JP2007015625A - 車両用空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水の凍結に起因する内外気切替ドアの作動不良を防止できる車両用空気調和装置を提供する。
【解決手段】 ケース2内に送風路3が設けられ、送風路3に開口する外気導入口6と内気導入口7がそれぞれ設けられ、外気導入口6と内気導入口7を開閉する内外気切替ドア8が設けられ、内外気切替ドア8より下流の送風路3の位置にファン11が配置され、ファン11の吸引力により内外気切替ドア8の開閉位置に応じて外気や内気が送風路3に吸引される車両用空調装置1において、ケース2には、外気導入口6より上流位置で送風路3に一端側が開口し、フィルタ9の下流位置で送風路3に他端側が開口する排水路13が設けられた。
【選択図】 図1
【解決手段】 ケース2内に送風路3が設けられ、送風路3に開口する外気導入口6と内気導入口7がそれぞれ設けられ、外気導入口6と内気導入口7を開閉する内外気切替ドア8が設けられ、内外気切替ドア8より下流の送風路3の位置にファン11が配置され、ファン11の吸引力により内外気切替ドア8の開閉位置に応じて外気や内気が送風路3に吸引される車両用空調装置1において、ケース2には、外気導入口6より上流位置で送風路3に一端側が開口し、フィルタ9の下流位置で送風路3に他端側が開口する排水路13が設けられた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、外気導入口より送風路に入り込む水対策が施された車両用空気調和装置に関する。
この種の従来の車両用空気調和装置としては、特許文献1や特許文献2に開示されたものがある。
特許文献1の車両用空調装置100は、図5に示すように、内外気切替ケース101と、この下流に接続された送風機ケース102と、この更に下流に接続された空調ケース103とを有し、これらケース101,102,103内に送風路104が形成されている。内外気切替ケース101には、送風路104に開口する外気導入口105と内気導入口106がそれぞれ設けられ、この外気導入口105と内気導入口106は内外気切替ドア107によって開閉される。外気導入口105の周壁にはシールリブ108が突設されており、内外気切替ドア107が外気導入口105を完全に閉じる全閉位置では、内外気切替ドア107が外気導入口105の周辺のシールリブ108に当接する。シールリブ108の底面側は、シールリブ108の先端より水が滴下することなく底面に沿って流れ落ちるように傾斜面として形成されている。
送風機ケース102内には送風機110のファン111が設けられ、ファン111は送風機110のモータ112によって回転駆動される。空調ケース103内にはエバポレータ113が配置されている。又、空調ケース103の下方位置には排水口114が設けられている。
上記構成において、ファン111の吸引力により内外気切替ドア107の開閉位置に応じて外気や内気が送風路104に吸引される。そして、外気導入時には外気と共に水Wが浸入する場合がある。外気導入口105より浸入した水Wは、自重によって送風路104の下方の内壁面を流れてシールリブ108に達する。シールリブ108の先端に達した水Wは、下方に落下することなくその傾斜面を伝って送風機ケース102に達する。送風機ケース102に達した水Wは、その後も同様にして、自重によって送風機ケース102、空調ケース103の内壁面を伝って排水口114より外に排出される。つまり、シールリブ108の先端より水Wが落下すると、落下した水Wが送風機ケース102の吸引口102aとファン111の間に溜まる恐れがある。ここで溜まった水Wが凍結すると、送風機110の動作不良を引き起こすことになるが、このような事態の発生を防止したものである。
また、特許文献2の車両用空調装置120は、図6に示すように、ケース121を有し、このケース121内に送風路122が形成されている。ケース121には、送風路122に開口する外気導入口123と内気導入口124がそれぞれ設けられ、この外気導入口123と内気導入口124は内外気切替ドア125によって開閉される。この内外気切替ドア125が外気導入口123を完全に閉じる全閉位置では、内外気切替ドア125が外気導入口123の周壁126に当接する。この周壁126には、送風路122の外気導入口123の上流側とドア当接面との間を連通する排水路127が設けられている。排水路127は、送風路122の下流側より上流側に向かって徐々に下方に傾斜されている。
内外気切替ドア125より下流の送風路122の位置には送風機130のファン131が配置されている。ファン131は、送風機130のモータ132によって回転駆動される。
上記構成において、ファン131の吸引力により内外気切替ドア125の開閉位置に応じて外気や内気が送風路121に吸引される。そして、外気導入時には外気と共に水が浸入する場合がある。外気導入口123より浸入した水Wは、自重によって送風路122の下方の内壁面に溜まり、溜まった水Wは排水路127を通って外に排水される。
特開2000−43532号公報
実開平2−103809号公報
しかしながら、上記した各従来例では、水Wが外気導入口105,123を通って浸入するため、水Wが外気導入口105,123のシールリブ108や周壁126に付着し、この箇所で凍結する事態を防止できない。シールリブ108や周壁126に付着した水が凍結すると、内外気切替ドア107,125が全閉位置より開かなくなったり、内外気切替ドア107,125が全閉位置まで完全に閉じなくなったりという作動不良が発生する。
そこで、本発明は、水の凍結に起因する内外気切替ドアの作動不良を防止できる車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する請求項1の発明は、ケース内に送風路が設けられ、この送風路に開口する外気導入口と内気導入口がそれぞれ設けられ、この外気導入口と内気導入口を開閉する内外気切替ドアが設けられ、この内外気切替ドアより下流の送風路の位置にファンが配置され、このファンの吸引力により前記内外気切替ドアの開閉位置に応じて外気や内気が前記送風路に吸引される車両用空気調和装置において、前記ケースには、前記外気導入口より上流位置で前記送風路に一端側が開口し、前記外気導入口より下流位置で前記送風路に他端側が開口する排水路が設けられたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用空気調和装置であって、前記排水路の他端側は、前記外気導入口と前記ファンの間の前記送風路に配置されるフィルタより下流位置で開口されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和装置であって、前記外気導入口を開閉する前記内外気切替ドアは、前記外気導入口より上流側への移動によって前記外気導入口を開くことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ファンの吸引力により内外気切替ドアの開閉位置に応じて外気や内気を前記送風路に吸引する。そして、外気導入時にはファンの吸引力によって排水路に吸引力が作用し、内気導入時にはラム圧によって排水路に吸引力が作用する。この排水路に作用する吸引力によって、送風路の外気導入口の上流まで浸入した水は排水路に引き込まれ、排水路を通ってファンの近傍に達するため、外気導入口の周辺に水がたまらない。従って、水の凍結に起因する内外気切替ドアの作動不良を防止できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、フィルタへの被水を極力防止できる。従って、フィルタに水が付着することに起因する異臭の発生を防止できる。
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、所謂外はね式の内外気切替ドアは、全閉時には外気の送風圧を受け、開口時には送風路の上流に向かって開口動作を行うために水の凍結による作動不良が発生し易いが、内外気切替ドアが外はね式であっても水の凍結による作動不良を防止できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図4は本発明の一実施形態を示し、図1は車両用空調装置1の要部断面図、図2は排水路13及びその取水口14a,14bを示す要部拡大図、図3は外気導入時における車両用空調装置1の要部断面図、図4は内気導入時における車両用空調装置1の要部断面図である。
図1に示すように、車両用空調装置1はケース2を有し、このケース2内に送風路3が形成されている。ケース2は、上流側の内外気切替ケース4と、内外気切替ケース4の下流側に接続された送風機ケース5とを備えている。
内外気切替ケース4には、送風路3に開口する外気導入口6と内気導入口7がそれぞれ設けられていると共に、この外気導入口6と内気導入口7を開閉する内外気切替ドア8が設けられている。外気導入口6は、上部導入口6aと下部導入口6bの2つに分割されている。内外気切替ドア8は、第1切替ドア8aと第2切替ドア8bとから構成されている。第1切替ドア8aは、上部導入口6aと内気導入口7とを選択的に開閉する。第2切替ドア8bは、下部導入口6bのみを開閉する。第2切替ドア8bは、所謂外はね式のドアであり、下部導入口6bより上流側に回転移動することによって下部導入口6bを開口する。
内外気切替ケース4と送風機ケース5の間の送風路3には、フィルタ9が配置されている。フィルタ9は、送風路3を通過する送風内の異物(ゴミ、ほこり等)を除去する。
送風機ケース5は、上部ケース部材5aと下部ケース部材5bとから構成されている。送風機ケース5内には、送風機10のファン11が配置されている。送風機10は、スクロール式のファン11とこれを回転させるモータ12とから構成されている。送風機ケース5内の送風路3はスクロール状に形成されている。又、送風機ケース5の下流には空調ケース(図示せず)が接続され、空調ケース内に送風された空気はここで所望の温度に調整されて車室内に吹き出される。
又、内外気切替ケース4と送風機ケース5には、排水路13が設けられている。排水路13は、外気導入口6の下部導入口6bより上流位置で送風路3に開口する取水口14a,14bと、ファン11の近傍位置で送風路3に開口する吐出口15との間を連通するよう構成されている。つまり、排水路13は、送風路3の外気導入口6とフィルタ9を迂回する。取水口14a,14bは、図2に詳しく示すように、外気導入口6の下部導入口6bより上流側で、且つ、外気導入口6の下部導入口6bに向かうに従って徐々に下方傾斜する傾斜壁16の途中位置と最下方位置の2箇所に形成されている。吐出口15は、送風機ケース5の上部ケース部材5aに形成され、落下する水がファン11に被水しない位置に設定されている。
上記構成において、ファン11の吸引力により内外気切替ドア8の第1切替ドア8a及び第2切替ドア8bの開閉位置に応じて外気や内気が送風路3に吸引される。図3に示すように、外気導入モードが選択されると、第1切替ドア8aが内気導入口7を閉じ、第2切替ドア8bが外気導入口6の下部導入口6bを開放する位置に位置する。この外気導入時にはファン11の吸引力によって送風路3の外気導入口6より上流側が高圧に、送風路3のファン11の近傍位置が低圧になるため、この圧力差によって排水路13に吸引力が作用する。この吸引力によって、送風路3の外気導入口6の上流まで浸入した水は排水路13に引き込まれ、排水路13を通ってファン11の近傍に達し、外気導入口6の周辺に水が溜まらない。
また、図4に示すように、内気導入モードが選択されると、第1切替ドア8aが外気導入口6の上部導入口6aを閉じ、第2切替ドア8bが外気導入口6の下部導入口6bを閉じる位置に位置する。この内気導入時にはラム圧によって送風路3の外気導入口6より上流側が高圧に、送風路3のファン11の近傍位置が低圧になるため、この圧力差によって排水路13に吸引力が作用する。この吸引力によって、送風路3の外気導入口6の上流まで浸入した水は排水路13に引き込まれ、排水路13を通ってファン11の近傍に達し、外気導入口6の周辺に水が溜まらない。以上より、水の凍結に起因する内外気切替ドア8の第1切替ドア8a及び第2切替ドア8bの作動不良を防止できる。
この実施形態では、排水路13の吐出口15は、フィルタ9より下流位置で開口されたので、排水路13は送風路3の外気導入口6のみならずフィルタ9をも迂回するため、フィルタ9への被水を極力防止できる。従って、フィルタ9に水が付着することに起因する異臭の発生を防止できる。
この実施形態では、内外気切替ドア8の第2切替ドア8bは、所謂外はね式に構成されている。外はね式の第2切替ドア8bは、全閉時には外気の送風圧を受け、開口動作時には送風路3の上流に向かって回転移動を行うために水の凍結による作動不良が発生し易いが、本発明では上述したように外気導入口6の周辺に水が溜まらないため、外はね式であっても水の凍結による作動不良を防止できる。
この実施形態では、内外気切替ドア8は、第1切替ドア8aと第2切替ドア8bの2枚にて構成されているため、ドア取り付けスペースをコンパクト化できる。本発明は、内外気切替ドア8が1枚にて構成される場合でも同様に適用できることはもちろんである。
1 車両用空気調和装置
2 ケース
3 送風路
6 外気導入口
6a 上部導入口
6b 下部導入口
7 内気導入口
8 内外気切替ドア
8a 第1切替ドア
8b 第2切替ドア
9 フィルタ
11 フィン
13 排水路
2 ケース
3 送風路
6 外気導入口
6a 上部導入口
6b 下部導入口
7 内気導入口
8 内外気切替ドア
8a 第1切替ドア
8b 第2切替ドア
9 フィルタ
11 フィン
13 排水路
Claims (3)
- ケース(2)内に送風路(3)が設けられ、この送風路(3)に開口する外気導入口(6)と内気導入口(7)がそれぞれ設けられ、この外気導入口(6)と内気導入口(7)を開閉する内外気切替ドア(8)が設けられ、この内外気切替ドア(8)より下流の送風路(3)の位置にファン(11)が配置され、このファン(11)の吸引力により前記内外気切替ドア(8)の開閉位置に応じて外気や内気が前記送風路(3)に吸引される車両用空気調和装置(1)において、
前記ケース(2)には、前記外気導入口(6)より上流位置で前記送風路(3)に一端側が開口し、前記外気導入口(6)より下流位置で前記送風路(3)に他端側が開口する排水路(13)が設けられたことを特徴とする車両用空気調和装置(1)。 - 請求項1記載の車両用空気調和装置(1)であって、
前記排水路(13)の他端側は、前記外気導入口(6)と前記ファン(11)の間の前記送風路(3)に配置されるフィルタ(9)より下流位置で開口されたことを特徴とする車両用空気調和装置(1)。 - 請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和装置(1)であって、
前記外気導入口(6b)を開閉する前記内外気切替ドア(8b)は、前記外気導入口(6)より上流側への移動によって前記外気導入口(6b)を開くことを特徴とする車両用空気調和装置(1)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005200792A JP2007015625A (ja) | 2005-07-08 | 2005-07-08 | 車両用空気調和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005200792A JP2007015625A (ja) | 2005-07-08 | 2005-07-08 | 車両用空気調和装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007015625A true JP2007015625A (ja) | 2007-01-25 |
Family
ID=37753146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005200792A Withdrawn JP2007015625A (ja) | 2005-07-08 | 2005-07-08 | 車両用空気調和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007015625A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015067165A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
-
2005
- 2005-07-08 JP JP2005200792A patent/JP2007015625A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015067165A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
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