JP2006510892A - 壁厚の監視 - Google Patents

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Abstract

送信器手段と受信器手段とを含むパルス渦電流プローブを用いた導電性の壁をもった物体の壁厚の監視方法であって、前記壁上の検査場所を選択するステップ、複数の検査時間θ(m=1,...,M;M≧2)にて、検査場所に対して所定の位置にプローブを配置し、送信器手段を作動させることにより前記物体中に過渡的な渦電流を誘導し、受信器手段により信号Vを記録するステップ、及び信号Vの各々から検査時間θに関係する壁厚dを求めるステップであって、検査時間θにおける前記検査場所での物体の温度を考慮に入れる前記ステップ、を含む監視方法。

Description

本発明は、導電性の壁を有する物体の壁厚の監視に関する。特に、本発明は、過渡的な渦電流の測定に基づいた監視方法に関する。
本明細書及び特許請求の範囲における監視なる用語は、長期間にわたって選ばれた検査場所の壁厚を繰り返し測定することに対して用いられる。本方法により、例えば、パイプライン壁の腐食速度を求めるのに十分な精度(再現性)で検査場所の壁厚の小さな変化を検出することができる。
過渡的な渦電流を誘起してその応答を測定することにより導電性物体の壁厚を概算する方法は、当該技術において知られている。送信器手段と受信器手段を含んだプローブが、物体の表面(近接表面)に近接して配置される。この送信器は、物体中に過渡的な渦電流を誘導するために、例えば電力供給し急に電力供給を断つことによって作動される。作動は送信器手段のパルス動作により頻繁に行われるので、これらの方法はまたパルス渦電流(PEC)法ともいわれる。この渦電流により時間変化する磁場が生じ、これが受信器手段に信号を発生させる。しばしば、その受信信号は、時間の関数として記録される。壁厚は、信号の特性値を評価することにより概算できる。つまり、この特性値は、信号中の特性時間に関係し、この特性時間が壁厚に関係する。
PEC法は、絶縁層又は腐食生成物を通して測定するのに適している。明細書及び特許請求の範囲においてPEC法に関して用いられる壁厚なる用語は、壁の金属部の厚さをいうことは明らかである。
欧州特許出願EP0321112 A1は、容器の壁上の腐食を検出する方法を開示している。この方法で得られる受信信号は、時間で減衰する。送信器がスイッチオフされた直後の初期の時間部分では、信号は比較的遅い速度で減衰する。後の時間部分では、信号はより早い速度で減衰する。より遅い減衰からより速い減衰への移行が起こる特性時間(臨界時間ともいう)は、物体の壁厚の尺度である。したがって、この公知の方法によると、壁厚は、ある期間にわたる信号の減衰と既知の壁厚で得られた基準減衰を比較することにより示すことができ、この期間は、少なくとも臨界時間を越える部分を含む。
欧州特許出願第EP0910784 A1は、渦電流の減衰を表す信号から物体の壁厚を求める別の方法を開示している。一般に、この方法で受信する信号は、EP0321112 A1において評価された信号と同様の形状を有する。しかしながら、この壁厚は、信号が信号の第1の大きさから第2の大きさまで減衰する時間間隔の長さから、この時間間隔の長さと壁厚の所定の関係を用いて求められる。
非特許文献1は、腐食したオーステナイト系容器壁の残留壁厚を測定する別のパルス渦電流方法を開示している。この方法では、パルスの立ち上がり及び立ち下がり側面の両方が渦電流を生じさせるように、相対的に短い送信器パルス列が用いられる。この方法で受信される信号は、ほぼゼロの振幅で開始し、最大まで上昇し、その後ゼロ振幅を交差して負の最大に向かい、そこからゼロに減衰する。壁厚は、送信器パルスの始まりから最初のゼロ交差地点までの時間間隔の長さから求めることができる。
この公知のパルス渦電流方法は、壁厚検査に用いられ、その際、概算した壁厚は、例えば、腐食していない製造物体又は被検査物体の腐食していない部分の公称壁厚と比較され
る。また、この公知の方法は、例えばパイプラインに沿って又はパイプラインの周囲にて異なる場所で物体を検査して、腐食が生じている箇所を特定するのに用いられる。
しかしながら、今までのところ、同じ場所を繰り返して検査して壁厚を監視するためにパルス渦電流方法を使用することはできなかった。その理由は、公知の方法は、数日、数週間、数ヶ月又は数年の期間にわたって異なる時間に取られた測定値を信頼性高く定量的に比較できるだけ十分に正確でなかったからである。このように長い監視時間は、例えば腐食速度を測定する場合に必要となる。炭素鋼製パイプラインの典型的な腐食速度は、1又は数ミリメートル/年以下のオーダーであり得る。公知の方法の再現性に関連の特有の問題は、被検査物体が炭素鋼などの磁性材料からなるときに直面する。
欧州特許出願EP0321112 欧州特許出願EP0910784 H.M.ThomasとG.Wittingによる論文「Application of a single-reconstruction method to evaluate pulsed eddy-current signals」、NDT International、vol.18、No.5、1985年10月、第251-255頁
したがって、本発明の目的は、長期間にわたって1つの検査場所で結果の比較を可能にするほど精度がよい測定を行うことができる金属物体の壁厚の監視方法を提供することである。
本発明の概要
この目的のため、本発明により、
送信器手段と受信器手段とを含むパルス渦電流プローブを用いた導電性の壁をもった物体の壁厚の監視方法であって、
- 前記壁上の検査場所を選択するステップ、
- 複数の検査時間θ(m=1,...,M;M≧2)にて、検査場所に対して所定の位置にプローブを配置し、送信器手段を作動させることにより前記物体中に過渡的な渦電流を誘導し、受信器手段により信号Vを記録するステップ、及び
- 信号Vの各々から検査時間θに関係する壁厚dを求めるステップであって、検査時間θにおける前記検査場所での物体の温度を考慮に入れる前記ステップ、
を含む監視方法、が提供される。
出願人は、重要だが一般には低く評価されている壁厚監視における誤差の原因が、被検査物体の温度の変化であることを見出した。壁の温度が異なる以外の他の点ではすべて同じ条件下にある特定の鋼製壁の2つの壁厚測定が公知の方法で行われるとき、その結果は、一般的に10度の温度差ごとに数パーセント程ずれ得る。これは、腐食を原因とする小さな変化を検出する場合には、容認できないくらい大きな誤差である。
出願人はまた、測定値について各検査時間の温度の影響を補正することができ、その結果として異なる検査時間でも互いに比較できるほど十分に正確な壁厚の測定値が得られることを見出した。US2002/0149353として発行されている米国特許出願には、2つの受信器コイルを備えた特別の過渡的な渦電流プローブにより得られる1つの壁厚測定値は、物体の温度について補正できることが開示されている。本発明はそれより大きく進歩し、その基礎となる考えは、一般に過渡的な渦電流の測定において温度補正を行うことにより、長期間にわたって同じ検査場所での測定値を信頼性高く定量比較できる測定
精度が達成されるということである。
適切には、各信号Vは、時間tの関数として記録し、特性時間τで特性変化を示し、壁厚dを測定するステップが、信号Vから特性時間τの尺度である特性値Φを求めること、及び壁厚dを特性値Φから求めることを含み、温度が一定の場合には、特性値と壁厚の第1の所定の関係を利用し、壁厚が一定の場合には、特性値と温度の第2の所定の関係を利用する。
本発明の方法は、腐食速度を測定するのに特に適し、この腐食速度は、検査場所での腐食による金属壁厚の単位時間当たりの平均減少として定義される。
検査場所での物体の温度は、各検査時間θで検査場所での物体の温度を示す温度Tを測定すること;及び温度Tを考慮して信号Vの各々から検査時間θに関係する壁厚dを求めることにより考慮に入れることができる。
しかしながら、一般には検査場所での温度を明示的に測定する必要はない。本発明の特定の態様によると、温度は、基準厚さをもった導電性基準物体をプローブと検査物体の間に、検査物体と熱的接触させて配置することにより考慮することができる。その場合、各信号Vは、基準物体中の渦電流に関係した成分と、検査される物体中の渦電流に関係した成分とをもつ。そこで、信号Vについての温度の影響は、基準物体中の渦電流に関係する信号成分を用いることにより考慮できる。
さらに一般に、本発明はまた、送信器手段と受信器手段を含むパルス渦電流プローブを用いて導電性の壁をもった検査物体の特性を測定する方法を提供する。この方法は、
- 基準厚さをもった導電性基準物体を、プローブと検査物体の間に検査物体と熱的接触させて配置するステップ;
- 送信器手段を作動させることにより、検査物体中及び基準物体中に過渡的な渦電流を誘導するステップ;
- 受信器手段により信号を記録するステップであって、該信号は、基準物体中の渦電流に関係する成分と、検査物体中の渦電流に関係する成分とを有する前記ステップ;及び
- 前記信号を処理して検査物体の特性の示度を得るステップであって、該信号についての温度の影響は、基準物体中の渦電流に関係する信号成分を用いることにより考慮される前記ステップ、
を含む。適切には、この基準物体は、基準厚さを有するプレートであり、検査物体は壁であり、検査物体の特性は該壁厚であり、また、基準厚さは壁厚より小さい。
本発明はまた、導電性物体の特性を測定するための渦電流プローブを提供し、このプローブは、送信器及び受信器手段と導電性基準物体とを含み、この基準物体は、通常動作中は送信器及び受信器手段と被検査物体との間に配置される。
適切には、渦電流プローブは、通常動作中に基準物体が検査物体の温度に順応できるように配置された断熱手段をさらに備える。
以下、例として図面に関して本発明をさらに詳細に説明する。
図面において同じ参照番号は、同一又は類似の部分を示すのに用いられる。
本発明の詳細な説明
図1を参照する。図1は、導電性の壁2をもった物体1を示す。送信器手段7及び受信器手段8を備えたパルス渦電流プローブ5が、物体のプローブに最も近い表面(近接表面
)15上の検査場所12の上方の位置10に配置される。送信器及び受信器手段は各々、コイルとして示されており、同じ1つのコイルを有することもできる。送信器手段と受信器手段は共に、1つの送信器及び受信器手段を形成する。位置10は、離間高さL、並びに他の次元におけるプローブ5の平行移動及び回転の方向パラメータ(図示せず)により特徴付けられる。検査場所12での近接表面15と反対表面16の厚さが、時間をかけて監視される。この物体は、例えば、その壁厚よりも十分に大きな半径をもったパイプとし得る。パイプラインを検査する場合には、しばしば、腐食はパイプラインの内側に生じている。この場合、パイプラインの外側から腐食を監視するとき、プローブ5と近接表面15の距離は相対的に一定のままであるが、プローブ5と検査場所12の下の反対表面16の距離は長い間に減少する(図示の通り)。腐食生成物が反対表面16上に形成される場合には(図示せず)、本方法による壁厚には寄与しない。
次に図2を参照する。図2は、検査時間θ(m=1,2)で測定した典型的な信号V(t)を時間tの関数として示す。示された形式の信号は、例えば受信器手段における電圧又は電流の示度とすることができ、金属物体の近くの送信器コイルに電力供給し、その電力供給による渦電流が消滅するまで待ち、送信器コイルの電力供給を急に断つことによって壁中に生成した過渡的な渦電流に応じて得られる。受信器コイルで受信した信号V(t)は、送信器への電力供給が断たれた後の時間tの関数として任意単位にて両対数表現で示される。Vは、Vより大きな壁厚に関係する。
この信号V(t)は、次式(1)による関数S(t,τ)によって数学的に記述できる。
ここで、nは、検査する壁の曲率、受信器(コイル構成、ホールセンサー)の種類と構成に依存するパラメータであり、また壁の近接表面から送信器/受信器構成までの距離(図1の距離L参照)である離間高さにも依存するパラメータであり、
は正規化ファクターであり、
τはいわゆる臨界時間である。
臨界時間τC,1及びτC,2は図2に示されている。この臨界時間は、渦電流が近接表面15から壁2を通って拡散して反対表面16に到達する時間の尺度と見なすことができる。この臨界時間は、次の関係式により記述できる。
τ=σμd (2)
ここで、σは物体の電気伝導率(単位:Ω-1-1)であり、
μは物体の透磁率(V.s/A.m)であり、
dは物体の金属厚さ(m)である。
σとμが一定のとき、厚さdは臨界時間τに直接関係する。したがって、公知の過渡的な渦電流方法で行われているように、臨界時間を測定することにより、又はもっと一般に臨界時間に関係した信号の特性値を測定することにより、壁厚dについての情報を導出できる。
しかしながら、σとμは、温度が変わる場合には定数と見なすことはできない。しばしば、金属導体の電気伝導率は、絶対温度Tに逆比例し、σ(T)∝1/Tとなる。透磁率μの温度依存は直接的ではない。磁性材料では、その透磁率は非常に大きく、また物体の履歴にも依存し、μは温度に伴って上昇する傾向にある。
上述したことから、臨界時間τは、パルス渦電流信号における特性時間τの一例であることは明らかである。この特性時間τにて、特性変化、すなわち、ここではより遅い減衰速度からより速い減衰速度への移行が生じる。臨界時間τ自体、又は臨界時間の関数Φ=Φ(τ)である信号V(t)の別の特性値Φは、壁厚を求めるのに使用できる。適切な特性値Φの別の例は、臨界時間後の時間を含む期間にわたる信号V(t)の積分である。さらに別の例は、臨界時間後の一定時間での信号の値である。というのは、この値は壁が厚くなればなるほど小さくなるからである。さらに別の例は、該信号が第1の大きさから第2の大きさに減衰するのに掛かる時間である。ここで、少なくとも第2の大きさは、臨界時間より後の時間におけるものである。式(2)は、より一般的な次式の特別な場合である。
Φ(τ)=F(d,T,P) (3)
すなわち、特性時間τの関数である特性値Φは、厚さd、温度T、及び他のパラメータP(例として離間高さやプローブの特性が挙げられる)の関数Fである。式(3)は、温度が一定の場合には特性値と壁厚の第1の所定の関係、又は壁厚が一定の場合には特性値と温度の第2の所定の関係を表す特別の形式をとり得る。
出願人は、過渡的な渦電流信号の温度依存は主にσ及びμの温度依存に起因すること、及び他のパラメータのどんな温度依存も2次又はそれより低次であることを見出した。
次に、測定間での温度変化を考慮して本発明により如何にして金属壁厚を監視できるかを例として説明する。
M個の信号V(t)が検査時間θ,...,θにて測定されると仮定する。このために、検査場所の上方の特定位置に渦電流プローブを固定的に取り付けることができる。別法として、各測定の前に所定の位置にプローブを配置することもできる。当業者ならば、マーカー、スペーサなどを用いてプローブを特定の位置に繰り返し取り付ける方法を知っているであろう。典型的な離間高さ距離は、数ミリメートルのオーダー、例えば10mmである。適切には、プローブは、垂直(離間高さ)及び横方向に約1mmより小さい精度で、好ましくは約0.3mmより小さい精度で再配置されねばならない。
各検査時間θに対して、検査場所12での物体の温度を示す温度Tが測定される。当業者ならば、温度、例えば検査場所近くの壁上の熱電対を用いる測定方法、又は赤外線放射温度計を用いる測定方法を知っているであろう。PEC測定の効果的な温度補正のためには温度測定の十分な精度が必要とされる。絶対精度はそれほど重要でない。というのは、たいていの場合、温度差に基づいた補正を適用できるからである。温度測定の再現性は約5Kより小さいのが適切であることが分かった。
臨界時間τC,mを求めるために、各信号V(t)が評価される。以下に、如何にしてこのことを行うことができるかの例を説明する。
ここで、時間θ及び時間θでの信号を考える。適切には、特に腐食速度を求める場合には時間θでの壁厚が基準としてとられる。他の任意の検査時間のデータも基準として使用できることは明らかである。
式(2)によると、時間θでの壁厚dは、次式のように時間θでの壁厚dに関係する。

次に特別な2つの場合を考える。
第1の場合は、温度が一定に保たれる、すなわち、T=Tである。したがって、σμ=σμであり、式(4)は厚さdと特性値Φ=τC,mの関係を表す。多くの場合、厚さdは、例えば超音波測定などの独立した絶対測定技術を用いて絶対的に明確に知られる。この場合、dもまた絶対的に求めることができる。もしdが絶対的に明確に知られないならば、d/dの比、すなわち相対的な厚さを求めることができる。別法として、dは100%などの任意の値に設定できる。本明細書及び特許請求の範囲において用いられている壁厚なる用語は、絶対的な壁厚、又は所定の基準壁厚に対する相対的な壁厚のどちらかをいうと理解されたい。
第2の特別の場合では、時間θとθの間の壁厚は変化しないが、温度T及びTは異なることが知られている。したがって、d=dである。このとき式(4)は、温度Tと特性値Φ=τC,mの関係を示す。というのは、σとμは温度に依存し、他のすべてのパラメータは一定に保たれるからである。この関係は、例えば較正実験で体系的に調べることができる。その結果、臨界時間(さらに一般には、特性値Φ)を温度と関係付ける較正曲線を得ることができる。
出願人は、次の近似を用いて較正実験をよく記述できることが分かった。
ここで、λは温度係数(単位:1/K、実際にはしばしば%/K)であり、これは較正定数であり、炭素鋼の場合には一般には(0.03...0.2)%/Kのオーダーである。この直線近似は、50K未満の温度間隔に対しては最もうまくいく。所望ならば、近似中により高次の項を含ませることができる。温度差には単位K(ケルビン)を用い、1ケルビンは1℃の温度差に対応する。
式(4)と(5)から次式が得られる。
独立した較正実験で温度係数λを求める必要はない。λもまた、壁検査測定の過程で測定された信号V(t)(m=1,...,M;M≧2)を評価する過程で例えば以下のようにして求めることができる。K個の信号V(K≦M)の部分集合を選択する。この部分集合は、腐食による壁の減損が時間に比例すると仮定できる部分集合である。例えばこの部分集合は、腐食により壁の薄くなる程度が小さくなるように短い期間にわたって取得されたデータから形成される。よって、この部分集合では、次式が仮定される。
=d(1-Ψ(θ)) (7)
ここで、Ψは、初期の壁厚のわずかな減損についての時間単位当たりの相対的な腐食速度(一般には未知)である。
式(6)及び(7)中の2つの未知のパラメータは、反復的に求めることができる。例えば、温度係数λを選ぶと、全体の部分集合に対して総ての値dを式(6)を用いて計
算する。次に、Ψの値を、式(7)を用いたdの直線回帰により求める。次に、温度係数λを、式(7)を用いた直線回帰が最適になるまで変える。これは、次式を最小化することに等しい。
λを求めるこの方法は、ブートストラップ法ともいう。
式(6)は、式(4)の特別の形式である。式(4)又は(6)に関して説明したように壁厚dを求めることにより、温度が一定の場合(この場合には上記第1の特別の場合での式(4)又は(6))には特性値と壁厚の第1の所定の関係が利用され、壁厚が一定の場合(上記第2の特別の場合での式(4)又は(6))には特性値と温度の第2の所定の関係が利用される。式(6)は、信号Vから壁厚を求める際に、基準温度との温度差((T-T)又はもっと一般に(T-Tref))を考慮することにより、温度補正した壁厚dを適切に求めることができることを示している。好ましくは、すべての信号Vを評価するのに同じ基準温度が使用される。
しかしながら、例えばEP321112又はEP0910784に記載のように、特に該信号から定量的な壁厚情報を抽出するために別の特性時間又は別の特性値が使用される場合には、第1の所定の関係が他の形式をとることができることは明らかである。第1の所定の関係は、分析的な形式を有する必要はなく、例えば信号を壁厚に関係付ける較正グラフのような経験的な関係とすることもできる。
また、第2の所定の関係は別の形式をとることができる。例えば、式(5)の関係の代わりに、較正グラフを使用して、温度(適切には温度差)を信号形状、特性値、又は壁厚補正に関係付けることができる。
壁厚の計算と温度補正が実行される順番は、一般には本発明の方法に重要でないことも明らかである。例えば、まず相対信号又は信号から得られた特性値をその温度に対して補正し、その後に壁厚を求めることが可能である。別法として、まず、特性値から補正されていない壁厚を求め、その後、補正されていない壁厚、補正された壁厚及び温度の関係を用いて温度補正を行うこともできる。別の選択肢は、温度補正と壁厚計算を同じ時間に実行することであり、これを如何にして行うことができるかの簡単な例を式(6)により示す。これらの場合すべてにおいて、温度が一定の場合には特性値と壁厚の第1の所定の関係、壁厚が一定の場合には特性値と温度の第2の所定の関係が使用される。
例として、本発明の方法の適用を説明する。腐食による金属厚さの減損を、水素化分解装置における空気冷却器の炭素鋼製出口パイプで監視した。この特定例での正確な腐食監視の必要性は、年当たり3mmほども大きい過度の腐食速度に関係し、これは装置の誤った操作に起因して生じたものであった。安全を考慮して装置の停止を求める前の金属壁厚の許容された最大減少は1.5mmまでであった。悪条件がまさると、6ヶ月以内に装置を停止しなければならなかった。
動作条件は、再び通常に戻したが、腐食速度をごく近接して監視する必要があると思われた。この場合、腐食監視の目的は、装置が安全に動作できる残りの時間を求めることができるように腐食速度を正確に測定することにより、プラントの安全な運転を保証することであった。さらに、動作条件をコントロールするために腐食速度の測定を用いることが
できる。また、腐食速度の測定により、過度の腐食速度が再び生じるのに備えて、早期の警告が与えられる。
したがって、6つの測定系列を78日の期間にわたって行った。各測定系列の間、パイプ上で選択した9つ検査場所の各々で過渡的な渦電流信号を得た。このために、検査場所の上方にてPECプローブを狭い許容範囲内に再配置できるように、PECプローブと協力して位置決めフレームを各検査場所の上方に固定的に取り付けた。
位置決めフレームはまた、信号に影響するかもしれないパイプの熱によるPECプローブの加熱を最小にするために、9mm厚さのセラミック温度シールドを備えていた。PEC測定の特有の利点は、断熱層を通してその測定を実行できることである。依然としてプローブはいくらか加熱されたが、このことは信号の全体の大きさに影響を与えただけであり、臨界時間に重大な影響は与えなかったことが分かった。
PECプローブは、送信器コイルと受信器コイルを含んでいた。信号は、定電流により送信器コイルに電力供給し、電流の供給を急に停止した後、供給電流の停止後290msまで検知コイルに誘導された電圧を時間tの関数として検知して測定した。この信号は、増幅してアナログ-デジタル変換器によりデジタル化した。このアナログ-デジタル変換器は、N個の規則的な時間間隔(その長さはΔtADC、典型的には60ps)にて電圧をサンプリングするものである。
検査場所と検査時間の各々につき、赤外線放射温度計を用いてパイプの温度を測定した。
測定した信号は、図2に示すような全体形状を有していた。次に、検査場所の特定の1つについて測定した6つの信号V(t)(m=1,...,6)の処理及び評価を説明する。
各信号に対し、次のようにして臨界時間τC,mを求めた。アナログ-デジタル変換器の後では、各信号Vは数の配列V(q・ΔtADC)(q=1,...,Q)から成り、これは、コンピュータのメモリ内で処理できる。
位置決めフレームの使用により、各検査時間θでのパイプの近接表面からプローブまでの離間高さLはほとんど変化しなかった、すなわち、L1≒L2≒...≒L6である。
検査の開始時の時間θでの壁厚はパルスエコー超音波測定で測定し、d=12.8mmであった。
基準信号VREFは、次式のように信号V、V及びVの平均として計算した。
この場合のように、平均のために使用する信号の差が大きすぎないときには、基準信号が信号の全体の形状を表す。基準信号は、式(1)に適合した。パラメータS0,REF、n及びτC,REFは、S(t;τC,REF)に対しては式(1)で与えられた表式を用いて
を最小化することにより求めた。ここで、Q=t/ΔtADC及びQ=t/ΔtADC、であり、最も近い整数に丸められ、t=3ms(信号の臨界時間より小さい)及びt=100ms(信号の臨界時間より大きい)である。
信号Vの臨界時間τC,mを求めるために、次の関係が維持されることを仮定する。
この式は、ファクターSを含み、このファクターSは、すべての離間高さLが同じならば1になるものであるが、離間高さの小さなずれ、又は例えばプローブ温度の変化による受信器内の増幅器の利得のずれを補償可能にする。
次に、τC,m及びSは、各信号Vに対して、
を最小化することにより求めることができる。ここで、Q=t/ΔtADC及びQ=t/ΔtADCであり、最も近い整数に丸められ、t=0.2*τC,REF及びt=4*τC,REFである。
6つの臨界時間τC,mが、信号Vの特性値Φとして直接使用される。τC,mから、検査時間θに関係し且つ温度の影響を補正した壁厚値dが、式(4)-(8)に関して説明した様に求められ、この際、λを求めるのにブートストラップ法が使用される。この場合、6つの検査時間すべてからのデータを、ブートストラップ方法において使用した。温度補正した壁厚データの結果を表1に示す。比較のため、表1の最後の列は、本発明による温度補正を適用しないで求めた壁厚値を示す。これは、式(6)においてλ=0とおくことに等しい。
図3及び4は、それぞれ補正した壁厚データ及び補正しない壁厚データを検査時間の関数として示す。示されている誤差バーは、回帰分析の結果と反復測定の経験を考慮して経験に基づいて概算される。しかしながら、誤差バーは、温度効果を明白には考慮していない。補正データでは、データポイントは、誤差バー内にあり、時間に伴い壁厚が直線的に
減少することと矛盾しない。直線回帰により、1.1mm/年の腐食速度が得られる。これは、検査場所でのパイプの残留サービス時間がほぼ1.5mm/(1.1mm/年)、すなわち約1.4年であることを意味する。さらに、この壁厚データは、過度の腐食速度を有する期間がないことを示す。
明らかに、図4の補正していない壁厚値が評価に使用されるなら、異なる結論が得られるであろう。第3検査時間と第4検査時間の間で壁厚が増大しているようであり、このことは妥当とは思われず、データの信頼性を損ねる。一方、第2検査時間と第3検査時間の間で過度の腐食速度が示唆される。もし腐食速度が直線回帰により該データから決められるなら、0.26mm/年の値が得られ、これは、概算の残留サービス時間が5.8年であることに等しい。したがって、腐食の監視のために温度補正なしで壁厚データを使用すると、腐食速度の過小評価となる場合があり、よって、安全でない運転条件を生じ得る。
温度補正の大きさは、装置の温度が変化する程度に依存する。安定な動作条件でさえ、装置の一部の温度は、環境の影響によって20〜30℃ほど容易に変化し得る。別の場合として、プロセス条件の変化により、250℃ほどの温度変化も生じ得る。出願人は、温度係数λの典型的な値は0.11%/Kであることが分かった。したがってPEC壁厚示度における予想される変動の範囲は、本発明による温度補正が適用されない場合には、安定な動作条件では一般には壁厚のσ=3%のオーダーであり、プロセス条件が変われば最大でσ=30%までとなる。σはまた、温度変化によるPEC壁厚測定の再現性ともみなされる。出願人は、このオーダーの大きさの温度変動が、たいていのPEC壁厚測定の全体の再現性の原因であることを見出した。再現性は、異なる時間ポイントにて同じオペレータが同じ装置を用いて同じ物体上で行った測定の標準偏差として定義できる。再現性はまた、測定の精度ともみなされる。
精製所や化学プラントにおけるプロセス装置の設計寿命は、通常は20年である。通常その材料は、動作条件下での耐食性に適したものが選択される。設計寿命での壁減損最大許容量は、通常は初期の壁厚の50%を超えず、よって、最大腐食速度は50%/20年=2.5%/年となる。腐食監視方法が適用される場合には、方法の測定再現性は、応答時間、すなわち、腐食監視方法が有意な壁減損を検出するのに掛かる時間を決める。例えば、2つの測定の間での壁減損は、√2σtotを超える場合には有意であると考えられ、ここで、σtotは壁厚測定の全体の再現性であり、ファクター√2は、減損が2つの測定の差であることを反映している。したがって、応答時間は(√2σtot/2.5%)年のオーダーにある。
適切な動作条件の装置でさえ、温度補正なしの測定では、1.7年の応答時間が、σtot=σ=3%を用いて計算される。このように長い応答時間を有する方法は、たいていの用途に適していない。明らかに、プロセス条件もまたσtot=σ≒30%となるように変化するシステムでは、17年を超える非現実的な長い応答時間が生じる。
出願人は、実際に有効な壁厚監視方法としては少なくともσtot=1%の再現性が必要とされることを見出した。本発明の方法を用いると、σtot≒0.5%なる再現性の数字やσtot≒0.2%程度の低い再現性の数字でさえ得られ、その際、温度は少なくとも20Kほど変化した。
腐食速度を測定するためには、長期間にわたって壁厚を監視するのが適切である。適切には長期間とは、少なくとも2週間、好ましくは少なくとも1ヶ月、さらに好ましくは少なくとも2ヶ月である。壁厚は、好ましくは少なくとも3回の検査時間、さらに好ましくは少なくとも5回の検査時間にて監視する。
次に、本発明の特定の実施態様を説明する。図5を参照する。この図は、監視される検査物体1と図1の渦電流プローブ5を示し、プローブ5と検査物体1の間には、導電性プレートの形態の基準物体31が配置されている。このプレート31は、平行に配置されて近接表面15とで隙間35を形成する。この隙間により、検査物体と基準物体が1つの導電性の壁を形成するのを防止する。基準プレート31と隙間35により定められる空間の周りに、断熱手段38が配置され、この断熱手段38により、プレート31が検査物体1の温度に順応できる。適切には、基準プレートは検査物体1よりかなり薄いシートであり、例えば検査される概算の壁厚の約十分の一である。さらに適切には、隙間35の幅は、基準プレートの厚さのオーダーである。例えば、約10mm壁厚の検査物体の場合、基準プレートと隙間は、0.1〜2mm厚さのオーダーで適切に選択できる。
送信器コイル7に電力供給し、急に電力供給を断つと、基準プレート31中に過渡的な渦電流が発生し、基準プレートを通って拡散し、隙間38に電磁場を生成し、これが検査物体1中に渦電流を発生させる。基準物体31及び検査物体1中の時間変化する渦電流は共に、受信器コイル8の場所にて時間変化する二次電磁場を生じさせ、これが、受信器コイルによる信号を誘導する。
次に、プローブと被監視物体の間の基準物体を如何にして温度効果を補正可能にする測定の内部標準として用いることができるかを説明する。
図6を参照すると、図5に示す測定構成により得られる信号41が概略的に示されている。この信号は、基準プレート31に関係する成分43と検査物体1に関係する成分44とを有する。信号41は成分43と成分44の重ね合わせであると仮定できる。基準物体と検査物体は異なる離間高さをもち、適切には厚さも異なり、隙間35により分離されている。このことにより、これら2つの物体に関係する信号成分を区別し識別できる。基準物体31は、検査物体1よりも小さい離間高さと薄い厚さを有する。したがって、信号成分43は、検査物体1に関係する信号成分44の初期の値I及び特性時間τと比較して、大きな初期の値、I及び短い特性時間τを有する。全体信号41において、基準プレートの寄与は、初期の部分において明らかである。
検査物体1の温度が変わると、熱的接触により基準物体の温度も変わる。その温度が互いにできるだけ近くなるように断熱手段38を構成配置するのが適切である。
上述したように、温度変化は、過渡的な渦電流測定から得られる信号41の形状に影響を与える。特に一般に特性時間はシフトし、この効果は特性時間τ及びτの両方に関係する。しかしながら、基準プレートの厚さは変わらないままであることが分かっているので、基準プレート31からの寄与により支配された信号の初期の部分(臨界時間τ後)を用いることにより、信号の温度変化を補正できる。
例えば、第1信号と第2信号が同じ検査場所で異なる温度にて測定されるならば、信号の初期の部分は、相互にシフトするであろう。初期の部分が第1信号の初期の部分に重なり、かつ臨界時間τが変わらないままであるように全体の第2信号をシフトすることにより、第2信号が第1測定の温度に変換される。そこで、第1信号とシフトした第2信号との間での臨界時間τの差は、検査物体の壁厚の変化に直接帰することができる。信号の実際のシフトは必須ではないこと、及び検査物体の特性(壁厚など)を様々な瞬間に求めて温度の影響を補正するために信号を処理するときには信号43に対する温度の効果も別の方法で考慮に入れることができることは明らかである。
送信器7への電力供給を断った後受信器8が作動し得る前に掛かる時間に依存して、全体信号の極く初期の部分は取得できないかもしれない。しかしながら、臨界時間τ後は
その信号43の尾部が検出できるならば十分である。
本発明の方法を実行するための構成を概略的に示す。 典型的な過渡的な渦電流実験における異なる壁厚値及び/又は異なる物体の温度に関係する2つの信号を時間の関数として概略的に示す。 本発明による腐食監視実験の結果を示す。 本発明による温度補正が行われなかったなら得られたであろう図3の腐食監視実験の結果を示す。 渦電流プローブと監視される物体との間に基準プレートを含んだ、本発明の方法を実行するための構成を概略的に示す。 図5の構成を用いて得られた信号を概略的に示す。
符号の説明
1 検査物体
2 壁
5 パルス渦電流プローブ
7 送信器手段
8 受信器手段
10 上方位置
12 検査場所
15 近接表面
16 反対表面
31 基準物体
35 隙間
38 断熱手段

Claims (9)

  1. 送信器手段と受信器手段とを含むパルス渦電流プローブを用いた導電性の壁をもった物体の壁厚の監視方法であって、
    - 前記壁上の検査場所を選択するステップ、
    - 複数の検査時間θ(m=1,...,M;M≧2)にて、検査場所に対して所定の位置にプローブを配置し、送信器手段を作動させることにより前記物体中に過渡的な渦電流を誘導し、受信器手段により信号Vを記録するステップ、及び
    - 信号Vの各々から検査時間θに関係する壁厚dを求めるステップであって、検査時間θにおける前記検査場所での物体の温度を考慮に入れる前記ステップ、
    を含む監視方法。
  2. 各信号Vを時間tの関数として記録し、この各信号Vは特性時間τで特性変化を示し、壁厚dを求める前記ステップが、前記信号Vから特性時間τの尺度である特性値Φを求め、該特性値Φから壁厚dを求めることを含み、その際、温度が一定の場合には特性値と壁厚の第1の所定の関係を使用し、壁厚が一定の場合には特性値と温度の第2の所定の関係を使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記壁厚値dから単位時間当たりの壁厚の変化速度を概算することをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記壁厚の変化が腐食に起因するものであり、腐食速度を求める、請求項3に記載の方法。
  5. 絶対的な壁厚を監視する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 基準壁厚を選択し、基準壁厚に対する相対的な壁厚を監視する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記検査時間θが少なくとも2週間、好ましくは少なくとも1ヶ月の期間に及ぶ、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記壁厚を少なくとも3つの検査時間θにて監視する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 各信号Vが基準物体中の渦電流に関係する成分と被監視物体中の渦電流に関係する成分とを有するように、送信器手段を作動させる前に、基準厚さを有する導電性基準物体をプローブと検査物体の間で且つ検査物体に熱的接触させて配置することにより、検査場所での物体の温度を考慮に入れる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法であって、基準物体中の渦電流に関係する信号成分を用いることにより、信号Vに対する温度の影響を考慮に入れる前記方法。
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