JP2007021011A - ゴルフクラブ選択支援装置、ゴルフクラブ選択支援システム、ゴルフクラブ選択支援方法および制御プログラム - Google Patents

ゴルフクラブ選択支援装置、ゴルフクラブ選択支援システム、ゴルフクラブ選択支援方法および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 各ゴルファー(ゴルフクラムユーザ)の志向性を考慮に入れて、当該ゴルファーに最適なゴルフクラブを選択するに際し、その支援を行う。
【解決手段】 ゴルフクラブ選択支援システム10のゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出し、選択候補ゴルフクラブの特性値および設定条件に含まれるユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、ユーザに対する各選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出し、算出された適合度に基づいて、ユーザに対し、選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを提示する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ゴルフクラブ選択支援装置、ゴルフクラブ選択支援システム、ゴルフクラブ選択支援方法および制御プログラムに係り、特に対話形式の質問に答えるだけで最適なゴルフクラブを選択することが可能なゴルフクラブ選択支援装置、ゴルフクラブ選択支援システム、それらの制御方法および制御プログラムに関する。
自分に適するゴルフクラブの選択は、プレー技術とゴルフクラブの双方に関する知識が必要である。
しかしながら、市販されているクラブの種類は非常に多く、その中から適切な選択を行うことは、ある程度の専門知識を有する者であっても困難であった。
この対策の一つとして、ゴルファーのスイングを計測し、そのプレーヤに適切なゴルフクラブの物理的特性を算出する装置が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)
特開2001−70482号公報 特開2003−117043号公報、 特開2003−284802号公報 特開2004−129687号公報
しかし、上記従来の技術においては、測定を行う都合上、装置を設置できる場所が限定される。
さらに、測定結果に基づいてのみ、ゴルフクラブの物理的特性を算出していたため、プレーヤがゴルフクラブに何を求めるのか、例えば、飛距離を求めるのか、打球の方向性を求めるのかといった各プレーヤの志向性については考慮することはできなかった。
そこで、本発明の目的は、各ゴルファー(ゴルフクラムユーザ)の志向性を考慮に入れて、当該ゴルファーに最適なゴルフクラブを選択するに際し、その支援を行うゴルフクラブ選択支援装置、ゴルフクラブ選択支援システム、ゴルフクラブ選択支援方法および制御プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、ゴルフクラブ選択支援装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、前記選択候補ゴルフクラブの特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを提示する適合クラブ提示部と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、選択候補抽出部は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する。
これにより、適合度算出部は、前記選択候補ゴルフクラブの特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する。
そして、適合クラブ提示部は、算出された適合度に基づいて、ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを提示する。
この場合において、前記適合度算出部は、前記選択候補ゴルフクラブの評価値を表す評価値行列および前記志向を表す評価ウエイトベクトルに基づいて前記適合度を算出するようにしてもよい。
また、前記適合度算出部は、前記志向を表す評価ウエイトベクトルを生成する評価ウエイトベクトル生成部と、前記特性値に基づいて前記評価値行列を生成する評価値行列生成部と、を備えるようにしてもよい。
さらに、前記設定条件を入力させるべく、所定の質問を提示し、当該質問に対する回答の入力を促す条件設定部を備えるようにしてもよい。
さらにまた、前記条件設定部は、前記質問として前記選択候補ゴルフクラブを抽出するための予備選択質問と、前記志向を入力させるための本選択質問と、を提示する質問提示部を備えるようにしてもよい。
また、前記本選択質問は、二つの評価項目についての一対比較を行うものであり、前記本選択質問の回答には、前記二つの評価項目の相対的重要度に応じてZ(2以上の整数)の累乗の値が割り当てられるようにしてもよい。
さらに、前記志向は、飛距離性能、打球の左右方向性、打球弾道の高低あるいはスイング安定性のうち少なくともいずれかを含むようにしてもよい。
さらにまた、前記選択候補抽出部は、前記設定条件に含まれる前記ユーザの現在のプレー技術および購入条件に基づいて前記選択候補ゴルフクラブを抽出するようにしてもよい。
また、前記特性値を格納したクラブ特性値データ格納部を有し、前記適合度算出部は、前記クラブ特性値データ格納部から前記特性値を読み出して前記適合度を算出するようにしてもよい。
また、ゴルフクラブ選択支援サーバと、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおいて、前記端末装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部とを備え、前記ゴルフクラブ選択支援サーバは、前記通信ネットワークを介して前記端末装置から送信された前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、前記選択候補ゴルフクラブの特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して提示する適合クラブ提示部と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、端末装置の入力部は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する。
一方、ゴルフクラブ選択支援サーバの選択候補抽出部は、前記通信ネットワークを介して前記端末装置から送信された設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する。
また、適合度算出部は、選択候補ゴルフクラブの特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する。
これらの結果、適合クラブ提示部は、算出された適合度に基づいて、ユーザに対し、選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを表示部を介して提示する。
また、ゴルフクラブ選択支援サーバと、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおいて、前記ゴルフクラブ選択支援サーバは、選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を備え、前記端末装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部と、前記通信ネットワークを介して前記ゴルフクラブ選択支援サーバにより前記特性値が更新されるクラブ特性値データベース部と、前記クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して提示する適合クラブ提示部と、を備えたことを特徴としている。
前記ゴルフクラブ選択支援サーバのクラブ特性値データ格納部は、選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納している。
一方、端末装置の入力部は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する。
そして、選択候補抽出部は、クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する。
また、適合度算出部は、特性値および設定条件に含まれるユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する。適合クラブ提示部は、算出された適合度に基づいて、ユーザに対し、選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを表示部を介して提示する。
また、ゴルフクラブ選択支援サーバと、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおいて、前記ゴルフクラブ選択支援サーバは、選択候補ゴルフクラブの特性値を予め格納したクラブ特性値データ格納部を備え、前記端末装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部と、前記通信ネットワークを介して前記ゴルフクラブ選択支援サーバから送信された前記特性値および設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して提示する適合クラブ提示部と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、ゴルフクラブ選択支援サーバのクラブ特性値データ格納部は、選択候補ゴルフクラブの特性値を予め格納している。
一方、端末装置の入力部は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する。
これにより、選択候補抽出部は、通信ネットワークを介して前記ゴルフクラブ選択支援サーバから送信された特性値および設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する。
適合度算出部は、特性値および設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する。
これらの結果、適合クラブ提示部は、算出された適合度に基づいて、ユーザに対し、選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを表示部を介して提示する。
また、選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を有するゴルフクラブ選択支援サーバと、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部および各種情報を表示する表示部を有し、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおけるゴルフクラブ選択支援方法において、前記設定条件を入力させるべく、前記表示部を介して所定の質問を提示し、当該質問に対する回答の入力を促す条件設定過程と、前記クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出過程と、前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出過程と、前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して前記ユーザに提示する適合クラブ提示過程と、を備えたことを特徴としている。
また、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部および各種情報を表示する表示部を有する一または複数の端末装置と通信ネットワークを介して接続されるとともに、選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を有するゴルフクラブ選択支援サーバをコンピュータにより制御する制御プログラムにおいて、前記設定条件を入力させるべく、前記表示部を介して所定の質問を提示し、当該質問に対する回答の入力を促させ、前記クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出させ、前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出させ、前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して前記ユーザに提示させる、ことを特徴としている。
本発明によれば、各ユーザ(ゴルファー)の志向性を考慮に入れて、当該ユーザに最適なゴルフクラブを選択するのを支援することができる。
次に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。
[1]第1実施形態
まず、具体的な実施形態の説明に先立ち、実施形態の動作原理について説明する。
本実施形態においては、AHP法を利用している。AHP法は、主観的要素の大きい意志決定を定量的に行うためのアルゴリズムとして知られている。しかしながら、従来のAHP法は、相反する主観的要素を取り扱うことはできなかった。具体的には、ゴルフクラブの選択においては、「高弾道」を希望するユーザと、「低弾道」を希望するユーザとが混在し、各ユーザに最適とされるゴルフクラブが全く異なることとなるからである。
そこで、本実施形態においては、各ユーザの志向をベクトル的に取り扱うことにより、AHP法を利用しつつ、相反する志向について最適解を得るようにしている。
ここで、より理解を容易にするため、簡単な例を挙げて説明する。
実際のゴルフクラブの選択においては、さまざまな評価項目について評価する必要があるが、ここでは、各ゴルフクラブについて、「機能」と「美観」の二つの評価項目のみを評価する場合について説明する。
図1は、評価項目の数値化の一例の説明図である。
本実施形態では、ゴルフクラブ(図1では、商品1〜商品3と記載)毎に「機能」と「美観」の二つの評価項目をそれぞれ数値化している。
すなわち、「商品1」のゴルフクラブにおいては、
「機能」=0.1、「美観」=0.6
となっている。同様に、「商品2」のゴルフクラブにおいては、
「機能」=0.7、「美観」=0.1
となっており、「商品3」のゴルフクラブにおいては、
「機能」=0.2、「美観」=0.3
となっている。従って、3種類のゴルフクラブ(商品1〜商品3)についての「機能」と「美観」の二つの評価項目の値は、「機能」軸と「美観」軸とを仮定した場合、ベクトルA1〜A3で表されていると考えることができる。
この場合において、「機能」と「美観」の二つの評価項目の値を同じ重み付けで扱うべく、3種類のゴルフクラブ(商品1〜商品3)の「機能」の評価項目の値の和と、「美観」の評価項目の値の和とは、同じ値(=1)となるように正規化している。
次にユーザの志向(=各評価項目の重要度)の定量化を行う。
具体的には、各ユーザ(選択者)にとっての「機能」と「美観」との重要度の割合を点数化することとなる。
図2は、ユーザの志向の定量化の説明図である。
例えば、「機能」と「美観」との重要度の割合の和を1とした場合、あるユーザの志向は、
「機能」=0.2、「美観」=0.8
であるとする。この場合においても、ベクトルT1で表されていると考えることができる。
次に志向に最も合致するゴルフクラブの選択について説明する。
図3は、志向に最も合致するゴルフクラブの選択の説明図である
「機能」軸と「美観」軸とで表されるベクトル空間上にベクトルA1〜A3およびベクトルT1を示すと、図3のようになる。
ここで、ベクトルT1を含む直線上へのベクトルA1〜A3のそれぞれの投影の大きさを比較し、最も大きいベクトル(A1〜A3)を選択する。
ベクトルT1は、ユーザである選択者の志向を数値化したもの、すなわち、その人にとっての評価軸であるから、その投影が最も大きな商品が最も志向に合致するものである。
具体的には、ベクトルT1とベクトルA1〜A3との内積値(投影の大きさに相当)で比較することとなる。
具体的には、ベクトルA1の投影が最も大きくなり、商品1が選択対象商品となる。
同様に、評価項目が増えてもベクトルの次元が増えることと等価であり、同様に志向に沿った商品を特定できる。
次に具体的に説明する。
図4は、第1実施形態のゴルフクラブ選択支援システムの概要構成図である。
ゴルフクラブ選択支援システム10は、ゴルフクラブ選択支援サーバ11と、インターネットなどの通信ネットワーク12と、通信ネットワーク12に接続された複数の端末装置13-1〜13-3と、を備えている。
ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ゴルフ選択に必要なクラブ特性値データベース(DB)11Aを備えている。
さらに当該ゴルフクラブ選択支援サーバ11全体を制御する図示しないMPUと、基本制御プログラムが格納された図示しないROMと、一時的に各種データを格納する図示しないRAMと、ハードディスク装置などの図示しない外部記憶装置と、を備えている。ここで、外部記憶装置は、前述のクラブ特性値データベース11Aを格納するとともに、クラブ特性値データベース11Aに基づいてゴルフクラブ選択支援を行うための制御プログラムを格納している。
図5は、端末装置の概要構成ブロック図である。
端末装置13-1〜13-3は同様の構成となっており、図示しないMPU、ROM、RAM、ハードディスクなどの外部記憶装置、通信ネットワーク12とのインターフェース動作を行う通信インターフェースを備え、予め記憶された制御プログラムに基づいて端末装置13-1〜13-3全体を制御する端末装置本体13Aと、各種情報を表示する表示部として機能するディスプレイ13Bと、キーボード、マウスなどで構成された入力装置13Cと、各種情報の印刷出力を行うプリンタ13Dと、を備えている。
ここで、クラブ特性値データベースについて説明する。
クラブ特性値データベースは、予め選択対象とするゴルフクラブの各種特性値を格納したデータベースである。
図6は、クラブ特性値データベースの格納データの説明図である。
クラブ特性値データベース11Aは、例えば、リアルロフトデータRL、フェースアングルデータFa、ライ角データLi、ヘッド重量データHwt、スポット高さデータSP、ヘッド慣性モーメントデータHm、重心アングルデータAg、レトログレッションデータD、クラブ重量データCwt、バランスデータBlc、(クラブ)長さデータLeg、クラブ慣性モーメントデータCm、シャフト硬さ(flex)データFX、価格データPrの各データを格納している。
以下、それぞれを具体的に説明する。
リアルロフトデータRLは、設計時に設定された標準のアドレス姿勢(以下、標準アドレス姿勢という。)にあるゴルフクラブのフェース法線が水平面となす角度である。単位は、deg(度)である。
フェースアングルデータFaは、標準アドレス姿勢にあるゴルフクラブのフェース法線の水平面への投影線が、同じ水平面上に描かれる打球目標方向線となす角度である。本実施形態では、前述の投影線が前述の目標方向線より左を向いている場合を正としている。単位は、deg(度)である。
ライ角データLiは、所定の姿勢にあるゴルフクラブのシャフト軸線が水平面となす角度である。単位は、deg(度)である。
ヘッド重量データHwtは、ゴルフクラブヘッドの重量である。単位は、g(グラム)である。
スポット高さデータSPは、ゴルフクラブヘッドの重心からフェース面におろした垂線の足の上下方向寸法である。本実施形態では、フェースの中央点を基準位置(ゼロ)、上方向を正として表している。単位はmm(ミリメートル)である。
ヘッド慣性モーメントデータHmは、ゴルフクラブヘッドの重心を通り、標準アドレス姿勢時に鉛直となる直線を回転軸とするゴルフクラブヘッドの慣性モーメントである。単位は、gcm2(グラム平方センチ)である。
重心アングルデータAgは、ゴルフクラブのフェース法線を標準アドレス姿勢時の水平面に投影した直線を直線Aとしたとき、シャフト軸を水平にして同軸周りの回転を自由にしたゴルフクラブにおいて、最初の水平面をゴルフクラブに追従させたと仮定した場合の直線Aが元の水平面となす角度である。単位は、deg(度)である。
レトログレッションデータDは、標準アドレス姿勢にあるゴルフクラブにおいて、フェース法線の水平面への投影線と直交し、かつ、シャフト軸線を含む鉛直平面から、ゴルフクラブヘッドの重心までの距離である。単位は、mm(ミリメートル)である。
クラブ重量データCwtは、ゴルフクラブの重量である。単位は、g(グラム)である。
バランスデータBlcは、グリップエンドからヘッド方向へ355.6mm(14インチ)のシャフト軸上の点を支点としたとき、シャフト軸を水平に保とうとした場合にグリップエンドに加えることが必要な質量。単位は、オンスである。
長さデータLegは、ゴルフクラブの長さである。単位はインチである。
クラブ慣性モーメントデータCmは、グリップエンドからヘッド方向へ101.6mmの点を通るシャフト軸と垂直な直線を回転軸とするゴルフクラブの慣性モーメントの大きさである。単位は、kgcm2(キログラム平方センチ)である。
シャフト硬さデータFXは、シャフトの硬さであるが、数値ではなく、硬さに対応する記号が格納されている。
シャフト硬さデータFXは、男性用のクラブの場合、例えば、硬い方から記号で、
X:エクストラ・スティッフ
S:スティッフ
R:レギュラー
A:アベレージ
と、4段階に分けている。さらに細かく分類する場合には、それらの中間の硬さを両方の記号を用いて表している。
上述の例の場合、XS、SR、RAと表す。
価格データPrは、ゴルフクラブの価格である。
次に具体的なゴルフクラブの選択支援について説明する。
まず、概要を説明すると、本実施形態では、複数の質問に対する回答を基に、AHP法を利用して、各ユーザの志向(希望)をも考慮し、適合するゴルフクラブを選択できるようにしている。
そして、いわゆる高望みなどのために不適合クラブが選択されることを回避するため、予備選択を行い、全商品中、明らかに適合しないクラブを除いた候補群を作り、これのなかからAHP法による本選択を行わせるようにしている。
まず、予備選択においては、純粋に技術的観点から絶対的に不可な選択肢を排除したり、価格上(購入費用)の問題で選択しえないものを排除し、本選択の対象となる候補群を作成する。
続いて本選択においては、AHPを使い、クラブを選択するにあたって、各ユーザの複数の評価項目に対するそのユーザなりの重要度を志向として考慮して、予備選択で得られた候補群から最も適合するクラブを選択するように支援することとなる。
実際の処理においては、各ユーザに対し、予備選択を行うための質問および本選択を行うための質問を行う。
予備選択のための質問は、主として、現在のプレー技術およびクラブ購入上の都合(例えば、予算等)に関する質問である。
本選択のための質問は、主として、ユーザがプレー上、何を重視するかに関する質問であり、予め設定した一対の評価項目に対し、どちらをどの程度優先するかという質問である。例えば、評価項目「飛距離性能」と「安定性」についての優先度が質問される。
一つの質問では、一対の評価項目に対して優先度を答えてもらうが、実際には評価項目が3つ以上ある場合には、一対の評価項目の質問を複数回行うこととなる。この場合においては、ユーザの回答次第では、評価項目の優先度に矛盾が生じる可能性があるが、本実施形態では、そのような評価項目については、回答済みの優先度に基づいて自動的に算出する方式を採用している。
ユーザの予備選択および本選択についての回答が終了すると、予備選択を行う。
すなわち、現在のユーザのプレー技術及び購入上の都合にあうクラブを選び出し、これを候補群とする。例えば、ヘッドスピードが非常に速い人の場合に柔らかいシャフトを使用したゴルフクラブを除いたり、購入予算に合わないゴルフクラブを除き、残りを候補群とする。
次に本選択を行う。
すなわち、質問への回答から、当該ユーザがゴルフクラブのどういう評価項目を重視するかを示す評価ウエイトを設定する。
次に候補群のゴルフクラブについて、設定した評価ウエイトに基づいて商品ウエイトを算出する。
まず、各評価項目を数値化したスコアを、データベースのデータを利用して算出する。ここで、スコアは当該評価項目について数値化しただけなので、異なる評価項目間のスコアを単純に比較することが出来ない。
そこで、各評価項目のスコアに対し正規化を行うことにより、互いに比較することが可能な商品ウエイトを求めている。
評価項目に「打球の左右方向性」や「打球弾道の高低」といった人によって望む方向の
異なる項目を含む場合は、どちらを望むか判別する質問を行い、その結果に応じて異なる計算式を用いて「スコア」の算出を行う。
例えば、「打球の左右方向性」の場合で説明すれば、まず「打球の左方向への飛びやすさに関する程度を算出する。打球が左方向へ飛ぶことを望む人の場合には、上記算出値をそのまま「打球の左右方向性」のスコアとする。一方、打球が右方向へ飛ぶことを望む人の場合には、上記算出値の大小関係を逆転させる、例えば全て逆数をとり、これをもって「打球の左右方向性」のスコアとする。
「評価ウエイト」と「商品ウエイト」とをベクトルと見倣し、これらから最適なゴルフクラブを決定する。
この場合において、両ベクトルの内積計算を行い、最も内積値の大きいものを最適なゴルフクラブとして選択する。
これらの結果、各ユーザの現在のプレー技術や購入上の都合だけでなく、当該ユーザの主観的要素である、どういう性能を重視するか、という点まで考慮したゴルフクラブの選択が可能となる。
次により具体的に説明する。
希望購入価格の範囲内で、そのユーザが望む機能を最も備えたゴルフクラブを選択する場合について説明する。
まず、評価項目について説明する。
本実施形態では、評価項目としては、飛距離性能、打球の左右方向性、打球弾道の高低、スイング安定性を採用している。
以下、詳細に説明する。
飛距離性能: 反発性など、ゴルフクラブの有する飛距離性能であり、選択者が飛距離をどの程度望んでいるかを評価する項目である。
打球の左右方向性: ゴルフクラブは、それぞれ打球が左へ行きやすい傾向、右へ行きやすい傾向を有しており、その左又は右への行き易さの程度を打球の左右方向性としている。通常、ゴルファーは右又は左いずれかの方向に打球が行き易いスイングを行っていることが多い。そこで、スイングと逆の傾向を有するゴルフクラブを使用することで、これを補正し、結果的に打球をまっすぐにすることが行われている。もちろん、練習等によってスイング自体を修正することを望む人も居るため、本項目はユーザがゴルフクラブによる補正をどの程度望んでいるかを評価する項目である。
打球弾道の高低: クラブには、同じ番手であっても打球が高くなりやすいもの、低くなりやすいものがあり、その高く又は低くなりやすい程度を「打球弾道の高低」としている。ここで、高弾道、低弾道にはそれぞれプレー上のメリットがある。しかし、ゴルフはボールの停止した位置が問題であって、その過程である弾道が直接スコアに影響するわけではなく、弾道の高低を気にしない人も居るため、本項目は、選択者がどの程度弾道の高低を重視するかを評価する項目である。
スイング安定性: ゴルフクラブには、安定して同じスイングを繰り返しやすく、再現性の高いものと、安定して同じスイングを繰り返すのが困難であり、再現性の低いものと、がある。当然スイングは再現性が高いことが望ましいが、これをゴルフクラブの特性に求めるか、練習等により改善するかは、そのユーザの考え方次第である。このため、本項目は、選択者がスイングの再現性向上をゴルフクラブに求める程度を評価する項目である。
次に動作を説明する。
図7は、実施形態の概要処理フローチャートである。
まずサーバは、通信ネットワークを介して端末装置13-1〜13-3のディスプレイ13Bの表示画面に予備選択のための質問を提示し、入力を促すこととなる(ステップST1)。
まず、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、質問として、ヘッドスピードの入力を促す。
すなわち、ヘッドスピードをm/秒単位の数値で入力するように画面上に表示する。なお、ヘッドスピードを測定可能な環境の場合は、測定結果を測定装置から自動入力するようにしても良い。
端末装置13-1〜13-3において、ユーザによりヘッドスピードの値が入力されると、ヘッドスピードデータHSとして、格納する。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、質問として、ユーザが男性あるいは女性のいずれであるかの選択を促す。
ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、端末装置13-1〜13-3から性別の選択結果が入力されると、性別データMWとして、格納する。
ここで、男性と女性とを区別する理由について説明する。
女性の場合は、体力のある方は男性用のクラブを使用することに抵抗感は無い。しかしながら、男性の場合は、いくら体力が無い場合でも、女性用(シャフトの硬さが<L>:レディス用 等)のクラブが選択されることに抵抗感がある。一方、クラブの仕様の選択基準には、ゴルファーの体力に合った仕様を選ぶことが第一と思われる。男性の中には、体力が無く女性用のクラブ仕様の方が適している場合もあるが、体力の指標だけで、クラブ仕様を選定することを避けるべく、男性/女性を区別する処理を行っているのである。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、質問として、希望価格帯の入力を促すこととなる。
具体的には、希望価格帯として、直接入力あるいは選択入力を行わせる。
直接入力の場合には、「X万円以上、Y万円以下」のXとYのうちいずれか少なくとも一方を入力するように促すこととなる。
また、選択入力の場合には、例えば、以下の5つの内から一または複数((e)を除く。)を選択するようにうながす。
(a)5万円以下
(b)5万円〜7万円
(c)7万円〜10万円
(d)10万円以上
(e)特に価格にはこだわらない
そして端末装置13-1〜13-3において、希望価格帯が入力あるいは選択された場合に、入力結果あるいは選択結果を価格帯データVAとして格納する。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、通常ネットワークを介して端末装置13-1〜13-3の表示画面に本選択のための質問を提示し入力を促すこととなる。
本選択のための質問は、評価項目を具体化するための質問である。
例えば、評価項目「打球の左右方向性」と「打球弾道の高低」の場合、選択者によってその意味するところは(例えば、もっと打球を左にしたい、もっと右にしたい)、選択者
により全く逆の場合があるので、その選択者にとってどちらの意味なのかを判別するための質問である。
まず、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、現在の弾道傾向の選択入力を行わせる。
現在の弾道傾向(左右方向)としては、以下の5つの内からいずれか一つを選択するように促す。
(1)スライス系 →TR2=1
(2)フェード系 →TR2=2
(3)ストレート →TR2=3
(4)ドロー系 →TR2=4
(5)フック系 →TR2=5
そして、端末装置13-1〜13-3において、現在の弾道傾向が選択された場合には、選択結果を現在の弾道傾向データTR2として格納する。
次に、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、希望弾道の選択入力を行わせる。
希望弾道としては、高低方向と左右方向との2方向の弾道をそれぞれ選択入力させることとなる。
まず、希望弾道(高低方向)としては、以下の3つの内からいずれか一つを選択するように促す。
(1)高弾道 →HTR1=1
(2)中弾道 →HTR1=2
(3)低弾道 →HTR1=3
そして、端末装置13-1〜13-3において、希望弾道(高低方向)が選択された場合には、選択結果を希望弾道(高低方向)データHTR1として格納する。
また、希望弾道(左右方向)としては、以下の5つの内からいずれか一つを選択するように促す。
(1)スライス系 →HTR2=1
(2)フェード系 →HTR2=2
(3)ストレート →HTR2=3
(4)ドロー系 →HTR2=4
(5)フック系 →HTR2=5
そして、端末装置13-1〜13-3において、希望弾道(左右方向)が選択された場合には、選択結果を希望弾道(左右方向)データHTR2として格納する。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ユーザの志向を定量化するための質問を提示し、その回答の入力を促すこととなる。
まず、質問1として「飛距離性能」と「スイング安定性」とを比較した場合にユーザがどちらの重要度を高く評価するかを入力させる。
図8は、質問1の説明図である。
具体的には、図8に示すように、同じ位重要、やや重要、かなり重要、非常に重要、きわめて重要のいずれかを入力させる。
この場合において、数値化は、双方が同じ位重要である場合の質問1の回答ans1=1とし、飛距離性能の方がやや重要である場合の質問1の回答ans1=2とし、飛距離性能の方がかなり重要である場合の質問1の回答ans1=4とし、飛距離性能の方が非常に重要である場合の質問1の回答ans1=8とし、飛距離性能の方きわめて重要である場合の質問1の回答ans1=16とする。
同様に、スイング安定性の方がやや重要である場合の質問1の回答ans1=0.5(=1/2)とし、スイング安定性の方がかなり重要である場合の質問1の回答ans1=0.25(=1/4)とし、スイング安定性の方が非常に重要である場合の質問1の回答ans1=0.13(≒1/8)とし、スイング安定性の方がきわめて重要である場合の質問1の回答ans1=0.06(≒1/16)とする。
すなわち、重要度が同じ回答の場合に、評価項目同士で回答ans1の数値は逆数関係となるように設定されている。さらに回答ans1の数値は2の累乗となるように設定されている。この結果、乗除算を行う場合でもその結果がやはり2の累乗となり、取り扱いが容易となる。回答の数値化の考え方は以降も同様である。
そして、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、得られた質問1の回答ans1を格納する。
次に、質問2として「打球弾道の高低」と「打球の左右方向性」とを比較した場合にユーザがどちらの重要度を高く評価するかを入力させる。
図9は、質問2の説明図である。
具体的には、図9に示すように、同じ位重要、やや重要、かなり重要、非常に重要、きわめて重要のいずれかを入力させる。
この場合において、数値化は、双方が同じ位重要である場合の質問2の回答ans2=1とし、打球弾道の高低の方がやや重要である場合の質問2の回答ans2=2とし、打球弾道の高低の方がかなり重要である場合の質問2の回答ans2=4とし、打球弾道の高低の方が非常に重要である場合の質問2の回答ans2=8とし、打球弾道の高低の方きわめて重要である場合の質問2の回答ans2=16とする。
同様に、打球の左右方向性の方がやや重要である場合の質問2の回答ans2=0.5(=1/2)とし、打球の左右方向性の方がかなり重要である場合の質問2の回答ans2=0.25(=1/4)とし、打球の左右方向性の方が非常に重要である場合の質問2の回答ans2=0.13(≒1/8)とし、打球の左右方向性の方がきわめて重要である場合の質問2の回答ans2=0.06(≒1/16)とする。
さらに、質問3として「飛距離性能」と「打球の左右方向」とを比較した場合にユーザがどちらの重要度を高く評価するかを入力させる。
図10は、質問3の説明図である。
具体的には、図10に示すように、同じ位重要、やや重要、かなり重要、非常に重要、きわめて重要のいずれかを入力させる。
この場合において、数値化は、双方が同じ位重要である場合の質問3の回答ans3=1とし、飛距離性能の方がやや重要である場合の質問3の回答ans3=2とし、飛距離性能の方がかなり重要である場合の質問3の回答ans3=4とし、飛距離性能の方が非常に重要である場合の質問3の回答ans3=8とし、飛距離性能の方きわめて重要である場合の質問3の回答ans3=16とする。
同様に、打球の左右方向性の方がやや重要である場合の質問3の回答ans3=0.5(=1/2)とし、打球の左右方向性の方がかなり重要である場合の質問3の回答ans3=0.25(=1/4)とし、打球の左右方向性の方が非常に重要である場合の質問3の回答ans3=0.13(≒1/8)とし、打球の左右方向性の方がきわめて重要である場合の質問3の回答ans3=0.06(≒1/16)とする。
この場合において、評価項目が4つであるため、さらに3つ(合計6つ)の質問を行うのが一般的であるが、質問を簡略化するのと、回答が矛盾するのを防止するため、残りの3つの質問については、上述した質問1〜質問3の回答ans1〜ans3から計算により求めることとしている。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、予備選択処理を実行する(ステップST2)。
まず、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、格納しておいたヘッドスピードデータHS、性別データMW、希望価格帯データVAに基づいて予備選択処理を行い、本選択処理の対象となるゴルフクラブの候補群を作成する。
より詳細には、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、格納しておいた性別データMWに基づいて、ユーザが「男性」である場合には、全ゴルフクラブ中から男性用のみを抽出する。
図11は、ヘッドスピードとシャフト硬さの関係説明図である。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、抽出した男性用ゴルフクラブから、図11の条件を満たすように、ヘッドスピードデータHSに対応するヘッドスピードに基づいて、シャフト硬さデータFXの値を有するゴルフクラブを選択する。なお、図11では、シャフト硬さデータFX=R、SR、Sの場合を例として挙げているが、シャフト硬さデータFX=R、SR、S以外の値を有するゴルフクラブを含む場合には、更に区分を増やすことにより対応させることが可能である。
ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、格納しておいた性別データMWに基づいて、ユーザが「女性」である場合には、全ゴルフクラブ中から、下記条件を満たすものを選択する。
クラブ慣性モーメントデータCmの値を[Cm]とし、適正クラブ慣性モーメントCmxの値を[Cmx]とすると、
[Cm]<[Cmx]×1.1 ……(式1)
ここで、適正クラブ慣性モーメントCmxの値[Cmx]は、ヘッドスピードデータHSの関数(予め実験などにより決定)となっている。
上記(式1)の意味するところは、ヘッドスピードデータHSの値[HS]から当該ユーザの適正クラブ慣性モーメントCmxを算出し、適正クラブ慣性モーメントCmxの110%の大きさ以内のクラブ慣性モーメントの値[Cm]を有するゴルフクラブを選択するようにするものでである。
このような構成としている理由は、女性用ゴルフクラブは、男性用と比べ品種が少なく、実際に男性用ゴルフクラブを使用する女性も少なくないので、単純に女性用のみに限るのではなく、男性用を含めた範疇で各ユーザが十分にスイングすることの出来うるゴルフクラブを選択するためである。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、性別データMWおよびヘッドスピードデータHSにより選択されたゴルフクラブ群の中から、価格データPrの値[Pr]が希望価格帯VAの表す価格帯に含まれるもののみを選択する。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ユーザがゴルフクラブのどういう評価項目を重視しているかを考慮した本選択処理を実行し、最終的な適合クラブを決定する。
本選択処理において、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、評価ウエイトの作成を行う。
図12は、2つの評価項目間の重要度を数値化して表した図である。
図12において、uijは、上からi行目の評価項目が左からj列目の評価項目に対して、どの程度重要であるかの比の値である。例えば、u32は、「打球弾道の高低」が「打球左右方向性」に対して、どの程度重要であるかを比(重要度比)として表している。
質問によって得られた回答を数値化したものは以下の通りとなる。
u14=ans1
u32=ans2
u12=ans3
二つの評価項目の重要度が同じ位である場合の質問の回答の値は1であるから、重要度比unn=1である(但し、n=1〜4)。すなわち、
u11=u22=u33=u44=1
となる。
また、重要な程度は比で表されているから、
uji=1/uij
が成立する。すなわち、
u41=1/ans1
u23=1/ans2
u21=1/ans3
となっている。
ところで、重要度比u21は「打球の左右方向性」を「飛距離性能」に対する比で表したものであり、重要度比u41は「スイング安定性」を「飛距離性能」に対する比で表したものであるから、「打球の左右方向性」を「スイング安定性」に対する比で表したものである重要度比u24は以下の通り演算により算出できる。
u24=u21/u41
=(1/ans3)/(1/ans1)
=ans1/ans3
この結果、重要度比u42は、次式により算出できる。
u42=1/u24
=ans3/ans1
重要度比u12は「飛距離性能」を「打球の左右方向性」に対する比で表したもの、重要度比u32は「打球弾道の高低」を「打球の左右方向性」に対する比で表したものであるから、「飛距離性能」を「打球弾道の高低」に対する比で表したものである重要度比u13は次式により算出できる。
u13=u12/u32=ans3/ans2
この結果、重要度比u31は、次式により算出できる。
u31=1/u13
=ans2/ans3
また、重要度比u41は「スイング安定性」を「飛距離性能」に対する比で表したものであり、重要度比u31は「打球弾道の高低」を「飛距離性能」に対する比で表したものであるから、「スイング安定性」を「打球弾道の高低」に対する比である重要度比u43は以下の通り算出できる。
u43=u41/u31
=(1/ans1)/(ans2/ans3)
=ans3/(ans1×ans2)
この結果、重要度比u34は、次式により算出できる。
u34=1/u43
=(ans1×ans2)/ans3
これらの場合において、回答ans1〜3は、2の累乗で表現しているので、上述した各重要度比の算出結果は全て2の累乗で表現されることとなり、質問に対応する評価項目と否質問項目で軽重が生じない。
以上により算出されたul1〜u44より、以下のように行列Uを定義する。
Figure 2007021011
行列Uの最大固有値を有する固有ベクトルを
Figure 2007021011
とすると、評価ウエイトdは、以下の通りとなる。(右上添え字tは転置行列を示し、以下同様である。)
Figure 2007021011
ここで、d1〜d4は、質問回答者にとっての各評価項目の重要度を表す数値となり、本例の場合は以下のようになる。
d1:飛距離性能
d2:打球の左右方向性
d3:打球弾道の高低
d4:スイング安定性
換言すれば、「飛距離性能、打球の左右方向性、打球弾道の高低、スイング安定性」という4つの次元を有するゴルフクラブの特性空間内において、ユーザである選択者が欲しているゴルフクラブの特性の方向を示すベクトルがdである。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、希望弾道の判別処理を行う。
前述のとおり、「打球の左右方向性」、「打球弾道の高低」は、ユーザにより具体的に望む方向が異なるから、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、現在の弾道傾向データTR2、希望弾道(高低方向)データHTR1および希望弾道(左右方向)データHTR2に基づいて、各ユーザの希望弾道を判別する。
図13は、希望弾道の判別方法の説明図である。
図13に示すように、
HTR2−TR2≧0
の場合には、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ユーザは左へ行き易いクラブを望んでいると判別することとなる。
同様に、
HTR2−TR2<0
の場合には、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ユーザは右へ行き易いクラブを望んでいると判別することとなる。
また、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、
HTR1=1
の場合には、ユーザは高弾道を望んでおり、
HTR1=2
の場合には、ユーザは中弾道を望んでおり、
HTR1=3
の場合には、ユーザは低弾道を望んでいると判別することとなる。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、商品ウエイトを生成する処理を行う。まず、その概要処理について説明する。
図14は、商品ウエイトを生成処理の処理フローチャートである。
ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、予備選択された候補群の全クラブについて、その特性値から各評価項目についてのスコアを計算する(ステップST11)。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、同一の評価項目に関するスコアについて、予備選択された候補群の全クラブ問で比較を行う(ステップST12)。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、各評価項目について、そのクラブの相対的良否を定量的に表す正規化固有ベクトルを求める(ステップS13)。
さらにゴルフクラブ選択支援サーバ11は、評価項目について、候補群の全クラブの評価を定量的に表現する商品ウエイトを作成する(ステップST14)。
次により詳細な動作について説明する。
まず、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、予備選択で得られた候補群に含まれる全ゴルフクラブについて、「飛距離性能」、「打球の左右方向性」、「打球弾道の高低」、「スイング安定性」のスコアを計算する。なお、「打球の左右方向性」、「打球弾道の高低」については、先に行った希望弾道の判別結果によって、以下の通り異なる計算式を用いる。
まず飛距離性能のスコアS1i(i:予備選択された候補群の各ゴルフクラブを特定するための番号)については、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、次式により算出する。
以下において符号P1〜P25は、定数であり、適宜定められるものである。
Figure 2007021011
打球の左右方向性のスコアS2iについては、ユーザが左へ行きやすいクラブを望む場合には、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は次式により算出する。
Figure 2007021011
また、ユーザが右行きやすいクラブを望む場合には、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は次式により算出する。
Figure 2007021011
打球弾道の高低のスコアS3iについては、ユーザが高弾道を望む場合は、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は次式により算出する。
Figure 2007021011
また、ユーザが中弾道を望む場合は、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は次式により算出する。
Figure 2007021011
また、ユーザが低弾道を望む場合は、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は次式により算出する。
Figure 2007021011
スイング安定性のスコアS4iについては、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、次式により算出する。
Figure 2007021011
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、算出したスコアS1i〜S4iの比較を行う。
具体的には、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、評価項目jについて、番号pのクラブを番号qのクラブと比較する。
具体的には、以下の式によりペア比較値jYpqを求める。
Figure 2007021011
ここで、Maxjは、評価項目jについて想定される最大のスコア差であり、本実施形態では、飛距離性能(j=1)、打球の左右方向性(j=2)、打球弾道の高低(j=3)、スイング安定性(j=4)のそれぞれに対応する最大スコア差Max1〜Max4が用いられている。最大スコア差Max1〜Max4は、実験などにより適宜定められるが、あくまで相対的なものであり、スコア計算式の変更、飛躍的に性能の向上したゴルフクラブの登揚などにより適宜変更を行う必要がある。
次にゴルフクラブ選択支援サーバ11は、上述の計算式より算出したペア比較値jYpqを以下のように行列jWを用いて表現する。
Figure 2007021011
本実施形態では、評価項目は
(1)飛距離性能
(2)打球の左右方向性
(3)打球弾道の高低
(4)スイング安定性
の4つであるから、行列としては、1W〜4Wまでの4つを求めることになる。
続いてゴルフクラブ選択支援サーバ11は、正規化固有ベクトルの算出処理を行う。
上述した行列jWの固有ベクトル中、固有値が最大のものを
Figure 2007021011
とし、評価項目jに関する予備選択処理で選択された候補のm本のゴルフクラブの評価jg1〜jgmを相対的に表現した数値であるjg(ベクトル値)
を、次式により算出する。
Figure 2007021011
ここで、すでに求めた、jg(ベクトル値)が商品ウエイトに基づき、計算の容易のため、商品ウエイト行例Wを以下の通り定義する。
Figure 2007021011
このときの商品ウエイト行列Wは、候補群のゴルフクラブの相対的比較の材料として用いることが可能である。
より具体的には、候補群のゴルフクラブが6本(Club1〜Club6)である場合には、例えば、商品ウエイト行例Wに対応した表として取り扱うことが可能である。
Figure 2007021011
この表において、各列の合計は全て1である。即ち、4つの評価項目に与えられた点数の合計は同じであって、評価項目間に軽重が生じないようにされている。
続いて、ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、以上の処理より得られた評価ウエイトd(その人の志向性を表すベクトル)と商品ウエイトW(選択対象クラブの評価値行列)から、以下の通り各クラブの適合度R(ベクトル値)を計算する。
Figure 2007021011
各評価項目についての客観的評価である商品ウエイトに、各ユーザの志向である評価ウエイト乗ずることで、当該ユーザにとって各ゴルフクラブがどの程度好ましいか、定量的に得られたことになる。即ち、数値r1〜rmは、m本のゴルフクラブのそれぞれがそのユーザの志向にどの程度合うかを表している。
例えば、評価ウエイトdが(0.262 0.117 0.055 0.566)であり、商品ウエイトWが前述の表の場合だとすると、適合度は以下の通り求められる。
Figure 2007021011
従って、ゴルフクラブClub6が当該ユーザに最も好ましいクラブであり、次がゴルフクラブClub3、ゴルフクラブClub5であり、ゴルフクラブClub2が当該ユーザにとって最も適さないクラブであると判別される。
以上の説明のように、本実施形態によれば、ユーザの志向を考慮した最適なゴルフクラブを選択することが可能となる。
また、ゴルフクラブ選択のための処理は、ゴルフクラブ選択支援サーバ11で行うので、端末装置13-1〜13-3の負担は小さいので、端末装置13-1〜13-3の種類を選ばない。例えば、携帯電話等の機能を利用することも可能である。
また、演算式の変更、クラブ特性値データベースの更新は、ゴルフクラブ選択支援サーバ11のみで済むため、メンテナンス性が容易である。
[2]第2実施形態
上記第1実施形態は、クラブ特性値ゴルフクラブ選択支援サーバ11が全ての処理を行う場合の実施形態であったが、本第2実施形態は、基本的に端末装置側で処理を行う実施形態である。
図15は、第2実施形態のゴルフクラブ選択支援システムの概要構成図である。
ゴルフクラブ選択支援システム10Aは、ゴルフクラブ選択支援サーバ11Xと、インターネットなどの通信ネットワーク12と、通信ネットワーク12に接続された複数の端末装置13X-1〜13X-3と、を備えている。
ゴルフクラブ選択支援サーバ11は、ゴルフ選択に必要なクラブ特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を備えており、端末装置13X-1〜13X-3側のデータベース(DB)13XAを更新する機能を備えている。
この結果、端末装置13X-1〜13X-3側のデータベース(DB)13XAが更新される。
これにより、端末装置13X-1〜13X-3は、データベース(DB)13XA格納された特性値およびユーザが入力した設定条件(ヘッドスピード、性別、予算、志向)に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出し、ゴルフクラブの特性値および設定条件に含まれるユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、ユーザに対する各選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出し、算出された適合度に基づいて、ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを表示部を介して提示することとなる。
以上の説明のように、本第2実施形態によっても、ユーザの志向を考慮した最適なゴルフクラブを選択することが可能となる。
また、本第2実施形態によれば、端末装置13X-1〜13X-3は質問回答をゴルフクラブ選択支援サーバ11Xに送信しないので、セキュリティーや選択結果表示までの速度の面で有利である。
また、クラブ特性値ゴルフクラブ選択支援サーバ11を複数持つことも可能である。例えば、クラブメーカーごとにゴルフクラブ選択支援サーバ11を用意し、小売店等に設置された端末装置13-1〜13-3に夫々がクラブ特性値を送信するようになる。
クラブ特性値には、技術的秘密も含まれる可能性があり、他メーカーには知られたくない揚合もある。メーカー毎にゴルフクラブ選択支援サーバ11を有して、独自に端末装置13-1〜13-3へ送信するならば、この秘密も守り易く、多数のメーカーが参加するゴルフクラブ選択支援システムの構築がしやすい。
[3]第3実施形態
本実施形態は、予備選択により選択された候補群のクラブについてのクラブ特性値を、逐次インターネット等の通信ネットワークを介してクラブ特性ゴルフクラブ選択支援サーバ11Yより得る場合の実施形態である。
本実施形態では、ゴルフクラブ選択支援システム10Bの端末装置13Y-1〜13Y-3にて質問、回答を行い、予備選択を行う。その結果得られた候補群についてのみ、ゴルフクラブ選択支援サーバ11よりクラブ特性値を受け取り、その後、端末装置13Y-1〜13Y-3内で本選択を行って、選択結果を表示する構成となっている。
以上の説明のように、本第3実施形態によっても、ユーザの志向を考慮した最適なゴルフクラブを選択することが可能となる。
さらに本第3実施形態によれば、端末装置13Y-1〜13Y-3は演算処理能力は要求されるものの、クラブ特性値データベースを持たないので、記憶容量は小さくてすみ、比較的多くの種類の端末装置13-1〜13-3で実現し易い。
一方、質問への回答を送信しないのでセキュリティーの面でも有利であり、クラブ特性値ゴルフクラブ選択支援サーバ11を、例えばメーカー毎に構築し、端末装置13Y-1〜13Y-3は必要に応じて各ゴルフクラブ選択支援サーバ11Yに要求するということも可能である。
[4]実施形態の効果
以上の説明のように、本発明によれば、AHP法を応用することで主観的要素の定量的比較を可能とし、さらに「打球の左右方向性」や「打球弾道の高低」といったユーザによって望む方向の異なる評価項目についても、各ユーザの望む方向の判断を追加することで取り扱いが可能となり、適切なゴルフクラブを選択することが可能となる。
すなわち、専門知識が無くとも、各ユーザに適合するゴルフクラブを選択できる。
また予備選択、本選択の2段階選択する構成を採用したため、計算量が削減され、またシステムの改良、改善が容易になる。さらに現在のプレー技術や購入上の都合による選択を予備選択、主観的要素による選択を本選択と分けてあるので、改良、改善したい部分のみを変更することが容易となっている。
[5]実施形態の変形例
以上の説明においては、ゴルフクラブ選択支援システムをゴルフクラブ選択支援サーバ、通信ネットワークおよび端末装置で構成していたが、ゴルフクラブ選択支援サーバおよび端末装置の機能を集約し、スタンドアロンのゴルフクラブ選択支援装置として構成することが可能である。
以上の説明においては、本選択質問に対する回答(ans1〜ans3)の値を2の累乗(24〜2-4)としていたが、Z(0、1以外の任意の実数)の累乗であれば同様に取り扱いが可能である。
以上の説明においては、制御プログラムが予め外部記憶装置に記憶されている場合について説明したが、通信インターフェースを設け、インターネット、LANなどのネットワークを介して制御用プログラムをダウンロードし、インストールして実行するように構成することも可能である。このように構成することにより、ソフトウェア的により高機能としたり、より信頼性の高い、ゴルフクラブ選択支援システムを構築することが可能となる。
評価項目の数値化の一例の説明図である。 ユーザの志向の定量化の説明図である。 志向に最も合致するゴルフクラブの選択の説明図である 第1実施形態のゴルフクラブ選択支援システムの概要構成図である。 端末装置の概要構成ブロック図である。 クラブ特性値データベースの格納データの説明図である。 実施形態の概要処理フローチャートである。 質問1の説明図である。 質問2の説明図である。 質問3の説明図である。 ヘッドスピードとシャフト硬さの関係説明図である。 2つの評価項目間の重要度を数値化して表した図である。 希望弾道の判別方法の説明図である。 商品ウエイトを生成処理の処理フローチャートである。 第2実施形態のゴルフクラブ選択支援システムの概要構成図である。 第3実施形態のゴルフクラブ選択支援システムの概要構成図である。
符号の説明
10…ゴルフクラブ選択支援システム
11…ゴルフクラブ選択支援サーバ(選択候補抽出部、適合度算出部)
11A…12…通信ネットワーク
13-1〜13-3…端末装置(表示部、適合クラブ提示部)
13X-1〜13X-3…端末装置(選択候補抽出部、適合度算出部、表示部、適合クラブ提示部)
13Y-1〜13Y-3…端末装置(選択候補抽出部、適合度算出部、表示部、適合クラブ提示部)
13A…端末装置本体
13B…ディスプレイ(表示部、適合クラブ提示部)
13C…入力装置
13D…プリンタ

Claims (14)

  1. ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、
    前記選択候補ゴルフクラブの特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、
    前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを提示する適合クラブ提示部と、
    を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  2. 請求項1記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記適合度算出部は、前記選択候補ゴルフクラブの評価値を表す評価値行列および前記志向を表す評価ウエイトベクトルに基づいて前記適合度を算出することを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  3. 請求項2記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記適合度算出部は、前記志向を表す評価ウエイトベクトルを生成する評価ウエイトベクトル生成部と、
    前記特性値に基づいて前記評価値行列を生成する評価値行列生成部と、
    を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記設定条件を入力させるべく、所定の質問を提示し、当該質問に対する回答の入力を促す条件設定部を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  5. 請求項4記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記条件設定部は、前記質問として前記選択候補ゴルフクラブを抽出するための予備選択質問と、前記志向を入力させるための本選択質問と、を提示する質問提示部を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  6. 請求項5記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記本選択質問は、二つの評価項目についての一対比較を行うものであり、
    前記本選択質問の回答には、前記二つの評価項目の相対的重要度に応じてZ(0、1以外の任意の実数)の累乗の値が割り当てられることを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記志向は、飛距離性能、打球の左右方向性、打球弾道の高低あるいはスイング安定性のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記選択候補抽出部は、前記設定条件に含まれる前記ユーザの現在のプレー技術および購入条件に基づいて前記選択候補ゴルフクラブを抽出することを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゴルフクラブ選択支援装置において、
    前記特性値を格納したクラブ特性値データ格納部を有し、
    前記適合度算出部は、前記クラブ特性値データ格納部から前記特性値を読み出して前記適合度を算出する、ことを特徴とするゴルフクラブ選択支援装置。
  10. ゴルフクラブ選択支援サーバと、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおいて、
    前記端末装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部と、
    各種情報を表示する表示部とを備え、
    前記ゴルフクラブ選択支援サーバは、前記通信ネットワークを介して前記端末装置から送信された前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、
    前記選択候補ゴルフクラブの特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、
    前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して提示する適合クラブ提示部と、
    を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援システム。
  11. ゴルフクラブ選択支援サーバと、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおいて、
    前記ゴルフクラブ選択支援サーバは、選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を備え、
    前記端末装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部と、
    各種情報を表示する表示部と、
    前記通信ネットワークを介して前記ゴルフクラブ選択支援サーバにより前記特性値が更新されるクラブ特性値データベース部と、
    前記クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、
    前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、
    前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して提示する適合クラブ提示部と、
    を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援システム。
  12. ゴルフクラブ選択支援サーバと、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおいて、
    前記ゴルフクラブ選択支援サーバは、選択候補ゴルフクラブの特性値を予め格納したクラブ特性値データ格納部を備え、
    前記端末装置は、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部と、
    各種情報を表示する表示部と、
    前記通信ネットワークを介して前記ゴルフクラブ選択支援サーバから送信された前記特性値および設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出部と、
    前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出部と、
    前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して提示する適合クラブ提示部と、
    を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援システム。
  13. 選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を有するゴルフクラブ選択支援サーバと、ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部および各種情報を表示する表示部を有し、前記ゴルフクラブ選択支援サーバに通信ネットワークを介して接続される一または複数の端末装置と、を備えたゴルフクラブ選択支援システムにおけるゴルフクラブ選択支援方法において、
    前記設定条件を入力させるべく、前記表示部を介して所定の質問を提示し、当該質問に対する回答の入力を促す条件設定過程と、
    前記クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出する選択候補抽出過程と、
    前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出する適合度算出過程と、
    前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して前記ユーザに提示する適合クラブ提示過程と、
    を備えたことを特徴とするゴルフクラブ選択支援方法。
  14. ユーザのゴルフクラブの選択に対する設定条件を入力する入力部および各種情報を表示する表示部を有する一または複数の端末装置と通信ネットワークを介して接続されるとともに、選択候補ゴルフクラブの特性値を更新可能に格納したクラブ特性値データ格納部を有するゴルフクラブ選択支援サーバをコンピュータにより制御する制御プログラムにおいて、
    前記設定条件を入力させるべく、前記表示部を介して所定の質問を提示し、当該質問に対する回答の入力を促させ、
    前記クラブ特性値データベース部に格納された前記特性値および前記設定条件に基づいて、選択対象である複数のゴルフクラブのうち、前記設定条件に対応する複数の選択候補ゴルフクラブを抽出させ、
    前記特性値および前記設定条件に含まれる前記ユーザのゴルフクラブに対する志向に基づいて、前記ユーザに対する各前記選択候補のゴルフクラブの適合度をそれぞれ算出させ、
    前記算出された適合度に基づいて、前記ユーザに対し、前記選択対象のゴルフクラブのうち、より適合するであろうゴルフクラブを前記表示部を介して前記ユーザに提示させる、
    ことを特徴とする制御プログラム。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010152774A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Michael Blumenthal ウェブアクセス可能なデータターゲットを分析し、ランク付けするための方法、装置及びシステム
JP2017006429A (ja) * 2015-06-23 2017-01-12 ブリヂストンスポーツ株式会社 プログラム及び方法

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