JP2006504805A - 低体温に冷却中のシバリング抑制 - Google Patents
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Abstract
人の能動冷却、例えば、軽度/中程度の低体温を誘導するための能動冷却は、人体から熱を移動させることにより達成される。熱移動および患者の快適性は、シバリング抑制薬および制吐薬の投与により支援される。
Description
本発明は、治療目的での人体の能動冷却、例えば、血液供給の減少を伴う症状を有する人々における低体温の誘導に関する。
治療的に誘導される軽度−中程度の低体温は、卒中や、心筋梗塞、心停止、その他血液供給の減少を伴う症状を有する人々に有益であり得る。体温を低下させる1つの方法は、患者の動脈に冷却デバイスを挿入し、このデバイスに冷却液を導入して患者の身体を内部から冷却する方法である。そのような血管内法の1つの問題は、この手法の侵襲性にある。非侵襲性の体温低下法は、患者の体表面を外部から冷却する方法である。そのような体表面冷却は、例えば冷気などの冷却流体の流れを患者の身体の周りに誘導することにより達成し得る。より好ましい体表面冷却法は、患者の体表面に接触冷却パッドを貼り付け、この接触パッド中に水または水溶液などの冷却液を循環させて患者を冷却する方法である。
患者の身体が冷却されるにつれ、冷却に対する体温調節反応としてシバリングが生じやすい。シバリングは熱産生を基礎レベルの600%ほども増大させ得る。低体温誘導中にシバリングが生じると、熱産生が増大して、患者の身体の能動冷却を妨げ、所望の低体温の達成を大きく遅らせたり阻止したりし得る。
治療的低体温誘導中のシバリングを抑制するために、患者にシバリング抑制薬(anti-shivering drug )を投与し得る。メペリジンは、術後のシバリングを抑制する治療に用いられる薬剤の1種である。低体温誘導中の状態は術後の状態よりはるかに激しいため、低体温誘導中のシバリング抑制にメペリジンを使用するとすれば、体温管理のために術後の場合より多量のメペリジンの投与が必要になるであろう。多量のメペリジンを投与すると、呼吸障害や、吐気、嘔吐が生じ得るという問題がある。医学的懸念が生じないとしても、患者の快適性のためには吐気や嘔吐を抑制することが望ましいであろう。また、通常、例えば神経障害の徴候について患者の状態をモニターしやすくするために、患者を出来る限り意識があってすぐ応答できる状態に維持することが望ましい。
本発明に従って、シバリング抑制のためにシバリング抑制薬の投与と組み合わせて制吐薬を投与し得る。制吐薬を使用することにより、シバリング抑制薬だけの場合より少ない量のシバリング抑制薬の投与でシバリング抑制レベルを達成することができ、かつ吐気や嘔吐の発生率も減少し得る。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト患者の体温を低下させる方法に関し、この方法は、患者の身体から熱を移動させて患者の身体を冷却するステップと、患者に制吐薬を投与するステップと、患者にシバリング抑制薬を投与するステップとを含む。制吐薬およびシバリング抑制薬は、それぞれ熱移動中の吐気や嘔吐およびシバリングの抑制に治療上有効な量で投与する。体温を低下させることは、例えば、発熱の場合に体温を高レベルから正常レベルに低下させるため(正常体温)、または卒中、心筋梗塞もしくは心停止の場合に体温を正常よりも低くするため(低体温)など、いかなる目的のためであってもよい。
シバリング抑制薬は、シバリングの抑制に有効な1種以上の物質を含み得る。さまざまなシバリング抑制薬が公知であり、あるいは将来も同定される可能性がある。報告されているいくつかのシバリング抑制薬としては、ある種の非オピオイド性鎮痛薬(例えば、トラマドールおよびネフォパム)、ある種のオピオイド性鎮痛薬(例えば、アルフェンタニル、モルヒネ、フェンタニル、メペリジン、ナロキソンおよびナルブフィン)、ある種のα2アドレナリン作動薬(例えば、クロニジンおよびデキサメデトミジン)およびある種のセロトニン拮抗薬(例えば、ケタンセリンおよびオンダンセトロン)が挙げられる。また、薬理学的に適合する範囲であれば複数のシバリング抑制薬を用いてもよい。さらに、当然のことながら、薬剤は、多くの場合、薬理学的に許容し得る塩の形態で投与されるので、例えば、シバリング抑制薬は、上記に列挙した化合物の薬理学的に許容し得る塩であり得る。メペリジンまたはその塩は、シバリング抑制薬として用いるのに特に好ましい。特定の文脈で必要とされるのでない限り、特許請求の範囲を含めた本明細書において、ある薬剤化合物に言及するとき、その化合物には、その名指しされた化合物および名指しされた化合物の化学的変種、特にその化合物の塩であって、ヒト対象者への投与が薬理学的に許容可能なものが含まれる。
制吐薬はシバリング抑制薬とは異なるものであり、吐気および/または嘔吐の抑制に有効な1種以上の物質を含み得る。さまざまなシバリング抑制薬が公知であり、あるいは将来も同定される可能性がある。いくつかの制吐薬の例としては、ある種のD2ドーパミン拮抗薬/遮断薬(例えば、プロクロルペラジン、トリフルプロマジン、クロルプロマジンおよびトリフルオロペラジンなどのフェノチアジン系抗精神病薬;およびメトクロプラミド)、プロメタジン(D2ドーパミン拮抗薬かつH1ヒスタミン拮抗薬)、抗コリン作用を有するある種の抗ヒスタミン薬(例えば、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリネートおよびメクリジン)、ならびにある種のセロトニン拮抗薬(例えば、5−HT3拮抗薬である、オンダンセトロン、グラニセトロンおよびトロピセトロン)が挙げられる。制吐薬として用いるのに好ましいのは、1または複数の5−HT3拮抗薬である。また、薬理学的に適合する範囲であれば複数の制吐薬を用いてもよい。さらに、上述のように、薬剤は、多くの場合、薬理学的に許容し得る塩の形態で投与されるので、例えば、制吐薬は、上記に列挙した化合物の薬理学的に許容し得る塩であり得る。オンダンセトロンまたはその塩は、制吐薬として用いるのに特に好ましい。
本発明の1つの好ましい実施形態において、制吐薬は5−HT3拮抗薬からなり、シバリング抑制薬はオピオイド性鎮痛薬からなる。特に好ましい組合せは、制吐薬がオンダンセトロンまたはその塩からなり、シバリング抑制薬がメペリジンまたはその塩からなる場合である。1つの特に好ましい実施形態において、制吐薬とシバリング抑制薬とを組み合わせて用いると、シバリングを抑制する治療に必要なシバリング抑制薬の量がシバリング抑制薬だけを用いる場合に比べて減少する。例えば、単独で少なくともある程度のシバリング抑制作用を有する制吐薬を選択し得る。これは、例えば、上述のようにシバリング抑制に関して報告されているオンダンセトロンを用いる場合がそうである。
上述のように、制吐薬およびシバリング抑制薬はそれぞれ治療上有効量を投与しなければならない。制吐薬およびシバリング抑制薬の「有効量」または「治療上有効量」とは、当該薬剤を、標的とする症状をその置かれている状況下で治療するために薬理学的に許容し得る用量・用法で投与することを意味する。当然のことながら、人によって「有効量」に対する反応も異なり得る。
患者の体温を低下させている間または体温が低下した状態にある間のシバリングを抑制するためには、身体を冷却するために身体から熱を移動させ始める前および/または身体の冷却中に身体から熱の移動を行っている間に、制吐薬の少なくとも一部とシバリング抑
制薬の少なくとも一部を投与する必要がある。投与法は、例えば、持続注入または経口投与などの任意の適切な投与法であってよい。1つの便利な方法は必要に応じた静脈注射である。
制薬の少なくとも一部を投与する必要がある。投与法は、例えば、持続注入または経口投与などの任意の適切な投与法であってよい。1つの便利な方法は必要に応じた静脈注射である。
制吐薬とシバリング抑制薬はそれぞれ別個に投与し得る。制吐薬とシバリング抑制薬はそれぞれ、単回用量として、または初回用量とその後1 回以上の通常初回より少ない後続用量とを伴う複数回投与方式を用いて投与し得る。シバリング抑制薬の場合、複数回投与方式は、シバリング抑制を開始するための初回用量と、その後シバリング抑制を維持する必要に応じて投与される後続用量とを含み得る。後続用量投与のタイミングは、例えば、シバリングが始まりそうな徴候について患者を視覚観察して決定し得る。制吐薬の場合、能動冷却の開始前または開始直後に投与される単回用量で十分であろうが、冷却および体温抑制が長時間にわたると想定される場合には複数回投与方式の方が良いであろう。例えば、初回用量の制吐薬の後に、その特定の制吐薬の薬物動態特性に応じた適切な1回以上の追加用量を投与し得る。1つの好ましい実施形態において、冷却のための熱の移動を開始する前と、好ましくは任意のシバリング抑制薬を投与する前にも、制吐薬の少なくとも一部を患者に投与する。
患者の体温を低下させる患者の身体の能動冷却は、患者の身体から熱を移動させることによって達成し得る。この熱移動は、例えば、強制空冷、接触冷却パッドの使用および/もしくは血管内冷却デバイスおよび方法を含めた、任意の冷却装置もしくは方法またはそのような装置と方法の任意の組合せを用いて達成し得る。
1つの実施形態において、熱移動は、患者の体温より低い温度の伝熱流体を用いて達成し得る。空気は熱容量が低いので、例えば強制空冷などで伝熱流体として空気または他の気体を用いて体温を急速に低下させることは比較的難しい。一般に、液体の方が高い熱容量を有し、したがって、伝熱流体として用いるのに好ましい。
熱移動させて患者の身体を冷却するためには、伝熱流体を患者の身体と熱移動するように連絡させればよい。強制空冷の場合、これは、例えば、身体の少なくとも一部分の近くを空気が流れるようにして身体に直接接触させることにより達成し得る。また、例えば、患者の身体の一部を熱媒液槽中に浸して熱媒液を患者の身体と直接接触させて、身体から熱を移動させることも可能である。
また、流体と身体を直接接触させずに患者の身体から熱を伝熱流体へと移動させることもできる。例えば、身体の一部と接触している伝熱デバイス内に伝熱流体を入れてもよい。例えば、患者の血管内に配置されたカテーテルデバイスを用いる場合、熱媒液を該デバイス内に強制流入させて、デバイスの1以上の壁を介して熱を患者から伝熱流体に伝導させることが可能であり、この伝熱流体をデバイスから排出させて患者周辺から熱を除去し、所望の冷却を達成し得る。
1つの好ましい実施形態においては、伝熱デバイスを患者の皮膚外面と接触させる。例えば、伝熱デバイスと皮膚表面との間にゲル、軟膏、または他の媒体を用いることによって、良好に熱移動するよう連絡させるのを支援し得る。伝熱流体、好ましくは液体を、伝熱デバイスを通して循環させてもよく、この場合熱は皮膚表面から伝熱デバイスの1つ以上の壁を介して伝熱流体へと伝導される。
接触パッドは、皮膚表面との接触により冷却するための1つの好ましい伝熱デバイスである。接触パッドは、患者の皮膚に密着させるための粘着面を有しているのが好ましい。そのような表面は、流体循環層に近接配置された熱伝導性ヒドロゲル層によって得られる。流体循環層に関しては、流体循環層は、流路と、伝熱性能を高めるために流動特性を変
えるように配置されたくぼみとを備え得る。接触パッドとその操作の例は、「冷却/加熱パッドおよびシステム(COOLING/HEATING PAD AND SYSTEM)」と題する米国特許第6,197,045号、「冷却/加熱パッドおよびシステム(COOLING/HEATING PAD AND SYSTEM)」と題する米国特許第6,375,674号、ならびに2002年2月27日に出願された「改良型の医療用熱エネルギー交換パッド(IMPROVED MEDICAL THERMAL ENERGY EXCHANGE PAD)」と題する米国特許出願第10/087,533号に開示されており、これらの文献の全容はそのまま本明細書に援用される。以下に1つ以上の接触パッドを用いる伝熱システムの1例を説明する。
えるように配置されたくぼみとを備え得る。接触パッドとその操作の例は、「冷却/加熱パッドおよびシステム(COOLING/HEATING PAD AND SYSTEM)」と題する米国特許第6,197,045号、「冷却/加熱パッドおよびシステム(COOLING/HEATING PAD AND SYSTEM)」と題する米国特許第6,375,674号、ならびに2002年2月27日に出願された「改良型の医療用熱エネルギー交換パッド(IMPROVED MEDICAL THERMAL ENERGY EXCHANGE PAD)」と題する米国特許出願第10/087,533号に開示されており、これらの文献の全容はそのまま本明細書に援用される。以下に1つ以上の接触パッドを用いる伝熱システムの1例を説明する。
このシステムには、流体を冷却する少なくとも1つの熱交換器と、熱交換器を通して流体を循環させる循環ポンプと、1つ以上の相互接続可能な接触パッドとが組み込まれている。循環流体は負圧下に接触パッドに吸い込まれるのが好ましい。そのような負圧は、循環ポンプを接触パッドの下流に配置することにより作り出すことができ、流体は、接触パッドから効率的に汲み出され、次いで、熱交換器を通って、接触パッドに戻る。
熱交換器の下流に1つまたは複数の流体貯留槽を配置してもよい。例えば、第1流体貯留槽は、最初に接触パッドを満たし、次いで接触パッドを通って循環するように取り出し可能な流体を収容するのに利用し得る。通常の熱交換操作中は、流体は、循環ポンプにより、第1流体貯留槽を実質的に通過せずに、接触パッドおよび熱交換器を通って循環し得る。このシステムはさらに、通常の熱交換操作中に流体が循環する第2流体貯留槽を備え得る。例えば、重力によって直接流体が第2貯留槽に流れるように第1貯留槽を配置し得る。さらに、システムからガスを除去しやすくするように第1貯留槽に通気孔を付けてもよい。
上記特徴に加えて、さらにこのシステムには、ユーザー・フィードバックおよび自動制御機能を提供し、それによって患者の体温調節機能を強化する種々のセンサーを組み込み得る。例えば、循環ポンプの入口側と、相互接続可能な接触パッドの出口との間で流体接続された圧力センサーをこのシステムに組み込んでもよい。そのような圧力センサーは、循環ポンプ(例えば、循環ポンプを通る流量)を制御し、それによって接触パッド内の負圧を所定範囲内に維持する(例えば、それによって接触パッドを通る所望の流量を維持する)ために(例えば、プロセッサが)利用し得る圧力出力シグナルを提供し得る。さらに、測定された流体圧がある所定の範囲内にあるときにユーザー・アラートを発してもよい。
また、循環させた流体の温度を感知し、それに応じて温度出力シグナルを提供する1つ以上の流体温度センサーを利用し得る。温度出力シグナルは、(例えば、プロセッサが)熱交換器の動作を制御するのに利用し得る。例えば、流体温度出力シグナルは、流体の温度を(例えば、ユーザーが事前に設定した)所定範囲内に調整するのに利用し得る。これに関して、患者の体温もモニターすることができ、患者の体温シグナルとセンサーの温度出力シグナルとを組み合わせて循環させた流体の温度の調節に用い得る。そのような温度制御機能は、本発明のシバリング抑制薬および制吐薬と組み合わせて用いると有利であることが分るであろう。
上記システムの特徴およびその他のシステムの機能は、2001年10月11日に出願された「流体温度応答性を用いた患者の体温制御システム(PATIENT TEMPERATURE CONTROL SYSTEM WITH FLUID TEMPERATURE RESPONSE)」と題する米国特許出願第09/976,197号、および2002年9月3日に出願された「流体温度応答性を用いた患者の体温制御システム(PATIENT TEMPERATURE CONTROL SYSTEM WITH FLUID TEMPERATURE RESPONSE)」と題する米国特許出願第10/233,843号に開示されており、これらの文献はそれぞれ全文がそのまま本明細書に援用される。
患者の体温の低下率は、用いられる冷却量に影響するであろう。患者の身体は、いくつかの実施形態では少なくとも0.5℃、他の実施形態では少なくとも1℃、さらに他の実施形態では少なくとも2℃下げられるであろう。ほとんどの場合、体温はせいぜい5℃しか下げられないであろう。患者の体温について言及するとき、人の腋窩温ではなく、深部温を指す。深部温は、例えば、人の鼓膜温、人の直腸温または人の膀胱温を測定して決定し得る。人の深部温の低下率は、例えば、鼓膜、直腸または膀胱の温度変化をモニターすることによって決定し得る。
健康な被験者に軽度の低体温を誘導し、その体温を数時間持続させる。表1は、この被験者に関する各試験段階(段階1、3a、4および5)のデータを要約したものである。各ボランティアは、接触パッド(Arctic Sun Energy Transfer Pad(商標)、米国コロラド州ルイスビル(Louisville)所在のメディバンス社(Medivance, Inc. ))を用いて冷却する。接触パッドを被験者に接触するように貼り付け、接触パッド中に温度を制御した水を送り込み循環させて、各ボランティアを制御された状態に冷却する。
[段階1]
各被験者の大腿部と胸部に4つの接触パッドを貼り付け、深部温を34〜35℃に低下させるために各被験者を急速冷却する。鼓膜と直腸で深部温を測定する。ふくらはぎ、大腿部、胸部、および上腕皮膚温度の加重平均から平均皮膚表面温度を決定する。前腕皮膚温度から指先皮膚温度を引いた皮膚温度勾配を用いて、体温調節性の血管収縮を評価する。温度は、±0.1℃の精度を有する2チャンネル電子温度計Mallinckrodt
Model 6510(米国ミズーリ州セントルイス所在のマリンクロット・アネステージア・プロダクツ社(Mallinckrodt Anesthesia Products))に接続したMon−a−Therm(商標)熱電対プローブを用いて測定する。冷却開始前(すなわち、基準)と冷却開始後15分毎に温度を記録する。
各被験者の大腿部と胸部に4つの接触パッドを貼り付け、深部温を34〜35℃に低下させるために各被験者を急速冷却する。鼓膜と直腸で深部温を測定する。ふくらはぎ、大腿部、胸部、および上腕皮膚温度の加重平均から平均皮膚表面温度を決定する。前腕皮膚温度から指先皮膚温度を引いた皮膚温度勾配を用いて、体温調節性の血管収縮を評価する。温度は、±0.1℃の精度を有する2チャンネル電子温度計Mallinckrodt
Model 6510(米国ミズーリ州セントルイス所在のマリンクロット・アネステージア・プロダクツ社(Mallinckrodt Anesthesia Products))に接続したMon−a−Therm(商標)熱電対プローブを用いて測定する。冷却開始前(すなわち、基準)と冷却開始後15分毎に温度を記録する。
被験者1〜5それぞれに、処置前20分以内に単回用量のアセトミオフェン(acetomiophen)(1000mg)を投与し、冷却開始から5分以内に静脈内に(IV)メペリジン(Demerol(登録商標)、25〜75mg)をボーラス投与する。さらに、被験者には、初回用量のクロルプロマジン(Thorazine(登録商標)、12.5〜25mg、IV)を投与する。能動冷却を開始し、目標の34〜35℃の鼓膜温を達成するように注入水の温度を調節する。快適性を維持し、かつシバリングを予防するために追加用量のメペリジンおよび/またはクロルプロマジンを投与する。能動冷却および低体温維持を5時間まで持続し、その後、被験者を能動的に再加温して36℃の鼓膜温にする。
シバリングの存在は、身体所見、連続的な心電図測定(ECG)における筋電図のアーチファクト、または被験者の報告により示される。温度に関する快適性全般については、0mmが想像できる限り最悪の寒さを示し、50mmが中間の温度を示し、100mmが耐え難い暑さを示す100mm長のビジュアルアナログスケール(VAS)を用いて15分間隔で評価する。各評価には新しい無記入のスケールを用いる。ECGおよびパルスオキシメトリーを用いて心拍数とオキシヘモグロビン飽和度をモニターし、オシロメトリーにより15分間隔で動脈血圧を記録する。
[段階3a]
各被験者の大腿部、背部および腹部に5つの接触パッドを貼り付け、能動冷却する。体温は、段階1と同じ方法で測定するが、但し、直腸温プローブを制御モジュールに接続し、該制御モジュールにより直腸温シグナルを用いてフィードバック制御アルゴリズムを介して注入水の温度を調整し、目標の34.5℃の深部温を達成する。
各被験者の大腿部、背部および腹部に5つの接触パッドを貼り付け、能動冷却する。体温は、段階1と同じ方法で測定するが、但し、直腸温プローブを制御モジュールに接続し、該制御モジュールにより直腸温シグナルを用いてフィードバック制御アルゴリズムを介して注入水の温度を調整し、目標の34.5℃の深部温を達成する。
処置前20分以内に単回経口用量のアセトアミノフェン(1000mg)を投与する。能動冷却開始から5分以内にメペリジン(Demerol(登録商標)、50〜100mg)をIVでボーラス投与する。快適性を維持し、かつシバリングを予防するために追加用量のメペリジンを投与する。能動冷却および低体温維持を5時間持続する。段階1と同様に、実験終了前に被験者を能動的に再加温して36℃の鼓膜温にする。段階1と同様に、シバリング、快適性、オキシヘモグロビン飽和度および動脈血圧を記録する。
表2は、段階1と段階3aの結果を要約したものである。結果は、平均±SDとして表されている。段階1には5人の被験者が参加している。被験者の特性は表1に要約されている。すべての被験者で軽度の低体温が達成された。35℃の鼓膜温に到達するまでの平均時間は77±23分であり、これは平均冷却速度1.5±0.6℃/時間に相当する。個々の被験者の冷却に対する反応の詳細が表2に示されている。メペリジンの平均総投薬量は280±155mgである。被験者#1(37.5mg)と#2(12.5mg)のみにクロルプロマジンを投与した。
段階3aには6人の被験者が参加している。1人の被験者はIV挿入時の血管迷走神経性失神のために冷却開始前に実験から離脱。残り5人の被験者の特性は表1に示されている。35℃の鼓膜温に到達するまでの平均時間は90±53分であり、これは平均冷却速度1.4±0.4℃/時間に相当する。個々の被験者の冷却に対する反応の詳細は表2に示されている。メペリジンの平均総投薬量は370±91mgである。
どの被験者においても、心拍数、拡張期血圧、または血液酸素化にベースラインと比べて統計的に有意な変化は認められない。収縮期血圧は180分の時点でのみベースラインに比べて有意に上昇している(122±13mmHgに対して140±20mmHg;p=0.042)。段階3aにおけるメペリジンの平均総投薬量は段階1より90mg高い(280mgに対して370mg;p=0.82、t検定)。快適性は、(T=135分を除いて)能動冷却中の全時点でベースラインより統計的に有意に低下しているが、実験の終了を訴える被験者はいなかった。
段階1および段階3aでは、シバリング抑制と快適性維持のためにメペリジンが用いられている。呼吸機能障害は認められなかったが、被験者の30%に吐気が認められている。吐気の症例はすべて段階3aで起こり、そのために、段階3aでメペリジン総投薬量が高くなる傾向が目立っている。
[段階4]
段階4は、下記を除いて、段階3aに記載のように進められる。被験者には、メペリジン(Demerol(登録商標))に加えて、さらに30〜60mgの経口用量のブスピロンを投与する。被験者の特性は表1に要約されている。結果は表3に要約されている。
段階4は、下記を除いて、段階3aに記載のように進められる。被験者には、メペリジン(Demerol(登録商標))に加えて、さらに30〜60mgの経口用量のブスピロンを投与する。被験者の特性は表1に要約されている。結果は表3に要約されている。
段階4には4人の被験者が参加している。1人の被験者は、処置期間中に吐気と嘔吐が続いたため離脱。個々の被験者の冷却に対する反応の詳細は表3に示されている。表3で分るように、ブスピロンを使用しても4人の被験者の吐気発生率は低下しなかった。
[段階5]
段階5は、下記を除いて、段階3aに記載のように進められる。接触パッドに循環させる水の温度を、目標の34.5℃の深部温を達成するように調節する。被験者には、メペリジン(Demerol(登録商標))に加えて、さらに8mgのIV用量のオンダンセトロン(塩酸塩、グラクソ・ウエルカム社(Glaxo Wellcome))を投与する。被験者の特性は表1に要約されている。結果は表4に要約されている。
段階5は、下記を除いて、段階3aに記載のように進められる。接触パッドに循環させる水の温度を、目標の34.5℃の深部温を達成するように調節する。被験者には、メペリジン(Demerol(登録商標))に加えて、さらに8mgのIV用量のオンダンセトロン(塩酸塩、グラクソ・ウエルカム社(Glaxo Wellcome))を投与する。被験者の特性は表1に要約されている。結果は表4に要約されている。
段階5には5人の被験者が参加している。1人の被験者は、顔面発疹を引き起こした軽いメペリジンアレルギー反応のため離脱。すべての被験者で軽度の低体温が達成された。鼓膜温35.0℃への平均到達時間は72±15分であり、これは冷却速度1.6℃/時に相当する。個々の被験者の冷却に対する反応の詳細は表4に示されている。メペリジンの平均総投薬量は306±55mgである。
被験者#29は、処置終期にひどい暑さを感じ、吐気を催すようになり、処置終了直後に嘔吐した。吐気と嘔吐は被験者を急速に加温したためと思われる。後続の被験者については加温速度を減少させ、同被験者は治療中に吐気を催さなくなり、嘔吐もない。したがって、オンダンセトロンを用いることにより、吐気および嘔吐の発生率が段階3aおよび段階4に比べて低下する。さらに、段階5では段階3aに比べてメペリジン投与量が減少する傾向がある(p=0.26、t検定)。その上、被験者の平均的な快適性スコアは段階1、3aおよび4より段階5の方が高い。
さらに、段階5に記載したのと同様の方法で実施したその後の試験の際には、被験者に、初回用量の8mgのオンダンセトロンに続き3.5時間後に追加用量の8mgのオンダンセトロンを投与した。被験者は吐気を催さなかった。
本発明の上記論考は例示および説明のために提示されている。上記論考は、本発明を本明細書に具体的に開示されている形態のみに制限しようとするものではない。本発明の説明には、1つ以上の実行可能な実施形態ならびにいくつかの変形形態および変更形態の説明が含まれているが、他の変形形態および変更形態は、例えば、本開示を理解した上での当業者のスキルと知識の範囲内である場合には、本発明の範囲内である。権利主張されているものに対する代替、交換可能かつ/または均等な構造、機能、範囲またはステップを含めた許容される範囲内の代替実施形態を含む権利を、そのような代替、交換可能かつ/または均等な構造、機能、範囲またはステップが本明細書に開示されているか否かにかかわらず、かつ任意の特許性のある主題を公開することを意図せずに得るものとする。また、開示されているいずれかの実施形態に関して記載されているあらゆる特徴を、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と任意の組合せで組み合わせ得る。さらに、本発明は、具体的に言えば、本明細書に開示されている任意の実施形態におけるシバリング抑制薬および制吐薬の使用、本明細書に開示されている任意の実施形態に用いるための薬剤の製造に使用する制吐薬および/またはシバリング抑制薬の製造、ならびに、本明細書に開示されている任意の実施形態に用いるための制吐薬および/またはシバリング抑制薬の任意の他の使用、取り扱いまたは加工を包含する。
用語「含んでなる」(comprise)、「含む」(include )、「有する」(have)および「含有する」(contain )は、記載または権利主張された任意の特徴の存在に関して用いられている場合、特定の特徴が特定の範囲で存在することを示すに過ぎず、特定の範囲を超える特徴の存在または他の特徴の存在を制限するものではない。
Claims (64)
- ヒトの体温を低下させる方法であって、
ヒトの身体から熱を移動させるステップと、
熱移動ステップ中の吐気を抑制するために治療上有効量の制吐薬をヒトに投与するステップと、
熱移動ステップ中のシバリングを抑制するために治療上有効量のシバリング抑制薬をヒトに投与するステップと
を含んでなる方法。 - 制吐薬を投与するステップにおいて、熱移動開始前にヒトに1回用量の制吐薬を投与する、請求項1に記載の方法。
- 制吐薬を投与するステップにおいて、シバリング抑制薬投与開始前にヒトに1 回用量の制吐薬を投与する、請求項1に記載の方法。
- シバリング抑制薬を投与するステップが複数回投与方式を含んでなり、
複数回投与方式が、熱移動ステップ開始前または熱移動ステップ中にヒトに投与される第1の用量のシバリング抑制薬を含んでなり、
複数回投与方式が、熱移動ステップ中および第1の用量の投与後にヒトに投与される第2の用量のシバリング抑制薬を含んでなる、請求項1に記載の方法。 - 制吐薬を投与するステップが、第1の用量のシバリング抑制薬の前に1回分の制吐薬を投与するステップを含んでなる、請求項4に記載の方法。
- シバリング抑制薬が鎮痛薬を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- シバリング抑制薬がオピオイド性鎮痛薬を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- オピオイド性鎮痛薬が、アルフェンタニル、モルヒネ、フェンタニル、メペリジン、ナロキソン、ナルブフィンおよびそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
- シバリング抑制薬がメペリジンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 制吐薬がセロトニン拮抗薬を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 制吐薬が5−HT3拮抗薬を含んでなる、請求項10に記載の方法。
- 制吐薬が、オンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロンおよびそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
- 制吐薬がオンダンセトロンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- シバリング抑制薬がメペリジンを含んでなり、制吐薬がオンダンセトロンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 熱移動ステップが、ヒトの身体から、ヒトの身体と熱移動するように連絡している伝熱流体への熱移動を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 熱移動ステップが、皮膚外面と熱移動するように連絡させた伝熱デバイスに伝熱流体を流すステップを含んでなり、それによって、熱は、ヒトからその皮膚表面を介して伝熱デバイスを流れる伝熱流体に移動する、請求項15に記載の方法。
- 伝熱デバイスが接触冷却パッドを含んでなり、伝熱流体が液体である、請求項16に記載の方法。
- 液体が水を含んでなる、請求項17に記載の方法。
- 接触冷却パッドが、熱移動ステップ中に皮膚表面と接触する粘着面を備える、請求項17に記載の方法。
- 粘着面が熱伝導性ヒドロゲル層を含んでなる、請求項19に記載の方法。
- 熱移動ステップ中、伝熱流体がヒトの血管内に配置された伝熱デバイスに導入される、請求項15に記載の方法。
- 熱移動ステップがヒトの深部温を少なくとも1℃低下させることを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 熱移動ステップがヒトの深部温を1〜5℃低下させることを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 制吐薬が、熱移動ステップ中のシバリング抑制処置のためのシバリング抑制薬投与ステップの際に必要とされるシバリング抑制薬の量を減少させる、請求項1に記載の方法。
- 熱移動ステップ中、ヒトに低体温を誘導するステップを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- ヒトが血液供給の減少を伴う症状に罹患している、請求項25に記載の方法。
- 前記症状が、卒中、心筋梗塞および心停止のうちの少なくとも1つを含んでなる、請求項26に記載の方法。
- ヒトの体温を低下させる方法であって、
ヒトの身体から熱を移動させるステップと、
熱移動ステップ前または熱移動ステップ中に、ヒトにオピオイド性鎮痛薬を投与するステップと、
熱移動ステップ前または熱移動ステップ中に、ヒトに5−HT3拮抗薬を投与するステップと
を含んでなり、
オピオイド性鎮痛薬および5−HT3拮抗薬が、熱移動ステップ中のシバリングおよび吐気に対処する治療に有効な量で投与される方法。 - ヒトの身体から熱を移動させるステップが、ヒトの深部温を少なくとも0.5℃低下させることを含んでなる、請求項28に記載の方法。
- ヒトの身体から、ヒトの身体と熱移動するように連絡している熱交換デバイス内の熱交換流体へと熱を移動させる、請求項29に記載の方法。
- ヒトの身体から熱を移動させるステップにおいて、熱交換デバイスはヒトの皮膚表面と熱移動するように連絡しており、熱はヒトの皮膚表面を介して熱交換流体へと移動する、請求項30に記載の方法。
- 熱交換デバイスが接触冷却パッドを備え、熱交換流体が接触冷却パッド中を流れる液体である、請求項31に記載の方法。
- 制吐薬を投与するステップが、ヒトの身体からの熱移動開始前にヒトに1回分の制吐薬を投与することを含んでなる、請求項30に記載の方法。
- シバリング抑制薬を投与するステップが複数回投与方式を含んでなり、この方式が、ヒトに1 回分の制吐薬を投与した後でヒトに投与される少なくとも2種の別個の用量のシバリング抑制薬を含んでなる、請求項33に記載の方法。
- 5−HT3拮抗薬がオンダンセトロンを含んでなる、請求項33に記載の方法。
- オピオイド性鎮痛薬がメペリジンを含んでなる、請求項35に記載の方法。
- 人体の能動冷却中のシバリングを抑制する方法であって、能動冷却の前または能動冷却中にヒトに5−HT3を投与するステップを含んでなる方法。
- 能動冷却が低体温を誘導することを含んでなる、請求項37に記載の方法。
- ヒトの体温を低下させるためにヒトを能動冷却する際のシバリング抑制治療のための、シバリング抑制薬と制吐薬との組み合わせの使用。
- シバリング抑制薬が鎮痛薬を含んでなる、請求項39に記載の使用。
- シバリング抑制薬がオピオイド性鎮痛薬を含んでなる、請求項39および40のいずれか1項に記載の使用。
- オピオイド性鎮痛薬が、アルフェンタニル、モルヒネ、フェンタニル、メペリジン、ナロキソン、ナルブフィンおよびそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項39〜41のいずれか1項に記載の使用。
- シバリング抑制薬がメペリジンを含んでなる、請求項39〜42のいずれか1項に記載の使用。
- 制吐薬がセロトニン拮抗薬を含んでなる、請求項39〜43のいずれか1項に記載の使用。
- 制吐薬が5−HT3拮抗薬を含んでなる、請求項39〜43のいずれか1項に記載の使用。
- 制吐薬が、オンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロンおよびそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項39〜43のいずれか1項に記載の使用。
- 制吐薬がオンダンセトロンを含んでなる、請求項39〜43のいずれか1項に記載の使用。
- シバリング抑制薬がメペリジンを含んでなり、制吐薬がオンダンセトロンを含んでなる、請求項39に記載の使用。
- 能動冷却が、ヒトの身体から、ヒトの身体に熱移動するように連絡させた伝熱流体へと熱を移動させることを含んでなる、請求項39〜48のいずれか1項に記載の方法。
- 熱移動ステップが、ヒトの皮膚外面と熱移動するように連絡している伝熱デバイスに伝熱流体を流すことを含んでなり、それによって、熱は、ヒトからその皮膚表面を介して伝熱デバイス中を流れる伝熱流体へと移動する、請求項49に記載の使用。
- 伝熱デバイスが接触冷却パッドを含んでなり、伝熱流体が液体である、請求項50に記載の使用。
- 能動冷却中にヒトに低体温が誘導される、請求項39〜51のいずれか1項に記載の使用。
- ヒトが血液供給の減少を伴う症状に罹患している、請求項39〜52のいずれか1項に記載の使用。
- 前記症状が、卒中、心筋梗塞および心停止のうちの少なくとも1つを含んでなる、請求項53に記載の使用。
- 能動冷却中にヒトの深部温を少なくとも1℃低下させる、請求項39〜54のいずれか1項に記載の使用。
- 能動冷却ステップ中にヒトの深部温を1〜5℃の範囲内で低下させる、請求項39〜54のいずれか1項に記載の使用。
- ヒトの体温を低下させるためにヒトを能動冷却する際のシバリングを抑制するべくシバリング抑制薬と組み合わせて治療するための薬剤を製造するための制吐物質の使用。
- ヒトの体温を低下させるためにヒトを能動冷却する際のシバリングを抑制するべく制吐薬と組み合わせて治療するための薬剤を製造するためのシバリング抑制物質の使用。
- ヒトの体温を低下させるためにヒトを能動冷却する際のシバリングを抑制する薬剤を製造するための5−HT3拮抗物質の使用。
- シバリング抑制薬と組み合わせて、ヒトの血液供給減少を治療するための薬剤を製造するための制吐物質の使用。
- 制吐薬と組み合わせて、ヒトの血液供給減少を治療するための薬剤を製造するためのシバリング抑制物質の使用。
- ヒトの血液供給減少を治療するための薬剤を製造するための5−HT3拮抗物質の使用。
- 血液供給の減少が、卒中、心筋梗塞および心停止のうちの1つ以上に付随する、請求項60〜62のいずれか1項に記載の使用。
- 前記治療が、ヒトの体温を低下させて低体温を誘導するためにヒトを能動冷却すること
を含んでなる、請求項60〜63のいずれか1項に記載の使用。
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