JP2006523685A - 循環器疾患の治療のためのl−カルニチンの使用 - Google Patents

循環器疾患の治療のためのl−カルニチンの使用 Download PDF

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Abstract

急性心筋梗塞によりもたらされる死亡数の低減およびそれで治療された患者の短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のためのL-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの使用が記載され、ここでL-カルニチンは、急性心筋梗塞の症状の発生後最初の数時間以内に非経口的に初回量9 グラム/日で5日間投与され、その後治療を経腸経路で用量4 グラム/日にて続ける。

Description

本明細書に記載する本発明は、急性心筋梗塞による死亡数を低減させるため、および治療された患者の短期および長期予後を改善するために有用な医薬としてのL-カルニチンの使用に関し、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生の最初の数時間以内に非経口的に初回量9 グラム/日で5 日間投与され、その後治療を経腸経路により用量4 グラム/日で続ける。
急性心筋梗塞 (AMI)は、進行性の左心室拡大 (「心室再構築(ventricular remodelling」現象)をしばしば誘導する形態機能的変化をもたらす。
AMI後心室拡大は駆出率の低減がある場合において適切な心拍出量を維持することを目的とする全般的な補償機構であるとみなしうる。
心室拡大の程度は、 AMI患者におけるもっとも重要な予後指標である。
心室容量が比較的大きい患者はその後の心血管事故の危険が大きい (Circulation 1987; 76:44-51)。
梗塞後期間における心室再構築現象の制限はしたがって、臨床予後の(clinico-prognostic)観点から非常に重要である(Circulation 1994; 89:68-75)。この現象の制限は2つの機構によって達成されうる: (a) 早期の心筋再灌流による梗塞部分の程度(これは将来の拡張の主な決定因子である)の制限 (Circulation 1989; 79:441-444)および/または(b) ACE阻害剤の投与による、壁側緊張(parietal stress)の低減、そしてその結果の梗塞プロセスに関与しない心筋部分の漸進的な拡張の低減。
血栓性閉塞が迅速に進行し完全な持続性の血管閉塞に向かう場合、灌流が失われ、数時間の間に、心筋細胞が壊死し、そして梗塞に至る。即時および長期予後は様々な因子に依存し、なかでももっとも重要なのは壊死部分の大きさとその結果起こる初期および後期の合併症である。それゆえ急性梗塞の現代的な治療の第一の目的は梗塞部分の大きさを低減させることであることは明白である。この目的は再灌流手順により達成され、それは、薬理学的(血栓溶解薬)、機械的 (PTCA)、例えば、血管形成術または外科手段(バイパス)のいずれであってもよい。一般に、再灌流が早く有効であればあるほど、壊死部分は小さくなる。壊死部分はまた、程度は低いがその他の因子にも影響を受け、といりわけ心筋の酸素消費によって影響をうける。心筋の酸素消費は対象の心拍、心筋収縮性および部分的張力によって調整される。したがって薬理学的であるにしろそうでないにしろ心臓の仕事を軽減する一方、同時に循環能力を適切に維持するすべての手段が非常に重要である。
梗塞によって死ぬ対象の半分以上が最初の数時間の間に死んでいる。
急性心筋梗塞の治療に有用な薬剤は既に知られている。
ベータ遮断薬は抗不整脈特性を有する薬剤であり、梗塞の発生の初期段階に用いるとより活性である。
ニトロ誘導体(Nitroderivative)は、静脈注入により通常投与され、心外膜血管の血管拡張を介して心筋灌流の促進に有用である薬剤である。
ニトロシアン化ナトリウム(Sodium nitroprussiate)は、細動脈および静脈区域に二重作用を発揮する薬剤である。この化合物は冠血管および腎血管拡張をもたらし、それによって心筋灌流および利尿を促進する。
L-カルニチンは公知化合物であり、その調製方法は米国特許第4254053号に記載されている。
心疾患の治療のためのL-カルニチンの使用はすでに周知である。
Drugs Exp Clin Res 1992;18(8):355-65において、著者らは梗塞の犠牲者(infarct victims)におけるL-カルニチンの使用を記載しており、そこでは、患者が病院から退院した後にL-カルニチンの経口治療を開始した。この報告において、著者らは急性心筋梗塞の過程における死を予防するのにL-カルニチンが有用であることを開示も示唆もしていない。
Eur Heart J 1989 Jun;10(6):502-8において、著者らは梗塞の犠牲者におけるL-カルニチンの使用を記載しており、そこではL-カルニチンの抗不整脈および代謝効果が評価されている。この研究においてはL-カルニチンで治療された群およびプラセボで治療された群においてそれぞれ2名が死んだことが報告されている。
J Am Coll Cardiol 1995 Aug;26(2):380-7において、著者らは、梗塞患者におけるL-カルニチンの長期使用および治療の開始の3、6および12ヶ月後のその左心室容量に対する効果を記載している。この研究において、L-カルニチンは梗塞の24時間以内に投与され、死亡率評価により、治療群における11名の患者および対照群における14名の患者が入院期間中に死亡したことが示された。2群において記録された死亡数の間に有意差がないことは明らかである。
心臓病学分野におけるL-カルニチンの代謝効果の総説である、Am Heart J 2000 Feb;139(2 Pt 3):S115-9において、著者らはL-カルニチンは脂質およびグルコース代謝に対して代謝効果を有するために有効であると報告している。
Lancet 1982 Jun 19;1(8286):1419-20において、著者らは梗塞で死んだ患者からの心臓組織サンプルと、梗塞以外の疾患で死んだ対象からの心臓組織サンプルとの並行した分析により、(心疾患患者の)梗塞による影響を受けていない心臓領域においては、遊離カルニチンのレベルは対照と同じであった一方、梗塞心臓組織領域における遊離カルニチンレベルは対照より低かったことを報告している。
Postgrad Med J 1996 Jan;72(843):45-50において、著者らは、治療開始前24時間以内に梗塞症状を示した患者におけるL-カルニチンの使用を記載している。この研究において、L-カルニチンは2 g/日の用量で投与され、治療開始後28日目の死亡数は対照群では6名であり治療群では4名であった。試験した2群において記録された死亡数の間に有意差が無いことは明らかである。
Am J Cardiovasc Pathol 1990;3(2):131-42において、著者らは実験動物(イヌ)における心臓虚血の実験モデルにおけるL-カルニチンの使用を記載しており、ここで、L-カルニチンはこれら動物における心臓脂質代謝の改善において活性であることが判明した。
この研究において、著者らは、L-カルニチンが急性心筋梗塞の過程における死亡の予防に有用であることを開示も示唆もしていない。
心臓病学の分野におけるL-カルニチンの使用を扱う多数のその他の文献がある;それらのいずれも、また上記文献のいずれも、L-カルニチンが急性心筋梗塞症状の発生の最初の数時間以内に静脈内投与される、急性心筋梗塞による死亡数を減少させるのに有用な医薬としてのL-カルニチンの使用を開示も示唆もしていない。
急性心筋梗塞の最初の数時間以内のL-カルニチンの使用を記載する公知技術の唯一の文献はDrugs Exptl. Clin. Res. X(4) 219 223 (1984)である。この文献において、著者らは用量40 mg/kg/日 (2.8 g/日)でのL-カルニチンの使用を記載し、対照群における死亡数は1名であり、治療群における死亡数は0名であった。さらに、この研究において、治療群は2つの亜群に分けられ、その一方は梗塞症状の発生の4時間以内にL-カルニチンで治療され、他方は梗塞症状の発生の4時間後より遅く治療された。結果の議論において、著者らは梗塞症状の発生の4時間以内に治療された患者とかかる症状の発生後4時間より遅く治療された患者との間では有意差はなかったと述べている。
1986年にPergamon Pressから出版された「Clinical aspects of human carnitine deficiency」という文献において著者らは、梗塞症状がはじまったのがL-カルニチンでの治療の開始の8時間以内であった急性心筋梗塞の351名の患者を対象にした盲式臨床試験について記載している。この臨床試験において、患者は静脈内経路によって3 グラムのL-カルニチンを8時間毎に与えられており(9 グラム/日)、L-カルニチン治療は48時間続けられた(対照群は生理食塩水を投与された)。死亡率分析によると、対照群とL-カルニチン治療群では治療の開始の7日後に有意差が無いことが明らかとなった。
これにより、公知技術は死亡数を減らすための梗塞の発生後の初期段階におけるL-カルニチンの使用を開示も示唆もしていないだけでなく、たとえあったとしても、梗塞後最初の数時間以内に用いてもそれ以後に用いても同じ効果しか有さないこのようなL-カルニチンの使用に対して技術的偏見を抱かせるものであることがさらに確認される。
医薬分野では所定の疾患、例えば、急性心筋梗塞の治療にもっとも好適な時期に薬剤を使用することが非常に重要である。上記のベータ遮断薬は梗塞の発生の初期段階に用いるとより有効であることが判明している。
所与の数の急性心筋梗塞患者は、あらゆる適当な入手できる薬理および技術手段で治療してもいまだに入院の第一週目かそれ以後に死んでいる。さらに、これまでに治療計画において選択されたL-カルニチンおよび上記文献において記載されているL-カルニチンは、単独でも、あるいは好適な入手できる薬理および技術手段と組み合わせても、治療された患者の全体症状を改善することはあっても、通常の薬剤で治療した患者と比較して死亡数を減らすには至っていない。
急性心筋梗塞による死亡数を減らすのに有用な新規および公知の薬剤を入手する必要性が強く認識されている。ここで該薬剤は単独で用いられるかあるいは、単独では一定の患者が梗塞の発生の第一週目以内またはそれ以後に死んでしまうということから患者を守ることが出来なかった通常の公知の薬剤と組み合わせて用いられる。
予期せず驚くべきことに、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つが急性心筋梗塞による死亡数を減らすことが出来、それで治療された患者の短期および長期予後を改善することが出来ることがこのたび見いだされ、ここで該L-カルニチンはAMI 症状の発生の最初の数時間以内に初回量9 グラム/日で5 日間静脈内投与され、その後治療を経口で用量4 グラム/日で継続する。
L-カルニチンの医薬上許容される塩とはL-カルニチンと、有害作用または副作用を生じない酸とのいかなる塩でもよい。
かかる酸は薬理学者および薬学の当業者に周知である。かかる塩の例としては、これらに限定されないが: 塩化物、臭化物、オロチン酸塩、アスパラギン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、リン酸塩、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩、シュウ酸塩、酸シュウ酸塩、パモ酸塩、酸パモ酸塩、硫酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸酒石酸塩、グリセロリン酸塩、ムケート(mucate)、酒石酸マグネシウム塩、2-アミノエタンスルホン酸塩、マグネシウム2-アミノエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、コリン酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。
L-カルニチンの医薬上許容される塩とはさらに引用により本出願に含めるInt. J Pharm. 33 (1986)、201-217に列挙のFDA-認可塩である。
本発明の1つの目的はそれゆえ、急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者における短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のための、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの使用であり、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生の最初の数時間以内に初回量9 グラム/日で5 日間静脈内投与され、その後治療を用量4 グラム/日で経口で継続する。
本発明のさらなる目的は急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者の短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のための、L-カルニチン またはその医薬上許容される塩の1つの使用であり、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生後6時間以内に初回量9 グラム/日で 5 日間静脈内投与され、その後治療を用量4 グラム/日で経口で継続する。
本発明のさらなる目的は急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者の短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のための、L-カルニチン またはその医薬上許容される塩の1つの使用であり、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生後4時間以内に初回量9 グラム/日で5 日間静脈内投与され、その後治療を用量4 グラム/日で経口で継続する。
本発明のさらなる目的は、単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低下させることが出来ない、1以上の公知の薬剤および/または公知の機械的および/または 外科的技術と組み合わせての、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの、急性心筋梗塞による死亡数の低減およびそれで治療された患者の短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のための使用であり、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生後最初の数時間以内に初回量9 グラム/日で5 日間静脈内投与され、その後治療を用量4 グラム/日で経口で継続する。
本発明のさらなる目的は、単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低下させることが出来ない、1以上の公知の薬剤および/または公知の機械的および/または 外科的技術と組み合わせての、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの、急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者の短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のための使用であり、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生後6時間以内に初回量9 グラム/日で 5 日間静脈内投与され、その後治療を用量4 グラム/日で経口で継続する。
本発明のさらなる目的は、単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低下させることが出来ない、1以上の公知の薬剤および/または公知の機械的および/または 外科的技術と組み合わせての、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの、急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者の短期および長期予後の改善に有用な医薬の調製のための使用であり、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発生後4時間以内に初回量9 グラム/日で5 日間静脈内投与され、その後治療を用量4 グラム/日で経口で継続する。
集中治療において用いられる単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低下させることが出来ない該公知の薬剤の例は、これらに限定されないが、以下が挙げられる: ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬、アスピリン、アンギテオンシン変換酵素阻害剤、またはACE阻害剤、ここで該ACE阻害剤は以下からなる群から選択される:アラセプリル、ベナゼプリル、ベナゼプリラット(benazeprilat)、カプトプリル、セロナプリル(ceronapril)、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナプリラット(enaprilat)、フォシノプリル(fosinopril)、イミダプリル、インドラプリル(indolapril)、リシノプリル、モベルチプリル(moveltipril)、ペリンドプリル(perindopril)、ペントプリル(pentopril)、ピバロプリル(pivalopril)、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル(spirapril)、テモカプリル(temocapril)、トランドラプリル(trandolapril)またはゾフェノプリル(zofenopril)。
好ましいカルシウム拮抗薬は、ジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミル、ニカルジピンおよびニモジピンである。
好ましい機械的および/または外科的技術は、血管形成術およびバイパスである。
以下の実施例により本発明を説明する。
実施例1
急性心筋梗塞患者の短期および長期における死亡および心不全の発生率に対するL-カルニチンの投与の効果を評価するために臨床試験を行った。試験計画は、多施設、並列群、二重盲検、プラセボ対象、無作為試験であった。
全部で2,296名の男女の80歳未満の患者を集めた。被験化合物、L-カルニチンを用量9 g/日で最初の 5日間静脈内投与し、6日目から180日目まで4 g/日で経口投与した。
併用療法は、その場所の標準的治療法において選択される手順にしたがった。
試験の有効性エンドポイントは死亡および心不全の低減にあった。
対象者の基準
-ニトロ化合物(nitrates)の経口または静脈内投与によっては治らない典型的な胸痛が30分を超えて持続;
- ST部偏差がDにおいて0.2 mV以上の心電図(ECG)、およびVL誘導および/または2以上の連続胸部誘導;
-症状発生から試験無作為化までの時間間隔12時間未満;
-年齢 80歳未満;
-書面によるインフォームドコンセント。
排除される基準
-妊娠または授乳;
-血行動態的に有意な弁形成(valvulopathy);
-肥大性または拡張性心筋症;
-先天的心疾患;
-臨床的に重篤な肝臓または腎臓疾患;
-アルコール依存症;
-推定寿命が短いその他の疾患;
-治療および/または定期的通院が難しい状況。
-別の試験に含まれていること。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2006523685
RR =相対危険率
これらの結果は、本発明による化合物が、この臨床試験で選ばれた特定の治療計画によって、5 日間の治療後の死亡の統計的に有意な低下を導き(P<0.05)、その他の観察時期においてもかなりの低下を導いたことを示す。
本発明によって使用されるL-カルニチン用量および治療計画は一次治療医のその経験に基づく決定および患者の全般的な症状によって、また、本発明による化合物の毒性が無いことによっても変動しうる。
本発明によると静脈内投与用の製剤は、好適な媒体、例えば生理的食塩水、蒸留水、グルコース溶液その他における溶液または懸濁液からなる。
本発明によると経口投与用の製剤は、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、エリキシル剤、溶液または懸濁液からなる。
本発明による化合物は単回投与または反復投与において投与しうる。
本発明による化合物(単回投与または反復投与) を単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低下させることができない集中治療に使用される1以上の上記公知薬剤と組み合わせて投与する場合、該組み合わせは医薬上許容される媒体に活性成分を混合した単一の医薬組成物として投与してもよいし、該活性成分を別々に、同時にまたは逐次に、同一または異なる投与経路で投与してもよい。
本発明による化合物を他の薬剤と組み合わせて投与する場合、投与は好適な投与形態の組み合わせにおいて、例えば経口L-カルニチン/それと組み合わせて用いられる経口薬剤;注射可能L-カルニチン/それと組み合わせて用いられる経口薬剤;または経口L-カルニチン /それと組み合わせて用いられる注射可能薬剤のいずれの形態にて行ってもよい。
本発明はまた、活性成分を別々に、単一のパッケージに含むキットにも関する。
キットは成分を異なる経路および/または異なる時点で投与する必要がある場合に特に有用である。

Claims (17)

  1. 急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者における短期および長期予後の向上に有用な医薬の調製のための、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの使用、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発症後最初の数時間以内に初期量9グラム/日で 5 日間静脈内投与され、その後、治療は経口で用量 4グラム/日にて継続される。
  2. 単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低減させることができない1以上の公知の薬剤および/または公知の機械的および/または外科的技術と組み合わせての、急性心筋梗塞による死亡数の低減および治療された患者における短期および長期予後の向上に有用な医薬の調製のための、L-カルニチンまたはその医薬上許容される塩の1つの使用、ここでL-カルニチンは急性心筋梗塞の症状の発症後最初の数時間以内に初期量9グラム/日で 5 日間静脈内投与され、その後、治療は経口で用量 4グラム/日にて継続される。
  3. L-カルニチンが急性心筋梗塞の症状の発生後6時間以内に静脈内投与される請求項1または2の使用。
  4. L-カルニチンが急性心筋梗塞の症状の発生後4時間以内に静脈内投与される請求項1または2の使用。
  5. L-カルニチンの医薬上許容される塩が塩化物、臭化物、オロチン酸塩、アスパラギン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、リン酸塩、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩、シュウ酸塩、酸シュウ酸塩、パモ酸塩、酸パモ酸塩、硫酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸酒石酸塩、グリセロリン酸塩、ムケート、酒石酸マグネシウム塩、2-アミノエタンスルホン酸塩、マグネシウム 2-アミノエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、コリン酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩からなる群から選択される請求項1-4のいずれかの使用。
  6. 単独では梗塞の犠牲者における死亡数を低減させることが出来ない薬剤が、ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬、アスピリン、アンギテオンシン変換酵素阻害剤またはACE阻害剤からなる群から選択される請求項2の使用。
  7. ACE 阻害剤が、アラセプリル、ベナゼプリル、ベナゼプリラット、カプトプリル、セロナプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナプリラット、フォシノプリル、イミダプリル、インドラプリル、リシノプリル、モベルチプリル、ペリンドプリル、ペントプリル、ピバロプリル、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル、テモカプリル、トランドラプリルまたはゾフェノプリルからなる群から選択される請求項6の使用。
  8. カルシウム拮抗薬がジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミル、ニカルジピンまたはニモジピンからなる群から選択される請求項6の使用。
  9. 機械的技術が血管形成術であり、外科的技術がバイパスである請求項2の使用。
  10. 経口投与用のL-カルニチンが、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液または溶液の形態である請求項1または2の使用。
  11. 静脈内投与用のL-カルニチンが好適な媒体中の懸濁液または溶液の形態である請求項1または2の使用。
  12. 媒体が蒸留水、生理的食塩水、またはグルコース溶液からなる群から選択される請求項11の使用。
  13. 組み合わせが好適な医薬上許容される媒体に活性成分を混合して含む単一医薬組成物において投与されうる請求項2の使用。
  14. 活性成分が別々に、同時にまたは逐次に、投与されうる請求項2の使用。
  15. 組み合わせ中に存在する活性成分が好適な投与形態またはその組み合わせにて投与されうる請求項2の使用。
  16. 組み合わせが単一のパッケージに活性成分を別々に含むキットの形態である請求項2の使用。
  17. キットの成分が異なる経路および/または異なる時期に投与される請求項16の使用。
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