JP2006509681A - 液圧式制動システム用ピストン及びこれを備えたマスターシリンダ - Google Patents
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Abstract
本発明は、車輛の液圧式制動システム用の、バルブ装置を備えたピストン(10)であって、ピストン(10)を貫通したピストンチャンネル(14)、このピストンチャンネル(14)の開口部(22)の周囲に形成された弁座(38)、及びピストンチャンネル(14)を閉じるために弁座(38)に対して液密に位置決めできる、ピストン(10)に対して変位自在のバルブエレメント(26)を含むピストンに関する。弁座(38)は、弾性シーリングエレメント(18)及びこのシーリングエレメントを安定させる支持エレメント(20)を含むシーリング構成要素(16)に設けられた環状突出部の形態をとる。支持エレメント(20)はシーリング突出部(38)の近くの領域が対応する環状凹所(54)を備える。
Description
本発明は、車輛の液圧式制動システム用の、バルブ装置を備えたピストンであって、ピストン10を貫通したピストンチャンネル、ピストンチャンネルの開口部の周囲に形成された弁座、及びピストンチャンネルをシールするために弁座に対して液密に位置決めできる、ピストンに対して変位自在のバルブエレメントを含み、シーリング座が、弾性シーリングエレメント及びこのシーリングエレメントを安定させる支持エレメントを含むシーリング構成要素に設けられた環状突出部の形態をとる、ピストンに関する。
このようなピストンは、EP0 607 370 B2から周知であり、この背景技術に従って車輛用制動システムのマスターブレーキシリンダに設置される。ピストンは、マスターブレーキシリンダとともに圧力チャンバを包囲する。制動を行う前の準備位置では、バルブ装置は開放位置にあり、圧力チャンバが液圧流体リザーバと連通している。車輛のドライバーがブレーキを掛け始めると、ピストンがマスターブレーキシリンダの内側で変位する。この場合、バルブ装置は閉鎖し、バルブエレメントそれ自体がシーリング座に液密に位置決めされ、これによって圧力チャンバと液圧流体リザーバとの間の流体的連結を遮断する。従って、高い液圧が圧力チャンバ内で発生し、車輛の制動回路が起動され、車輛のブレーキが作動される。制動動作の完了時にピストンはその準備位置に戻る。この位置では、バルブ装置が開放し、圧力チャンバ内の圧力が低下する。
最新の車輛制動システムでは、例えば車輛トラクション制御システムや車輛安定性制御システム等の自動制動圧力発生システムが作動したとき、上文中に説明した制動による圧力上昇に加え、圧力チャンバ内でかなりの圧力上昇が生じる。このような自動制動圧力発生システムは、車輛の安全性を向上するために個々のホイールブレーキを作動させるため、制動回路を、ドライバーによる積極的な制動作業とは別個に、選択的に作動するのに使用される。圧力チャンバ内の圧力上昇は、例えば、追加の液圧ポンプによって行われる。かくして上昇した圧力は、その後、バルブ装置を開放することによって低下される。
圧力チャンバ内の加圧液圧流体に露呈されたこの分野の背景技術による弾性シーリングエレメントは、特に高い液圧が加えられたときに弾性変形し、「流動(flow)」する傾向がある。圧力チャンバに高い液圧が加えられると、ピストンはその準備位置に向かって移動し、バルブ装置が開き始めるため、即ちバルブエレメントが移動を開始するため、シーリングエレメントが液圧の作用でシーリング座の領域で変形し、シーリング座が膨張し、バルブエレメントのリフトの一部分に亘ってこのバルブエレメントとともに移動する。バルブ装置の設計時には、シーリングエレメントのこの挙動を考慮に入れなければならない。従って、圧力と関連した弁座の変形に拘わらず、バルブ装置の確実な開放を保証するのに十分大きいリフトを提供する必要がある。しかしながら、バルブエレメントは、制動の開始中でも、このリフトを完了しなければならず、これにより制動システムの応答が遅延する。
圧力によるシーリングエレメントの変形が生じないようにするため、圧力上昇中に圧力チャンバをバルブ装置から分離し、及び従って、バルブ装置に高い液圧が生じないようにする追加のバルブを提供することが欧州特許第EP 0 607 370 B2号から周知である。しかしながら、この解決策は製造に費用がかかり、作動時に故障し易い。
ドイツ国特許第DE39 32 248A1号及び米国特許第2,136,835号の各々には、圧力上昇中にバルブエレメントが環状ビードによってシーリングエレメントに押し込まれる、バルブ装置を備えたピストンが開示されている。この解決策は、高い機械的負荷がシーリングエレメントに作用するため、磨耗を被り易い。
欧州特許第EP 0 607 370 B2号
ドイツ国特許第DE39 32 248A1号
米国特許第2,136,835号
本発明の目的は、設計が簡単であるけれども耐磨耗性が高く、圧力チャンバ内で圧力を迅速に上昇させることができる、冒頭に記載した種類のピストンを提供することである。
この目的は、本発明によれば、車輛の液圧式制動システム用の、バルブ装置を備えたピストンであって、ピストンを貫通したピストンチャンネル、ピストンチャンネルの開口部の周囲に形成された弁座、及びピストンチャンネルをシールするために弁座に対して液密に位置決めできる、ピストンに対して変位自在のバルブエレメントを含み、シーリング座が弾性シーリングエレメント及びこのシーリングエレメントを安定化させる支持エレメントを含むシーリング構成要素に設けられた環状突出部の形態をとる、ピストンによって達成される。上述の目的を達成するため、本発明によれば、支持エレメントはシーリング突出部の近くの領域が対応する環状凹所を持つように設計されている。
環状凹所の目的は、シーリング座の領域で高圧の作用で変形したシーリングエレメントの材料を受け入れ、及び従って、変形を支持エレメントに向かって差し向けることである。これは、詳細には、支持エレメントの環状凹所の領域の表面がシーリングエレメントの材料を良好に安定させ、これを上文中に説明した背景技術の場合よりも寸法的に更に安定した状態に維持するためにも行われる。
支持エレメントの表面を、環状凹所によって、背景技術の場合よりも拡大することによって、シーリングエレメントの弾性材料が良好に強化される。
本発明によれば、シーリングエレメントを支持エレメントに粘着性のもので連結することにより、シーリングエレメントの寸法上の安定性が更に高められる。これにより、シーリングエレメントの変形性が更に低くなり、シーリングエレメントが全体として安定化する。粘着性の連結は、シーリングエレメントを支持エレメントに接着剤で接着することによって、又は加硫することによって行うことができる。
本発明によれば、シーリングエレメントを支持エレメントに粘着性のもので連結することにより、シーリングエレメントの寸法上の安定性が更に高められる。これにより、シーリングエレメントの変形性が更に低くなり、シーリングエレメントが全体として安定化する。粘着性の連結は、シーリングエレメントを支持エレメントに接着剤で接着することによって、又は加硫することによって行うことができる。
本発明の発展では、断面で見て浅い側面部が圧力チャンバの方向に延びる円形の輪郭を持つ環状シーリング突出部が設けられる。シーリング突出部の円形であり且つ連続的に延びる断面形状により、圧力ピークがシーリング突出部に生じないようにし、過度の機械的応力が局所的に集中しないようにする。正確には高圧が作用する領域のこの浅く伸びる側面部により、圧力が比較的大きな領域に亘って良好にバランスがとれた状態で分配され、及び従って変形が小さくなる。
圧力や変形によって生じる機械的負荷を環状凹所の形体によってシーリングエレメントの材料にできるだけ均等に分配するため、本発明の発展では、環状凹所は、断面で見て、丸い、好ましくは円弧状に丸くなった輪郭を有する。しかしながら、別の態様では、環状凹所は、断面で見て、多角形の、好ましくは台形の輪郭を有する。この後者の場合、側部は、弾性シーリングエレメント材料の変形又は流動に対する機械的抵抗として役立つ。
シーリングエレメントの材料の変形及び流動挙動は、環状凹所の形状の影響を受けると説明した。圧力が加わったシーリングエレメントの変形を目的に適うように制御するための更なる手段として、本発明の発展では、環状凹所を、シーリング突出部と関連して、ピストンチャンネルの開口部の近くに配置する。換言すると、シーリング突出部が、環状凹所と関連して、圧力チャンバの近くに設けられるということを意味する。圧力チャンバ内の圧力が高い場合には、シーリングエレメントに圧力チャンバとピストンチャンネルとの間で比較的高い圧力差が存在する。この圧力差により、バルブエレメントの材料は、シーリング突出部の領域でピストンチャンネルの方向に変形する。シーリング突出部及び環状凹所を食い違って配置することにより、シーリング突出部の材料が、先ず最初に、環状凹所内に半径方向に押圧され、その結果、シーリングエレメントの従来技術の場合のような軸線方向へのリフトを増大するような望ましくない変形が阻止される。
バルブ装置に関し、本発明の発展では、バルブエレメントは、ガイドエレメント内に案内されるバルブタペット及びシーリング座と相互作用するバルブディスクを含む。更に、ガイドエレメントは、シーリング構成要素に設けられた受け入れチャンネルに配置されており、バルブディスクはシーリング座と相互作用する実質的に平らな面を有する。かくして、バルブエレメント及びシーリング構成要素は高度に機能的であるが、簡単な設計であり、安価に製造される。ガイドエレメントの詳細な構造に関し、本発明の発展では、ガイドエレメントは、バルブタペットを案内するガイドブッシュを有し、このガイドブッシュは、少なくとも一つの保持ウェブによって好ましくはシーリング構成要素の中央に保持され、流体チャンネルがガイドブッシュとシーリング構成要素との間に形成されている。
バルブ装置が制動動作中に確実に且つ迅速に閉鎖するようにするため、本発明によれば、バルブエレメントは、弁座に液密をなして押し付けられるシーリング位置に押圧手段によって押圧される。ピストンが準備位置にある場合には、バルブエレメントはそのシーリング位置から変位されており、その結果、バルブ装置は開放している。バルブエレメントは、ピストンが移動して圧力チャンネル内の圧力が上昇するまで、この開放位置に保持される。この場合、押圧手段はバルブエレメントをシーリング位置に移動させると同時にジャミングや閉塞の危険を減らす。
本発明によれば、シーリングエレメントは可撓性プラスチック材料、特にエラストマーから形成されていてもよく、支持エレメントは、可撓性プラスチック材料よりも硬質の材料、特に金属材料から形成されていてもよい。
本発明は、更に、マスターブレーキシリンダにおいて、マスターシリンダ、マスターシリンダ内で変位自在に案内される、上述の種類のピストン、ピストンの所定の通常位置を画成するストップ手段、及びピストンを通常位置に押圧する押圧手段を含み、ピストンはマスターシリンダとともに圧力チャンバを包囲し、通常位置においてバルブエレメントはシーリング座から持ち上げられており、圧力チャンバはピストンチャンネルによって流体リザーバに流体的に連結されており、ピストンがその通常位置から押圧手段の作用に抗して変位するとき、バルブエレメントがシーリング座に当たって位置決めされ、制動圧力が圧力チャンバ内において上昇する、マスターシリンダ装置に関する。
本発明を添付図面を参照して例として説明する。
図1には、本発明によるピストンが軸線を含む部分断面図で示してあり、その全体に参照番号10が付してある。ピストン10は、マスターシリンダのシリンダハウジング内で軸線Aの方向に移動自在に案内される。ピストン10は、ピストンを軸線方向に貫通した段状ピストンチャンネル14を持つように設計されている。シーリングエレメント18及び支持エレメント20を含むシーリング構成要素16がプレス嵌めで付着させることでピストンチャンネル14内に設置されている。シーリング構成要素16の設計を以下に詳細に説明する。
シーリング構成要素16は、中央の段状の通しチャンネル22を備え、このチャンネルにガイドエレメント24が受け入れられ且つ変位しないように係止されるようにプレス嵌めされている。ガイドエレメント24内でバルブエレメント26が軸線方向に変位自在に案内される。バルブエレメント26は、バルブタペット28及びバルブディスク30を含む。バルブエレメント26をガイドエレメント24内で案内するため、バルブタペット28が僅かな隙間を伴ってガイドエレメント24の対応するガイドブッシュ32内に収容されている(図2参照)。ガイドブッシュ32は、シーリング構成要素16の通しチャンネル22に押し込まれており且つ保持ウェブ34によって軸線方向で保持されている。バルブエレメント26は、ガイドブッシュ32とロックワッシャ37が設けられたバルブタペット28の自由端との間に配置された復元ばね35によって押圧され、バルブディスク30の下側36がバルブディスク30に向いた端部40に設けられた弁座38に押し付けられる。
シーリング構成要素16を詳細に説明するため、図1にIIIで示す部分の拡大詳細図である図3を参照する。シーリング構成要素16は、シーリングエレメント18及び支持エレメント20を含む。これらのエレメントは、両方とも、共通の接触面42のところで互いに付着するように、例えばシーリングエレメント18を支持エレメント20上で加硫することによって、又はこれらのエレメントを互いに接着剤で接着することによって連結されている。
シーリングエレメント18の端面40には環状シーリング突出部の形態の弁座38が設けられている。通しチャンネル22に面する半径方向内側からの、軸線を含む断面で見たその輪郭は、実質的に円弧形状で延びており、次いで参照番号46を付した領域の傾斜した側面部でテーパしている。シーリングエレメント18の外周面44には、更に、周方向に亘って延びる複数のビード状シーリング突出部48、並びに弁座の近くに配置された周方向に亘って延びるビード状支持突出部50が設けられている。シーリング突出部48は、シーリング構成要素16が図1に示すようにピストン10に液密にプレス嵌めした状態に押し込まれるようにするために使用される。支持突出部50は、更に、シーリングエレメント18の端部40の領域を、ピストンチャンネル14の内壁によって支持されるようにすることによって安定化させる。
支持エレメント20の端部40に面する端部領域52には、軸線を中心として周方向に延びる環状凹所54が設けられている。この環状溝54は、軸線を含む断面で見て、大部分に亘り、調和が図られるように丸味を付けた移行部を持つ円弧状に丸みを帯びた輪郭を備えている。環状凹所54はシーリングエレメント18の弾性材料で充たされている。支持エレメント20の半径方向外領域には、シーリングエレメント18の半径方向外領域を安定化させる周方向安定化縁部56が設けられている。シーリング構成要素16の半径方向内領域では、支持エレメント20の端面部分58がシーリングエレメント18によって覆われていない。
図1に戻ると、一端が閉鎖されたシリンダハウジング12の円筒形キャビティ60にピストン10が収容されており、このピストンは、シリンダハウジング12とともに、液圧流体が充填された圧力チャンバ61を包囲することがわかる。ピストン10は図1のばね62によって右方に、図1に示すその準備位置に押圧されており、従って、ハウジング12を横方向に貫通しここに固定されているストップボルト64に、押圧力の作用で押し付けられる。シリンダハウジング12には連結ポート66が設けられており、このポートにより、キャビティ60はここに示してない流体リザーバと連通する。シリンダハウジング12は、ここに示してない別の連結ポートを更に含み、このポートにより圧力チャンバ61を自動車の制動回路に連結する。
ピストン10の外周には、ピストン10がシリンダハウジング12内で軸線方向に移動するときに流体がピストン10の外周に沿って流れないようにする、及び従ってピストンをシリンダ内で液密に案内できる流体シール68が設けられている。
図1による構成は以下のように作動する。ドライバーが制動操作を開始する前に、ピストン10は図1に示すその準備位置に配置される。この準備位置では、ピストン10はばね62でストップボルト64に押し付けられている。この場合、バルブタペット28はその自由端がストップボルト64に押し付けられている。ばね62のばね力が復元ばね35のばね力よりも大きいため、バルブエレメント26は、バルブディスク30が弁座38から持ち上げられた図1に示す開放位置にある。従って、圧力チャンバ61は圧力チャンバから離れたピストンチャンネル14の端部に流体的に連結されている。
ブレーキを作動させると、ピストン10が図1で矢印P1に従って左方に変位する。このとき、バルブディスク30は、弁座38に、これらが最終的に接触するまで近づく。その後、ピストンが矢印P1の方向に更に移動すると、大気圧以上の圧力が圧力チャンバ61内に発生し、これが制動回路に伝達される。制動操作を完了したとき、ピストン10は矢印P2に従って後方に移動し、図1に示す通常位置に戻る。このとき、バルブエレメント26は再び図1に示す開放位置をとる。
徐々に大きくなる液圧の作用で、バルブエレメント26、又は更に詳細にはそのバルブディスク30が弁座38に徐々に強く押し付けられ、その結果、弁座38はこの圧力の作用で変形する。大気圧以上の液圧流体は、この液圧流体と接触した側面部領域46にも作用し、及び従って変形する。非常に高い液圧が加わると、この領域でシーリングエレメント18の材料の流動が起こる場合がある。
しかしながら、支持エレメント20の側面部領域46及び端部領域52の形状のため、上述の変形によってバルブディスク30が圧力チャンネル61内の高い圧力の作用で弁座38から持ち上げられることはなく、弁座38は軸線方向に矢印P1に従って変形し、また、この軸線方向に差し向けられた変形のため、圧力チャンバ61内の圧力を急速に減少する目的のため、バルブディスク下側36及び弁座38が急速に離れることがない。この代わり、シーリングエレメント18の材料は、圧力チャンバ61内の液圧の圧力の作用で変形して環状凹所54に入り込み、これによって半径方向内方に更に変位する。側面部46が薄くなることによりバルブディスク下側36及び弁座38が迅速に係合状態から離れる。かくして、本発明は、圧力チャンバ61内の液圧が高くても、バルブエレメント26を僅かに持ち上げることによりバルブディスク30が弁座38から迅速に持ち上げられるようにする。このようにして、制動システムの応答特性を改善できる。
本発明は、例えばトラクション制御システムや安定化プログラム等の自動システムのために圧力チャンバ内の液圧が高い場合でも、制動操作の完了時に圧力を迅速に低下させる、車輛の制動システム用の中央バルブを持つピストンを設計するための簡単であるが効果的な方法を開示する。これは、詳細には、液圧と関連した弁座の望ましからぬ変形を大幅に抑制できるように、弁座の形状と関連した手段によって行われる。
Claims (12)
- 車輛の液圧式制動システム用の、バルブ装置を備えたピストンであって、
ピストン(10)を貫通したピストンチャンネル(14)、
前記ピストンチャンネル(14)の開口部(22)の周囲に形成された弁座(38)、及び
前記ピストンチャンネル(14)をシールするために前記弁座(38)に対して液密に位置決めできる、前記ピストン(10)に対して変位自在のバルブエレメント(26)を含み、
前記弁座(38)は、弾性シーリングエレメント(18)及びこのシーリングエレメントを安定させる支持エレメント(20)を含むシーリング構成要素(16)に設けられた環状の突出部の形態をとる、ピストンにおいて、
前記支持エレメント(20)が前記シーリング突出部(38)の近くの領域が対応する環状凹所(54)を持つように設計されていることを特徴とする、ピストン。 - 請求項1に記載のピストンにおいて、
前記シーリングエレメント(18)は前記支持エレメント(20)に付着することで連結されている、ことを特徴とするピストン。 - 請求項1又は2に記載のピストンにおいて、
前記環状のシーリング突出部(38)は、断面で見て、丸くされた輪郭を有し、浅い側面部(46)が圧力チャンバ(61)の方向に延びている、ことを特徴とするピストン。 - 請求項3に記載のピストンにおいて、
前記環状凹所(54)は、断面で見て、丸い、好ましくは円弧状に丸くなった輪郭を有する、ことを特徴とするピストン。 - 請求項3に記載のピストンにおいて、
前記環状凹所は、断面で見て、多角形の、好ましくは台形の輪郭を有する、ことを特徴とするピストン。 - 請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のピストンにおいて、
前記環状凹所(54)は前記シーリング突出部(38)に関し、前記ピストンチャンネル(14)の前記開口部(22)の近くに配置されている、ことを特徴とするピストン。 - 請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載のピストンにおいて、
前記バルブエレメント(26)は、ガイドエレメント(24)によって案内されるバルブタペット(28)及び前記シーリング座(38)と相互作用するバルブディスク(30)を含む、ことを特徴とするピストン。 - 請求項7に記載のピストンにおいて、
前記ガイドエレメント(24)は、前記シーリング構成要素(16)に設けられた受け入れチャンネル(22)に配置されており、前記バルブディスク(30)は前記シーリング座(38)と相互作用する実質的に平らな面(36)を有する、ことを特徴とするピストン。 - 請求項7又は8に記載のピストンにおいて、
前記案内エレメント(24)は、前記バルブタペット(28)を案内するガイドブッシュ(32)を有し、このガイドブッシュ(32)は、少なくとも一つの保持ウェブ(34)によって好ましくは前記シーリング構成要素(16)の中央に保持され、流体チャンネル(22)が前記ガイドブッシュ(32)と前記シーリング構成要素(16)との間に形成されている、ことを特徴とするピストン。 - 請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載のピストンにおいて、
前記バルブエレメント(26)は、前記弁座(38)に液密をなして押し付けられるシーリング位置に押圧手段(35)によって押圧される、ことを特徴とするピストン。 - 請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載のピストンにおいて、
前記シーリングエレメント(18)は可撓性プラスチック材料、特にエラストマーから形成されており、前記支持エレメント(20)は、前記可撓性プラスチック材料よりも硬質の材料、特に金属材料から形成されている、ことを特徴とするピストン。 - 車輛の液圧式制動システム用のマスターシリンダ装置において、
マスターシリンダ(12)、
前記マスターシリンダ(12)内で案内される、請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載のピストン(10)、
前記ピストン(10)の所定の通常位置を画成するストップ手段(64)、及び
前記ピストン(10)を前記通常位置に押圧する押圧手段(62)を含み、
前記ピストン(10)は前記マスターシリンダ(12)とともに圧力チャンバ(61)を包囲し、
前記通常位置において前記バルブエレメント(26)は前記弁座(38)から持ち上げられており、前記圧力チャンバ(61)は前記ピストンチャンネル(14)によって流体リザーバに流体的に連結されており、
前記ピストン(10)が前記通常位置の外に前記押圧手段(62)の作用に抗して変位するとき、前記バルブエレメント(26)が前記シーリング座(38)に当たって位置決めされ、制動圧力が前記圧力チャンバ(61)内に発生する、マスターシリンダ装置。
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