JP2006526735A - 未燃炭化水素を含む有害ガス排出低減のための自動車エンジンの始動制御方法 - Google Patents

未燃炭化水素を含む有害ガス排出低減のための自動車エンジンの始動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、エンジンの始動から1〜3回のエンジンサイクルが作動する過程において各シリンダ内への燃料噴射がスキップされるようにして、燃料の噴射されないシリンダの内部温度をピストンによる圧縮熱で予熱させるとともに、このようにシリンダの内部温度を一定の温度に加熱した後、各シリンダの内部に正常的な燃料噴射が行われるようにすることにより、自動車エンジンの初期始動またはアイドルストップ後の再始動の際に、燃料の不完全燃焼により発生する未燃炭化水素の排出量を低減させることができるようにした、自動車エンジンの始動制御方法を開示する。
【解決手段】本発明の方法は、エンジンが始動または再始動状態であるか否かを判断する段階と、前記エンジンが始動または再始動状態であると判断された場合、前記シリンダの所定の点火順序に従って点火とスキップが交互に行われる、燃料スキップサイクルを少なくとも1回以上繰り返す段階とを含む。

Description

本発明は、未燃炭化水素を含む有害ガスの排出を低減させるための自動車エンジンの始動制御方法に係り、さらに詳しくは、自動車エンジンの初期始動またはアイドルストップ後の再始動の際に、エンジンの始動から1〜3回のエンジンサイクルが作動する過程で各シリンダ内部への燃料噴射がスキップ(Skip)されるようにして、燃料が噴射されないシリンダの内部をピストンによる圧縮熱で予め加熱させ、シリンダの内部温度を一定の温度にした後、各シリンダの内部に正常的な燃料噴射が行われるようにすることによって、自動車エンジンの初期始動の際、またはアイドルストップ後の再始動の際に、燃料の不完全燃焼により発生する未燃炭化水素を含む有害ガスの排出量を低減させることができるようにした、未燃炭化水素を含む有害ガスの排出低減のための自動車エンジンの始動制御方法に関する。
一般に、自動車に使用されるガソリンエンジンは、ガソリンと空気の混合気をシリンダ内で圧縮し、圧縮された混合気を電気スパークで点火および燃焼させ、混合気の燃焼によって発生する爆発力でピストンを往復動させるようにした、いわゆるスパーク点火式往復動型内燃機関である。又、ディーゼルエンジンの場合は、シリンダの内部で約20倍程度の容積比で空気を圧縮し、燃焼室の温度を500〜700℃程度に昇温させた後、ガソリンより気化性が劣り、また気化器で容易に気化され難い灯油、軽油または重油などの石油燃料を、この高温高圧の空気中に噴射させ、燃料が自発的に点火および燃焼するようにした、いわゆる圧縮着火式往復動型内燃機関である。
前述のように、自動車に使用されるガソリンエンジンとディーゼルエンジンは、その着火方式に多少の差異はあるが、4気筒または6気筒などからなる各シリンダの内部に要求される出力に応じて混合気または石油燃料を適正の割合で噴射させることにより、各シリンダの燃焼室で燃料が順次燃焼するようにし、このような燃料の燃焼による爆発力により、ピストンと連結されたクランク軸を回転させて動力を得ることができるようにした内燃機関であるという点において、ほぼ類似の構造を有する。
従って、それぞれのエンジンは、シリンダの内部で燃料の燃焼が円滑に行われるとき、自動車の出力とエンジンの性能が増大するうえ、自動車エンジンから排出される有害排出ガスの量を減らすことができる。
このように、自動車エンジンのシリンダで発生する燃料の燃焼は、自動車の走行時のように、シリンダが十分加熱された状態では比較的円滑に行われるが、自動車エンジンの初期始動、すなわち、冷間始動時のように、シリンダの内壁およびエンジンを構成する各部品の温度が低下している状態では、シリンダの内部で燃料の燃焼が円滑に行われなくなる。これにより、排出ガスのうち、燃料混合比との関係が比較的少なく、かつ燃焼室の低い温度による不完全燃焼(不発;Misfire)に大きく影響される未燃炭化水素(HC)を含んだ有害ガスの排出量が自動車エンジンの始動初期に急激に増加するという問題があった。
特に、最近のエンジンは、その始動性の改善を目的として吸気弁が閉となっているとき、弁の背面に向かって燃料を速やかにかつ連続的に噴射させることができるように多量の燃料が液体状態でポート側に存在することになるが、吸気弁が開きながらシリンダ内に流入する液体状態の燃料が、シリンダの低い内壁温度のため、早く気化できず、大部分が圧縮上死点の近傍でピストンヘッド部と衝突することにより、自動車エンジンの始動性に悪い影響を及ぼすのみならず、冷たいシリンダの内壁に凝縮されている燃料の一部は、燃料が点火(ガソリンエンジン)および着火(ディーゼルエンジン)された後、気化を開始することにより、不完全燃焼による未燃炭化水素(HC)の排出量を大幅に増加させるという問題があった。さらに、気化した燃料蒸気の一部が冷たいシリンダの内壁に再凝縮する現象が発生する場合には、未燃炭化水素を含む有害ガスの排出量が深刻なレベルまで上昇するという問題もあった。
なお、最近、自動車の急速な普及に伴い出退勤時間帯だけでなく、ほぼ全ての時間にわたって交通渋滞が発生することにより、自動車エンジンの始動後、又は、自動車の出発後間もない時間が経過した時に、信号や交通渋滞などの各種要因によって自動車が頻繁に停止することになるが、大部分の高燃費自動車には、自動車の停止後3〜5秒が経過するとエンジンを自動的に停止させるアイドルストップ(Idle-stop)システムが設置され、無駄な燃料の浪費を防止することができるようになっているので、このようなシステムが設置されている高燃費自動車であるほど、エンジンに十分な加熱が行われていない状態で再始動を行う場合には、冷間始動状態が持続的に反復されるので、未燃炭化水素を含む有害ガスの排出による大気汚染をさらに加重させる結果をもたらすという問題があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、自動車エンジンの初期始動またはアイドルストップ後の再始動の際に、エンジンの始動から1〜3回のエンジンサイクルが作動する過程で各シリンダ内部への燃料噴射がスキップされるようにして、燃料が噴射されないシリンダの内部をピストンによる圧縮熱で予め加熱させ、シリンダの内部温度を一定の温度に上昇させた後、各シリンダの内部に正常的な燃料噴射が行われるようにすることによって、自動車エンジンの初期始動の際、またはアイドルストップ後の再始動の際に、燃料の不完全燃焼により発生する未燃炭化水素を含む有害ガスの排出量を低減させることができるようにする、未燃炭化水素を含む有害ガスの排出低減のための自動車エンジンの始動制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、複数個のシリンダを有し、前記複数個のシリンダは、所定の点火順序に従って点火されることで正常サイクルを成す自動車エンジンの始動制御方法において、(a)エンジンが始動または再始動状態であるか否かを判断する段階と、(b)前記段階(a)で前記エンジンが始動または再始動状態であると判断された場合、前記シリンダの所定の点火順序に従って点火とスキップが交互に行われる燃料スキップサイクルを少なくとも1回以上繰り返す段階と、を含むことを特徴とする自動車エンジンの始動制御方法が提供される。
前記スキップは、前記シリンダへの燃料供給を中断することによって行われることを特徴とする。
又、前記所定の点火順序は、点火およびスキップのいずれか一方から始まることを特徴とする。
さらに、前記燃料スキップサイクルは、1回〜3回繰り返されることが好ましい。
以下、本発明を好適な実施形態を通じて詳細に説明する。
本発明の核心となる事項は、エンジンの停止状態から始動を行う場合、または、アイドルストップシステムによるエンジンの自動停止の後に再始動を行う場合に、エンジンの点火がシリンダの点火順序に従って点火とスキップとを交互に行い、燃料が噴射されない燃焼室の壁面温度をピストンによる圧縮熱による予熱によって上昇させることにより、燃料が噴射されたとき、完全燃焼になるべく誘導することにある。
したがって、前記の予熱によってエンジンを十分加熱させ、冷間始動状態を排除することにより、不完全燃焼による未燃炭化水素(HC)を含んだ有害ガスの排出量を低減させることができる。
また、本発明は、エンジンの始動/再始動状態を判断する段階と、点火とスキップが交互に行われる燃料スキップサイクル段階とに分けられる。
前記始動または再始動状態の判断は、シリンダの内部に燃料を噴射させるための燃料噴射弁、または、シリンダ内部の燃料を燃焼させるための点火プラグの作動情報に基づいて行うことができる。
もし、前記判断段階でエンジンが始動または再始動の状態であると判断された場合には、エンジンを加熱するための燃料スキップサイクル段階に進入する。
一般的に、自動車のエンジンは、直列エンジン、V型エンジン、対向型エンジンに区分されている。このような区分は、エンジンシリンダの配列形態によるものであり、直列エンジンは、全てのシリンダがクランク軸に沿って一直線状に並列されているものであり、V型エンジンは、2組に分けられて相互V字形状を呈しながらクランク軸に沿って並列されているものであり、対向型エンジンは、前記V型エンジンよりさらにシリンダ間の角度が大きく開き180°を成して対向配列されているものである。
図1〜図3は、直列エンジン、V型エンジン、対向型エンジンの概念図であって、図中の数字はエンジンのシリンダ番号を表示する。
図1の直列エンジンのシリンダ番号は、エンジンを斜め上方から見たとき、エンジンの出力側を基準にして遠隔所から昇り順に定められる。
図2のV型エンジンのシリンダ番号は、エンジンを斜め上方から見たとき、エンジンの出力側を基準に左組の遠隔所から昇り順に定められた後、同じく右組の遠隔所から前記左組の最後番号の次番から昇り順に定められる。
図3の対向型エンジンのシリンダ番号は、図2のV型エンジンと同様の順序で定められる。
前記燃料スキップサイクル段階は、正常サイクルにおいてエンジンの有する固有の点火順序で、点火とスキップを交互にして構成させるものである。
例えば、6気筒直列エンジンの点火順序が1−5−3−6−2−4であれば、燃料スキップサイクルの点火は1−S−3−S−2−SまたはS−5−S−6−S−4の順で行われる。ここで、「S」は燃料を噴射しない燃料噴射スキップを意味する。
つまり、スキップは、点火と交互に行なわれればよいため、1番目のシリンダでスキップまたは点火を選択し、残りのシリンダを点火順序にしたがってスキップと点火が交互に配列されるようにすればよい。
また、前記燃料スキップサイクルを少なくとも1回以上行い、さらに、エンジンの十分な加熱のために1回〜3回行なうことが好ましい。
前記スキップは、シリンダに燃料の供給を中断することにより行なわれる。
したがって、スキップが行われるシリンダは、点火が行なわれるシリンダから供給される動力または始動モータの駆動力によって、ピストンの空気吸入、圧縮、膨張、排気の運動によって燃焼室の壁面温度を上昇させる役割をする。
前述のように燃料スキップサイクルの複数回終了後には、各エンジンの固有点火順序による正常的な燃焼が行なわれるようにする。
次の表1は、エンジンの種類による正常サイクルの点火順序と、その点火順序による燃料スキップサイクルの点火順序をまとめたものである。
前記表1に記載した以外のエンジンに対しても、同様の方法により燃料スキップサイクルの点火順序を定めることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例を挙げて詳細に説明する。
本実施例では、4気筒直列エンジンを使用した。
図4は、本発明の制御方法に適用される実験装置を示す概略図、図5は本発明の制御方法を示すフローチャート、図6〜図9は各冷却水の温度条件下で燃料スキップサイクルを適用させた結果を示すグラフ、図10は本発明の制御方法に係る未燃炭化水素の排出低減効果を示すグラフである。
まず、本発明のために使用される実験装置は、図4に示すように、4気筒ガソリンエンジンの初期始動およびアイドルストップによる再始動の特性を分析するために、エンジン10自体で運転ができるように動力系との連結軸を分離させた状態で、燃料タンク12から燃料供給管13を経て各シリンダ11の内部に燃料を噴射させるための燃料噴射弁14、およびシリンダ11の内部に噴射された燃料を燃焼させるための点火プラグ15の作動を、当該スイッチ17、18と連結されるECU21(Electronic Control Unit;電子制御ユニット)によって制御されるようにした。なお、本実験に使用されたガソリンエンジンの主要事項は、次の表2に記載されている通りである。
また、各シリンダ11への燃料噴射タイミングを感知することができるように吸、排気弁を作動させるためのカム軸19にエンコーダ20(Koyo Co.,360ppr)を設置してクランク軸の回転角度2°毎に、すなわち、カム軸19の回転角度1°毎にエンコーダ20から1つのパルスが生成されるようにし、このように生成されたパルスが周波数−電圧変換器26(FV Converter)を介してデータ収集装置(Data acquisition system)29に入力されるようにすることにより、入力されたデータに基づいてECU21で各シリンダ11への燃料噴射タイミングを感知して当該燃料噴射弁14と点火プラグ15の作動を選択的に制御するようにした。
また、本発明の始動制御方法による実験条件に一貫性を与えるために、全ての実験は、エンジン10の第4シリンダ11dの吸入上死点で行なわれるようにし、シリンダ11内部の圧力は、第4シリンダ11dに設置したスパークプラグ形態の圧電型圧力センサ23(Kistler、6052&6517A)から測定されたデータ値が増幅器(Charge amplifier)25を介してデータ収集装置29に入力されるようにすることによりその圧力を測定可能とした。又、エンジン10の点火タイミング、燃料噴射タイミングおよび空燃比は任意に調整せず、冷却水の温度は、自動車の初期始動、すなわち、冷間始動の際、またはアイドルストップによる再始動の際、などの状況に符合するように冷却水温度調節装置(図示せず)を用いて30℃、50℃、70℃および90℃に調節した。
さらに、エンジン10の始動および再始動の際に、排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素は、第4シリンダ11dと連結された排気マニホールド16に未燃炭化水素の排出濃度をリアルタイムで測定することができるFRFID(Fast Response Flame Ionization Detector)のサンプリング検針棒(FID probe)24を挿入して測定した。又、未燃炭化水素の排出特性に対する測定遅延を最小化させるために、排気弁システムから検針棒24の先端までの距離が50mmとなるようにし、第4シリンダ11d内の未燃炭化水素の変化特性を分析するために、スパークプラグ形態のサンプリング検針棒を当該シリンダ11dに装着して実験を行った。
さらに、排気マニホールド16の後端部には、排出ガスの空燃比を測定するための空燃比センサ22としてUEGO(Universal Exhaust Gas Oxygen)センサを設置し、それぞれの前記検針棒24と前記センサ22から入力された信号も当該増幅器27、28を介してデータ収集装置29に入力されるようにした。
図5は、前記実験装置のECU21にプログラミングされ、本発明に係る自動車エンジンの始動制御方法を行なうためのフローチャートを示す。図5を参照すると、自動車エンジンの初期始動、すなわち、冷間始動の際、または自動車の走行中にアイドルストップ状況が発生してエンジン10の作動が停止した状態で、エンジン10の再始動が行なわれるアイドルストップ後の再始動の際、ECU21でエンジン10の始動および再始動状態を把握する段階(S−0)を経て、エンコーダ20を含むそれぞれのセンサ22、23、24と、当該変換器26を含む増幅器25、27、28、およびデータ収集装置29を作動可能な状態にセットするセッティング段階(S−1)を経ることになる。
このようにECU21によるセッティング段階(S−1)を経ると同時に、エンジン10の停止状態でクランク軸を一定の速度以上に回転させうるように始動モータ(図示せず)が作動することにより、クランク軸が回転を開始し、これによりクランク軸とタイミングベルトまたはタイミングギヤで連結された吸/排気弁のカム軸19がクランク軸と共に回転することにより、最初吸入上死点に位置していた第4シリンダ11dのピストンが下降して吸入行程を始めながら、第1シリンダ11aの爆発行程、第2シリンダ11bの排気行程および第3シリンダ11cの圧縮行程の条件が造成されることを基点にして、第1、第3、第4、第2シリンダの順に爆発行程が行われる一般的なエンジンサイクルが作動することになる。
本発明の実施例は、前記の一般的エンジンサイクルの作動過程において各シリンダ11内部への燃料噴射がスキップされるようにすることにより、燃料が噴射されないシリンダ11の燃焼室の温度を、ピストンによる空気の圧縮熱で予め上昇させることができるようにし、このため、シリンダ11の燃焼室壁面の冷却領域が混合気または石油燃料に及ぼす影響を最小化することができるようにすることによって、エンジン10の初期始動の際、または、アイドルストップ後の再始動の際に、生ずる燃料の不完全燃焼による未燃炭化水素を含む有害ガスの排出量を低減させることができるようにした。
これのために、前記セッティング段階(S−1)を経た後は、カム軸19の回転に従ってエンコーダ20から発生したパルスが周波数−電圧変換器26を介してデータ収集装置29に入力されたデータ値をECU21で演算処理して第1シリンダ11aの燃料噴射タイミングを判断すると同時に、第1シリンダ11aへの燃料噴射タイミングに該当する時点で、当該燃料噴射弁14および点火プラグ15と連結されたスイッチ17、18をECU21がオフ(OFF)させることにより、第1シリンダ11aへの燃料噴射および燃料の燃焼が行われないようにする第1スキップ段階(S−2)を経る。これにより、第1シリンダ11aの内部で燃料の燃焼が発生する代わりに、ピストンによる空気の圧縮熱で第1シリンダ11aの燃焼室の温度が一定の温度だけ上昇する。
前記の第1スキップ段階(S−2)を経た後は、カム軸19の回転によってエンコーダ20から発生したパルスが周波数−電圧変換器26を介してデータ収集装置29に入力されたデータ値をECU21で演算処理し、第3シリンダ11cの燃料噴射タイミングを判断すると同時に、第3シリンダ11cへの燃料噴射タイミングに該当する時点で、該当燃料噴射弁14および点火プラグ15と連結されたスイッチ17、18をECU21がオン(ON)させることにより、第3シリンダ11cへの燃料噴射および燃料の燃焼が行われるようにする第1燃料噴射段階(S−3)を経る。これにより、エンジン10を作動させるための初期駆動力が発生する。
前記の第1燃料噴射段階(S−3)を経た後は、カム軸19の回転によってエンコーダ20から発生したパルスが周波数−電圧変換器26を介してデータ収集装置29に入力されたデータ値をECU21で演算処理し、第4シリンダ11dの燃料噴射タイミングを判断すると同時に、第4シリンダ11dへの燃料噴射タイミングに該当する時点で、当該燃料噴射弁14および点火プラグ15と連結されたスイッチ17、18をECU21がオフさせることにより、第4シリンダ11dへの燃料噴射および燃料の燃焼が行われないようにする第2スキップ段階(S−4)を経る。これにより、第4シリンダ11dの内部で燃料の燃焼が発生する代わりに、ピストンによる空気の圧縮熱で第4シリンダ11dの燃焼室の温度が一定の温度だけ上昇する。
前記の第2スキップ段階(S−4)を経た後は、カム軸19の回転によってエンコーダ20から発生したパルスが周波数−電圧変換器26を介してデータ収集装置29に入力されたデータ値をECU21で演算処理し、第2シリンダ11bの燃料噴射タイミングを判断すると同時に、第2シリンダ11bへの燃料噴射タイミングに該当する時点で、該当燃料噴射弁14および点火プラグ15と連結されたスイッチ17、18をECU21がオンさせることにより、第2シリンダ11bへの燃料噴射および燃料の燃焼が行われるようにする第2燃料噴射段階(S−5)を経る。これにより、第1燃料噴射段階(S−3)と共にエンジン10を作動させるための追加的な駆動力が発生することになる。
前記のように前記第1スキップ段階(S−2)〜第2燃料噴射段階(S−5)からなる燃料スキップサイクルSCを、自動車エンジンの初期始動、すなわち、冷間始動またはアイドルストップ後の再始動によるセッティング段階(S−1)から1回〜3回にわたって行うことにより、第1シリンダ11aと第4シリンダ11dの燃焼室の温度がピストンによる空気の圧縮熱によって一定の温度だけ上昇するようにした後、前記ECU21を介して各シリンダ11の内部に一般的なエンジンサイクルと同様の正常的な燃料の噴射および燃焼が発生するようにした構成でなる。
前述した構成でなる本発明に係る始動制御方法を、一般のエンジンサイクルに適用させた場合に示現する未燃炭化水素の排出低減効果を確認するために、各冷却水の温度別に正常的な燃料噴射条件であるノースキップ(No-skip)サイクルと、本発明による1回の燃料スキップサイクル(SC)、および3回の燃料スキップサイクル(SC)を適用させ、未燃炭化水素の排出濃度を測定した結果を図6〜図9のグラフで示した。
図6は冷却水温度30℃の条件、すなわち自動車エンジンの初期(冷間)始動と類似の条件下で一般的な始動(0スキップ)と本発明のスキップ始動(1スキップ、3スキップ)による未燃炭化水素(HC)の排出濃度を比較分析した結果である。図6によれば、始動後約1秒間は空燃比の変化が大きく現れる過渡区間であることを分かり、以後若干の変動を経て当量比(Equivalence ratio)が約1.6から1.4に段々減少していることを分かる。
また、一般的な始動条件(0スキップ)の下では、始動後1秒〜1.5秒間の区間で排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が、シリンダ11の内部で発生した不完全燃焼によって最高130,000ppm程度非常に高く現れており、それ以後からはエンジン10の継続的な稼動によるシリンダ11内壁の温度上昇により未燃炭化水素の排出濃度が最高20,000ppm〜10,000ppm程度のレベルに減少していることを分かる。
ところが、本発明による燃料スキップサイクルを1回適用させた場合(1スキップ)は、始動後1秒〜1.5秒間の区間で排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が15,000ppm〜10,000ppm程度のレベルに低減し、2秒後からは未燃炭化水素の排出濃度が正常始動条件より低い数値を示しており、特に本発明による燃料スキップサイクルを3回にわたって適用させた場合(3スキップ)は、始動後、排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が前記2つの条件よりさらに低い10,000ppm以下のレベルを示していることを分かる。
次の図7は、冷却水温度50℃の条件、すなわち自動車が出発してしばらく経過し、アイドルストップがかけられた後、再始動が行われる場合と類似の条件下で一般的な始動(0スキップ)と本発明のスキップ始動(1スキップ、3スキップ)による未燃炭化水素の排出濃度を比較分析した結果である。図7によれば、始動後約0.8秒間は空燃比の変化が大きく現れる過渡区間であることを分かり、以後若干の変動を経て当量比が約1.5から1.3に段々減少していることを分かる。
また、一般的な始動条件(0スキップ)の下では、始動後1秒〜1.5秒間の区間で排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が、シリンダ11の内部で発生した不完全燃焼によって50,000ppm〜20,000ppm程度のレベルであり、それ以後からはエンジン10の継続的な稼動によるシリンダ11内壁の温度上昇により未燃炭化水素の排出濃度が最高15,000ppm〜10,000ppm程度のレベルに減少していることを分かる。
ところが、本発明による燃料スキップサイクル(SC)を1回適用させた場合(1スキップ)は、始動後1.2秒から排気マニホールド16を通じて排出される未燃炭化水素の濃度が10,000ppm程度のレベルであって、正常始動条件より低い数値を示しており、特に、本発明による燃料スキップサイクルを3回にわたって適用させた場合(3スキップ)は、排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度は若干の変動特性を示しているが、始動後1.7秒からは正常始動条件より格段に低い10,000ppm以下のレベルを示していることを分かる。
図8は、冷却水温度70℃の条件、すなわち自動車が出発してある程度の距離を走行した後、アイドルストップがかけられた後の再始動が行われた場合と類似の条件下で一般的な始動(0スキップ)と本発明のスキップ始動(1スキップ、3スキップ)による未燃炭化水素の排出濃度を比較分析した結果である。図8によれば、始動後約0.8秒間は空燃比の変化が大きく現れる過渡区間であることを分かり、以後若干の変動を経て当量比が約1.5から1.3に段々減少していることを分かる。
また、一般的な始動条件(0スキップ)の下では、始動後1秒〜2.5秒間の区間で排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が、30,000ppm〜15,000ppm程度のレベルを示しており、それ以後からは未燃炭化水素の排出濃度が最高17,000ppm〜10,000ppm程度のレベルに減少していることを分かり、本発明による燃料スキップサイクルを1回適用させた場合(1スキップ)においても、始動後1.5秒〜3秒間の区間には排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が、30,000ppm〜15,000ppm程度のレベルを示し、正常的な始動条件と比較するとき未燃炭化水素の排出濃度低減効果が多少微々たるものであるが、本発明による燃料スキップサイクルを3回にわたって適用させた場合(3スキップ)、排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度は若干の変動特性を示しているが、始動後1.4秒からは10,000ppm以下のレベルであって、正常始動の時より格段に低く現れていることを分かる。
図9は、冷却水温度90℃の条件、すなわち自動車が出発してエンジンが十分ウォームアップされた状態でアイドルストップがかけられた後、再始動が行われた場合と類似の条件下で一般的な始動(0スキップ)と本発明のスキップ始動(1スキップ、3スキップ)による未燃炭化水素の排出濃度を比較分析した結果である。図9によれば、始動後約0.9秒間は空燃比の変化が大きく現れる過渡区間であることを分かり、以後若干の変動を経て当量比が約1.6から1.3に段々減少していることを分かる。
また、一般的な始動条件(0スキップ)の下では、始動後1秒〜3秒間の区間で排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が、30,000ppm〜20,000ppm程度のレベルを示しており、それ以後からは未燃炭化水素の排出濃度が最高17,000ppm〜10,000ppm程度のレベルに減少していることを分かり、本発明による燃料スキップサイクルを1回適用させた場合(1スキップ)は、始動後2秒〜3.5秒間の区間で排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度が25,000ppm〜10,000ppm程度のレベルであって、正常的な一般始動条件と比較するとき若干の低減効果だけを示しているが、本発明による燃料スキップサイクルを3回にわたって適用させた場合(3スキップ)、排気マニホールド16から排出される未燃炭化水素の濃度は若干の変動特性を示しているが、始動後1.4秒からは6,000ppm以下のレベルであって、正常始動の時より格段に低く現れていることを分かる。
前述のように正常的な燃料噴射条件であるノースキップ(No-skip)サイクルと、本発明に係る燃料スキップサイクルを冷却水の各温度別に適用させ未燃炭化水素の排出濃度を測定した結果をまとめて示した図10のグラフから分かるように、冷却水の温度が30℃のときは、一般的な始動(0スキップ)の時と比較して、本発明の燃料スキップサイクルを1回適用させた場合(1スキップ)には、未燃炭化水素の排出量が約38%程度に減少し、3回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(3スキップ)には、未燃炭化水素の排出量が約63.8%程度と大幅に減少することを分かる。
また、冷却水の温度が50℃のときは、一般的な始動(0スキップ)の時と比較して、1回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(1スキップ)には約32%、3回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(3スキップ)には約38.7%程度に未燃炭化水素の排出量が減少し、冷却水の温度が70℃のときは、一般的な始動の時と比較して、1回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(1スキップ)には、未燃炭化水素の排出量が殆ど減少していないが、3回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(3スキップ)には、未燃炭化水素の排出量が約48%程度に大幅減少することを分かる。また、冷却水の温度が90℃のときは、1回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(1スキップ)には、約46%減少であり、3回の燃料スキップサイクルを適用させた場合(3スキップ)には、約57%程度の減少であって、正常的な始動の時と比較するとき未燃炭化水素の排出量が大幅に減少することを分かる。
また、本発明において、前記燃料スキップサイクル(SC)を自動車エンジンの始動初期から1回〜3回に限って適用させる理由は、未燃炭化水素(HC)の排出低減効果と自動車エンジンの始動遅延を同時に考慮した結果であり、前記燃料スキップサイクルを自動車エンジンの始動初期から少なくとも1回適用させなければ、一般的な正常始動と比べて未燃炭化水素の排出低減効果を得ることができない。また、燃料スキップサイクルを4回以上適用させる場合は、未燃炭化水素の排出低減効果と、自動車エンジンの始動遅延の両面を同時に考慮するとき好ましくない。したがって前記燃料スキップサイクルの適用回数は、自動車エンジンの始動初期から最少1回から最多3回程度に制限することが好ましい。
以上の説明において、本発明に係る始動制御方法を、4気筒ガソリンエンジンに適用させて第1シリンダ11aと第4シリンダ11dに燃料スキップを行う例を採択しているが、第2シリンダ11bと第3シリンダ11cに燃料スキップを適用させる場合にも同一の作用効果を得ることができる。又、3気筒、6気筒のガソリンエンジンの場合は、そのシリンダの個数が異なるだけで、3気筒および6気筒シリンダの一般的な爆発順序に合わせて、本発明の始動制御方法に従って各シリンダへの燃料噴射がスキップされるようにすれば、本発明と同一の作用効果を得ることができ、さらに、3気筒、4気筒および6気筒のディーゼルエンジンの場合も、ディーゼルエンジンを構成する各シリンダ内部への燃料噴射のみを本スキップ式に適用させる場合にも、本発明と同一の作用効果を得ることができる。このことは、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に周知慣用の事実である。
(走行試験モードテストの結果)
以下、本発明の自動車エンジン始動制御方法を適用させて行った走行試験モードテストの結果を詳細に説明する。
本試験は、米国、ヨーロッパ、日本、韓国などで規定している自動車の走行試験モードに合わせて本発明をテストしたものである。
自動車の走行試験モードには、米国のFTP72とFTP75、ヨーロッパのECE/EG、および日本の東京11−、10−modeなどがある。
米国のFTP72とFTP75モードは、1回試験当たり1サイクルで試験が完了し、走行距離は12.1km、17.9kmであり、平均走行速度は31〜34km/h程度であり、最高速度は91.2km/hである。試験実施中の空回転比率は17.9%を占めているが、一時停止の時間が短いため、空回転停止機能を適用する場合、燃料節減効果および排出ガス低減効果があまり大きくない。
これに対し、ヨーロッパのECE/EGと日本の東京11−、10−modeの場合には、1回試験当たり4回の試験サイクルを繰り返すという特徴がある。
ヨーロッパのECE/EGの場合、1サイクルの走行距離が1.0km区間で非常に短く、平均走行速度が18.7km/h、最高速度が50km/hであって、米国のFTPモードに比べて運転速度が遅い。
反面、試験時間の間に空回転が占める比率は31%であって、他の試験モードに比べて最も大きい空回転期間を有している。
日本の東京11−、10−modeの場合には、1サイクルの走行距離が1.0と0.7km、平均速度は30.6km/h、17.7km/hであり、最高速度は60km/h、40km/hである。1回の試験期間中に空回転が占める比率はそれぞれ21.7%、26.7%である。これらそれぞれの試験モードの特徴を下記の表3に示した。
[CVS75試験サイクル]
前記FTP75試験サイクルは、米国ロサンゼルスの朝出勤時間に米国で測定した代表的な自動車運転速度パターンを示しており、3つの試験区間から構成されている。
第1区間は、0〜505秒間の冷却運転区間(cold phase)であり、第2区間は、安定区間(stabilized phase)であり、505〜1,372秒間試験する区間である。その後、10分間エンジンを停止させた後、第3区間(hot phase)が1,972〜2,477秒間行われる。
自動車の試験は、室内温度20〜30℃の試験室で12時間以上駐車した以後に行われる。エンジン始動後、直ちに規定走行速度に合わせて走行試験を行う。
第1区間である冷却区間では、自動車エンジンの排出ガスは、第1バックに捕集され、安定区間が始まる505秒からエンジンを停止する1,371秒までの排出ガスは、第2バックに捕集される。その後、10分間停止した後エンジン再始動と同時に505秒間第3区間が始まるが、この区間で排出される排出ガスは第3バックに捕集される。
前記第1バックと第2バックは、排出ガスプローブ(gas probe)がバック内に20分以上露出してはならないという規定によって、第2区間が終わると同時に直ちに分析が行われ、第3バックの排出ガスの分析は第3区間が終わると同時に行われる。
上の3つのバックから分析された排出ガスの代表的な公害物質であるHC、COとNOの重量和は、走行距離当たりの排出量で表示する。
次の表4は、米連邦およびカリフォルニア地域のFTP75試験サイクルによる自動車排出ガス許容基準を示している。
CVS75モードの走行特性は、韓国で採用されているが、韓国の都心走行パターンとは実際上相当の差異があるので、韓国環境部では米国のFTP75の規定モードを採用して適用している。
CVS75は、505秒間の冷区間(Cold phase)、867秒間の安定区間(Stabilized phase)、10分間停止、505秒間熱区間(Hot phase)から構成されている。
CVS75試験法で測定した車両の条件は、基本(Base)車両、HC吸収器(HC Adsorber)付き車両と、本発明のASG(Auto Stop and Go)システム付き制御モード1車両である。上の各条件別車両の測定結果を、次の表5に示す。
前記3種の試験車両である基本車両、HC吸収器付き車両、ASGシステム付き制御モード1の車両は、CVS75基準による排出ガス許容値、すなわち、CO(2.11g/km以下)、NO(0.19g/km以下)、NMHC(0.062g/km以下)の基準に全て満足して韓国内で運行可能な車両として確認された。
ここで、前記ASG付き制御モード1車両は、アイドルストップ機能が作動し、再始動の際にエンジンの4つのシリンダのうち2つのシリンダに3サイクルの間燃料噴射をスキップする条件である。
この車両の場合には、再始動の際に、HCやCOなどが多量発生し、NMHCの規制値を満足することが相当難しい条件でもあったが、再始動の際に3サイクルの燃料噴射スキップ機能によって、HCの発生があまり大きくなかったことを分かる。
基本車両を基準とするとき、HC吸収器付き車両は、COとNMHCが6%、4%程度多く排出され、燃費も3%程度低く現れるなど、HC吸収器付き車両のメリットが全く現れていない。
なお、ASG付き制御モード1車両は、基本車両と比べて、NOは同一の水準、NMHCは9%多く発生することを示している。
しかし、燃費は基本車両対比4.4%向上された。
さらに、CVS75の場合、試験区間でアイドル機能によって停止する時間が非常に短いため、アイドルストップの効果が大きく現れていないが、韓国の都心における運転条件は、CVS75の場合より信号によって車両が停止する場合のアイドルストップ時間が相当長いため、実際の燃費向上の効果はこれよりもっと大きいものと予想される。
図11〜図16は、表5の結果値を各測定値別に比較したグラフである。
図11のCO測定値比較グラフによれば、基本車両とHC吸収器付き車両の場合には、Ph1でCO排出が最も多く、Ph2でCO排出が少ない一方、ASG付き制御モード1車両の場合には、Ph2でCO排出が最も多く、Ph1でCO排出が最も少ない。
ASG付き制御モード1の特徴は、アイドル区間でエンジンの始動を中止し、アイドル区間が終わって車両の加速が行われる時点で再始動により運転されるので、再始動の際に、ECUで始動の確実性確保のために、過濃の混合気を供給するべく燃料を多く噴射することになる。
この際、触媒では、触媒温度が十分高い条件にあるとしても、浄化領域から外れているので、浄化が殆ど不可能になってCOの排出はその調整が難しくなる。
したがって、ASG付き制御モード1車両の場合には、COの排出が他の条件の場合より多くならざるを得ない。しかし、試験車両の種類別に測定したCO測定値は、CVS75のCO排出許容値である2.11g/km以下を全て満足している。
図12は、各試験車両別に測定したNOの測定値を比較したものである。全体的に、Ph1でNOの排出が最も多く、Ph2でNOの排出が最も少なく、CVS75のNO排出許容値である0.19g/km以下を全て満足している。
図13は、各試験車両別に測定したNMHCの測定値を比較したものである。全体的に、Ph1でNMHCの排出が最も多く、Ph2でNMHCの排出が最も少ないが、ASG付き車両は、Ph3でNMHCの排出が最も少ない。
NMHCはエンジンのウォームアップの度合いと最も関連のある排出ガスであるが、ASG付き制御モード1車両の場合には、アイドル区間では常時、エンジンの停止および再始動を行うので、他の車両条件に比べてウォームアップされる区間に差異があって異なる排出特性を示している。
なお、全車両の条件が、CVS75のNMHC排出許容値である0.062g/km以下を全て満足している。
図14は、各試験車両別に測定したCOの測定値を比較したものである。全体的に、Ph1でCOの排出が最も多く、Ph3でCOの排出が最も少ない。
COはエンジンの燃費と直接的な関連のある排出ガスであるが、ASG付制御モード1の場合は、アイドル区間では常時、エンジンを停止および再始動を行うので、他の車両条件と比べて最も向上された燃費特性を示している。CVS75モードでは、COに対する規制値はない。
図15では、各試験車両の燃費(F.E.:Fuel Economy)とCOの測定値を比較しているグラフである。ASG付き制御モード1車両の場合、基本車両と比べて、燃費は約4.4%向上し、COは5%程度低減するという効果があった。
これに対し、HC吸収器付き車両の場合、基本車両と比べて、燃費は2.6%低下し、COは2.8%増加する特性を示し、HC吸収器付着の効果を得ることができなかった。
図16は、各試験車両の排出ガス測定値をCVS75の自動車排出ガス許容値を比較して示したグラフである。
COの場合、排出許容値が2.11g/kmであるが、基本車両の場合は0.30g/km、HC吸収器付き車両の場合は0.32g/km、ASG付き制御モード1車両の場合は1.46g/kmであって、排出許容値を十分通過していることを示している。
NOの場合も排出許容値が0.19g/km以下であるが、基本車両の場合は0.11g/km、HC吸収器付き車両の場合には0.06g/km、ASG付き制御モード1車両の場合は0.11g/kmであって、やはり排出許容値を十分通過していることを示している。
NMHCの場合、排出許容値が0.062g/km以下であるが、基本車両の場合、0.055g/km、HC吸収器付き車両の場合、0.057g/km、 ASG付き制御モード1車両の場合、0.060g/kmであって、ほぼ排出許容値とのマージンなしで通過していることを示している。
韓国CVS75の試験規定によれば、新車認証以外の車両検査は、欠陥確認検査を受けるように義務付している。この規定により実施した各試験車両の場合、いずれもCVS75の排出許容値を全て通過して運行許可を受けたのである。
特に、ASG付き制御モード1車両の場合、基本車両と比べて約4.4%の燃費向上があったが、実際の都心走行の際には、これより2〜3倍程度の燃費向上が予想される良い結果を得た。
(ECE15+EUCE試験サイクル)
次に、ECE/EGサイクルは、都心で行われる運転者の運転形態に基づいて作られた運転速度パターンである。
ECE試験サイクルは、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、英国、グリース、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガルおよびスペインで適用されている。試験サイクルは、室内温度20〜30℃の試験室で12時間以上駐車した自動車エンジンを始動して40秒間ウォームアップ時間経過の後に試験を開始する。
このサイクルは、サイクル走行距離1.013kmの走行パターンを4回繰り返して1サイクルを終了する。試験区間の間、排出ガスは同一のサンプルバックに捕集され、分析が行われる。
最近、自動車試験モードがECE/EGモードからECE15+EUDCモードに変更されたが、このECE15+EUDCモードは、ECE/EG試験モードに高速モードが追加され、総11kmの走行距離から構成されており、EURO3の試験モードとして適用されている。
次の表6はECE/EG試験サイクルによる自動車排出ガス許容基準を示している。
ECE15+EUDCモードは、CVS75モードの空回転比率17.9%と比べて31%の空回転比率を有する。
空回転時間は、1番目のサイクルの場合には、11秒、21秒、21秒の空回転区間を有し、2番目のサイクルから4番目のサイクルまでは18秒、21秒、21秒の空回転区間を有している。
したがって、空回転区間における時間が、空回転停止機能の排出ガスおよび燃費向上の効果を有するものと判断した。次の表7はECE15+EUDCモードによって求めた車両試験結果を示す。
この試験は、認証試験として行われたが、同一の試験を2回連続的に行って各回数別測定値が互いに3%以内の範囲に存在する場合、試験が信頼性の範囲内で行われたと判断する非常に信頼性の高い試験であるといえる。
図17〜図22は表7の結果値を各測定値別に比較したグラフである。
Ph1は都心走行パターンを示しており、Ph2は高速道路走行パターンを示している。試験車両の測定結果値は、主にPh1の結果に主眼点をおいて観察する必要がある。また、各測定値は、排出ガスの場合,g/kmで表わすが、自動車排出ガスの許容値は、COの場合、30g/test、HC+NOの場合、8g/testで表わしている。
図17のCO測定値比較グラフによれば、基本条件とASG付き制御モード0と制御モード1の場合にはPh1でCOの排出が多く、Ph2でCOの排出が少ない反面、HC吸収器付きの場合には、Ph2でCOの排出が多く、Ph1でCOの排出が少ない。
ASG付き制御モード0と制御モード1の特徴は、アイドル区間においてエンジンの始動を中止し、アイドル区間が終わって加速が行われる時点で再始動して運転されるので、再始動の際にECUで始動の確実性確保のために、過濃の混合気を供給するべく燃料を多く噴射することになる。
この際、触媒では、触媒温度が十分高い条件にあるとしても、浄化領域から外れているので、浄化がほぼ不可能になり、COの排出はその調整が難しくなる。
したがって、ASG付き制御モード0と制御モード1の場合には、COの排出が他の条件の場合より多くならざるを得ない。
図18は、各試験車両別に測定したNOの測定値を比較したものである。全体的に、NOの排出はPh1で最も多く、Ph2で最も少ない。
図19は、各試験車両別に測定したNMHCの測定値を比較したものである。全体的に、NMHCの排出はPh1で最も多く、Ph2で最も少ない。
Ph1におけるNMHCの排出量を比較すると、基本車両の場合、0.64g/kmと最も多く排出しており、ASG付き制御モード0の場合、0.624g/km、ASG付き制御モード1の場合、0.605g/km、HC吸収器付きの場合、0.293と最も少ないNMHCが排出されている。ECE15+EUDCモードは、CVS75モードよりアイドル区間の時間が長いのでアイドルストップによる排出ガスの低減効果が大きく現れていることを分かる。
図20は、各試験車両別に測定したCOの測定値を比較したものである。Ph1におけるCOの排出量を比較すると、HC吸収器付き車両の場合、287g/kmと最も多く排出しており、基本車両では265.8g/km、ASG付き制御モード0の場合、239.5g/kmであり、ASG付き制御モード1の場合には233.9g/kmと最も少ないCOを排出している。この場合もやはり、ECE15+EUDCモードがCVS75モードより長いアイドル区間の時間を有するので、アイドルストップにより排出ガスの中でもCOの排出低減効果が大きく現れていることを分かる。
図21は、各試験車両の燃費とCOの測定値を比較したものである。ASG付き制御モード1の場合には、基本車両に比べて、燃費は約6.1%向上し、COは6.6%程度低減するという効果があった。
また、ASG付き制御モード0の場合には、基本車両と比べて、燃費は約3.3%向上し、COは5.7%程度低減するという効果があった。これに対し、HC吸収器付き車両は、基本車両に比べて、燃費は4.1%、COは15.3%悪くなる特性を示し、HC吸収器の効果がNMHCの低減には大きく影響するが、燃費の向上およびCO排出低減効果は全く現れていないことを分かる。
図22は、各試験車両の排出ガス測定値をECE15+EUDCの自動車排出ガス許容値を比較して示すグラフである。
COの場合、排出許容値が30g/testであるが、基本車両の場合には15.82g/test、HC吸収器付き車両の場合、10.72g/test、ASG付き制御モード1の場合、27.29g/testであって、排出許容値を十分通過していることを示している。
ところが、ASG付き制御モード0の場合には、COの排出量が48.74g/testであって、許容値より多く排出しているため、規制値を満足していない。ASG付き制御モード0は、アイドル区間でアイドルストップした後再始動の際に、燃料噴射スキップのない一般再始動モードを適用したものである。
このことから判断するとき、再始動の際に燃料噴射スキップが適用されなければ規定モードにおける自動車排出ガス許容値を満足することができないことを確認することができた。
HC+NOの場合には、排出許容値が8g/test以下であるが、基本車両の場合、4.822g/test、HC吸収器付き車両の場合、2.27g/test、ASG付き制御モード0の場合、5.75g/test、ASG付き制御モード1の場合には5.32g/testであって、排出許容値を十分通過していることを示している。
(モーダルテスト)
ECE15+EUDCモード認証試験と比べて、信頼性はやや劣るが、時間当たり排出ガスの程度を分析することが可能なモーダル試験(Modal test)がある。
このモーダル試験の測定値は、試験区間において全ての排出ガスを1秒毎に測定してその結果を出力することができるため、走行モードの各運転区間で発生する排出ガスの特性を分析することができるという利点がある。
モーダル試験の方法で、基本車両、ASG付き制御モード2とASG付き制御モード3の試験を行った。その結果を表8に示した。
前記制御モード2は、冷却水温度が65℃以上のときからアイドルストップ機能が作動した後再始動の際に、3サイクルの間、燃料噴射をスキップする条件であり、制御モード3は、制御モード2と同様に作動を行うが、ECE15+EUDCモードでPh1を構成している4つのサイクルのうち1番目のサイクルでアイドルストップ機能が作動するようにした制御モードである。
図23〜図29は、表8の結果値を各測定値別に比較したグラフである。
表8の基本車両の測定値が、表7とは相当異なる結果を示していることを分かる。
これは、基本車両と関連した試験の際に使用する燃料や、試験時の車両の状態などが作用して排出ガス量および燃費に影響を及ぼすためである。したがって、試験時の基本車両の試験測定結果が変わると、これと関連する車両試験も新しく測定しなければならないという難しさがある。
本モーダル試験のときに、基本車両の試験を3回行ってデータの信頼性を確保するために努力したが、この3回の試験結果が表8の基本車両の結果とは相当異なるため、関連するASG付き制御モード2と同制御モード3の試験を新たに行った。
制御モード2は、冷却水温度65℃を基準にしてASG機能が作動するようにしたモードであるが、ECE15+EUDCモードでPh1を構成している4つのサイクルのうち、ほぼ3番目のサイクルからASG機能が作動することになる。
制御モード3は、Ph1を構成している4つのサイクルのうち1番目のサイクルでASG機能が作動し、2番目のサイクルではASG機能が作動せず、3番目のサイクルからASG機能が再作動する制御モードである。
図23のCO測定値比較グラフによれば、基本条件とASG付き制御モード2の条件は、Ph1を構成する4つのサイクルのうち、最初2つのサイクルを同一の方法で運転する領域であるが、COの排出量は相当な差を示している。反面、制御モード3の場合には、Ph1の2番目のサイクルのみを除いて残りの3つのサイクルでASG機能を作動している場合であるが、COの排出は他の場合と比べて最も多く排出していることを分かる。
図24は、各試験車両別に測定したNOの測定値を比較したものである。制御モード2が最も少ないNOを排出しており、基本車両と比べてNOの排出低減効果が現れていることを分かる。
図25は、各試験車両別に測定したNMHCの測定値を比較したものである。NMHCの排出量は相当重要な意味を有するが、制御モード2が最も少ないNMHCを排出しており、基本車両と比べてNMHCの排出低減効果が大きく現れている。これに対し、制御モード3の場合には、基本車両に比べてむしろ多くのNMHCを排出している特徴を示している。
Ph1におけるNMHCの排出量を比較すると、ASG付き制御モード3の場合は0.75g/kmと最も多いNMHCを排出しており、基本車両の場合は0.595g/kmを排出しており、ASG付き制御モード2の場合は0.520g/kmと最も少ないNMHCを排出している。
ASG付き制御モード2の場合、基本車両と比べて約12.6%のNMHC低減効果が現れた。
図26は、各試験車両別に測定したCOの測定値を比較したものである。
Ph1におけるCOの排出量を比較すると、基本車両の場合には282.4g/km、ASG付き制御モード2の場合には267.7g/kmであり、ASG付き制御モード3の場合には255.1g/kmと最も少ないCOを排出している。この場合もやはり、ECE15+EUDCモードがCVS75モードより長いアイドル区間の時間を有するため、アイドルストップにより排出ガスの中でもCOの排出低減効果が大きく現れていることを分かる。
図27は、各試験車両の燃費の測定値を比較したものである。図27を参照すると、Ph2における燃費低減効果は殆ど現れない反面、Ph1における燃費改善効果は全体燃費効果に大きな影響を与えていることをよく示している。ASG付き制御モード3の場合が、他の2つの場合より大きい燃費効果を示していることを分かる。
図28は、各試験車両の燃費とCOの測定値を比較したものである。ASG付き制御モード2の場合、基本車両に比べて燃費は約2.5%向上し、COは2.9%程度低減するという効果があった。また、ASG付き制御モード3の場合には、基本車両と比べて燃費は約4.2%向上し、COは5.2%程度低減するという効果があった。
図29は、各試験車両の排出ガス測定値をECE15+EUDCの自動車排出ガス許容値を参考にして示したグラフである。
COの場合、排出許容値が30g/testであるが、基本車両の場合には8.26g/test、ASG付き制御モード2の場合、15.19g/test、ASG付き制御モード3の場合、23.1g/testであって、排出許容値を十分通過していることを示している。
HC+NOの場合には、排出許容値が8g/test以下であるが、基本車両の場合、4.425g/test、ASG付き制御モード2の場合、3.955g/test、ASG付き制御モード3の場合には5.406g/testであって、排出許容値を十分通過していることを示している。
基本車両と制御モード2車両とを相互比較してみれば、制御モード2の場合、基本車両に比べてNOは11.1%、NMHCは10.2%、COは2.9%、燃費は2.5%向上する、満足な結果を示している。
但し、COの場合には、排出ガス許容値30g/testの約50%程度しか排出しないが、基本車両に比べては83%程度多い量を排出し、これについての改善を考えなければならない。
これに対し、基本車両と制御モード3を相互比較してみれば、制御モード3の場合、CO、NO、NMHCは基本車両に比べて多い排出量を示し、COは5.2%、燃費は4.2%向上する結果を示した。
この結果により、向後、ASG制御モードは、冷却水の温度と連係した燃料噴射スキップ制御モードを採用することが、大気環境を改善しかつ燃費を向上させることができる、最適の制御モード2の適用がなによりも有効なことと確認することができた。
上述したように、本発明に係る未燃炭化水素を含む有害ガスの排出低減のための自動車エンジン始動制御方法は、自動車エンジンの初期始動の際、またはアイドルストップ後の再始動の際に、エンジンの始動から1〜3回のエンジンサイクルが作動する過程で各シリンダ内部への燃料噴射がスキップ式で行われるようにして、燃料の噴射されないシリンダの内部をピストンによる圧縮熱で予め加熱させ、シリンダの内部温度を一定の温度にした後、各シリンダの内部に正常的な燃料噴射が行われるようにすることによって、エンジンの性能を向上させるとともに、自動車エンジンの初期始動の際、またはアイドルストップ後の再始動の際に、燃料の不完全燃焼により発生する未燃炭化水素を含んだ有害ガスの排出量を低減させることによって有害ガスによる大気汚染の大なる要因を低減させる効果を奏する。
直列エンジンの概略図である。 V型エンジンの概略図である。 対向型エンジンの概略図である。 本発明の制御方法に適用される実験装置を示す概略図である。 本発明の制御方法を示すフローチャートである。 冷却水温度30℃の条件下で燃料スキップサイクルを適用させた結果を示すグラフである。 冷却水温度50℃の条件下で燃料スキップサイクルを適用させた結果を示すグラフである。 冷却水温度70℃の条件下で燃料スキップサイクルを適用させた結果を示すグラフである。 冷却水温度90℃の条件下で燃料スキップサイクルを適用させた結果を示すグラフである。 本発明の制御方法による未燃炭化水素の排出低減効果を示すグラフである。 CVS75試験モードでCO測定値を比較したグラフである。 CVS75試験モードでNO測定値を比較したグラフである。 CVS75試験モードでNMHC測定値を比較したグラフである。 CVS75試験モードでCO測定値を比較したグラフである。 CVS75試験モードでF.E.とCO測定値を比較したグラフである。 CVS75試験モードで排出ガス測定値と許容値を比較したグラフである。 ECE15+EUDC試験モードでCO測定値を比較したグラフである。 ECE15+EUDC試験モードでNO測定値を比較したグラフである。 ECE15+EUDC試験モードでNMHC測定値を比較したグラフである。 ECE15+EUDC試験モードでCO測定値を比較したグラフである。 ECE15+EUDC試験モードでF.E.とCO測定値を比較したグラフである。 ECE15+EUDC試験モードで排出ガス測定値と許容値を比較したグラフである。 モーダル試験モードでCO測定値を比較したグラフである。 モーダル試験モードでNO測定値を比較したグラフである。 モーダル試験モードでNMHC測定値を比較したグラフである。 モーダル試験モードでCO測定値を比較したグラフである。 モーダル試験モードでF.E.測定値を比較したグラフである。 モーダル試験モードでF.E.とCO測定値を比較したグラフである。 モーダル試験モードで排出ガス測定値と許容値を比較したグラフである。
符号の説明
10:エンジン
11:シリンダ
12:燃料タンク
13:燃料供給管
14:燃料噴射弁
15:点火プラグ
16:排気マニホールド
17:弁スイッチ
18:プラグスイッチ
19:カム軸
20:エンコーダー
21:ECU
22:空燃比センサ
23:圧電型圧力センサ
24:検針棒
25、27、28:増幅器
26:変換器
29:データ収集装置
S−1:セッティング段階
S−2:第1スキップ段階
S−3:第1燃料噴射段階
S−4:第2スキップ段階
S−5:第2燃料噴射段階
SC:燃料スキップサイクル

Claims (4)

  1. 複数個のシリンダを有し、前記複数個のシリンダは、所定の点火順序に従って点火されることで正常サイクルを成す自動車エンジンの始動制御方法において、
    (a)エンジンが始動または再始動状態であるか否かを判断する段階と、
    (b)前記段階(a)で前記エンジンが始動または再始動状態であると判断された場合、前記シリンダの所定の点火順序に従って点火とスキップが交互に行われる燃料スキップサイクルを少なくとも1回以上繰り返す段階と、
    を含むことを特徴とする自動車エンジンの始動制御方法。
  2. 前記スキップは、前記シリンダへの燃料供給を中断することによって行われることを特徴とする、請求項1記載の自動車エンジンの始動制御方法。
  3. 前記所定の点火順序は、点火およびスキップのいずれか一方から始まることを特徴とする請求項1記載の自動車エンジンの始動制御方法。
  4. 前記燃料スキップサイクルは、1回〜3回繰り返されることを特徴とする、請求項1記載の自動車エンジンの始動制御方法。
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