JP2006521859A - 骨セメント組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
【解決手段】本発明は、混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントであって、前記部の少なくとも1つが、溶解された非重合性有機ヨウ素化合物を含むことを特徴とする骨セメントを提供する。

Description

この発明は、骨セメント組成物およびそのためのキットに関し、ならびに、骨セメントの生産において、有機ヨウ素化合物の使用に関する。
高年齢者において、特に、骨格関節(一般に股関節)を、人工関節に置き換える必要が頻繁にある。現在、約百万件のそのような手術が毎年行われている。股関節の場合、ボール・イン・ソケット(ball-in-socket)関節の代替品「ボール」を支える金属ピンは、通常、アクリル骨セメントを用いて、大腿における縦の窩洞(longitudinal cavity)中に固定化される。
そのような人工関節は、しばしば、例えば、前記金属ピンが緩みを生じた結果、修理または置き換えられなければならない。
例えば、手術直後に人工関節を挿入するため、または、その後数年間にわたって、前記大腿内への金属ピンの設置を監視できるように、用いる骨セメントは、X線を吸収する能力を有する化合物、すなわち、放射性不透明(radioopaque)物質(例えば、ジルコニア)を含むのが一般的である。一般に、そのような放射性不透明物質は、重金属の化合物、例えば、不溶性粒子として骨セメント中に組み込まれる化合物である。しかし、これは、前記粒子が、セットセメントのポリマーマトリクスの機械的強度を低減するという欠点、および、前記セメントの表面から、または、前記セメント失敗の際の前記放射性不透明物質の放出が、前記関節中へ高度研磨粒子を分配させるという、欠点がある。
提案されている一つの解決策では、骨セメントポリマーマトリクスの一成分の製造において、モノマーとして、エステル基を介してアクリル基[例えば、2−メタクリロイルオキシエチル(2,3,5−トリヨードベンゾエート)、2−メタクリロイルオキシプロピル(2,3,5−トリヨードベンゾエート)および3−メタクリロイルオキシプロピル−1,2−ビス(2,3,5−トリヨードベンゾエート)(Davyら、Polymer International 43:143-154(1997):非特許文献1参照)と連結されたヨードフェニル基を含む化合物、2,5−ジヨード−8−キノリル メタクリレート(Vazquezら、Biomaterials 20:2047-2053 (1999):非特許文献2参照)および4-ヨードフェニル メタクリレート(Kruftら、J. Biomedical Materials Res. 28:1259-1266 (1994):非特許文献3参照)]を利用している。しかし、生じたセットセメントは、残存未反応有機ヨウ素モノマーを含むのみならず、生理的体液への暴露により、エステル結合の開裂が原因となり、生理的適合性が不明な有機ヨウ素化合物の放出を引き起こすことが、明白である。
別の提案では、前記骨セメント中に水溶性X線造影剤の粒子を組み込んでいる。前記粒子としては、例えば、イオジキサノール(iodixanol)またはイオヘキソール(iohexol)(Sabokbarら、 46th Annual Meeting of the Orthopaedic Research Society, March 12-15, 2000, Orlando, Florida, page 0171:非特許文献4参照)。前記骨セメントから研磨放射性不透明粒子が放出される問題を防止する一方、しかし、このアプローチは、放射性不透明粒子、例えば硫酸ジルコニアまたは硫酸バリウムの普通の使用で起こる、低下した機械的強度という問題を扱っていない。
Davyら、Polymer International 43:143-154(1997) Vazquezら、Biomaterials 20:2047-2053 (1999) Kruftら、J. Biomedical Materials Res. 28:1259-1266 (1994) Sabokbarら、 46th Annual Meeting of the Orthopaedic Research Society, March 12-15, 2000, Orlando, Florida, page 0171
さらに、前記セメントの硬化において発する熱の量を減少させるために、約2重量部の予備成形された粒状ポリマーから、約1重量部の液体(モノマーと重合開始剤とを含む)を用いる2部のセメントを用いることが便利であるので、これらのアプローチのいずれによっても、セットセメントにおいて前記放射性不透明物質が実質的に均一に分配されたセメントを、生産していない。
放射性不透明骨セメントに伴うこれらの問題は、以下の戦略の1、2または3を採用することにより、取り組みことができると、我々は、いまや理解している:まず、前記モノマー(ポリマーマトリクスがそこから製造される)中で溶解性の非重合性有機ヨウ素化合物を、前記セメント中に組み込むこと;第2に、液体モノマー成分から形成した部分と、前記予備成形されたポリマー粒子の両方において、前記ポリマーマトリクスの一部として重合性有機ヨウ素モノマー(または架橋剤)を組み込むこと;第3に、エステル結合よりむしろアミド結合を介して、アクリルモノマーと共重合性な少なくとも1つの基と結合した有機ヨウ素基を含む重合性有機ヨウ素モノマーを使用すること。生じる骨セメントは、前記粒状ポリマー部と、前記モノマーからその場所で製造されるポリマーとの中で、化学的に均質な分布を有することが見出された。
ここで、重合性、および非重合性は、問題の化合物が、重合反応において参加し、前記セット骨セメントにおいて、前記ポリマーマトリクスの共有結合部となることができるか、または、それぞれ参加することができないことを意味する。
したがって、一つの観点から見ると、本発明は、混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントを提供し、前記骨セメントは、少なくとも1つの前記部が、溶解された非重合性有機ヨウ素化合物を含むことを特徴とする。
更なる観点から見ると、本発明は、モノマー含有液状部と、それとは別に、粒状ポリマー部とを含む骨セメントキットを含み、前記キットにおいて、少なくとも1つの前記部は、溶解された非重合性有機ヨウ素化合物を含み、前記キットは、任意に、かつ好ましくは、骨セメント製造のための取り扱い説明書をさらに含む。
更なる観点から見ると、本発明は、混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントを提供し、前記骨セメントにおいて、前記液状部は、重合性有機ヨウ素化合物を含み、前記粒状ポリマーの前記ポリマー構造は、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含むことを特徴とする。
更なる観点から見ると、本発明は、モノマー含有液状部と、それとは別に、粒状ポリマー部とを含む骨セメントキットを提供し、前記キットにおいて、前記液状部は、重合性有機ヨウ素化合物を含み、前記粒状ポリマーの前記ポリマー構造は、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含み、前記キットは、任意に、かつ好ましくは、骨セメント製造のための取り扱い説明書をさらに含む。
更なる観点から見ると、本発明は、混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントを提供し、前記骨セメントにおいて、前記液状部は重合性有機ヨウ素化合物を含み、かつ/または前記粒状ポリマーの前記ポリマー構造は、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含むことを特徴とし、前記骨セメントにおいて、前記重合性有機ヨウ素化合物は、エステル結合ではなくアミド結合を介して、重合性部分に共有結合した有機ヨウ素部分を含む。
更なる観点から見ると、本発明は、モノマー含有液状部と、それとは別に、粒状ポリマー部とを含む骨セメントキットを提供し、前記骨セメントキットにおいて、前記液状部は、重合性有機ヨウ素化合物を含み、かつ/または、前記粒状ポリマーの前記ポリマー構造は、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含み、前記骨セメントキットにおいて、前記重合性有機ヨウ素化合物は、エステル結合ではなく、アミド結合を介して重合性部分と共有結合した有機ヨウ素部分を含む。
本発明の前記セメントまたは前記キットのセメント成分は、抗生物質化合物を含むのが好ましい。
本発明の前記セメントまたは前記キットのセメント成分は、有機ヨウ素化合物および抗生物質化合物を含むのが、より好ましい。
本発明の前記セメントまたは前記キットのセメント成分は、最終的な骨セメント内に、全ての成分の化学的に均質な分布を含むのが、特に好ましい。
前記抗生物質化合物は、ゲンタマイシン、コリスチン、エリスロマイシン、クリンダマイシン(clindamicin)、ペニシリン、ノルフロキサシン、クロラムフェニコール等から選択することができる。そのような抗生物質は、幾つかの通常の骨セメント中に含まれ、本発明の前記骨セメントにおいて同様の濃度で用いられることができる。そのような抗生物質は、脂溶性エステル、例えば、アシル誘導体(例えば、アセチルエステル)の形態であってもよく、それにより、人工関節移植後、前記セメントと接触する生理的な液体中のエステラーゼ活性の結果、持続した期間にわたって前記セメントから放出することが可能になる。そのようなアシル誘導体の典型例は、クリンダマイシン−2−ポリマーエート(polymerate)エステルである。または、前記抗生物質部分にエステル基を介して結合した、重合性エチレン性(ethylenically)不飽和結合を含み、それにより、エステラーゼ活性の結果、持続した期間にわたって再度前記抗生物質部分を放出させるよう官能化されたそのような抗生物質も含まれる。
抗生物質エステルのこの使用は新規であり、本発明の更なる観点を形成する。
用語「均質化分布」は、前記化学物質が、両方の成分中、すなわち、前記粒状ポリマー相とポリマー(前記ポリマーは、使用するとき、前記モノマーからその場所で製造される)中に存在することを意味する。両方の成分中に、50%未満だけ相違する、より好ましくは20%未満だけ相違する、さらに好ましくは10%未満だけ相違する濃度で存在するのがより好ましい。
最も好ましい標準的化学分析技術(例えばGC分析、HPLC分析およびCE分析)は、最終的な骨セメント内の化学物質(すなわち、有機ヨウ素化合物および抗生物質)の分布における定性的または定量的相違を同定することはできない。
本発明で用いられる有機ヨウ素化合物は、好ましくはヨードベンゼン化合物(すなわち、芳香族C6環上に環置換基としてヨウ素を有する)、特にジヨードベンゼン化合物またはより好ましくはトリヨードベンゼン化合物、特に、非隣接環位置においてヨウ素を有する、ジヨードベンゼン化合物およびトリヨードベンゼン化合物である。前記ヨードベンゼン環は、非重合性脂溶性基および/または重合性基、好ましくはアクリレートもしくはメタクリレート基、および/またはさらなるヨードベンゼン環(好ましくはトリヨードベンゼン環)に結合している重合性もしくは非重合性基を含む置換基の1、2または3つにより置換されているのも好ましい。前記非重合性脂溶性基は、好ましくはアクリルアミノもしくはアルキルアミノカルボニル基、またはより好ましくはアシルオキシアルキルカルボニルアミノ、アシルオキシアルキルアミノカルボニル、アルコキシアルキルアミノカルボニルもしくはアルコキシアルキルカルボニルアミノ基、すなわち、加水分解(例えば、身体内で遭遇するエステラーゼによる)により、前記ヨードベンゼン部分を可溶性にするのに用いられる基、例えば、
以下の式の基である。
(R1COO)nXCONR2−または
(R1COO)nXNR2CO−または
((R1COO)nX)2NCO−または
(R3O)nXCONR2−または
(R3O)nXNR2CO−または
((R3O)nX)2NCO−
(前記式中、nは、1、2、3または4であり、好ましくは2または3であり;
1は、C1-6アルキル基、特にメチル基であり;
Xは、C1-6アルキレン基、特にエチレン、およびさらに特にプロピレン基であり;
2は、水素またはC1-6アルキル基、特に水素またはメチル基であり、
3は、C1-6アルキル基、特にメチル基であるかまたは、2つの基R3は、一緒になってC1-6アルカンジイル基、例えば、プロパン−2,2−ジイル基を形成する)。前記有機ヨウ素化合物は、式IまたはIIの化合物が特に好ましい。
Figure 2006521859
前記式中、Yは、基−NHCOCH3
−CONH−CH2CH(OCOCH3)CH2(OCOCH3)、
−NHCOCH2CH(OCOCH3)CH2(OCOCH3)、
Figure 2006521859
−NH−CO−C(CH3)=CH2、−NH−CO−NH−D−NH−CO−C(CH3)=CH2
−NH−CH2−CO−O−D−CO(CH3)=CH2
−NH−CH2−CO−NH−D−NH2−CO−C(CH3)=CH2
−CO−NH−D−NH−CO−C(CH3)=CH2または−CO−O−D−O−CO−C(CH3)=CH2である。すなわち、それぞれ、非重合性であるが、アクリルモノマー中で溶解性な化合物または、アクリルモノマーと重合性化合物である。
前記のように、前記有機ヨウ素化合物は、ビス-ヨードベンゼン化合物であってもよい。そのような化合物の例には、式IIIのものが含まれる。
Figure 2006521859
前記式中、R4は、脂溶性非重合性基(例えば、前記で定義したような基(R1COO)nXCONR2−等、特に基−CONHCH2CH(OCOCH3)CH2(OCOCH3)または
Figure 2006521859
であり、
Lは、3〜5、好ましくは3の原子ブリッジ、好ましくは窒素結合ブリッジ(例えば、−N−C−N−ブリッジ)を前記フェニル環の間に備えたリンカー基であり、
5は、重合性基、例えば、リンカー(例えばC1-6アルカンジイル基)を介して任意に結合された(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド(例えば、CH2=C(CH3)COOまたはCH2=C(CH3)CONH)基である。
代わりの好ましい非重合性および重合性有機ヨウ素化合物には、公知の非イオン性モノマーのまたはダイマーの有機ヨウ素X線造影剤[可溶化ヒドロキシル基が、アシル化されるか(例えば、アセチル化)または2,4−ジオキサシクロペンタン−l−イル基へ形成されるか、および/もしくは前記化合物が、重合可能であり、カルボニル−もしくは窒素−結合環置換基が、(メタ)アクリルアミド基もしくは(メタ)アクリルアミドアルキルアミノカルボニル基で置換されている]の類似体を含む。
このように修飾されることが可能な、通常の非イオン性X線造影剤の例には、イオヘキソール、イオペントール、イオジキサノール、イオビトリドール(iobitridol)、イオメプロール、イオパミドール、イオプロミド、イオトロラン、イオベルソールおよびイオキシランを含む。規制認可(例えば、米国、日本、ドイツ、イギリス、フランス、スゥエーデンまたはイタリアで)を有する造影剤の類似体の使用が好ましい。前記モノマー性造影剤の類似体の使用は、特に好ましい。そのような類似体は、前記造影剤自身またはアミノベンゼン前駆体のアシル化(例えば、アセチル化)、次いで、前記類似体が重合されることができる場合、任意に活性化されたアルケン酸(alkeneoic acid)(例えば、アルケン酸塩化物(例えばメタクリル酸クロライド))のアミノベンゼン前駆体との反応により、製造することができる。そのような造影剤とそれらのアミノベンゼン前駆体の製造は、特許および化学文献に広く説明されている。
そのような類似体の使用は、前記骨セメントから(例えば体液のエステラーゼ活性により)放出された有機ヨウ素化合物が、生理的に耐性のある化合物または、公知の承認された造影剤に非常に類似した生体内分布, 生体排出(bioelimination)および生体耐性(biotolerability)を有する化合物の形態であるので、特に有利である。エステラーゼ活性にそのように暴露する前に、前記脂溶性アシル基は、さらに、前記骨セメントから前記有機ヨウ素化合物の浸出を低下させるのに用いられるであろう。
前記有機ヨウ素化合物、すなわち、モノマーおよび/またはモノマー可溶性化合物は、しかし、もし、モノマーが、その中に存在している部の通常は2〜75重量%、より好ましくは5〜50重量%、特に10〜25重量%を構成すれば、前記液体または粒状部の100重量%以下を構成してもよい。両方の部中に存在するのが特に好ましく、前記粒状部における重量パーセントの前記液状部における重量パーセント(5重量%以内、特に2重量%以内である)で存在するのが特に好ましい。
所望であれば、前記有機ヨウ素化合物の幾つかまたは全部は、少なくとも2または任意に10以下もしくはそれ以上の重合性基(例えば(メタ)アクリル基)を有する架橋剤の形態をとってもよい。しかし、一般に、そのような架橋剤は、ほんのより小さな割合、例えば使用した有機ヨウ素化合物全部の20%以下(ヨウ素のモル基準で)、より好ましくは10%以下、特に5%以下を構成する。そのような架橋剤は、都合が良いことに、前述のタイプの通常のX線造影剤または、それらのアミノベンゼン前駆体(またはそれらのいずれかの部分的にアシル化された種類)を、任意に活性化されたアルケン酸(例えばメタクリル酸クロライド)と反応させることにより製造することができる。
先の実施形態ほどではないが、好ましくは、前記有機ヨウ素化合物は、非重合性脂溶性置換基(もちろんヨウ素以外)を有さないヨードベンゼン、例えば単純なヨードベンゼン(例えば1,4−ジヨードベンゼン)または(メタ)アクリル酸との単純なヨードアミノベンゼン結合体(例えば、メタクリルアミド−2,4,6−トリヨードベンゼン)であってもよい。前記有機ヨウ素化合物(存在する場合)に加えて、前記セメント組成物の前記液状部は、少なくとも1つの重合性モノマー、通常、エチレン性(ethylenically)不飽和結合を含有するモノマー、任意に重合開始剤、および任意に架橋剤を含む。前記重合開始剤および架橋剤は、所望であれば、使用する前記セメントの製造の間に、前記液体モノマーまたは前記液体/粒子混合物に加えてもよい。適切なモノマーの例には、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルおよびスチレンを含む。前記モノマーは、メタクリル酸メチルが特に好ましく、任意にメタクリル酸ブチルと共に,例えば、4:1から10:1の重量比、特に4.5:1から7:1の重量比が好ましい。
本発明に従い用いられる或る有機ヨウ素化合物は、それら自体が新規であり、本発明のさらなる観点を形成する。従って、この観点から、本発明は、式IVの有機ヨウ素化合物を提供する。
Figure 2006521859
前記式中、各R6基は、同一であっても異なっていてもよく、アシルオキシアルキルカルボニルアミノ、N−(アシルオキシアルキルカルボニル)アシルオキシアルキルアミノ、N−アシルオキシアルキルカルボニル−N−アルキル−アミノ、アシルオキシアルキルアミノカルボニル、ビス(アシルオキシアルキル)アミノカルボニル、N−アシルオキシアルキル−N−アルキル−アミノカルボニル、アルコキシアルキルアミノカルボニル、N−アルキル−アルコキシアルキルアミノカルボニル、ビス(アルコキシアルキル)アミノ−カルボニル、アルコキシアルキルカルボニルアミノ、N−アルキル−アルコキシアルキルカルボニルアミノもしくはN−アルコキシアルキルカルボニル−アルコキシアルキルアミノ基を含むか、もしくは
重合性基(例えば、(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド基)で、もしくはアシルオキシアルキル、アシルオキシアルキルカルボニル、アシルオキシアルキルアミノ、アシルオキシアルキルカルボニルアミノ、アシルオキシアルキルアミノカルボニル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルカルボニル、アルコキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルカルボニルアミノもしくはアルコキシアルキルアミノカルボニル基で任意に置換された1から10の原子ブリッジ(好ましくはO、NおよびCから選択される橋架け原子から構成される)を介して結合したトリヨードフェニル基を含むか、もしくは
1もしくは2つのR6基が、1から10の原子ブリッジ(例えばアルキルアミノカルボニルまたはアルキルカルボニルアミノブリッジ)を介して任意に結合している重合性基(例えば(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド基)であるか;または、
1つのR6基が、重合性基であり、残りのR6基の1もしくは両方が、アルキルアミノ、ビスアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、N−アルキル−アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルもしくはビス−アルキル−アミノカルボニル基(例えば、アセチルアミノ基)であってもよい。そのような化合物において、任意のアルキルまたはアルキレン部分は、好ましくは1〜6の炭素原子、特に2〜4の炭素原子を含み、任意のブリッジは、任意に酸素および/または窒素原子、特に1または2の窒素原子を含む。さらに、そのような化合物における2つのアルコキシ基、特に隣接炭素原子に結合した基は、縮合されて、環状ビス−エーテル、好ましくは2つの環酸素および3つの環炭素を含有する、例えば、2,4−ジオキサ−3,3−ジメチル−シクロペンタン−1−イル基を形成してもよい。一般に、2つのR6基がカルボニル−結合されており、1つが前記ヨードベンゼン環に窒素−結合されているのが好ましい。
本発明による前記化合物は、トリヨードフェニルカルボン酸およびアミンから、例えばX線造影剤製造における通常の中間体から、任意にスペーサー分子、例えば、ジオールまたはジアミンとの反応の後で、ヒドロキシ基の保護および、前記カルボキシル基(任意に、活性化の後で)またはアミノ基と、重合性アミンまたはカルボン酸または活性化されたカルボン酸との反応により、製造することができる。
前記重合開始剤(存在する場合)は、エチレン性(ethyleneically)不飽和モノマーの重合の生理的に耐性のある開始剤、例えば、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノベンジルアルコール(DMOH)またはN,N−ジメチルアミノベンジルオレアート(DMAO)が好ましい。この開始剤は、前記液体モノマー組成物の0.1〜5重量%、好ましくは1〜3重量%が含まれるのが都合が良い。
もし架橋剤(例えば、2またはそれ以上の重合性エチレン結合を含む有機ヨウ素化合物、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメチルアクリレート等)が、前記液体モノマー組成物中に存在すれば、これは、前記組成物の2重量%以下、特に前記組成物の0.1〜1重量%が好ましい。
骨セメントの通常の液体モノマー部と同様、前記部は、さらなる成分、例えば、ハイドロキノン、成長ホルモン、BMP(骨形態形成タンパク質)、ビタミン(例えばビタミンDおよびビタミンE)等を含んでもよい。
前記液体モノマー部は、都合が良いことに前記セメントの25〜45重量%、特に好ましくは前記セメントの30〜35重量%を含む。
本発明の前記骨セメントの前記第2成分は、粒状ポリマーである。これは、通常の重合方法、例えば乳濁液、懸濁液、液体、スラリーまたは気体相重合により製造することができるが、乳濁液重合により、または、ノルウエーのNTNUのUgelstad教授により開拓された膨張および重合方法(Ugelstadによる特許および化学文献ならびにSintef/Sinventによる特許および化学文献を参照)により製造されるのが好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態において、前記ポリマー粒子は、乳濁液重合により製造される。前記乳濁液は、水性乳濁液、すなわち、水中油型乳濁液であるのが好ましい。水相は、分散を向上させ、重合の間、前記モノマーの乳濁液を安定化させる剤または乳化剤を含むのが好ましい。そのような剤は、先行技術においてよく知られており、例えば、ポリビニルアルコールのようなポリマーまたは、ポリソルベート80のような低分子量乳化剤である。
本発明の更なる観点は、乳濁液重合の間、均質な相において前記モノマーを乳化させるのに用いられる方法である。前記混合物は、攪拌しても、振っても、またはより効果的には、固定子-回転子システムのようなホモジナイザーで処理してもよい。
重合温度は、広範囲にわたって様々であってもよい。前記重合温度は、50〜100℃の範囲が好ましく、60〜90℃がより好ましく、70〜80℃が特に好ましい。
重合反応時間もまた、広範囲にわたって様々であってもよい。前記重合反応時間は、4時間〜5日の範囲が好ましく、6時間〜2日がより好ましい。
これら全てのパラメータは、形成されたポリマー粒子の物理的および化学的性質、すなわち、分子量、粒径、モノマー含量等に影響する。
造影剤および/または抗生物質製剤を用いるポリマー粒子の製造に関する本発明のさらなる観点において、塩を前記水相に添加して、前記ポリマー粒子内の造影剤および/または抗生物質製剤の含有量を増加させる。
造影剤および/または抗生物質製剤を用いるポリマー粒子の製造に関する本発明のさらなる観点において、pHは、前記ポリマー粒子内の造影剤および/または抗生物質製剤の含有量を増加させるために調整される。pHは、酸もしくは塩基の添加により、または緩衝液を用いることにより、調整される。
用いる場合には、前記モノマーと、前記骨セメントの粒状ポリマー部を製造するのに用いられる前記有機ヨウ素成分および架橋剤とは、前記液体モノマー部と関連して前記で説明した物質のいずれであってもよい。
存在する場合には、前記モノマーと、前記粒状ポリマー部の製造で用いられる前記有機ヨウ素化合物とは、前記液体モノマー組成物における使用のため、前記で説明されたものと同じであるのが、特に好ましい。
前記粒状ポリマー部の製造において用いられる前記重合開始剤は、重合開始に適する化合物のいずれであってもよい。適切な開始剤の例には、ベンジルパーオキシド(BPO)、2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリル(AIBN)およびtertブチルペルオキシベンゾエートを含む。しかし、ベンゾイルパーオキシドを用いるのが好ましい。
前記粒状ポリマー部の製造で用いる有機ヨウ素化合物とモノマーの相対的な濃度は、前記液体モノマー部について前記で説明したものが好ましい;それらは、前記液体モノマー部におけるものと同じものが特に好ましい。
前記粒状ポリマー部は、1〜200μm、特に2〜100μm、特に10〜70μmの最頻値粒径(すなわち、いずれの方向においても最大粒子寸法)を有するのが好ましく;前記粒状は、実質的に単分散であり、例えば、10%未満、特に5%未満の変動係数を有していてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、平均粒径が大きければ、前記粒子は多分散である。
前記粒状部は、(通常はそうではないが)さらなる成分、例えば、前記のような、抗生物質(特にクリンダマイシン、ゲンタマイシン、コリスチン、エリスロマイシン、ペニシリン、ノルフロキサシンおよびクロラムフェニコール)、成長ホルモン、BMP(骨形態形成タンパク質)、ビタミン等を含んでいてもよい。
通常の骨セメントと同様、本発明の前記セメント組成物は、前記セットセメント中に気泡が組み込まれるのを最小限にするように混合されるべきである。典型的には、これには、減圧下に前記液体部および粒状部を混合することを含む。しかし、好ましい実施形態において、混合は、ヘリウム雰囲気中で効果があり、特に、脱気され、その後ヘリウム洗浄され、もし適切であれば、ヘリウム雰囲気中に詰められた部分を用いるのが好ましい。骨セメント製造におけるヘリウムのこの使用は、新規であり、本発明のさらなる観点を形成する。この観点から、本発明は、液体モノマー部と粒状ポリマー部とを混合することを含む骨セメントを製造する方法であり、前記部の混合物が、ヘリウム下で効果があることを特徴とする製造方法を提供する。
本発明のさらなる観点において、本発明は、前記人工関節と骨セメントとを骨空洞中に挿入することを含む、人工関節を添える方法であって、前記セメントが、本発明によるセメントであることを特徴とする方法を提供する。
本発明による前記骨セメントは、人工関節調査に必要な強化照射強度におけるそれらのX線不透明度のため、通常のジルコニア含有骨セメントと比較して、特に有利である。
本発明のさらなる観点において、前記有機ヨウ素化合物の代わりに、類似の有機臭素化合物を直接用いてもよい。生じるセメントは、より低いX線電圧を用いる薄い体肢用の骨セメントおよび歯科セメントとして、特に有用である。
本発明のさらなる観点によれば、本発明は、最大抗張力および最大負担に関する機械的性質が、パラコス(Palacos)(商標)骨の10%増よりさらに高い(パラコス骨の110%よりさらに高い)ことを特徴とする骨セメントを提供する。
それ自体抗生物質化合物をさらに含む骨セメント組成物は、本発明のさらなる観点を形成する。
前記最終的なセメント内に含む全ての成分が化学的に均質な分布である骨セメント組成物も、本発明のさらなる観点を形成する。
これらの骨セメント組成物は、エチレンオキサイドまたはガンマ放射線により殺菌されてもよい。
本発明を、ここで、以下の非限定的な実施例を参照して説明する。部およびパーセントは、記載がなければ、重量部および重量パーセントである。
実施例1
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートの合成
イオヘキソール(24.63g、30.00mmol)を無水酢酸(100ml)およびピリジン(20ml)の溶液中に懸濁させた。前記混合物を24時間室温で攪拌し、その後、真空で蒸発させ、CH2Cl2(200ml)で希釈し、0.1MのHCl(3x50ml)で洗浄した。有機相を無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、真空で蒸発させ、白色結晶固体(28.23g、87.67%)を生じた。
Figure 2006521859
実施例2
イオジキサノール−O−ノナアセテートの合成
イオジキサノール(4.65g、3.00mmol)を無水酢酸(20ml)およびピリジン(4ml)の溶液中に懸濁させた。前記反応混合物を24時間攪拌し、その後、真空で蒸発させ、CH2Cl2(40ml)で希釈し、0.1MのHCl(3x25ml)で洗浄した。前記有機相を無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、真空で蒸発させ、白色結晶固体(5.27g、91.1%)を生じた。
Figure 2006521859
実施例3
5−アミノ−2,4,6−トリヨード−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)−イソフタルアミド ビス−アセトノイド(acetonoid)の合成
Figure 2006521859
5−アミノ−2,4,6−トリヨード−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)−イソフタルアミド(10.00g、14.18mmol)(イオヘキソールの製造における中間体)およびトルイジン スルホン酸(TsOH)(0.10g、0.52mmol)を、2,2−ジメトキシプロパン(30ml)に添加した。前記懸濁液混合物を室温で48時間攪拌し、生成したエタノールを、蒸留して除いた。前記反応混合物を真空で蒸発させ、白色固体(RF=0.45 酢酸エチル)を生じた。
Figure 2006521859
実施例4
5−(プロペン−2−イル−カルボニルアミノ)−2,4,6−トリヨード−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)−イソフタルアミド ビス−アセトノイドの合成
Figure 2006521859
酢酸エチル(25ml)およびピリジン(1ml)中の実施例3(1.57g、2.00mmol)のアセトノイド生成物に、メタクリロイルクロライド(0.21g、2.00mmol)を添加した。前記混合物を室温で12時間攪拌した。前記反応混合物を酢酸エチル(35ml)に添加し、水(3x15ml)で洗浄した。前記有機相をMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空で蒸発して白色結晶固体を生じた。
Figure 2006521859
実施例5
2−ヒドロキシ−メチルメタクリレートのクロロアセテートエステルの合成
Figure 2006521859
CH2Cl2(10 ml)中のクロロアセトイル(acetoyl)クロライド(2.25g、20.00mmol)を、ヒドロキシエチル メチルメタクリレート(HEMA)(2.60g、20.00mmol)およびN(C253(2.02g、20.00mmol)のCH2Cl2(20ml)溶液に0℃で滴下し、室温で一晩攪拌した。前記反応混合物をCH2Cl2(20ml)に添加し、前記混合物を飽和NaHCO3(2x25ml)および1MのHCl(25ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、真空で蒸発させて、黄色油を生じた。
Figure 2006521859
実施例6
5−(プロペン−2−イルカルボニルオキシエチルオキシカルボニル−メチルアミノ)−2,4,6−トリヨード−N,N’−ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)−イソフタルアミド ビス−アセトノイドの合成
Figure 2006521859
テトラヒドロフラン(THF)中の実施例5の化合物(0.41g、2.00mmol)を、実施例3の前記アセトノイド(1.57g、2.00mmol)およびN(C253(0.20g、2.00mmol)のTHF(20ml)溶液に滴下した。前記混合物を室温で24時間攪拌した。前記反応混合物をその後、真空で蒸発させ、酢酸エチル(30ml)およびH2O(20ml)を添加し、前記混合物を分液漏斗に移した。水層を酢酸エチル(2x25ml)で繰り返し抽出し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、真空で蒸発させて、白色結晶粉末を生じた。
Figure 2006521859
実施例7
トリヨードフェニル ダイマーの合成
Figure 2006521859
アセトニトリル(40ml)中の実施例3の前記アセトノイド(3.14g、4.00mmol)およびK2CO3(2.21g、16.00mmol)を、1,3−ジブロモ−2−プロパノール(0.44g、2.00mmol)に添加し、前記混合物を100℃で24時間加熱し、室温に冷却し、ろ過した。ろ液を真空で蒸発させ、白色結晶固体を生じた。
Figure 2006521859
実施例8
トリヨードフェニルダイマー誘導体の合成
Figure 2006521859
アセトニトリル(15ml)中の実施例7の前記トリヨードフェニルダイマー(1.62g、1.00mmol)およびN(C253(0.12g、1.2mmol)に、アセトニトリル(5ml)中のメタクリロイルクロライド(0.19g、1.2mmol)を添加した。前記混合物を室温で12時間攪拌した。前記混合物をその後、真空で蒸発させ、酢酸エチル(30ml)を添加して、生じた混合物をH2O(3x20ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空で蒸発させて、黄色結晶固体を生じた。
Figure 2006521859
実施例9
スペーサーを有する重合性アミド誘導体の合成
ジアトリアゾン酸(Diatrizoic acid)を、ジメチルホルムアミド(DMF)中の塩化オキサリル(1当量)と反応させ、対応する酸クロライドを形成する。前記酸クロライドをその後、さらにエチレンジアミンと反応させ、対応するモノアミドを形成する。前記モノアミドをその後、メタクリル酸クロライドと反応させ、生じたアミドアクリル誘導体をクロマトグラフィーで単離する。
実施例10
10%イオヘキソール−ヘキサアセテートを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(300ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(44.75g)、イオヘキソール−ヘキサアセテート(5.0g)(実施例1より)およびベンゾイルパーオキシド(0.25g)の溶液を、前記溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を、2日間還流し、室温に冷却し、ろ過した。固体を一晩60℃で乾燥した(44.5g)。
実施例11
6.67%イオヘキソール−ヘキサアセテートを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(300ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(46.41g)、イオヘキソール−ヘキサアセテート(3.33g)(実施例1より)およびベンゾイルパーオキシド(0.25g)の溶液を、前記溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、ろ過した。固体を一晩60℃で乾燥した(43.9g)。
実施例12
PMMA粒子を形成するMMAの重合
水(300ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(49.75g)およびベンゾイルパーオキシド(0.25g)の溶液を、前記溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、ろ過した。固体を一晩60℃で乾燥した(45.6g)。
実施例13
10%イオジキサノール−ノナアセテートを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(100ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、アルゴンで通気した。イオジキサノール−ノナアセテート(1g)(実施例2より)を超音波照射下でメタクリル酸メチル(9g)と混合し、ベンゾイルパーオキシド(50mg)を添加して、生じた混合物を前記溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。この重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、ろ過した。固体生成物を一晩60℃で乾燥した(7.58g)。
実施例14
イオヘキソール誘導体を含有するPMMA粒子の合成
水(100ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、アルゴンで通気した。実施例6の前記重合性アセトノイド(0.477g、0.5mmol)をメタクリル酸メチル(9.47g、94.6mmol)と超音波照射下で混合し、ベンゾイルパーオキシド(50mg)を添加し、前記混合物を前記溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、4000rpmで10分間遠心分離した。上澄液を除去し、遠心分離物を水で洗浄した。生成物を50℃で乾燥して白色固体を生じた。
実施例15
イオヘキソールダイマーを含有するPMMA粒子の合成
水(100ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)溶液を80℃に加熱し、アルゴンで通気した。実施例8の前記重合性ダイマー(0.87g、0.5mmol)をメタクリル酸メチル(9.07g、90.6mmol)と超音波照射下で混合し、ベンゾイルパーオキシド(50mg)を添加し、前記混合物を前記溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、4000rpmで10分間遠心分離した。上澄液を除去し、遠心分離物を水で洗浄した。生成物を50℃で乾燥して白色固体を生じた。
実施例16
5%エチル−4−ヨードベンゾエートを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(24ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を70℃に加熱し、アルゴンで通気した。メタクリル酸メチル(3.78g)、エチル−4−ヨードベンゾエート(200mg)およびベンゾイルパーオキシドの溶液を、前記PVA溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を3日間還流し、室温まで冷却し、4000rpmで10分間遠心分離した。上澄液を除去し、遠心分離物を水で洗浄した。生成物を白色固体になるまで真空で50℃で乾燥した。
実施例17
5%1,2−ジヨードテトラフルオロベンゼンを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(24ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、70℃まで加熱し、アルゴンで通気した。メタクリル酸メチル(3.78g)、1,2−ジヨードテトラフルオロベンゼン(200mg)およびベンゾイルパーオキシド(20mg)の溶液を、前記PVA溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記重合混合物を3日間還流し、室温まで冷却し、4000rpmで10分間遠心分離した。上澄液を除去し、遠心分離物を水で洗浄した。生成物を真空で50℃で白色固体まで乾燥した。
実施例18
10%イオヘキソール−ヘキサアセテートを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(300ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、70℃まで加熱し、アルゴンで通気した。メタクリル酸メチル(11.88g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1)(1.25g)およびベンゾイルパーオキシド(63mg)の溶液を、前記PVA溶液に30〜60分の間にわたって滴下した。前記反応混合物を、超音波発生装置(ULTRA−TURRAX T 25 ベーシック)を用いて11000rpmで攪拌した。前記重合混合物を3日間還流し、室温まで冷却し、4000rpmで10分間遠心分離した。上澄液を除去し、遠心分離物を水で洗浄した。生成物を真空で50℃で白色固体まで乾燥した。生成物の粒径は、実施例10のものよりずいぶんと小さかった。
実施例19
重合性イオヘキソール誘導体を含有するPMMA粒子の合成
水(100ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、アルゴンで通気する。実施例4の前記重合性イオヘキソール誘導体(0.477g)をメタクリル酸メチル(9.47g)と超音波照射下で混合し、ベンゾイルパーオキシド(50mg)を添加し、前記混合物を前記PVA溶液に30〜60分の間にわたって滴下する。前記重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、ろ過する。
実施例20
重合性イオヘキソール−ダイマーを含有するPMMA粒子の合成
水(100ml)中の0.5%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、アルゴンで通気する。実施例8の前記重合性ダイマー(0.87g)を、メタクリル酸メチル(9.07g)と超音波照射下で混合し、ベンゾイルパーオキシド(50mg)を添加して、前記混合物を前記PVA溶液に30〜60分の間にわたって滴下する。前記重合混合物を2日間還流し、室温まで冷却し、ろ過する。
実施例21
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびノルフロキサシンを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(80ml)中の1.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.0g)、ノルフロキサシン(500mg)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を、前記溶液へ30〜60分の間にわたって滴下した。前記混合物を24時間の間80℃で激しく攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により単離し、水中に再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下50℃で12時間乾燥した。収量:7.1g。HPLC分析:イオヘキソール−O−ヘキサアセテート4.3%。
実施例22
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびアモキシシリンを含有するPMMA粒子を形成するMMA重合
水(80ml)中の1.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(実施例1、9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(1.0g)、アモキシシリン三水和物(500mg)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を、前記溶液へ30〜60分の間にわたって滴下した。前記混合物を24時間の間80℃で激しく攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により単離し、水中に再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下50℃で12時間乾燥した。収量:13.8g。HPLC分析:イオヘキソール−O−ヘキサアセテート2.4%、アモキシシリン3.2%。
実施例23
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびクロラムフェニコールを含むPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(80ml)中の1.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.0g)、クロラムフェニコール(50mg)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を、前記溶液へ30〜60分間にわたって滴下した。前記混合物を激しく24時間80℃で攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により単離し、水中に再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下50℃で12時間の間乾燥した。収量:6.0g。HPLC分析:イオヘキソール−O−ヘキサアセテート4.5%、クロラムフェニコール0.28%。
実施例24
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびゲンタマイシン硫酸塩を含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水(80ml)中の2.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.0g)、ゲンタマイシン硫酸塩(500mg)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を前記溶液へ30〜60分にわたって滴下した。前記混合物を24時間の間80℃で激しく攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により、水中で再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下50℃で12時間の間乾燥した。収量:5.45g。HPLC分析:イオヘキソール−O−ヘキサアセテート4.6%。ゲンタマイシン硫酸塩は、定性的にHPLCにより検出された。
実施例25
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびゲンタマイシン硫酸塩を含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
塩化ナトリウム(20g)を含有する水(80ml)中2.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.0g)、ゲンタマイシン硫酸塩(500mg)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を、前記溶液へ30〜60分にわたって滴下した。前記混合物を24時間の間80℃で攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により単離し、水中で再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下に50℃で12時間乾燥した。収量:10.35g。HPLC分析:イオヘキソール−O−ヘキサアセテート5.9%、ゲンタマイシン0.33%。
実施例26
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびクリンダマイシンを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
塩化ナトリウム(20g)を含有する水(80ml)中の2.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.5g)、塩酸クリンダマイシン(1.2g)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を、前記溶液へ30〜60分にわたって滴下した。前記混合物を24時間の間80℃で激しく攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により単離し、水中に再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下50℃で12時間の間乾燥した。収量:10.35g。HPLC分析:クリンダマイシン0.90%。
実施例27
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびクリンダマイシンを含有するPMMA粒子を形成するMMAの重合
水酸化ナトリウムでpHを10に調整した、水(80ml)中の2.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)の溶液を、80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.5g)、塩酸クリンダマイシン(1.2g)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を前記溶液へ30〜60分にわたって滴下した。前記混合物を24時間の間80℃で激しく攪拌した。粒状物質を遠心分離(4000xg、15分間)により単離し、水中に再懸濁し、遠心分離により単離した。粉末を真空下50℃で12時間の間乾燥した。収量:10.35g。HPLC分析:クリンダマイシン0.15%。
実施例28
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートを含有する非常に小さなPMMA粒子を形成するMMAの重合
2.0%ポリビニルアルコール(PVA)(mw15000)(80ml)の溶液を80℃に加熱し、前記溶液をアルゴンで「通気」した。メタクリル酸メチル(9.0g)、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、1.5g)およびベンゾイルパーオキシド(200mg)の溶液を、前記溶液に30〜60分にわたって滴下した。前記混合物を激しく攪拌し、固定子−回転子乳化機(Ultraturax T25、IKA、20000rpm)を用いて12時間の間80℃で処理した。前記PMMA粒子はあまりに小さく、通常の遠心分離(4000xg、15分間)によりそれらを単離することはできなかった。
実施例29
ポリメタクリル酸メチル粒子の粒径
実施例10、13、24、25および28において製造した粒子を、水中で懸濁させ(超音波洗浄機、5分間)、顕微鏡(Leica DMLS)で検査した。これら粒子の平均サイズは、市販のパラコス(商標)粒子(ジルコニウムジオキサイドを有さない)の平均サイズと匹敵していた。
実施例13および24からの粒子の平均サイズは、パラコス(商標)に関して同じ範囲にあった。
実施例10および25からの粒子の平均サイズは、パラコス(商標)のより小さかった。
実施例28で製造された粒子は、非常に小さく、サイズ分布はμm範囲であった。
実施例30
ポリメタクリル酸メチル粒子からゲンタマイシンの放出
ポリメタクリル酸メチル粒子(1.0g、実施例25より)を、生理的食塩水に懸濁させた。前記懸濁液を37℃で10時間保った。前記粒子を、遠心分離し、上澄液をゲンタマイシンについてHPLCにより分析した。ゲンタマイシンは、定性的に検出された。
実施例31
非均質な相(最終的な骨セメント中の6.67%)においてイオヘキソール−ヘキサアセテートを含有する骨セメントの製造
イオヘキソール含有ポリメタクリレート(PMMA)の半重合粒子(40g)(実施例10より)を、メタクリレート(18.4g)、N,N−ジメチル−p−トルイジン(400mg)、ハイドロキノン(1.2mg)およびクロロフィル(8.0mg)の溶液と、減圧下で注射器中で混合した。2〜3分間混合した後、前記混合物は適用の準備ができた。
実施例32
均質な相(最終的な骨セメント中の6.67%)においてイオヘキソール−ヘキサアセテートを含有する骨セメントの製造
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の半重合粒子(40g)(実施例12より)を、メタクリル酸メチル(14.4g)、イオヘキソール−ヘキサアセテート(4.0g)(実施例1より)、N,N−ジメチル−p−トルイジン(400mg)、ハイドロキノン(1.2mg)およびクロロフィル(8.0mg)の溶液と、減圧下で注射器中で混合した。2〜3分間混合した後、前記混合物は適用の準備ができた。
実施例33
最終的なセメント(最終的な骨セメント中6.67%)において均質に分配されたイオヘキソール−ヘキサアセテートを含有する骨セメントの製造
イオヘキソール含有ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の半重合粒子(40g)(実施例11より)を、メタクリル酸メチル(17.1g)、イオヘキソール−ヘキサアセテート(1.33g)(実施例1より)、N,N−ジメチル−p−トルイジン(400mg)、ハイドロキノン(1.2mg)およびクロロフィル(8.0mg)の溶液と、減圧下で注射器中で混合した。2〜3分間混合した後、前記混合物は適用の準備ができた。
実施例34
最終的なセメントにおいて均質に分配された重合性ヨウ化化合物を含有する骨セメントの製造
骨セメントは、MMA均質な相中、実施例14のPMMA粒子と、実施例8の重合性誘導体とを用いて、実施例33と同様に製造する。MMA中の実施例14の化合物の濃度は、ヨウ素の濃度が最終的なポリマーのいたるところ、ほとんど同じであるように選択される。
実施例35
PMMA粒子と重合性アミドとをベースにした骨セメントの製造
骨セメントは、実施例12のPMMA粒子と、5重量%の実施例4の重合性化合物とを用いて実施例32と同様に製造する。
実施例36
最終的なセメントにおいて均質に分配されたイオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびゲンタマイシンを含有する骨セメントの製造
イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、5.9%、236mg)とゲンタマイシン硫酸塩(0.33%、13.2mg)とを含有するポリメタクリル酸メチル(PMMA)の半重合粒子(実施例25より)を、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(5.9%、118mg)およびゲンタマイシン硫酸塩(0.33%、6.6mg)を添加されたパラコス(商標)モノマー(メタクリル酸メチルおよびN,N−ジメチル−p−トルイジンを含有)(2ml)の溶液と混合した。2〜3分間混合した後、前記混合物は適用の準備ができた。
実施例37
最終的なセメントにおいて均質に分配されたイオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびクロラムフェニコールを含む骨セメントの製造
イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(実施例1、4.5%、180mg)とクロラムフェニコール(0.28%、11.2mg)とを含有するポリメタクリル酸メチル(PMMA)の半重合粒子(実施例23より)を、イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(4.5%、90mg)およびクロラムフェニコール(0.28%、5.6mg)が添加されたパラコス(商標)モノマー(メタクリル酸メチルおよびN,N−ジメチル−p−トルイジンを含有)(2ml)の溶液と混合した。2〜3分間混合した後、前記混合物は適用の準備ができた。
実施例38
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートを有する骨セメントの機械的性質−引張試験
実施例1により製造されたイオヘキソール−O−ヘキサアセテート(4g)を、パラコス(商標)モノマー溶液(20ml)中に溶解した。このモノマー溶液の組成は:メタクリル酸メチル(18.4g)、N,N−ジメチル−p−トルイジン(touidine)(0.38g)およびクロロフィリン(0.4mg)であった。骨セメントは、ジルコニウムジオキサイドを有さないパラコス(商標)粉末(36g)と上記溶液とから作られた。前記粉末の組成は:ポリメタクリル酸メチル(35.68g)、ベンゾイルパーオキシド(0.32g)およびクロロフィリン(1mg)であった。前記セメントは、オプティバック(Optivac)混合システム中で真空混合し、8つの半分のサイズのISO527型中に注入し、生理的食塩水中で37℃で最低2週間の間、熟成した。
ジルコニウムジオキサイドを有するパラコス(商標)市販の骨セメント(6.13g)を、同様の方法で製造し、参照サンプルとして用いた。
両方のセメントを、引張り特性に関してテストした。これは、インストロン(Instron)8511ロード・フレーム(load frame)機器で行った。
イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(モノマー−溶解性造影剤)を有する前記セメントは、ジルコニウムジオキサイドを造影剤として有する市販のパラコス(商標)よりも、著しく高い最大抗張力を示した。前記最大抗張力は、イオヘキソール−O−ヘキサアセテートを有する骨セメントについては48.7MPaであり、ジルコニウムジオキサイドを有する市販のパラコス(商標)については42.5MPaであった。
実施例39
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートを有する骨セメントの機械的性質−負担
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートをベースとする骨セメントと、実施例38で製造した市販のパラコス(商標)骨セメントとを、インストロン伸び計を用いて、負担に関して試験した。イオヘキソール−O−ヘキサアセテートセメントについての前記最大負担は、市販のパラコス(商標)についてよりも著しく高かった。イオヘキソール−O−ヘキサアセテートセメントについての平均極限強さは、0.030mm/mmであり、ジルコニウムジオキサイドを有する市販のパラコス(商標)については0.022mm/mmであった。
実施例40
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートを有する骨セメントの機械的性質−圧縮強さ
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートをベースとする骨セメントと、実施例38で製造した市販のパラコス(商標)骨セメントとを、インストロン8511機器を用いて圧縮強さに関して試験した。両方のセメントの最大圧縮強さは、同様であった(約100MPa)。
実施例41
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよび抗生物質のHPLC分析
HPLCシステムは、G1311A 第四ポンプ、G1311AオートサンプラーおよびG1315B ダイオードアレーUV−Vis 検出器を備えたAgilent 1100モデルクロマトグラフ(Agilent Technologies)から成っていた。分析カラムは、室温で操作されるZORBAX Eclipse XDB−C8、5μm、4.6x150mm(Agilent Technologies)(方法A)、室温で操作されるSULPELCOSIL LC−18、3μm、4.6x360mm(SULPELCO)(方法B)および室温で操作されるZORBAX Extend−C18、5μm、4.6x250mm(Agilent Technologies)(方法C)であった。
イオヘキソール−O−ヘキサアセテート(IHA、実施例1)標準液を、IHA粉末をCH2Cl2中に溶解させ、0.5mg/mlから2.0mg/mlの範囲の濃度にして製造した。アモキシシリンおよびクロラムフェニコールの標準は、アモキシシリン前水和物およびクロラムフェニコール粉末を、それぞれCH2Cl2中に溶解させ、0.2mg/mlから1.0mg/mlの範囲の濃度にして製造した。前記ゲンタマイシン標準液は、精製水中のゲンタマイシン硫酸塩の溶液500μl、フェニルイソシアネート(アセトニトリル中5mg/ml)の250μlおよびトリエチルアミン(アセトニトリル中5mg/ml)の250μlを添加することにより、50μg/mlから200μg/mlの範囲の濃度にして製造した。このカラム前の誘導化は、室温で行った。前記クリンダマイシン標準液は、水中に塩酸クリンダマイシンを溶解して3mg/mlの濃度にして製造した。
方法A:
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよび異なる抗生物質ノルフロキサシン、アモキシシリンおよびクロラムフェニコール(実施例21〜23)を含有するPMMA粉末(100mg)を、CH2Cl2(10ml)に添加し、30分間攪拌した。前記異なる溶液を、イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよび抗生物質の含有量についてHPLCにより分析した。移動相は、1.0ml/分の流速で、アセトニトリルおよびメタノール、水中(30/30/40、v/v/v)で定組成溶離(isocratic eluation)であった。検出波長は254nmであり、標準サンプルおよびサンプルの注入容量は、5μLであった。
方法B:
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびゲンタマイシン(実施例24および25)を含有するPMMA粉末(1.0g)を、CH2Cl2(10ml)および水(10ml)に添加し、30分間攪拌した。0.5mlの前記水溶液をワットマン0.2μm PTFE w/GMF ろ紙(WHATMAN Inc., Clifton, NJ, USA)を通してろ過し、250μlのフェニルイソシアネート(アセトニトリル中5mg/ml)およびトリエチルアミン(アセトニトリル中5mg/ml)を加えた。前記反応混合物を室温で反応させ、生じた溶液を数回振った。前記移動相は、アセトニトリル、水中(40/60、v/v)で、1.5ml/分の流速で定組成溶離であった。検出波長は240nmであり、標準サンプルおよびサンプルの注入容量は10μLであった。
方法C:
イオヘキソール−O−ヘキサアセテートおよびクリンダマイシン(実施例26および27)を含有するPMMA粉末(1.0g)をCH2Cl2(10ml)および水(10ml)に添加し、30分間攪拌した。前記水溶液をHPLCへ注入の前にワットマン0.2μm PTFE w/GMF ろ紙(WHATMAN Inc., Clifton, NJ, USA)を通してろ過した。前記移動相は、アセトニトリルおよびアンモニウムアセテート緩衝液、水中(35/40/25、v/v/v)で、1.5ml/分の流速で、定組成溶離であった。検出波長は210nmであり、標準サンプルおよびサンプルの注入容量は5μLであった。
Figure 2006521859

Claims (41)

  1. 混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントであって、前記部の少なくとも1つが、溶解された非重合性有機ヨウ素化合物を含むことを特徴とする骨セメント。
  2. 混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントであって、前記液状部が、重合性有機ヨウ素化合物を含み、かつ、前記粒状ポリマーのポリマー構造が、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含むことを特徴とする骨セメント。
  3. 混合状態で、モノマー含有液状部と粒状ポリマー部とを含む骨セメントであって、前記液状部が、重合性有機ヨウ素化合物を含み、かつ/または前記粒状ポリマーのポリマー構造が、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含むことを特徴とし、前記重合性有機ヨウ素化合物が、エステル結合ではなくアミド結合を介して、重合性部分に共有結合した有機ヨウ素部分を含む骨セメント。
  4. その中の全ての成分が化学的に均質化された分布を有する骨セメント。
  5. X線造影剤を含む請求項4に記載の骨セメント。
  6. 抗生物質化合物をさらに含む請求項1〜5のいずれか一つに記載の骨セメント。
  7. 前記抗生物質化合物が、ゲンタマイシン、コリスチン、エリスロマイシン、クリンダマイシン、ペニシリン、ノルフロキサシンおよびクロラムフェニコールから選択される請求項6に記載の骨セメント。
  8. 前記抗生物質化合物が、脂溶性エステルの形態で存在する請求項6および7のいずれかひとつに記載の骨セメント。
  9. 前記ポリマー粒子部内の前記有機ヨウ素化合物の濃度が、使用する間に前記モノマーからその場所で製造されるポリマー内の前記有機ヨウ素の濃度に比べて、50%未満だけ相違する請求項1〜8のいずれか一つに記載の骨セメント。
  10. 前記ポリマー粒子部内の前記抗生物質化合物の濃度が、使用する間に前記モノマーからその場所で製造されるポリマー内の前記有機ヨウ素の濃度と比べて、50%未満だけ相違する請求項6〜8のいずれか一つに記載の骨セメント。
  11. 前記濃度差が、10%未満である請求項9および10のいずれかに記載の骨セメント。
  12. 前記有機ヨウ素化合物が、架橋剤であり、前記組成物の2重量%以下の量で存在する請求項1〜11のいずれかに記載の骨セメント。
  13. 前記液体モノマー部が、ハイドロキノン、成長ホルモン、BMPまたはビタミンの少なくとも1つをさらに含む請求項1〜12のいずれか一つに記載の骨セメント。
  14. 前記液体モノマー相が、セメントの25重量%から45重量%の範囲で存在する請求項1〜13のいずれか一つに記載の骨セメント。
  15. 前記ポリマー粒子相が、ハイドロキノン、成長ホルモン、BMPまたはビタミンの少なくとも1つをさらに含む請求項1〜14のいずれか一つに記載の骨セメント。
  16. 前記ポリマー粒子が、1から200μmの最頻値粒径を有する請求項1〜15のいずれか一つに記載の骨セメント。
  17. 前記ポリマー粒子が、多分散である請求項1〜16のいずれか一つに記載の骨セメント。
  18. モノマー含有液状部と、それとは別に、粒状ポリマー部とを含む骨セメントキットであって、少なくとも1つの前記部が、溶解された非重合性有機ヨウ素化合物を含み、前記キットが、任意に、好ましくは、骨セメント製造のための取り扱い説明書をさらに含む骨セメントキット。
  19. モノマー含有液状部と、それとは別に、粒状ポリマー部とを含む骨セメントキットであって、前記液状部が、重合性有機ヨウ素化合物を含み、前記粒状ポリマーのポリマー構造が、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含み、前記キットが、任意に、好ましくは、骨セメント製造のための取り扱い説明書をさらに含む骨セメントキット。
  20. モノマー含有液状部と、それとは別に、粒状ポリマー部とを含む骨セメントキットであって、前記液状部が、重合性有機ヨウ素化合物を含み、かつ/または前記粒状ポリマーのポリマー構造が、重合性有機ヨウ素化合物の共有結合した残基を含み、前記重合性有機ヨウ素化合物が、エステル結合ではなくアミド結合を介して、重合性部分に共有結合した有機ヨウ素部分を含む骨セメントキット。
  21. 前記最終的な骨セメント内に化学的に均質な分布の全ての成分を含む骨セメントを提供する骨セメントキット。
  22. X線造影剤を含む請求項21に記載の骨セメントキット。
  23. 抗生物質製剤をさらに含む請求項21または22のいずれかに記載の骨セメントキット。
  24. 式IVの有機ヨウ素化合物。
    Figure 2006521859
    前記式中、各R6基は、同一であっても異なっていてもよく、
    アシルオキシアルキルカルボニルアミノ、N−(アシルオキシアルキルカルボニル)アシルオキシアルキルアミノ、N−アシルオキシアルキルカルボニル−N−アルキル−アミノ、アシルオキシアルキルアミノカルボニル、ビス(アシルオキシアルキル)アミノカルボニル、N−アシルオキシアルキル−N−アルキル−アミノカルボニル、アルコキシアルキルアミノカルボニル、N−アルキル−アルコキシアルキルアミノカルボニル、ビス(アルコキシアルキル)アミノ−カルボニル、アルコキシアルキルカルボニルアミノ、N−アルキル−アルコキシアルキルカルボニルアミノもしくはN−アルコキシアルキルカルボニル−アルコキシアルキルアミノ基を含むか、もしくは、
    重合性基で、もしくはアシルオキシアルキル、アシルオキシアルキルカルボニル、アシルオキシアルキルアミノ、アシルオキシアルキルカルボニルアミノ、アシルオキシアルキルアミノカルボニル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルカルボニル、アルコキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルカルボニルアミノもしくはアルコキシアルキルアミノカルボニル基で任意に置換された1から10の原子ブリッジを介して結合したトリヨードフェニル基を含むか、もしくは
    1もしくは2つのR6基が、1から10の原子ブリッジを介して任意に結合している重合性基であるか;または
    1つのR6基が重合性基であり、残りのR6基の1または両方は、アルキルアミノ、ビスアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、N−アルキル−アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルまたはビス−アルキル−アミノカルボニル基であってもよい。
  25. 各R6基が、O、NおよびCから選択された橋架け原子からなる1から10の原子ブリッジを介して結合したトリヨードフェニル基を含む請求項24に記載の有機ヨウ素化合物。
  26. 液体モノマー部と粒状ポリマー部とを混合することを含む骨セメントを製造する方法であって、前記部の混合物が、ヘリウムの下、生じることを特徴とする方法。
  27. 骨セメントの粒状ポリマーを製造する方法であって、前記ポリマー粒子が、乳濁液重合により形成される方法。
  28. 前記乳濁液が、水中油型である請求項27に記載の方法。
  29. 前記乳濁液の水相が、乳化剤をさらに含む請求項27または28のいずれかに記載の方法。
  30. 乳濁液重合によりポリマー粒子を製造する方法であって、塩が、水相に添加されることを特徴とする方法。
  31. 乳濁液重合によりポリマー粒子を製造する方法であって、pHが、酸、塩基の添加により、または緩衝液の使用により、調整される方法。
  32. 重合温度が、50〜100℃の範囲である請求項27〜31のいずれか一つに記載の方法。
  33. 前記重合温度が、70〜80℃の範囲である請求項32に記載の方法。
  34. 重合開始剤をさらに含む請求項27〜33のいずれか一つに記載の方法。
  35. 前記重合開始剤が、ベンジルパーオキシド(BPO)、2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリル(AIBN)およびtertブチル ペルオキシベンゾエートから選択される請求項34に記載の方法。
  36. トリヨードフェニルカルボン酸およびアミンから請求項24に記載の有機ヨウ素化合物を製造する方法。
  37. 重合開始剤をさらに含む請求項36に記載の方法。
  38. 前記重合開始剤が、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノベンジルアルコール(DMOH)およびN,N−ジメチルアミノベンジルオレアート(DMAO)から選択される請求項37に記載の方法。
  39. 前記重合開始剤が、前記組成物の2重量%以下の量で存在する請求項37および38のいずれかに記載の方法。
  40. 骨空洞内に人工関節および骨セメントを挿入することを含む前記人工関節を添える方法であって、前記セメントが、請求項1〜3のいずれか一つに記載のセメントであることを特徴とする方法。
  41. 最大抗張力および最大負担に関する機械的性質が、パラコス(商標)骨より10%増よりさらに高いことを特徴とする骨セメント。
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