JP2007032338A - プロペラ水車 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型のプロペラ水車におけるランナベーンを別構成のランナボスに簡易に結合できるようにする。
【解決手段】水車軸2の先端に、ランナボス4とランナベーン5とからなるランナ3が取り付けられるプロペラ水車において、ランナベーン5の翼16と一体の取付軸17をランナボス4の外周部の取付穴19に差し込み、取付軸17とランナボス4とにあけたテーパ穴20,22にテーパピン23を打ち込んでランナベーン5をランナボス4に固定する。テーパピン23はランナボス4の外側から打ち込めるので、ランナボス4の寸法に制約されることなくランナベーン5を固定することが可能で、ランナボス4に種々の仕様のランナベーン5を組み合わせることにより、水車発電の多様な立地地点に柔軟に対応し、水車の製作コストを低減することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】水車軸2の先端に、ランナボス4とランナベーン5とからなるランナ3が取り付けられるプロペラ水車において、ランナベーン5の翼16と一体の取付軸17をランナボス4の外周部の取付穴19に差し込み、取付軸17とランナボス4とにあけたテーパ穴20,22にテーパピン23を打ち込んでランナベーン5をランナボス4に固定する。テーパピン23はランナボス4の外側から打ち込めるので、ランナボス4の寸法に制約されることなくランナベーン5を固定することが可能で、ランナボス4に種々の仕様のランナベーン5を組み合わせることにより、水車発電の多様な立地地点に柔軟に対応し、水車の製作コストを低減することができる。
【選択図】 図2
Description
この発明はプロペラ水車に関し、特にプロペラマイクロ水車のランナベーン取付構造に関する。
近年、水力開発地点の小規模化が進んでおり、発電容量が100KW以下のマイクロ水車の活用も図られている。マイクロ水車については、例えば特許文献1に記載されている。また、可動翼形の一般のプロペラ水車については、例えば特許文献2に記載されている。
特開2002−295359号公報
特開平9−203370号公報
水車軸の先端にランナボスを介してランナベーンが取り付けられるプロペラ水車の場合、マイクロ水車は寸法上の制約から、特許文献2の水車におけるようにランナベーンとランナボスとを別体として構成した上で、相互を改めて結合する構造が困難である。例えば、ランナボスの中心穴側から挿入したボルトでランナベーンをランナボスに締め付ける構造を採用しようとしても、ランナボス中心穴が小さく工具が入らない。そのため、従来はランナベーンとランナボスとを鋳造や削り出しにより一体に形成している。しかしながら、このような一体構造は水車発電の立地地点ごとの専用設計となるため製作費が高くなり、また製作後の仕様変更に柔軟に対応できないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、小型のプロペラ水車においてもランナベーンを別構成のランナボスに簡易に結合できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、請求項1のこの発明は、水車軸の先端にランナが取り付けられ、このランナはランナボスとランナベーンとからなるプロペラ水車において、前記ランナベーンの翼と一体の取付軸を前記ランナボスの外周部の取付穴に差し込み、前記取付軸とランナボスとにあけたテーパ穴にテーパピンを打ち込んで、前記ランナベーンを前記ランナボスに固定するものである。
また、請求項2のこの発明は、請求項1の発明において、前記ランナボスを円柱状のボス本体とその先端の円錐状のランナコーンとに分けて構成し、前記ボス本体に軸方向にあけた前記テーパ穴に前記ランナコーンの取付側から前記テーパピンを打ち込むとともに、先端に雄ねじ加工を施した前記水車軸をキーとともに前記ボス本体の中心穴に挿通し、袋ナット状に雌ねじ加工を施した前記ランナコーンを前記ボス本体から突出させた前記水車軸の先端に螺合させて締結するものとする。
請求項1の発明によれば、テーパピンはランナボスの外側から打ち込めるので、ランナボスの寸法に制約されることなくランナベーンを固定することが可能であり、ランナボスに種々の仕様のランナベーンを組み合わせることにより、水車発電の多様な立地地点に対応し、水車の製作コストを低減することができる。また、テーパピンを抜き取ることによりランナベーンを容易に取り外せるため、立地条件の変化や翼の磨耗などに伴うランナベーンの交換や補修が可能である。
更に、請求項2の発明によれば、テーパ穴やテーパピンがランナコーンで覆われるので、ランナボス表面に流体抵抗を増やす凹凸が生じることがなく、またランナコーンを緩めれば容易にランナボス本体を水車軸から取り外してテーパピンを抜き取ることができるので、ランナボス及びランナベーンの分解・組立が簡単である。
以下、図1〜図3に基づいて、この発明の実施の形態を説明する。ここで、図1はプロペラ水車発電機の全体構成を示す縦断面図、図2は図1における水車ランナ部分の拡大図、図3は図2におけるランナボスの III−III 線に沿う断面図である。まず、図1において、直立する発電機1に直結された垂直な水車軸2の先端にランナ3が取り付けられ、ランナ3はランナボス4とランナベーン5とからなっている。発電機1はスカート状のカバー6に支持され、水車発電機全体はカバー6を介して据え付けられる。カバー6の内側には水車軸2を囲むケーシング7が取り付けられ、水車軸2はブラケット8を介して上下2箇所の軸受9及び10で支持され、更に水車軸2の先端は軸受11を介してケーシング7に保持されている。ケーシング7の外側にはランナ3に流水を導く流路配管12が構成され、その下端部には吸出し管13が接続されている。流水は矢印方向に流れ、ランナ3を回転させる。
次に、図2において、ランナボス4は円柱状のボス本体14のその下端部に連結される円錐状のランナコーン15とから構成されている。ステンレスから鋳造されたランナベーン5は、翼16と取付軸(ステム)17とから構成されている。ボス本体14の中心には水車軸2の先端が挿入される段付穴18があけられるとともに、外周部には図3に示すように、ランナベーン5の取付軸17を嵌合させる取付穴19がランナベーン5の枚数(図示は8枚)分、ボス本体14の半径方向に等ピッチで設けられている。
また、ボス本体14には、各取付穴19の中心部を貫通するように、テーパ穴20が軸方向にそれぞれあけられている。テーパ穴20はランナコーン15の取付側(図2の下側)から上に向かうように直径が縮小し、またランナコーン取付側の入口は拡張されて直径の大きい円筒穴として形成されている。一方、ランナコーン15には、ランナボス側の中心に雌ねじ15aが袋ナット状に切られ、その反対側の端部には六角頭15bが一体形成されている。
ここで、水車軸2の先端は段付き軸として構成され、ボス本体14の段付穴18における上段大径部と密に嵌合する大径部2aと、段付穴18における下段小径部を隙間を介して挿通し、ボス本体14の端面から突出する小径部2bとを有し、小径部2bにはランナコーン15の雌ねじ15aと螺合する雄ねじ2cが切られている。水車軸2の大径部2aには、キー溝21が設けられている。
図2に示すようにランナ3を組み立てるには、まずボス本体14の取付穴18にランナベーン5の取付軸17を挿入し、翼16の角度を所定の向きに定める。次いで、ボス本体14のテーパ穴20に倣って取付軸17にテーパ穴22の穴あけ加工を行い、テーパピン23をテーパ穴20の円筒穴側から打ち込んで、ランナベーン5を固定する。ランナベーン5の固定が終わったら、キー24をキー溝21に嵌め込んだ水車軸2にボス本体14を嵌合させる。その際、キー24をボス本体14に切られたキー溝25に嵌合させて回り止めをする。その後、ボス本体14から突出する水車軸2の雄ねじ2cにランナコーン15の雌ねじ15aを螺合させ、六角頭15bに工具を掛けて締め付ける。ランナ3の分解は、上記と逆の手順で行う。
図示プロペラ水車は、例えばランナ3の翼外周径200mm、ランナボス外形120mmの小型のものであるが、テーパピン23はランナボス4の外側(ボス本体14の端面側)から打ち込めるので、ランナベーン5をランナボス4の寸法に制約されることなく固定することができる。従って、ランナベーン5をランナボス4と別構成にして、ランナベーン5のみを交換したり補修したりすることが可能である。また、テーパ穴20やテーパピン23がランナコーン15で覆われて外部に露出しないので、ランナボス表面に流体抵抗を生じさせる凹凸ができない。更に、ランナコーン15を緩めれば容易にボス本体14を取り外してテーパピン23を抜き取ることができ、ランナ3の分解・組立が簡単である。
1 発電機
2 水車軸
3 ランナ
4 ランナボス
5 ランナベーン
14 ボス本体
15 ランナコーン
17 ランナベーン取付軸
20 テーパ穴
22 テーパ穴
23 テーパピン
2 水車軸
3 ランナ
4 ランナボス
5 ランナベーン
14 ボス本体
15 ランナコーン
17 ランナベーン取付軸
20 テーパ穴
22 テーパ穴
23 テーパピン
Claims (2)
- 水車軸の先端にランナが取り付けられ、このランナはランナボスとランナベーンとからなるプロペラ水車において、
前記ランナベーンの翼と一体の取付軸を前記ランナボスの外周部の取付穴に差し込み、前記取付軸とランナボスとにあけたテーパ穴にテーパピンを打ち込んで、前記ランナベーンを前記ランナボスに固定したことを特徴とするプロペラ水車。 - 前記ランナボスを円柱状のボス本体とその先端の円錐状のランナコーンとに分けて構成し、前記ボス本体に軸方向にあけた前記テーパ穴に前記ランナコーンの取付側から前記テーパピンを打ち込むとともに、先端に雄ねじ加工を施した前記水車軸をキーとともに前記ボス本体の中心穴に挿通し、袋ナット状に雌ねじ加工を施した前記ランナコーンを前記ボス本体から突出させた前記水車軸の先端に螺合させて締結したことを特徴とする請求項1記載のプロペラ水車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214006A JP2007032338A (ja) | 2005-07-25 | 2005-07-25 | プロペラ水車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214006A JP2007032338A (ja) | 2005-07-25 | 2005-07-25 | プロペラ水車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007032338A true JP2007032338A (ja) | 2007-02-08 |
Family
ID=37791891
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005214006A Pending JP2007032338A (ja) | 2005-07-25 | 2005-07-25 | プロペラ水車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007032338A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009209778A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Minoru Yoshida | 浮体式流体機械 |
DE102013016085A1 (de) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | Hans Erich Gunder | Schlitzturbine zur Energiegewinnung an Wasserfällen im kleinen Leistungsbereich |
-
2005
- 2005-07-25 JP JP2005214006A patent/JP2007032338A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102013016085A1 (de) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | Hans Erich Gunder | Schlitzturbine zur Energiegewinnung an Wasserfällen im kleinen Leistungsbereich |
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