JP2006524412A - 防火性能のためのケーブルおよび物品設計 - Google Patents

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Abstract

ケーブル(1)は、導線(3)、火災において経験される高温への暴露時に自己支持性セラミック層を形成する絶縁層(2)、および追加の熱成形性層(4)を備える。該追加の層(4)は、炎へ暴露されると自己支持性セラミック層を形成する別の層であり得、あるいはそれは、該絶縁層がセラミックを形成する温度でまたはそれ未満で分解する犠牲層として機能し得る。該追加の層は、火災前、間または後の層の強度、火災後の絶縁層の構造的完全性、火災後の水の浸入に対する層の耐性、あるいは火災間および後の層の電気絶縁性または耐熱性を増強し得る。

Description

発明の分野
本発明は、金属支持体を絶縁または保護する、少なくとも1つのセラミック形成層を有する電気ケーブルおよび物品、そして、特に、それらのケーブルおよび物品の設計および製造ならびにそれらの使用に関する。
発明の背景
金属支持体を含有しそして耐火性である製品を設計することが望ましい多数の状況が存在する。例えば、防火性能ケーブル(fire performance cables)は、それらが炎に曝される場合に、作動しそして回路完全性(circuit integrity)を提供し続けることが要求される。基準のいくつかを満たすために、ケーブルは、典型的に、特定時間(例えば、15分、30分、60分、2時間)の間、所定の様式で、特定温度(例えば、650、750、950、1050℃)へ加熱される場合、電気回路完全性を維持しなければならない。いくつかの場合において、ケーブルは、加熱段階の前、間および後に規則的な機械的ショックに供せられる。しばしば、それらはまた、火災の間に経験されそうな他の因子に対するそれらの性能を測定するために、加熱サイクルの後期または加熱段階後のいずれかにおいて、ウォータージェットまたはスプレーに供される。
防火性能ケーブルについてのこれらの要件は、ガラス繊維で作製されそして雲母で処理されたテープでケーブルの導線を巻くことによって、以前は満たされていた。このようなテープが、製造の間に導線の周りに巻かれ、次いで少なくとも1つの絶縁層が引き続いて適用される。上昇する温度へ曝されると、外部絶縁層は分解しそして剥がれるが、ガラス繊維は雲母を所定の位置に保持する。これらのテープは、火災において回路完全性を維持するために有効であることが判明したが、追加の製造工程のために、それらは製造するのが非常に高価である。更に、ケーブルの周囲にテープを巻くプロセスは、他のケーブル製造工程と比較して比較的遅く、そして従って、テープを巻くことはケーブルの全体的な製造を遅め、また費用を加算する。テープの使用を回避しそしてフレキシブルなポリマー組成物(これは、炎へ曝されると絶縁セラミックを形成して継続した回路完全性を提供する)からなるケーブルコーティングを押出し成形することによる、費用を削減するための試みが、行われている。
このようなセラミック形成組成物は、先行技術において公知である。例えば、US 4,269,753、US 4,269,757は、短い長さの銅ワイヤーへ直接適用されるセラミック形成組成物のコーティングを記載している。コーティングされたワイヤーを850℃で空気へ30分間暴露すると、コーティングは、亀裂が入ったり銅ワイヤーから分離したりせずに、強固かつ頑丈なセラミック物質を形成すると述べられている。US 6,387,512は、電線へのセラミック形成コーティングの適用、およびこれが500ボルトの印加電圧で930℃で2時間加熱される場合の回路完全性の保持を示している。国際出願番号PCT/AU2003/00968(Polymers Australia Pty Ltd)は、高温へ加熱された場合に自己支持性セラミック材料を形成する、ケーブルおよび他の適用に好適なシリコーンポリマーベースセラミック形成組成物を開示している。国際出願番号PCT/AU2003/01383(これもPolymers Australia Pty Ltd)は、火災に関連する高温の類へ暴露された場合にほとんどあるいは全く収縮を示さないケーブルおよび他の適用に好適な自己支持性セラミック形成組成物を開示している。
先行技術のセラミック形成組成物は、理論的には、要求される電気的および/または熱的絶縁を提供することができるが、高温への暴露の前および後の両方の、セラミック形成組成物の他の物性は、これらの材料の実際の適用(特に、ケーブル適用において)を行うこと困難にし、理想未満の物性を受容するために妥協がなされることが必要となる。理想的には、セラミック形成層は、火災の間に経験される上昇温度および火災後の下降温度の間、金属支持体およびセラミック形成組成物の熱膨張係数間の不一致を調整し、高温への暴露の前、間および後で適切な機械的特性を有し、その構造完全性(structural integrity)を維持し、ならびに必要な場合には十分なウォーターバリアを(特に、高温への暴露の間および後に)提供することができるべきである。
従って、本発明の目的は、セラミック形成材料を使用することに関連する実際の問題の1またはそれ以上を克服する、金属支持体上のセラミック形成材料からの防火性能ケーブルまたは防火性能物品を提供することである。
発明の要旨
1つの局面によれば、本発明は、少なくとも1つの導線(conductor)、高温へ暴露されるとセラミックを形成する絶縁層(insulating layer)、および高温へ暴露されると絶縁セラミック形成層の物性を増強する少なくとも1つの熱成形性層(heat transformable layer)を備えるケーブルを提供する。
本出願人は、少なくとも1つの追加の熱成形性層を提供することによって、高温への暴露の間および後のセラミック形成層の特性の欠陥(deficiencies)がこの追加の熱成形性層によって受容され(accommodate)得ることを見出した。この少なくとも1つの追加層の提供は、ケーブルが火災において通常経験される高温へ暴露される場合に、ケーブルの全体的特性を増強する。
本発明の好ましい形態において、少なくとも1つの熱成形性層は、絶縁層と共に導線上に共押出し成形(co-extruded)される。少なくとも1つの熱成形性層は、ケーブル設計において使用される場合のセラミック形成材料に関連する問題を改善、補償、または克服し得る。
絶縁層は、種々の組成物から形成され得る。好ましくは、絶縁層は、高温(即ち、火災状況において遭遇される温度の類)へ暴露される場合にセラミックを形成する組成物から形成される。セラミック形成組成物は、非シリコーンポリマーベース、シリコーンポリマーベースであってもよく、あるいはシリコーンおよび非シリコーンポリマーのブレンドを含んでもよい。該組成物は、高温での反応によってセラミックを生じ得る種々の無機成分を含み得る。該組成物はまた、更なる機能的添加剤(例えば、難燃剤など)を含有し得る。
絶縁層は、好ましくは、火災の間に通常経験される温度への暴露時に自己支持性セラミック層を形成するセラミック形成組成物である。国際出願番号PCT/AU2003/00968(この全内容は、本明細書中で参考として援用される)は、シリコーンポリマー、5〜30重量%雲母および0.3〜8重量%ガラス添加剤(組成物の総重量に基づく)を含む耐火性組成物を記載している。高温への暴露の間および後に、セラミック形成層がほとんどあるいは全く寸法変化を示さないことが、好ましい。好適なセラミック形成材料は、上述の国際出願番号PCT/AU2003/01383に開示されており、この全内容が本明細書中で参考として援用される。この特許出願は、有機ポリマー、シリケートミネラルフィラー、および得られる残渣の1〜15重量%の量のフラクシング剤またはフラクシング剤を生じる前駆体を含有する、組成物を記載している。
本発明の第二の局面によれば、導線上に絶縁層を押出し成形する工程(該絶縁層は、高温へ暴露されると自己支持性セラミックを形成する)、および該セラミック形成層の物性を増強させるように火災に関連する温度への暴露の間に成形可能である少なくとも1つの補助層(auxiliary layer)を押出し成形する工程を包含する、ケーブルの製造方法が提供される。好ましくは、該少なくとも1つの補助層は、該絶縁層と共押出しされる(co-extruded)。
好ましくは、該補助層によって増強される特性は、以下:
i)炎への暴露の後の組み合わされた層(combined layers)の機械的強度;
ii)炎への暴露後のセラミック形成層の構造的完全性(structural integrity);
iii)炎への暴露後の組み合わされた層の水の侵入に対する耐性(resistance to the ingress of water);および
iv)炎への暴露の間および後の組み合わされた層の電気絶縁性または耐熱性(electrical or thermal resistance)、
の少なくとも1つである。
本発明の更なる局面において、導線上への押出し成形のための絶縁層を選択する工程(該絶縁層は、火災の間に経験される高温へ暴露されると、自己支持性セラミック層を形成する)、炎への暴露の前、間および後のセラミック形成層の特性を測定する工程、該セラミック形成層の物性を増強する第二層のための材料を選択する工程、ならびに該セラミック形成層および該少なくとも1つの補助層を導線上に押出し成形する工程を包含する、ケーブルの設計方法が提供される。好ましくは、セラミック形成層および少なくとも1つの補助層は、導線上に共押出しされる。
該少なくとも1つの補助層が該セラミック形成層上において増強するように選択され得る特性は、以下である:
i)高温への暴露後の組み合わされた層(combined layers)の機械的強度;
ii)高温への暴露後のセラミック形成層の構造的完全性の維持;
iii)高温への暴露後の導線への水の侵入に対する耐性;および
iv)炎への暴露の間および後の組み合わされた層の電気絶縁性または耐熱性。
本発明の上記局面は、一般的に、ケーブル、ケーブル設計およびケーブル製造を参照して議論される一方、本発明は、プロダクト(product)が金属支持体および少なくとも1つの保護セラミック形成層またはコーティングを含みそして物品(article)が炎への暴露の間および後に機能する(perform)ことが必要とされる、他の適用のための防火性能物品の設計にも等しく適用可能であることが、当業者によって理解される。本発明が適用され得る実際の状況の具体例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:金属支持体と接触している防火用シール;ギャップフィラー(gap fillers)(即ち、浸透のためのマスチック適用);船舶、電車、航空機、トラックおよび自動車における金属ドア、隔壁(bulkheads)、フローリングおよび他の構造体のための防火;建築物における防火パーティション(fire partitions)、スクリーン、天井およびウォールライニング(wall linings);建築物または屋外のいずれかにおける電気設備のための金属囲壁(metal enclosures);骨組を絶縁してそしてそれが長時間の間必要とされる耐荷重強度(load bearing strength)を維持することを可能にする、マルチフロア建築物用の構造的スチール骨組(structural steel framework for multi-floored buildings);建築物ダクト用のコーティング;可燃性材料貯蔵領域(例えば、燃料および弾薬倉庫、精製所および化学処理プラント)のための防火壁;ならびに発火性装填(incendiary charges)の効果からの軍用車両(船舶を含む)の保護。
従って、本発明の他の局面において、防火性能物品(fire performance articles)、防火性能物品の製造方法、および防火性能物品の設計方法が含まれる。物品は、金属支持体、高温へ暴露されるとセラミックを形成する絶縁もしくは保護層、および高温へ暴露されると該絶縁もしくは保護セラミック形成層の物性を増強する少なくとも1つの熱成形性層を備える。
少なくとも1つのセラミック形成層および金属支持体を備えるケーブルまたは防火性能物品を設計する場合、炎への暴露の場合のコンビネーションの欠陥がその適用について測定され、そして1またはそれ以上の熱成形性層が、これらの欠陥を克服するように選択される。従って、該1またはそれ以上の熱成形性または補助層の特性は、意図される適用におけるセラミック形成層の特性を増強する。
高温への暴露後にセラミックを形成するセラミック形成材料の使用に伴って遭遇され得る1つの問題は、炎への暴露の間および後の該セラミック材料の強度である。
従って、本発明の1つの好ましい実施形態において、該少なくとも1つの熱成形性層は、好ましくは該セラミック形成層上に共押出しされた、強度層(strength layer)である。高温への暴露の少なくとも間および後に必要とされる強度特性を提供するために、該少なくとも1つの熱成形性層は、第二セラミック形成層を含み得る。この層について最小限の要件は、それが、該絶縁もしくは保護セラミック形成層によって形成されるものよりも強いセラミックを形成すること、得られるセラミックが自己支持性であり、そしてそれがセラミックへの変換時に相当な(appreciable)寸法減少を受けないことである。この層は、ケーブル適用において、更なる絶縁層として、またはシース層(sheathing layer)として機能し得る。この第二セラミック形成層は、好ましくは、有機ポリマー、無機フィラー(これは、好ましくは、ミネラルシリケートおよび無機ホスフェートである)を含む。より好ましくは、該第二セラミック形成層はまた、水酸化アルミニウムを含有する。好ましい無機ホスフェートは、アンモニウムポリホスフェート(ammonium polyphosphate)である。この層は、好ましくは、金属導線または金属支持体と接触しておらず、該無機ホスフェートが該ケーブルの絶縁特性に影響を与えるかまたは該金属支持体との有害反応を受ける可能性を最小限にする。
高温への暴露後にセラミックを形成する材料(例えば、ケーブル絶縁材料)の使用に伴って遭遇され得る1つの問題は、該材料の正常なオペレーショナル強度(operational strength)(即ち、燃焼前)が、意図される適用について望ましいものに満たなくなり得るということである。従って、該少なくとも1つの熱成形性層は、好ましくは該セラミック形成層上に共押出しされた、オペレーショナル強度層(operational strength layer)(即ち、正常オペレーティング条件下で優れた機械的特性を有する層)であり得る。これらの層の主要な使用は、装置にケーブルを配置および固定しそして該複合絶縁体に要求される基準を満たさせるに必要とされるレベルの堅牢性(robustness)を該ケーブルに提供することである。該オペレーショナル強度層において使用される材料の性質に起因して、これらの層は、火災において通常経験される高温への暴露の間または後にケーブルを補助する(assist)ことは要求されない。該オペレーショナル強度層は、それがまた第二セラミック形成層である場合、このような高温への暴露の間または後に強度を提供し続け得る。後述するように、該オペレーショナル強度層はまた、グレーズ形成層(glaze forming layer)であり得る。
第二セラミック形成層の最小厚みは、導線およびセラミック形成絶縁層の厚みによって決定され、導線および絶縁層が厚くなるほど、構造完全性を維持するために該第二層についてより厚い層が必要とされる。
該第二セラミック形成層における無機ホスフェートは、他の成分の分解温度未満かまたはその温度で、リン酸へ分解すると考えられる。アンモニウムポリホスフェートの場合、アンモニアはまた分解生成物である。リン酸は、その近傍で任意の有機材料を脱水し、炭素質チャー(carbonaceous char)を形成し、これは後半でセラミックへと変換し、一方で、アンモニアは所望のレベルの多孔性の形成に寄与する。
好ましい第二セラミック形成層のセラミック形成組成物は、以下を含む:
該組成物の総重量に基づいて少なくとも15重量%のポリマーベース組成物(少なくとも50重量%の有機ポリマーを含む);
該組成物の総重量に基づいて20〜40重量%の無機ホスフェート(好ましくは、アンモニウムポリホスフェート)、および
該組成物の総重量に基づいて少なくとも15重量%の無機耐火性フィラー(inorganic refractory filler)(好ましくは、シリケートミネラルフィラー(silicate mineral filler))。
第二セラミック形成層は、更に、マグネシウムまたはアルミニウムの水酸化物または酸化物の群から選択される少なくとも1つを含む、10〜20重量%の追加の無機フィラーまたは添加剤を含み得る。
好ましい追加のフィラーまたは添加剤は、好ましくは10〜20重量%の量の、水酸化アルミニウムである。
第二セラミック形成層はまた、防火定格温度(fire rating temperatures)へ暴露されると、自己支持性であってそしてより強い多孔性セラミックを形成することが必要とされ(典型的に20vol%〜80vol%の多孔度を有する)、そしてその総組成物の少なくとも40%は無機フィラーである。
有機ポリマーは、ポリマーの主鎖として有機ポリマーを有するものである。例えば、シリコーンポリマーは、有機ポリマーではないと考えられる;しかし、それらは、通常、副成分として、有機ポリマーとブレンドされ得、そして、有利なことに、それらが熱分解される際に、微細な粒度を有する二酸化珪素の供給源(これは、セラミックの形成を補助する)を提供し得る。有機ポリマーは、任意のタイプのもの、例えば、熱可塑性ポリマー、熱可塑性エラストマー、架橋エラストマーまたはゴム、熱硬化性ポリマーであり得る。有機ポリマーは、一緒に反応して上述のタイプの少なくとも1つの有機ポリマーを形成し得る、試薬、プレポリマーおよび/またはオリゴノマーを含む前駆体組成物の形態で存在し得る。
有機ポリマー成分は、2以上の異なる有機ポリマーの混合物またはブレンドを含み得る。
好ましくは、有機ポリマーは、良好な加工性および機械的特性を保持しながら、セラミックを形成するために必要とされる高レベルの無機添加剤(例えば、アンモニウムポリホスフェート、水酸化アルミニウムおよびシリケートミネラルフィラー)を収容し得る。本発明によれば、該耐火性組成物中に高レベルの無機フィラーを含むことが望ましく、何故ならば、このような組成物は、より低いフィラー含有量を有する組成物と比較した場合、炎への暴露において減少した重量損失を受ける傾向にあるためである。比較的高い濃度のアンモニウムポリホスフェート、水酸化アルミニウムおよびシリケートミネラルフィラーを装入された組成物は、従って、熱の作用によってセラミック化(ceramified)される際に収縮しそして亀裂が入る可能性がより低い。
選択される有機ポリマーは、火災状況において遭遇する(encountered)高温へ曝される場合、その分解前に流動または溶融しないことがまた、有利である。最も好ましいポリマーは、耐火性組成物が形成されてしまった後に架橋されるもの、あるいは、熱可塑性であるが高い融点を有しそして/または分解してそれらの融点付近でセラミックを形成するものを含む;しかし、これらの特性を有しないポリマーもまた使用され得る。好適な有機ポリマーは、市販されており、または公知の技術の適用または改変によって作製してもよい。使用され得る好適な有機ポリマーの例としては、以下が挙げられるが、特定の有機ポリマーの選択はまた、該耐火性組成物に含まれる追加成分、該組成物が作製されそして適用される様式、ならびに該組成物の意図される使用のようなものによって影響を受けることが理解される。
示されるように、本発明との使用のために好適である有機ポリマーとしては、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、および(熱可塑性)エラストマーが挙げられる。このようなポリマーは、ポリオレフィンのホモポリマーおよびコポリマーを含み得る。
ケーブルのためのコーティングを作製することにおける使用のために特によく適している有機ポリマーは、任意の密度の、市販の熱可塑性および架橋化オレフィンベースポリマー、コ−およびターポリマーである。重要なコモノマーは、当業者に周知である。特に重要なのは、890〜960kg/リットルの密度を有する市販の熱可塑性および架橋性ポリエチレン、このクラスのエチレンとアクリリック、ビニルおよび他のオレフィンモノマーとのコポリマー、エチレン、プロピレンおよびジエンモノマーのターポリマー、いわゆる熱可塑性加硫物(thermoplastic vulcanisates)(ここで、1つの成分は架橋されており、連続相は熱可塑性である)ならびにこの改変物であり、ここで、全てのポリマーは、熱可塑性であるかあるいは過酸化物、放射(radiation)またはいわゆるシランプロセスによって架橋されている。
有機ポリマーは、少なくとも50重量%の量でポリマーベース組成物中に存在する。これは、全体的組成物(overall composition)の加工性(processability)を損なうことなく、追加の成分のポリマーベース組成物への装入(loadings)を促進する。述べられるように、ポリマーベース組成物は、シリコーンポリマーを含み得る。しかし、この場合、有機ポリマーは、通常、シリコーンポリマーと比較して有意に過剰に、ポリマーベース組成物中に存在する。従って、ポリマーベース組成物において、有機ポリマーのシリコーンポリマーに対する重量比は、5:1〜2:1、例えば4:1〜3:1であり得る。重量パーセンテージの点で、存在するならば、シリコーンポリマーは、一般的に、配合された耐火性組成物(formulated fire resistant composition)の総重量に基づいて2〜15重量%の量で存在し得る。有機およびシリコーンポリマーの組合せが使用される場合、高濃度のシリコーンポリマーは加工問題(processing problems)を示し得、そしてこれは、本発明に従う組成物を配合する際に考慮されるべきである。
耐火性組成物中のポリマーベース組成物の量についての上限は、配合された組成物の所望の特性によって影響を受ける傾向にある。ポリマーベース組成物の量が全体的組成物の約60重量%を超える場合、凝集性の堅い残渣が火災状況の間に形成されることはありそうにない。従って、ポリマーベース組成物は、一般的に、配合された耐火性組成物の15〜60重量%、好ましくは20〜50重量%を形成する。
本発明のこの実施形態に従う組成物はまた、必須成分としてシリケートミネラルフィラー(silicate mineral filler)を含む。このようなフィラーとしては、典型的に、アルミノシリケート(例えば、カオリナイト、モンモリロナイト、ピロフィライト(pyrophillite)−クレイ(clays)として一般的に公知)、アルカリアルミノ−シリケート(例えば、雲母、長石、黝輝石、葉長石)、珪酸マグネシウム(例えば、タルク)および珪酸カルシウム(例えば、珪灰石)が挙げられる。2以上の異なるシリケートミネラルフィラーの混合物が使用され得る。このようなフィラーは市販されている。二酸化珪素(シリカ)は、本発明の文脈においてシリケートミネラルフィラーではない。
第二層のセラミック形成組成物は、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも25重量%のシリケートミネラルフィラーを含む。この成分の最大量は、該組成物の加工性(processability)によって決定される傾向にある。
ミネラルシリケートフィラーに加えて、広範な他の無機フィラーが添加され得る。好ましい無機フィラーは、マグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物あるいはそれらの酸化物である。
また、1000℃で溶融しない無機繊維(アルミノシリケート繊維を含む)が混合され得る。これは、高温での寸法変化の減少および/または得られるセラミックの改善された機械的特性を導き得る。
通常、高温での(1000℃への)暴露後、残っている残渣は、一般的に、熱分解前の組成物の、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも55重量%、そしてより好ましくは少なくとも70重量%を構成する。より多い量の残渣が好ましく、何故ならば、これは、全ての温度でのセラミック強度を改善し得るからである。
炎への暴露の間および後のセラミック形成層の電気絶縁性または耐熱性を改善するために、該少なくとも1つの熱成形性層は、ケーブルまたは物品の正常なオペレーショナル使用(即ち、燃焼前)において機能的層であり得、これは、絶縁もしくは保護層によって形成されるものよりも弱い自己支持性セラミックを形成する。例えば、ケーブル設計におけるこのタイプのシース層の使用は、従来のシース層の使用に対して利点を有し、何故ならば、それは、ケーブルが炎へ暴露された後に残る残渣セラミックコーティングの厚み(および従って、電気的絶縁特性)を増すためである。
ケーブル設計における金属導線上へのセラミック形成組成物の適用に伴う特定の問題は、高温への暴露の間および引き続いての冷却の間、金属性導線が、加熱プロセスの間に形成されるセラミックとは異なる速度で膨張および収縮するということである。従って、セラミックが形成の間十分な形状保持を示したとしても、熱膨張および収縮におけるこの差異は、しばしば脆いセラミックに亀裂を生じさせ、そして絶縁セラミックコーティングの一部の剥離(dislodgement)を導き得、導線を曝しそして回路完全性に欠陥を生じさせる。セラミック層のこのクラッキングは、冷却段階の間に最も顕著になる傾向にある。問題は、セラミックが導線表面あるいは導線表面上に(火災の間に)形成される酸化物層に強固に結合している場合に、顕著である。例えば、銅導線を用いると、熱膨張におけるこの差異は、酸化第一銅/酸化第二銅界面の破砕(fracture)および酸化第二銅へ結合されたセラミックの断片の剥離(dislodgement)へ至り得る。この問題はケーブル適用において使用される金属性導線を特に参照して記載されているが、該組成物が高温へ暴露される場合に形成されるセラミックと金属支持体との異なる熱膨張係数のために、金属支持体が記載される耐火性組成物のタイプでコーティングされているいずれの状況においてもこの問題が生じることは当業者に明らかである。問題の程度は、セラミックおよび金属の熱膨張係数の差異ならびに界面上に形成される結合の強度の大きさ(magnitude)に依存する。
従って、本発明の別の実施形態において、炎に対して保護される金属支持体および該支持体へ保護を提供するセラミック材料の熱膨張係数間の不一致の問題が取り組まれる。
本発明のこの実施形態において、少なくとも1つの熱成形性層が、該金属支持体上に提供される犠牲層(sacrificial layer)であり、該層は、有機ポリマーおよび無機フィラーを含む組成物から形成され、ここで、該犠牲層は、該高温でまたはそれ未満で分解し、支持体とセラミックとの間に無機フィラーの層が形成されて、その結果、該支持体への該セラミックの結合が最小化または防止される。
この様式での犠牲層の使用は、金属支持体および形成されるセラミックが、支持体へのセラミックの接着(adhesion)を最小限にするかまたは回避する層によって、互いに分離しているままであることを確実にする。無機フィラーが少なくとも金属支持体またはセラミックへ非接着性(non adherent)であるという事実は、冷却の間にセラミックに亀裂が入りそしてこれが剥離する傾向を減少させ、何故ならば、それは、支持体とセラミックとの間の熱膨張係数の差異から生じる応力を緩和するからである。
犠牲層の分解後に残存する無機フィラーは、支持体および形成されたセラミックが、独立して、膨張および収縮することを可能にする。電気ケーブル用途において、セラミック層において生じる減少した亀裂形成の2つの結果は、裸の導線の暴露が減少されることおよび水の侵入のための減少した経路が存在することである。従って、該設計における犠牲層の包含は、炎への暴露の間および水への暴露の際に、電気ショートによる回路破壊(circuit failure)に対する耐性を増強させる。この場合、使用される無機フィラーは、好ましくは、高い電気抵抗を有しており、それによって、更に回路完全性が補助される。全ての場合において、残渣フィラーの低密度・粉末性質は、有利なことに、熱伝達に対するバリアを提供する、即ち、残渣フィラーは熱的に絶縁性である。
犠牲層は、典型的に、有機ポリマーおよび無機フィラーを含む組成物から形成される。ここで、用語“有機ポリマー”は、下記の基準を満足する種々のポリマーを網羅する。第一に、該有機ポリマーは、火災状況で典型的に遭遇される温度で分解してほとんどあるいは全く固形残渣を残し得ないものでなければならない。該有機ポリマーは、セラミック形成層におけるセラミックが形成される温度でまたはそれ未満で分解する。第二に、該有機ポリマーは、十分な加工性を保持したまま、好適なレベルの無機フィラーが装入可能でなければならない(典型的に、総組成物の重量の25〜75%、そして好ましくは50%超)。犠牲層の組成物の加工性は、特に該組成物がケーブル適用における場合のように押し出し成形される場合、重要である。有機ポリマーが高レベルの無機添加剤を十分に収容し得、その結果、無機フィラーの実質的に連続する層が、犠牲層の熱分解後に支持体表面上に残っているままであることが、重要である。無機フィラーは、上述のように、支持体と形成されるセラミックとを分離するように要求され、そして、不十分な無機添加剤が有機ポリマー中に存在する場合、該添加剤は、該支持体と該形成されるセラミックとの間の直接的接触を防止するその意図された役割を満たさないかもしれない。同一の問題が、無機フィラーが有機ポリマー中に均一に分散していない場合に生じ得る。支持体とセラミックとのある程度の接触は、特定の用途において他のものよりよく許容され得る。電気ケーブル用途は、導線とセラミックとの間の無機フィラーの連続層を必要とする。
該ポリマーは、これが支持体および/またはセラミックへ接着する反応生成物を生じ得るような高温で、無機フィラーに対して非反応性であることがまた、重要である。好適な有機ポリマーは、市販されており、または公知の技術の適用または改変によって作製してもよい。使用され得る好適な有機ポリマーの例は、下記に与えられる。
有用な熱可塑性ポリマーは、オレフィンのホモポリマーならびに1またはそれ以上のオレフィンのコポリマーから選択され得る。好適なポリマーの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブチレン、ヘキセン、1,4−メチルペンテン−1、ペンテン−1、オクタン−1、ノネン−1およびデセン−1のホモポリマーが挙げられる。これらのポリオレフィンは、当該分野において周知であるように、過酸化物、チーグラー−ナッタまたはメタロセン触媒を使用して作製され得る。これらのオレフィンの2またはそれ以上のコポリマーもまた、使用され得る。オレフィンはまた、ビニルまたはジエン化合物のような他のモノマー種と共重合され得る。使用され得るコポリマーの具体例としては、エチレンベースのコポリマー、例えば、エチレン−プロピレンコポリマー(例えば、EPDM)、エチレン−ブテン−1コポリマー、エチレン−ヘキセン−1コポリマー、エチレン−オクテン−1コポリマー、エチレン−ブテン−1コポリマー、およびエチレンと2またはそれ以上の上述のオレフィンとのコポリマーが挙げられる。
熱可塑性ポリオレフィンはまた、上述のホモポリマーまたはコポリマーの2以上のブレンドであり得る。例えば、該ブレンドは、上記系の1つと、ポリプロピレン、高圧低密度ポリエチレン(high pressure low density polyethylene)、高密度ポリエチレン、ポリブテン−1および極性モノマー−含有オレフィンコポリマー(polar monomer-containing olefin copolymers)[例えば、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン−メチルアクリレートコポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、エチレン/ブチルアクリレートコポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマー、ならびにエチレン/アクリル酸/アクリル酸エチルターポリマーおよびエチレン/アクリル酸/酢酸ビニルターポリマー]の1つ以上との均一混合物であり得る。
述べられるように、選択される有機ポリマーは、該組成物の意図される使用に部分的に依存する。例えば、特定の用途において、ある程度の可撓性が該組成物に要求され(例えば、電気ケーブルコーティングにおいて)、そして有機ポリマーは、無機フィラーと共に装入(load)される場合その特性に基づいて適宜に選択される必要がある。ポリエチレンおよびエチレンプロピレンエラストマーは、ケーブルコーティング用の組成物のために特に有用であることがわかった。また、有機ポリマーを選択することにおいて、ポリマーの分解時に生成され得る有毒または毒性ガスを考慮すべきである。このようなガスの生成は、他のものよりも特定の適用においてより許容され得る。
有機ポリマーの分解後、無機フィラーのコーティングは、支持体上に残っているままである。述べられるように、特定の適用について(例えば、電気ケーブル)、このコーティングは連続的でありそして機械的に弱いことが望ましい。無機添加剤の機能は、支持体と高温で形成されるセラミックとの間の接着を最小限にするかまたは防止することである。この点を考慮して、無機フィラーは、火災状況において遭遇される傾向にある温度で(それ自体、支持体およびセラミック形成組成物と)非反応性であることが重要である。無機フィラーが関与する任意の反応は、無機フィラーの意図される役割を害する生成物の形成に至り得る。
この実施形態で使用される無機フィラーは、有機ポリマーに均一に分散され得そして火災状況において遭遇される傾向にある温度で不活性である、任意の無機材料であり得る。無機フィラーの使用は、本発明の中心である。犠牲層として有機ポリマーのみの使用は、支持体と形成されるセラミックとの間の接着を回避しない。この場合、該ポリマーは、単に分解してほとんどあるいは全く残渣を残さない。次いで、セラミックは、支持体と直接接触し、上述の問題が生じる。
望ましくは、無機フィラーは、高融点(例えば1000℃超、そして好ましくは1500℃超)を有する。添加剤のコストはまた、ファクターとなる傾向にある。好適な無機添加剤の例としては、金属酸化物、金属水酸化物、タルクおよびクレイが挙げられる。詳細には、使用され得るタルクおよびクレイと同様に、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウムおよびジルコニアが挙げられ得る。2またはそれ以上の無機フィラーの組合せは、該組合せが火災状況において遭遇される傾向にある温度の類で不活性である限り、使用され得る。最も好ましくは、ケーブル適用における使用のための無機フィラーは、水酸化マグネシウムであり、何故ならば、それは、有利なことに、非常に低い導電性を与えるからである。
犠牲層は、それらが無機フィラーの意図される役割を妨げない限り、1またはそれ以上の追加の機能的成分を含み得る。このような追加の成分としては、難燃剤、ならびに熱的および/または電気的伝導性を減少させる材料が挙げられる。犠牲層はまた、オペレーショナル強度層(operational strength layer)であり得る。
犠牲層のために使用される組成物は、個々の成分を単にブレンドすることによって調製され得る。従来の配合装置が使用され得る。該組成物が比較的低い粘度を有する場合、それは分散装置(例えば、塗料工業において使用されるタイプのもの)を使用して処理され得る。ケーブル適用に有用な材料は、より高い粘度のものであり(より高い分子量)、そして二本ロールミル(two roll mill)、インターナルミキサー(internal mixers)、二軸押出し機などを使用して加工され得る。有機ポリマーが架橋されるならば、該ポリマーのいくらかの加熱が、好適な架橋剤の存在下において要求される。従来の架橋剤が使用され得る。
本発明のこの実施形態が適用され得るケーブル適用を超える実際の状況の具体例としては、フェリー、電車および他の乗り物用の防火壁ライニング(firewall linings)、防火パーティション(fire partitions)、スクリーン、天井およびライニング、建築物ダクト用のコーティング;ギャップフィラー(gap fillers)(即ち、浸透のためのマスチック適用);構造的防火[ビルの構造的金属骨組を絶縁して、それが一定期間その必要とされる耐荷重強度(load bearing strength)を維持する(または、コア温度を制限する)ことを可能にすること]が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のこの実施形態は、特に、導線のコーティング(即ち、電気ケーブル適用における)のために有用である。従って、本発明は、火災の場合において回路完全性を提供し得る電気ケーブルの製造に好適である。このようなケーブルの設計において、犠牲層およびセラミック形成層のための組成物は、導線上に直接押出し成形され得る。この押出し成形は、従来の装置を使用して従来の様式で行われ得る。犠牲層の厚みは、通常、0.2〜2mm、例えば0.4〜1.5mmである。セラミック形成層の厚みは、導線のサイズおよび作動電圧の特定の基準の要件に依存する。典型的に、絶縁体は、0.6〜3mmの厚みを有する。例えば、0.6/1kVで評価される35mm導線について、オーストラリアの基準は、約1.2mmの絶縁体厚みを必要とする。非ケーブル適用において、犠牲およびセラミック形成層の好適な厚みは、実験的試験によって決定され得る。
本発明の別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの熱成形性層は、高温での暴露および冷却後に、水に対して実質的に不浸透性であるグレーズ層(glaze layer)を形成する成分を含むグレーズ形成層(glaze forming layer)である。グレーズ形成層は、セラミックを形成する絶縁もしくは保護層に隣接かつ直接物理的に接触して提供される。高温への暴露後に形成されるグレーズが、形成されるセラミック層の構造的完全性および強度を増強し得ることがまた見出された。従って、グレーズ形成層はまた、オペレーショナル強度層(operational strength layer)として役立ち得る。本発明のこの実施形態において、個々のグレーズ形成成分(a distinct glaze forming component)が、周囲に存在し得る水に対してのバリアとして機能するグレーズ層を形成する。例えば、ケーブル設計において、このグレーズ層は、水に対して実質的に不浸透性であることによって、導線への水のアクセスを防止する。グレーズ層は、不連続、孔(pores)およびクラックのような軽微な欠損を含み得る。これらは、好ましくは、グレーズを通過し得る水が無視できるようなレベルである。好ましくは、グレーズ層は、水が該層を通過できないように凝集的(coherent)かつ連続的(continuous)である。
グレーズ形成層は、火災において遭遇される高温の類での加熱続いて冷却の後に水不浸透性層(water impervious layer)を形成し得る成分を含む。冷却は、自然に、あるいは炎を消すために採られる特定の手段(例えば、ウォータースプレー)の結果として、生じ得る。1またはそれ以上のグレーズ形成成分が使用され得る。一般的に、グレーズ層は、連続的かつ凝集的グレーズを形成するためのグレーズ形成成分の軟化/溶融および融合(coalescence)によって形成され得る。グレーズは、冷却時に固化する。この説明から、グレーズ形成成分は、個々の成分粒子が融合して(amalgamate)グレーズ層を形成し得るように、高温で軟化/溶融しなければならないことが続く。理想的には、グレーズ形成成分は、好適な粘度を有しそして流動し得る(限られた程度まで)液体を形成し、グレーズ層の形成を達成する。必須ではないが、グレーズ形成成分間の化学的反応は、グレーズ層の形成を少なくとも部分的に担っているかもしれない。他の添加剤、例えば耐火性エキステンダー(refractory extenders)が存在し得る。
明らかな理由で、グレージング層(glazing layer)は、グレーズ形成組成物が火災状況に関連する温度の類で必要な融合(coalescence)および/または反応を受けない成分からなる場合、観察されない。グレーズ形成層が、500℃の低温で好適なグレーズを形成し得る1またはそれ以上のグレーズ形成成分を含むことが望ましい。銅は1080℃で溶融するので、ケーブル適用において使用されるグレーズ形成組成物が、これよりも高い温度で“活性化”するグレーズ形成成分を含むことは、不要である。
述べられるように、グレーズ形成成分が、火災状況において遭遇される温度の類で液体を形成することが望ましい。これらの温度で、該液体成分の粘度が重要であるかもしれない。該粘度が低すぎると、該液体は非常に容易に流動する傾向となり、そしてこれは、特定領域におけるグレーズの枯渇および他における蓄積を生じさせ得る。これは、欠陥形成に至り得る。グレーズが電気を伝導しそして低粘度のものである場合、それはまた、ケーブルにおいて導電性問題を引き起こすかもしれない。例えば、グレーズ形成層がセラミック形成絶縁層上に提供される場合、形成されるグレーズは、絶縁(セラミック)層中に存在する孔および/またはクラックを通過して流動して、導線からセラミック形成層の外部表面への伝導経路を確立し得る。他方、該液体が非常に粘性が高くそして高温で高い表面張力を有する場合、好適な湿潤および接着特性を有するグレーズの凝集的および連続的層の形成は、阻害され得る。セラミック形成層上に提供される場合、グレーズが濡れて、そして高温で形成されるセラミック層上に十分に接着することが望ましい。これは、前述の強度利点を達成するために重要であるかもしれない。加熱の間に形成される液体グレーズは、好ましくは、高温で、低導電性、低表面張力および適度に高い粘度を有し、そしてグレーズ形成成分はそれに従って選択され得る。
2またはそれ以上のグレーズ形成成分の混合物を使用することに関連する利点が存在し得る。例えば、比較的低い融点成分が、高温で、下にあるセラミック形成層中へ吸収され得ることが観察された。この効果は、比較的低い融点成分と、より高温で溶融するグレーズ形成成分とを混合することによって、低下され得る。グレーズ形成成分の混合物の使用はまた、好適なグレーズ層が形成され得る温度範囲を拡大し得る。
上述の種々のファクターを考慮して、グレーズ形成成分は、以下から選択され得る:
a)反応して/組み合わさって高温で溶融ガラスを形成する2以上の材料の組合せ。このような組合せのいくつかの典型的な例としては、アルカリ酸化物、アルカリ土類酸化物、特定の遷移金属酸化物(例えば、酸化亜鉛)および/またはそれらの前駆体と混合された、シリケート(例えば、雲母および長石)、ホスフェート、ボレートならびに/あるいはそれらの前駆体が挙げられる。“前駆体”によって、加熱時に該材料を(コンパウンドの形態で)生成する任意の化合物が意味される。
b)高温で軟化/溶融する、ガラス、またはガラスの混合物。ケーブル適用について、該ガラスは、高温で低導電率を有することが望ましい。従って、ガラスは、好ましくは、低アルカリ金属含有量を有する。
c)(a)および(b)の組合せ。
d)(c)および75%までの耐火性フィラー(例えば、これらに限定されないが、アルミナ、ジルコニア、ルチル、マグネシアおよび石灰)の組合せ。
グレーズ形成層が追加成分を含むことが可能であるが、決して必須ではなく、そしてこれは、該層が全体的な設計の部分として提供される様式に依存する。1つの実施形態において、グレーズ形成層は、グレーズを形成することができる成分のみからなる。この実施形態において、ケーブル設計において、該成分は、直接、導線の表面へ(そして、セラミック形成層によってカバーされる)および/または製造されるケーブルの導線をカバーする層(典型的に、セラミック形成層)へ適用され得る。
該成分は、コーティングされる支持体(即ち、導線または他のケーブル層)がアースされそして該成分が静電的に帯電される、静電的堆積技術によって適用され得る。静電力は、該成分を支持体の表面に引き付けさせそして留めさせる(lodge)。実際には、グレーズ形成層の適用は、完成ケーブルの形成のための連続プロセスの一部として行われる。グレーズ形成層が樹脂を含有する場合、高アウトプットIRランプまたは他の加熱源が樹脂を溶融するために使用され得、その結果、それは流動して滑らかなコーティングを形成する。このコーティングは、引き続いて、加熱適用を継続すること、またはUV硬化システムのいずれかによって、架橋され得る。これはまた、連続操作で、ケーブルへ押出し成形層を適用する過程において行われ得る。
グレーズ形成成分の量および分布は、水に対して実質的に不浸透性であるグレーズの層が形成されるようなものである。場合によってはグレーズ形成成分の粒度、繊維長、アスペクト比または繊維直径が、これに影響を与える。グレーズ形成成分の粒子が使用される場合、平均粒度は、200ミクロン以下、好ましくは50ミクロン以下、そしてより好ましくは20ミクロン以下である。グレーズ形成組成物は、好適なキャリアに均一に分散されたグレーズ形成成分を含み得る。該組成物は、公知のブレンド技術によって形成され得る。キャリアは、本質的に均一な層での該組成物の適用を可能にすることが意図される。キャリアの重要な特徴は、それが、該組成物が(例えば、ケーブルの層として)適用されることを可能にする好適な加工性を保持しつつ、好適なグレーズが高温で形成され得るように、十分な量のグレーズ形成成分が装入される収容能(capacity)を有していることである。従って、該キャリアは、満足のいくレオロジー特性を有しなければならない。望ましくは、該キャリアはまた、その中に分散された成分と、グレーズ形成成分が適用される支持体とを両方とも湿潤化させる能力を有しており、そして冷却または硬化されると高い強度を(キャリアの性質に依存して)発する。キャリアが高温でのグレーズ形成を妨げるものを含まないことがまた、重要である。理想的には、キャリアは、この温度で熱分解して残渣を残さないものである。残渣の存在は、グレーズ層中の不連続および欠損へと至り得、そして、残渣が導電性である場合には、伝導性問題を引き起こし得る。キャリアの加熱または分解が、過剰量のガス状副生成物の生成に至らないことがまた、好ましい。更に、キャリアは、好ましくは、グレーズの形成が開始する温度でまたはそれ未満で分解する。
ケーブル適用において、キャリアは、ケーブルの層(例えば、シース層)を提供するために従来使用されている熱可塑性ポリマーであり得る。この場合、キャリアには、好適な量のグレーズ形成成分が装入され、そして従来の様式で押出し成形されて、グレーズ形成層が形成される。使用されるキャリアは、出来るだけ迅速に非粘着性層(non-tacky layer)を提供するようにセットされることが好ましく、何故ならば、グレーズ形成層は、一般的に、グレーズ形成層上への追加層の適用(通常、押出し成形による)を包含する連続プロセスの一部として適用されるからである。この特定の方法論の適用は、キャリアポリマーが高温できれいに燃え尽きない場合には、より有用でない。
迅速な硬化が必要とされるプロセスにおいて、キャリアは、熱硬化または放射硬化(radiation-cured)され得ることが好ましい。従って、グレーズ形成組成物のキャリア成分は、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アクリリック二重結合で官能化された低分子量ポリウレタン(ウレタンアクリレートと呼ばれる)の、ホモポリマーおよびコポリマー、並びにUV放射続いて第二硬化システムとしての周囲湿気によって硬化され得るシリコーン樹脂から選択され得る。キャリア成分としての使用に好適である放射硬化可能な樹脂の別のクラスは、アクリレート官能性を有するポリエステルである。
ケーブル適用において、グレーズ形成組成物のレオロジーは、それが、該組成物が従来技術によって押出し成形されて滑らかかつ連続的な層を形成することを可能にするようなものであるべきである。使用されるキャリアの粘度ならびにグレーズ形成成分(および場合によっては追加の成分)の装入(loading)は、ここで重要ある。単に例示として、キャリア樹脂は、25℃で15〜1500cP、より好ましくは25℃で30〜400cPの範囲内の粘度を有し得る。
更なる代替として、グレーズ形成成分は、ケーブルの外部表面上に、後者を好適な媒体中に均一に分散されたグレーズ形成成分のスラリーと接触させることによって提供され得る。スラリーは、ディッピングまたはブラッシングによって適用され得る。好ましくは、グレーズ形成層の所定位置における迅速な固定を達成するために、グレーズ形成成分が分散される媒体は、迅速乾燥性(quick-drying)であるか揮発性である。スラリーはまた、アルカリ金属珪酸塩溶液(例えば、珪酸カリウム)中に溶解されたアルミノシリケートから通常なる、ジオポリマー(geopolymer)組成物を含有し得る。加熱時に、ジオポリマーはガラスを形成する。更に、この実施形態において、ガラス形成組成物の表面層をコーティングするためのゾル−ゲル技術を使用することも可能である。
グレーズ形成成分とキャリア/媒体との重量比は、通常、0.9:1〜1.2:1の範囲内である。この比は、連続グレーズ層の形成を促進するために、出来るだけ高く維持されることが重要である。
一旦適用されそして適切に固定されると、グレーズ形成層は、通常、ケーブルの少なくとも1つの追加の層によってカバーされる。この層は、グレーズ形成成分の適用が行われる部位の下流における押出し成形によって、適用され得る。例えば、グレーズ形成層は、導線に直接接触している絶縁層上に適用され得、そしてシースポリマー(sheathing polymer)の層が、グレーズ形成層上にその適用直後押出し成形される。層をグレーズ形成層上に提供することはまた、所定位置に後者を固定するに役立ち得る。耐切断性層(cut-resistant layer)がまた、グレーズ形成層とシース層(sheathing layer)との間に提供され得る。このような耐切断性層は、グレーズ形成層上に押出し成形され得、そして次いでシース層が、該耐切断性層上に押出し成形され得る。
コーティング組成物中のグレーズ形成成分のフラクションに依存して、グレーズ形成層は、通常、500ミクロン以下、好ましくは250ミクロン以下、そしてより好ましくは100ミクロン以下の厚みを有する。経済的理由のために、上述のように、所望の結果を得るためには、最小の量(および従って厚み)のグレーズ形成成分を使用することが好ましい。典型的に、グレーズ形成層の厚みは、使用されるセラミック形成層の厚みの一部のみである。例えば、グレーズ形成層の厚みは、一般的に、セラミック形成層の厚みの50%以下である。実際には、セラミック形成層は約0.8mm、そしてグレーズ形成層は0.4mmの厚みであり得る。当業者は、当然ながら、各層の効果を最適化するために、これらの相対的厚みを修正し得る。
本発明の実施における使用のために好適なグレーズ形成成分、キャリアおよび媒体は、市販されている。
本発明はまた、本明細書に記載の技術による、電気ケーブルまたは防火物品の製造方法を提供する。
本発明の組成物は、特に、導線のコーティングにおいて有用である。従って、該組成物は、燃焼の場合において回路完全性を提供し得る電気ケーブルの製造に好適である。
図1および2は、それぞれ、単一および多導線ケーブル(multiconductor cables)1、10を示し、これらは、絶縁層2、または層12を有し、そして追加の熱成形性層4、14を有する。これらのケーブル設計の両方において、絶縁層および熱成形性層の位置は、該追加の層の役割に依存して交換され得る。
このようなケーブルの設計において、該層は、導線上に直接押出し成形され得、そして該追加の層が、絶縁層上に押出し成形され得る。あるいは、それらは、マルチコアケーブル(multi-core cables)における隙間フィラー(interstice filler)として、アセンブリに丸みをつけるために該アセンブリに添加された個々の押出し成形されたフィラーとして、ワイヤまたはテープアーマー(armour)の適用前の内層として使用され得る。
実際には、該組成物は、典型的に、導線の表面上に押出し成形される。この押出し成形は、従来の装置を使用して従来の様式で行われ得る。前述のように、絶縁層の厚みは、導線のサイズおよび作動電圧の特定の基準の要件に依存する。典型的に、絶縁体は、0.6〜3mmの厚みを有する。例えば、0.6/1kVで評価される35mm導線について、オーストラリアの基準は、約1.2mmの絶縁体厚みを必要とする。述べられるように、ケーブルおよび防火性能物品は、高温で優れた熱的および電気的絶縁特性を示す2またはそれ以上の補助的な熱成形性層を提供するように、作製され得る。本発明は、上品にシンプルな設計のケーブルが製造されることを可能にし、何故ならば、電気的絶縁、強度または耐水性を付与するために別の層を、別個の製造工程として、次いで含める必要が無いためである。ケーブルは、耐切断性層(cut-resistant layer)および/またはシース層のような他の層を含んでもよい。しかし、ケーブルは、高温での電気的絶縁を維持するように意図される更なる層を必要としない。
図3および4に示される実施形態において、金属支持体12は、少なくとも1つのセラミック形成層20および少なくとも1つの熱成形性層を備える保護コーティング16を有する。熱成形性層の例は、グレージング層18またはより強固なセラミックを形成する層18あるいはグレージング層18とより強固なセラミックを形成する層19を備える、犠牲層17であり得る。
本発明の実施形態は、以下の非限定的な実施例によって例示される。
実施例1
アンモニウムポリホスフェートおよび本明細書に記載されるような他の鉱物を含有する組成物AのEPポリマーに基づく組成物を製造した。それは、1,000℃への暴露後に、僅かな(2%)膨張を有することが判った。それはまた、他のセラミック形成組成物と比較して密度の高いスキンを有し、そして炎への暴露後に耐水性であることが判った。アンモニウムポリホスフェートを含有しないセラミック形成組成物Bと比較して、それは、PCT/AU/2003/00183に記載される3点曲げ試験(three point blending test)で測定した場合、7.5倍のより高い強度を有した。
ケーブルサンプルをこの組成物を使用して製造し、そして電気抵抗について時間試験したが、セラミック形成組成物Bよりも10倍電気抵抗が低いことが判った。
この層が強度および耐水性において提供した利点を、次いで、組成物Bのセラミック形成層上の外部層のみとしてそれを提供することによって使用した。
Figure 2006524412
Figure 2006524412
0.5mmの7個のプレーン銅ワイヤから作製し、束ねた、1.5mm導線を、0.5mm壁厚みのセラミック化可能な(ceramifiable)組成物Bで絶縁した。組成物Aにおいて詳述される組成物の第二層を、この上に直接押出し成形して、1.0mmの複合壁厚み(composite wall thickness)を提供した。この絶縁された導線を、捩ることによって、3つの他の長さの同一の絶縁された導線で組み立てた。
捩った、絶縁した導線を、次いで、市販のハロゲンフリー・低スモーク・低毒性の熱可塑性コンパウンド(halogen-free, low-smoke, low-toxicity thermoplastic compound)でシースし(sheathed)、完成ケーブルを形成させた。次いで、このケーブルを、AS/NZS3013:1995の回路完全性試験に供した。
ケーブルを240ボルト電源に接続して、特定のロード(load)によって回路を形成し、次いで、1,050℃の最終温度で2時間の炉試験(furnace test)、次いで3分間のウォータージェットスプレーに供した。
示した組成物を用いて記載したように作製されたケーブルは、回路完全性を維持し、そして従って、この試験の要件を満たすことができた。
比較ケーブルは、組成物Aの絶縁材料のみを使用して、製造され、そして同一試験に供され、そして不満足に機能することが判った。
実施例2
35mm銅導線の3つの200mmセクションを使用して、異なるケーブル設計プロトタイプを作製した。犠牲層として試験した押出し成形可能な組成物は、組成物C(優先的に水酸化アルミニウムが大量に充填され、そして過酸化物を含有する、エチレンプロピレンゴム)および組成物D(熱的に誘発される架橋のための過酸化物を含有する、シリコーンポリマー)であった。高温で加熱されるとセラミック材料を形成する、組成物E(シリコーンポリマー/雲母/ガラス繊維/過酸化物 73:20:5:2)は、全ての3つのプロトタイプにおいて外部層であった。該プロトタイプを、該ケーブル断面上において該組成物を同時に成形および硬化することによって製造した。設計および層厚みを表1に示す。
Figure 2006524412
次いで、全ての3つのプロトタイプケーブルを、30分間、空気中で、1000℃まで、炉中で加熱した。次いで、それらを炉から取り出し、そして室温まで冷却し、冷却の間のそれらの挙動をモニタリングした。
プロトタイプケーブル1(導線とセラミック形成組成物との間に層を有さない)は、それが炉から取り出された際に、セラミック層の可視的なクラッキングは示さなかった。しかし、冷却の間、セラミック絶縁体は、徐々にクラッキングし、そして断面がケーブルから剥離した。
プロトタイプケーブル2C(本発明に従う)は、それが炉から取り出された際にセラミック層の可視的なクラッキングは示さず、そして15分の冷却後であっても絶縁のクラッキングまたは損失が生じなかった。
プロトタイプケーブル2D(シリコーン中間層を備える)は、それが炉から取り出される際にいくらかの周縁クラッキング(circumferential cracking)を伴い、そして8分冷却後に顕著なクラッキングが生じ、そしてケーブルの中央より大きな絶縁断面が、導線から剥離した。
試験後のケーブルの可視的および顕微鏡的検査は、プロトタイプ1におけるセラミック層が、銅導線上の酸化物層へ強固に結合されていたことを示した。導線とセラミックとの間の熱膨張不一致(thermal expansion mismatch)は、導線表面から層剥離した(delaminated)酸化銅の薄層へ接着されたセラミック断片が剥離(dislodged)されるのを伴って、冷却の間にセラミック層の崩壊(disintegration)を生じさせた。プロトタイプ2Cについて、導線と外部セラミック層との間に、連続粉末状残渣が見られた。この残渣は、導線またはセラミック化絶縁体のいずれとも反応または結合しなかったようであった。従って、それは、導線と絶縁体との間に結合が形成されることを有効に防止した。これを対比すると、プロトタイプ2Dにおける中間層は、強固かつガラス状に見え、そして導線およびセラミック層へ結合していた。
実施例3
1.67mmの19個のワイヤから作製したプレーンな熱処理した銅ストランド導線(plain annealed copper stranded conductor)を、EPポリマーに基づく犠牲層および組成物Eのシリコーンエラストマーベースセラミック形成層で同時に、1.2mmの全体的壁厚みまで、電気的に絶縁した。同様のケーブルを、該シリコーンエラストマーベースセラミック形成層だけで、そして犠牲層無しで、作製した。
これらのサンプルを1,000℃まで燃焼させた際に、導線の全被覆が両方の場合において維持されたことが観察された。
しかし、サンプルが冷却されるにつれ、犠牲層を有さないサンプルにおける導線は、異なる価数の酸化銅間の相互作用に起因して、セラミック形成層を分裏させ始めた。
これは、犠牲層を備えて作製されたサンプルでは生じなかった。
実施例4
EPポリマーベース組成物を、高電気抵抗の内部犠牲層としての使用のために、62%の水酸化マグネシウムを用いて作製した。Mg(OH)は、1,000℃への暴露時にMgOの粉末へ変換し、セラミック化しない粉末状マスを残したと考えられた。
この材料で作製されたケーブルサンプルは、35mmおよび1.5mmプレーン熱処理銅導線を含んだ。1,050℃までの炉における試験は、Mg(OH)からMgOへの予想される変換および導線上における粉末状層を生じさせ、組成物Jの外部セラミック形成層によって所定位置に保持された(表3に与えられる)。他の内部層材料と比較して、この層は、1,000℃で、2倍高い電気抵抗を提供することが判った。
実施例5
この実施例において、グレーズ形成組成物を、46重量部の25℃で1175cPsの粘度を有する市販のUV硬化性アクリリック樹脂(TRA−コート15C)を、10重量部の約40μmの平均粒度を有する微細な白雲母および44重量部の525℃の軟化点を有するガラスフリット“F”(表2に与えられる組成)と徹底的に混合して、均一な混合物を製造することによって作製した。次いで、該グレーズ形成組成物を、ソフトブラシを使用して、ケーブルサンプルの組成物Jのセラミック形成層上、そしてまた、25mm×15mm×2mm寸法の同一のセラミック形成絶縁材料のシート上に適用した。該グレーズ形成層のUV硬化を、2m/分のコンベア速度で、空気中、F−600ランプ(120W/cm、365nm)を使用して行った。サンプルは、照射ユニットを一回通過後に硬化された。該グレーズ形成層の厚みは、100〜600ミクロンの範囲であった。次いで、コーティングされたサンプルを、1000℃で30分間、マッフル炉(muffle furnace)において燃焼させた。可視的な検査において、燃焼されたサンプルは、主要な欠損/クラックを有しなかった。グレーズ形成層は、燃焼時に、セラミック形成層上に連続セラミックグレーズを形成したことが判った。このグレーズ層は、下のセラミック形成層へ浸透すること無しに1分間にわたり該グレーズ上の水滴の保持によって明らかとされたように、水に対して不浸透性であった。
実施例6
上記実施例5において記載されたグレーズ形成組成物において9〜23重量部のガラスフリットを、ホウ酸亜鉛または酸化ホウ素で置換することは、水に対するグレーズ層の不浸透性を更に改善した。
実施例7
この実施例において、グレーズ形成組成物を、90%水を含有するポリ(ビニルアルコール)の水溶液40重量部を、525℃の軟化点を有するガラスフリット“F”30重量部および800℃の軟化点および表2に与えられる組成を有するガラスフリット“G”30重量部と徹底的に混合して、均一な混合物を製造することによって作製した。次いで、該グレーズ形成組成物を、ソフトブラシを使用して、ケーブルサンプルの組成物K(表3に与えられる)のセラミック形成層上に適用した。該組成物を2時間空気中で乾燥させた。グレーズ形成層の厚みは、150〜300ミクロンの範囲であった。次いで、コーティングされたサンプルを、1000℃で30分間、マッフル炉(muffle furnace)において燃焼させた。可視的な検査において、燃焼されたサンプルは、主要な欠損/クラックを有しなかった。グレーズ形成層は、燃焼時に、セラミック形成層上に連続セラミックグレーズを形成した。このグレーズ層は、下のセラミック形成層へ浸透すること無しに1分間にわたり該グレーズ上の水滴の保持によって明らかとされたように、水に対して不浸透性であった。
実施例8
上記実施例7に記載のグレーズ形成組成物において10重量部のガラスフリット“G”を、約40μmの平均粒度を有する微細な白雲母で置換することは、均一でありそして水に対して不浸透性であるグレーズ層を生じさせた。
実施例9
この実施例において、グレーズ形成組成物は、525℃の軟化点を有するガラスフリット“H”(表2に与えられる組成)からなった。ガラスフリット粉末を、ガラスフリット粉末の振動床(vibrating bed)を介してケーブルを引っ張ることによって、ケーブルサンプルの組成物Kのセラミック形成層上に適用した。この適用方法は、商業規模において実用的でないかもしれないが、最終結果は、本質的に、上述の静電的堆積法によって達成されるのと同一である。コーティングされたケーブルサンプルおよびコーティングされていない(換言すれば同一の(identical))ケーブルサンプルを、次いで、2時間1050℃まで、ガスで燃焼させた炉中で燃焼させ、続いて、オーストラリア基準AS3013(12.5l/分の速度、2.5m〜3.0mの距離でウォータースプレーすることを包含する)に従って3分間ウォータースプレーを行った。本発明に従ってコーティングされたケーブルは、グレーズ形成層を備えていない比較ケーブルよりも遥かに優れた耐水性を示すことが判った。後者は実際に1分でショートし、一方、グレーズ形成層を備えるケーブルは、ウォータースプレーの全3分間持続した。これは、高温への暴露後のセラミック形成層への水の浸透を減少させることにおける、グレーズ形成層の効果を明確に実証すると考えられる。
Figure 2006524412
実施例10
組成物を、異なるキャリアポリマー(アクリリックUV硬化性、およびEPポリマーを含む)において高レベルのガラスフリットFを使用して作製した。これらの組成物を、1.5mm(7/0.5mm束ねた)プレーン熱処理銅導線上に押出し成形されたセラミック形成組成物K上の薄層(0.2〜0.4mm)として適用した。好適なグレーズ層が提供され得る一方、この層中の材料は、1,000℃でセラミック化絶縁体の電気抵抗の受け入れられない減少を生じさせ、それらをケーブル適用に不適切にしたことが判った。
Figure 2006524412
図1は、本発明に従うセラミック形成絶縁層を有するケーブルの斜視図である。 図2は、本発明の組成物がシースとして使用されている多導線ケーブル(multiconductor cable)の斜視図である。 図3は、防火性能物品1について可能な設計を示す。 図4は、図3における位置IIでの断面図を示す。

Claims (70)

  1. 少なくとも1つの導線、高温へ暴露されるとセラミックを形成する絶縁層、および少なくとも高温への暴露の間または後に該絶縁セラミック形成層の物性を増強する少なくとも1つの追加の熱成形性層を備えるケーブル。
  2. 前記絶縁層が、火災において経験される高温へ暴露されると、自己支持性セラミック層を形成する、請求項1に記載のケーブル。
  3. 前記少なくとも1つの追加の熱成形性層によって増強される前記絶縁セラミック形成層の物性が、以下:
    i)炎への暴露の前、間または後の組み合わされた層(combined layers)の機械的強度、
    ii)炎への暴露後のセラミック形成層の構造的完全性;
    iii)炎への暴露後の組み合わされた層の水の侵入に対する耐性;および
    iv)炎への暴露の間および後の組み合わされた層の電気絶縁性または耐熱性、
    からなる群から選択される、請求項1または2に記載のケーブル。
  4. 前記少なくとも1つの熱成形性層が、前記導線上へ前記絶縁層と共に押出し成形され、そして高温へ暴露されると自己支持性であるセラミックを形成する、第二セラミック形成層である、請求項1または2に記載のケーブル。
  5. 形成される第二セラミックが、前記絶縁層によって形成されるものよりも強固である、請求項2に記載のケーブル。
  6. 前記第二セラミック形成層が、有機ポリマー、無機耐火性フィラーおよび無機ホスフェートを含む、請求項2に記載のケーブル。
  7. 前記無機フィラーがシリケートミネラルフィラーである、請求項6に記載のケーブル。
  8. 前記無機ホスフェートがアンモニウムポリホスフェートである、請求項6に記載のケーブル。
  9. 前記アンモニウムポリホスフェートが、組成物の総重量に基づいて20〜40重量%の範囲で提供される、請求項8に記載のケーブル。
  10. 前記第二セラミック形成層が、更に、マグネシウムおよびアルミニウムの酸化物および水酸化物からなる群から選択される追加の無機フィラーおよび添加剤を含む、請求項6に記載のケーブル。
  11. 前記追加の無機フィラーが水酸化アルミニウムである、請求項10に記載のケーブル。
  12. 前記少なくとも1つの熱成形性層が、前記金属導線上に提供される犠牲層であり、該層が有機ポリマーおよび無機フィラーを含む組成物から形成される、請求項1または2に記載のケーブル。
  13. 前記犠牲層が前記高温でまたはそれ未満で分解し、前記支持体と前記セラミックとの間に前記無機フィラーの層が形成されて、前記金属導線への該セラミックの結合が最小化または防止される、請求項12に記載のケーブル。
  14. 前記犠牲層が少なくとも50重量%の無機フィラーを含む、請求項13に記載のケーブル。
  15. 前記犠牲層中の有機ポリマーが、前記セラミック形成層がセラミックを形成する温度でまたはそれ未満で分解する、請求項12に記載のケーブル。
  16. 前記犠牲層中の有機ポリマーが、熱分解時にほとんどあるいは全く残渣を残さない、請求項12に記載のケーブル。
  17. 前記犠牲層の厚みが0.2〜2mmである、請求項12に記載のケーブル。
  18. 前記無機フィラーが水酸化マグネシウムである、請求項12に記載のケーブル。
  19. 前記少なくとも1つの熱形成層が、高温での暴露後に、冷却して、水に対して実質的に不浸透性であるグレーズ層を形成する成分を含むグレーズ形成層である、請求項1または2に記載のケーブル。
  20. 前記グレーズ形成層が、2またはそれ以上のグレーズ形成成分を含む、請求項19に記載のケーブル。
  21. 前記グレーズ形成成分が、火災に関連する高温で軟化/溶融するガラスまたはガラス混合物、反応して/組み合わさって高温で溶融ガラスを形成する材料の2またはそれ以上の組合せからなる群から選択される、請求項19に記載のケーブル。
  22. 前記グレーズ形成層を構成する組成物が、更に、該グレーズ形成層が前記導線上に前記セラミック形成層と共に共押出しされることを可能にするキャリア成分を含む、請求項19に記載のケーブル。
  23. 前記グレーズ形成成分とキャリア成分との重量比が、0.9:1〜1.2:1の範囲内である、請求項22に記載のケーブル。
  24. 前記少なくとも1つの追加の層が、オペレーショナル強度層(operational strength layer)である、請求項1または2に記載のケーブル。
  25. 前記少なくとも1つの追加の層が、火災に関連する高温でより弱い自己支持性セラミックを形成するシース層である、請求項1または2に記載のケーブルデザイン。
  26. 導線上に絶縁層を押出し成形する工程(該絶縁層は、高温へ暴露されると自己支持性セラミックを形成する)、および該セラミック形成層の物性を増強させるように火災に関連する温度への暴露の間に変形可能である少なくとも1つの補助層を押出し成形する工程を包含する、ケーブルの製造方法。
  27. 前記少なくとも1つの補助層によって増強される特性が、以下:
    i)炎への暴露の前、間または後の組み合わされた層(combined layers)の機械的強度;
    ii)炎への暴露後のセラミック形成層の構造的完全性;
    iii)炎への暴露後の水の侵入に対する耐性;および
    iv)炎への暴露の間および後の組み合わされた層の電気絶縁性または耐熱性、
    の少なくとも1つである、請求項26に記載の方法。
  28. 少なくとも1つの補助層が、高温へ暴露されると異なる強度のものでありそして自己支持性であるセラミックを形成する第二セラミック形成層を含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記形成される第二セラミックが、前記絶縁層によって形成されるものよりも強固である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記第二セラミック形成層が、有機ポリマー、無機フィラーおよび無機ホスフェートを含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記無機ホスフェートがアンモニウムポリホスフェートである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記アンモニウムポリホスフェートが、総組成物の20〜40重量%の量で存在する、請求項31に記載の方法。
  33. 前記無機耐火性フィラーがシリケートミネラルフィラーである、請求項30に記載の方法。
  34. 前記第二セラミック形成層が、更に、マグネシウムおよびアルミニウムの酸化物および水酸化物からなる群から選択される追加のフィラーおよび添加剤を含む、請求項30に記載の方法。
  35. 前記追加のフィラーまたは添加剤が水酸化アルミニウムである、請求項34に記載の方法。
  36. 前記少なくとも1つの補助層が、前記導線上に提供される犠牲層であり、該層が無機ポリマーおよび無機フィラーを含む組成物から形成される、請求項26に記載の方法。
  37. 前記犠牲層が少なくとも50重量%の無機フィラーを含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記無機フィラーが水酸化マグネシウムである、請求項37に記載の方法。
  39. 前記犠牲層の厚みが0.2〜2mmである、請求項36に記載の方法。
  40. 前記少なくとも1つの補助層が、高温への暴露後に、冷却して、水に対して実質的に不浸透性であるグレーズ層を形成するグレーズ形成層である、請求項26に記載の方法。
  41. 前記グレーズ形成層が少なくとも1つのグレーズ形成成分およびキャリア成分を含み、該少なくとも1つのグレーズ形成成分とキャリア成分との重量比が、0.9:1〜1.2:1の範囲内である、請求項40に記載の方法。
  42. 導線上への押出し成形のためのセラミック形成層を選択する工程(該セラミック形成層は、火災の間に経験される高温へ暴露されると、自己支持性セラミック層を形成する)、
    炎への暴露の前、間および後の該セラミック形成層の特性を測定する工程;
    該セラミック形成層の物性を増強する第二層のための材料を選択する工程;ならびに
    該セラミック形成層および該少なくとも1つの補助層を導線上に押出し成形する工程、
    を包含する、ケーブルの設計方法。
  43. 金属支持体、高温へ暴露されるとセラミックを形成する保護層、および高温への暴露の間または後に該保護セラミック形成層の物性を増強する少なくとも1つの熱成形性層を備える、防火性能物品。
  44. 前記少なくとも1つの追加の熱成形性層によって増強される前記保護セラミック形成層の物性が、以下:
    i)炎への暴露の前、間または後の組み合わされた層(combined layers)の機械的強度、
    ii)炎への暴露後のセラミック形成層の構造的完全性;
    iii)炎への暴露後の組み合わされた層の水の侵入に対する耐性;および
    iv)炎への暴露の間および後の組み合わされた層の電気絶縁性または耐熱性、
    からなる群から選択される、請求項43に記載の物品。
  45. 前記少なくとも1つの熱成形性層が、自己支持性でありそして異なる強度のものであるセラミックを形成する第二セラミック形成層である、請求項43に記載の物品。
  46. 前記形成される第二セラミックが、他のセラミック形成層によって産生されるものよりも強固である、請求項45に記載の物品。
  47. 前記第二セラミック形成層が、金属支持体上に適用され、そして有機ポリマー、無機フィラーおよび無機ホスフェートを含む、請求項45に記載の物品。
  48. 前記無機ホスフェートがアンモニウムポリホスフェートである、請求項47に記載の物品。
  49. 前記アンモニウムポリホスフェートが、組成物の総重量に基づいて20〜40重量%の範囲で提供される、請求項48に記載の物品。
  50. 前記無機耐火性フィラーがミネラルシリケートである、請求項47に記載の物品。
  51. 前記第二セラミック層が、更に、アルミニウムおよびマグネシウムの酸化物および水酸化物からなる群から選択される追加のフィラーおよび添加剤を含む、請求項47に記載の物品。
  52. 前記追加のフィラーまたは添加剤が水酸化アルミニウムである、請求項51に記載の方法。
  53. 前記少なくとも1つの熱成形性層が、前記金属支持体上に提供される犠牲層であり、該層が有機ポリマーおよび無機フィラーを含む組成物から形成される、請求項44に記載の物品。
  54. 前記犠牲層が前記高温でまたはそれ未満で分解し、前記金属支持体と前記セラミックとの間に無機フィラーの層が形成されて、該支持体への該セラミックの結合が最小化または防止される、請求項53に記載の物品。
  55. 前記犠牲層が少なくとも50重量%の無機フィラーを含む、請求項54に記載の物品。
  56. 前記少なくとも1つの熱形成層が、高温での暴露後に、冷却して、水に対して実質的に不浸透性であるグレーズ層を形成する成分を含むグレーズ形成層である、請求項44に記載の物品。
  57. 前記グレーズ形成成分が、火災に関連する高温で軟化/溶融するガラスまたはガラス混合物、反応して/組み合わさって高温で溶融ガラスを形成する材料の2またはそれ以上の組合せからなる群から選択される、請求項56に記載の物品。
  58. 前記グレーズ形成層を構成する組成物が、更に、該グレーズ形成層が前記セラミック形成層へ適用されることを可能にするキャリア成分を含む、請求項56に記載の物品。
  59. 前記少なくとも1つの追加の層が、オペレーショナル強度層(operational strength layer)である、請求項43に記載の物品。
  60. 前記少なくとも1つの追加の層が、火災に関連する高温でより弱い自己支持性セラミックを形成するオペレーショナル層である、請求項43に記載の物品。
  61. 金属支持体上にセラミック形成層を適用する工程(該セラミック形成層は、高温へ暴露されると、自己支持性セラミックを形成する)、および該セラミック形成層の物性を増強させるように火災に関連する温度への暴露の間に成形可能である少なくとも1つの補助層を適用する工程を包含する、防火性能物品の製造方法。
  62. 前記少なくとも1つの補助層によって増強される特性が、以下:
    i)炎への暴露の前、間または後の組み合わされた層(combined layers)の機械的強度;
    ii)炎への暴露後の水の侵入に対する耐性;
    iii)炎への暴露後のセラミック形成層の構造的完全性;および
    iv)炎への暴露の間および後の組み合わされた層の電気絶縁性または耐熱性、
    の少なくとも1つである、請求項61に記載の方法。
  63. 少なくとも1つの補助層が、自己支持性でありそして異なる強度のものであるセラミックを形成する第二セラミック形成層を含む、請求項62に記載の方法。
  64. 前記形成される第二セラミックが、他のセラミック形成層によって産生されるものよりも強固である、請求項63に記載の方法。
  65. 前記第二セラミック形成層が、有機ポリマー、無機耐火性フィラーおよび無機ホスフェートを含む、請求項63に記載の方法。
  66. 前記無機ホスフェートがアンモニウムポリホスフェートである、請求項63に記載の方法。
  67. 前記アンモニウムポリホスフェートが、組成物の総重量に基づいて20〜40重量%の範囲で提供される、請求項66に記載の方法。
  68. 前記少なくとも1つの補助層が、前記導線上に提供される犠牲層であり、該層が無機ポリマーおよび無機フィラーを含む組成物から形成される、請求項62に記載の方法。
  69. 前記犠牲層が少なくとも50重量%の無機フィラーを含む、請求項68に記載の方法。
  70. 前記少なくとも1つの補助層が、高温への暴露後に、冷却して、水に対して実質的に不浸透性であるグレーズ層を形成するグレーズ形成層である、請求項62に記載の方法。
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