JP2007012668A - 導電性薄膜のプラズマパターニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性薄膜のプラズマパターニング方法において、ケミカルエッチングのように環境負荷の大きいレジストやエッチング液を使用せず、更に耐薬品性に弱い基材や導電性薄膜に対して、ダメージが少なく、処理時間の短い導電性薄膜のパターニング方法を提供すること。
【解決手段】大気圧近傍で用いるプラズマ発生用電極、その下に誘電体層のプラズマ発生手段と、その下に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段と、導電性薄膜の下に誘電性パターンマスクと、その下に導電性のマスク電極7を配置して、導電性薄膜の表面と誘電性パターンマスク及びマスク電極とで構成する微小空間内でのプラズマ処理手段と、該処理手段を用いて微小空間内に面した導電性薄膜の部分を除去する装置を用いて、プラズマを、導電性薄膜と導電性のマスク電極上に照射して、微小空間内の導電性薄膜部分だけパターニング処理する導電性薄膜のプラズマパターニング方法。
【選択図】図1
【解決手段】大気圧近傍で用いるプラズマ発生用電極、その下に誘電体層のプラズマ発生手段と、その下に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段と、導電性薄膜の下に誘電性パターンマスクと、その下に導電性のマスク電極7を配置して、導電性薄膜の表面と誘電性パターンマスク及びマスク電極とで構成する微小空間内でのプラズマ処理手段と、該処理手段を用いて微小空間内に面した導電性薄膜の部分を除去する装置を用いて、プラズマを、導電性薄膜と導電性のマスク電極上に照射して、微小空間内の導電性薄膜部分だけパターニング処理する導電性薄膜のプラズマパターニング方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、大気圧近傍の圧力下において発生したプラズマ処理方法に関するものであり、さらに詳しくは、この発明は13〜133KPaの大気圧近傍の圧力下で発生したプラズマを利用して、導電性の薄膜上にパターニング処理を施す導電性薄膜のプラズマパターニング方法に関する。
グロー状のプラズマを利用した技術は、低温かつ高エネルギーである特徴から、高分子フィルム、シリコンウエハ等の様々な材料からなる基材表面への表面改質や薄膜の堆積、エッチング等の多岐に渡る分野で利用されている。従来、このグロープラズマを用いたプロセスは、減圧雰囲気下で行うプロセスである。そのため、真空度に見合った減圧状態にするための設備が必要であり、それにともない排気に要する時間もかかるため、設備コストやランニングコストが高いという問題点がある。
電極間に固体誘電体を被覆することで大気圧近傍の圧力下でも均一なグロー放電プラズマが発生することが発見され、従来、真空中のプロセスであったグロープラズマを用いた薄膜形成、表面処理の分野で盛んに研究が進められている(特許文献1参照)。また、大気圧下で発生したプラズマにおいては、コロナ放電処理装置のような、表面処理装置が古くから利用されている(特許文献2参照)。従来、まばらな雨降り状放電であったコロナ放電においても、このグロー放電の発見および技術の向上により、より低温かつ均一なプラズマを発生することが可能となった(特許文献3参照)。
一方、導電性薄膜のパターニング方法としては、一般的にレジストを用いて、ケミカルエッチングによりパターニングを施す方式が知られている。エッチング液やレジスト等を大量に消費するため、環境負荷が大きいという問題点がある。更に、耐酸性や耐アルカリ性等の耐薬品性に弱い基材や導電性薄膜に対して、ダメージの少ないプロセスの開発が望まれている。
そこで、大気圧下でのプラズマを利用したドライエッチングによるパターニング方法も近年注目されているが、ポイントでの処理になるため、処理時間が長いという問題点を有する。
上記したとおり、導電性薄膜のパターニング方法としては、作りたいパターン形状にレジストを塗布、硬化し、エッチング液により、ケミカルエッチングを施すフォトプロセス法が一般的である。しかし、この方法においては、エッチング液やレジストを大量に使用するため、環境負荷が大きいという問題点がある。
以下に公知文献を記す。
特開平09−50040号公報
特開平05−275190号公報
特開2000−169977号公報
本発明の課題は、上述のような問題を解決する為になされたものであり、導電性薄膜等のパターニングにおいて、エッチング液やレジストを大量に使用する、環境負荷が大きいフォトプロセス法を用いないパターニング方法であって、更に、耐薬品性に弱い基材や導電性薄膜に対して、ダメージが少なく、処理時間の短い導電性薄膜のパターニング方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、基材の片側に形成した導電性薄膜にパターニング処理を施すプラズマパターニング方法において、電極間に交流高電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で大気圧プラズマを発生できるプラズマ発生手段と、そのプラズマ発生手段の下部に一方面に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段と、その基材載置手段で載置した基材の導電性薄膜の下部にパターニングされた誘電性マスクと、その下部に導電性のマスク電極7を配置して、導電性薄膜側へプラズマを照射して、導電性薄膜の表面とパターニングされた誘電性マスク及びマスク電極とで構成する微小空間内でのプラズマ処理手段と、該処理手段を用いて微小空間を挟んで直接面した導電性薄膜の部分だけを除去するための装置を用いたプラズマパターニング方法であって、基材載置手段により載置した導電性薄膜を形成した基材に、発生させたプラズマを、前記形成した微小空間を挟んで直接面した基材上に形成した導電性薄膜と導電性のマスク電極面上にプラズマ照射して、微小空間を挟んで直接面した導電性薄膜部分だけにプラズマ処理手段を用いてパターニング処理を施すことを特徴とする導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明の請求項2に係る発明は、基材の片側に形成した導電性薄膜にパターニング処理を施すプラズマパターニング方法において、電極間に交流高電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で大気圧プラズマを発生できるプラズマ発生手段と、そのプラズマ発生手段の下部に一方面に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段と、その基材載置手段で載置した基材の導電性薄膜の下部にパターニングされた導電性のマスク電極、又は誘電体の基材上に導電体のパターンが形成されたマスク電極を配置して、導電性薄膜側へプラズマを照射して、導電性薄膜の表面と導電性のパターニングされたマスク電極の表面とで構成する微小間隙内でのプラズマ処理手段と、該処理手段を用いて微小間隙内に直接面した導電性薄膜の部分だけを除去するための装置を用いたプラズマパターニング方法であって、基材載置手段により載置した導電性薄膜を形成した基材に、発生させたプラズマを、前記形成した微小間隙内に直接面したパターニングされた導電性のマスク電極と基材上に形成した導電性薄膜面上にプラズマ照射して、微小間隙内に直接面した導電性薄膜部分だけにプラズマ処理手段を用いてパターニング処理を施すことを特徴とする導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記導電性薄膜は、照射したプラズマ発生手段側から見て、外側に設置することを特徴とする請求項1、又は2記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記導電性薄膜及び導電性のマスク電極側へ照射するプラズマは、アーク状プラズマに移行することを防止するための前記導電性薄膜よりも広面積である導電体層を設けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記対面した導電性薄膜と導電性のマスク電極との各々電極は、照射したプラズマ発生手段側から見て、外側に設置した導電性薄膜、又は導電性のマスク電極をグランドに接地することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明の請求項6に係る発明は、前記導電性薄膜と導電性のマスク電極との距離は、0.001〜3mmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明の請求項7に係る発明は、前記プラズマは、グロー状、又はコロナ状のプラズマであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
本発明で提案する方法によれば、大気圧雰囲気下で発生したグロー状あるいはコロナ状のプラズマを、対向するパターニングを施す導電性薄膜と導電体素材面上のプラズマ側から見て外側に配置された方をグランドに接地し、照射することにより、それぞれ、導電性薄膜と導電体素材の距離0.001〜3mm以内の空間を挟んで、直接対面した部分の導電性薄膜にパターニング処理を施すことができる。この処理により、エッチング液やレジスト等の化学薬品を使用することなく、更に耐薬品性に弱い基材や導電性薄膜にエッチング処理を施すことができる。また、工程数が減ることによる、プロセスの簡素化やランニングコストの短縮が期待できる。
図1は、本発明の大気圧プラズマパターニング処理方法を実施するための装置の一例の概略の側断面図である。
図1(a)に示すような構造を有するプラズマパターニング処理装置は、電極間に交流高電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で発生できるプラズマ発生用電極1と、その下部に誘電体層3とのプラズマ発生手段10を備え、その下部に導電性薄膜4を形成した基材3を載置する基材載置手段40と、前記導電性薄膜4の下部にパターニングされた誘電性のパターンマスク6と、その下部に導電性のマスク電極7とを備え、プラズマ発生手段10のプラズマ2を導電性薄膜5側へ照射して、導電性薄膜5の表面とパターニングされた誘電性のパターンマスク6及び導電性のマスク電極7とで構成された微小空間内でのプラズマ処理手段90の二次微少放電を生成して、該処理手段90を用いて微小空間を挟んで直接面した導電性薄膜5の部分だけを除去するプラズマパターニング方法である。なお、プラズマ発生手段10側から見て外側に配置された、例えば導電性のマスク電極7がグランドに接地した。
図1(b)は、(a)の破線丸枠の拡大図である。基材載置手段40により載置した導電性薄膜5を形成した基材4に、発生させたプラズマ2を、前記形成した微小空間を挟んで直接面した基材上に形成した導電性薄膜と導電性のマスク電極面上にプラズマ照射して、微小空間を挟んで直接面した導電性薄膜部分だけ、例えばパターニング処理部9にプラズマ処理手段90を用いてパターニング処理を施す導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
照射するプラズマ2は、アーク状のような非常に高温なプラズマであると、基材等を破壊してしまうため、グロー状あるいはコロナ状のような低温なプラズマであれば良い。上記のような形態のプラズマであれば、発生方法および装置形態は問わないが、プラズマの照射方法としては、図1のように、リモート型の吹出したプラズマを照射する方法等が考えられる。
本発明の処理雰囲気圧力は、13〜133KPaの大気圧近傍の圧力であり、圧力調整が容易な100±13KPaの範囲の大気圧下が特に好ましい。プラズマ発生用の雰囲気ガスとしては、比較的低電圧でプラズマが発生しやすい不活性なガスが望ましい。具体的
な例としては、ヘリウム、アルゴン、窒素、空気等を単独または混合して使用することが挙げられる。
な例としては、ヘリウム、アルゴン、窒素、空気等を単独または混合して使用することが挙げられる。
また、プラズマを照射する一番内側の面には、アークプラズマの発生を防止するための誘電体層3を設置することが好ましい。誘電体層3の材質は特に限定はないが、100℃以上の耐熱性があり、誘電損失が少ない素材が好ましい。具体的な例としては、石英、パイレックス(登録商標)、テンパックス等のSiOxガラス素材や、アルミナ、ジルコン、ジルコニア、ジルコニア−イットリア、アルミナ−チタニア等のセラミック素材等が挙げられる。
前記誘電体層3は、発生させたプラズマがアーク状プラズマに移行することを防止することができる。本発明では、導電性のマスク電極7、又は導電性薄膜を形成した基材よりも広い面積を誘電体層で覆うことにより、グロー状あるいはコロナ状のような低温なプラズマを照射する方法を採用した。
本発明で使用するパターニング処理を施したい導電性薄膜5をコーティングする基材4としては、特に制限はないが、高分子フィルム、シリコン基板等の金属基板、ガラス基板、セラミック等が挙げられる。高分子フィルムの具体的な例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、セルローストリアセテート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの高分子フィルムには添加剤、例えば可塑剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等が含まれていてもよい。
パターニング処理を施す導電性薄膜5とマスク電極7は対面して設置する。パターニング処理により、削る部分と残す部分が存在するが、削りたい部分は、0.001〜3mm以内に近接させ、導電性薄膜とマスク電極と表面間に微少な空間を空けて設置する。特に好ましくは、0.5mm以内である。
導電性薄膜5とマスク電極7はプラズマ側から見て、遠い方をグランドに設置していれば、図1や図2のように導電性薄膜5とマスク電極7の配列は問わないものである。
また、導電性薄膜5の残したい部分に関しては、図1(b)のように誘電性のパターンマスク6と対面して設置させることにより、パターニング処理部9のパターニング処理が可能になる。
誘電性のパターンマスク6は、パターニングを施したい形状に象ったマスクあるいは、パターニングを施したい形状に象ったマスク電極を保持するものであり、ここでは、導電性薄膜表面に対してパターンマスクが面した部分のみ、パターンは残るものである。
誘電性のパターンマスク6の素材に関しては、誘電性のものであれば、特に問題がなく、高分子フィルム、プラスチック基盤、ガラス基板、セラミック等が挙げられる。具体的な例としてはポリプロピレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テフロン(登録商標)、石英、パイレックス(登録商標)、アルミナ等が挙げられる。
図1(b)を用いて本発明の導電性薄膜のプラズマパターニング方法を説明する。所定のパターンの形状を前記誘電性のもの、例えばテフロン(登録商標)により形成し、該テフロン(登録商標)からなる誘電性のパターンマスク6を用いて、導電性薄膜5/テフロン(登録商標)からなる誘電性のパターンマスク6/マスク電極7と配置し、誘電性のパターンマスク6の開口部内の二次放電によるプラズマ処理手段90で導電性薄膜5の表面
より膜面破壊の処理をする。すなわち、誘電性のパターンマスク6のパターンを導電性薄膜5に転写する。誘電性のパターンマスク6の形成方法は、樹脂レジスト等を用いたフォトプロセス法、樹脂蒸着法、蒸着重合法、ドライエッチング法があり、適宜選択することが重要である。その厚さは、0.001〜3mmに制限され、その厚さが、微小空間を形成する役割となる。また、前記厚さが0.001mmの近傍では、導電性のマスク電極7の表面に0.001mm厚の誘電性のパターンマスク層を形成することもある。
より膜面破壊の処理をする。すなわち、誘電性のパターンマスク6のパターンを導電性薄膜5に転写する。誘電性のパターンマスク6の形成方法は、樹脂レジスト等を用いたフォトプロセス法、樹脂蒸着法、蒸着重合法、ドライエッチング法があり、適宜選択することが重要である。その厚さは、0.001〜3mmに制限され、その厚さが、微小空間を形成する役割となる。また、前記厚さが0.001mmの近傍では、導電性のマスク電極7の表面に0.001mm厚の誘電性のパターンマスク層を形成することもある。
図2は、図1の構成で、導電性薄膜5とマスク電極7の配置位置を変更した場合の事例である。機能等は同等である。
図4は、本発明の大気圧プラズマパターニング処理方法を実施するための装置の一例の概略図である。図4bの装置を使用して、大気圧プラズマパターニングを実施した時の装置の概略図である。
図4(a)に示す構造を有するプラズマパターニング装置は、電極間に交流高電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で発生できるプラズマ発生用電極1と、その下部に誘電体層3とのプラズマ発生手段10を備え、その下部にパターニングされた導電性のマスク電極70を配置して、その下部に導電性のマスク電極70と対向する位置に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段とを備え、プラズマ発生手段10のプラズマをパターニングされた導電性のマスク電極70側へ照射して、パターニングされた導電性のマスク電極70の表面と導電性薄膜5の表面で構成する微小間隙内でのプラズマ処理手段90の二次微少放電を生成して、該処理手段90を用いて微小間隙内に直接面した導電性薄膜の部分だけを除去するための装置を用いたプラズマパターニング方法である。なお、プラズマ発生手段10側から見て外側に配置された、例えば基材4がグランドに接地した。
図4(b)は、(a)の破線丸枠の拡大図である。基材載置手段40により載置した導電性薄膜5を形成した基材4に、発生させたプラズマを、前記形成した微小間隙内に直接面した導電性のパターンマスク電極70と、基材4上に形成した導電性薄膜5面上にプラズマ照射して、微小間隙内に直接面した導電性薄膜部分だけ、例えばパターニング処理部9にプラズマ処理手段90を用いてパターニング処理を施す導電性薄膜のプラズマパターニング方法である。
マスク電極7は、パターニングを施したい形状に象ったマスクあるいは、パターニングを施したい形状に象った誘電性のパターンマスクを保持するものであり、基材に対して、所定の距離以内で導電性薄膜と面した部分のみ、プラズマによりパターニング処理を施されるものである。
マスク電極の素材に関しては、導電性であればよく、具体的には、銅、アルミ、錫、鉄、チタン等の金属を単体あるいは合金等が挙げられる。また、マスク電極は、場合によっては、アークプラズマの異常発生を防ぐ為に、1mm以内の誘電性の層で覆っても良い。誘電性の層の素材に関しては、具体的な例としてはポリプロピレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テフロン(登録商標)、石英、パイレックス(登録商標)、アルミナ等が挙げられる。
図4(b)を用いて本発明の導電性薄膜のプラズマパターニング方法を説明する。所定のパターンの形状を前記導電性のもの、例えば銅により形成し、該銅からなる導電性のパターンマスク電極70を用いて、銅からなる導電性のパターンマスク電極70/導電性薄膜5と配置し、導電性のパターンマスク電極70の微小間隙内の二次放電によるプラズマ処理手段90で導電性薄膜5の表面より膜面破壊の処理をする。すなわち、導電性のパターンマスク電極70のパターンを導電性薄膜5に転写する。導電性のパターンマスク電極
70の形成方法は、フォトプロセス法を用いて、エッチング法、金属蒸着法、電解めっき法等から適宜選択することが重要である。そのパターンの段差は、0.001〜3mmに制限され、その段差が、微小間隙を形成する役割となる。
70の形成方法は、フォトプロセス法を用いて、エッチング法、金属蒸着法、電解めっき法等から適宜選択することが重要である。そのパターンの段差は、0.001〜3mmに制限され、その段差が、微小間隙を形成する役割となる。
また、本発明の処理方法におけるパターンの形成では、導電性のパターンマスク電極70と誘電性のパターンマスク6にパターンを形成する方法であり、そのパターンを導電性薄膜5に転写するもので、図1,2のような誘電性のパターンマスク6では、ネガティブパターンが形成され、図4,図3のような導電性のパターンマスク電極70では、ポジティブパターンが形成される。
図3は、図4の構成で、導電性薄膜5と導電性のパターンマスク電極70の配置位置を変更した場合の事例である。機能等は同等である。
図5は、導電性のパターンマスク電極70の構成を説明する側断面図であり、(a)は、導電体からなる導電性のパターンマスク電極であり、(b)は、誘電体の基材上に導電体のパターンを形成した導電性のパターンマスク電極である。図3は、図4の構成では、全て図5(a)の場合であるが、図5(b)の場合でも同様な効果がある。図5(a)は導電性の薄膜5のみで、基材及びパターンを形成した導電性のパターンマスク電極70である。図5(b)は誘電体層の基材4上に導電性の薄膜5にパターンを形成した導電性のパターンマスク電極70である。
続いて、本発明の処理方法を装置の具体例をあげて説明する。図1に本発明で使用する装置の一例を示す。
厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム基材4上に、ITO(酸化インジウム)5を100nm堆積したフィルムを被パターニング処理物として用いた。
図1に示したように、パターニング処理物となるITO5を堆積させた基材4とマスク電極7を、残したいパターン形状を象った誘電性のパターンマスク6を挟むように配置して、マスク電極をグランド面に接地した。基材面の上には、アーク放電防止用の誘電体層3として1mm厚のテンパックスガラスを設置した。前記誘電性のパターンマスク6は、汎用の18μm厚の銅箔上にポジ型液状レジスト(PMER−P・商品名、東京応化(株)製)を5μm厚に形成後、ドライエッチング法により露出した銅箔部をエッチングして、18μm厚さに形成した。
ここで用いたプラズマ発生用電極1の構造は、外径12mm、厚さ2mmの石英ガラス管の外側にステンレスメッシュ電極を巻きつけ、内側中央に外径6mmのステンレス棒電極と同軸上に配置したものを使用した。プラズマ発生用のガスとして、ヘリウムを5リットル/分として、電源は高電圧パルス電源(ハイデン研究所社製)を使用し、繰り返し周波数20kHz、出力300Wとした。
照射したプラズマ2は、電気的に誘電体層内3を通過し、導電性薄膜5とマスク電極7間で微小空間を挟んで面した部分のみで2次微少放電が発生する。この2次放電により導電性薄膜面のパターニング処理部9が破壊され、図1(b)のようにパターンが形成された。
本発明によって、従来のケミカルエッチングを用いたパターニング処理のように、エッチング液やレジストを大量に使用することないため、環境負荷が少なく、更に、耐薬品性
が弱い基材や導電性薄膜に対して、ダメージが少なく、処理時間の短い導電性薄膜のパターニング方法を提供することを可能とした。
が弱い基材や導電性薄膜に対して、ダメージが少なく、処理時間の短い導電性薄膜のパターニング方法を提供することを可能とした。
1…プラズマ発生用電極
2…プラズマ
3…誘電体層
4…基材
5…導電性薄膜
6…(パターンマスク)誘電性のパターンマスク
7…(マスク電極)導電性のマスク電極
8…上部電極
9…パターニング処理部
10…プラズマ発生手段
40…基材載置手段
70…パターニングされた導電性のマスク電極(導電性のパターンマスク電極)
90…プラズマ処理手段
2…プラズマ
3…誘電体層
4…基材
5…導電性薄膜
6…(パターンマスク)誘電性のパターンマスク
7…(マスク電極)導電性のマスク電極
8…上部電極
9…パターニング処理部
10…プラズマ発生手段
40…基材載置手段
70…パターニングされた導電性のマスク電極(導電性のパターンマスク電極)
90…プラズマ処理手段
Claims (7)
- 基材の片側に形成した導電性薄膜にパターニング処理を施すプラズマパターニング方法において、
電極間に交流高電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で大気圧プラズマを発生できるプラズマ発生手段と、
そのプラズマ発生手段の下部に一方面に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段と、
その基材載置手段で載置した基材の導電性薄膜の下部にパターニングされた誘電性マスクと、
その下部に導電性のマスク電極7を配置して、
導電性薄膜側へプラズマを照射して、導電性薄膜の表面とパターニングされた誘電性マスク及びマスク電極とで構成する微小空間内でのプラズマ処理手段と、
該処理手段を用いて微小空間を挟んで直接面した導電性薄膜の部分だけを除去するための装置を用いたプラズマパターニング方法であって、
基材載置手段により載置した導電性薄膜を形成した基材に、発生させたプラズマを、前記形成した微小空間を挟んで直接面した基材上に形成した導電性薄膜と導電性のマスク電極面上にプラズマ照射して、微小空間を挟んで直接面した導電性薄膜部分だけにプラズマ処理手段を用いてパターニング処理を施すことを特徴とする導電性薄膜のプラズマパターニング方法。 - 基材の片側に形成した導電性薄膜にパターニング処理を施すプラズマパターニング方法において、
電極間に交流高電圧を印加して、大気圧近傍の圧力下で大気圧プラズマを発生できるプラズマ発生手段と、
そのプラズマ発生手段の下部に一方面に導電性薄膜を形成した基材を載置する基材載置手段と、
その基材載置手段で載置した基材の導電性薄膜の下部にパターニングされた導電性のマスク電極、又は誘電体の基材上に導電体のパターンが形成されたマスク電極を配置して、
導電性薄膜側へプラズマを照射して、
導電性薄膜の表面と導電性のパターニングされたマスク電極の表面とで構成する微小間隙内でのプラズマ処理手段と、
該処理手段を用いて微小間隙内に直接面した導電性薄膜の部分だけを除去するための装置を用いたプラズマパターニング方法であって、
基材載置手段により載置した導電性薄膜を形成した基材に、発生させたプラズマを、前記形成した微小間隙内に直接面したパターニングされた導電性のマスク電極と基材上に形成した導電性薄膜面上にプラズマ照射して、微小間隙内に直接面した導電性薄膜部分だけにプラズマ処理手段を用いてパターニング処理を施すことを特徴とする導電性薄膜のプラズマパターニング方法。 - 前記導電性薄膜は、照射したプラズマ発生手段側から見て、外側に設置することを特徴とする請求項1、又は2記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法。
- 前記導電性薄膜及び導電性のマスク電極側へ照射するプラズマは、アーク状プラズマに移行することを防止するための前記導電性薄膜よりも広面積である導電体層を設けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法。
- 前記対面した導電性薄膜と導電性のマスク電極との各々電極は、照射したプラズマ発生手段側から見て、外側に設置した導電性薄膜、又は導電性のマスク電極をグランドに接地
することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法。 - 前記導電性薄膜と導電性のマスク電極との距離は、0.001〜3mmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法。
- 前記プラズマは、グロー状、又はコロナ状のプラズマであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の導電性薄膜のプラズマパターニング方法。
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JP2005187968A JP2007012668A (ja) | 2005-06-28 | 2005-06-28 | 導電性薄膜のプラズマパターニング方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10903468B2 (en) | 2017-05-24 | 2021-01-26 | Lg Chem, Ltd. | Plasma generating apparatus for secondary battery |
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2005
- 2005-06-28 JP JP2005187968A patent/JP2007012668A/ja active Pending
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