JP2007017415A - インパルス応答の時間差測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 隣接するインパルス応答信号の近接する2つの波形のピークが近接していると、インパルス応答信号相互の影響を受けて時間差を正しく測定することができない。
【解決手段】 一つの原信号の音を2以上の音発生器から所定時間差をつけて2以上の伝送系に出力し、それら伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上のインパルス応答の時間差から前記所定時間差を差し引いて2以上の伝送系からのインパルス応答の時間差を求めるようにした。一つの原信号の音を2以上の音発生器から2以上の伝送系に交互に出力し、夫々の伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上の夫々の音のインパルス応答信号を非同期加算し、加算された夫々の音のインパルス応答信号の時間差から2以上の伝送系のインパルス応答の時間差を求めるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 一つの原信号の音を2以上の音発生器から所定時間差をつけて2以上の伝送系に出力し、それら伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上のインパルス応答の時間差から前記所定時間差を差し引いて2以上の伝送系からのインパルス応答の時間差を求めるようにした。一つの原信号の音を2以上の音発生器から2以上の伝送系に交互に出力し、夫々の伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上の夫々の音のインパルス応答信号を非同期加算し、加算された夫々の音のインパルス応答信号の時間差から2以上の伝送系のインパルス応答の時間差を求めるようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は2以上の音信号発生器(例えばスピーカー)から出力された音が、音響機器、音響空間、信号伝送線路等(被測定系:伝送系路:例えば空間)をとおして伝送されたときに、共通の受信機(例えばマイクロホン)に到達する時間差(音の到達時間のずれ)を測定する方法に関する。
音響機器、音響空間、電気信号伝送線路等(伝送系)の伝達時間差を測定する方法としてインパルス応答測定方法がある。
インパルス応答の測定で使用されている信号には、(1)インパルス、(2)M系列ランダムノイズ(MLS信号)、(3)タイムストレッチドパルス(TSP信号)がある。
前記インパルス信号を用いる測定方法の場合は、元々、インパルス信号のパワー成分が少ないため、高S/Nが得られず、前記(2)MLS信号を用いた測定法(M系列法)や(3)のTSP信号を用いた測定法(TSP法)と比較して、同期加算回数で百倍以上に相当するS/Nの低下があることを経験している。このため、同期加算を使おうとする場合にはその効果を少ないものにしてしまうので適さない。
前記M系列法の場合は、MLS信号は原理的に時間軸上の揺らぎやクロックのずれに弱いため、実際にクロックがずれたものを、ずれていないものとして処理してインパルス応答を求めることがある。
前記TSP法の場合は、TSPのサンプリングクロックが発生側と受信側でずれた時の影響を、理想波形で調べると、測定結果に与える影響を考えると、使用目的にもよるが、実際のクロックのずれが0.01%程度であればほとんど問題が無いレベルであり、0.025%程度のずれが、使用限界レベルかと考えられる。それぞれ周波数特性で見た場合、レベル特性ではほとんど差が無い。
前記いずれの測定方法においても、受信側でインパルス応答信号を得た場合、隣接するインパルス応答信号中の、近接する2つの波形のピークが図4のように近接していると、インパルス応答信号相互の影響を受けて、時間差を正しく測定することができない。
本件出願の発明者が先に開発した非同期加算方法では、相互相関をとる信号の近くに他の信号があると時間差を求めるときに誤差となる。
本発明のインパルス応答の時間差測定方法は、2以上のインパルス応答信号が近接していても時間差を正確に測定することができ、又2以上のインパルス応答信号を近接させずに受信して、時間差を正確に測定することができるようにした測定方法である。
本発明のインパルス応答の時間差測定方法の一つは、一つの原信号の音を2以上の音発生器から所定時間差をつけて2以上の伝送系に出力し、それら伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上のインパルス応答の時間差から前記所定時間差を差し引いて2以上の伝送系のインパルス応答の時間差を求める測定方法である。
本発明のインパルス応答の時間差測定方法の他の一つは、一つの原信号の音を2以上の音発生器から2以上の伝送系に交互に出力し、夫々の伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上の夫々の音のインパルス応答信号を非同期加算し、加算された夫々の音のインパルス応答信号の時間差から2以上の伝送系のインパルス応答の時間差を求める測定方法である。
本発明の前者のインパルス応答の時間差測定方法によれば、2以上の音発生器から伝送系に出力する音に所定時間差をつけるため、共通の受信機で受信した2以上のインパルス応答の時間差から、前記所定時間差を差し引いてインパルス応答の時間差を求めるため、2以上のインパルス応答信号が近接しているために(2つの伝送系の伝送時間差が少ないために)、インパルス応答が接近して、本来であれば分離が難しい場合であっても、それら信号の時間差を正確に求めることができる。
本発明の後者のインパルス応答の時間差測定方法によれば、一つの原信号の音を2以上の音発生器から2以上の伝送系に交互に出力し、共通の受信機で受信した2以上の夫々の音のインパルス応答信号を非同期加算し、加算された夫々の音のインパルス応答信号の時間差から2以上の伝送系のインパルス応答の時間差を求めるため、加算されたインパルス応答信号の隣接間隔が自動的に広くなり、それら信号の時間差(伝送系路の伝送時間差)を正確に求めることができる。
(実施形態1)
本発明の後者のインパルス応答の時間差測定方法の一例を以下に説明する。
実際に、インパルス応答を測定し、使用する場面は種々考えられる。ここでは、特に複数の伝送系がある場合の、タイムアライメントでの利用を考えてみる。音の到達時間の差による波面の崩れを無くす目的で、タイムアライメントが利用されている。大きなホールやスタジアムのような場所では音声の明瞭度を上げるために、カーオーディオやマルチチャンネル再生では音の定位感を良くするために使われる。いずれも、時間差を何らかの測定で求め、この時間差をプロセッサによって無くすよう矯正することで達成する。このタイムアライメントの基礎となる時間差情報を、非同期加算による同期加算法で求めることができれば、機器の評価や自動調整にも結びつけることができる。測定対象となる、このようなシステムのダイアグラムを図1に示す。図1に示すものは、試験信号元(原音信号)からの一つの音を、異なる2つの伝送系(再生系:測定系)Ch1、Ch2をとおして伝送し、両伝送系からの音を共通の受信機(マイクロホン)で受信し、受信した信号の時間差を測定装置で測定するシステムである。この場合、2つの伝送系Ch1、Ch2が同時に機能している状態でなければ待受け測定で時間差を求めることはできない。2つの伝送系が同時に機能している状態で時間差を求めるためには、同一場所で測定された2つのインパルス応答を含む波形から、夫々のインパルス信号を分離しなければならない。本発明では異なる伝送系で伝達される音の到達時間を同時測定して時間差を測定する場合に、異なる伝送系Ch1、Ch2に加える信号に工夫をして、受信される信号の分離を容易にした。
本発明の後者のインパルス応答の時間差測定方法の一例を以下に説明する。
実際に、インパルス応答を測定し、使用する場面は種々考えられる。ここでは、特に複数の伝送系がある場合の、タイムアライメントでの利用を考えてみる。音の到達時間の差による波面の崩れを無くす目的で、タイムアライメントが利用されている。大きなホールやスタジアムのような場所では音声の明瞭度を上げるために、カーオーディオやマルチチャンネル再生では音の定位感を良くするために使われる。いずれも、時間差を何らかの測定で求め、この時間差をプロセッサによって無くすよう矯正することで達成する。このタイムアライメントの基礎となる時間差情報を、非同期加算による同期加算法で求めることができれば、機器の評価や自動調整にも結びつけることができる。測定対象となる、このようなシステムのダイアグラムを図1に示す。図1に示すものは、試験信号元(原音信号)からの一つの音を、異なる2つの伝送系(再生系:測定系)Ch1、Ch2をとおして伝送し、両伝送系からの音を共通の受信機(マイクロホン)で受信し、受信した信号の時間差を測定装置で測定するシステムである。この場合、2つの伝送系Ch1、Ch2が同時に機能している状態でなければ待受け測定で時間差を求めることはできない。2つの伝送系が同時に機能している状態で時間差を求めるためには、同一場所で測定された2つのインパルス応答を含む波形から、夫々のインパルス信号を分離しなければならない。本発明では異なる伝送系で伝達される音の到達時間を同時測定して時間差を測定する場合に、異なる伝送系Ch1、Ch2に加える信号に工夫をして、受信される信号の分離を容易にした。
本発明のインパルス応答の時間差測定方法の一つは、図1のような伝送系Ch1、Ch2に送る試験信号源(例えば、パソコン)から発生される元信号(原信号)に、所定の時間差をつける方法である。具体的には、2つの伝送系Ch1、Ch2のうち一方の伝送系に出力する音信号に予め所定ディレー(所定時間差)をつけて時間をずらして出力して、観測(受信)された2つの波形のピークが図2のように前記所定時間差分だけ離れた位置に現れるようにして、インパルス応答を求める時に2つの波形を分離して取り出し易くした。この2つのピークの時間差から、予めつけた所定ディレー分を差し引くことにより、2つの伝送系の時間差を求めるようにした。
(実施形態2)
本発明のインパルス応答の時間差測定方法の他の一つは、図1のような2つの伝送系Ch1、Ch2に原信号を交互に送る方法である。この方法は、2つの音発生源が、例えば、ウーファーとツイーターのような帯域の異なるものである場合、図3のように、夫々の帯域に応じた信号を伝送系Ch1、Ch2に交互に出力してそれらを共通のマイクで受信して観測装置で観測する。この場合、受信側では2つの伝送系Ch1、Ch2からの受信波形が交互に観測されるので、1つおきの受信波形を非同期加算して夫々のインパルス応答を求めるようにした。このように、1つおきに非同期加算することにより図3のインパルス応答信号の間隔AとBの差は自動的に2つの伝送系Ch1、Ch2の時間差の2倍になるため、近接信号の間隔が広くなり、近接信号を分離して正確に測定することができる。
本発明のインパルス応答の時間差測定方法の他の一つは、図1のような2つの伝送系Ch1、Ch2に原信号を交互に送る方法である。この方法は、2つの音発生源が、例えば、ウーファーとツイーターのような帯域の異なるものである場合、図3のように、夫々の帯域に応じた信号を伝送系Ch1、Ch2に交互に出力してそれらを共通のマイクで受信して観測装置で観測する。この場合、受信側では2つの伝送系Ch1、Ch2からの受信波形が交互に観測されるので、1つおきの受信波形を非同期加算して夫々のインパルス応答を求めるようにした。このように、1つおきに非同期加算することにより図3のインパルス応答信号の間隔AとBの差は自動的に2つの伝送系Ch1、Ch2の時間差の2倍になるため、近接信号の間隔が広くなり、近接信号を分離して正確に測定することができる。
前記実施形態1、2はいずれも伝送系が2つの場合、即ち、受信信号が2つの場合であるが、本願発明は伝送系が3以上場合(受信信号が3つ以上の場合)であっても実施可能である。
Claims (2)
- 一つの原信号の音を2以上の音発生器から所定時間差をつけて2以上の伝送系に出力し、それら伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上のインパルス応答の時間差から前記所定時間差を差し引いて2以上の伝送系からのインパルス応答の時間差を求めることを特徴とするインパルス応答の時間差測定方法。
- 一つの原信号の音を2以上の音発生器から2以上の伝送系に交互に出力し、夫々の伝送系からの音を共通の受信機で受信し、受信した2以上の夫々の音のインパルス応答信号を非同期加算し、加算された夫々の音のインパルス応答信号の時間差から2以上の伝送系のインパルス応答の時間差を求めることを特徴とするインパルス応答の時間差測定方法。
Priority Applications (1)
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JP2005202328A JP2007017415A (ja) | 2005-07-11 | 2005-07-11 | インパルス応答の時間差測定方法 |
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Publications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007116825A1 (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Pioneer Corporation | 音圧特性測定装置 |
WO2016084265A1 (ja) * | 2014-11-26 | 2016-06-02 | エタニ電機株式会社 | インパルス応答による相対遅延測定方法 |
WO2017130284A1 (ja) * | 2016-01-26 | 2017-08-03 | パイオニア株式会社 | 音響特性測定装置及び音響特性測定方法 |
JP2018077317A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-17 | ヤマハ株式会社 | 音響特性測定方法、音響特性測定装置及び音響特性測定プログラム |
JP2018170545A (ja) * | 2017-03-29 | 2018-11-01 | オンキヨー株式会社 | 信号解析装置、信号解析プログラム、プログラム記憶媒体および信号解析方法。 |
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2005
- 2005-07-11 JP JP2005202328A patent/JP2007017415A/ja active Pending
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