JP2007011104A - 光線制御装置及びそれを用いた立体像表示装置 - Google Patents

光線制御装置及びそれを用いた立体像表示装置 Download PDF

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哲也 川西
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Abstract

【課題】 複雑な光線方向の制御を可能とした光線制御装置及びそれを用いた立体像表示装置などの応用装置を提供する。
【解決手段】
上記の課題は、複数の光源(1)と、前記光源からのそれぞれの光線(2)の方向を制御する複数の光線制御素子(3)とを具備し、前記光線制御素子(3)は、前記光線(2)を反射して光線の方向を制御するミラー(4)と、当該ミラーの角度を制御するミラー角度制御素子(5)とを有する光線制御装置(10)により、解決することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、光線制御装置に関し、例えば、立体像表示装置、レーザ加工装置、光スイッチング装置、無線LAN装置などに利用することができる。
アミューズメント、インターネットショッピング、携帯端末、医療、バーチャルリアリティ、広告看板などで使われる立体表示を可能にする立体像表示装置として、例えば、両眼視差による原理を利用した表示装置や焦点位置による原理を利用した表示装置などがある。これらの表示装置は、人間が立体を知覚する場合に主として両眼視差と眼の焦点調節機能を利用するという原理に基づく装置である。
しかし、これらの表示装置の多くは、両眼視差のみを利用した装置であり、眼の焦点調節の情報は、人間が実際に三次元物体を知覚するときと異なるため、観察者は違和感を覚えるなど、完全な立体表示が実現されていない。また、立体的に見えるが実際に立体像を再現しているわけではない。したがって、見る位置を変えても映像は変わらず、立体像の裏側まで見えてくるというものではなく、リアリティにかけるという問題がある。
一方、これら両方の原理を利用した表示装置も一部で提案されている。この表示装置は、観察者に遠い位置から、(A)分離可能な二種類の画像(例えば、異なる偏光を持つ二種類の画像)を表示する画像表示装置と、(B)二種類の画像を選択的に透過する光学フィルタ装置(例えば、偏光フィルタ)と、(C)フレネルレンズとを順に並べて、更に、(D)両眼三次元位置検出装置を備えた装置である。観察者の両眼に入射する光は、画像表示装置とフレネルレンズの間で一度別々の点に集まる。その位置で二種類の画像を選択的に透過させることで、左右両眼に別々の画像を提示することができる(下記、特許文献1,2を参照。)。
しかし、この表示装置は、観察者の両眼位置を制御要素の一つとしているため、観察者があまり激しく動くときはうまく立体表示ができなかったり、複数の観察者が同じ立体表示を見たりすることは困難である。
そこで、よりリアルな立体表示方法として、物体再生法(例えば、体積表示方法)、インテグラルフォトグラフィ(IP)法または光線再生法などの表示方法が提案されている。これらの表示方法は、基本的には、光線方向を制御する三次元的走査機構により空間中に複数の発光点を分布させて三次元像を形成することを原理としている。すなわち、複数の光線方向を制御して集束させることにより、観察者に対して実際にその点(集束点)が発光しているように見せることができる。そして、この発光点を被写体の各点に対応するよう形成して発光点群とすることにより、空間中に実物があるように見せるのである(下記、特許文献3〜5を参照。)。
特開2002−077946号公報 特開2001−218231号公報 特開2003−15080号公報 特開2003−43413号公報 特開2003−195215号公報
上述するように、IP法の応用による表示方法では、複数の光線方向の制御を伴うものであるため、複雑な光線方向の制御が課題となっている。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、複雑な光線方向の制御を可能とした光線制御装置及びそれを用いた立体像表示装置などの応用装置を提供することを目的とする。
本発明は、基本的には、複雑な光線方向を精度よく制御するにあたり、指向性の強いレーザ光源を用い、電気光学効果、音響光学効果、モード干渉効果などを利用した具体的な光線方向制御機構(例えばマイクロマシン(micro electro mechanical systems:MEMS)作製技術により作製する)により、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法に基づいて立体像表示を行うことで、複雑な光線方向の制御ができ、よりリアル感のある立体表示が可能となるという知見に基づくものである。
上記課題を解決する本発明に係る光線制御装置は、
複数の光源(1)と、
前記光源からのそれぞれの光線(2)の方向を制御する複数の光線制御素子(3)とを具備し、
前記光線制御素子(3)は、前記光線(2)を反射して光線の方向を制御するミラー(4)と、当該ミラーの角度を制御するミラー角度制御素子(5)とを有する光線制御装置(10)である。
ここで、前記ミラー角度制御素子(5)は、前記ミラーの角度を変更する圧電素子と、当該圧電素子に電圧を印加して、前記ミラーの角度を制御するように前記圧電素子の全部又は一部に体積歪みを発生させる電圧印加素子とを有することが好ましい。
また、上記課題を解決する本発明に係る光線制御装置は、
複数の光源(1)と、
前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、
前記光線制御素子は、屈折率を変化させて光線の方向を制御する電気光学結晶(6)と、当該電気光学結晶に電界を印加する電界印加素子(7)とを有する光線制御装置(20)である。
ここで、前記電気光学結晶(6)は、BBO結晶、LiTaO結晶、KTB結晶、LiNbO結晶、MgOを添加したLiNbO結晶、Feを添加したLiNbO結晶、または、ZnOを添加したLiNbO結晶などが挙げられる。
また、電気光学結晶(6)の代わりに音響光学結晶を用い、電界印加素子(7)の代わりに音波印加素子を用いてもよい。ここで、音響光学結晶は、LiNbO結晶、LiTaO結晶、PbMoO結晶、または、TeO結晶などが挙げられる。
また、電気光学効果を有する素子や、音響光学効果を有する素子を各光源に集積し、光源自身が、出力する光線の方向を制御する機能を有するようにしてもよい。この場合には、電気光学効果を有する素子は、例えば、屈折率を変化させて光線の方向を制御する電気光学結晶(6)と、当該電気光学結晶に電界を印加する電界印加素子(7)とを有する素子とすればよい。また、音響光学効果を有する素子は、例えば、屈折率を変化させて光線の方向を制御する音響光学結晶と、当該音響光学結晶に音波を印加する音波印加素子とを有する素子とすればよい。
また、上記課題を解決する本発明に係る光線制御装置は、
複数の光源(1)と、
前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、
前記光線制御素子は、前記光線の位相を変調する光変調器(8)と、当該光変調器に変調信号を入力する変調信号発生器(9)とを有し、
位相が変調された複数の光線同士をモード干渉させて光線の方向を制御する光線制御装置(30)である。
ここで、前記光変調器(8)は、マッハツェダー型光変調器、光単側波帯変調器(光SSB変調器)、光周波数シフトキーイング変調器(光FSK変調器)又は光搬送波抑圧両側波帯変調器(光DSB−SC変調器)などが挙げられる。
また、前記複数の光源を構成する各光源として、それぞれ位相の関係が制御された複数のモードを同時に出力する光源を適用して、各光源自身が、出力する光線の方向を制御する機能を有するようにしてもよい。例えば、この複数のモードの位相の関係は、光源の温度または印加電圧の調整により制御することができ、この結果、出力する光線の方向を制御することができる。
前記複数の光源は、平面基板上に2次元配列された複数の面発光半導体レーザであることが好ましい。面発光半導体レーザは、垂直共振器型、水平共振器型または曲がり共振器型の面発光半導体レーザなどが挙げられる。面発光半導体レーザの配列間隔は、1μm〜100μm、20μm〜80μm、40μm〜60μm間隔が挙げられ、光線制御素子の配列間隔は、1μm〜100μm、20μm〜80μm、40μm〜60μm間隔が挙げられる。
また、前記光源(1)の出力側に設けられ、前記光源からの出力光の一部を反射させて前記複数の光源に対応する複数の反射光を結合し、当該結合部分を制御することにより、前記複数の光線同士を同期させる同期素子を具備するとよい。同期素子は、例えば、回折格子(12)が挙げられる。回折格子(12)は、例えば、0.1μm〜0.6μm周期の回折格子であり、好ましくは、0.2μm〜0.5μm、より好ましくは、0.3μm〜0.4μmである。
前記複数の光源を構成する各光源は、単一色の光線を出力する光源であり、異なる単一色の光線を出力する各光源が複数集積されることにより、前記複数の光源は複数色の光線を出力することができるように構成してもよい。また、前記複数の光源を構成する各光源は、複数色の光線を出力することができる光源であってもよい。前記複数の光源は、例えば、赤(R)、緑(G)又は青(B)を含むことが好ましい。
上記本発明に係る光線制御装置(10,20,30,40)を応用して、例えば、以下の装置を作製することができる。
(I)上記光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、
前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、前記光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置。
(II)上記光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、
前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、被加工体にレーザ加工を行うレーザ加工装置。
(III)上記光線制御装置(10,20,30,40)と、複数の光検出器(16)とを具備し、
前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を前記光検出器で検出する光スイッチング装置。
(IV)上記光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、
前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を情報信号として各コンピュータ(17)により受信する無線LAN装置。
具体的な立体像表示装置としては、例えば、
平面基板上に、配列間隔が1μm〜100μm間隔で2次元配列された複数の垂直共振器型面発光半導体レーザからなる光源(1)と、
前記光源からの複数の光線を同期させる回折格子(11)と、
前記同期させた複数の光線をそれぞれ反射して光線の方向を制御する複数のミラー(4)と、
当該複数のミラーの角度をそれぞれ変更する複数の圧電素子(5)と、
当該圧電素子に電圧を印加して、前記複数のミラーの角度をそれぞれ制御するように前記圧電素子における全部又は一部分に体積歪みを発生させる複数の電圧印加素子とを有する光線制御装置(10)を具備し、
当該光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、前記光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置である。
具体的な立体像表示装置としては、例えば、
平面基板上に、配列間隔が1μm〜100μm間隔で2次元配列された複数の垂直共振器型面発光半導体レーザからなる光源(1)と、
前記光源からの複数の光線を同期させる回折格子(11)と、
屈折率を変化させて、前記同期させた複数の光線の方向をそれぞれ制御する複数の電気光学結晶(6)と、
当該電気光学結晶に電界を印加して、前記複数の光線の方向をそれぞれ制御するように前記電気光学結晶の屈折率を変化させる複数の電界印加素子(7)とを有する光線制御装置(20)を具備し、
当該光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、前記光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置である。
具体的な立体像表示装置としては、例えば、
平面基板上に、配列間隔が1μm〜100μm間隔で2次元配列された複数の垂直共振器型面発光半導体レーザからなる光源(1)と、
前記光源からの複数の光線を同期させる回折格子(11)と、
屈折率を変化させて、前記同期させた複数の光線の方向をそれぞれ制御する複数の音響光学結晶と、
当該音響光学結晶に音波を印加して、前記複数の光線の方向をそれぞれ制御するように前記音響光学結晶の屈折率を変化させる複数の音波印加素子とを有する光線制御装置を具備し、
当該光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、前記光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置である。
具体的な立体像表示装置としては、例えば、
平面基板上に、配列間隔が1μm〜100μm間隔で2次元配列された複数の垂直共振器型面発光半導体レーザからなる光源(1)と、
前記光源からの複数の光線を同期させる回折格子(11)と、
前記同期させた複数の光線の位相を変調する複数の光変調器(8)と、
前記位相が変調された複数の光線同士をモード干渉させて、前記複数の光線の方向をそれぞれ制御するように前記光変調器に変調信号を入力する複数の変調信号発生器(9)とを有する光線制御装置(30)を具備し、
当該光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、前記光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置である。
本発明に係る光線制御装置によれば、複雑な光線方向を精度よく制御するにあたり、指向性の強いレーザ光源を用い、電気光学効果、音響光学効果、モード干渉効果などを利用した具体的な光線方向制御機構(例えばMEMS技術により作製する)により立体像表示を行うことで、複雑な光線方向の制御ができるようになる。また、この光線制御装置を用いて立体像表示装置を構成することで、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、よりリアル感のある立体表示が可能となる。更に、本発明に係る光線制御装置は、複雑な光線方向を精度よく制御することができるので、立体像表示装置への応用だけでなく、レーザ加工装置、光スイッチング装置、無線LAN装置などに応用することができる。
<1.立体像表示装置>
図1は、実施形態に係る立体像表示装置の概略構成図である。図1(A)は、立体像表示装置よりも観察者側に立体像(3次元実像)を形成する原理を示す概念図である。図1(B)は、立体像表示装置よりも遠くに立体像(3次元虚像)を形成する原理を示す概念図である。図1に示す立体像表示装置は、後述する第1〜第3の実施形態に係る光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、当該光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置である。
図1(A)に示すように、後述する第1〜第3の実施形態に係る光線制御装置(10,20,30,40)は、複数の画素(21)を有し、画素(21)から出力された制御された光線(13)を用いて、複数の光線を集束させてできた交点群から立体像(3次元実像)14を観察者22の手前に表示する。一方、立体像表示装置よりも遠くに立体像(3次元虚像)を形成する場合には、図1(B)に示すように、画素(21)から出力された光線(13)を発散させるように制御する。観察者(22)は発散する複数の光線の仮想の出発点をイメージするので、その出発点群が立体像(3次元虚像)15を形成する。なお、画素(21)は、少なくとも光源と当該光源からの光線の方向を制御する光線制御素子とを有する。次に、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法について、下記詳細に説明する。
<1−1.体積表示法(物体を再現する方式)>
体積表示法は、基本的には、光線方向を制御する3次元的走査機構により空間中に複数の発光点を分布させて3次元像を形成することを原理としている。すなわち、複数の光線方向を制御して集束させることにより、観察者に対して実際にその点(集束点)が発光しているように見せることができる。そして、この発光点を被写体の各点に対応するよう形成して発光点群とすることにより、空間中に実物があるように見せることができる。体積表示法によれば、実際に形成されている3次元像を観察するので、光線情報を再現しなくても立体感に関する生理的な要因をすべて満たすことができる。
3次元空間の走査手法としては、従来、投影スクリーンなどの表示装置を高速に回転あるいは平行移動させる手法や、2次元像を斜めに傾け、ミラーの回転による横方向の移動により3次元空間を走査する手法などの、残像を利用する方法が提案されている。
一方、残像に頼らずに3次元像を形成する手法としては、例えば、アップコンバージョンに利用されるエルビウム等の蛍光材料をガラスブロック中に添加し、赤外レーザービームを照射して可視光を選択的に発光させる手法がある。ここで、ガラスブロック中に添加した蛍光材料を局所的に発光させるために、波長の異なる2つのレーザービームが交わる点で2段励起を生じさせる。これを利用して、複数の発光点からなる発光点群により、立体像を形成することができる。なお、蛍光材料を添加するマトリックスとしては、ガラスブロックに限られず、透明性の材料であればなんでもよい。また、蛍光材料としても、複数波長のレーザビームで発光するものであればなんでもよい。
上述するように、体積表示法では、複数の光線方向を制御する必要がある。そこで、光線制御装置として、後述する本発明に係る光線制御装置を用いれば、複雑な光線方向を精度よく制御することができるので、よりリアル感のある立体表示が可能となる。
<1−2.インテグラルフォトグラフィ法、光線再生法(光線を再現する方式)>
従来、立体表示方法として、非常に多くの視差画像を用いるインテグラルフォトグラフィ(IP)法或いは光線再生法と呼ばれる立体像を何らかの方法で記録しこれを再生する方法が知られている。ここで、インテグラルフォトグラフィ法及び光線再生法は、立体表示方法としてその用語の意味が正確には確立されていないがほぼ同一の原理に基づく。
インテグラルフォトグラフィ法及び光線再生法を用いた立体像表示装置は、液晶ディスプレイ等などの表示装置と、当該表示装置の前面に設けられ、ニ次元配列されたピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板とからなる簡単な光学系で構成され、当該構成により自然な三次元像が再生される。観察者は、更にアレイ板の前面に位置するようになる。
表示装置上には、見る角度により微妙に見え方の違う視差画像群に相当する多数のパターンが、ピンホール或いはマイクロレンズの一つ一つに対応して表示される。観察者側から前記ピンホール或いはマイクロレンズを通して対応するパターンを観察すると、表示装置の後面に三次元虚像(後面側から見ると存在しない像、図1(B)に示した符号15)を観察することができる。
また、視差画像群に相当する多数のパターンから発せられた光が対応するピンホール或いはマイクロレンズを通して発せられ、この光が集光されることによって、ピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板の前面に三次元実像(図1(A)に示した符号14)が形成される。
すなわち観察者からピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板を介して表示装置上のパターンに向かう視差画像光線群によって三次元虚像を観測でき、表示装置上のパターンからピンホール或いはマイクロレンズのアレイ板を通して観察者に向かう視差画像光線群を集光することによって三次元実像が形成される。
観察者に、三次元虚像或いは三次元実像を観察できるようにするのは、その他の構成により任意に行うことができる。インテグラルフォトグラフィ法は、このように簡単な構成で自然な立体像を形成することができる。また、インテグラルフォトグラフィ法は、実際
に立体像を再生しているので、偏向めがねも必要がなく観察者の見る角度によって立体像の見える角度が変わるので、よりリアルであるといえる。
上述するように、インテグラルフォトグラフィ法及び光線再生法では、像の表示は平面上で行い、光線方向の制御により立体像を形成する。波長や偏光、時間差等によるフィルターを目の直前に用意し、フィルターに合わせて光を変調すれば、表示側で光線角度を制御せずに、両眼へ情報を振り分け、両眼視差による立体感を得ることができる。一方、目の直前にフィルターを用いない場合は、光学的な機構(光線制御装置)により表示装置側で光線の角度を変調する必要がある。この光線制御装置として、従来は、光源の観察者側にピンホール、遮へい物、レンズ、回折素子等を置いて、その位置関係により光線の角度を制御していた。この光線制御装置として、後述する本発明に係る光線制御装置を用いれば、複雑な光線方向を精度よく制御することができるので、よりリアル感のある立体表示が可能となる。更に、従来のインテグラルフォトグラフィ法及び光線再生法では、画像の表示部が平面なので、光線方向が少ない場合は立体像の観察に不自然さを生じる。これに対して、後述する本発明に係る光線制御装置を用いれば、複雑・多量の光線方向を精度よく制御することができるので、この問題を解決することができる。
<1−3.光源>
光源としては、公知の光源を採用できる。例えば、ダイオード、レーザーダイオードなどが挙げられ、特に面発光半導体レーザ(発光材料として、GaInAsP/InP、AlGaInAs/InP、GaAsSb/GaAs、GaInNAs/GaAs、GaInAs/GaAs、AlGaAs/GaAs、AlGaInP/GaAs、GaInN/GaNなどがある。)が好ましい。
図2は、面発光半導体レーザを示す図である。図2(A)は、面発光半導体レーザの概略構造図である。図2(B)は、高密度に2次元アレイ化した面発光半導体レーザの概観図(SEM写真)である。面発光半導体レーザ(VCSEL)1は、図2(A)に示すように、半導体基板上に2つの多層膜反射鏡(23)とこれらに挟まれた電流・光閉じ込め層(24)及び活性層(25)とからなる共振器構造を有し、半導体基板と垂直方向に光線(2)を出射することを特徴とする。
レーザの波長帯としては、GaAs,GaInAs系面発光レーザの0.85μm〜0.98μm、GaInAsP/InP系面発光レーザの1.3μm〜1.5μm、GaInNAs/GaAs系面発光レーザの0.98μm〜1.5μm、GaInAs/GaAs系面発光レーザの0.98μm、GaAlAs/GaAs系面発光レーザの0.78μm〜0.88μm、GaAlInP/GaAs系面発光レーザの0.63μm〜0.67μm、ZnSSe/ZnMgSSe系面発光レーザの0.45μm〜0.5μm、GaInAlN/GaAlN系面発光レーザの0.3μm〜0.5μmなどがある。
光源は、例えば、図2(B)に示すような、平面基板上に2次元配列された複数の面発光半導体レーザであることが好ましい。面発光半導体レーザの配列間隔は、1μm〜100μm、20μm〜80μm、40μm〜60μm間隔が挙げられる。このような微細素子の形成方法としては、MEMS作製技術などの微細加工技術を用いて作製することができる。MEMS作製技術とは、半導体微細加工技術を用いて、機械、電子、光、化学などに関するさまざまな機能を集積したデバイスを作製する技術であり、例えば、微小な電子部品やセンサ、アクチュエータ(電気量を物理量に変換する部品など)などを作製することができる。
面発光半導体レーザとしては、垂直共振器型、水平共振器型または曲がり共振器型の面発光半導体レーザなどが挙げられる。垂直共振器型面発光半導体レーザは、基板と垂直方向にレーザー共振器を構成した面発光半導体レーザであり(図2(A)を参照。)、後述する構造の面発光半導体レーザに比べて、横方向の素子の大きさも10μm以下に微小化できるため、2次元アレイを構成する場合、素子間隔、配置の自由度が大きいなどの特徴を有する。レーザー反射鏡としては、例えば、AuZn/SiOとSiO/TiO誘電体多層膜、AlAs/GaAlAs系やGaInAsP/InP系の半導体多層膜反射鏡を用いる。
水平共振器型面発光半導体レーザは、従来の端面発光型レーザと同様に基板面と平行にレーザー共振器を構成し、回折格子(回折格子結合型)あるいは45度反射鏡(45度反射鏡型)を用いて、基板と垂直方向に光を取り出す面発光半導体レーザである。回折格子結合型は、2次の回折格子を用いた分布反射型(DBR)レーザーや分布帰還型(DBF)レーザーで、回折格子からの基板と垂直方向への回折を利用して、垂直に光を取り出す。DBRレーザーやDBFレーザーは、近年、長波長帯光ファイバー通信用の単一モードレーザとして盛んに研究され、その際に確立された回折格子の形成技術が適用できる。回折格子における発光部の長さが数百μmと長いため、その方向のビーム出射角が非常に狭いという特徴を有する。DBR構造では、特有の二次元アレイ化により、各素子の位相同期をかけることが比較的容易になる場合がある(G.A.Evans at al.,IEEE J.Quantum Electron.QE-25,1525(1989))。45度反射鏡型は、レーザー共振器から出射された光を外部に配置した45度傾斜した反射鏡により反射させて垂直方向に光を取り出す。レーザーはエッチングによるファブリー・ペロー共振器が基本となる。45度反射鏡は、InP系ではマストランスポート法、GaAs系では化学エッチング、イオンミリング、反応性イオンビームエッチング法などを用いて形成される。更に、回折格子と45度反射鏡を有するタイプの面発光半導体レーザもある。
曲がり共振器(Turn-up Cavity、あるいは、Folded Cavity)型面発光半導体レーザは、曲がり導波路、あるいは45度反射鏡を用いて、共振器の方向を水平方向から垂直方向に曲げて上方に光を取り出す。曲がり導波路型は、凹凸基板上に選択的に液相成長法により結晶成長させると、活性層が歪曲することを利用して作製される。
また、光源の例としては、擬似ランダム信号を出力するものがある。擬似ランダム信号は、特開平5-45250号公報、特開平7-218353号公報、及び特開2003-50410号公報などに記載されたものを用いることができる。擬似ランダム信号を用いれば、様々な特性を有する信号を発生できる。光源の好ましい別の態様は、周期性を持って配列された光信号を出力するものである。周期性を持って配列された光信号として、パルス信号があげられる。また連続光源であってもよい。
光源から出力される光の波長としては、可視光の400nm〜800nmが挙げられ、380nm〜430nmでは青紫、430nm〜460nmでは青、460nm〜500nmでは青緑、500nm〜570nmでは緑、570nm〜590nmでは黄、590nm〜610nmではオレンジ、610nm〜780nmでは赤の光源となる。また、光源から出力される光の強度としては、0.1mW以上が挙げられ、好ましくは1mW以上であり、より好ましくは10mW以上である。なお、上述する、蛍光材料の2段励起を利用する方法などでは、観察者が直接、観察する光線は、光源から出力される光線ではなく、蛍光材料からの励起光であるため、光源から出力される光の波長としては、可視光でなくてもよい。
前記複数の光源を構成する各光源は、単一色の光線を出力する光源であり、異なる単一色の光線を出力する各光源が複数集積されることにより、前記複数の光源は複数色の光線を出力することができるように構成してもよい。また、前記複数の光源を構成する各光源は、複数色の光線を出力することができる光源であってもよい。前記複数の光源は、例えば、赤(R)、緑(G)又は青(B)を含むことが好ましい。光源からの光線の色については、上記波長と色との関係に基づいて制御する。このように、複数色の光線を制御することにより、カラーの立体像を表示することが可能となる。
<2.第1の実施形態に係る光線制御装置>
図3は、第1の実施形態に係る光線制御装置(MEMS技術によるミラーアレイを利用した光線制御装置)を示す概略構成図である。
<2−1.装置構造>
図3に示すように、本実施形態に係る光線制御装置(10)は、複数の光源(1)と、前記光源からのそれぞれの光線(2)の方向を制御する複数の光線制御素子(3)とを具備し、前記光線制御素子(3)は、前記光線(2)を反射して光線の方向を制御するミラー(4)と、当該ミラーの角度を制御するミラー角度制御素子(5)とを有する光線制御装置(10)である。前記ミラー角度制御素子(5)は、例えば、前記ミラーの角度を変更する圧電素子と、当該圧電素子に電圧を印加して、前記ミラーの角度を制御するように前記圧電素子の全部又は一部に体積歪みを発生させる電圧印加素子とを有する。
複数の光線制御素子(3)は、例えば、2次元アレイ状に配置され、ミラーアレイ(26)を形成する。光線制御素子(3)の配列間隔は、例えば、1μm〜100μm、20μm〜80μm、40μm〜60μm間隔である。このように、緻密に集積された光線制御素子についても、上述する光源(平面基板上に2次元配列された複数の面発光半導体レーザ)の作製と同様に、MEMS作製技術などの微細加工技術を用いて作製することができる。
<2−2.圧電素子>
圧電素子とは電圧を印加することにより、機械的ひずみを生ずる素子であり、印加される電圧に応じて伸縮するアクチュエータとして機能する。板状の圧電素子一単位を多数積層して全体が形成された積層型圧電素子や、互いにたわみ方向が反対になるように2枚の板状素子を貼り合わせたもので、電圧の印加によりたわみ変形が発生するバイモルフ型圧電素子がある。バイモルフ型は、駆動力は小さいが、変位量を比較的大きくできる。これらとは異なり、1枚の圧電素子で構成する場合には、部分的に電圧を印加できる構造としておき、部分的に機械的ひずみを発生させるようにすればよい。Pb(Zr,Ti)O系やPbTiO系の圧電セラミックスや、LiNbO圧電単結晶などの材料により形成される。
<2−3.動作原理>
光源(1)から出力された光線(2)は、光線制御素子(3)のミラー(4)で反射して、制御された光線(13)となる。複数の制御された光線(13)により発光点が形成され、この発光点が複数集まった群となることにより、立体像(14)が形成される。
詳細には、ミラー(4)の角度は、光線制御装置を統括的に制御する中央処理装置からの指令に基づいて、ミラー角度制御素子(5)により制御される。ミラー角度制御素子(5)は、例えば、ミラーの角度を変更する圧電素子と、この圧電素子に電圧を印加する電圧印加素子とからなる。
中央処理装置は、メインメモリ中の制御プログラムからの指令を受けて、例えば、目標とする発光点に複数の光線が集束するように、平面状に形成された複数の光源のうち、何個の光源により発光点を形成するか、いずれの光源を選択するかなどを決定し、選択された光源からの光線の照射角度を算出する。次に、中央処理装置は、制御プログラムからの指令を受けて、光線が算出された照射角度となるようにミラーの角度を算出し、圧電素子の体積歪みにより当該ミラー角度となるように、圧電素子の電圧−体積歪み特性に応じて、圧電素子に印加する電圧を算出する。最後に、中央処理装置は、制御プログラムからの指令を受けて、算出された電圧を電圧印加素子により圧電素子に印加して、圧電素子の全部又は一部に体積歪みを発生させることにより、ミラーの角度を制御する。
<3.第2の実施形態に係る光線制御装置>
図4は、第2の実施形態に係る光線制御装置(電気光学結晶を利用した光線制御装置)の制御原理の概念図である。図5は、第2の実施形態に係る光線制御装置(電気光学結晶を利用した光線制御装置)の制御態様の一例を示す概略構成図である。図6は、第2の実施形態に係る光線制御装置(電気光学結晶を利用した光線制御装置)の制御態様の他の例を示す概略構成図である。なお、上記実施形態と重複する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<3−1.装置構造>
図4に示すように、本実施形態に係る光線制御装置(20)は、複数の光源(1)と、前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、前記光線制御素子は、屈折率を変化させて光線の方向を制御する電気光学結晶(6)と、当該電気光学結晶に電界を印加する電界印加素子(7)とを有する光線制御装置(20)である。制御態様としては、図5に示すように、1枚の電気光学結晶に複数の光源(1)を対応させる場合や、図6に示すように、1枚の電気光学結晶に1つの光源(1)を対応させる場合などが挙げられる。図5に示す場合、1枚の電気光学結晶に与える電界を一様に制御して、1枚の電気光学結晶に対応した複数の電源から出力される光線をすべて同方向となるように制御してもよいし、1枚の電気光学結晶に与える電界を部分ごとに異なるように制御(例えば、1枚の電気光学結晶に複数の電界印加素子(7)を設ける。)して、1枚の電気光学結晶に対応した複数の電源から出力される光線をそれぞれ異なる方向となるように制御してもよい。図6に示す例は、電気光学効果を有する素子や、音響光学効果を有する素子を各光源に集積し、光源自身が、出力する光線の方向を制御する機能を有するように構成した一例を示している。
また、電気光学結晶(6)の代わりに音響光学結晶を用い、電界印加素子(7)の代わりに音波印加素子(トランスデューサー)を用いてもよい。
<3−2.電気光学結晶、音響光学結晶>
電気光学結晶とは、電界の作用によりその屈折率を変化させる結晶である。詳細には、電界(E)が電気光学(EO)結晶に加えられると、EO結晶の屈折率は電界に直比例して変化する。この現象は一次電気光学効果と呼ばれ、例えば、KDP結晶では、屈折率の変化(△n)は、△n=0.5n γ63Eです。ここで、nは電界が無いときの屈折率で、γ63はKDP結晶の電気光学(EO)係数である。電気光学結晶(6)としては、電界の作用によりその屈折率を変化させる結晶であれば特に限定されず、例えば、BBO結晶、LiTaO結晶、KTB結晶、LiNbO結晶、MgOを添加したLiNbO結晶、Feを添加したLiNbO結晶、または、ZnOを添加したLiNbO結晶などが挙げられる。BBO結晶は、波長域200nm〜2500nmまで高出力応用に適している。LiTaO結晶は、光学特性や非線形特性、電気光学特性がLiNbO結晶に似ており、かつ、損傷しきい値が高い(nsパルスに対して500MW/cm以上)ため、EO結晶として広く利用されている。
音響光学結晶とは、音波の作用によりその屈折率を変化させる結晶である。詳細には、トランスデューサーで発生した所定周波数、所定電力の音響波を音響光学結晶に伝搬させると、音響光学結晶には音響波の強度分布に対応した屈折率の格子が形成される。ここに光波が入射するとプラッグ条件を満たす方向に強い回折光が発生する。この原理で、音波の調整により、回折光の方向を制御できる。音響光学結晶としては、音波の作用によりその屈折率を変化させる結晶であれば特に限定されず、例えば、LiNbO結晶、LiTaO結晶、PbMoO結晶、または、TeO結晶などが挙げられる。
なお、電界印加素子や音波印加素子は、それぞれ結晶に電界や音波を印加できる素子であれば特に限定されず、半導体の微小電極を作製する方法など、公知の加工技術を用いて作製することができる。
<3−3.動作原理>
光源(1)から出力された光線は、光線制御素子を構成する電気光学結晶(又は音響光学結晶)(6)で屈折して、制御された光線(13)となる。複数の制御された光線(13)により発光点が形成され、この発光点が複数集まった群となることにより、立体像(14)が形成される。
詳細には、電気光学結晶(又は音響光学結晶)(6)の屈折率は、光線制御装置を統括的に制御する中央処理装置からの指令に基づいて、電界印加素子(又は音波印加素子)(7)により制御される。
中央処理装置は、メインメモリ中の制御プログラムからの指令を受けて、例えば、目標とする発光点に複数の光線が集束するように、平面状に形成された複数の光源のうち、何個の光源により発光点を形成するか、いずれの光源を選択するかなどを決定し、選択された光源からの光線の照射角度を算出する。次に、中央処理装置は、制御プログラムからの指令を受けて、光線が算出された照射角度となるように電気光学結晶(又は音響光学結晶)(6)の屈折率を算出し、電気光学結晶(又は音響光学結晶)(6)の電界(音波)−屈折率変化の特性に応じて、電気光学結晶(又は音響光学結晶)(6)に印加する電界(音波)を算出する。最後に、中央処理装置は、制御プログラムからの指令を受けて、算出された電界(音波)を電界印加素子(又は音波印加素子)(7)により電気光学結晶(又は音響光学結晶)(6)に印加して、結晶における光源(1)から出力された光線が透過する箇所の屈折率を変化させることにより、1つの光線ごとにまたは複数の光線ごとにその方向を制御する。
<第3の実施形態に係る光線制御装置>
図7は、第3の実施形態に係る光線制御装置(モード干渉を利用した光線制御装置)を示す概略図である。図7(A)は、光線制御装置の制御態様の一例(基本モード)を示す概略図である。図7(B)は、光線制御装置の制御態様の他の例(高次モード)を示す概略図である。なお、上記実施形態と重複する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<4−1.装置構造>
図7に示すように、本実施形態に係る光線制御装置(30)は、複数の光源(1)と、前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、前記光線制御素子は、前記光線の位相を変調する光変調器(8)と、当該光変調器に変調信号を入力する変調信号発生器(9)とを有し、位相が変調された複数の光線同士をモード干渉させて光線の方向を制御する光線制御装置(30)である。制御態様としては、図7(A)に示すように、基本モードである一次の干渉作用を利用する場合や、図7(B)に示すように、高次モードである高次の干渉作用を利用する場合などが挙げられる。
<4−2.光変調器>
光変調器とは、光の周波数、光の強度、及び光の位相のうち少なくともひとつに変調を加えるための装置である。このような光変調器として、周波数変調器、強度変調器、及び位相変調器があげられる。より具体的には、光変調器としては、マッハツェダー型光変調器、光単側波帯変調器(光SSB変調器)、光周波数シフトキーイング変調器(光FSK変調器)又は光搬送波抑圧両側波帯変調器(光DSB−SC変調器)などが挙げられる。
強度変調器は、導波路を伝播する光信号の強度(振幅)を制御するための装置である。強度変調器として、周知の可変光減衰器(VOA)を用いることができる。強度変調器として、LNを用いたVOA素子を用いても良い(例えば、特開平10-142569号公報参照)。
光変調器として、光信号の周波数をシフトして出力するものに光単側波帯変調器(光SSB(Single Side-Band)変調器)がある。光SSB変調器及びその動作は、たとえば、「川西哲也,井筒雅之,"光SSB変調器を用いた光周波数シフター",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE, OCS2002-49,PS2002-33,OFT2002-30(2002-08)」、「日隅ら,Xカットリチウムニオブ光SSB変調器,エレクトロンレター,vol.37,515-516 (2001).」などに詳しく報告されている。すなわち、光SSB変調器によれば、所定量周波数がプラスにシフトした上側波帯信号(USB)、及び下側波帯信号(LSB)を得ることができる。
光DSB−SC変調器の具体的な構成として、例えば、導波路上に形成された金属薄膜ヒータを熱源としてマッハツェンダー導波路の一方のアーム導波路に熱光学効果によって屈折率変化を生じさせ、干渉計の出力強度を調整するものがあげられる(例えば、特開2000-352699号公報参照)。光DSB−SC変調器として、信号源と、信号源から出力される信号の位相を調整する位相調整器とを具備し、マッハツェンダー導波路の両アームに印加される電気信号の位相が例えば180度異なるように調整されるものがあげられる。両アームに印加される電気信号の位相が180度異なるので、光DSB−SC信号を出力できる。
基本的に変調器は、その変調信号の変調周波数をその入力信号の中心周波数をf、変調周波数をfとすると、その出力信号は、主にf±f(f+fとf−f)である。このような周波数を有する出力信号を出力するもののうち、特にf成分が抑圧されるものを出力するものを光DSB−SC変調器とよぶ。すなわち、光DSB−SC変調器は、両側波帯の光信号を出力し、キャリア信号の周波数成分fを抑圧する。
このような光DSB−SC変調器としては、マッハツェンダー導波路であり、より好ましくはプッシュプル型マッハツェンダー導波路を具備するものがあげられ、これは下記の光FSK変調器と同様にして製造できる。マッハツェンダー導波路であれば、光FSK変調器と同一の基板上に設けることができるからである。また、マッハツェンダー導波路であれば、強度変調時の不要な光位相変化(周波数チャープ)を回避することが出来るからである。このようなマッハツェンダー導波路として、公知の光SSB変調器などに用いられたマッハツェンダー導波路を利用できる。
光FSK変調器としては、例えば、第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と、第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と、前記MZ及び前記MZとを含み、光の入力部と、変調された光の出力部とを具備するメインマッハツェンダー導波路(MZ)を具備する変調器である。当該変調器は、例えば、前記MZを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第一のサブMZ電極(電極A)と、前記MZを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第2のサブMZ電極(電極B)と、前記MZを制御し、入力されるRF信号の電圧値、または位相を制御することにより前記出力部から出力される光の周波数を制御する電極(電極C)とを具備する。
それぞれのマッハツェンダー導波路は、例えば、略六角形状の導波路(これが2つのアームを構成する)を具備し、並列する2つの位相変調器を具備するようにして構成される。
通常、マッハツェンダー導波路や電極は基板上に設けられる。基板及び各導波路は、光を伝播することができるものであれば、特に限定されない。例えば、LN基板上に、Ti拡散のニオブ酸リチウム導波路を形成しても良いし、シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO)導波路を形成しても良い。また、InPやGaAs基板上にInGaP、GaAlAs導波路を形成した光半導体導波路を用いても良い。基板として、XカットZ軸伝搬となるように切り出されたニオブ酸リチウム(LiNbO:LN)が好ましい。これは大きな電気光学効果を利用できるため低電力駆動が可能であり、かつ優れた応答速度が得られるためである。この基板のXカット面(YZ面)の表面に光導波路が形成され、導波光はZ軸(光学軸)に沿って伝搬することとなる。Xカット以外のニオブ酸リチウム基板を用いても良い。また、基板として、電気光学効果を有する三方晶系、六方晶系といった一軸性結晶、又は結晶の点群がC3V、C、D、C3h、D3hである材料を用いることができる。これらの材料は、電界の印加によって屈折率変化が伝搬光のモードによって異符号となるような屈折率調整機能を有する。具体例としては、ニオブ酸リチウムの他に、タンタル酸リチウム(LiTaO:LT)、β−Ba(略称BBO)、LiIO等を用いることができる。
基板の大きさは、所定の導波路を形成できる大きさであれば、特に限定されない。各導波路の幅、長さ、及び深さも本発明のモジュールがその機能を発揮しうる程度のものであれば特に限定されない。各導波路の幅としては、たとえば1〜20マイクロメートル程度、好ましくは5〜10マイクロメートル程度があげられる。また、導波路の深さ(厚さ)として、10nm〜1マイクロメートルがあげられ、好ましくは50nm〜200nmである。
電極A、電極B、電極Cとしては、たとえば金、白金などによって構成される。これらの電極の幅としては、1μm〜10μmが挙げられ、具体的には5μmが挙げられる。これらの電極の長さとしては、変調信号の波長の0.1倍〜0.9倍が挙げられ、0.18〜0.22倍、又は0.67倍〜0.70倍が挙げられ、より好ましくは、変調信号の共振点より20〜25%短いものである。このような長さとすることで、スタブ電極との合成インピーダンスが適度な領域に留まるからである。より具体的なこれらの電極の長さとしては、3250μmがあげられる。
電極A、電極Bとしては、進行波型電極または共振型電極が挙げられ、好ましくは共振型電極である。共振型光電極(共振型光変調器)は、変調信号の共振を用いて変調を行う電極である。共振型電極としては公知のものを採用でき、例えば特開2002-268025号公報、「川西哲也,及川哲,井筒雅之,"平面構造共振型光変調器",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE,IQE2001-3(2001-05)」に記載のものを採用できる。
進行波型電極(進行波型光変調器)は,光波と電気信号を同方向に導波させ導波している間に光を変調する電極(変調器)である(例えば、西原浩,春名正光,栖原敏明著,「光集積回路」(改訂増補版)オーム社,119頁〜120頁)。進行波型電極は公知のものを採用でき、例えば、特開平11−295674号公報、特開平11−295674号公報、特開2002−169133号公報、特開2002-40381号公報、特開2000-267056号公報、特開2000-471159号公報、特開平10-133159号公報などに開示されたものを用いることができる。進行波型の変調器は、両端の電極から変調信号を入力することで、どちらの向きから入力する光に対しても同じ特性で変調できるので好ましい。
進行波型電極として、好ましくは、いわゆる対称型の接地電極配置(進行波型の信号電極の両側に、少なくとも一対の接地電極が設けられているもの)を採用するものである。このように、信号電極を挟んで接地電極を対称に配置することによって、信号電極から出力される高周波は、信号電極の左右に配置された接地電極に印加されやすくなるので、高周波の基板側への放射を、抑圧できる。
電極Cは、進行波型の電極であることが好ましい。電極Cの切り換え速度が、光FSK変調器のデータ速度になるので、電極Cを進行波型電極とすることで高速の切り換え(USBとLSBとの切換し)が可能となるからである。
光導波路の形成方法としては、チタン拡散法等の内拡散法やプロトン交換法など公知の形成方法を利用できる。すなわち、上記光FSK変調器は、例えば以下のようにして製造できる。まず、ニオブ酸リチウムのウエハー上に、フォトリソグラフィー法によって、チタンをパターニングし、熱拡散法によってチタンを拡散させ、光導波路を形成する。この際の条件は、チタンの厚さを100〜2000オングストロームとし、拡散温度を500〜2000℃とし、拡散時間を10〜40時間とすればよい。基板の主面に、二酸化珪素の絶縁バッファ層(厚さ0.5−2μm)を形成する。次いで、これらの上に厚さ15−30μmの金属メッキからなる電極を形成する。次いでウエハーを切断する。このようして、チタン拡散導波路が形成された光変調器が形成される。
光FSK変調器は、たとえば以下のようにして製造できる。まず基板上に導波路を形成する。導波路は、ニオブ酸リチウム基板表面に、プロトン交換法やチタン熱拡散法を施すことにより設けることができる。例えば、フォトリソグラフィー技術によってLN基板上に数マイクロメートル程度のTi金属のストライプを、LN基板上に列をなした状態で作製する。その後、LN基板を1000℃近辺の高温にさらしてTi金属を当該基板内部に拡散させる。このようにすれば、LN基板上に導波路を形成できる。
また、電極は上記と同様にして製造できる。例えば、電極を形成するため、光導波路の形成と同様にフォトリソグラフィー技術によって、同一幅で形成した多数の導波路の両脇に対して電極間ギャップが1マイクロメートル〜50マイクロメートル程度になるように形成することができる。
なお、シリコン基板を用いる場合は、たとえば以下のようにして製造できる。シリコン(Si)基板上に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO)を主成分とする下部クラッド層を堆積し、次に、二酸化ゲルマニウム(GeO)をドーパントとして添加した二酸化シリコン(SiO)を主成分とするコア層を堆積する。その後、電気炉で透明ガラス化する。次に、エッチングして光導波路部分を作製し、再び二酸化シリコン(SiO)を主成分とする上部クラッド層を堆積する。そして、薄膜ヒータ型熱光学強度変調器及び薄膜ヒータ型熱光学位相変調器を上部クラッド層に形成する。
また、光変調器の一例として、往復逓倍光変調器が挙げられる。往復逓倍光変調器は、例えば、変調電極である進行波型電極を具備する光変調器と、光変調器の光入力側に設置された光濾波器と、光変調器の光出力側に設置された光濾波器とから構成され、進行波型電極の一端及び他端に駆動回路からの変調信号が入力されて駆動するようになっている。光濾波器としては、例えば、帯域フィルタや、ファイバブラッググレーティング(FBG)などを適用することができる。
動作原理としては、例えば、2つの光濾波器はそれぞれ異なる状態の光信号を通過させそれ以外の光信号は反射するようになっており、光入力側の光濾波器を通過して入力された光信号は、2つの光濾波器の間において光変調器で1回又は複数回、変調されて、所望の状態の光信号となった後、光濾波器から出力される。このように、位相変調とフィルタ処理を繰り返すことにより、例えば光の周波数を整数倍にする処理が可能となる。例えば、入力の光信号が比較的低めの周波数でも、10倍や20倍することで非常に高い周波数が得られる。
往復逓倍型光変調器としては、例えば、特開2004−347709号公報に、従来の光変調器や、本発明者らが提案しているものが挙げられる。従来のものとしては、レーザ光を一種の光反射共振器に導入し、その中を光が往復する間に光を複数回変調することによって高次の側帯波を得る構成と、そのなかから希望の側帯波の次数以上の側帯波を通過させる帯域フィルタとを持った装置で、入力した高周波電気信号の周波数の整数倍の周波数で強度変調された光が得られる逓倍光変調装置がある(特開2000−6275号公報)。また、特開2000−6275号公報には、その反射共振器内に光増幅器を設けた構成も開示されている。
本発明者らが提案しているものとしては、例えば特開2004−347709号公報の請求項1に記載されている「単数あるいは複数の光学結晶に設けられて連続した光路上にあって、(1)増幅作用のある光路と、(2)前記の増幅作用のある光路上に形成された光変調部と、(3)前記の光変調部を挟み込むように設けられた第1光濾波器と第2光濾波器と、(4)前記の増幅作用のある光路を励起する励起光を導入するための構成と、を備え、また、(5)第1光濾波器は、入射光を入力し、入射光を変調した光を反射する構成であり、(6)第2光濾波器は、入射光を反射し、入射光を変調した光を出力する構成であることを特徴とする往復逓倍光変調器。」がある。
また、特開2004−347709号公報の請求項2に記載されている「単数あるいは複数の光学結晶に設けられて連続した光路上にあって、(1)増幅作用のある光路と、(2)前記の増幅作用のある光路上に形成された光変調部と、(3)前記の光変調部を挟み込むように設けられた第1光濾波器と第2光濾波器と、(4)上記の光変調部と第2光濾波器との間に設けられ、入射光を除去する第3光濾波器と、(5)前記の増幅作用のある光路を励起する励起光を導入するための構成と、を、備え、(6)第1光濾波器は、入射光を入力し、入射光を変調した光を反射する構成であり、(7)第2光濾波器は、入射光を反射し、入射光を変調した光を出力する構成であることを特徴とする往復逓倍光変調器。」がある。
また、特開2004−347709号公報の請求項3に記載されている「(1)光学結晶は、ニオブ酸リチウム(LiNbO)であり、(2)光変調部は、不純物を拡散して設けられた光路上の電極に印加される電圧に従って誘起される電気光学効果を用いた光変調器を用いたものであり、(3)増幅作用のある光路は前記の光学結晶にエルビウム(Er)をドープして形成されたものであり、(4)第1光濾波器と第2光濾波器、あるいは、第1光濾波器と第2光濾波器と第3光濾波器は、上記の光学結晶上に設けられた周期的なパタンを用いた光濾波器を用いたものであることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の往復逓倍光変調器。」がある。
<4−3.変調信号発生器>
変調信号発生器(9)は、光変調器(8)の変調信号を発生させるものであり、一般に公知のものを用いることができる。例えば、RF(ラジオ周波数)信号を発生できる変調信号発生器などが挙げられる。また、光電気発振器の原理を利用して、光変調器(8)からの出力信号光を光検出器などにより電気信号に変換して、その中の所定の周波数成分を利用するようにした変調信号発生器でもよい。
<4−4.動作原理>
光源(1)から出力された光線は、光線制御素子を構成する光変調器(8)で変調(強度変調、周波数変調、好ましくは位相変調)されて、制御された光線(13)となる。複数の制御された光線(13)により発光点が形成され、この発光点が複数集まった群となることにより、立体像が形成される。
詳細には、光変調器(8)における変調度は、光線制御装置を統括的に制御する中央処理装置からの指令に基づいて、変調信号発生器(9)により制御される。
中央処理装置は、メインメモリ中の制御プログラムからの指令を受けて、例えば、目標とする発光点に複数の光線が集束するように、平面状に形成された複数の光源のうち、何個の光源により発光点を形成するか、いずれの光源を選択するかなどを決定し、選択された光源からの光線の照射角度を算出する。次に、中央処理装置は、制御プログラムからの指令を受けて、光線が算出された照射角度となるように光変調器(8)における変調度を算出し、光変調器(8)の変調度−変調信号の特性に応じて、光変調器(8)に入力する変調信号を算出する。最後に、中央処理装置は、制御プログラムからの指令を受けて、算出された変調信号を変調信号発生器(9)により光変調器(8)に入力して、例えば、光変調器(8)を導波する光線の位相を変調することにより、複数の光線同士をモード干渉させて光線の方向を制御する(例えば、複数の光線の横モードを同時に発振させて、それらの位相関係を制御することにより光線方向を変化させる。)。
モード干渉による光線方向の制御については、例えば、レーダーの観測方向を高速に走査する手段として知られる、フェイズド・アレイなどが参考になる。フェイズド・アレイ・レーダーは、基本的には電波の輻射方向を変化させるためにホイヘンスの原理を使う。ホイヘンスの原理とは「波面上の各点から出る球面波(素元波)をつないだ面が、次の波面になる。」という原理であり、例えば、光線の進行方向に向かって左側の光変調器からの光線が進んだ位相で発振され、右側の光変調器からの光線が遅れた位相で発振されると、合成された光線の進行方向は左斜め方向となる。この結果、各光線の位相(フェイズ)をずらすことで光線の進行方向を偏向できる。
なお、基本モードである一次の干渉作用を利用する場合(図7(A))は、複数の光線から一方向の光線制御が可能となる。一方、高次モードである高次の干渉作用を利用する場合(図7(B))は、複数の光線から複数方向への光線制御が可能となる。
なお、上述した例では、複数の光源から出力される複数の光線の位相関係を制御して、制御された光線(13)を生成していたが、この他に、前記複数の光源を構成する各光源として、それぞれ位相の関係が制御された同一波長の複数のモードを同時に出力する光源を適用して、各光源自身が、出力する光線の方向を制御する機能を有するようにしてもよい。すなわち、1つの光源から複数のモードの光線を同時に出力して、それぞれの位相を制御することにより、1つの光源から出力する光線の方向を制御することができる。同時に複数の横モードが発振する場合、その波面は各モード固有の波面が干渉しあったものとなる。その干渉パターンは各モード間の位相関係に依存する。最も単純な例を以下に挙げる。横モードパターンが1つのピークをもつ基本モードと2つのピークをもつ2次モードの干渉の場合を考える。2次モードは2つのピークでその振動の位相が逆であるという特徴がある。例えば左側のピークと基本モードのピークが同相であるとすると、右側のピークは基本モードのピークと逆相となる。この場合、左側では干渉で光が強めあい、右側では弱めあう。全体として、左側で光が強くなる。2次モード光の位相を調整し、180度反転させた場合、逆に右側で強くなる。このように、モード間の位相関係を調整することで、光源の出射パターン、出射方向を制御することができる。なお、この複数のモードの位相の関係は、光源の温度または印加電圧などの調整、例えば、光源の光導波路部分への加温や電圧印加などにより制御することができる。位相の制御の原理は、上述する光変調器の説明を適用することができる。
<5.複数の光線を同期させる方法>
本発明に係る光線制御装置は、例えば、高度な制御操作が必要となる立体像表示装置などに応用することができる。この場合、高度な光線制御操作を確実にするため、複数の光源からの光線を同期させることが好ましい。
図8は、複数のレーザ同士を同期させる原理を示す概念図である。例えば、図8に示すように、光源(1)と光線制御素子(11)との間に設けられた回折格子(12)により、複数の光源(1)からの複数の光線同士を同期させてから、光線制御素子(11)に入射するようにした光線制御装置(40)とする。回折格子(グレーティング)を透過する0次光(ゼロ次光)(18)を出力光として利用すると共に、回折格子からの1次光(19)で各レーザを結合する。そして、結合部分を制御することにより、各レーザの位相を制御する。回折格子(12)は、0.1μm〜0.6μm周期の回折格子などが挙げられる。好ましくは、0.2μm〜0.5μm、より好ましくは、0.3μm〜0.4μmである。
複数の光線同士を同期させる方法としては、回折格子を用いる方法に限られず、光源からの出力光の一部を反射させて複数の光源に対応する複数の反射光を結合し、当該結合部分を制御することにより、複数の光線同士を同期させる同期素子であればよい。すなわち、各光源に由来する反射光を利用して(フィードバック)、出力される各光線の同期状態を検知し、複数の光線同士を同期させるように制御する。この同期素子の一例として上記回折格子がある。また、その他、公知の同期方法を用いることができる。例えば、相関光の強度変動をフィードバックする技術や高次高調波を用いたフェーズロックシステムなどの同期方法がある。
<6.上記実施形態に係る光線制御装置の応用例>
上記実施形態に係る光線制御装置は、複雑な光線方向を精度よく制御することができるので、立体像表示装置への応用だけでなく、レーザ加工装置、光スイッチング装置、無線LAN装置などに応用することができる。
図9は、実施形態に係る光線制御装置を用いた他分野への応用例を示す図であり、レーザ加工の分野への応用例を示す図である。図10は、実施形態に係る光線制御装置を用いた他分野への応用例を示す図であり、空間光スイッチングの分野への応用例を示す図である。図11は、実施形態に係る光線制御装置を用いた他分野への応用例を示す図であり、室内光無線LANの分野への応用例を示す図である。
例えば、レーザ加工の分野への応用例では、上記光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、被加工体にレーザ加工を行うレーザ加工装置とすればよい。動作原理については、光線方向の制御方法としては上述するとおりであり、精密に方向制御されたレーザ光を用いて、被加工体にレーザ加工を行う。この結果、微細加工、高精度加工を可能としたレーザ加工装置にすることができる。
例えば、空間光スイッチングの分野への応用例では、上記光線制御装置(10,20,30,40)と、複数の光検出器(16)とを具備し、前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を前記光検出器で検出する光スイッチング装置とすればよい。動作原理については、光線方向の制御方法としては上述するとおりであり、精密に方向制御されたレーザ光を用いて、所望の光検出器に出力する。この結果、精度の高い光スイッチング装置とすることができる。
光検出器(16)は、光変調器(8)からの制御された光線(13)を検出し、電気信号に変換するための手段である。光検出器として、公知のものを採用できる。光検出器として、例えばフォトダイオードを含むデバイスを採用できる。光検出器は、例えば、光信号を検出し、電気信号に変換するものがあげられる。光検出器によって、光信号の強度、周波数などを検出できる。光検出器として、たとえば「米津宏雄著”光通信素子工学”−発光・受光素子−,工学図書株式会社,第6版,平成12年発行」に記載されているものを適宜採用できる。
例えば、室内光無線LANの分野への応用例では、上記光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を情報信号として各コンピュータ(17)により受信する無線LAN装置とすればよい。動作原理については、光線方向の制御方法としては上述するとおりであり、精密に方向制御されたレーザ光を用いて、所望のコンピュータに出力する。この結果、精度の高い無線LAN装置とすることができる。
なお、上記光スイッチング装置や無線LAN装置は、光情報通信システムの構成装置としても適用することができる。光情報通信システムの構築方法としては、例えば、光情報通信システムにおける光スイッチング箇所に、上記光スイッチング装置や無線LAN装置を組み込めばよい。
光情報通信システムとしては、一般に公知の情報通信システムが挙げられ、赤外線通信システム、無線通信システム、可視光を使って通信を行う可視光通信システム、ミリ波通信システム、波長が異なる複数の光信号を伝送する波長分割多重(WDM)光情報通信システム、大量の情報を高速に伝えることができるフォトニックネットワーク、光パケット通信ネットワークなどに用いられる光情報通信システムなどが挙げられる。例えば、基幹ノードを含む基幹ネットワークと、基幹ネットワークの外部の光パケット通信用のネットワークであるメトロネットワークと、基幹ネットワークとメトロネットワークを連結するエッジノードとを含む光情報通信システムが挙げられる。
また、道路交通情報(交通渋滞、最適経路誘導など)、カーマルチメディア(車内インターネットなど)、ETC(道路料金自動支払いなど)、走行支援・安全運転(衝突防止、運転制御など)のアプリケーションが期待されるITS情報通信システムが挙げられる。
また、走行中におけるロボットとオペレータとの間の制御用データ伝送を行う自律走行ロボット搭載型光情報通信システムが挙げられる。このシステムは、例えば、オペレータ用のコンピュータへ接続されたホスト局、自律走行ロボットへ搭載されたロボット局、さらにこれらの間の通信の中継を行う固定局の3種類の通信局から構成される。
また、光情報通信システムは、たとえば光ファイバなどの光伝送路とプレーナ光波回路とが適宜光学的に接続された光学系と電力系とを有する光学モジュールであっても良いし、ひとつの基板上に設けられたプレーナ光波回路と電力系とによって構成されるモジュールであってもよい。
例えば、本発明に係る光線制御装置は、複雑な光線方向を精度よく制御することができるので、立体像表示装置、レーザ加工装置、光スイッチング装置、無線LAN装置などに応用することができる。
図1は、実施形態に係る立体像表示装置の概略構成図である。図1(A)は、立体像表示装置よりも観察者側に立体像(3次元実像)を形成する原理を示す概念図である。図1(B)は、立体像表示装置よりも遠くに立体像(3次元虚像)を形成する原理を示す概念図である。 図2は、面発光半導体レーザを示す図である。図2(A)は、面発光半導体レーザの概略構造図である。図2(B)は、高密度に2次元アレイ化した面発光半導体レーザの概観図(SEM写真)である。 図3は、第1の実施形態に係る光線制御装置(MEMS技術によるミラーアレイを利用した光線制御装置)を示す概略構成図である。 図4は、第2の実施形態に係る光線制御装置(電気光学結晶を利用した光線制御装置)の制御原理の概念図である。 図5は、第2の実施形態に係る光線制御装置(電気光学結晶を利用した光線制御装置)の制御態様の一例を示す概略構成図である。 図6は、第2の実施形態に係る光線制御装置(電気光学結晶を利用した光線制御装置)の制御態様の他の例を示す概略構成図である。 図7は、第3の実施形態に係る光線制御装置(モード干渉を利用した光線制御装置)を示す概略図である。図7(A)は、光線制御装置の制御態様の一例(基本モード)を示す概略図である。図7(B)は、光線制御装置の制御態様の他の例(高次モード)を示す概略図である。 図8は、複数のレーザ同士を同期させる原理を示す概念図である。 図9は、実施形態に係る光線制御装置を用いた他分野への応用例を示す図であり、レーザ加工の分野への応用例を示す図である。 図10は、実施形態に係る光線制御装置を用いた他分野への応用例を示す図であり、空間光スイッチングの分野への応用例を示す図である。 図11は、実施形態に係る光線制御装置を用いた他分野への応用例を示す図であり、室内光無線LANの分野への応用例を示す図である。
符号の説明
1 光源(面発光半導体レーザ)
2 光線
3 光線制御素子
4 ミラー
5 ミラー角度制御素子
6 電気光学結晶
7 電界印加素子
8 光変調器
9 変調信号発生器
10,20,30,40 光線制御装置
11 光線制御素子
12 回折格子
13 制御された光線
14 立体像(3次元実像)
15 立体像(3次元虚像)
16 光検出器
17 コンピュータ(PC)
18 0次光(ゼロ次光)
19 1次光
21 画素
22 観察者
23 多層膜反射鏡
24 電流・光閉じ込め層
25 活性層
26 ミラーアレイ

Claims (27)

  1. 複数の光源(1)と、
    前記光源からのそれぞれの光線(2)の方向を制御する複数の光線制御素子(3)とを具備し、
    前記光線制御素子(3)は、前記光線(2)を反射して光線の方向を制御するミラー(4)と、当該ミラーの角度を制御するミラー角度制御素子(5)とを有する光線制御装置(10)。
  2. 請求項1に記載する光線制御装置(10)において、
    前記ミラー角度制御素子(5)は、前記ミラーの角度を変更する圧電素子と、当該圧電素子に電圧を印加して、前記ミラーの角度を制御するように前記圧電素子の全部又は一部に体積歪みを発生させる電圧印加素子とを有する光線制御装置。
  3. 複数の光源(1)と、
    前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、
    前記光線制御素子は、屈折率を変化させて光線の方向を制御する電気光学結晶(6)と、当該電気光学結晶に電界を印加する電界印加素子(7)とを有する光線制御装置(20)。
  4. 複数の光源を有し、
    前記複数の光源を構成する各光源は、電気光学効果を有する素子が集積され、出力する光線の方向を制御する機能を有する光線制御装置。
  5. 請求項4に記載する光線制御装置において、
    前記電気光学効果を有する素子は、屈折率を変化させて光線の方向を制御する電気光学結晶(6)と、当該電気光学結晶に電界を印加する電界印加素子(7)とを有する素子である光線制御装置。
  6. 請求項3又は5に記載する光線制御装置において、
    前記電気光学結晶(6)は、BBO結晶、LiTaO結晶、KTB結晶、LiNbO結晶、MgOを添加したLiNbO結晶、Feを添加したLiNbO結晶、または、ZnOを添加したLiNbO結晶である光線制御装置。
  7. 複数の光源と、
    前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、
    前記光線制御素子は、屈折率を変化させて光線の方向を制御する音響光学結晶と、当該音響光学結晶に音波を印加する音波印加素子とを有する光線制御装置。
  8. 複数の光源を有し、
    前記複数の光源を構成する各光源は、音響光学効果を有する素子が集積され、出力する光線の方向を制御する機能を有する光線制御装置。
  9. 請求項4に記載する光線制御装置において、
    前記音響光学効果を有する素子は、屈折率を変化させて光線の方向を制御する音響光学結晶と、当該音響光学結晶に音波を印加する音波印加素子とを有する素子である光線制御装置。
  10. 請求項7又は9に記載する光線制御装置において、
    前記音響光学結晶は、LiNbO結晶、LiTaO結晶、PbMoO結晶、または、TeO結晶である光線制御装置。
  11. 複数の光源(1)と、
    前記光源からのそれぞれの光線の方向を制御する複数の光線制御素子とを具備し、
    前記光線制御素子は、前記光線の位相を変調する光変調器(8)と、当該光変調器に変調信号を入力する変調信号発生器(9)とを有し、
    位相が変調された複数の光線同士をモード干渉させて光線の方向を制御する光線制御装置(30)。
  12. 請求項11に記載する光線制御装置において、
    前記光変調器(8)は、マッハツェダー型光変調器、光単側波帯変調器(光SSB変調器)、光周波数シフトキーイング変調器(光FSK変調器)又は光搬送波抑圧両側波帯変調器(光DSB−SC変調器)である光線制御装置。
  13. 複数の光源を有し、
    前記複数の光源を構成する各光源は、それぞれ位相の関係が制御された複数のモードを同時に出力することにより、出力する光線の方向を制御する機能を有する光線制御装置。
  14. 請求項13に記載する光線制御装置において、
    前記複数のモードの位相の関係は、前記光源の温度または印加電圧の調整により制御される光線制御装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載する光線制御装置において、
    前記複数の光源は、平面基板上に2次元配列された複数の面発光半導体レーザである光線制御装置。
  16. 請求項15に記載する光線制御装置において、
    前記面発光半導体レーザは、垂直共振器型、水平共振器型または曲がり共振器型の面発光半導体レーザである光線制御装置。
  17. 請求項15に記載する光線制御装置において、
    前記面発光半導体レーザの配列間隔は、1μm〜100μm間隔であり、
    前記光線制御素子の配列間隔は、1μm〜100μm間隔である光線制御装置。
  18. 請求項1〜14のいずれかに記載する光線制御装置(10,20,30)において、
    前記光源(1)の出力側に設けられ、前記光源からの出力光の一部を反射させて前記複数の光源に対応する複数の反射光を結合し、当該結合部分を制御することにより、前記複数の光線同士を同期させる同期素子を具備する光線制御装置(40)。
  19. 請求項18に記載する光線制御装置(40)において、
    前記同期素子は、回折格子(12)である光線制御装置(40)。
  20. 請求項19に記載する光線制御装置において、
    前記回折格子(12)は、0.1μm〜0.6μm周期の回折格子である光線制御装置。
  21. 請求項1〜20のいずれかに記載する光線制御装置において、
    前記複数の光源を構成する各光源は、単一色の光線を出力する光源であり、異なる単一色の光線を出力する各光源が複数集積されることにより、前記複数の光源は複数色の光線を出力することができる光線制御装置。
  22. 請求項1〜20のいずれかに記載する光線制御装置において、
    前記複数の光源を構成する各光源は、複数色の光線を出力することができる光線制御装置。
  23. 請求項21又は22に記載する光線制御装置において、
    前記複数の光源は、赤(R)、緑(G)又は青(B)を含む光線制御装置。
  24. 請求項1〜23のいずれかに記載する光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、
    前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、体積表示法、インテグラルフォトグラフィ法又は光線再生法により、前記光線制御装置の前面及び後面の少なくとも一方に立体像(14,15)を表示させる立体像表示装置。
  25. 請求項1〜23のいずれかに記載する光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、
    前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を用いて、被加工体にレーザ加工を行うレーザ加工装置。
  26. 請求項1〜23のいずれかに記載する光線制御装置(10,20,30,40)と、複数の光検出器(16)とを具備し、
    前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を前記光検出器で検出する光スイッチング装置。
  27. 請求項1〜23のいずれかに記載する光線制御装置(10,20,30,40)を具備し、
    前記光線制御装置から出力される制御された光線(13)を情報信号として各コンピュータ(17)により受信する無線LAN装置。
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