JP2006507750A - マルチパス緩和 - Google Patents
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Abstract
信号は、送信器(10)から受信器(20)に対して直接的(2)および間接的(6)に送信されて、マルチパス効果を生じる。多数の所定の相関形状および対応する補正形状が与えられる。補正形状は、直接視野方向成分が除去された相関形状である。受信信号が相関形状に適合され、随意的に相関形状がスケーリングされる。その後、最良のマッチングの相関形状に対応する補正形状が受信信号から差し引かれて、補正相関形状が得られる。
Description
本発明は、マルチパス緩和のための方法および装置並びにこれらの方法及び装置で使用するための相関形状を生成する方法に関する。
基地局から移動局への無線周波数(RF)信号の飛行時間を測定する必要のある、特にポジショニングのための幾つかの用途がある。これらの用途としては、人工衛星から移動局への飛行時間を非常に正確に決定する必要があるGPSポジショニングや、複数の地上基地局を使用する同様のポジショニング方式を挙げることができる。ここでは表現「局(station)」が使用されているが、任意の所与の方式で「局」を構成する特定のユニット、機器または装置は、静止している必要はなく、しばしば移動しても良い。したがって、例えば、ここでは表現「受信局」および「送信局」が一般に使用されており、関連する受信/送信ユニット(器具、装置)が任意の特定の方式で移動していても良く或いは静止していても良い。
これらの方式において、信号の飛行時間は、一般に、相関技術を使用して測定される。この技術を幾分簡単化するために、擬似ランダム信号が既知の時間に送信される。受信器において、受信信号は、送信信号と比べて応答遅延時間が変化する局所的に生成された信号と関連付けられる。応答遅延時間は、上記局所信号が受信信号を辿るまで遅延ロックループを使用して調整され、その後、応答遅延時間が信号の飛行時間を与える。受信信号と局所的に生成された信号との間の相関関係が最大となるように応答遅延時間が調整される。
移動局と基地局との間を伝わる信号は、直接視野方向(LOS)経路をとる必要はないが、多くの経路のうちの任意の経路をとって僅かに異なる時間に到達することができる。したがって、受信信号は、直接LOS信号と複数の経路で受信された信号との総和である。これらの異なる経路の効果は、マルチパス効果として知られている。そのような複数の経路により、トラッキングエラー(追従誤差)が生じ、視野方向経路の飛行時間の推定が不正確となって、位置決め誤差を招く可能性がある。特に、局所的に生成された信号と受信信号との間の最大の相関関係が直接LOS信号における応答遅延時間よりも長い応答遅延時間において生じる可能性がある。また、マルチパス効果が応答遅延時間の関数としての相関関数の形状変化を引き起こす可能性があり、これらがトラッキング技術に困難をもたらす可能性がある。また、マルチパス効果は、直接信号の飛行時間を測定する必要がある測距の用途に問題を引き起こす可能性もある。
マルチパスエラーを補正することは難しい。マルチパスエラーは、位置および環境に非常に依存しており、それにより、1つの位置で決定されたエラーを使用して他の位置での影響を補正することができない。また、マルチパスエラーの統計的特性は複雑である。
補正を行なうために幾つかのアルゴリズムが使用されてきた。これらのアルゴリズムは、ノイズの存在下でかなり強力となる代替テクノロジーにわたって利点を有するマルチパス評価遅延ロックループ(MEDLL)および最小平均2乗評価器(MMSE)を含んでいる。これらの技術は、パラメータを評価するとともに、更なる情報が利用可能となる場合に評価を向上させることができる。これらの従来技術の欠点は、計算が厳しく、パラメータを評価するために多くの繰り返しを必要とするという点である。
これは、特に、最良の理論的性能を有するMMSE技術において当てはまる。特に、更に小さい平均2乗誤差を均等に有する評価器は他に無い。すなわち、他の評価器が特定のマルチパス状態下でMMSEよりも良好に機能する場合、その評価器は他の状態下では機能が悪化する。しかしながら、MMSEは、パラメータがランダム変数(確率変数)として処理されると計算が非常に厳しくなるという重大な欠点を有している。したがって、MMSEと比較して計算負荷を軽減することが有効である。
また、全ての状況において1つのアルゴリズムがベストではない。異なる環境は異なるマルチパス能力(multipath capabilities)を有しており、現在、全ての状態において1つのアルゴリズムがベストではない。したがって、異なる状態に対して簡単に適合できるマルチパス緩和へのアプローチが必要である。
本発明においては、
所定のマルチパス環境に従った複数の所定のマルチパス相関形状と、直接視野方向成分が除去された上記所定の相関形状のそれぞれに対応する対応補正形状とを用意するステップと、
既知の形態の信号を送信する送信器から信号を受信するステップと、
この受信信号と既知の形態の送信信号との間の相関形状を計算するステップと、
計算された上記相関形状とそれぞれのマルチパス環境に対応する複数の所定のマルチパス相関形状とを比較することにより、計算された上記相関形状に対する上記所定の相関形状の最良のマッチングを決定するステップと、
決定された最良のマッチングの相関形状に対応するそれぞれの補正形状を、計算されて受信された上記相関形状から差し引くことにより、補正相関形状を得るステップとを含むマルチパス緩和方法が提供される。
所定のマルチパス環境に従った複数の所定のマルチパス相関形状と、直接視野方向成分が除去された上記所定の相関形状のそれぞれに対応する対応補正形状とを用意するステップと、
既知の形態の信号を送信する送信器から信号を受信するステップと、
この受信信号と既知の形態の送信信号との間の相関形状を計算するステップと、
計算された上記相関形状とそれぞれのマルチパス環境に対応する複数の所定のマルチパス相関形状とを比較することにより、計算された上記相関形状に対する上記所定の相関形状の最良のマッチングを決定するステップと、
決定された最良のマッチングの相関形状に対応するそれぞれの補正形状を、計算されて受信された上記相関形状から差し引くことにより、補正相関形状を得るステップとを含むマルチパス緩和方法が提供される。
この技術は厳しい計算を必要としない。なぜなら、最良のマッチングを決定するために使用されるパターンマッチングが唯一の重要な計算負荷だからである。また、この技術は様々な異なる状況で良好な結果を与えることができる。
本発明者は、様々な異なるパルチパスメカニズムが存在し、これらにより、内在する物理現象に依存する相関形状が生じることを見出した。例えば、マルチパスが広く散在することにより、相関関数に指数的な減衰が起こる。支配的な反射が様々な相対的遅延を与える。2つのピークを有する物理的過程(physics)は同じであるかもしれないが、環境の大きさに応じて時間スケールおよび振幅が大きくなったり小さくなったりする可能性があるため、ピーク自体は同じではない。したがって、記憶された相関形状を測定された形状に対してスケーリングするためには、1つまたは好ましくは2つのパラメータ、時間、サイズが必要である。
したがって、測定されたデータから得られた計算された上記相関形状に対する上記所定の相関形状の最良のマッチングを決定する上記ステップは、計算された上記相関形状と1または複数のスケーリングパラメータによってスケーリングされた上記所定の相関形状とを比較するステップと、最良のマッチングを与えるスケーリングパラメータおよび相関形状を決定するステップとを含み、相関形状を差し引く上記ステップは、上記スケーリングパラメータによってスケーリングされた補正形状を差し引く。
実施形態において、当該方法は、測距においてマルチパス効果を緩和するために使用される。したがって、この方法は、補正された相関形状のピークの位置を見つけることにより、送信器から受信器へ送信された信号の時間遅延を決定するステップを更に含んでいても良い。
記憶された相関形状および補正形状を決定するためのデータ収集および分類の全てが予め行なわれ、そのため、処理リソースが限られた送信器および受信器のプロセッサ内で上記データ収集および分類の全てをリアルタイムに行なう必要がないので有利である。
また、本発明は、前述したマルチパス緩和方法で使用するための所定のマルチパス相関形状を生成する方法を含み、
上記所定のマルチパス層間形状を生成する方法は、
多数の環境内の様々な送受信位置を使用して、一組の実験的な相関データを時間の関数として測定し記録するステップと、
直接視野方向信号を物理的に遮った状態で、上記一組の実験的な相関データの実験データの測定および記録を繰り返すステップと、
自動パターンマッチング技術を使用して、記録された実験的な相関データを複数のグループに分類するステップと、
上記各グループを代表する一組の相関データを記憶するステップと、
上記相関データの代表セットに対応する各補正相関形状を記憶するステップであって、上記補正相関形状は、上記各代表データセットに対応する直接LOS成分の無い、繰り返された測定の相関形状であるステップとを具備する。
上記所定のマルチパス層間形状を生成する方法は、
多数の環境内の様々な送受信位置を使用して、一組の実験的な相関データを時間の関数として測定し記録するステップと、
直接視野方向信号を物理的に遮った状態で、上記一組の実験的な相関データの実験データの測定および記録を繰り返すステップと、
自動パターンマッチング技術を使用して、記録された実験的な相関データを複数のグループに分類するステップと、
上記各グループを代表する一組の相関データを記憶するステップと、
上記相関データの代表セットに対応する各補正相関形状を記憶するステップであって、上記補正相関形状は、上記各代表データセットに対応する直接LOS成分の無い、繰り返された測定の相関形状であるステップとを具備する。
他の態様において、本発明は、送信局(ユニット、機器、装置)から送信された既知の形態の信号を受信するように構成された受信器と、所定のマルチパス環境で送信器から受信器へ送信された送信信号と受信信号との相関関係に対応する複数の所定のマルチパス相関形状と、上記送信器から上記受信器へ送信された信号の直接視野方向成分が除去されたマルチパス環境内の相関形状である各補正形状とを記憶するメモリとを備える受信局(ユニット、機器、装置)であって、
受信信号と既知の形態の送信信号との間の相関形状を計算し、計算された上記相関形状と各マルチパス環境に対応する複数の所定のマルチパス相関形状とを比較することにより、計算された上記相関形状に対する上記所定の相関形状の最良のマッチングを決定し、決定された最良のマッチングの相関形状に対応する各補正形状を、計算されて受信された上記相関形状から差し引くことにより、補正相関形状を得るように構成された受信局に関する。
受信信号と既知の形態の送信信号との間の相関形状を計算し、計算された上記相関形状と各マルチパス環境に対応する複数の所定のマルチパス相関形状とを比較することにより、計算された上記相関形状に対する上記所定の相関形状の最良のマッチングを決定し、決定された最良のマッチングの相関形状に対応する各補正形状を、計算されて受信された上記相関形状から差し引くことにより、補正相関形状を得るように構成された受信局に関する。
また、本発明は、前述した受信局と既知の形式の信号を送信するように構成された送信局とを含むマルチパス緩和のためのシステムにも関する。
本発明を更に良く理解するため、以下、単なる一例として、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。
図1を参照すると、全体を通して参照符号10で示される送信局は、アンテナ12と、送信器14と、制御ユニット16と、メモリ18とを含んでいる。信号2は、全体を通して参照符号20で示された受信ユニットに対して送信される。この受信ユニットも、同様に、アンテナ12と、受信器22と、制御ユニット16と、メモリ18とを含んでいる。制御ユニット16は典型的に従来のプロセッサであっても良い。
送信局10は、既知の擬似ランダムシーケンスを有する信号2を受信器に対して送信する。信号は、直接視野方向経路2および図1に模式的に示された1またはそれ以上の更なる経路6によって伝わる。これらの更なる経路6の効果は、マルチパス(多経路)効果として知られている。
図1〜図4を参照して説明する実施形態において、目的は、送信ユニットから受信ユニットまでの直接視野方向信号2の飛行時間を計算することにより、受信ユニット20の位置を測定することである。送信された信号は、送信ユニット内のクロックに従った既知の時間に送信された既知の擬似ランダムシーケンスを含んでいるため、信号2の飛行時間を決定することができる。これは、様々な応答遅延時間D後に受信信号と既知の送信信号とを比較して、受信信号と既知の送信信号との間の最良のマッチング(適合)を与える応答遅延時間Dを見つけることにより達成される。
このマッチングは、受信信号と既知の送信信号との間の最良の相関関係を与える応答遅延時間Dを得ることによって行なわれる。この計算を行なうための論理回路およびアルゴリズムは既知であるため、これ以上説明しない。
送信ユニット10と受信ユニット20との間の唯一の経路が直接視野方向経路2であった場合、時間の関数としての相関関係は、図2に実線(曲線30)で示された形状と類似の形状を成していると考えられる。送信ユニット10によって送信される擬似乱数シーケンスの各ビットが時間tにわたって送信されかつ連続するビットが全く関連付けられない場合、相関ピークの形状は、応答遅延時間D0で最大値を有しかつ相関が直線的に減少して応答遅延時間D0+t,D0−tでゼロになる三角形である。
他の経路(図1に参照符号6で模式的に示される経路)の影響は、環境に応じて変わるが、相関ピークを広げる場合もあり、或いは、これに代えてまたはこれに加えて更に別のピークをもたらす場合もある。ピークは離散反射体に関与している。これに対し、相関ピークの一般的なスミアリングは拡張(extended)反射体または拡散(diffused)反射体によって生じる。幾つかの近接した正反射によってもスミアリング(smearing)が現れる可能性がある。実際には、図2に破線(曲線32)で示されるように、これらの影響の組み合わせが観察される。
本発明に係るマルチパス緩和は、実験的な相関データと補正データとを使用する。ここで、このデータを得る方法について図3を参照しながら説明する。
最初に、既知の送信器位置および受信器位置に関して実験的な相関データが測定される(ステップ40)。
その後、例えば図1に破線で示される物理的障害物4等の適切な吸収体を直接経路上に設けることにより、送信器と受信器との間の直接視野方向が遮られる(ステップ42)。その後、応答遅延時間の関数としての相関関係が測定される(ステップ44)。以下、この相関データをステップ40で記録されたデータと区別するために「補正データ(correction data)」と称する。したがって、「補正データ」は、視野方向信号が遮られる際に得られる相関データである。用語「補正データ」を使用する理由は以下で明らかとなる。
図2の破線(曲線34)は補正データを示している。なお、直接視野方向信号2に起因する応答遅延時間D0前後のピークは、補正データから概ね外れており、応答遅延時間D0前後で実質的なピークを示す視野方向信号2が存在する相関データ(曲線32)と全く対照的である。
その後、ステップ40,42および44が繰り返されることにより、特定の用途が必要とする環境の特色を示す、多くの環境下の様々な送信器位置および受信器位置における相関データおよび補正データが決定される。この実施例において、マルチパス緩和は様々な屋内環境での使用を対象としているため、代表的な様々な屋内環境で実験データが得られなければならない。
その結果として収集されたデータは、相関データの多数の曲線および対応する補正データの曲線を含んでいる。これらの曲線は典型的にはデジタルで記録されるため、グラフ表示を含むことを避けるために相関データの組および補正データの組という文言が使用される。データの組とは、応答遅延時間の関数として相関ピークの形状を示すデータセットを意味している。
その後、パターンマッチング技術を使用して、相関データの組が多数の包括的形状にグループ化される(ステップ48)。代替的に、補正データに関してパターンマッチングを行なってもよい。適切なパターンマッチングアルゴリズおよび多数のデータの組を分類してグループ化する方法は、技術的に公知であるためこれ以上説明しない。例えば、多変量データ分析における統計的なクラスタリング技術を使用することができる。代替的に、2パラメータスケーリングされたデータセット間の平均2乗誤差を決定しても良く、また、十分に小さい平均2乗誤差を有するデータセットを組み合わせても良い。
このパターンマッチングは、限られた数の波及効果しかないので、異なる波及効果に起因する限られた数の相関形状しかないという基準に基づいて行なわれる。したがって、グループ化は、時間および振幅においてスケーリングを行なった後、同様のパターンまたは形状を有するデータセットを見つけることにより決定されても良い。
1つのアプローチとしては、最初のデータセットを選択した後、スケールを除いて形状が類似である他の全てのデータセットを見つけることである。「類似」における適切な基準は、少なくとも90%、好ましくは95%、更に好ましくは99%の相関性であっても良い。
1つのデータセット、適切には最初のデータセットが代表として選択される。これは、全てのデータセットがグループ化されるまで繰り返される。無論、幾つかのグループは1つの要素(member)しか有していなくても良いが、これによって問題は起きない。
実験を繰り返して、典型的なデータセットが記録された後においてのみ補正データを得ることができる。これにより、無論、送信器および受信器の位置を非常に正確に記録する必要があるが、記録する必要がある補正データの組数が減る。
しかしながら、一般的には、最初の測定を行なう時に、LOSが遮られた補正データセットを測定することが好ましい。これにより2つの利点が得られる。第1に、以前と全く同じ位置で測定装置を再設定する必要がない。第2に、幾つかの特徴(特に人)が経時的に移動しても良く、そのため、相関データと同じ時間に補正データを取得することにより、相関データを取得する時間と補正データを取得する時間との間における移動によって生じる影響を回避することができる。
その後、データの各グループ毎に、相関データおよび補正データの1つの組が記録される(ステップ50)。相関データおよび補正データは、グループの標準的な要素であっても良く、あるいは、グループの各要素を平均化する特定の形式の平均化プロセスによって得られても良い。
具体的な実施例において、送信器および受信器は、屋内環境の1つの部屋の中、例えば台所の中に配置されても良い。受信器は、多数の位置に移動してもよく、LOSのある相関データおよびLOSが遮られた相関データの両方が、取得されても良い。これは、多くの台所または部屋において繰り返される。その後、受信器は、1つの壁を隔てて送信器から分離された1つの部屋の中に配置されても良く、また、この場合も同様に、幾つかの結果が取得されても良い。このプロセスは、様々な距離で、多くの異なる2つの部屋のシナリオに関して繰り返されても良い。
その後、相関データおよび補正データは、送信器から受信器へ送信される信号に関してマルチパス緩和方法で使用するために記憶される。ここで、マルチパス緩和方法について図4を参照しながら説明する。代表的に、相関データおよび補正データは受信器内に記憶されるが、代替的に、特に受信されたデータの処理が受信器内で行なわれず他の装置または更に別の装置内で行なわれる場合には他の装置内にデータを記憶することができる。
図4に示されるように、信号は、技術的に周知の手法で、送信器から受信器内に受けられる(ステップ60)。その後、受信された信号と送信された信号との間の相関形状が応答遅延時間の関数として計算される(ステップ62)。
別個の応答遅延時間値における幾つかの相関値だけを計算しさえすれば良い。まさに、それは、関連がある信号の飛行時間に対応する応答遅延時間D0の前後の応答遅延時間の値における相関形状だけであるが、応答遅延時間D0の前後だけで相関形状を計算するには、応答遅延時間D0の想定される値の幾つかの予備知識が必要であることが分かるであろう。この方法が繰り返される場合、これは、D0の前の値の前後で応答遅延時間Dの値における相関関係を計算することにより行なわれても良い。それにもかかわらず、様々な想定されるDの値における形状を計算するために送信が開始されたときに、応答遅延時間Dのこれらの値の前後でより細かく形状を決定する前に相関パターンに大きな出力が存在するDのおおよその値を決定するためには、要件が存在する。そのような計算を行なう様々な方法が当業者に知られているため、これらの方法についてはそれらが本発明に関連している場合を除きこれ以上説明しない。
次に、様々な記憶された相関形状に対する計算された相関形状の最良のマッチング(一致)が得られる(ステップ64)。記憶された相関形状は大きさおよび時間の両方が線形的にスケーリングされ、したがって、最良のマッチングを見つけるステップは、最良のマッチングをもたらすスケーリング要素を決定することを含んでいる。この場合も同様に、データの組間で最良のマッチングを決定するための適切なアルゴリズムを簡単に利用できる。例えば、パターン認識技術または最小2乗フィッティングが使用されても良い。
最良マッチ相関データセットに対応する補正データセットは、最良のマッチングを決定する際に得られた最良マッチスケーリング要素によってスケーリングされる(ステップ66)。そして、このスケーリングされた補正形状が、計算されて受信された相関形状から差し引かれる(ステップ68)ことにより、マルチパス効果のために補正された補正相関形状が得られる。図2の曲線32と曲線34とを比較すれば分かるように、曲線32から曲線34を差し引くことにより、曲線30の視野方向ピークの形状によって特徴付けられた曲線が得られる。
最後に、補正された相関形状のピークが使用されることにより、応答遅延時間D0が決定される(ステップ70)。補正された相関形状は視野方向ピーク30によって特長付けられるため、これは非常に簡単である。
送信器または受信器の任意の既知の遅れに関して応答遅延時間D0を補正して、空気中における既知の光速cを単に乗じるだけで、応答遅延時間D0を送信器と受信器との間の範囲(レンジ)に変換することができる。
位置決めのためのシステムを使用するために、その後、この方法は、位置が決定される1つの移動局に対して複数の異なる基地局を使用して繰り返される。移動局は送信器または受信器のいずれの機能を果たしても良く、それに伴い基地局は受信器または送信器のいずれの機能を果たしても良い。ここで、殆どの無線周波数装置が送信器または受信器のいずれの機能を果たすこともできるように構成されることは言うまでもない。
その後、移動局の場所を見つけるため、基地局の場所が既知であることを前提に、複数の基地局のそれぞれに対する移動局の範囲(レンジ)を使用することができる。この方法は三辺測量として知られている。
適切な様々な環境内で実験的な相関形状を与えることにより、様々な異なる状況においてマルチパス効果を補正することができる。また、この方法は、計算集約的な(computation intensive)ものではなく、そのため高価なプロセッサを必要とすることなく例えば移動装置側で行うこともできる。
本発明に係る構成は、マルチパス効果が特に重大となる屋内位置決めシステムに特に適している。しかしながら、これは決して唯一の用途ではなく、装置は屋外での使用にも適している。確かに、屋内および屋外の両方で実験的な相関形状を測定することにより、本発明に係るシステムおよび方法が屋内および屋外の両方で機能し、非常に有利である。
本開示内容を読むことにより、当業者にとって他の変形および変更は明らかである。そのような変形および変更は、等価物を含んでいても良く、また、マルチパス緩和のための設計、製造、システムの使用において既に既知でありかつここで説明した特徴に加えて或いはこれに代えて使用されても良い他の特徴を含んでいても良い。この出願において、請求項は、特徴の特定の組み合わせに対して明確に表現されているが、それが本発明と同じ技術的な問題の一部または全てを緩和するかどうかにかかわらず、開示内容の範囲が任意の新規な特徴またはここで明示的にまたは暗示的に説明した特徴の任意の新規な組み合わせまたはその総括を含んでいることは言うまでもない。これにより、出願人は、本出願または本出願から派生した更なる任意の出願の係属中にそのような任意の特徴及び/またはそのような特徴の組み合わせに対して新たな請求項が表現されても良いことを告示する。
例えば、本発明は、人や物の位置を見つける全ての種類の位置決めシステム、警告装置、ゲームおよびスポーツにおいて用途を有している。
また、本発明は、環境のマッピングを支援しても良い様々な環境におけるマルチパス伝搬の主要なメカニズムを決定する方法として適用できる。
位置決めシステムとの関連でマルチパス緩和に関して本発明を説明してきたが、マルチパス緩和は他の用途においても必要とされ、本発明がこれらの他の用途で使用されても良い。例えば、送信器と移動ユニットとの間のマルチパス効果を評価して補正するために、マルチパス緩和方法が携帯電話で使用されても良い。
携帯電話に対する1つの用途は、例えば緊急医療サービスが携帯電話の場所を見つけることができるように携帯電話の位置を定めるためのシステムを使用することである。
代替的に、全く同じ方法でマルチパス効果を通信信号から除去するために本発明を使用することができる。このようなアプローチは、従来の受信技術よりも有効に実施することができ、信号対雑音比が高い信号に特に適している。
Claims (8)
- 送信器から受信器に対して信号を送信する際のマルチパス緩和方法であって、
所定のマルチパス環境で前記送信器から前記受信器へ送信された送信信号および受信信号の相関関係に対応する複数の所定のマルチパス相関形状と、前記送信器から前記受信器へ送信された信号の直接視野方向成分が除去されたマルチパス環境内の相関形状である各補正形状とを用意するステップと、
既知の形態の信号を送信する送信器から信号を受信するステップと、
前記受信信号と前記既知の形態の送信信号との間の相関形状を計算するステップと、
計算された前記相関形状と各マルチパス環境に対応する複数の所定のマルチパス相関形状とを比較することにより、計算された前記相関形状に対する前記所定の相関形状の最良のマッチングを決定するステップと、
決定された最良のマッチングの相関形状に対応する各補正形状を、計算されて受信された前記相関形状から差し引くことにより、マルチパス効果が補正された補正相関形状を得るステップとを含む方法。 - 計算された前記相関形状に対する前記所定の相関形状の最良のマッチングを決定する前記ステップは、計算された前記相関形状と1またはそれ以上のスケーリングパラメータによってスケーリングされた前記所定の相関形状とを比較するステップと、最良のマッチングをもたらすスケーリングパラメータおよび相関形状を決定するステップとを含み、
相関形状を差し引く前記ステップは、最良のマッチングをもたらす前記スケーリングパラメータによってスケーリングされた該最良のマッチングに対応する補正形状を差し引くことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 補正された前記相関形状を使用して、前記送信器から前記受信器へ送信された信号の遅延時間を決定するステップを更に含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマルチパス緩和方法で使用するための所定のマルチパス相関形状を生成する方法であって、
多数の環境における様々な送信位置および受信位置を用いて、一組の実験的な相関データを時間の関数として測定し記録するステップと、
直接視野方向信号を物理的に遮った状態で、前記一組の実験的な相関データの実験データの測定および記録を繰り返すステップと、
自動パターンマッチング技術を使用して、記録された実験的な相関データを複数のグループに分類するステップと、
前記各グループを代表する一組の相関データを記憶するステップと、
前記相関データの代表セットに対応する各補正相関形状を記憶するステップであって、前記補正相関形状は、前記各代表データセットに対応する直接視野方向(LOS)成分の無い、繰り返された測定の相関形状であるステップとを含む方法。 - 送信局から送信された既知の形態の信号を受信するように構成された受信器と、
所定のマルチパス環境で前記送信器から前記受信器へ送信された送信信号と受信信号との相関関係に対応する複数の所定のマルチパス相関形状と、前記送信器から前記受信器へ送信された信号の直接視野方向成分が除去されたマルチパス環境内の相関形状である各補正形状とを記憶するメモリとを備える受信局であって、
前記受信信号と既知の形態の前記送信信号との間の相関形状を計算し、
計算された前記相関形状と各マルチパス環境に対応する複数の所定のマルチパス相関形状とを比較することにより、計算された前記相関形状に対する前記所定の相関形状の最良のマッチングを決定し、
決定された最良のマッチングの相関形状に対応する各補正形状を、計算されて受信された前記相関形状から差し引くことにより、補正相関形状を得るように構成された受信局。 - 計算された前記相関形状と1またはそれ以上のスケーリングパラメータによってスケーリングされた前記所定の相関形状とを比較するとともに、最良のマッチングをもたらす前記スケーリングパラメータおよび前記相関形状を決定することにより、計算された前記相関形状に対する前記所定の相関形状の最良のマッチングを決定するように構成されており、かつ、最良のマッチングをもたらす前記スケーリングパラメータによってスケーリングされた前記補正形状を差し引くように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の受信局。
- 補正された前記相関形状を用いて、前記送信器から前記受信器へ送信された信号の遅延時間を決定するように構成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の受信局。
- 請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の受信局と、
既知の形式の信号を送信するように構成された送信局とを備えたマルチパス緩和のためのシステム。
Applications Claiming Priority (2)
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