JP2006528679A - コロナウイルス感染症及びサースを治療するための組成物及び方法 - Google Patents

コロナウイルス感染症及びサースを治療するための組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、コロナウイルス感染症の治療方法、及びコロナウイルス感染症に罹患した患者における、ウイルス充填を減少させ又はウイルスクリアランスの時間を短縮し又は臨床転帰における疾病率及び死亡率を減少させる方法を提供する。本発明は、個体が臨床的後遺症を有する病的コロナウイルス感染症を発症する危険性を減少させる方法を更に提供する。本発明は、個体がサースを発症する危険性を減少させる方法を更に提供する。本発明は、サースの治療方法を更に提供する。当該方法は一般的に、コロナウイルス感染症の治療のためのI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量を投与することを含む。

Description

発明の分野
本発明は、コロナウイルス感染症及び重症急性呼吸器症候群の分野である。
発明の背景
コロナウイルスは、独特な棍棒形状のペプロマーを有する外側エンベロープを有する、直径が60〜220nmの不規則な形状の粒子であり、この外側エンベロープがウイルスに属名が由来する王冠-様外観を与えている、ことによって特徴付けられるウイルスのファミリーである。コロナウイルスは、コロナウイルス属及びトロウイルス属を含む。コロナウイルス属は、鳥類感染性気管支炎ウイルス、ウシコロナウイルス、イヌコロナウイルス、ヒトコロナウイルス299E、ヒトコロナウイルスOC43、ネズミ肝炎ウイルス、ラットコロナウイルス、ブタ赤血球凝集脳脊髄炎ウイルス等を含み;一方、トロウイルス属は、ベルンウイルス及びブレダウイルスを含む。コロナウイルスファミリーリーの構成員は、幅広い哺乳動物及び鳥類に感染し、呼吸器感染症及び腸管感染症等の疾患を引き起こす。
近年、世界保健機構及び米国疫病管理予防センターは、1種の異型ウイルス肺炎である、重症急性呼吸器症候群(「サース」)と称する新規の呼吸器疾患を警告した。この疾患は一般的に38℃より高い熱に始まり、時には寒気又は頭痛、倦怠感又は身体の痛みを含むその他の症状を伴う。最後に、感染個体は非生産的な空咳をし、感染した人は、呼吸困難を経験することがある。従って、これまでの事例の10〜20%では、患者は機械的人口換気を必要とするだろう。この疾患の約1,600事例の内の約60事例では、死に至った。この疾患の治療法は現在のところ存在しない。
コロナウイルス感染症の治療方法が当該分野では必要とされている。サースの治療方法が当該分野では必要とされている。本発明はこれらの要求を解決するものである。
発明の要約
本発明は、コロナウイルス感染症に罹患した患者において、コロナウイルス感染症の治療方法、及びウイルス負荷の減少方法、ウイルスクリアランス時間の短縮方法又は臨床転帰における疾病率もしくは死亡率の減少方法を提供する。本発明は、個体が、臨床的後遺症を有する、病的コロナウイルス感染症を発症する危険性の減少方法を更に提供する。本発明は、個体がサースを発症する危険性の減少方法を更に提供する。この方法は、一般的に、コロナウイルス感染症の治療のための、I型又はII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量を投与することを含む。
本発明の特徴
本発明は、一般的には、a) II型インターフェロン受容体アゴニスト;b) I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト;又はc) 同時にII型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型もしくはIII型インターフェロン受容体アゴニストを、疾患の臨床経過を改善するために有効な量で個体に投与することを含む、コロナウイルス感染症の治療方法を特徴とする。本発明はまた、II型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストを、疾患の臨床経過を改善するために相乗的に有効な量で、個体に投与することによってコロナウイルス感染症を治療する方法を特徴とする。
本発明は、一般的には、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト、II型インターフェロン受容体アゴニスト、又は同時にII型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストを、ウイルスクリアランスするための時間を減じ、又は臨床転帰において疾病率又は死亡率を減少させるために有効な量で個体に投与することを含む、コロナウイルス感染症の治療方法を特徴とする。本発明はまた、II型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストを、ウイルスクリアランスするための時間を減じ、又は臨床転帰において疾病率又は死亡率を減少させるために相乗的に有効な量で個体に投与することによってコロナウイルス感染症を治療する方法を特徴とする。
本発明は、一般的には、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト、II型インターフェロン受容体アゴニスト、又は同時にII型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストを、ウイルスクリアランスするための時間を減じ、又は臨床転帰において疾病率又は死亡率を減少させるために有効な量で個体に投与することを含む、サースの治療方法を特徴とする。本発明はまた、II型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストを、ウイルスクリアランスするための時間を減じ、又は臨床転帰において疾病率又は死亡率を減少させるために相乗的に有効な量で個体に投与することによってサースを治療する方法を特徴とする。
上記個体においてコロナウイルス感染症の併用療法を実行するに際し、I型又はII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、当該個体に投与される。ある実施態様においては、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、同一の製剤で投与される。他の実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、別個の製剤で投与される。別個の製剤で投与される場合には、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、実質的に同時に投与され得るか又はもう1つが約24時間以内に投与され得る。多くの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、複数回投与で皮下に投与される。場合により、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、制御された薬物送達装置によって個体に投与される。場合により、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、個体に皮下に連続的に又は制御された薬物送達装置によって連続的に投与される。場合により、薬物送達装置は、移植可能な薬物注入ポンプであり、この薬物注入ポンプは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストを皮下注入によって個体に送達する。
併用療法を用いるある実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又は、III型インターフェロン受容体アゴニスト治療の全経過で投与される。他の実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療の時間と重複した時間、投与される。例えばII型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が始まる前に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了する前に終了することができる;II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始した後に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了する前に終了することができる;II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始した後に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了する前に終了することができる;あるいは、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始する前に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了した後に終了することができる。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療、又はI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び型インターフェロン受容体アゴニストを用いる併用療法は、コロナウイルス感染症に対して効果的な追加の具体的抗ウイルス剤の同時投与で実行される。これらの実施態様では、追加の抗ウイルス剤による治療期間は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストによる治療期間と一致してもよい。他の実施態様では、追加の抗ウイルス剤による治療経過は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストによる治療経過と重複することができる。例えば、追加の抗ウイルス剤治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストによる治療が始まる前に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストによる治療が終了する前に終了することができる;追加の抗ウイルス剤治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストによる治療が開始した後に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストによる治療が終了する前に終了することができる;あるいは、追加の抗ウイルス剤治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストによる治療が始まる前に開始することができ、及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストによる治療が終了した後に終了することができる。
多くの実施態様では、上記の方法のいずれかは、IFN-γを投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、IFN-γ単一療法又はIFN-γ併用療法は、コロナウイルス感染症の治療に効果的な1以上の追加の抗ウイルス剤(複数)と共に同時投与される。
多くの実施態様では、上記の方法のいずれかは、IFN-αを投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、IFN-α単一療法又はIFN-α併用療法は、コロナウイルス感染症の治療に効果的な1以上の追加の抗ウイルス剤(複数)と共に同時投与される。
多くの実施態様では、上記の方法のいずれかは、コンセンサス・インターフェロン(CIFN)を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、CIFN療法は、コロナウイルス感染症の治療に効果的な1以上の追加の抗ウイルス剤(複数)と共に同時投与される。
多くの実施態様では、上記の方法のいずれかは、IFN-α及びIFN-γを投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、この方法は、IFN-α、IFN-γ及びコロナウイルス感染症の治療に効果的な1以上の追加の抗ウイルス剤(複数)を同時投与することを含む。
多くの実施態様では、上記の方法のいずれかは、CIFN及びIFN-γを投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、この方法は、CIFN、IFN-γ及びコロナウイルス感染症の治療に効果的な1以上の追加の抗ウイルス剤(複数)を同時投与することを含む。
多くの実施態様では、上記の方法のいずれかは、PEG化IFN-α複合体を投与することを含む。いくつかの実施態様において、PEG化IFN-α複合体は、モノPEG化INF-αである。他の実施態様では、モノPEG化IFN-α複合体は、リシン残基又はIFN-αポリペプチドのN-末端アミノ酸残基を介して単一PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化IFN-α複合体は、リシン残基のイプシロン-アミノ基又はIFN-αポリペプチドのアルファ-アミノ基とPEG部分の活性化カルボキシル基とのアミド結合を介して単一PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化INF-α複合体は、単一の直鎖PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化INF-α複合体は、単一の直鎖30 kD PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化INF-α複合体は、リシン残基のイプシロン-アミノ基又はIFN-αポリペプチドのアルファ-アミノ基とPEG部分の活性化カルボキシル基とのアミド結合を介して単一直鎖30 kD PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化IFN-α複合体は、単一の直鎖30 kD PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化INF-α複合体は、リシン残基のイプシロン-アミノ基又はIFN-αポリペプチドのアルファ-アミノ基とPEG部分の活性化プロピオニル基とのアミド結合を介して単一直鎖30 kD PEG部分に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化INF-α複合体は、単一直鎖モノエトキシ-PEG(mPEG)に共有結合したIFN-αポリペプチドである。他の実施態様では、モノPEG化INF-α複合体は、IFN-αポリペプチドと直鎖プロピオン酸スクシニミジルエステル-活性化30 kDm PEGとの縮合反応物である。PEG化IFN-α複合体を用いる先の方法のいずれかにおいて、IFN-αポリペプチドは、コンセンサス・インターフェロン(CIFN)ポリペプチドでもよい。PEG化IFN-α複合体を用いる先の方法のいずれかにおいて、IFN-αポリペプチドは、インターフェロン・アルファコン-1であるCIFNポリペプチドでもよい。
定義
用語「個体」、「宿主」、「対象」及び「患者」は、本明細書では交換して使用され、サル及びヒトを含む霊長類に限定されない哺乳動物を称する。
本明細書で用いる用語「コロナウイルス」は、コロナビリダエ属の任意の構成員及びトロウイルス属の任意の構成員を含む、コロナウイルス科の任意の構成員に限定されない。
用語「コロナウイルス」は、天然(例えば野生型)コロナウイルス;天然コロナウイルス変異体;及び選択によって作製した変異体、化学的修飾によって作製した変異体及び遺伝子的に改変された変異体(例えば実験室で組換えDNA法によって改変されたコロナウイルス)を含む研究室で作製されたコロナウイルス変異体を更に含む。
本明細書で用いる用語「治療」、「治療すること」等は、所望の薬理効果及び/又は生理的効果を得ることを称する。効果は、その疾患又は症状を完全に又は部分的に抑制する点で予防的でもよいし、及び/又は疾患及び/又はその疾患に起因する副作用の部分的又は完全な治療の点で治療的でもよい。本明細書で用いる「治療」は、哺乳動物、特にヒトの疾患の任意の治療を包含し: (a) 疾患にかかりやすい又は疾患にかかりやすいが未だその疾患にかかっていると診断されたことがない対象において疾患が引き起こることを抑制すること;(b) 疾患を阻止すること、すなわちその発症を制止すること;及び(c) 疾患を軽減すること、すなわち疾患の後退を引き起こすこと、を含む。
明細書で用いる用語「I型インターフェロン受容体アゴニスト」は、受容体に結合し、受容体を介して情報伝達を起こす、ヒトI型インターフェロン受容体の任意の天然又は非天然リガンドを称する。I型インターフェロン受容体アゴニストは、天然インターフェロン、修飾インターフェロン、合成インターフェロン、PEG化インターフェロン、インターフェロン及び異種タンパク質を含む融合タンパク質、シャッフル型インターフェロンを含むインターフェロン;インターフェロン受容体に特異的抗体:非-ペプチド化学的アゴニストなどを含む。
明細書で用いる用語「III型インターフェロン受容体アゴニスト」は、受容体に結合し、受容体を介して情報伝達を起こす、ヒトIL-28受容体(「IL-28R」)の任意の天然又は非天然リガンドを称し、そのアミノ酸配列はSheppardらによって後述される。
明細書で用いる用語「II型インターフェロン受容体アゴニスト」は、受容体に結合し、受容体を介して情報伝達を起こす、ヒトII型インターフェロン受容体の任意の天然又は非天然リガンドを称する。II型インターフェロン受容体アゴニストは、天然インターフェロン、修飾インターフェロン、合成インターフェロン、PEG化インターフェロン、インターフェロン及び異種タンパク質を含む融合タンパク質、shuffledインターフェロンを含むインターフェロン;インターフェロン受容体に特異的抗体:非-ペプチド化学的アゴニストなどを含む。
本明細書で用いる用語「投与事象」は、抗ウイルス剤を必要としている患者への抗ウイルス剤の投与を称する。事象は、薬物分配装置からの1以上の抗ウイルス剤の放出を包含する。
本明細書で用いる「持続的送達」(例えば「物質の組織への持続的送達」の分脈において)とは、選択された時間に組織への所望の物質量の送達を提供する様式での、送達部位、例えば組織への薬物の移動を意味し、選ばれた時間に渡り毎分、ほぼ同一量の薬物が患者によって受け入れられる。
本明細書で用いる「制御された放出」(例えば「制御された薬物放出」の文脈において)とは、選ばれた又は他の制御可能な速度、間隔及び/量における、使用環境によって実質的に影響を受けない物質(例えばI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト、例えばIFN-α;例えばII型インターフェロン受容体アゴニスト、例えばIFN-γ)の放出を包含する。従って「徐放」は、実質的に持続的な送達及びパターン化送達(例えば規則的又は非規則的な時間間隔によって中断される期間の断続的送達)を包含するがこれらに限定されない。
薬物送達の文脈で用いる「パターン化」又は「一時的」とは、(例えば静脈内ボーラスに関連する期間以外の)予め選択された時間帯でのパターン、一般的に実質的に規則的なパターンでの薬物送達を意味する。「パターン化」又は「一時的」薬物送達とは、増加した速度、減少した速度、実質的に一定の速度、又は拍動速度又は速度範囲での薬物送達(例えば単位時間当たりの薬物量、又は単位時間の薬物製剤の体積)を包含し、持続的又は実質的に持続的、又は慢性的な送達を更に包含する。
用語「制御された薬物送達装置」とは、そこにおいて薬物又はその他の所望の物質放出(例えば放出速度、放出時間)が、装置自体によって制御され又は決定され、かつ使用環境によって実質的に影響されず、又は使用環境内で再現可能な速度で放出するような任意の装置を包含する意味である。
例えば「実質的に持続的注入」又は「実質的に持続的送達」の文脈で使用する「実質的に持続」とは、予備-選択期間内の任意の8時間間隔中に患者に投与される薬物量がゼロにならないように、薬物送達の予備-選択期間に実質的に中断しない方法での薬物送達を称する。更に、「実質的に持続的」薬物送達は、薬物送達の予備-選択期間中に実質的に中断されない、実質的に一定の、予備-選択速度又は速度範囲での薬物送達をも包含することができる(例えば単位時間当りの薬物量又は単位時間当りの薬剤体積)。
本発明を更に説明する前に、本発明は、記載された具体的実施態様に限定されるものでなく、当然のことながらそれ自体変化してもよいことを理解されたい。本発明の範囲は添付の請求の範囲によってのみ限定されるものであるから、本明細書で用いる用語は、記載する具体的実施態様の目的にのみ使用するものであって、限定する意図ではないことも理解されたい。
数値範囲が与えられている場合に、その範囲及び任意のその他の記載範囲の上下限値、又はその記載範囲の中間値を、文脈が明確に指摘していない場合には、各中間値は、下限単位の10分の1まで本発明の範囲内に包含されることを理解されたい。これらのより狭い範囲の上下限は、その狭い範囲内に独立して含まれてもよく、また記載範囲内で具体的に排除される限界値であることを前提に本発明内に包含される。記載範囲が限界値の1又は両方を含む場合、その包含されている限界値のいずれか一方又は両方を除いた範囲も本発明に含まれる。
特に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術的及び化学的用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同一の意味である。本明細書で記載された任意の方法及び材料又はこれらの類似物もしくは均等物は、本発明の実施又は試験にも使用することができるが、ここでは好ましい方法及び材料を記載する。本明細書に記載の全ての刊行物は、刊行物の引用と関連する方法及び/又は材料を開示又は記載するために参考文献として本明細書に援用される。
本明細書及び添付請求の範囲で用いるように、単数形「a」、「and」及び「the」は、文脈が明確に示さない限り、複数形の対象物を含む。従って、例えば「1用量(a dose)」に対する対象は複数の用量を含み、「方法(the method)」に対する対象は1又はそれ以上の方法及び当業者に公知の均等物等を含む。
本明細書で考察した刊行物は、本願の出願日前に開示されているものを提供したにすぎない。本発明が先の発明によってその刊行物よりも出願日を早める権利が与えられないことを、自認として、解釈されるべきものは本明細書には存在しない。更に、提供された刊行物の日付は、独立に確認されるべきである実際の刊行物の日付とは異なってもよい。
発明の詳細な説明
本発明は、コロナウイルス感染症の治療方法、及びコロナウイルス感染症に罹患した患者において、ウイルス蔓延を減少させ、ウイルスクリアランスの時間を短縮し又は臨床結果の疾病率もしくは死亡率を減少させる方法を提供する。本発明は、個体が臨床的後遺症を有する病的コロナウイルス感染症を発症する危険性を減少させる方法を更に提供する。本発明は、個体がサースを発症する危険性を減少させる方法を更に提供する。本発明は、サースの治療方法を更に提供する。当該方法は、一般的に、コロナウイルス感染症の治療のためにI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/II型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量を投与することを含む。
本発明の方法は、一般的に、a) II型インターフェロン受容体アゴニスト;b) I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト;又は、c) 同時にII型インターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストを投与することを含む。便宜上、明細書では、治療a)、b)及びc)は、「インターフェロン療法」又は「インターフェロン治療」と総称される。
本明細書で提供される説明では、サースの治療剤が例示されている。しかしながら、対象方法は、任意のコロナウイルス感染症の予防を含む治療に有用である。
サースは異型ウイルス性肺炎であり、頭痛、寒気又は身体の痛みを伴うことがある38℃より高い発熱を特徴とする。サースは空咳、息切れ、呼吸困難、低酸素症、あるいは肺炎もしくは急性呼吸窮迫症候群のX線写真又はその他の発見によって更に特徴付けられる。場合によっては、疾患は死に至る。
本発明はサースの治療方法を提供する。方法は、一般的に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与;II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与;又は、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量と併用したI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。
いくつかの実施態様では、インターフェロン療法は、個体の予防的に投与される。例えば症状の発現前にインターフェロン療法が開始される。かかる予防的治療は、無症候及び感染していない又は未だ感染していないが、サースと診断されたことがある個体と接触してきた個体;無症候及び未だ感染していないが、サースと診断されたことがある個体と接触すること予想される個体(例えば、サースと診断されたことがある個体が看護される施設で働く医療従事者);無症候及び未だ感染していない個体、及びサース事例の比較的高い発症が知られている場所に旅行する個体等の場合に投与される。
その他の実施態様では、インターフェロン療法は、サースの臨床的兆候、例えば頻繁に38℃を越える発熱の出現後に開始される。対象方法の利点は、サース症状の重度が低減される、例えばウイルス蔓延が減少し及び/又はウイルスクリアランスの時間が短縮され、及び/又は疾病率又は死亡率が減少する。
本発明は、コロナウイルスへの暴露が分かっている又は推測された後にコロナウイルス感染症の臨床的兆候を有する個体のコロナウイルス感染症の治療的処置方法を更に提供する。(i) コロナウイルス感染症と診断されたことがある個体と接触したことがある、及び(ii) 38℃を頻繁に越える発熱をする、個体は、本発明の方法で治療するのが望ましいと考えられる。対象方法の利点は、コロナウイルス感染症の重度が減少される、例えばウイルス蔓延が減少し、及び/又はウイルスクリアランスの時間が短縮され、及び/又は疾病率又は死亡率が減少することである。
本発明は、コロナウイルスに未だ感染していない及び/又はコロナウイルス感染症の典型的症状を示さない個体のコロナウイルス感染症の予防的処置方法を更に提供する。かかる個体は、サースを有する個体に接触したことがある人、例えば医療従事者;サースを有する個体と狭い空間にいる人(例えば客室乗務員及びパイロット等の民間航空機従事者;旅行者;会議出席者等);及びサースを有する個体と生活を共にしている人を含む。本発明の利点は、個体が病的コロナウイルス感染症を発症する危険性が減少することである。
対象治療方法が予防的である場合には、当該方法は、個体がコロナウイルスで病的感染症を発症する危険性を減少させる。I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量は、個体がコロナウイルスで病的感染症を発症する危険性又は傾向を単独又は併用療法が減少させる量である。例えば、有効量は、インターフェロン療法の非存在下にウイルスで病的感染症を発症する危険性と比較して、個体が病的感染症を発症する危険性を少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又はそれ以上に減少させる。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量は、治療非存在下のウイルス蔓延と比較して、単独又は併用療法がコロナウイルス蔓延を少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又はそれ以上に減少させる量である。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量は、治療非存在下のウイルスクリアランスと比較して、単独又は併用療法がウイルスクリアランスの時間を少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又はそれ以上に減少させる量である。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量は、治療非存在下の疾病率及び死亡率と比較して、単独又は併用療法がコロナウイルス感染症に起因する疾病率及び死亡率を少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又はそれ以上に減少させる量である。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量は、治療非存在下の疾病率及び死亡率と比較して、単独又は併用療法がサースに起因する疾病率及び死亡率を少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%又はそれ以上に減少させる量である。
対象治療方法が病的コロナウイルス感染症の危険性の減少、ウイルス蔓延の減少、ウイルスクリアランスの時間の短縮、又はコロナウイルス感染症に起因する疾病率及び死亡率の減少に効果的であるか否かは、当業者によって容易に決定される。ウイルス蔓延は、血清のウイルス力価又はウイルスレベルを測定することによって容易に測定される。血清中のウイルス数(例えばウイルス粒子数又はウイルスゲノム数)は、例えば検定されるコロナウイルスに特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを用いる定量的ポリメラーゼチェーン反応検定法を含む、任意の周知の検定を用いて決定することができる。疾病率が減少するか否かは、例えば熱、呼吸器症状(例えば咳、呼吸の容易又は困難)等を含むコロナウイルス感染症に関連する任意の症状を測定することによって決定することができる。
一般的に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの単位剤形は、約1μg〜約300μgの範囲である。一般的に、II型インターフェロン受容体アゴニスの単位剤形は、約25μg〜約500μgの範囲である。多くの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストの複数回用量が投与されるだろう。例えば、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、1週から約16週の期間中、日に2回、毎日、週に3回、週に2回、毎週又は月に2回、投与することができる。
いくつかの実施態様では、本発明は、コロナウイルスに暴露された個体(例えばコロナウイルスに感染した個体と接触したことがある個体)におけるウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率又は死亡率の減少方法であって、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト、II型インターフェロン受容体アゴニスト、又はI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストの併用療法の有効量を投与することを含む前記方法を提供する。これらの実施態様では、インターフェロン療法は、暴露後約1時間〜約14日間、例えばコロナウイルスへの暴露後、約1時間〜約24時間、約24時間〜約48時間、約48時間〜約3日間、約3日間〜約4日間、約4日間〜約7日間、約7日間〜約10日間、又は約10日間〜約14日間行われる。
いくつかの実施態様では、本発明は、コロナウイルスに暴露された個体(例えばコロナウイルスに感染した個体と接触したことがある個体)が臨床的後遺症を有する病的コロナウイルス感染症(例えばサース)を発症する危険性を減少させる方法であって、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト、II型インターフェロン受容体アゴニスト、又はI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストを含む併用療法有効量を投与することを含む前記方法を提供する。これらの実施態様では、インターフェロン療法は、暴露後約1時間〜約35日間、例えばコロナウイルスへの暴露後、約1時間〜約24時間、約24時間〜約48時間、約48時間〜約3日間、約3日間〜約4日間、約4日間〜約7日間、約7日間〜約10日間、約10日間〜約14日間、約14日間〜約21日間、又は約21日間〜約35日間行われる。
いくつかの実施態様では、本発明は、コロナウイルスに感染したことがある又は感染したことがなくかつコロナウイルスに暴露された個体における、ウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率又は死亡率の減少方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、コロナウイルスへの暴露の24時間以内にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。その他の実施態様では、当該方法は、コロナウイルスへの暴露の24時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。その他の実施態様では、コロナウイルスへの暴露の24時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
いくつかの実施態様では、本発明は、コロナウイルスに感染したことがなくかつコロナウイルスに暴露された個体における、ウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率又は死亡率の減少方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、コロナウイルスへの暴露の48時間以内にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。その他の実施態様では、当該方法は、コロナウイルスへの暴露の48時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。その他の実施態様では、コロナウイルスへの暴露の48時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
いくつかの実施態様では、本発明は、コロナウイルスに感染したことがなくかつコロナウイルスに暴露された個体における、ウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率又は死亡率の減少方法を提供する。当該方法は、コロナウイルスへの暴露後48時間を越える、例えばコロナウイルスへの暴露後、約72時間〜約35日間、例えば暴露後72時間、4日間、5日間、6日間又は7日間、又は約7日間〜約10日間、約10日間〜約14日間、約14日間〜17日間、約17日間〜約21日間、約21日間〜約25日間、約25日間〜約30日間、又は約30日間〜約35日間行われる。これらのいくつかの実施態様では、当該方法は、コロナウイルスへの暴露後48時間より長く、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。その他の実施態様では、コロナウイルスへの暴露後48時間より長く、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。その他の実施態様では、コロナウイルスへの暴露後48時間より長く、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
ある実施態様では、本発明は、コロナウイルスに暴露された個体(例えばコロナウイルスに感染した個体と接触したことがある個体)が臨床的後遺症を有する病的コロナウイルス感染症(例えばサース)を発症する危険性を減少させる方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量をコロナウイルスへの暴露の24時間以内に投与することを含む。その他の実施態様では、当該方法は、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量をコロナウイルスへの暴露の24時間以内に投与することを含む。その他の実施態様では、当該方法は、コロナウイルスへの暴露の24時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
ある実施態様では、本発明は、コロナウイルスに暴露された個体(例えばコロナウイルスに感染した個体と接触したことがある個体)が臨床的後遺症を有する病的コロナウイルス感染症(例えばサース)を発症する危険性を減少させる方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量をコロナウイルスへの暴露の48時間以内に投与することを含む。その他の実施態様では、当該方法は、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量をコロナウイルスへの暴露の48時間以内に投与することを含む。その他の実施態様では、当該方法は、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量をコロナウイルスへの暴露の48時間以内に投与することを含む。
ある実施態様では、本発明は、サースを発症する危険性がある個体(例えばサースと診断された個体と接触したことがある個体;サースの比較的高い発生地域を旅行したことがある個体)において人がサースを発症する危険性を減少させる方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の24時間以内に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の24時間以内に、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の24時間以内に、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法でI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
ある実施態様では、本発明は、サースを発症する危険性がある個体(例えばサースと診断された個体と接触したことがある個体;サースの比較的高い発生地域を旅行したことがある個体)において人がサースを発症する危険性を減少させる方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の48時間以内に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の48時間以内に、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の48時間以内に、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法でI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
ある実施態様では、本発明は、サースを発症する危険性がある個体(例えばサースと診断された個体と接触したことがある個体;サースの比較的高い発生地域を旅行したことがある個体)において人がサースを発症する危険性を減少させる方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の3〜7日以内に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の3〜7日以内に、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サースに暴露された又はサースを有する個体と接触の3〜7日以内に、II型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法でI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を投与することを含む。
いくつかの実施態様では、本発明は、サースの治療方法、例えば、サースと診断されたことがある個体又はサースと疑われた個体又はサースを発症する危険性がある個体(例えばサースと診断された個体と接触したことがある個体;サースの比較的高い発生地域を旅行したことがある個体)及びサースの少なくとも1症状、例えば38℃を越える熱を有する個体におけるウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率又は死亡率の減少方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サース症状の発現の24時間以内にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サース症状の発現の24時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。その他の実施態様では、当該方法は、サース症状の発現の24時間以内にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法でI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。
いくつかの実施態様では、本発明は、サースと診断されたことがある個体、又はサースの疑い事例を有する個体又はサースを発症する危険性のある個体(例えばサースと診断された個体と接触したことがある個体;サースの比較的高い発生地域を旅行したことがある個体)及びサースの少なくとも1症状、例えば38℃を越える熱を有する個体におけるウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率及び死亡率の減少方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サース症状の発現の48時間以内にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サース症状の発現の48時間以内にII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。その他の実施態様では、当該方法は、サース症状の発現の48時間以内にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法でI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。
いくつかの実施態様では、本発明は、サースと診断されたことがある個体、又はサースの疑い事例を有する個体又はサースを発症する危険性のある個体(例えばサースと診断された個体と接触したことがある個体;サースの比較的高い発生地域を旅行したことがある個体)及びサースの少なくとも1症状、例えば38℃を越える熱を有する個体におけるウイルス蔓延の減少、及び/又はウイルスクリアランスの時間の短縮、及び/又は疾病率及び死亡率の減少方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サース症状の発現後48時間を越えて、例えばサース症状の発現後72時間から35日間、例えば72時間から4日、5日、6日又は7日、又はサース症状の発現後約7日間〜約10日間、約10日間〜約14日間、約14日間〜約17日間、約17日間〜約21日間、約21日間〜約25日間、約25日間〜約30日間、又は約30日間〜約35日間にインターフェロン療法を投与することを含む。これらの実施態様のいくつかでは、当該方法は、サース症状の発現の48時間を越えてI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。その他の実施態様では、当該方法は、サース症状の発現の48時間を越えてII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。その他の実施態様では、当該方法は、サース症状の発現の48時間を越えてI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を用いる併用療法でI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの有効量の投与を含む。
いくつかの実施態様では、本発明は、I型インターフェロン受容体アゴニスト療法を用いる及びI型インターフェロン受容体アゴニストがIFN-α又はPEG化IFN-α複合体(PEG-IFN-α)であるいずれかの上記方法を提供する。これらの実施態様のいくつかでは、IFN-αはコンセンサス・インターフェロン(CIFN)又はPEG化コンセンサス・インターフェロン複合体(PEG-CIFN)である。
いくつかの実施態様では、本発明は、II型インターフェロン受容体アゴニスト療法を用いる及びII型インターフェロン受容体アゴニストがIFN-であるいずれかの上記方法を提供する。
I型インターフェロン受容体アゴニスト
上記方法のいずれかにおいていくつかの実施態様では、I型インターフェロン受容体アゴニストが投与される。I型インターフェロン受容体アゴニストは、IFN-α;IFN-γ;IFN-タウ;IFN-ω;I型インターフェロン受容体に特異的な抗体アゴニスト;及びI型インターフェロン受容体の任意の他のアゴニスト例えば非-ポリペプチドアゴニスト、を含む。
インターフェロン-α
公知のIFN-αは、いずれも本発明に用いられる。本明細書で用いる用語「インターフェロン-α」は、ウイルス複製及び細胞性増殖を阻止し、免疫応答を調節する関連ポリペプチドのファミリーを称する。用語「IFN-α」は、天然IFN-α;合成IFN-α; IFN-α誘導体(例えばPEGIFN-α、グリコシル化IFN-α等);及び天然又は合成IFN-αの類似体;天然IFN-αについて記載したように、基本的には抗ウイルス性を有する任意のIFN-αを含む。
好適なαインターフェロンは、天然IFN-α(天然IFN-α2a、IFN-α2bを含むがこれらに限定されない);組換えインターフェロンα-2b例えばSchering Corporation, Kenilworth, N. J.社のイントロン-Aインターフェロン;組換えインターフェロンα-2b例えばHoffmann-La Roche, Nutley, N. J.社のロフェロンインターフェロン;組換えインターフェロンα-2c、例えばBoehringer Ingelheim Pharmaceutical, Inc., Ridgefield, Conn.社のベロフォアα2インターフェロン;インターフェロンアルファ-nl、すなわち天然アルファインターフェロンの精製混合物、例えばSumitomo, Japan社のスミフェロン又は例えばGlaxo-Wellcome Ltd., London, Great Britain社のウェルフェロンインターフェロンアルファ-nl(INS);及びInterferon Sciencesによって製造されPurdue Frederick Co., Norwalk, Conn.社からアルフェロン(商標)で市販されている天然アルファインターフェロンの混合物であるインターフェロンアルファ-n3を含むが、これらに限定されない。
用語「IFN-α」は、コンセンサスIFN-αをも包含する。コンセンサスIFN-α(「CIFN」及び「IFN-con」及び「コンセンサス・インターフェロン」とも称される)は、米国特許第4,695,623号明細書及び同4,897,471号明細書に開示のIFN-con1、IFN-con2及びIFN-con3と表わされるアミノ酸配列;及び天然インターフェロンアルファ類のコンセンサス配列の決定によって定義されるコンセンサス・インターフェロン(例えば、インファーゲン(Infergen)(商標)、InterMune, Inc., Brisbane, Calif.)を含むがこれらに限定されない。IFN-con1は、インファーゲン(商標) アルファコン-1製品のコンセンサス・インターフェロン剤である。インファーゲン(商標)コンセンサス・インターフェロン製品は、本明細書ではそのブランド名(インファーゲン(商標))又はその一般名(インターフェロンアルファコン-1)で称する。IFN-conをコードするDNA配列は、上記特許又はその他の方法で合成することができる。CIFNの使用は具体的対象である。
本発明の使用には、IFN-α及び異種ポリペプチドを含む融合ポリペプチドも好適である。好適なIFN-α融合ポリペプチドは、アルブフェロン-アルファ(商標) (ヒトアルブミン及びIFN-αの融合品;Human Genome Sciences;例えば、Osbornら (2002) J Pharmacol. Exp. Therap. 303: 540-548)を参照されたい)を含むがこれらに限定されない。本発明の使用には、遺伝子-シャッフル型IFN-αも好適である。例えばMasciら (2003) Curr. Oncol. Rep. 5: 108-113を参照されたい。
PEG化インターフェロン-α
用語「IFN-α」はまた、誘導体化されて(例えば化学的に修飾される)血清半減期等の特定の性質を変更する、IFN-αの誘導体を包含する。そのような理由で、用語「IFN-α」は、グリコシル化IFN-α;ポリエチレングリコールで誘導化されたIFN-α(「PEG化IFN-α」)等を含む。PEG化IFN-α及びその製造法は、例えば米国特許第5,382,657号明細書;同5,981,709号明細書;及び同5,951,974号明細書で考察されている。PEG化IFN-αは、PEG複合体、及びインターフェロンα-2a(ロフェロン(Roferon)(商標), Hoffman La-Roche, Nutley, N. J.)、インターフェロンα-2b(イントロン(Intron)(商標), Schering-Plough, Madison, N. J.)、インターフェロンα-2c(Berofor Alpha, Boehringer Ingelheim, Ingelheim, Germany)に結合したPEG;及び天然インターフェロンアルファ類(インファーゲン(商標), InterMune, Inc., Brisbane, Calif.)のコンセンサス配列の決定によって定義されるコンセンサス・インターフェロンを含むがこれらに限定されない上記IFN-α分子のいずれかを包含する。
上記IFN-αポリペプチドのいずれかは、1以上のポリエチレングリコール部分で修飾、すなわちPEG化することができる。PEG化IFN-αポリペプチドのPEG分子は、IFN-αポリペプチドの1以上のアミノ酸側鎖に結合している。いくつかの実施態様では、PEG化IFN-αは、1アミノ酸にのみPEG部分を有する。他の実施態様では、PEG化IFN-αは、2以上のアミノ酸にPEG部分を有する。例えばIFN-αは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10種のアミノ酸残基に結合したPEG部分を含む。
IFN-αは、アミノ基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を介してPEGに直接(すなわち結合基なしで)結合することができる。
いくつかの実施態様では、PEG化IFN-αは、IFN-αポリペプチドのアミノ末端(N-末端)において又はその近傍でPEG化される。例えばPEG部分は、アミノ酸1〜アミノ酸4又はアミノ酸5〜アミノ酸約10の1以上のアミノ酸残基においてIFN-αポリペプチドに結合される。
他の実施態様では、PEG化IFN-αは、約10〜約28の1以上のアミノ酸残基においてPEG化される。
他の実施態様では、PEG化IFN-αは、IFN-αポリペプチドのカルボキシル末端(C-末端)において又はその近傍で、例えば、アミノ酸156〜166又はアミノ酸150〜155の1以上の残基においてPEG化される。
他の実施態様では、PEG化IFN-αは、1以上のアミノ酸残基において又はアミノ酸100〜114の1以上の残基においてPEG化される。
IFN-αタンパク質の受容体-結合及び/又は活性部位ドメインにおける又はその近傍でのアミノ酸残基のポリエチレングリコール誘導体化は、これらのドメインの機能を妨害することができる。本発明のある実施態様では、PEG化が行えないアミノ酸は、アミノ酸30〜アミノ酸40のアミノ酸残基;及びアミノ酸113〜アミノ酸149のアミノ酸残基を含む。
いくつかの実施態様では、PEGは連結基を介してIFN-αに結合する。連結基とは、任意の生物適合性連結基であり、この「生物適合可能性」は、化合物又は基が非-毒性であり、損傷、病気、疾患又は死亡を引き起こすことなくin vitro又はin vivoで使用できることを示す。PEGは、連結基例えばエーテル結合、エステル結合、チオール結合又はアミド結合に結合することができる。好適な生物適合性連結基は、エステル結合、アミド結合、イミド結合、カルバメート結合、カルボキル結合、ヒドロキシル結合、糖質、スクシニミド基(例えばスクシニミジル スクシネート(SS)、スクシニミジル プロピオネート(SPA)、スクシニミジル ブタノエート(SBA)、スクシニミジル カルボキシメチレート(SCM)、スクシニミジル スクシンアミド(SSA)又はN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を含む)、エポキシド基、オキシカルボニルイミダゾール基(例えばカルボニルジミダゾール(CDI)を含む)、ニトロフェニル基(例えばニトロフェニル炭酸塩(NPC)又はトリクロロフェニル炭酸塩(TPC)を含む)、トリシレート基、アルデヒド基、イソシアナート基、ビニルスルホン基、チロシン基、システイン基、ヒスチジン基又は第一アミンを含むがこれらに限定されない。
スクシニミジル プロピオネート(SPA)及びスクシニミジル ブタノエート(SBA)エステル-活性化PEGの製造法は、米国特許第5,672,662号明細書(Harrisら)及びWO 97/03106号パンフレットに記載されている。
PEGのIFN-αポリペプチドへの結合方法は当該分野で公知であり、公知の方法のいずれも使用することができる。例えば、Parkら, Anticancer Res., 1: 373-376 (1981); Zaplipsky 及びLee, Polyethylene Glycol Chemistry: Biotechnical and Biomedical Applications, J. M. Harris, ed., Plenum Press, NY, Chapter 21 (1992);米国特許第5,985,265号明細書;米国特許第5,672,662号明細書(Harrisら)及びWO 97/03106号パンフレットを参照されたい。
PEG化IFN-α及びその製造法は、米国特許第5,382,657号;同5,981,709号;同5,985,265号;及び同5,951,974号の各明細書で考察されている。PEG化IFN-αは、PEG複合体及びインターフェロンアルファ-2a(ロフェロン(Roferon), HoffmanLaRoche, Nutley, N.J.)結合PEG、当該PEG化ロフェロンはペガシス(Pegasys)(Hoffinan LaRoche)として公知;インターフェロンアルファ-2b(イントロン, Schering-Plough, Madison, N.J.)、当該PEG化イントロンはPEG-イントロン(Schering-Plough)として公知;インターフェロンアルファ-2c(Berofor Alpha, Boehringer Ingelheim, Ingelheim, Germany);及び天然インターフェロンアルファ類(インファーゲン(商標), InterMune, Inc., Brisbane, Calif.)のコンセンサス配列の決定により定義されるコンセンサス・インターフェロン(CIFN)、当該PEG化インファーゲンはPEG-インファーゲンと称される、を含むがこれらに限定されない任意の上記IFN-α分子を包含する。
多くの実施態様では、PEGは、IFN-αポリペプチド上の第一アミン基と反応するモノエトキシPEG分子である。還元的アルキル化を経るモノメトキシPEGによるポリペプチドの修飾方法は、当該分野で公知である。例えばChamowら(1994) Bioconj. Chem. 5: 133-140を参照されたい。
1つの非限定的例では、PEGはSPA連結基を介してIFN-αに結合する。PEGのSPAエステル及びその製造法は、米国特許第5,672,662号明細書に記載されている。SPA結合は、IFN-αポリペプチド上の遊離のアミン基との結合を与える。
例えば、PEG分子は、PEG部分のプロピオニル基と、IFN-αポリペプチドの表面露出リシン残基のイプシロンアミノ基とのアミド結合を含む結合を介して共有結合的に結合される。かかる結合は、例えばPEGのメトキシ、オメガプロパン酸活性化エステル(mPEGspa)の縮合によって形成することができる。
1つの非限定的例として、本明細書の使用に好ましい1つのモノPEG化CIFN複合体はCIFNポリペプチドへの共有結合によって結合された約30 kDの直鎖PEG部分を有する。当該共有結合は、PEG部分のプロピオニル基と、CIFNポリペプチドの表面露出リシン残基のイプシロンアミノ基とのアミド結合であり、当該表面露出リシン残基は、lys31、lys50、lys71、lys84、lysl2l、lysl22、lysl34、lysl35及びlysl65から選ばれ、当該アミド結合は、PEGのメトキシ、オメガプロパン酸活性化エステル(mPEGspa)の縮合によって形成することができる。
ポリエチレングリコール
IFN-αポリペプチドへの結合に好適なポリエチレングリコールは、室温で水溶性であり、一般式 R(O-CH2-CH2)nO-R[式中、Rは水素原子、は保護基、例えばアルキル基もしくはアルカノール基を示し、nは1〜1,000の整数を示す。]を有する。Rが保護基の場合には、一般的に1〜8の炭素原子を有する。
多くの実施態様では、PEGは少なくとも1つのヒドロキシル基例えば末端ヒドロキシル基を有する。そのヒドロキシル基は、アミノ基、例えばリシン残基のイプシロンアミノ基、ポリペプチドのN-末端の遊離のアミノ基又はアスパラギン、グルタミン、アルギニン又はヒスチジンのアミノ基等の任意のその他のアミノ基と反応する官能基を生じる。
その他の実施態様では、PEGは、IFN-αポリペプチドの遊離のカルボキシル基、例えばIFN-αポリペプチドのカルボキシル末端の遊離のカルボキシル基と反応するように誘導体化される。IFN-αのカルボキシル末端の遊離のカルボキシル基と反応する好適なPEG誘導体は、PEGアミン及びPEGのヒドラジン誘導体(例えばPEG-NH-NH2)を含むが、これらに限定されない。
その他の実施態様では、PEGは、アミノ基と選択的に反応しアミド誘導体を生成する、末端チオカルボン酸基、-COSHを含むように誘導体化される。チオ酸の反応性のため、特定の脱離基はその他の脱離基を越える選択性を有する。例えば、-SHは、好適なpHの条件下、N-末端アミノ基との反応で十分な脱離基能を示し、その結果、リシン残基のε-アミノ基は水素化され、非求核性を維持する。一方、好適なpH条件での反応は、選択的に反応する近接リシン残基をいくつか生成することができる。
その他の実施態様では、PEGは、PEG鎖末端にN-ヒドロキシスクシンイミデート等の反応性エステルを含む。かかるN-ヒドロキシスクシンイミデート-含有PEG分子は、中性の6.5〜7.5のような特定のpH条件下で、選択されたアミノ基と反応する。例えば、N-末端アミノ基は、中性のpH条件下で選択的に修飾することができる。しかしながら、試薬の反応性が過激ならば、リシンの近接-NH2基も反応する。
PEGは、IFN-αポリペプチドに直接結合するか又は連結基を介して結合する。ある実施態様では、連結基がIFN-αオリペプチドに添加されると、連結基-修飾IFN-αポリペプチドを形成する。かかる連結基は、種々の機能性、例えば連結基-修飾IFN-αポリペプチドにPEG試薬を結合させるためのスルフヒドリル、アミノ又はカルボキシル基等の反応性基を提供する。
いくつかの実施態様では、IFN-αポリペプチドに結合したPEGは直鎖である。その他の実施態様では、IFN-αポリペプチドに結合したPEGは分岐鎖である。例えば米国特許第5,643,575号明細書に記載のような分岐PEG誘導体「星状PEG」、及びShearwater Polymers, Inc. カタログ「Polyethylene Glycol Derivatives 1997-1998」に記載のような分岐PEG誘導体「多アームPEG」。「星状PEG」は、例えば米国特許第6,046,305号明細書を含む当該技術に記載されている。
約2 kDa〜約100 kDaの範囲の分子量を有するPEGは、PEGの文脈で用語「約」が、いくつかの分子はポリエチレングリコールの調製において記載の分子量よりも大きくなり、いくつかの分子は小さくなることを意味する場合に、一般的に用いられる。例えば、IFN-αに結合する好適なPEGは、約2 kDa〜約5 kDa、約5 kDa〜約10 kDa、約10 kDa〜約15 kDa、約15 kDa〜約20 kDa、約20 kDa〜約25 kDa、約25 kDa〜約30 kDa、約30 kDa〜約40 kDa、約40 kDa〜約50 kDa、約50 kDa〜約60 kDa、約60 kDa〜約70 kDa、約70 kDa〜約80 kDa、約80 kDa〜約90 kDa、又は約90 kDa〜約100 kDaの分子量を有する。
PEG-IFN-α結合体の調製
上述のように、PEG部分は、直接又は連結基を介して、内部でN-末端にもしくはその近くにあるアミノ酸残基に、又はIFN-α-ポリペプチドのC-末端にもしくはその近くにあるアミノ酸残基に結合することができる。結合は、液相又は固相法で実行することができる。
N-末端結合
PEG部分の、IFN-αポリペプチドのN-末端又はその近くのアミノ酸残基への結合方法は、当該分野で周知である。例えば、米国特許第5,985,265号明細書を参照されたい。
いくつかの実施態様においては、N-末端の化学的修飾IFN-αを選択的に得る周知の方法が使用できる。例えば、特定のタンパク質の誘導化に利用可能な異なった種類の第一アミノ基(リシン対N-末端)の異なった反応性を利用する還元的アルキル化によるタンパク質修飾方法を用いることができる。好適な反応条件下では、ポリマーを含むカルボニル基でタンパク質のN-末端を実質的に選択的に誘導化することができる。反応は、リシン残基のε-アミノ基とタンパク質のN-末端残基のα-アミノ基とのpKa差を利用するpHで実行する。かかる選択的誘導化によって、PRG部分のIFN-αへの結合が制御される:ポリマーとの結合体は、IFN-αのN-末端で優先的に起こり、その他の反応性基、例えばリシン側鎖アミノ基では目だった修飾は起こらない。
C-末端結合
例えば米国特許第5,985,265号明細書に記載のN-末端-特異的結合方法は、モノPEG化生成物を優先的に与える。しかしながら、過剰の試薬及び少量の複数PEG化生成物を除くことを目的とする精製方法は、N-末端保護ポリペプチドを除去してしまう。治療法の点では、かかる方法は、製造コストに顕著な増加をもたらす。例えば、その周知のインファーゲン(商標) アルファコン-1 CIFNポリペプチドアミノ酸配列の構造の検索では、クリッピングがカルボキル末端で約5%であるため、1つの主なC-末端配列のみが存在する。従って、いくつかの実施態様では、N-末端PEG化IFN-αは使用されない;代わりに、IFN-αポリペプチドがC-末端PEG化される。
モノPEG化インファーゲン生成物を得る効率的合成法及び治療的方法は、以下のように想定される。
C-末端に選択的なPEG試薬は、スペーサーを用いるか又は用いないで調製することができる。例えば、1つ末端ではメチルエーテルとして修飾され、他の末端ではアミノ機能を有するポリエチレングリコールは、出発物質として使用することができる。
水溶性カルボジイミドを縮合剤として調製又は得る方法は実施できる。IFN-α(例えばインファーゲン(商標) アルファコン-1 CIFN又はコンセンサス・インターフェロン)と縮合剤としての水溶性カルボジイミドとの結合は、一般的には、水性媒体中で、アミド結合に影響を与える至摘pHでの好適な緩衝系によって実施される。高分子量のPEGは、タンパク質に共有結合的に添加され、その分子量を増加させる。
選択される試薬は、方法最適化研究に依拠するだろう。好適な試薬の非限定的例は、EDAC又は1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドである。EDACの水溶性は、前もって有機溶媒による溶解の必要なく、反応に直接添加することができる。過剰の試薬及び架橋反応の副生成物として形成されたイソ尿素は、いずれも水溶性であり、透析又はゲル濾過によって容易に除くことができる。EDACの濃水溶液を調製し、反応に少量添加して促進させる。保存溶液を調製したら、試薬の水に対する不安定性の点から直ちに使用する。文献の合成プロトコールのほとんどは、至摘反応媒体が4.7〜6.0の範囲にあることを示唆している。しかしながら、縮合反応は、大してロスなく進行し、pH 7.5にまでなる。溶媒として水を使用することができる。インファーゲンの意図した使用の点から、好ましくは溶媒は、4.7〜6.0のpHに予め滴定された2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸緩衝液である。しかしながら、生成物が同一の緩衝液中に存在するという事実の点から、pH 7〜7.5の0.1Mリン酸も使用できる。PEGアミンのIFN-α分子に対する比は、C-末端カルボキル残基(複数)が選択的にPEG化されてモノPEG化誘導体(複数)を与えるように最適化される。
PEGアミンの使用をその名前又は構造により上で述べてきたが、かかる誘導体は例示に過ぎず、その他の基、例えばIFN-αタンパク質のカルボキシル基でも縮合するPEG-NH-NH2のようなヒドラジン誘導体も使用できる。水相に加えて、反応は固相でも行うことができる。ポリエチレングリコールは、300〜40,000の範囲の分子量の化合物の一覧から選択することができる。種々のポリエチレングリコールの選択は、結合効率及び循環時間、抗ウイルス活性等のin vitro及びin vivoでの精製誘導体の生物学的能力によっても決定されるだろう。
加えて、好適なスペーサーはタンパク質のC-末端に加えることができる。スペーサーは、好適なPEG試薬と反応して高分子量IFN-α誘導体を与える、SH、NH2又はCOOH等の反応性基を有する。混合固相/液相法は、C-末端PEG化インターフェロンの調製に工夫することができる。例えば、IFN-αのC-末端は、固相上でGly-Gly-Cys-NH2スペーサーを用いて、次いで液相中で好適な分子量の活性化ジチオピリジル-PEG試薬を用いて伸張される。C-末端での結合はN-末端での保護とは無関係であるため、想定された方法及び生成物は、コスト(第三タンパク質はN-末端PEG化方法では消費されない)的に有利であり、コロナウイルス感染症を治療する治療法の経済に寄与する。
IFN-αのC-末端の-COOH基に加えて、分子の他の場所でPEG試薬と反応し、その位置でモノPEG化するか又は多PEG化するアミノ酸のより反応性の高いカルボキシル基が存在する。これらの反応は、分子のC-末端での立体的自由度、及びカルボジイミド及び例えば分岐鎖分子にあるPEG試薬によって負わされる立体障害によって、せいぜい最小になる、と想定される。従って、インファーゲン及び天然型又は宿主形で発現された類似のかかるタンパク質の好ましいPEG修飾様式は、N-末端を変化程度に保護し、効能を向上させ、in vivoでの生物活性をより高度に維持するものである。
C-末端PEG化を達成する別の方法は以下の通りである。C-末端PEG化の選択性は、ヘリックス内に埋もれた又はIFN-α内にあるカルボキシル残基での反応を除外する立体障害性試薬で達成される。例えば、1つのこのような試薬は、分子量約40kdの分岐鎖PEGであり、この試薬は以下のようにして合成できる。
OH3C-(CH2CH20)n-CH2CH2NH2にグルタミン酸を加える。例えばHOCO-CH2CH2CH(NH2)-COOHを好適な試薬例えばジシクロヘキシルカルボジイミド又は水溶性EDCで縮合し、分岐鎖PEG剤OH3C-(CH2CH2O)n-CH2CH2NHCOCH(NH2)CH20CH3-(CH2CH20)n-CH2CH2NHCOCH2を与える。
Figure 2006528679
この試薬は、過剰に用いてアミノ基をIFN-αの遊離かつ適応性のあるカルボキシル基と結合させ、ペプチド結合を形成させることができる。
必要ならば、PEG化IFN-αを任意の公知の方法、例えばイオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー及びそれらの組み合わせを含むが限定されない方法を用いて非PEG化IFN-αから分離する。例えば、PEG-IFN-α結合体がモノPEG化IFN-αである場合には、生成物はイオン交換クロマトグラフィーによってまず分離され、モノPEG化原料(同一の見掛け充填を有するその他の多PEG化原料が存在してもよい)のような充填特性を有する原料を取得し、次いでこのモノPEG化原料をサイズ排除クロマトグラフィーを用いて分離する。
IFN-β
用語インターフェロン-ベータ(「IFN-β」)は、天然又は非天然IFN-βポリペプチドあるIFN-βポリペプチド;及び親の天然又は親の非天然IFN-βの抗菌性を保持する天然又は非天然のIFN-βの類縁体を含む。
種々のβインターフェロンは本発明の持続的送達方法によって送達することができる。好適なβインターフェロンは、天然IFN-β;例えばアボネックス(Avonex)(商標)(Biogen, Inc.)及びレビーフ(Rebif)(商標) (Serono, SA);IFN-β1b(Betaseron(商標);Berlex)等を含むがこれらに限定されない。
IFN-β製剤はN-保護体を含んでもよく、当該N-末端アミノ酸はアシル基、例えばホルミル基、アセチル基、マロニル基等でアシル化される。使用に好適なものは、コンセンサスIFN-βである。
IFN-βポリペプチドは、任意の公知の方法によって製造することができる。IFN-βをコードするDNA配列は、標準的方法を用いて合成することができる。多くの実施態様では、IFN-βポリペプチドは、微生物宿主例えばE. coli又は真核宿主細胞(例えば酵母;哺乳動物細胞、例えばCHO細胞等)にトランスフェクト又はトランスフォームされた製造DNA配列の発現産物である。これらの実施態様では、IFN-βは「組換えIFN-β」である。宿主細胞が細菌宿主細胞である場合には、IFN-βはN-末端メチオニンを含むように修飾される。
当然のことながら、本明細書に記載のIFN-βは、1以上の修飾アミノ酸残基例えばグリコシル化、化学修飾等を含んでもよい。
IFN-タウ
用語インターフェロン-タウは、天然型又は非天然型IFN-タウポリペプチドであるIFN-タウポリペプチド;及び親の天然又は親の非天然IFN-タウの抗菌活性を保持する天然又は非天然型IFN-タウの類縁体を含む。
好適なタウインターフェロンは、天然IFN-タウ;タウフェロン(Tauferon)(商標)(Pepgen Corp.)等を含むがこれらに限定されない。
IFN-タウは、GenBank受託番号P15696 ; P56828; P56832; P56829; P56831 ; Q29429; Q28595; Q28594; S08072 ; Q08071; Q08070; Q08053; P56830; P28169; P28172;及びP28171のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含む。任意の公知のIFN-タウポリペプチド配列は、当該分野で公知の種々の方法で改変され、標的配列変化を生じることができる。ポリペプチド変異体は、通常、本明細書で与えられる配列に実質的に類似している、すなわち、少なくとも1つのアミノ酸が異なるだろう、そして、少なくとも2つのアミノ酸が相違してもよいが約10つのアミノ酸より多くは相違しない。配列変化は置換でも、挿入でも又は削除でもよい。保存的アミノ酸置換は、典型的には以下の群内の置換を含む:(グリシン、アラニン); (バリン、イソロイシン、ロイシン); (アスパラギン酸、グルタミン酸); (アスパラギン、グルタミン); (セリン、スレオニン); (リシン、アルギニン);又は (フェニルアラニン、チロシン)。
一次アミノ酸配列を改変しても又は改変しなくてもよい対象とする修飾は、ポリペプチドの化学的誘導体化、例えばアセチル化又はカルボキシル化;グリコシル化部位を導入又は削除するアミノ酸配列の変化;タンパク質をPEG化しやすいアミノ酸配列の変化等を含む。また、グリコシル化の修飾、例えば合成及び処理中又は更なる処理ステップにおいてポリペプチドのグリコシル化様式を修飾することによってなされる修飾;例えば、グリコシル化に影響を与える酵素例えば哺乳動物のグリコシル化酵素又は脱グリコシル化酵素にポリペプチドを暴露することによってなされる修飾を含む。また、ホスホリル化アミノ酸残基例えばホスホチロシン、ホスホセリン又はホスホスレオニンを有する配列を包含する。
IFN-タウ製剤はN-保護体を含んでもよく、当該N-末端アミノ酸はアシル基、例えばホルミル基、アセチル基、マロニル基等でアシル化される。使用に好適なものは、コンセンサスIFN-タウである。
IFN-タウポリペプチドは、任意の公知の方法によって製造することができる。IFN-タウをコードするDNA配列は、標準的方法を用いて合成することができる。多くの実施態様では、IFN-タウポリペプチドは、微生物宿主例えばE. coli又は真核宿主細胞(例えば酵母;哺乳動物細胞、例えばCHO細胞等)にトランスフェクト又はトランスフォームされた製造DNA配列の発現産物である。これらの実施態様では、IFN-タウは「組換えIFN-タウ」である。宿主細胞が細菌宿主細胞である場合には、IFN-タウはN-末端メチオニンを含むように修飾される。
当然のことながら、本明細書の記載のIFN-タウは、1以上の修飾アミノ酸残基、例えばグリコシル化、化学修飾等を含んでもよい。
IFN-ω
用語インターフェロン-オメガ(「IFN-ω」)は、天然型又は非天然型IFN-ωポリペプチドであるIFN-ωポリペプチド;及び親の天然又は親の非天然IFN-ωの抗菌活性を保持する天然又は非天然型IFN-ωの類縁体を含む。
任意の公知のオメガインターフェロンは、本発明の持続的送達方法によって送達することができる。好適なIFN-ωは、天然型IFN-ω又は組換えIFN-ω例えばBiomed 510 (BioMedicines)等を含むがこれらに限定されない。
IFN-ωは、GenBank受託番号NP_002168又はAAA70091に記載のアミノ酸配列を含んでもよい。任意の公知のIFN-ωポリペプチド配列は、当該分野で公知の種々の方法で改変され、標的配列変化を生じることができる。ポリペプチド変異体は、通常、本明細書で与えられる配列に実質的に類似している、すなわち、少なくとも1アミノ酸が異なるだろう、そして、少なくとも2アミノ酸が相違してもよいが約10アミノ酸より多くは相違しない。配列変化は置換でも、挿入でも又は削除でもよい。保存的アミノ酸置換は、典型的には以下の群内の置換を含む:(グリシン、アラニン); (バリン、イソロイシン、ロイシン); (アスパラギン酸、グルタミン酸); (アスパラギン、グルタミン); (セリン、スレオニン); (リシン、アルギニン);又は(フェニルアラニン、チロシン)。
一次アミノ酸配列を改変しても又は改変しなくてもよい対象とする修飾は、ポリペプチドの化学的誘導体化、例えばアセチル化又はカルボキシル化;グリコシル化部位を導入又は削除するアミノ酸配列の変化;タンパク質をPEG化しやすいアミノ酸配列の変化等を含む。また、グリコシル化の修飾、例えば合成及び処理中又は更なる処理ステップにおいてポリペプチドのグリコシル化様式を修飾することによってなされる修飾;例えば、グリコシル化に影響を与える酵素例えば哺乳動物のグリコシル化酵素又は脱グリコシル化酵素にポリペプチドを暴露することによってなされる修飾を含む。また、ホスホリル化アミノ酸残基例えばホスホチロシン、ホスホセリン又はホスホスレオニンを有する配列を包含する。
IFN-ω製剤はN-保護体を含んでもよく、当該N-末端アミノ酸はアシル基、例えばホルミル基、アセチル基、マロニル基等でアシル化される。使用に好適なものは、コンセンサスIFN-ωである。
IFN-ωポリペプチドは、任意の公知の方法によって製造することができる。IFN-ωをコードするDNA配列は、標準的方法を用いて合成することができる。多くの実施態様では、IFN-ωポリペプチドは、微生物宿主例えばE. coli又は真核宿主細胞(例えば酵母;哺乳動物細胞、例えばCHO細胞等)にトランスフェクト又はトランスフォームされた製造DNA配列の発現産物である。これらの実施態様では、IFN-ωは「組換えIFN-ω」である。宿主細胞が細菌宿主細胞である場合には、IFN-ωはN-末端メチオニンを含むように修飾される。
当然のことながら、本明細書の記載のIFN-ωは、1以上の修飾アミノ酸残基、例えばグリコシル化、化学修飾等を含んでもよい。
III型インターフェロン受容体アゴニスト
上記方法のいずれかにおいて、インターフェロン受容体アゴニストは、いくつかの実施態様ではIII型インターフェロン受容体のアゴニスト(例えば「III型インターフェロンアゴニスト」)である。III型インターフェロンアゴニストは、IL-28bポリペプチド;及びIL-28aポリペプチド;及びIL-29ポリペプチド;III型インターフェロン受容体に対する特異的抗体;及び非ポリペプチドアゴニストを含むIII型インターフェロン受容体に対するその他の任意のアゴニストを含む。
IL-28A、IL-28B及びIL-29(本明細書では、「III型インターフェロン」又は「III型IFNs」と総称する)は、Sheppardら(2003) Nature 4: 63-68に記載されている。各ポリペプチドは、IL-10受容体β鎖及びIL-28受容体からなるヘテロダイマー性受容体に結合する。Sheppardら(2003), supra。IL-28A、IL-28B及びIL-29のアミノ酸配列は、GenBank受託番号NP_742150、NP_742151及びNP_742152の各々に見い出される。
III型IFNポリペプチドのアミノ酸配列は、当該分野で公知の種々の方法で改変され、標的配列変化を生じる。ポリペプチド変異体は、通常、本明細書で提供される配列に実質的に類似し、すなわち少なくとも1アミノ酸が異なるだろう、また少なくとも2アミノ酸が異なっていてもよいが約10アミノ酸より多くは異ならない。配列変化は、置換でも挿入でも又は削除でもよい。アラニン又はその他の残基を体系的に導く変異走査は、鍵アミノ酸を決定するために用いることができる。対象の特定のアミノ酸置換は、保存的及び非保存的変化を含む。保存的アミノ酸置換は、典型的には以下の群内の置換を含む:(グリシン、アラニン); (バリン、イソロイシン、ロイシン); (アスパラギン酸、グルタミン酸); (アスパラギン、グルタミン); (セリン、スレオニン); (リシン、アルギニン);又は(フェニルアラニン、チロシン)。
一次アミノ酸配列を改変しても又は改変しなくてもよい対象とする修飾は、ポリペプチドの化学的誘導体化、例えばアセチル化又はカルボキシル化;グリコシル化部位を導入又は削除するアミノ酸配列の変化;タンパク質をPEG化しやすいアミノ酸配列の変化等を含む。また、グリコシル化の修飾、例えば合成及び処理中又は更なる処理ステップにおいてポリペプチドのグリコシル化様式を修飾することによってなされる修飾;例えば、グリコシル化に影響を与える酵素例えば哺乳動物のグリコシル化酵素又は脱グリコシル化酵素にポリペプチドを暴露することによってなされる修飾を含む。また、ホスホリル化アミノ酸残基例えばホスホチロシン、ホスホセリン又はホスホスレオニンを有する配列を包含する。
本発明では、タンパク質分解に対する抵抗性を向上させ、溶解性を最適化し又は治療剤としてより好適にするように、通常の化学的技術を用いて修飾されるポリペプチドを含む。例えば、ペプチド骨格を繰り返して安定性を向上させることができる(Friedlerら(2000) J. Biol. Chem. 275: 23783-23789を参照されたい)。天然L-アミノ酸以外の残基、例えばD-アミノ酸又は非天然の合成アミノ酸を含む類縁体を使用することができる。タンパク質をPEG化し、安定性を向上させることができる。ポリペプチドはアルブミンに融合することもできる。
ポリペプチドは、組換え法により当該分野で公知の一般的方法を用いて調製することができ又はタンパク質を誘導もしく天然に産生する細胞から単離することができる。具体的配列及び調製方式は、簡便性、経済性、必要な純度等によって決定されるだろう。必要ならば、その他の分子又は表面に結合することができる種々の基を合成又は発現中にポリペプチドに導入することができる。従って、システインは、チオエステル、金属イオン複合体に結合するヒスチジン、アミド又はエステルを形成するカルボキル基、アミドを形成するアミノ基を形成させるために用いることができる。
II型インターフェロン受容体アゴニスト
II型インターフェロン受容体アゴニストは、受容体に結合し、受容体を介して情報伝達を起こす、ヒトII型インターフェロン受容体の任意の天然又は非天然リガンドを含む。II型インターフェロン受容体アゴニストは、天然インターフェロン、修飾インターフェロン、合成インターフェロン、PEG化インターフェロン、インターフェロン及び異種タンパク質を含む融合タンパク質、シャッフルインターフェロンを含むインターフェロン;インターフェロン受容体に特異的抗体;非ペプチド性化学的アゴニスト等を含む。
II型インターフェロン受容体アゴニストの具体例は、IFN-γ及びその変異体である。本発明がIFN-γポリペプチドの使用を例示する場合には、任意のII型インターフェロン受容体アゴニストが対象の方法に使用できることは容易に理解できるだろう。
インターフェロン-γ
IFN-γポリペプチドをコードする核酸配列は、公衆のデータベース、例えばGenbank、機関紙等からアクセスすることができる。様々な哺乳動物のIFN-γポリペプチドが対象とされる場合に、ヒト疾患の治療のためには一般的にはヒトタンパク質が使用される。配列をコードするヒトIFN-γは、Genbank 受託番号 X13274; V00543; 及びNM_000619に見られる。対応するゲノム配列は、Genbank 受託番号 J00219; M37265; 及びV00536に見られる。例えば、Grayら (1982) Nature 295: 501 (Genbank X13274); 及びRinderknechtら (1984)J.B.C. 259: 6790を参照されたい。
IFN-γ1b (Actimmune(商標);ヒトインターフェロン)は、140アミノ酸からなる一本鎖ポリペプチドである。それは、E. coli中で組換的につくられ、グリコシル化されない。Rinderknechtら (1984) J Biol. Chem. 259: 6790-6797。米国特許第6,497,871号明細書に記載の組換えIFN-γはまた、本発明に使用するのに好適である。
本発明の方法に用いられるIFN-γは、IFN-γ活性特にヒトIFN-γ活性を有する限り、天然IFN-γ類、組換えIFN-γ類及びこれらの誘導体のいずれでもよい。ヒトIFN-γは、インターフェロンに特徴的な抗菌性及び抗増殖性、並びに当該分野で公知の多数のその他の免疫調節活性を示す。IFN-γは上記配列に基づくが、タンパク質の産生及びタンパク質分解処理は、その変異体の処理によって起こる。上記Grayらによって提供された未処理配列は、166個のアミノ酸(aa)から成る。E. coli中で産生された組換えIFN-γは、もともと146個のアミノ酸であると考えられているが、実質的には、アミノ酸20で開始し、野生型ヒトIFN-γが残基23の後で開裂し、143個のアミノ酸タンパク質であり、又は末端メチオニンが存在する場合には、細菌中で発現することが必要とされるので144個のアミノ酸タンパク質であることが判明した。精製中、成熟タンパク質は、残基162の後のC末端で更に開列され、139個のアミノ酸のタンパク質が生じるか、又は開始メチオニンが存在する場合例えば細菌での発現が必要とされる場合には、140個のアミの酸のタンパク質が生じる。N-末端メチオニンは、特にE. coli発現の具体例では処理されないmRNA翻訳「開始」シグナルAUGによってコードされる人工物である。その他の微生物系又は真核細胞発現系では、メチオニンを除くことができる。
対象方法に使用の場合には、野生型IFN-γペプチド、その修飾体及び変異体又は1以上のペプチドの組み合わせのいずれかを用いることができる。対象のIFN-γペプチドは、断片を含み、完全配列に対するカルボキシル末端で様々に切り取ることができる。かかる断片は、(未処理ポリペプチドの残基から数えて)24〜約149のアミノ酸が存在する限り、ヒトガンマインターフェロンの特徴的性質を示し続ける。外来配列は、活性を喪失することなく、アミノ酸155に続くアミノ酸配列に置換することができる。例えば、米国特許第5,690,925号明細書を参照されたい。野生型IFN-γ部分は、アミノ酸残基24〜150; 24〜151、24〜152; 24〜153、24-155; 及び24〜157から様々に伸びる分子を含む。これらの変異体のいずれか及び当該分野で公知のIFN-γ活性を有するその他の変異体は、本発明の方法で用いることができる。
IFN-γポリペプチドの配列は、当該分野で公知の様々な方法で改変され、標的変化配列を生成する。ポリペプチド変異体は、通常、本明細書で提供される配列に実質的に類似する。すなわち、少なくとも1アミノ酸が相違し、少なくとも2アミノ酸で約10アミノ酸よりは多くないアミノ酸が相違する。配列変化は、置換でも挿入でも又は削除でもよい。アラニン又はその他の残基を体系的に導く変異走査は、鍵アミノ酸を決定するために用いることができる。対象の特定のアミノ酸置換は、保存的及び非保存的変化を含む。保存的アミノ酸置換は、典型的には以下の群内の置換を含む:(グリシン、アラニン); (バリン、イソロイシン、ロイシン); (アスパラギン酸、グルタミン酸); (アスパラギン、グルタミン); (セリン、スレオニン); (リシン、アルギニン);又は(フェニルアラニン、チロシン)。
一次アミノ酸配列を改変しても又は改変しなくてもよい対象とする修飾は、ポリペプチドの化学的誘導体化、例えばアセチル化又はカルボキシル化;グリコシル化部位を導入又は削除するアミノ酸配列の変化;タンパク質をPEG化しやすいアミノ酸配列の変化等を含む。1つの実施態様では、本発明は、血清クリアランスが減少したグリコシル-及び/又はPEG-誘導化ポリペプチドを提供するために設計された、1以上の非天然グリコシル化及び/又はPEG化部位を有するIFN-γ変異体、例えば国際特許出願第WO 01/36001号パンフレットに記載のIFN-γポリペプチド変異体の使用を考慮する。また、グリコシル化の修飾、例えば合成及び処理中又は更なる処理ステップにおいてポリペプチドのグリコシル化様式を修飾することによってなされる修飾;例えば、グリコシル化に影響を与える酵素例えば哺乳動物のグリコシル化酵素又は脱グリコシル化酵素にポリペプチドを暴露することによってなされる修飾を含む。また、ホスホリル化アミノ酸残基例えばホスホチロシン、ホスホセリン又はホスホスレオニンを有する配列を包含する。
本発明には、タンパク質分解に対する抵抗性を向上させ、溶解性を最適化し又は治療剤としてより好適にするように、通常の化学的技術を用いて修飾されるポリペプチドを含む。例えば、ペプチド骨格を繰り返して安定性を向上させることができる(Friedlerら(2000) J. Biol. Chem. 275: 23783-23789を参照されたい)。天然L-アミノ酸以外の残基、例えばD-アミノ酸又は非天然の合成アミノ酸を含む類縁体を使用することができる。タンパク質をPEG化し、安定性を向上させることができる。
ポリペプチドは、組換え法により当該分野で公知の一般的方法を用いてin vitroで調製することができ又はタンパク質を誘導もしく天然に産生する細胞から単離することができる。具体的配列及び調製方式は、簡便性、経済性、必要な純度等によって決定されるだろう。必要ならば、その他の分子又は表面に結合することができる種々の基を合成又は発現中にポリペプチドに導入することができる。従って、システインは、チオエステル、金属イオン複合体に結合するヒスチジン、アミド又はエステルを形成するカルボキル基、アミドを形成するアミノ基を形成させるために用いることができる。
ポリペプチドはまた、通常の組換え合成法に従って単離及び精製することができる。溶解物は、発現宿主及びHPLC、排除クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、アフィニテークロマトグラフィー又はその他の精製方法を用いる精製溶解物から調製することができる。
ほとんどの場合、使用される組成物は、生成物の調製方法及びその精製方法に関連する夾雑物に関連して、所望生成物の少なくとも20重量%、より一般的には少なくとも約75重量%、好ましくは少なくとも約95重量%であり、治療目的には一般的に少なくとも約99.5重量%を含む。一般的に、パーセンテージは、総タンパク質量に基づく。
投薬量、製剤及び投与経路
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト、II型インターフェロン受容体アゴニスト、又はI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、薬学的に許容される賦形剤(複数)を含む製剤で個体に投与される。幅広い薬学的に許容される賦形剤は当該分野で公知であり、本明細書では詳細に考察することを要しない。薬学的に許容される賦形剤は、多数の刊行物、例えばA. Gennaro (2000) 「Remington: The Science and Practice of Pharmacy」, 第20版, Lippincott, Williams, & Wilkins; Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems (1999) H. C. Anselら著, 第7版, Lippincott, Williams, & Wilkins; 及びHandbook of Pharmaceutical Excipients (2000) A. H. Kibbeら著, 第3版 Amer. Pharmaceutical Assocに充分に記載されている。
薬学的に許容される賦形剤、例えば媒体、アジュバント、担体又は希釈剤は、一般に容易に入手できる。その上、薬学的に許容される補助物質、例えばpH調整及び緩衝剤、等張剤、安定剤、湿潤剤等は、一般に容易に入手できる。
本方法では、活性剤は、所望の治療効果を起こすことができる任意の通常の手段を用いて宿主に投与することができる。従って、当該薬剤は、多数の治療的投与製剤に組み込まれる。より具体的には、本発明の薬剤は、好適な薬学的に許容される担体又は希釈剤と組み合わせて医薬組成物に調合することができ、固体、半固体、液状又は気体、例えば錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、軟膏、溶剤、座剤、注射剤、吸入剤及びアエロゾル剤として調製物に調合することができる。
そういうわけで、薬剤の投与は、様々な方法、例えば経口、口内、直腸、非経口、腹腔内、皮内、皮下、筋肉内、経皮的、鼻腔内、肺内、気管内等の投与で達成することができる。いくつかの実施態様では、2種の異なった投与方法が用いられる。いくつかの実施態様では、IFN-αは皮下的に投与される。その他の実施態様では、IFN-γは皮下的に投与される。その他の実施態様では、IFN-γ及びIFN-αはいずれも皮下的に投与される。
I型、III型又はII型インターフェロン受容体アゴニストの皮下投与は、標準的方法及び器具、例えば針及び注射器、皮下注射ポート送達システム等を使って達成される。米国特許第3,547,119号;同4,755,173号;同4,531,937号;同4,311,137号;及び同6,017,328号の各明細書を参照されたい。皮下注射ポートと、当該ポートを介した患者へのインターフェロン受容体アゴニストの投与器具との組み合わせは、本明細書では「皮下注射ポート送達システム」と称する。いくつかの実施態様では、皮下投与は、器具、例えば針及び注射器によるボーラス送達、その後の持続的送達システムを用いる送達の組み合わせによって達成される。
いくつかの実施態様では、I型もしくはIII型、又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、持続的送達システムによって送達される。用語「持続的送達システム」は、本明細書では「制御送達システム」と交換して使用され、カテーテル、注射器具等、当該分野で公知の幅広いものと組み合わせた持続的(例えば制御)送達システム(例えばポンプ)を包含する。
機械的又は電気機械的導入ポンプはまた、本発明で使用するために好適である。かかる器具の例は、例えば米国特許第4,692,147号明細書; 同4,360,019号明細書; 同4,487,603号明細書; 同4,360,019号明細書; 同4,725,852号明細書; 同5,820,589号明細書; 同5,643,207号明細書; 同6,198,966号明細書等に記載の器具を含む。一般的に、本薬物送達方法は、任意の多数の詰め替え可なポンプ装置を用いて達成することができる。ポンプは、自然に一定の制御された放出を提供する。典型的には、薬剤(例えばI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト例えばIFN-α;又はII型インターフェロン受容体アゴニスト例えばIFN-γ)は、不浸透性リザーバ中に液状製剤で存在し、個体に持続的方法で送達される。
1つの実施態様では、薬物送達システムは少なくとも部分的には移植可能な器具である。移植可能な器具は、当該分野で周知の方法及び器具を用いて任意の好適な移植部位に移植することができる。移植部位は、薬物送達具が導入されかつ配置される対象の体内の部位である。移植部位は、皮下(subdermal)、皮下(subcutaneous)、筋肉内又は対象の体内のその他の好適な部位を含むがこれらに限定されない。薬物送達具の移植及び除去の簡便性から、皮下移植部位が一般的に好ましい。
本発明で使用するために好適な薬物放出具は、多数の操作様式のいずれかに基づく。例えば、薬物放出具は、拡散装置、対流型装置又は侵食装置(例えば侵食型装置)に基づくことができる。例えば、薬物放出具は、電気化学的ポンプ、浸透性ポンプ、電気浸透性ポンプ、蒸気圧ポンプ、又は浸透性破裂マトリックス、例えば薬物がポリマーに取り込まれ、ポリマーが薬物含浸ポリマー性材料(例えば生分解性の薬物含浸ポリマー性材料)の分解を伴う薬物製剤の放出を提供するもの、でもよい。その他の実施態様では、薬物放出具は電気拡散装置、電気分解ポンプ、発泡性ポンプ、圧電ポンプ、加水分解装置等に基づく。
機械的又は電気機械的導入ポンプポに基づく薬物放出具はまた、本発明の使用に好適である。かかる器具の例は、例えば米国特許第4,692,147号; 同4,360,019号; 同4,487,603号; 同4,360,019号; 同4,725,852号の各明細書等に記載の器具を含む。一般的に、本薬物送達法は、多数の詰め替え可能な非交換性ポンプ装置のいずれかを用いて達成することができる。ポンプ及びその他の対流型装置は、より一定の制御放出が通常自然に得られるため、一般に好ましい。浸透性ポンプは、より一定の制御放出及び比較的小さいサイズを併せた利点を有するため、特に好ましい(例えばPCT公開出願 WO 97/27840号パンフレット及び米国特許第5,985,305号及び同5,728,396号を参照されたい)。本発明における使用に好適な透過的駆動装置の例は、米国特許第3,760,984号; 同3,845,770号; 同3,916,899号; 同3,923,426号; 同3,987,790号; 同3,995,631号; 同3,916,899号; 同4,016,880号; 同4,036,228号; 同4,111,202号; 同4,111,203号; 同4,203,440号; 同4,203,442号; 同4,210,139号; 同4,327,725号; 同4,627,850号; 同4,865,845号; 同5,057,318号; 同5,059,423号; 同5,112,614号; 同5,137,727号; 同5,234,692号; 同5,234,693号;同5,728,396号の各明細書等に記載の装置を含むが必ずしもこれらに限定されない。
いくつかの実施態様では、薬物送達装置は移植可能な装置である、薬物送達装置は、当該分野で周知の方法及び装置を用いて任意の好適な移植部位に移植することができる。下記のように、移植部位は、薬物送達装置が導入され配置される対象の体内の部位である。移植部位は、皮下(subdermal)、皮下(subcutaneous)、筋肉内又は対象の体内のその他の好適な部位を含むがこれらに限定されない。
いくつかの実施態様では、I型もしくはIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、薬物送達システム、例えばインターフェロン受容体アゴニストの投与を提供するためにプログラム制御可能なシステムを用いて送達される。プログラム制御可能で移植可能なシステムの例は、移植可能な導入ポンプを含む。移植可能な導入ポンプ又はかかるポンプに関連して有用な装置の例は、例えば米国特許第4,350,155号; 同5,443,450号; 同5,814,019号; 同5,976,109号; 同6,017,328号; 同6,171,276号; 同6,241,704号; 同6,464,687号; 同6,475,180号; 及び同6,512,954号の各明細書に記載されている。本発明に適用できる更なる装置の例は、Synchromed導入ポンプ(Medtronic)である。
医薬剤形において、薬物はその薬学的に許容される塩の形態で投与することができ、あるいは単独又はその他の薬学的活性化合物と合同で及びその他の薬学的活性化合物と組み合わせで用いることもできる。次の方法及び賦形剤は例示に過ぎず、何ら限定するものではない。
経口調製物には、薬剤は、単独、あるいは錠剤、粉剤、顆粒剤又はカプセル剤を作る好適な添加剤、例えば一般的な添加剤、例えばラクトース、コーンスターチ又はジャガイモデンプン;結合剤、結晶性セルロース、セルロース誘導体、アカシア、コーンスターチ又はゼラチン;崩壊剤、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプン又はナトリウム・カルボキシメチルセルロース;滑剤、例えばタルク又はステアリン酸マグネシウム;及び必要ならば希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤及び矯味・矯臭剤と組み合わせて使用することができる。
薬剤は、水溶性又は不溶性溶媒例えば植物油又はその他の類似の油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸エステル又はプロピレングリコール;及び必要ならば、一般的な添加物、例えば安定剤、等張剤、懸濁剤、乳化剤、安定剤及び保存剤を添加して、当該溶媒に調製物を溶解、懸濁又は乳化することによって注射用の調製物に調合することができる。
更に、薬剤は、乳化塩基又は水溶性塩基等の多数の塩基と混合することによって座剤に調製することができる。本発明の化合物は、座剤を介して直腸に投与することができる。座剤は、体温で溶けるが室温では溶解しない媒体、例えばココアバター、カルボワックス及びポリエチレングリコールを含んでもよい。
経口又は直腸投与のための単位剤形例えばシロップ剤、エリキシル剤及び懸濁剤は、各投薬単位が、例えば小さじ1杯、テーブルスプーン1杯の錠剤又は座剤が1以上の阻害剤を含む組成物の規定量を含む場合に、提供することができる。同様に、注射又は静脈内投与のための単位剤形は、滅菌水、標準的生理食塩水又は他の薬学的に許容される担体の溶液として組成物中に阻害剤(複数)を含んでもよい。
本明細書で用いる用語「単位剤形」は、ヒト又は動物対象のための単一剤形として好適な物理的に別個の単位を称し、各単位は、薬学的に許容される希釈剤、担体又は媒体と関連して所望の効果を生じるために十分な量で計算された本発明の化合物の規定量を含む。本発明の新規な単位剤形のための規格は、使用する具体的化合物及び達成する効果、並びに宿主中の各化合物と関連した薬力学に依拠する。
いくつかの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストの少なくとも1投与量は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの少なくとも1投与量と同時に投与される。本明細書で用いる用語「同時に」は、II型インターフェロンインターフェロン受容体アゴニスト及びI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストが別個に投与され、かつもう1つの約5秒〜約15秒内に、約15秒〜約30秒以内に、約30秒〜約60秒以内に、約1分〜約5分以内に、約5分〜約15分以内に、約15分〜約30分以内に、約30分〜約60分以内に、約1時間〜約2時間以内に、約2時間〜約6時間以内に、約6時間〜約12時間以内に、約12時間〜約24時間以内に、又は約24時間〜約48時間に投与される、ことを意味する。
いくつかの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療の全工程で投与される。その他の実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療と重複した期間、投与することができる。例えばII型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了する前に開始し終了する;II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了した後に開始し終了する;II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始した後に開始し、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了する前に終了する;又は、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始する前に開始し、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が終了した後に終了する。
本明細書に記載の各方法に関連して、本発明は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストが制御された薬物送達装置によって患者に投与される実施態様を提供する。いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、制御された薬物送達装置によって実質的に持続的に又は持続的に患者に送達される。場合により、移植可能な導入ポンプは、実質的に持続的又は持続的に皮下注入によって、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストを患者に送達するために使用される。
その他の実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体療法の期間中、実質的に安定状態で、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストの所望の平均血清濃度を毎日達成かつ維持するように患者に投与される。場合により、移植可能導入ポンプが、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体療法の期間中、実質的に安定状態で、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストの所望の平均血清濃度を毎日達成かつ維持するように、皮下注入によってI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストを患者に送達するために使用される。
II型インターフェロンアゴニストは、毎日、日に2回、隔日、週に3回又は実質的に持続的又は持続的に投与することができる。II型インターフェロン受容体アゴニストの有効投薬量は、約1μg〜約1,000μgの範囲でよい。
いくつかの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-γである。約0.5μg/m2〜約500μg/m2のIFN-γの効果的範囲は、一般的に約1.5μg/m2〜200μg/m2であり、患者の体重に依拠する。この活性は106国際単位(U)/50μgタンパク質に基づく。IFN-γは、毎日、隔日、週に3回又は実質的に持続的又は持続的に投与することができる。
対象の具体的実施態様では、IFN-γは、約25μg〜約500μg、約50μg〜約400μg又は約100μg〜約300μgの単位剤形で個体に投与される。対象の具体的実施態様では、投与量は、約200μg IFN-γである。対象の多くの実施態様では、IFN-γ1bが投与される。
投薬量が200μg IFN-γ/投与である場合には、体重当たりのIFN-γ量は(約45 kg〜約135 kgの体重の範囲と仮定して)は、約4.4μg IFN-γ/kg体重〜約1.48μg IFN-γ/kg体重の範囲にある。
対象個体の体表面積は、一般的に約1.33 m2〜約2.50 m2の範囲である。従って、多くの実施態様では、IFN-γの投薬量は、約150μg/m2〜約20μg/m2の範囲である。例えば、IFN-γの投薬量は、約20μ g/m2〜約30μg/m2、約30μg/m2〜約40 g/m2、約40μg/m2〜約50μg/m2、約50μg/m2〜約60μg/m2、約60μg/m2〜約70μg/m2、約70μg/m2〜約80μg/m2、約80μg/m2〜約90μg/m2、約90μg/m2〜約100μg/m2、約100μg/m2〜約110μg/m2、約110μg/m2〜約120μg/m2、約120μg/m2〜約130μg/m2、約130μg/m2〜約140μg/m2、又は約140μg/m2〜約150μg/m2の範囲である。いくつかの実施態様では、投薬群は約25μg/m2〜約100μg/m2の範囲であり、その他の実施態様では、投薬群は約25μg/m2〜約50μg/m2の範囲である。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストは、日に2回、毎日、隔日、週に1回、週に2回、週に3回、隔週、月に3回又は月に1回、実質的に持続的又は持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、I型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-αである。IFN-αの効果的な範囲は、約3μg〜約27μg、約3 MU〜約10MU、約90μg〜約180μg又は約18μg〜約90μgの範囲である。
インファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-αの有効投薬量は、薬物の約3μg/投与、約6μg/投与、約9μg/投与、約12μg/投与、約15μg/投与、約18μg/投与、約21μg/投与、約24μg/投与、約27μg/投与又は約30μg/投与を含む。IFN-α2a及びIFN-α2bの有効投薬量は、3ミリオン単位(MU)/投与〜10 MU/投与の範囲である。ペガシス(PEGASYS)(商標)PEG化IFN-α2aの有効投薬量は、薬物の約90μg/投与〜270μg/投与又は約180μg/投与を含む。PEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2bは、薬物の約0.5μg/kg体重/投与〜3.0μg/kg体重/投与を含む。PEG化コンセンサス・インターフェロン(PEG-CIFN)の有効投薬量は、CIFNアミノ酸重量の約18μg〜約90μg、又は約27μg〜約60μg、又は約45μg量/PEG-CIFN用量を含む。モノPEG(30 kD、直鎖)化CIFNの有効投薬量は、薬物約45μg/用量〜約270μg/用量、又は約60μg/用量〜約180μg/用量、又は約90μg/用量〜約120μgの量/用量を含む。IFN-αは、毎日、隔日、週に1回、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的又は持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストが第一の投与計画で投与され、次いで第二の投与計画が実行される。I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストが第一の投与計画(「誘導投与計画」とも称される)は、一般的にI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストのより高用量の投与を含む。例えば、インファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α(CIFN)の場合には、第一の投与計画は、約9μg、約15μg、約18μg又は約27μgのCIFNの投与を含む。第一の投与計画は、単一の投与事象、又は少なくとも2以上の投薬事象を包含する。I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの第一の投与計画は、毎日、隔日、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的に又は持続的に投与することができる。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの第一の投薬計画は、第一の期間中に投与され、その期間は少なくとも約4週間、少なくとも約8週間、又は少なくとも約12週間でよい。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの第二の投薬計画(「維持投薬」とも称される)は、一般的に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストのより低用量の投与を含む。例えば、CIFNの場合には、第二の投薬計画は、少なくとも約3μg、少なくとも約9μg、少なくとも約15μg、又は少なくとも約18μgの用量でCIFNを投与することを含む。第二の投薬計画は、単一の投与事象、又は少なくとも2以上の投薬事象を包含する。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの第一の投与計画は、毎日、隔日、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的に又は持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの「誘導/維持」投薬計画が投与される場合には、II型インターフェロン受容体アゴニスト(例えばIFN-γ)の「開始用量(priming dose)」用量が含まれる。これらの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストでの治療の開始の前に、IFN-γは約1日〜約14日、約2日〜約10日、又は約3日〜約7日の期間投与される。この期間は、「開始(priming)」期と言われる。これらの実施態様のいくつかでは、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストでの治療の全期間を通じて継続される。その他の実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストでの治療の終了前に打ち切られる。これらの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストの総治療時間(「開始」期を含む)は、約2日〜約30日、約4日〜約25日、約8日〜約20日、約10日〜約18日、又は約12日〜約16日である。更にその他の実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始すると直ちに打ち切られる。
その他の実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストは単一投薬計画で投与される。例えば、CIFNの場合、CIFNの用量は、一般的に約3μg〜約15μg又は約9μg〜約15μgの範囲である。I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストは、一般的に、毎日、隔日、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、又は実質的に持続的に投与される。I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの用量はある期間投与され、その期間は、例えば少なくとも約24週間〜約48週間又はそれ以上でよい。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの単一投薬計画が投与される場合、II型インターフェロン受容体アゴニスト(例えばIFN-γ)の「開始」用量が含まれる。これらの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストでの治療の開始前に、IFN-γは約1日〜約14日、約2日〜約10日、約3日〜約7日の期間投与される。この期間は、「開始」期といわれる。これらの実施態様のいくつかでは、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストでの治療の全期間を通じて持続される。その他の実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニスト治療は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストでの治療の終了前に打ち切られる。これらの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストでの全治療時間(「開始」期を含む)は、約2日〜約30日、約4日〜約25日、約8日〜約20日、約10日〜約18日、又は約12日〜約16日である。更なるその他の実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストは、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト治療が開始すると直ちに打ち切られる。
当業者は、投与レベルが具体的化合物の機能、症状の重度及び副作用の対象への感受性によって変動することを容易に理解するだろう。所与の化合物の好ましい投薬量は、多数の手段により当業者によって容易に決定できる。好ましい手段は、所与の化合物の生理的効力を測定することである。
いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、同一製剤として投与され、同時に投与される。その他の実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは別個に、例えば別個の製剤として投与される。いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、別個に投与され、同時に投与される。その他の実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、別個に投与され、かつもう1つの約5秒〜約15秒内に、約15秒〜約30秒以内に、約30秒〜約60秒以内に、約1分〜約5分以内に、約5分〜約15分以内に、約15分〜約30分以内に、約30分〜約60分以内に、約1時間〜約2時間以内に、約2時間〜約6時間以内に、約6時間〜約12時間以内に、約12時間〜約24時間以内に、又は約24時間〜約48時間に投与される。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストの複数回投与も行うことができる。例えば、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、約1日〜約1週間、約2週間〜約4週間、約1月〜約2月、約2月〜約4月、約4月〜約6月、約6月〜約8月、約8月〜約1年、約1年〜約2年、約2年〜約4年又はそれ以上の期間、月に1回、月に2回、月に3回、週に1回、週に2回、週に3回、週に4回、週に5回、週に6回又は毎日、投与することができる。
いくつかの実施態様では、IFN-α及びIFN-γは併用療法で投与される。いくつかの実施態様では、IFN-α及びIFN-γは、薬物送達装置での使用のため、単一リザーバ中に保存される単一液状製剤として共調合される。従って、本発明は、患者の治療にIFN-α及びIFN-γの共投与を採用する本明細書に記載の任意の方法に使用するために十分なIFN-αの単回投与及びIFN-γの単回投与を含む医薬製剤を提供する。いくつかの局面では、本発明は、共投与されるIFN-α及びIFN-γを液体中に含む薬物リザーバ又はその他の容器を提供する。IFN-α及びIFN-γはいずれも、各々1用量に好適な量で製剤中に存在する。投薬量は本明細書に記載されている。リザーバは、カートリッジ、注射器、持続的送達装置のリザーバ等を含むがこれらに限定されない多数の形態のいずれかで提供することができる。本発明は、IFN-αの単回投与及びIFN-γの単回投与を含む液剤を含むリザーバ(例えば当該リザーバで予備充填された)を含む薬物送達装置を更に提供する。薬物送達装置の非限定的例は、注入装置、例えばペン型注入器、針/注射器具、持続的送達装置等を含む。本明細書に記載の相乗的有効量を含む投薬量はいずれも医薬製剤、リザーバ又は薬物送達装置で使用することができる。
その他の実施態様では、IFN-α及びIFN-γが併用療法で投与される場合、IFN-α及びIFN-γは、同一の薬物送達装置の別個のリザーバに含まれる別個の医薬製剤である。本発明は更に、別個のリザーバを予備装填した薬物送達装置を提供する。1つのリザーバはIFN-αの単回用量を含む液状製剤を含み、二番目のリザーバはIFN-γの単回用量を含む液状製剤を含む。本明細書に記載の相乗的な有効量を含む投薬量は、いずれも医薬製剤、リザーバ又は薬物送達装置において使用することができる。
いくつかの実施態様では、本明細書に記載の治療方法において、本方法はIFN-αであるI型インターフェロン受容体アゴニストの有効量を患者に投与することを含み、本方法は更に、IFN-α療法の期間にIFN-γの有効量を患者に共投与することを含む。1つの実施態様では、IFN-γはボーラス注射によって患者に投与される。別の実施態様では、IFN-α及びIFN-γは薬物送達装置によって患者に投与される。場合により、装置はIFN-αを実質的に持続的又は持続的投与によって患者に送達するために使用され、週に3回、週に2回、隔日又は毎日のボーラス投与によってIFN-γを患者に送達するために使用される。場合により、装置は、例えば実質的に持続的又は持続的投与のような同一の投与方法及び投与パターンでIFN-α及びIFN-γを患者に投与するために使用される。場合により、IFN-α及びIFN-γは薬物送達装置の別個のリザーバに含まれる。場合により、IFN-α及びIFN-γは、薬物送達装置の単一リザーバに含まれる単一液状製剤として共調合される。
薬剤がポリペプチド、ポリヌクレオチド(例えばI型もしくはIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストをコードするポリヌクレオチド)である場合には、それは、任意の多数の経路、例えばウイルス感染、マクロインジェクション又は媒体融合によって組織又は宿主細胞に導入することができる。ジェット式注射はまた、Furthら (1992) Anal. Biochem. 205: 365-368に記載の筋肉内投与に使用することができる。DNAは金微粒子上に被覆され、粒子爆撃装置又は文献(例えば、Tangら (1992) Nature 356: 152-154を参照されたい)に記載の「遺伝子銃」によって皮内に送達される。文献では、金微粒子は治療的DNAで被覆され、そして皮膚細胞に爆撃される。
追加の治療剤
上記のインターフェロン治療のいずれかは、追加の抗菌剤、例えば病的コロナウイルス感染症の治療に効果的な特定の抗ウイルス剤の投与と組み合わせて用いることができる。併用療法に使用するために好適な追加の抗ウイルス剤は、ヌクレオチド及びヌクレオシド類縁体を含むがこれらに限定されない。非限定的例は、AZT (ジドブジン)、DDI (ジダノシン)、DDC (ジデオキシシチジン)、D4T (スタブジン)、コンビビル、アバカビル、アデフォビル ジポキシル(adefovir depoxil)、シドフォビル、リバビリン、リバビリン類縁体等を含む。
いくつかの実施態様では、当該方法は更に、リバビリンの投与を含む。ICN Pharmaceuticals, Inc., Costa Mesa, Califから入手可能なリバビリン、1-β-D-リボフラノシル-1H-1, 2, 4-トリアゾール-3-カルボキサミドは、メルク・インデックス 化合物番号8199 (第11版)に記載されている。その製造及び調合は、米国特許第4,211,771号明細書に記載されている。本発明はまた、リバビリン誘導体の使用を考慮する(例えば米国特許第6,277,830号明細書を参照されたい)。リバビリンは、カプセル剤又は錠剤で経口的に、又は同一もしくは異なった投与形態で及びインターフェロン受容体アゴニストとして同一又は異なった経路で投与することができる。当然のことながら、例えば、鼻腔噴霧、経皮的、静脈内による、座剤による、徐放剤形による利用可能な両薬物のその他の種類の投与が考慮される。任意の投与形態は、適切な投薬が活性成分を破壊せずに送達される限り、効力を発揮する。
リバビリンは、一般的に約30 mg/日〜約60 mg/日、約60 mg/日〜約125 mg/日、約125 mg/日〜約200 mg/日、約200 mg/日〜約300 mg/日、約300 mg/日〜約400 mg/日、約400 mg/日〜約1200 mg/日、約600 mg/日〜約1,000 mg/日又は約700〜約900 mg/日、又は約10 mgの量/kg体重/日の範囲で投与される。
いくつかの実施態様では、追加の抗ウイルス剤は、インターフェロン治療の全工程で投与される。その他の実施態様では、追加の抗ウイルス剤は、インターフェロン治療の期間と重複する期間投与される。例えば、追加の抗ウイルス剤治療はインターフェロン治療が開始する前に開始し、インターフェロン治療が終了する前に終了する;追加の抗ウイルス剤治療はインターフェロン治療が開始した後に開始し、インターフェロン治療が終了した後に終了する;追加の抗ウイルス剤治療はインターフェロン治療が開始した後に開始し、インターフェロン治療が終了する前に終了する;又は、追加の抗ウイルス剤治療はインターフェロン治療が開始する前に開始し、インターフェロン治療が終了した後に終了する。
治療方法
1. コロナウイルス感染症の治療
本発明は、コロナウイルス感染症の治療方法を提供する。当該方法は一般的に、それを必要としている個体に、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量の投与;又はII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量の投与;又はI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量の投与を含む。
本発明の方法に従って治療される個体は、コロナウイルス感染症と臨床的に診断された個体、及び臨床的感染症の1以上の兆候及び症状を示すが未だコロナウイルス感染症と診断されていない個体を含む。本発明の方法に従って治療される個体は、コロナウイルス感染症と臨床的に診断されたことがない個体、及び臨床的感染症の1以上の兆候及び症状を示していないがコロナウイルスイ感染した個体と接近した個体、又はコロナウイルスに感染した個体と接近することが予想される個体、又はコロナウイルス感染症の比較的高い発症地域に旅行を計画している個体、又はコロナウイルス感染症の比較的高い発症地域に旅行した個体を含む。「治療する」とは、無症候個体及び非感染個体の予防的処置を含む。「治療」とはまた、感染個体の処置を含む。
上記の個体におけるコロナウイルス感染症のインターフェロン療法を実施する場合には、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量;II型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量;又は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量が個体に投与される。いくつかの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、同一製剤で投与される。その他の実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、別個の製剤で投与される。別個の製剤で投与される場合、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、実質的に同時にされるか、又はもう一方の約24時間以内に投与される。多くの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、複数回投与で皮内に投与される。
II型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、日に2回、隔日、週に2回、週に3回、又は実質的に持続的に又は持続的に投与される。II型インターフェロン受容体アゴニストの有効投薬量は、約1μg〜約1,000μgの範囲でよい。II型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、隔日、週に1回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的に又は持続的に投与される。
いくつかの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-γである。IFN-γの有効投薬量は、約25μg/用量〜約300μg/用量、約10μg/用量〜約100μg/用量、又は約100μg/用量〜約1,000μg/用量の範囲でよい。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、隔日、週に1回、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的に又は持続的に投与される。
いくつかの実施態様では、I型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-αである。IFN-αの有効投薬量は、約1μg〜約200μg、例えば約1μg〜約30μg、約3μg〜約27μg、約1 MU〜約20 MU、約3 MU〜約10 MU、約90μg〜約180μg、又は約18μg〜約90μgの範囲でよい。
インファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-αの有効投薬量は、薬物の約3μg/用量、約6μg/用量、約9μg/用量、約12μg/用量、約15μg/用量、約18μg/用量、約21μg/用量、約24μg/用量、約27μg/用量又は約30μgの量/用量を含むことができる。IFN-α2a及びIFN-α2bの有効投薬量は、薬物の約3ミリオン単位(MU)/用量〜約10MUの量/用量を含むことができる。ペガシス(商標)PEG化IFN-α2aの有効投薬量は、薬物の約90μg〜約270μg又は約180μgの量/用量を含むことができる。PEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2bの有効投薬量は、薬物の約0.5μg〜約3.0μgの量/kg体重/用量を含むことができる。PEG化コンセンサス・インターフェロン(PEG-CIFN)の有効投薬量は、CIFNアミノ酸重量の約18μg〜約90μg又は約27μg〜約60μg、又は約45μgの量/PEG-CIFN用量を含むことができる。モノPEG(30 kD、直鎖)化CIFNの有効投薬量は、薬物の約45μg〜約270μg又は約60μg〜約180μg、又は約90μg〜約120μgの量/用量を含むことができる。
多くの実施態様では、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、約1日〜約7日、又は約1週〜約2週、又は約2週〜約3週、又は約3週〜約4週、又は約1月〜約2月、又は約3月〜約4月、又は約4月〜約6月、又は約6月〜約8月、又は約8月〜約12月、又は少なくとも1年の期間投与され、及びより長期間地投与することができる。投薬計画は、日に3回(tid)、日に2回(bid)、毎日(qd)、隔日(qod)、週に2回(biw)、週に3回(tiw)、毎週(qw)、隔週(qow)、月に3回又は毎月の投与を含むことができる。いくつかの実施態様では、本発明は、IFN-αの所望投薬量が毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回又は毎月のボーラス送達によって患者に皮下的に投与される、又は所望の期間中、実質的に持続的に又は持続的送達によって一日を通じて患者に皮下的に送達される、上記方法のいずれかを提供する。その他の実施態様では、本発明は、PEG化IFN-α(PEG-IFN-α)の所望投薬量が、所望の期間中、毎週、隔週、月に3回又は毎月のボーラス送達によって患者に皮下的に投与される、上記方法にいずれかを提供する。
いくつかの実施態様では、本発明は、患者のコロナウイルス感染症の治療において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストの相乗的有効量を用いる方法を提供する。いくつかの実施態様では、本発明は、患者のコロナウイルス感染症の治療において、IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。1つの実施態様では、本発明は、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるコンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
一般的に、本発明の方法において使用するために好適なコンセンサス・インターフェロン(CIFN)及びIFN-γの相乗的有効量は、1μg CIFN対10μg IFN-γの投薬量比で提供される。ここで、CIFN及びIFN-γは、いずれも非PEG化及び非グルコシル化種である。
1つの実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される、薬物の約10μg〜約300μgの量/IFN-γの用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1μg〜約30μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療においてインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される、薬物の約10μg〜約100μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1μg〜約9μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される、薬物の約10μg〜約50μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1μg/インファーゲン(商標)の用量の量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される、薬物の約90μg〜約100μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約9μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に患者に投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される、薬物の約200μg〜約300μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約30μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は1日当たり実質的に持続的又は持続的に皮下的に患者に投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は皮下的に実質的に持続的又は持続的に用量を分割して投与される、薬物の約30μg〜約1,000μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、CIFNアミノ酸重量の約4μg〜約60μgの量/PEG-CIFN用量を含むPEG化コンセンサス・IFN-α(PEG-CIFN)の投薬量を皮下的に患者に毎週、隔週、月に3回、毎月投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるPEG化コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は実質的に持続的又は持続的に用量を分割して皮下的に投与される、薬物の約100μg〜約300μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、CIFNアミノ酸重量の約18μg〜約24μgの量/PEG-CIFN用量を含むPEG化コンセンサス・IFN-α(PEG-CIFN)の投薬量を皮下的に患者に毎週、隔週、月に3回、毎月投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるPEG化コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
一般的に本発明の方法に使用するために好適なIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量は、1ミリオン単位(MU) IFN-α2a又は2b又は2c対30μg IFN-γの投薬量比で提供される。ここで、IFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γはいずれも非PEG化及び非グリコシル化種である。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約300μg〜約600μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1 MU3〜約20 MUの量/IFN-α2a、2b又は2c用量を含むIFN-α2aの投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的に皮下的に患者に投薬することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に投与される薬物の約100μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約3 MUの量/IFN-α2a、2b又は2c用量を含むIFN-α2aの投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に皮下的に患者に投薬することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約300μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約10 MUの量/IFN-α2a、2b又は2c用量を含むIFN-α2aの投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に皮下的に患者に投与することを含む、患者のコロナウイルス感染症の治療におけるIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回で用量を分割して投与される、又は所望の治療期間実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約30μg〜約1,000μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約90μg〜約360μg/ペガシス(商標)の用量を含むペガシス(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者におけるコロナウイルス感染症の治療にペガシス(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回で用量を分割して投与される、又は所望の治療期間実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約100μg〜約300μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約180μg/ペガシス(商標)の用量を含むペガシス(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者におけるコロナウイルス感染症の治療にペガシス(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回で用量を分割して投与される、又は所望の治療期間実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約30μg〜約1,000μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約0.75μg〜約3.0μg/kg体重/PEG-イントロン(商標)の用量を含むPEG-イントロン(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者におけるコロナウイルス感染症の治療にPEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回で用量を分割して投与される、又は所望の治療期間実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約100μg〜約300μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約1.5μg/kg体重/PEG-イントロン(商標)の用量を含むPEG-イントロン(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者におけるコロナウイルス感染症の治療にPEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
本発明はまた、追加の抗ウイルス剤を用いる治療法が、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びIFN-γの単独療法又は上記の併用療法のいずれかに加えられる方法を提供する。
2. サースの治療
本発明は、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及び/又はII型インターフェロン受容体アゴニストの治療上有効量を、それを必要としている患者に投与することによるサースの治療方法を提供する。本発明の方法に従って治療されるべき個体は、サースと「臨床的に診断されたことがある個体及びサースの1以上の兆候及び症状を示すが未だサースと診断されていない個体を含む。本発明の方法に従って治療されるべき個体はまた、サースと診断された個体に暴露されると予想される個体(例えば健康対処専門家;サースの比較的高い発症地域を旅行する個体等);サースと診断された個体に暴露されたと疑われる個体:及びサースを有する個体への暴露が判明している個体を含む。「暴露」は、病因物質を感染個体から暴露個体へ感染させることができるくらいに十分に近い接触を含む。
上記のサースの単独療法の方法を実行するに当り、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト又はII型インターフェロン受容体アゴニストがかかる治療を必要としている個体に投与される。
II型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、日に2回、隔日、週に2回、週に3回又は実質的に持続的もしくは持続的に投与することができる。II型インターフェロン受容体アゴニストの有効投薬量は、約1μg〜約1,000μgの範囲でよい。II型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、隔日、週に1回、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的又は持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、II型インターフェロンアゴニストはIFN-γである。IFN-γの有効投与量は、約25μg/用量〜約300μg/用量、約10μg/用量〜約100μg/用量、又は約100μg/用量〜約1,000μg/用量の範囲でよい。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、隔日、週に1回、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的又持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、I型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-αである。IFN-αの有効投与量は、約1μg〜約30μg、約3μg〜約27μg、又は約1MU〜約20MU、約3MU〜約10MU、約90μg〜約180μg、又は約18μg〜約90μgの範囲でよい。
薬物の約3μg、約6μg、約9μg、約12μg、約15μg、約18μg、約21μg、約24μg、約27μg又は約30μgの量/用量を含むインファーゲン(商標) コンセンサス・IFN-αの有効投薬量。IFN-α2a及びIFN-α2bの有効投量は、薬物の約3ミリオン単位(MU)〜約10 MU/用量を含む。ペガシス(商標)PEG化IFN-α2aの有効投薬量は、薬物の約90μg〜270μg又は約180μgの量/用量を含むことができる。PEG-イントロン(商標) PEG化IFN-αa2bの有効投薬量は、薬物約0.5μg〜約3.0μg量/kg体重/用量を含むことができる。PEG化コンセンサス・インターフェロン(PEG-CIFN)の有効投薬量は、CIFNアミノ酸重量の約18μg〜約90μg又は約27μg〜約60μg又は約45μg/PEG-CIFN用量を含むことができる。モノPEG(30 kD、直鎖)化CIFNの有効投薬量は、薬物約45μg〜約270μg又は約60μg〜約180μg又は約90μg〜約120μg量/用量を含むことができる。多くの実施態様では、IFN-α及びIFN-γは、約1日〜約7日、又は約1週〜約2週、又は約2週〜約3週、又は約3週〜約4週、又は約1月〜約2月、又は約2月〜約3月、又は約3月〜約4月、又は約4月〜約6月、又は約6月〜約8月、又は約8月〜約12月、又は少なくとも1年の期間投与され、及び更に長期間投与することができる。投薬計画は、日に3回、日に2回、毎日、隔日、週に2回、週に3回、毎週、隔週、月に3回又は毎月の投与を含むことができる。いくつかの実施態様では、投薬は皮下的に行われる。
上記の個体におけるサースの併用療法を実行する場合には、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、日に2回、隔日、週に2回、週に3回、又は実質的に持続的に又は持続的に投与することができる。II型インターフェロン受容体アゴニストの有効投薬量は、約1μg〜約1,000μgの範囲でよい。II型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、隔日、週に1回、週に3回、隔週又は実質的に持続的に又は持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、II型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-γである。IFN-γの有効投薬量は、約25μg/用量〜約300μg/用量、約10μg/用量〜約100μg/用量、又は約100μg〜約1,000μgの範囲でよい。
I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニストは、毎日、隔日、週に1回、週に3回、隔週、月に3回、月に1回、実質的に持続的又持続的に投与することができる。
いくつかの実施態様では、I型インターフェロン受容体アゴニストはIFN-αである。IFN-αの有効投薬量は、約1μg〜約200μg、例えば約1μg〜約30μg量、又は約3μg〜約27μg、約1 MU〜約20 MU、約3 MU〜約10 MU、約90μg〜約180μg、又は18μg〜約90μgの範囲でよい。
インファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-αの有効投薬量は、薬物の約3μg、約6μg、約9μg、約12μg、約15μg、約18μg、約21μg、約24μg、約27μg又は約30μg/用量を含むことができる。IFN-α2a及びIFN-α2bの有効投薬量は、薬物の約3ミリオン単位(MU)/用量〜約10MU/用量を含むことができる。ペガシス(商標)PEG化IFN-α2aの有効投薬量は、薬物の約90μg〜約270μg又は約180μgの量/用量を含むことができる。PEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2bの有効投薬量は、薬物の約0.5μg〜約3.0μg/kg体重/用量を含むことができる。PEG化コンセンサス・インターフェロン(PEG-CIFN)の有効投薬量は、CIFNアミノ酸重量の約18μg〜約90μg又は約27μg〜約60μg又は約45μgの量/PEG-CIFN用量を含むことができる。
モノPEG(30 kD、直鎖)化CIFNの有効投薬量は、薬物の約45μg〜約270μg又は約60μg〜約180μg又は90μg〜約120μg/用量を含むことができる。多くの実施態様では、IFN-α及び/又はIFN-γは、約1日〜約7日、又は約1週〜約2週、又は約2週〜約3週、又は約3週〜約4週、又は約1月〜約2月、又は約3月〜約4月、又は約4月〜約6月、又は約6月〜約8月、又は約8月〜約12月、又は少なくとも1年の期間投与され、及び更に長期間投与することもできる。
投薬計画は、日に3回、日に2回、毎日、隔日、週に2回、週に3回、毎週、隔週、月に3回、毎月の投与を含む。いくつかの実施態様では、本発明は、IFN-αの所望の投薬量が毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回又は毎月、患者にボーラス送達によって皮下的に投与され、又は所望の治療期間、一日を通じて実質的に持続的に又は持続的送達によって患者に皮下的に投与される、上記方法のいずれかを提供する。その他の実施態様では、本発明は、PEG化IFN-α(PEG-IFN-α)の所望の投薬量が所望の治療期間、毎週、隔週、月に3回又は毎月、ボーラス投与によって患者に皮下的に投与される、上記方法のいずれかを提供する。
いくつかの実施態様では、本発明は、患者のサース治療において、I型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニストの相乗的有効量を用いる方法を提供する。いくつかの実施態様では、本発明は、患者のサース治療におけるIFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。1つの実施態様では、本発明は、患者のサース治療におけるコンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
一般的に、本発明の方法における使用のために好適なコンセンサス・インターフェロン(CIFN)及びIFN-γの相乗的有効量は、1μg CIFN対10μg IFN-γの投薬量比で提供される。ここで、CIFN及びIFN-γはいずれも非PEG化及び非グリコシル化種である。
1つの実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約10μg〜約300μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1μg〜約30μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のサース治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γ2aの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約10μg〜約100μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1μg〜約9μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のサース治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約10μg〜約50μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のサース治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約90μg〜約100μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約9μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のサース治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約200μg〜約300μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約30μgの量/インファーゲン(商標)用量を含むインファーゲン(商標)の投薬量を毎日、隔日、週に3回、週に2回、毎週、隔週、月に3回、月に1回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に患者に皮下的に投与することを含む、患者のサース治療におけるインファーゲン(商標)コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回又は週に2回、又は実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される分割用量として薬物の約30μg〜約1,000μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、CIFNアミノ酸重量の約4μg〜約60μgの量/PEG-CIFN用量を含むPEG化コンセンサス・IFN-α(PEG-CIFN)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与することを含む、患者のサース治療におけるPEG化コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回又は週に2回、又は実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される分割用量として薬物の約100μg〜約300μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、CIFNアミノ酸重量の約18μg〜約24μgの量/PEG-CIFN用量を含むPEG化コンセンサス・IFN-α(PEG-CIFN)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与することを含む、患者のサース治療におけるPEG化コンセンサス・IFN-α及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
一般的に本発明の方法に使用するために好適なIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量は、1ミリオン単位(MU) IFN-α2a又は2b又は2c対30μg IFN-γの投薬量比で提供される。ここで、IFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γはいずれも非PEG化及び非グリコシル化種である。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約30μg〜約600μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約1 MU〜約20 MU/IFN-α2a、2b又は2c用量を皮下的に毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に投与することを含む、IFN-α2aの投薬量を患者に投薬することを含む、患者のサース治療にIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約100μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約3 MU/IFN-α2a、2b又は2c用量を皮下的に毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に投与することを含む、IFN-α2aの投薬量を患者に投薬することを含む、患者のサース治療IFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的又は持続的に皮下的に投与される薬物の約300μgの量/IFN-γ用量を含むIFN-γの投薬量と組み合わせて、薬物の約10 MU/IFN-α2a、2b又は2c用量を皮下的に毎日、隔日、週に3回、週に2回、又は一日を通じて実質的に持続的に又は持続的に投与することを含む、IFN-α2aの投薬量を患者に投薬することを含む、患者のサース治療にIFN-α2a又は2b又は2c及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回で用量を分割して投与される、又は実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約30μg〜約1,000μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約90μg〜約360μg/ペガシス(商標)の用量を含むペガシス(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者のサース治療にペガシス(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回、用量を分割して投与される、又は実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約100μg〜約300μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約180μg/ペガシス(商標)の用量を含むペガシス(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者のサース治療にペガシス(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回、用量を分割して投与される、又は実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約30μg〜約1,000μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約0.75μg〜約3.0μg/kg体重/PEG-イントロン(商標)の用量を含むPEG-イントロン(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者のサースにPEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
別の実施態様では、本発明は、所望の治療期間、皮下的に毎日、隔日、週に3回又は週に2回、用量を分割して投与される、又は実質的に持続的にもしくは持続的に投与される薬物の約100μg〜約300μgの量/週を含むIFN-γの週総投薬量と組み合わせて、薬物の約1.5μg/kg体重/PEG-イントロン(商標)の用量を含むPEG-イントロン(商標)の投薬量を毎週、隔週、月に3回又は毎月皮下的に患者に投与すること、を含む患者のサース治療にPEG-イントロン(商標)PEG化IFN-α2a及びIFN-γの相乗的有効量を用いる方法を提供する。
本発明はまた、追加の抗ウイルス剤がI型又はIII型インターフェロン受容体アゴニスト及びII型インターフェロン受容体アゴニスト単独療法又は上記の治療法の組み合わせのいずれかに加えられるサースの治療方法を提供する。
本発明をその特定の実施態様を参考にして記載してきたが、本発明の真の意図及び範囲から逸脱することなく、種々の変更ができ、また等価物の置換ができることを当業者であれば理解できるだろう。加えて特定の状況、材料、事項の組成、工程、工程ステップ又はステップを採用するために、本発明の目的、意図及び範囲に対して多くの修正がなされる。全てのかかる修正は本明細書に添付の請求の範囲内にあると画される。

Claims (28)

  1. IFN-αの有効量を個体に投与することを含む、コロナウイルス感染症の治療方法。
  2. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-αが当該コロナウイルスへの暴露の24時間内に投与される、請求項1記載の方法。
  3. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-αが当該コロナウイルスへの暴露の48時間内に投与される、請求項1記載の方法。
  4. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-αが当該コロナウイルスへの暴露後72時間から35日間投与される、請求項1記載の方法。
  5. IFN-γの有効量を個体に投与することを含む、コロナウイルス感染症の治療方法。
  6. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-γがコロナウイルスへの暴露の24時間以内に投与される、請求項5記載の方法。
  7. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-γがコロナウイルスへの暴露の48時間以内に投与される、請求項5記載の方法。
  8. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-γがコロナウイルスへの暴露後72時間から35日間投与される、請求項5記載の方法。
  9. IFN-γの有効量及びIFN-αの有効量を個体に投与することを含む、コロナウイルス感染症の治療方法。
  10. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-γ及び前記IFN-αがコロナウイルスへの暴露の24時間以内に投与される、請求項9記載の方法。
  11. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-γ及び前記IFN-αがコロナウイルスへの暴露の48時間以内に投与される、請求項9記載の方法。
  12. 前記個体がコロナウイルスに暴露され、及び前記IFN-γ及び前記IFN-αがコロナウイルスへの暴露後72時間から35日間投与される、請求項9載の方法。
  13. 前記IFN-α及び前記IFN-γが、皮下的に投与される、請求項9記載の方法。
  14. 個体にIFN-αの有効量を投与することを含む、当該個体における重症急性呼吸器症候群(サース)の治療方法。
  15. 前記IFN-αが、前記個体におけるサースの兆候の発症の24時間以内に投与される、請求項14記載の方法。
  16. 前記IFN-αが、前記個体におけるサースの兆候の発症の48時間以内に投与される、請求項14記載の方法。
  17. 個体にIFN-γの有効量を投与することを含む、当該個体における重症急性呼吸器症候群(サース)の治療方法。
  18. 前記IFN-γが、前記個体におけるサースの兆候の発症の24時間以内に投与される、請求項14記載の方法。
  19. 前記IFN-γが、前記個体におけるサースの兆候の発症の48時間以内に投与される、請求項14記載の方法。
  20. 個体にIFN-αの有効量及びIFN-γの有効量を投与することを含む、当該個体における重症急性呼吸器症候群(サース)の治療方法。
  21. 前記IFN-α及び前記IFN-γが、前記個体におけるサースの兆候の発症の24時間に投与される、請求項14記載の方法。
  22. 前記IFN-α及び前記IFN-γが、前記個体におけるサースの兆候の発症の48時間に投与される、請求項14記載の方法。
  23. IFN-αの有効量を個体に投与することを含む、個体が重症急性呼吸器症候群(サース)を発症する危険性の減少方法。
  24. IFN-γの有効量を個体に投与することを含む、個体が重症急性呼吸器症候群(サース)を発症する危険性の減少方法。
  25. IFN-αの有効量及びIFN-γの有効量を個体に投与することを含む、個体が重症急性呼吸器症候群(サース)を発症する危険性の減少方法。
  26. ヌクレオチド類縁体又はヌクレオシド類縁体の有効量を投与することを更に含む、請求項1、5、9、14、17、20及び23〜25のいずれか1項記載の方法。
  27. リバビリンの有効量を投与することを更に含む、請求項1、5、9、14、17、20及び23〜25のいずれか1項記載の方法。
  28. 前記IFN-αがコンセンサス・インターフェロンである、請求項1〜4、9〜13、14〜16、20〜23及び25のいずれか1項記載の方法。
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