JP2007017203A - 落雷被害想定装置、落雷被害想定方法、落雷被害想定用プログラム及び記録媒体 - Google Patents

落雷被害想定装置、落雷被害想定方法、落雷被害想定用プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】落雷位置からの距離及び落雷強度の情報を基に、配電設備の落雷による被害の想定を迅速に且つ高精度で行うことができる落雷被害想定装置を提供する。
【解決手段】落雷被害想定装置1を用いた落雷被害想定システム2は、落雷被害想定装置1、LLS3及び、電気通信回線網4にて接続されたフィーダ・発変電所5を備えて構成される。落雷被害想定装置1は、LLSデータベース6、配電設備位置データベース7、配電設備対応関係データベース8、演算処理装置9及びディスプレイ10を備えて構成される。演算処理装置9は、事業所内判定部11、距離算出部12、落雷位置近傍判定部13、対応配電設備抽出部14、状態変化確認部15及び想定被害ランク算出部16を備えて構成される。このような構成により、落雷位置からの距離及び落雷強度の情報を基に、配電設備の落雷による被害の想定を迅速に且つ高精度で行うことを可能とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、落雷発生時に、各配電設備の落雷による被害を想定するための落雷被害想定装置、落雷被害想定方法、落雷被害想定用プログラム及び記録媒体に関する。詳しくは、落雷位置、落雷強度及び各配電設備の位置の情報を用いることで、各配電設備について、落雷による被害の想定を迅速に且つ高精度に行うことを可能とするものである。
落雷が発生した際には、各種の配電設備にて碍子の破損による地絡・短絡の発生、送配電線の断線等の設備被害が発生する恐れがある。落雷による設備被害としては、落雷の直後に停電が発生するものと、落雷の直後の停電発生はないが将来停電事故に繋がる恐れのあるものがある。
将来停電事故に繋がる恐れのある設備被害としては、碍子に発生したクラック等がある。クラックが発生した碍子においては、クラック内に降雨又は霧などにより水が入り込み、絶縁破壊が発生して地絡・短絡が発生する。また、クラック内の水分が蒸発すると絶縁状態が解消して再度地絡・短絡から正常な状態に復帰する。
また、各配電設備に発生する被害の状況は、落雷位置からの距離及び落雷強度などによって異なり、落雷位置から近いほど又は落雷強度が強いほど、大きな被害に繋がる恐れがある。
このため、落雷により各種事故が発生した際には、落雷位置の情報を基に、被害が発生している恐れのある配電設備を特定する必要がある。落雷位置を標定するシステムとしては、落雷位置標定システム(LLS:Lightning Location System)が使用される。LLSは、複数の方位探知局のアンテナにより落雷による電磁波を測定し、この各測定結果に含まれる落雷方向のデータに基づき落雷位置を標定するものである。
LLSにて得られた落雷位置の情報を用い、人間の作業により地図上へ落雷位置をプロットする等の方法により、落雷位置の近傍に位置する配電設備を、被害が発生している恐れのあるものとして特定する。さらに、送電系統において送電可能な範囲を確認することにより、被害発生の恐れのある配電設備の絞込みを行うことができる。
またLLSによる落雷位置の標定方法に関して、各標定区分の地理的な影響を除き、標定点の測定精度を向上させるものが提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1に開示される落雷位置の標定方法では、各標定区分毎に設定されたメンバシップ関数及び重み係数を用いて標定点を算出する。これにより、各標定区分の地理的な影響を加味して標定点を算出することを可能にし、落雷の方向だけで標定点を算出する場合と比べて、標定点の測定精度を向上させるものである。
さらに、LLSにて得られた落雷位置の情報を基に、被害が発生している恐れのある配電設備を特定する落雷事故点標定装置が提案されている(例えば特許文献2)。
特許文献2に開示される落雷事故点標定装置では、LLSにより得られた落雷位置及び落雷時間の情報と、事故発生の時間及び送配電線路名の情報を基に、落雷位置から最も近傍に位置する配電設備を算出し、この配電設備を被害が発生している恐れのあるものとして特定するものである。
特開平10−213641号公報 特開2004−333453号公報
しかし、前述した状来の方法による落雷による被害が発生している恐れのある配電設備の特定方法では次のような問題があった。
従来の方法では、人間の作業により地図上へ落雷位置をプロットし、落雷位置の近傍に位置する配電設備を特定する作業に多くの時間・労力がかかってしまう問題があった。特に落雷が広範囲にて多数発生した場合は、対象となるLLSの情報も多くなり、その分多くの時間・労力がかかり、迅速に事故に対応することができなくなってしまう問題があった。
また、クラックが発生した碍子のように、地絡・短絡の状態と正常状態を繰り返すような設備被害の場合、送電系統において送電可能な範囲の確認による被害発生設備の絞込みが行えないため、被害発生設備の特定がより困難である問題があった。
また、特許文献1にて提案されている落雷位置の標定方法は、落雷の位置を標定させる精度を向上させるための方法であり、落雷による被害発生の恐れのある配電設備を特定させる方法には適用することはできない。
また、特許文献2にて提案されている落雷事故点標定装置は、落雷位置からの距離のみを用いて落雷による被害発生の恐れのある配電設備を特定する構成である。よって、落雷強度については考慮されておらず、被害発生の恐れのある配電設備を特定する精度を高めることができない問題があった。
また、特許文献2にて提案されている落雷事故点標定装置は、地絡・短絡などによる事故の発生後に、事故が発生している送配電線の配電設備のなかで、被害発生の恐れのある配電設備を特定する構成である。このため、地絡・短絡などの事故は発生していないが、将来事故に繋がる被害が発生している恐れのある配電設備を特定することができない。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、落雷位置からの距離及び落雷強度の情報を基に、配電設備の落雷による被害の想定を迅速に且つ高精度で行うことができる落雷被害想定装置、落雷被害想定方法、落雷被害想定用プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明に係る落雷被害想定装置は、落雷発生時に、配電設備の落雷による被害を想定するための落雷被害想定装置であって、少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が記録された落雷情報データベースと、各配電設備の位置情報が予め記録された配電設備位置データベースと、落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離を算出する距離算出手段と、距離算出手段により算出された落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、各配電設備の落雷により想定される被害を算出する想定被害算出手段と、想定被害算出手段により算出された、各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力する出力手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る落雷被害想定装置では、距離算出手段により、落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離を算出する。
その後、想定被害算出手段により、距離算出手段で算出された落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、落雷により想定される各配電設備の被害を算出する。
その後、出力手段により、想定被害算出手段により算出された、落雷により想定される各配電設備の被害情報を出力する。
上述した問題を解決するため、本発明に係る落雷被害想定方法は、落雷発生時に、配電設備の落雷による被害を想定するための落雷被害想定方法であって、少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が落雷情報データベースに記録され、落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、予め配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離を算出し、算出した落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、各配電設備の落雷により想定される被害を算出し、算出した各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力することを特徴とするものである。
本発明に係る落雷被害想定方法では、落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離が算出される。
その後、算出された落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、落雷により想定される各配電設備の被害が算出される。
その後、算出された落雷により想定される各配電設備の被害情報が出力される。
上述した問題を解決するため、本発明に係る落雷被害想定用プログラムは、少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が記録された落雷情報データベースと、配電設備の位置情報が予め記録された配電設備位置データベースを用いて、コンピュータにより落雷発生時の配電設備の落雷による被害想定を行う落雷被害想定用プログラムであって、落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離を算出するステップと、算出した落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、各配電設備の落雷により想定される被害を算出するステップと、算出した各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力するステップをコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
上述した問題を解決するため、本発明に係る記録媒体は、少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が記録された落雷情報データベースと、配電設備の位置情報が予め記録された配電設備位置データベースを用いて、コンピュータにより落雷発生時の配電設備の落雷による被害想定を行う落雷被害想定用プログラムを記録した記録媒体において、落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離を算出するステップと、算出した落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、各配電設備の落雷により想定される被害を算出するステップと、算出した各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力するステップを実行させるためのプログラムが記録されていることを特徴とするものである。
本発明に係る落雷被害想定用プログラムでは、次のようにコンピュータが動作する。落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と各配電設備との距離が算出される。
その後、算出された落雷位置と各配電設備との距離と、落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、落雷により想定される各配電設備の被害が算出される。
その後、算出された落雷により想定される各配電設備の被害情報が出力される。
本発明に係る落雷被害想定装置によれば、落雷位置、落雷強度及び各配電設備の位置情報を基に、各配電設備について、落雷による被害発生の想定を迅速に行うことができる。
また、落雷位置からの距離と、落雷強度の情報を用いて配電設備の落雷による被害を想定する構成であるため、被害想定の精度を向上させることができる。
また、地絡・短絡等の事故発生の有無によらず、各配電設備の落雷による被害を想定する構成であるため、将来事故に繋がる被害が発生している恐れのある配電設備を特定することができる。さらに地絡・短絡の状態と正常状態を繰り返すような設備被害の場合も、被害発生設備の特定を容易に行うことができる。
本発明に係る落雷被害想定方法によれば、落雷位置、落雷強度及び各配電設備の位置情報を基に、各配電設備について、落雷による被害発生の想定を迅速に行うことができる。
また、落雷位置からの距離と、落雷強度の情報を用いて配電設備の落雷による被害を想定する方法であるため、被害想定の精度を向上させることができる。
また、地絡・短絡等の事故発生の有無によらず、各配電設備の落雷による被害を想定する方法であるため、将来事故に繋がる被害が発生している恐れのある配電設備を特定することができる。さらに地絡・短絡の状態と正常状態を繰り返すような設備被害の場合も、被害発生設備の特定を容易に行うことができる。
本発明に係る落雷被害想定用プログラムによれば、落雷位置、落雷強度及び各配電設備の位置情報を基に、各配電設備についての落雷による被害発生の想定を、コンピュータに実行させることができる。
また、落雷位置からの距離と、落雷強度の情報を用いて配電設備の落雷による被害を想定するため、コンピュータにて実行される被害想定の精度を向上させることができる。
また、地絡・短絡等の事故発生の有無によらず、各配電設備の落雷による被害の想定をコンピュータにより実行するため、将来事故に繋がる被害が発生している恐れのある配電設備を特定することができる。さらに地絡・短絡の状態と正常状態を繰り返すような設備被害の場合も、被害発生設備の特定を容易に行うことができる。
以下図面を参照して、本発明の落雷被害想定装置、落雷被害想定方法及び落雷被害想定用プログラムの実施の形態について説明する。
<本実施の形態の落雷被害装置の構成例>
図1は、本実施の形態の落雷被害想定装置1を用いて、落雷による配電設備の被害の想定を行う落雷被害想定システム2全体を示すブロック図である。図1は、所定の地域内に設置されている各配電設備の管理を、落雷被害想定システム2が事業所ごとに行う例を示している。図2は、落雷被害想定装置1にて用いられる各情報についての、情報名及び情報内容の説明図である。
落雷被害想定システム2及び落雷被害想定装置1は、例えば次に説明するような構成となる。
図1に示すように、落雷被害想定システム2は、落雷被害想定装置1、LLS3及び、電気通信回線網4にて接続された当該事業所内のフィーダ・発変電所5を備えて構成される。
また落雷被害想定装置1は、LLSデータベース6、配電設備位置データベース7、配電設備対応関係データベース8、演算処理装置9及びディスプレイ10を備えて構成される。
演算処理装置9は、例えばCPU(Central Processing Unit)及び、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置等を備えて構成され、事業所内判定部11、距離算出部12、落雷位置近傍判定部13、対応配電設備抽出部14、状態変化確認部15及び想定被害ランク算出部16を備えて構成される。
LLS3は、前述したように複数の方位探知局のアンテナにより落雷による電磁波を測定し、この各測定結果に含まれる落雷方向のデータに基づき落雷位置を標定するものである。LLS3は、標定した落雷時間、落雷位置(緯度,経度)及び落雷強度の情報をLLS情報17として出力する。LLS情報17は落雷情報の一例である。
LLSデータベース6は、例えばHDD等の記憶装置を備えて構成される。LLSデータベース6には、LLS3から出力されたLLS情報17が入力され、入力されたLLS情報17が、外部装置からの要求に応じて読み出し可能な情報として記録される。LLSデータベース6は、演算処理装置9からの要求に応じてLLS情報17を出力する。LLSデータベース6は、落雷情報データベースの一例である。
配電設備位置データベース7は、例えばHDD等の記憶装置を備えて構成される。配電設備位置データベース7には、少なくとも当該事業所内の配電柱、フィーダ及び発変電所を含む各配電設備の位置情報が、外部装置からの要求に応じて読み出し可能な情報として予め記録されている。配電設備位置データベース7は、記録されている各配電設備の位置情報を配電設備位置情報18として、演算処理装置9からの要求に応じて出力する。
配電設備対応関係データベース8は、例えばHDD等の記憶装置を備えて構成される。配電設備対応関係データベース8には、当該事業所内の少なくとも配電柱、フィーダ及び発変電所についての、配置、接続関係に基づく対応関係が、外部装置からの要求に応じて読み出し可能な情報として予め記録されている。
配電設備対応関係データベース8は、記録されている配電設備対応関係情報19を演算処理装置9からの要求に応じて出力する。
演算処理装置9は、HDD等に記録された落雷被害想定用プログラムを実行することで、事業所内判定部11、距離算出部12、落雷位置近傍判定部13、対応配電設備抽出部14、状態変化確認部15及び想定被害ランク算出部16を実現する。
演算処理装置9の事業所内判定部11には、LLSデータベース6よりLLS情報17が入力される。演算処理装置9では、入力されたLLS情報17にそれぞれ落雷件名が付加されて、落雷件名ごとに個別に処理される。
事業所内判定部11は、入力されたLLS情報17に落雷件名を付加して、処理対象LLS情報36とする。事業所内判定部11は、各落雷の件名について、処理対象LLS情報36の落雷位置の情報に基づき当該事業所内の配電設備に影響のある落雷であるか否かを判定する。事業所内判定部11は、当該事業所内の配電設備に影響がないと判定した落雷件名については破棄を行う。
当該事業所内の配電設備に影響があると判定した落雷件名については、処理対象LLS情報36を、事業所関連LLS情報20として距離算出部12に対して出力する。
距離算出部12は、事業所内判定部11から出力された事業所関連LLS情報20が入力される。また距離算出部12は、配電設備位置データベース7から当該事業所内の配電設備位置情報18が入力される。
距離算出部12は、入力された事業所関連LLS情報20の落雷位置の情報と配電設備位置情報18に基づき、落雷位置と各配電設備の間の距離を算出し、落雷位置−配電設備間距離21として出力する。距離算出部12は距離算出手段の一例である。
落雷位置近傍判定部13は、距離算出部12より出力された事業所関連LLS情報20及び落雷位置−配電設備間距離21が入力される。落雷位置近傍判定部13は、入力された落雷位置−配電設備間距離21に基づき、落雷位置から所定の距離(近傍判定距離)内に位置する配電柱の有無を判定する。
判定に用いられる近傍判定距離の長さとしては、落雷位置と配電設備の間の距離と、落雷により配電設備に与えられる被害の関係から、例えば100mに設定される。落雷位置から所定の距離内に位置する配電柱が無いと判定した落雷件名の事業所内関連LLS情報20については参考情報として保存する。
落雷位置近傍判定部13は、落雷位置から所定の距離内に位置する配電柱が有る場合、その配電柱を特定配電柱として特定して、特定配電柱名を特定配電柱情報22として出力する。同時に事業所関連LLS情報20を特定LLS情報23として特定して出力する。落雷位置近傍判定部13は、特定落雷情報・配電設備抽出手段の一例である。
対応配電設備抽出部14は、落雷位置近傍判定部13から出力された特定配電柱情報22が入力される。また対応配電設備抽出部14は、配電設備対応関係データベース8から出力された配電設備対応関係情報19が入力される。
対応配電設備抽出部14は、入力された特定配電柱情報22と配電設備対応関係情報19により、特定配電柱に対応した配電柱、フィーダ及び発変電所を抽出し、対応配電設備情報24として出力する。対応配電設備抽出部14は、対応配電設備抽出手段の一例である。
状態変化確認部15は、対応配電設備抽出部14により出力された対応配電設備情報24及び、落雷位置近傍判定部13から出力された特定LLS情報23が入力される。状態変化確認部15は、入力された対応配電設備情報24に基づき、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5を抽出する。
また状態変化確認部15は、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5について、特定LLS情報23の落雷時間から所定の時間内の状態変化を確認する。状態変化としては、例えば発変電所にて感知される地絡、短絡又は配電線の事故などがある。また状態変化確認部15は、落雷に関連のある状態変化を確認するために、例えば落雷時間の2秒前から5秒後内の状態変化を確認する。
さらに状態変化確認部15は、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5の状態変化の情報を、電気通信回線網4を通じて状態変化情報25として入手する。状態変化確認部15は、特定配電柱22に対応したフィーダ・発変電所5に落雷時間から所定の時間内に状態変化がない落雷件名の特定LLS情報23については参考情報として保存する。
状態変化確認部15は、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5に落雷時間から所定の時間内に状態変化がある落雷件名については、状態変化情報25を想定被害ランク算出部16に対して出力する。また状態変化確認部15は、対応配電設備情報24を想定被害ランク算出部16に対して出力する。状態変化確認部15は状態変化確認手段の一例である。
想定被害ランク算出部16は、状態変化情報25、対応配電設備情報24、特定LLS情報23及び落雷位置−配電設備間距離21が入力される。想定被害ランク算出部16は、特定配電柱に対応した各配電設備に対して、想定被害を算出してランク付けを行う。
また想定被害ランク算出部16は、特定配電柱に対応した各配電設備に対する想定被害ランクの算出を、入力された状態変化情報25、特定LLS情報23の落雷強度の情報及び落雷位置−配電設備間距離21に基づいて行う。
さらに想定被害ランク算出部16は、想定被害ランクの算出後に算出結果を想定被害ランク情報26として、ディスプレイ10に対して出力する。想定被害ランク算出部16は、想定被害算出手段の一例である。
ディスプレイ10は、想定被害ランク情報26が入力され、想定被害ランク情報を表示する。ディスプレイ10は出力手段の一例である。
<本実施の形態の落雷被害想定装置の動作例>
次に、図1で説明した落雷被害想定装置1及び、落雷被害想定装置1を用いた落雷被害想定システム2の動作例を、落雷被害想定方法及び落雷被害想定用プログラムの実施の形態として説明する。
図3は、落雷被害想定装置1にて実行される落雷被害想定用プログラムのフローチャートの例である。図4及び図5は、落雷被害想定装置1のディスプレイ10での、想定被害ランク情報26の画面表示例を示す説明図である。図4は想定被害ランク情報26を地図上に表示した例を示したものであり、図5は想定被害ランク情報26を表形式で表示した例を示したものである。
以下においては、図4に示すように、配電柱27a〜27j及び変電所28が、送電線29にて接続された状態の各配電設備の近傍に、落雷a及び落雷bがあった場合の、各配電設備の想定被害ランク情報26を算出する例についても合わせて説明する。落雷a及び落雷bの落雷時間、落雷位置及び落雷強度は図4及び図5に示すとおりである。
図1に示す、落雷被害想定装置1を用いた落雷被害想定システム2では、落雷の発生時に、各配電設備に対して落雷による想定被害の算出及びランク付けが行われ、その結果がディスプレイ10にて出力される。
また落雷被害想定システム2においては、図4及び図5に示すように落雷箇所が複数ある場合は、それぞれの落雷について個別に処理される。
落雷被害想定装置1を用いた落雷被害想定システム2において、落雷時の各配電設備の想定被害ランク情報26の算出及び出力は次のように行われる。
まず落雷の発生時に、LLS3にて、少なくとも落雷時間、落雷位置(緯度、経度)及び落雷強度が標定され、随時LLS情報17としてLLSデータベース6に出力される。LLSデータベース6に入力されたLLS情報17は、外部装置からの要求に応じて読み出し可能な情報として、LLSデータベース6内に保存される。
演算処理装置9は、LLSデータベース6よりLLS情報17の読み出し及び取り込みを行う(図3のS1)。演算処理装置9は、取り込んだLLS情報17にそれぞれ落雷件名を付加し、落雷件名ごとに個別に処理する。
演算処理装置9に取り込まれたLLS情報17は、事業所内判定部11に入力される。事業所内判定部11では、入力されたLLS情報に落雷件名が付加されて、処理対象LLS情報36とされる。また事業所内判定部11では、処理対象LLS情報36の落雷位置の情報に基づき、落雷が当該事業所内の配電設備に影響のある落雷であるか否かの判定を行う(図3のS2)。この判定は、処理対象LLS情報36の落雷位置が所定の地域内であるか否かにより行う。
落雷が当該事業所内の配電設備に影響がないと判定された場合、その落雷件名は破棄される。落雷が当該事業所内の配電設備に影響があると判定された場合は、その落雷の件名の処理対象LLS情報36は事業所関連LLS情報20として距離算出部12に対して出力される。
図4及び図5に示す例においては、落雷a及び落雷bは、当該事業所内の配電設備の近傍に発生した落雷であるため、当該事業所内の配電設備に影響があると判定され、それぞれの処理対象LLS情報36は事業所関連LLS情報20として距離算出部12に対して出力される。
その後演算処理装置9は、配電設備位置データベース7より配電設備位置情報18の読み出し及び取り込みを行う(図3のS3)。演算処理装置9に取り込まれた配電設備位置情報18は、距離算出部12に入力される。
距離算出部12では、入力された事業所関連LLS情報20の落雷位置と配電設備位置情報18に基づき、落雷位置と各配電設備の間の距離が算出される(図3のS4)。算出された落雷位置と各配電設備の間の距離は、落雷位置−配電設備間距離21として事業所関連LLS情報20と共に落雷位置近傍判定部13に対して出力される。
落雷位置近傍判定部13では、入力された事業所関連LLS情報20と落雷位置−配電設備間距離21に基づき、落雷位置から所定の距離(近傍判定距離)内に位置する配電柱の有無が判定される(図3のS5)。近傍判定距離の長さとしては、落雷位置と配電設備の間の距離と、落雷により配電設備に与えられる被害の関係から、例えば100mが設定される。
落雷位置近傍判定部13では、落雷位置から所定の距離内に位置する配電柱が無い場合、その落雷件名は参考情報として保存される。落雷位置から所定の距離内に位置する配電柱が有る場合、その配電柱は特定配電柱として特定される。同時に事業所関連LLS情報20は特定LLS情報23として特定される(図3のS6)。
図4及び図5に示す例においては、配電柱27eが落雷aの落雷位置30から100m以内に位置しているため、配電柱27eは特定配電柱として特定され、落雷aの事業所関連LLS情報20は特定LLS情報23として特定される。
さらに、配電柱27h及び27gが落雷bの落雷位置31から100m以内に位置しているため、配電柱27h及び27gは特定配電柱として特定され、落雷bの事業所関連LLS情報20は特定LLS情報23として特定される。
特定配電柱の情報は特定配電柱情報22として、対応配電設備抽出部14に出力される。特定LLS情報23の情報は、状態変化部15及び想定被害ランク算出部16に出力される。
その後演算処理装置9は、配電設備対応関係データベース7より配電設備対応関係情報19の読み出し及び取り込みを行う(図3のS7)。演算処理装置9に取り込まれた配電設備対応関係情報19は、対応配電設備抽出部14に入力される。
対応配電設備抽出部14では、入力された特定配電柱情報22と配電設備対応関係情報19に基づき、特定配電柱に対応した配電柱、フィーダ及び発変電所が抽出される(図3のS8)。抽出された各配電設備の情報は対応配電設備情報24として、状態変化確認部15に出力される。
図4及び図5に示す例においては、特定配電柱である配電柱27e、27h、27gと対応関係にある配電柱27a〜27j、変電所28及び送電線29は対応配電設備情報24として抽出される。
状態変化確認部15では、入力された対応配電設備情報24と特定LLS情報23に基づき、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5が抽出される(図3のS9)。また状態変化確認部15では、抽出された特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5について、特定LLS情報23の落雷時間から所定の時間内の状態変化が確認される。状態変化としては、例えば発変電所にて感知される地絡、短絡又は配電線の事故などがある。
また状態変化確認部15では、落雷に関連のある状態変化を確認するために、例えば落雷時間の2秒前から5秒後内の状態変化が確認される。
図4及び図5に示す例においては、変電所28が特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5として抽出され、落雷a及び落雷bの落雷時間の2秒前から5秒後内の状態変化が確認される。
演算処理装置9は、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5についての所定の時間内の状態変化を,電気通信回線網4を通じて状態変化情報25として入手し、状態変化確認部15に入力する(図3のS10)。
状態変化確認部15では、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5に落雷時間から所定の時間内の状態変化の有無が確認される(図3のS11)。特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5に落雷時間から所定の時間内に状態変化がない落雷の件名は参考情報として保存される。
さらに状態変化確認部15では、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5に落雷時間から所定の時間内に状態変化がある落雷の件名は、状態変化情報25が想定被害ランク算出部16に対して出力される。また対応配電設備情報24も想定被害ランク算出部16に対して出力される。
図4及び図5に示す例においては、落雷a及び落雷bの落雷時間の2秒前から5秒後内に、変電所28で地絡が確認されている。このため、変電所28で確認された地絡の情報が含まれる状態変化情報25及び対応配電設備情報24が、想定被害ランク算出部16に対して出力される。
想定被害ランク算出部16では、特定配電柱に対応した各配電設備に対する想定被害の算出とランク付けが行われる。また、この各配電設備に対する想定被害の算出とランク付けは、入力された状態変化情報25、特定LLS情報23の落雷強度の情報及び落雷位置−配電設備間距離21に基づいて行われる。
図4及び図5に示す例では、配電柱27a〜27j、変電所28及び送電線29に対する想定被害の算出とランク付けが、例えば次のように行われる。
ランク付けは例えばAランク・Bランク・Cランクの3ランクにて行う。それぞれの想定被害ランクの内容は次のとおりである。
Aランク…設備被害が発生している可能性が非常に高く、点検を必ず行う必要がある
Bランク…設備被害が発生している可能性が高く、点検を行う必要がある
Cランク…設備被害が発生している可能性は低く、点検を行う必要はない
まず、落雷a及び落雷bの落雷時間の2秒前から5秒後内に発生した状態変化である、変電所28で検出された地絡に関連している恐れのある配電設備が抽出される。図4及び図5に示す例では、配電柱27a〜27j、変電所28及び送電線29が抽出される。
抽出された配電設備に対して、落雷の強度及び落雷位置からの距離により、想定被害ランクの算出を行う。また、落雷位置からの距離と想定被害ランクの関係は、落雷の強度によって決定される。落雷a及び落雷bにおいては、図4の32〜35に示すように、落雷位置からの距離と想定被害ランクの関係が決められる。
落雷aについては、落雷aランクA32の範囲内に位置する配電設備についてAランクと判定され、落雷aランクB33の範囲内に位置する配電設備についてBランクと判定される。落雷bについては、落雷bランクA34の範囲内に位置する配電設備についてAランクと判定され、落雷bランクB35の範囲内に位置する配電設備についてBランクと判定される。
このような方法により算出された各配電設備の想定被害ランク情報26は、ディスプレイ10に対して出力される。
また、上述した例では、特定配電柱と対応関係にあるフィーダ・発変電所5に状態変化が確認できた場合にのみ、各配電設備について想定被害ランクの算出を行う構成とした。しかし、特定配電柱と対応関係にあるフィーダ・発変電所5に状態変化が確認できない場合も、各配電設備について想定被害ランクの算出を行う構成としても良い。
これにより、現在は地絡・短絡などの事故が発生していないが、将来事故に繋がる被害が発生している恐れのある配電設備を特定することが可能になる。
ディスプレイ10では、図4及び図5に示すように入力された想定被害ランク情報26が表示される。図4に示す、想定被害ランク情報26を地図上に表示する方法では、被害が発生している恐れのある各配電設備の範囲、位置関係を視覚的に容易に把握することができる。特に送電線29についても、断線等の被害が発生している恐れの高い範囲を容易に把握することが可能になる。
図5に示す、想定被害ランク情報26を表形式で表示する方法では、想定被害ランクの順に各配電設備が並べられて表示されるため、被害が発生している恐れの高い順に各配電設備を容易に把握することができる。
本発明に係る落雷被害想定装置1によれば、落雷時間、落雷位置及び落雷強度を含むLLS情報17、及び配電設備位置情報18を基に、各配電設備について、落雷による被害発生の想定を迅速に且つ容易に行うことができる。
また、落雷位置からの距離だけでなく、落雷強度の情報を用いて各配電設備の落雷による被害を想定する構成であるため、被害想定の精度を向上させることができる。
また、本発明に係る落雷被害想定装置1によれば、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5について状態変化の有無を確認し、特定配電柱に対応した各配電設備について想定被害ランクの算出を行う構成である。このため、被害が発生する恐れのある設備を絞り込むことが可能となる。
さらに、本発明に係る落雷被害想定装置1によれば、特定配電柱に対応したフィーダ・発変電所5について状態変化の有無を確認し、状態変化が有る場合にのみ想定被害ランクの算出を行うことが可能な構成である。これにより演算処理装置9の処理対象を絞りこむことが可能になり、演算処理装置9の負荷を軽減することが可能になる。
また、本発明に係る落雷被害想定装置1によれば、落雷により被害を受けた恐れのある全ての配電設備に対して、想定被害ランクの算出を行うことができる。これにより、地絡・短絡の状態と正常状態を繰り返すような設備被害の場合も、被害発生設備の特定を容易に行うことができる。
<他の実施の形態の落雷被害想定装置の動作例>
次に、図1に示す落雷被害想定装置1において、配電設備対応関係データベース8、落雷位置近傍判定部13、対応配電設備抽出部14及び状態変化確認部15を備えずに構成される例(落雷被害想定装置1’とする)の動作例を説明する。
以下においては、図4に示すように、配電柱27a〜27j及び変電所28が、送電線29にて接続された状態の各配電設備の近傍に、落雷a及び落雷bがあった場合の、各配電設備の想定被害ランク情報26を算出する例について説明する。落雷a及び落雷bの落雷時間、落雷位置及び落雷強度は図4及び図5に示すとおりである。
落雷被害想定装置1’を用いた落雷被害想定システム2では、落雷の発生時に、各配電設備に対して落雷による想定被害の算出及びランク付けが行われ、その結果がディスプレイ10にて出力される。また図4及び図5に示すように、落雷箇所が複数ある場合は、それぞれの落雷について個別に処理される。
落雷被害想定装置1’を用いた落雷被害想定システム2においては、落雷時の各配電設備の想定被害ランク情報26の算出及び出力は次のように行われる。
まず落雷の発生時に、LLS3にて、少なくとも落雷時間、落雷位置(緯度、経度)及び落雷強度が標定され、LLS情報17としてLLSデータベース6に出力され、LLSデータベース9内に保存される。
演算処理装置9は、LLSデータベース6よりLLS情報17の読み出し及び取り込みを行い(図3のS1)、入力されたLLS情報17にそれぞれ落雷件名を付加し、落雷件名ごとに個別に処理する。
演算処理装置9に取り込まれたLLS情報17は、事業所内判定部11に入力される。事業所内判定部11では、入力されたLLS情報に落雷件名が付加されて、処理対象LLS情報36とされる。また事業所内判定部11では、処理対象LLS情報36に基づき、落雷が当該事業所内の配電設備に影響のある落雷であるか否かの判定を行う(図3のS2)。この判定は、処理対象LLS情報36の落雷位置が所定の地域内であるか否かにより行う。
落雷が当該事業所内の配電設備に影響がないと判定された場合、その落雷件名は破棄される。落雷が当該事業所内の配電設備に影響があると判定された場合は、その落雷の件名の処理対象LLS情報36は事業所関連LLS情報20として距離算出部12に対して出力される。
図4及び図5に示す例においては、落雷a及び落雷bは、当該事業所内の配電設備の近傍に発生した落雷であるため、当該事業所内の配電設備に影響があると判定され、それぞれの処理対象LLS情報36は事業所関連LLS情報20として距離算出部12に対して出力される。
その後演算処理装置9は、配電設備位置データベース7より配電設備位置情報18の読み出し及び取り込みを行う(図3のS3)。演算処理装置9に取り込まれた配電設備位置情報18は、距離算出部12に入力される。
距離算出部12では、入力された事業所関連LLS情報20の落雷位置と配電設備位置情報18に基づき、落雷位置と各配電設備の間の距離が算出される(図3のS4)。算出された落雷位置と各配電設備の間の距離は、落雷位置−配電設備間距離21として事業所関連LLS情報20と共に想定被害ランク算出部16に対して出力される。
想定被害ランク算出部16では、各配電設備に対する想定被害の算出とランク付けが行われる。また、この各配電設備に対する想定被害の算出とランク付けは、入力された事業所関連LLS情報20の落雷強度の情報及び落雷位置−配電設備間距離21に基づいて行われる。
図4及び図5に示す例では、配電柱27a〜27j、変電所28及び送電線29に対する想定被害の算出とランク付けが、例えば次のように行われる。ランク付けは例えばAランク・Bランク・Cランクの3ランクにて行う。それぞれの想定被害ランクの内容は上述したとおりである。
各配電設備に対して、落雷の強度及び落雷位置からの距離により、想定被害ランクの算出を行う。また、落雷位置からの距離と想定被害ランクの関係は、落雷の強度によって決定される。落雷a及び落雷bにおいては、図4の32〜35に示すように、落雷位置からの距離と想定被害ランクの関係が決められる。
このような方法により算出された各配電設備の想定被害ランク情報26は、ディスプレイ10に対して出力される。
ディスプレイ10では、図4及び図5に示すように入力された想定被害ランク情報26が表示される。
落雷被害想定装置1’を用いた落雷被害想定システム2においては、落雷被害装置1と比較して、配電設備対応関係データベース8、落雷位置近傍判定部13、対応配電設備抽出部14及び状態変化確認部15を備えないため、容易に且つ低コストで構成されることが可能になる。
本発明は、落雷発生時に各配電設備の落雷による被害を想定するための落雷被害想定装置、落雷被害想定方法、落雷被害想定用プログラム及び記録媒体に適用される。
本実施の形態の落雷被害想定装置の例を示す説明図である。 本実施の形態の落雷被害想定装置にて用いられる情報の情報名及び情報内容の説明図である。 本実施の形態の落雷被害想定用プログラムのフローチャートの例を示す説明図である。 本実施の形態の落雷被害想定装置の画面表示例である。 本実施の形態の落雷被害想定装置の画面表示例である
符号の説明
1 落雷被害想定装置
2 落雷被害想定システム
6 LLSデータベース
7 配電設備位置データベース
8 配電設備対応関係データベース
9 演算処理装置
10 ディスプレイ
12 距離算出部
13 落雷位置近傍判定部
14 対応配電設備抽出部
15 状態変化確認部
16 想定被害ランク算出部

Claims (10)

  1. 落雷発生時に、配電設備の落雷による被害を想定するための落雷被害想定装置であって、
    少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が記録された落雷情報データベースと、
    前記各配電設備の位置情報が予め記録された配電設備位置データベースと、
    前記落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、前記配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と前記各配電設備との距離を算出する距離算出手段と、
    前記距離算出手段により算出された落雷位置と前記各配電設備との距離と、前記落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、前記各配電設備の落雷により想定される被害を算出する想定被害算出手段と、
    前記想定被害算出手段により算出された、前記各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力する出力手段を備えた
    ことを特徴とする落雷被害想定装置。
  2. 前記落雷情報データベースには、落雷位置及び落雷強度の情報に、少なくとも落雷時間が対応付けられた落雷情報が記録され、
    前記距離算出手段により算出された落雷位置と前記各配電設備の距離が、所定の長さ以内となる落雷情報及び配電設備を、それぞれ特定落雷情報及び特定配電設備として抽出する特定落雷情報・配電設備抽出手段と、
    前記各配電設備の間の対応関係情報が予め記録された配電設備対応関係データベースと、
    前記配電設備対応関係データベースの情報を基に、前記特定配電設備と対応関係にある配電設備を、対応配電設備として抽出する対応配電設備抽出手段と、
    前記対応配電設備抽出手段にて抽出された前記対応配電設備について、前記特定落雷情報の落雷時間から所定の時間内の状態変化を確認する状態変化確認手段を備え、
    前記想定被害算出手段は、前記状態変化確認手段により確認された前記対応配電設備の状態変化の情報、前記距離算出手段で算出された落雷位置と前記各対応配電設備との距離及び当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、前記各対応配電設備に対して、落雷により想定される被害を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の落雷被害想定装置。
  3. 前記想定被害算出手段は、想定される被害の有無及び、想定される被害の大小により、前記各配電設備の落雷により想定される被害のランク付けを行う
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の落雷被害想定装置。
  4. 前記各配電設備には、配電柱、送電線、発電所及び変電所が含まれる
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の落雷被害想定装置。
  5. 前記出力手段は、表示装置を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の落雷被害想定装置。
  6. 前記出力手段は、前記各配電設備の想定される被害情報を地図上に表示する
    ことを特徴とする請求項5記載の落雷被害想定装置。
  7. 前記出力手段は、前記各配電設備の想定される被害情報を表形式で表示する
    ことを特徴とする請求項5記載の落雷被害想定装置。
  8. 落雷発生時に、配電設備の落雷による被害を想定するための落雷被害想定方法であって、
    少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が落雷情報データベースに記録され、
    前記落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、予め前記配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と前記各配電設備との距離を算出し、
    算出した落雷位置と前記各配電設備との距離と、前記落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、前記各配電設備の落雷により想定される被害を算出し、
    算出した前記各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力する
    ことを特徴とする落雷被害想定方法。
  9. 少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が記録された落雷情報データベースと、配電設備の位置情報が予め記録された配電設備位置データベースを用いて、コンピュータにより落雷発生時の配電設備の落雷による被害想定を行う落雷被害想定用プログラムであって、
    前記落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、前記配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と前記各配電設備との距離を算出するステップと、
    算出した落雷位置と前記各配電設備との距離と、前記落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、前記各配電設備の落雷により想定される被害を算出するステップと、
    算出した前記各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力するステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とする落雷被害想定用プログラム。
  10. 少なくとも、落雷位置と落雷強度の情報が対応付けられた落雷情報が記録された落雷情報データベースと、配電設備の位置情報が予め記録された配電設備位置データベースを用いて、コンピュータにより落雷発生時の配電設備の落雷による被害想定を行う落雷被害想定用プログラムを記録した記録媒体において、
    前記落雷情報データベースに記録された落雷位置の情報と、前記配電設備位置データベースに記録された各配電設備の位置情報を基に、落雷位置と前記各配電設備との距離を算出するステップと、
    算出した落雷位置と前記各配電設備との距離と、前記落雷情報データベースに記録された当該落雷位置の落雷強度の情報を基に、前記各配電設備の落雷により想定される被害を算出するステップと、
    算出した前記各配電設備の落雷により想定される被害情報を出力するステップを実行させるためのプログラムが記録されている
    ことを特徴とする記録媒体。
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