JP2006510018A - 超高速熱応答を用いてパターン化薄膜金属構造の特性を定める方法 - Google Patents

超高速熱応答を用いてパターン化薄膜金属構造の特性を定める方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、複数の狭小金属領域を有する構造を評価する方法に関し、各領域は、第2の非金属材料を有する隣接領域間に設置される。本方法は、熱グレーティングを形成するため、励起ストリップで構成される空間周期励起場を用いた照射によって、前記構造を励起するステップを有する。さらに本方法は、熱グレーティングの生じない検出レーザー光線を回折させて、信号光線を形成するステップと、時間の関数として信号光線を検出して信号波形を形成するステップと、信号波形の熱成分に基づいて少なくとも一つの構造特性を決定するステップと、を有する。

Description

本発明は、例えば薄膜構造のような試料特性を定める光利用評価技術に関する。
通常、超小型電子装置の加工製作には金属構造部が含まれ、この金属構造部は、マルチステップの薄膜成膜法およびパターン処理法によって形成される。例えばあるプロセスにおいて、銅のような金属は、誘電体層を有するウェハ上に成膜され、エッチング処理によって一連の開口または溝を有するようにパターン化される。次に、ウェハは、例えば化学機械的平坦化処理(CMP)によって平坦化され、元の誘電体薄膜表面上の過剰な金属が除去される。これにより、誘電体層に埋設された一連の分離状狭小金属領域の構造が得られる。これらの領域は、通常楕円または長方形状であるが、その他の形状であっても良い。狭小という表現は、5ミクロン以下の幅を有する場合に用いられる。そのようなパターンは、例えば埋設された平行な金属配線の配列と、埋設された金属柱の2次元配列を有する。
産業用プロセス監視および制御の分野では、そのような構造を非接触の光学式方法で評価することに対して、大きなニーズがある。プロセス制御において最も重要な変数の一つは、構造部の金属領域の寸法である。また研磨処理ステップの後に構造上部に残存し、その電気特性を低下させ得る、金属残留物の存在を検出することも重要である。しかしながら通常、金属薄膜は不透明であるため、金属構造を光学的に評価することは難しい。
ある既知の方法は、本願で参照文献とした米国特許第6,256,100号に示されており、これには、集積回路上の金属配列構造を、瞬間活性熱分散(ISTS)表面弾性波分光装置を用いて検知することが示されている。図1に示すように、この技術では、試料構造体1は、レーザー光線の短パルスによって励起され、2光線3、3’の干渉によって試料表面には回折パターン2が結像される。回折パターン2の各明縞5の下部での光吸収によって、試料の局部昇温が生じ、急速な周期的膨張の結果、試料表面には弾性波が生じる。弾性波の伝播は拡大部8に示されている。この表面弾性波(SAW)は、薄膜の面内を伝播して回折信号光線6’の強度を変調するため、結果的に検出信号に振動成分(以下「音波成分」という)が生じる。
上述の手法は、SAW周波数スペクトルの解析によって薄膜の厚さを評価することに用いられている。この手法を、ここでは「周波数解析」という。米国特許第6,256,100号には、周波数解析の利用例が示されており、絶縁誘電体に埋設された狭小の(すなわちサブミクロン幅の)金属構造で構成された複合層の実効厚さが測定されている。
この方法の問題は、この方法では単一のパラメータ、すなわちSAW周波数しか測定することができず、この値は、構造内の金属領域の厚さおよび水平方向の寸法に影響されることである。またこの方法では、金属残留物と構造の厚さ変化または水平寸法の変化の差異を識別することはできない。従って、これらの問題を解決するため、ISTS信号に含まれる追加情報を利用できることが好ましい。
米国特許第6,256,100号明細書
実際、従来技術(Rogersら、Appl. Phys. A 58巻、p523-534、1994年参照)で明らかなように、ISTS信号には、空間周期の不整合および熱グレーティングと呼ばれる温度プロファイルに関連する反射率変化による寄与が含まれる。この寄与は、音波振動による信号成分よりもゆっくりと変化する信号成分(「熱成分」という)を生じさせる。しかしながら、熱成分は、従来よりパターン化された金属構造を評価することに用いられてはいない。
このように、検出信号の追加特性を活用する方法を提供する必要がある。
本発明のある態様は、検出信号の追加特性を利用する方法の提供という要望に合致する。本発明の方法は、複数の狭小金属領域を有する構造を評価する方法であって、各領域は、第2の非金属材料を有する隣接領域の間に設置される。当該方法は、励起ストリップで構成される空間周期励起場を用いた照射によって、前記構造を励起するステップであって、これにより熱グレーティングが生じるステップを有する。当該方法はさらに、前記熱グレーティングの生じない検出レーザー光線を回折させて、信号光線を形成するステップ;時間の関数として前記信号光線を検出するステップであって、これにより信号波形が形成されるステップ;前記信号波形の熱成分に基づいて前記構造の少なくとも一つの特性を決定するステップ;を有する。
ある実施例では、前記励起ストリップで構成される空間周期励起場は、1乃至20ミクロンの範囲の周期を有する。別の実施例では、前記狭小金属領域の各々は、5ミクロン以下の幅である。別の実施例では、前記狭小金属領域の各々は、1ミクロン以下の幅である。
ある実施例では、前記構造は、金属配線の配列を有する。別の実施例では、前記空間周期励起場は、前記励起ストリップが前記金属配線と平行になるようにして調整される。
さらに別の実施例では、前記構造は、金属柱の2次元配列を有する。
別の実施例では、前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の幅の情報が含まれる。別の実施例では、前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の厚さの情報が含まれる。別の実施例では、前記少なくとも一つの特性には、金属残留物の厚さまたは有無の情報が含まれる。
ある実施例では、前記決定するステップは、前記信号波形の減衰率に基づいて前記構造の少なくとも一つの特性を定めるステップを有する。
別の実施例では、前記励起するステップおよび検出するステップは、前記励起場の複数の周期で繰り返され、得られる複数の波形は、前記構造の少なくとも一つの特性を定めるために解析される。別の実施例では、前記複数の波形は、前記構造の少なくとも2の特性を定めるために解析される。
さらに別の実施例では、前記決定するステップは、経験的な校正を行って前記信号波形を解析するステップを有する。別の実施例では、前記決定するステップは、前記構造の選択された熱特性および弾性特性に基づく理論モデルによって、前記信号波形を解析するステップを有する。
ある実施例では、本発明の方法は、複数の狭小金属領域を有する構造を評価する方法であって、各領域は、第2の非金属材料を有する隣接領域の間に設置される。当該方法は、励起ストリップで構成される空間周期励起場を用いた照射によって、前記構造を励起するステップであって、これにより熱グレーティングと弾性波が生じるステップを有する。当該方法はさらに、前記熱グレーティングと弾性波の生じない検出レーザー光線を回折させて、信号光線を形成するステップ;時間の関数として前記信号光線を検出するステップであって、これにより信号波形が形成されるステップ;前記信号波形の熱成分と弾性波成分の両方に基づいて前記構造の少なくとも一つの特性を決定するステップ;を有する。
ある実施例では、前記励起ストリップで構成される空間周期励起場は、1乃至20ミクロンの範囲の周期を有する。別の実施例では、前記狭小金属領域の各々は、5ミクロン以下の幅である。
ある実施例では、前記構造は、金属配線の配列を有する。別の実施例では、前記空間周期励起場は、前記励起ストリップが前記金属配線に対して平行となるようにして調整される。別の実施例では、前記構造は、金属柱の2次元配列を有する。
さらに別の実施例では、前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の幅の情報が含まれる。別の実施例では、前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の厚さの情報が含まれる。別の実施例では、前記少なくとも一つの特性には、金属残留物の厚さまたは有無の情報が含まれる。
ある実施例では、前記励起するステップおよび検出するステップは、励起パターンの複数の周期で繰り返され、複数の信号波形は、前記構造の少なくとも一つの特性を定めるために解析される。
別の実施例では、前記信号波形は、前記構造の少なくとも2の特性を定めるために解析される。
別の実施例では、前記決定するステップは、経験的な校正を行って前記信号波形を解析するステップを有する。別の実施例では、前記決定するステップは、前記構造の選択された熱特性および弾性特性に基づく理論モデルによって、前記信号波形を解析するステップを有する。別の実施例では、前記決定するステップは、さらに前記構造の少なくとも一つの前記狭小金属領域の厚さおよび幅の両方を定めるステップを有する。
別の実施例では、前記決定するステップは、さらに金属残留物の厚さまたは有無と、前記配列構造の少なくとも一つの寸法の両方を定めるステップを有する。本発明は多くの利点を提供する。これらは以下の説明、添付図面および特許請求の範囲の記載から明らかとなろう。
本発明は、図面を参照することでより理解することができる。
本発明の信号波形の熱成分は、構造の特性を解析する際に用いられる。この技術をここでは「熱解析」という。
図2には、本発明の方法の利用態様が示されている。配列構造は、複数の平行金属配線を有し、配線の幅はW、厚さはTである。この例では、図2に示すように、励起ストリップ21は、配列構造24の配線22、23と平行に設置する必要がある。図3に示すように、励起周期Λが配列ピッチPに比べて大きい場合、配列構造24の配線22、23と平行な励起ストリップ21によって、個々の金属配線22が、周囲の誘電体23さらには結果的に基板への放熱によって冷却されて、熱グレーティングの消失が生じる。励起ストリップ21間の熱流速は、誘電体23の熱伝導性が悪いため、比較的低い。従って固有の熱減衰時間は、励起ストリップ21を金属配線22と垂直に設置した場合(この場合は、熱グレーティングは、熱伝導性材料に沿った熱輸送によって減衰する)よりも長くなる。
初期には図4に示すように、主として、個々の金属配線22からその周囲の誘電体23への熱流が、瞬時に生じる。従って励起直後の初期の時間では、熱グレーティングの減衰率Rは、金属配線22の単位長さ当たりの体積に対する単位長さ当たりの表面積の比にほぼ比例する。すなわち、
Figure 2006510018
従って減衰率は、配列構造24の金属配線22の厚さおよび幅に依存する。
この依存性は、図5の代表的な信号波形50、51、52で示されている。これらの信号波形50、51、52は、二酸化珪素誘電体に埋設された銅配線構造で得られたものである。縦軸は規格化された信号強度を示し、横軸は単位nsの時間を示す。波形50、51、52の発生に用いた配線配列構造は全て、ピッチが2ミクロンであり、銅配線幅はそれぞれ0.5、1.0、1.5ミクロンであり、厚さは約0.5ミクロンである。信号は、上述のようにΛ≫Pの要求を満足する励起周期Λ=8.3ミクロンで得られたものであり、励起ストリップは、金属配線と平行とした。図5では、時間100nsで等しい強度となるように、各波形が規格化されている。式(1)から予想されるように、熱グレーティングの初期の減衰率は配線幅の減少とともに増大する。波形50、51、52の熱成分減衰率を評価するため、100nsよりも前の時間間隔において、各波形を多項式の曲線と合うようにフィッティングさせると、励起後の初期のフィッティング曲線の勾配が算出された。この勾配を減衰率と定義する。図6には、これらのフィッティングによって得られた減衰率(ns単位での信号変化百分率単位の縦軸)の銅配線幅(単位ミクロンの横軸)に対するプロットを示す。図6から、配線幅と減衰率の関係を予測できることがわかる。100ns以降の時間では、全3種類の構造の減衰率はほぼ等しいことに留意する必要がある。これは、この時間領域では、熱拡散長が配列寸法に比べて大きいためである。固有の拡散長は、時間tの平方根に比例する。従って表面温度は、長時間側の時間領域では、全3種類の曲線とも近似的に√tで変化する。
式(1)から、減衰率は、配列構造24の厚さTに影響されると予測されることに留意する必要がある。この依存性は、図7に示されている。図において、減衰率(ns単位の信号変化の百分率の縦軸)は、等幅W=0.25ミクロンで、厚さT(ミクロン単位の横軸)が変化する3種類の構造で測定されたものである。全3種類の構造において、配列ピッチは、0.5ミクロンである。この図においても、減衰率と厚さの関係が予測できることが示されている。厚さまたは配線幅に対する減衰率の相対感度は、アスペクト比αに依存することに留意する必要がある;
Figure 2006510018
式(1)にαを代入すると、
Figure 2006510018
が得られる。従って極限α≫1では、Rは1/Wに比例し、Tにはほぼ依存しなくなる。このことは、高アスペクト比の場合、本熱解析法によって厚さTとはほぼ無関係に幅Wを定めることができることを意味する。なお幅Wおよび厚さTがほぼ既知の場合でも、プロセス変数によって両者は変化する可能性があることに留意する必要がある。
高アスペクト比の極限値は、実際の集積回路の製作の場面では重要である。集積回路の最先端技術では、回路上により狭小の配線を定形する必要があるからである。現在の先端技術では、幅は0.1ミクロンよりも狭く、通常0.5ミクロン程度の金属配線が形成される。すなわちアスペクト比は〜5である。アスペクト比は、一連のIC技術の世代の推移とともに増大することが予想される。また、通常いかなるIC加工処理プロセスにおいても、最小配線幅には、プロセスに関連したある程度の変動がある。従って、この変動を正確に評価することができることは有意である。
高アスペクト比の場合は式(3)を用いて、「熱解析」法と前述の「周波数解析」法とを組み合わせることにより、前者で配線幅Wを、後者で断面積W×Tを定めることができる。従ってWおよびTの両方を独立して定めることができる。これは周波数解析法単独では実施することはできない。従って、2種類の方法を組み合わせることは、本発明の有意な実施例の一つである。
式(1)と(3)は、単純化された近似式であって、より正確な減衰率の物理的解析を行うことにより、さらに精度の高い結果が得られることに留意する必要がある。このより正確な解析では、材料の熱特性(すなわち熱容量、熱伝導度、比重、熱膨張係数等)が考慮され、熱流および温度分布を表す1組の微分方程式の解が得られる。この解析ではさらに、表面波形の温度分布の影響が定まり、時間に対する回折検出光線への影響が得られる。このより正確な解析には、ソフトウェアプログラムの一部が含まれても良く、この場合、自動で測定結果が解析される。
従来の「周波数解析」法と比べると、本発明の「熱解析」法には、配列構造に適用する場合にISTSに基づく機器の性能が向上するといういくつかの利点がある。
そのような利点の一つは、本発明では、配線配列内の金属配線の幅を定めることができることである。高アスペクト比構造の場合、この幅は、配列の厚さに関する公称情報のみを用いて求めることができる。
別の利点は、本方法では、配列構造の厚さを定めることができることである。本方法は、特定の状況下では、SAWの周波数に基づく解析に比べて優れている。その状況とは、以下のような場合である:a)下地の薄膜スタック情報が、周波数に基づく解析が利用できるほど十分に明確ではない場合、b)配列構造が、特定の下地薄膜スタック上に構成され、周波数ベースの評価では感度が不十分な場合、c)構造部の配列ピッチが、測定機器の最小SAM周波数にほぼ等しい場合、d)配列構造が、格子状またはメッシュ状パターンからなる場合。
また従来の周波数に基づく方法と、熱測定に基づく本発明の方法とを組み合わせることにより、上述のように配列構造の厚さおよび幅の両方を定めることが可能となる。本発明では、多くの追加的な利点が提供されるが、それらの利点は以下の説明、図面および特許請求の範囲の記載から明確となる。
(金属残留物の検出)
別の態様として、本発明の方法は、配列構造上の金属残留物の評価に利用される。
例えば配線配列の場合、配線配列構造24は、配列構造24の配線22、23と平行な方向のグレーティング励起パターン2を用いて照射される(図1および2参照)。この方向では、金属残留物がない場合(図4)、熱グレーティングの消失は、個々の金属配線22から周囲の誘電体23さらには基板25にまで熱が伝わり、個々の金属配線22が冷却されることで生じる。熱流の速度は、誘電体23の熱伝導性が悪いため、比較的小さい。図8には、金属残留物80が配線配列24上に存在する場合を示す。金属残留物80は、ある金属配線22から隣の配線への熱伝導速度を大きく増大させる。この場合、温度が水平方向で均一となって熱波形が消失し、回折光線強度が減少するため、信号減衰率はより大きくなる。
従って信号の減衰率を、評価対象の配線配列構造24上の金属残留物80の存在有無と相関させることができる。配線配列構造24の固有の減衰率を評価し、理論的なまたは経験的なモデルで解析を行うことによって、金属残留物80の厚さが求められる。
図9の2本の波形90および91には、残留物の検出能の一例を示す。波形はそれぞれ、研磨後の試験試料の異なる箇所で得られたものである。一方の波形は、金属を十分に除去した領域で得られたものであり(例えば信号波形90に対応する)、他方は、200Åの銅の残留物が存在すると予想される不十分な研磨領域で得られたものである(例えば信号波形91に対応する)。
評価した配線配列構造24は、0.35ミクロンの二酸化ケイ素の間毎に設置された0.35ミクロン幅の銅配線の配列であり、その構造を2ミクロン周期の熱グレーティングを用いて評価した。残留−被覆構造では、励起レーザーパルスを与えた直後の期間から熱グレーティングの減衰が急速に生じていることが明確に示されている(例えば信号波形91)。各波形の初期の部分を指数関数曲線(図に示されているフィッティング曲線)にフィッティングさせると、試料の銅除去部および残留−被覆部のそれぞれにおいて、0.03ns-1、0.128ns-1の固有減衰率が得られた。
本方法は、他の配線構造、例えば金属柱の2次元配列に利用することもできる。
本発明の実施例の一つの利点は、複数の熱グレーティング周期Λを用いて試料構造の減衰率を評価することができ、理論的なまたは経験的なモデルを用いて各値を解析することができることである。これにより、金属残留物の影響と、減衰率に影響を及ぼすその他の試料の変化による影響間の識別が可能となり、測定精度が向上する。複数の回折周期を利用することで、この識別が可能となる。試料の変化要因が異なる場合、減衰率のΛに対する傾向が異なるからである。
本発明の実施例の別の特徴は、熱成分の評価および解析と、信号の音波成分の評価および解析とが組み合わされることである。これにより、試料に関する追加情報が得られ、残留物評価の精度を向上させることができる。熱信号成分と音波信号成分は、異なる変数の変化に対して独立に反応するからである。
本発明は、多くの追加の利点を提供するが、これらは、説明、図面および特許請求の範囲の記載から明らかである。
上記の説明および例は、単なる例示であって、以下の特許請求の範囲の記載を限定することを意図するものではない。
従来技術による衝撃刺激熱分散法を用いて集積回路の金属薄膜構造を検査する方法を示す図である。 ISTSで配線配列構造を評価する図である。 熱グレーティングの熱消失を示す図である。 瞬時に誘電体に広がる、個々の金属配線からの熱流を示す図である。 信号波形図である。 配線幅と減衰率の関係図である。 減衰率の配列構造の厚さTに対する影響を示す図である。 配列上に金属残留物がある場合の熱流を示す図である。 配線上に金属残留物がある場合とない場合の信号波形図である。

Claims (30)

  1. 複数の狭小金属領域を有する構造を評価する方法であって、各領域は、第2の非金属材料を有する隣接領域の間に設置され、当該方法は、
    励起ストリップで構成される空間周期励起場を用いた照射によって、前記構造を励起するステップであって、これにより熱グレーティングが生じるステップ、
    前記熱グレーティングの生じない検出レーザー光線を回折させて、信号光線を形成するステップ、
    時間の関数として前記信号光線を検出するステップであって、これにより信号波形が形成されるステップ、および
    前記信号波形の熱成分に基づいて前記構造の少なくとも一つの特性を決定するステップ、
    を有する方法。
  2. 前記励起ストリップで構成される空間周期励起場は、1乃至20ミクロンの範囲の周期を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記狭小金属領域の各々は、5ミクロン以下の幅であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記狭小金属領域の各々は、1ミクロン以下の幅であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記構造は、金属配線の配列を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記空間周期励起場は、前記励起ストリップが前記金属配線と平行になるようにして調整されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記構造は、金属領域の2次元配列を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の幅の情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の厚さの情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記少なくとも一つの特性には、金属残留物の厚さまたは有無の情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記決定するステップは、さらに、前記信号波形の減衰率に基づいて前記構造の少なくとも一つの特性を定めるステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記励起するステップおよび検出するステップは、前記励起場の複数の周期で繰り返され、得られる複数の波形は、前記構造の少なくとも一つの特性を定めるために解析されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記複数の波形は、前記構造の少なくとも2の特性を定めるために解析されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記決定するステップは、経験的な校正を行って前記信号波形を解析するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 前記決定するステップは、前記構造の選択された熱特性および弾性特性に基づく理論モデルによって、前記信号波形を解析するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 複数の狭小金属領域を有する構造を評価する方法であって、各領域は、第2の非金属材料を有する隣接領域の間に設置され、当該方法は、
    励起ストリップで構成される空間周期励起場を用いた照射によって、前記構造を励起するステップであって、これにより熱グレーティングと弾性波が生じるステップ、
    前記熱グレーティングと弾性波の生じない検出レーザー光線を回折させて、信号光線を形成するステップ、
    時間の関数として前記信号光線を検出するステップであって、これにより信号波形が形成されるステップ、および
    前記信号波形の熱成分と音波成分の両方に基づいて前記構造の少なくとも一つの特性を決定するステップ、
    を有する方法。
  17. 前記励起ストリップで構成される空間周期励起場は、1乃至20ミクロンの範囲の周期を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記狭小金属領域の各々は、5ミクロン以下の幅であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 前記構造は、金属配線の配列を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  20. 前記空間周期励起場は、前記励起ストリップが前記金属配線に対して平行となるようにして調整されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記構造は、金属領域の2次元配列を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  22. 前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の幅の情報が含まれることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  23. 前記少なくとも一つの特性には、少なくとも一つの前記狭小金属領域の厚さの情報が含まれることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  24. 前記少なくとも一つの特性には、金属残留物の厚さまたは有無の情報が含まれることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  25. 前記励起するステップおよび検出するステップは、励起パターンの複数の周期で繰り返され、複数の信号波形は、前記構造の少なくとも一つの特性を定めるために解析されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  26. 前記信号波形は、前記構造の少なくとも2の特性を定めるために解析されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  27. 前記決定するステップは、経験的な校正を行って前記信号波形を解析するステップを有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  28. 前記決定するステップは、前記構造の選択された熱特性および弾性特性に基づく理論モデルによって、前記信号波形を解析するステップを有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  29. 前記決定するステップは、さらに前記構造の少なくとも一つの前記狭小金属領域の厚さおよび幅の両方を定めるステップを有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  30. 前記決定するステップは、さらに金属残留物の厚さまたは有無と、前記配列構造の少なくとも一つの寸法の両方を定めるステップを有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
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