JP2006506242A - 強化された微生物機能を備えたコーティング - Google Patents

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Abstract

強化された微生物機能を備えたコーティングを、不要のまたは望ましくない生物の増殖の影響を受ける任意の表面に適用することができる。多層物品の各層は、微生物、酵素、栄養素、ならびに各層の微生物機能および多層物品に寄与する他の成分を含有しうる。

Description

本願は、2002年7月12日出願の米国仮出願第60/395,330号による特典を請求する。該仮出願は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
微生物、酵素、および胞子が多くの環境中に存在し繁殖しうることは当業者に周知である。そのような環境の1つは、ペイントおよびコーティングの環境である。微生物生命体は、貯蔵容器内の湿潤表面または非保存処理表面において、ならびにあらゆる種類の構造体、壁、ライニング、および基体に適用される乾燥状態または保存処理状態において、繁殖することができる。さらに、水中に沈められたり、土壌中に埋め込まれたり、または血液系のような他の栄養源中に浸漬されたりした構造体および容器に、微生物生命体の層が形成されることもある。現在まで、当業者は、白黴増殖、腐食、摩損、および他の劣化のような微生物のマイナス効果に対処するべく、労力および資源を注いできた。この問題に対処する最も一般的な対応策は、含まれる微生物成分を死滅させる緩衝剤および殺生物剤の使用である。
微生物の影響を抑制する他の態様は、コーティングへの接種物として各種の胞子、微生物、および酵素を使用することに関する。表面の汚損または汚染の過程は、侵入する生物または微生物の汚損集団の定着を促進する膜の形成により開始される。したがって、最初のステップは、除去対象の標的生物の同定である。次のステップは、基体に対して適合性があり適切な接着性および耐久性を提供するコーティングの選択である。コーティングはまた、コーティングへの接種物として添加される候補となる微生物および酵素に無毒でなければならない。要するに、生物の選択は、この過程の基礎をなす。除去対象の標的汚染物を同定して、汚染物の化学組成を決定する。汚染物およびそれを表面に結合させる接着剤として作用する滲出液の化学組成に基づいて、この接着剤の有効性を低下させるべく、微生物と酵素との組合せを選択する。
本発明の1つの目的は、標的生物の定着または増殖に適さない基体を提示する優占的な天然のフィルムまたは膜すなわち自立的なコロニーの生成を包含しうる。このフィルムまたは膜は、ペイント材料中またはコーティング材料中で生存する可能性のある他の微生物よりも優占的になるように作製することが可能である。そのような実施形態では、定着表面(すなわち、保護される表面と環境との境界面)を改質する傾向を有する定着生物に影響を及ぼすことが可能である。
さらに、構造体、容器、コンテナー、または物品が、栄養源の中に沈められた表面または栄養源の中から突き出た表面を有する状況では、フィルム成長を開始して効果的に新しい基体になることが多い。この新しい基体は、多種多様な生物の定着を可能にする。本発明の他の効果は、この基体に影響を及ぼすことである。当技術分野のごく最近の進歩である米国特許第5,998,200号、同第5,919,689号、同第6,342,386 B1号(参照により本明細書に組み入れられるものとする)では、コーティング、ペイント、および建設材料において、微生物、胞子、および酵素が、単独でまたは互いに組み合わされて添加剤として利用される。生じる微生物増殖の特性に基づいてその選択を行えば、多くの場合、基体に有害なおそれのある他の微生物の悪影響が取り除かれる。
米国特許第5,919,689号の教示によれば、たとえば、コーティング組成物は、汚損、表面腐食、および微生物の望ましくない増殖を低減させるために、表面に適用されるバインダー中に微生物および/または加水分解酵素を含有しうる。そのようなコーティング組成物で有用であることが判明した微生物の中には、少なくとも1種のデンプン分解酵素および/またはタンパク質分解酵素を産生する微生物が包含される。この特許に記載されている組成物にはポリマー樹脂基剤が含まれうるが、そのような基剤も別の材料の基剤も用いることなく機能させることも可能である。組成物は、単層コーティングまたは多層コーティングとして適用しうる。
本発明には、層状化技術を利用したときにコーティングが微生物機能の強化を達成しうるという発見が包含される。本発明の構造体は、本発明の多層が、たとえば、各層の寸法や成分が異なるという点で、または各層の同一成分の量が異なるという点で、米国特許第5,919,689号の多層コーティングと区別される。同一のコーティングを複数回適用しようとしたときでさえも、偶然になんらかのわずかな差異を生じる可能性もあると思われるが、本発明で意図される差異は、そのような偶然の差異よりも大きい。たとえ同一組成の多層コーティングを利用したとしても、本願に記載されている層状化技術の利点は、固有なものでありうるが、'689特許では、それらの利点は認められなかった。
また、当業者は、微生物および酵素が温度依存性の活動率を有することを認識している。"Dynamic Aspects of Biochemistry," Baldwin, Ernest; Cambridge University Press, 1967, pages 15-17を参照されたい。「ほとんどの化学反応は、温度の影響を受け、反応速度は、温度を上昇させると増加し、低下させると減少する。酵素触媒反応もこの一般則の例外ではないが、酵素は、熱失活を非常に受けやすく、温度が高くなるほど、触媒性が急速に損なわれるようになる。」Baldwin, Ernest Sc. D. F.I. Biol. Dynamic Aspects of Biochemistry, 5th Edition, Cambridge University Press, 1967, p. 15-18。「酵素の触媒性は、一般に、いくらか限られたpH範囲でのみ現れるにすぎない。この範囲内で、活性は、ある特定のpHで極大を通過し、次に、再び減少する。その一般的形態では、典型的な酵素のpH/活性曲線は、グリシンのような単純な両性電解質のイオン化度をpHに対してプロットすることにより得られる曲線にかなり類似している。タンパク質やアミノ酸のような両性電解質の溶液の物理的性質(たとえば、溶解性、浸透圧、導電性、粘度などのような性質)のほとんどは、ある特定のpHで極大または極小のいずれかを通過することが思い出されるであろう。」上掲文献参照。
本発明の一実施形態は、微生物添加物と酵素添加物とを含むコーティング材料を層状化する方法に関する。この層状化を行うと、基体と環境との境界面における微生物の活性が増大する。微生物添加物を含む層状材料は、同一材料(たとえば、コーティングまたはペイント)の多層である必要はないが、層は、多くの場合、細胞、胞子、もしくは酵素(単独でもしくは任意の組合せで)および/または栄養源を含有する。これらの成分は、コーティング材料にそのまま添加したり、またはこれらの成分を炭酸カルシウム、粘土、タルク、もしくはステアリン酸アルミニウムのような基体に吸収させた形態で添加したりすることができる。層状構成の利点の1つは、層状複合体で使用される成分が必ずしもすべて適合性である必要はないということである。不適合性材料、すなわち層の形成に使用されるさまざまな溶媒に敏感な材料は、通常、個別の層として独立させることができる。層はまた、さまざまな厚さで適用することができる。
層状化により、保護性の酵素および微生物の活性に関して複数の利点を提供することができる。この場合、環境(すなわち、海水)に暴露されない層中に微生物用の栄養源を組み込み、しかも「天然の」フィルム形成性生物がその栄養源を利用できないようにするとともに、他の層(たとえば、最上層)に添加された保護性接種物の増殖および活性には利用可能な状態を保持するようにする。栄養源の代表例としては、糖質、糖アルコール、ポリペプチド、酵母抽出物、多糖、および複合有機材料の加水分解物(hydrolsate)が挙げられる。このほか、場合により、細胞および酵素の活性に相補的(complimentary)な小分子塩(すなわち、NaCl)を佐剤として下層に添加することができる。
栄養源は1つの選択肢にすぎないが、利用する場合、それは、一般的には、環境との境界面ではなく全コーティング基体の内層になるであろう。本発明の他の実施形態には、硬化された液体(すなわち、固化された樹脂、ペイント、コーティング、および水性コーティング)中に埋め込まれるかまたは溶解されて、一方の層から他方の層に移動したり作用したりすることができ、しかもそれ自体の反応性を保持することのできる微生物材料が包含されうる。
さらに、本発明の実施形態では、微生物および酵素の活性が個々の層の接種された添加物の活性を合計した場合に予想されるよりも大きいという効果が提供される。言い換えれば、微生物および酵素の活性は、相乗的でありうる。すなわち、全活性の合計は、各部分の活性の合計よりも大きくなりうる。接種されたコーティング層をそれぞれ逐次的に追加した後で酵素活性のレベルをアッセイすることにより、これを測定することができる。この効果は、層状材料を用いて達成することができる。この層状化の一例として、レジャー用の船の建造時、微生物および胞子を船殻のゲルコート仕上げに添加することが可能である。接種されたゲルコート上のバリヤーベースコートに栄養物質を添加することにより、第2の層を形成する。最終ステップは、逐次的仕上げコートのそれぞれに酵素および栄養細胞を接種してプロセスを終了することである。
水中表面の防汚剤としての微生物および酵素の適用を最適化しようとする試みの中で、細胞と酵素とのとくに満足すべき組合せ(Bacillus Subtilis、Pseudomonas、およびアルファアミラーゼ)を見いだした。この組合せは、定着生物の滲出液中のタンパク質および多糖を分解するという点で良好に機能する。表面上への定着は、最初に、多糖、タンパク質、およびタンパク質粒子よりなる分子汚損から開始される。このコンディショニングフィルムは、細菌、微小藻類、および真菌を含むミクロ汚損(microfouling)の条件を確立する。そのすぐ後、大型藻類および無脊椎動物(invertabrate)によるマクロ汚損(macrofouling)定着が開始される。微生物および酵素を使用すると、多くの場合、層状境界を横切って拡散が起こり、各層中の接種物質の予想される組合せよりも大きい活性レベルを生じて、優れた保護コーティングが得られる。そのような系では、生物および/または酵素の一方のコミュニティーを他方のコミュニティーから物理的に分離しても、依然として、生理学的コミュニケーションを保持することができる。判定基準としてpH領域、温度、副生物、および標的生物への影響を用いて、適合性コーティングマトリックスを選択することにより、コーティング材料とその微生物/酵素定着物との間で正の共同関係(たとえば、加水分解活性)を促進して、汚損コミュニティーの侵入に対するコーティングの保護を強化する系を構築することができる。
コーティングの使用時、絶えず、レオロジーが関係してくる。ここで主要な因子の1つは、コーティング中の固形分パーセントである。逆に、コーティングを成長させる場合、最終的にコーティングのレオロジー性能を有意に損なわないように固形分をコーティングに充填することが望ましいこともある。コーティング中の微生物添加物および酵素添加物の濃度を減少させることによりレオロジーを改良することができるが、層状化により、コーティングの活性をより大きくすることができる。目標となるのは、一般に適用がより容易であり、より良好に機能し、かつより効果が大きいコーティングである。
本発明の他の実施形態には、栄養物質を下層に添加することにより、競合的または破壊的汚損コミュニティーの増殖を促進することなく支持性微生物用の食料源を提供することが包含される。このプロセスでは、偶然に導入されるかまたはコーティング、基体、もしくは物質が存在もしくは機能する環境中に定住していたことにより導入される他の細菌を適切に排除するのに十分な量の微生物、酵素、および胞子を添加するという難題が有意に軽減される。これは、コーティングの活性を保持できるようにまたは上層中の濃度低下による活性減少を最小限に抑えるように層状化することにより達成される。栄養細胞は一定した栄養源を利用することができるので、環境に関係なく持続的な速度でコロニー中で増殖することができる。添加物の量の減少により、この考え方を利用することのできる材料の範囲は、さらに拡大される。コーティング中の添加物が利用しうるスペースの量は、固形分パーセントとして表現され計算されるが、この量は、コーティングまたは基体材料の化学的特性および所望のレオロジーにより決定される。これまでは、化学構造体中のスペース不足が原因で添加物用の候補担体がときどき除去されたことにより、添加物の活性度は直接的な支配を受けていたと考えられる。
コーティング材料は、1種以上の微生物を含みうるが、そのような微生物と共に本発明を実施することも可能である。好適な微生物の属としては、Bacillus、Escherichia、Pseudomonas、酵母(たとえば、Saccharonyces)、真菌(たとえば、Aspergillus)、または当技術分野で公知の他の微生物が挙げられる。選択される微生物は、対象の環境中で作用して、不要のまたは望ましくない生物による付着を防止または低減させるものでなければならない。選択される微生物は、それらが暴露される環境中で生き残り繁殖しうるものでなければならない。
コーティング材料は、種々の加水分解酵素を含みうるが、そのような加水分解酵素を用いることなく本発明を実施することも可能である。好適な酵素の例としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リアーゼ、ヒドロラーゼ、および当技術分野で公知の他の加水分解酵素が挙げられる。選択される加水分解酵素は、不要のまたは望ましくない生物による付着を防止または低減させるように作用するものでなければならない。加水分解酵素は、それらが暴露される環境中で存続し活性状態をとりうるものでなければならない。
コーティング材料の各層には、層の性質および/または多層コーティングが施された物品の特性に影響を及ぼしうる任意の成分が含まれうる。たとえば、コーティング材料は、高分子材料または他のコーティング材料であるバインダー、具体的には、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、アクリル、シリコーン、アクリルモノマーと他のモノマーとのコポリマー、または繊維ガラスを含有しうる。当然のことながら、コーティング材料は、ペイント、ペースト、ラッカー、ラミネート、ワックス、ゲル(gell)、およびグルー、さらには当業者に公知の他の形態を含めて、さまざまな形態をとることができる。コーティング材料は、高分子、オリゴマー、低分子(nonomeric)であってもよく、必要に応じて、架橋剤または硬化促進剤を含有していてもよい。NaCl、CaCl2、MgSO4、アンモニウム塩、およびリン酸カリウムのような無機塩を、当業者に公知である触媒的有効量で添加してもよい。既知の目的を達成するために、保存剤、顔料、染料、充填剤、界面活性剤、および他の添加剤を含めて、添加剤を添加してもよい。
本発明に係るコーティング材料および多層は、表面上の不要のまたは望ましくない生物の増殖または蓄積を防止するかまたは遅らせるべく、任意の表面に適用することが可能である。方法および組成物は、さまざまな表面に使用可能であり、たとえば、限定されるものではないが、海洋環境中の表面、血液系中の表面、または空気に暴露される表面、具体的には、船殻、マリンマーカー、隔壁、杭、取水口、床、屋根、こけら板、フレーム材料、フェンス、セメント構造体、および医療インプラントデバイス用の基体または構築材料に使用可能である。コーティング材料の各層は、任意の所望の厚さで適用可能であるが、層は、一般的には、3〜4ミルの範囲の厚さである。いずれかの層の厚さも、層中の成分、存在する層の数、所望の結果、および目標の効果持続時間のようないくつかの因子に依存するであろうから、これらの寸法は、例示的なものにすぎない。
層状構成では、コーティング材料の層を流体組成物に暴露したり、その存在下に置いたり、またはその中に沈めたりした場合、生物添加物の拡散が起こり、それにより、汚損生物の増殖を促進することなく所与の濃度における細胞の活性が増大される。ほとんどの材料はいくらかのポロシティーを有するので、流体は層状材料および基体を透過し、それが拡散の一因となる。しかし、このプロセスは、拡散だけに依存するものではない。ベースコートが添加物を含有し、そしてトップコーティングが微生物添加物をまったく含まないコーテッド材料でさえも、表面上でロバストな活性がみられた。明らかに、「生体電気効果」にかなり類似したイオン効果が存在し、これにより、流動物質の不在下でさえも、生物添加物の指向性分散が強化される。Khoury, A.E. Lam, K., Ellis, B. & Costerton, J.W. (1992) Prevention and Control of Bacterial Infections Associated with Medical Devices. ASA10 Journal, 38, M174-M178を参照されたい。拡散または生体電気作用のいずれかによりこの移動が起こると、生物添加物は、基体と外部環境との境界面に濃縮される。この濃縮により、生物は、外部環境由来の生物をより急速に排除できるようになり、それにより、ほとんどの場合、基体の性能に及ぼす破壊的影響が回避される。
発明の実施形態
コーティングの適用を利用して不要な微生物の付着から基体を保護する本発明の方法は、多くの環境に適応する。マリンコーティングの耐久性および最小限の浸透性は、保護された基体と微生物の付着を導入する可能性のある環境との間の境界面への生物材料の急速な拡散という究極の難題を提示する。
これらの実施例は、微生物富化汚損防止コーティングの多層を使用する利点を実証するものである。汚損防止添加物として微生物を含浸させたコーテッド表面は、その増殖および繁殖を支援するのに海からの栄養素の取込みに依存する。保護性微生物集団の増殖を増大させる栄養素をコーティングに組み込むことができる。しかしながら、常在性海洋コミュニティーおよび保護性微生物は、両方とも、添加栄養素の恩恵を受けることができるので、添加栄養素を水中表面コーティングに添加しても、ほとんど利点が得られない。このことは、微生物材料を表面に添加すべきでないことを意味するものではないが、環境との境界面の優占性が競合する常在性生物に役立つ材料を層に接種することがないようにすべきであるという注意を意味する。
水中表面コーティングとして使用される特定のペイントは、海水に対しては不浸透性バリヤーとして存在するが、コーティング構造体中に水溶性栄養素および微生物製剤が進入するのに十分な浸透性を備えている。基体に導入される材料の例としてタンパク質および塩が観察されることは珍しいことではないが、必ずしも水だけによって送達されるのではなく、土壌、空気、および生物の血液系によっても送達される。このプロセスはまた、アンダーコーテッド層から環境に暴露されるオーバーコーテッド表面層まで添加物質が拡散するのを助ける。同様に、拡散速度は、環境に暴露されるコーティングに充填された微生物の増殖を支援するのに十分であるので、コロニーのサイズおよび活性は増大する。特定の実施形態では、環境に界接する表面露出層は、結果として、内層からの酵素で富化されるので、環境の生物集団による汚損から表面が保護される。とくに明示されていないかぎり、実施例中で特定されている成分の割合は、重量部である。
実施例1
使用した材料:
コーティング− New Nautical Coatings
2181 24th Way
Largo, FL 33771
CukoteおよびMontereyのいずれか一方
酵素− Genecor International
200 Meridian Centre Blvd.
Rochester, NY 14618-3916
アルファ-アミラーゼ 15000L
細胞− Sybron Chemicals Inc.
P.O. Box 66
Birmingham, NJ 08011
SB Concentrate
Genesis Technologies International
696 Winer Industrial Way
Lawrenceville, GA 30045-7600
20XNF (胞子懸濁液)
BEC 106 (炭酸カルシウムに吸着された細胞)
New Nautical Cukote(アクリルコポリマー)コーティングまたは0.5% Sigma栄養ブロス粉末が追加されたコーティングを約3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシでアンダーコーティングした。ロッドを空気中で乾燥させ、そして2.0%アルファ-アミラーゼと炭酸カルシウムに吸着された2.0%栄養細胞とを含有するCukoteコーティングをオーバーコーティングした。オーバーコートは、約3ミルの湿潤厚さになるようにブラシで適用した。ダブルコーテッドロッドを空気中で乾燥させ、そして前加熱されたデンプン懸濁液中に45分間浸漬させた後、ヨウ素滴定によりそのデンプン分解活性レベルを決定した。すべての酸化第一銅を試験コーティングから除去し、無毒の充填剤と置き換えた。プロセスのテルテールとしてヨウ素を用いてデンプンの加水分解を定量化する試験により、表面に拡散した酵素が環境に界接することを確認した。さらに、加水分解の定量化により、活性がサブ層により増大されることを明確に実証した。以下の表1に活性をまとめて示す。
Figure 2006506242
実施例2
New Nautical Montereyコーティングまたは2.0% Sigma栄養ブロスが追加されたMontereyコーティングを3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシでアンダーコーティングした。ロッドを空気中で乾燥させ、そして14%胞子と2%栄養細胞とを含有するMontereyコーティングを3ミルの湿潤厚さになるようにブラシでオーバーコーティングした。ダブルコーテッドロッドを空気中で乾燥させ、そして前加熱されたデンプン懸濁液中に45分間浸漬させた後、ヨウ素滴定によりそのデンプン分解活性レベルを決定した。再び、すべての殺生物物質をコーティングから除去し、無毒の充填剤と置き換えた。試験の結果を表2にまとめて示す。サブ層中の栄養素が、個別に適用されたトップコート中の微生物添加物の活性を有意に増大させるが明確に示される。
Figure 2006506242
実施例3
殺生物剤は含まれないが2.5% Sigma栄養ブロス粉末は含まれるおよび含まれないMontereyペイントを3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシでアンダーコーティングした。ロッドを空気中で乾燥させ、そしてGenesis Technologies Internationalにより供給された栄養細胞と胞子との1.0%混合物(BEC110および106VBEC)が追加されたCukoteコーティングを3ミルの湿潤厚さになるようにブラシでオーバーコーティングした。ダブルコーテッドロッドを空気乾燥させ、そして前加熱されたデンプン懸濁液中に30分間浸漬させた後、ヨウ素滴定によりそのデンプン分解活性レベルを決定した。結果を表3にまとめて示す。再び、サブ層中の栄養源の存在に由来する活性の増大が実証された。
Figure 2006506242
実施例4
使用した材料:
コーティング− New Nautical Inc.
CukoteおよびMontereyペイント
酵素− Genecor International
アルファ-アミラーゼ (15,000L)
細胞− Genesis Technologies International
BEC 106 (炭酸カルシウムに吸着された栄養細胞)
BEC 110 (炭酸カルシウムに吸着された胞子)
Montereyペイントまたは栄養ブロス(2.5%)と栄養細胞(1%)と胞子(1.0%)とが追加されたMontereyペイントのいずれか一方を3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシでアンダーコーティングした。7.0%アルファ-アミラーゼと7.0%胞子と1.0%栄養細胞とが追加されたCukoteペイントを3ミルの湿潤厚さになるようにアンダーコーテッドロッドにブラシでトップコーティングした。ダブルコーテッドロッドを空気中で乾燥させ、そして前加熱されたデンプン懸濁液中に45分間浸漬させた後、ヨウ素滴定によりそのデンプン分解活性レベルを決定した。結果を表4にまとめて示す。微生物材料をサブ層に接種することにより付加価値を生じることが実証される。
Figure 2006506242
実施例5
使用した材料:
コーティング− U.S. Paint
アンダーコーティング−Primer Hull - Guard W B
トップコーティング−G.L.A.F.
酵素− Genecor International
アルファ-アミラーゼ 15000L
細胞− Genesis Technologies International
BEC 106V (炭酸カルシウムに吸着された細胞)
BEC 110 (炭酸カルシウムに吸着された胞子)
栄養ブロス粉末(6%)が添加されたまたは添加されていないU.S. Paint Hull - Guard W Bコーティング(変性エポキシ樹脂)を3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシでアンダーコーティングした。ロッドを空気中で乾燥させ、そして6%アルファ-アミラーゼと3% BEC 106V(栄養細胞)と3% BEC 110(胞子)とを含有するU.S. Paint G.L.A.F.を3ミルの湿潤厚さになるようにブラシでオーバーコーティングし、そしてヨウ素滴定によりそのアルファデンプン分解活性レベルを決定した。
最初、下層に栄養ブロスを含む場合と含まない場合の両方の処方物における細胞および酵素の活性は、等活性であった。しかしながら、72時間後、栄養ブロス富化層に接触した状態にある細胞および酵素の活性は、アンダーコート中に栄養ブロス粉末を含めずに処方された細胞の活性よりも有意に増大した。結果を表5にまとめて示す。
Figure 2006506242
実施例6
使用した材料:
コーティング− U.S. Paint
アンダーコーティング−Primer Hull - Guard W B
トップコーティング−すべての銅が除去されて改変されたU.S. Antifoul Paint
酵素− Genecor International
アルファ-アミラーゼ15000L
Genesis Technology−セルラーゼ
細胞− Genesis Technologies International
BEC 106V (炭酸カルシウムに吸着された細胞)
BEC 110 (炭酸カルシウムに吸着された胞子)
20xNF(胞子懸濁液)
それぞれ4.0%の栄養細胞(BEC 106v)胞子と(BEC 110)と20xNFとアルファ-アミラーゼとセルラーゼとを含有するU.S. PaintエポキシプライマーHull-Gard ERを3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシでアンダーコーティングした。ペイント混合物を空気中で18時間乾燥させ、そして銅が除去されて海洋生物に対して不活性になるように改変されたU.S. antifoul paintを3ミルの湿潤厚さになるようにブラシでオーバーコーティングした。デンプン懸濁液中に30分間浸漬した後、ロッドの加水分解活性を調べた。結果を表6にまとめて示す。
Figure 2006506242
実施例7
使用した材料:
コーティング− NeoCAR(TM) Acrylic Latex 850
Union Carbide Corporation
Dow Chemical Corporationの子会社
39 Old Ridgebury Road
Danbury, CT 06817-0001
酵素− Genesis Technologies International−アルファアミラーゼ
Genesis Technologies International−セルラーゼ
細胞− Genesis Technologies International
20 x NF(胞子懸濁液)
BEC 106V Liquid(無水106vから誘導)
アルファ-アミラーゼ: 20 X NF: 106Vと等価な106V液: および液体セルラーゼの20%の30:30:30:15混合物を含有するDow Acrylicコーティングを3ミルの湿潤厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシコーティングした。各適用間で30分間の乾燥時間を設けて3ミルの湿潤フィルム厚さで2〜5回の逐次的ブラシコーティングを4本のファイバーガラスロッドに施した。次に、各コーティングの後、それらの基質としてトウモロコシデンプンの懸濁液(2 TBL/100mL水)を用いて、ロッドの加水分解活性をアッセイした。煮沸デンプン懸濁液中に浸漬した後、加水分解活性を測定し、粘度で表した。加熱デンプン懸濁液の表面に標準錘を添加することにより、粘度を測定した。デンプン懸濁液の表面から測定距離を移動するのに要する時間の逆数で表した。接種されたコーティングの活性は、逐次的に層を追加するごとに増大した。第4の層の適用後、加熱デンプン懸濁液の粘度は、明瞭な減少を示さなかった。その理由は、水の粘土に近づいたことにある。この動力学的挙動から、加水分解反応の速度は、酵素がその基質(デンプン)で飽和された状態になるにつれて増大し、その後、基質が律速因子となって活性が低下したことが示唆される。さらに、得られたバイオフィルムは、本質的に二次元で成長し、第3の次元で成熟期に達して、表面積が増大したので、第4のコートよりも多くのコートを層状化することのさらなる効果が予想される。
Figure 2006506242
実施例8
使用した材料:
コーティング− U.S. Paints
アンダーコーティング−Primer hull - guard WB
トップコート Anti-Fouling Base
METS添加物
酵素− Genesis Technologies International
アルファアミラーゼ(apha amylase)
セルラーゼ
細胞− Genesis Technologies International
20 x NF 胞子濃厚液
BEC 106V (炭酸カルシウムに吸収された細胞)
BEC 110 (炭酸カルシウムに吸収された細胞)
U.S. Hull Guard primerを3ミルの湿潤フィルム厚さになるようにファイバーガラスロッドにブラシコーティングした。未改変プライマーを2セットのロッドにコーティングした。5パーセントの滅菌水が追加されたプライマーを他の2セットのロッドにコーティングした。5パーセントの滅菌水追加分を含みNaClで飽和されたプライマーを最後の1セットのロッドにコーティングした。プライマーコートの湿潤フィルム厚さはすべて、3ミルであった。次に、殺生物剤および殺藻剤を含まないU.S. Paints汚損防止ベースを湿潤状態で3ミルになるように2セットのロッドにブラシ塗布によりトップコーティングした。この処理に供すべく選択された2セットのうちの一方のセットでは、プライマーのみを使用し、他方のセットでは、5パーセントの滅菌水が追加されたプライマーを使用した。MET'S処方物の20パーセント追加分が追加されたU.S.汚損防止ベースを残りの3セットのロッドにトップコーティングした。この場合の20パーセントは、35パーセントのアルファアミラーゼと、35パーセントの20 X NFと、5パーセントの106Vと、5パーセントの110と、20パーセントセルロースと、で構成されたものであった。プライマーおよびトップコートの塗布物をすべて空気乾燥させた。ブラシ塗布物の湿潤フィルム厚さは、3ミルであった。我々の観察によれば、プライマーコートに水だけを追加したときには差異はみられなかったが、プライマーコートにNaCl(塩化ナトリウム)が追加されたロッドでは、2.5倍の明瞭な増加がみとめられた。
Figure 2006506242
実施例9
使用した材料:
コーティング− Akzo Nobel Acrylic Resin 17-1267
Akzo Nobel Resins
4730 Crittenden Drive
Louisville, KY 40209
酵素− Genesis Technologies International
696 Winer Industrial Way
Lawrenceville, GA 30045-7600
アルファ-アミラーゼ
Akzo Nobelアクリル樹脂を3ミルの湿潤厚さになるように2セットのファイバーガラスロッドにブラシコーティングした。アクリル樹脂は、10パーセントの重量比で混合されたアルファアミラーゼ添加剤を有していた。一方のセットのロッドには2層の樹脂コートを施し、他方のセットのロッドには4層の樹脂コートを施した。空気乾燥後、ロッドの加水分解活性を特性づけるべくアッセイを行った。表9に示される結果から明らかなように、加水分解活性のレベルは、4層のコートでは、2層のときと比較して2倍以上であった。多層化は、バイオテクノロジー材料の濃度を増大させることなく活性増加を達成する効果的な方法である。これはきわめて重要なことであろう。なぜなら、コーティング処方物の固形分は、塗布前、塗布時、および塗布後のコーティングの性能に大きな影響を及ぼすからである。
Figure 2006506242
実施例10
使用した材料:
コーティング− Akzo Nobel Acrylic Resin 17-1267
Akzo Nobel Resins
4730 Crittenden Drive
Louisville, KY 40209
酵素− アルファアミラーゼ
Genesis Technologies International
696 Winer Industrial Way
Lawrenceville, GA 30045-7600
細胞− 106V (炭酸カルシウム上に吸収された栄養細胞)
20 X CW (懸濁状態の胞子)
Genesis Technologies International
696 Winer Industrial Way
Lawrenceville, GA 30045-7600
3ミルの湿潤フィルム厚さになるように木製舌圧子にブラシコーティングを施した。ボトムコートおよび2つのセットは、重量基準で10%のアルファ-アミラーゼの添加剤を有し、第3のセットは、添加剤をまったく含まないものであった。すべてのセットを一晩空気乾燥させた。アクリル樹脂のトップコートを3ミルの湿潤フィルム厚さになるようにブラシ塗布した。ボトムコート中に添加剤を含む1セットには、樹脂トップコートだけを施した。ボトムコート中に添加剤を含む第2のセットには、重量基準で20%の添加剤を含むトップコートを施した。添加剤の半分は106Vであり、残りの半分は20 X CWであった。ボトムコート中に添加剤を含まない第3のセットにも、20%の添加剤を含むトップを施した。この場合も、添加剤の半分は106Vであり、残りの半分は20 X CWであった。舌圧子を空気乾燥させた後、それらのデンプン分解活性を定量化すべくアッセイを行った。デンプンの加熱懸濁液中にコーテッドブレードを浸漬し、懸濁液中のデンプンの減少量を粘度計により粘度の減少として観測することにより、これを行った。
Figure 2006506242
実施例11
使用した材料:
コーティング− アルファアミラーゼ
Genesis Technologies International
696 Winer Industrial Way
Lawrenceville, GA 30045-7600
細胞− 106V (炭酸カルシウム上に吸収された栄養細胞)
20 X CW (懸濁状態の胞子)
Genesis Technologies International
Lawrenceville, GA 30045-7600
バインダーの助けを借りずに表面に直接適用された多層化「MET'S」による汚損防止活性。
アルファ-アミラーゼと20 x CWとの50:50混合物(Genesis液体冷水胞子懸濁液)中に浸漬し液切りを行うことにより、ファイバーガラスロッドにコーティングを施した。120〜140°Fの温度のオーブン中でロッドを30分間乾燥させた。ロッドを取り出し、1本のロッドは放置し(1回コーティング)、残りの4本には、前と同じように再びコーティングを施し加熱した。各加熱サイクルの後で1本のロッドを取り除き、5本のロッドが作製されるまで、このプロセスを繰り返した。「MET'S」を添加せずに第6のロッドを各加熱サイクルに通して対照として使用した。全部で5本のコーテッドロッドを作製した。各ロッドは、その1つ前のロッドよりも1層多い「MET'S」のコーティングを有していた(1〜5層のコーティング)。次に、テーブルスプーン2杯のデンプン/100mlの水を含有するデンプン懸濁液を用いて、ロッドのデンプン分解活性をアッセイした。煮沸直後の水に2分間入れて加熱されたコーテッドロッドにより、コーティング数が増加するにつれてより多く加水分解されたデンプン混合物を生じた。「MET'S」の不在下では、加水分解は起こらず、「MET'S」の単層コーティングでは、本質的になにも起こらなかった(表)。垂直に保持されたプレート上に加水分解混合物の1滴の液体を添加することにより、粘度を測定した。粘度は、所与の時間における移動率で表した。層状化を逐次増加させるごとに移動率の増加が観測されたことに加えて、コーティングは、加熱時でさえも、水性デンプン懸濁液中に容易に失われることはなく、しかも無バインダー処方物は、デンプン懸濁液の液状化を行うのに必要な温度による分解に対して、きわめて安定であるようにみえた。
Figure 2006506242
層状化の考え方は、栄養物質のときとほぼ同じように特定の機能をもたせてデザインされるコーティングにも同様に適用可能である。一例として、障壁用または接合用のプライマーコーティングに接種し、次に、審美性または望ましい使用特性が得られるように操作されたコーティングをトップコートすることができる。本発明を用いれば、接種物の量を減少させても、より高濃度で得られるのと同一の効果を達成することができる。
本発明の実施形態を用いれば、コーティングの機能にそれほど気を使うことなく過酷な環境の攻撃によく耐えることのできる物理的特性を備えた材料の設計が可能になり、腐食、腐敗に対する対抗策、藻類および真菌(とくに、評価不能の領域の糸状菌)に対する予防策を提供することができる。長期間にわたり上記の保護を提供するようにコーティングを処方する場合に問題となる制限は、スペース上および環境上の制限である。家建設工業で問題となり、商業建築でも問題となるのは、まさに、これらの要因と、コーティング中の重金属含有量の削減と、さらにはコーティング性能の改良である。本発明によれば、有害な微生物の作用に関連した摩損要因および劣化要因に耐える効果的な性能を提供するより容易なコーティング設計を可能にする特性が得られる。
実施例12
コーティングを積層する利点の確証
Akzo Nobel Resin
2904 Missouri Avenue
East St. Louis, IL 62205
製品:Acrylic Resin Setalux 17-1267
Genesisアルファアミラーゼ
Genesis Technologies International
696 Winer Industrial way
Lawrenceville, GA 30045-7600
Genesis 細胞および胞子−Blend 20x NF CW
相互作用性の微生物酵素、細胞および胞子の積層による両性電解質的活性の最適化。
アクリル樹脂コーティング材料を受容するように、ファイバーガラスロッドを作製した。粒度60番のペーパーを用いてロッド表面にサンダー仕上げを施し、溶媒(アセトン)を用いて払拭し、コーティング可能な状態の表面を形成した。湿潤状態で約6ミル(3ミルの乾燥コーティング厚さを生じる)になるようにコーティング材料をブラシで塗布した。コーテッドロッドを一晩(約18時間)空気乾燥させ、その後、3ミルの乾燥厚さの第2のコートすなわちトップコートを塗布した。トップコートも同様に、一晩空気乾燥させた。デンプン溶液を調製し、その粘度をベースラインとして粘度計で測定することにより、ロッド表面の活性を評価した。作製したロッドを個別の溶液に30分間浸漬した。時間になったらロッドを取り出して、溶液の粘度を再び測定した。次に、粘度を加水分解のパーセントに変換した。これを、表12に報告する。
微生物の酵素および細胞は、相互作用して、それらの活性および増殖を支援することができる。各成分の相対濃度に加えて、それらの相互作用も影響を及ぼしうる。しかしながら、とくに、一貫性のない環境中では、最適な比を予測することは難しい。酵素と、細胞と胞子の混合物と、の積層は、相互作用する。酵素は、固化されたコーティングの一方の層から他方の層に移動するであろう。そしてそのような移動により、第2の層(すなわち、最上層)中に濃度勾配を生じるであろう。その濃度勾配との相互作用により、ある点で、細胞の呈する活性が最適化される。これは、デンプン分解活性が高いと保護の度合が高くなる汚損防止コーティングにおける有意な利点であると言えよう。
Figure 2006506242
本発明の態様をより完全に理解し正しく評価できるように、特定の実施形態に関連させて本発明について説明してきたが、本発明をこれらの特定の実施形態に限定しようとするものではない。そうではなく、添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲に包含されうる代替形態、変更形態、および等価形態はすべて、包含されるものとする。

Claims (30)

  1. 表面の少なくとも一部分上に、少なくとも2層を含むコーティングを有する物品であって、少なくとも1層の第1の層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する少なくとも1種の微生物を含み、該第1の層と異なる少なくとも1層の第2の層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する微生物、デンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素および該少なくとも1層の第1の層の該微生物用の栄養素から選択される少なくとも1つの成分を含有する、上記物品。
  2. 前記少なくとも1層の第2の層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を含む、請求項1に記載の物品。
  3. 前記第2の層中の酵素が、前記微生物により産生される酵素と異なる、請求項2に記載の物品。
  4. 前記第2の層中の酵素が、前記微生物により産生される酵素と同一である、請求項2に記載の物品。
  5. 前記少なくとも1層の第2の層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する微生物を含む、請求項1に記載の物品。
  6. 前記少なくとも1層の第2の層が、バインダーを含まない、請求項5に記載の物品。
  7. 前記第1および第2の層中の微生物が同一である、請求項5に記載の物品。
  8. 前記微生物が、表面上の不要な増殖を遅らせる少なくとも1種の酵素を産生する、請求項7に記載の物品。
  9. 少なくとも1層の第2の層が、前記少なくとも1層の第1の層の前記微生物用の少なくとも1種の栄養素を含む、請求項1に記載の物品。
  10. 前記微生物用の栄養素の実質的にすべてが、前記少なくとも1層の第2の層中にある、請求項9に記載の物品。
  11. 前記少なくとも1層の第2の層が、物品の表面と前記少なくとも1層の第1の層との間にある、請求項1に記載の物品。
  12. 前記少なくとも1層の第1の層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素をさらに含む、請求項1に記載の物品。
  13. 少なくとも1層が無機塩を含む、請求項1に記載の物品。
  14. 少なくとも1層が界面活性剤を含む、請求項1に記載の物品。
  15. 少なくとも1層がアクリル系バインダーを含む、請求項1に記載の物品。
  16. 海洋性表面(marine surface)を有する、請求項1に記載の物品。
  17. 少なくとも1層が、炭酸カルシウム、粘土、タルク、またはステアリン酸アルミニウムに吸収された栄養細胞を含有する、請求項1に記載の物品。
  18. 少なくとも1層が、炭酸カルシウム、粘土、タルク、またはステアリン酸アルミニウムに吸収された酵素を含有する、請求項1に記載の物品。
  19. 海洋環境中の、血液系中の、または空気に暴露されている、請求項1に記載の物品。
  20. 表面の少なくとも一部分上に、少なくとも2層を含むコーティングを有する物品であって、少なくとも1層の第1の層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する少なくとも1種の微生物を含み、かつ少なくとも1層の第2の層が、該微生物用の栄養素を含有する、上記物品。
  21. 少なくとも1層が、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を含有する、請求項20に記載の物品。
  22. 少なくとも1層がバインダーを含有する、請求項20に記載の物品。
  23. 前記バインダーがアクリル系バインダーである、請求項22に記載の物品。
  24. 前記少なくとも1層の第2の層が、物品と前記第1の層との間にある、請求項20に記載の物品。
  25. 第3の層を備え、前記第1および第2の層が、物品の表面と該第3の層との間にある、請求項20に記載の物品。
  26. 表面上の生物の増殖を低減させる方法であって、該表面の少なくとも一部分上に少なくとも2層を有するコーティングを施すステップと、ここで、少なくとも1層の第1の層は、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する少なくとも1種の微生物を含み、該第1の層と異なる少なくとも1層の第2の層を適用するステップと、ここで、該第2の層は、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する微生物、デンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素および該少なくとも1層の第1の層の該微生物用の栄養素から選択される少なくとも1つの成分を含有する、を含む、上記方法。
  27. 少なくとも1層がバインダーを含有する、請求項26に記載の方法。
  28. 表面を保護する方法であって、少なくとも1種のデンプン分解酵素またはタンパク質分解酵素を産生する少なくとも1種の微生物用の少なくとも1種の栄養素を含む第1の組成物を該表面にコーティングして、該表面上に第1の層を形成することと、該少なくとも1種の微生物を含む第2の組成物を該第1の層にコーティングすることと、を含む、上記方法。
  29. 前記第1または第2の組成物の少なくとも一方がバインダーを含有する、請求項28に記載の方法。
  30. 前記第1および第2の組成物の両方がバインダーを含有する、請求項28に記載の方法。
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