JP2006524059A - スパイラルct用の3piアルゴリズム - Google Patents
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Abstract
2次元検出器を使用し3PIアルゴリズムを用いたスパイラル走査される移動する対象物の画像を復元する方法及びシステムである。移動する対象物は、従来のシステムよりも最大約3倍ゆっくりした割合で走査することができる。好ましい実施形態では、本発明は、従来のスパイラル走査システムのものと同じ大きさの検出器アレイを使用したままで、スパイラル走査装置の中で寝台に載せた患者を最大約3倍ゆっくりと移動させることができる。
Description
本発明は、米国特許仮出願第60/430,802号(出願日:2002年12月4日)の優先権の利益を主張するものである。また、本発明は、米国特許出願第10/389,534号(出願日:2003年3月14日)の一部継続出願である。なお、米国特許出願第10/389,534号は、米国仮出願第60/312,827号(出願日:2001年8月16日)の優先権の利益を主張する米国特許出願第10/143,160号(出願日:2002年5月10日、現在は米国特許第6,574,299号)の一部継続出願である、米国特許出願第10/389,090号(出願日:2003年3月14日)の一部継続出願である。
本発明は、コンピュータ断層撮影(computer tomography:CT)に関し、特に、3PIアルゴリズムを使用したスパイラル走査によって取得したデータから3次元画像を復元するプロセス、方法及びシステムに関する。
この30年間、コンピュータ断層撮影(CT)は、スライス・バイ・スライス走査に基づく画像復元から、スパイラル走査による画像復元まで行われてきた。1970年代から1980年代までは、スライス・バイ・スライス走査が用いられた。この方法では、寝台に載せた患者をガントリーの中で少しずつ移動させるのと、ガントリーの回転とが交互に行われる。ガントリーの回転中、患者は静止しているので、患者の周りを回るX線源の軌道は円形になる。事前に選択された患者を横切るスライスは、そのような円形走査によって取得されたデータを使用して復元される。1980年代の中頃から今日まで、CTでのデータ収集には、スパイラル型の走査が好ましい方法となった。スパイラル走査では、患者を載せた寝台は、寝台の周りを連続的に回転するガントリーの中を連続的に移動する。初めは、スパイラル走査は、データを1次元で受け取る1次元検出器を使用していた(検出器は一列に配置される)。その後、検出器が複数列(2列以上)で互いに隣接して配置される2次元検出器が導入された。CTでは、特に2次元検出器を使用する場合に、画像の復元について重大な問題があった。以下では、2次元検出器で作成されるデータを、コーンビーム(cone-beam:CB)データ又はCB投影と呼ぶ。
2次元検出器を使用したスパイラス走査により得られたデータからの3次元(別名:ボリュームメトリック)画像復元用としては、厳密アルゴリズムと近似アルゴリズムの2種類のアルゴリズムが知られている。厳密アルゴリズムと近似アルゴリズムは、どちらも既知の問題を有している。理想的な環境下では、厳密アルゴリズムは、精密な画像を復元することができる。したがって、厳密アルゴリズムには、非理想的な(すなわち、現実的な)環境下でも良質な画像を作成することが期待される。また一方、厳密アルゴリズムは、画像を復元するのに長時間かかることが知られている。また、厳密アルゴリズムは、その使用時にコンピュータの処理能力を多大に必要とする。これらのアルゴリズムは、大量のコーンビーム投影をメモリに保存する必要がある。さらに、ある厳密アルゴリズムでは、実施するために大きな検出アレイを必要としたり、走査する患者の大きさに制限があったりする。
近似アルゴリズムは、フィルタ補正逆投影(filtered back projection:FBP)の構造を有しているので、画像をとても効率良く作成することができる。また、厳密アルゴリズムよりも、使用するコンピュータの処理能力が少ない。また一方、近似アルゴリズムは、理想的な環境下でも、近似画像(精密な画像とは似ているものの、精密な画像とは異なっている)を作成することができる。特に、近似アルゴリズムは、画像における偽の特徴であるアーチファクトが作成され得る。ある環境下では、このようなアーチファクトはかなり強まる。
理論的には厳密であり推移不変(shift invariant)のFBP構造を有する前者のアルゴリズムは、米国仮出願第60/312,827号(出願日:2001年8月16日)の優先権の利益を主張する米国特許出願第10/143,160号(出願日:2002年5月10日、現在は米国特許第6,574,299号)に開示されている。これらのアルゴリズムの短所は、1PIモードで動作することである。このことは、検出器アレイが軸方向に大きい場合は、検出器すべてを使用するために、ガントリー内で患者を急いで平行移動させる必要があることを意味する。しかしながら、患者を急いで移動させることは、明白な理由により実用的ではない。とは言え、患者をゆっくりと移動させると、検出器の一部しか使用できない。この場合、X線照射の一部が無駄になる、打切りアーチファクト(discretization artifact)が強まる、ノイズ安定性が減少するなどの望ましくない結果をもたらす。
本発明の主な目的は、2次元検出器を使用したスパイラル方式により走査された対象物の画像を復元するための3PIアルゴリズムを提供することにある。任意のボクセルで画像を復元するためには、これらのアルゴリズムは、米国仮出願第60/312,827号(出願日:2001年8月16日)の優先権の利益を主張する米国特許出願第10/143,160号(出願日:2002年5月10日、現在は米国特許出願第6,574,299号)の1PIのアルゴリズムよりも、スパイラルの断面が長いことが必要とされる。したがって、新規のアルゴリズムは、同じ大きさの検出器アレイを使用したままで、患者を約3倍ゆっくりと移動させることを可能にする。
本発明の第1の好ましい実施形態では、スパイラル走査された対象物の画像を復元するのに、5つの全体的なステップから成るプロセスを使用する。第1のステップでは、現在のCB投影が測定される。次に、新規のアルゴリズムに従って、検出器上の線群が特定される。次に、隣接する投影間で導関数のコンピュータ処理が行われ、その後、選択された線群からの線に沿って、フィルタ処理によって導関数の畳み込みが行われる。次に、フィルタ処理されたデータを使用して逆投影を行うことにより、画像は更新される。最終的に、この前処理ステップは、全ての対象物が走査されるまで、各CB投影について繰り返される。この実施形態は、いくつかの(約2〜4)CB投影を同時にメモリに保存し、1つの線群を使用する。
第2の実施形態では、いくつかのCB投影をメモリに保存するのと共に、異なる線群を利用することができる。
これらの実施形態を変更して、一度に、1つのCB投影だけをコンピュータ・メモリに保存することが可能である。これは、米国仮出願第60/312,827号(出願日:2001年8月16日)の優先権の利益を主張する米国特許出願第10/143,160号(出願日:2002年5月10日、現在は米国特許出願第6,574,299号)(この参照により本発明に含まれるものとする)で行われたのと同じようにして実現することができる。
したがって、新規のアルゴリズムは、同じ大きさの検出器アレイを使用したままで、患者を約3倍ゆっくりと移動させることを可能にする。
本発明のさらなる目的及び利点は、以下の添付図面に概略的に図示した、現時点での好ましい実施形態についての詳細な説明によって明らかになるであろう。
本発明の開示された実施形態を詳細に説明する前に、本発明はここで説明される詳細によって限定されるものではなく、他の実施形態をとることもできることを理解されたい。また、ここで使用される専門用語は、説明目的のためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
本発明は、米国仮出願第60/312,827号(出願日:2001年8月16日)の優先権の利益を主張する米国特許出願第10/143,160号(出願日:2002年5月10日、現在は米国特許第6,574,299号)(この参照により本発明に含まれるものとする)の一部継続出願である。
以下、本発明について詳細に説明する。
《理論背景》
まず、必要な表記について説明する。
と仮定する。ただし、h>0はスパイラル(らせん)であり、Uはスパイラルの完全に内側の開集合である。
S2は、R3における単位球面である。そして、
Df(y,β)は、fのCB変換である。
とすると、
j=1,2,…,は、平面
とCとの交点を表すものとする。また、
である。
β∈S2に関しては、β⊥は大円{α∈S2:α・β=0}を表す。コンピュータ処理が必要なfについて、任意のx∈R3を決定する。f(x)をコンピュータ処理するために、後に決定される、有限の範囲のスパイラルの断面を使用する。とりあえず、今はC(x)で示す。対応するパラメータ区間(parametric interval)はI(x)で示される。C(x)についての主な仮定は、下記の通りである。
まず、必要な表記について説明する。
と仮定する。ただし、h>0はスパイラル(らせん)であり、Uはスパイラルの完全に内側の開集合である。
S2は、R3における単位球面である。そして、
Df(y,β)は、fのCB変換である。
とすると、
j=1,2,…,は、平面
とCとの交点を表すものとする。また、
である。
β∈S2に関しては、β⊥は大円{α∈S2:α・β=0}を表す。コンピュータ処理が必要なfについて、任意のx∈R3を決定する。f(x)をコンピュータ処理するために、後に決定される、有限の範囲のスパイラルの断面を使用する。とりあえず、今はC(x)で示す。対応するパラメータ区間(parametric interval)はI(x)で示される。C(x)についての主な仮定は、下記の通りである。
〈性質C1〉(完全状態)
xを通る任意の平面は、少なくとも1点でCと交差する。
xを通る任意の平面は、少なくとも1点でCと交差する。
反転公式の構成における重要な要素は加重関数n(s,x,α),α∈β⊥(s,x)である。関数nは、次のように理解される。xとαは平面П(x,α)を決定し、加重関数nは、xの位置によって決まるy(s)∈П(x,α)ПCに割り当てられる。従って、この解釈から、n(s,x,α)=n(s,x,−α)であると推定する。nについての主な仮定は、下記の通りである。
〈性質W1〉(通常状態)
〈性質W2〉
n(s,x,α)が任意の(s,α)の近傍で局地的に一定である、有限の多くのC1関数αk(s,x)∈β⊥(s,x),s∈I(x)が存在する。ただし、s∈I(x)であり、α∈β⊥(s,x),
である。
を示す。
〈性質W2〉
n(s,x,α)が任意の(s,α)の近傍で局地的に一定である、有限の多くのC1関数αk(s,x)∈β⊥(s,x),s∈I(x)が存在する。ただし、s∈I(x)であり、α∈β⊥(s,x),
である。
を示す。
Cl、W1、及びW2の仮定の下では、次の一般的な反転公式は、A. Katsevichの論文「A general scheme for constructing inversion algorithms for cone beam CT," International Journal of Mathematics and Mathematical Sciences, Vol. 21, pp. 1305-1321 (2003)」から導かれる。
ただし、θm∈(0,π)は、φ(s,x,θ)が不連続になる点であり、cm(s,x)はジャンプ値である。
nが適切に選択される限り、反転公式は必ずしもFBP型を必要としない。
ただし、θm∈(0,π)は、φ(s,x,θ)が不連続になる点であり、cm(s,x)はジャンプ値である。
nが適切に選択される限り、反転公式は必ずしもFBP型を必要としない。
《3PI線及びその性質》
あるs0∈Rについて、X線源がy(s0)に固定されていると仮定する。検出器アレイはX線源と共に回転するので、検出器平面(detector plane)はs0よって決まり、DP(s0)で示される。DP(s0)はスパイラルの軸と平行であり、X線源と反対側の点において円柱:y1 2+y2 2=R2((1)参照)に接すると仮定する。したがって、y(s0)と検出器平面との間の距離は、2Rである(図3参照)。検出器平面内の座標は、次の通りである。d1軸がスパイラル軸と垂直であり、d2軸がスパイラル軸と平行であり、起点はy(s0)の投影と一致すると仮定する。スパイラルの上側及び下側の回転を検出器表面上に立体投影したのを図3に示す。これにより、次のパラメータ曲線が与えられる。
ただし、ρは、患者の支持体(support)の半径によって決まる。
ρ=2cos−1(r/R)((2)参照)。これらの曲線は、Γj,j=±1,±2,…,で示される(図4参照)。
はxの投影を示す。
(なお、
は、明細書中では、「x´」とも表記する)
任意のX線源位置を、スパイラル上の全ての点y(s)に結び付ける。ただし、
である。
あるs0∈Rについて、X線源がy(s0)に固定されていると仮定する。検出器アレイはX線源と共に回転するので、検出器平面(detector plane)はs0よって決まり、DP(s0)で示される。DP(s0)はスパイラルの軸と平行であり、X線源と反対側の点において円柱:y1 2+y2 2=R2((1)参照)に接すると仮定する。したがって、y(s0)と検出器平面との間の距離は、2Rである(図3参照)。検出器平面内の座標は、次の通りである。d1軸がスパイラル軸と垂直であり、d2軸がスパイラル軸と平行であり、起点はy(s0)の投影と一致すると仮定する。スパイラルの上側及び下側の回転を検出器表面上に立体投影したのを図3に示す。これにより、次のパラメータ曲線が与えられる。
ただし、ρは、患者の支持体(support)の半径によって決まる。
ρ=2cos−1(r/R)((2)参照)。これらの曲線は、Γj,j=±1,±2,…,で示される(図4参照)。
はxの投影を示す。
(なお、
は、明細書中では、「x´」とも表記する)
任意のX線源位置を、スパイラル上の全ての点y(s)に結び付ける。ただし、
である。
これにより、SU 3PI(s0)とSL 3PI(s0)で表される2つの表面が得られる。この2つの表面と、円柱:x1 2+x2 2=R2とによって囲まれた領域は、V3PI(s0)で示される。xは、固定されていると仮定する。s0が十分に小さければ、SU 3PI(s0)はxよりも下側になる。s0が増大すると、2つの場合が有り得る。1つは、連続的照度(continuous illumination)として知られており、xはSU 3PI(s0)を通ってV3PI(s0)に入り、SL 3PI(s0)を通ってV3PI(s0)から出る。明らかに、上記の方法は、一意的な3PI区間[b0(x),t0(x)]と、対応する一意的な線L0 3PI(x)を与える。2番目の場合は、遮断照度(interrupted illumination)として知られており、xは、V3PI(s0)に何回も出入りする。より正確には、xは、SU 3PI(s0)とSL 3PI(s0)の各表面と、正確に3回づつ交差する。したがって、上記の方法は、3つの3PI線を与える。Li 3PI(x),i=1,2,3。対応するパラメータの値は、bi(x),ti(x),i=1,2,3と表される。スパイラルは対称であるため、s0=bi(x)の場合、xはV3PI(s0)から出る(に入る)。そして、s0=ti(x),i=1,2,3の場合、xはV3PI(s0)に入る(から出る)。平面X3=0と見なす。この2つの場合の間の境界線を図5に示す。図5から、曲線は自分自身とは交差しておらず、
円:x1 2+x2 2<1を、X1とX3の領域に分割していることが分かる。X1を示す中央の領域では、各xに対して1つの3PI線がある。X1を示す外側の領域では、各xに対して3つの3PI線がある。
円:x1 2+x2 2<1を、X1とX3の領域に分割していることが分かる。X1を示す中央の領域では、各xに対して1つの3PI線がある。X1を示す外側の領域では、各xに対して3つの3PI線がある。
検出器平面に関しては、方程式(13a)及び(13b)は、s∈I3PI(x)の時かつその時に限り、x´はΓ2とΓ−2との間にあることを示す。したがって、1PIの場合との類推から、この検出器上の領域を3PIウインドウと呼ぶことができる。1PIの場合では、xの1PI線の終点によって囲まれるパラメータ区間は、xの1PIパラメータ区間と呼ばれる。同様に、I3PI(x)は、xの3PIパラメータ区間と呼ばれる。
《補助構成》
まず、連続的照度が行われると仮定する。単位球面S2の表面上にある次の2つの曲線を検討する。一方の曲線は、L0I3PI(x)に対して垂直である全ての単位ベクトルから成り、Aで示される。他方の曲線は、ベクトル
から成り、Tで示される。これらの曲線は、
により定義される球座標(θ1,θ2)を使用して、平面上で示されるので、これらの曲線をS2上に直接的に示すのは、都合が良くない。αと−αは同一の平面を定義するので、θ1を任意の長さπの区間に限定することができる。識別することにより、反対側の境界を「接着(glue)」することができる。
x/R=(0,0.25,0)の典型的な状態を図6に示す。単位ベクトルとしてだけではなく、平面についても、S2上の点について考えることは都合がよい。各α∈S2は、法線ベクトルαを有するxを通る一意的な平面と対応している。この対応は、反対方向のベクトルが特定できる場合は、1対1である。AとTとで、S2を複数の領域D1,D2,…,に分割する。固定されたiの構成によって、C3PI(x)∩П(x,α)における点の数は、全てのα∈Diについて同じである。Diがk交点(IPs)を含む場合は、kIP領域を呼ばれる。
まず、連続的照度が行われると仮定する。単位球面S2の表面上にある次の2つの曲線を検討する。一方の曲線は、L0I3PI(x)に対して垂直である全ての単位ベクトルから成り、Aで示される。他方の曲線は、ベクトル
から成り、Tで示される。これらの曲線は、
により定義される球座標(θ1,θ2)を使用して、平面上で示されるので、これらの曲線をS2上に直接的に示すのは、都合が良くない。αと−αは同一の平面を定義するので、θ1を任意の長さπの区間に限定することができる。識別することにより、反対側の境界を「接着(glue)」することができる。
x/R=(0,0.25,0)の典型的な状態を図6に示す。単位ベクトルとしてだけではなく、平面についても、S2上の点について考えることは都合がよい。各α∈S2は、法線ベクトルαを有するxを通る一意的な平面と対応している。この対応は、反対方向のベクトルが特定できる場合は、1対1である。AとTとで、S2を複数の領域D1,D2,…,に分割する。固定されたiの構成によって、C3PI(x)∩П(x,α)における点の数は、全てのα∈Diについて同じである。Diがk交点(IPs)を含む場合は、kIP領域を呼ばれる。
次に、遮断照度が行われる場合を考える。同様の方法で、S2の表面上に、いくつかの曲線を定義する。初めの3つの曲線は、それぞれ3つの3PI軸に垂直な単位ベクトルを考慮しながら取得される。それらは、Ak、k=1,2,3と示される。曲線の第2の集合は、式(15)中のsを、区間[b1,b2],[b3,t1],[t2,t3]に限定することにより得られる。これらの曲線は、それぞれT12、T31、及びT23と示される。x/R=(−0.5,0,0)についての典型的な状況を図7に示す。
x1及びx2が互いに近接していれば、それらは同じダイアグラムを共有することは明らかである。したがって、数列を滑らかなに変化させることにより、あるダイアグラムは他のダイアグラムに変換される。そして対応する領域では、IPの数と、I3PIでの部分区間におけるそれらの分配は、同じままである。本質的な変化は、3つの境界がS2上の一点で互いに交差するという、「重大な事象」が起こるxの近傍でのみ可能性がある。これらの点は、数的に発見することができる。その結果を図8に示す。これらの点から回転の中心までの最少距離は、
である。したがって、医療用に関心のある状況下では(rFOV5R)、図6に示した連続的照度と、図7に示した遮断照度との、2つの場合が起こり得る。
である。したがって、医療用に関心のある状況下では(rFOV5R)、図6に示した連続的照度と、図7に示した遮断照度との、2つの場合が起こり得る。
《加重関数nの構成》
任意のs∈I3PI(x)について、次の規則に従って、加重関数n(s,x,α)、α∈β⊥(s,x)を決定する。
任意のs∈I3PI(x)について、次の規則に従って、加重関数n(s,x,α)、α∈β⊥(s,x)を決定する。
・1IP領域では、唯一のIPは重量n=1を得る。
・3IP領域では、各IPは重量n=1/3を得る。
・5IP領域では、2つのIPは重量n=0を得、残り全てのIpはn=1/3を得る(図9及び図10参照)。
《第1の復元アルゴリズム》
重量が求められると、アルゴリズムを構成する全ての要素が得られる。まず第1に、xの画像を復元するために、x:C(x)=C3PI(x)とI(x)=I3PI(x)の3IPスパイラル分割を行う(Section 1参照)。(6)や(7)から、各s∈I3PI(x)について、フィルタ処理する方向は、
の切れ目を発見することにより決定されることが分かる。これらの切れ目の研究は、次の3つの線群をもたらす。
重量が求められると、アルゴリズムを構成する全ての要素が得られる。まず第1に、xの画像を復元するために、x:C(x)=C3PI(x)とI(x)=I3PI(x)の3IPスパイラル分割を行う(Section 1参照)。(6)や(7)から、各s∈I3PI(x)について、フィルタ処理する方向は、
の切れ目を発見することにより決定されることが分かる。これらの切れ目の研究は、次の3つの線群をもたらす。
第1の群は、スパイラル接線に平行な線から成る。この群は、L0と表される。この線と関連する係数を、図11に示す。明らかに、任意のx´について、x´を含む1つのL∈L0だけがある。
図12は、フィルタ処理する線の第2の群を示す。この群は、Γ±1に接する線から成り、L1と表される。1PIウインドウ内の各x´に対して、L1から2つの線を引く。これらの線は、図13に示した規則に従って決定する。また、この図は、関連した係数cmを示す。
図14(左側の図)は、フィルタ処理したΓ±1に接する線の群を示す。この群は、L2と表される。任意のx´∈F1∪F2∪F4∪F5では、1つ以上のx´を含む線L∈L2がある。一意的な線は、次の規則に基づいて決定される(図14の右側の図を参照されたい)。x´がx´∈F1∪F4である場合は、接点はx´の右側となる。また、x´がx´∈F2∪F4である場合は、接点はx´の右側となる。全ての場合において、cm=1/3である。
図15は、図11〜14に含まれる情報を要約しており、x´となり得る全ての可能性がある場合と、全ての関連したフィルタ処理方向及び定数cmを示している。全ての場合において、フィルタ処理の方向は左から右である仮定する。この構成の結果として(cf.図15)、一般的な復元式(7)、(8)中のθm(s,x)及びcm(s,x)は、β(s,x)だけによって、xによってのみ決まる。したがって、cmとα⊥の理由で、xをβ(s,x)によって置き換えることができ、式(7)を次の形式で書き直すことができる。
また、ここで留意すべきは、フィルタ処理する線Lが定められると、その投影がLに含まれるかつ上記した規則を満たす全てのxは、同じフィルタ処理線Lを共有する(図15参照)。したがって、(19)は畳み込まれ、(18)は逆投影となり、アルゴリズム(18)・(19)は畳み込みに基づくFBP型となる。このことは、米国特許第10/143,160号(出願日:2002年5月10日)にも同様に見られる。逆投影法に関しては、他の方法及び技術を用いることもできる。さらに、例えば、Katsevichによる米国特許第6,574,299号を参照されたい(この参照により本発明に含まれるものとする)。
また、ここで留意すべきは、フィルタ処理する線Lが定められると、その投影がLに含まれるかつ上記した規則を満たす全てのxは、同じフィルタ処理線Lを共有する(図15参照)。したがって、(19)は畳み込まれ、(18)は逆投影となり、アルゴリズム(18)・(19)は畳み込みに基づくFBP型となる。このことは、米国特許第10/143,160号(出願日:2002年5月10日)にも同様に見られる。逆投影法に関しては、他の方法及び技術を用いることもできる。さらに、例えば、Katsevichによる米国特許第6,574,299号を参照されたい(この参照により本発明に含まれるものとする)。
《改善された復元アルゴリズム》
Ψ(t)をR上に定義される、Ψ(0)=0,Ψ´(t)>0,t∈Rという性質を有する滑らかな関数と仮定する。Γ±1∪Γ±2:s1,s2,s3と3つの交差点を有し、それらの点が
を満たす任意の既知の線L∈L2´を求めることにより、新しい線群L2´を定義する。sがx線現の現在位置であることを思い出されたい。この線L∈L´2は、例えば、
s3,2π<|s3|<4πによりパラメータ化される。s1及びs2の位置は、s3の位置によって決まる(図16に示す)。
Ψ(t)をR上に定義される、Ψ(0)=0,Ψ´(t)>0,t∈Rという性質を有する滑らかな関数と仮定する。Γ±1∪Γ±2:s1,s2,s3と3つの交差点を有し、それらの点が
を満たす任意の既知の線L∈L2´を求めることにより、新しい線群L2´を定義する。sがx線現の現在位置であることを思い出されたい。この線L∈L´2は、例えば、
s3,2π<|s3|<4πによりパラメータ化される。s1及びs2の位置は、s3の位置によって決まる(図16に示す)。
Ψの性質を利用して、それぞれのx´∈F1∪F2∪F4∪F5について、x´を含む一意的なL∈L´2を容易に決定することができる。また、
x´→L2 crであれば、s2,s3→2Δであり、s1→sである。同様に、
x´→L−2 crであれば、s2,s3→−2Δであり、s1→sである。
x´→L2 crであれば、s2,s3→2Δであり、s1→sである。同様に、
x´→L−2 crであれば、s2,s3→−2Δであり、s1→sである。
さらに重要なことには、x´∈F1∪F2∪F4∪F5の場合は、フィルタ処理方向を2つから1つに減らすことができる。この付加的な利益は、検出器の使用法を改善する。したがって、図15に2つの上側の図面は、図17に示したダイアグラムと置き換えられる。x´がL0(即ち、x´∈F4∪F5)の下側に現れる場合は、検出器平面の基点に対する対称により、図17から得られる。
反転公式(18)、(19)の形式は、変更されない。第1の違いは、x´∈F1∪F2∪F4∪F5の場合は、M(s,β)=1となることである(2ではなく)。第2の違いは、フィルタ処理の方向であり、ここでは式(21)、(22)で表される。
《復元アルゴリズムの一般的な概要》
図2は、本発明の基本処理ステップ10、20、30、40、50の概要を示す。以下、各ステップについて説明する。
図2は、本発明の基本処理ステップ10、20、30、40、50の概要を示す。以下、各ステップについて説明する。
ステップ10:現在のCB(コーンビーム)投影を、コンピュータ・メモリにロードする。現在メモリに記憶されているCB投影の中央点を、y(s0)と仮定する。
ステップ20:フィルタ処理する線群を求める。図15を使用して、又は改善されたアルゴリズムの場合はさらに図17を使用して、必要な線群を特定する。その後、各群から線の離散集合を選択する。
ステップ40:フィルタ処理。ステップ20で特定された各線について、フィルタ1/sinγによってステップ30で計算されたデータを畳み込む。
ステップ50:逆投影。各復元点xについて、ステップ40で求められたフィルタ処理されたデータを、方程式(18)に従って逆投影する。その後、処理すべき新しいCBが無くなるまで、又は全ての必要な点xにおいて画像復元が完成するまで、ステップ10に進む。
次に、図2に示した5つのステップ10〜50のアルゴリズムについて、詳細に説明する。
〈ステップ10〉
現在のCB(コーンビーム)投影を、コンピュータ・メモリにロードする。現在メモリに記憶されているCB投影の中央点を、y(s0)と仮定する。
現在のCB(コーンビーム)投影を、コンピュータ・メモリにロードする。現在メモリに記憶されているCB投影の中央点を、y(s0)と仮定する。
〈ステップ20〉
フィルタ処理する線群を求める。線群は、次のサブステップ21、22、及び23により選択することができる。
フィルタ処理する線群を求める。線群は、次のサブステップ21、22、及び23により選択することができる。
ステップ21:線群L0から、スパイラル接線と平行であり、Γ2とΓ−2との間に位置する検出器の表面上における関心領域の投影を覆う線の等距離集合を選択する(図11を参照)。
ステップ22:線群L1から、Γ1とΓ−1に接する線の離散集合を選択する(図12参照)。Γ1の接線における左端の点は、検出器の表面上における関心領域の投影を超えて広がる必要はない。同様に、Γ−1の接線における右端の点は、検出器の表面上における関心領域の投影を超えて広がる必要はない。
ステップ23:線群L2から、Γ2とΓ−2に接する線の離散集合を選択する(図14の左側の図を参照されたい)。どちらの場合も、接点は、検出器の表面上における関心領域の投影を超えて広がる必要はない。改善されたアルゴリズムの場合は、Γ2とΓ−2に接する線の代わりに、Γ2とΓ−2曲線上のs3に対する離散(等距離)集合の値を選択し、方程式(21)、(22)を解くことにより、線L∈L2´を決定する。両方の曲線上で、点s3は、検出器の表面上における関心領域の投影を超えて広がる必要はない。
〈ステップ30〉
フィルタ処理の準備。
フィルタ処理の準備。
ステップ31:ステップ20で得られた線の集合から、線Lを決定する。
ステップ32:y(s0)とLを通る平面内で、前記線上の点を極角γによりパラメータ化する。
ステップ33:後にステップ40で離散フィルタ処理に使用される、等距離値γjの離散集合を選択する。
ステップ34:各γjについて、y(s0)から、γkに対応するL上の点に向う単位ベクトルβjを求める。
ステップ36:計算された導関数の値をコンピュータ・メモリに記憶させる。
ステップ37:ステップ20で特定されたすべての線Lについて、ステップ31〜36を繰り返す。このようにして、y(s0)に位置するX線源に対応する処理されたCB投影データを作成する。
〈ステップ40〉
フィルタ処理。
フィルタ処理。
ステップ41:ステップ20で特定された前記線群Lmの内の1つから、線Lを決定する。
ステップ42:前記線に沿って、ステップ30で計算された前記処理されたCBデータの値のFFTを計算する。
ステップ43:フィルタ1/sinγのFFTを計算する。
ステップ44:フィルタ1/sinγのFFT(ステップ43の結果)と、前記処理されたCBデータの値のFFT(ステップ42の結果)とを乗算する。
ステップ45:ステップ44の結果結果の逆FFTを行う。
ステップ46:ステップ45の結果をコンピュータ・メモリに記憶させる。
ステップ47:前記線群の全ての線について、ステップ41〜46を繰り返す。このことにより、フィルタ処理されたCBデータΨm(s0,βj)が得られる。ただし、mは、Lが選択される線群の番号を表す。m=0,1,2。
フィルタ処理は、当該技術分野では周知であり、例えば、タム(Tam)による米国特許第5,881,123号(この参照により本発明に含まれるものとする)に示され説明されているようにして実施される。
〈ステップ50〉
逆投影。
逆投影。
ステップ51:画像復元が求められている患者の内側の点である復元点xを求める。
ステップ52:s0がI3PI(x)に属する場合は、前記フィルタ処理されたCBデータは、xにおける画像に影響を与える。そして、ステップ53〜58を実行する。s0がI3PI(x)区間の内側にない場合は、前記フィルタ処理されたCBデータはxにおける画像復元に使用されない。この場合は、ステップ51に戻り、他の復元点を選択する。
ステップ53:検出器の平面DP(s0)上にxの投影x´を求める。そして、y(s0)からxに向う、単位ベクトルβ(s0,x)を求める。
ステップ54:図11、図13、及び図14の右側の図を使用して、前記線群から線を特定する。また、前記投影x´に近い前記線上の点を特定する。x´がL2 crよりも上側、又はL2 −crよりも下側であれば、改善されたアルゴリズムを使用する場合は、前記投影x´に近いフィルタ処理された線を見つけるために、方程式(21)、(22)、及び図16を使用する。このことにより、β(s0,x)に近いβjについての少しの値Ψm(s0,βj)が得られる。
ステップ55:補間法を使用して、前記したβ(s0,x)に近いβjについての値Ψm(s0,βj)の値から、Ψm(s0,β(s0,x))の値を推定する。
ステップ56:Ψm(s0,β(s0,x))に−cm(s,β(s0,x)/[4π2|x−y(s0)|]を掛けることにより、前記フィルタ処理されたCBデータから、点xで復元される画像に対する寄与率(contribution)を計算する。適切な逆投影率cmは、図11、図13、及び図14の右側の図を使用して選択される(概要については図15を参照されたい)。x´がL2 crよりも上側、又はL2 −crよりも下側であれば、改善されたアルゴリズムの場合は、適切な逆投影率cmを見つけるために図17を使用する。
ステップ57:方程式(18)での積分の近似値を求めるために、前記寄与率を、点xにおいて復元される前記画像に加える。なお、前記画像は、予め選択された方法(例えば、台形法)に従って復元される
ステップ58:ステップ51に進み、異なる復元点xを選択する。全ての復元点xが処理されれば、ステップ59に進む。
ステップ58:ステップ51に進み、異なる復元点xを選択する。全ての復元点xが処理されれば、ステップ59に進む。
ステップ59:ステップ10へ進み、次のCB投影を、コンピュータ・メモリに読み込む。
画像データは、画像復元処理が完了した全ての復元点xで表示することができる(すなわち、それらの点では、画像復元するためのそれに続くCB投影は全て必要としない)。コンピュータ・メモリからは、画像復元処理が完了していない点での画像復元に不要な全てのCB投影を捨て去る。アルゴリズムは、走査が終了したとき又は必要な点での画像復元が全て完了したときに、結論を出す。
例えば、検出器が3PIアルゴリズムに必要なデータを取得しなかった場合は、欠けているデータを推定するために、様々な方法を採ることができる。この場合は、検出器は、各コーンビーム投影の測定データ及び推測データを取得する仮想の検出器となる。欠けているデータを正確に推測することができれば、3PIアルゴリズムは正確に復元することができる。ここでは、依然として、欠けているデータが近似的に求められる現実の環境下における正確な復元について述べている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、種々の変形が可能である。
Claims (26)
- 少なくとも1つの検出器から得られたデータから画像を復元する方法であって、
軸方向に、現在の放射源位置近傍におけるスパイラル4回転分の投影よりも幅広のコーンビーム投影を少なくとも1つ検出する検出器を少なくとも1つ使用して、対象物をスパイラル方式で走査するステップと、
畳み込みに基づくFBP(フィルタ補正逆投影)アルゴリズムにより、走査した対象物の精密な画像を効率良く復元するステップとを含むことを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記走査ステップは、前記検出器を使用して前記対象物の2次元コーンビーム(CB)投影データを取得することを特徴とする方法。 - 請求項2に記載の方法であって、
1P1アルゴリズムに必要とされる検出器と実質的に同様の検出器を使用するステップをさらに含むことを特徴とする方法。 - 請求項2に記載の方法であって、
前記走査ステップは、1P1アルゴリズムで使用されるコーンビーム投影よりも軸方向に幅広のコーンビーム投影を検出するステップをさらに含むことを特徴とする方法。 - 請求項4に記載の方法であって、
前記走査ステップは、1P1アルゴリズムで使用されるコーンビーム投影よりも軸方向に少なくとも3倍幅広のコーンビーム投影を検出するステップをさらに含むことを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記対象物は人を含むことを特徴とする方法。
- 2次元検出器を使用したスパイラル・コンピュータ断層撮影走査によって得られた精密な画像をコンピュータ処理する方法であって、
(a)1P1アルゴリズムに必要とされる検出器よりも幅広い検出器から、現在の放射源位置近傍におけるスパイラル4回転分の投影の範囲をカバーするコーンビーム(CB)投影データを収集するステップと、
(b)コーンビーム投影と交差する平面П上の線群を特定するステップと、
(c)CB投影データを前処理するステップと、
(d)前記線に沿って、前記前処理したCB投影データを畳み込みフィルタ処理するステップと、
(e)前記画像の前段階と称すべきものを作成すべく、前記フィルタ処理したデータを逆投影するステップと、
(f)前記対象物の精密な画像が完成するまで、前記ステップ(a),(b),(c),(d)及び(e)を繰り返すステップとを含むことを特徴とする方法。 - 請求項7に記載の方法であって、前記走査は前記対象物のX線暴露を含むことを特徴とする方法。
- 請求項7に記載の方法であって、前記ステップ(a)〜(f)は3PIアルゴリズムを含むことを特徴とする方法。
- 検出器を使用したコンピュータ断層撮影走査によって得られた画像をコンピュータ処理する方法であって、
(a)対象物の走査中に検出器からコーンビーム(CB)データを収集するステップと、
(b)前記コーンビームと交差する平面DP(s)上における、次の3つの線群を特定するステップと、
(ただし、sは、走査経路を表し、現在の放射源位置に相当するパラメータ値である)
(bi)第1の線群は、現在の放射源位置における走査接線の方向である
に対して平行である。
(bii)第2の線群は、s<q<s+2πによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ1、及びs−2π<q<sによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ−1に対して接する。
(ただし、qは、走査経路に沿ったパラメータであり、投影される点を表す)
(biii)第3の線群は、s+2π<q<s+4πによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ2、及びs−4π<q<s−2πによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ−2に対して接する。
(c)前記3つの群の前記線に沿って、前記データを前処理及び推移不変フィルタ処理するステップと、
(d)前記画像の前段階と称すべきもの作成すべく、前記フィルタ処理したデータを逆投影するステップと、
(e)前記対象物の画像が完成するまで、前記ステップ(a),(b),(c)及び(d)を繰り返すステップとを含むことを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記前処理は、現在の放射源位置についてのCBデータの微分計算を含むことを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記推移不変フィルタ処理は、前記前処理されたデータを1/sinγフィルタにより畳み込むことを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記第1の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、
xのDP(s)への投影が、L2 crの上側に位置する、又はL2 −crの下側に位置する場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=1/3を乗じることを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記第2の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、
xのDP(s)への投影が、Γ1とΓ−1との間に位置し、線がΓ1∪Γ−1と接する点がxの1PIパラメータ区間の内側にある場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=2/3を乗じることを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記第2の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、
DP(s)へのxの投影が、Γ1とΓ−1との間に位置し、線がΓ1∪Γ−1と接する点がxの1PIパラメータ区間の外側にある場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=−2/3を乗じることを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
前記第3の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、
前記フィルタ処理されたデータに係数cm=1/3を乗じることを含むことを特徴とする方法。 - 検出器を使用したコンピュータ断層撮影走査によって得られた画像をコンピュータ処理する方法であって、
(a)対象物の走査中に検出器からコーンビーム・データを収集するステップと、
(b)前記コーンビームと交差する平面DP(s)上における、次の3つの線群を特定するステップと、
(ただし、sは、走査経路を表し、現在の放射源位置に相当するパラメータ値である)
(bi)第1の線群は、現在の放射源位置における走査接線の方向である
に対して平行である。
(bii)第2の線群は、s<q<s+2πによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ1、及びs−2π<q<sによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ−1に対して接する。
(ただし、qは、走査経路に沿ったパラメータであり、投影される点を表す)
(biii)第3の線群は、s+2π<q<s+4πによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ2、及びs−4π<q<s−2πによって定義される走査回転の平面DP(s)上への投影Γ−2に対して、少なくとも3つの交点s1,s2,s3を有する。
(c)前記3つの群の前記線に沿って、前記データを前処理及び推移不変フィルタ処理するステップと、
(d)前記画像の前段階と称すべきもの作成すべく、前記フィルタ処理したデータを逆投影するステップと、
(e)前記対象物の画像が完成するまで、前記ステップ(a),(b),(c)及び(d)を繰り返すステップとを含むことを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記交点s1,s2,s3は、次の規則に従って決定されることを特徴とする方法。
s+2π<s3<s+4πならば、s1−s=Ψ(s3−s2)
s−4π<s3<s−2πならば、s3−s2=Ψ(s1−s)
(ただし、Ψ(t)は、Ψ(0)=0,Ψ´(t)>0,t∈Rという性質を有する関数である) - 請求項18に記載の方法であって、
前記前処理は、現在の放射源位置に関するCBデータの微分計算を含むことを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記推移不変フィルタ処理は、前記前処理されたデータを1/sinγフィルタにより畳み込むことを含むことを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記第1の線群からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、xのDP(s)への投影が、L2 crとL2 −crとの間に位置する場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=2/3を乗じることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記第2の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、
DP(s)へのxの投影が、Γ1とΓ−1との間に位置し、線がΓ1∪Γ−1と接する点がxの1PIパラメータ区間の内側にある場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=2/3を乗じることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記第2の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、
xのDP(s)への投影が、Γ1とΓ−1との間に位置し、線がΓ1∪Γ−1と接する点がxの1PIパラメータ区間の外側にある場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=2/3を乗じることを特徴とする方法。 - 請求項18に記載の方法であって、
前記第3の線群の線からの前記フィルタ処理されたデータの逆投影は、xのDP(s)への投影が、L2 cr及びL−2 crの上側に位置する場合に、前記フィルタ処理されたデータに係数cm=−2/3を乗じることを特徴とする方法。 - コンピュータ断層撮影システムにおいて、対象物の走査に基づいて画像復元するのに使用される線群を特定する方法であって、
(i)現在の放射源位置sを決定するステップと、
(ただし、sは、走査経路を表すパラメータである)
(ii)コーンビーム投影と交差する平面DP(s)を選ぶステップと、
(iii)パラメータ値を用いて、次のs1,s2,s3として表される走査経路上の3点を選択するステップと、
(iiia)|s−s1|<2π
(iiib)2π<s2−s<4π及び2π<s3−s<4π、又は、−4π<s2−s<−2π及び−4π<s3−s<−2π
(iiic)2π<s3−s<4πならばs1−s=Ψ(s3−s2)、又は−4π<s3−s<−2πならばs3−s2=Ψ(s1−s)、
(ただし、Ψ(t)は、Ψ(0)=0,Ψ´(t)>0,t∈Rという関数である)
(iv)前記3点をDP(s)上に投影するステップと、
(v)前記投影を通る境界線を引くステップとを含むことを特徴とする方法。
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