JP2006515647A - 癌の治療効果増進のための抗癌剤と修飾多糖体の併用 - Google Patents

癌の治療効果増進のための抗癌剤と修飾多糖体の併用 Download PDF

Info

Publication number
JP2006515647A
JP2006515647A JP2006500921A JP2006500921A JP2006515647A JP 2006515647 A JP2006515647 A JP 2006515647A JP 2006500921 A JP2006500921 A JP 2006500921A JP 2006500921 A JP2006500921 A JP 2006500921A JP 2006515647 A JP2006515647 A JP 2006515647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cancer
modified polysaccharide
side chain
modified
saccharide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006500921A
Other languages
English (en)
Inventor
プラット,デイビット
Original Assignee
プロ−ファーマシューティカルズ,インク.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by プロ−ファーマシューティカルズ,インク. filed Critical プロ−ファーマシューティカルズ,インク.
Publication of JP2006515647A publication Critical patent/JP2006515647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/30Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
    • A61K47/36Polysaccharides; Derivatives thereof, e.g. gums, starch, alginate, dextrin, hyaluronic acid, chitosan, inulin, agar or pectin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/715Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof

Abstract

癌を治療し、毒性を減少させ、転移を抑制するための修飾糖類化合物と、少なくとも1種の抗癌剤と併用したその利用法が解説されている。修飾糖類は、5%以下でエステル化されており、反復部位を有している糖バックボーンを含んでいる。それぞれの反復部位は複数のウロン酸分子と、少なくとも1つの中性単糖類を連結して有しており、バックボーンに連結された少なくとも1本の糖類側鎖は複数の中性糖類または糖類誘導体を有し、修飾多糖類は平均分子量15kDから60kDを有している。化学治療薬と併用された多糖類は運搬体として作用し、副作用を低減させながら化学治療薬の効果を改善させる。

Description

本発明は化学的に修飾され、分子量5kDから60kDを有した多糖体と、悪性癌の治療と予防のための抗癌剤の搬送とそれを利用する方法に関する。
人口の高齢化に伴って多様な形態の癌の発生率が増大することが知られている。例えば、前立腺癌は米国男性の最も多発する癌であり、癌による死亡原因の第二位である。約50%の前立腺癌と診断された患者は前立腺からの転移症状または転移性を有する。前立腺癌は骨に転移し、患者は重大な骨変質病で死亡することが多い。それでも転移した患者の効果的な治療法は限られており、緩和治療も限定されている。
従来から腫瘍細胞変性は、細胞が元腫瘍から離れ、基礎粘膜を侵し、腫瘍細胞塞栓から血流を介して移動し、標的臓器の血管内皮と相互作用して浸出させ、増殖して転移腫瘍コロニーを形成することであるのが知られている(コーン E.,Anticancer Research,(1993),vol.3,pp.2553-2560,及びリオッタ L.他,Cell,(1991),vol.6,pp.327-336)。
転移進行の多くの段階が、ガラクトシド結合レクチン(ガレクチン)を含有した炭水化物結合タンパク質のごとき細胞表面成分で仲介される細胞相互作用が関与していることは一般的に受け入れられている(ラズ A他、Cancer Metastasis Rev.,(1987),vol.6,p.433;ガビウス H、Biochimica et Biophysica Acta,(1991),vol.1071,pp.1-18)。先天性マウスの尾静脈への注射に先立って、体外での抗ガレクチンモノクローナル抗体でのB16メラノーマ(黒腫)及びUV−2237線維肉腫細胞の治療は腫瘍肺コロニー拡大防止に効果を発揮した(メロムスキー L他,Cancer Research,(1986),vol.46,pp.5270-5275)。ガラクチン−3cDNAでの低転移性、低ガラクチン−3発現UV−2237−c115線維肉腫細胞のトランスフェクション(遺伝子導入)は、遺伝子導入された細胞の転移表現型を増加させた(ラズ A他,Int.J.Cancer,(1990),vol.46,pp.871-877)。さらに、ヒトの乳頭甲状癌のガラクチン−3発現レベルと、ヒトの結腸直腸癌及び胃癌との間で相関関係が確立されている(チアリオッチ L他,Oncogene,(1992),vol.7,pp.2507-2511;イリムラ T他,Cancer Res.(1991),vol.51,pp.387-393;ロタン R他、Int.J.Cancer,(1994),vol.56,pp.1-20,;ロツ M他,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,(1993),vol.90,pp.3466-3470)。
メチル−α−D−ラクトシド及びラクト−N−テトロースのごとき単糖類がB16メラノーマ細胞の転移を抑制し、D−ガラクトース及びアラビノガラクトースがL−1肉腫細胞の肝臓転移を抑制することは知られている(ビュース J他,J.Cancer Res.Clin.Oncol.,(1987),vol.113,pp.51-55)。
腫瘍部位への非特定搬送並びに正常組織に対する副作用のために大抵の一般的な抗癌剤は細胞毒性である。望ましい治療のための併用は多糖類が細胞毒性薬剤を可逆的に拘束し、多糖類が結合する腫瘍部位に搬送して薬剤を放出させることである。この標的搬送によって抗癌剤の治療効果が増幅し、不都合な毒性の影響を大きく低減させることができる。
本発明は化学修飾により得られる多糖類に関する。この多糖類は抗癌化学療法剤と可逆的に相互作用し、多糖類自身と共に抗癌剤を効果的に癌の転移した部位に搬送し、化学治療剤単独の場合よりも薬理効果を高める。
本発明によれば、この多糖類は、約5%以下でエステル化しており、それぞれが複数のウロン酸または他のグリコシド酸残基を有した反復部位(ユニット)を含んだ糖類バックボーン(中枢部)を含んでいる。それぞれの反復連続ユニットは少なくとも1体の中性単糖類残基と、中性単糖類へのグルコシド結合を介してそのバックボーンに取り付けられた少なくとも1体の側鎖状オリゴ糖を有している。さらに、複数の中性糖類または糖類誘導体を含み、大多数の末端ガラクトースユニットと平均分子量5kDから60kDを有している。多糖類の立体構造は疎水性、親水性及び弱く負に帯電した成分の併用を有しており、この成分は抗癌剤と相互作用し、抗癌剤をガレクチンレセプターとの相互作用で転移性癌に効果的に運搬する。よって、この抗癌剤は癌細胞に対して効果的に適用され、正常細胞に対して毒性を弱める。
本発明の別実施例は前述のごとき多糖類を含んでいる。そのウロン酸糖類バックボーンはガラクトウロン酸を含んでおり、反復ユニットに接続された中性単糖類はラムノースである。別のさらに特殊な実施例は、少なくとも1つの側鎖が中性糖類及びラムノース単糖類を介してバックボーンに接続したそれらの誘導体を含んだ多糖類を提供する。この複数形態は副作用を減少させつつさらに搬送を効率的とするように、様々な抗癌剤とのポリマー連関性を増強することができる。
本発明によるさらに別な実施例は癌患者の癌の治療法を含む。この治療法は、多糖類と組み合わされた治療効果量の知られた抗癌剤を患者に同時投与する。この投与法は、以下のごとき複数の経路のいずれであっても構わない。それら投与形態とは、静脈経路、皮下経路、局所経路、腹腔経路、および筋肉経路等である。本発明の別実施例は術後または癌の可能性が高い症状の予防措置法であり、治療効果量の多糖類と抗癌剤が組み合わされ、投与される。それら多糖類と抗癌剤は静脈経路、皮下経路、局所経路、腹腔経路、および筋肉経路等で投与される。別実施例では転移を抑制する方法が提供される。この転移抑制法では治療効果量の多糖類と抗癌剤とが組み合わされて投与される。これら多糖類と抗癌剤は静脈経路、皮下経路、局所経路、腹腔経路、および筋肉経路等で投与される。
本発明のさらに別な実施例は癌治療用の薬剤を含む。薬剤は効果量の多糖類と知られた抗癌剤とを含む。この多糖類は複数のウロン酸糖類で形成されたバックボーンと、バックボーンに接続された1/7から1/25の中性単糖類と、中性糖類または中立単糖類を介して接続された糖類誘導体の少なくとも1つの側鎖と、平均分子量5kDから60kDを含んでいる。
本明細書中で使用される略字を解説する。PSは多糖類、EHSはイーグルブレス−ホルム スワーム、DMEMはダルベッコ修飾イーグル最小エッセンシャル培地、CMF−PBSはCa2+とMg2+非含有リン酸塩緩衝化生理食塩水(pH7.2)、BSAはウシ血清アルブミン、GalUAはガラクトピラノシルウロン酸(ガラクトウロン酸)、galはガラクトース、manはマンノース、glcはグルコース、allはアロース、altはアルトロース、idoはイドース、talはタロース、gulはグロース、araはアラビノース、ribはリボース、lyxはリクソース、xylはキシロース、fruはフルクトース、psiはプシコース、sorはソルボース、tagはタガトース、rhaはラムノース、fucはフコース、quinはキノボース、2-d-ribは2−デオキシ−リボースである。
“投与”とは経口、または経静脈、経皮下、経局所、経皮、経粘膜、経腹腔及び経筋肉を含む投与のことである。
“対象”とはヒト等の哺乳動物のことである。
“癌治療”とは癌発症の可能性が高い対象並びに腫瘍を有する対象の予後治療のことである。”治療”には他の部位に細胞が拡散(転位)し、細胞凝集し、細胞分化の異常を減少させたり予防することも含まれる。
“癌”とは、例えば、腎細胞癌、カポジ肉腫、慢性白血病、乳癌、肉腫、卵巣癌、直腸癌、咽喉癌、黒腫、結腸癌、膀胱癌、肥満細胞腫、肺癌、乳腺癌、咽頭鱗細胞癌、胃腸または胃癌のごとき細胞異常を含んだ新生物症のことである。
“脱ポリマー化”とは、例えば、多糖類が化学的に処理され、サイズが減少したときに発生する多糖類バックボーンの部分的または完全な加水分解のことである。
“効果量”とは癌を患う、あるいは癌の可能性が高い対象の症状を改善させる、または延命効果がある薬剤量のことである。
“糖類”とは少糖類や多糖類の個別ユニットを形成するものを含んだ単糖類、単糖類誘導物、単糖類類似物、糖類を含んだ単純炭水化物のことである。
“単糖類”とはポリヒドロキシアルデヒド(アルドース)またはポリヒドロキシケトン(ケトース)並びにその誘導物及び類似物のことである。
“オリゴ糖”とはグリコシド結合を介して結合した約20までの糖類ユニットを含んだ直鎖状または分枝鎖状の単糖類のことである。
“多糖類”とはヘミアセタールまたはグリコシド結合で相互結合された約20から約10000及びそれ以上の糖類ユニットで形成されたポリマーのことである。多糖類は直鎖状、単枝状または複枝状であり、それぞれの枝はさらに派生枝を有することがあり、単糖類はピラノース(6成分環)またはフラノース(5成分環)形態であるD−フルコトースやD−ガラクトース等の標準D−またはL−環状糖類でもよく、あるいはD−グルコサミン等のアミノ糖類、D−フコースまたはL−ラムノース等のデオキシ糖類、D−リボース−5−リン酸塩等の糖リン酸塩、D−ガラクトウロン酸等の糖酸、またはN−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチルノイラミン酸(シアル酸)またはN−スルファト−D−グルコサミン等の複誘導糖類等の環状糖類誘導物でもよい。
“バックボーン”とは多糖類の主鎖または開始多糖類の主鎖から発生する鎖で、αまたはβグリコシド結合で連続的に結合した糖類部分を有したものである。バックボーンは連続鎖に沿った様々な部位で接続された追加単糖類部分を含むことができる。
“エステル化”とは糖類のウロン酸部分のカルボキシル酸部位でのメチルエステルまたは他のエステル基の存在をいう。
“実質的に脱エステル化”とは本明細書においては多糖類のバックボーンのエステル化の程度が約1%から5%以下であることをいう。
“糖類の派生枝を実質的に欠く”とは多糖類バックボーンが反復ユニットごとに約1本から2本以下の派生枝を有することを意味する。
本発明の1実施例では、修飾多糖類は20から25バックボーンユニットごとにバックボーンに接続された中性単糖類を有したウロン酸糖類バックボーンあるいはウロンエステル糖類バックボーンを有している。得られる多糖類はほとんどが中性である糖類と6から25の中性単糖類ごとにバックボーンに接続された糖類誘導体を含んだ少なくとも1側鎖を有している。好適多糖類の中には糖類の少なくとも1つの側鎖を有するものがあり、実質的に派生枝を有せず、末端の糖類はガラクトース、グルコース、アラビノース、またはそれらの誘導体を含む。他の好適多糖類はフェルロイル基で修飾された糖類の末端を有する糖類の少なくとも1つの側鎖を有することができる。
修飾多糖類の製造方法
本発明の1実施例では、天然ポリマーの化学修飾による癌治療用の共同治療剤として使用する修飾多糖類を製造した。化学修飾前にこの多糖類は約40000から400000ダルトンの分子量範囲を有することができ、例えば、グルコース、アラビノース、ガラクトース等を含んだ糖類の複数枝を有することができる。これらの枝はラムノース等の中性単糖類を介してバックボーンに接続できる。これら分子はさらにウロン酸糖類バックボーンを含むことができる。これは10%程度から90%程度のウロン酸残基でエステル化できる。複枝自身は糖類の複枝を有することができ、それら複枝はオプションで中性糖類と中性糖類誘導体を含むことができる。
本明細書では連続的に制御されたpH、温度及び時間、例えば、pH10.0、37℃、30分間や、pH3.5、25℃、12時間のごとき条件で、小さくて脱枝状多糖類分子へのpH依存脱ポリマー化が関与する化学修飾法が解説されている(実施例1)。オプションの別変質法はポタシウムボロヒドリドのごとき還元剤の存在下でアルカリ性溶液内の多糖類を加水分解し、反復サブユニットに対応するサイズの断片を形成することである(米国特許5554386)。化学的に変質された多糖類の分子量範囲は5から60kDであり、さらに特定すれば、15から40kDであり、さらに特定すれば、例えば20kDである。
体外及び体内分析を利用した抗癌剤との共同投与多糖類の生物学効果の実証
知られた抗癌剤と併用して投与される化学的に修飾された多糖類の効果を示すため、いくつかの生体内と生体外分析を選択した。転移の抑制は通常は培養基内で凝集し、化学治療剤と組み合わされた多糖類の存在下で分散状態であり、抗癌剤に対してさらに感受性が高い癌細胞系を使用して示すことができる。(実施例3はB16−F1細胞、UV2237−10−3ネズミ線維肉腫細胞、HT1080ヒト線維肉腫細胞及びA375ヒト黒腫細胞を使用)転移の抑制は転移分析(実施例4)を使用しても示せる。そのMLL細胞は細胞表面でガレクチン−3の増強レベルを有し、腫瘍内皮細胞癒着が関与する。
脊椎ガラクトシド結合レクチンは様々な組織や細胞で発生する。レクチンはサイズに基づいて2類に分類される。それらの分子量は約14kDと約30kDであり、それぞれガレクチン−1及びガレクチン−3として指定される。ガレクチン−3は広範囲な分子、すなわち、ネズミ34kD(mL−34)とヒト31kD(hL−31)腫瘍関連ガラクトシド結合レクチン、35kD線維芽細胞炭水化物結合タンパク質(CBP35)、IgE結合タンパク質(cBP)、32kDマクロファージノンインテグリンラミニン結合タンパク質(Mac−2)を表し、ラット、マウス及びヒト形態の29kDガラクトシド結合レクチン(L−29)を表す。分子クローニング研究はこれらレクチンの多糖類が同一アミノ酸配列を共有することを証明している。
ガレクチン−3は活性化マクロファージで強力に発現され、腫瘍学的に転移細胞に変換される。MLL細胞等の多くの癌細胞は細胞面にガレクチン−3を発現し、その発現は腫瘍細胞の転移プロセスに関与してきた。ポリペプチドの増強された発現は係留独立成長、同形凝集及び腫瘍細胞肺臓集落化の増強能力と関連する。これはガレクチン−3が循環における腫瘍細胞塞栓を促進させ、転移を増大させることを暗示する。腫瘍内皮細胞癒着は転移プロセスにおける重要な現象であると考えられている。ガレクチンはポリ−N−アセチルラクトサミン配列を含んだ少糖類に対して高い親和性を有して結合できる。さらに、特殊糖依存形態でラミニンの炭水化物側鎖にも結合できる。基底膜の主要な非コラーゲン成分であるラミニンはポリ−N−アセチルラクトサミン配列を有したN−結合グリコプロテインであり、細胞癒着、移動、成長、分化、侵略及び転移に関与する。
腫瘍細胞は細胞表面ガレクチン−3を介してグリコプロテインの炭水化物残基と反応できる。これはアガロースのガラクトース残基(D−ガラクトースとL−アンヒドロ−ガラクチトースのポリマー)と作用し、この半固形培養質での細胞増殖に必要な最低サポートを提供する能力と関係することができる。抗ガレクチン−3モノクローナル抗体はアガロース内の腫瘍細胞の成長を抑制できる。さらに、マウスガレクチン−3cDNAでの正常マウス線維芽細胞のトランスフェクションで係留独立成長が得られる。実施例1の多糖類に関して報告されている生体内結果はガレクチン−3を使用したヒトの前立腺癌組織で実行された以前の研究結果(米国特許5895784)と合致している。ここで解説されている多糖類が抗癌剤と組み合わせられて投与されると、ヒトにおける抗転移薬の搬送性向上、標的攻撃性向上及び全体的な効果増強を提供する。
多糖類と抗癌剤の同時投薬
多糖類と抗癌剤は経口、経静脈、経皮膚、局所、経腹腔、筋肉内等のいくつかの投与経路を介して、例えば約10から約1000mg/kgを24時間ごと、及び/又は約2.5から約250mg/kgを6時間ごとに同時投薬できる。
化学的に修飾された多糖類と知られた抗癌剤は経口投与用に単独または共同で製薬できる。他の投薬経路は、局所、経皮、経腹腔、頭蓋内、脳室内、脳内、膣内、子宮内、経口、経直腸、非経口(例えば、経静脈、経脊椎、皮下または筋肉内)がある。さらに、修飾多糖類と抗癌剤を生分解性ポリマーに封じ込め、化合物の放出を遅延させることができる。このポリマーを腫瘍のごとき薬剤が対象とする部位近辺に埋め込み、修飾多糖類を系統的にゆっくりと放出させることができる。小型浸透ポンプも、転移成長部位や腫瘍への血管のごとき対象部位に対してカニューレを介した高密度修飾多糖類の制御搬送に利用できる。生分解性ポリマーとそれらの利用は、例えばブレム他の脳外科学会誌(1991年)74巻、441から446ページで解説されている。
多糖類と抗癌剤の効果量と投与形態は、患者の年齢、体重、病歴、その他の要因に左右される。修飾多糖類成分の分子量(キャリアを無視)と抗癌剤とに基づく好適投与量と投与形態は、例えば、1日に約10から約1000mg/kg体重の投薬を含む。修飾多糖類と抗癌剤の投与量は症状や患者の体重、体調、投薬形態等による。体内での修飾多糖類や抗癌剤の有効作用期間に応じて1日に数回から1週間に1回程度の投薬頻度となる。本発明は人に対してでも動物に対してでも利用できる。本発明の方法は、同時的、または長時間にわたる単独または複合同時投薬を想定する。
修飾多糖類と抗癌剤の調剤物は経口、経直腸、経眼(硝子体内または眼房内を含む)、経鼻、局所(頬や舌下を含む)、子宮内、経膣または非経口(皮下、経腹腔、筋肉内、静脈内、皮内、頭蓋内、気管内、硬膜外を含む)形態で投与される。好適には、これら調剤物は1回分の投薬形態で提供され、通常の製薬技術で製造される。このような製薬技術には活性成分と薬剤キャリアまたは賦形剤とを一体化させるステップが含まれる。一般的に、調剤物は活性成分を液体キャリアまたは微分割固形キャリアと一体化させ、必要に応じて成型して提供される。
非経口投与に適した調剤物には水性及び非水性の無菌注射用液が含まれる。それらは調剤物を投与対象者の血液と等調性とする抗酸化剤、バッファ、制菌剤、溶質を含むことができる。さらに、縣濁剤や膨張剤を含むような水性及び非水性の無菌縣濁液が含まれる。調剤物は1回の投与用または複数回の投与用の容器、例えば、アンプルや薬瓶に収容したり、使用直前に、例えば水のごとき無菌液を追加する等により利用できるようにフリーズドライ状態にして保存できる。注射溶液や縣濁液を無菌粉末、顆粒、錠剤等の形態物から準備させることもできる。
好適な投与調剤物は1日分、1日の分与分、またはさらにその分与分である。前出の成分に加えて本発明の調剤物に一般的な複数の薬剤を含ませ、相助効果を持たせることができる。オプションで、患者に対する平行治療のために細胞毒性薬を含ませる等で修飾多糖体と組み合わせることができる。
適した消化性薬剤キャリアは多糖類が乾燥状態で封入されたゼラチンカプセルや、多糖類がヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、微小結晶セルロース、プロピレングリコール、ステアリン酸亜鉛、二酸化チタン、並びに他の適した結合剤と添加剤と混合された錠剤を含む。この組成物は蒸留水、風味剤、甘味剤等を使用した液体としても製剤でき、風味や味を向上させることもできる。
放出遅延構造体とはポリマー等の材料による構造体のことであり、酵素または酸/塩基性加水分解又は溶解で劣化するものである。身体内に注入されると、この構造体は酵素と体液により影響を受ける。この溶解速度制御構造体は好適にはリポゾーム、ポリラクチド(ポリ乳酸)、ポリグリコリド(グリコール酸の重合体)、ポリラクチドコグリコリド(乳酸とグリコール酸の共重合体)ポリアンヒドリド、ポリ(オルト)エステル、ポリペプチド、ヒアルウロン酸、コラーゲン、コンドロイチンスルフェート、カルボキシル酸、脂肪酸、燐脂質、多糖類、核酸、ポリアミノ酸、フェニルアラニン等のアミノ酸、チロシン、イソロイシン、ポリヌクレオチド、ポリビニルプロピレン、ポリビニルピロリドン、シリコン等の生物利用可能な材料から選択される。好適な生分解性構造体はポリラクチド、ポリグリコリド、またはポリラクチドコグリコリド(乳酸とグリコール酸の共重合体)の構造体である。
本発明の転移変性治療組成物は固体、液体、エアゾール形態でよく、どのような投与形態でもよい。固体治療組成物の例には丸薬、クリーム、埋め込み形態物が含まれる。丸薬は経口形態で、治療クリームは局所的に投与される。埋め込み形態物は局所的、例えば腫瘍部位に投与される。または、例えば皮下における治療用脈管形成変性組成物の放出目的で皮下に埋め込むことができる。液体組成物の例は皮下注射用、静脈注射用あるいは動脈注射用の薬液や、局所投与用及び眼内投与用の調剤液である。エアゾール調剤物の例は肺臓投薬用の吸引用調剤物である。
非経口投与用の調剤物には水性及び非水性の無菌注射液が含まれる。この注射液は抗酸剤、バッファ、制菌剤及び患者の血液と等張性とする溶質を含有でき、縣濁剤や増粘剤を含むことができる水性及び非水性の無菌縣濁液を含むことができる。これら調剤物は1回用や複数回用の投与形態、例えば、密閉アンプルや薬瓶に収容したり、使用直前に例えば水のごとき無菌液を追加する等により利用できるフリーズドライ状態で保存できる。注射溶液や縣濁液は無菌粉末、顆粒、錠剤から準備できる。
好適な投与形態の調剤物とは1日分、1日の分与分、またはさらにその分与分である。前出の成分に加えて本発明の調剤物は他の従来薬剤を含むことができる。オプションで、細胞毒性剤を含ませたり、アンギオスタチンプロテインまたはその生物機能性ペプチド部分と併用して平行治療を施すことができる。
治療剤投与用の他の知られた調剤物も利用できる。
天然多糖類の修飾
開始多糖類は紫外線処理または70%アルコールで約48時間処理して殺菌される。以降の全ステップは無菌状態で実行される。殺菌処理後、多糖類は蒸留水内でゆっくりと溶解される。全炭水化物量はフェノール硫酸法で決定される(フィドラー他,Cancer Res.,(1973),vol.41,pp.3642-3956)。
多糖類溶液のpHは、例えば3N NaOHでpH10.0に増加される。例えば30分から24時間、37℃で保管後、溶液は3N HClで、例えばpH3.0に酸性化され、30分から24時間25℃で維持される。溶液はpH6からpH7に調整される。条件は、得られた修飾多糖類が分子量5kD、10kD、15kD、20kD、25kD、30kD、35kD、40kDを有するように選択される。得られた修飾多糖類生成物は70%エタノールで洗浄され、95%エタノールから乾燥される。その後、修飾多糖類は水中に再溶解され、約5重量%から15重量%の最終濃度とされる(アルバースカイム他,Carbohydrate Research,(1967),vol.5,pp.340-346)。修飾多糖類は本発明の実施例に従ってさらに希釈できる。濃度0.01から5%は細胞に提供される。原料材料と望む修飾多糖類組成物並びに分子量によって、反応条件をさらに調整することができる。
多糖類と抗癌剤の腫瘍を有する動物への投与
多糖類製剤は、癌に有効な知られた抗癌剤の治療有効量にて、知られた抗癌剤と共に投与される。1実施例として、5−FUが2から20mg/mLで60から600mg/m2/日のペースで投与される。別実施例ではパクリタキセルが1から10mg/mLで30から300mg/m2/日のペースで投与される。腫瘍を有する動物での最良の結果は、例えば5−FUやパクリタキセル等の抗癌剤が2から20mg/mLの多糖類と60から600mg/m2で組み合わされたときに得られる。特に、併用治療は無処置のコントロールと比べて結腸腫瘍を有したネズミ類においては80%までの改善が見られた。さらに、5−FU投与のみと比べて40%までの改善が見られた。
抗癌剤と共に投与された修飾多糖類の抗癌効果の決定のための体外分析
(a)特に明記されないかぎり、以下の分析評価は実施例1の修飾多糖類を使用して実施される。異なるサイズの分子は実施例1のごとく5kD、10kD、15kDから40kDで、20kD、25kD、30kD、35kDを含んで試験される。修飾多糖類の量w/vは生理溶液中で0.01から1%w/vの範囲で変動する。コントロールは他の薬剤を含まない多糖類のみ、非修飾多糖類、ガル−、アラ−またはフェルロイル−置換単糖類、並びに抗癌剤のみの条件である。
ラミニンとアシアログリコプロテイン癒着分析:
生体外での同型凝集する腫瘍細胞間の性向と生体内でのそれらの転移可能性の相関関係が確立されている。B16メラノーマ細胞凝集塊は単細胞の場合よりも静脈注入後にさらに多くの肺臓コロニーを発生させる。さらに、抗−ガレクチン−3抗体はアシアロフェツェインによる同型凝集を抑制することが示された(フィドラー,J.Natl.Cancer Inst.,(1970),45:77)。これは細胞表面ガレクチン−3ポリペプチドが、グリコプロテインの側鎖との相互反応に続いて同型凝集を発生させることを暗示する。
実施例1の修飾多糖類は抗癌剤の存在下で、ラミニンコートされた基質への細胞の癒着性の変動とアシアロフェツイン誘導同型凝集ならびに細胞成長の抑制力の変動の測定を含むB16−F1ネズミメラノーマ細胞癒着分析での細胞−細胞及び細胞−マトリックス相互作用の制御性能が試験される。
B16−F1系(肺臓コロニー化の低出現率)はB16メラノーマ細胞の静脈注射で発生した肺臓転移から導かれる(ロータン他、J.Cancer、(1994),vol.56,pp.1-20)。試験可能な他の細胞系にはUV−2237−10−3メズミ線維肉腫細胞、HT1080ヒト線維肉腫細胞及びA375ヒトメラノーマ細胞が含まれる。
細胞はグルタミン、必須アミノ酸、ビタミン類、抗体及び10%の熱不活化胎児ウシ血清(FCS10%)が補充されたダルベッコの修飾イーグル最低エッセンシャル培養液(DMEM)内でプラスチック上の単層にて成長する。この細胞は7%CO2と93%空気の湿気雰囲気内にて37℃に維持される。再現性を確実にするため、全実験はストック回収後6週間以内の培養液成長条件で実施すべきである。
ラミニン(EHSラミニン)は米国ミズーリ州セントルイス市のシグマ社から購入でき、本発明の修飾多糖類は前述のように準備できる。アジアノフェトウインはギブコラボラトリー社から入手できるフェトウインから準備できる。フェトウインは0.05N H2SO4を使用して80℃で1時間、弱酸加水分解処理に供される(米国ニューヨークグランドアイランドのグランドアイランドバイロジカル社のスパイア法)。放出シアル酸は透析によってフェトウインから除去される。
ラミニンに対する細胞癒着
96ウェルプレートの組織培養ウェルが4℃のpH7.2(CMF−PBS)のCa2+とMg2+非含有燐酸バッファ液内でEHSラミニン(2μg/ウェル)にて予備コーティング処理され、残りのタンパク質結合部位は室温にて2時間、CMF−PBS内の1%ウシ血清アルブミン(BSA)でブロックされる。細胞はCMF−PBS内の0.02%のEDTAで回収され、無血清DMEMで縣濁される。全5x104細胞がDMEM内でそれぞれのウェルに加えられる。その際、1)修飾多糖類と抗癌薬、2)種々な濃度の修飾多糖類と非変動量の抗癌薬、または3)非変動濃度の修飾多糖類と変動量の抗癌薬を有する、あるいは有しない。37℃での2時間15分間の培養後に非癒着細胞はCMF−PBSで洗浄され、接着細胞はメタノールで固定されて写真撮影される。接着細胞の相対数はゾルナー他のAnti-cancer Research,(1993),vol.13,pp.923-930の手法により決定される。細胞はメチレンブルーで染色され、HCl−エタノールを加えて染料を放出させる。吸光強度(650ηm)はプレートリーダで測定される。
アシアロフェツインによる同種凝集
細胞はCMF−PBS内にて0.02%EDTAで剥離され、20μg/mLのアシアロフェツインまたは0%から0.5%の修飾多糖類を有した状態、または有しない状態で、CMF−PBS内の1x106の細胞/mL濃度にて縣濁される。0.5mLの細胞縣濁液を含んだ部分標本はシリコン処理されたガラス管に入れられ、80rpmで60分間、37℃にて撹拌される。凝集はCMF−PBS内にて1%のホルムアルデヒドで細胞を固定することで終了する。サンプルは単細胞の数を数えるのに使用され、結果の凝集は次の式で得られる。(1−Nt/Nc)x100(NtとNcはそれぞれ試験化合物とコントロールバッファ(CMF−PBS)の存在下の単細胞数)。
ガレクチンー3に結合する修飾多糖類
ガレクチンへの結合は膜透過性の変動が関与する膜表面変動と相関されている。組み換えガレクチン−3はアシアロフェツイン親和カラムを介した単ステップ純化処理によってバクテリア細胞から抽出できる。ラクトースで溶離した組み換えガレクチン−3は使用前にCMF−PBSに対して透析される。ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)接合ラビット抗ラットIgG+IgMと2,2’−アジノ−ジ(3−エチルベンズチアゾリンスルフォン酸)(ABTS)基質キットは米国カルフォルニア州南サンフランシスコのザイムド社から購入できる。B16−F1ネズミメラノーマ細胞はダルベッコ修飾イーグル最小エッセンシャル培地(DMEM)内で培養組織として成長する。
96ウェルプレートの組織培養ウェルは0.5%MCPと1%BSAを含有したCMF−PBSでコーティングされ、乾燥される。50mMのラクトースの存在下、または非存在下で0.5%BSAと0.05%ツイーン20を含有したCMF−PBS(溶液A)で連続的に希釈された組み換えガレクチン−3が加えられ、120分間培養される。その後、ウェルは排液処理され、0.1%BSAと0.05%ツイーン20を含有したCMF−PBS(溶液B)で洗浄される。溶液A内のラット抗ガレクチン−3が加えられて60分間培養され、溶液Bで洗浄されて、溶液A内で30分間、HRP−接合ラビット抗ラットIgG+IgMで培養される。洗浄後に、各ウェル内で接合している結合酵素の相対量はABTSの添加で確認される。加水分解の程度は405ηnで測定される。
半固形培地でのコロニー形成
細胞はCFM−PBS内にて0.02%EDTAで乖離され、完全DMEM内で1x103細胞/mLにて縣濁される。その場合、1)修飾多糖類と抗癌剤、2)変動濃度の修飾多糖類と、非変動量の抗癌剤、3)変動量の抗癌剤との非変動濃度内の修飾多糖類を有する、または有しない。細胞は30分間37℃で培養され、1:1(v/v)で45℃に温められた蒸留水−完全DMEMの1%アガロース溶液と混合される(1:4、v/v)。続いて、2μLの混合物部分標本が6cm径皿の1%アガロースプレキャスト層の上に置かれる。細胞は14日間、37℃で培養され、形成コロニー数はCMF−PBSに2.6%グルテルアルデヒドを添加して固定後に逆相顕微鏡を使用して決定される。
溶解性組み換えガレクチン−3と抗マック−2モノクローナル抗体を利用した比較結合分析も可能であり、ラミニンへの細胞癒着に対する効果が比較され、抗癌剤と組み合わされた修飾多糖類がどのように作用するかのデータを提供する。
ガレクチン−3異形凝集転移分析
MAT−LyLu(MLL)サブ系は急成長する差別化が困難な腺癌細胞系である。修飾多糖類の存在下あるいは非存在下におけるCrラベル化されたMLL細胞のラット大動脈内皮(RAE)細胞の交会単層への癒着が研究される。まず、MLLとRAE細胞は10%のウシ胎児血清が補給されたRPMI1640培養質内で成長される。RAE細胞は組織培養ウェル内で交会体に成長する。全2.4X106MLL細胞が5μCiNa5CrO4で30分間37℃にて0.5%のウシ血清アルブミン(BSA)により2mLの血清非含有培養質内にて培養される。洗浄後に、ウェルあたり1X103MLL細胞がRAE細胞単層に4倍にて加えられる。90分間、4℃にて、独立的に変動する濃度の組み合わせられた修飾多糖類と抗癌剤の存在下または非存在下でMLL細胞の接着は次のように評価される。細胞は冷却リン酸バッファ液で3回洗浄されて非結合細胞が取り除かれ、0.1NのNaOHで30分間、37℃にて溶解処理される。各ウェル内の放射能はベータカウンターで測定される。独立的変動濃度の抗癌剤と組み合わせられた修飾多糖類の存在下または非存在下でRAE細胞の交会単層へのMLL細胞の接着に要する時間がモニターされる。MLL細胞のRAE細胞への癒着に対する修飾多糖類/抗癌剤による抑制レベルが決定される。
あるいは、この分析の別なバリエーションではRAE細胞へのMLL細胞癒着は蛍光法でモニターされる。まず、1X105のMLL細胞が30分間、0.1%のFITCで培養され、蛍光的に細胞をラベル化する。洗浄後に、細胞は0.5%BSAのRAE細胞単層に加えられる。独立変動濃度の多糖類と抗癌剤の併用が30分間から60分間加えられる。培地は洗浄され、非接着細胞が除去される。接着レベルは蛍光測定に基づいて評価される。
ガレクチン−3への修飾多糖類の結合に対処するため、酵素結合した免疫ソルベント分析が採用され、組み換えガレクチン−3が固定修飾多糖類を投与量に応じて拘束できるか、及びその拘束がラクトースで阻止できるか否かが決定される。そのような分析の結果は本発明に従って抗癌剤と組み合わされて投与される修飾多糖類の単型凝集に関する抑制効果を評価させ、修飾多糖類結合が細胞表面ガレクチン−3分子に対して発生するか否かが決定される。
半固形培地転移擬似分析
0.5%アガロースでのMLLコロニー形成に対する修飾多糖類と抗癌剤の併用の効果を決定するため、MLL細胞はまずCa2+とMg2+非含有(CMF)−PBS内の0.02%EDTAで単層培養から遊離され、様々な濃度での修飾多糖類の存在下または非存在下で完全RPMI培地で4X103細胞/mL濃度にて縣濁される。細胞は30分間、37℃で培養され、45℃に予熱されているRPMI1:4(v/v)の1%アガロース溶液と1:1で混合される。続いて、混合物の2mL部分標本が6cm径皿の1%アガロースプレキャスト層の上面に置かれる。細胞は8日間、37℃で培養され、固定され、数えられ、写真に撮られる。相コントラストマイクロ写真が準備され、0.1%(w/v)の修飾多糖類を含む抗癌剤との併用条件と修飾多糖類を含まない条件で成長したMLL細胞を示す。
生体外での培養単層内のMLL細胞成長速度に対する修飾多糖類と抗癌剤の併用効果を調査するのに類似の実験が実行できる。その結果は生体内実験で得られたものと比較できる。このように、修飾多糖類/抗癌剤共同治療が細胞毒性の結果をもたらすか否かの情報も得られる。
修飾多糖類と抗癌剤の存在下でB16−Fメラノーマ、UV−2237線維肉腫、HT1080ヒト線維肉腫、及びA375ヒトメラノーマを含んだ他の腫瘍細胞が軟質寒天にコロニーを形成する能力も調査できる。実験はMLL細胞の場合と同様に実行できる。
抗癌剤と組み合わされた修飾多糖類の効果を調査する生体内分析
(a)生体内でのR3327−MLL細胞の転移抑制
前立腺癌のダニング(R3327)ラット前立腺癌モデルはダニングが解説したように雄ラットで発見された自然発生的腺癌からダニングが開発した(Natl.Cancer Inst.Mono.,(1963),vol.12,pp.351-369)。アイザック他,Cancar Res.,(1978),vol.38,pp.4353-4393で解説されている分化や転移特性を有したいくつかのサブ系が種々な元腫瘍から発生した。1X106MLL細胞のラット大腿への注射は25日程度内での死亡に導く(アイザック他,The Prostate,(1986),vol.9,pp.261-281,及びピエンタ他,The Prostate,(1992),vol.20,pp.233-241)。元のMLL腫瘍は腫瘍細胞接種後約12日後に転移を開始し、それまでにその腫瘍の切断による除去によって治癒する。切断が12日目以後に実施されたら、ほとんどの実験動物は肺臓とリンパ腺転移によって40日以内に死亡する(アイザック他、The Prostate,(1986),vol.9,pp.261-281)。
知られた抗癌剤との併用による溶解性修飾多糖類は経口でラットに水と一緒に継続的に投与され、これら腫瘍における自然発生的転移に対する効果が調査される。初日にラットは後脚に1X106MLL細胞が注射される。4日目に元の腫瘍が約1cm3の大きさになったとき、0.01%、0.1%または1%(w:v)の修飾多糖類と抗癌剤がラットの飲料水に加えられる。14日目にラットは麻酔され、後脚を切断して腫瘍が除去される。ラットは30日目に解剖される。動物はこの間中、飲料水によって修飾多糖類と抗癌剤を摂取する。コントロールと治療動物は毒性に関してモニターされる。
30日目に肺臓が取り出されて水洗され、ブーアン液で固定される。肺臓転移のラット数はコントロールと比較され、記録される。MLL腫瘍コロニー数は解剖顕微鏡で数えられる。修飾多糖類と抗癌剤による治療の効果も飲料水の濃度の関数としてモニターされる。研究を通じて、治療動物は毒性と体重増加に関してモニターされる。結果は多糖類を摂取しないコントロール群と比較される。毎日の水摂取量は両方の群とも30±4mL/ラットとする。治療期間中に治療動物とコントロール動物の毛並み、行動及び便色もモニターされ、記録される。
コントロールと共治療動物は体重が適切に増加し、修飾多糖類と抗癌剤治療動物における毒性は予期されず、抗癌剤のみのコントロール治療と比較される。肺臓転移のラット数は、知られた抗癌剤のみ、多糖類のみ、個別の単糖類残基または多糖類も抗癌剤もないものと比較して実施例1のタイプの修飾多糖類を摂取する動物で減少する。同様な効果はリンパ腺症状の場合にも観測される。この実施例の治療は、自然発生的な癌転移を予防する目的で、知られた抗癌剤との併用による無毒性経口投与用の修飾多糖類を使用した改良治療法である。

Claims (36)

  1. 抗癌剤と併用される修飾多糖類であって、5%以下でエステル化されており、反復部位を有した糖類バックボーンを含んでおり、各反復部位は複数のウロン酸分子を有し、さらに、少なくとも1つの中性単糖類が連結されており、前記バックボーンに連結された少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は複数の中性オリゴ糖またはオリゴ糖誘導体を含んでおり、本修飾多糖類は平均分子量5kDから60kDを有していることを特徴とする修飾多糖類。
  2. バックボーンのウロン酸糖類は、キシロース、アラビノース、リボース、リキソース、グルコース、アロース、アルトロース、イドース、タロース、ガラクトース、グロース、マンノース、フルクトース、プシコース、ソルボースまたはタガトースをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  3. ウロン酸糖類はガラクトウロン酸をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  4. 中性単糖類はラムノースをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  5. 平均分子量は5kDから60kDであることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  6. 平均分子量は15kDから35kDであることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  7. バックボーンは実質的に脱エステル化されていることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  8. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は中性単糖類を介してバックボーンに連結されていることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  9. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖はラムノース単糖類を介してバックボーンに連結されていることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  10. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は、ガラクトース、マンノース、グルコース、アロース、アルトロース、イドース、タロース、グロース、アラビノース、リボース、リキソース、フルクトース、プシコース、ソルボース、タガトース、ラムノース、フコース、キノボース、2−デオキシ−リボースまたはそれらの誘導体をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  11. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖はガラクトース、アラビノース、ラムノース、グルコースまたはそれらの誘導体を末端に有していることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  12. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖はガラクトースを末端に有していることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  13. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖はフェルロイル基を末端に有していることを特徴とする請求項1記載の修飾多糖類。
  14. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は糖類の枝分かれを実質的に有しないことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の修飾多糖類。
  15. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は糖類の複数の枝分かれを有することを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の修飾多糖類。
  16. 請求項1の修飾多糖類の製造方法であって、ウロン酸糖類と中性単糖類をさらに含み、5%から95%エステル化されており、少なくともその1本のオリゴ糖側鎖が派生枝を有した複数の側鎖を有した糖類バックボーンを有し、平均分子量が45kDから400kDである組成物を選択するステップと、修飾多糖類を製造するため、前記糖類バックボーンを脱ポリマー化させるステップ、側鎖を枝打ちするステップ及び糖酸エステルを脱エステル化するステップで成る3ステップ化学反応を実行するステップとを含んでいることを特徴とする方法。
  17. 組成物の脱ポリマー化ステップは3ステップ化学反応の一部であって、該組成物をアルカリ溶液で処理して略pH10.0とするステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項16記載の修飾多糖類。
  18. 枝打ちステップと脱エステル化ステップは脱ポリマー化ステップに続いて実行され、脱ポリマー化された組成物を略pH10.0で時間と温度の管理下で化学反応処理するステップと、その後に略pH3.0で時間と温度の管理下で酸性溶液で処理するステップとをさらに含んでいることを特徴とする請求項17記載の修飾多糖類。
  19. アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アスパラギナーゼ、ビカルタミド、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、デカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デキサメタソン、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドクソルビシン、エピルビシン、エストラムスチン、エトポシド、エクセメスタン、フィルグラスチム、フルダラビン、フルドコルチゾン、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、ゲムシタビン、ゴセレリン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、インターフェロンアルファ、イリノテカン、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、メドロキシプロゲステロン、メゲステロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メタマイシンズ、メトトレキセート、ミトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パントスタチン、プリカマイシン、ポルフィメル、プロカルバジン、ラルチトレキシド、リトウキシマブ、ストレプトゾシン、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストステロン、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トラストウズマム、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ダウノマイシン、ドキソルビシン、ビンブラスチン等の抗癌剤と併用される修飾多糖類。
  20. タキシン薬は、タキソール、タキソテレ、スピカチン、アセトンでのタキサン−2,13−ジオン,5β,9β,10β−トリヒドロキシ−,環式9,10−アセタール,アセテート、アセトンでのタキサン−2,13−ジオン,5β,9β,10β−トリヒドロキシ−トリヒドロキシ−,環式9,10−アセタール、アセトンでのタキサン−2β,5β,9β,10β−テトロール,環式9,10−アセタール、セファロマニン−7−キシロシド、7−エピ−10−デアセチルセファロ−マニン、10−デアセチルセファロマニン、セファロマニン、タキソールB、13−(2’,3’−ジヒドロキシ−3’−フェニルプロピオニル)バカチンIII、ユンナンキソール、7−(4−アジゾベンゾイル)バカチンIII、N−デベンゾイルタキソールA、O−アセチルバカチンIV、7−(トリエチルシリル)バカチンIII、7,10−ジ−O−[(2,2,2−トリクロロエトキシ)カルボニル]バカチンIII、バカチンIII 13−O−アセテート、バカチンジアセテート、バカチン、バカチンVII、バカチンVI、7−エピ−バカチンIII、バカチンV、バカチンI、バカチンIII、バカチンA、10−デアセチル−7−エピタキソール、エピタキソール、10−デアセチルタキソールC、7−キシロシル−10−デアセチルタキソール、10−デアセチルタキソール−7−キシロシド、7−エピ−10−デアセチルタキソール、10−デアセチルタキソール、及び10−デアセチルタキソールBから選択されることを特徴とする請求項19記載の修飾多糖類。
  21. 癌治療法であって、治療効果量の請求項1記載の修飾多糖類を請求項19記載の抗癌治療薬と併用して投与することを特徴とする治療法。
  22. 癌は腎臓癌、肉腫、カポジ肉腫、慢性白血病、乳癌、乳腺癌、卵巣癌、直腸癌、結腸癌、膀胱癌、前立腺癌、黒腫、肥満細胞腫、肺癌、咽喉癌、咽頭扁平細胞癌、腸癌、または胃癌であることを特徴とする請求項19記載の方法。
  23. 併用した治療効果量の修飾多糖類と抗癌剤を経口投与、静脈注射、局所投薬、腹腔内投与、または筋肉内投与形態で投与するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
  24. 高い癌の可能性を有した対象の癌発症を予防する方法であって、請求項1記載の治療効果量の修飾多糖類と抗癌剤とを併用して投与するステップを含んでいることを特徴とする予防法。
  25. 抗癌剤と併用した修飾多糖類を経口、経静脈、経皮下、局所、腹腔内、筋肉内投与またはそれらの併用形態で投与するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項22記載の予防法。
  26. 請求項1記載の治療効果量の修飾多糖類と抗癌剤とを併用して投与することを特徴とする転移予防法。
  27. 癌は腎臓癌、肉腫、カポジ肉腫、慢性白血病、乳癌、乳腺癌、卵巣癌、直腸癌、結腸癌、膀胱癌、前立腺癌、黒腫、肥満細胞腫、肺癌、咽喉癌、咽頭扁平細胞癌、腸癌、または胃癌であることを特徴とする請求項24記載の転移予防法。
  28. 修飾多糖類と抗癌剤とを経口、経静脈、経皮下、局所、腹腔内、筋肉内投与またはそれらの併用形態で投与するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項24記載の予防法。
  29. 癌治療調剤物であって、抗癌剤と併用された平均分子量5kDから60kDの効果量修飾多糖類を含んでおり、該修飾多糖類は複数のウロン酸糖類で形成されたバックボーンと、該バックボーンに連結された略5%の中性単糖類と、少なくとも1本の中性糖類側鎖または該中性単糖類を介して連結された糖誘導体側鎖とを含んでおり、本調剤物はさらに薬学的に利用できるキャリアを含んでいることを特徴とする調剤物。
  30. 癌治療は転移を抑制するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項29記載の調剤物。
  31. 修飾多糖類の平均分子量は15kDから35kDであることを特徴とする請求項29記載の調剤物。
  32. 修飾多糖類の平均分子量は略25kDであることを特徴とする請求項29記載の調剤物。
  33. ウロン酸糖類はキシロース、アラビノース、リボース、リキソース、ガラクトース、グルコース、アロース、アルトロース、イソース、タロース、グロース、マンノース、フルクトース、プシコース、ソルボース、タガトース、またはそれらの誘導体をさらに含んでいることを特徴とする請求項29記載の調剤物。
  34. 中性単糖類はラムノースを含んでいることを特徴とする請求項29記載の調剤物。
  35. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は糖類の派生枝を実質的に有しないことを特徴とする請求項29から32のいずれかに記載の調剤物。
  36. 少なくとも1本のオリゴ糖側鎖は糖類の複数の派生枝を有していることを特徴とする請求項29から32のいずれかに記載の調剤物。
JP2006500921A 2003-01-16 2004-01-14 癌の治療効果増進のための抗癌剤と修飾多糖体の併用 Pending JP2006515647A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US44049603P 2003-01-16 2003-01-16
PCT/US2004/000747 WO2004064777A2 (en) 2003-01-16 2004-01-14 Modified polysaccharides combination with anti-cancer drugs for enhanced treatment of cancer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006515647A true JP2006515647A (ja) 2006-06-01

Family

ID=32771821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006500921A Pending JP2006515647A (ja) 2003-01-16 2004-01-14 癌の治療効果増進のための抗癌剤と修飾多糖体の併用

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP1592432A2 (ja)
JP (1) JP2006515647A (ja)
WO (1) WO2004064777A2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102162351B1 (ko) * 2018-11-08 2020-10-06 순천향대학교 산학협력단 약물-결합 화합물 및 이의 용도

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5569483A (en) * 1989-02-10 1996-10-29 Alko Group Ltd. Degraded polysaccharide derivatives
US5834442A (en) * 1994-07-07 1998-11-10 Barbara Ann Karmanos Cancer Institute Method for inhibiting cancer metastasis by oral administration of soluble modified citrus pectin
US6500807B1 (en) * 1999-02-02 2002-12-31 Safescience, Inc. Modified pectin and nucleic acid composition

Also Published As

Publication number Publication date
WO2004064777A3 (en) 2005-09-09
EP1592432A2 (en) 2005-11-09
WO2004064777A2 (en) 2004-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Vlodavsky et al. Heparanase: From basic research to therapeutic applications in cancer and inflammation
Maxwell et al. Pectin–an emerging new bioactive food polysaccharide
EP0768885B1 (en) Method for inhibiting cancer metastasis by oral administration of soluble modified citrus pectin
Shanmugam et al. Heparinoid-active sulphated polysaccharides from marine algae as potential blood anticoagulant agents
HU229509B1 (en) Derivatives of partially desulphated glycosaminoglycans endowed with antiangiogenic activity and devoid of anticoagulating effect, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
Inufusa et al. Role of galectin-3 in adenocarcinoma liver metastasis
US20090131362A1 (en) Use of defibrotide for the inhibition of heparanase
US9572831B2 (en) Composition and method for sulfated non-anticoagulant low molecular weight heparins in cancer and tumor metastasis
CN103841979B (zh) 作为改善非抗凝血的硫酸多糖的口服制剂的添加剂的吸收促进剂
US20020107222A1 (en) Modified polysaccharides for treatment of cancer
US20070258969A1 (en) Compositions and methods for targeting metastatic tumors using multivalent ligand-linked carbohydrate polymers
JP2001514630A (ja) 抗凝血/抗血栓活性を有する硫酸化オリゴ糖類
Khotimchenko The antitumor properties of nonstarch polysaccharides: carrageenans, alginates, and pectins
WO2006002106A2 (en) Compositions and methods for the co-delivery of anti-cancer drugs, anti-angiogenic drugs, and a polysaccharide
US20050282773A1 (en) Modified polysaccharides in combination with anti-cancer drugs for enhanced treatment of cancer
JP2006515647A (ja) 癌の治療効果増進のための抗癌剤と修飾多糖体の併用
KR20200037523A (ko) 히알루론산 나노입자를 함유하는 섬유증의 예방 또는 치료용 약학 조성물
Luo et al. A highly branched α-d-glucan facilitates antitumor immunity by reducing cancer cell CXCL5 expression
Niu et al. A low molecular weight polysaccharide isolated from Agaricus blazei Murill (LMPAB) exhibits its anti-metastatic effect by down-regulating metalloproteinase-9 and up-regulating Nm23-H1
JPWO2008084574A1 (ja) 血管新生阻害剤
MXPA06006275A (es) Enoxaparina para el tratamiento de cancer.
Mestechkina et al. Effect of polysaccharides on biological activity of human lactoferrin
US20060079481A1 (en) Method of treating/preventing mucositis
KR20190092615A (ko) 전이 형성 및/또는 재발을 예방하는 데 사용하기 위한 다당류
WO2023073531A1 (en) Glycoconjugated drug for the treatment of hepatocellular carcinoma

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060522

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308