JP2006519217A - 抗菌剤 - Google Patents

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Abstract

抗菌剤として使用できる、S.ミティス及びS.オラリスから得ることができる抗菌性ペプチド;それらの変異体;それらのいずれかの断片。特異的なペプチドが同定された。これらのペプチドはS.ミティス又はS.オラリス の菌株により分泌される。これらは、特に、グラム陰性菌及びブドウ球菌sppに対して活性である。このペプチドは使用のために分離が可能であり、又は、S.ミティス又はS.オラリスは、有益共生細菌(プロバイオチック)療法において使用することも可能である。

Description

本発明は抗菌剤、特にペプチドであって、なかでもグラム陰性菌に対して活性であり、そして、ストレプトコッカス・ミティス(Streptococcus mitis)又はストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)から得ることができる抗菌剤に関する。
バクテリオシンは、乳酸菌(LAB)によって産生される、有機酸、過酸化水素、ジアセチル及び阻害性酵素を含む、多くの抗菌性物質のうちの一つである。これらは、より厳密に、「近接して関連した細菌を殺すタンパク性化合物」として定義されているが、いくつかのものは、広い範囲の阻害性を有することが知られている。それらの抗菌作用は、ほとんどがもっぱら殺菌性(bacteriocidal)である。(Mc Auliffe et al., 2001 FEMS Microbiology Letters. 25, 285-308 ; Van Kraaij et al., 1998, Biochemistry. 37, 16033-16040)。
分子には、非細菌性生産物、例えば、セクロピン(cecropin)(昆虫が生産する)、インドリシジン(indolicidin)(ウシ好中球由来)、ラナレキシン(ranalexin)、マガイニン(magainin)及びブフォリン(buforin)(ウシガエル由来)、並びに、細菌性生産物、例えば、マセドイン(macedoin)(ストレプトコッカス・マセドニクス(Streptococcus macedonicus)由来)、SalA(唾液連鎖球菌(Streptococcus salivarius)由来)、ボビシン(bovicin)(ストレプトコッカス・ボビス(Streptococcus bovis)由来)、ペジオシン(pediocin)(ペジオコッカスspp(pediococcus spp.)由来)、ミュータシン(mutacin)(ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)由来)、及び、良く研究されているニシン(nisin)(ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)由来)が含まれる(Hillman, J. D., 2002. Genetically modified Streptococcus mutans for the prevention of dental caries. Antoine van Leeuwevhoek. 82, 361-366; Venema, K. 1995. Trends in Microbiology. 3, 299-304, Montville, T. J. et al., 1998. Applied Microbiological Biotechnology. 50, 511-519)。
様々なグループが、多くの区別可能なバクテリオシンを定義している;クラスIは、珍しいアミノ酸、ランチオニン及びβ−メチル−ランチオニンを含む、小さな(<5kDa)ペプチドで、例としてはニシンが挙げられる。クラスIIのバクテリオシンは、小さく(<5kDa)、熱に安定な、Lanを含まない膜活性ペプチドであり、例えばペジオシンが挙げられる。クラスIIIのメンバーは、大きく(<30kDa)、熱に不安定なタンパク質である。第4のクラスは、活性のための非タンパク質部分を含んでいることが示唆されてる。
それらの中のいくつかの分子は、その抗菌作用が研究されてきているが、主としてそれらの研究は食物腐敗をもたらす細菌、例えばリステリア菌(Listeria monocytogenes)の抑制に限定されてきた。しかしながら、二つの研究がそれらのグラム陰性菌に対する効果を調べるために実施されてきた。その最初の研究は、ニシン及び非細菌性ペプチドを単独、並びに、臨床的に使用されている抗生物質と組み合わせて、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)に対する効果を調べたものである(Giacometti, A etal., 1999, Journal of Antimicrobial Chemotherapy. 44, 614-645)。この研究において、示された最小殺菌濃度は16〜>128mg/mLであり、ニシンの活性は顕著なものではなかった。二番目の研究では、非細菌性ペプチドのブフォリン、セクロピン及びマガイニンの抗菌活性が研究され、ある程度の活性は証明できたものの、この研究には細菌性ペプチドは含まれていない(Giacometti, A et al., 2000, Antimicrobial Agents and Chemotherapy. 44, 1716-1719)。
グラム陰性菌は、大きく2つのグループに分類することができる:
1.発酵菌(fermentors)、例えば、大腸菌(Escherichia coli)及び肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae);並びに
2.非発酵菌(non-fermentors)、例えば、緑膿菌、アシネトバクターspp(Acinetobacter spp.)、及び、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)。
第一のグループは、腸内フロラに由来し、尿管感染を含む広い範囲の感染症を引き起こす可能性がある。第二のグループは、主に土壌及び水資源のような環境で見られ、免疫不全の、火傷の患者及び嚢胞性線維症(cystic fibrosis)の患者で重篤な感染症を引き起こす可能性がある。これらの細菌はまた集中治療室で特に問題とされている。「発酵菌」が標準的な抗菌性治療、例えばアンピシリン(ampicillin)及びシプロフロキシシン(ciprofloxicin)によるものに対して耐性を増加させてきているという事実にもかかわらず、セフタジジム(ceftazidime)及びイミペネム(imipenem)のような医薬品は、多くの場合において、なお治療での使用が保証されている。
しかしながら、非発酵菌は、多くの抗生物質に対しての自由に利用できるありったけの耐性機構を備えており、それらが組み合わされることにより、それらの細菌による感染症は実質的に治療が不可能である。それらの細菌はまた、通常そうした細菌を撲滅するために選択される最後の医薬品であるカルバペネム類(carbapenems)を含むβ−ラクタムの全てのクラスを加水分解できる、メタロ−β−ラクタマーゼのような追加的な酵素をコードするDNAプラスミドに対する受容性を有する。したがって、従来の抗生物質は、そうした細菌による感染症の治療では成功しない。
過去5年間に、シナシッド(synercid)、ダプトマイシン(daptomycin)、リネゾリド(linezolid)、オリタバンシン(oritavancin)及び抗MASAβラクタムのような多くの新規な抗グラム陽性菌に対する医薬品が開発されてきたことは注目するべきである。しかしながら、発売されたもの、又は、治験第I相が開始されたと報じられたもの、のいずれにおいても、グラム陰性菌に対して活性がある分子は含まれていないように思われる。そのために、少なくとも5年間という時間枠の中で、高度耐性を有する非発酵菌による感染症の治療は困難であると思われる。この間において、従来の抗生物質に対する細菌の耐性はさらに増加していくだろう。
先に、正常のフロラ(この場合、嚢胞性線維症の患者に由来する)が、グラム陰性菌に対する抗菌作用を有することが報告されている(Cystic Fibrosis Symposium, Stockholm, 2000)。
ビリダンス連鎖球菌(viridans Streptococci)又は「緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)」として知られる連鎖球菌のグループは、鼻咽頭の正常フロラの一部分を占めており、通常は無害であると考えられるが、一旦血液のような無菌的な部位に侵入した場合に、感染性の心内膜症を引き起こすことがある。
唾液連鎖球菌(Streptococcus salvarius)は、ビリダンス連鎖球菌グループのメンバーである。この菌株(Ross, K. F. et al., 1993. Applied Environmental Microbiology. 59,2014-2021)及び他のストレプトコッカス・ミュータンス(Hillman, 2002 前出)のようなこのグループのメンバーが、ミュータシン及びSalAのような、他の「正常口腔フロラ」に対して抗菌作用を有するバクテリオシンを産生することが示されている。これらのバクテリオシンは、一般に、高分子量のタンパク質である。
本出願人は、細菌に対して、特にグラム陰性菌に対して有効な、新規な抗菌剤を同定した。
本発明により、ストレプトコッカス・ミティス若しくはストレプトコッカス・オラリスから得ることができる抗菌性ペプチド; 又は、それらの変異体、又は、それらのいずれかの断片が提供される。このペプチドは単離され又は精製される。更に。これは治療への使用に適している。
ここで用いられている「ペプチド」という表現は、アミノ酸の短い配列、特に20未満のアミノ酸、適切には15未満のアミノ酸長、さらに適切には12未満のアミノ酸長、好ましくは10未満のアミノ酸長のものを指す。このペプチドに含まれているアミノ酸は修飾されていても良く、この修飾は、例えば、脱水化、リン酸化又はグリコシル化である。特に、セリン又はチロシン残基のいくつかは脱水化されうる。
好ましくは。このペプチドはストレプトコッカス・ミティスから得られる。
ここで用いられている「変異体」の表現は、それらが由来する基礎配列とは異なり、配列中の1又はそれ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されている、アミノ酸配列を意味する。アミノ酸置換は、広義で類似の性質を有する異なったアミノ酸と置き換えられた場合は「保守的(conservative)」とみなされる。非保守的(non-conservative)な置換は、異なったタイプのアミノ酸に置き換えられた場合である。
一般には、非保守的な置換がより少なければポリペプチドの生物学的活性は変化しないことが期待される。適切な変異体は、基礎配列に対して、少なくとも60%が同一、より適切には少なくとも70%が同一、なお更に適切には少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、そして可能ならば少なくとも95%が同一である。
例えば、同一性は、例えば、BLASTアルゴリズム又はLipman-Pearsonのアルゴリズムで、Ktuple: 2、ギャップ・ペナルテイ: 4、ギャップ長・ペナルテイ:12、標準PAMスコアリングマトリクスの条件で判定できる(Lipman, D. J. and Pearson, W. R., Rapid and Sensitive Protein Similarity Searches, Science, 1985, vol. 227, 1435-1441)。
ここで用いられている「断片」という表現は、与えられたアミノ酸配列で、抗菌作用を有するいかなる部分をも意味している。断片は、適切には、例えば基礎的な配列由来の少なくとも5個を含んでいる。2個以上のそうした断片を結合することもできる。
適切には、本発明のペプチドは、分子量が2,300Da未満であり、好ましくは1,000Da、例えば、800未満である。
一つの実施態様において、抗菌性ペプチドは、ストレプトコッカス・ミティスから得ることができるペプチド、又は、その変異体、又は、それらのいずれかの断片である。
ストレプトコッカス・ミティスもまた、ビリダンス連鎖球菌グループに属している。これは、Barsotti等により記載されている(Barsotti etal. (2002) Research Microbiology 153: 687091)。S.ミティスを構成する菌株は、例えば、Rudney J. D etal, Oral Microbiology and Immunology (1999) 14, 33-42に記載されたように、23s-rDNAの高度変異領域を増幅し、そして、アンプリコンを配列決定することにより同定される。
S.ミティスは、これまで小さな抗生物質ペプチドの供給源としては同定されておらず、そして、本発明のぺプチドの特に好ましい供給源である。
好ましくは本発明の抗菌性ペプチドは、ストレプトコッカス・ミティス又はその変種から得られるペプチドである。
本出願人は、疎水性のアミノ酸の鎖を多く含むペプチドが抗菌活性を有することを見出した。
そうしたペプチドの特定の例は、配列番号1のアミノ酸を少なくとも7個含むペプチドである:
1723456 (配列番号1)
(式中、
2は、非荷電の極性側鎖を有するアミノ酸;
3は、チロシン、トレオニン、又は、セリン;並びに
1、X4及びX6は、非荷電の非極性アミノ酸、
並びに、X5は、荷電アミノ酸、
並びに、X7は、システイン又はヒスチジンである)
非荷電の側鎖を有するアミノ酸は、セリン、チロシン、トレオニン、アスパラギン、及びグルタミンを含む。
非荷電の非極性アミノ酸は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン又はシステインを含む。
荷電アミノ酸の例は、リシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸又はグルタミン酸を含む。
2は適切にはセリンである。
好ましくは、X3はチロシン、セリン又はトレオニンから選ばれ、好ましくはチロシンである。
1、X4及びX6は、適切には、独立して、イソロイシン、ロイシン、アラニン又はバリンから選ばれる。
特にX1は、ロイシンである。
好ましくはX4は、イソロイシンである。
好ましくはX6は、バリンである。
5は、適切には、アスパラギン酸又はグルタミン酸から選ばれ、好ましくはアスパラギン酸である。
7は、好ましくはシステインである。
したがって、配列番号1の特定の例は、配列番号2である。
LCSYIDV (配列番号2)。
このペプチドはS.ミティスにより産生されることが知られていたペプチドであるが、以前にはその機能は知られていなかった。配列番号1に存在しているシステインが、このペプチド中の他のアミノ酸、特にX3、適切にはチロシンと架橋を形成すると信じられている。
配列番号2以外の、配列番号1の新規な抗菌性ペプチドも、本発明の特定の態様を形成する。
更なる実施態様で、本発明のペプチドは、更に、配列番号1に、N−末端および/またはC−末端で縮合した(fused)更なるアミノ酸を包含する。これらは、該ペプチドが由来するタンパク質から誘導されてもよく、又は、溶解性を促進し若しくはペプチドの精製若しくは分離を容易にする配列のような、合成配列を含むこともできる。
ペプチドの溶解性を促進する適切な配列は、上記の荷電アミノ酸の配列である。
ペプチドの精製又は分離を容易になるようにする配列の例は、公知のタグ(tag)配列、例えばHisタグ配列(5又はそれ以上のヒスチジン残基)及びそれに類似のものである。
他の実施態様では、本発明は、ストレプトコッカス・オラリスから得ることができるペプチド、又はその変異体、又はそれらいずれかの断片の、いずれかの抗菌ペプチドを提供する。好ましくは、このペプチドはストレプトコッカス・オラリスから得ることができるペプチドである。
S.オラリスを構成する菌株は、例えば、Rudney J. D etal, Oral Microbiology and Immunology (1999) 14, 33-42に記載されたように、23s-rDNAの高度変異領域を増幅し、そして、アンプリコンを配列決定することにより同定される。
本発明のペプチドは、S.ミティス又はS.オラリスの適切な菌株から、従来法により単離できる。このペプチドは、分泌型ペプチドであり、そのためにS.ミティス又はS.オラリスの培養上清から単離することができる。
したがって、例えば、S.ミティス又はS.オラリスの菌株は従来法の条件下で、例えば、培養用培地の存在下、37℃で培養できる。適当な培養時間、例えば12〜48時間の後、培養上清のサンプルを取り出し、そして、所望のタンパク質を分離できる。
例えば、上清は、目的の分子の劣化を防止するために、市販のプロテアーゼブロッカー及びアジ化ナトリウム(0.2%)で処理されうる。この段階で、タンパク質は種々の方法、例えば、硫酸アンモニウム沈殿法、又は超遠心分離法、又は市販のセントリコン(centricons)を用いて濃縮しうる。すべてのこれらの方法はこの技術分野で公知である。超遠心分離セントリコンの使用は、その選択によりペプチド又はタンパク質のいずれの性質にも干渉することなく、それらの天然の状態に維持するために、好ましい濃縮工程である。
いったんタンパク質及びペプチドが濃縮されれば(例えば200〜400ng/nlの濃度まで)、質量分析法を行うことができ、そして抗菌ペプチドは同定される。
本発明の抗菌ペプチドは、ついで同定され(S.ミティスから得ることのできる抗菌ペプチドは熱不安定でプロテアーゼKに感受性がある)、そして分離又は精製される。
培養されたS.ミティス又はS.オラリスから分離して抗菌ペプチドを得る方法は、本発明の更なる局面である。
いったん精製されれば、S.ミティス又はS.オラリス由来の抗菌ペプチドの配列は、従来法により容易に決定できる。
その後、本発明のペプチドは化学的方法、例えばペプチド合成機を用いて製造することができる。
別法として、組換えDNA法を用いて製造することもできる。一般的に、本発明のペプチドをコードする核酸は発現ベクター又はプラスミドに、従来法により組み込まれる。それらは、次に、宿主細胞(原核細胞又は真核細胞でありうる)を形質転換するために用いられるが、好ましいのは公知の原核細胞の発現用宿主の一つ、例えば乳酸球菌(lactococcus)であり、この細胞はこのペプチドの作用に対して強い感受性はない。本発明のペプチドは次に培養物から回収することができる。
本発明のペプチドをコードする核酸は、それらを含んでいるベクター又はプラスミド、及び、それらのベクター又はプラスミドにより形質転換された組換え細胞と共に、本発明の更なる態様を形成する。
本出願人は、嚢胞性線維症患者の気管支洗浄液を入手し、正常フロラで示される抗菌作用に再現性があることを見出した。この洗浄液の個々の菌種の分離及び特性付けを行い、S.ミティス、S.オラリスが観察された抗菌作用のいくつかに関わっていることを見出した。
本出願人はまた、この作用が全ての非発酵グラム陰性菌、及び、多くの発酵グラム陰性菌に対して起こることも見出した。さらに、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する抗菌作用もまた見出された。
本発明の特定のペプチドにより生じる抗菌作用は、殺菌性(cidality)によるのものであり、単なる阻害性のものではなく、これはバクテリオシンに関する他の研究とも一致している。これは特に治療への応用を考えるとき有利である。したがって、特定の実施態様において、本発明は抗菌作用が殺菌作用であるペプチドを提供する。
したがって、本発明のペプチドは広範囲の活性スペクトルを有する可能性がある。特に、それらは、腸内細菌類(例えば、大腸菌)、ブルクホルデリアspp(Burkholderia spp.)、ステノトロホモナス・マルトフィリア、及び、緑膿菌、アシネトバクターspp、及びブドウ球菌による感染に対して活性を有する可能性がある。
例えば、本出願人は、配列番号2のペプチドが、腸内細菌類、ブルクホルデリア属、ステノトロホモナス・マルトフィリア、及び、緑膿菌の増殖を阻害することを見出した。このペプチドは、緑膿菌に対してμM以下で(sub-μM)、及び、大腸菌に対しては1〜5μM(約1〜5ng/mL)の濃度で阻害するという強い抗菌作用を示した。その上、我々の分析では、該ペプチドは、そのMIC濃度で99.9%を殺す殺菌性を有することが示された。
さらに、この化合物は正常のフロラから生成されることから、毒性は非常に低いと信じられている。また、このペプチドの免疫源性も低いようである。
本発明のペプチドは、そのために、特に細菌感染症、例えば、グラム陰性菌による感染症又は黄色ブドウ球菌感染症の治療のために用いることができる。
このペプチドは、それを必要としている患者に、製薬上受容可能な担体又は賦形剤と組み合わせた医薬組成物の形態で、適切に投与される。そうした組成物は、本発明の更なる局面を形成する。
適切な担体は、当業界で公知の固体又は液体の担体である。
本発明の組成物は、経口での使用のための(例えば、錠剤、トローチ剤、硬質若しくは軟質カプセル剤、水性若しくは油性懸濁液、乳濁液、分散性粉剤若しくは顆粒剤、シロップ剤又はエリキシール剤)、局所での使用のための(例えば、クリーム、軟膏、ゲル剤、又は水性若しくは油性溶液若しくは懸濁液)、吸入法(inhalation)による投与のための(例えば、微細に粉砕した粉末剤又は液体エアロゾル)、吸送法(insufflation)による投与のための(例えば、微細に粉砕した粉末剤)、又は、非経口投与のための(例えば、静脈内、皮下、筋肉内投与用の無菌の水性若しくは油性溶液として、又は、直腸投与用の座薬として)適切な形態をとることができる。
組成物は、他の周知の製剤用添加物、例えば、1つ又はそれ以上の、発色剤、甘味剤、矯味矯臭剤、保存剤、不活性希釈剤、顆粒化及び崩壊剤、結合剤、潤滑剤、並びに、抗酸化剤を含むことができる。この選択は、この組成物がとる特定の形態の如何によるもので、製剤化学者により、例えば、Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990の第5巻、25.2章に記載された方針により決定される。
単一投与剤形を形成するために1個又はそれ以上の担体と組み合わせた活性成分の量は、治療される宿主及び特定の投与の経路に従って、必要によって変化する。例えば、ヒトに対する経口投与を目的とする剤形は、一般に、例えば、適切で都合の良い賦形剤と組み合わせて、組成物の総量の5〜98質量%で変えられる0.5mg〜2gの活性成分を含んでいる。投与単位剤形は、一般に、約1mg〜約500mgの活性成分を有している。
本発明のペプチドの治療目的のための投与量の大きさは、症状の性質及び重症度、動物又は患者の年齢及び性別、並びに、投与経路に依存して変えられ、そして、通常の臨床的プラクティスに応じて臨床医により決定される。しかしながら、一般に、上記の抗菌ペプチドは、通常、一日用量で例えば、体重kg当り0.5mg〜75mgの範囲で受けられるように、投与される。
別法として、本発明のペプチドをコードする核酸を、それを必要とする患者に、インビボでそれらのペプチドを発現できるように、投与することができる。例えば、このペプチドをコードする核酸を適切なベクター、例えばウイルス性若しくは細菌性ベクター、又はプラスミドを構築するために使用でき、次いで、それを必要とする患者に投与できる。
ある場合には、S.ミティス又はS.オラリスそれ自体を、治療剤として投与することも便利である。WO 99/53932及びW090/09186は、特定の菌株が特定の症状を治療するために使用できることを示唆している。S.ミティス及びS.オラリスのような菌株は、本質的に、共生細菌(commensal bacteria)であり、そのために、そうした治療に適合した患者で、いかなる重篤な副作用も生じさせない。
別法として、ラクトコッカスのようなドナー生物から発現された、本発明のペプチドをコードする遺伝子を担っている組換えプラスミドを、治療剤として投与することができる。したがって、適切な微生物、好ましくは、本発明のペプチドにより有害な影響を受けない共生微生物、例えばラクトコッカスが、従来法のDNA技術を用いて、本発明のペプチドを発現できるように、そして治療剤として利用されるように、操作される。
これらの有用微生物治療(probiotic therapies)は、それ単独で、又は、慣用の抗菌治療と組み合わせて行うことができる。
使用される菌株は、製薬的に受容可能な担体と適切に組み合わせて、投与目的のための医薬組成物に成形される。
したがって、更なる態様によれば、本発明は、S.ミティス若しくはS.オラリスの分離菌株、又は本発明のペプチドを発現するように操作された菌株の、特に、グラム陰性菌感染症、例えば、腸内細菌、ブルクホルデリアspp、ステノトロホモナス・マルトフィリア、及び、緑膿菌、アシネトバクターspp、及び、ブドウ球菌感染症から選択された細菌感染症の治療用医薬品を製造するための使用を提供する。
また更なる本発明の局面は、S.ミティス又はS.オラリスを含む医薬組成物を包含する。
また更なる局面において、本発明は、それを必要としている患者に、抗菌的に有効量の上記のペプチドを投与することを含む、細菌感染症の治療法を提供する。
特に、この細菌感染症は、グラム陰性菌、又は黄色ブドウ球菌によって引き起こされるものである。S.ミティス又はS.オラリスの菌株の使用を含む、化合物の投与のための組成物及び方法は、上に記載されているとおりである。
本発明は、特に、付属する図を参照し、実施例を用いて記載される:
図1は、S.ミティスの9つの菌株の存在下での、緑膿菌の菌株が生育している培養プレートを示している。
図2は、S.ミティスから分泌された細胞外ペプチドのHPLCによる精製の結果をしめしており、図中、Aは逆相HPLCを用いたC4カラムから0〜25%アセトニトリル勾配で溶出した画分を示し、緑膿菌に対する活性について試験し、そして、Bはどのようにして3回の実施から活性画分を集め、さらに精製したかを示す。
図3は、本発明の抗菌性ペプチドのHPLC精製画分の抗菌活性を示すグラフである。
図4は、緑膿菌に対する抗菌活性を有するペプチド(RTA-1)のMALDI TOF質量分析スペクトルを図示する。上のそれぞれのピークに示された実験的な分子量773.5Daが得られた。
実施例1
S.ミティスの9つの菌株を気管支洗浄液の正常フロラから分離した。23r-rDNAの高度変異領域を増幅し、そして、アンプリコンを配列決定し、それらがRudney等(上述)と合致するS.ミティスと同一であることを確認した。
血液培地から分離されたグラム陰性緑膿菌の菌株の水中の懸濁液を、寒天プレート上に加えた。分離したS.ミティス株のそれぞれを爪楊枝を用いてプレート上にスポットした。プレートを37℃で24時間培養した。培養後のプレートを図1に示している。
この図において、明るいスポットはS.ミティスの培養菌を示す。暗い領域は緑膿菌が阻止された領域を示す。
それぞれのS.ミティスの検体を、次に、10mL培養液中で培養した。培養した菌株の上清を取り、培養液中の緑膿菌の容器に加えた。数分以内に、培養濁度が減少し、これはこの上清が緑膿菌の培養に対して分解作用を有することを示していた。この培養液をまた寒天上に載せたが、生きた緑膿菌の培養菌は出現しなかった。
この結果は、S.ミティスから分泌された抗菌的に有効なペプチドの存在を示している。このペプチドは単に阻害効果を有するというよりは、殺菌作用を有するように思われる。
実施例2
S.オラリスの1菌株を気管支洗浄液の正常フロラから分離した。23r-rDNAの高度変異領域を増幅し、そして、アンプリコンを配列決定し、それらがRudney等(上述)と合致するS.オラリスと同一であることを確認した。
血液培地から分離されたグラム陰性緑膿菌の菌株の水中の懸濁液を、寒天プレート上に加えた。分離したS.オラリス株を爪楊枝を用いてプレート上にスポットした。プレートを37℃で24時間培養した。緑膿菌の生育が、S.オラリスの領域で阻害されていることが明らかで、これは後者が抗菌性ペプチドを分泌していることを示していた。
実施例3
S.ミティスからの抗菌性ペプチドの簡単な特徴付けを以下のように行った。S.ミティスから細胞外に分泌されたタンパク質をイオン交換、サイズ排除及び疎水性相互作用クロマトグラフィーを組み合わせて精製した。
S.ミティスから細胞外に分泌されたペプチドの最終的な精製は、逆相HPLCによりC4カラムを用いて0〜25%のアセトニトリルの線形勾配で行った(図2A)。得られた13個の画分のうち、6番目(図中、溶出時間が25.49)のみが、試験した濃度で緑膿菌の生育を阻止した。3回の実施からのこの画分を集めて、さらにHPLCで精製した(図2B)。この精製されたペプチド(RTA-1と名づけられた)は、培地中の緑膿菌抽出物の存在のような環境の刺激なしに産生されていることから、S.ミティスの構成的分泌性成分であるようだ。
分離したペプチドのマトリクス支援型レーザー脱着飛行時間型(MALDI-TOF)分析により分子量が773.5であることがわかった(図4)。
このペプチドのN−末端配列により配列LCSYIDVが明らかにされた。この配列の理論的な分子量は793であるから、このペプチドは、ランチビオチクスのクラスのペプチドの場合のように、修飾(セリン又はチロシン残基の脱水化)されている可能性がある。このRTA-1の配列は、S.ミティス遺伝子に由来する未知の小さなペプチド配列に合致する。
実施例4
抗菌活性試験をFPLC及びHPLCカラムから単離された画分の活性を確認するために用いた。
HPLC−精製ペプチド調製物を緑膿菌に対する阻害活性に関して試験した。凍結乾燥し、HPLCで精製した材料を用いて、保存用10nMペプチド調製液を蒸留水中で調製した。緑膿菌を中間−対数相まで、ルリアーベルタニ(LB)培地中で生育させた。細菌培養液を1:100に希釈し、そして50μLを、96穴マイクロタイタープレート中で、50μLの水(対照)又は20μLのペプチド+30μLの水のいずれかと共にインキュベートした。細菌の生育を620nmでモニターした。
緑膿菌に対する殺菌活性を、マイクロタイターウエル中で、ペプチド又は水(対照)のいずれかと共に希釈した緑膿菌のアリコットを、37℃で9時間培養した後取り出し、1:10000μLに希釈し、LB寒天プレートに載せ、そして37℃で16時間培養した後観察されるコロニーの数を数えることにより証明した。
典型的な阻害の結果を図3に示している。これは分離されたペプチドRTA-1が緑膿菌に対して、1nMのオーダーの濃度で抗菌作用を示すことを示唆している。
S.ミティスの9つの菌株の存在下での、緑膿菌の菌株が生育している培養プレートを示す。 S.ミティスから分泌された細胞外ペプチドのHPLCによる精製の結果を示す。 本発明の抗菌性ペプチドのHPLC精製画分の抗菌活性を示すグラフである。 緑膿菌に対する抗菌活性を有するペプチド(RTA-1)のMALDI TOF質量分析スペクトルを示す。

Claims (34)

  1. ストレプトコッカス・ミティス若しくはストレプトコッカス・オラリスから得ることができる抗菌性ペプチド;又は、その変異体、又は、それらのいずれかの断片。
  2. 菌株がストレプトコッカス・ミティスである、請求項1記載の抗菌性ペプチド。
  3. 分子量が2,300未満である、請求項1又は2記載のペプチド。
  4. 分子量が1,000未満である、請求項3記載のペプチド。
  5. 分子量が800未満である、請求項4記載のペプチド。
  6. ストレプトコッカス・ミティスから得ることができるペプチド、又は、その変異体、又は、それらのいずれかの断片を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のペプチド。
  7. 配列番号1:
    1723456 (配列番号1)
    (ここで、
    2は、非荷電の極性側鎖を有するアミノ酸;
    3は、チロシン、トレオニン、又は、セリン;
    1、X4及びX6は、非荷電の非極性アミノ酸、
    5は、荷電アミノ酸、
    並びに、X7は、システイン又はヒスチジンである)
    のアミノ酸を少なくとも7個含む、治療で使用するためのペプチド。
  8. 7が、システインである、請求項7記載のペプチド。
  9. 2が、セリンである、請求項7又は9記載のペプチド。
  10. 3が、チロシンである、請求項7〜9のいずれかに記載のペプチド。
  11. 1、X4及びX6が、イソロイシン、ロイシン、アラニン又はバリンから選ばれる、請求項7〜10のいずれかに記載のペプチド。
  12. 1が、ロイシンである、請求項7〜11のいずれかに記載のペプチド。
  13. 4が、イソロイシンである、請求項7〜12のいずれかに記載のペプチド。
  14. 6が、バリンである、請求項7〜13のいずれかに記載のペプチド。
  15. 5が、アスパラギン酸又はグルタミン酸である、請求項7〜14のいずれかに記載のペプチド。
  16. 5が、アスパラギン酸である、請求項15記載のペプチド。
  17. 配列番号2:
    LCSYIDV (配列番号2)
    を含む、請求項7記載のペプチド。
  18. さらに配列番号1に融合したアミノ酸を、N−および/またはC−末端に含む、請求項7〜17のいずれかに記載のペプチド。
  19. さらなるアミノ酸が、荷電性のアミノ酸を含み、そして、このペプチドの可溶性を増進させる、請求項18記載のペプチド。
  20. ストレプトコッカス・オラリスから得ることができるペプチド、又はその変異体、又はそれらいずれかの断片の、いずれかである、請求項1のペプチド。
  21. 単離された、請求項1〜20のいずれかに記載のペプチドを、製薬的に受容できる担体と組み合わせて含む医薬組成物。
  22. 治療で使用するための、請求項1〜6のいずれかに記載のペプチド。
  23. グラム陰性菌により引き起こされる感染症の治療において使用するための、請求項7〜20又は22のいずれかに記載のペプチド。
  24. ブドウ球菌sppにより引き起こされる感染症の治療において使用するための、請求項7〜20又は22のいずれかに記載のペプチド。
  25. 抗菌性治療のための医薬品の製造における、請求項1〜19のいずれかに記載のペプチドの使用。
  26. 医薬品が、腸内細菌、ブルクホルデリアspp、ステノトロホモナス・マルトフィリア、及び、緑膿菌、アシネトバクターspp、又は、ブドウ球菌の感染症の治療のためのものである、請求項25記載の使用。
  27. S.ミティス若しくはS.オラリス、又は、請求項1〜20のいずれかに記載のペプチドを発現させるために操作された菌株の、細菌性グラム陰性細菌感染症の治療用医薬品の製造における使用。
  28. S.ミティス若しくはS.オラリス、又は、請求項1〜20のいずれかに記載のペプチドを発現させるために操作された菌株の、腸内細菌、ブルクホルデリアspp、ステノトロホモナス・マルトフィリア、及び、緑膿菌、アシネトバクターspp、又は、ブドウ球菌の感染症の治療用医薬品の製造における使用。
  29. 抗菌的に有効量の、請求項1〜20のいずれかに記載のペプチドを、それを必要としている患者に投与することを含む細菌感染症の治療方法。
  30. 方法が、S.ミティス又はS.オラリスの菌株を培養すること、及び、それ由来のペプチドを単離することを含む、請求項1記載の抗菌性ペプチドを製造する方法。
  31. 請求項1〜20のいずれかに記載のペプチドをコードする核酸。
  32. 請求項31記載の核酸を含むベクター又はプラスミド。
  33. 請求項32記載のベクター又はプラスミドにより形質転換された組換え細胞。
  34. 請求項17で定義された配列番号2のペプチド以外の、請求項7で定義された配列番号1の抗菌性ペプチド。
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