JP2006513039A - 缶端部のプルタブ上にマーキングを提供する方法 - Google Patents

Abstract

缶の閉鎖部に旋回的に取り付けられた、掌握部と固定部とを有するロゴを備えた缶の端部であって、缶のタブは、販売促進および装飾目的のために内部に刻印されたロゴを形成されたことを特徴とする。ロゴを備えた缶タブは、押し上げ式剥がし片または引き上げ式剥がし片に近接する缶の閉鎖部に取り付けられてもよく、あるいは、缶の閉鎖部の円周部全体により画定された剥がし片を有する缶閉鎖部の外部端部に近接して取り付けられてもよい。

Description

発明の分野

本発明は缶製作に関し、特に缶の上端部の作成方法に関する。特に、マーキングを有する缶端部のプルタブを飲料の缶端部を含む缶上に提供するための方法に関し、マーキングはロゴのように缶上に刻印されて、宣伝用および装飾目的、購入の証拠、その製品であることを証明するため、およびその他の目的でなされる。

発明の背景

食品および飲料缶などの缶製品を用いる従来のシステムでは、企業メッセージを提供したり、缶端部のプルタブ上に宣伝したり装飾したりなどが、印刷加工、エンボス加工、画像のエッチングまたは缶端部のプルタブ上のロゴなどによりなされている。缶端部のプルタブ上にロゴを提供する工程は、インク、絵の具、シルクスクリーン、または接着剤類を含む任意の従来技術により行なわれてもよいが、これに限定されるものではない。のちにレーザー技術が缶端部のプルタブ上にマーキングを製作するために使用されるようになった。

本願明細書においては、用語「マーキング」は、ロゴ、英数字、シンボル、ウェイビング、断面型彫り、タブにわたる切り欠けを含む、プルタブ上に設けられるいかなる形態のマークをも含む。リングプルタブあるいはタブ端部のいずれかの上に示された最も初期のマーキングには「リングをあげて開けてください。」「缶はごみ入れに捨ててください。」「缶のポイ捨てはやめましょう」などや他の短いメッセージが見られた。以来、多彩なロゴまたは装飾的なマークのより創造的なマーキングが、魅力的な販売促進および／または共同ブランドの目的のために、また購入の証拠、純粋の製品であるという識別、改ざん防止などの目的のために用いられてきた。

先行技術における米国特許第６０８２０３０号では、成型プラスチックカバーが認証システムとして使用されている。かかる認証システムは先行技術として高価であり、プルタブには別のプラスチック材料をはめる必要がある。

先行技術における米国特許第６１０５８０６号では、レーザー装置は陽極処理または上塗りを施したアルミニウム・タブを焼いたりエッチングしたりするために使用される。缶端部のプルタブ上に色ロゴまたは装飾的なアイテムを製作するためには、アルミニウム材料に複数のコーティングを施さなければならない。かかる材料、工程およびロゴまたは装飾的なアイテムを製作する装置は高価である。

ＷＯ０２２８７３０における先行技術では、ステッカーを付着する装置が用いられて、プルタブ上にロゴまたは装飾的なアイテムが記載されているステッカーが貼付されている。ロゴの品質は、ステッカーのもつ性質によっては、長く持つものではない。本発明は前述されたこれらのシステムの限界を克服するためになされたものである。

本発明の目的の１つは、プルタブにロゴまたは複数の単語を掲載するためのコストを低減することである。プルタブにあらかじめ形成されたロゴを押すコストは、レーザー設備に比較するとはるかに安いものである。

本発明の他の目的は、プルタブ上にロゴを掲載するために必要とされる所要時間である。例えば、刻印工程が使用された場合には、プルタブ上にロゴを押すのに必要な時間は極めて短いものである。ゆえにかかる工程は直接労働時間またはコストを低減し、またはこれにより処理能力を向上させるであろう。

本発明のさらに他の目的は、いくつかの先行技術と比較して、より永く持続するロゴを提供することである。

発明の概要

前述の目的を達成するために、本発明の一般的な実施形態においては、缶上にマークを施すために、プルタブ上のプレス加工を含む金属製の缶の金属製のプルタブ上にマーキングを提供する方法が提供される。

好ましくは、プレス加工には、エンボス加工、鋳造加工、パンチおよびダイス、二次加工、型押し、パンチング加工、スコアリング加工およびプルタブへの切り込み加工等のいかなる加工方法をも含まれ、かつ
マークは、プルタブ上のロゴ、英数字、シンボル、ウェイビング、断面型彫りなどのいかなる組み合わせをも含み、また、前述のマークを形成するプルタブ成形加工上に開口部および切り欠けの形状で設けられてもよい。

好ましい実施形態においては、各前述のプルタブ上にマーキングを提供するために、複数のプルタブが、プレス加工に先立って金属片上に形成されてもよい。各マーキングの周囲にプルタブを形成する前に、複数のマーキングが金属片上に適切に離間され、プレス加工されてもよい。あるいは、複数のプルタブ、および金属片上でこれらのプルタブに対応するマーキングは、単一のプレス加工により形成されてもよい。

好ましくは、かかる方法はさらに、プルタブの端部を折り畳んで全体的に丸い唇部を形成するステップを含む。

本発明の他の態様では、マーキングを設けられたプルタブを有する、簡単に開けることができる缶端部を作成するための方法が提供されるが、この方法は、
プルタブを形成するステップと、
プルタブ上のマーキングをプレス加工するステップと、
缶端部上でタブをリベット締めにすることを含む、マークされたプルタブを缶端部上に固定するステップと、を含む。

好ましい実施形態では、マークされたプルタブを固定するステップには、リベット締め手段により閉鎖された缶部上に、マークされたプルタブを固定する前に、金属製の片の上にあらかじめ形成されたこのような複数のプルタブから形成されたプルタブを移動させるステッを含む。好ましくは、かかる方法はさらに、プルタブの端部を折り畳んで全体的に丸い唇部を形成するステップを含む。

他の好ましい実施形態においては、かかる方法はさらに、
方法は、缶端部の開口部の輪郭をたどるスコアラインを提供するステップと、
また、開口部を完全に開口するために、前述のスコアラインに沿って使用者が裂け続けることができるプルタブを引き上げることにより、端部上のある地点で、その地点でのスコアラインを引き裂くのに役立つ、前述のプルタブを固定するステップと、をさらに含む。開口部の代わりとしては、缶端部の周縁全体を実質的に覆うスコアラインにより画定されるものがある。

他の実施形態においては、プルタブを備えた缶端部の製作は単一の連続工程で実施されてもよい。

好ましい実施形態の詳細な説明

本発明にしたがったプルタブ上のロゴまたは単語に刻印（すなわち、板金作業中の機械工学業務の中で定義される切り込み加工、貫通加工、パンチ加工）を含むプレス加工を施す方法は、図面および添付の詳細な説明を参照することにより最もよく理解されるであろう。

図１は、プルタブ（１０）上にロゴが刻印された缶の閉鎖部（１）を示す。缶の閉鎖部（１）は、缶の閉鎖部（１）に、リベット（１４）または他の従来の手段により強固に取り付けられたプルタブ（１０）と、力により押し裂かれ開けられるスコアライン（１８）により輪郭をなぞる剥がし片（１３）と、を含む。
プルタブ（１０）は、掌握部（１２）と、固定部（１１）とを含む。プルタブ（１０）は、リベット（１４）により強固に缶の閉鎖部（１）に取り付けられ、プルタブ（１０）の固定部（１１）に隣接して細長い開口部（１５）が設けられて、リベット（１４）を有するレバーとして作用する。プルタブ（１０）は、掌握部（１２）が持ち上げられて、結果として生じる、リベットの周りで梃子支点を有する梃子が、プルタブ（１０）の固定部（１１）により下方の力を加えると、リベット（１４）を軸に旋回して、剥がし片（１３）を開ける。剥がし片（１３）は、剥がし片（１３）の一部分が引き裂かれて開くとともに、スコアライン（１８）の残りの部分が缶の閉鎖部（１）とともに残るように設計されている。剥がし片（１３）が完全に押し開かれて、開口部または開口を曝した後で初めて消費者は缶の内容物を消費することができる。プルタブ（１０）は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、鋼、亜鉛、または他の適切な材料などの、容易に加工される金属材料で製作されることが好ましい。プルタブ（１０）は、二次加工プレスにより成形がなされてもよい。この材料は、機械でプルタブ（１０）に所望のロゴを容易に押すことを可能にする。文字、アイコン、商標、その他の種々のロゴは、販売促進のためにプルタブ（１０）上に刻印されてもよい。タブ（１０）内の掌握開口部を形成する代わりに、プルタブ（１０）上にロゴ（１６）が刻印される。

図２は、本発明の第２の実施形態を示す。この実施形態において、プルタブ（１０）は構成の点で第１の実施形態に類似しており、リベット（２４）により缶閉鎖部（２１）に固定され、剥がし片（２３）は、プルタブ（１０）を引くことにより缶の閉鎖部（２１）を開けるために裂けられるスコアライン（２８）により画定された、缶の缶閉鎖部（２１）の内部周囲全体を実質的に含む。

本発明の工程は、例えば、図３のブロック図で示されるように、プルタブ（１０）上で所望のロゴを形成するための刻印システムを有する二次加工プレスを備えたプルタブ（１０）の製作のためにプレス加工装置によって実行されてもよい。刻印されたロゴのついたプルタブ（１０）を生産するための第１の方法においては、鋼／アルミニウム片が成形加工セクション（Ｓ３１）に供給され、掌握部分（１２）の上のマーキングまたはロゴなしで、鋼／アルミニウム片に沿って、タブのあらかじめ決められた形状を成形する。この成形されたタブ片は次いで、刻印加工セクション（Ｓ３２）に供給され、刻印されるかならびに／もしくは成形されたタブ片上にそれぞれあらかじめ決められた形状のタブの掌握部分上に所望のロゴを刻み込む。刻印加工セクション（Ｓ３２）を出たあとの成形されたロゴタブ片は次いで、リベットセクション（Ｓ３３）に供給され、プルタブは成形されたロゴタブ片（Ｓ３４）から外されて、缶の缶閉鎖部上に固定される。当業者は、折り曲げセクション（Ｓ３５）を加えてプルタブの鋭い端部に折り込んで、タブの型彫りを増強するために全体的に丸い唇部を設けてもよい。この折り曲げセクションの位置は前述されたようにセクション間で交換可能である。

図４は、プルタブ（１０）上にロゴを形成するための刻印加工システムを有する二次加工プレスを用いて、プルタブ（１０）を生産するための他の方法を示す。この第２の方法において、刻印加工セクション（Ｓ４１）は成形加工セクションの工程（Ｓ４２）の前に位置される。所望のロゴは、成形加工セクション（Ｓ４２）を始めるに先立って、前述の鋼／アルミニウム片（Ｓ４１）に沿ってそれぞれの刻印されたロゴ間のあらかじめ決められた位置で、鋼／アルミニウム片から刻印および／または切り込みがなされる。刻印によりロゴは、プルタブ（１０）上でより長く残るロゴになる。タブをあらかじめ決められた形状に成形したのち、プルタブはリベット締めにより、缶端部へ強固に取り付けられる。

刻印されたロゴを有する着色されたプルタブが必要な場合には、所望の色に着色された鋼／アルミニウム片を本発明とともに用いられてもよい。

上塗りを施した色を有する鋼／アルミニウム片もまた同様に、本発明とともに用いられてもよい。本発明は、他の具体的な態様で実施されてもよく、かつ上述された実施形態のみに制限されるものではないことを理解されたい。しかしながら、当業者なら容易に考えうるような、開示された概念を修正したものおよびその等価物は、本願明細書に添付された特許請求の範囲における範囲内に含まれるように意図されたものである。

は、本発明の一実施形態にしたがった端部タブ上に刻印されたロゴに設けられた端部を有する缶の上面の平面図を示す。 は、端部タブ上に刻印されたロゴに設けられた端部の、他の実施形態を有する缶の上面平面図を示す。 は、本発明のプルタブを生産するための方法のブロック図を示す。 は、本発明のプルタブを生産するための代替方法のブロック図を示す。

Claims (19)

1. 金属製の缶端部のプルタブ上にマーキングを提供する方法であって、プルタブ上にマークを施すための前記プルタブ上へのプレス加工を含む方法。
2. 前記プレス加工には、エンボス加工、鋳造加工、パンチおよびダイス、二次加工プレス加工、刻印加工、パンチング加工、スコアリング加工およびプルタブへの切り込み加工等のいかなる加工方法をも含まれる請求項１に記載の方法。
3. 前記マークは、プルタブ上のロゴ、英数字、シンボル、ウェイビング、断面型彫りなどのいかなる組み合わせをも含む請求項２に記載の方法。
4. 前記マークは、前記マークを形成するプルタブ上の開口部および切り欠けを含む請求項１に記載の方法。
5. 前記プルタブ上にマーキングを施すために、複数のプルタブがプレス加工に先立って金属片上に形成される請求項１に記載の方法。
6. 複数の前記マーキングが金属片上に適切に離間され、各マーキングの周囲にプルタブを形成する前にプレス加工される請求項１に記載の方法。
7. 単一のプレス加工により、複数のプルタブを形成するとともに、前記対応するマーキングを金属片上に形成する請求項１に記載の方法。
8. 前記プルタブの端部を折り畳んで全体的に丸い唇部を形成するステップをさらに含む前述の請求項のいずれか１つに記載の方法。
9. マーキングを施されたプルタブを有する、容易に開けられる缶端部を製造するための方法であって、
   前記プルタブを形成するステップと、
   前記プルタブ上の前記マーキングをプレス加工するステップと、
   前記タブを前記缶端部上にリベット締めすることを含む、前記缶端部上に前記マークされたプルタブを固定するステップと、を含む方法。
10. 前記マークされたプルタブを固定するステップは、リベット締め手段により前記缶の閉鎖部上の前記マークされたプルタブを固定する前に、金属片上にこのような複数のあらかじめ形成されたプルタブから形成された前記プルタブを除去することを含む請求項９に記載のプルタブを有する缶端部を製造するための方法。
11. 前記プルタブの前記端部を折り畳んで全体的に丸い唇部を形成するステップをさらに含む請求項９ないし１０のいずれか１つに記載のプルタブを有する缶端部を製造するための方法。
12. 前記缶端部の開口部の輪郭をたどるスコアラインを提供するステップと、前記開口部を完全に開口するために、前記スコアラインに沿って裂け続けることができる前記プルタブを使用者が引き上げることにより、前記端部上のある地点で、その地点での前記スコアラインを容易に引き裂くのに役立つ、前記プルタブを固定するステップと、をさらに含む請求項９ないし１２のいずれか１つに記載のプルタブを有する缶端部を製造するための方法。
13. 前記スコアラインにより画定された前記開口部は前記端部の実質的に全周縁部を覆う請求項１２に記載の缶端部を製造するための方法。
14. 単一の連続的な工程により実施される請求項９ないし１２のいずれか１つに記載のプルタブを有する缶端部を製造するための方法。
15. 複数のこのようなプルタブが連続的な片上に形成されることを含む請求項１ないし８のいずれか１つに記載の方法により製造されたプルタブ。
16. 請求項９ないし１４のいずれか１つに記載のプルタブとともに製造される缶端部。
17. プルタブを有する請求項１５に記載の缶。
18. 缶端部を有する請求項１６に記載の缶。
19. 請求項１ないし１４のいずれか１つに記載の方法を実施するための装置。
    

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