されている先端部付近及びその先端部に被せられるキャップを示す図である。 図2のS3−S3線断面図である。 キャップに設けられている空回り機構の要部を示す図である。 本発明の一実施形態に係るねじ用溝形成装置を示す正面図である。 図5で示されている押圧部材の部分について断面図である。 図5のS7−S7線断面図である。 金属管に押圧部材の押圧力でねじ用溝のための部分溝を形成しているときを示す図5と同様の図である。 図8のS9−S9線断面図である。 金属管を第1回目押圧加工する前における第1回目押圧加工用押圧部材の状態を示す図である。 金属管を第1回目押圧加工した後における第1回目押圧加工用押圧部材の状態を示す図である。 ねじ用溝の重複部のための第1部分溝を形成するための第1回目押圧加工用押圧部材を示す図である。 図12のS13−S13線断面図である。 図12の第1回目押圧加工用押圧部材で第1部分溝が形成された金属管を示す図である。 図14のS15−S15線断面図である。 金属管を第2回目押圧加工する前における第2回目押圧加工用押圧部材の状態を示す図である。 金属管を第2回目押圧加工した後における第2回目押圧加工用押圧部材の状態を示す図である。 ねじ用溝が形成される金属管の別実施形態を示す図である。
符号の説明
1 金属管である燃料注入管
2 燃料タンク
3 カール部
4 キャップ
20 ねじ用溝
20A 始端部
20B 終端部
20C 重複部
30 移動体である昇降部材
36 押圧部材
50 押圧体
51 押圧部材駆動手段
52 芯金体
60 芯金部材
61 第1スライド部材
68 第2カム部材
71 圧縮部材
72 第1スライド部材
74,75 第1カム部材
120 第1部分溝
136 第1回目押圧加工用押圧部材
136A 後退部
220 第2部分溝
236 第2回目押圧加工用押圧部材
302 燃料注入管の口金用金属管
C 始端部の位置
D 始端部から1周した位置
E 終端部の位置
F 金属管の軸線

Claims (16)

  1. 金属管の外周面に金属管内径方向への押圧力を作用させる押圧体を備えており、この押圧体による押圧作用によって前記金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成する金属管のねじ用溝形成装置において、前記金属管の端部からこの金属管の軸線方向と平行する方向への圧縮荷重を前記金属管に作用させる圧縮部材を有し、この圧縮部材による圧縮荷重を前記押圧体の押圧作用による前記ねじ用溝の形成時において前記金属管に作用させることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  2. 請求項1に記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記押圧体は、前記金属管の円周方向に複数個配置された押圧部材を含んだものとなっており、これらの押圧部材を前記金属管の内径方向に移動させるための押圧部材駆動手段を有していることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  3. 請求項2に記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記複数個の押圧部材のそれぞれは、前記金属管に第1回目の押圧加工を行い、この第1回目の押圧加工で前記金属管に第1部分溝を形成するための第1回目押圧加工用押圧部材と、これらの第1回目押圧加工用押圧部材で押圧加工されない前記金属管の箇所についてこの金属管に第2回目の押圧加工を行い、この第2回目の押圧加工で前記金属管に前記第1部分溝と接続された第2部分溝を形成するための第2回目押圧加工用押圧部材と、を含んだものとなっていることを特徴する金属管のねじ用溝形成装置。
  4. 請求項3に記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記第1部分溝の深さは前記ねじ用溝の深さよりも浅く、前記第2部分溝の深さは前記ねじ用溝の深さと同じであり、前記第2回目押圧加工用押圧部材による押圧加工により、前記第1部分溝の深さは前記ねじ用溝の深さと同じになることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  5. 請求項3又は4に記載の金属管のねじ用溝形成装置において、それぞれの前記第1回目押圧加工用押圧部材おける前記金属管と対面する面の幅方向両側部分は、この金属管の外周面に対して後退した後退部となっていることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記ねじ用溝の終端部の位置は、前記ねじ用溝の始端部の位置から1周した位置を越えてさらに延伸した位置となっており、前記ねじ用溝には前記延伸分の重複部があり、複数個の前記第1回目押圧加工用押圧部材のなかには、この重複部を有する部分溝を形成する部材が含まれていることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記金属管の内部に配置される芯金体を有し、この芯金体は、前記金属管の円周方向に分割され、かつそれぞれが前記金属管の内外径方向に移動可能となった複数個の芯金部材を含んだものとなっており、それぞれの前記芯金部材は、前記押圧体による前記金属管の内径方向への押圧加工時に外径方向へ移動することを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  8. 請求項7に記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記圧縮部材は、第1カム部材のカム作用によって前記金属管の軸線方向と平行する方向へ移動する第1スライド部材により、前記金属管の軸線方向と平行する方向へ移動するとともに、前記それぞれの芯金部材は、第2カム部材のカム作用によって前記金属管の軸線方向と平行する方向へ移動する第2スライド部材により、前記金属管の内外径方向へ移動し、前記第1カム部材と前記第2カム部材は結合一体化されて移動体に取り付けられていることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の金属管のねじ用溝形成装置において、前記圧縮部材は、この圧縮部材の圧縮荷重を受ける前記金属管の端部を金属管の外側へカールしたカール部とするための部材となっており、このカール部は、前記ねじ用溝に螺合されて前記金属管に被せられるキャップのシール部材が当たる部分となっていることを特徴とする金属管のねじ用溝形成装置。
  10. 金属管の外周面に金属管内径方向への押圧力を作用させることにより、この金属管に内径方向へ突出したねじ用溝を形成する金属管のねじ用溝形成方法において、前記金属管の端部からこの金属管の軸線方向と平行する方向への圧縮荷重を前記ねじ用溝の形成時において前記金属管に作用させることを特徴とする金属管のねじ用溝形成方法。
  11. 請求項10に記載の金属管のねじ用溝形成方法において、前記金属管の外周面を内径方向へ押圧する作業は、前記金属管の円周方向の複数個所において行うことを特徴する金属管のねじ用溝形成方法。
  12. 請求項11に記載の金属管のねじ用溝形成方法において、前記金属管の外周面を内径方向へ押圧する作業は、前記金属管に第1回目の押圧加工を行い、この第1回目の押圧加工で前記金属管に複数の第1部分溝を形成するための第1回目押圧作業と、この第1回目押圧作業で押圧加工されない前記金属管の箇所についてこの金属管に第2回目の押圧加工を行い、この第2回目の押圧加工で前記金属管に前記複数の第1部分溝と接続された複数の第2部分溝を形成するための第2回目押圧作業と、を含んでいることを特徴とする金属管のねじ用溝形成方法。
  13. 請求項12に記載の金属管のねじ用溝形成方法において、前記第1部分溝の深さは前記ねじ用溝の深さよりも浅く、前記第2部分溝の深さは前記ねじ用溝の深さと同じであり、前記第2回目押圧作業により、前記第1部分溝の深さを前記ねじ用溝の深さと同じにすることを特徴とする金属管のねじ用溝形成方法。
  14. 請求項13に記載の金属管のねじ用溝形成方法において、前記ねじ用溝の終端部の位置は、前記ねじ用溝の始端部の位置から1周した位置を越えてさらに延伸した位置となっており、前記ねじ用溝には前記延伸分の重複部があり、前記第1回目押圧作業によって形成される前記複数の第1部分溝のなかに前記重複部を有する部分溝が含まれていることを特徴とする金属管のねじ用溝形成方法。
  15. 請求項10〜14のいずれかに記載の金属管のねじ用溝形成方法において、前記圧縮荷重によって前記金属管の端部にこの金属管の外側へカールしたカール部が形成され、このカール部は、前記ねじ用溝に螺合されて前記金属管に被せられるキャップのシール部材が当たる部分となっていることを特徴とする金属管のねじ用溝形成方法。
  16. 請求項10〜15のいずれかに記載の金属管のねじ用溝形成方法によってねじ用溝が形成されたねじ用溝付き金属管。
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