JP2007029080A - 風味注入を伴う熱間充填飲料製造 - Google Patents

Abstract

【課題】 基本成分の組み合わせである基材液に、例えば加熱により加熱殺菌が施された後で、この基材液に個別の工程で風味が添加される、風味付飲料を製造するための方法とシステムを提供する。
【解決手段】 風味は、熱処理を施した熱間充填基材液が作られた後で、基材液の連続する流れに対して添加される。システムの熱間充填飲料基材液部分の戻りループ導管は、加熱された熱間充填飲料基材液を、安定した状態、即ち連続的な飲料生産に備えて準備が整った所望の温度に維持された状態で、迂回させることができ、一方、システムの下流の風味投与部では風味の切り替えができるようになっている。システムは、第１の風味を製造し、この第１の風味を除去するためにシステムの当該部分だけを洗浄し、その後風味添加成分を所望の第２の風味に切り替えることにより、所望のバッチの風味付飲料を製造するために使用される。
【選択図】 図１

Description

本発明は、概括的には、熱間充填飲料製造の方法とシステムに属し、より厳密には、異なる風味及び／又は他の添加物が基材熱間充填飲料液に添加される飲料を製造するためのシステム及び方法に属する。本発明は、特に、熱間充填飲料基材液が熱処理により加熱殺菌又は商業的滅菌をされた後に、選択された風味が熱間充填飲料基材液の流れに注入される製造方法に着眼している。

本出願は、２００５年５月６日出願の米国仮特許出願第６０／６７８，５４６号に基づく優先権を主張する非仮特許出願であり、同仮特許出願の明細書全体を参考文献としてここに援用する。

多くの飲料が異なる風味を付けて提供されているが、風味が添加される基材液は、類似しているか又は同一である。このような事例では多くの場合、基材飲料調合物が最初に調製され、風味、着色その他考えられる添加物がこの基材液体調合物に添加され、ボトルに熱間充填される所望の風味を有する飲料となる。このような熱間充填飲料の全てにおいて、どの様にそして何時、風味および添加物を基材液体調合物に添加するかということには、風味及び添加物の高温感受性を含めて、個々に異なる基準及び条件が関与する。

商業的に広く流通させることを意図したこのような熱間充填飲料は、どれも、瓶詰め後の製品については保管時の安定性及び／又は微生物制御が重要な案件であり、特に冷蔵状態で保存又は陳列する必要の無い製品にとっては重要である。この種の製品は大きくは２つの種類に分類することができる。第１の種類には、飲料が高温にあるときに容器に充填される飲料が含まれ、これらは熱間充填飲料と呼ばれている。もう１つの種類には、高温状態で充填されるのではなく、代わりに保存料成分又は組成物を含んでいる飲料が含まれる。飲料の熱処理は、求められる官能品質を概ね維持しつつ微生物学的にも調合物を安定化させる点で有利であると考えられている。対照的に、保存料の混合は、官能特性が損なわれる場合が多い。本発明は、特に加熱処理飲料、即ち熱処理により加熱殺菌処理され保存容器に熱間充填される飲料に着眼している。

熱間充填法は、周知の原理に基づいてその保存期限を適切に延長できるようにするために、高温の状態で容器に入れなければならない液体のパッケージングのために設計されている。一般的に、この方法は、製品の加熱殺菌又は商業的滅菌を行うための熱の使用を伴う。通常、熱間充填飲料が出荷される容器に入れられる直前に、熱で飲料を効果的に滅菌又は加熱殺菌する。容器には、滅菌処理された高温の飲料が充填される。これには、容器を滅菌する効果もある。通常の熱間充填処理で飲料を容器に充填した後、出荷に先立ち容器には蓋がされる。

上記方法とシステムには、全て、１つ又は複数の欠点がある。具体的には、味覚成分及び風味成分を含む熱間充填飲料全体が、多くの従来技術による取り組みにおいて、熱処理工程及び熱間充填装置を通過する。風味と「曇霧状」の乳濁液は高温と剪断力に弱いので、熱処理時に製品に加えられる熱とポンピング作用は、完成後の飲料の風味品質と「曇霧状」乳濁液の安定性に悪影響をもたらす虞がある。また、最終熱間充填飲料製品に風味の変更が求められた場合には何時でも、全ての装置を止めて洗浄する必要がある。更に、一度に１つの風味しか製造できない。例えば、レモン風味の飲み物を製造しており、その後にオレンジ風味の飲み物を製造する予定の場合は、オレンジ風味の飲み物を製造する前に、ラインを止めて、レモン風味の全てを製品混和装置、熱処理装置、及び熱間充填装置からから洗い落とす必要がある。そうしないと、オレンジ風味の飲み物は、ちゃんとしたオレンジの味がしなくなり、及び／又はこの飲料の製造期間を通して一定に風味付けられた製品を提供することができなくなる。この結果、製造ラインの停止時間が相当長くなる。例えば、通常のラインは、一日３回から４回以上の風味変更が行われることもあり、風味変更１回につき通常は２０〜３０分の停止時間が取られる。つまり、通常の１製造日（２４時間）の内、１乃至２時間程度は、装置を洗浄し風味変更を実施する停止時間として浪費されるわけである。

典型的な既存の風味付飲料の製造では、風味成分の入った熱間充填飲料には熱処理が施され、高温の加熱殺菌温度で加熱中に、飲料中の風味の一部が失われ、破壊され、或いは改質される。また、大抵の風味は、高温では１０分から１５分以内に劣化する。従って、通常行われている良好な製造法では、風味付けされた飲料の再循環に１０分から１５分の制限を設けている。その結果、次のバッチを異常に早いタイミングで用意する必要が生じ、風味の劣化／冷蔵無しの陳列に対する懸念だけのために、要求された制限時間内に蓋ができなかった熱間充填飲料を、無駄にし廃棄する必要が生じる。

本発明は、上記欠点を克服するための方法及びシステムに着眼しており、異なる風味類と、可能性のある他の添加物質とを有する複数の製品を製造する装置を含んでいる。これらの製品は、保存安定性を示し、室温及び／又は非冷蔵状態で保存及び陳列することができる。

本発明は、飲料の各基本成分を組み合わせたものに風味が別工程で添加される、風味付熱間充填飲料を製造するための方法又は処理及びシステムに着眼している。或る好適な実施形態では、各基本成分を混ぜ合わせて熱処理を施し、その後、圧力を掛けるか、又はベンチューリ効果を利用するかの何れかで、この熱間充填飲料基材液に風味付け用の物質及び酸味料のような他の添加物を注入する。代わりの実施形態では、各基本成分を混ぜ合わせて熱処理を施す。熱が下がった後で、この熱間充填飲料液に風味を注入し、その後、熱処理された成分を容器に熱間充填する。容器の蓋閉め又は密封は、通常は上記工程に続いて行われる。本発明は、この工程の製品にも着眼している。

更に別の実施形態では、本発明のシステム及び方法は、２つの別々のサイクル又はループを提供しており、この内一方のループは、システムの一部、即ち加熱殺菌工程と加熱装置を切り離すことができるので、システムの残りの部分を維持するか、又は所望の熱間充填飲料を提供するため風味及び成分物質の投与部を切り替えることができるようになる。このシステムは、加熱殺菌飲料の戻りループ内で、熱間充填基材飲料液が一定の決められた加熱殺菌温度に維持されている保持タンクに切り離されるのが理想的である。

本発明の方法及びシステムでは、システム全体ではなく風味投与用の装置しか洗浄する必要がないので、工業規模の瓶詰め工程における風味変更のための停止時間が短縮される。

本発明の方法とシステムは、更に、風味添加、充填、及び蓋閉めの間に風味が失われるのを低減する。更に、投与は、容器がコンベヤラインで熱間充填される直前、及び蓋閉めの直前に行うことができる。その結果、この方法で製造された飲料では、熱間充填飲料として更に良好且つ更に一定の風味を得ることができる。

本発明の方法とシステムは、更に、同一の製造ラインで２つ以上の風味を製造できるようにしている。例えば、２つ又はそれ以上の風味投与アッセンブリを同一ラインで使用して、各投与アッセンブリには他の投与部とは異なる風味システムを充填し、１つの風味から別の風味への切り替えは、前の風味を下流側のシステムから洗い流した後で、単純な弁の開閉によって行われる。

本発明の方法とシステムは、熱に弱いが熱処理を必要としない他の成分を添加するために使用することもできる。

本発明の方法とシステムは、基材液の熱処理後に風味が添加されるので、熱処理の間に風味が失われるのを回避することができる。これにより、この方法によって製造された風味付飲料は、強さと安定性の点で、更に良好な風味を備え、飲料システムに注入された温度に弱い他の添加物は、その完全性を維持し易くなる。

本発明の方法とシステムを用いれば、風味の劣化の心配はもはや無いので、本発明に依らない風味付飲料の場合の充填工程再循環時間に関する制限は、本発明による飲料基材に対しては緩和される。

本発明の方法とシステムを用いれば、熱間充填基材飲料液をかなり大きなバッチとして調製できるようになるので、規模の経済に頼って、風味材料を大量購買大量使用して費用対効果を上げることができる。

本発明の方法とシステムを用いれば、製品風味の切り替え時に、残っている風味を取り除くため温水で洗い流す必要のある処理装置が少なくなる。水とエネルギーの節約の点では、資源持続可能性がもたらされるという非常に有利な面がある。風味切り替え作業時に、処理ラインを温水洗浄するための新鮮な水とエネルギーは少なくてすむ。

本発明の方法とシステムを用いれば、風味切り替え時に、システムに残っていて洗い流す必要のある製品が少なくなるので、製品の無駄が最小限に抑えられる。洗浄は、通常、最終的な熱間充填飲料製品への異なる風味の混入を避けるために必要である。

本発明の第１の実施形態を図１に示している。図１は、風味付熱間充填飲料を所定の方式に従って作るためのシステムの必須構成要素を、概略図即ちブロック図で示している。構成要素自体は、従来技術において既知なので、本発明に属する場合以外は詳細に説明することはしない。

第１の実施形態によるシステム１０は、第１の配合用タンク１２を備えているが、このタンクは、従来技術のシステムでは、そこで使用されるバッチ処理のため、大きさが約１０，０００ガロン（３７．８５ｍ^３）までに制限されていた。即ち、従来技術のシステムでは、着色料及び風味付け材料のような全ての成分を含め、１バッチ分がタンク内で調整され、このタンクはここで貯留供給部となり、そこから風味付けされた飲料の液体の流れが抽出されて、更に加熱殺菌又は商業的滅菌のための熱処理のような処理を経て、熱間充填で瓶詰めされる。上記のように、この処理には、所望の風味付熱間充填飲料を提供するために混入された着色料及び風味料のような熱に弱い成分を含む風味付飲料レシピ全体を滅菌するための加熱が含まれる。

図１に示すシステムは、対比すると、後で述べるように、熱に弱い成分を所定の温度レベルより高い温度で加熱することを回避しており、システム１０の調合用タンク１２を使って異なる風味全てに対して同一の基材液の貯留槽を提供しているので、タンク１２は、消費者に対する熱間充填飲料の味覚又は感覚的特性に影響を及ぼすこと無く、従来技術のシステムよりも遙かに大きな容積、例えば５０，０００〜６０，０００ガロン（１８９．３ｍ^３〜２２７．２ｍ^３）程度にすることができる。この特徴のおかげて、大量バッチ製造に利用できる規模の経済（ｔｈｅ ｅｃｏｎｏｍｉｃｓ ｏｆ ｓｃａｌｅ）により、製造費用を下げることができる。

図１に示すように、調合用タンク１２は、一連の成分を添加することにより基材熱間充填飲料液を最初に混ぜる場所である。添加される成分には、熱間充填基材飲料用として、顆粒、粉末、又は他の添加パッケージの形態をした乾性成分と、例えば水やシロップなどの湿性成分の両方が含まれる。それらの成分が確実に効果的に混ぜ合わされるようにするため、調合又は混合は、大抵の場合、例えば、パドルミキサーアッセンブリ、又は渦巻き流経路又は再循環ループ、静止又は動的ブレードのような乱流付与部材、並びに他の適した衝突面を含む他の調合法によって行われる。基材飲料は、必要に応じてタンク１２から引き出されるが、基材飲料混合物は、重力又は積極的なポンピング動作によって引き出され、この流体は、後に述べるように熱処理のためヒーターに送られる。

代わりに、連続処理工程が使用される場合、母材となる基材液混合物は、風味付け材料及び他の熱に弱い材料を除く基材成分を、導管１６内の液体の流れに直接添加することにより形成され、こうして、導管１６に沿って複数の供給源から混合ステーション（図示せず）まで成分を投入し流すことにより基材液１４が出来上がる。基材熱間充填飲料液が確実に正しく且つ所望の割合に形成されるようにするために、基材液成分に関しても、後に述べる風味料に関しても、それぞれの成分の送給導管に直列に配置した１つ又は複数の容積式ポンプを使用することができる。

基材液がバッチ処理で作られる場合又は連続処理で作られる場合の何れの場合においても、基材熱間充填飲料液１４は、導管１６を通り、直列に配置された随意的な遮断弁１８を通り、ヒーター２０まで送られる。ヒーター２０は、熱処理、例えば電気抵抗加熱又は熱交換装置を使用して、基材液１４を所定の加熱殺菌／商業的滅菌温度まで加熱する。ヒーター２０は、基材液の温度を、約９０°Ｆ（３２．２℃）から、基材液１４を滅菌し且つ標的である耐熱性微生物を不活性にするのに十分な約２０２°Ｆ（９４．５℃）の好適な温度まで上げる。この時点では、基材液１４には、例えば、水、砂糖、酸、甘味料など、加熱殺菌の熱を加えても劣化しない成分しか含まれていない。

ヒーター２０は、基材液が一般に見受けられる微生物に対して滅菌されるのに十分な時間、流体の温度を所定の加熱殺菌温度に維持する保持管２２に流体連通している。望ましくは、この温度は約２０２°Ｆ（９４．５℃）であるが、基材液及び／又は熱に弱い性質であるかもしれない添加物成分の特性次第で、温度は多少変更してもよい。風味成分及び／又は着色料（又は熱処理を必要としない比較的重要でない成分）が基材液の下流の混合ステーション４０で添加され、マスターバッチ風味付混合物が形成されるが、この工程は、基材液混合物の形成に関連して先に説明したのと同様に、適した容器内、又は連続飲料混合ラインに沿う所定の場所の何れかで行われる。理想的には、保持管２２を設けることにより、流れる基材熱間充填飲料液を、３秒から約１分の間の或る時間の間、必要な温度に保持して、熱処理工程により所望の滅菌又は加熱殺菌が行われるようにする。

基材液タンク１２は、バッチ処理として図示及び説明しているが、当業者には自明のように、基材液の供給源は、上記のように、連続処理で基材液を提供する場合には変更してもよい。しかしながら、上記の連続処理システムは、風味付飲料を製造する際には大量の成分を使用する。大量の成分の使用の際に義務となる費用節約が、基材液の配合が不適正になる危険性を相殺するには十分ではない場合は、風味付飲料を作るための成分比の正確な配合を実現できるという確実性を増すために、バッチ処理を採用するのが望ましい。基材熱間充填飲料液の味が一定でなくなることを回避すると共に、設計の単純性を維持するためには、図１に示すバッチ処理を使用することが望ましい。

混合ステーション４０は、点線で概略的に示しているが、ここでは導管３６として示している導管の下流区間と、流れの供給源及び／又は例えばタンク４１、５０それぞれに入っている温度に弱い他の成分と流体連通している１つ又は複数の導管４２、４８との導管接合部以外は、何も備えていない。上に述べたように、容積式ポンプ４４、４６のような１つ又は複数の計量装置を、導管４２、４８に直列に設けてもよい。随意的に、各導管にも、導管３６内の基材熱間充填液の流体の流れに注入する前に、風味成分を加熱殺菌するための加熱要素（図示せず）を設けてもよく、これについては後で更に詳しく説明する。

所定の加熱殺菌温度を最小時間の間維持することにより基材熱間充填飲料液が滅菌されると、加熱殺菌された基材液１４は、点線４０で示す風味又は混和ステーションに送られる。随意的に、図１に示すように、導管経路に直列にトリム冷却器２８が設けられており、基材液は、混和ステーション４０に至る前にこの冷却器を通過する。トリム冷却器は、加熱殺菌された基材液１４の温度を、加熱殺菌温度、例えば２０２°Ｆ（９４．４℃）から、風味料、着色料、又は他の添加物質を、それらの感応特性に過剰に影響を及ぼすこと無く添加するのにより適合した温度である約１８２°Ｆ（８３．３℃）にまで下げる。

基材液の調製と加熱殺菌の後、導管３６内の液は、風味混和ステーション４０に至り、ここで、投与器４２又は同種の装置のような風味成分添加装置又はユニットが、選択された風味成分３９を、導管３６内の熱処理済みの熱間充填飲料基材液１４に添加する。商業用の場合には、６つ乃至７つの頭部回転式投与器が使用される。必要に応じて、風味投与器が、風味交換作業の間に柔軟性を維持できるようにするためには、多頭部型投与器が有用である。

また、同時に２つ以上の特定の風味を付けた飲料を製造することが求められる場合は、２つ以上の投与装置を使用し、各投与装置が異なる風味を供給するようにしてもよい。また、他の成分、例えば等張性風味飲料の製造に使用される例えば酸味料又は熱に弱い他の成分を、追加の投与器によって例えば図１の供給タンク５０に入っている酸味料４９を供給源から注入することにより、使用してもよい。注入は、風味と添加物が熱間充填飲料基材液と確実により完全に混ざり合うようにするため、圧力を掛けて行われるのが望ましい。しかしながら、風味と添加物の注入は、例えば、ベンチューリ効果を使用するなど他の注入法で行うこともできる。風味は、導管３６内を流れている基材飲料液の中心に突き出た細い管又は中空針を通して送り込まれるのが望ましい。好適な配置では、アクセスと保守を容易にするため、中空針が直角に入り込んでいる。風味付け前の基材飲料液に注入される風味又は他の添加物の送給速度が十分に高いレベルであれば、注入点とその後に、十分な乱流又は渦流が発生するので、混合作業を追加する必要は無いが、好適な方法では拡散機構を使用している。代わりに、静止ミキサーのようなインライン混合装置を追加して、成分の調合を更に改善することもできる。

風味成分には、風味付け化合物又は組成物が含まれ、更に、着色料、又は熱間充填飲料基材液１４には含まれていないが形成中の熱間充填飲料の風味又は感覚的プロファイルの特性を備えている他の望ましい添加物質も含まれる。更に別の実施形態では、熱処理を必要としないビタミン又は微量栄養素のような他の物質が、この工程で添加される。このように、風味成分には、各種風味料と、熱間充填飲料基材液混合物が保存安定性を維持するために施される一通りの熱処理を受ける必要のない他の成分類が含まれる。この工程で添加される風味材料及び他の成分は、充填物供給タンク内で基材混合物の熱により完全に拡散され安定する。風味成分は、導管３６内で材料基材混合物に注入されるのが望ましい。

本発明の或る態様では、タンク４１、５１内の風味成分３９、４９などは、加熱殺菌温度まで加熱されると劣化を呈する可能性があるので、風味は、導管３６への注入前は無菌容器内に保持される。代わりの構成は、１つ又は複数の導管４２、４８などに加熱殺菌用のヒーター（図示せず）を含んでいる。それらの構成の形式は、成分の加熱殺菌に使用される熱によって影響を受けない風味成分にとりわけ適している。この様に、風味成分を随意的に加熱するこのようなヒーターを有する導管を通して注入される風味材料を使えば、導管３６内を流れている風味付けがまだ行われていない基材飲料液の流れの中に、完全に加熱殺菌された風味類を注入できるようになる。

本発明は、液体の風味又は微量栄養素添加物が基材飲料液の流れに注入されることを好適な形態として説明しているが、他の変更例も可能である。例えば、本発明は、風味を固体の形態で注入することも考えている。これは、エアロック機構を使用し、風味／微量栄養素を錠剤として利用することにより、又は、風味料を、計量された投与量だけ、熱間充填基材飲料液が導管３６を通って流れる際にこの流体の流れに、粉末として直接注入することにより、行うことができる。

タンク内の飲料は、この時点で、例えば充填器ステーション６０での瓶詰など、更なる処理に対して準備が整った状態にある。瓶詰めステーション又は充填器６０は、通常、連続飲料混合ラインに沿っているか、又は充填器までの移送を伴っている。熱間充填充填器６０は、従来型の、先に述べたような形式のものである。

図２に示す本発明の別の実施形態では、熱間充填飲料基材液１２は、先に第１の実施形態で説明したように調製される。しかしながら、図２に示す風味付飲料製造システム１１０の実施形態の相違点は、加熱殺菌された基材液１４の流れを混合ステーション４０に向かって更に下流に進ませる状態から迂回させる再循環又は戻りループ３０を導入していることである。基材液１４の迂回は、図示のように、導管３６の迂回延長導管３２との接合部と混合ステーション４０との間の導管３６上に設けられた弁３８を遮断することにより行われる。弁３８を遮断すると同時に、迂回延長導管３２への弁３４を開いて、図示のように、基材液を、導管３２を通して第１基材液導管１６との接合部まで進ませる。この接合部は、弁１８とヒーター２０との間に設けられていることが望ましい。

この配置にすると、随意的な遮断弁１８を操作して、タンク１２からの追加の熱間充填飲料基材液１４の導入を止めることができるようになる。而して、加熱殺菌された基材液１４の混和ステーションへの送り込みが停止された状態で、迂回導管３２内の再循環液の量が一定の準備完了状態に維持される。迂回延長導管３２は、再循環基材液を、冷却器２８によって下げられた温度、即ち１８２°Ｆ（８３．３℃）から、室温に近い温度、即ち約９５°Ｆ（３５．０℃）に冷却するための、インラインの迂回冷却器３７を含んでいるのが望ましい。迂回冷却器３７によるこの冷却は、熱交換器に入っていく飲料基材液に過剰な温度変動が発生して、システムの温度制御安定性が影響を受け、そして最終飲料製品の味にも影響が及ぶという事態を回避するために必要である。

導管３２によって形成される迂回ループは、再循環液を以降の処理に備えて使用可能な状態に維持する。熱間充填飲料の通常の処理に再び戻す際には、弁３４を閉じると共に、同時に弁１８と３８を開ける。この手順により、熱間充填基材飲料液は混和ステーション４０に送られる状態に戻される。

システムオペレータは、基材液１４が迂回ループ３２内を再循環している期間を有効に使って、システム１１０に必要な多くの操作を何であれ行うことができる。例えば、システムの迂回接合部の下流、即ち導管１６と３２の接合部の下流の保守業務は、保守業務の完了とほぼ同時に飲料製造ができる状態にシステムを維持しながら、短期間ベースで行われる。そうでなければ、これらの業務は、従来技術のシステムでのように、システムを完全に停止して行わねばならず、その場合は、停止の後で通常の運転を実現するために、システム構成要素を再較正する必要がある。

迂回ループ３２内を熱間充填飲料基材液１４が再循環している間に容易に行うことができる別の業務として、混和ステーション４０で導管３６内の熱間充填飲料基材液の流れに注入される風味成分の切り替えがある。図１−４では、２つのタンク４１、５０しか示していないが、好適な構成では、例えば本システムで製造することが求められる異なる風味の飲料のための所望の風味の数と同じ数のタンク４１、５０を設けるなど、どのような形態を採用してもよい。当業者には自明のように、説明した構成に、他の代わりの構成又は修正を適用することもできる。例えば、上記の６つ又は７つの頭部回転式投与器の内の１つ又はそれ以上を使用して、導管３６内を通過している熱間充填飲料基材液の流れに１つ又はそれ以上の成分を注入するために単数又複数の所望の投与器の頭部を配置することにより、所望の風味又は熱に弱い他の成分を提供してもよい。

熱間充填飲料基材液１４が、風味成分３９又は他の成分、例えば酸味料４９などを注入して風味付けされた後、風味付けされた加熱殺菌済みの液体は、瓶詰めステーション６０又は液保存設備（図示せず）に進む。例えば、液体を瓶詰めする代わりに、風味付けされ加熱殺菌された液は、タンク、タンカートラック、又はタンカー鉄道車両のような滅菌保存施設に保存され、最終的な出荷、及び／又は後刻同一又は別の瓶詰め施設での瓶詰めに備えられる。

次に図３は、本発明のシステム２１０の別の実施形態を示している。要素の多くは、例えばタンク１２及び導管１６、３６は、様々な実施形態の間で構造と機能が本質的に同じであるため、同一の識別番号を同一の要素に付して示している。異なる実施形態の間で違う要素についてのみ説明する。図３に示すシステム２１０の実施形態では、追加要素として、基材液タンク１２とヒーター２０との間に第１導管１６と直列に配置され、導管２１６が接続されているバランスタンク２１２が図示されている。同様に、迂回冷却器３７を通過する戻り迂回ループ導管３２は、主基材液タンク１２よりも小型のリザーバとして、冷却された基材液２１４を保持しているバランスタンク２１２に流れ込んでいるのが望ましい。バランスタンクの大きさは６００〜８００ガロン（２２７１〜３０２８リットル）程度であるが、バランスタンク内の熱間充填飲料基材液２１４の安定した供給を維持するのに十分な容量のリザーバに対する必要性と、主基材液タンク１２から引き出される新鮮な熱間充填飲料基材液２１４を容易且つ連続的に注ぎ足したいという要望との釣り合いに基づき、必要に応じて、容積は増減させてもよい。

充填材供給タンク２５０として示す同様のタンクが、混合ステーション４０と瓶詰めステーション６０との間に直列に配置されており、このタンク２５０は、飲料保存又は瓶詰め設備に、加熱殺菌された熱間充填飲料を連続的且つ準備のできた状態で供給する。図３に示すように別体の充填材供給タンク２５０を使用すれば、本発明の他の好適な特徴を利用することができる。この特徴は、図４に示されており、本発明の更に別の実施形態を示している。第２の戻りループ装置３１０は、充填ステーション６０を充填材サージタンク３１４に接続して、風味付けが終わっている未使用の飲料を充填ステーションから充填材供給タンク２５０に戻す。この風味付けが終わっている未使用の飲料は、例えば、瓶詰め工程で、瓶を確実に満杯にするために溢れさせることが原因で生じることもある。また、瓶詰め工程では、飲料は、効率よく且つ大量生産に適した速度で瓶を充填することができるほどの高い圧力と温度に保たねばならない。

充填ステーション６０から出るように接続されている戻りループ導管３１２内の加圧状態を維持するため、サージタンク３１４は、導管６１として示す瓶に注入された加熱殺菌液のうち溢れた及び／又は未使用の液を受け取る必要がある。サージタンク３１４は、供給タンク２５０ほどの大容積を必要とせず、例えば約２５０ガロン（０．９５ｍ^３）である。戻りループは、充填材供給タンク２５０へ戻るサージタンク３１４から接続されている導管３１８を含んでいる。導管３１８は、導管３１８と直列に配された付加ヒーター３２０を含んでおり、この付加ヒーター３１８は加熱殺菌された風味付飲料を適切な所定の温度に維持する。例えば、ヒーター３２０は、混合ステーション４０から充填材供給タンク２５０に入る風味付飲料の温度と整合させるため、温度をわずかに上げる。上記のように、温度は、風味付飲料を、味覚、色、及び他の特性を提供する成分に影響を与えること無く滅菌状態に保つのに十分な１８２°Ｆ（８３．３℃）が理想的である。

この方法とシステムに従って調製される飲料は、代表的には各種非炭酸飲料である。それらは、各種風味又は感覚特性を備えて提供される混合物である。それらは、通常、それぞれの風味付け処方により異なる着色成分を含んでいることが多い。代わりに、風味又は感覚特性が異なる飲料に一定の色を持たせることもできる。本発明によれば、風味付飲料製品毎に違う成分の種類は、熱間充填の対象とはならない投与成分に含まれる。上記種類の他の代表的な成分及び飲料製品には、ジュースや茶がある。ジュース及び／又は茶は、飲料製品次第で、様々に異なるレベルで含まれる。澄んだ製品は、ジュース、濃縮ジュース、又は茶を一切含まないか又は含んでいても非常に少量である。これらのレベルは、ジュースの場合には約０．１重量パーセント、茶固形物の場合には約０．０２重量パーセントという僅かな量である。茶固形物の代表的な上限は、総飲料の約０．２５重量パーセントである。全てのジュースは実質的にはどのようなレベルでもよいが、ここに論じている種類の製品の殆どは、いわゆる希釈ジュースの種類であり、例えば、或るものは総飲料組成のうちの果物ジュースが４０重量％以下である。いわゆるジュース製品は、ずらりと並んだ風味類を使って所定の方法で作られたジュース含有飲料の特徴的なものである。

砂糖、ショ糖、高果糖コーンシロップのような甘味料は、飲料の総重量の１２重量パーセント程度の高い量を添加することができる。いわゆるノンカロリー又は人工甘味料を、単独で、又は砂糖と組み合わせての何れかで含ませることができる。例えば、アスパルテーム又はスクラロースは、風味付飲料組成物の約３５０ｐｐｍ（０．０３５重量パーセント）と高いレベルで含まれていてもよい。他の風味付飲料は、アセスルファムＫを２００ｐｐｍ（０．０２重量パーセント）まで、及び／又はスクラロースを約２００ｐｐｍ（０．０２重量パーセント）まで含んでいてもよい。それらは、甘味及びカロリー成分としての要求又は必要に応じて添加されることになる。

多くの風味付飲料製品は、ｐＨが比較的低く、及び／又は酸味料が添加されており、因みに最も一般的な酸味料はクエン酸である。代表的な酸味料は、飲料重量の０．０１重量パーセントから０．０５重量―パーセントの範囲で含まれている。この種の飲料では、製造される製品の種類にもよるが、ｐＨが２．０から５．５の範囲にある。酸味が穏やかな飲料製品では、ｐＨは約２．２から約６．４の範囲にある。更に酸味がきつい飲料では、ｐＨは約２．３から約４．２の範囲にあり、更に望ましくは約２．８から約４．２の範囲にある。

これら飲料には、いわゆる等張性飲料が含まれる。この種の飲料は、電解質及び／又は塩配合添加物を含んでいる。このような添加物は、飲料の総重量ベースで約０．０５から約０．２重量パーセントの間の量が含まれている。それらは、カリウム、マグネシウム及びカルシウムのような重要なミネラル類の供給源を提供する。それら添加物は、全て、温度に対する感受性次第で、熱処理工程の前又は後に添加される。

必要に応じて、各種ビタミン類又はビタミンパッケージを含んでいてもよい。因みに、代表的なビタミンには、Ｌ−アスコルビン酸（ビタミンＣ）、アルファ−トコフェロール（ビタミンＥ）、ビタミンＡ、リボフラビン（ビタミンＢ２）、ビタミンＢ６、ビタミンＢ１２を含むいわゆるＢビタミン群各種、パントテン酸、及び他の必須ビタミン類及びナイアシンのような非必須ビタミン類が含まれる。ベータカロチン又はプロビタミンＡのようなカロチノイド類も、含んでいてもよい。

本発明による風味付飲料の特定の風味又は感覚特性にもよるが、飲料に異なる外観及び／又は質感を与えるために曇霧作用剤などを含ませることもできる。特定の飲料にとって必要な範囲内で、抗菌剤を含ませることもできる。

ある種の風味成分は、乳濁剤及び質感表現剤／安定剤／増粘剤などの要素を含んでいてもよい。例を挙げると、寒天、アカシアガム、アラビアガム、カラギナンガム、セルロースガム、エステルガム、ゲランガム、グアールガム、イナゴマメガム、トラガカントガム、キサントンガム、グリセロールエステル系ガムロジン、ペクチン及びスターチがある。風味処方は、水中油乳濁剤でもよいし、成分として乳濁剤系を含有していてもよい。

本発明の方法とシステムに従って作られる飲料製品の多くは、相当な量の水を含んでいる。水分含有量は、約９５重量パーセントにもなる。非ジュース飲料又は希釈ジュース飲料は、少なくとも約６０重量パーセントが水である。これらのパーセンテージは、風味付飲料製品の総重量に基づいている。本発明は、等張性飲料にとって特別な適正を見出しており、代表的には水分含有量が８０重量パーセント以上である。因みに製品の一例は、約９０重量パーセントから９２重量パーセントの範囲の水分を含んでいる。いわゆる水の硬度は制御される場合が多い。上記種類の製品の大方の硬度レベルは、低度から中度の範囲にあり、いわゆる炭酸カルシウムとしての硬度は約１２０ｐｐｍ以下である。

以上に説明した本発明の実施形態及び例は、本発明の原理の適用例の幾つかを説明することを目的としたものであると理解されたい。当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱すること無く、数々の変更、修正、又は改良を加えることができるであろう。従って、上記説明は、本発明のコンセプトを限定するものではなく、その説明だけを目的としており、本発明は、特許請求の範囲の内容とその等価物によってのみ限定されるものである。

本発明の第１の実施形態のブロック図である。 本発明の第２の実施形態のブロック図である。 本発明の第３の実施形態のブロック図である。 本発明の第４の実施形態のブロック図である。

Claims (25)

1. 風味付熱間充填飲料の製造方法において、
   導管を通って流れる加熱殺菌又は商業的に滅菌された基材熱間充填飲料の連続する流れを提供する段階と、
   風味付け材料を、前記導管内の前記基材熱間充填飲料に直接添加する段階と、
   前記風味付けされた熱間充填飲料を、後刻の消費者による使用に備えて保存するために、加熱殺菌された熱間充填飲料保存設備に送る段階と、から成る方法。
2. 前記熱間充填飲料保存設備は、複数のびんに前記加熱殺菌され風味付けされた熱間充填飲料を充填するための瓶詰めステーションを更に備えており、複数の瓶には前記風味付けされた熱間充填飲料が前記瓶詰めステーションで充填される、請求項１に記載の方法。
3. 前記基材熱間充填飲料の連続する流れを提供する段階は、前記基材熱間充填飲料を所定の加熱殺菌温度まで加熱する段階を更に含んでいる、請求項１に記載の方法。
4. 前記風味付け材料を、前記導管内の前記加熱殺菌された基材熱間充填飲料に直接添加する段階は、
   前記基材熱間充填飲料を、導管を通して混合ステーションまで移送する段階と、
   前記基材熱間充填飲料に、前記混合ステーションと流体連通し且つ前記基材熱間充填飲料の圧力よりも高い圧力が掛かっている第１風味供給部から得られる第１の風味を混ぜる段階と、を更に含んでいる、請求項１に記載の方法。
5. 前記第１風味供給部を、前記混合ステーションとの流体連通状態から切り離す段階と、
   第２移送導管から前記第１の風味を含むあらゆる残留混合物を洗い落とす段階と、
   前記基材熱間充填飲料の移送を再度迂回させて、前記混合ステーションを含め前記第１移送導管を通して流す段階と、
   前記基材熱間充填飲料に、前記混合ステーションと流体連通している第２風味供給部から得られる第２の風味材料を混ぜる段階と、を更に含んでいる、請求項４に記載の方法。
6. 前記混ぜる段階は、風味材料を前記基材熱間充填飲料の流れている流れに圧力を掛けて注入する段階を更に含んでいる、請求項４に記載の方法。
7. 前記混ぜる段階は、流量測定制御操作により基材熱間充填飲料の注入速度が精度よく制御されるように、風味材料を前記基材熱間充填飲料の流れている流れに注入する段階を更に含んでいる、請求項４に記載の方法。
8. 前記風味材料を基材熱間充填飲料の流れている流れに注入する段階は、前記基材熱間充填飲料の注入速度を精度よく且つ連続的に制御するために、リアルタイムで調整可能である、請求項７に記載の方法。
9. 前記混ぜる段階は、風味材料を、前記基材熱間充填飲料の流れている流れに、容積式ポンプを使用して圧力を掛けて注入する段階を更に含んでいる、請求項４に記載の方法。
10. 前記混ぜる段階は、酸味料材料を、前記基材熱間充填飲料の流れている流れに、圧力を掛けて注入する段階を更に含んでいる、請求項４に記載の方法。
11. 前記混ぜる段階は、前記酸味料を、前記基材熱間充填飲料の流れている流れに、容積式ポンプを使用して圧力を掛けて注入する段階を更に含んでいる、請求項１０に記載の方法。
12. 前記混ぜる段階は、前記酸味料を、前記基材熱間充填飲料の流れている流れに、ベンチューリ効果を使って注入する段階を更に含んでいる、請求項１０に記載の方法。
13. 前記基材熱間充填飲料の移送を迂回ループに迂回させる段階を更に含んでおり、ループ迂回は、前記導管内の前記基材熱間充填飲料を加熱殺菌する段階は含んでいるが、前記基材熱間充填飲料に、前記混合ステーションで得られる風味を混ぜる段階は含んでいない、請求項１に記載の方法。
14. 前記請求項１の方法で製造される風味付飲料製品。
15. 風味付熱間充填飲料の製造方法において、
    基材液を製造する段階と、
    前記基材液を、基材熱間充填飲料加熱ステーションで所定の加熱殺菌又は商業的滅菌温度まで加熱する段階と、
    前記基材熱間充填飲料を、第１移送導管を通して混合ステーションまで移送する段階と、
    前記基材熱間充填飲料に、前記混合ステーションと流体連通している第１風味供給部から得られる第１の風味材料を混ぜる段階と、
    前記混合物を、第２移送導管を通して瓶詰めステーションまで移送する段階と、
    前記混合物を瓶に充填して、第１の風味付飲料が入った瓶の第１バッチを製造する段階と、
    前記基材液の移送を、前記基材熱間充填飲料加熱ステーションは含んでいるが前記混合ステーションは含んでいないループに迂回させる段階と、
    前記第１風味供給部を、前記混合ステーションとの流体連通状態から切り離す段階と、
    第２移送導管から前記第１の風味を含むあらゆる残留混合物を洗い落とす段階と、
    前記基材熱間充填飲料の移送を再度迂回させて、前記混合ステーションを含め前記第１移送導管を通して流す段階と、
    前記基材熱間充填飲料に、前記混合ステーションと流体連通している第２風味供給部から得られる第２の風味材料を混ぜる段階と、
    前記混合物を、第２移送導管を通して瓶詰めステーションに移送する段階と、
    前記混合物を瓶に充填して、第２の風味付飲料が入った瓶の第２バッチを製造する段階と、から成る方法。
16. 前記風味付け材料を、前記導管内の前記加熱殺菌済みの基材熱間充填飲料に直接添加する段階は、
    前記基材熱間充填飲料を、混合ステーションまで導管を通して圧力を掛けて移送する段階と、
    前記基材熱間充填飲料に、前記混合ステーションと流体連通し且つ前記基材熱間充填飲料の圧力よりも高い圧力が掛かっている第１風味供給部から得られる第１の風味を混ぜる段階と、を更に含んでいる、請求項１５に記載の方法。
17. 前記請求項１５の方法で製造される風味付飲料製品。
18. 風味付飲料を製造するためのシステムにおいて、
    基材熱間充填飲料供給タンクと、
    前記熱間充填飲料を前記基材熱間充填飲料供給タンクから移送するための第１移送導管と、
    前記基材熱間充填飲料を受け取り、前記基材熱間充填飲料を所定の加熱殺菌温度まで加熱するための、前記第１移送導管を通して前記基材熱間充填飲料供給タンクと流体連通しているヒーターと、
    風味混合ステーションと、
    前記加熱された基材熱間充填飲料を、前記ヒーターから前記風味混合ステーションまで移送するための第２移送導管と、
    前記第２移送導管の或る区間から前記第１移送導管に戻る流体連通を提供する移送導管ループ延長部と、
    前記混合ステーションと選択的に流体連通させることができる第１及び第２風味供給部と、
    流体を前記混合ステーションから移送するための第３移送導管と、
    消費者による使用に備えて前記熱間充填飲料を保存するための熱間充填飲料保存設備と、を備えているシステム。
19. 前記熱間充填飲料保存設備は、
    前記風味混合ステーションから流体を受け取ることができ、且つ所望の複数の瓶に前記風味供給部から注入された所望の風味を含有する風味付飲料を充填するための、瓶詰めステーションと、
    前記ヒーターからの前記第２導管の流体連通を、前記混合ステーション又は前記第１移送導管の何れかに選択的に迂回させるための迂回機構と、を更に備えている、請求項１８に記載の風味付飲料の製造システム。
20. 前記基材熱間充填飲料供給タンクと前記ヒーターの間に、前記第１移送導管と直列に配置されたバランスタンクを更に備えており、
    前記移送導管ループ延長部は、前記第２移送導管の或る区間から前記バランスタンクへの流体連通を提供している、請求項１８に記載の風味付飲料の製造システム。
21. 加熱された飲料を前記瓶詰めステーションまで供給するための充填ステーション供給タンクを更に備えている、請求項１８に記載の風味付飲料の製造システム。
22. 未使用の風味付飲料を前記充填ステーション供給タンクに戻すための、前記充填ステーションに取り付けられた第２のフィードバックループ延長部を更に備えている、請求項２１に記載の風味付飲料の製造システム。
23. 前記基材熱間充填飲料を、少なくとも前記基材熱間充填飲料を加熱殺菌するのに十分な所定の時間の間、前記所定の加熱殺菌温度に保持するための、前記第１移送導管と直列に配置された保持管を更に備えている、請求項１８に記載の風味付飲料の製造システム。
24. 前記風味付飲料を、前記加熱殺菌温度よりも低い所定の充填温度まで冷却するためのトリム冷却器を更に備えており、前記所定の充填温度は前記風味付飲料を前記瓶に熱間充填するのに適している、請求項２３に記載の風味付飲料の製造システム。
25. 前記混合ステーションは、風味材料を前記熱間充填飲料の流れに注入するための容積式ポンプを更に備えている、請求項１８に記載の風味付飲料の製造システム。

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