JP2006508163A - 癌の処置および検出において有用な24p4c12と称される、核酸および対応タンパク質 - Google Patents
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Abstract
Description
適用なし
(発明の分野)
本明細書中に記載の発明は、遺伝子およびそれによってコードされるタンパク質に関し、これは、24P4C12として称され、特定の癌において発現され、本発明は、24P4C12を発現する癌の管理において有用である、診断方法および治療方法、ならびに組成物に関する。
癌は、冠状動脈疾患(coronary disease)に次いで、ヒトの第2位の死因である。全世界では、数百万の人々が、毎年癌により死亡している。米国単独では、American Cancer Societyによって報告されるように、癌は毎年50万人をはるかに超える人々の死亡を引き起こしており、毎年120万あまりの新たな症例が診断されている。心臓疾患による死亡は顕著に減少している一方で、癌に起因する死亡は、一般に増加傾向にある。次世紀の初期には、癌は主な死因になると予測されている。
本発明は、24P4C12と称される遺伝子に関し、この遺伝子は、表Iに列挙される癌において過剰発現されることが現在では見出されている。正常組織における24P4C12遺伝子発現のノーザンブロット発現分析は、成人組織における制限された発現パターンを示す。24P4C12のヌクレオチド配列(図2)およびアミノ酸配列(図2および図3)を提供する。正常成人組織における24P4C12の組織関連プロフィールは、表1で列挙された組織において観察された過剰発現とあわせて、24P4C12が少なくともいくつかの癌において異常に過剰発現されており、したがって、表Iで列挙された組織のような組織の癌について有用な診断標的、予防標的、予後診断標的および/または治療標的として役立つことを示す。
i)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸のペプチド領域(図3におけるそのタンパク質の全長までの任意の整数増分における)(図5の親水性プロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9以上の値を有するかまたは1.0に等しい値を有するアミノ酸位置を含む);
ii)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸のペプチド領域(図3におけるそのタンパク質の全長までの任意の整数増分における)(図6のヒドロパシープロフィールにおいて、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1以下の値を有するかまたは0.0に等しい値を有するアミノ酸位置を含む);
iii)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸のペプチド領域(図3におけるそのタンパク質の全長までの任意の整数増分における)(図7の接近可能残基の%(Percent Accessible Residues)プロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9以上の値を有するかまたは1.0に等しい値を有するアミノ酸位置を含む);
iv)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸のペプチド領域(図3におけるそのタンパク質の全長までの任意の整数増分における)(図8の平均可橈性(Average Flexibility)プロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9以上の値を有するかまたは1.0に等しい値を有するアミノ酸位置を含む);あるいは、
v)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸のペプチド領域(図3におけるそのタンパク質の全長までの任意の整数増分における)(図9のβターンプロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9以上の値を有するかまたは1.0に等しい値を有するアミノ酸位置を含む)。
(節の概要)
I.)定義
II.)24P4C12ポリヌクレオチド
II.A.)24P4C12ポリヌクレオチドの使用
II.A.1.)遺伝的異常のモニタリング
II.A.2.)アンチセンスの実施形態
II.A.3.)プライマーおよびプライマー対
II.A.4.)24P4C12コード核酸分子の単離
II.A.5.)組換え核酸分子および宿主−ベクター系
III.)24P4C12関連タンパク質
III.A.)モチーフ保有タンパク質の実施形態
III.B.)24P4C12関連タンパク質の発現
III.C.)24P4C12関連タンパク質の改変
III.D.)24P4C12関連タンパク質の使用
IV.)24P4C12抗体
V.)24P4C12細胞免疫応答
VI.)24P4C12トランスジェニック動物
VII.)24P4C12の検出方法
VIII.)24P4C12関連遺伝子およびそれらの産物の状態をモニタリングするための方法
IX.)24P4C12と相互作用する分子の同定
X.)治療法および組成物
X.A.)抗癌ワクチン
X.B.)抗体ベースの治療のための標的としての24P4C12
X.C.)細胞免疫応答のための標的としての24P4C12
X.C.1.ミニ遺伝子ワクチン
X.C.2.ヘルパーペプチドとCTLペプチドとの組み合わせ
X.C.3.T細胞プライミング剤とCTLペプチドとの組み合わせ
X.C.4.CTLペプチドおよび/またはHTLペプチドでパルスしたDCを含むワクチン組成物
X.D.)養子免疫療法
X.E.)治療目的または予防目的のためのワクチンの投与
XI.)24P4C12の診断的実施形態および予後的実施形態
XII.)24P4C12タンパク質機能の阻害
XII.A.)細胞内抗体を用いた24P4C12の阻害
XII.B.)組換えタンパク質を用いた24P4C12の阻害
XII.C.)24P4C12の転写または翻訳の阻害
XII.D.)治療的ストラテジーのための一般的考慮
XIII.)24P4C12の調節因子の同定、特徴付けおよび使用
XIV.)キット/製造物品。
他に規定しない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語、表記、および他の科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって共通して理解される意味を有することが意図される。いくつかの場合において、共通して理解される意味を有する語句は、明確さおよび/または迅速な参照のために本明細書中で定義され、そしてこのような定義の本明細書中への包含は、当該分野において一般に理解されることにわたって実質的な相違を表すとは必ずしも解釈されるべきではない。本明細書中に記載または参照される多くの技術および手順は、一般に、従来の方法論(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual 第2版(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor,N.Y.に記載されている、広く利用されている分子クローニングの方法論)を用いて、当業者によって十分に理解されかつ共通して用いられる。適切な場合、市販のキットおよび試薬の使用を含む手順は、他に注記されない限り、一般に、製造業者によって規定されるプロトコルおよび/またはパラメーターに従って実行される。
医療用アイソトープの例:
アイソトープ
使用の説明
アクチニウム−225
(AC−225)
トリウム−229(Th−229)参照のこと
アクチニウム−227
(AC−227)
癌(すなわち、乳癌および前立腺癌)および癌放射免疫療法から生じる骨格内の転移の処置、に使用するα放射体であるラジウム−223(Ra−223)の親
ビスマス−212
(Bi−212)
トリウム−228(Th−228)参照のこと
ビスマス−213
(Bi−213)
トリウム−229(Th−229)参照のこと
カドミウム−109
(Cd−109)
癌検出
コバルト−60
(Co−60)
癌の放射線治療、食品照射、および医薬品の殺菌のための放射線源
銅−64
(Cu−64)
癌治療およびSPECT画像診断に使用される陽電子放射体
銅−67
(Cu−67)
癌放射免疫療法および診断検査(すなわち、乳癌、結腸癌およびリンパ腫)に用いられるβ/γ放射体
ジスプロシウム−166
(Dy−166)
癌放射免疫療法
エルビウム−169
(Er−169)
特に手指および足指と結合している小さな関節についての関節リウマチ治療
ユーロピウム−152
(Eu−152)
食品照射、および医薬品の殺菌のための放射線源
ユーロピウム−154
(Eu−154)
食品照射、および医薬品の殺菌のための放射線源
ガドリニウム−153
(Gd−153)
骨粗鬆症検出および原子力の医学的品質保証デバイス
金−198
(Au−198)
移植ならびに卵巣癌、前立腺癌、および脳癌の腔内治療
ホルミウム−166
(Ho−166)
標的化された骨治療における多発性骨髄腫治療、癌放射免疫療法、骨髄切断、および関節リウマチ治療
ヨウ素−125
(I−125)
骨粗鬆症検出、画像診断、追跡薬物、脳癌治療、放射標識、腫瘍画像診断、脳内の受容体のマッピング、間質放射治療、前立腺癌治療の近接照射療法、糸球体濾過速度(GFR)の測定、血漿量の測定、脚の深部静脈血栓の検出
ヨウ素−131
(I−131)
甲状腺機能評価、甲状腺疾患の検出、甲状腺癌および別の非悪性甲状腺疾患(すなわち、グレーヴズ疾患、甲状腺腫、および甲状腺機能亢進症)の治療、放射免疫療法を用いた白血病、リンパ腫、および別の癌の形態(例えば、乳癌)の治療
イリジウム−192
(Ir−192)
近接照射療法、脳腫瘍および脊髄腫の治療、動脈閉塞(すなわち、動脈硬化症および再狭窄)の治療、ならびに胸部腫瘍および前立腺腫瘍のためのインプラント
ルテチウム−177
(Lu−177)
癌放射免疫療法および動脈閉塞の治療(すなわち、動脈硬化症および再狭窄)
モリブデン−99
(Mo−99)
脳、肝臓、肺、心臓、および別の器官の画像診断に使用されるテクネチウム−99m(Tc−99m)の親。現在、Tc−99mは、脳、心臓、肝臓、肺を含む種々の癌および疾患の画像診断のために使用される;また、脚の深部静脈血栓の検出に使用される放射性同位体のうち最も広く使用されている。
オスミウム−194
(Os−194)
癌放射免疫療法
パラジウム−103
(Pd−103)
前立腺癌治療
白金−195m
(Pt−195m)
シスプラチン、化学療法薬物の体内分布および代謝の検査
リン−32
(P−32)
真性多血症(血球疾患)および白血病の治療、骨の癌の診断/治療;結腸癌、膵臓癌、および肝臓癌の治療;インビトロ検査のための核酸の放射標識、表面腫瘍の診断、動脈閉塞(すなわち、動脈硬化症および再狭窄)の治療、ならびに体腔内治療
リン−33
(P−33)
白血病治療、骨疾患の診断/治療、放射標識、および動脈閉塞(すなわち、動脈硬化症および再狭窄)の治療
ラジウム−223
(Ra−223)
アクチニウム−227(Ac−227)参照
レニウム−186
(Re−186)
骨の癌の疼痛の軽減、関節リウマチ治療、ならびに放射免疫療法を用いたリンパ腫、骨の癌、乳癌、結腸癌、および肝臓癌の診断、および治療
レニウム−188
(Re−188)
放射免疫療法を用いた癌の診断および治療、骨の癌の疼痛の軽減、慢性関節リウマチの治療、および前立腺癌の治療
ロジウム−105
(Rh−105)
癌放射免疫療法
サマリウム−145
(Sm−145)
眼の癌の治療
サマリウム−153
(Sm−153)
癌放射免疫療法および骨の癌の疼痛の軽減
スカンジウム−47
(Sc−47)
癌放射免疫療法および骨の癌の疼痛の軽減
セレニウム−75
(Se−75)
脳の検査に用いられる放射性トレーサー、γ−シンチグラフィーを用いた副腎皮質の画像診断、ステロイド分泌腫瘍の側方位置、膵臓のスキャンニング、副甲状腺機能亢進症の検出、内因性プールからの胆汁酸減少率の測定
ストロンチウム−85
(Sr−85)
骨の癌の検出および脳のスキャン
ストロンチウム−89
(Sr−89)
骨の癌の疼痛の軽減,多発性骨髄腫治療、および骨芽細胞の治療
テクネチウム−99m
(Tc−99m)
モリブデン−99(Mo−99)参照のこと
トリウム−228
(Th−228)
癌放射免疫療法に用いられるα放射体であるビスマス−212(Bi−212)の親
トリウム−229
(Th−229)
癌放射免疫療法に用いられるα放射体であるアクチニウム−225(Ac−225)の親およびビスマス−213(Bi−213)の祖父母
ツリウム−170
(Tm−170)
血液照射器のためのγ線源、移植用の医学的デバイスのためのエネルギー源
スズ−117m
(Sn−117m)
癌放射免疫療法および骨の癌の疼痛の軽減
タングステン−188
(W−188)
癌の診断/治療、骨の癌の疼痛の軽減、慢性関節リウマチ治療、および動脈閉塞(すなわち、動脈硬化症および再狭窄)の治療に使用されるレニウム−188(Re−188)に対する親
キセノン−127
(Xe−127)
脳障害の神経画像診断、高解像度SPECT検査、肺機能検査、および脳血流検査
イッテルビウム−175
(Yb−175)
癌放射免疫療法
イットリウム−90
(Y−90)
肝臓癌治療ためのイットリウム−89(Y−89)の照射から得られるマイクロ種
イットリウム−91
(Y−91)
癌放射免疫療法(すなわち、リンパ腫、乳癌、結腸癌、腎臓癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、ならびに手術不能の肝臓癌)に使用されるイットリウム−90(Y−90)のγ放射標識
核酸およびタンパク質において本明細書中で適用される、「無作為化(ランダム化)(された)」、またはその文法的に等価なものは、それぞれ、核酸およびペプチドの各々が、本質的に無作為化された、ヌクレオチドおよびアミノ酸からなることを意味する。これらの無作為化されたペプチド(または、本明細書中で議論されるような核酸)は、任意の位置で任意のヌクレオチドまたはアミノ酸を取り込み得る。この合成プロセスは、無作為したタンパク質または核酸を生成して、配列の長さ部分にわたって可能な組合せの全てまたは殆どの形成を可能にし、それによって無作為化された候補生物活性タンパク質性薬剤のライブラリーを形成するように設計され得る。
本発明の1つの局面は、24P4C12の遺伝子、mRNAおよび/またはコード配列の全てまたは一部に対応するかまたは相補的な、好ましくは単離形態のポリヌクレオチドを提供し、これには、24P4C12関連タンパク質をコードするポリヌクレオチドおよびそのフラグメント、DNA、RNA、DNA/RNAハイブリッド、および関連分子、24P4C12の遺伝子もしくはmRNA配列に相補的なポリヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチドまたはその一部、ならびに24P4C12の遺伝子、mRNA、または24P4C12コードポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチド(集合的に「24P4C12ポリヌクレオチド」)が挙げられる。この節において参照される場合、全ての例において、Tは、図2において、Uでもあり得る。
(I)図2に示されるような配列を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(II)図2Aに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2138(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(III)図2Bに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2138(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(IV)図2Cに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2138(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(V)図2Dに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2138(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(VI)図2Eに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2138(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(VII)図2Fに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2138(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(VIII)図2Gに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号1802(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(IX)図2Hに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2174(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(X)図2Iに示されるような配列の、ヌクレオチド残基番号6〜ヌクレオチド残基番号2144(終止コドンを含む)を含むか、実質的にこのような配列からなるか、またはこのような配列からなる、ポリヌクレオチド(ここで、TはUでもあり得る);
(XI)図2A〜Iに示される全長アミノ酸配列に対して少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%相同な24P4C12関連タンパク質をコードするポリヌクレオチド;
(XII)図2A〜Iに示される全長アミノ酸配列に対して少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%同一な24P4C12関連タンパク質をコードするポリヌクレオチド;
(XIII)表VIII〜XXIおよびXXII〜XLIXに示される少なくとも1つのペプチドをコードするポリヌクレオチド;
(XIV)図5の親水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3A〜Dのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、710までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XV)図6の疎水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3A〜Dのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、710までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XVI)図7の接近可能残基の%プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3A〜Dのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、710までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XVII)図8の平均可撓性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3A〜Dのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、710までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XVIII)図9のβ−ターンプロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3A〜Dのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、710までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XIX)図5の親水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Eのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、598までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XX)図6の疎水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Eのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、598までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXI)図7の接近可能残基の%プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Eのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、598までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXII)図8の平均可撓性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Eのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、598までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXIII)図9のβ−ターンプロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Eのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、598までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXIV)図5の親水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Fのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、722までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXV)図6の疎水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Fのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、722までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXVI)図7の接近可能残基の%プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Fのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、722までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXVII)図8の平均可撓性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Fのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、722までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXVIII)図9のβ−ターンプロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Fのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、722までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXIX)図5の親水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Gのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、712までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXX)図6の疎水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Gのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、712までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXXI)図7の接近可能残基の%プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Gのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、712までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXXII)図8の平均可撓性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Gのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、712までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXXIII)図9のβ−ターンプロフィールにおいて0.5より大きい値を有する1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸位置を含む、図3Gのペプチドの少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸から、712までの任意の整数の増分のペプチド領域をコードする、ポリヌクレオチド;
(XXXIV)(I)〜(XXXIII)のいずれか1つのポリヌクレオチドに完全に相補的なポリヌクレオチド;
(XXXV)(I)〜(XXXIII)のいずれかによってコードされるペプチド;および
(XXXVI)薬学的賦形剤と一緒になったか、そして/またはヒトの単位投薬形態中での、(I)〜(XXXIV)のうちのいずれかのポリヌクレオチドまたは(XXXV)のペプチドを含む組成物。
(XXXVIII)24P4C12を発現する細胞を有する個体を診断、予防、予後もしくは処置する方法における(I)〜(XXXIV)のうちのいずれかのポリヌクレオチドもしくは(XXXV)のペプチドまたは(XXXVI)の組成物を使用する方法;
(XXXIX)24P4C12を発現する細胞(表Iに列挙される組織の癌由来の細胞)を有する個体を診断、予防、予後もしくは処置する方法における(I)〜(XXXIV)のうちのいずれかのポリヌクレオチドもしくは(XXXV)のペプチドまたは(XXXVI)の組成物を使用する方法;
(XL)癌を診断、予防、予後もしくは処置する方法における(I)〜(XXXIV)のうちのいずれかのポリヌクレオチドもしくは(XXXV)のペプチドまたは(XXXVI)の組成物を使用する方法;
(XLI)表Iに列挙される組織の癌を診断、予防、予後もしくは処置する方法における(I)〜(XXXIV)のうちのいずれかのポリヌクレオチドもしくは(XXXV)のペプチドまたは(XXXVI)の組成物を使用する方法;および
(XLII)24P4C12を発現する細胞の調節因子を同定もしくは特徴付ける方法における(I)〜(XXXIV)のうちのいずれかのポリヌクレオチドもしくは(XXXV)のペプチドまたは(XXXVI)の組成物を使用する方法。
(a)24P4C12改変体1の、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、710個またはそれ以上連続するアミノ酸;他の改変体に対して関連する最長の長さは:改変体3、710アミノ酸:改変体5、710アミノ酸:改変体6、710アミノ酸:改変体7、598アミノ酸:改変体8、722アミノ酸および改変体9、712アミノ酸である。)
例えば、本明細書中に開示される発明の代表的な実施形態としては、以下が挙げられる:図2または図3に示されるカルボキシル末端アミノ酸の末端に約10アミノ酸を加えた、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸1〜約アミノ酸10をコードする、ポリヌクレオチドおよびコードされたペプチド自体、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸10〜約アミノ酸20をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸20〜約アミノ酸30をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸30〜約アミノ酸40をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸40〜約アミノ酸50をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸50〜約アミノ酸60をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸60〜約アミノ酸70をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸70〜約アミノ酸80をコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸80〜約アミノ酸90をコードするポリヌクレオチドをコードするポリヌクレオチド、図2または図3に示される24P4C12タンパク質の約アミノ酸90〜約アミノ酸100をコードするポリヌクレオチド。従って、24P4C12タンパク質のアミノ酸100〜カルボキシル末端アミノ酸の(約10アミノ酸の)アミノ酸配列の部分をコードするポリヌクレオチドは、本発明の実施形態である。ここで、各特定のアミノ酸位置は、±5アミノ酸残基の位置を開示することが理解される。
(II.A.1.)遺伝子異常のモニタリング)
上記項目のポリヌクレオチドは、多数の異なる特定の用途を有する。ヒト24P4C12遺伝子は、「24P4C12の染色体マッピング」との表題の実施例において示される染色体位置にマッピングされる。例えば、24P4C12遺伝子は、この染色体にマッピングされるので、24P4C12タンパク質の異なる領域をコードするポリヌクレオチドは、この染色体位置の細胞発生異常(例えば、種々の癌に関連するとして同定された異常)を特徴付けるために使用される。特定の遺伝子において、再編成を含む種々の染色体異常が、多数の異なる癌における頻繁な細胞発生的異常として同定されている(例えば、Krajinovicら、Mutat.Res.382(3−4):81−83(1998);Johanssonら、Blood 86(10):3905−3914(1995)およびFingerら、P.N.A.S.85(23):9158−9162(1988)を参照のこと)。従って、24P4C12タンパク質の特定の領域をコードするポリヌクレオチドは、悪性の表現型に寄与し得る、24P4C12をコードする染色体領域における細胞発生的異常を説明するために使用され得る、以前に可能であったツールよりもより正確な、新たなツールを提供する。この文脈において、これらのポリヌクレオチドは、より微妙な染色体異常およびあまり一般的でない染色体異常を同定するために、染色体スクリーニングの感受性を拡大することについての、当該分野における必要性を満たす(例えば、Evansら、Am.J.Obstet.Gynecol 171(4):1055−1057(1994)を参照のこと)。
本明細書中に開示される本発明の、他の具体的に企図された核酸に関する実施形態は、ゲノムDNA、cDNA、リボザイムおよびアンチセンス分子、ならびに天然供給源由来であるか合成であるかにかかわらない、代替骨格に基づく核酸分子または代替塩基を含む核酸分子であり、そしてこれには、24P4C12のRNA発現またはタンパク質発現を阻害し得る分子が含まれる。例えば、アンチセンス分子は、塩基対依存的な様式でDNAまたはRNAに特異的に結合する、ペプチド核酸(PNA)または非核酸分子(例えば、ホスホロチオエート誘導体)を含む、RNAまたは他の分子であり得る。当業者は、本明細書中に開示される24P4C12のポリヌクレオチドおよびポリヌクレオチド配列を使用して、これらのクラスの核酸分子を容易に獲得し得る。
本発明のこのヌクレオチドのさらに特定の実施形態としては、プライマーおよびプライマー対(これらは、本発明のポリヌクレオチドまたはその任意の特定の部分の特異的増幅を可能にする)、ならびにプローブ(これは、本発明の核酸分子またはその任意の部分に選択的にかまたは特異的にハイブリダイズする)が挙げられる。プローブは、検出可能なマーカー(例えば、放射性同位体、蛍光化合物、生体発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤または酵素)で標識され得る。このようなプローブおよびプライマーは、サンプル中の24P4C12ポリヌクレオチドの存在を検出するため、および24P4C12タンパク質を発現する細胞を検出するための手段として使用される。
本明細書中に記載される24P4C12 cDNA配列は、24P4C12遺伝子産物をコードする他のポリヌクレオチドの単離、ならびに24P4C12遺伝子産物ホモログ、選択的スプライシングされたアイソフォーム、対立遺伝子改変体および24P4C12遺伝子産物の変異形態をコードするポリヌクレオチドの単離、ならびに24P4C12関連タンパク質のアナログをコードするポリヌクレオチドの単離を可能にする。24P4C12遺伝子をコードする全長cDNAを単離するために使用され得る種々の分子クローニング方法が周知である(例えば、Sambrook,J.ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第二版、Cold Spring Harbor Press、New York、1989;Current Protocols in Molecular Biology.Ausubelら(編)、Wiley and Sons、1995を参照のこと)。例えば、λファージクローニング方法論は、市販のクローニングシステム(例えば、Lambda ZAP Express、Stratagene)を使用して、簡便に使用され得る。24P4C12遺伝子のcDNAを含むファージクローンは、標識された24P4C12 cDNAまたはそのフラグメントを用いて探索することによって、同定され得る。例えば、1つの実施形態において、24P4C12 cDNA(例えば、図2)またはその一部が、合成され得、そして24P4C12遺伝子に対する重複および24P4C12遺伝子に対応する全長cDNAを検索するためのプローブとして使用され得る。24P4C12遺伝子自体は、ゲノムDNAライブラリー、細菌人工染色体ライブラリー(BAC)、酵母人工染色体ライブラリー(YAC)などを、24P4C12 DNAのプローブまたはプライマーを用いてスクリーニングすることによって、単離され得る。
本発明はまた、24P4C12ポリヌクレオチド、そのフラグメント、アナログ、またはホモログを含む組換えDNA分子またはRNA分子(ファージ、プラスミド、ファージミド、コスミド、YAC、BAC、ならびに当該分野で周知の種々のウイルスベクターおよび非ウイルスベクターを含むがこれらに限定されない)、およびこのような組換えDNA分子またはRNA分子で形質転換またはトランスフェクトされた細胞を提供する。このような分子を生成する方法は、周知である(例えば、Sambrookら、1989、前出を参照のこと)。
本発明の別の局面は、24P4C12関連タンパク質を提供する。24P4C12タンパク質の特定の実施形態は、図2または図3に示されるようなヒト24P4C12のアミノ酸配列の全てまたは一部を有するポリペプチドを包含する。あるいは、24P4C12タンパク質の実施形態は、図2または図3に示される24P4C12のアミノ酸配列中に変更を有する改変体、ホモログ、またはアナログポリペプチドを包含する。
(I)図2A−Iまたは図3A−Gに示されるアミノ酸配列を含むか、本質的にそれらのアミノ酸配列からなるかまたは、それらのアミノ酸配列からなるタンパク質;
(II)図2A−Iに示されるアミノ酸配列全体と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%相同な24P4C12関連タンパク質;
(III)図2A−Iまたは図3A−Gに示されるアミノ酸配列全体と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一である24P4C12関連タンパク質;
(IV)表VIII〜XLIXに記載の少なくとも1つのペプチド(ただし、必要に応じて、このタンパク質は、図2のタンパク質全体ではない)を含むタンパク質;
(V)まとめて、表VIII〜XXIに記載の少なくとも1つのペプチドを含むタンパク質であり、このペプチドはまた、まとめて、表XXII〜XLIXに記載され、ただし、このタンパク質は、必要に応じて図2のタンパク質全体ではない;
(VI)表VIII〜XLIXに記載のペプチドから選択される少なくとも2つのペプチドを含むタンパク質(ただし、必要に応じて、このタンパク質は、図2のタンパク質全体ではない);
(VII)まとめて、表VIII〜XLIXに記載のペプチドから選択される少なくとも2つのペプチドを含むタンパク質(ただし、このタンパク質は、図2のアミノ酸配列由来の連続配列ではない);
(VIII)表VIII〜XXIに記載のペプチドから選択される少なくとも1つのペプチドを含むタンパク質;および表XXII〜XLIXに記載のペプチドから選択される少なくとも1つのペプチチドを含むタンパク質であって、ただし、このタンパク質は、図2のアミノ酸配列由来の連続配列ではない;
(IX)図3A、3B、3C、3D、3E、3Fまたは3G(任意の全数の増加がそれぞれ710、710、710、710、598、722または712まで)のタンパク質の、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸を含むポリペプチドであって、このペプチドは、図5の親水性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する少なくとも1,2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35のアミノ酸位置を含む;
(X)図3A、3B、3C、3D、3E、3Fまたは3G(任意の全数の増加がそれぞれ710、710、710、710、598、722または712まで)のタンパク質の少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35個のアミノ酸を含むポリペプチドであって、このポリペプチドは、図6の疎水性プロフィールにおいて0.5未満の値を有する、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35のアミノ酸位置を含む;
(XI)図3A、3B、3C、3D、3E、3Fまたは3G(任意の全数の増加がそれぞれ710、710、710、710、598、722または712まで)のタンパク質の、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸を含むポリペプチドであって、このポリペプチドは、図7の接近可能残基の%プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35のアミノ酸位置を含む;
(XII)図3A、3B、3C、3D、3E、3Fまたは3G(任意の全数の増加がそれぞれ710、710、710、710、598、722または712まで)のタンパク質の、少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸を含むポリペプチドであって、このポリペプチドは、図8の平均可撓性プロフィールにおいて0.5より大きい値を有する少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35のアミノ酸位置を含む;
(XIII)図3A、3B、3C、3D、3E、3Fまたは3G(任意の全数の増加がそれぞれ710、710、710、710、598、722または712まで)のタンパク質の少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35アミノ酸を含むポリペプチドであって、このポリペプチドは、図9のβターンプロフィールにおいて0.5より大きい値を有する少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35のアミノ酸位置を含む;
(XIV)まとめて、表VIII〜XXIおよび表XXII〜XLIX中に少なくとも2回現れるペプチド;
(XV)まとめて、表VIII〜XXIおよび表XXII〜XLIX中に少なくとも3回現れるペプチド;
(XVI)まとめて、表VIII〜XXIおよび表XXII〜XLIX中に少なくとも4回現れるペプチド;
(XVII)まとめて、表VIII〜XXIおよび表XXII〜XLIX中に少なくとも5回現れるペプチド;
(XVIII)表VIII〜XXI中に少なくとも1回、そして表XXII〜XLIX中に少なくとも1回現れるペプチド;
(XIX)表VIII〜XXI中に少なくとも1回、そして表XXII〜XLIX中に少なくとも2回現れるペプチド;
(XX)表VIII〜XXI中に少なくとも2回、そして表XXII〜XLIX中に少なくとも1回現れるペプチド;
(XXI)表VIII〜XXI中に少なくとも2回、そして表XXII〜XLIX中に少なくとも2回現れるペプチド;
(XXII)以下の特徴の1個、2個、3個、4個、または5個を含むかまたは、そのようなペプチドをコードするオリゴヌクレオチドを含むペプチド:
i)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸の領域(図3におけるタンパク質の全長までの任意の全数の増加において)であって、この領域は、図5の親水性プロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と等しいかもしくはこれらの値より大きい値を有するか、または1.0と等しい値を有するアミノ酸位置を含む;
ii)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸の領域(図3におけるタンパク質の全長までの任意の全数の増加において)であって、この領域は、図6の疎水性プロフィールにおいて、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1と等しいかもしくはこれらの値より小さい値を有するか、または0.0と等しい値を有するアミノ酸位置を含む;
iii)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸の領域(図3におけるタンパク質の全長までの任意の全数の増加において)であって、この領域は、図7の接近可能残基の%プロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と等しいかもしくは、これらの値より大きい値を有するか、または1.0と等しい値を有するアミノ酸位置を含む;
iv)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸の領域(図3におけるタンパク質の全長までの任意の全数の増加において)であって、この領域は、図8の平均可撓性プロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と等しいかもしくは、これらの値より大きい値を有するか、または1.0と等しい値を有するアミノ酸位置を含む;
v)図3の特定のペプチドの少なくとも5アミノ酸の領域(図3におけるタンパク質の全長までの任意の全数の増加において)であって、この領域は、図9のβターンプロフィールにおいて、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9と等しいかもしくは、これらの値より大きい値を有するか、または1.0と等しい値を有するアミノ酸位置を含む;
(XXIII)薬学的賦形剤と共に、かつ/またはヒト単位容量形態で、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域を含む、組成物;
(XXIV)24P4C12を発現する細胞を調節するための方法における、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域または(XXIII)の組成物を用いる、方法;
(XXV)24P4C12を発現する細胞を有する個体を診断、予防、予知または処置するための方法における、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域、または(XXIII)の組成物を用いる、方法;
(XXVI)24P4C12を発現する細胞(表Iに列挙される組織の癌からの前記の細胞)を有する個体の診断、予防、予知、または処置するための方法における、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域、あるいは(XXIII)の組成物を用いる、方法;
(XXVII)癌を診断、予防、予知、または処置するための方法における、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域、または(XXIII)の組成物を用いる、方法;
(XXVIII)表Iに列挙される組織の癌の診断、予防、予知、または処置するための方法における、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域、または(XXIII)の組成物を用いた、方法;および、
(XXIX)24P4C12を発現する細胞の調節因子を同定するか、または特徴付けるための方法における、(I)〜(XXII)のペプチド、または抗体もしくはその結合領域、または(XXIII)の組成物を用いる、方法。
本明細書中に開示される本発明のさらなる例示の実施形態は、図2または図3に示される24P4C12ポリペプチド配列中に含まれる1つ以上の生物学的モチーフのアミノ酸残基を含む24P4C12ポリペプチドを包含する。種々のモチーフが当該分野で公知であり、そしてタンパク質は、多くの公に利用可能なインターネットサイト(例えば、URLアドレス:pfam.wustl.edu/;searchlauncher.bcm.tmc.edu/seq−search/struc−predict.html;psort.ims.u−tokyo.ac.jp/;cbs.dtu.dk/;ebi.ac.uk/interpro/scan.html;expasy.ch/tools/scnpsit1.html;EpimatrixTMおよびEpimerTM、Brown University、brown.edu/Research/TB−HIV_Lab/epimatrix/epimatrix.html;およびBIMAS、bimas.dcrt.nih.gov/を参照のこと)により、このようなモチーフの存在について評価され得る。
ogr.(13):169−175(1992)を参照のこと)。
以下の実施例において記載される実施形態において、24P4C12は、市販の発現ベクター(例えば、C末端6×HisおよびMYCタグ(pcDNA3.1/mycHIS,InvitrogenまたはTag5,GenHunter Corporation,Nashville TN)を用いて24P4C12をコードする、CMV駆動発現ベクター)でトランスフェクトした細胞(例えば、293T細胞)中で簡便に発現され得る。Tag5ベクターは、IgGK分泌シグナルを提供し、このシグナルを使用して、トランスフェクト細胞中の分泌される24P4C12タンパク質の生成を容易にし得る。培養培地中の分泌されたHISタグ化24P4C12は、例えば、標準技術を使用するニッケルカラムを使用して、精製され得る。
24P4C12関連タンパク質の改変(例えば、共有結合的改変)は、本発明の範囲内に含まれる。共有結合的改変の1つの型は、24P4C12ポリペプチドの標的化アミノ酸残基を、有機誘導体化因子(これは、24P4C12タンパク質の選択される側鎖残基またはN末端もしくはC末端の残基と反応し得る)と反応させることを包含する。本発明の範囲内に含まれる24P4C12ポリペプチドの共有結合的改変の別の型は、本発明のタンパク質のネイティブなグリコシル化パターンを変化させることを包含する。24P4C12の共有結合的改変の別の型は、24P4C12ポリペプチドを、種々の非タンパク様ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシアルキレン)のうちの1つに、米国特許第4,640,835号;同第4,496,689号;同第4,301,144号;同第4,670,417号;同第号4,791,192号;または同第4,179,337号に示される様式で連結させることを包含する。
本発明のタンパク質は、多くの異なる特定の用途を有する。24P4C12が前立腺癌および他の癌において高度に発現される場合、24P4C12関連タンパク質は、癌組織に対して、正常な24P4C12遺伝子産物の状態を評価する方法において使用され、それによって悪性表現型が明らかになる。代表的には、24P4C12タンパク質の特定の領域由来のポリペプチドが、それらの領域(例えば、1つ以上のモチーフを含む領域)における摂動(例えば、欠失、挿入、点変異など)の存在を評価するために使用される。例示的なアッセイは、癌性組織に対して正常な領域の特徴を評価するか、またはエピトープに対する免疫応答を惹起させるために、抗体、または24P4C12ポリペプチド配列に含まれる1つ以上の生物学的モチーフのアミノ酸残基を含むT細胞標的化24P4C12関連タンパク質を用いる。あるいは、24P4C12タンパク質において1つ以上の生物学的モチーフのアミノ酸残基を含む24P4C12関連タンパク質を使用して、24P4C12の領域と相互作用する因子についてスクリーニングする。
本発明の別の局面は、24P4C12関連タンパク質に結合する抗体を提供する。好ましい抗体は、24P4C12関連タンパク質に特異的に結合し、そして24P4C12関連タンパク質ではないペプチドまたはタンパク質には結合しない(または弱く結合する)。例えば、24P4C12に結合する抗体は、24P4C12関連タンパク質(例えば、それらのホモログまたはアナログ)に結合し得る。
system:human antibodies from phage display libraries;BurtonおよびBarbas、Human Antibodies from combinatorial libraries(同書)65−82頁)。完全なヒト24P4C12モノクローナル抗体はまた、1997年12月3日公開のPCT特許出願WO98/24893(KucherlapatiおよびJakobovitsら)に記載されるように、ヒト免疫グロブリン遺伝子座を含むように操作されたトランスジェニックマウスを使用して産生され得る(Jakobovits、1998、Exp.Opin.Invest.Drugs 7(4):607−614;米国特許第6,162,963号(2000年12月19日発行);米国特許第6,150,584号(2000年11月12日発行);および米国特許第6,114,598号(2000年9月5日発行)もまた参照のこと)。この方法は、ファージディスプレイ技術に必要とされるインビトロ操作を回避し、そして高い親和性の真正ヒト抗体を効率的に産生する。
T細胞が抗原を認識する機構は、解明されている。本発明の有効なペプチドエピトープワクチン組成物は、世界中の集団の非常に広範な区分において治療的免疫応答または予防的免疫応答を誘導する。細胞免疫応答を誘導する本発明の組成物の価値および効力の理解のために、免疫学関連技術の簡単な総説を示す。
1)正常な個体由来の一次T細胞培養物の評価(例えば、Wentworth,P.A.ら,Mol,Immunol.32:603,1995;Celis,E.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:2105,1994;Tsai,V.ら、J.Immunol.158:1796,1997;Kawashima,I.ら、Human Immunol.59:1,1998を参照のこと)。この手順は、抗原提示細胞の存在下で、インビトロで数週間の期間にわたって、正常な被験体由来の末梢血リンパ球(PBL)を試験ペプチドで刺激することを包含する。このペプチドに特異的なT細胞は、この時間の間に活性化され、そして例えば、ペプチドで感作された標的細胞を含むリンホカイン放出アッセイまたは51Cr放出アッセイを使用して、検出される。
7:97,1997;Bertoni,R.ら、J.Clin.Invest.100:503,1997;Threlkeld,S.C.ら、J.Immunol.159:1648,1997;Diepolder,H.M.ら、J.Virol.71:6011,1997を参照のこと)。従って、リコール応答は、疾患に起因して抗原に曝露され、従って「自然に」免疫応答を生成した被験体由来のPBL、または抗原に対してワクチン接種された患者由来のPBLを培養することによって、検出される。被験体由来のPBLは、試験ペプチド+抗原提示細胞(APC)の存在下で1〜2週間、インビトロで培養され、「未刺激」T細胞と比較して「記憶」T細胞の活性化を可能にする。この培養期間の最後に、T細胞活性が、ペプチドで感作した標的を含む51Cr放出、T細胞増殖またはリンホカイン放出を含むアッセイを使用して、検出される。
24P4C12関連タンパク質をコードする核酸はまた、トランスジェニック動物または「ノックアウト」動物のいずれかを作製するために使用され得、この動物は、次いで、治療的に有用な試薬の開発およびスクリーニングにおいて有用である。確立された技術によって、24P4C12をコードするcDNAが、24P4C12をコードするゲノムDNAをクローン化するために使用され得る。次いで、このクローン化されたゲノム配列は、24P4C12をコードするDNAを発現する細胞を含むトランスジェニック動物を作製するために使用され得る。トランスジェニック動物(特に、マウスまたはラットのような動物)を作製するための方法は、当該分野で慣習的になっており、そして例えば、米国特許第4,736,866号(1988年4月12日発行)および同第4,870,009号(1989年9月26日発行)において記載されている。代表的には、特定の細胞が、組織特異的エンハンサーを用いる24P4C12導入遺伝子組込みのために標的化される。
本発明の別の局面は、24P4C12ポリヌクレオチドおよび24P4C12関連タンパク質を検出するための方法、ならびに24P4C12を発現する細胞を同定するための方法に関する。24P4C12の発現プロファイルは、24P4C12を、転移した疾患についての診断マーカーにする。従って、24P4C12遺伝子産物の状態は、進行した病期の疾患に対する感受性、進行速度および/または腫瘍の攻撃性を含む種々の因子を推定するために有用な情報を提供する。本明細書中で詳細に議論されるように、患者サンプル中の24P4C12遺伝子産物の状態が、当該分野で周知の種々のプロトコルによって分析され得、このプロトコルとしては、免疫組織化学分析、種々のノーザンブロット技術(インサイチュハイブリダイゼーションを含む)、RT−PCR分析(例えば、レーザー捕捉微小解剖サンプルについて)、ウェスタンブロット分析および組織アレイ分析が挙げられる。
腫瘍形成は、細胞増殖が次第に調節不全になり、細胞が正常な生理学的状態から前癌状態まで進行し、次いで癌状態まで進行する、多段階プロセスであることが知られている(例えば、Alersら、Lab Invest.77(5):437−438(1997)およびIsaacsら、Cancer Surv.23:19−32(1995)を参照のこと)。この状況において、生物学的サンプルを調節不全性の細胞増殖の証拠(例えば、癌における異常な24P4C12発現)について試験することにより、癌のような病理学的状態が、治療選択肢がより制限される段階まで進行する前、そして/または予後が悪化する前に、このような異常な生理学を早期に検出することが可能になる。このような試験において、目的の生物学的サンプル中の24P4C12の状態が、例えば、対応する正常なサンプル(例えば、病理により影響を受けていない、この個体または代替の別の個体由来のサンプル)中の24P4C12の状態と比較され得る。生物学的サンプル中の24P4C12の状態における(正常なサンプルと比較した場合の)変化は、調節不全性の細胞増殖の証拠を提供する。病理により影響を受けていない生物学的サンプルを正常なサンプルとして使用することに加えて、所定の規範値(例えば、mRNA発現の所定の正常なレベル)(例えば、Greverら、J.Comp.Neurol.1996年12月9日;376(2):306−14および米国特許第5,837,501号を参照のこと)もまた、サンプル中の24P4C12の状態を比較するために使用し得る。
本明細書中に開示される24P4C12タンパク質および核酸配列は、当業者が、24P4C12と相互作用するタンパク質、低分子および他の薬剤、ならびに種々の分野で受け入れられたプロトコルのうちのいずれか1つを介して、24P4C12によって活性化される経路を同定することを可能にする。例えば、いわゆる相互作用トラップ系(「2ハイブリッドアッセイ」とも呼ばれる)のうちの1つを利用し得る。このような系において、分子は、レポーター遺伝子の発現を指向する転写因子と相互作用し、そして再構成し、一方でこのレポーター遺伝子の発現をアッセイする。他の系は、真核生物転写活性化因子の再構築を介して、インビボでタンパク質−タンパク質相互作用を同定する(例えば、1999年9月21日に発行された米国特許第5,955,280号、1999年7月20日に発行された同第5,925,523号、1998年12月8日に発行された同第5,846,722号、および1999年12月21日に発行された同第6,004,746号を参照のこと)。アルゴリズムもまた、タンパク質機能のゲノムベースの予測のために当該分野で利用可能である(例えば、Marcotteら,Nature 402:1999年11月4日,83−86を参照のこと)。
限定されたセットの組織において正常に発現されるが、前立腺癌および他の癌においても発現されるタンパク質のような24P4C12の同定により、多数の治療アプローチをこのような癌の処置に広げる。本明細書において企図されるように、24P4C12は、腫瘍促進遺伝子を活性化すること、または腫瘍形成をブロックする遺伝子を抑制することに関連する転写因子として機能する。
本発明は、24P4C12関連タンパク質または24P4C12関連核酸を含む、癌ワクチンを提供する。24P4C12の発現に関して、癌ワクチンは、非標的組織に対して最小の効果を有するかまたは効果を有さずに、24P4C12発現癌を予防および/または処置する。抗癌治療として、体液性免疫応答および/または細胞媒介免疫応答を生じるワクチンにおける腫瘍抗原の使用は、当該分野で周知であり、ヒトPSMAおよびげっ歯PAP免疫原を使用して前立腺癌において利用されている(Hodgeら,1995,Int.J.Cancer 63:231−237;Fongら,1997,J.Immunol.159:3113−3117)。
CTLエピトープは、対応するHLA対立遺伝子に結合する24P4C12タンパク質内のペプチドを同定するための特定のアルゴリズムを使用して決定され得る:(例えば表IV;EpimerTMおよびEpimatrixTM,Brown University(URL brown.edu/Research/TB−HIV_Lab/epimatrix/epimatrix.html);およびBIMAS(URL bimas.dcrt.nih.gov/;SYFPEITHI at URL syfpeithi.bmi−heidelberg.com/)を参照のこと)。好ましい実施形態において、24P4C12免疫原は、当該分野で周知の技術を使用して同定された1種以上のアミノ酸配列を含み、これらは、表VIII〜表XXIおよび表XXII〜表XLIXに示される配列、またはHLAクラスIモチーフ/スーパーモチーフ(例えば、表IV(A)、表IV(D)、または表IV(E))によって特定された8個、9個、10個もしくは11個のアミノ酸のペプチド、および/またはHLAクラスIIモチーフ/スーパーモチーフ(例えば、表IV(B)、または表IV(C))を含む、少なくとも9個のアミノ酸のペプチドである。当該分野で理解されているように、HLAクラスI結合溝は、本質的に、閉鎖的に終結され、その結果、特定のサイズ範囲のみのペプチドが、溝に適合し、かつ、結合され得、一般に、HLAクラスIエピトープは、8個、9個、10個、または11個のアミノ酸長である。対照的に、HLAクラスII結合溝は、本質的に、開放的に終結され、それによって、約9個以上のアミノ酸のペプチドは、HLAクラスII分子によって結合され得る。HLAクラスIとHLAクラスIIとの間の結合溝の差異に起因して、HLAクラスIモチーフは、長さ特異的である。すなわち、クラスIモチーフの2位は、このペプチドのアミノ方向からカルボキシル方向の第2アミノ酸である。クラスIIモチーフのアミノ酸位置は、互いに対してのみ相関し、全体のペプチドに対して相関していない。すなわち、さらなるアミノ酸は、モチーフ保有配列のアミノ末端および/またはカルボキシル末端に付着され得る。HLAクラスIIエピトープは、しばしば、9アミノ酸長、10アミノ酸長、11アミノ酸長、12アミノ酸長、13アミノ酸長、14アミノ酸長、15アミノ酸長、16アミノ酸長、17アミノ酸長、18アミノ酸長、19アミノ酸長、20アミノ酸長、21アミノ酸長、22アミノ酸長、23アミノ酸長、24アミノ酸長、または25アミノ酸長、または25アミノ酸長よりも長い。
哺乳動物において免疫応答を発生するための広範な種々の方法は、(例えば、ハイブリドーマの発生における第1工程として)当該分野で公知である。哺乳動物における免疫応答を発生させる方法は、タンパク質(例えば、24P4C12タンパク質)上の免疫原性エピトープに哺乳動物の免疫系を曝露し、その結果、免疫応答を発生させる工程を包含する。代表的な実施形態は、十分な量の少なくとも1つの24P4C12B細胞もしくは細胞傷害性T細胞エピトープまたはそれらのアナログを宿主と接触させ;そして少なくとも1回の周期的な間隔の後、24P4C12B細胞もしくは細胞傷害性T細胞エピトープまたはそれらのアナログを宿主と再び接触させることによって、宿主において、24P4C12に対する免疫応答を発生させるための方法からなる。特定の実施形態は、24P4C12関連タンパク質または人工多エピトープペプチドに対して免疫応答を発生する方法からなり、この方法は、24P4C12免疫原(例えば、24P4C12タンパク質またはそのペプチドフラグメント、24P4C12融合タンパク質またはアナログなど)を、ヒトまたは別の哺乳動物に対してワクチン調製物として投与する工程を包含する。代表的に、このようなワクチン調製物は、適切なアジュバント(例えば、米国特許第6,146,635号を参照のこと)またはPADRETMペプチドのような汎用ヘルパーエピトープ(Epimmune Inc.,San Diego,CA;例えば、Alexanderら,J.Immunol.2000 164(3);164(3):1625−1633;Alexanderら,Immunity 1994 1(9):751−761およびAlexanderら,Immunol.Res.1998 18(2):79−92を参照のこと)をさらに含む。代替方法は、24P4C12免疫原をコードするDNA配列、DNA配列の発現を制御する調節配列に作動可能に連結されたDNA配列を含むDNA分子を、個々の身体の筋肉または皮膚にインビボで投与することによって、24P4C12免疫原に対して個々の免疫応答を発生させる工程を包含し;ここで、このDNA分子は、細胞によって取り込まれ、DNA配列は、この細胞において発現され、そして免疫応答を、免疫原に対して発生する(例えば、米国特許第5,962,428号を参照のこと)。必要に応じて、遺伝子ワクチン促進因子(facilitator)(例えば、アニオン性脂質;サポニン;レクチン;エストロゲン化合物;ヒドロキシル化低級アルキル;ジメチルスルホキシド;および尿素)がまた、投与される。さらに、標的抗原に対して応答を発生させるために、24P4C12を模倣する抗イディオタイプの抗体が、投与され得る。
本発明のワクチン組成物は、核酸媒介様式を含む。本発明のタンパク質をコードするDNAまたはRNAは、患者に投与され得る。遺伝子免疫方法は、24P4C12を発現する癌細胞に対する、予防的または治療的な体液性免疫応答および細胞性免疫応答を発生させるために利用され得る。24P4C12関連タンパク質/免疫原をコードするDNAを含む構成物および適切な調節配列は、個体の筋肉または皮膚に直接注射され得、その結果、筋肉または皮膚の細胞は、この構成物を取り込み、そしてコードされた24P4C12タンパク質/免疫原を発現する。あるいは、ワクチンは、24P4C12関連タンパク質を含む。24P4C12関連タンパク質免疫原の発現は、24P4C12タンパク質を保有する細胞に対する、予防的または治療的な体液性免疫および細胞性免疫の発生を生じる。当該分野で公知の、種々の予防的および治療的な遺伝子免疫技術は、使用され得る(総説については、インターネットアドレスgenweb.comで公開されている情報および参考文献を参照のこと)。核酸ベース送達は、例えば、Wolffら,Science 247:1465(1990)および米国特許第5,580,859号;同第5,589,466号;同第5,804,566号;同第5,739,118号;同第5,736,524号;同第5,679,647号;WO 98/04720に記載されている。DNAベースの送達技術の例としては、「裸のDNA」、促進された(ブピバカイン(bupivicaine)、ポリマー、ペプチド媒介)送達、カチオン性脂質複合体、および粒子媒介送達(「遺伝子銃」)または圧力媒介送達(例えば、米国特許第5,922,687号を参照のこと)を含む。
種々のエキソビボストラテジーを利用して、免疫応答もまた発生させ得る。一つのアプローチは、患者の免疫系に対して24P4C12抗原を提示する樹状細胞(DC)のような抗原提示細胞(APC)の使用に関する。樹状細胞は、MHCクラスI分子およびMHCクラスII分子、B7補助刺激因子、ならびにIL−12を発現し、従って、高度に特異的な抗原提示細胞である。前立腺癌において、前立腺特異的膜抗原(PSMA)のペプチドによりパルスされる自己樹状細胞が、前立腺癌患者の免疫系を刺激するために、フェーズI臨床試験において使用される(Tjoaら,1996,Prostate 28:65−69;Murphyら,1996,Prostate 29:371−380)。従って、樹状細胞は、MHCクラスI分子またはMHCクラスII分子の内容物中で、24P4C12ペプチドをT細胞に提示するために使用され得る。一つの実施形態において、自己樹状細胞は、MHCクラスI分子および/またはMHCクラスII分子に結合し得る24P4C12ペプチドでパルスされる。別の実施形態において、樹状細胞は、完全24P4C12タンパク質でパルスされる。なお別の実施形態は、当該分野で公知の種々の実行ベクターを使用する樹状細胞中で、24P4C12遺伝子の過剰発現を操作することに関する(例えば、アデノウイルス(Arthurら,1997,Cancer Gene Ther.4:17−25)、レトロウイルス(Hendersonら,1996,Cancer Res.56:3763−3770)、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス、DNAトランスフェクション(Ribasら,1997,Cancer Res.57:2865−2869)、または腫瘍誘導RNAトランスフェクション(Ashleyら,1997,J.Exp.Med.186:1177−1182))。24P4C12を発現する細胞はまた、免疫調節因子(例えば、GM−CSF)を発現するように操作され得、そして免疫剤として使用され得る。
24P4C12は、抗体ベースの治療ストラテジーのための魅力的な標的である。多数の抗体ストラテジーは、細胞外分子と細胞内分子との両方を標的するために、当該分野で公知である(例えば、相補体およびADCC媒介の死滅および身体内での使用を参照のこと)。24P4C12は、対応する正常な細胞に対する種々の系統の癌細胞によって発現されるので、免疫活性組成物を非標的器官および組織に結合することによって生じる、毒性効果、非特異的効果および/または非標的効果なしで、優れた感受性を示す、24P4C12免疫活性組成物の全身投与を調製する。24P4C12のドメインと特異的に反応する抗体は、トキシンまたは治療剤と組み合わせてか、または細胞増殖または機能を阻害し得る裸の抗体としてのいずれかで、全身的に24P4C12を発生する癌を処置するために有用である。
本明細書に記載される、免疫原的に有効量の1つ以上のHLA結合ペプチドを含むワクチンおよびこのワクチンを調製する方法は、本発明のさらなる実施形態である。さらに、本発明に従うワクチンは、1つ以上の特許請求されるペプチドの組成物を含む。ペプチドは、ワクチンにおいて個々に存在し得る。あるいは、ペプチドは、同じペプチドの複数コピーを含むホモポリマーとして、または種々のペプチドのヘテロポリマーとして存在し得る。ポリマーは、増加した免疫学的反応の利点を有し、そして異なるペプチドエピトープがポリマーを構成するために使用される場合、免疫応答を標的化する病原性生物または腫瘍関連ペプチドの異なる抗原決定基と反応する抗体および/またはCTLを誘導するというさらなる能力を有する。この組成物は、抗原の天然に存在する領域であり得るか、または例えば、組換えもしくは化学合成によって調製され得る。
複数のエピトープの共送達を可能にする多くの異なるアプローチが利用可能である。本発明のペプチドをコードする核酸は、本発明の特に有用な実施形態である。ミニ遺伝子中への封入のためのエピトープは、好ましくは、前の章に記載されるガイドラインに従って選択される。本発明のペプチドをコードする核酸を投与する好ましい手段は、本発明の1つのエピトープまたはマルチエピトープを含むペプチドをコードするミニ遺伝子構築物を使用する。
本発明のCTLペプチドを含むワクチン組成物は、所望の性状(例えば、改善された血清半減期、広げられた集団適用範囲、または増強された免疫原性)を提供するために改変(例えば、アナログ化)され得る。
いくつかの実施形態において、本発明の薬学的組成物中に、Bリンパ球またはTリンパ球をプライミングする少なくとも1つの成分を含むことが望ましくあり得る。脂質は、CTLをインビボでプライミングし得る薬剤として同定されている。例えば、パルミチン酸残基は、リジン残基のε−アミノ基およびα−アミノ基に結合され得、次いで、例えば、Gly、Gly−Gly、Ser、Ser−Serなどのような1つ以上の連結残基を介して免疫原性ペプチドに連結され得る。次いで、脂質化ペプチドは、ミセルまたは粒子で直接的に投与され得るか、リポソームに組み込まれ得るか、またはアジュバント(例えば、不完全フロイントアジュバント)中で乳化され得るかのいずれかで投与され得る。好ましい実施形態において、特に有効な免疫原性組成物は、Lysのε−アミノ基およびα−アミノ基に結合されたパルミチン酸(これは、免疫原性ペプチドのアミノ末端に連結(例えば、Ser−Ser)を介して結合される)を含む。
本発明に従うワクチン組成物の実施形態は、患者血液由来のPBMC、またはそれら由来の単離されたDCに対する、エピトープ保有ペプチドのカクテルのエキソビボ投与を含む。DCの収集を容易にする薬物(例えば、ProgenipoietinTM(Pharmacia−Monsanto,St.Louis,MO)またはGM−CSF/IL−4)が使用され得る。DCをペプチドでパルスした後、そして患者に再注入する前に、未結合ペプチドを除去するためにDCを洗浄する。この実施形態において、ワクチンは、それらの表面に、HLA分子を複合体化した、パルスされたペプチドエピトープを提示するペプチドパルス化DCを含む。
抗原性24P4C12関連ペプチドは、エキソビボでCTL応答および/またはHTL応答もまた惹起するために使用される。得られるCTL細胞またはHTL細胞は、他の従来の形式の治療に応答しないか、または本発明に従う治療ワクチンペプチドまたは核酸に応答しない患者の腫瘍を処置するために使用され得る。特定の抗原に対するエキソビボCTL応答またはHTL応答は、組織培養物中において、患者のまたは遺伝的に適合性のCTL前駆細胞またはHTL前駆細胞を、抗原提示細胞(APC)(例えば、樹状細胞)の供給源および適切な免疫原性ペプチドとともにインキュベートすることによって誘導される。適切なインキュベーション時間(代表的には、約7〜28日)(ここで、前駆細胞が、活性化され、そして効果細胞へと拡大する)後に、細胞は、患者に注入して戻され、ここで、これらは、特定の標的細胞(例えば、腫瘍細胞)を破壊する(CTL)か、または破壊を促進する(HTL)。トランスフェクトされた樹状細胞はまた、抗原提示細胞として使用され得る。
本発明の薬学的組成物およびワクチン組成物は、代表的に、24P4C12を発現するかまたは過剰発現する癌を処置および/または予防するために使用される。治療適用において、ペプチド組成物および/または核酸組成物は、抗原に対して有効なB細胞応答、CTL応答および/またはHTL応答を誘発し、そして症状および/または合併症を治癒するかあるいは少なくとも部分的に停止または遅延させるのに十分な量で患者に投与される。これを達成するのに適切な量は、「治療的有効用量」として規定される。この使用のための有効量は、例えば、投与される特定の組成物、投与方法、処置される疾患の病期および重篤度、患者の体重および全身状態、ならびに処方する医師の判断に依存する。
本明細書中で開示されるように、24P4C12ポリヌクレオチド、24P4C12ポリペプチド、24P4C12反応性の細胞傷害性T細胞(CTL)、24P4C12反応性のヘルパーT細胞(HTL)および抗ポリペプチド抗体は、癌のような調節不全性の細胞増殖と関連した状態、特に、表Iに列挙された癌(例えば、その組織発現の特異的パターン、ならびに、例えば、「正常組織、および患者検体における24P4C12の発現分析」と表題を付けられた実施例における例に記載されているような特定の癌におけるその過剰発現の両方を参照のこと)を試験する周知の診断的アッセイ、予後的アッセイ、および治療的アッセイにおいて使用される。
本発明は、24P4C12のその結合パートナーへの結合を阻害するためまたは他のタンパク質(単数または複数)とのその結合を阻害するための種々の方法および組成物、ならびに、24P4C12の機能を阻害するための方法を含む。
1つのアプローチにおいて、24P4C12に特異的に結合する単鎖抗体をコードする組換えベクターが、24P4C12を発現する細胞へと遺伝子移入技術を介して導入される。それにより、そのコードされた単鎖抗24P4C12抗体は細胞内で発現され、24P4C12タンパク質に結合し、そしてそれによりその機能を阻害する。このような細胞内単鎖抗体を操作するための方法は周知である。このような細胞内抗体(「内部抗体(intrabody)」としても公知)は、その細胞内の特定の区画に特異的に標的化され、その処置の阻害活性が焦点をあわせられる箇所に対する制御を与える。この技術は、当該分野で首尾良く適用されている(概説として、RichardsonおよびMarasco、1995、TIBTECH、第13巻を参照のこと)。内部抗体は、他の豊富な細胞表面レセプターの発現を実質的に排除することが示されている(例えば、Richardsonら、1995、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:3137〜3141;Beerliら、1994、J.Biol.Chem.289:23931〜23936;Deshaneら、1994、Gene Ther.1:332〜337を参照のこと)。
別のアプローチにおいて、組換え分子は、24P4C12に結合し、それにより24P4C12の機能を妨げる。例えば、このような組換え分子は、24P4C12が、その結合パートナー(単数または複数)に接近/結合すること、または他のタンパク質(1つまたは複数)と結合することを防止または阻害する。このような組換え分子は、例えば、24P4C12特異的抗体分子の反応性部分(単数または複数)を含み得る。特定の実施形態において、24P4C12結合パートナーの24P4C12結合ドメインは、二量体融合タンパク質へと操作され、これによってこの融合タンパク質は、ヒトIgG(例えば、ヒトIgG1)のFc部分に連結された2つの24P4C12リガンド結合ドメインを含む。このようなIgG部分は、例えば、CH2ドメインおよびCH3ドメインならびにヒンジ領域を含み得るが、CH1ドメインは含まない。このような二量体融合タンパク質は、24P4C12の発現と関連する癌に罹患している患者に可溶性形態で投与され、それによりこの二量体融合タンパク質は24P4C12に特異的に結合し、そして24P4C12の結合パートナーとの相互作用をブロックする。このような二量体融合タンパク質はさらに、公知の抗体連結技術を使用して、多量体タンパク質へと組み合わされる。
本発明はまた、24P4C12遺伝子の転写を阻害するための種々の方法および組成物を含む。同様に、本発明はまた、24P4C12 mRNAからタンパク質への翻訳を阻害するための方法および組成物を提供する。
遺伝子移入および遺伝子治療の技術が、24P4C12を合成している腫瘍細胞に、治療用ポリヌクレオチド分子(すなわち、アンチセンス、リボザイム、内部抗体をコードするポリヌクレオチド、および他の24P4C12阻害分子)を送達するために使用され得る。多数の遺伝子治療アプローチが、当該分野で公知である。24P4C12アンチセンスポリヌクレオチド、リボザイム、24P4C12の転写に干渉し得る因子などをコードする組換えベクターが、このような遺伝子治療アプローチを使用して標的腫瘍細胞に送達され得る。
(同定の方法および調節因子の使用)
1つの実施形態において、特定の発現プロフィールを誘導または抑制する、特定の経路を誘導または抑制する、好ましくは、それによって関連する表現型を生成する、調節因子を同定するためにスクリーニングを行う。別の実施形態において、特定の状態において重要な、差次的に発現する遺伝子を同定する場合;個々の遺伝子の発現を変更する(増大させるかまたは減少させる)調節因子を同定するためにスクリーニングを実行する。別の実施形態において、差次的に発現した遺伝子の発現産物の生物学的機能を変更する調節因子を同定するためにスクリーニングを実施する。再度、特定の状態での遺伝子の重要性を同定する際に、その遺伝子産物に結合し、そして/またはその遺伝子産物の生物学的活性を調節する因子を同定するためにスクリーニングを実施する。
(遺伝子発現に関連するアッセイ)
本発明のタンパク質、核酸および抗体が、スクリーニングアッセイに使用される。癌関連のタンパク質、抗体、核酸、改変されたタンパク質およびこれらの配列を含む細胞が、スクリーニングアッセイ(例えば、「遺伝子発現プロフィール」、ポリペプチドの発現プロフィールまたは生物学的機能の変更に対する薬物候補の効果の評価)において使用される。一実施形態において、発現プロフィールは、好ましくは、候補薬剤で処置した後の遺伝子を、発現プロフィールについてモニタリングするために、ハイスループットスクリーニング技術と組合せて使用される(例えば、Davis,GFら、J Biol Screen 7:69(2002);Zlokarnikら,Science 279:84−8(1998);Heid,Genome Res 6:986−94,1996)。
一実施形態において、遺伝子発現のモニタリング(すなわち、発現プロフィール)は、多数の実体について同時にモニタリングされる。このようなプロフィールは、代表的に、図2の遺伝子の1つ以上を含む。この実施形態において、例えば、癌核酸プローブは、特定の細胞における癌配列を検出および定量化するために、バイオチップに結合される。あるいは、PCRが、使用され得る。従って、例えば、一連のマイクロタイタープレートのウェルが、所望のウェルに分配されたプライマーと共に使用され得る。次いで、PCR反応が実施され、そして各ウェルについて分析される。
本発明は、本発明の癌関連遺伝子またはタンパク質の活性を調節する化合物を同定またはスクリーニングする方法を提供する。この方法は、上記のような試験化合物を、本発明の癌タンパク質を含む細胞に添加する工程を包含する。これらの細胞は、本発明の癌タンパク質をコードする組換え核酸を含む。別の実施形態において、候補薬剤のライブラリーが、複数の細胞について試験される。
適切な調節因子を同定するためのアッセイは、ハイスループットスクリーニングに受け入れられる。従って、好ましいアッセイは、癌遺伝子の転写の増大または阻害、ポリペプチド発現の阻害または増大、およびポリペプチド活性の阻害または増大を検出する。
正常な細胞は、結合および増殖するために固体支持体を必要とする。細胞が形質転換される場合、これらは、その表現型を失い、そして成長して、この支持体から脱離する。例えば、形質転換細胞は、撹拌懸濁培養液中で増殖し得るか、または半固体培地(例えば、半固体寒天または軟寒天)中に懸濁され得る。この形質転換細胞は、腫瘍抑制遺伝子でトランスフェクトされた場合、正常な表現型を再生し得、そして再び、結合して増殖するために、固体支持体を必要とする。アッセイにおける軟寒天増殖またはコロニー形成は、宿主細胞において発現した場合、異常な細胞増殖および形質転換を阻害する癌配列の調節因子を同定するために使用される。調節因子は、固体または半固体の培地(例えば、寒天)に懸濁された宿主細胞が増殖する能力を低下または排除する。
正常な細胞は、代表的に、細胞培養物中で平らな組織化されたパターンで、この細胞が他の細胞と接触するまで増殖する。この細胞が、別の細胞と接触した場合、これらは、接触阻害され、そして増殖を停止する。しかし、形質転換細胞は、接触阻害されず、そして、組織化されていない病巣において高密度まで増殖し続ける。従って、形質転換細胞は、対応する正常な細胞よりも高い飽和密度まで増殖する。これは、細胞の方向付けされていない単層の形成または病巣における細胞によって、形態学的に検出される。あるいは、飽和密度における(3H)−チミジンでの標識指数が、増殖の密度制限を測定するために使用され、同様に、MTTアッセイまたはAlamarブルーアッセイが、細胞の増殖能および調節因子がこの細胞の増殖能に影響する能力を明らかにする。Freshney(1994)(前出)を参照のこと。形質転換細胞は、腫瘍抑制因子でトランスフェクトされた場合、正常な表現型を再生し得、そして接触阻害されて、低密度まで増殖する。
形質転換細胞は、その正常な対応物よりも低い血清依存性を有する(例えば、Temin,J.Natl.Cancer Inst.37:167−175(1966);Eagleら,J.Exp.Med 131:836−879(1970);Freshney,(前出)を参照のこと)。このことは、形質転換細胞による種々の増殖因子の放出に起因する。形質転換宿主細胞の増殖因子または血清依存性の程度は、制御下にあるものと比較され得る。例えば、細胞の増殖因子または血清依存性は、本発明の癌関連配列を調節する化合物を同定および特徴付けするための方法においてモニタリングされる。
腫瘍細胞は、それらの正常な対応物より増加した量の特定の因子(本明細書中以下において「腫瘍特異的マーカー」)を放出する。例えば、プラスミノゲンアクチベーター(PA)は、正常な脳細胞からより高レベルで、ヒト神経膠腫から放出される(例えば、Gullino,Angiogenesis,Tumor Vascularization,and Potential interference with Tumor Growth,in Biological Responses in Cancer,178−184頁(Mihich(編)1985)を参照のこと)。同様に、腫瘍脈管形成因子(TAF)は、正常な対応物より高レベルで、腫瘍細胞において放出される。例えば、Folkman,Angiogenesis and Cancer,Sem Cancer Biol.(1992))を参照のこと。一方で、bFGFは、内皮細胞腫瘍から放出される(Ensoli,Bら)。
マトリゲルまたは細胞外マトリックス成分への侵襲性の程度は、癌関連配列を調節する化合物を同定および特徴付けするためのアッセイとして使用され得る。腫瘍細胞は、悪性と、マトリゲル内または何らかの他の細胞外マトリックス成分内への細胞の侵襲性との間のポジティブな相関を示す。このアッセイにおいて、腫瘍形成性の細胞が、代表的に、宿主細胞として使用される。これらの宿主細胞中での腫瘍抑制因子の発現は、宿主細胞の侵襲性を減少させる。Cancer Res.1999;59:6010;Freshney(1994)(前出)に記載される技術が使用され得る。簡単にいえば、宿主細胞の侵襲のレベルは、マトリゲルまたは何らかの他の細胞外マトリックス成分でコーティングされたフィルターを使用することによって、測定される。ゲル内への浸透、またはフィルターの遠位側を通しての浸透は、侵襲性と定格され、そして細胞の数および移動した距離によってか、または細胞を125Iで予め標識し、そしてフィルターの遠位側またはディッシュの底部の放射能を計数することによって、組織学的に定格される。例えば、Freshney(1984)(前出)を参照のこと。
細胞増殖に対する癌関連配列の影響は、トランスジェニック生物または免疫抑制された生物において試験される。トランスジェニック生物は、当該分野で認容された種々の様式で調製される。例えば、癌遺伝子が破壊されたかまたは癌遺伝子が挿入された、ノックアウトトランスジェニック生物(例えば、マウスのような哺乳動物)が作製される。ノックアウトトランスジェニックマウスは、マーカー遺伝子または他の異種遺伝子を、相同組換えを介して、マウスゲノムにおける内因性癌遺伝子部位に挿入することによって、作製される。このようなマウスはまた、内因性癌遺伝子を変異バージョンの癌遺伝子で置き換えることによって、または内因性癌遺伝子を、例えば発癌物質に曝露することによって変異させることによって、作製され得る。
調節活性を有する化合物を同定するためのアッセイは、インビトロで実施され得る。例えば、癌ポリペプチドがまず潜在的な調節因子と接触され、そして適切な量の時間(例えば、0.5〜48時間)にわたってインキュベートされる。1つの実施形態において、癌ポリペプチドのレベルは、タンパク質またはmRNAのレベルを測定することによって、インビトロで決定される。タンパク質のレベルは、癌ポリペプチドまたはそのフラグメントに選択的に結合する抗体を用いる、免疫アッセイ(例えば、ウェスタンブロッティング、ELISAなど)を使用して測定される。mRNAの測定のためには、増幅(例えば、PCR、LCR、またはハイブリダイゼーションアッセイ(例えば、ノーザンハイブリダイゼーション、RNAse保護、ドットブロッティング))が好ましい。タンパク質またはmRNAのレベルは、直接的にかまたは間接的に標識された検出試薬(例えば、本明細書中に記載されるような、蛍光標識または放射活性標識された核酸、放射活性的にまたは酵素的に標識した抗体など)を使用して、検出される。
本発明に従う結合アッセイにおいて、精製されたかまたは単離された本発明の遺伝子産物が、一般に使用される。例えば、抗体が、本発明のタンパク質に対して生成され、そして免疫アッセイが実施されて、タンパク質の量および/または位置を決定する。あるいは、癌タンパク質を含む細胞が、アッセイにおいて使用される。
1つの実施形態において、「試験化合物」の結合は、「競合物質」を用いる競合結合アッセイによって決定される。競合物質とは、標的分子(例えば、本発明の癌タンパク質)に結合する結合部分である。競合物質としては、抗体、ペプチド、結合パートナー、リガンドなどのような化合物が挙げられる。特定の状況下では、試験化合物と競合物質との間の競合結合は、試験化合物に取って代わる。1つの実施形態において、試験化合物が標識される。試験化合物、競合物質のいずれか、または両方が、結合を可能にするために十分な時間にわたって、タンパク質に添加される。インキュベーションが、最適な活性を容易にする温度(代表的に、4℃と40℃との間)で実施される。インキュベーション時間は、代表的に、例えば、スクリーニングの迅速なハイスループットを容易にするように、最適化される;代表的に、0時間と1時間との間で十分である。過剰の試薬が、一般に、除去または洗浄除去される。次いで、第二の成分が添加され、そして標識された成分の存在または非存在が、結合を示すために追跡される。
癌のポリヌクレオチド調節因子が、WO 91/04753に記載されるように、リガンド結合分子との結合体の形成によって、標的ヌクレオチド配列を含む細胞へと導入され得る。適切なリガンド結合分子としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:細胞表面レセプター、増殖因子、他のサイトカイン、または細胞表面レセプターに結合する他のリガンド。好ましくは、リガンド結合分子の結合体は、リガンド結合分子がその対応する分子またはレセプターに結合する能力を十分には干渉しないか、あるいは、細胞へのセンスオリゴヌクレオチドもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドまたはその結合体バージョンの進入を十分にはブロックしない。あるいは、癌のポリヌクレオチド調節因子が、例えば、WO 90/10448に記載されるように、ポリヌクレオチド−脂質複合体の形成によって標的核酸配列を含む細胞内に導入され得る。アンチセンス分子またはノックアウトモデルおよびノックインモデルの使用もまた、処理方法に加えて、上で議論されるようなスクリーニングアッセイにおいて用いられ得ることが理解される。
特定の実施形態において、癌関連タンパク質の活性が、アンチセンスポリヌクレオチドまたは阻害性小核RNA(snRNA)(すなわちコードmRNA核酸配列(例えば、本発明の癌タンパク質、mRNA、またはそれらの部分配列)に相補的であり、そして好ましくは、これらに特異的にハイブリダイズし得る核酸)の使用により、ダウンレギュレートされるか、または完全に阻害される。mRNAへのアンチセンスポリヌクレオチドの結合は、mRNAの翻訳および/または安定性を減少させる。
アンチセンスポリヌクレオチドに加えて、リボザイムが、癌関連ヌクレオチド配列の転写を標的化または阻害するために用いられ得る。リボザイムは、他のRNA分子を触媒的に切断するRNA分子である。種々の種類のリボザイムが記載されている。これらのリボザイムとしては、グループIリボザイム、ハンマーヘッドリボザイム、ヘアピンリボザイム、RNase P、およびアックスヘッドリボザイムが挙げられる(例えば、種々のリボザイムの特性の一般的な概説についてはCastanottoら、Adv.in Pharmacology 25:289〜317(1994)を参照のこと)。
1つの実施形態において、試験化合物が、関連する癌発現プロフィールを有する癌細胞の集団に投与される。本明細書において「投与する」または「接触させる」とは、調節因子を、取り込み作用および細胞内作用によってか、または細胞表面での作用によって、細胞に対して作用させるような様式で、この調節因子をその細胞に添加することを意味する。いくつかの実施形態において、タンパク質様因子(すなわち、ペプチド)をコードする核酸がウイルス構築物(例えば、アデノウイルス構築物またはレトロウイルス構築物)へと付加され、そして細胞へと添加されてこのペプチド因子の発現が達成される(例えば、PCT US97/01019)。調節可能な遺伝子治療系もまた、用いられ得る。一旦、調節因子を細胞に投与した後、これらの細胞を、所望の場合洗浄し、そして好ましい生理学的条件下で、いくらかの期間インキュベートする。次いで、これらの細胞を、収集し、そして新しい遺伝子発現プロフィールを作製する。従って、例えば、癌組織を、癌の表現型を調節(例えば、誘導または抑制)する因子についてスクリーニングする。発現プロフィールの少なくとも1つの遺伝子、好ましくは多くの遺伝子における変化は、この因子が、癌の活性に対して効果を有することを示す。同様に、生物学的機能またはシグナル伝達経路を変化させることは、調節因子の活性を示す。癌の表現型についてのそのようなシグネチャーを規定することにより、表現型を変化させる新規の薬物についてのスクリーニングが考案される。このアプローチにおいて、薬物標的は既知である必要はなく、元の遺伝子/タンパク質発現スクリーニングプラットフォームにおいて表されている必要もなく、標的タンパク質に対する転写物のレベルが変化する必要もない。機能を阻害する調節因子は、代理マーカーとしての役割を果たす。
癌ポリペプチドの活性、または癌表現型の測定を、種々のアッセイを用いて実施する。例えば、癌ポリペプチドの機能に対する調節因子の効果を、上記のパラメーターを試験することにより測定する。活性に影響する生理学的変化が、本発明のポリペプチドに対する試験化合物の影響を評価するために用いられる。インタクトな細胞または動物を用いて機能的結果が決定される場合、種々の効果が、(例えば、固形腫瘍、腫瘍増殖、腫瘍転移、新生血管形成、ホルモン放出、(例えば、ノーザンプロットによる)既知の遺伝マーカーおよび特徴付けられていない遺伝マーカーの両方に対する転写の変化に関連する癌の場合、細胞代謝における変化(例えば、細胞増殖またはpH変化)および細胞内二次的メッセンジャー(例えば、cGNIP)の変化の場合に)評価され得る。
種々の遺伝子配列の発現が、癌に関連する。従って、変異体癌遺伝子または改変体癌遺伝子に基づく障害を決定する。1つの実施形態において、本発明は、改変体癌遺伝子を含む細胞を同定する(例えば、細胞内の少なくとも1つの内因性癌遺伝子の配列の全てまたは一部の存在を決定する)ための方法を提供する。これは、任意の配列決定技術を用いて達成される。本発明は、個体の癌の遺伝子型を同定する(例えば、個体における少なくとも1つの本発明の遺伝子の配列の全てまたは一部を決定する)方法を包含する。これは、一般的に、個体の少なくとも1つの組織(例えば、表Iに示される組織)において行われ、そして多数の組織または同じ組織の異なるサンプルの評価を含み得る。この方法は、配列決定した遺伝子の配列を、既知の癌遺伝子(すなわち、野生型遺伝子)の配列と比較して、ファミリーメンバー、ホモログ、変異体、または改変体の存在を決定する工程を包含し得る。次いで、この遺伝子の全てまたは一部の配列を、既知の癌遺伝子の配列と比較して、任意の差異が存在するか否かを決定し得る。これは、任意の既知の相同性プログラム(例えば、BLAST、Bestfitなど)を用いて行われる。患者の癌遺伝子と既知の癌遺伝子との間の配列の差異の存在は、本明細書中で概説されるように、疾患状態または疾患状態についての傾向に関連する。
本明細書中に記載される診断適用および治療適用における使用のために、キットもまた、本発明の範囲内である。そのようなキットは、キャリア、パッケージまたは1つ以上の容器(例えば、バイアル、チューブなど)を受容するように区画に分けられた容器を備え得、これらの容器の各々は、この方法において用いられる1つの別個のエレメントを含む。例えば、容器は、検出可能に標識されているかまたは標識され得るプローブを含み得る。そのようなプローブは、それぞれ、図2に関連するタンパク質もしくは図2の遺伝子またはメッセージに特異的な抗体またはポリヌクレオチドであり得る。この方法が、標的核酸を検出するための核酸ハイブリダイゼーションを使用する場合、このキットはまた、標的核酸配列を増幅するためのヌクレオチドを含む容器および/またはレポーター手段(例えば、レポーター分子(例えば、酵素標識、蛍光標識、または放射標識)に結合したビオチン結合タンパク質(例えば、アビジンまたはストレプトアビジン))を含む容器も有し得る。このキットは、図2または図3におけるアミノ酸配列の全てもしくは一部またはこれらのアナログ、あるいはそのようなアミノ酸配列をコードする核酸分子を含み得る。
抑制サブトラクティブハイブリダイゼーション(SSH)を使用して、前立腺癌において差次的に発現され得る遺伝子に対応するcDNAを同定する。このSSH反応は、LAPC−9 AD前立腺癌異種移植物に由来するcDNAを利用した。この24P4C12遺伝子を、LAPC−9 ADマウス−前立腺過形成実験から誘導した。
(ヒト組織)
患者の癌組織および正常組織を、異なる供給源(例えばNDRI(Philadelphia, PA))から購入した。いくつかの正常組織についてのmRNAを、Clontech, Palo Alto, CAから購入した。
組織を、Trizol試薬(Life Technologies,Gibco BRL)中で、10ml/gの組織単離物をホモジナイズして、総RNAを単離した。ポリA RNAを、QiagenのOligotex mRNA MiniおよびMidiキットを使用して、総RNAから精製した。総RNAおよびmRNAを、分光光度分析(O.D.260/280nm)によって定量し、そしてゲル電気泳動によって分析した。
以下のHPLC精製したオリゴヌクレオチドを、使用した。
5’TTTTGATCAAGCTT303’(配列番号33)
(アダプター1)
5’CTAATACGACTCACTATAGGGCTCGAGCGGCCGCCCGGGCAG3’(配列番号34)
3’GGCCCGTCCTAG5’(配列番号35)
(アダプター2)
5’GTAATACGACTCACTATAGGGCAGCGTGGTCGCGGCCGAG3’(配列番号36)
3’CGGCTCCTAG5’(配列番号37)
(PCRプライマー1)
5’CTAATACGACTCACTATAGGGC3’(配列番号38)
(ネステッドプライマー(NP)1)
5’TCGAGCGGCCGCCCGGGCAGGA3’(配列番号39)
(ネステッドプライマー(NP)2)
5’AGCGTGGTCGCGGCCGAGGA3’(配列番号40)
(抑制サブトラクティブハイブリダイゼーション)
抑制サブトラクティブハイブリダイゼーション(SSH)を使用して、前立腺癌において差次的に発現し得る遺伝子に対応するcDNAを同定した。このSSH反応は、前立腺癌組織および正常組織に由来するcDNAを利用した。
SSH反応から得られた遺伝子フラグメントを増幅するために、2回のPCR増幅を行った。第1のPCR反応において、希釈した最終ハイブリダイゼーション混合物(1μl)を、1μlのPCRプライマー1(10μM)、0.5μlのdNTP混合物(10μM)、2.5μlの10×反応緩衝液(CLONTECH)および0.5μlの50×Advantage cDNAポリメラーゼ混合物(CLONTECH)に、最終容量25μlで添加した。PCR1を、以下の条件を使用して実施した:75℃で5分間、94℃で25秒間、次いで27サイクルの94℃で10秒間、66℃で30秒間、72℃で1.5分間。5つの別個の第1のPCR反応を、各実験について実施した。その生成物をプールし、そして水で1:10に希釈した。第二のPCR反応のために、プールしたものから1μlおよび希釈した最初のPCR反応物を、プライマーNP1およびNP2(10μM)をPCR1プライマーの代わりに使用することを除いて、PCR1に使用したとのと同一の反応混合物へ添加した。PCR2を、10〜12サイクルの94℃で10秒間、68℃で30秒間および72℃で1.5分間を使用して実施した。このPCR生成物を、2%アガロースゲル電気泳動を使用して分析した。
Gibco−BRL Superscript Preamplificationシステムを使用するオリゴ(dT)12−18のプライミングを用いて、第1の鎖cDNAを、1μgのmRNAから作製し得る。逆転写酵素と共に42℃で50分間インキュベートし、次いで、37℃で20分間、RNAse H処理を行うことを含む製造者のプロトコルを使用した。この反応が完了した後、その容量を、正規化の前に、水で200μlまで増やし得た。16の異なる正常なヒト組織由来の第1の鎖cDNAを、Clontechから入手し得る。
(24P4C12.1)
5’−AGATGAGGAGGAGGACAAAGGTG−3’(配列番号43)
(24P4C12.2)
5’−ACTGCTGGGAGGAGTACCGAGTG−3’(配列番号44)
(実施例2:全長24P4C12をコードするcDNAの単離)
24P4C12 SSH cDNAの配列は、LAPC−4AD異種移植片から良性前立腺過形成症を差し引いたものよりなるサブトラクションから誘導した。このSSH cDNAの配列(図1)を、24P4C12と命名した。
染色体の位置決定は、疾患の病因に遺伝子を関連付け得る。いくつかの染色体マッピングアプローチが利用可能であり、これには、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、ヒト/ハムスター放射線ハイブリッド(RH)パネル(Walterら、1994;Nature Genetics 7:22;Research Genetics,Huntsville AI)、ヒト−げっ歯類体細胞ハイブリッドパネル(例えば、Coriell Institute(Camden,New Jersey)から入手可能なようなもの)、および配列決定されそしてマッピングされたゲノムクローンに対するBLAST相同性を使用するゲノムビュアー(NCBI,Bethesda,Maryland)が挙げられる。24P4C12は、24P4C12配列およびNCBI BLASTツール(ワールドワイドウェブ(.ncbi.nlm.nih.gov/genome/seq/page.cgi?F=HsBlast.html&&ORG=Hs)にある)を使用して、染色体6q21.3にマッピングされる。
RT−PCRによる発現分析は、24P4C12が、前立腺癌患者および卵巣癌患者の標本において強く発現することを示した(図14)。第1の鎖cDNAを、生体プール1(腎臓、肝臓および肺)、生体プール2(結腸、脾臓および胃)、前立腺癌異種移植片のプール(LAPC−4AD、LAPC−4AI、LAPC−9ADおよびLAPC−9AI)、前立腺癌のプール、膀胱癌のプール、腎臓癌のプール、結腸癌のプール、卵巣癌のプール、乳癌のプール、ならびに癌転移のプールから作製した。正規化をアクチンに対するプライマーを使用するPCRによって、実施した。24P4C12に対するプライマーを使用する半定量的PCRを、26サイクルおよび30サイクルの増幅で行った。結果は、前立腺癌のプールおよび卵巣癌のプールにおいて24P4C12の強い発現を示す。発現を、前立腺癌異種移植片、膀胱癌のプール、腎臓癌のプール、結腸癌のプール、乳癌のプール、癌転移のプール、生体プール1ならびに生体プール2においても検出した。
転写改変体は、選択的転写または選択的スプライシングにより生じる同一遺伝子からの成熟mRNAの改変体である。選択的転写産物は、同一遺伝子からの転写産物であるが、異なる点で転写を開始する。スプライシング改変体は、同一転写産物から差示的にスプライシングされたmRNA改変体である。真核生物において、複数のエキソンを有する遺伝子(multi−exon gene)が、ゲノムDNAから転写される場合、最初のRNAがスプライシングされて、エキソンのみを有しかつアミノ酸配列への翻訳に使用される機能的mRNAを産生する。従って、所定の遺伝子は、0個〜多くの選択的転写産物を有し得、そして各転写産物は、0個〜多くのスプライシング改変体を有し得る。各転写改変体は、独特のエキソン構成(makeup)を有し、そしてオリジナルの転写産物由来の異なるコード部分および/または非コード部分(5’末端または3’末端)を有し得る。転写改変体は、同一または同様の機能を有する同様または異なるタンパク質をコードしても、異なる機能を有するタンパク質をコードしてもよく、そして同一の時点で同一組織に発現しても、同一の時点で異なる組織に発現しても、異なる時点で同一の組織に発現しても、異なる時点で異なる組織に発現してもよい。転写改変体によりコードされるタンパク質は、同様または異なる細胞内局在または細胞外局在(例えば、分泌型対細胞内)を有し得る。
単一ヌクレオチド多型(SNP)は、ヌクレオチド配列中の任意の所定の位置での単一塩基対改変である。ゲノムの特定の点で、可能性のある4つのヌクレオチド塩基対(A/T、C/G、G/CおよびT/A)が存在する。遺伝子型とは、個体のゲノム中の1つ以上の位置の特定の塩基対配列をいう。ハプロタイプとは、しばしば、1つの遺伝子の文脈またはいくつかの密接に連結する遺伝子の文脈で、同一のDNA分子(または高等生物における同一の染色体)上の1つより多い位置の塩基対配列をいう。cDNA上に生じるSNPは、cSNPと呼ばれる。これらのcSNPは、その遺伝子によってコードされるタンパク質のアミノ酸を変化し得、従ってそのタンパク質の機能を変化し得る。いくつかのSNPは、遺伝的疾患を生じ、他は、個体間の表現型および環境因子(食餌および薬物を含む)に対する応答における定量的バリエーションに寄与する。従って、SNPおよび/または対立遺伝子の組合わせ(ハプロタイプと呼ばれる)は、多くの適用(遺伝的疾患の診断、薬物反応および投薬量の決定、疾患の原因である遺伝子の同定、および個体間での遺伝的関係の分析を含む)を有する(P.Nowotny,J.M.KwonおよびA.M.Goate,「SNP analysis to dissect human traits」Curr.Opin.Neurobiol.2001 Oct;11(5):637−641;M.PirmohamedおよびB.K.Park,「Genetic susceptibility to adverse drug reactions」Trends Pharmacol.Sci.2001 Jun;22(6):298−305;J.H.Riley,C.J.Allan,E.LaiおよびA.Roses,「The use of single nucleotide polymorphisms in the isolation of common disease genes」Pharmacogenomics.2000 Feb;1(1):39−47;R.Judson,J.C.StephensおよびA.Windemuth,「The predictive power of haplotypes in clinical response」Pharmacogenomics.2000 feb;1(1): 15−26)。
原核生物細胞において組換え24P4C12および24P4C12改変体を発現させるために、全長または部分長の24P4C12 cDNA配列および24P4C12改変体cDNA配列を、当該分野において公知の種々の発現ベクターのいずれか1つ中にクローニングする。全長cDNA、あるいは24P4C12、その改変体もしくはアナログ由来の任意の8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、またはそれより多く連続するアミノ酸を、使用する。
pCRII:RNAインサイチュ研究のための24P4C12センスRNAプローブおよび24P4C12アンチセンスRNAプローブを作製するために、pCRII構築物(Invitrogen,Carlsbad CA)を作製する(これは、24P4C12 cDNAの全体またはフラグメントのいずれかをコードする)。pCRIIベクターは、RNAインサイチュハイブリダイゼーション実験におけるプローブとして使用するための24P4C12 RNAの転写を駆動するために、挿入物に隣接するSp6プロモーターおよびT7プロモーターを有する。これらのプローブは、RNAレベルでの24P4C12の細胞発現および組織発現を分析するために用いられる。24P4C12遺伝子のcDNAアミノ酸コード領域を表す、転写された24P4C12 RNAを、24P4C12タンパク質を合成するためにTnTTM Coupled Reticulolysate System(Promega,Corp.,Madison,WI)のようなインビトロで翻訳系において用いる。
pGEX構築物:細菌において組換え24P4C12タンパク質(これは、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)タンパク質に融合される)を産生するために、24P4C12 cDNAもしくは改変体の全てまたは一部を、pGEXファミリーのGST−融合ベクター(Amersham Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ)中にクローニングする。これらの構築物は、アミノ末端で融合したGSTおよびカルボキシル末端の6つのヒスチジンエピトープ(6×His)を有する組換え24P4C12タンパク質配列の制御された発現を可能にする。このGSTおよび6×Hisタグは、適切なアフィニティーマトリクスを用いる、誘導された細菌からのその組換え融合タンパク質の精製を可能にし、そして抗GST抗体および抗His抗体を用いるその融合タンパク質の認識を可能にする。6×Hisタグは、例えば、オープンリーディングフレーム(ORF)の3’末端のクローニングプライマーへ6つのヒスチジンコドンを付加することにより作製される。タンパク質切断部位(例えば、pGEX−6P−1中のPreScissionTM認識部位)を、24P4C12関連タンパク質からのGSTタグの切断を可能にするように使用し得る。アンピシリン耐性遺伝子およびpBR322起点は、E.coli中でのpGEXプラスミドの選択および維持を可能にする。
pESC構築物:組換えタンパク質の作製および機能の研究のために、酵母種Saccharomyces cerevisiaeにおいて24P4C12を発現させるために、24P4C12 cDNAタンパク質コード配列の全てまたは一部を、pESCファミリーのベクター(これらの各々は、HIS3、TRP1、LEU2、およびURA3という4つの選択マーカーの内1つを含む)(Stratagene,La Jolla,CA)中にクローニングする。これらのベクターは同じプラスミドからの、同じ酵母細胞中にFlagTMまたはMycエピトープタグのいずれかを含む2つまでの異なる遺伝子またはクローニングされた配列の、制御された発現を可能にする。この系は、24P4C12のタンパク質−タンパク質相互作用を確認するために有用である。さらに、酵母における発現は、真核生物細胞において発現される場合に見出される類似した翻訳後修飾(例えば、グリコシル化およびリン酸化)を生じる。
(A.哺乳動物構築物)
真核生物細胞において組換え24P4C12を発現させるために、24P4C12 cDNA配列の全長または部分長を、当該分野で公知の種々の発現ベクターのいずれか1つの中にクローニングし得る。24P4C12の以下の領域の1つ以上が、これらの構築物において発現される:24P4C12 v.1〜24P4C12 v.6に由来するアミノ酸1〜710;または任意の8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個以上の連続するアミノ酸;24P4C12 v.7由来するアミノ酸1〜598;または任意の8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個以上の連続するアミノ酸;24P4C12 v.8に由来するアミノ酸1〜722;または任意の8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個以上の連続するアミノ酸;24P4C12 v.9、改変体、またはその類似体に由来するアミノ酸1〜712;または任意の8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30個以上連続するアミノ酸。
バキュロウイルス発現系において組換え24P4C12タンパク質を産生するために、24P4C12 ORF、またはその一部を、バキュロウイルス移入ベクターであるpBlueBac 4.5(Invitrogen)(これは、N末端にHisタグを提供する)中にクローニングする。具体的には、pBlueBac−24P4C12は、ヘルパープラスミドpBac−N−Blue(Invitrogen)とともに、SF9(Spodoptera frugiperda)昆虫細胞へと共トランスフェクトされて、組換えバキュロウイルスを作製する(詳細については、Invitrogenの指示マニュアルを参照のこと)。次いで、バキュロウイルスを、細胞上清から収集し、そしてプラークアッセイにより精製する。
図5〜図9は、24P4C12改変体アミノ酸配列の5つのアミノ酸プロフィール(各評価は、ExPasy分子生物学サーバのProtScaleウェブサイト(.expasy.ch/cgi−bin/protscale.pl)にあるワールドワイドウェブに位置する)にアクセスすることにより利用可能な評価である)を図示する。
ポリクローナル抗体を、例えば、免疫因子および(所望される場合は)アジュバントの1回以上の注射によって、哺乳動物において惹起し得る。代表的には、その免疫因子および/またはアジュバントを、複数回の皮下注射または腹腔内注射によって、その哺乳動物中に注射する。全長24P4C12タンパク質で免疫することに加えて、アミノ酸配列分析に基づいて、抗原性でありかつ免疫される宿主の免疫系による認識に利用可能である特性を備える免疫原の設計において、コンピューターアルゴリズムが使用される(「抗原性プロファイル」と題する実施例を参照のこと)。そのような領域は、親水性であり、可撓性であり、β−ターン立体構造の状態であり、そしてそのタンパク質の表面上に露出されていると推定される(例えば、24P4C12およびその改変体のそのような領域を示すアミノ酸プロファイルについて、図5、図6、図7、図8、または図9を参照のこと)。
1つの実施形態において、24P4C12改変体に対する治療mAbは、各々の改変体タンパク質に特異的なエピトープあるいは24P4C12改変体の生物学的機能を破壊または調節する改変体(例えば、リガンドおよび基質との相互作用を破壊する改変体もしくは生物学的活性を破壊する改変体)の間で共通の配列に特異的なエピトープと反応するmAb、例えば、リガンドおよび基質との相互作用を崩壊するか、または関与するリガンドもしくはタンパク質との相互作用を破壊するタンパク質エピトープと反応するmAbを包含する。そのようなmAbの生成のための免疫原としては、24P4C12タンパク質改変体配列全体をコードするかもしくは含むように設計された免疫原、またはアミノ酸配列のコンピューター分析から抗原性であると推定される24P4C12タンパク質改変体領域をコードするかもしくは含むように設計された免疫原が挙げられる(例えば、図5、図6、図7、図8、または図9、および「抗原性プロファイル」と題する実施例を参照のこと)。免疫原としては、ペプチド、組換え細菌タンパク質、ならびに哺乳動物で発現されるTag5タンパク質、ならびにヒトIgG Fc融合タンパク質およびマウスIgG Fc融合タンパク質が挙げられる。さらに、高レベルの各々の24P4C12改変体を発現するように遺伝子操作された細胞(例えば、293T−24P4C12改変体1または300,19−24P4C12改変体1のマウスプレB細胞)を使用して、マウスを免疫する。
上記のタンパク質ベースの免疫ストラテジーおよび細胞ベースの免疫ストラテジーに加えて、24P4C12改変体配列をコードする哺乳動物発現ベクターを使用してプラスミドDNAの直接注射によりマウスを免疫する、DNAベースの免疫プロトコルを使用する。一つの実施形態では、改変体1の配列のアミノ酸59〜227(図26)をコードするTag5哺乳動物分泌ベクターを使用して、マウスを免疫した。次いで、後のブースター免疫処置を、その精製タンパク質を用いて実施する。別の例において、同一のアミノ酸を、Fc−融合分泌ベクター中にクローニングする。そのベクターにおいて、24P4C12改変体1配列がアミノ末端でIgKリーダー配列に融合しており、カルボキシ末端でヒトIgG Fc領域またはマウスIgG Fc領域のコード配列に融合している。その後、この組換えベクターを免疫原として使用する。プラスミド免疫プロトコルを、上記の精製タンパク質および各々の24P4C12改変体を発現する細胞と組み合わせて使用する。
精製HLA分子を使用するHLAクラスI結合アッセイおよびHLAクラスII結合アッセイを、開示されたプロトコル(例えば、PCT公開WO94/20127およびWO94/03205;Sidneyら、Current Protocols in Immunology 18.3.1(1998);Sidneyら、J.Immunol.154:247(1995);Setteら、Mol.Immunol.31:813(1994))に従って、実施する。簡単に述べると、記載されるように、精製MHC分子(5〜500nM)を、種々の非標識ペプチドインヒビターおよび1〜10nMの125I放射標識プローブペプチドとともにインキュベートする。インキュベーション後、MHC−ペプチド複合体を、ゲル濾過により遊離ペプチドから分離し、そして結合ペプチドの画分を、測定する。代表的には、予備実験において、各MHC調製物を、一定量の放射標識ペプチドの存在下で力価決定して、全放射能のうちの10〜20%を結合するのに必要なHLA分子の濃度を決定する。その後のすべての阻害アッセイおよび直接結合アッセイを、これらのHLA濃度を使用して実施する。
本発明のHLAワクチン組成物は、複数のエピトープを含み得る。それらの複数のエピトープは、広範な集団範囲を達成するように、複数のHLAスーパーモチーフまたはHLAモチーフを含み得る。本実施例は、そのようなワクチン組成物中に含めるための、スーパーモチーフ保有エピトープおよびモチーフ保有エピトープの同定および確認を示す。集団範囲の計算を、下記のストラテジーを使用して実施する。
「抗原性プロフィール」と題する実施例ならびに表VIII−XXIおよび表XXII−XLIXにおいてモチーフ保有ペプチド配列を同定するために実施する検索は、図2および図3に示される24P4C12の遺伝子産物からのタンパク質配列データを使用する。その表を生み出すために用いられた特異的検索ペプチドを、表VIIに記載する。
「ΔG」=a1i×a2i×a3i...×ani
の型の線形多項関数として近似され得るという前提に本質的に基づき、ここで、ajiは、nアミノ酸のペプチド配列に沿った所定の位置(i)における所定のアミノ酸(j)の存在の効果を示す係数である。この方法の重大な仮定は、各位置での効果は、互いに本質的に独立している(すなわち、個々の側鎖の独立した結合である)ということである。残基jが、そのペプチド中の位置iに存在する場合、そのペプチドの残りの配列とは関係なく、そのペプチドの結合の自由エネルギーに一定量jiで寄与すると仮定する。
24P4C12由来のタンパク質配列を、モチーフ同定ソフトウェアを利用してスキャンして、HLA−A2スーパーモチーフ主要アンカー特異性を含む、8マー配列、9マー配列、10マー配列、および11マー配列を同定する。代表的には、次いで、これらの配列を、上記のプロトコルを使用してスコア付けし、そして正のスコアを持つ配列に対応するペプチドを合成し、これらのインビトロでの精製HLA−A*0201分子を結合する能力について試験する(HLA−A*0201は、プロトタイプA2スーパータイプ分子とみなされる)。
上記でスキャンする24P4C12タンパク質配列を、HLA−A3スーパーモチーフ主要アンカーを有するペプチドの存在についても試験する。次いで、HLA−A3スーパーモチーフ保有配列に対応するペプチドを合成し、そしてHLA−A*0301分子およびHLA−A*1101分子(最も有力な2つのA3スーパータイプ対立遺伝子によりコードされる分子)への結合について試験する。次いで、≦500nM、しばしば≦200nMの結合親和性でその2つの対立遺伝子のうちの少なくとも1つに結合するペプチドを、他の一般的なA3スーパータイプ対立遺伝子(例えば、A*3101、A*3301およびA*6801)に対する結合交叉反応性について試験して、試験する5つのHLA−A3スーパータイプ分子のうちの少なくとも3つに結合し得る分子を同定する。
上記でスキャンする24P4C12タンパク質を、HLA−B7スーパーモチーフを含む、8マーペプチド、9マーペプチド、10マーペプチド、または11マーペプチドの存在についても分析する。対応するペプチドを合成し、そしてHLA−B*0702(最も一般的なB7スーパータイプ対立遺伝子(すなわち、プロトタイプB7スーパータイプ対立遺伝子)によりコードされる分子)への結合について試験する。IC50≦500nMでB*0702を結合するペプチドを、標準的方法を使用して同定する。次いで、これらのペプチドを、他の一般的なB7スーパータイプ分子(例えば、B*3501、B*5101、B*5301およびB*5401)への結合について試験する。それによって、試験する5つのB7スーパータイプ対立遺伝子のうちの3つ以上に結合し得るぺプチドを、同定する。
集団範囲をさらに増大するために、HLA−A1エピトープおよびHLA−A24エピトープをまた、ワクチン組成物中に組み込み得る。24P4C12タンパク質の分析もまた、HLA−A1モチーフ含有配列およびHLA−A24モチーフ含有配列を同定するために実施し得る。
本明細書中に記載されるように同定される交叉反応性候補CTL A2スーパーモチーフ保有ペプチドを、インビトロでの免疫原性を確認するために選択する。以下の方法論を使用して確認を実施する。
HLA−A2.1遺伝子を、HLA−A、HLA−B、HLA−Cヌル変異体ヒトBリンパ芽球細胞株である721.221に移入することによって生成した221A2.1細胞株を、HLA−A2.1拘束CTLの活性を測定するためのペプチド負荷標的として使用する。この細胞株を、抗生物質、ピルビン酸ナトリウム、非必須アミノ酸、および10%(v/v)熱不活性化FCSを補充したRPMI−1640培地中で増殖させる。目的の抗原を発現する細胞、または目的の抗原をコードする遺伝子を含むトランスフェクタントを、ペプチド特異的CTLが内因性抗原を認識する能力を確認するための標的細胞として使用し得る。
(樹状細胞(DC)の産生) PBMCを、30μg/mlのDNAseを含むRPMI中で解凍し、完全培地(RPMI−1640+5% ABヒト血清、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム、L−グルタミンおよびペニシリン/ストレプトマイシン)で2回洗浄し、この完全培地中に再懸濁する。その単球を、6ウェルプレート中に10×106PBMC/ウェルでプレートすることによって精製する。37℃にて2時間後、そのプレートを穏やかに振盪し、その上清を吸引することによって、非接着細胞を除去する。ウェルを、3mlのRPMIで合計3回洗浄して、非接着細胞および緩く接着する細胞のほとんどを除去する。その後、50ng/mlのGM−CSFおよび1,000U/mlのIL−4を含む3mlの完全培地を、各ウェルに添加する。6日目に、75ng/mlにてTNFαを、DCに添加し、7日目に、その細胞を、CTL誘導培養に使用する。
2回目の再刺激の7日後、単一のE:Tにて個々のウェルをアッセイすることによって、標準的(5時間)51Cr放出アッセイにおいて細胞傷害性を測定する。細胞を10μg/mlペプチドとともに37℃で一晩インキュベートすることによって、ペプチドでパルスした標的を調製する。
[(試験サンプルのcpm−自然発生51Cr放出サンプルのcpm)/(最大51Cr放出サンプルのcpm−自然発生51Cr放出サンプルのcpm)]×100
に従って、溶解パーセントを決定する。
Immulon2プレートを、マウス抗ヒトIFNγモノクローナル抗体(4μg/ml 0.1M NaHCO3、pH8.2)を使用して、4℃にて一晩コーティングする。このプレートをCa2+、Mg2+非含有PBS/0.05% Tween20で洗浄し、PBS/10% FCSを使用して2時間ブロッキングし、その後、CTL(100μl/ウェル)および標的(100μl/ウェル)を各ウェルに添加し、標準物質およびブランクのためのウェルは、(培地のみを入れ)空にしておく。標的細胞(ペプチドパルスまたは内因性標的のいずれか)を1×106細胞/mlの濃度にて使用する。プレートを、5% CO2の存在下で37℃にて48時間インキュベートする。
ペプチドパルスした標的および/または腫瘍標的に対する特異的溶解活性を示す培養物を、抗CD3とともに2週間にわたり増殖させる。簡潔には、5×104 CD8+細胞を、以下を含むT25フラスコに添加する:RPMI−1640(10%(v/v)ヒトAB血清、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム、25μM 2−メルカプトエタノール、L−グルタミンおよびペニシリン/ストレプトマイシンを含有する)1ml中、1×106照射(4,200rad)PBMC(自己または同種異系)/ml、2×105照射(8,000rad)EBV形質転換細胞/ml、および30ng/mlのOKT3(抗CD3)。組換えヒトIL2を200IU/mlの最終濃度にて24時間後に添加し、その後3日間毎に、50IU/mlにて新たな培地を加える。細胞濃度が1×106/mlを超えたら細胞を分け、培養物を、51Cr放出アッセイにて30:1、10:1、3:1および1:1のE:T比で13〜15日の間にアッセイするか、または増殖前と同じ標的を使用してインサイチュIFNγアッセイにて1×106/mlでアッセイする。
A2スーパーモチーフ交叉反応性結合ペプチドを、正常個体におけるペプチド特異的CTLを誘導する能力について細胞アッセイにて試験する。この分析において、ペプチドは、代表的には、少なくとも個体におけるペプチド特異的CTLを誘導し、好ましくは、内因性に発現されたペプチドもまた認識する場合、エピトープであると考えられる。
HLA−A3スーパーモチーフ保有交叉反応性結合ペプチドもまた、HLA−A2スーパーモチーフペプチドの免疫原性を評価するために使用される方法と同様の方法を使用して、免疫原性について評価する。
本明細書中で示されるように同定されたB7スーパータイプ交叉反応性結合ペプチドの免疫原性スクリーニングを、A2スーパーモチーフおよびA3スーパーモチーフを保有するペプチドの確認と類似する様式で確認する。
HLAモチーフおよびHLAスーパーモチーフ(一次残基および/または二次残基を含む)は、本明細書中に実証されるように、高度に交叉反応性のネイティブペプチドの同定および調製において有用である。さらに、HLAモチーフおよびHLAスーパーモチーフの規定はまた、ネイティブペプチド配列内の残基を同定することにより高度に交叉反応性のエピトープを操作することを可能にする。このネイティブペプチド配列を、ペプチドに特定の特性(例えば、スーパータイプを含むHLA分子の群内のより大きな交叉反応性および/またはそれらのHLA分子のいくつかもしくは全てに対するより大きな結合親和性)を付与するためにアナログ化し得る(analoged)。調節された結合親和性を示すアナログ化ペプチドの例を、本実施例に示す。
ペプチド操作ストラテジーを、エピトープの交叉反応性をさらに増大させるために実行する。例えば、A2スーパーモチーフ保有ペプチドの主要アンカーを、例えば、2位に好ましいL、I、VまたはM、およびC末端にIまたはVを導入するために改変する。
HLA−A3スーパーモチーフ保有エピトープのアナログを、HLA−A2スーパーモチーフ保有ペプチドのアナログ化において使用するストラテジーと同様のストラテジーを使用して生成する。例えば、A3スーパータイプ分子の3/5に結合するペプチドを、2位に好ましい残基(V、S、MまたはA)を保有するように一次アンカー残基にて操作する。
さらに、HLAスーパーモチーフは、高度に交叉反応性のペプチドおよび/または増大した親和性でHLA分子を結合するペプチドを操作することに価値があり、この操作は、これらのような特性と関連する二次アンカー位置での特定の残基を同定することによる。操作することにおいて価値がある。例えば、1位にF残基を有するB7スーパーモチーフ保有ペプチドの結合能力を分析する。次いで、このペプチドを、例えば、1位のFをLで置換するようにアナログ化する。このアナログ化ペプチドを、増大した結合親和性、結合半減期および/または増大した交叉反応性について評価する。このような手順は、増強した特性を有するアナログ化ペプチドを同定する。
ペプチドアナログ化の別の形態は、アンカー位置とは無関係に、システインを、α−アミノ酪酸で置換することを包含する。その化学的性質に起因して、システインは、ジスルフィド架橋を形成し、そしてペプチドを構造的に十分に変化させる特性を有し、結合能力を減少させる。システインの代わりのα−アミノ酪酸での置換は、この問題を軽減するだけでなく、いくつかの場合において、結合能力および交叉結合能力を改良することもまた示されている(例えば、Setteら、Persistent Viral Infections,R.AhmedおよびI.Chen編,John Wiley & Sons,England,1999による総説を参照のこと)。
HLAクラスIIスーパーモチーフまたはHLAクラスIIモチーフを有するペプチドエピトープを、HLAクラスIペプチドについて記載された方法論と類似の方法論を使用して、以下に概説するように同定および確認する。
24P4C12由来のHLAクラスII HTLエピトープを同定するために、24P4C12抗原を、HLA−DRモチーフまたはHLA−DRスーパーモチーフを保有する配列の存在について分析する。具体的には、DRスーパーモチーフを含む15マーの配列を選択する(9マーのコアならびに3残基のN末端隣接領域および3残基のC末端隣接領域を含む(計15アミノ酸))。
HLA−DR3が白色人種集団、黒色人種集団およびラテンアメリカ系集団において優勢である対立遺伝子であるので、DR3結合能力は、HTLエピトープの選択において適切な基準である。従って、候補であることが示されたペプチドをまた、それらのDR3結合能力についてアッセイし得る。しかし、DR3モチーフの結合特異性を考慮すると、DR3に対してのみ結合するペプチドをまた、ワクチン処方物中に含めるための候補物と考え得る。
この実施例は、本明細書中で記載された方法論を使用して同定されたものの中から、免疫原性のDRスーパーモチーフ保有エピトープおよびDR3モチーフ保有エピトープを決定する。
この実施例は、複数のスーパーモチーフおよび/または複数のモチーフを含む複数のエピトープから構成されるワクチン組成物の集団範囲の幅の評価を示す。
この実施例では、本明細書中で記載されるように同定され、そして選択されたネイティブペプチドエピトープまたはアナログ化ペプチドエピトープにより誘導されたCTLが、内因性に合成された抗原(すなわち、ネイティブ抗原)を認識することを確認する。
この実施例は、24P4C12由来のCTLおよびHTLのペプチドワクチン組成物の使用による、トランスジェニックマウスにおけるCTLおよびHTLの誘導を示す。本明細書中で使用されるワクチン組成物は、24P4C12発現腫瘍を有する患者に投与されるべきペプチドを含む。このペプチド組成物は、複数のCTLエピトープおよび/またはHTLエピトープを含み得る。これらのエピトープは、本明細書中に記載される方法論を用いて同定される。この実施例はまた、増強された免疫原性が、CTLワクチン組成物中に1以上のHTLエピトープを含めることにより達成され得ることを示す;このようなペプチド組成物は、CTLエピトープに結合体化されたHTLエピトープを含み得る。このCTLエピトープは、500nM以下の親和性にて、複数のHLAファミリーメンバーに結合するエピトープまたはそのエピトープのアナログであり得る。これらのペプチドは、所望であれば、脂質化(lipidated)され得る。
この実施例は、本発明のワクチン組成物のためのペプチドエピトープを選択するための手順を示す。この組成物中のペプチドは、ペプチドをコードする単一の配列または1以上の配列(すなわち、ミニ遺伝子)のいずれかの核酸配列の形態であり得るか、あるいは単一エピトープおよび/またはポリエピトープのペプチドであり得る。
本実施例は、ミニ遺伝子発現プラスミドの構築を議論する。ミニ遺伝子プラスミドは、当然、本明細書中に記載される種々の構成のB細胞エピトープ、CTLエピトープおよび/もしくはHTLエピトープまたはB細胞エピトープアナログ、CTLエピトープアナログおよび/もしくはHTLエピトープアナログを含み得る。
プラスミド構築物(例えば、前出の実施例に従い構築されたプラスミド)が免疫原性を誘導し得る程度を、エピトープ発現核酸構築物を用いてAPCを形質導入またはトランスフェクトした後、このAPCによるエピトープ提示を決定することによりインビトロで確認する。このような研究により「抗原性」を決定し、そしてヒトAPCの使用を可能とする。このアッセイによりこの細胞表面上のエピトープ−HLAクラスI複合体の密度を定量することによって、T細胞により認識される状態においてAPCにより提示されるエピトープの能力を決定する。定量を、APCから溶出されたペプチドの量を直接測定することにより実施し得る(例えば、Sijtsら、J.Immunol.156:683〜692、1996;Demotzら、Nature 342:682〜684、1989を参照のこと)か;またはペプチド−HLAクラスI複合体の数を、罹患したかまたはトランスフェクトされた標的細胞により誘導された溶解またはリンホカインの放出の量を測定し、次いで等しいレベルの溶解またはリンホカインの放出を得るために必要なペプチドの濃度を決定することにより、評価し得る(例えば、Kageyamaら、J.Immunol.154:567〜576、1995を参照のこと)。
本発明のワクチン組成物を使用して、この抗原を保有する腫瘍についての危険性を有するヒトにおける24P4C12発現を予防し得る。例えば、上記実施例において選択されるエピトープのような複数のCTLエピトープおよびHTLエピトープを含むポリエピトープペプチドエピトープ組成物(またはポリエピトープペプチドエピトープを含む核酸)(これらはまた、集団の80%より多くを標的化するように選択される)を、24P4C12関連腫瘍についての危険性がある個体に投与する。
ネイティブの24P4C12ポリタンパク質配列を、複数のエピトープを含むポリタンパク質の「比較的短い」領域を同定するために、好ましくは、各々のクラスIおよび/またはクラスIIのスーパーモチーフまたはモチーフについて規定されるコンピューターアルゴリズムを用いて分析する。好ましくは、この「比較的短い」領域は、全長のネイティブの抗原より長さが短い。複数の別個の、または重複する「ネスト化された(nested)」エピトープを含むこの比較的短い配列を、ミニ遺伝子構築物を作製するために使用し得る。この構築物を、ネイティブのタンパク質配列に対応するペプチドを発現するように操作する。この「比較的短い」ペプチドは、一般的に250アミノ酸長未満であり、しばしば100アミノ酸長未満であり、好ましくは75アミノ酸長未満であり、より好ましくは50アミノ酸長未満である。このワクチン組成物のタンパク質配列は、この配列中に含まれる最大数のエピトープを有する(すなわち、それは、高濃度のエピトープを有する)ので、このワクチン組成物のタンパク質配列を選択する。本明細書中に示されるように、エピトープモチーフは、ネスト化されていても、重複してもよい(すなわち、互いに対してフレームシフトしてもよい)。例えば、重複エピトープを用いて、2つの9マーエピトープおよび1つの10マーエピトープが、10アミノ酸のペプチド中に存在し得る。そのようなワクチン組成物を、治療目的または予防目的のために投与する。
本発明の24P4C12ペプチドエピトープを、他の標的腫瘍関連抗原由来のエピトープと組み合わせて使用して、24P4C12抗原およびそのような他の抗原を発現する癌の予防および処置に有用なワクチン組成物を作製する。例えば、ワクチン組成物を、24P4C12由来の複数のエピトープおよび24P4C12発現に関連する標的の癌でしばしば発現される腫瘍関連抗原を組み込む、単一のポリペプチドとして提供し得るか、または1つ以上の別個のエピトープのカクテルを含む組成物として投与し得る。あるいは、このワクチンを、ミニ遺伝子構築物として、またはインビトロでペプチドエピトープをロードした樹状細胞として投与し得る。
本発明のペプチドを、24P4C12に対する特異的抗体、CTLまたはHTLの存在についての免疫応答を分析するために使用し得る。そのような分析を、Oggら、Science 279:2103〜2106、1998に記載される様式で実施し得る。本実施例において、本発明に従うペプチドを、診断目的または予防目的のための試薬として(免疫原としてではなく)使用する。
本発明のペプチドエピトープを、患者におけるT細胞応答(例えば、急性またはリコール応答)を評価するための試薬として使用する。そのような分析を、24P4C12関連疾患から回復した患者または24P4C12ワクチンでワクチン接種した患者において実施し得る。
本発明のCTLエピトープおよびHTLエピトープを含む免疫原性組成物についてのヒト臨床試験を、IND第I相、用量上昇研究として設定し、そして無作為化した二重盲検偽薬制御試験として実施する。そのような試験を、例えば、以下のように設計する:
全体で約27人の個体を登録し、そして3つのグループに分ける;
グループI:3人の被験体に偽薬を注射し、そして6人の被験体に5μgのペプチド組成物を注射する;
グループII:3人の被験体に偽薬を注射し、そして6人の被験体に50μgのペプチド組成物を注射する;
グループIII:3人の被験体に偽薬を注射し、そして6人の被験体に500μgのペプチド組成物を注射する。
第II相試験を、24P4C12を発現する癌を有する患者へのCTL−HTLペプチド組成物の投与の効果を研究するために実施する。この試験の主要な目的は、24P4C12を発現する癌患者においてCTLを誘導するために有効な用量とレジメンを決定すること、これらの患者においてCTL応答およびHTL応答を誘導することの安全性を樹立すること、ならびに、どの程度のCTLの活性化が、(例えば、病巣の減少および/または萎縮により明らかになるような)これらの患者の臨床像を改善するかをみることである。このような研究を、例えば、以下のように設計する。
「プラスミド構築物およびそのプラスミド構築物が免疫原性を誘導する程度」と題された実施例において上述したような、トランスジェニックマウスにおけるDNAワクチンの有効性を確認するために使用されるプロトコルと根底にある原理が類似するプライムブーストプロトコルをまた、ヒトにワクチンを投与するために使用し得る。そのようなワクチンレジメンは、例えば、裸のDNAの最初の投与と、その後の、そのワクチンをコードする組み換えウイルス、またはアジュバント中で投与される組み換えタンパク質/ポリペプチドもしくはペプチド混合物を用いるブーストを含み得る。
本発明のペプチドエピトープを含むワクチンを、APCまたは「プロフェッショナル」APC(例えば、DC)を用いて投与し得る。本実施例において、ペプチドパルスされたDCを、患者に投与して、インビボでCTL応答を刺激する。この方法において、樹状細胞を、単離し、拡大させ、そして本発明のペプチドCTLエピトープおよびペプチドHTLエピトープを含むワクチンでパルスする。これらの樹状細胞を患者に注入して戻し、インビボでCTL応答およびHLT応答を誘発させる。次いで、誘導されたCTLおよびHTLは、このワクチン中のエピトープが由来する24P4C12タンパク質を保有する標的細胞をそれぞれ破壊するか、または破壊を促進する。
あるいは、24P4C12抗原に対するエキソビボでのCTL応答またはHTL応答は、DCのようなAPCの供給源および免疫原性ペプチドと共に、患者の、または遺伝的に適合性のCTL前駆体細胞またはHTL前駆体細胞を、組織培養中でインキュベーションすることによって誘導され得る。適切なインキュベーション時間(典型的には約7〜28日間)後、その前駆該細胞は活性化され、そしてエフェクター細胞中へと拡大される。このエフェクター細胞は患者中に注入され、特異的標的細胞(すなわち、腫瘍細胞)を破壊する(CTL)かまたは破壊を促進する(HTL)。
モチーフ保有ペプチドを同定および確認する別の方法は、規定されたMHC分子を保有する細胞からそのペプチドを溶出することである。例えば、組織型決定に使用されるEBVで形質転換されたB細胞株は、どのHLA分子をこれらが発現するかを決定するように広範に特徴付けられている。特定の場合において、これらの細胞は、HLA分子の単一型のみを発現する。これらの細胞は、目的の抗原(例えば、24P4C12)を発現する核酸でトランスフェクトされ得る。次いで、トランスフェクションの結果として産生されるペプチドの内因性抗原プロセシングによって産生されるペプチドは、細胞内のHLA分子に結合し、そして輸送されて細胞表面に提示される。次いで、温和な酸条件にさらすことによって、ペプチドをHLA分子から溶出し、そしてこれらのアミノ酸配列を、例えば、質量分析(例えば、Kuboら,J.Immunol.152:3913,1994)によって決定する。特定のHLA分子に結合するペプチドの大部分はモチーフを保有していることから、これは、細胞上で発現される特定のHLA分子と関連するモチーフ保有ペプチドを得るための代替の様式である。
24P4C12コード配列またはその任意の部分に相補的な配列を使用して、天然に存在する24P4C12の発現を検出するか、減少するか、または阻害する。約15〜30塩基対を含むオリゴヌクレオチドの使用が記載されるが、より小さい配列フラグメントまたはより大きい配列フラグメントを用いて実質的に同一の手段を使用する。適切なオリゴヌクレオチドを、例えば、OLIGO 4.06ソフトウェア(National Biosciences)および24P4C12のコード配列を使用して設計する。転写を阻害するために、相補オリゴヌクレオチドを、最も独特な5’側配列から設計し、そしてその相補オリゴヌクレオチドを使用して、コード配列へのプロモーターの結合を阻止する。翻訳を阻害するために、相補オリゴヌクレオチドを設計して、24P4C12をコードする転写産物へのリボソーム結合を阻止する。
天然に存在する24P4C12または組換え24P4C12を、24P4C12に特異的な抗体を使用して、免疫親和性クロマトグラフィーによって実質的に精製する。免疫親和性カラムを、活性化されたクロマトグラフィー樹脂(例えば、CNBr−活性化SEPHAROSE(Amersham Pharmacia Biotech))に抗24P4C12抗体を共有結合させることによって構築する。この結合後、樹脂をブロックし、そして製造者の指示書に従って洗浄する。
24P4C12または生物学的に活性なそのフラグメントを、121 1 Bolton−Hunter試薬で標識する。(例えば、Boltonら(1973)Biochem.J.133:529.を参照のこと。)マルチウエルプレートのウェル中に事前に並べられた候補分子を、標識した24P4C12とともにインキュベートし、洗浄し、そして標識された24P4C12複合体を含む任意のウェルをアッセイする。異なる濃度の24P4C12を使用して得られたデータを使用して、候補分子との24P4C12の数、親和性、および会合の値を算出する。
腫瘍細胞増殖に対する24P4C12タンパク質の効果を、24P4C12を発現しているか、または欠如している細胞の腫瘍発生および腫瘍増殖を評価することによって、インビボで評価する。例えば、SCIDマウスに、tkNeo空ベクターまたは24P4C12を含む1×106個の、3T3細胞株、前立腺癌細胞株、結腸癌細胞株、卵巣癌細胞株、肺癌細胞株、または膀胱癌細胞株(例えば、PC3細胞、Caco細胞、PA−1細胞、CaLu細胞、またはJ82細胞)のいずれかを、各側腹部に皮下注射する。以下の少なくとも2つの戦略を使用し得る:(1)ポリオーマウイルス、鶏痘ウイルス(UK 2,211,504(1989年7月5日公表))、アデノウイルス(例えば、アデノウイルス2)、ウシパピローマウイルス、鳥類肉腫ウイルス、サイトメガロウイルス、レトロウイルス、B型肝炎ウイルスおよびシミアンウイルス40(SV40)のようなウイルスのゲノムから得られる構成的プロモーター、または異種哺乳動物プロモーター(例えば、アクチンプロモーターまたは免疫グロブリンプロモーター)(但し、これらのプロモーターは宿主細胞系と適合性である)から得られる構成的プロモーターのようなプロモーターの制御下での構成的24P4C12の発現、ならびに(2)誘導性ベクター系(例えば、エクジソン、テトラサイクリンなど)の制御下での調節された発現(但し、このようなプロモーターは宿主細胞系と適合性である)。次いで、腫瘍体積を、明らかな腫瘍の出現においてノギス(Caliper)測定によってモニターし、経時的に追跡して、24P4C12発現細胞がより早い速度で増殖する場合、24P4C12発現細胞によって産生される腫瘍が変化した攻撃性(例えば、転移の増強、血管新生、化学療法薬物に対する応答の減少)の特徴を示すか否かを、決定する。図31および図32に示されるように、24P4C12はSCIDマウスにおける腫瘍増殖に対し著しい効果を有する。前立腺癌細胞PC3およびPC3−24P4C12をSCIDマウスの右側腹部に皮下注射した。腫瘍増殖をノギス測定によって評価した。腫瘍増殖における増大は、注射して47日以内に、PC3−24P4C12腫瘍において観察された(図31)。さらに、3T3−24P4C12の皮下注射により、SCIDマウスにおける腫瘍形成を誘導した(図32)。この知見は、コントロール3T3細胞は腫瘍を形成しないので、有意であり、24P4C12は、いくつかの腫瘍増強能力(形質転換ならびに腫瘍の開始および腫瘍の促進を含む)を有することを示す。
癌組織における24P4C12の有意な発現は、正常組織におけるその制限された発現および細胞表面局在とともに、24P4C12を、抗体治療の優れた標的にする。同様に24P4C12は、T細胞ベースの免疫治療のための標的である。従って、ヒト前立腺癌異種移植片マウスモデルにおける抗24P4C12 mAbの治療有効性を、PC3−24P4C12および3T3−24P4C12のような組換え細胞株(Kaighn,M.E.,ら,Invest Urol,1979.17(1):p.16−23を参照のこと)ならびにLAPC9のようなヒト前立腺異種移植片モデル(Saffranら,Proc Natl Acad Sci U S A.2001,98:2658)を用いて評価する。同様に、抗24P4C12 mAbを、それぞれ、J82−24P4C12、Caco−24P4C12、PA−24P4C1、またはCaLu−24P4C12のような組換え細胞株を用いたヒトの膀胱癌、結腸癌、卵巣癌、または肺癌の異種移植片モデルで評価する。
(材料および方法)
(24P4C12モノクローナル抗体):
モノクローナル抗体は、表題「Generation of 24P4C12 Monoclonal Antibodies(mAbs)」の実施例に記載されるように、24P4C12に対して惹起される。この抗体は、24P4C12に結合するそれらの能力について、ELISA、ウェスタンブロット、FACS、および免疫沈降によって特徴付けられる。ELISAおよびウェスタン分析によって測定されるような抗24P4C12 mAbについてのエピトープマッピングデータは、24P4C12タンパク質上のエピトープを認識する。前立腺癌の組織および細胞の、これらの抗体を用いる免疫組織化学分析が実施される。
前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌および膀胱癌の癌細胞株である、Caco、PA−1、CaLuまたはJ82、ならびに繊維芽細胞株NIH 3T3(アメリカンタイプカルチャーコレクション)を、L−グルタミンおよび10%FBSを補充した培地中で維持する。
皮下(s.c.)腫瘍を、雄性SCIDマウスの右脇腹に、Matrigel(Collaborative Research)と1:1の希釈で混合された1×106個の癌細胞を注射することによって作製する。腫瘍形成における抗体効力を試験するために、i.p.抗体注射を、腫瘍細胞注射と同じ日に開始する。コントロールとして、マウスに、精製マウスIgG(ICN)もしくはPBS;またはヒト細胞中に発現されない無関係の抗原を認識する精製モノクローナル抗体のいずれかを注射する。腫瘍サイズは、ノギス測定によって決定され、そして腫瘍体積は、長さ×幅×高さから算出される。1.5cmよりも大きい直径のs.c.腫瘍を有するマウスを屠殺する。
腫瘍形成に対する抗24P4C12 mAbの効果を、膀胱の増殖および進行、ならびにPC3−24P4C12、Caco−24P4C12、PA−24P4C12、CaLu−24P4C12またはJ82−24P4C12同所性モデルを使用して、前立腺癌異種移植片に関して試験する。s.c.腫瘍モデルと比較して、これらの同所性モデルは、それぞれのマウスの前立腺、結腸、卵巣、肺および膀胱における腫瘍細胞の直接的な注射を必要とし、局所的腫瘍増殖、遠位部位への転移の発生、マウスの健康の悪化、およびそれに続く死を生じる(Saffran,D.ら,PNAS(前出);Fu,X.ら,Int J Cancer,1992.52(6):p.987−90;Kubota,T.,J Cell Biochem,1994.56(1):p.4−8)。この特徴は、同所性モデルをより代表的なヒトの疾患進行のモデルとし、そして臨床的に関連する終点におけるmAbの治療効果を追跡することを可能にする。
抗24P4C12モノクローナル抗体は安全であり、ヒトにおける診断目的、予防目的、予後目的および/または治療目的のために有効に使用される。抗24P4C12mAbを使用した、癌組織および癌異種移植片のウェスタンブロットおよび免疫組織化学的な分析は、癌において強く広範囲の着色が示されるが、正常組織において有意に低いかまたは検出不可能なレベルを示す。癌および転移疾患における24P4C12の検出は、診断指標および/または予後指標としてのmAbの有用性を実証する。抗24P4C12抗体は、従って診断適用(例えば、疑わしい患者からの癌を検出するための腎臓生体標本の免疫組織学)において使用される。
24P4C12上のエピトープを認識する抗体を本発明に従って使用し、そしてこの抗体を、表1に列挙されるような特定の腫瘍の処置において使用する。多数の因子 (24P4C12発現レベルを含む)に基づいて、表1に列挙されるような腫瘍は、現在好ましい指標である。これらの指標の各々と関連して、3つの臨床的アプローチを、首尾よく実行する。
当業者によって理解されるように、投与上考慮すべき事柄は、診療所において存在する類似の製品と比較して決定され得る。従って、抗24P4C12抗体は、5〜400mg/m2の範囲の投薬量で投与され得、例えば、安全性試験に関しては、より低い投薬量で使用される。その標的に対する既知の抗体の親和性と比較した抗24P4C12抗体の親和性は、類似の投薬量レジメンを決定するために当業者によって使用される1つのパラメーターである。さらに、完全にヒト抗体である抗24P4C12抗体は、キメラ抗体と比較する場合、よりゆっくりしたクリアランスを有する;従って、このような完全なヒト抗体である抗24P4C12抗体を用いる、患者における投薬は、おそらく50〜300mg/m2の範囲において、より低くあり得、なお有効なままであり得る。mg/kgでの従来の容量測定と反対に、mg/m2での投薬は、表面積に基づく測定であり、そして幼児から成人までの全てのサイズの患者を含むように設計された便利な投薬測定である。
概論: CDPは、補助的治療、単独療法に関して、および造影剤として、抗24P4C12抗体の処置を追跡および開発する。試験は、最初に安全性を実証し、その後反復投薬で効力を確認する。試験は、標準的な化学療法を、標準的治療+抗24P4C12抗体と比較する、オープンラベルである。理解されるように、患者の登録に関して利用され得る1つの基準は、生検によって決定されるような、患者の腫瘍における24P4C12の発現レベルである。
第I相ヒト臨床試験を、固形腫瘍(例えば、表Iに列挙される組織の癌)の処置に関して、ヒト抗24P4C12抗体の6つの静脈内用量の安全性を評価するために開始する。この研究において、本明細書中で規定される抗新生物剤または化学療法剤(例えば、シスプラチン、トポテカン、ドキソルビシン、アドリアマイシン、タキソールなどであるが、これらに限定されない)に対する補助的治療として利用される場合、抗24P4C12抗体の単回用量の安全性を、評価する。試験設計は、抗24P4C12抗体の6つの単回用量の送達を含み、抗体の投薬量は、以下のスケジュールに従う処置過程にわたって、ほぼ約25mg/m2〜約275mg/m2まで増大する:
抗24P4C12抗体は、上で考察した補助試験に関して安全であり、第II相ヒト臨床試験は、単独治療法についての有効性および最適な投薬を確認する。このような試験が達成され、そして患者が抗24P4C12抗体の用量を受けると同時に化学療法を受けないこと以外は、上記の補助試験と同じ安全性および結果の分析を包含する。
繰り返すと、上で考察した補助治療法が上で考察した安全性の判定基準内で安全である場合、ヒト臨床試験は、診断的造影剤としての抗24P4C12抗体の使用に関して行われる。このプロトコルは、当該分野で記載される様式と実質的に類似の様式で設計される(例えば、Divgiら、J.Natl.Cancer Inst.83:97−104(1991))。この抗体は、診断様式として使用される場合、安全かつ有効の両方であることが見出される。
図3の24P4C12タンパク質は、710アミノ酸を有し、算出された分子量は、79.3kDaであり、pIは、8.9である。24P4C12のいくつかの改変体は、同定されており、4個のSNP(すなわち、v.1、v.3、v.5、v.6)および3個のスプライシング改変体(すなわちv.7、v.8、およびv.9)が挙げられる(図10および図11)。24P4C12改変体であるv.3、v.5およびv.6は、24P4C12とそれぞれ1アミノ酸が異なっており、それは各々、位置187、位置326および位置436においてである。改変体v.7は、アミノ酸237において始まる111アミノ酸の欠失を有しており、一方、改変体v.8および改変体v.9は、各々アミノ酸642およびアミノ酸378において挿入物を含んでいる。この24P4C12タンパク質は、以前にクローニングされたヒト遺伝子(すなわち、コレン(chorine)トランスポーター様タンパク質4(gi 14249468)としても公知のNG22)と相同性を示す。それらは、99%の同一性を示し、そのタンパク質の長さを超えるCTL4タンパク質と99%相同性である(図4)。24P4C12は、複数膜貫通タンパク質であり、10個、11個、または13個の膜貫通ドメインを有すると予想される。バイオインフォマティクスの分析は、24P4C12タンパク質が、いくつかの小胞体局在とと一緒に細胞膜に局在化することを示す(表Lを参照のこと)。最近の文献証拠は、24P4C12タンパク質が、細胞表面に局在化する10回膜貫通タンパク質であることを示す(O’Regan SらPNAS 2000、97:1835)。
多くの哺乳動物のタンパク質は、シグナル伝達分子と相互作用し、そしてシグナル伝達経路の調節に関与することが報告されている(J Neurochem.2001;76:217−223)。特に、コリンは、MAKカスケードおよびGタンパク質を活性化させることが報告されており、かつDAGおよびセラミドおよびスフィンゴシルフォスフォリルコリンシグナル伝達経路に関連している(Cummingsら、上記)さらに、コリンは、コリンキナーゼおよびホスホリパーゼ活性を調節することにより、シグナルを伝達し、腫瘍形成効果を促進する結果となる(Ramirezら、Oncogene.2002、21:4317;Lucasら、Oncogene.2001、20:1110;Chung Tら、Cell Signal.2000、12:279)。
2.SRE−luc、SRF/TCF/ELK1;MAPK/SAPK;増殖/分化
3.AP−1−luc、FOS/JUN;MAPK/SAPK/PKC;増殖/アポトーシス/ストレス
4.ARE−luc、アンドロゲンレセプター;ステロイド/MAPK;増殖/分化/アポトーシス
5.p53−luc、p53;SAPK;増殖/分化/アポトーシス
6.CRE−luc、CREB/ATF2;PKA/p38;増殖/アポトーシス/ストレス
7.TCF−luc、TCF/Lef;β−カテニン、接着/浸潤
遺伝子媒介性の影響を、mRNA発現を示す細胞においてアッセイし得る。ルシフェラーゼレポータープラスミドを、脂質媒介性トランスフェクション(TFX−50、Promega)によって導入し得る。細胞抽出物をルシフェリン基質と共にインキュベートすることによって、相対的な転写活性の指標であるルシフェラーゼ活性を測定し、そしてこの反応の発光をルミノメーターでモニタリングする。
24P4C12の配列分析および相同性分析は、24P4C12がトランスポートドメインを有し、そして24P4C12がコリントランスポーターとして機能することを示す。24P4C12がコリンをトランスポートすることを確認するために、前立腺、結腸、膀胱および肺の株を含む初代細胞ならびに腫瘍細胞を、3H−コリンの存在下および非存在下で増殖させる。放射性コリンの取り込みを、1分あたりの取り込まれた数(cpm)を数えることにより測定する。親の24P4C12陰性細胞を、本アッセイおよび同様のアッセイを用いて24P4C12発現細胞と比較する。同様に、親細胞および24P4C12発現細胞を、NMR分光法を用いてコリン含有量について比較し得る。これらのアッセイ系を、コリンの取り込みおよび/または24P4C12の機能を干渉する低分子および抗体を同定するために用い得る。
24P4C12の細胞表面局在化およびDNAのメチル化を調節する能力は、24P4C12が、真核生遺伝子の転写調節の調節因子として有効に使用されることを示す。遺伝子発現の調節を、例えば、24P4C12を発現するかまたは欠損する細胞における遺伝子発現を研究することによって確認する。この目的のために、2つの型の実験を行う。
24P4C12遺伝子は、癌細胞の増殖に寄与し得る。腫瘍増殖における24P4C12の役割は、種々の初代細胞株およびトランスフェクトした細胞株(24P4C12を安定に発現するよう操作された前立腺細胞株、結腸細胞株、膀胱細胞株、およびNIH 3T3細胞が挙げられる)において確認される。24P4C12を欠損した親細胞および24P4C12を発現する細胞を、十分に記載された増殖アッセイ(Fraser SP、ら、Prostate 2000;44:61、Johnson DE、Ochieng J、Evans SL.Anticancer Drugs.1996、7:288)を使用して細胞増殖について評価する。前立腺癌細胞に関するそのような研究が行われ、その結果を図28に示した。親PC3細胞およびPC3−24P4C12細胞の増殖を、低いFBS(0.1%)および10%FBSにおいて比較した。24P4C12の発現は、10%FBS中で増殖するPC3細胞に対して増殖の利点を与えた。同様に、NIH−3T3細胞における24P4C12の発現は、コントロールの3T3−neo細胞と比較して、これらの細胞の増殖を促進した。24P4C12の効果もまた、細胞周期の進行について観察され得る。コントロール細胞および24P4C12発現細胞を、低い血清において一晩増殖させ、10%FBSで48時間および72時間処置する。細胞は、FACS分析によるBrdUおよびプロピジウムのヨウ素の取り込みについて分析される。
新脈管形成または新しい毛細血管形成は、腫瘍増殖に必要である(Hanahan D.Folkman J.Cell.1996,86:353;Folkman J.Endocrinology.1998 139:441)。内皮細胞に対するホスホジエステラーゼインヒビターの影響に基づいて、24P4C12は、新脈管形成において役割を果たす(DeFouw Lら、Microvasc Res 2001、62:263)。いくつかのアッセイが、インビトロおよびインビボでの新脈管形成を測定するために開発された(例えば、内皮細胞管形成および内皮細胞増殖についての組織培養アッセイ)。これらのアッセイおよびインビトロでの新生血管新生を使用して、新脈管形成における24P4C12の役割(増強または阻害)を確認する。
細胞接着は、組織のコロニー形成および転移に重大な役割を果す。24P4C12におけるロイシンリッチモチーフおよびシステインリッチモチーフの存在は、細胞接着における24P4C12の役割を示している。24P4C12が細胞接着を調節することを確認するために、24P4C12を欠損するコントロール細胞を、以前に記載された技術を使用して、24P4C12を発現する細胞と比較する(例えば、Haierら、Br.J.Cancer.1999,80:1867;LehrおよびPienta,J.Natl.Cancer Inst.1998,90:118を参照のこと)。手短に言えば、1つの実施形態において、蛍光指示薬(例えば、カルセイン)で標識された細胞を、培地単独でか、またはマトリックスタンパク質でコートされた組織培養ウェル上でインキュベートする。接着性細胞を、蛍光定量分析によって検出し、接着のパーセントを計算する。これらの実験系は、細胞外マトリックスへの細胞接着および細胞−細胞相互作用を調節するタンパク質、抗体および/または低分子を同定するために用いられ得る。細胞接着は、腫瘍増殖、腫瘍進行およびコロニー形成において重要な役割を果たすので、このプロセスに関与する遺伝子は、診断様式、予防様式、および治療様式として役に立ち得る。
24P4C12タンパク質の発現を測定するために、種々の癌患者から標本を得て、そして、24P4C12改変体1のアミノ酸1〜14をコードするペプチドに対して惹起され、KLHに対して結合するアフィニティー精製のポリクローナルウサギ抗体(実施例10:24P4C12ポリクローナル抗体の生成を参照のこと)を用いて染色した。この抗血清は、そのペプチドに対して高い力価(>10,000)を示し、そしてトランスフェクトされた293T細胞においては、ウェスタンブロットおよびフローサイトメトリーにより24P4C12を認識し(図24)、安定な組み換えPC3細胞においては、ウェスタンブロットおよび免疫組織化学により24P4C12を認識した(図25)。ホルマリン固定され、パラフィン包埋された組織は、4ミクロン切片にカットされ、スライドガラス上にマウントされる。その切片を、脱ワックスし、再水和し、そして高温において抗原回収(retrieval)溶液(0.1M Tris、pH10)で処置する。次いで、その切片を、ポリクローナルウサギ抗24P4C12抗体中で3時間インキュベートした。そのスライドを、緩衝液中で3回洗浄し、さらに、DAKO EnVision+TMペルオキシダーゼ結合ヤギ抗ウサギ免疫グロブリン二次抗体とともに1時間インキュベートした(DAKO Corporation、Carpenteria、CA)。次いで、切片を緩衝液中で洗浄し、DABキット(SIGMA Chemicals)を用いて展開し、ヘマトキシリンを用いて対比染色し、明視野顕微鏡により分析した。この結果は、癌患者の組織において24P4C12の発現を示した(図29および図30)。前立腺癌患者由来の組織は、腫瘍細胞および腫瘍と隣接する正常組織の前立腺上皮において24P4C12の発現を示した(図29)。概して、24P4C12の発現は、すべての前立腺腫瘍において高く、主に細胞膜の周囲に発現しており、このことは、24P4C12が前立腺組織において膜関連性であることを示す。試験された前立腺サンプルのすべては、24P4C12に対して陽性であった。24P4C12に対して陽性である他の腫瘍としては、結腸腺癌、乳管癌、膵臓腺癌、肺腺癌、膀胱移行細胞癌、および腎臓明細胞癌が挙げられる(図30)。正常組織(心臓、骨格筋、肝臓、脳、脊髄、皮膚、副腎、リンパ節、脾臓、唾液腺、小腸および胎盤を含む)を、24P4C12の発現について調査した。免疫組織化学による24P4C12の発現は、いずれにも示されなかった。腫瘍組織と隣接する正常組織もまた、24P4C12タンパク質の存在を決定するために、免疫組織化学により研究された。これらには、乳房、肺、結腸、回腸、膀胱、腎臓、および膵臓が挙げられた。これらの器官由来の組織のいくつかにおいて、24P4C12の弱い発現が存在した。この発現は、そのサンプルが真に正常というわけでなく、前癌の変化を示し得るという事実と関連し得る。明らかな形態学的変化を起こしていない組織において悪性度を同定する能力は、癌状態および前癌状態のための重要な診断様式である。
Claims (22)
- 以下:
a)図2のタンパク質の状態を調節する物質か、または
b)図2のタンパク質によって調節され、それによって図2のタンパク質を発現する膀胱、卵巣、胸部、子宮もしく胃の細胞の状態を調節する分子、
を含有する、組成物。 - 以下:
a)表VIII〜XXIのペプチド;
b)表XXII〜XLVのペプチド;または、
c)表XLVI〜XLIXのペプチド、
を含む、組成物。 - 組成物であって、該組成物は、図2の少なくとも5アミノ酸からそのペプチドの末端までの整数きざみの増分のペプチド領域を含み、ここで、該アミノ酸位置は、以下:
a)図5の親水性度プロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置、
b)図6のヒドロパシープロフィールにおいて0.5未満の値を有するアミノ酸位置、
c)図7のパーセント接触可能残基プロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置;
d)図8の平均可橈性プロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置;
e)図9のβ−ターンプロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置;
f)a)〜e)のうちの少なくとも2つの組み合わせ;
g)a)〜e)のうちの少なくとも3つの組み合わせ;
h)a)〜e)のうちの少なくとも4つの組み合わせ;または
i)a)〜e)の5つの組み合わせ;
から選択される、組成物。 - 前記少なくとも5アミノ酸が、図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってさらに限定される、請求項3に記載の組成物。
- 図2のタンパク質を発現する膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の癌細胞の増殖を阻害する方法であって、該方法は、請求項1に記載の組成物を該細胞に投与する工程を包含する、方法。
- 抗体またはそのフラグメントを前記細胞に投与する工程を包含し、該抗体またはそのフラグメントのいずれかが、24P4C12タンパク質に特異的に結合する、請求項5に記載の方法。
- 24P4C12タンパク質を前記細胞に投与する工程を包含する、請求項5に記載の方法。
- 請求項5に記載の方法であって、前記投与工程は、
24P4C12タンパク質に対するコード配列を含むポリヌクレオチド、または
24P4C12タンパク質に対するコード配列に相補的であるポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチド、
を前記細胞に投与する工程を包含する、方法。 - 請求項5に記載の方法であって、前記投与工程は、図2のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを切断するリボザイムを前記細胞に投与する工程を包含する、方法。
- 請求項5に記載の方法であって、前記投与工程は、
ヒトT細胞を前記癌細胞に投与する工程を包含し、ここで、該T細胞が、図2のタンパク質のペプチド部分配列を特異的に認識する一方、該部分配列が、特定のHLA分子の状況下に存在する、方法。 - 請求項5に記載の方法であって、前記投与工程は、単鎖モノクローナル抗体をコードするヌクレオチドを送達するベクターを投与し、それによって該コードされる単鎖抗体が、図2のタンパク質を発現する膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の癌細胞内で細胞内的に発現される工程を包含する、方法。
- 図2のタンパク質に対して指向される、膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の癌を有する哺乳動物において哺乳動物免疫応答を生じさせる方法であって、該方法は、
膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の組織の悪性腫瘍を有する哺乳動物を提供する工程;
哺乳動物の免疫系の細胞を、
a)図2のタンパク質、および/または
b)該タンパク質をコードするヌクレオチド配列
の一部に曝露し、それによって、免疫応答が、該タンパク質に対して生じさせられる工程、を包含する、方法。 - 請求項12に記載の免疫応答を生じさせる方法であって、該方法は、
少なくとも1つのT細胞エピトープまたは少なくとも1つのB細胞エピトープを含む24P4C12タンパク質を提供する工程;および
該エピトープを、哺乳動物免疫系T細胞またはB細胞それぞれと接触させ、それによって、該T細胞またはB細胞が、活性化される工程、
を包含する、方法。 - 請求項13に記載の方法であって、前記免疫系細胞が、B細胞であり、それによって前記誘導されたB細胞が、前記24P4C12タンパク質に対して特異的に結合する抗体を産生する、方法。
- 請求項13に記載の方法であって、前記免疫系細胞が、細胞傷害性T細胞(CTL)であるT細胞であって、それによって、前記活性化されたCTLが、前記24P4C12タンパク質を発現する自己細胞を殺傷する、方法。
- 請求項13に記載の方法であって、前記免疫系細胞が、ヘルパーT細胞(HTL)であるT細胞であって、それによって、前記活性化されたHTLが、サイトカインを分泌し、該サイトカインが、細胞傷害性T細胞(CTL)の細胞傷害性またはB細胞の抗体産生活性を助長する、方法。
- 膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の組織由来のサンプル中において、24P4C12タンパク質または24P4C12ポリヌクレオチドの存在を検出する方法であって、該方法は、
該サンプルを、請求項1に記載の物質と接触させる工程であって、該物質が、該24P4C12タンパク質または該24P4C12ポリヌクレオチドそれぞれに特異的に結合する、工程;および
該物質と該24P4C12タンパク質、または該物質と該24P4C12ポリヌクレオチドのそれぞれの複合体の存在を決定する工程、
を包含する、方法。 - 請求項17に記載の方法であって、該方法は、
前記サンプルを抗体またはそのフラグメントと接触させる工程であって、該抗体またはそのフラグメントのいずれかが、前記24P4C12タンパク質と特異的に結合する工程;および
該抗体またはそのフラグメントと該24P4C12タンパク質との複合体の存在を決定する工程
を包含する、方法。 - 癌に罹患している患者または癌に罹患していることが疑われる患者から前記サンプルをとる工程をさらに包含する、請求項17に記載の方法。
- サンプル中の図2のタンパク質のmRNAの存在を検出するための請求項17に記載の方法であって、該方法は、
少なくとも1つのプライマーを用いる逆転写によって前記サンプルからcDNAを産生する工程;
該産生されたcDNAを、センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして24P4C12ポリヌクレオチドを使用して増幅する工程であって、ここで該センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして使用される24P4C12ポリヌクレオチドが、24P4C12 cDNAを増幅するように働く、工程;ならびに
該増幅された24P4C12 cDNAの存在を検出する工程
を包含する、方法。 - 膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の癌を有しているかまたは癌を有する疑いのある患者由来の生物学的サンプルにおいて1つ以上の24P4C12遺伝子産物をモニタリングするための請求項17に記載の方法であって、該方法は、
個体からの組織サンプル中の細胞によって発現される1つ以上の24P4C12遺伝子産物の状態を決定する工程;
該決定された状態を、対応する正常サンプル中の1つ以上の24P4C12遺伝子産物の状態と比較する工程;および
該正常サンプルに比較して、該サンプル中の1つ以上の24P4C12の異常な遺伝子産物の存在を同定する工程
を包含する、方法。 - 請求項21に記載の方法であって、該方法は、24P4C12 mRNAの増加した遺伝子産物または24P4C12タンパク質の1つ以上が存在するか否かを決定し、それによって、前記正常組織産物に対する前記試験産物中の増加した遺伝子産物の1つ以上の存在が、膀胱、卵巣、胸部、子宮もしくは胃の癌の存在または状態を示す工程をさらに包含する、方法。
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