JP2007005123A - 表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを低減可能な表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 基板上において複数種類の色画素PX(R、G、B)毎に第1電極60を形成する工程と、蒸着法により第1電極60上に複数の薄膜を積層して有機活性層64を形成する工程と、各色画素PX(R、G、B)の有機活性層64を覆うように第2電極66を形成する工程と、を備え、有機活性層64の少なくとも1層の薄膜を形成する工程は、第1色画素に対応した第1開口率のメッシュパターンM1と第2色画素に対応した第1開口率とは異なる第2開口率のメッシュパターンM2とを有する蒸着マスク220を介して薄膜材料を蒸着する蒸着工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、自発光性の表示素子を備えた表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置に係り、特に、表示素子を構成する光活性層を低分子系材料により蒸着法によって形成する方法及びその装置に関する。
近年、平面表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自発光性素子であることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
これらの特徴から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる、次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。このような有機EL表示装置は、第1電極(陽極)と第2電極(陰極)との間に発光機能を有する有機化合物を含む光活性層を保持した有機EL素子をマトリックス状に配置することにより構成されたアレイ基板を備えている。このような構成において、例えば、第1電極(陽極)及び有機活性層は、画素毎に配置されている。また、第2電極は、複数の画素に共通に配置されている。
このような有機EL素子の製造工程において、低分子系の有機化合物からなる有機活性層を形成する工程においては、蒸着源から飛散した材料源を蒸着する蒸着法を適用可能である(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−323888号公報
カラー表示可能な有機EL表示装置を実現するための代表的な方法として、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色にそれぞれ発光する複数種類の色画素を配置する方法が挙げられる。これらの各色画素において、それぞれ干渉条件を最適化するためには、それぞれ異なる光路長に設定する必要がある。つまり、各色画素について、有機EL素子を構成する薄膜を異なる膜厚に設定する必要がある。
例えば、光活性層を構成する1つの薄膜としてホール輸送層をそれぞれの色画素で塗り分け、各色画素で異なる膜厚を形成する場合、それぞれの色画素用の3種類の蒸着マスクを用意し、各蒸着マスクを介して同一のホール輸送層材料を蒸着するプロセスを、異なる成膜条件で3回行う必要がある。このように、膜厚の異なる薄膜を形成するために複数種類の蒸着マスクを用意し且つ複数回の蒸着プロセスが必要となり、製造コストの増大を招くおそれがある。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、製造コストを低減可能な表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置を提供することにある。
この発明の第1態様による表示装置の製造方法は、
基板上において複数種類の色画素毎に第1電極を形成する工程と、
蒸着法により前記第1電極上に複数の薄膜を積層して光活性層を形成する工程と、
各画素の前記光活性層を覆うように第2電極を形成する工程と、を備え、
前記光活性層の少なくとも1層の薄膜を形成する工程は、第1色画素に対応した第1開口率のメッシュパターンと第2色画素に対応した第1開口率とは異なる第2開口率のメッシュパターンとを有する蒸着マスクを介して薄膜材料を蒸着する蒸着工程を含むことを特徴とする。
この発明の第2態様による表示装置の製造装置は、
基板上において複数種類の色画素毎に配置された第1電極と、
前記第1電極上に積層された複数の薄膜からなる光活性層と、
各画素の前記光活性層を覆うように配置された第2電極と、を備えた表示装置の製造装置であって、
前記光活性層の少なくとも1層の薄膜を形成するための薄膜材料を放射する蒸着源と、
第1色画素に対応した第1開口率のメッシュパターンと第2色画素に対応した第1開口率とは異なる第2開口率のメッシュパターンとを有する蒸着マスクと、
を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、製造コストを低減可能な表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置を提供することができる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、表示装置として、自己発光型表示装置、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例にして説明する。
図1に示すように、有機EL表示装置1は、画像を表示する表示エリア102を有するアレイ基板100を備えている。表示エリア102は、マトリクス状に配置された複数種類の色画素PX(R、G、B)によって構成されている。
また、アレイ基板100は、色画素PXの行方向(すなわち図1のY方向)に沿って配置された複数の走査線Ym(m=1、2、…)と、走査線Ymと略直交する列方向(すなわち図1のX方向)に沿って配置された複数の信号線Xn(n=1、2、…)と、有機EL素子40の第1電極60側に電源を供給するための電源供給線Pと、を備えている。
さらに、アレイ基板100は、表示エリア102の外周に沿った周辺エリア104に、走査線Ymのそれぞれに走査信号を供給する走査線駆動回路107と、信号線Xnのそれぞれに映像信号を供給する信号線駆動回路108と、を備えている。すべての走査線Ymは、走査線駆動回路107に接続されている。また、すべての信号線Xnは、信号線駆動回路108に接続されている。
各色画素PX(R、G、B)は、画素回路及び画素回路によって駆動制御される表示素子を備えている。画素回路は、オン画素とオフ画素とを電気的に分離しかつオン画素への映像信号を保持する機能を有する画素スイッチ10と、画素スイッチ10を介して供給される映像信号に基づき表示素子へ所望の駆動電流を供給する駆動トランジスタ20と、駆動トランジスタ20のゲート−ソース間電位を所定期間保持する蓄積容量素子30とを有している。これら画素スイッチ10及び駆動トランジスタ20は、例えば薄膜トランジスタにより構成され、ここでは、半導体層にポリシリコンを用いている。
表示素子は、自発光素子である有機EL素子40(R、G、B)によって構成されている。すなわち、赤色画素PXRは、主に赤色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Rを備えている。緑色画素PXGは、主に緑色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Gを備えている。青色画素PXBは、主に青色波長に対応した光を出射する有機EL素子40Bを備えている。
各種有機EL素子40(R、G、B)の構成は、基本的に同一である。すなわち、図2に示すように、アレイ基板100は、配線基板120の主面側に配置された複数の有機EL素子40を備えている。なお、配線基板120は、ガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性支持基板上に、画素スイッチ10、駆動トランジスタ20、蓄積容量素子30、走査線駆動回路107、信号線駆動回路108、各種配線(走査線、信号線、電源供給線等)などを備えて構成されたものとする。
有機EL素子40は、マトリクス状に配置され色画素PX毎に独立島状に配置された第1電極60と、第1電極60に対向して配置され全色画素PXに共通に配置された第2電極66と、これら第1電極60と第2電極66との間に保持された光活性層として機能する有機活性層64と、によって構成されている。
有機EL素子40を構成する第1電極60は、配線基板120表面の絶縁膜上に配置され、陽極として機能する。配線基板120側から光を取り出す下面発光方式を採用した構成では、この第1電極60は、例えば、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ZnO(酸化亜鉛)、SnO(酸化錫)、In(酸化インジウム)などの光透過性を有する導電材料によって形成され、特にITO、IZOを用いて形成することが好ましい。
有機活性層64は、少なくとも発光層64Aを含んでいる。この有機活性層64は、発光層64A以外の機能層を含むことができ、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層、バッファ層などの機能層を含むことができる。この有機活性層64は、複数の機能層を複合した単層で構成されても良いし、各機能層を積層した多層構造であっても良い。有機活性層64においては、発光層64Aが有機系材料であればよく、発光層64A以外の層は無機系材料でも有機系材料でも構わない。有機活性層64において、発光層64A以外は共通層であり、図2に示した例では、第1電極60側に配置されたホール側共通層64Hは、ホール注入層及びホール輸送層を含み、また、第2電極66側に配置された電子側共通層64Eは、ブロッキング層及び電子輸送層を含み、発光層64Aは、これらのホール側共通層64Hと電子側共通層64Eとの間に配置されている。発光層64Aは、赤、緑、または青に発光する発光機能を有した有機化合物によって形成される。
第2電極66は、各色画素の有機活性層64上に共通に配置される。この第2電極66は、電子注入機能を有する金属材料によって形成され、陰極として機能する。下面発光方式を採用した構成では、この第2電極66は、光反射性を有する導電材料を用いて形成され、例えば、カリウム(K)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、インジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属元素単体、または安定性を向上させるためにそれらを含む2成分あるいは3成分の合金系を用いて形成することが好ましい。合金系材料としては、例えばAg・Mg(Ag:1〜20at%)、Al・Li(Li:0.3〜14at%)、In・Mg(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(Ca:5〜20at%)等が好ましい。
また、アレイ基板100は、表示エリア102において、少なくとも隣接する色毎に画素PX(R、G、B)間を分離する隔壁70を備えている。隔壁70は、例えば各第1電極60の縁に沿って格子状またはストライプ状に配置され、第1電極60を露出する隔壁70の開口形状が矩形となるよう形成されている。この隔壁70は、例えば樹脂材料によって形成される。
この実施の形態においては、有機EL素子40を構成する有機活性層64は、低分子系材料を用いて蒸着法により形成される。ここで、有機活性層64を形成するための製造装置すなわち蒸着装置について説明する。
図3に示すように、蒸着装置200は、有機活性層64の少なくとも1層の薄膜を形成するための薄膜材料を放射する蒸着源210と、所定パターンを有する蒸着マスク220と、を備えている。蒸着対象である処理基板(例えば第1電極60を形成済みの配線基板120)SUBは、スペーサ230を介して蒸着マスク220と対向するように配置される。つまり、スペーサ230は、処理基板SUBと蒸着マスク220との間に所定の間隔を形成する。また、蒸着装置200は、処理基板SUBを所定温度に加熱する加熱源240を備えている。
ところで、各色画素PX(R、G、B)について、最適特性を得る(例えば、高い発光輝度を得る)ためには、それぞれの有機EL素子40(R、G、B)における実質的な光路長で決まる干渉条件を最適化する必要がある。各有機EL素子40(R、G、B)については、必ずしも同一光路長で干渉条件を最適化できるとは限らず、異なる干渉条件を実現するためには、各有機EL素子40(R、G、B)を構成する薄膜を異なる膜厚に設定する必要がある。
そこで、この実施の形態では、各色画素PX(R、G、B)に対応して設定された開口率のパターンを有した蒸着マスク220を適用している。すなわち、図4に示すように、蒸着マスク220は、赤色画素PXRに対応した第1開口率のメッシュパターンM1、緑色画素PXGに対応した第2開口率のメッシュパターンM2、及び、青色画素PXBに対応した第3開口率のメッシュパターンM3を有している。これらの開口率は、各有機EL素子40(R、G、B)に要求される光路長に応じて決定される。つまり、色画素間での光路長差は、異なる開口率のメッシュパターンを介した蒸着により形成される薄膜の膜厚差によって形成される。
この実施の形態において、干渉条件を最適化するための実質的な光路長の大小関係は、
赤色画素PXRの有機EL素子40R>緑色画素PXGの有機EL素子40G>青色画素PXBの有機EL素子40B
であるものとする。このような光路長差は、有機EL素子40(R、G、B)を構成する有機活性層64の少なくとも1層の薄膜の膜厚を調整することによって形成可能である。ここでは、有機活性層64を構成する薄膜のうち比較的厚膜のホール輸送層の膜厚を調整することにより、有機EL素子40(R、G、B)間の光路長差を形成している。
このため、ホール輸送層を形成(蒸着)する際に適用される蒸着マスク220において、各メッシュパターンの開口率の大小関係は、
第1開口率>第2開口率>第3開口率
としている。ここで、開口率とは、各メッシュパターンの面積に対する開口部OPの面積の占める割合に相当するものとする。
以上説明したように、複数種類の色画素のうち少なくとも2種類の色画素について光路長差を形成するために、有機活性層64の少なくとも1層の薄膜を形成する工程は、第1色画素に対応した第1開口率のメッシュパターンと第2色画素に対応した第1開口率とは異なる第2開口率のメッシュパターンとを有する蒸着マスク220を介して薄膜材料を蒸着する蒸着工程を含む。このような蒸着マスク220を適用することにより、開口率に応じて薄膜材料の処理基板SUB上への到達量を制御することが可能となり、1回の蒸着工程により、第1色画素及び第2色画素に同一機能を有し且つ異なる膜厚を有した薄膜を形成することができる。したがって、異なる膜厚の薄膜を形成するのに、複数種類の蒸着マスクを用意する必要がなく、また、それぞれ成膜条件の異なる蒸着工程を複数回行う必要もなくなり、製造コストを低減することが可能となる。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る有機EL素子の製造方法について説明する。
まず、図5Aに示すように、配線基板120上の表示エリア102において、複数種類の色画素PX(R、G、B)毎に独立島状の第1電極60を形成する。すなわち、配線基板120の一主面側において陽極として機能する金属膜をパターン化し、第1電極60を形成する。この第1電極60については、一般的はフォトリソグラフィプロセスで形成しても良いし、色画素PX(R、G、B)に対応したパターン(すなわち各色画素PXの第1電極60の形状に対応した開口パターン)を有するマスクを介して金属材料源を蒸着する蒸着法によって形成しても良い。
続いて、各色画素PX(R、G、B)を分離する隔壁70を形成する。すなわち、感光性樹脂材料例えばアクリルタイプのポジティブトーンのレジストを第1電極60上を含む配線基板120の一主面側全体に成膜した後にフォトリソグラフィプロセスなどでパターニングした後に、220℃で60分の焼成処理を行う。これにより、各色画素PX(R、G、B)を囲むように第1電極60の縁に沿って格子状の隔壁70を形成する。
続いて、各色画素PX(R、G、B)内における第1電極60上に有機活性層64を形成する。ここで、有機活性層64は、複数の薄膜を積層して構成されており、ホール注入層及びホール輸送層を含むホール側共通層64H、発光層64A、及び、ブロッキング層及び電子輸送層を含む電子側共通層64Eからなり、これらはすべて低分子系の薄膜材料を蒸着することによって形成される。
まず、図5Bに示すように、蒸着法により複数種類の色画素PX(R、G、B)に共通のホール注入層64HIを形成する。ここでは、ホール注入層64HIとして、CuPc(銅フタロシアニン)を100オングストロームの膜厚で成膜した。
その後、図5Cに示すように、蒸着法により色画素PX(R、G、B)毎に膜厚の異なるホール輸送層64HTを形成する。ここでは、ホール輸送層64HTとして、α−NPD(芳香族ジアミン)を成膜した。すなわち、図3に示した蒸着装置200において、処理基板すなわちホール注入層64HIを形成済みの配線基板120と蒸着マスク220とをスペーサ230を介して対向配置する。このとき、蒸着マスク220は、メッシュパターンM1、M2、及び、M3がそれぞれ赤色画素PXR、緑色画素PXG、及び、青色画素PXBにそれぞれ対応するように位置合せされる。そして、蒸着源210から薄膜材料を放射すると、メッシュが影となり、開口部OPの面積(またはメッシュの面積)に応じて各色画素PX(R、G、B)のホール注入層64HI上に異なる膜厚で薄膜材料が堆積する。このとき、蒸着源210からの薄膜材料の放射角度、配線基板120と蒸着マスク220との間隔、蒸着マスク220のメッシュ幅などの関係により、蒸着した薄膜材料にメッシュパターンが転写されることがある。
このため、この第1実施形態に係るホール輸送層64HTの形成工程は、上述した蒸着工程の後に、蒸着した薄膜材料をその融点以上の温度で加熱する加熱工程を含んでいる。すなわち、図5Dに示すように、ホール輸送層64HTを形成済みの配線基板120を加熱源240により加熱する。ここでは、140℃で60分間加熱した。加熱されたホール輸送層64HTは、溶融して流動性を有するようになり、その表面が平坦化する。これにより、ホール注入層及びホール輸送層を含むホール側共通層64Hが形成される。ここでは、赤色画素PXRにおけるホール輸送層64HTの膜厚は900オングストロームであり、緑色画素PXGにおけるホール輸送層64HTの膜厚は600オングストロームであり、青色画素PXBにおけるホール輸送層64HTの膜厚は500オングストロームであった。なお、配線基板120を加熱する温度は、少なくともホール注入層64HI及びホール輸送層64HTの熱分解温度より低い温度に設定される。
このように、加熱工程を経ることにより、仮に第1電極60上に異物が混入していた場合であっても、第1電極60と第2電極66とのショートを抑制することが可能となり、黒点の発生を抑制することが可能となる。
その後、図5Eに示すように、蒸着法により色画素PX(R、G、B)のそれぞれに個別の発光層64Aを形成する。さらに、蒸着法により複数種類の色画素PX(R、G、B)に共通のブロッキング層及び電子輸送層を連続して成膜し、電子側共通層64Eを形成する。ここでは、赤色画素PXRに配置される発光層64Aとして、ホスト材料にAlq(アルミニウムキリノール錯体)、ドーパント材料にDCM色素を用いて400オングストロームの膜厚で成膜し、緑色画素PXGに配置される発光層64Aとして、ホスト材料にAlq(アルミニウムキリノール錯体)、ドーパント材料にクマリン誘電体を用いて400オングストロームの膜厚で成膜し、青色画素PXBに配置される発光層64Aとして、ホスト材料にAlq(アルミニウムキリノール錯体)、ドーパント材料にペリレンを用いて400オングストロームの膜厚で成膜した。また、ブロッキング層として、BCP(バソキョプロイン)をオングストロームの膜厚で成膜した。さらに、電子輸送層として、Alq(アルミニウムキリノール錯体)を500オングストロームの膜厚で成膜した。
続いて、図5Fに示すように、有機活性層64上に複数種類の色画素PX(R、G、B)に共通の第2電極66を形成する。すなわち、第2電極66は、有機活性層64を配置した配線基板120の一主面側に陰極として機能する金属材料源をドライプロセス、例えば蒸着法によって形成可能である。
このような工程により、有機EL素子40が形成される。
このような第1実施形態によれば、膜厚の異なるホール輸送層を1回の蒸着工程で形成することが可能となり、製造工程数を削減することができる。また、それぞれの色画素用に複数種類の蒸着マスクを用意した場合、対応する色画素以外は蒸着の影となって蒸着マスク上に薄膜材料が堆積するため、頻繁に蒸着マスクを交換する必要があったが、それぞれの色画素に対応して異なる開口率のメッシュパターンを有する蒸着マスクを適用することにより、蒸着マスク上の薄膜材料の堆積量が減り、交換頻度を低減することが可能となる。さらに、蒸着工程で蒸着マスクを処理基板に対して位置合せする回数が減るため、位置合せによる処理基板の損傷を抑制することが可能となる。加えて、例え蒸着工程で堆積した薄膜材料にメッシュパターンが転写されたとしても、蒸着工程の後に薄膜材料の融点以上の温度で加熱することにより、薄膜表面を平坦化することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る有機EL素子の製造方法について説明する。この第2実施形態では、蒸着マスク220を介した蒸着工程における蒸着条件を最適化することにより、加熱工程を省略することが可能となる。
すなわち、図6に示すように、蒸着源210からの薄膜材料の放射角度をθ、配線基板120と蒸着マスク220との間隔をH、蒸着マスク220の各メッシュパターンにおけるメッシュ幅をWとする。このとき、tan(90−θ/2)=H/Wの関係を満たすような蒸着条件に設定する。これにより、蒸着源210から放射された薄膜材料は、メッシュ幅Wに相当する分だけメッシュパターンの下に回りこんで堆積される。
このため、図7に示すように、メッシュパターンの開口率に応じて堆積量(薄膜の膜厚)を制御できるとともに、メッシュパターンが転写されることによる薄膜表面の凹凸形状が滑らか(実質的に平坦)になる。つまり、堆積した薄膜材料へのメッシュパターンの転写を抑制することが可能となる。図7には、第1メッシュパターンM1の第1開口率を1としたとき、第2メッシュパターンM2の第2開口率が0.8であり、第3メッシュパターンM3の第3開口率が0.7であったときに、蒸着工程で堆積した共通層(例えばホール輸送層)の赤色画素PXRにおける膜厚を1としたとき、緑色画素PXGにおける膜厚が0.8となり、青色画素PXBにおける膜厚が0.7となった例を示している。
これにより、第1実施形態で説明したような蒸着工程の後の加熱工程が不要となる。したがって、製造工程数の更なる削減が可能となり、製造コストを低減することが可能となる。なお、他の製造工程は第1実施形態と同一である。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
上述した実施の形態では、ホール輸送層の膜厚を調整することで有機EL素子における実質的な光路長を制御したが、有機活性層を構成する他の薄膜、例えば電子輸送層を形成する際に上述したような開口率の異なるメッシュパターンを有した蒸着マスクを適用し、電子輸送層の膜厚を調整しても良いし、複数の薄膜の膜厚を調整することで光路長を制御しても良い。
図1は、この発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、図1に示した有機EL表示装置の1画素分の構造を概略的に示す断面図である。 図3は、有機EL素子を製造するための製造装置(蒸着装置)の構成を概略的に示す図である。 図4は、図3に示した製造装置に適用可能な蒸着マスクの構成を概略的に示す図である。 図5Aは、有機EL素子の製造工程を説明するための図であり、第1電極を形成する工程を示す図である。 図5Bは、有機EL素子の製造工程を説明するための図であり、有機活性層を構成するホール注入層を形成する工程を示す図である。 図5Cは、有機EL素子の製造工程を説明するための図であり、有機活性層を構成するホール輸送層を形成する工程を示す図である。 図5Dは、有機EL素子の製造工程を説明するための図であり、有機活性層を加熱する工程を示す図である。 図5Eは、有機EL素子の製造工程を説明するための図であり、有機活性層を構成する発光層及び電子側共通層を形成する工程を示す図である。 図5Fは、有機EL素子の製造工程を説明するための図であり、第2電極を形成する工程を示す図である。 図6は、蒸着マスクを介した蒸着工程における蒸着条件の最適化を説明するための図である。 図7は、最適化した蒸着条件で蒸着したときの共通層の膜厚及び断面形状を説明するための図である。
符号の説明
1…有機EL表示装置、10…画素スイッチ、20…駆動トランジスタ、30…蓄積容量素子、40…有機EL素子、60…第1電極、64…有機活性層、64H…ホール側共通層、64HT…ホール輸送層、64A…発光部、64E…電子側共通層、66…第2電極、70…隔壁、100…アレイ基板、120…配線基板、PX…色画素、200…蒸着装置、210…蒸着源、220…蒸着マスク、230…スペーサ、240…加熱源、M1…第1メッシュパターン、M2…第2メッシュパターン、M3…第3メッシュパターン、OP…開口部

Claims (8)

  1. 基板上において複数種類の色画素毎に第1電極を形成する工程と、
    蒸着法により前記第1電極上に複数の薄膜を積層して光活性層を形成する工程と、
    各画素の前記光活性層を覆うように第2電極を形成する工程と、を備え、
    前記光活性層の少なくとも1層の薄膜を形成する工程は、第1色画素に対応した第1開口率のメッシュパターンと第2色画素に対応した第1開口率とは異なる第2開口率のメッシュパターンとを有する蒸着マスクを介して薄膜材料を蒸着する蒸着工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記蒸着工程の後に、蒸着した薄膜材料をその融点以上の温度で加熱する加熱工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記蒸着工程において、蒸着源からの薄膜材料の放射角度をθ、蒸着マスクと基板との間隔をH、蒸着マスクのメッシュ幅をWとしたとき、tan(90−θ/2)=H/Wの関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記光活性層を構成するホール輸送層は、前記蒸着工程を経て形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記第1色画素で発生する光の波長は、前記第2色画素で発生する光の波長より長く、
    前記第1開口率は、前記第2開口率より大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  6. 基板上において複数種類の色画素毎に配置された第1電極と、
    前記第1電極上に積層された複数の薄膜からなる光活性層と、
    各画素の前記光活性層を覆うように配置された第2電極と、を備えた表示装置の製造装置であって、
    前記光活性層の少なくとも1層の薄膜を形成するための薄膜材料を放射する蒸着源と、
    第1色画素に対応した第1開口率のメッシュパターンと第2色画素に対応した第1開口率とは異なる第2開口率のメッシュパターンとを有する蒸着マスクと、
    を備えたことを特徴とする表示装置の製造装置。
  7. さらに、蒸着した薄膜材料をその融点以上の温度で加熱する加熱源を備えたことを特徴とする請求項6に記載の表示装置の製造装置。
  8. 前記蒸着源からの薄膜材料の放射角度をθ、前記蒸着マスクと前記基板との間隔をH、前記蒸着マスクのメッシュ幅をWとしたとき、tan(90−θ/2)=H/Wの関係を満たすことを特徴とする請求項6に記載の表示装置の製造装置。
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