JP2007036999A - 映像信号処理装置、および、映像信号のレベルバランス方法 - Google Patents

映像信号処理装置、および、映像信号のレベルバランス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】色温度の変動に対するレベルバランスゲインの制御を容易に、かつ、回路規模を増やすことなく行う。
【解決手段】映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号S1R,S2R,S1B,S2Bの輝度成分に対し色ごとのゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bを乗じて揃えるレベルバランス回路61と、色温度とゲインとの関係を色ごとに保持するテーブルメモリ(RAM10A,不揮発性メモリ11)と、映像信号に基づいて色温度を算出する色温度算出部(OPD8)とを有し、算出した色温度に対するゲインを、ルックアップテーブルに基づいて色ごとに特定し、特定した色ごとのゲインをレベルバランス回路61に出力する。
【選択図】図8

Description

本発明は、映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランスを含む処理を実行する映像信号処理装置と、映像信号のレベルバランス方法とに関する。
ビデオカメラあるいはディジタルスチルカメラ内に、通常IC化された映像信号処理装置が搭載されている。
映像信号処理装置は、色間で信号レベルを調整する処理として、色温度に対するRGBの原色信号のレベルを適正化するホワイトバランス処理を含む。
ホワイトバランス処理は、一般に、映像信号から原色分離によって生成されたRGB信号のそれぞれ、あるいは、特定の2色の信号に対してゲインを調整することによって実行される(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1は、固体撮像デバイスと、これとは別に設けた光検出手段との感度差を調整するために絞り制御を行い、このときの光検出手段の出力信号に基づいてテーブルデータを参照し、前記ホワイトバランスを行う可変増幅器の調整すべきゲインを取得する技術が記載されている。
一方、ホワイトバランス時に用いる色温度の算出時に、テーブルデータを用いる技術も知られている(たとえば、特許文献2参照)。
ところで撮像デバイスは、光電変換する素子であるが、水平および垂直方向に配列されたフォトダイオードによる画像サンプリングを行う素子と考えることもできる。この撮像デバイスの撮像部には所定配列の色フィルタが形成されている。色フィルタは、入力光量が同じ場合であっても、各色フィルタの透過率が異なることに因る輝度成分差を発生させる。したがって、撮像後の映像信号には、サンプリング周波数(ナイキスト周波数)で上記輝度成分差が一種の誤差成分(クロマキャリア成分)として重畳されている。
その結果、上記ホワイトバランス等を行う映像信号処理装置にも、この誤差成分(クロマキャリア成分)が重畳された映像信号が入力される。しかも、クロマキャリア成分は、原色分離後も除去されないままホワイトバランス処理等に用いるRGB信号の信号間でも微妙な輝度レベルの誤差となって重畳されている。
クロマキャリア成分を除去する回路として、レベルバランス回路が知られている(たとえば、特許文献3参照)。
レベルバランス回路は、いわゆる「レベルバランスゲイン」と称される係数を、入力された映像信号の輝度成分に、画素ごと(色ごと)に切り換えて乗じることによって、上記クロマキャリア成分をキャンセルする回路である。
そして、上記特許文献3には、CCDの出力信号に基づいて算出される色温度情報に応じて、各色のバランス係数を設定する係数設定回路が開示されている。
特許第2568182号公報 特許第3538963号公報 特開平5−304679号公報
ところが上記特許文献3には、上記バランス係数(レベルバランスゲイン)を生成する具体的な方法、そのための手段が開示されていない。
とくにレベルバランスゲインは、映像信号の画素単位で高速に切り換えて出力する必要があるため、当該ゲインをその都度演算により求めていたのでは処理負担および回路規模が大きい。
また、色温度が異なると、その都度レベルバランスゲインの計算を行う必要があり、さらに適用可能な撮像デバイスが複数ある場合、撮像デバイスごとにレベルバランスゲインを算出する必要があり、さらに処理負担と回路規模が増大する。
本発明が解決しようとする課題は、色温度の変動に対するレベルバランスゲインの制御を、容易に、かつ、回路規模を増やすことなく行うことが可能な映像信号処理装置と、レベルバランスゲインの設定ステップを含む映像信号のレベルバランス方法とを提供することである。
本発明に係る映像信号処理装置は、映像信号を入力し、映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランス回路と、色温度と前記ゲインとの関係を色ごとに保持するメモリと、前記映像信号に基づいて色温度を算出する色温度算出部とを有し、算出した色温度に対する前記ゲインを、前記メモリ内のデータに基づいて色ごとに特定し、特定した色ごとのゲインを前記レベルバランス回路に出力する。
この装置によれば、ルックアップテーブルに、色温度とゲインとの関係が保持されている。レベルバランス回路は、映像信号の輝度成分と、ルックアップテーブルから読み出した色ごとのゲインとを乗算する。この乗算に用いるゲインは、乗算後に映像信号に含まれる画素信号の輝度レベルが色間で揃うような値を有する。したがって、映像信号を得る撮像デバイスに一様な光量の光を入射した場合、レベルバランス回路から出力される映像信号は、その色間の輝度レベルが揃った信号となる。
本発明に係る他の映像信号処理装置は、映像信号を入力し、映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランス回路と、前記映像信号に基づいて色温度を算出する色温度算出部と、前記色温度と前記ゲインとの関係が異なる複数のルックアップテーブルを保存するテーブルメモリと、前記映像信号を出力する撮像デバイスに応じた一のルックアップテーブルを前記テーブルメモリから読み出し、前記色温度算出部が算出した色温度に対する前記ゲインを、前記読み出したルックアップテーブルに基づいて特定し、特定した色ごとのゲインを前記レベルバランス回路に出力する制御部とを有する。
この装置によれば、当該映像信号処理装置と組み合わせて使用することが可能な撮像デバイスごとのテーブルを複数保存しているテーブルメモリを有する。制御部は、使用されている撮像デバイスに応じて、すなわち、使用時に映像信号を出力している撮像デバイスに応じて一のルックアップテーブルをテーブルメモリから読み出し、たとえば内蔵のレジスタ等に保持する。そして、色温度算出部が算出した色温度に対するゲインを、読み出したルックアップテーブルに基づいて特定する。特定した色ごとのゲインは、レベルバランス回路に出力され、そこで色ごとの輝度成分と乗算される。
本発明に係るレベルバランス方法は、映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランス方法であって、前記映像信号のレベルバランスに先立って、特定色の色画像を撮像デバイスで撮像することにより得られた色画像信号をレベルバランス回路に入力し、レベルバランス回路の出力で前記輝度成分が色間で揃うような前記ゲインを色ごとに設定する第1ステップと、複数の撮像デバイスごとに、かつ、前記色画像の色を種々変更しながら前記第1ステップを繰り返し、前記色ごとのゲインを前記撮像デバイスおよび色温度ごとに設定する第2ステップと、前記第2ステップで得られた前記色ごとのゲインと前記色温度との関係を、前記撮像デバイスごとにルックアップテーブルを有するテーブルメモリに保存する第3ステップと、を実行し、前記映像信号のレベルバランス時の処理が、前記映像信号を出力する撮像デバイスに応じた一のルックアップテーブルを前記テーブルメモリから読み出す第4ステップと、前記映像信号に基づいて色温度を算出する第5ステップと、前記第5ステップで算出した色温度に対する前記ゲインを、前記第4ステップで読み出したルックアップテーブルに基づいて特定する第6ステップと、前記特定した色ごとのゲインを前記レベルバランス回路に出力し、前記映像信号に対するレベルバランスを実行する第7ステップとを含む。
この方法によれば、実際に映像信号のレベルバランスを行うための第4〜第7ステップに先立って、第1〜第3ステップにおいて、撮像デバイスごとのルックアップテーブルを作成し、テーブルメモリに保存する処理が実行される。このとき、第1ステップでは、テスト用の特定色の色画像を撮像デバイスで撮像し、レベルバランス回路の出力信号をモニタしながら、レベルバランスをとるためには、色ごとのゲインをどの程度にすればよいかが決められる。第2ステップでは、色温度を変えて第1ステップを繰り返し、また、第1ステップで用いる撮像デバイスを他のものに交換して、色温度を変えながら第1ステップを繰り返す。第3ステップでは、第2ステップで得られた色ごとのゲインと色温度との関係を、テーブルメモリ内の、各撮像デバイスに対応したルックアップテーブルに格納する。
その後は、使用されている撮像デバイスに応じて、すなわち、使用時に映像信号を出力している撮像デバイスに応じて一のルックアップテーブルをテーブルメモリから読み出し(第4ステップ)、たとえば内蔵のレジスタ等に保持する。また、色温度を算出する(第5ステップ)。そして、第6ステップにて、色温度算出部が算出した色温度に対するゲインを、読み出したルックアップテーブルに基づいて特定する。特定した色ごとのゲインは、第7ステップにて、レベルバランス回路に出力され、そこで色ごとの輝度成分と乗算される。
本発明によれば、色温度の変動に対するレベルバランスゲインの制御を、容易に、かつ、回路規模を増やすことなく行うことができる。
図1は、本実施形態に係る映像信号処理装置を内蔵したビデオカメラのブロック図である。
図示したビデオカメラは、レンズや光学フィルタを含む光学部品1、撮像デバイス2、アナログの撮像信号を処理するアナログ・フロント・エンド(AFE)回路3、アナログの撮像信号をディジタル信号に変換し、ディジタルの映像信号として各種信号処理部に出力するADコンバータ(ADC)5、および、各種信号処理がされた映像信号をアナログ信号に変換し、ビデオ信号14として出力するDAコンバータ(DAC)12を有する。
本実施形態に係る映像信号処理装置としては、図1の破線で囲んだ部分(以下、映像信号処理部4という)が、これに該当する。映像信号処理部4は、自動露光制御、自動ホワイトバランス制御、レベルバランス制御等の各種信号処理を行う回路である。
映像信号処理部4は、半導体チップにIC化され、あるいは、複数の部品が実装されたモジュールや実装基板として提供され、ビデオカメラに内蔵されている。
映像信号処理部4は、ADC5とDAC12間で、前述した各種信号処理を行う手段として、輝度信号処理ブロック6、色信号処理ブロック7、オプティカルディテクタ(OPD)8、および、混合回路(YC_MIX)9を有する。さらには、映像信号処理部4は、「制御部」としてのマイクロコンピュータ10と、「テーブルメモリ」としての不揮発性メモリ11とを有する。
輝度信号処理ブロック6内に、レベルバランス回路61が設けられている。また、色信号処理ブロック7内に、原色分離部71と、ホワイトバランス(WB)制御部72とが設けられている。これらレベルバランス回路61、原色分離部71およびWB制御部72の詳細および動作は後述する。
撮像デバイス2は、CCDセンサまたはCMOSイメージセンサである。撮像デバイス2は、光学部品1からの光(像)を撮像面に結像可能な範囲内に固定されている。また、撮像デバイス2は光センサをマトリックス状に多数配置させ、その撮像面の光入射側に色フィルタを、隣接した数個の光センサ単位(画素単位)で一定の配列となるように形成している。
撮像デバイス2に、タイミングジェネレータ(TG)13が接続されている。TG13はマイクロコンピュータ10により制御されて所定の信号を生成する。より詳細には、撮像デバイス2にTG13からのクロック信号、垂直同期信号、水平同期信号が入力可能になっている。また、撮像デバイス2がCCDの場合、垂直同期信号や水平同期信号と同期した転送パルスも、TG13から供給される。
TG13は、これらのタイミング制御のための信号を、マイクロコンピュータ10の制御を受けて、不図示のシステムクロック信号から生成する回路である。撮像デバイス2は、これらのタイミング制御のための信号によって、転送動作やシャッタスピード変更等の各種動作が制御される。
ここで撮像デバイス2の動作を簡単に説明する。
撮像デバイス2は、半導体基板上にマトリックス状に配列した光センサにより被写体からの光を光学部品1内のレンズを通し、撮像面に結像させる。そして、光センサが、被写体からの光を検出して、光量に応じた信号電荷を生成し(光電変換)、信号電荷を垂直信号線、あるいは、垂直および水平の電荷転送部を通じ読み出して被写体の画像信号(撮像信号)を出力する。
また、撮像デバイス2はタイミングジェネレータ13から供給される信号に基づいて動作し、たとえばインタレース方式の場合、1フレーム分の画像信号を偶数フィールドと奇数フィールドとに分けて出力する。
AFE回路3は、CDS(Correlation Double Sampling)回路およびAGC(Auto-gain Control)回路を含み、撮像デバイス2からの撮像信号に対し、CDSを行って撮像信号に含まれる固定パターンノイズを除去するとともに、AGC(自動利得制御)により信号レベルを安定化するための回路である。撮像デバイス2がCCDの場合、センサ出力が負電荷(電子)対応であるため信号反転を行う必要があり、撮像信号はAFE回路3を通る間に信号反転される。撮像デバイス2がCMOSイメージセンサの場合、信号反転は不要である。
ADC5は、AFE3の出力信号をディジタル化する回路である。
輝度信号処理ブロック6は、このディジタル化された信号(映像信号)に対して、自動露光制御として信号レベルを適切なレベルとすべく信号処理を行う回路である。
輝度信号処理ブロック6内のレベルバランス回路61は、最初に映像信号の輝度成分を抽出し、輝度成分に色ごとのゲイン(レベルバランスゲイン)を乗じるための回路である。これによって、映像信号から、色フィルタの透過率の違いに起因して生じる色間の誤差成分(クロマキャリア成分)が除去される。
図1では図示を省略しているが、ガンマ補正回路および同期信号付加回路、さらには、自動露出制御のための回路も、この輝度信号処理ブロック6内に設けられている。輝度信号処理ブロック6内の全ての処理が施された後の輝度成分(輝度信号)は、その後、混合回路9に送られる。
色信号処理ブロック7内の原色分離部71は、ADC5の出力信号より、赤(R)、緑(G),青(B)の3つの原色信号(RGB信号)を抽出する。
WB制御部72は、RGB信号に対してマイクロコンピュータ10から与えられる係数を乗じて信号レベルを制御する。図1において符号72Aにより示す部分は、この係数を乗算する部分である(以下、「係数乗算部」という)。ホワイトバランス後のRGB信号は、一方でOPD8に送られるとともに、色差信号Y−R,Y−Bに変換された後に混合回路9に送られる。
OPD8は、本発明の「色温度算出部」の一実施例に該当する。図示例で色温度算出は、自動ホワイトバランス制御時と、レベルバランス制御時の双方に必要な処理である。
自動ホワイトバランス制御時のOPD8は、WB制御部72からのホワイトバランス後のRGB信号を入力して色温度を検出する。
一方、レベルバランス制御時のOPD8は、ホワイトバランス後のRGB信号、あるいは、ホワイトバランス前のRGB信号を入力して色温度を検出する。
このため、OPD8は、ホワイトバランス前後でRGB信号が入力可能に色信号処理ブロック7と接続されている。
OPD8は、ホワイトバランス制御回路が上記係数を乗じたRGB信号、あるいは、上記係数を乗じる前のRGB信号を、それぞれ垂直同期信号の周期ごとに、すなわちフィールドごとに、たとえばIIR(Infinite Impulse Response)フィルタにより積分することによって各フィールドにおける原色信号(R信号,B信号,G信号)の各々または全部で平均的な信号レベルを算出する回路である。
このように輝度レベルを1画面、たとえば1フィールドで平均化すると、一般的な被写体の画像では、その平均輝度レベルが色温度にほぼ比例した値をとる。検出した色温度、すなわち1画面の平均輝度レベルは、マイクロコンピュータ10に送られる。
マイクロコンピュータ10は、CPU,ROM,RAMを含み、CPUがROMに格納されたプログラムデータに基づき、適宜RAMを使用して動作することで各種の機能を制御する。
そして、自動ホワイトバランス制御、レベルバランス制御の際に、OPD8が算出したRGB信号の平均輝度レベルに基づいて、R信号,G信号,B信号の平均輝度レベルを均一化するためのホワイトバランス係数Gwb、レベルバランス係数(レベルバランスゲイン)Glbを生成する。
ホワイトバランス係数Gwbは、WB制御部72内の係数乗算部72Aに送られ、レベルバランスゲインGlbは輝度信号処理ブロック6内のレベルバランス回路61に送られる。
混合回路9は、輝度信号処理ブロック6が出力する輝度信号と、色信号処理ブロック7が出力する色差信号とを合成してビデオ信号を生成する回路である。
DAC12は、ビデオ信号をアナログのビデオ信号14に変換して出力する。
図2に、輝度信号処理ブロック6の初段に設けられている同時化回路の構成を示す。図3に、輝度信号処理ブロック6内の図2に続く回路のブロック図を示す。また、図4に撮像デバイス2(図1)の色フィルタ配列と画素信号名との対応を示す。
図1に示す撮像デバイス2の色フィルタは、たとえばマゼンダ(Mg)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、グリーン(G)といった4種類の色を備える2×2の基本画素配列を単位として同じ配列が繰り返されている。CCDの場合、これをそのまま読み出す場合もあるし、縦の2画素を混合して読み出す場合もある。
いずれにしても、CCDから読み出され、輝度信号処理ブロック6に入力されてくる映像信号は、たとえば、最初に2色に対応した画素信号S1RとS2Rが交互に時系列で繰り返される「Rライン」が1水平走査期間(1H)に出力され、つぎの1Hに他の2色に対応した画素信号S1BとS2Bが交互に時系列で繰り返される「Bライン」が出力され、全体では「Rライン」と「Bライン」が交互に時系列で繰り返されたものとなる(図4参照)。
図2に示す同時化回路はSRAM等の1Hディレイのためのラインメモリ60を有する。
これにより、2つの出力信号、すなわち第1ライン信号ih1dと第2ライン信号ih2dとで、その一方がRラインを出力しているときは他方がBラインを出力し、RラインとBラインが交互に切り替わる。このとき図2に示す同時化回路の2つの出力からは、図4に示す2×2の基本画素配列内の2画素に対応した画素信号S1RとS1Bが同時に出力され、画素信号S2RとS2Bが同時に出力される。
図3に示すように、輝度信号処理ブロック6は他の処理回路として、レベルバランス回路61(図1)、ガンマ補正回路62、ゲイン調整回路63、同期信号(Sync)付加回路64、水平輪郭強調回路65、垂直輪郭強調回路66、および、輪郭強調信号の混合回路(以下、アパコン混合回路(AP_MIX)という)67を有する。
このうちレベルバランス回路61と垂直輪郭強調回路66との双方に、図2に示す同時化回路からの第1ライン信号ih1dと第2ライン信号ih2dが並列に入力されるようになっている。
なお、この図3に入力される際の第1および第2ライン信号ih1d,ih2dは、不図示の輝度分離回路を通したものであり、映像信号から輝度成分が抽出された輝度信号となっている。
レベルバランス回路61、ガンマ補正回路62、ゲイン調整回路63および同期信号付加回路64は、図3に示す回路の入出力間に縦続接続されている。水平輪郭強調回路65とアパコン混合回路67は、レベルバランス回路61とガンマ補正回路62との接続に対して並列に接続され、垂直輪郭強調回路66の出力がアパコン混合回路67に接続されている。
レベルバランス回路61は、前述したクロマキャリア成分を除去するための回路である。
水平輪郭強調回路65と垂直輪郭強調回路66は、入力信号に対して、それぞれ水平方向と垂直方向のハイパスフィルタ処理を行う回路である。
アパコン混合回路67は、水平輪郭強調回路65のハイパスフィルタ処理により抽出された高周波信号(H輪郭信号)と、垂直輪郭強調回路66のハイパスフィルタにより抽出された高周波信号(V輪郭信号)とを加算する回路である。加算後の輪郭信号を以下、輪郭補正信号という。
ガンマ補正回路62は、映像信号の輝度を当該ビデオカメラが接続される表示デバイスの特性に応じて、テーブル変換する回路である。
そのため複数の輝度曲線(入出力特性)を示すルックアップテーブルが内蔵または外部のメモリに保持されている。また、ガンマ補正回路62は、レベルバランス回路61からの輝度信号と、アパコン混合回路67からの輪郭補正信号を加算する機能を備えている。ガンマ補正回路62は、輝度信号と輪郭補正信号とを加算後の信号に対して適切で、かつ、表示デバイスに応じたルックアップテーブルを選択し、輝度補正を行う。
ゲイン調整回路63は、ガンマ補正後の輝度信号のレベルに応じたゲイン調整を行う回路である。
たとえば、輝度レベルが過剰に高い場合には信号をサプレスするようなハイライトサプレス処理を行う。また、セットアップレベル(標準的な輝度レベル)の付加も行う。ビデオカメラを起動したときの輝度レベルは、このセットアップレベルに設定される。ユーザはメニュー画面等で、セットアップレベルからの輝度レベルの変更が可能である。
同期信号付加回路64は、ゲイン調整後の輝度信号に対して、水平同期信号、垂直同期信号およびブランキング信号を付加するための回路である。
図3に示す回路の大まかな動作を説明する。
第1または第2ライン信号ih1d,ih2dがレベルバランス回路61に入力されると、その入力信号に対しレベルバランス制御が実行される。レベルバランス制御については後述する。
レベルバランス後のライン信号(輝度信号)は、ガンマ補正回路62でガンマ補正された後、ゲイン調整回路63で、ハイライトサプレス処理等が施され、同期信号付加回路64で同期信号等が付加された後、図1の混合回路(YC_MIX)9へと送られる。
一方、レベルバランス回路61に入力されている信号が第1ライン信号ih1dと仮定すると、このとき垂直輪郭強調回路66には第2ライン信号ih2dが入力されている。垂直輪郭強調回路66では第2ライン信号ih2dから垂直輪郭補正量を示す信号(V輪郭信号)が生成され、アパコン混合回路67の一方入力に送られる。
その間、第1ライン信号ih1dに対しレベルバランス回路61でレベルバランスが施され、さらに、水平輪郭強調回路65で水平輪郭補正量を示す信号(H輪郭信号)が生成され、アパコン混合回路67に送られる。
アパコン混合回路67は、上記V輪郭信号とH輪郭信号とを加算して「輪郭補正信号」を生成し、ガンマ補正回路62に送る。
ガンマ補正回路62は、輪郭補正信号を、レベルバランス回路61から送られてくるレベルバランス後の第1ライン信号ih1dに加算し、その輪郭強調後の第1ライン信号ih1dに対して最適なルックアップテーブルを選択し、ガンマ補正を実行する。
その後は、ゲイン調整と同期信号付加を経て、全ての処理後の輝度信号(ライン信号)が図1の混合回路9へ送られる。
図5(A)に、レベルバランス回路61の回路構成図を示す。
レベルバランス回路61は、減算器61A、乗算器61B、スイッチ回路61Cおよびオーバフローリミッタ(Overflow limiter)61Dを有する。
レベルバランス回路61の入出力間に、減算器61A、乗算器61Bおよびオーバフローリミッタ61Dが縦続接続され、乗算器61Bに対しスイッチ回路61Cの出力が接続されている。
減算器61Aは、その一方入力に第1または第2ライン信号ih1d/ih2dが供給され、他方入力に黒レベル信号iblkが供給される。減算器61Aは、第1または第2ライン信号ih1d/ih2dから黒レベル信号iblkを引く処理を行う回路である。
なお、黒レベル信号iblkは、たとえば、図1に示す撮像デバイス2の有効撮像領域周囲の遮光領域(オプティカルブラック部:不図示)で読み出された輝度レベルを、AFE回路3内で複数回サンプルホールドした値をマイクロコンピュータ10で平滑化(平均)することにより得られた信号であり、輝度信号の基準レベルとするべき信号である。減算器61Aの減算処理により、第1または第2ライン信号ih1d/ih2dの基準レベルが正確な値に補正される。
スイッチ回路61Cは、4入力1出力のスイッチを実現するための回路である。スイッチ回路61Cの4つの入力に、それぞれ値が異なる4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bが個々に入力される。4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bは、図1においてはマイクロコンピュータ10からレベルバランス回路61に付与されるレベルバランスゲインGlbに該当する。
スイッチ回路61Cの切り替え制御については後述する。
乗算器61Bは、その一方入力に黒レベル補正後の第1または第2ライン信号ih1d/ih2dが供給され、他方入力に、上記レベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bが1つずつ供給される。4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bが所定の順序で供給されるように、スイッチ回路61Cによるスイッチ動作が行われる。
乗算器61Bは、第1または第2ライン信号ih1d/ih2dに対し、画素ごとに、上記4つのレベルバランスゲインを乗じる回路である。乗算後のライン信号は、4つのレベルバランスゲインの各値に応じてレベルが揃えられたものとなる。換言すると、4つのレベルバランスゲインの各値は、乗算器61Bの出力信号が画素間で輝度レベルが揃うように設定されている。
オーバフローリミッタ61Dは、ゲインの乗算により輝度レベルが過度に上昇してしまい映像として見づらくなる場合、後段の回路の入力ダイナミックレンジを越えてしまう場合、後段の回路の処理で輝度ハイレベルに制限がある場合などの理由により、予め高輝度成分をカットするための回路である。この何れかが生じる可能性が低いときは、オーバフローリミッタ61Dを省略することも可能である。
図5(B)に、CCDの補色系読み出し画素配列と、スイッチ回路61Cの制御信号との関係を示す。
図4と同様な2×2の画素配列において、それぞれの画素信号に対し、ライン判定信号(Line_ID)およびビット判定信号(Bit_ID)を組み合わせた2ビットのスイッチ制御信号Scの論理を対応させている。
このため、2ビットのスイッチ制御信号[Line_ID, Bit_ID]が[0,0]のときは、画素信号S1Rに乗算すべきレベルバランスゲインG_s1rがレベルバランス回路61により選択される。同様に、[Line_ID, Bit_ID]=[0,1]のときはレベルバランスゲインG_s2rが選択され、[Line_ID, Bit_ID]=[1,0]のときはレベルバランスゲインG_s1bが選択され、そして、[Line_ID, Bit_ID]=[1,1]のときはレベルバランスゲインG_s2bが、それぞれスイッチ回路61Cにより選択される。
これにより、たとえば輝度が均一な白色光を撮像デバイスに入射したときに、1つの基本画素配列に対応する4つの画素信号S1R,S2R,S1B,S2Bで輝度を揃えるレベルバランスが達成される。つまり、色フィルタ配列に起因したクロマキャリア成分が映像信号の輝度成分から除去される。
なお、クロマキャリア成分を除去する別の手段としてローパスフィルタを用いる場合もあるが、その場合、ナイキスト周波数付近の高周波成分が減衰し、解像度が劣化してしまう。
そこで、本実施形態ではレベルバランス回路61を用いてクロマキャリア成分を除去する。
ただし、レベルバランス補正の際に乗算する4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bのそれぞれを1種類ずつの固定値とすると、色温度の変動によって適正なレベルバランスが変動してしまうため、レベルバランス回路61の機能が十分に発揮できない。たとえば、極端に色温度が高い場合には、レベルバランス処理により逆にクロマキャリア成分が増幅されてしまうケースもある。
図1に示す本実施形態の映像信号処理部4は、色温度変動に応じて適切にレベルバランスゲインを制御し、どの色温度に対しても常に、クロマキャリア成分を除去できるように構成している。
以下、このレベルバランスゲイン制御について説明する。
図6は、レベルバランスゲイン制御の全体のフローチャート、図7は、テーブル作成ステップの詳細を示すフローチャートである。また、図8は、図6および図7の各ステップと処理ブロックとの対応を示すために、図1の要部を示す図である。
図6のステップST1〜ST3は、当該映像信号処理部(IC等)の開発時あるいはビデオカメラへの実装時における初期設定のステップである。続くステップ4以降は、ビデオカメラの使用時のステップである。
ステップST1は、各色温度に対する適切なレベルバランスを算出し、ルックアップテーブル化し、このルックアップテーブルを対応可能な撮像デバイスの種類ごとに作成するステップである。
色温度については、たとえば2500K(K:ケルビン)〜9500Kの範囲で何点かレベルバランスゲインを算出する。この色温度点数は多いほど後述するようにレベルバランスゲイン制御の精度が向上する。ここでは一例として2500K,3200K,9500Kの3点でレベルバランスゲインを算出する場合を述べる。
ルックアップテーブル作成では、最初に、図7のステップST11にて、各色温度(たとえば、2500K,3200K,9500K)において白色単色画像を撮像する。このとき、図1に示す所定の撮像デバイスが2内蔵されているビデオカメラを用いる。
ステップST12では、図8に示すように、ADC5の出力を、ロジックアナライザ等のモニタ機器100、あるいは、ロジック解析ソフトをインストールしたパーソナルコンピュータ(PC)101によりモニタする。PC101によりモニタする場合は、マイクロコンピュータ10に接続されたRS232C等の通信ケーブルを経由して、PC101がADC5の出力をモニタする。
ステップST13では、CCD基本画素配列(4画素)中の各画素信号レベル(S1R、S2R、S1B,S2B)を、図8のモニタ機器100により抽出し、4画素出力の平均値(S_Ave)を算出する。
つぎのステップST14〜ST16は、図8のモニタ機器100からマイクロコンピュータ10を経由してモニタ結果を受信したPC101が実行する。
ステップST14では、図7の関係式(式(1))を用いて、各画素信号レベル(S1R、S2R、S1B、S2B)とその平均値(S_Ave)の比をとって、その比を各色温度におけるレベルバランスゲインとする。
式(1)から明らかなように、各画素信号レベル(S1R、S2R、S1B,S2B)が異なっていても、各画素信号にレベルバランスゲインを乗算することによって、全て平均値(S_Ave)に揃えられる。
このステップST14を色温度ごとに繰り返すことによって、つぎのステップST15でルックアップテーブルを作成する。
一例として図9に、色温度とCCD基本4画素のレベルバランスゲインとの関係を示す。
このグラフから、色温度によって4画素それぞれのレベルバランスゲインが変動していることが分かる。
この色温度とレベルバランスゲインとの関係は、一般に撮像デバイス(CCD)のタイプに応じて異なることから、PC101はCCDのタイプごとにルックアップテーブルを作成する。このため、図7のステップST16にて、PC101は、全てのCCDでルックアップテーブルが作成されたかを確認し、その判断が「YES」となるまでステップST11〜ST15を繰り返す。
ステップST16の判断が「YES」となると、当該ステップST1の処理が終了する。
図6に戻り、ステップST2にて、PC101は、作成した全てのルックアップテーブルをテーブルメモリ(不揮発性メモリ11)に、マイクロコンピュータ10を経由して書き込む。
つぎのステップST3にて、システム初期化が行われる。
システム初期化では、電源投入時またはシステムリセットによってシステムをイニシャライズした際、不揮発性メモリ11に書き込んだ複数のルックアップテーブルから、当該ビデオカメラに搭載されることが決定されたCCDのタイプに対応した一のルックアップテーブルに記憶されたデータ(色温度ごとのレベルバランスゲイン値)が、マイクロコンピュータ10内のRAM10Aに読み出される。この際もRS232C等の通信機能を利用する。
読み出されたテーブルデータは、RAM10Aに保持される。
図8に示す色信号処理ブロック7内の原色分離部71がRGB信号をOPD8に出力する。
OPD8は、図6のステップST4にて、入力したRGB信号からRGB積分値が算出される。
具体的には、OPD8が、原色分離されたRGB信号を1フィールドまたは1フレーム間積分し、RGB積分値を算出する。
算出されたRGB積分値は、OPD8からマイクロコンピュータ10に転送される。
マイクロコンピュータ10は、図6のステップST5にて、転送されてきたRGB積分値から色温度を算出する。そして、つぎのステップST6にて、RAM10A内のルックアップテーブルを参照し、算出した色温度に対応する4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bを決定する。
その後、マイクロコンピュータ10は、これらの4つのレベルバランスゲインを図8のレベルバランス回路61に転送し、図5に示すスイッチ回路61Cの4つの入力に設定するとともに、ライン判定信号(Line_ID)とビット判定信号(Bit_ID)をスイッチ回路61Cの制御入力に印加する。
図6のステップST7にて、図5に示すレベルバランス回路61内でレベルバランスが実行される。
上記ライン判定信号(Line_ID)とビット判定信号(Bit_ID)は、図5(A)に示す4つのビットの組み合わせで常時、画素信号に同期した状態変化を繰り返しており、そのため、4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bを、たとえば、この順で乗算器61Bに繰り返し出力する。
乗算器61Bは、黒レベル補正後の映像信号の輝度成分に対して、その画素信号ごとに、4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bを順次乗じ、その動作を繰り返す。
この動作は、第1ライン信号ih1dと第2ライン信号ih2dとが切り替わった後も繰り返される。
その結果、映像信号に対するクロマキャリアの除去が達成される。
なお、上記レベルバランス制御はホワイトバランス制御との連動させることもできる。
その場合の制御をつぎに簡単に述べる。
図1に示すように、原色分離後のRGB信号はWB制御部72に送られ、そこでホワイトバランス制御が行われる。
その際、マイクロコンピュータ10はOPD8の出力からホワイトバランス係数Gwbを算出する。マイクロコンピュータ10は、さらに、算出されたホワイトバランス係数Gwbから色温度を算出する。
図9に、色温度とレベルバランスゲインとの関係を示しているが、これと同様に色温度とホワイトバランス係数とのルックアップテーブルを作成する。
そして、マイクロコンピュータ10は、前述した図6のステップST6と同様な方法により、算出された色温度に対するレベルバランスゲイン値を、ルックアップテーブルを参照して求め、レベルバランス回路61に設定する(ステップST6)。
レベルバランス回路61は、前述した図6のステップST7と同様な方法により、レベルバランスを実行する。
なお、この方法ではホワイトバランス係数から色温度を算出し、その色温度からレベルバランスゲインを算出するというように説明の便宜上、2ステップのフロー構成となっているが、別の実施形態としてホワイトバランス係数対レベルバランスゲインのルックアップテーブルを予め用意し、ホワイトバランス係数からレベルバランスゲインを算出するようにしてもよい。
上記何れの方法においても、1フィールドまたは1フレーム画面で色温度が検出され、レベルバランスゲインを求めて、実際にレベルバランスを行う。
マイクロコンピュータ10の処理能力にもよるが、この間、たとえば2〜3フレーム程度のディレイが生じる。ただし、動画においても2〜3フレーム程度の画面変化は軽微であり、同じ色温度と推定できる。したがって、このディレイがあっても、ほぼ正確に色温度に対するレベルバランス制御が可能である。
本実施形態によれば、たとえば2〜3フレームごとに色温度が検出され、それに基づいてレベルバランス制御が行われることからダイナミックに追従性のよい制御が可能である。
また、色温度に対するレベルバランスゲイン値の算出にあたっては、図9に示す色温度とレベルバランスゲインとの関係を保存するルックアップテーブルにもとづいて、線形補間によりレベルバランスゲインを算出することもできる。
すなわち、マイクロコンピュータ10は、OPD8から送られてくる色温度の計算結果が、図9に示すプロット点から外れている場合は、それに近い複数のプロット点(保存されたレベルバランスゲイン値)から、所定の補間方法により、新たなレベルバランスゲイン値を算出し、これをレベルバランス処理に用いる。
一旦補間により求めたゲインデータを既存のルックアップテーブルに追加するようにしてもよい。これは、色温度の検出結果がビデオカメラの使われ方によって、その頻度に傾向がある場合、再び同じ補間計算を不要とし、処理効率を向上させるためである。
本発明の実施の形態によれば、ルックアップテーブルを用いて色温度ごとに4つのレベルバランスゲインG_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2bが、レベルバランス回路61に設定されることから、逐次ゲイン計算する場合に比べて処理負担が小さい。また、レベルバランスゲインの色温度に対する組み合わせがルックアップテーブルとして保存され、色温度が変わった場合でも、ルックアップテーブルから読み出すだけで済むことから、その点でも処理負担が小さい。
また、撮像デバイス2のタイプごとにルックアップテーブルを不揮発性メモリ11に保存しているため、種々の撮像デバイス2に対応可能な映像信号処理装置が実現できる。
対応可能な撮像デバイス2のタイプが多ければ多いほど汎用性が高くなる。また、図9に示す色温度とレベルバランスゲインとのプロットにおいて、プロット数(ゲインデータ数)が多いほど、補間計算処理の負担が小さい。ただし、撮像デバイス2のタイプ数および図9のプロット数に比例して、不揮発性メモリ11に保存すべきデータ量が膨大となる。
一方で、ビデオカメラに搭載する撮像デバイス2のタイプが決まれば、そのタイプに対応した1つのルックアップテーブル以外は実質的に不要となる。したがって、本実施形態では、全てのテーブルデータを不揮発性メモリ11に保存しておいて、必要なテーブルデータだけをロード、すなわちマイクロコンピュータ10内に読み出して用いるようにしている。これによって、マイクロコンピュータ10のデータアクセス性、処理負担が軽減できるという利益が得られる。
なお、図9に示すグラフにおいて、プロット数が多いほど補間処理の精度が増す。また、ビデオカメラの被写体に応じ、更には動作環境に応じて、検出される色温度の範囲も限られることが多い。
そのことを加味して、補間後のデータをルックアップテーブルに追加する構成をとれば、必要最小限のデータ追加で、処理負担低減という大きな利益が得られる。
実施形態に係るビデオカメラのブロック図である。 同時化回路のブロック図である。 輝度信号処理ブロック内の同時化回路以外の回路ブロック図である。 レベルバランス回路の回路構成図である。 撮像デバイスの色フィルタ配列と画素信号名およびライン名との対応を示す説明である。 (A)はレベルバランス回路の回路構成図、(B)はCCDの補色系読み出し画素配列とスイッチ制御信号との関係を示す説明図である。 レベルバランスゲイン制御の全体のフローチャートである。 ルックアップテーブル作成ステップの詳細を示すフローチャートである。 各ステップと処理ブロックとの対応を示す図である。 色温度とレベルバランスゲインとの関係を示すグラフである。
符号の説明
2…撮像デバイス、4…映像信号処理部、5…ADC、6…輝度信号処理ブロック、7…色信号処理ブロック、8…OPD、9…混合回路、10…マイクロコンピュータ、10A…RAM、11…不揮発性メモリ、12…DAC、61…レベルバランス回路、61A…減算器、61B…乗算器、61C…スイッチ回路、71…原色分離部、72…WB制御部、100…モニタ機器、101…PC、Glb,G_s1r,G_s1b,G_s2r,G_s2b…レベルバランスゲイン、Gwb…ホワイトバランス係数、S1R,S2R,S1B,S2B…画素信号、iblk…黒レベル信号、ih1d…第1ライン信号、ih2d…第2ライン信号、Bit_ID…ビット判定信号、Line_ID…ライン判定信号

Claims (9)

  1. 映像信号を入力し、映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランス回路と、
    色温度と前記ゲインとの関係を色ごとに保持するメモリと、
    前記映像信号に基づいて色温度を算出する色温度算出部と、を有し、
    算出した色温度に対する前記ゲインを、前記メモリ内のデータに基づいて色ごとに特定し、特定した色ごとのゲインを前記レベルバランス回路に出力する
    映像信号処理装置。
  2. 前記ゲインの特定と出力を制御する制御部と、
    前記色温度と前記ゲインとの関係が異なる複数のルックアップテーブルを保存するテーブルメモリと、をさらに有し、
    前記制御部は、前記映像信号を出力する撮像デバイスに応じた一のルックアップテーブルを前記テーブルメモリから読み出し、読み出したルックアップテーブルに基づいて前記ゲインを特定する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  3. 前記テーブルメモリは、所定数の離散的な色温度と当該色温度ごとの前記ゲインとの関係をルックアップテーブルとして保持し、
    前記色温度算出部が算出した色温度に対応する前記ゲインが前記メモリ内に保存されていないときは、前記算出した色温度に近い複数の色温度に対応する複数のゲインから補間処理によりゲインを色ごとに算出し、前記レベルバランス回路に出力する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  4. 前記映像信号から原色信号を分離するRGB分離部をさらに有し、
    前記色温度算出部は、前記RGB分離部からの原色信号を、前記映像信号の1画面に相当する領域で積分し、積分値に基づいて色温度を算出する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  5. 前記色温度の算出と、算出された色温度に対応する前記ゲインの特定および出力とを定期的に繰り返し、
    前記レベルバランス回路は、新たにゲインが入力されるたびに、前記輝度レベルを色間で揃える動作を実行する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  6. 映像信号を入力し、映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランス回路と、
    前記映像信号に基づいて色温度を算出する色温度算出部と、
    前記色温度と前記ゲインとの関係が異なる複数のルックアップテーブルを保存するテーブルメモリと、
    前記映像信号を出力する撮像デバイスに応じた一のルックアップテーブルを前記テーブルメモリから読み出し、前記色温度算出部が算出した色温度に対する前記ゲインを、前記読み出したルックアップテーブルに基づいて特定し、特定した色ごとのゲインを前記レベルバランス回路に出力する制御部と、
    を有する映像信号処理装置。
  7. 前記テーブルメモリは、所定数の離散的な色温度と当該色温度ごとの前記ゲインとの関係をルックアップテーブルとして保持し、
    前記制御部は、前記色温度算出部が算出した色温度に対応する前記ゲインが前記テーブルメモリから読み出したルックアップテーブル内に保存されていないときは、前記算出した色温度に近い複数の色温度に対応する複数のゲインから補間処理によりゲインを色ごとに算出し、前記レベルバランス回路に出力する
    請求項6に記載の映像信号処理装置。
  8. 映像信号に含まれる画素信号間で画素ごとの色の違いに応じて異なる輝度レベルを、画素信号の輝度成分に対し色ごとのゲインを乗じて揃えるレベルバランス方法であって、
    前記映像信号のレベルバランスに先立って、
    特定色の色画像を撮像デバイスで撮像することにより得られた色画像信号をレベルバランス回路に入力し、レベルバランス回路の出力で前記輝度成分が色間で揃うような前記ゲインを色ごとに設定する第1ステップと、
    複数の撮像デバイスごとに、かつ、前記色画像の色を種々変更しながら前記第1ステップを繰り返し、前記色ごとのゲインを前記撮像デバイスおよび色温度ごとに設定する第2ステップと、
    前記第2ステップで得られた前記色ごとのゲインと前記色温度との関係を、前記撮像デバイスごとにルックアップテーブルを有するテーブルメモリに保存する第3ステップと、を実行し、
    前記映像信号のレベルバランス時の処理が、
    前記映像信号を出力する撮像デバイスに応じた一のルックアップテーブルを前記テーブルメモリから読み出す第4ステップと、
    前記映像信号に基づいて色温度を算出する第5ステップと、
    前記第5ステップで算出した色温度に対する前記ゲインを、前記第4ステップで読み出したルックアップテーブルに基づいて特定する第6ステップと、
    前記特定した色ごとのゲインを前記レベルバランス回路に出力し、前記映像信号に対するレベルバランスを実行する第7ステップと、
    を含む映像信号のレベルバランス方法。
  9. 前記第6ステップにおいて、前記算出した色温度に対応する前記ゲインが前記テーブルメモリから読み出したルックアップテーブル内に保存されていないときは、前記算出した色温度に近い複数の色温度に対応する複数のゲインから補間処理によりゲインを色ごとに算出し、前記レベルバランス回路に出力する
    請求項8に記載の映像信号のレベルバランス方法。
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